JP7173941B2 - 衣服用ハンガー - Google Patents
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Description
図1及び図2は、本発明の特徴である剥離防止構造が設けられていない状態のハンガーを示す図であり、ハンガー1は、衣服を掛ける本体10と、本体10の中央部分に装着されるフック20とを備えている。
このような繊維強化樹脂製のシート材10Aを積層して本体10を形成することで、ハンガー全体を軽量化することができると共に、剛性を向上することが可能となる。
このような積層構造を有するフック20を、本体10に対してネジ30によって装着しようとすると、フック20を構成している積層構造が剥離して裂けてしまう可能性があるため、フック20の本体10に対する結合部分に、フックを構成しているシート材20Aの剥離を防止する剥離防止構造50が設けられている。
以下、剥離防止構造50について具体的に説明する。
この実施形態の剥離防止構造50は、フック20の基端部に外嵌される環状部材51を有している。環状部材51は、フック20とは別体で、例えば、金属、樹脂、セラミックス等の硬質材料によって形成されている。図3に示す実施形態のフック20は、その断面形状が矩形形状に形成されているので、環状部材51は、ロの字形に形成されており、その開口51aがフック20の基端部に外嵌されるようになっている。
この実施形態の剥離防止構造50Aは、本体10に、フック20が嵌入される矩形形状の凹所52を形成した構造を備えている。すなわち、凹所52にフック20の先端を嵌入し、本体10の裏面側からネジ30を固定した際、フック20を構成するシート材の広がりが凹所52の内面52aによって規制され、シート材が裂けることが防止される。この場合、凹所52の内面52aとフック20との間は、密着して嵌合しなくても良く、剥離が抑制できれば、両者の間に僅かな隙間G(0.5mm以下、好ましくは0.1mm以下)が存在していても良い。また、凹所52の深さDについては、本体10の肉厚にもよるが、少なくとも0.3mm以上、好ましくは0.5mm以上形成されていることが好ましい。すなわち、フック20と凹所52の形成時に多少の寸法誤差が生じても、上記した範囲内であれば、フック20の固定時に、フック20を構成するシート材の剥離を効果的に抑制することが可能である。
この実施形態の剥離防止構造50Bは、図4に示した剥離防止構造50Aにおいて、凹所52の内面とフック20の外面との間の隙間に補強部材54を介在したものである。補強部材54は、弾性変形して両者の間に圧入できるゴム系の部材、或いは、流動して入り込んで硬化する樹脂系の部材等であれば良く、このような補強部材54を介在しておくことで、ネジ30を固定する際、フック20を構成するシート材が広がって剥離することが確実に防止される。
この実施形態の剥離防止構造50Cは、フック20の基端に対して巻回され、フック20と共に一体形成される繊維強化樹脂材55を備えている。
この実施形態の剥離防止構造50Dは、本体10に、フック20が貫通される断面矩形状の貫通孔10dを備えており、この貫通孔10dにフック20を抜け止めした状態で本体10の裏面側からネジ30によって固定している。この場合、フック20の外径よりも大径の抜け止め部材56を介在した状態でネジ止めすることで、フック20は、上方に抜けることが防止される。
例えば、繊維強化樹脂製のシート材の積層構造で形成されるフック20については、シート材の積層数や強化繊維の指向方向について適宜変形することが可能である。また、フック20を部分的に厚肉にしたり、管状に形成する等、プリプレグシートを複数枚用いた積層構造であれば、全体形状や断面形状については適宜変形することが可能である。
10 本体
20 フック
30 ネジ
50,50A~50D 剥離防止構造
Claims (7)
- 衣服を掛ける本体と、本体の中央部分に装着されたフックとを備え、前記フックを本体に対してネジ止めした衣服用ハンガーにおいて、
前記フックは、強化繊維に合成樹脂を含浸した繊維強化樹脂製のシート材による積層構造を備えており、
前記フックの本体に対する結合部分に、前記シート材の剥離を防止する剥離防止構造を備えたことを特徴とする衣服用ハンガー。 - 前記剥離防止構造は、前記フックの基端部に外嵌される環状部材を有することを特徴とする請求項1に記載の衣服用ハンガー。
- 前記剥離防止構造は、前記本体に形成され、前記フックが嵌入される凹所を備え、前記凹所に嵌入されたフックを前記本体の裏面側からネジ止め固定することを特徴とする請求項1に記載の衣服用ハンガー。
- 前記剥離防止構造は、前記本体に形成され、前記フックが貫通される貫通孔を備え、前記貫通孔に嵌合されたフックを抜け止めした状態で前記本体の裏面側からネジ止め固定することを特徴とする請求項1に記載の衣服用ハンガー。
- 前記凹所の内面とフックの外面との間、又は、前記貫通孔の内面とフックの外面との間に補強部材を介在したことを特徴とする請求項3又は4に記載の衣服用ハンガー。
- 前記剥離防止構造は、前記フックの基端に対して巻回され、前記フックと共に一体形成される繊維強化樹脂材を有することを特徴とする請求項1に記載の衣服用ハンガー。
- 前記本体は、強化繊維に合成樹脂を含浸した繊維強化樹脂製のシート材による積層構造を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の衣服用ハンガー。
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