JP7172134B2 - 粉末材料、およびこれを用いた立体造形物の製造方法 - Google Patents

粉末材料、およびこれを用いた立体造形物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、粉末材料、およびこれを用いた立体造形物の製造方法に関する。
近年、複雑な形状の立体造形物を比較的容易に製造できる様々な方法が開発されており、このような手法を利用したラピッドプロトタイピングやラピッドマニュファクチュアリングが注目されている。
従来、これらの立体造形物の製造方法は、モデリングの分野で広く使用されてきたが、近年、これらの手法を直接製造に展開する動きが活発になっている。直接製造する立体造形物には、強度が高く、造形精度が高いだけでなく、良好な外観性を有することも求められる。
ここで、各種立体造形物の製造方法の中でも、粉末床溶融結合法をはじめとする、粉末材料を使用した方法は、他の方式に比べて比較的高い造形精度で立体造形物を作製できる。例えば、粉末床溶融結合法では、積層造形用粒子を含む粉末材料を平らに敷き詰めて薄層を形成する。そして、当該薄層に、立体造形物を厚さ方向に微分割したパターン状にレーザ光を照射する。これにより、レーザ光が照射された領域の粉末材料(積層造形用粒子)が選択的に焼結または溶融結合(以下、単に「溶融結合」とも称する)する。そして、得られた造形物層上に粉末材料をさらに敷き詰め、同様にレーザ光照射を行う。これらの手順を繰り返すことで、造形物層を積み上げ、所望の形状の立体造形物を得る。
また近年、粉末材料を利用した、別の立体造形物の製造方法として、以下のような方法も提案されている。まず、粉末材料を平らに敷き詰めて薄層を形成する。そして、当該薄層のうち、硬化させたい領域(所望の立体造形物を厚さ方向に微分割したパターン状)にのみ、赤外光吸収剤等を含む結合用流体を塗布する。その後、赤外光の照射を行い、結合用流体を塗布した領域の粉末材料のみを加熱溶融させる。そして、これらの工程を繰り返すことで、造形物層を積み上げ、所望の立体造形物を得る(以下、当該方法を「MJF法」とも称する)。
ここで、上記粉末床溶融結合法やMJF法における、粉末材料からなる薄層の形成方法として、粉末材料をリコートブレードにより敷き詰める方法が一般的である。しかしながら、リコートブレードの移動によって、粒子および造形ステージの間、もしくは粒子間で摩擦が生じやすく、薄層形成時に積層造形用粒子が帯電しやすくなる。その結果、積層造形用粒子がリコートブレードに付着し、付着した積層造形用粒子が薄層上に落下したりする。そして、このような薄層にエネルギーを照射して立体造形物を作製すると、表面に突起が生じたり、立体造形物の寸法精度が低くなったり、立体造形物の機械的強度が低下するという課題が生じる。
このような課題に対し、従来、熱可塑性樹脂粒子の表面に金属酸化物粒子を固着することで、積層造形用粒子を帯電し難くする方法が提案されている(特許文献1)。一方、立体造形物の強度を高めたり、立体造形物の寸法精度を高めることを目的として、樹脂およびフィラーを含むコア粒子と、当該コア粒子の表面に配置された結着樹脂を含むシェルとを有する積層造形用粒子も提案されている(特許文献2)。
さらに、粉末材料の流動性を高めることを目的として、熱可塑性樹脂からなる粒子の表面を凝集防止粒子で覆うこと等も提案されている(特許文献3)。
特開2017-193090号公報 特開2016-40121号公報 特開2006-321711号公報
上述の特許文献1の積層造形用粒子では、リコートブレードの移動速度(以下、「リコート速度」とも称する)が低い場合には、積層造形用粒子の帯電を抑制可能であるが、リコート速度が速くなると、帯電の抑制が難しかった。一方、特許文献2や特許文献3に記載の積層造形用粒子は、積層造形用粒子の帯電を抑制できるような構造を有しておらず、これらを用いて立体造形を行うと、表面が荒れやすい、との課題があった。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものである。すなわち本発明は、高強度であり、寸法精度が高く、さらに表面の外観性に優れた立体造形物を得るための粉末材料の提供、およびこれを用いた立体造形物の製造方法の提供を目的とする。
本発明は、以下の粉末材料を提供する。
[1]熱可塑性樹脂と、低抵抗材料と、を含む積層造形用粒子を含み、前記積層造形用粒子の断面を観察したとき、前記積層造形用粒子の中心側および表面側の両方の領域にそれぞれ前記低抵抗材料が存在し、前記積層造形用粒子の体積抵抗値が、前記熱可塑性樹脂単体の体積抵抗値に対して1/10以下である、粉末材料。
[2]前記低抵抗材料が、金属または金属酸化物を含む無機粒子である、[1]に記載の粉末材料。
[3]前記積層造形用粒子が、前記熱可塑性樹脂100質量部に対して、前記無機粒子を0.1~30質量部含む、[2]に記載の粉末材料。
[4]前記低抵抗材料が、界面活性剤である、[1]に記載の粉末材料。
[5]前記積層造形用粒子が、前記熱可塑性樹脂100質量部に対して、前記界面活性材を0.1~10質量部含む、[4]に記載の粉末材料。
本発明は、以下の立体造形物の製造方法も提供する。
[6]前記[1]~[5]のいずれかに記載の粉末材料を含む薄層を形成する薄層形成工程と、前記薄層にレーザ光を選択的に照射して、複数の前記積層造形用粒子が溶融結合した造形物層を形成するレーザ光照射工程と、を含み、前記薄層形成工程、および前記レーザ光照射工程を複数回繰り返し、前記造形物層を積層することで立体造形物を形成する、立体造形物の製造方法。
[7]前記[1]~[5]のいずれかに記載の粉末材料を含む薄層を形成する薄層形成工程と、エネルギー吸収剤を含む結合用流体を、前記薄層の特定の領域に塗布する流体塗布工程と、前記流体塗布工程後の前記薄層にエネルギーを照射し、前記結合用流体を塗布した領域の前記積層造形用粒子が溶融した造形物層を形成するエネルギー照射工程と、を含み、前記薄層形成工程、前記流体塗布工程、および前記エネルギー照射工程を複数回繰り返し、前記造形物層を積層することで立体造形物を形成する、立体造形物の製造方法。
[8]前記薄層形成工程において、薄層形成時の移動速度が10mm/s以上400mm/s以下であるリコートブレードを用いて前記薄層を形成する、[6]または[7]に記載の立体造形物の製造方法。
本発明の粉末材料によれば、高強度であり、寸法精度が高く、さらに表面の外観性に優れた立体造形物を製造することができる。
1.粉末材料
本発明の粉末材料は、粉末床溶融結合方式やMJF方式等、熱可塑性樹脂を溶融結合させて立体造形物を製造する方法に用いられる。本発明の粉末材料には、熱可塑性樹脂および低抵抗材料を少なくとも含む積層造形用粒子が含まれる。
前述のように、粉末床溶融結合方式やMJF方式では通常、リコートブレードにより、積層造形用粒子を含む粉末材料を敷き詰めて薄層を形成する。そして、当該薄層の所望の領域にエネルギーを照射することで、積層造形用粒子を溶融結合させる。しかしながら、従来の粉末材料では粉末材料を敷き詰める際、積層造形用粒子どうしの摩擦等によって積層造形用粒子が帯電し、積層造形用粒子がリコートブレードに付着しやすかった。リコートブレードに積層造形用粒子が付着すると、リコートブレードの移動時に、薄層の上に積層造形用粒子が落下し、立体造形物の表面に突起が生じやすくなる。また、薄層の厚みがバラツキやすくなり、得られる立体造形物の寸法精度や機械的強度が低下する。
これに対し、本発明の粉末材料には、体積抵抗値の低い積層造形用粒子が含まれる。当該積層造形用粒子には、熱可塑性樹脂と、当該熱可塑性樹脂より低い体積抵抗値を有する低抵抗材料とが含まれる。また、当該積層造形用粒子の中心側および表面側の両方に、低抵抗材料がそれぞれ含まれている。さらに、当該積層造形用粒子の体積抵抗値は、熱可塑性樹脂単体の体積抵抗値と比較して1/10以下である。
上記積層造形用粒子によれば、その粒子内に、電気が導通可能な経路が生じやすく、その体積抵抗値も十分に低い。したがって、積層造形用粒子どうしが擦れたり、積層造形用粒子とステージとが擦れたりしても、積層造形用粒子が帯電し難い。そのため、たとえリコート速度が速くなったとしても、リコートブレードに積層造形用粒子が付着し難く、得られる立体造形物の表面に突起等が生じ難い。また当該積層造形用粒子を含む粉末材料によれば、寸法精度が高く、かつ機械的強度の高い立体造形物が得られる。
以下、本発明の粉末材料に含まれる、さらにその他の成分等について詳しく説明する。
(積層造形用粒子)
積層造形用粒子には、前述のように、熱可塑性樹脂と低抵抗材料とが含まれる。本明細書において「低抵抗材料」とは、熱可塑性樹脂より体積抵抗値が低い材料とする。低抵抗材料の体積抵抗値は、熱可塑性樹脂の体積抵抗値に対して1/1000以下であることが好ましく、1/10000以下であることがより好ましい。低抵抗材料の体積抵抗値は、具体的には1×10~1×1016Ωであることが好ましく、1×10~1×1015Ωであることがより好ましく、1×10~1×1014Ωであることがさらに好ましい。低抵抗材料の体積抵抗値および熱可塑性樹脂の体積抵抗値は、JIS K6271に準拠して測定される。具体的には、積層造形用粒子を熱可塑性樹脂と低抵抗材料とに分離し、これらの電気抵抗を、円形電極の間で絶縁抵抗計により測定する。そして、この値から体積抵抗値を求める。なお、電気抵抗は500Vを電極間に印加し、1分後に測定される値とする。
低抵抗材料は、金属または金属酸化物を含む無機粒子、もしくは熱可塑性樹脂と非相溶の界面活性剤とすることができる。低抵抗材料には、これらのうち一方のみが含まれていてもよく、両方が含まれていてもよい。
低抵抗材料とされる金属または金属酸化物の例には、鉄、アルミニウム、亜鉛、ケイ素、およびマンガン等の金属;酸化チタン、メタチタン酸、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化セリウム、酸化アンチモン、酸化タングステン、酸化スズ、酸化テルル、酸化マンガン、および酸化ホウ素等の金属酸化物;が含まれる。なお、本明細書でいう金属または金属酸化物には、半金属およびその酸化物も含むものとする。積層造形用粒子には、これらが一種のみ含まれていてもよく、二種以上含まれていてもよい。これらの中でも汎用性、安定性等の観点から、鉄、アルミニウム、酸化アルミニウム、または酸化チタンであることが好ましい。また、上記無機粒子は、各種親水化処理剤等で、表面を親水化処理したものであってもよい。親水化処理剤としては、公知の界面活性剤等を用いることができる。
無機粒子の大きさは、後述する積層造形用粒子の平均粒子径を1としたとき、0.0002~0.01であることが好ましく、0.0002~0.005であることがより好ましく、0.0004~0.002であることがさらに好ましい。積層造形用粒子の平均粒子径に対する無機粒子の大きさが上記範囲であると、積層造形用粒子全体に無機粒子が分布しやすくなり、積層造形用粒子が帯電し難くなる。また、無機粒子の具体的な平均粒子径は、10nm~500nmであることが好ましく10nm~200nmであることがより好ましく、20nm~100μmであることがさらに好ましい。無機粒子の平均粒子径は、積層造形用粒子中の熱可塑性樹脂を溶媒等に溶解させて、無機粒子のみを分取し、当該無機粒子について動的光散乱法により測定した体積平均粒子径とする。体積平均粒子径は、湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置(マイクロトラックベル社製、MT3300EXII)により測定することができる。
ここで、低抵抗材料が無機粒子である場合、当該無機粒子は、熱可塑性樹脂100質量部に対して0.1~30質量部含まれることが好ましく、1~20質量部含まれることがより好ましく、5~15質量部含まれることがさらに好ましい。低抵抗材料として、無機粒子が熱可塑性樹脂100質量部に対して0.1質量部以上含まれると、積層造形用粒子が帯電し難くなる。一方、無機粒子の量が過剰になると、相対的に熱可塑性樹脂の含有割合が少なくなり、積層造形用粒子(熱可塑性樹脂)どうしの溶融結合が阻害されることがあるが、無機粒子の量が30質量部以下であれば、エネルギー照射によって、積層造形用粒子が十分に溶融結合しやすくなる。
一方、低抵抗材料とされる界面活性剤は、熱可塑性樹脂と非相溶の化合物であり、かつ熱可塑性樹脂より体積抵抗値の低い界面活性剤であればよい。界面活性剤が熱可塑性樹脂と非相溶であると、積層造形用粒子において、熱可塑性樹脂と界面活性剤とが海島状に含まれることとなり、積層造形用粒子の帯電抑制効果が得られる。
このような界面活性剤の例には、四級アンモニウム塩およびピリジン誘導体に代表される陽イオン界面活性剤;アルキル硫酸エステル塩、アルキル芳香族スルフォン酸塩、コハク酸スルフォン酸塩、リン酸エステル塩等に代表される陰イオン界面活性剤;多価アルコールの部分脂肪酸エステルおよびそのエチレンオキサイド付加物、脂肪族アルコールのエチレンオキサイド付加物、脂肪族アミンのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アミドのエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールあるいはアルキルナフトールのエチレンオキサイド付加物に代表される非イオン界面活性剤;ベタイン形カルボン酸誘導体、イミダゾリン誘導体に代表される両性界面活性剤等;が含まれる。積層造形用粒子には、これらが一種のみ含まれていてもよく、二種以上含まれていてもよい。これらの中でも、積層造形用粒子内で安定である等の観点から非イオン界面活性剤が好ましく、特にグリセリン脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等のグリセリン系の脂肪酸エステル類;N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)ステアリルアミン、N-ヒドロキシエチルステアリルアミド、ステアリルジエタノールアミンモノステアレート等の脂肪族アミンもしくは脂肪族アミドのエチレンオキサイド付加物;ならびにそのアルキルエステル化合物;であることが好ましい。また、四級アンモニウム塩またはアルキル硫酸エステル塩であることも好ましい。
低抵抗材料が界面活性剤である場合、界面活性剤は、熱可塑性樹脂100質量部に対して0.1~10質量部含まれることが好ましく、0.1~5質量部含まれることがより好ましく、0.1~3質量部含まれることがさらに好ましい。界面活性剤の量が、熱可塑性樹脂100質量部に対して0.1質量部以上であると、積層造形用粒子が帯電し難くなる。一方、界面活性剤の量が過剰になると、積層造形用粒子(熱可塑性樹脂)どうしの溶融結合が阻害されることがあるが、界面活性剤の量が10質量部以下であれば、エネルギー照射によって、積層造形用粒子が十分に溶融結合しやすくなる。
一方、熱可塑性樹脂は、作製する立体造形物の用途に応じて適宜選択される。当該熱可塑性樹脂としては、一般的な粉末床溶融結合方式用の粉末材料に含まれる樹脂や、MJF方式用の粉末材料に含まれる樹脂とすることができる。積層造形用粒子には、熱可塑性樹脂が一種のみ含まれていてもよく、二種以上含まれていてもよい。
ただし、熱可塑性樹脂の溶融温度が高すぎると、立体造形物の作製時、積層造形用粒子を溶融させるため、エネルギーを多量に照射する必要が生じる。その結果、立体造形物の作製効率が低下する。そこで、熱可塑性樹脂の溶融温度は、300℃以下であることが好ましく、230℃以下であることがより好ましい。一方、得られる立体造形物の耐熱性等の観点から、熱可塑性樹脂の溶融温度は100℃以上であることが好ましく、150℃以上であることがより好ましい。溶融温度は、熱可塑性樹脂の種類等によって調整することができる。
熱可塑性樹脂の例には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド(ナイロン6およびナイロン12など)、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリフェニルサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、結晶性ポリエステル等の結晶性の樹脂;ポリスチレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、アクリルニトリル・ブタジエン・スチレンコポリマ(ABS)、アクリルポリマー、ポリカーボネート、エチレン・酢酸ビニルコポリマー(EVA)、スチレン・アクリロニトリルコポリマー(SAN)、ポリアリレート、ポリフェニレンエーテルおよびポリカプロラクトン等の非結晶性の樹脂;が含まれる。積層造形用粒子には、熱可塑性樹脂が一種のみ含まれていてもよく、二種以上含まれていてもよい。熱可塑性樹脂は、ポリプロピレンやポリエチレン、ポリアミドが好ましく、特にポリプロピレン、またはポリエチレンが好ましい。
ここで、積層造形用粒子は、立体造形物の寸法精度を高めるとの観点から、その形状が球状であることが好ましい。さらに、当該積層造形用粒子の平均粒子径は、20~100μmであることが好ましく、30~85μmであることがより好ましい。積層造形用粒子の大きさが100μm以下であると、微細な構造の立体造形物を作製することが可能となる。一方、十分な流動性を有し、かつ製造コストや取り扱い性が良好になる等の観点から20μm以上であることが好ましい。積層造形用粒子の平均粒子径は、動的光散乱法により測定した体積平均粒子径とする。
ここで、積層造形用粒子の体積抵抗値は、熱可塑性樹脂単体の体積抵抗値と比較して1/10以下であり、1/100以下であることが好ましく、1/200以下であることがより好ましい。熱可塑性樹脂単体の体積抵抗値に対して、積層造形用粒子の体積抵抗値が十分に小さくなると、積層造形用粒子が帯電し難くなる。積層造形用粒子の体積抵抗値は、JIS K6271に準拠して測定される値であり、熱可塑性樹脂や低抵抗材料の体積抵抗値と同様に測定することができる。
ここで、積層造形用粒子は、上述の熱可塑性樹脂に低抵抗材料が分散された構造を有し、積層造形用粒子の断面を観察したときに、低抵抗材料が、その中心側および表面側の両方の領域に含まれる。低抵抗材料は、積層造形用粒子の表面側および中心側にムラなく含まれていることが好ましい。積層造形用粒子の中心側の領域および表面側の領域に低抵抗材料が含まれることで、上述のように、電気の導通経路が形成されやすくなり、積層造形用粒子の帯電が抑制されやすくなる。本明細書において、積層造形用粒子の断面の中心側の領域とは、積層造形用粒子の中心を通るように積層造形用粒子を切断した断面において、当該粒子の中心から半径1/2以内の領域とする。また、積層造形用粒子の断面の表面側の領域とは、積層造形用粒子の中心を通るように積層造形用粒子を切断した断面において、当該粒子の中心から半径1/2より外側の領域とする。
積層造形用粒子の断面の中心側の領域および表面側の領域にそれぞれ低抵抗材料が含まれるか否かは、当該断面を走査型電子顕微鏡での観察により確認できる。なお、積層造形用粒子に含まれる低抵抗材料の形状は特に制限されず、例えば球形状であってもよく、不定形状であってもよい。
このような構造を有する積層造形用粒子は、熱可塑性樹脂および低抵抗材料を混練粉砕することにより、調製することができる。具体的には、熱可塑性樹脂からなるペレットと、無機粒子もしくは界面活性剤を含む低抵抗材料とを混合する。そして、これらを混練機等で溶融混練する。なお、溶融混練は、熱可塑性樹脂の融点より20~50℃高い温度で行うことが好ましい。(熱可塑性樹脂の融点+20℃)より低い温度であると、低抵抗材料が積層造形用粒子の内部に含まれ難くなる。一方、(熱可塑性樹脂の融点+50℃)より高い温度であると、熱可塑性樹脂が劣化しやすくなる。その後、溶融混練物を冷却して、微粉砕する。積層造形用粒子を、上記混練粉砕により調製することで、低抵抗材料が積層造形用粒子全体に含まれやすくなる。その結果、上述のような導通効果が得られ、積層造形用粒子が帯電し難くなる。なお、上記微粉砕後、必要に応じて、得られた積層造形用粒子の分級等を行ってもよい。
(その他の成分)
本発明の粉末材料には、本発明の目的および効果を損なわない範囲で、上記積層造形用粒子以外の成分が含まれていてもよい。その他の成分の例には、各種添加剤、充填剤等が含まれる。
各種添加剤の例には、酸化防止剤、酸性化合物及びその誘導体、滑剤、紫外線吸収剤、光安定剤、核剤、難燃剤、衝撃改良剤、発泡剤、着色剤、有機過酸化物、展着剤、粘着剤等が含まれる。粉末材料には、これらが一種のみ含まれてもよく、二種以上含まれていてもよい。また、これらは、本発明の目的を損なわない範囲で、積層造形用粒子の表面に塗布されていてもよい。
充填材の例には、無機系の粒子や、各種繊維等が含まれる。その例には、タルク、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、ワラストナイト、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウム、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カルシウム、アルミノ珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、ガラスバルーン、ガラスカットファイバー、ガラスミルドファイバー、ガラスフレーク、ガラス粉末、炭化ケイ素、窒化ケイ素、石膏、石膏ウィスカー、焼成カオリン、カーボンブラック、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、ゼオライト、ハイドロタルサイト、金属繊維、金属ウィスカー、金属粉、セラミックウィスカー、チタン酸カリウム、窒化ホウ素、グラファイト、炭素繊維等の無機充填材;多糖類のナノファイバー等の有機充填剤;各種ポリマー等が含まれる。粉末材料には、これらが一種のみ含まれてもよく、二種以上含まれていてもよい。
また、粉末床溶融結合法に用いられる粉末材料には、レーザ吸収剤等が含まれていてもよい。レーザ吸収剤の例には、カーボン粉末、ナイロン樹脂粉末、顔料、および染料等が含まれる。これらのレーザ吸収剤は、粉末材料中に一種類のみ含まれていてもよく、二種類以上含まれていてもよい。
2.立体造形物の製造方法
上述の粉末材料は、前述のように、粉末床結合溶融方式、またはMJF方式による立体造形物の製造方法に用いることができる。以下、上記粉末材料を用いた立体造形方法について、それぞれ説明するが、本発明は、これらの方法に制限されない。
2-1.粉末床結合溶融方式による立体造形物の製造方法
粉末床結合溶融方式による立体造形物の製造方法では、上記の粉末材料を用いる以外は、通常の粉末床結合溶融方式と同様に行うことができる。具体的には、(1)前述の粉末材料を含む薄層を形成する薄層形成工程と、(2)粉末材料を含む薄層にレーザ光を選択的に照射して、前述の積層造形用粒子どうしが溶融結合した造形物層を形成するレーザ光照射工程と、を含む方法とすることができる。そして工程(1)および工程(2)を複数回繰り返し、造形物層を積層することで、所望の立体造形物を製造することができる。なお、当該立体造形物の製造方法は、必要に応じて、他の工程を含んでいてもよく、例えば粉末材料を予備加熱する工程等を含んでいてもよい。
・薄層形成工程(工程(1))
本工程では、粉末材料を含む薄層を形成する。たとえば、立体造形装置の粉末供給部から供給された粉末材料を、リコートブレードによって造形ステージ上に平らに敷き詰める。薄層は、造形ステージ上に直接形成してもよいし、すでに敷き詰められている粉末材料またはすでに形成されている造形物層の上に接するように形成してもよい。なお、上記粉末材料は、必要に応じて別途、フローエージェントやレーザ吸収剤と混合して用いてもよい。
このとき、リコートブレードの移動速度(リコート速度)は、10mm/s以上400m/s以下とすることができる。前述のように、粉末材料に含まれる積層造形用粒子は、帯電し難い。そのため、リコート速度を上記範囲に設定しても、得られる立体造形物の表面状態に不具合等が生じ難く、さらには高い寸法精度を有し、機械的強度の高い立体造形物が得られる。リコート速度は、100mm/s以上400mm/s以下であることが好ましく、100mm/s以上300mm/s以下であることがより好ましい。リコート速度が当該範囲であると、効率よく薄層を形成することが可能となり、立体造形物の作製速度が高まる。
薄層の厚さは、所望の造形物層の厚さと同じとする。薄層の厚さは、製造しようとする立体造形物の精度に応じて任意に設定することができるが、通常、0.01mm以上0.30mm以下である。薄層の厚さを0.01mm以上とすることで、次の造形物層を形成するためのレーザ光照射によって下の層の粉末材料が溶融結合されることを防ぐことができ、さらには均一な粉体の敷き詰めが可能となる。また、薄層の厚さを0.30mm以下とすることで、レーザ光のエネルギーを薄層の下部まで伝導させて、薄層を構成する粉末材料を、厚み方向の全体にわたって十分に溶融結合させることができる。前記観点からは、薄層の厚さは0.01mm以上0.10mm以下であることがより好ましい。また、薄層の厚み方向の全体にわたってより十分に積層造形用粒子を溶融結合させ、造形物層の割れをより生じ難くする観点から、薄層の厚さは、後述するレーザ光のビームスポット径との差が0.10mm以内になるよう設定することが好ましい。
また、粉末材料と混合可能なレーザ吸収剤の例には、カーボン粉末、ナイロン樹脂粉末、顔料、および染料等が含まれる。レーザ吸収剤の量は、上記粉末材料の溶融結合が容易になる範囲で適宜設定することができる。例えば、積層造形用粒子の全質量に対して、0質量%より多く3質量%未満とすることができる。レーザ吸収剤は、一種のみ用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、粉末材料と混合可能なフローエージェントは、摩擦係数が小さく、自己潤滑性を有する材料であればよい。このようなフローエージェントの例には、二酸化ケイ素および窒化ホウ素が含まれる。これらのフローエージェントは、一種のみ用いてもよく、二種を組み合わせて用いてもよい。フローエージェントの量は、積層造形用粒子等の流動性を向上させ、かつ積層造形用粒子の溶融結合が十分に生じる範囲で適宜設定することができる。たとえば、積層造形用粒子の質量に対して、0質量%より多く2質量%未満とすることができる。
・レーザ光照射工程(工程(2))
本工程では、粉末材料を含む薄層のうち、造形物層を形成すべき位置にレーザ光を選択的に照射し、照射された位置の粉末材料(積層造形用粒子)を溶融結合させる。溶融した粉末材料は、隣接する粉末材料(積層造形用粒子)と溶融し合って溶融結合体を形成し、造形物層となる。このとき、レーザ光のエネルギーを受け取った粉末材料(積層造形用粒子)は、すでに形成された造形物層とも溶融結合するため、隣り合う層間の接着も生じる。
レーザ光の波長は、粉末材料が吸収する波長の範囲内で設定すればよい。このとき、レーザ光の波長と、粉末材料の吸収率が最も高くなる波長との差が小さくなるようにすることが好ましいが、一般的に熱可塑性樹脂は様々な波長域の光を吸収するため、COレーザ等の波長帯域の広いレーザ光を用いることが好ましい。レーザ光の波長は、例えば0.8μm以上12μm以下とすることができる。
レーザ光の出力時のパワーは、後述するレーザ光の走査速度において、前記粉末材料(積層造形用粒子)が十分に溶融結合する範囲内で設定すればよい。具体的には、5.0W以上60W以下とすることができる。レーザ光のエネルギーを低くして、製造コストを低くし、かつ、製造装置の構成を簡易なものにする観点からは、レーザ光の出力時のパワーは30W以下であることが好ましく、20W以下であることがより好ましい。
レーザ光の走査速度は、製造コストを高めず、かつ、装置構成を過剰に複雑にしない範囲内で設定すればよい。具体的には、1m/秒以上10m/秒以下とすることが好ましく、2m/秒以上8m/秒以下とすることがより好ましく、3m/秒以上7m/秒以下とすることがさらに好ましい。
レーザ光のビーム径は、製造しようとする立体造形物の精度に応じて適宜設定することができる。
・工程(1)および工程(2)の繰返しについて
立体造形物の製造の際には、上述の工程(1)および工程(2)を、任意の回数繰り返す。これにより、造形物層が積層されて、所望の立体造形物が得られることとなる。
・予備加熱工程
前述のように、粉末床結合溶融方式による立体造形物の製造方法では、粉末材料を予備加熱する工程を行ってもよい。粉末材料の予備加熱は、上記薄層形成(工程(1))後に行ってもよく、薄層形成(工程(1))前に行ってもよい。また、これらの両方で行ってもよい。
予備加熱温度は、粉末材料(積層造形用粒子)どうしが溶融結合しないように、積層造形用粒子中の熱可塑性樹脂の溶融温度より低い温度とする。予備加熱温度は、熱可塑性樹脂の溶融温度に応じて適宜選択され、例えば、50℃以上300℃以下とすることができ、100℃以上230℃以下であることがより好ましく、150℃以上190℃以下であることがさらに好ましい。
またこのとき、加熱時間は1~30秒とすることが好ましく、5~20秒とすることがより好ましい。上記温度で上記時間、予備加熱を行うことで、レーザエネルギー照射時に粉末材料(積層造形用粒子)が溶融するまでの時間を短くすることができ、少ないレーザエネルギー量で立体造形物を製造することが可能となる。
・その他
なお、溶融結合中の粉末材料の酸化等によって、立体造形物の強度が低下することを防ぐ観点からは、少なくとも工程(2)は減圧下または不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。減圧するときの圧力は10-2Pa以下であることが好ましく、10-3Pa以下であることがより好ましい。このとき、使用することができる不活性ガスの例には、窒素ガスおよび希ガスが含まれる。これらの不活性ガスのうち、入手の容易さの観点からは、窒素(N)ガス、ヘリウム(He)ガスまたはアルゴン(Ar)ガスが好ましい。製造工程を簡略化する観点からは、工程(1)および工程(2)の両方を減圧下または不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。
2-2.MJF方式による立体造形物の製造方法
本実施形態の立体造形物の製造方法は、(1)上述の粉末材料を含む薄層を形成する薄層形成工程と、(2)エネルギー吸収剤を含む結合用流体、および結合用流体よりエネルギー吸収の少ない剥離用流体を、薄層の互いに隣接する領域に塗布する流体塗布工程と、(3)流体塗布工程後の薄層にエネルギーを照射し、結合用流体の塗布領域の積層造形用粒子を溶融させて造形物層を形成するエネルギー照射工程と、を含む。なお、当該立体造形物の製造方法は、必要に応じて、他の工程を含んでいてもよく、例えば粉末材料を予備加熱する工程等を含んでいてもよい。
(1)薄層形成工程
本工程では、上述の粉末材料を主に含む薄層を形成する。薄層の形成方法は、所望の厚みの層を形成可能であれば特に制限されない。例えば、本工程は、立体造形装置の粉末材料供給部から供給された粉末材料を、リコートブレードによって造形ステージ上に平らに敷き詰める工程とすることができる。薄層は、造形ステージ上に直接形成してもよいし、すでに敷き詰められている粉末材料またはすでに形成されている造形物層の上に接するように形成してもよい。リコート速度は、上述の粉末床溶融結合法におけるリコート速度と同様とすることができる。
薄層の厚さは、所望の造形物層の厚さと同じとする。薄層の厚さは、製造しようとする立体造形物の精度に応じて任意に設定することができるが、通常、0.01mm以上0.30mm以下である。薄層の厚さを0.01mm以上とすることで、新たな造形物層を形成するためのエネルギー照射(後述のエネルギー照射工程におけるエネルギー照射)によって、既に作製した造形物層が溶融することを防ぐことができる。また、薄層の厚さが0.01mm以上であると、粉末材料を均一に敷き詰めやすくなる。また、薄層の厚さを0.30mm以下とすることで、後述のエネルギー照射工程において、エネルギー(例えば赤外光)を薄層の下部まで伝導させることが可能となる。これにより、所望の領域(結合用流体を塗布する領域)の積層造形用粒子を、厚み方向の全体にわたって溶融させることが可能となる。前記観点からは、薄層の厚さは0.01mm以上0.20mm以下であることがより好ましい。
(2)流体塗布工程
本工程では、上記薄層形成工程で形成した薄層の互いに隣接する領域に、エネルギー吸収剤を含む結合用流体、および結合用流体よりエネルギー吸収の少ない剥離用流体をそれぞれ塗布する。具体的には、造形物層を形成すべき位置に選択的に結合用流体を塗布し、造形物層を形成しない領域に、剥離用流体を塗布する。結合用流体を塗布する領域の周囲に隣接して剥離用流体を塗布することで、剥離用流体を塗布した領域では、積層造形用粒子が溶融結合し難くなる。結合用流体および剥離用流体のうち、どちらを先に塗布してもよいが、得られる立体造形物の寸法精度の観点から、結合用流体を先に塗布することが好ましい。
結合用流体および剥離用流体の塗布方法は特に制限されず、例えばディスペンサーによる塗布や、インクジェット法による塗布、スプレー塗布等とすることができるが、高速で所望の領域に結合用流体および剥離用流体を塗布可能であるとの観点から少なくとも一方を、インクジェット法で塗布することが好ましく、両方をインクジェット法で塗布することがより好ましい。
結合用流体および剥離用流体の塗布量は、それぞれ薄層1mm当たり、0.1~50μLであることが好ましく、0.2~40μLであることがより好ましい。結合用流体および剥離用流体の塗布量が当該範囲であると、造形物層を形成する領域、および造形物層を形成しない領域の粉末材料に、それぞれ結合用流体および剥離用流体を十分に含浸させることができ、寸法精度の良好な立体造形物を形成することができる。
本工程で塗布する結合用流体は、従来のMJF方式に用いられる結合用流体と同様とすることができ、例えばエネルギー吸収剤と、溶媒と、を少なくとも含む組成物とすることができる。結合用流体は、必要に応じて公知の分散剤等を含んでいてもよい。
エネルギー吸収剤は、後述するエネルギー照射工程において照射されるエネルギーを吸収し、結合用流体が塗布された領域の温度を効率的に高めることが可能なものであれば特に制限されない。エネルギー吸収剤の具体例には、カーボンブラック、ITO(スズ酸化インジウム)、ATO(アンチモン酸化スズ)等の赤外線吸収剤、シアニン色素,アルミニウムや亜鉛を中心に持つフタロシアニン色素,各種ナフタロシアニン化合物,平面四配位構造を有するニッケルジチオレン錯体,スクアリウム色素,キノン系化合物,ジインモニウム化合物,アゾ化合物等の赤外線吸収色素が含まれる。これらの中でも、汎用性や結合用流体が塗布された領域の温度を効率的に高めることができるとの観点から、赤外線吸収剤が好ましく、カーボンブラックであることがさらに好ましい。
エネルギー吸収剤の形状は特に制限されないが、粒子状であることが好ましい。また、その平均粒子径は0.1~1.0μmであることが好ましく、0.1~0.5μmであることがより好ましい。エネルギー吸収剤の平均粒子径が過度に大きいと、結合用流体を薄層上に塗布した際、エネルギー吸収剤が積層造形用粒子の隙間に入り込み難くなる。一方、エネルギー吸収剤の平均粒子径が0.1μm以上であると、後述するエネルギー照射工程で、効率良く積層造形用粒子に熱を伝えることができ、周囲の積層造形用粒子(熱可塑性樹脂)を溶融させることが可能となる。
結合用流体は、エネルギー吸収剤を0.1~10.0質量%含むことが好ましく、1.0~5.0質量%含むことがより好ましい。エネルギー吸収剤の量が0.1質量%以上であると、後述のエネルギー照射工程で、結合用流体が塗布された領域の温度を十分に高めることが可能となる。一方、エネルギー吸収剤の量が10.0質量%以下であると、結合用流体内でエネルギー吸収剤が凝集すること等が少なく、結合用流体の塗布安定性が高まりやすくなる。
一方、溶媒は、エネルギー吸収剤を分散可能であり、さらに粉末材料中の熱可塑性樹脂等を溶解し難い溶媒であれば特に制限されず、例えば水とすることができる。
結合用流体は、上記溶媒を90.0~99.9質量%含むことが好ましく、95.0~99.0質量%含むことがより好ましい。結合用流体中の溶媒量が90.0質量%以上であると、結合用流体の流動性が高くなり、例えばインクジェット法等で塗布しやすくなる。
結合用流体の粘度は、0.5~50.0mPa・sであることが好ましく、1.0~20.0mPa・sであることがより好ましい。結合用流体の粘度が0.5mPa・s以上であると、結合用流体を薄層に塗布した際の拡散が抑制されやすくなる。一方で、結合用流体の粘度が50.0mPa・s以下であると、結合用流体の塗布安定性が高まりやすくなる。
一方、本工程で塗布する剥離用流体は、相対的に、結合用流体よりエネルギー吸収の少ない流体であればよく、例えば水を主成分とする流体等とすることができる。
剥離用流体は、水を90質量%以上含むことが好ましく、95質量%以上含むことがより好ましい。剥離用流体中の水の量が90質量%以上であると、例えばインクジェット法等で塗布しやすくなる。
(3)エネルギー照射工程
本工程では、上記流体塗布工程後の薄層、すなわち結合用流体および剥離用流体が塗布された薄層に、エネルギーを一括照射する。このとき、結合用流体が塗布された領域では、エネルギー吸収剤がエネルギーを吸収し、当該領域の温度が部分的に上昇する。そして、当該領域の積層造形用粒子のみが溶融し、造形物層が形成される。
本工程で照射するエネルギーの種類は、結合用流体が含むエネルギー吸収剤の種類に応じて適宜選択される。当該エネルギーの具体例には、赤外光、白色光等が含まれる。これらの中でも、結合用流体を塗布した領域では、効率よく積層造形用粒子中の熱可塑性樹脂を溶融させることが可能である一方で、剥離用流体を塗布した領域では、薄層の温度が上昇し難いとの観点から赤外光であることが好ましく、波長780~3000nmの光であることがより好ましく、波長800~2500nmの光であることがより好ましい。
また、本工程でエネルギーを照射する時間は、粉末材料が含む積層造形用粒子中の熱可塑性樹脂の種類に応じて適宜選択されるが、通常、5~60秒であることが好ましく、10~30秒であることがより好ましい。エネルギー照射時間を5秒以上とすることで、十分に熱可塑性樹脂を溶融させて、積層造形用粒子を結合させることが可能となる。一方で、60秒以下とすることで、効率よく立体造形物を製造することが可能となる。
・予備加熱工程
MJF方式においても、粉末材料を予備加熱する工程を行ってもよい。粉末材料の予備加熱は、上記薄層形成(工程(1))後に行ってもよく、薄層形成(工程(1))前に行ってもよい。また、これらの両方で行ってもよい。予備加熱を行うことで、(3)エネルギー照射工程で照射するエネルギー量を少なくすることが可能となる。またさらに、短時間で効率良く造形物層を形成することが可能となる。予備加熱温度は、積層造形用粒子中の熱可塑性樹脂の溶融温度より低い温度であり、かつ(2)流体塗布工程で塗布する結合用流体や剥離用流体が含む溶媒の沸点より低い温度であることが好ましい。具体的には、熱可塑性樹脂の融点や、結合用流体や剥離用流体が含む溶媒の沸点より、50℃~5℃低い温度であることが好ましく、30℃~5℃低い温度であることがより好ましい。またこのとき、加熱時間は1~60秒とすることが好ましく、3~20秒とすることがより好ましい。加熱温度および加熱時間を上記範囲とすることで、(3)エネルギー照射工程におけるエネルギー照射量を低減することができる。
以下において、本発明の具体的な実施例を説明する。なお、これらの実施例によって、本発明の範囲は限定して解釈されない。
[材料]
実施例および比較例には、以下の材料を用いた。
(熱可塑性樹脂)
・ポリプロピレン(プライムポリマー社製J105G、体積抵抗値:1×1017Ω)
・ポリエチレン(プライムポリマー社製1300J、体積抵抗値:1×1018Ω)
(低抵抗材料)
・酸化チタン(チタン工業社製、体積抵抗値:1×1012Ω、体積平均粒子径:20nm)
・酸化アルミニウム(住友化学社製、体積抵抗値:1×1014Ω、体積平均粒子径:30nm)
・低抵抗シリカ(沈降法シリカ、体積抵抗値:1×1010Ω、体積平均粒子径:20nm)
・高抵抗シリカ(アエロジル社製、体積抵抗値:1×1016Ω、体積平均粒子径:20nm)
・四級アンモニウム塩(花王社製、体積抵抗値:1×10Ω)
・アルキル硫酸エステル塩(花王社製、体積抵抗値:1×10Ω)
[実施例1]
熱可塑性樹脂としてポリプロピレン樹脂100質量部と、低抵抗材料として疎水性酸化チタン(HMDS(疎水化表面)処理、疎水化度55%、体積平均粒子径:20nm)10質量部とを熱可塑性樹脂の融点+50℃で混練粉砕し、体積平均粒子径が80μmである積層造形用粒子を調製した。
[実施例2~12]
熱可塑性樹脂の種類、低抵抗材料の種類や量を適宜変更した以外は、実施例1と同様に積層造形用粒子を調製した。
[比較例1]
熱可塑性樹脂としてポリプロピレン樹脂100質量部(体積平均粒子径:80μm)と、疎水性酸化チタン(HMDS処理、疎水化度55%、体積平均粒子径:20nm)10質量部とを、ヘンシェルミキサー 型式FM20C/I(日本コークス工業社製)に添加した。そして、羽根先端周速が40m/sとなるようにして回転数を設定して20分間撹拌した。混合物の温度は40℃±1℃となるように設定し、41℃になった場合は、ヘンシェルミキサーの外浴に冷却水を5L/分の流量で流し、39℃になった場合は、1L/分となるように冷却水を流すことでヘンシェルミキサー内部の温度制御を実施した。
[比較例2]
酸化チタンを高抵抗シリカに変更した以外は、実施例1と同様に積層造形用粒子を調製した。
[比較例3]
酸化チタンを添加しなかった以外は、実施例1と同様に積層造形用粒子を調製した。
[比較例4]
熱可塑性樹脂としてポリプロピレン樹脂100質量部(体積平均粒子径:80μm)と、疎水性酸化チタン(HMDS処理、疎水化度55%、体積平均粒子径:20nm)10部とを、ハイブリダイゼーション型式NHS-1(株式会社奈良機械製作所)に添加した。そして、羽根先端周速が8000rpm/sとなるようにして回転数を設定して10分間撹拌した。混合物の温度は熱可塑性樹脂の融点-50℃となるように設定し、冷却水を流すことでハイブリダイゼーション内部の温度制御を実施した。
[評価]
・体積抵抗値の測定
JIS K6271に準拠して、実施例および比較例で調製した積層造形用粒子の体積抵抗値を測定した。具体的には、円形電極の間で絶縁抵抗計により電気抵抗を測定し、電極形状から体積抵抗値を求めた。なお、電気抵抗は、500Vを電極間に印加し、1分後に抵抗値を測定した。
・断面の確認
実施例および比較例で調製した積層造形用粒子の中心を通るように切断し、断面を露出させた。そして、当該断面を走査型電子顕微鏡により確認し、粒子の中心から半径1/2以内の領域(中心側)、および粒子の中心から半径1/2超の領域(表面側)に、それぞれ抵抗値低減用粒子が存在するか、確認した。
・立体造形物の造形性の評価
立体造形装置 sPro140(3DSystems社製)により、造形ステージ上に所定のリコート速度(100mm/s、200mm/s、300mm/s)で上述の粉末材料を敷き詰め、厚さ0.1mmの薄層を形成した。この薄層に、以下の条件で、YAG波長用ガルバノメータスキャナを搭載したCOレーザから縦15mm×横20mmの範囲にレーザ光を照射して、造形物層を作製した。その後、当該造形物層上に粉末材料をさらに敷き詰め、レーザ光を照射し、造形物層を積層した。これらの工程を、立体造形物(造形物層の積層体)の高さが55mmになるまで繰り返した。
[レーザ光の出射条件]
レーザ出力 :12W
レーザ光の波長 :10.6μm
ビーム径 :薄層表面で170μm
[レーザ光の走査条件]
走査速度 :2000mm/sec
ライン数 :1ライン
得られた立体造形物について、以下のように評価した。
○:造形エリアに突起が一切ない
△:造形エリアに突起が10個以下存在する
×:造形エリアに突起が10個超存在する、もしくは所望の形状に形成できない
Figure 0007172134000001
上記表1に示されるように、熱可塑性樹脂と、低抵抗材料とを含み、かつ中心側および外側にそれぞれ低抵抗材料を含み、さらに積層造形用粒子の体積抵抗値が、熱可塑性樹脂単体の体積抵抗値の1/10以下である場合、リコート速度を速くしても、所望の立体造形物を得ることが可能であり、さらにその表面状態も良好であった(実施例1~12)。
これに対し、積層造形用粒子の表面側にのみ低抵抗材料を含む場合、積層造形用粒子の体積抵抗値が、熱可塑性樹脂の体積抵抗値の1/10以下とならず、リコート速度が速くなると、得られる立体造形物の表面状態が低下した(比較例1および4)。リコート速度が速くなると、積層造形用粒子が帯電してしまったと考えられる。一方、低抵抗材料を含まない場合、積層造形用粒子の体積抵抗値が、熱可塑性樹脂の体積抵抗値と同等となり、リコート速度が速くなると、得られる立体造形物の表面状態が低下した(比較例3)。
さらに、積層造形用粒子が無機粒子を含んでいたとしても、その体積抵抗値が高いと、十分に積層造形用粒子の体積抵抗値を低減することが難しかった(比較例2)。
本発明に係る粉末材料によれば、粉末床溶融結合法、およびMJF法のいずれの方法によっても、精度よく立体造形物を形成することが可能である。そのため、本発明は、立体造形法のさらなる普及に寄与するものと思われる。

Claims (5)

  1. 熱可塑性樹脂と、前記熱可塑性樹脂に非相溶の低抵抗材料と、を含む積層造形用粒子を含み、
    前記積層造形用粒子の断面を観察したとき、前記積層造形用粒子の中心側および表面側の両方の領域にそれぞれ前記低抵抗材料が島状に存在し、
    前記積層造形用粒子の体積抵抗値が、前記熱可塑性樹脂単体の体積抵抗値に対して1/10以下であり、
    前記低抵抗材料が非イオン界面活性剤、四級アンモニウム塩、およびアルキル硫酸エステル塩からなる群から選ばれる少なくとも一種である、
    粉末材料。
  2. 前記積層造形用粒子が、前記熱可塑性樹脂100質量部に対して、前記低抵抗材料を0.1~10質量部含む、
    請求項1に記載の粉末材料。
  3. 請求項1または2に記載の粉末材料を含む薄層を形成する薄層形成工程と、
    前記薄層にレーザ光を選択的に照射して、複数の前記積層造形用粒子が溶融結合した造形物層を形成するレーザ光照射工程と、
    を含み、
    前記薄層形成工程、および前記レーザ光照射工程を複数回繰り返し、前記造形物層を積層することで立体造形物を形成する、
    立体造形物の製造方法。
  4. 請求項1または2に記載の粉末材料を含む薄層を形成する薄層形成工程と、
    エネルギー吸収剤を含む結合用流体を、前記薄層の特定の領域に塗布する流体塗布工程と、
    前記流体塗布工程後の前記薄層にエネルギーを照射し、前記結合用流体を塗布した領域の前記積層造形用粒子が溶融した造形物層を形成するエネルギー照射工程と、
    を含み、
    前記薄層形成工程、前記流体塗布工程、および前記エネルギー照射工程を複数回繰り返し、前記造形物層を積層することで立体造形物を形成する、
    立体造形物の製造方法。
  5. 前記薄層形成工程において、薄層形成時の移動速度が10mm/s以上400mm/s以下であるリコートブレードを用いて前記薄層を形成する、
    請求項3または4に記載の立体造形物の製造方法。
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