JP7171101B1 - 有機物分解装置 - Google Patents

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【課題】分解処理速度と乾燥処理速度を更に早く、熱効率にも優れた、攪拌、分解、乾燥ができる、有機物分解装置。【解決手段】縦方向の中心軸を有し内部を気密に保持できる漏斗状のホッパーの前記中心軸に沿って抑揚管配置される。当該抑揚管に前記ホッパーの底部から抑揚管の開口端に至るスクリューが挿通される。前記ホッパーの内周面には、ホッパーの回転にともなって回転する攪拌翼が配設される。前記ホッパーが主ヒータで加熱されるとともに、前記抑揚管も別の補助ヒータで加熱されるようにする。また、前記抑揚管に一方端が連通し、他方端が亜臨界生成装置と加圧装置と減圧装置に切り替え可能に連通するパイプが少なくとも1本設けられる。【選択図】図1

Description

本発明は有機物分解装置に関し、特に産業廃棄物等の有機物分解装置に関するものである。
産業廃棄物、家庭からの廃棄物等の多くは、焼却処理し、残りの灰を埋め立て処理すること、あるいは直接埋め立て処理等がなされている。近年のバイオ技術の発達で、食品廃棄物に関してはバイオ技術で分解処理される場合もある。すなわち、家庭やホテルから出る生ゴミあるいは、食品加工工場から出る食品廃棄物(例えば焼酎のしぼりカス、魚のあら)は発酵させて嵩を減らすことができ、また最終生成物は肥料として利用するようにしている。
さらに、上記大量の家庭生ゴミあるいは産業生ゴミを処理する方法として、本願出願人は特許6887707号で土壌菌を多孔質セラミックボールに担持させて、所定温度でアミノ酸を与えながら前記家庭ゴミ等を分解する方法を開示している。この方法は、家庭ゴミ等の有機物が、2酸化炭素と水に分解し、極めて少量の残渣しか残らないあるいは残渣が全くない利点があり有益である。
有機物を処理する方法として、亜臨界水を用いる技術は、例えば国際公開WO2008/038361号公報(特許文献1)、特開2016-22468号公報(特許文献2)、特開2018-143926公報(特許文献3)に開示されている。また、ここで有機物は、いわゆる生ごみ等ばかりでなくプラスチック等の合成有機物も含む。
国際公開WO2008/038361号公報 特開2008-207133号公報 特開2018-143926号公報
バイオ処理は、前記のように廃棄物の嵩を減らし、また生成物は肥料としての利用ができる点で優れている。しかしながら、バイオ処理後の残渣は、元になる生ごみの種類に対応して種々の組成を含み、肥料として利用するにしても、内容物が明らかでない限り、使用し辛い面がある。そのような事情から現状、残渣を肥料として利用する場合、生成される量にみあう、あるいはそれ以上の量の需要があるかといえばそうではないのが実情である。
前記特許文献1では、横型の耐圧耐熱容器の中でスクリュウを回転させて、攪拌しながら、水の超臨界あるいは亜臨界状態を形成し、その中で有機系廃棄物を分解する装置が開示されている。
この装置によると1つの槽の中で、超臨界あるいは亜臨界による分解処理とその後の乾燥ができる利点がある。しかしながら、スクリューと容器との間には少なくとも2~3mm程度の隙間があり、この隙間に被処理物が入込んだときは、熱伝導を著しく阻害し、多大のエネルギーを掛けないと超臨界あるいは亜臨界状態を形成しない。特に、被処理物がある程度分解してべとべとになって管壁に付着すると、この問題が顕著に表れることになる。
加えて上記の付着物は簡単にはがれることはなく、生成物を取り出そうとしても排出口から直に取り出すことができない。
また、スクリューを正逆反転させながら攪拌処理をしているので、被処理物は一方から他方に移動するときに攪拌される。すなわち、他方側に余裕を残しておかないと有効な攪拌処理ができないので、被処理物の量に対して容器の容量が大きくなる。従って、超臨界状態、亜臨界状態にするには多大のエネルギーを要することになる。
横型容器を水平から傾斜させて、スクリューで高い位置に被処理物を搬送して、その位置から、容器の管壁を伝って落下させる構造もあるが、この場合も管壁とスクリューの間に隙間が必要であり、前記エネルギーの多大化、生成物の取り出し難さの欠点を克服できない。
更に、前記特許文献1では水の超臨界、亜臨界状態での分解処理に加えて、乾燥処理も同じ容器内で行っているが、ここでも前記熱伝導の悪さから生じる前記エネルギーの多大化に加えて、被処理物の取り出し難さが問題となる。
特許文献2では、管状の反応室内をスクリューで被処理物を押し出しながら、水の臨界状態(亜臨界状態(段落0038))を維持して分解する構成が開示されている。
上記の構成によると、スクリューの外径に対応する内径の反応管の内部を水の超臨界(又は亜臨界)状態の温度、圧力に保持した状態で、被処理物をスクリューで搬送しながら分解することになる。
当該装置においても、容器とスクリューの間には隙間が必要であり、例えば段落0020に「筐体21の底部内壁麺と羽根体26bの外周端面との間に2mm程度の間隙を形成する」あるいは「筐体21の上部内壁麺と羽根体26bの外周端面との間に5mm程度の間隙を形成する」とある。従って、8°の傾きがあるものの(段落0018)、前記の隙間に張り付いた被処理物は羽根体が回転しても移動することがなく、上記特許文献1の場合と同様大きな熱抵抗となって、超臨界あるいは亜臨界状態を形成することの妨げとなる。
更に、高温高圧の反応管が直接外気に晒されるところから、エネルギーロスが大きく、それを抑えようとすると、そのための設備費が大きくなる欠点がある。
上記のような事情を考慮して、本願出願人は特許文献3(特開2018-143926)にて、漏斗状のホッパーの軸心に沿って配設された抑揚管にスクリューを挿入した亜臨界装置を提案している。
この装置では、被処理物をホッパーが満杯になるまで入れても、攪拌機能は依然有効であるところから、小型にできる利点がある。しかも、小型であるので、エネルギー効率にも優れ、前記特許文献1に比べて亜臨界状態も形成しやすい利点があり、また、記特許文献2ではできない乾燥も同時にできる利点がある。
更に、当該特許文献3の装置では、漏斗状のホッパーの傾斜が水平から75°もあるので、ホッパーの管壁に被処理物がへばり着くことはなく、従って、ホッパーの外側に配設したヒータの熱は、効率よくホッパーに伝達され、ホッパー内を亜臨界状態に維持できるので、現状でもかなり優れた分解効率を示している。
しかしながら、当該特許文献3の装置の特徴は、ホッパーの容量一杯の量の被処理物が処理できる点にあるが、ホッパーに容量一杯の被処理物を入れると、ホッパー内で被処理物が緻密に重なるので温度むらが生じ、分解状態が場所によってまだらになり、期待するより分解に時間がかかることになる。更に、分解処理後の乾燥工程では前記温度むらの影響が大きく、乾燥に時間がかかる傾向がある。
本発明は上記従来の事情に鑑みて提案されたものであって、分解処理速度と乾燥処理速度を更に早く、熱効率にも優れた、攪拌、分解、乾燥ができる、有機物分解装置を提供することを目的とするものである。
本発明は上記目的を達成するための、以下の構成を採用している。
縦方向の中心軸を有し内部を気密に保持できる漏斗状のホッパーの前記中心軸に沿って抑揚管が配置される。当該抑揚管に前記ホッパーの底部から抑揚管の開口端に至るスクリューが挿通される。更に、前記ホッパーの内周面には、ホッパーの回転に伴って回転する攪拌翼が配設される。前記ホッパーが主ヒータで加熱されるとともに、前記抑揚管も別の補助ヒータで加熱されるようにする。また、前記抑揚管に一方端が連通し、他方端が亜臨界装置と加圧装置と低圧装置に切り替え可能に連通し、稼働前に前記亜臨界装置から亜臨界水を前記ホッパーに投入し、分解処理時に前記加圧装置と前記抑揚管の内部を連通し、乾燥処理時に前記低圧装置と前記抑揚管内部を連通するパイプが、少なくとも1本設けられる。更に、前記ホッパーの底部には開閉可能にハッチが設けられ、生成物を取り出すことができる。
稼働時には、前記抑揚管の下端から上端へ、前記抑揚管の上端からホッパー上端へ、前記ホッパーの上端からホッパー下端へ、ホッパー下端から前記抑揚管の下端へ被処理物が循環する循環路が形成される。
前記循環路は、分解処理時に、前記主ヒータからの熱と前記パイプからの高圧による前記抑揚管の外のホッパー部分よりなる第一分解処理路と、前記主ヒータと補助ヒータの熱と前記パイプからの高圧による前記抑揚管部分よりなる第二分解処理路よりなる。また、乾燥時に、前記主ヒータからの熱と前記パイプからの低圧による前記抑揚管の外のホッパー部分よりなる第一乾燥処理路と、前記主ヒータと補助ヒータの熱と前記パイプからの低圧による前記抑揚管部分よりなる第二乾燥処理路よりなる。
上記構成によって主ヒータと加圧装置によって、ホッパー内を亜臨界状態に維持できることはもちろん、更に、抑揚管に設けた補助ヒータで抑揚管の中を上昇する被処理物を確実に亜臨界状態に維持できるので、仮に、抑揚管の外部のホッパー内に温度むらがあって、被処理物に未分解部分が生じても、抑揚管の内部で確実に分解することができる。すなわち、前記抑揚管は垂直に立っており被処理物が管壁にへばり着くおそれはないので、熱効率が著しく向上し、抑揚管の内部は確実に亜臨界状態を形成する。従って、被処理物の分解速度は著しく向上することになる。また、抑揚管を補助ヒータで加熱しながら低圧装置を稼働させると、抑揚管の外部のホッパー内での低圧装置の吸水効率に比して遥かいに高い給水効率を示し、乾燥処理が著しく向上することになる。
本発明に使用する有機物分解装置の断面図 有機物分解装置と加圧装置、低圧装置、亜臨界水生成装置との関係を示す図 有機分解工程とバイオ処理工程の関係を示す図
<装置>
図1は本願発明が適用される廃棄物処理装置の概要を示す側断面図。図2は図1に示す装置と、亜臨界水生成装置、低圧装置、加圧装置との関係を示す図である。図3は有機分解工程とバイオ処理工程の関係を示す図である。
上開きの漏斗型で縦軸を有するホッパー10の内部に中心軸20に沿って抑揚管11が固定配設され、当該抑揚管11を貫通してスクリュー12が配設される。当該スクリュー12の軸は、当然ホッパー10の軸芯に沿って配設され、前記ホッパー10の蓋上に配置した駆動モータ13によって駆動される。
尚、上記ホッパーの管壁に被処理物を堆積しないためには、その間壁は水平からの傾斜を65°以上にする必要があり、図面上は75°としている。
ホッパー10の、底部には開閉ハッチ15が設けられ、当該ハッチ15を閉めたときに、ホッパー10との機密性が保たれるようになっている。また、ホッパー10の上端も、当該ホッパー10との気密性を保って蓋体16が設けられ、前記駆動モータ13は当該蓋体16の上に設置される。
前記蓋体16には、開閉可能に投入口18が設けられ、破砕された被処理物が投入できるようになっている。
前記スクリュー12の下端は、前記抑揚管11の下端より突出し、ホッパー10の底部付近にまで延び、この部分のホッパー10の径は、前記スクリュー12よりやや大きい径となっており、後述するように、ホッパー10の底部にまで落下した被処理物が、前記スクリュー12で掻き揚げられ、抑揚管11に引き込まれるようになっている。
また前記抑揚管11の上端部は、ホッパー10の前記蓋体16より下側の位置で開口しており、前記のように抑揚管11に引き込まれた被処理物は、当該抑揚管11の上端からホッパー10(下記回転ドラム30)内に落下するようになっている。従って、前記スクリュー12は前記抑揚管12の上端付近にまで延びていることになる。
ホッパー10の内周に沿ってボールベアリング32を介して回転可能な回転ドラム30が配設され、当該回転ドラム30から径方向内側に攪拌翼31が複数本設けられている。尚、前記回転ドラム30はスクリュー12に連動して回転するようになっている。
この構成で、スクリュー12が回転すると、ホッパー10に投入された処理物は抑揚管11内を上昇し、その過程で攪拌されて抑揚管11の上端に達し、上端から回転ドラム30の壁面、あるいは抑揚管11の外部に沿って落下して前記攪拌翼31によって更に攪拌されてホッパー10の底部に達し、再びスクリュー12で抑揚管11内に掻き揚げられて、ホッパー10内を循環することになる。
すなわち、被処理物はホッパー10内を上下に移動し、その間にスクリュー12と攪拌翼31で攪拌されることになるので、攪拌効果大きくなる。
また、スクリューが水平に回転するタイプ(特許文献1)は、前記のように容器内に攪拌の余裕を設ける必要があるが、本願のように縦型にしておくと、容器(ホッパー)の容量と同等の容量の被処理物を投入することができる。また、スクリュー12が挿通された抑揚管11は縦になっているので、この周壁に被処理物が付着することはない。
ホッパー10の外周には主ヒータ17aが貼り付けられ、以下に説明するように、ホッパー10内を所定温度に保つようになっている。また、前記抑揚管11の外周にも補助ヒータ17bが貼り付けられて、ホッパー10内の亜臨界水の分解効果および、乾燥工程における抜水効果を高めることができる。
前記抑揚管11には、下部と上部にパイプ21a、21bの一端が当該抑揚管1の内部と連通するように配設され、図1に示すように、蓋体16を介して、以下に説明する亜臨界水生成装置60と加圧装置50、更に低圧装置40に切り替え可能に連通される。
更に、前記ホッパー10の外側には前記亜臨界水生成装置60と高圧装置50と低圧装置40が設けられ、前記パイプ21a、21bの他端は、当該亜臨界水生成装置60と高圧装置50と低圧装置40とに切り替え可能に連通する構成となっている。
尚、図示しないが、亜臨界水生成装置60が亜臨界水を生成するについては加圧装置50の高圧出力も必要であり、亜臨界水を生成するときは両装置が連動している。また、後述するように亜臨界水生成装置60側のバルブを開けると、亜臨界水がホッパー10内に流れ込むようになっている。
<動作>
上記のように構成された有機物分解装置の運用について説明する。
まず、亜臨界水生成装置60から前記パイプ21a、21bを介して、亜臨界水を投入し、次いで、パイプ21a、21bを加圧装置50に切り替えて加圧するとともに、主ヒータ17aと補助ヒータ17bの温度を上げて、ホッパー10内を亜臨界状態にしておく。
この状態で、前記被処理物の投入口18から、被処理物を投入する。当該投入口18は、前記亜臨界状態が崩れないように、2重構造になっており、被処理物はまず、第1の部屋に投入されて、密閉された後第2の部屋に移され、第1と第2の部屋が仕切られてから第2の部屋からホッパー10に投入される(以上図外)。
被処理物がホッパー10に投入されると、前記加圧装置40からの加圧、主ヒータ17aによる加熱を継続して、ホッパー10内を、亜臨界状態に維持して、前記スクリュー12と回転ドラム30を稼動させる。
前記したように被処理物は抑揚管11内を上昇して、当該抑揚管11の上端から再び回転ドラム30内側を経てホッパー10の底部にまで至る循環を繰り返しながら、前記スクリュー12と回転翼31で攪拌粉砕されることになる。このとき、被処理物は垂直の抑揚管11の管壁に付着しないことはもちろん、垂直に近い75°になっているホッパーの管壁にも付着しない。
このとき、ホッパー11の主ヒータ17aと加圧装置40からの高圧で、ホッパー内を亜臨界状態にすることで、特許文献3に記載したように亜臨界水による分解は十分進行する。但し、本装置の特徴として、ホッパー10には、ホッパー10の容量一杯の被処理物が投入することができる。ホッパー10の容量一杯の被処理物が投入された場合、ホッパー10内での被処理物の密度が高くなり、更にそこに重力が加わるので、ホッパー10内で温度むらが生じやすくなる。温度むらが生じると部分的に亜臨界状態が崩れて、分解効率が低下する。
そこで、前記主ヒータ17aに加えて、補助ヒータ17bも稼働すると、少なくとも抑揚管11内の温度むらは解消できることになる。但し、この時点で補助ヒータ17bに与えるべきエネルギーは、抑揚管11内の温度むらを解消できるだけのエネルギーであって、主ヒータ17aに与えるエネルギーの数%~30%で足りる。抑揚管11は垂直に立っており、この管壁に被処理物が溜まって熱伝導を妨げることがないのでなおさらである。
このようにホッパー10内を安定した亜臨界状態にすることによって、抑揚管11の外のホッパー11内での分解が進むとともに、温度むらで未分解部分が残ったとしても、抑揚管11の中が亜臨界状態に維持されているので、当該、抑揚管11内での分解が進行することになり、全体としての分解速度を高めることになる。
このように被処理物が分解したときは、ドロドロ状態である。後に説明するように、本願発明は分解処理の後工程として、バイオ処理をすることによって、被処理物を更に水と炭酸ガスに分解する。このバイオ処理において、被処理物はある程度乾燥している必要があるとことから、上記のように被処理物の亜臨界水での分解が終了すると、乾燥工程に移行する。尚、当該分解が完了した時点で被処理物は元の体積の40%程度となる。
<乾燥工程>
乾燥工程では前記分解処理工程で加圧装置50に連通しているパイプ21a、21bが低圧装置40に連通するように切り替えられる。このとき、主ヒータ17a、補助ヒータ17bの温度は前記亜臨界状態のときのままの温度を維持しておく。
ここで、乾燥工程で被処理物を攪拌しない場合は、前記パイプ21a、21bの抑揚管11での開口部に近い位置にある被処理物から水分が抜け、遠くの位置にある被処理物の水分を抜くには時間がかかることになる。
そこで、乾燥工程においても、スクリュー12を回転させ、被処理物を循環させることによって、乾燥速度を速めることができる。このとき、前記補助ヒータ17bでの加熱が加わると、抑揚管11を除いたホッパー10内での温度むらが抑揚管11の中でも解消され、前記パイプ21a、21b付近の温度が上昇して乾燥処理を促進することができる。
この状態を所定時間継続すると、被処理物の体積は、元の体積の20%程度になる。ホッパー容量1トンでの処理時間は、分解処理40分程度、乾燥処理20分程度で合計1時間程度である。特許文献3の構造で同じ処理をすると、分解処理で1時間強、乾燥処理で1時間弱を必要とし、合計2時間程度かかるところから、飛躍的に時間を短縮することができる。
<バイオ処理>
被処理物が乾燥すると、ホッパー10の下側のハッチ15を開けるとともに、スクリュー12を前記攪拌時と逆方向に回転すると、前記減容した被処理物はハッチ15から押しだされ、次工程のバイオ処理に回される。
バイオ処理としては既存のバイオ処理装置を利用することで足りる。図3は本発明が適用されるシステムを示すものである。
上記した有機物分解装置200の前段にはクレーン201が設けられ、前記したように投入口18から被処理物が投入できるようになっている。一方亜臨界処理後の被処理物は前記したようにホッパー10の下側の開閉ハッチ15が開かれ、コンベア203aと搬送籠203bを介してバイオ装置300に投入される。
有機物分解装置200での処理は2時間程度であるのに対して、バイオ装置300での処理は数時間を越えるので、当該バイオ装置300は1ラインに数台設置され、有機物分解が終わった被処理物を複数のバイオ処理装置300に順次投入して、それぞれのバイオ処理装置での分解完了を待つことになる。ここで、この結果の減容残存率は、元の被処理物の種類あるいはバイオ装置の能力によっても異なるが、本願発明とバイオ処理装置(たとえば本願出願人が特許権者である特許6887707号公報に開示のバイオ処理装置)を併用すると、略ゼロとなる。
上記したように本発明は、ホッパーに投入した被処理物をスクリューと、攪拌翼で攪拌しながら亜臨界処理、乾燥、をするようになっている。このとき、ホッパー内での温度むら等で未分解物が残存しても、スクリューが挿通された抑揚管を加熱して当該抑揚管内を安定した亜臨界状態に保っているので、分解効率を高めることができる。また、乾燥処理においても抑揚管が加熱されているので、前記温度むらによる乾燥の遅滞をなくすことができる。更に、有機物生成装置と組合すことで、減容率の大きな装置とすることができる。
尚、上記において、高圧装置等に連通するパイプ21a、21bの数を2本にしているが、これに限定されるものではない、また、ホッパーの傾斜度を75°にしているが、内容物が滑り落ちる傾斜であればこれに限定されるものではない。
10 ホッパー
11 抑揚管
12 スクリュー
13 駆動モータ
15 ハッチ
16 蓋体
17a、17b ヒータ
20 軸
21a、21b パイプ
40 低圧装置
50 加圧装置
60 亜臨界水生成装置

Claims (1)

  1. 縦方向の中心軸を有し、内部を気密に保持できる漏斗状のホッパーと、
    前記ホッパーの中心軸に沿って配置された抑揚管と、
    前記ホッパーの底部から前記抑揚管の開口端に至る、前記抑揚管に挿通されたスクリューと、
    前記ホッパーの内周面に沿って回転する攪拌翼と、
    前記ホッパーを加熱する主ヒータと、
    前記抑揚管を加熱する補助ヒータと、
    一方端が前記抑揚管の内部に連通し、他方端が亜臨界水生成装置と加圧装置と低圧装置に切り替え可能に連通し、稼働前に前記亜臨界装置から亜臨界水を前記ホッパーに投入し、分解処理時に前記加圧装置と前記抑揚管の内部を連通し、乾燥処理時に前記低圧装置と前記抑揚管の内部を連通するパイプと、
    前記抑揚管の下端から上端へ、前記抑揚管の上端からホッパー上端へ、前記ホッパー上端からホッパー下端へ、前記ホッパー下端から前記抑揚管の下端へ被処理物が循環する、稼働時に形成される循環路と、
    前記ホッパーの底部に開閉可能に設けられた被処理物取り出し用のハッチを備え、
    更に、前記循環路は、分解処理時に、前記主ヒータからの熱と前記パイプからの高圧による前記抑揚管の外のホッパー部分よりなる第一分解処理路と、前記主ヒータと前記補助ヒータの熱と前記パイプからの高圧による前記抑揚管部分よりなる第二分解処理路よりなり、乾燥時に、前記主ヒータからの熱と前記パイプからの低圧による前記ホッパー部分よりなる抑揚管の外の第一乾燥処理路と、前記主ヒータと補助ヒータの熱と前記パイプからの低圧による前記抑揚管部分よりなる第二乾燥処理路よりなる
    ことを特徴とする有機物分解装置。
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