JP7169256B2 - トモシンセシス撮影制御装置、トモシンセシス撮影制御装置の作動方法、トモシンセシス撮影制御装置の作動プログラム、並びに放射線発生装置 - Google Patents

トモシンセシス撮影制御装置、トモシンセシス撮影制御装置の作動方法、トモシンセシス撮影制御装置の作動プログラム、並びに放射線発生装置 Download PDF

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Description

本開示の技術は、トモシンセシス撮影制御装置、トモシンセシス撮影制御装置の作動方法、トモシンセシス撮影制御装置の作動プログラム、並びに放射線源に関する。
被写体の任意の断層面における断層画像を生成するために、被写体に対して異なる複数の照射角度で連続的に放射線を照射するトモシンセシス撮影が行われている。特許文献1には、1個の放射線管で構成される放射線源を、異なる複数の照射角度に対応する複数の位置に移動させてトモシンセシス撮影を行う技術が記載されている。
特開2016-135319号公報
特許文献1に記載のトモシンセシス撮影装置のように、従来のトモシンセシス撮影装置では、1個の放射線管で構成される放射線源が各位置に移動される。このため、撮影時間が比較的長くなり、被検者に負担が掛かる、という問題があった。そこで、本発明者は、複数の放射線管で構成される放射線源を備えるトモシンセシス撮影装置を検討している。
放射線管は、その温度が耐用温度に基づく温度閾値以上であった場合、真空度の低下で放電が繰り返された場合、あるいは陰極が故障した場合等、設定された照射条件に見合った線量の適正な放射線を照射することができない異常な状態に陥ることがしばしばある。特許文献1に記載のトモシンセシス撮影装置においては、放射線管は1個であるため、この1個の放射線管が異常な状態に陥った場合は、トモシンセシス撮影を行って断層画像を生成することはできない。
対して、本発明者が検討している複数の放射線管で構成される放射線源においては、異常な状態の放射線管の個数、位置等によっては、異常な状態の放射線管を除くその他の放射線管でトモシンセシス撮影を行って断層画像を生成しても問題ない場合がある。より詳しくは、粒状度等の画質は多少劣化するが、異常な状態の放射線管を除くその他の放射線管で放射線を照射して得られた投影画像により、予め設定されたレベルの分解能の断層画像を生成することが可能な場合である。本発明者は、検討の過程で、こうした複数の放射線管で構成される放射線源のメリットを活かす技術の必要性を見出した。
本開示の技術は、複数の放射線管で構成される放射線源を用いてトモシンセシス撮影を行う場合のメリットを活かすことが可能なトモシンセシス撮影制御装置、トモシンセシス撮影制御装置の作動方法、トモシンセシス撮影制御装置の作動プログラム、並びに放射線源を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示のトモシンセシス撮影制御装置は、被写体の任意の断層面における断層画像を生成するために、少なくとも3個以上の放射線管を用いて、被写体に対して異なる複数の照射角度で連続的に放射線を照射するトモシンセシス撮影を行う場合に、放射線管が異常な状態であることを検知する検知部と、少なくとも3個以上の放射線管のうち、検知部において異常な状態であると検知された放射線管以外の、少なくとも2個以上の放射線管を用いて撮影された投影画像に基づく断層画像の生成を許可するか否かを判定する判定部と、を備える。
断層画像を生成する生成部と、判定部の判定結果に応じて、生成部の動作を制御する第1制御部とを備えることが好ましい。
異常な状態の放射線管が存在するが、判定部において断層画像の生成を許可すると判定した場合、生成部は、検知部において異常な状態であると検知された放射線管以外の、少なくとも2個以上の放射線管を用いて撮影された投影画像に基づいて、断層画像を生成することが好ましい。
生成部は、検知部において異常な状態であると検知された放射線管を用いて撮影された投影画像は使わずに、断層画像を生成することが好ましい。
検知部において異常な状態の放射線管が1個も検知されなかった場合、生成部は、少なくとも3個以上の放射線管の全てを用いて撮影された投影画像に基づいて、断層画像を生成することが好ましい。
複数の放射線管は、予め設定されたレベルの分解能の断層画像を生成するために、放射線の照射が必須の照射必須放射線管を含むことが好ましい。
検知部の検知結果が、照射必須放射線管が正常な状態であり、かつ、照射必須放射線管と照射必須放射線管以外も含めて、正常な状態の放射線管の個数が、予め設定された最低必要個数以上であるという内容の場合、判定部は、断層画像の生成を許可すると判定することが好ましい。
検知部の検知結果が、照射必須放射線管が異常な状態であるという内容の場合、または、検知結果が、照射必須放射線管を除いて、異常な状態の放射線管の個数が、予め設定された最大許容個数よりも多いという内容の場合、判定部は、断層画像の生成を許可しないと判定することが好ましい。
照射必須放射線管は、予め設定されたレベルの分解能の断層画像を生成するために最低限必要な照射角度の範囲において、最も外側に位置する放射線管であることが好ましい。
照射必須放射線管は、複数の放射線管のうちで両端に配置された放射線管であることが好ましい。
検知部は、放射線管の温度が予め設定された温度閾値以上の場合、放射線管の放電の発生回数が予め設定された回数閾値に達した場合、および放射線管の陰極に故障が認められた場合のうちの少なくとも1つの場合に、放射線管が異常な状態であると検知することが好ましい。
複数の放射線管のうちの照射必須放射線管を先に動作させ、照射必須放射線管の発生回数が回数閾値に達するか否か、および照射必須放射線管の陰極に故障が認められるか否かを、検知部により先に検知させる第2制御部を備えることが好ましい。
回数閾値は2回以上であり、発生回数が1回以上かつ回数閾値未満の放射線管に対して、放射線を再び照射させる照射リトライを行わせる第3制御部を備えることが好ましい。
照射リトライのトータルの回数には上限値が設定されていることが好ましい。
照射リトライを行った旨を通知する第1通知部を備えることが好ましい。
放電の発生頻度が予め設定された頻度閾値に達した放射線管に対して、メンテナンスを促す旨を通知する第2通知部を備えることが好ましい。
放射線管の温度、および、放射線管の熱容量に対する与えた熱量の割合のうちの少なくともいずれかを通知する第3通知部を備えることが好ましい。
検知部の検知結果が異常な状態の放射線管と線対称な位置に配置された放射線管を動作させない第4制御部を備えることが好ましい。
検知部の検知結果が異常な状態の放射線管が存在し、かつ判定部において断層画像の生成を許可すると判定して、断層画像が生成された場合、放射線を照射していない放射線管が存在する旨を通知する第4通知部を備えることが好ましい。
本開示のトモシンセシス撮影制御装置の作動方法は、被写体の任意の断層面における断層画像を生成するために、少なくとも3個以上の放射線管を用いて、被写体に対して異なる複数の照射角度で連続的に放射線を照射するトモシンセシス撮影を行う場合に、放射線管が異常な状態であることを検知する検知ステップと、少なくとも3個以上の放射線管のうち、検知ステップにおいて異常な状態であると検知された放射線管以外の、少なくとも2個以上の放射線管を用いて撮影された投影画像に基づく断層画像の生成を許可するか否かを判定する判定ステップと、を備える。
本開示のトモシンセシス撮影制御装置の作動プログラムは、被写体の任意の断層面における断層画像を生成するために、少なくとも3個以上の放射線管を用いて、被写体に対して異なる複数の照射角度で連続的に放射線を照射するトモシンセシス撮影を行う場合に、放射線管が異常な状態であることを検知する検知部と、少なくとも3個以上の放射線管のうち、検知部において異常な状態であると検知された放射線管以外の、少なくとも2個以上の放射線管を用いて撮影された投影画像に基づく断層画像の生成を許可するか否かを判定する判定部として、コンピュータを機能させる。
本開示の放射線源は、トモシンセシス撮影制御装置により動作が制御される複数の放射線管で構成される放射線源であって、複数の放射線管は、予め設定されたレベルの分解能の断層画像を生成するために、放射線の照射が必須の照射必須放射線管を含み、照射必須放射線管の放熱性能は、他の放射線管よりも高い、および/または、照射必須放射線管の熱容量は、他の放射線管よりも大きい。
本開示の技術によれば、複数の放射線管で構成される放射線源を用いてトモシンセシス撮影を行う場合のメリットを活かすことが可能なトモシンセシス撮影制御装置、トモシンセシス撮影制御装置の作動方法、トモシンセシス撮影制御装置の作動プログラム、並びに放射線源を提供することができる。
乳房撮影装置等を示す図である。 乳房撮影装置の装置本体を示す図である。 放射線管を示す図である。 陰極を示す図である。 検出器収容部の部分を示す図である。 CC撮影の様子を示す図である。 MLO撮影の様子を示す図である。 トモシンセシス撮影の様子を示す図である。 トモシンセシス撮影で得られた複数の投影画像から断層画像を生成する様子を示す図である。 制御装置を構成するコンピュータを示すブロック図である。 主に制御装置のCPUの処理部を示すブロック図である。 各検知対象の検知タイミングを示す表である。 検知条件を示す図である。 判定条件を示す図である。 トモシンセシス撮影における各放射線管の動作順序を示す図である。 検知結果を示す図である。 検知結果および判定結果の例を示す図である。 検知結果および判定結果の例を示す図である。 検知結果および判定結果の例を示す図である。 検知結果および判定結果の例を示す図である。 検知結果および判定結果の例を示す図である。 検知結果および判定結果の例を示す図である。 検知結果および判定結果の例を示す図である。 各放射線管の温度および熱量/熱容量を通知する通知画面を示す図である。 画像表示画面を示す図である。 放射線を照射していない放射線管が存在する旨を通知する通知画面を示す図である。 断層画像の生成を見送った旨を通知する通知画面を示す図である。 制御装置の処理手順を示すフローチャートである。 制御装置の処理手順を示すフローチャートである。 通知条件を示す図である。 第2実施形態の検知条件を示す図である。 放電の発生回数が1回以上かつ回数閾値未満の放射線管に対して、放射線を再び照射させる照射リトライを行わせる様子を示す図である。 照射リトライ条件を示す図である。 照射リトライのトータルの回数が上限値に達した場合、以降の照射リトライを行わせない様子を示す図である。 照射リトライを行った旨を通知する通知画面を示す図である。 全放射線管を一通り動作させた後に、まとめて照射リトライを行わせる態様を示す図である。 全放射線管を一通り動作させた後に、まとめて照射リトライを行わせる態様において、照射リトライのトータルの回数が上限値に達した場合を示す図である。 照射リトライ成否情報を示す図である。 照射リトライ成否情報に応じて照射リトライを行わせる放射線管を選定する様子を示す図である。 放電発生履歴情報を示す図である。 メンテナンス通知条件を示す図である。 放電の発生頻度が予め設定された頻度閾値に達した放射線管に対して、メンテナンスを促す旨を通知する通知画面を示す図である。 検知結果が異常な状態の放射線管と線対称な位置に配置された放射線管を動作させない様子を示す図である。 放熱性能を高めた放射線管を示す図である。 照射必須放射線管の放熱性能を高めた放射線源を示す図である。 最大スキャン角度の外側に、予備の放射線管が配置された例を示す図である。 放射線の焦点が、円弧状に、等間隔で並ぶ設定とされた複数の位置に、放射線管を配した例を示す図である。 検知部および判定部を備える制御装置と、制御部、生成部、および表示制御部を備える画像処理装置を示す図である。 手術用の撮影装置を示す図である。
[第1実施形態]
図1および図2において、乳房撮影装置10は、被検者Hの乳房Mを被写体とする。乳房撮影装置10は、乳房MにX線、γ線といった放射線37(図3等参照)を照射して、乳房Mの放射線画像を撮影する。
乳房撮影装置10は、装置本体11と、本開示の技術に係る「トモシンセシス撮影制御装置」の一例である制御装置12とで構成される。装置本体11は、例えば医療施設の放射線撮影室に設置される。制御装置12は、例えば放射線撮影室の隣室の制御室に設置される。制御装置12は、例えばデスクトップ型のパーソナルコンピュータである。制御装置12は、LAN(Local Area Network)等のネットワーク13を介して、画像データベース(以下、DB;Data Base)サーバ14と通信可能に接続されている。画像DBサーバ14は、例えば、PACS(Picture Archiving and Communication System)サーバであり、乳房撮影装置10から放射線画像を受信し、放射線画像を蓄積管理する。
ネットワーク13には、端末装置15も接続されている。端末装置15は、例えば、放射線画像に基づく診療を行う医師が使用するパーソナルコンピュータである。端末装置15は、画像DBサーバ14から放射線画像を受信し、放射線画像をディスプレイに表示する。
装置本体11は、スタンド20とアーム21とを有する。スタンド20は、放射線撮影室の床面に設置される台座20Aと、台座20Aから高さ方向に延びる支柱20Bとで構成される。アーム21は横から見た形状が略C字状であり、接続部21Aを介して、支柱20Bに接続されている。この接続部21Aにより、アーム21は支柱20Bに対して高さ方向に移動可能で、被検者Hの身長に応じた高さ調節が可能となっている。また、アーム21は、接続部21Aを貫く、支柱20Bに垂直な回転軸回りに回転可能である。
アーム21は、線源収容部22、検出器収容部23、および本体部24で構成される。線源収容部22は放射線源25を収容する。検出器収容部23は放射線検出器26を収容する。また、検出器収容部23は、乳房Mが載せられる撮影台としても機能する。本体部24は、線源収容部22と検出器収容部23とを一体的に接続する。線源収容部22は高さ方向の上側に配されており、検出器収容部23は、線源収容部22と対向する姿勢で、高さ方向の下側に配されている。
放射線源25は、15個の放射線管27と、放射線管27を5個ずつ収容する3つのハウジング28とで構成される。放射線管27は、乳房Mに対する照射角度が異なる複数の投影画像を放射線画像として撮影するトモシンセシス撮影に用いられる。放射線検出器26は、乳房Mを透過した放射線37を検出して放射線画像を出力する。なお、放射線管27の個数は、上記例の15個に限らない。少なくとも3個以上であればよい。
本体部24の線源収容部22と検出器収容部23との間には、圧迫板29が取り付けられている。圧迫板29は、放射線37を透過する材料で形成されている。圧迫板29は、検出器収容部23と対向配置されている。圧迫板29は、検出器収容部23に向かう方向と検出器収容部23から離間する方向とに移動可能である。圧迫板29は、検出器収容部23に向かって移動して、検出器収容部23との間で乳房Mを挟み込んで圧迫する。
線源収容部22の正面下部には、フェイスガード30が取り付けられている。フェイスガード30は、被検者Hの顔を放射線37から防護する。
支柱20B内には、放射線管27に印加する管電圧を発生する管電圧発生器(図示せず)が設けられている。また、支柱20B内には、管電圧発生器から延びる電圧ケーブル(図示せず)が配設されている。電圧ケーブルは、さらに接続部21Aからアーム21を通って線源収容部22内に導入され、放射線源25に接続される。
図3において、放射線管27は、陰極35と陽極36とを有している。陰極35は、電子を放出する。陽極36は、電子が衝突することで放射線37を発する。陰極35と陽極36とは、略円筒形状の真空のガラス管38に収容されている。陰極35は冷陰極である。より詳しくは、陰極35は、電界放出現象を利用して、陽極36に向けて電子線EBを放出する電子放出源を有する電界放出型である。陽極36は、回転機構により回転する回転陽極とは異なり、回転せずに位置が固定された固定陽極である。
陰極35と陽極36との間には、管電圧発生器からの管電圧が印加される。管電圧の印加により、陰極35から陽極36に向けて電子線EBが放出される。そして、電子線EBが衝突した陽極36の点(以下、焦点)Fから、放射線37が発せられる。
ハウジング28には、放射線37を透過する放射線透過窓39が設けられている。陽極36から発せられた放射線37は、この放射線透過窓39を通じて、ハウジング28外に出射される。なお、ハウジング28内は、絶縁油で満たされている。
放射線透過窓39の高さ方向の下側には、照射野限定器40(図1および図2では不図示)が設けられている。照射野限定器40はコリメータとも呼ばれ、放射線検出器26の撮像面49(図5参照)における放射線37の照射野を設定する。より詳しくは、照射野限定器40は、放射線透過窓39を透過した放射線37を遮蔽する鉛等の複数枚の遮蔽板41を有している。そして、この遮蔽板41で画定される、例えば矩形状の照射開口の大きさを、遮蔽板41を移動させて変更することで、放射線37の照射野を設定する。
図4において、陰極35は、半導体基板45上にエミッタ電極46とゲート電極47とが設けられた構造である。半導体基板45は、例えば結晶化シリコンである。エミッタ電極46は、例えばカーボンナノチューブである。エミッタ電極46は、ゲート電極47と接続されている。エミッタ電極46は、電子線EBの放出エリアとして機能する。
エミッタ電極46の周囲には、集束電極48が設けられている。この集束電極48に集束電圧を印加することで、エミッタ電極46が放出する電子線EBが陽極36に向けて加速され、かつ、電子線EBが集束される。
検出器収容部23の部分を示す図5において、放射線検出器26は撮像面49を有する。撮像面49は、乳房Mを透過した放射線37を検出して乳房Mの投影画像を撮像する面である。より詳しくは、撮像面49は、放射線37を電気信号に変換する画素が二次元配列された二次元平面である。このような放射線検出器26は、FPD(Flat Panel Detector)と呼ばれる。放射線検出器26は、放射線37を可視光に変換するシンチレータを有し、シンチレータが発する可視光を電気信号に変換する間接変換型でもよいし、放射線37を直接電気信号に変換する直接変換型でもよい。
図6および図7は、乳房撮影装置10における乳房Mの撮影方式を示す。図6は頭尾方向(CC;Craniocaudal view)撮影、図7は内外斜位方向(MLO;Mediolateral Oblique view)撮影である。CC撮影は、検出器収容部23と圧迫板29とで、乳房Mを上下に挟み込んで圧迫して撮影する撮影方式である。この場合、放射線検出器26は、投影画像としてCC画像を出力する。対してMLO撮影は、検出器収容部23と圧迫板29とで、乳房Mを60°程度の角度で斜めに挟み込んで圧迫して撮影する撮影方式である。この場合、放射線検出器26は、投影画像としてMLO画像を出力する。なお、図6および図7では、簡単化のために1個の放射線管27だけを図示している。また、図6および図7では、右の乳房Mを示しているが、もちろん左の乳房Mの撮影も可能である。
支柱20B側から放射線源25および放射線検出器26を平面視した図8において、撮像面49の法線方向をZ方向、撮像面49の辺に沿う方向をX方向、Z方向およびX方向と直交する撮像面49の奥行方向をY方向とする。放射線管27は、撮像面49に対する放射線37の照射角度が異なる、計15の位置SP1、SP2、・・・、SP14、SP15に配されている。各位置SP1~SP15における放射線管27の放射線37の焦点F1~F15は、直線状に、等しい間隔Dで並んでいる。また、X方向の撮像面49の辺の中心点CPから延びる撮像面49の法線NRに、位置SP8が配されている。位置SP8以外の他の位置は、法線NRの左側に位置SP1~SP7、法線NRの右側に位置SP9~SP15というように、法線NRに関して左右対称に設定されている。すなわち、位置SP1~SP7の放射線管27と位置SP9~SP15の放射線管27とは、線対称な位置に配置されている。
ここで、位置SP1~SP15が設定される直線GLは、放射線源25および放射線検出器26をZ方向から平面視した場合に、X方向の撮像面49の辺と平行な線である。そして、直線GLは、Y方向に関して、手前側(支柱20Bとは反対側)にオフセットされている。なお、焦点F1~F15の間隔Dは、完全に一致する場合に限らず、例えば±5%の誤差を許容する。
放射線37の照射角度は、法線NRと、各位置SP1~SP15における放射線管27の放射線37の焦点F1~F15および中心点CPを結んだ線とのなす角度である。このため、法線NRと一致する位置SP8における照射角度は0°である。図8では、位置SP1における焦点F1および中心点CPを結んだ線L1、および法線NRと線L1とのなす角度である照射角度θ(1)を、一例として図示している。
符号Ψで示す角度は、トモシンセシス撮影の最大スキャン角度である。最大スキャン角度Ψは、位置SP1~SP15のうちの両端の位置SP1、SP15で規定される。具体的には、最大スキャン角度Ψは、位置SP1における焦点F1および中心点CPを結んだ線L1と、位置SP15における焦点F15および中心点CPを結んだ線L15とのなす角度である。
最大スキャン角度Ψは、予め設定されたレベルの分解能の断層画像T(図9参照)を生成するために最低限必要な照射角度の範囲である。そして、この最大スキャン角度Ψにおいて、最も外側の位置SP1、SP15の放射線管27は、予め設定されたレベルの分解能の断層画像Tを生成するために、放射線37の照射が必須の照射必須放射線管27Rである。この位置SP1、SP15の放射線管27は、複数の放射線管27のうちで両端に配された放射線管27でもある。
通常の1回のトモシンセシス撮影においては、各位置SP1~SP15の放射線管27が各々動作されて、各位置SP1~SP15から乳房Mに向けて放射線37が照射される。放射線検出器26は、各位置SP1~SP15において照射された放射線37をその都度検出し、各位置SP1~SP15における投影画像を出力する。トモシンセシス撮影は、図6で示したCC撮影、および図7で示したMLO撮影の両撮影方式でそれぞれ行うことが可能である。なお、図6で示したCC撮影、および図7で示したMLO撮影を単独で行う単純撮影の場合は、照射角度が0°の位置SP8に配された放射線管27のみが動作される。
図9に示すように、乳房撮影装置10は、通常、図8で示したトモシンセシス撮影で得られた、複数の位置SP1~SP15における複数の投影画像から、乳房Mの任意の断層面TF1~TFNに対応する断層画像T1~TNを生成する。乳房撮影装置10は、断層画像T1~TNの生成に、フィルタ補正逆投影法等の周知の方法を用いる。断層画像T1~TNは、各断層面TF1~TFNのそれぞれに存在する構造物を強調した画像である。
図10において、制御装置12を構成するコンピュータは、ストレージデバイス50、メモリ51、CPU(Central Processing Unit)52、通信部53、ディスプレイ54、および入力デバイス55を備えている。これらはバスライン56を介して相互接続されている。
ストレージデバイス50は、制御装置12を構成するコンピュータに内蔵、またはケーブル、ネットワークを通じて接続されたハードディスクドライブである。もしくはストレージデバイス50は、ハードディスクドライブを複数台連装したディスクアレイである。ストレージデバイス50には、オペレーティングシステム等の制御プログラム、各種アプリケーションプログラム、およびこれらのプログラムに付随する各種データ等が記憶されている。なお、ハードディスクドライブに代えてソリッドステートドライブを用いてもよい。
メモリ51は、CPU52が処理を実行するためのワークメモリである。CPU52は、ストレージデバイス50に記憶されたプログラムをメモリ51へロードして、プログラムにしたがった処理を実行することにより、コンピュータの各部を統括的に制御する。
通信部53は、ネットワーク13を介した各種情報の伝送制御を行うネットワークインターフェースである。ディスプレイ54は各種画面を表示する。各種画面にはGUI(Graphical User Interface)による操作機能が備えられる。制御装置12を構成するコンピュータは、各種画面を通じて、入力デバイス55からの操作指示の入力を受け付ける。入力デバイス55は、キーボード、マウス、タッチパネル等である。
図11において、制御装置12のストレージデバイス50には、作動プログラム60が記憶されている。作動プログラム60は、コンピュータを制御装置12として機能させるためのアプリケーションプログラムである。すなわち、作動プログラム60は、本開示の技術に係る「トモシンセシス撮影制御装置の作動プログラム」の一例である。ストレージデバイス50には、作動プログラム60の他に、検知条件61および判定条件62が記憶されている。
作動プログラム60が起動されると、制御装置12のCPU52は、メモリ51等と協働して、検知部65、判定部66、制御部67、生成部68、および表示制御部69として機能する。検知部65は、温度検知部70、放電検知部71、および陰極故障検知部72を有している。なお、以下に記載する「検知部65」は、温度検知部70、放電検知部71、および陰極故障検知部72を含む概念である。
検知部65は、検知条件61を参照し、複数の放射線管27の各々の状態を検知する。より詳しくは、検知部65は、各放射線管27の状態が、設定された照射条件に見合った線量の適正な放射線37を照射することができる正常な状態と、適正な放射線37を照射することができない異常な状態とのいずれであるかを検知する。検知部65は、検知結果75を判定部66および表示制御部69に出力する。なお、照射条件は、放射線管27に印加する管電圧と、管電流照射時間積である。
判定部66は、検知部65から検知結果75を受け取る。判定部66は、判定条件62を参照し、検知結果75に応じて、断層画像Tの生成を許可するか否かを判定する。判定部66は、判定結果76を制御部67および表示制御部69に出力する。
制御部67は、放射線源25および放射線検出器26の動作を制御する。また、制御部67は、判定部66から判定結果76を受け取る。制御部67は、判定結果76に応じて、生成部68の動作を制御する。すなわち、制御部67は、本開示の技術に係る「第1制御部」の一例である。
制御部67は、放射線源25の各放射線管27を動作させて、図8で示したトモシンセシス撮影を行わせる。そして、これにより放射線検出器26で検出された複数の投影画像を、放射線検出器26から生成部68に出力させる。
判定結果76が断層画像Tの生成を許可するという内容であった場合、生成部68は、制御部67の制御の下、図9で示したように、放射線検出器26からの複数の投影画像に基づいて断層画像Tを生成する。生成部68は、断層画像Tを表示制御部69に出力する。一方、判定結果76が断層画像Tの生成を許可しないという内容であった場合、生成部68は断層画像Tを生成しない。
表示制御部69は、検知部65から検知結果75を、判定部66から判定結果76を、生成部68から断層画像Tを、それぞれ受け取る。表示制御部69は、受け取った各種データに応じた各種画面を生成し、生成した各種画面をディスプレイ54に表示する制御を行う。
温度検知部70は、各放射線管27の温度による異常を検知する。温度検知部70は、例えば、各放射線管27に設定された照射条件を、放射線37を照射したことにより発生する熱量に換算する。そして、放射線37が照射される都度、換算した熱量を累積加算することで、各放射線管27がもっている熱量を計算し、計算した熱量を温度に換算する。温度検知部70は、より正確を期すため、各放射線管27の放射線37の照射間における自然冷却で奪われた熱量を減算する。なお、絶縁油で満たされたハウジング28内の各放射線管27の近傍に温度センサを設け、温度センサで測定された絶縁油の温度自体、または温度センサで測定された絶縁油の温度から換算された温度を、各放射線管27の温度として検知してもよい。あるいは、陽極36を接地して、陽極36にサーミスタを接続し、サーミスタの出力を各放射線管27の温度として検知してもよい。
放電検知部71は、各放射線管27の放電による異常を検知する。放電検知部71は、例えば、放電に伴う過大な管電流、または放電に伴う管電圧の急激な低下を検知することで、放電を検知する。なお、放電に伴う集束電極48の過大な集束電圧を検知することで、放電を検知してもよい。
陰極故障検知部72は、各放射線管27の陰極35の故障による異常を検知する。陰極故障検知部72は、例えば、陰極35の故障に伴うゲート電極47の過大な印加電圧を検知することで、陰極35の故障を検知する。なお、陰極35が例示の冷陰極ではなく、熱電子を放出するフィラメント構造であった場合は、フィラメントが切れたことを検知することで、陰極35の故障を検知してもよい。
各放射線管27の温度は、各放射線管27の動作前に検知することが可能である。対して、各放射線管27の放電、および各放射線管27の陰極35の故障は、その性質上、各放射線管27を動作させた後でしか検知することができない。このため、温度検知部70と、放電検知部71および陰極故障検知部72とは、検知タイミングが異なる。具体的には図12の表80に示すようになる。すなわち、温度検知部70は、トモシンセシス撮影で各放射線管27を動作させる前に各放射線管27の温度による異常を検知し、放電検知部71および陰極故障検知部72は、トモシンセシス撮影で各放射線管27を動作させた後に放電による異常および陰極35の故障による異常を検知する。
図13に示すように、検知条件61には、各放射線管27の温度、放電、陰極35の故障の各検知対象の検知内容に対応した状態が登録されている。検知対象が温度の場合、温度が温度閾値未満の場合は正常な状態、逆に温度が温度閾値以上の場合は異常な状態が登録されている。このため、温度検知部70は、検知した温度が温度閾値未満の場合は当該放射線管27を正常な状態であると検知し、逆に検知した温度が温度閾値以上の場合は当該放射線管27を異常な状態であると検知する。なお、本例では、温度閾値として、備考に記されているように、5回連続して放射線37を照射した場合に、放射線管27の耐用温度に達する温度が設定されている。耐用温度は例えば60℃であり、温度閾値は例えば55℃である。
検知対象が放電の場合、放電の発生回数が回数閾値未満の場合は正常な状態、逆に放電の発生回数が回数閾値以上の場合は異常な状態が登録されている。このため、放電検知部71は、検知した放電の発生回数が回数閾値未満の場合は当該放射線管27を正常な状態であると検知し、逆に検知した放電の発生回数が回数閾値以上の場合は当該放射線管27を異常な状態であると検知する。本例では、回数閾値として、備考に記されているように1回が設定されている。つまり、本例では、放電検知部71は、放電が1回でも発生すれば、当該放射線管27を異常な状態であると検知する。
検知対象が陰極35の故障の場合、陰極35が故障していない場合は正常な状態、逆に陰極35が故障している場合は異常な状態が登録されている。このため、陰極故障検知部72は、陰極35の故障を検知しなかった場合は当該放射線管27を正常な状態であると検知し、逆に陰極35の故障を検知した場合は当該放射線管27を異常な状態であると検知する。
図14に示すように、判定条件62には、2パターンの検知結果75に対応した断層画像Tの生成の可否が登録されている。すなわち、検知結果75が、照射必須放射線管27Rが正常な状態であり、かつ、照射必須放射線管27Rと照射必須放射線管27R以外も含めて、正常な状態の放射線管27の個数が、予め設定された最低必要個数以上であるという内容の場合(以下、第1パターンという)は、断層画像Tの生成を許可する、と登録されている。対して、検知結果75が、照射必須放射線管27Rが異常な状態であるという内容の場合、または、検知結果75が、照射必須放射線管27Rを除いて、異常な状態の放射線管27の個数が、予め設定された最大許容個数よりも多いという内容の場合(以下、第2パターンという)は、断層画像Tの生成を許可しない、と登録されている。なお、本例では、備考に記されているように、最低必要個数として10個、最大許容個数として5個がそれぞれ登録されている。
図15に示すように、制御部67は、1番目に位置SP1の放射線管27、2番目に位置SP15の放射線管27、3番目に位置SP2の放射線管27、4番目に位置SP14の放射線管27、・・・、13番目に位置SP7の放射線管27、14番目に位置SP9の放射線管27、15番目に位置SP8の放射線管27というように、複数の放射線管27を両端から左右交互に順に動作させる。1番目に動作される位置SP1の放射線管27、および2番目に動作される位置SP15の放射線管27は、前述のように照射必須放射線管27Rである。このため、放電検知部71は、照射必須放射線管27Rの放電の発生回数が回数閾値に達するか否かを、他の放射線管27よりも先に検知することができる。同じく、陰極故障検知部72は、照射必須放射線管27Rの陰極35に故障が認められるか否かを、他の放射線管27よりも先に検知することができる。すなわち、制御部67は、本開示の技術に係る「第2制御部」の一例である。なお、図15では、四角囲いの番号で動作順を示している。以降の図30等も同様である。
図16に示すように、検知結果75には、各放射線管27の温度、放電、陰極故障に係る状態が登録されている。なお、位置SP1~SP15に対応した番号であるNo.1~No.15を、各放射線管27に付す。また、照射必須放射線管27Rである位置SP1の放射線管27および位置SP15の放射線管27は、他と区別するためにハッチングで示している。以降の図も同様である。
図16では、位置SP2の放射線管27、位置SP7の放射線管27、および位置SP12の放射線管27の計3個の放射線管27が、異常な状態であると検知された場合を例示している。そして、異常な状態であると検知された原因が、位置SP2の放射線管27は放電、位置SP7の放射線管27および位置SP12の放射線管27は温度であった場合を例示している。温度が異常な状態であると検知された位置SP7の放射線管27および位置SP12の放射線管27は、放電および陰極故障による状態を検知しない(検知する必要がない)ため、これらの欄には不定を意味する「-」が登録される。因みに図16に示す検知結果75の場合は、照射必須放射線管27Rが正常な状態であり、かつ、照射必須放射線管27Rと照射必須放射線管27R以外も含めて、正常な状態の放射線管27の個数が12個で、最低必要個数10個以上であるので、判定部66は、断層画像Tの生成を許可すると判定する。
図17~図23は、検知結果75と判定結果76の様々なバリエーションを示す。図17~図19は、検知結果75が第1パターンで、判定結果76が断層画像Tの生成を許可するという内容の場合である。対して、図20~図23は、検知結果75が第2パターンで、判定結果76が断層画像Tの生成を許可しないという内容の場合である。
図17に示す検知結果75は、検知部65において異常な状態の放射線管27が1個も検知されなかった場合である。すなわち、照射必須放射線管27Rが正常な状態であり、かつ、照射必須放射線管27Rと照射必須放射線管27R以外も含めて、正常な状態の放射線管27の個数が15個で、最低必要個数10個以上である。このため第1パターンに該当する。したがってこの場合、判定部66は、断層画像Tの生成を許可する、という内容の判定結果76を出力する。生成部68は、15個の放射線管27の全てを用いて撮影された投影画像に基づいて、断層画像Tを生成する。
図18に示す検知結果75は、位置SP5の放射線管27および位置SP12の放射線管27の計2個の放射線管27が、温度が原因で異常な状態であると検知され、その他の放射線管27が正常な状態であると検知された場合である。すなわち、照射必須放射線管27Rが正常な状態であり、かつ、照射必須放射線管27Rと照射必須放射線管27R以外も含めて、正常な状態の放射線管27の個数が13個で、最低必要個数10個以上である。このため第1パターンに該当する。したがってこの場合も図17の場合と同じく、判定部66は、断層画像Tの生成を許可する、という内容の判定結果76を出力する。生成部68は、位置SP5の放射線管27および位置SP12の放射線管27以外の、13個の放射線管27を用いて撮影された投影画像に基づいて、断層画像Tを生成する。
図19に示す検知結果75は、位置SP5の放射線管27および位置SP12の放射線管27の計2個の放射線管27が、温度が原因で異常な状態であると検知された場合である。また、位置SP3の放射線管27および位置SP8の放射線管27の計2個の放射線管27が、放電が原因で異常な状態であると検知された場合である。すなわち、照射必須放射線管27Rが正常な状態であり、かつ、照射必須放射線管27Rと照射必須放射線管27R以外も含めて、正常な状態の放射線管27の個数が11個で、最低必要個数の10個以上である。このため第1パターンに該当する。したがってこの場合も図17および図18の場合と同じく、判定部66は、断層画像Tの生成を許可する、という内容の判定結果76を出力する。生成部68は、位置SP3の放射線管27、位置SP5の放射線管27、位置SP8の放射線管27、および位置SP12の放射線管27以外の、11個の放射線管27を用いて撮影された投影画像に基づいて、断層画像Tを生成する。
なお、位置SP5の放射線管27および位置SP12の放射線管27は動作されないため、投影画像自体出力されない。対して、位置SP3の放射線管27および位置SP8の放射線管27は、動作されたうえで放電が原因で異常な状態であると検知されるので、放射線検出器26から一応は投影画像が出力される。しかし、当該投影画像は、適正な放射線37が照射されて得られたものではない。このため、生成部68は、位置SP3の放射線管27および位置SP8の放射線管27を用いて撮影された投影画像は使わずに、断層画像Tを生成する。
図20に示す検知結果75は、照射必須放射線管27Rである位置SP1の放射線管27が、温度が原因で異常な状態であると検知された場合である。すなわち、照射必須放射線管27Rが異常な状態である。このため第2パターンに該当する。したがってこの場合、判定部66は、断層画像Tの生成を許可しない、という内容の判定結果76を出力する。
図12で示したように、温度検知部70において、温度が原因で放射線管27が異常な状態であると検知するタイミングは、トモシンセシス撮影で各放射線管27を動作させる前である。このため、図20に示す例では、判定部66は、トモシンセシス撮影の開始前に判定結果76を出力する。したがって、図20に示す例では、制御部67は、トモシンセシス撮影自体を中止することで、断層画像Tの生成を許可しないこととする。
図21に示す検知結果75は、照射必須放射線管27Rである位置SP15の放射線管27が、放電が原因で異常な状態であると検知された場合である。すなわち、照射必須放射線管27Rが異常な状態である。このため第2パターンに該当する。したがってこの場合も図20の場合と同じく、判定部66は、断層画像Tの生成を許可しない、という内容の判定結果76を出力する。
図12で示したように、放電検知部71において、放電が原因で放射線管27が異常な状態であると検知するタイミングは、トモシンセシス撮影で各放射線管27を動作させた後である。このため、図21に示す例では、判定部66は、位置SP1の放射線管27、位置SP15の放射線管27と順に動作させた後に判定結果76を出力する。したがって、図21に示す例では、制御部67は、位置SP15の放射線管27以降の放射線管27の動作を中止し、生成部68に断層画像Tを生成させない。
図22に示す検知結果75は、位置SP3の放射線管27、位置SP5の放射線管27、位置SP6の放射線管27、位置SP9の放射線管27、位置SP10の放射線管27、および位置SP12の放射線管27の計6個の放射線管27が、温度が原因で異常な状態であると検知された場合である。すなわち、照射必須放射線管27Rを除いて、異常な状態の放射線管27の個数が6個で、最大許容個数の5個よりも多い。このため第2パターンに該当する。したがってこの場合も図20および図21の場合と同じく、判定部66は、断層画像Tの生成を許可しない、という内容の判定結果76を出力する。
図22に示す例では、図20に示す例と同じく、判定部66は、トモシンセシス撮影の開始前に判定結果76を出力する。また、制御部67も、図20に示す例と同じく、トモシンセシス撮影自体を中止することで、断層画像Tの生成を許可しないこととする。
図23に示す検知結果75は、位置SP3の放射線管27、位置SP5の放射線管27、位置SP9の放射線管27、位置SP10の放射線管27、および位置SP12の放射線管27の計5個の放射線管27が、温度が原因で異常な状態であると検知された場合である。また、位置SP4の放射線管27が、陰極35の故障が原因で異常な状態であると検知された場合である。すなわち、図22の例と同じく、照射必須放射線管27Rを除いて、異常な状態の放射線管27の個数が6個で、最大許容個数の5個よりも多い。このため第2パターンに該当する。したがってこの場合も図20~図22の場合と同じく、判定部66は、断層画像Tの生成を許可しない、という内容の判定結果76を出力する。
図12で示したように、陰極故障検知部72において、陰極35の故障が原因で放射線管27が異常な状態であると検知するタイミングは、トモシンセシス撮影で各放射線管27を動作させた後である。このため、図23に示す例では、判定部66は、位置SP4の放射線管27を動作させた後に判定結果76を出力する。したがって、図23に示す例では、制御部67は、位置SP4の放射線管27以降の放射線管27の動作を中止し、生成部68に断層画像Tを生成させない。
このように、判定部66は、トモシンセシス撮影の開始前に判定結果76を出力する場合もあれば、トモシンセシス撮影の途中に判定結果76を出力する場合もある。トモシンセシス撮影の開始前に判定結果76を出力する場合において、当該判定結果76が、断層画像Tの生成を許可しない、という内容であった場合、図20および図22で示したように、制御部67は、トモシンセシス撮影自体を中止する。一方、トモシンセシス撮影の途中に判定結果76を出力する場合において、当該判定結果76が、断層画像Tの生成を許可しない、という内容であった場合、図21および図23で示したように、制御部67は、判定結果76を出力した時点で動作させた放射線管27以降の放射線管27の動作を中止し、断層画像Tを生成させない。
図24は、オペレータの表示操作指示に応じて、表示制御部69によりディスプレイに表示される通知画面85を示す。通知画面85には、各放射線管27の温度(単位:℃)および熱量/熱容量(単位:%)の一覧86が表示される。すなわち、表示制御部69は、本開示の技術に係る「第3通知部」の一例である。
一覧86に表示する各放射線管27の温度は、温度検知部70において検知した温度を用いる。熱量/熱容量は、各放射線管27の熱容量に対する与えた熱量の割合である。熱容量は放射線管27によって予め決まっており、事前に登録されている。与えた熱量は、温度検知部70において換算した熱量を用いる。通知画面85は、確認ボタン87を選択することで表示が消える。
図25に示すように、画像表示画面90は、生成部68において断層画像Tが生成された場合に、表示制御部69によりディスプレイ54に表示される。画像表示画面90には、撮影情報表示領域91および断層画像表示領域92が設けられている。撮影情報表示領域91には、撮影日時、断層画像Tを識別するための画像ID(Identification Data)、被検者Hの氏名といった撮影情報が表示される。断層画像表示領域92には、断層画像Tが表示される。図25では、CC撮影による断層画像Tを示している。断層画像表示領域92の断層画像Tは、下部の送りボタン93および戻しボタン94を操作することで、断層面TFの切替が可能である。画像表示画面90は、確認ボタン95を選択することで表示が消える。
図26は、検知結果75が異常な状態の放射線管27が存在し、かつ判定部66において断層画像Tの生成を許可すると判定して、断層画像Tが生成された場合に、表示制御部69によりディスプレイ54に表示される通知画面100を示す。通知画面100は、画像表示画面90上にポップアップ表示される。通知画面100には、放射線37を照射していない放射線管27が存在する旨のメッセージ101が表示される。すなわち、表示制御部69は、本開示の技術に係る「第4通知部」の一例である。
メッセージ101には、断層画像Tの分解能は予め設定されたレベルに達しているが、画質に多少懸念がある旨も含まれる。通知画面100は、確認ボタン102を選択することで表示が消える。なお、図26では、位置SP4のNo.4の放射線管27および位置SP7のNo.7の放射線管27から放射線37を照射していない場合を例示している。
図27は、判定部66において断層画像Tの生成を許可しないと判定し、生成部68において断層画像Tを生成しなかった場合に、表示制御部69によりディスプレイ54に表示される通知画面105を示す。通知画面105は、画像表示画面90に代えて表示される。通知画面105には、放射線管27の状態が、断層画像Tを生成することができる状態ではないため、断層画像Tの生成を見送った旨のメッセージ106が表示される。通知画面105は、確認ボタン107を選択することで表示が消える。
なお、図示は省略するが、表示制御部69は、通知画面105と併せて、異常な状態と検知された放射線管27およびその原因を通知する通知画面をディスプレイ54に表示する。また、陰極故障検知部72において陰極35の故障が検知された場合、表示制御部69は、陰極35の故障が検知された放射線管27の交換を促す通知画面をディスプレイ54に表示する。
次に、上記構成による作用について、図28および図29に示すフローチャートを参照して説明する。作動プログラム60が起動されると、図11で示したように、制御装置12のCPU52が、検知部65(温度検知部70、放電検知部71、および陰極故障検知部72)、判定部66、制御部67、生成部68、および表示制御部69として機能される。
まず、図28のステップST100に示すように、温度検知部70により、各放射線管27の温度による異常が検知される。そして、照射必須放射線管27Rの温度が温度閾値よりも低く、かつ、照射必須放射線管27Rと照射必須放射線管27R以外も含めて、温度が温度閾値よりも低い放射線管27の個数が最低必要個数以上であった場合(ステップST110でYES)、図15で示したように、制御部67により、照射必須放射線管27Rが先に動作される(ステップST120)。これにより、照射必須放射線管27Rの放電の発生回数が回数閾値に達するか否かが、放電検知部71により検知される。また、照射必須放射線管27Rの陰極35に故障が認められるか否かが、陰極故障検知部72により検知される(ステップST130)。
照射必須放射線管27Rの放電の発生回数が回数閾値未満で、かつ、照射必須放射線管27Rの陰極35の故障が認められなかった場合(ステップST140でYES)、制御部67により、図15で示した順序にしたがって、照射必須放射線管27R以外の他の放射線管27が動作される(ステップST150)。これにより、他の放射線管27の放電の発生回数が回数閾値に達するか否かが、放電検知部71により検知される。また、他の放射線管27の陰極35に故障が認められるか否かが、陰極故障検知部72により検知される(ステップST160)。なお、ステップST100、ステップST130、およびステップST160は、本開示の技術に係る「検知ステップ」の一例である。
ステップST160の検知結果75によっても、正常な状態の放射線管27の個数が最低必要個数以上であり(ステップST170でYES)、かつ、制御部67によって全放射線管27が動作されていない場合(ステップST180でNO)、ステップST150およびステップST160の処理が繰り返される。
対して、ステップST160の検知結果75によっても、正常な状態の放射線管27の個数が最低必要個数以上であり(ステップST170でYES)、かつ、制御部67によって全放射線管27が動作された場合(ステップST180でYES)、図17~図19で示したように、判定部66において断層画像Tの生成を許可すると判定される(ステップST190)。なお、ステップST190は、本開示の技術に係る「判定ステップ」の一例である。
一方、照射必須放射線管27Rの温度が温度閾値以上であった場合、または、照射必須放射線管27Rを除いて、温度が温度閾値以上の放射線管27の個数が最大許容個数より多かった場合(ステップST110でNO)、図20および図22で示したように、判定部66において断層画像Tの生成を許可しないと判定される(ステップST200)。
また、照射必須放射線管27Rの放電の発生回数が回数閾値以上であった場合、または、照射必須放射線管27Rの陰極35の故障が認められた場合(ステップST140でNO)、図21で示したように、判定部66において断層画像Tの生成を許可しないと判定される(ステップST200)。
さらに、ステップST160の検知結果75によって、異常な状態の放射線管27の個数が最大許容個数より多くなった場合(ステップST170でNO)、図23で示したように、判定部66において断層画像Tの生成を許可しないと判定される(ステップST200)。なお、ステップST200は、本開示の技術に係る「判定ステップ」の一例である。
判定部66において断層画像Tの生成を許可しないと判定された場合、表示制御部69により、図27で示した通知画面105がディスプレイ54に表示され、断層画像Tの生成を見送った旨がオペレータに通知される(ステップST210)。
判定部66において断層画像Tの生成を許可すると判定された場合は、図29に示すように、生成部68において断層画像Tが生成される(ステップST220)。そして、表示制御部69により、図25で示した画像表示画面90がディスプレイ54に表示される(ステップST230)。この際、検知結果75が異常な状態の放射線管27が存在した場合(ステップST240でYES)は、表示制御部69により、図26で示した通知画面100がディスプレイ54に表示され、放射線37を照射していない放射線管27が存在する旨がオペレータに通知される(ステップST250)。
以上説明したように、制御装置12は、複数の放射線管27の各々の状態を検知する検知部65と、検知部65の検知結果75に応じて、断層画像Tの生成を許可するか否かを判定し、判定結果76を出力する判定部66とを備える。異常な状態の放射線管27を除くその他の放射線管27でトモシンセシス撮影を行って断層画像Tを生成しても問題ない場合、判定部66は、断層画像Tの生成を許可すると判定する。したがって、複数の放射線管27で構成される放射線源25を用いてトモシンセシス撮影を行う場合のメリットを活かすことが可能となる。乳房撮影装置10の非稼働時間を短くすることができ、撮影効率を向上させることができる。
逆に、照射必須放射線管27Rの検知結果75が異常な状態で、予め設定されたレベルの分解能の断層画像Tを得られない場合、判定部66は、断層画像Tの生成を許可しないと判定する。また、検知結果75が異常な状態の放射線管27の個数が最大許容個数よりも多く、断層画像Tに許容できない画質の劣化が見込まれる場合、判定部66は、断層画像Tの生成を許可しないと判定する。したがって、予め設定されたレベルの分解能に達していない断層画像T、または許容できない画質の断層画像Tが生成されることを防ぐことができる。意味のない断層画像Tの生成に時間と労力が割かれることを避けることができる。また、場合によってはトモシンセシス撮影自体が中止されたり、トモシンセシス撮影が途中で中止されるので、被検者Hへの無駄な被曝も避けることができる。
また、制御装置12は、断層画像Tを生成する生成部68と、判定部66の判定結果76に応じて、生成部68の動作を制御する制御部67とを備える。したがって、放射線管27の状態の検知、検知結果75に応じた断層画像Tの生成を許可するか否かの判定、判定結果76に応じた断層画像Tの生成の制御、および断層画像Tの生成を、1つの装置で賄うことができる。
異常な状態の放射線管27が存在するが、判定部66において断層画像Tの生成を許可すると判定した場合、生成部68は、検知部65において異常な状態であると検知された放射線管27以外の、少なくとも2個以上の放射線管を用いて撮影された投影画像に基づいて、断層画像Tを生成する。また、生成部68は、検知部65において異常な状態であると検知された放射線管27を用いて撮影された投影画像は使わずに、断層画像Tを生成する。さらに、検知部65において異常な状態の放射線管27が1個も検知されなかった場合、生成部68は、少なくとも3個以上の放射線管27の全てを用いて撮影された投影画像に基づいて、断層画像Tを生成する。このように、様々な状況に適応した断層画像Tを生成することができる。
検知結果75が、照射必須放射線管27Rが正常な状態であり、かつ、照射必須放射線管27Rと照射必須放射線管27R以外も含めて、正常な状態の放射線管27の個数が最低必要個数以上であるという内容の場合、判定部66は、断層画像Tの生成を許可すると判定する。一方、検知結果75が、照射必須放射線管27Rが異常な状態であるという内容の場合、または、検知結果75が、照射必須放射線管27Rを除いて、異常な状態の放射線管27の個数が最大許容個数よりも多いという内容の場合、判定部66は、断層画像Tの生成を許可しないと判定する。
そして、照射必須放射線管27Rは、予め設定されたレベルの分解能の断層画像Tを生成するために、放射線37の照射が必須の放射線管27である。また、照射必須放射線管27Rは、予め設定されたレベルの分解能の断層画像Tを生成するために最低限必要な照射角度の範囲において、最も外側に位置する放射線管27である。さらに、照射必須放射線管27Rは、複数の放射線管27のうちで両端に配置された放射線管27である。このように、判定の基準が明確に定義され、かつ単純であるため、判定結果76に疑念を差し挟む余地がない。
検知部65は、放射線管27の温度が温度閾値以上の場合、放射線管27の放電の発生回数が回数閾値に達した場合、および放射線管27の陰極35に故障が認められた場合のうちの少なくとも1つの場合に、放射線管27が異常な状態であると検知する。したがって、設定された照射条件に見合った線量の適正な放射線37を照射することができないと考え得る状態を、漏れなく異常な状態と検知することができる。
制御部67は、照射必須放射線管27Rを先に動作させ、照射必須放射線管27Rの放電の発生回数が回数閾値に達するか否か、および照射必須放射線管27Rの陰極35に故障が認められるか否かを、検知部65により先に検知させる。これにより照射必須放射線管27Rが異常な状態であると検知された場合は、以降の放射線管27の動作が中止される。したがって、被検者Hへの無駄な被曝を最大限減らすことができる。
表示制御部69は、放射線管27の温度および熱量/熱容量の通知画面85をディスプレイ54に表示する。したがって、オペレータは、どの放射線管27がどういった温度および熱量/熱容量であるかが一目でわかる。オペレータは、温度が温度閾値以上となって異常な状態となりそうな放射線管27を容易に把握することができる。
また、表示制御部69は、放射線37を照射していない放射線管27が存在する旨の通知画面100をディスプレイ54に表示する。したがって、オペレータは、一部の放射線管27に基づく投影画像がない状態で断層画像Tが生成され、断層画像Tの画質に多少懸念があることを知ることができる。
なお、図24で示した通知画面85においては、各放射線管27の温度および熱量/熱容量の両方を一覧86で表示したが、これに限らない。各放射線管27の温度および熱量/熱容量のうちの少なくともいずれかが表示されていればよい。
また、図24で示した通知画面85においては、全放射線管27の温度および熱量/熱容量を表示したが、これに限らない。温度および熱量/熱容量が上位5位までの放射線管27を表示する等、選択的に温度および熱量/熱容量を表示してもよい。
さらに、図24で示した通知画面85は、オペレータの表示操作指示に応じて表示されるとしたが、これに限らない。図30に示すように通知条件109を設定し、通知条件109を満たした場合に、オペレータの表示操作指示に関わらず通知画面85をポップアップ表示してもよい。通知条件109には、少なくとも放射線管27の耐用温度よりも低い温度が設定される。耐用温度が例示の60℃であった場合は、図30に示すように、通知条件109を50℃(熱量/熱容量で換算すると約83%)等とする。こうすれば、オペレータは、温度が温度閾値以上となって異常な状態となりそうな放射線管27をより確実に把握することができる。
なお、温度が温度閾値以上となって異常な状態であると検知された放射線管27について、温度が温度閾値を下回ったからといって、直ちに正常な状態であると検知して動作させてしまうと、再び温度が温度閾値以上となって異常な状態であると検知されてしまう。そこで、温度が一旦温度閾値以上となった放射線管27については、温度閾値よりも数段低い温度、例えば10回連続して放射線37を照射した場合に、放射線管27の耐用温度に達する温度となった場合に、正常な状態であると検知することが好ましい。こうすれば、正常な状態に復帰後、すぐに温度が温度閾値以上となって異常な状態となってしまうことを防ぐことができる。
[第2実施形態]
放電は、放射線管27内の真空度の低下により発生する。このため、放電が発生したことで放射線管27内の真空度が回復し、次回動作させた場合には放電が発生せずに放射線37が照射される場合がある。そこで、図31~図39に示す第2実施形態では、放電が発生した放射線管27に対して、放射線37を再び照射させる照射リトライを行わせる。
図31に示すように、第2実施形態の検知条件110は、図13で示した上記第1実施形態の検知条件61と放電の発生回数の回数閾値が異なる。より詳しくは、検知条件61では回数閾値に1回が設定されていたのに対して、検知条件110では回数閾値に2回が設定されている。すなわち、検知条件110は、回数閾値が2回以上の例である。
図32に示すように、制御部67は、放電の発生回数が1回以上かつ回数閾値未満の放射線管27に対して、放射線37を再び照射させる照射リトライを行わせる。本例では回数閾値が2回であるため、制御部67は、1回放電が発生した放射線管27に対して照射リトライを行わせる。すなわち、制御部67は、本開示の技術に係る「第3制御部」の一例である。
図32では、位置SP1の放射線管27および位置SP14の放射線管27に放電が発生した例を示している。制御部67は、放電が発生した後、直ちに照射リトライを行わせる。位置SP1の放射線管27は、照射リトライによって放射線37が照射され、無事投影画像が得られている。この場合、放電検知部71は、位置SP1の放射線管27が正常な状態であると検知する。対して、位置SP14の放射線管27は、照射リトライにおいても依然として放電が発生している。この場合、放電検知部71は、位置SP14の放射線管27が異常な状態であると検知する。
図33に示すように、第2実施形態においては、照射リトライ条件112がストレージデバイス50に記憶されている。照射リトライ条件112には、照射リトライのトータルの回数の上限値が登録されている。図33では、照射リトライのトータルの回数の上限値として、2が登録されている。
図34に示すように、制御部67は、照射リトライのトータルの回数が、照射リトライ条件112に登録された上限値に達した場合、以降の照射リトライを行わせない。図34では、位置SP1の放射線管27、位置SP15の放射線管27、および位置SP14の放射線管27に放電が発生した例を示している。この場合、制御部67は、位置SP1の放射線管27および位置SP15の放射線管27に対しては、照射リトライを行わせる。ただし、位置SP15の放射線管27に対して照射リトライを行わせたことで、照射リトライのトータルの回数が2となり上限値に達したため、制御部67は、位置SP14の放射線管27に対しては、照射リトライを行わせない。
照射リトライを行った場合、表示制御部69は、図35に示す通知画面115をディスプレイ54に表示する。通知画面115には、照射リトライを行った旨のメッセージ116が表示される。すなわち、表示制御部69は、本開示の技術に係る「第1通知部」の一例である。
メッセージ116には、放電が発生した放射線管27の番号、照射リトライを行った回数、およびトモシンセシス撮影の時間が通常よりも長く掛かった旨が含まれる。通知画面115は、確認ボタン117を選択することで表示が消える。図35では、位置SP2のNo.2の放射線管27および位置SP12のNo.12の放射線管27に放電が発生し、照射リトライを2回行った場合を例示している。
このように、第2実施形態では、回数閾値を2回以上とし、制御部67が、放電の発生回数が1回以上かつ回数閾値未満の放射線管27に対して照射リトライを行わせる。このため、回数閾値を1回とした場合よりも、異常な状態であると検知される放射線管27を減らすことができ、判定部66において断層画像Tの生成を許可すると判定される確率を高めることができる。したがって、複数の放射線管27で構成される放射線源25を用いてトモシンセシス撮影を行う場合のメリットを、さらに活かすことが可能となり、撮影効率をより向上させることができる。
照射リトライのトータルの回数には上限値が設定されている。したがって、何回も照射リトライが行われてトモシンセシス撮影の時間が長引くことがない。トモシンセシス撮影の時間が長引くと、被検者Hの体動により乳房Mがぶれて、投影画像、ひいては断層画像Tの画質が著しく劣化する懸念があるが、そうした懸念を払拭することができる。
表示制御部69は、照射リトライを行った旨の通知画面115をディスプレイ54に表示する。したがって、オペレータは、放射線管27に放電が発生して照射リトライが行われたことを容易に知ることができる。
放電は、放射線37が照射される前の管電圧の立ち上がり時に発生する場合もあれば、放射線37の照射が開始された後に発生する場合もある。後者の場合は余計に放射線37が照射されるので、照射条件で想定していた場合よりも照射線量が増える。この場合は、通知画面115において、トモシンセシス撮影の時間が通常よりも長く掛かった旨に加えて、放射線37の照射線量が通常よりも増加した旨を通知してもよい。
図32および図34に示す例では、制御部67は、放電が発生した後、直ちに照射リトライを行わせているが、これに限らない。図36および図37に示すように、15個の放射線管27を一通り動作させた後に、まとめて照射リトライを行わせてもよい。
図36では、15個の放射線管27を、図15で示したように両端から左右交互に順に一通り動作させていく中で、位置SP2の放射線管27および位置SP13の放射線管27に放電が発生した場合を例示している。この場合、制御部67は、15個の放射線管27を一通り動作させた後に、位置SP2の放射線管27および位置SP13の放射線管27に対して、照射リトライを行わせる。
図37では、位置SP2の放射線管27、位置SP3の放射線管27、および位置SP13の放射線管27に放電が発生した場合を例示している。また、照射リトライのトータルの回数の上限値に、図33の場合と同じく2が設定されていた場合を例示している。この場合、制御部67は、15個の放射線管27を一通り動作させた後に、位置SP2の放射線管27および位置SP3の放射線管27に対して、照射リトライを行わせる。ただし、位置SP3の放射線管27に対して照射リトライを行わせたことで、照射リトライのトータルの回数が2となり上限値に達したため、制御部67は、位置SP13の放射線管27に対しては、照射リトライを行わせない。
このように、照射リトライを行わせるタイミングとしては、放電が発生した直後と、全放射線管27を一通り動作させた後とがある。放電が発生した直後の場合は、数十msecで照射リトライを行わせることができ、放電検知部71においてすぐに状態を検知することができる。ただし、全放射線管27を一通り動作させた後に照射リトライを行わせる場合よりも、放射線管27の動作制御は複雑になる。対して、全放射線管27を一通り動作させた後の場合は、放射線管27の動作制御は簡単だが、照射リトライが終了するまで判定結果76が分からないので、判定結果76が断層画像Tの生成を許可しないという内容であった場合は、被検者Hに無駄な被曝を強いることになる。
なお、照射必須放射線管27Rは放電が発生した直後に照射リトライを行わせ、他の放射線管27は全放射線管27を一通り動作させた後に照射リトライを行わせてもよい。
図37で示したように、放電が発生した放射線管27の個数が、照射リトライのトータルの回数の上限値を超えていた場合は、照射リトライを行わせる放射線管27と照射リトライを行わせない放射線管27とが出現する。そこで、放電が発生した放射線管27の中から、照射リトライを行った場合に放電が発生せずに放射線37が照射される確率が高い放射線管27を、照射リトライを行わせる放射線管27として選定してもよい。
具体的には図38に示すように、照射リトライ成否情報120をストレージデバイス50に記憶しておく。照射リトライ成否情報120には、各放射線管27の照射リトライの成功率が登録されている。照射リトライの成功率は、照射リトライの総回数に対する照射リトライの成功回数の割合である。制御部67は、この照射リトライ成否情報120に基づいて、放電が発生した放射線管27の中から、照射リトライを行わせる放射線管27を選定する。
例えば図39に示すように、位置SP4のNo.4の放射線管27、位置SP11のNo.11の放射線管27、および位置SP13のNo.13の放射線管27に放電が発生した場合を考える。図38で示した照射リトライ成否情報120によれば、位置SP4のNo.4の放射線管27の成功率が100%、位置SP11のNo.11の放射線管27の成功率が60%、位置SP13のNo.13の放射線管27の成功率が50%である。したがってこの場合、制御部67は、位置SP4のNo.4の放射線管27および位置SP11のNo.11の放射線管27を、照射リトライを行わせる放射線管27として選定する。このように、照射リトライ成否情報120に応じて照射リトライを行わせる放射線管27を選定すれば、上限値で回数が限られた照射リトライにおいて、放電が発生せずに放射線37が照射される確率を高めることができる。
なお、照射必須放射線管27Rは成功率に関わらずシード扱いとして、放電が発生した場合は必ず照射リトライを行わせてもよい。この場合は、照射リトライ成否情報120に照射必須放射線管27Rの成功率を登録する必要はない。
[第3実施形態]
放電が頻繁に発生する放射線管27は、交換等のメンテナンスを行う必要がある。そこで、図40~図42に示す第3実施形態では、放電の発生頻度が予め設定された頻度閾値以上の放射線管27に対して、メンテナンスを促す旨を通知する。なお、ここでいう放電の発生頻度は、照射リトライにおける放電の発生頻度ではなく、最初に放射線管27を動作させた場合の放電の発生頻度である。
図40に示すように、第3実施形態においては、放電発生履歴情報125がストレージデバイス50に記憶されている。放電発生履歴情報125には、今回のトモシンセシス撮影を含めた1回前~9回前のトモシンセシス撮影、すなわち直近10回のトモシンセシス撮影における放電の発生有無が、放射線管27毎に登録されている。放電発生履歴情報125は、トモシンセシス撮影が行われる度に更新される。具体的には、今回の放電の発生有無が1回前に、1回前の放電の発生有無が2回前に、というように順に書き換えられる。図40では、位置SP1のNo.1の放射線管27が、直近10回の撮影中、放電が5回発生し、位置SP2のNo.2の放射線管27は1回、・・・、位置SP15のNo.15の放射線管27は4回発生している場合を例示している。
また、図41に示すように、第3実施形態においては、メンテナンス通知条件127がストレージデバイス50に記憶されている。メンテナンス通知条件127には、放電の発生頻度の頻度閾値として、直近10回の撮影中の放電の発生回数が登録されている。
図41では、直近10回の撮影中の放電の発生回数に5回が登録されている例を示している。この例の場合、図40で示した各放射線管27のうち、直近10回の撮影中の放電の発生回数が5回に達している放射線管27は、位置SP1のNo.1の放射線管27である。このため、位置SP1のNo.1の放射線管27が、メンテナンスを促す旨を通知する対象となる。
図42に示すように、表示制御部69は、放電の発生頻度が頻度閾値に達した放射線管27に対して、メンテナンスを促す通知画面130をディスプレイ54に表示する。通知画面130には、メンテナンス通知条件127を満たした放射線管27の放電の発生頻度が高くなっており、当該放射線管27に対して、ウォームアップ、シーズニング、交換等のメンテナンスを促すメッセージ131が表示される。すなわち、表示制御部69は、本開示の技術に係る「第2通知部」の一例である。通知画面130は、確認ボタン132を選択することで表示が消える。図42では、位置SP1のNo.1の放射線管27のメンテナンスを促す例を示している。
このように、第3実施形態では、放電の発生頻度が予め設定された頻度閾値に達した放射線管27に対して、メンテナンスを促す旨を通知する。したがって、オペレータは、放電が頻繁に発生する放射線管27に対して、適切なメンテナンスを施すことができる。
なお、温度が頻繁に温度閾値以上となる放射線管27についても、交換等のメンテナンスを促す通知をしてもよい。
[第4実施形態]
図43に示す第4実施形態では、検知結果75が異常な状態の放射線管27と線対称な位置に配置された放射線管27を動作させない。
図43は、位置SP3の放射線管27および位置SP10の放射線管27が、温度が原因で異常な状態であると検知された場合を例示している。この場合、制御部67は、位置SP3の放射線管27と線対称な位置に配置された位置SP13の放射線管27を動作させない。また、制御部67は、位置SP10の放射線管27と線対称な位置に配置された位置SP6の放射線管27を動作させない。すなわち、制御部67は、本開示の技術に係る「第4制御部」の一例である。
このように、第4実施形態では、検知結果75が異常な状態の放射線管27と線対称な位置に配置された放射線管27を動作させない。このため、得られる投影画像も線対称な関係となる。したがって、投影画像に線対称の関係性がない場合と比べて、投影画像に基づく断層画像Tの生成に係る処理を簡便に済ませることができる。
なお、検知結果75が異常な状態の放射線管27と線対称な位置に配置された放射線管27を動作させなくすることで、動作しない放射線管27の個数が最大許容個数よりも多くなってしまう場合は、この限りではない。制御部67は、検知結果75が異常な状態の放射線管27と線対称な位置に配置された放射線管27を動作させる。
[第5実施形態]
照射必須放射線管27Rの温度が頻繁に温度閾値以上となって、温度検知部70において異常な状態であると検知される頻度が高くなると、判定部66において断層画像Tの生成を許可しないと判定する頻度も高くなる。そうすると、中々トモシンセシス撮影が行われず、使い勝手が悪くなってしまう。そこで、図44および図45に示す第5実施形態では、照射必須放射線管27Rの放熱性能を、他の放射線管27よりも高くする、および/または、照射必須放射線管27Rの熱容量を、他の放射線管27よりも大きくする。
図44に示す放射線管140は、陽極36の後端に冷却フィン141を設けている。この放射線管140を照射必須放射線管27Rとして用い、冷却フィン141がない放射線管27を他の放射線管27として用いる。こうすれば、照射必須放射線管27Rの放熱性能を、他の放射線管27よりも高くすることができる。
また、図45に示す放射線源145は、ハウジング28の照射必須放射線管27Rの周囲に、冷却フィン146を設けている。こうすれば、照射必須放射線管27Rの放熱性能を、他の放射線管27よりも高くすることができる。
なお、照射必須放射線管27Rの熱容量を、他の放射線管27よりも大きくする方法としては、単純には、照射必須放射線管27Rの構成部品、例えばガラス管38の熱容量を大きくすることが考えられる。
このように、第5実施形態では、照射必須放射線管27Rの放熱性能を、他の放射線管27よりも高くする、および/または、照射必須放射線管27Rの熱容量を、他の放射線管27よりも大きくする。このため、照射必須放射線管27Rの温度が温度閾値以上となる機会が減り、判定部66において断層画像Tの生成を許可しないと判定する頻度も低くなる。したがって、複数の放射線管27で構成される放射線源25を用いてトモシンセシス撮影を行う場合のメリットを、さらに活かすことが可能となり、撮影効率をより向上させることができる。
なお、上記各実施形態では、複数の放射線管27のうちで両端に配置された放射線管27を照射必須放射線管27Rとしているが、これに限らない。例えば図46に示すように、予め設定されたレベルの分解能の断層画像Tを生成するために最低限必要な照射角度の範囲である最大スキャン角度Ψの外側に、予備の放射線管27(位置SP1の放射線管27および位置SP17の放射線管27)が配されていた場合を考える。この場合は、最大スキャン角度Ψ内において最も外側に位置する放射線管27である、位置SP2の放射線管27および位置SP16の放射線管27が、照射必須放射線管27Rとされる。
上記各実施形態では、焦点Fが配される位置を直線状としているが、これに限定されない。図47に示すように、焦点F1~F15が配される複数の位置SP1~SP15を、円弧状に、等しい間隔Dで並べてもよい。
図6で示したCC撮影、および図7で示したMLO撮影を単独で行う単純撮影の代わりに、単純撮影で得られる放射線画像と等価な合成放射線画像を生成してもよい。合成放射線画像は、トモシンセシス撮影で得られた複数の投影画像、および生成部68で生成した複数の断層画像Tのうちの少なくともいずれかに、最小値投影法等の周知の合成画像生成処理を施すことで生成される。
上記各実施形態では、検知部65、判定部66、制御部67、生成部68、および表示制御部69を備える制御装置12を例示したが、これに限らない。図48に示す制御装置150でもよい。
図48に示す制御装置150は、検知部65および判定部66を備えているが、制御部67、生成部68、および表示制御部69は備えていない。制御部67、生成部68、および表示制御部69は、制御装置150とは別の画像処理装置151に設けられている。制御装置150は、検知部65の検知結果75、および判定部66の判定結果76を画像処理装置151に送信する。
ここで、画像処理装置151の制御部67は、本開示の技術に係る「第1制御部」の機能を有するものである。また、表示制御部69は、図25で示した画像表示画面90を表示する機能、並びに本開示の技術に係る「第4通知部」の機能を有するものである。
なお、制御装置150に、本開示の技術に係る「第2制御部」、「第3制御部」、および「第4制御部」の機能を有する制御部が設けられていてもよい。また、制御装置150に、本開示の技術に係る「第1通知部」、「第2通知部」、および「第3通知部」の機能を有する表示制御部が設けられていてもよい。
第1通知部~第4通知部は、上記各実施形態で例示した、通知画面85、100等をディスプレイ54に表示する表示制御部69に限らない。音声で通知する通知部でもよいし、紙媒体に印刷出力することで通知する通知部でもよい。
上記各実施形態では、乳房撮影装置10を例示した。従来、乳房撮影装置10においてトモシンセシス撮影を行うことは、乳房Mの微小石灰化等の病変の発見を容易にするための手法として有用性が認められている。したがって、本開示のトモシンセシス撮影制御装置を、乳房撮影装置10に適用することは好ましい。
もちろん、乳房撮影装置10に限らず、本開示のトモシンセシス撮影制御装置を、他の撮影装置に適用してもよい。例えば、手術時に被検者Hを撮影する、図49に示す撮影装置160に、本開示のトモシンセシス撮影制御装置を適用してもよい。
撮影装置160は、制御装置161を内蔵する装置本体162と、横から見た形状が略C字状のアーム163とを備えている。装置本体162には台車164が取り付けられ、装置本体162は移動可能となっている。アーム163は、線源収容部165、検出器収容部166、および本体部167で構成される。図1で示した乳房撮影装置10と同じく、線源収容部165は放射線源168を収容する。また、検出器収容部166は放射線検出器169を収容する。線源収容部165と検出器収容部166とは、本体部167により対向した姿勢で保持される。
放射線源168および放射線検出器169は、図1で示した放射線源25および放射線検出器26と基本的な構成は同じである。ただし、撮影装置160では、被検者Hの胸部全体等、乳房Mよりも大きな被写体を撮影する。このため、放射線源168を構成する放射線管170は、乳房撮影装置10の各放射線管27よりも径が大きい。また、放射線検出器169も、その撮像面171は、放射線検出器26の撮像面49よりも面積が大きい。なお、大きな被写体の撮影に対応するため、放射線管170の配列個数を増やしてもよい。
検出器収容部166は、被検者Hが仰臥する寝台172の下方に挿入される。寝台172は放射線37を透過する材料で形成されている。線源収容部165は、被検者Hの上方であって、被検者Hを挟んで検出器収容部166と対向する位置に配置される。
撮影装置160では、乳房撮影装置10と同じく、制御装置161において各放射線管170の状態を検知し、その検知結果に応じて、断層画像Tの生成を許可するか否かを判定し、判定結果を出力する。なお、撮影装置160においても、トモシンセシス撮影の他に、1個の放射線管170を用いて単純撮影を行うことが可能である。また、単純撮影を行う代わりに合成放射線画像を生成することも可能である。さらに、撮影装置160は、静止画の放射線画像を撮影する他、動画の放射線画像を撮影することも可能である。なお、符号173は、放射線源168のハウジングである。
本開示のトモシンセシス撮影制御装置は、こうした手術用の撮影装置160以外にも、天井吊り下げ型の放射線源と、放射線検出器がセットされる立位撮影台または臥位撮影台とを組み合わせた一般的な放射線撮影装置に適用することも可能である。また、病棟を巡回して被検者Hを撮影するために用いられる、カート型の移動式放射線撮影装置に、本開示のトモシンセシス撮影制御装置を適用することも可能である。
温度閾値、回数閾値、最低必要個数、最大許容個数、頻度閾値、照射リトライのトータルの回数の上限値といった各数値は、適宜変更することが可能である。
なお、端末装置15において断層画像Tを閲覧する際に、図26で示した、放射線37を照射していない放射線管27が存在する旨を通知する通知画面100を表示してもよい。
トモシンセシス撮影制御装置を構成するコンピュータのハードウェア構成は種々の変形が可能である。例えば、トモシンセシス撮影制御装置を、処理能力および信頼性の向上を目的として、ハードウェアとして分離された複数台のコンピュータで構成することも可能である。例えば、検知部65の機能と、判定部66の機能とを、2台のサーバコンピュータに分散して担わせる。この場合は2台のサーバコンピュータでトモシンセシス撮影制御装置を構成する。
このように、コンピュータのハードウェア構成は、処理能力、安全性、信頼性等の要求される性能に応じて適宜変更することができる。さらに、ハードウェアに限らず、作動プログラム60等のアプリケーションプログラムについても、安全性および信頼性の確保を目的として、二重化したり、あるいは、複数のストレージデバイスに分散して格納することももちろん可能である。
上記各実施形態において、例えば、検知部65(温度検知部70、放電検知部71、および陰極故障検知部72)、判定部66、制御部67、生成部68、および表示制御部69といった各種の処理を実行する処理部(Processing Unit)のハードウェア的な構造としては、次に示す各種のプロセッサ(Processor)を用いることができる。各種のプロセッサには、ソフトウェアを実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPU52に加えて、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、および/またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。
1つの処理部は、これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種または異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせ、および/または、CPUとFPGAとの組み合わせ)で構成されてもよい。また、複数の処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。
複数の処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアントおよびサーバ等のコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)等に代表されるように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種の処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて構成される。
さらに、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路(Circuitry)を用いることができる。
以上の記載から、以下の付記項1に記載の発明を把握することができる。
[付記項1]
被写体の任意の断層面における断層画像を生成するために、少なくとも3個以上の放射線管を用いて、前記被写体に対して異なる複数の照射角度で連続的に放射線を照射するトモシンセシス撮影を行う場合に、前記放射線管が異常な状態であることを検知する検知プロセッサと、
少なくとも3個以上の前記放射線管のうち、前記検知プロセッサにおいて前記異常な状態であると検知された放射線管以外の、少なくとも2個以上の放射線管を用いて撮影された投影画像に基づく前記断層画像の生成を許可するか否かを判定する判定プロセッサと、
を備えるトモシンセシス撮影制御装置。
本開示の技術は、上述の種々の実施形態および/または種々の変形例を適宜組み合わせることも可能である。また、上記各実施形態に限らず、要旨を逸脱しない限り種々の構成を採用し得ることはもちろんである。さらに、本開示の技術は、プログラムに加えて、プログラムを非一時的に記憶する記憶媒体にもおよぶ。
以上に示した記載内容および図示内容は、本開示の技術に係る部分についての詳細な説明であり、本開示の技術の一例に過ぎない。例えば、上記の構成、機能、作用、および効果に関する説明は、本開示の技術に係る部分の構成、機能、作用、および効果の一例に関する説明である。よって、本開示の技術の主旨を逸脱しない範囲内において、以上に示した記載内容および図示内容に対して、不要な部分を削除したり、新たな要素を追加したり、置き換えたりしてもよいことはいうまでもない。また、錯綜を回避し、本開示の技術に係る部分の理解を容易にするために、以上に示した記載内容および図示内容では、本開示の技術の実施を可能にする上で特に説明を要しない技術常識等に関する説明は省略されている。
本明細書において、「Aおよび/またはB」は、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」と同義である。つまり、「Aおよび/またはB」は、Aだけであってもよいし、Bだけであってもよいし、AおよびBの組み合わせであってもよい、という意味である。また、本明細書において、3つ以上の事柄を「および/または」で結び付けて表現する場合も、「Aおよび/またはB」と同様の考え方が適用される。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願および技術規格は、個々の文献、特許出願および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
10 乳房撮影装置
11、162 装置本体
12、150、161 制御装置(トモシンセシス撮影制御装置)
13 ネットワーク
14 画像データベースサーバ(画像DBサーバ)
15 端末装置
20 スタンド
20A 台座
20B 支柱
21、163 アーム
21A 接続部
22、165 線源収容部
23、166 検出器収容部
24、167 本体部
25、145、168 放射線源
26、169 放射線検出器
27、140、170 放射線管
27R 照射必須放射線管
28、173 ハウジング
29 圧迫板
30 フェイスガード
35 陰極
36 陽極
37 放射線
38 ガラス管
39 放射線透過窓
40 照射野限定器
41 遮蔽板
45 半導体基板
46 エミッタ電極
47 ゲート電極
48 集束電極
49、171 撮像面
50 ストレージデバイス
51 メモリ
52 CPU
53 通信部
54 ディスプレイ
55 入力デバイス
60 作動プログラム(トモシンセシス撮影制御装置の作動プログラム)
61、110 検知条件
62 判定条件
65 検知部
66 判定部
67 制御部(第1制御部~第4制御部)
68 生成部
69 表示制御部(第1通知部~第4通知部)
70 温度検知部
71 放電検知部
72 陰極故障検知部
75 検知結果
76 判定結果
80 表
85、100、105、115、130 通知画面
86 一覧
87、95、102、107、117、132 確認ボタン
90 画像表示画面
91 撮影情報表示領域
92 断層画像表示領域
93 送りボタン
94 戻しボタン
101、106、116、131 メッセージ
109 通知条件
112 照射リトライ条件
120 照射リトライ成否情報
125 放電発生履歴情報
127 メンテナンス通知条件
141、146 冷却フィン
151 画像処理装置
160 撮影装置
164 台車
172 寝台
CP 撮像面の辺の中心点
D 焦点の間隔
EB 電子線
F、F1~F15 放射線の焦点
GL 焦点の位置が設定される直線
H 被検者
L、L1、L15 焦点と中心点とを結んだ線
M 乳房(被写体)
NR 撮像面の辺の中心点から延びる撮像面の法線
SP、SP1~SP17 放射線管の位置
ST110、ST120、ST140、ST150、ST170、ST180、ST210、ST220、ST230、ST240、ST250 ステップ
ST100、ST130、ST160 ステップ(検知ステップ)
ST190、ST200 ステップ(判定ステップ)
T、T1~TN 断層画像
TF、TF1~TFN 断層面
θ 放射線の照射角度
Ψ トモシンセシス撮影の最大スキャン角度

Claims (20)

  1. 被写体の任意の断層面における断層画像を生成するために、少なくとも3個以上の放射線管を用いて、前記被写体に対して異なる複数の照射角度で連続的に放射線を照射するトモシンセシス撮影を行う場合に、前記放射線管が異常な状態であることを検知する検知部と、
    少なくとも3個以上の前記放射線管のうち、前記検知部において前記異常な状態であると検知された放射線管以外の、少なくとも2個以上の放射線管を用いて撮影された投影画像に基づく前記断層画像の生成を許可するか否かを判定する判定部と、
    を備え
    複数の前記放射線管は、予め設定されたレベルの分解能の前記断層画像を生成するために、前記放射線の照射が必須の照射必須放射線管を含み、
    前記検知部の検知結果が、前記照射必須放射線管が正常な状態であり、
    かつ、前記照射必須放射線管と前記照射必須放射線管以外も含めて、正常な状態の放射線管の個数が、予め設定された最低必要個数以上であるという内容の場合、
    前記判定部は、前記断層画像の生成を許可すると判定する、
    トモシンセシス撮影制御装置。
  2. 前記断層画像を生成する生成部と、
    前記判定部の判定結果に応じて、前記生成部の動作を制御する第1制御部とを備える請求項1に記載のトモシンセシス撮影制御装置。
  3. 前記異常な状態の前記放射線管が存在するが、前記判定部において前記断層画像の生成を許可すると判定した場合、
    前記生成部は、前記検知部において前記異常な状態であると検知された放射線管以外の、少なくとも2個以上の放射線管を用いて撮影された前記投影画像に基づいて、前記断層画像を生成する請求項2に記載のトモシンセシス撮影制御装置。
  4. 前記生成部は、前記検知部において前記異常な状態であると検知された放射線管を用いて撮影された前記投影画像は使わずに、前記断層画像を生成する請求項3に記載のトモシンセシス撮影制御装置。
  5. 前記検知部において前記異常な状態の放射線管が1個も検知されなかった場合、
    前記生成部は、少なくとも3個以上の前記放射線管の全てを用いて撮影された投影画像に基づいて、前記断層画像を生成する請求項2から請求項4のいずれか1項に記載のトモシンセシス撮影制御装置。
  6. 前記検知部の検知結果が、前記照射必須放射線管が前記異常な状態であるという内容の場合、
    または、前記検知結果が、前記照射必須放射線管を除いて、前記異常な状態の放射線管の個数が、予め設定された最大許容個数よりも多いという内容の場合、
    前記判定部は、前記断層画像の生成を許可しないと判定する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のトモシンセシス撮影制御装置。
  7. 前記照射必須放射線管は、予め設定されたレベルの分解能の前記断層画像を生成するために最低限必要な前記照射角度の範囲において、最も外側に位置する放射線管である請求項から請求項のいずれか1項に記載のトモシンセシス撮影制御装置。
  8. 前記照射必須放射線管は、複数の前記放射線管のうちで両端に配置された放射線管である請求項から請求項のいずれか1項に記載のトモシンセシス撮影制御装置。
  9. 前記検知部は、
    前記放射線管の温度が予め設定された温度閾値以上の場合、
    前記放射線管の放電の発生回数が予め設定された回数閾値に達した場合、
    および前記放射線管の陰極に故障が認められた場合
    のうちの少なくとも1つの場合に、前記放射線管が前記異常な状態であると検知する請求項1から請求項のいずれか1項に記載のトモシンセシス撮影制御装置。
  10. 数の前記放射線管のうちの前記照射必須放射線管を先に動作させ、前記照射必須放射線管の前記発生回数が前記回数閾値に達するか否か、および前記照射必須放射線管の前記陰極に故障が認められるか否かを、前記検知部により先に検知させる第2制御部を備える請求項9に記載のトモシンセシス撮影制御装置。
  11. 前記回数閾値は2回以上であり、
    前記発生回数が1回以上かつ前記回数閾値未満の前記放射線管に対して、前記放射線を再び照射させる照射リトライを行わせる第3制御部を備える請求項または請求項10に記載のトモシンセシス撮影制御装置。
  12. 前記照射リトライのトータルの回数には上限値が設定されている請求項11に記載のトモシンセシス撮影制御装置。
  13. 前記照射リトライを行った旨を通知する第1通知部を備える請求項11または請求項12に記載のトモシンセシス撮影制御装置。
  14. 前記放電の発生頻度が予め設定された頻度閾値に達した前記放射線管に対して、メンテナンスを促す旨を通知する第2通知部を備える請求項から請求項13のいずれか1項に記載のトモシンセシス撮影制御装置。
  15. 前記放射線管の温度、および、前記放射線管の熱容量に対する与えた熱量の割合のうちの少なくともいずれかを通知する第3通知部を備える請求項1から請求項14のいずれか1項に記載のトモシンセシス撮影制御装置。
  16. 前記検知部の検知結果が前記異常な状態の前記放射線管と線対称な位置に配置された放射線管を動作させない第4制御部を備える請求項1から請求項15のいずれか1項に記載のトモシンセシス撮影制御装置。
  17. 前記検知部の検知結果が前記異常な状態の前記放射線管が存在し、かつ前記判定部において前記断層画像の生成を許可すると判定して、前記断層画像が生成された場合、前記放射線を照射していない前記放射線管が存在する旨を通知する第4通知部を備える請求項1から請求項16のいずれか1項に記載のトモシンセシス撮影制御装置。
  18. 被写体の任意の断層面における断層画像を生成するために、少なくとも3個以上の放射線管を用いて、前記被写体に対して異なる複数の照射角度で連続的に放射線を照射するトモシンセシス撮影を行う場合に、前記放射線管が異常な状態であることを検知する検知ステップと、
    少なくとも3個以上の前記放射線管のうち、前記検知ステップにおいて前記異常な状態であると検知された放射線管以外の、少なくとも2個以上の放射線管を用いて撮影された投影画像に基づく前記断層画像の生成を許可するか否かを判定する判定ステップと、
    を備え、
    複数の前記放射線管は、予め設定されたレベルの分解能の前記断層画像を生成するために、前記放射線の照射が必須の照射必須放射線管を含み、
    前記検知ステップにおける検知結果が、前記照射必須放射線管が正常な状態であり、
    かつ、前記照射必須放射線管と前記照射必須放射線管以外も含めて、正常な状態の放射線管の個数が、予め設定された最低必要個数以上であるという内容の場合、
    前記判定ステップにおいて、前記断層画像の生成を許可すると判定する、
    トモシンセシス撮影制御装置の作動方法。
  19. 被写体の任意の断層面における断層画像を生成するために、少なくとも3個以上の放射線管を用いて、前記被写体に対して異なる複数の照射角度で連続的に放射線を照射するトモシンセシス撮影を行う場合に、前記放射線管が異常な状態であることを検知する検知部と、
    少なくとも3個以上の前記放射線管のうち、前記検知部において前記異常な状態であると検知された放射線管以外の、少なくとも2個以上の放射線管を用いて撮影された投影画像に基づく前記断層画像の生成を許可するか否かを判定する判定部として、
    コンピュータを機能させ、
    複数の前記放射線管は、予め設定されたレベルの分解能の前記断層画像を生成するために、前記放射線の照射が必須の照射必須放射線管を含み、
    前記検知部の検知結果が、前記照射必須放射線管が正常な状態であり、
    かつ、前記照射必須放射線管と前記照射必須放射線管以外も含めて、正常な状態の放射線管の個数が、予め設定された最低必要個数以上であるという内容の場合、
    前記判定部は、前記断層画像の生成を許可すると判定する、
    トモシンセシス撮影制御装置の作動プログラム。
  20. 請求項1から請求項17のいずれか1項に記載のトモシンセシス撮影制御装置と、前記トモシンセシス撮影制御装置により動作が制御される複数の前記放射線管で構成される放射線源と、からなる放射線発生装置であって、
    記照射必須放射線管の放熱性能は、他の前記放射線管よりも高い、および/または、前記照射必須放射線管の熱容量は、他の前記放射線管よりも大きい放射線発生装置
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