JP7167757B2 - 調停装置 - Google Patents

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    • H02J7/0063Circuit arrangements for charging or depolarising batteries or for supplying loads from batteries with circuits adapted for supplying loads from the battery

Description

本発明は、調停装置に関する。
特許文献1には、起動許可要求信号を受信したとき、先に起動中の電力負荷があれば、その起動が完了するまで待ってから起動許可を与え、遅延禁止電力負荷に対しては、許可を受けることなくそのまま起動させる電源供給システムが開示されている。
特開2016-124391号公報
作動要求が認可された場合に作動される複数の第1電力負荷と、認可に関わらず作動される少なくとも1つの第2電力負荷と、電源とを有する車両において、既に第1電力負荷が作動中の状態において、調停装置を用いて第1電力負荷の作動を調停したとする。ここで、特許文献1の電源供給システムでは、既に作動中の電力負荷については考慮されていないので、第2電力負荷が作動された場合に、第2電力負荷に流れる突入電流分の消費電力の増加によって、車両の総消費電力が閾値を超えてしまう可能性がある。
車両の総消費電力が閾値を超えてしまうと、電源の電圧が低下することになる。このように、作動要求が認可された場合に作動される複数の第1電力負荷と、認可に関わらず作動される少なくとも1つの第2電力負荷と、電源とを有する車両において、電源の電圧低下を抑制するには、改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、作動要求が認可された場合に作動される複数の第1電力負荷と、認可に関わらず作動される少なくとも1つの第2電力負荷と、電源とを有する車両において、電源の電圧低下を抑制することができる調停装置を得ることが目的である。
本発明の第1態様の調停装置は、作動前に作動要求情報が出力され、作動要求が認可された場合に作動される複数の第1電力負荷と、作動前に作動予告情報が出力され、認可に関わらず作動される少なくとも1つの第2電力負荷と、前記第1電力負荷及び前記第2電力負荷に電力を供給する電源と、を有する車両において、複数の前記第1電力負荷からの作動要求を調停する調停装置であって、前記作動要求情報及び前記作動予告情報の入力を受け付ける受付部と、前記第1電力負荷の第1消費電力及び前記第2電力負荷の第2消費電力を記憶する記憶部と、前記受付部に前記作動要求情報が入力された前記第1電力負荷の前記第1消費電力を前記記憶部から読み出し、且つ前記受付部において前記作動予告情報が入力された前記第2電力負荷の前記第2消費電力を前記記憶部から読み出して、前記第1消費電力と前記第2消費電力とを合わせた総消費電力を求める演算部と、複数の前記第1電力負荷の優先順位が設定され、前記総消費電力が閾値を超える場合には、前記優先順位に基づいて認可する前記第1電力負荷を選択し、作動中の前記第1電力負荷のうち認可しなかった前記第1電力負荷の作動を中断させ、前記総消費電力が前記閾値以下の場合には、作動中の前記第1電力負荷の作動を継続させる制御部と、を有する。
第1態様の調停装置において、受付部では、第1電力負荷の作動要求情報及び第2電力負荷の作動予告情報の入力が受け付けられる。記憶部では、第1電力負荷の第1消費電力及び第2電力負荷の第2消費電力が記憶される。演算部では、受付部に作動要求情報が入力された第1電力負荷の第1消費電力が記憶部から読み出され、且つ受付部において作動予告情報が入力された第2電力負荷の第2消費電力が記憶部から読み出され、第1消費電力と第2消費電力とを合わせた総消費電力が求められる。制御部では、複数の第1電力負荷の優先順位が設定されている。
ここで、制御部では、総消費電力が閾値を超える場合には、優先順位に基づいて認可する第1電力負荷が選択される。これにより、認可された第1電力負荷は作動が継続され、認可されなかった第1電力負荷の作動が中断される。また、制御部では、総消費電力が閾値以下の場合には、作動中の第1電力負荷の作動を継続させる。このように、演算部において演算された総消費電力が閾値を超える場合において、一部の第1電力負荷の作動が中断されることにより、総消費電力が閾値を超えなくなるので、電源の電圧低下を抑制することができる。
本発明の第2態様の調停装置の前記制御部では、複数の前記第1電力負荷にそれぞれランクが付与されており、前記ランクに基づいて前記優先順位が決定される。
第2態様の調停装置では、複数の第1電力負荷にランクが付与されている。これにより、ランクに基づいて優先順位が決定されるので、同程度の消費電力の第1電力負荷が作動中の場合であっても、中断させる第1電力負荷を決めることができる。
本発明の第3態様の調停装置の前記制御部には、前記ランクに基づいて、複数の前記第1電力負荷のそれぞれについて作動が中断される場合の中断時間が設定されており、前記ランクが高い前記第1電力負荷の方が、前記ランクが低い前記第1電力負荷よりも前記中断時間が短い。
第3態様の調停装置では、ランクが高い第1電力負荷の中断時間が、ランクが低い第1電力負荷の中断時間よりも短いことで、作動が中断された第1電力負荷のうち、ランクが高い第1電力負荷の方が先に作動が再開される。これにより、作動が中断された第1電力負荷のうち必要性の低い第1電力負荷の作動時間が長くなることが抑制されるので、必要な電力負荷を効率よく作動させることができる。
本発明の第4態様の調停装置は、複数の前記第1電力負荷のそれぞれの作動時間を計時する計時部が設けられ、前記制御部は、前記ランクよりも優先させて、前記計時部により計時された前記作動時間が短い前記第1電力負荷の優先順位を、前記計時部により計時された前記作動時間が長い前記第1電力負荷の優先順位よりも上にする。
第4態様の調停装置では、作動が中断された第1電力負荷のうち、作動時間が短い第1電力負荷の方が、作動時間が長い第1電力負荷よりも先に作動を再開される。これにより、各第1電力負荷の作動時間の差が短くなるので、複数の第1電力負荷のうち一部のみ作動時間が短くなるのを抑制することができる。
本発明の第5態様の調停装置の前記制御部は、作動が中断されている複数の前記第1電力負荷のうち、前記優先順位の高い前記第1電力負荷から時間をずらして作動を再開させる。
第5態様の調停装置では、優先順位の高い第1電力負荷の作動の再開から時間をずらして、優先順位の低い第1電力負荷の作動が再開されることで、作動が中断された複数の第1電力負荷が同時に作動を再開されることがなくなる。これにより、消費電力が一時的に大きくなることを抑制することができる。
本発明の第6態様の調停装置の前記制御部において、前記第1電力負荷は、消費電力が小さい小電力負荷と、該小電力負荷よりも消費電力が大きい大電力負荷とに区分され、該小電力負荷の方が該大電力負荷よりも優先順位が上にされている。
第6態様の調停装置では、総消費電力が閾値を超える場合には、複数の第1電力負荷のうち、小電力負荷の作動が継続され、大電力負荷の作動が中断される。これにより、大電力負荷の方を継続して作動させた場合に比べて、総消費電力が小さくなるので、作動中の第1電力負荷及び第2電力負荷のいずれかの消費電力が一時的に大きくなっても、総消費電力が閾値を超えるのを防ぐことができる。
本発明によれば、作動要求が認可された場合に作動される複数の第1電力負荷と、認可に関わらず作動される少なくとも1つの第2電力負荷と、電源とを有する車両において、電源の電圧低下を抑制することができる調停装置を得ることができる。
第1実施形態に係るECUが適用された車両の主な電力供給部分の構成を示すブロック図である。 図1に示される電力供給部分のハードウェア構成を示すブロック図である。 図1に示されるECUの機能構成の例を示すブロック図である。 図1に示される各電力負荷に対して設定されたパラメータ及び作動判定結果を示す表である。 図3に示されるECUを用いた電力制御処理の流れを示すフローチャートである。 図3に示されるECUを用いた電力制御処理の流れを示すシーケンス図である。 図3に示されるECUによって作動が制御された各電力負荷の消費電力を示すグラフである。 図7に示される各電力負荷の消費電力を合計した総消費電力のグラフである。 第2実施形態に係るECUの機能構成の例を示すブロック図である。 第2実施形態に係るECUにおいて各電力負荷に対して設定されたパラメータ、作動判定結果及び再開順位を示す表である。 図9に示されるECUによって作動が制御された各電力負荷の消費電力を示すグラフである。 第3実施形態に係るECUの機能構成の例を示すブロック図である。 第3実施形態に係るECUにおいて各電力負荷に対して設定されたパラメータ、優先順位、作動時間、作動判定結果及び再開順位を示す表である。 図12に示されるECUによって作動が制御された各電力負荷の消費電力を示すグラフである。 第1実施形態の変形例に係るECUにおける電力制御処理の流れを示すフローチャートの前半部分である。 第1実施形態の変形例に係るECUにおける電力制御処理の流れを示すフローチャートの後半部分である。
[第1実施形態]
図1には、第1実施形態に係るECU60が適用された車両10の一部の構成が示されている。車両10は、表示装置12と、小電力負荷22と、長期大電力負荷24と、短期大電力負荷32と、電力供給システムの一例としての給電部40とを含んで構成されている。給電部40に対しては、AC充電スタンド14から充電が行われるようになっている。
なお、以後の説明において、「ECU」とは、Electronic Control Unitを意味する。「AC」とは、Alternating Currentを意味する。「DC」とは、Direct Currentを意味する。「PCU」とは、Power Control Unitを意味する。「DDC」とは、DC/DCコンバータを意味する。「SMR」とは、システムメインリレーを意味する。「CHR」とは、チャージリレーを意味する。
〔全体構成〕
表示装置12は、図示されないタッチパネルを含んで構成されており、車両10の各種の情報が表示される。また、表示装置12では、タッチパネルが操作されることで、車両10の各種の設定が可能となっている。
小電力負荷22及び長期大電力負荷24は、複数の第1電力負荷の一例である。また、小電力負荷22及び長期大電力負荷24は、作動前にECU60に作動要求情報が出力され、作動要求がECU60に認可された場合に作動される電力負荷である。さらに、小電力負荷22及び長期大電力負荷24は、ECU60によって作動が中断される。なお、本実施形態では、一例として、長期大電力負荷24の作動が中断されるようになっている。
<小電力負荷>
小電力負荷22は、一例として、図示されない複数の電力負荷で構成されている。また、小電力負荷22は、作動時の消費電力が小さい電力負荷である。具体的には、小電力負荷22は、ウォータポンプ、電池ファン、ミラーヒータ、ワイパー、インバータウォータポンプ、ナビゲーションシステム、オーディオ、カメラ、レーダ、ドアロック、メータ、HUD(ヘッドアップディスプレイ)、スマートキーを含んでいる。さらに、小電力負荷22は、チルテレ(ステアリングホイールの位置調整機構)、TMP(タイヤの空気圧を求めるもの)、ホーン、ヘッドランプ、ドームランプ、EGR(排気ガス再循環システム)モータ等を含んでいる。なお、第1実施形態では、これらの電力負荷をまとめて、1つの小電力負荷22として説明する。
小電力負荷22には、サブECU26が接続されている。サブECU26は、ECU60において判定された小電力負荷22の作動認可の情報を受信して、小電力負荷22を作動させる。また、サブECU26は、ECU60において判定された小電力負荷22の作動不認可(作動の中断を含む)の情報を受信して、小電力負荷22を非作動(作動の中断を含む)とする。
小電力負荷22の作動要求情報は、図示されない各種スイッチが車両10の乗員によって操作されることで、ECU60に送信されるようになっている。なお、小電力負荷22に対応する各種スイッチ及びサブECU26については、小電力負荷22に含める。
<長期大電力負荷>
長期大電力負荷24は、第1電力負荷及び大電力負荷の一例として、図示されない複数の電力負荷で構成されている。また、長期大電力負荷24は、小電力負荷22よりも作動時の消費電力が大きい電力負荷である。具体的には、長期大電力負荷24は、エアコン、デフォッガ、シートヒータ、ワイパデアイサ、EHW(Electric Heated Windshield)等を含んでいる。なお、第1実施形態では、これらの電力負荷をまとめて、1つの長期大電力負荷24として説明する。
長期大電力負荷24には、サブECU28が接続されている。サブECU28は、ECU60において判定された長期大電力負荷24の作動認可の情報を受信して、長期大電力負荷24を作動させる。また、サブECU26は、ECU60において判定された長期大電力負荷24の作動不認可(作動の中断を含む)の情報を受信して、長期大電力負荷24を非作動(作動の中断を含む)とする。
長期大電力負荷24の作動要求情報は、図示されない各種スイッチが車両10の乗員によって操作されることで、ECU60に送信されるようになっている。なお、長期大電力負荷24に対応する各種スイッチ及びサブECU28については、長期大電力負荷24に含める。
<短期大電力負荷>
短期大電力負荷32は、第2電力負荷の一例である。また、短期大電力負荷32は、一例として、図示されない複数の電力負荷(脊髄反射系装置に含まれる電力負荷)で構成されている。さらに、短期大電力負荷32は、小電力負荷22よりも作動時の消費電力が大きく且つ長期大電力負荷24に比べて使用(作動)される期間が短い電力負荷である。加えて、短期大電力負荷32は、作動前にECU60に作動予告情報を出力する。作動前とは、作動開始時点に対して予め定められた設定時間だけ前の時点を意味する。また、短期大電力負荷32は、ECU60による作動の認可に関わらず作動される電力負荷である。換言すると、短期大電力負荷32は、作動開始予告情報を出力してから設定時間後に、強制的に作動される電力負荷である。
具体的には、短期大電力負荷32は、EPS(電動パワーステアリング)、ECB(電子制御ブレーキシステム)、PSB(プリクラッシュシートベルト)、エアサス(エアサスペンション)を含んでいる。なお、第1実施形態では、これらの電力負荷をまとめて、1つの短期大電力負荷32として説明する。
短期大電力負荷32には、サブECU34が接続されている。サブECU34は、図示されない各種スイッチが車両10の乗員によって操作されることで送信された作動情報に基づいて、短期大電力負荷32を作動させ又は非作動とする。つまり、短期大電力負荷32は、ECU60の認可に関わらず作動される。なお、短期大電力負荷32に対応する各種スイッチ類及びサブECU34については、短期大電力負荷32に含める。
<給電部>
給電部40は、一例として、高圧バッテリ42、補機バッテリ44、SMR46、CHR48、PCU50、AC充電器52、サブDDC54、ACインレット56、メインDDC58及び後述するECU60を含んで構成されている。
高圧バッテリ42及び補機バッテリ44は、電源の一例である。高圧バッテリ42には、SMR46を介してPCU50及びメインDDC58が接続されている。メインDDC58は、補機バッテリ44に接続されている。メインDDC58と補機バッテリ44との間の給電経路には、小電力負荷22、長期大電力負荷24及び短期大電力負荷32が接続されている。PCU50は、小電力負荷22、長期大電力負荷24及び短期大電力負荷32へ供給される電力の出力を制御する。メインDDC58は、高圧バッテリ42から供給される電力を降圧させて小電力負荷22、長期大電力負荷24及び短期大電力負荷32へ供給する。
また、高圧バッテリ42には、CHR48を介してAC充電器52が接続されている。AC充電器52にはACインレット56が接続されている。これにより、AC充電スタンド14からACインレット56を介してAC充電器52に電力が供給されるようになっている。AC充電器52に供給された電力の一部は、CHR48を介して高圧バッテリ42に充電される。また、AC充電器52には、サブDDC54が設けられている。サブDDC54は、補機バッテリ44に接続されている。AC充電器52に供給された電力の残りは、サブDDC54を介して補機バッテリ44に充電される。
このように、給電部40において、高圧バッテリ42及び補機バッテリ44には、AC充電スタンド14からの充電が可能とされている。また、高圧バッテリ42及び補機バッテリ44から小電力負荷22、長期大電力負荷24及び短期大電力負荷32に電力が供給されるようになっている。
〔要部構成〕
次に、調停装置の一例としてのECU60について説明する。
ECU60は、SMR46、CHR48、PCU50、AC充電器52、メインDDC58、サブECU26、28、34、及び表示装置12に対して、情報(電気信号)の送信及び受信が可能とされている。図1の点線は、信号の送受信の経路を意味する。ECU60は、小電力負荷22及び長期大電力負荷24からの作動要求を調停する。また、ECU60は、短期大電力負荷32からの作動予告を受け付ける。
図2に示されるECU60は、CPU(Central Processing Unit)62、ROM(Read Only Memory)64、RAM(Random Access Memory)66、ストレージ68及び図示されない計時用のタイマを有する。そして、ECU60、小電力負荷22、長期大電力負荷24、短期大電力負荷32、表示装置12及び給電部40(ECU60以外)は、バス59を介して相互に通信可能に接続されている。
CPU62は、中央演算処理ユニットであり、電力制御プログラムを含む各種プログラムを実行したり、給電部40の各部の作動を制御する。即ち、CPU62は、ROM64又はストレージ68からプログラムを読み出し、RAM66を作業領域としてプログラムを実行する。そして、CPU62は、ROM64又はストレージ68に記録されているプログラムに従って、上記各構成の制御及び各種の演算処理等を行う。
ROM64は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM66は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ68は、一例として、flash ROM(Read Only Memory)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。
図1には、ECU60に対して、矢印A、矢印B、矢印Cで示す各種情報が送信される状態が示されている。矢印Aは、一例として、カーテシスイッチのON、OFF情報である。矢印Bは、一例として、ドアロックのOK、NG情報である。矢印Cは、一例として、プッシュスタートスイッチのON、OFF情報である。
<機能構成>
ECU60は、小電力負荷22、長期大電力負荷24及び短期大電力負荷32への電力供給プログラムを実行する際に、上記のハードウェア資源を用いて、各種の機能を実現する。ECU60が実現する機能構成について説明する。
図3に示されるように、ECU60は、機能構成として、受付部72、記憶部74、演算部76及び制御部78を有する。各機能構成は、ECU60のCPU62(図2参照)が、ROM64又はストレージ68(図2参照)に記憶されたプログラム、情報(データ)を読み出し、実行することにより実現される。
受付部72は、小電力負荷22及び長期大電力負荷24(図1参照)からの作動要求情報の入力を受け付ける。さらに、受付部72は、短期大電力負荷32(図1参照)からの作動予告情報の入力を受け付ける。そして、受付部72は、作動要求情報が入力された小電力負荷22及び長期大電力負荷24の情報(区分及び名称を含む)をストレージ68に格納する。
記憶部74は、ストレージ68(図2参照)を含んで構成されており、小電力負荷22の消費電力及び長期大電力負荷24の消費電力を、それぞれ第1消費電力として記憶する。さらに、記憶部74は、短期大電力負荷32の消費電力を第2消費電力として記憶する。本実施形態では、一例として、第1消費電力及び第2消費電力が予め記憶部74に記憶されており、各電力負荷において消費電力を検出することは行わない。消費電力としては、一例として、突入電流により最大となった時点の最大消費電力値と、定常状態となった時点の定常消費電力値とがある。
演算部76は、受付部72に作動要求情報が入力された(作動中の)全ての小電力負荷22及び長期大電力負荷24の第1消費電力Pw1(図示省略)を記憶部74から読み出す。さらに、演算部76は、受付部72において作動予告情報が入力された全ての短期大電力負荷32の第2消費電力Pw2(図示省略)を記憶部74から読み出す。そして、演算部76は、合計した第1消費電力SPw1(図示省略)と、合計した第2消費電力SPw2(図示省略)とを合わせた総消費電力TPw(=SPw1+SPw2:図示省略)を求める。得られた総消費電力TPwは、記憶部74に記憶される。
制御部78には、小電力負荷22及び長期大電力負荷24の優先順位が設定されている。また、制御部78は、記憶部74から総消費電力TPwを読み出す。そして、制御部78は、総消費電力TPwが、予め設定された電力の閾値K(図8参照)を超える場合には、優先順位に基づいて、認可する小電力負荷22及び長期大電力負荷24を選択する。さらに、制御部78は、作動中の小電力負荷22及び長期大電力負荷24のうち認可しなかった電力負荷の作動を中断させる。加えて、制御部78は、総消費電力TPwが閾値K以下の場合には、作動中の小電力負荷22及び長期大電力負荷24の作動を認可する(作動を継続させる)。
図4には、記憶部74(図3参照)に記憶された小電力負荷22及び長期大電力負荷24(図2参照)のランク及び中断時間と、制御部78(図3参照)において決定された優先順位と、制御部78による判定結果である作動判定とが示されている。ランク、中断時間、優先順位及び作動判定の各項目については、短期大電力負荷32(図2参照)には関係しないため、記載されていない。
ランクとは、小電力負荷22及び長期大電力負荷24のそれぞれについて、予め設定(付与)された階級のことである。本実施形態では、一例として、小電力負荷22にランクAが設定され、長期大電力負荷24にランクBが設定されている。以後の説明では、ランクAが最もランクが高く、ランクZに向けてランクが下がる。
なお、ランクは、消費電力の大小で設定されなくてもよい。例えば、車両10の安全に関係する電力負荷をランクA、法規に関係する電力負荷をランクB、部品保護に関係する電力負荷をランクC、商品性に関係する電力負荷をランクD、付加価値に関係する電力負荷をランクEとして設定してもよい。この場合には、ランクAの電力負荷及びランクBの電力負荷は、作動中断の対象外となる。
ランクAの例としては、カメラ、レーダがある。ランクBの例としては、メータ、ヘッドランプがある。ランクCの例としては、ポンプ、ファンがある。ランクDの例としては、チルテレ、HUD、ナビゲーションシステム、オーディオがある。ランクEの例としては、TMPがある。
中断時間とは、電力負荷において、作動が停止される時点から作動が再開される時点までの時間を意味する。中断時間については、短期大電力負荷32の消費電力が、突入電流によって最も大きくなる作動開始時点から、定常状態に落ち着く時点までの経過時間を考慮して設定される。本実施形態では、中断時間は、該経過時間よりも長くなるように設定される。なお、ECU60には、既述のランクに基づいて、小電力負荷22及び長期大電力負荷24のそれぞれについて、作動が中断される場合の中断時間が設定されている。一例として、ランクが高い小電力負荷22の中断時間T1の方が、ランクが低い長期大電力負荷24の中断時間T2よりも短い。
優先順位とは、作動を優先させる電力負荷を区別するために、ECU60が各電力負荷に対して付与した順位である。つまり、ランクは、予め記憶部74に設定された情報であるのに対して、優先順位は、ECU60が順位を付与した情報である点が異なる。なお、本実施形態では、一例として、ECU60において、ランクの高い小電力負荷22を1位、ランクの低い長期大電力負荷24を2位として、ランクに基づいて(合わせて)優先順位が決定されるようになっている。つまり、小電力負荷22の方が長期大電力負荷24よりも優先順位が上にされている。
作動判定の欄に示された情報は、ECU60において判定された小電力負荷22及び長期大電力負荷24の作動の中断又は継続の結果である。図4では、一例として、ECU60が長期大電力負荷24の作動の中断を判定し、小電力負荷22の作動の継続を判定した結果が示されている。
〔作用及び効果〕
次に、第1実施形態のECU60の作用について説明する。
図5は、ECU60(図1参照)による小電力負荷22及び長期大電力負荷24(図1参照)の電力制御処理(調停処理)の流れを示すフローチャートである。なお、車両10における各部については、図1から図3までの各図を参照することとし、個別の図番の記載を省略する。ECU60では、CPU62がROM64又はストレージ68から電力制御プログラムを読み出して、RAM66に展開して実行することにより、電力制御処理が行われる。なお、各電力負荷の優先順位については、CPU62が各電力負荷のランクを読み出して決定してある。
ステップS100において、CPU62は、作動中の長期大電力負荷24及び小電力負荷22の第1消費電力を、ストレージ68から取得する。そして、ステップS102に移行する。
ステップS102において、CPU62は、短期大電力負荷32の作動開始予告の有無を確認する。そして、ステップS104に移行する。
ステップS104において、CPU62が短期大電力負荷32の作動開始予告が有ると判定した場合(YES)には、図示されないタイマが作動開始され、ステップS106に移行する。CPU62が短期大電力負荷32の作動開始予告が無いと判定した場合(NO)には、ステップS102に移行する。
ステップS106において、CPU62は、作動開始予告のあった短期大電力負荷32について、ストレージ68から第2消費電力を取得する。さらに、CPU62は、取得済の第1消費電力と、取得した第2消費電力とを合計することで、総消費電力を算出する。なお、この場合の総消費電力とは、基本的に、第1消費電力の最大値と第2消費電力の最大値とを合計したものである。そして、ステップS108に移行する。
ステップS108において、CPU62は、総電力量が閾値K以上であるか否かを判定する。総電力量が閾値K以上である場合(YES)には、ステップS110に移行する。総電力量が閾値Kよりも少ない場合(NO)には、ステップS120に移行する。
ステップS110において、CPU62は、作動中の長期大電力負荷24及び小電力負荷22から、優先順位が低い長期大電力負荷24を選択する。そして、ステップS112に移行する。
ステップS112において、CPU62は、選択された長期大電力負荷24に作動中断の信号を送信する。これにより、選択された長期大電力負荷24の作動が中断される。そして、ステップS114に移行する。
ステップS114において、CPU62は、図示されないタイマを用いて、短期大電力負荷32の作動開始予告の確認時点から経過した時間を計時する。そして、ステップS116に移行する。
ステップS116において、CPU62は、ステップS114で計時された時間が、予め設定された設定時間を経過したか否かを判定する。計時された時間が設定時間よりも長い場合(YES)には、ステップS118に移行する。計時された時間が設定時間以内の場合(NO)には、ステップS116を繰り返す。なお、計時された時間が設定時間よりも長いということは、短期大電力負荷32の第2消費電力の状態が、突入電流による最大となる状態から定常状態に移行されたことを意味する。
ステップS118において、CPU62は、選択された長期大電力負荷24に作動再開の信号を送信する。これにより、選択された長期大電力負荷24の作動が再開される。そして、ステップS120に移行する。
ステップS120において、CPU62は、図示されないエンジンの動作の有無(例えば、プッシュスタートスイッチのON、OFF情報)に基づいて、車両10の運転終了の有無を判定する。運転終了の場合(YES)には、プログラムを終了する。運転継続の場合(NO)には、ステップS100に移行する。
図6は、ECU60による小電力負荷22及び長期大電力負荷24の電力制御処理(調停処理)の流れを示すシーケンス図である。なお、車両10における各部については、図1から図3までの各図を参照することとし、個別の図番の記載を省略する。また、図6では、小電力負荷22及び長期大電力負荷24から作動要求が行われた(送信された)時点からの状態が示されている。
ステップS200において、長期大電力負荷24からECU60へ作動要求が行われる。
ステップS202において、小電力負荷22からECU60へ作動要求が行われる。
ステップS204において、ECU60は、小電力負荷22及び長期大電力負荷24の第1消費電力の合計が閾値Kを超えるか否かの判定処理を行う。なお、一例として、短期大電力負荷32は作動されていないものとする。ここでは、合計の第1消費電力が閾値Kを超えないため、小電力負荷22及び長期大電力負荷24の作動が認可されたものとする。
ステップS206において、ECU60は、作動認可の信号を小電力負荷22に送信する。これにより、小電力負荷22が作動を開始する。小電力負荷22は、長期大電力負荷24よりも後から作動要求を行っているが、小電力負荷22の方が長期大電力負荷24よりも消費電力が少ないため、ここでは、長期大電力負荷24よりも先に小電力負荷22に作動認可の信号を送信している。
ステップS208において、ECU60は、作動認可の信号を長期大電力負荷24に送信する。これにより、長期大電力負荷24が作動を開始する。
ステップS210において、短期大電力負荷32からECU60へ作動予告が行われる。なお、短期大電力負荷32では、作動予告時点から予め定められた時間が経過した時点において、ECU60の制御に関係なく作動が開始される。
ステップS212において、ECU60は、第1消費電力及び第2消費電力の合計が閾値Kを超えるか否かの判定処理を行う。ここでは、短期大電力負荷32が作動されることで、第1消費電力及び第2消費電力の合計が閾値Kを超えるため、小電力負荷22及び長期大電力負荷24の作動中断の有無(認可の有無)が判定される。
ステップS214において、ECU60は、優先順位に基づいて、一例として、長期大電力負荷24の作動中断を選択する。換言すると、ECU60は、小電力負荷22のみ作動を認可する。
ステップS216において、ECU60は、長期大電力負荷24へ作動停止の信号を送信する。これにより、長期大電力負荷24の作動が停止(中断)される。
ステップS218において、ECU60は、図示されないタイマを用いて、短期大電力負荷32の作動開始予告の確認時点から経過した時間を計時する。
ステップS220において、ECU60は、経過した時間が設定時間よりも長い場合に、長期大電力負荷24へ作動再開の信号を送信する。これにより、長期大電力負荷24の作動が再開される。
ステップS222において、短期大電力負荷32からECU60へ作動終了の信号が送信される。
図7には、上記の各処理が行われた場合の各電力負荷の消費電力がグラフG1、G2、G3で示されている。グラフG1は、短期大電力負荷32の消費電力の変化を表している。グラフG2は、長期大電力負荷24の消費電力の変化を表している。グラフG3は、小電力負荷22の消費電力の変化を表している。いずれのグラフも、横軸が時点を表し、縦軸が消費電力を表している。なお、図7に示された時点tは、数字が大きい方が後の時点であることを意味しているが、各時点の間隔は同じではない。
短期大電力負荷32については、時点t5に作動開始されることで消費電力が最大のPa2となっている。定常状態の消費電力はPa1(<Pa2)となっている。また、短期大電力負荷32は、時点t7で作動停止されている。
長期大電力負荷24については、時点t2に作動開始されることで消費電力が最大のPb2となっている。定常状態の消費電力はPb1(<Pb2)となっている。また、長期大電力負荷24は、時点t4で作動中断され、時点t6で作動再開され、時点t8で作動停止されている。作動再開時の消費電力はPb2であり、作動再開後の消費電力はPb1となっている。
小電力負荷22については、時点t1に作動開始されることで消費電力が最大のPc2となっている。定常状態の消費電力はPc1(<Pc2)となっている。また、小電力負荷22は、時点t9で作動停止されている。小電力負荷22は、一例として、作動中断されていない。
図8には、グラフG1、G2、G3(図7参照)の消費電力を合計した総消費電力のグラフG4が示されている。P1=Pc2、P2=Pc1+Pb2、P3=Pc1+Pb2+Pa1、P4=Pc1+Pa2、P5=Pc1+Pb1+Pa2となっている。総消費電力P4は、閾値Kよりも小さい。総消費電力P5は、閾値Kよりも大きい。なお、総消費電力P5については、点Aで示されている。
ここで、比較例として、時点t4から時点t6まで長期大電力負荷24の作動を継続した場合には、時点t5において総消費電力がP5(点Aで示す値)となり、閾値Kを超えてしまう。このため、高圧バッテリ42及び補機バッテリ44(図1参照)の電圧低下が生じる可能性がある。
一方、本実施形態のECU60を用いた場合には、時点t4から時点t6まで長期大電力負荷24の作動が中断されるので、時点t5において総消費電力がP4となり、閾値Kを超えることがなくなる。このため、高圧バッテリ42及び補機バッテリ44の電圧低下を抑制することができる。
以上、説明したように、ECU60において、受付部72では、小電力負荷22及び長期大電力負荷24の作動要求情報の入力と、短期大電力負荷32の作動予告情報の入力とが受け付けられる。記憶部74では、小電力負荷22及び長期大電力負荷24の第1消費電力、及び短期大電力負荷32の第2消費電力が記憶される。演算部76では、受付部72に作動要求情報が入力された小電力負荷22及び長期大電力負荷24の第1消費電力が記憶部74から読み出される。さらに、演算部76では、受付部72において作動予告情報が入力された短期大電力負荷32の第2消費電力が記憶部74から読み出される。そして、演算部76では、第1消費電力と第2消費電力とを合わせた総消費電力が求められる。制御部78では、小電力負荷22及び長期大電力負荷24の優先順位が設定されている。
ここで、制御部78では、総消費電力が閾値Kを超える場合には、優先順位に基づいて認可する小電力負荷22が選択される。これにより、認可された小電力負荷22は作動が継続され、認可されなかった長期大電力負荷24の作動が中断される。また、制御部78では、総消費電力が閾値K以下の場合には、作動中の小電力負荷22及び長期大電力負荷24の作動を継続させる。このように、演算部76において演算された総消費電力が閾値Kを超える場合において、長期大電力負荷24の作動が中断されることにより、総消費電力が閾値Kを超えなくなるので、高圧バッテリ42及び補機バッテリ44の電圧低下を抑制することができる。
また、ECU60では、小電力負荷22及び長期大電力負荷24にランクが付与されている。これにより、ランクに基づいて優先順位が決定されるので、同程度の消費電力の小電力負荷22及び長期大電力負荷24が作動中の場合であっても、中断させる電力負荷を決めることができる。
さらに、ECU60では、総消費電力が閾値Kを超える場合には、小電力負荷22及び長期大電力負荷24のうち、小電力負荷22の作動が継続され、長期大電力負荷24の作動が中断される。このため、長期大電力負荷24の方を継続して作動させた場合に比べて、総消費電力が小さくなる。これにより、作動中の小電力負荷22、長期大電力負荷24及び短期大電力負荷32のいずれかの消費電力が一時的に大きくなっても、総消費電力が閾値Kを超えるのを防ぐことができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る調停装置の一例としてのECU80について説明する。ECU80は、車両10において、ECU60(図1参照)に替えて設けられている。第2実施形態の車両10において、ECU80以外の構成は、各電気負荷の数を除いて、第1実施形態と同様とされている。なお、ECU60と基本的に同一の構成については、ECU60と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図9に示されるECU80は、機能構成として、受付部72、記憶部74、演算部76及び制御部82を有する。各機能構成は、CPU62(図2参照)が、ROM64又はストレージ68(図2参照)に記憶された電力制御プログラムを読み出し、実行することにより実現される。
制御部82は、総消費電力が閾値K(図8参照)を超える場合には、優先順位に基づいて認可する小電力負荷22及び長期大電力負荷24を選択し、作動中の小電力負荷22及び長期大電力負荷24のうち認可しなかった電力負荷の作動を中断させる。また、制御部82は、総消費電力が閾値K以下の場合には、作動中の小電力負荷22及び長期大電力負荷24の作動を継続させる。
制御部82では、複数の小電力負荷22及び複数の長期大電力負荷24にそれぞれランクが付与されており、該ランクに基づいて優先順位が決定される。また、制御部82には、該ランクに基づいて、複数の小電力負荷22及び複数の長期大電力負荷24のそれぞれについて作動が中断される場合の中断時間が設定されている。ランクが高い電力負荷の方が、ランクが低い電力負荷よりも中断時間が短い。
さらに、制御部82は、作動が中断されている複数の小電力負荷22及び複数の長期大電力負荷24のうち、優先順位の高い電力負荷から時間をずらして作動を再開させるようになっている。制御部82では、小電力負荷22の方が長期大電力負荷24よりも優先順位が上にされている。
図10には、一例として、2つの小電力負荷22と3つの長期大電力負荷24とについて、ランク、優先順位、中断時間、作動判定、再開順位が示されている。ランク及び中断時間は、予め記憶部74に設定されている項目である。優先順位、作動判定、再開順位は、ランクに基づいて、ECU80によって決定される項目である。ランク及び各順位の上下については、第1実施形態と同様である。中断時間については、数字が小さい方が、時間が短いことを表している。
2つの短期大電力負荷32については、区分のみ示されている。なお、第2実施形態では、2つの短期大電力負荷32については、短期大電力負荷A、短期大電力負荷Bに区分されている。3つの長期大電力負荷24については、長期大電力負荷C、長期大電力負荷D、長期大電力負荷Eに区分されている。2つの小電力負荷22については、小電力負荷F、小電力負荷Gに区分されている。第2実施形態における総消費電力は、短期大電力負荷A、Bにおける合計の消費電力と、長期大電力負荷C、D、Eにおける合計の消費電力と、小電力負荷F、Gにおける合計の消費電力とを合計することで求められる電力である。
長期大電力負荷Cは、ランクC、優先順位3位、中断時間T3、作動判定継続となっている。長期大電力負荷Dは、ランクD、優先順位4位、中断時間T4、作動判定中断、再開順位1位となっている。長期大電力負荷Eは、ランクE、優先順位5位、中断時間T5、作動判定中断、再開順位2位となっている。小電力負荷Fは、ランクA、優先順位1位、中断時間T1、作動判定継続となっている。小電力負荷Gは、ランクB、優先順位2位、中断時間T2、作動判定継続となっている。
〔作用及び効果〕
次に、第2実施形態のECU80の作用について、図11を用いて説明する。図11は、ECU80によって電力制御された各電力負荷の消費電力の変化を表している。なお、ECU80を含む車両10の各部については、図1、図2及び図9を参照することとし、個別の図番の記載を省略する。図11に示された時点tは、図7及び図8の時点tとは異なっている。
グラフG5は、短期大電力負荷Aの消費電力の変化を表している。グラフG6は、短期大電力負荷Bの消費電力の変化を表している。グラフG7は、長期大電力負荷Cの消費電力の変化を表している。グラフG8は、長期大電力負荷Dの消費電力の変化を表している。グラフG9は、長期大電力負荷Eの消費電力の変化を表している。グラフG10は、小電力負荷Fの消費電力の変化を表している。グラフG11は、小電力負荷Gの消費電力の変化を表している。いずれのグラフも、横軸が時点を表し、縦軸が消費電力を表している。
短期大電力負荷Aは、作動開始の時点t4で消費電力が最大となり、時点t8で作動停止されている。短期大電力負荷Bは、作動開始の時点t5で消費電力が最大となり、時点t9で作動停止されている。図示は省略するが、短期大電力負荷A及び短期大電力負荷Bでは、いずれも、時点t4よりも前に作動開始予告情報が送信されている。
ECU80は、設定されたランクに基づいて、優先順位を設定する。また、ECU80は、時点t1よりも前に作動要求情報の入力を受け付けた長期大電力負荷C、D、E及び小電力負荷F、Gについて、総消費電力が閾値Kを超えない場合に作動を認可している。そして、ECU80は、時点t3よりも前の時点で短期大電力負荷A、Bの作動予告情報の入力を受け付けた場合に、総消費電力を演算して、優先順位に基づき、長期大電力負荷D、Eの作動を中断させる(時点t3)。さらに、ECU80は、中断時間T4が経過した時点t6において、長期大電力負荷Dの作動を再開させる。加えて、ECU80は、中断時間T5が経過した時点t7において、長期大電力負荷Eの作動を再開させる。
ECU80による制御によって、長期大電力負荷Cは、作動開始の時点t2で消費電力が最大となり、時点t10で作動停止されている。長期大電力負荷Dは、作動開始の時点t2で消費電力が最大となり、時点t3で作動中断されている。さらに、長期大電力負荷Dは、作動再開の時点t6で消費電力が最大となり、時点t11で作動停止されている。時点t3から時点t6までが、中断時間T4に相当する。
長期大電力負荷Eは、作動開始の時点t2で消費電力が最大となり、時点t3で作動中断されている。さらに、長期大電力負荷Eは、作動再開の時点t7で消費電力が最大となり、時点t12で作動停止されている。時点t3から時点t7までが、中断時間T5(>T4)に相当する。
小電力負荷Fは、作動開始の時点t1で消費電力が最大となり、時点t13で作動停止されている。小電力負荷Gは、作動開始の時点t1で消費電力が最大となり、時点t14で作動停止されている。
以上、説明したように、ECU80では、総消費電力が閾値Kを超える場合には、優先順位に基づいて認可する小電力負荷F、G及び長期大電力負荷Cが選択される。これにより、認可された小電力負荷F、G及び長期大電力負荷Cは作動が継続され、認可されなかった長期大電力負荷D、Eの作動が中断される。また、ECU80では、総消費電力が閾値K以下の場合には、作動中の小電力負荷F、G及び長期大電力負荷C、D、Eの作動を継続させる。このように、総消費電力が閾値Kを超える場合において、長期大電力負荷D、Eの作動が中断されることにより、総消費電力が閾値Kを超えなくなるので、高圧バッテリ42及び補機バッテリ44(図1参照)の電圧低下を抑制することができる。
また、ECU80では、小電力負荷22及び長期大電力負荷24にランクが付与されている。これにより、ランクに基づいて優先順位が決定されるので、同程度の消費電力の小電力負荷22及び長期大電力負荷24が作動中の場合であっても、中断させる電力負荷を決めることができる。
さらに、ECU80では、ランクが高い長期大電力負荷Dの中断時間T4が、ランクが低い長期大電力負荷Eの中断時間T5よりも短いことで、作動が中断された長期大電力負荷D、Eのうち、ランクが高い長期大電力負荷Dの方が先に作動が再開される。これにより、作動が中断された長期大電力負荷D、Eのうち必要性の低い長期大電力負荷Eの作動時間が長くなることが抑制されるので、必要な電力負荷を効率よく作動させることができる。
加えて、ECU80では、優先順位の高い長期大電力負荷Dの作動の再開から時間をずらして、優先順位の低い長期大電力負荷Eの作動が再開されることで、作動が中断された長期大電力負荷D、Eが同時に作動を再開されることがなくなる。これにより、消費電力が一時的に大きくなることを抑制することができる。
また、ECU80では、総消費電力が閾値Kを超える場合には、小電力負荷F、G及び長期大電力負荷C、D、Eのうち、小電力負荷F、Gの作動が継続され、長期大電力負荷D、Eの作動が中断される。このため、長期大電力負荷C、D、Eの方を継続して作動させた場合に比べて、総消費電力が小さくなる。これにより、作動中の小電力負荷F、G、長期大電力負荷C、D、E、及び短期大電力負荷A、Bのいずれかの消費電力が一時的に大きくなっても、総消費電力が閾値Kを超えるのを防ぐことができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る調停装置の一例としてのECU90について説明する。ECU90は、車両10において、ECU60(図1参照)に替えて設けられている。第3実施形態の車両10において、ECU90以外の構成は、第2実施形態と同様とされている。なお、ECU80(図9参照)と基本的に同一の構成については、ECU80と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図12に示されるECU90は、機能構成として、受付部72、記憶部74、演算部76、制御部92及び計時部94を有する。各機能構成は、CPU62(図2参照)が、ROM64又はストレージ68(図2参照)に記憶された電力制御プログラムを読み出し、実行することにより実現される。
総消費電力は、第2実施形態と同様に、短期大電力負荷A、Bにおける合計の消費電力と、長期大電力負荷C、D、Eにおける合計の消費電力と、小電力負荷F、Gにおける合計の消費電力とを合計することで求められる電力である。なお、以後の説明では、2つの短期大電力負荷32、3つの長期大電力負荷24及び2つの小電力負荷22をそれぞれ区別する場合には、AからGまでの符号を付与して区別する。一方、区別の必要が無い場合には、短期大電力負荷32、長期大電力負荷24、小電力負荷22と記載する。
計時部94は、長期大電力負荷C、D、E及び小電力負荷F、Gのそれぞれの作動時間を計時する。具体的には、計時部94は、長期大電力負荷C、D、E及び小電力負荷F、Gのそれぞれについて、作動開始時点から短期大電力負荷A、Bのうち早い方の作動開始予告時点までの経過時間を計時して作動時間としている。
制御部92は、総消費電力が閾値Kを超える場合には、優先順位に基づいて認可する小電力負荷22及び長期大電力負荷24を選択し、作動中の小電力負荷22及び長期大電力負荷24のうち認可しなかった電力負荷の作動を中断させる。また、制御部92は、総消費電力が閾値K以下の場合には、作動中の小電力負荷22及び長期大電力負荷24の作動を継続させる。
制御部92では、複数の小電力負荷22及び複数の長期大電力負荷24にそれぞれランクが付与されており、該ランクに基づいて優先順位が決定される。また、制御部92には、該ランクに基づいて、複数の小電力負荷22及び複数の長期大電力負荷24のそれぞれについて作動が中断される場合の中断時間が設定されている。ランクが高い電力負荷の方が、ランクが低い電力負荷よりも中断時間が短い。
さらに、制御部92は、作動が中断されている複数の小電力負荷22及び複数の長期大電力負荷24のうち、優先順位の高い電力負荷から時間をずらして作動を再開させる。制御部92では、小電力負荷22の方が長期大電力負荷24よりも優先順位が上にされている。
加えて、制御部92は、計時部94により計時された作動時間が短い小電力負荷22及び長期大電力負荷24の優先順位を、計時部94により計時された作動時間が長い小電力負荷22及び長期大電力負荷24の優先順位よりも上にする。
図13には、小電力負荷F、Gと長期大電力負荷C、D、Eとについて、ランク、設定優先順位、変更優先順位、設定中断時間、変更中断時間、作動時間、作動判定、再開順位が示されている。2つの短期大電力負荷A、Bについては、区分のみ示されている。ランクは、予め記憶部74に設定されている項目である。作動時間は、計時部94により計時された時間である。設定優先順位、変更優先順位、設定中断時間、変更中断時間、作動判定、再開順位は、変更優先順位に基づいて、ECU90によって決定される項目である。ランク及び各順位の上下については、第1、第2実施形態と同様である。中断時間については、数字が小さい方が、時間が短いことを表している。
設定優先順位とは、ECU90がランクの高い順に設定した優先順位を意味する。変更優先順位とは、ECU90が各電力負荷の作動時間を参照して設定し直した変更後の優先順位を意味する。変更中断時間とは、ECU90が各電力負荷の作動時間を参照して設定し直した変更後の中断時間を意味する。ECU90は、作動時間が短い電力負荷の優先順位が、作動時間が長い電力負荷の優先順位よりも上になるように、優先順位を変更する。そして、ECU90は、変更優先順位の高い電力負荷について、変更中断時間を短く且つ再開順位を上に設定して、作動を中断させるようになっている。
一例として、長期大電力負荷Cは、ランクC、設定優先順位3位、変更優先順位5位、設定中断時間T3、変更中断時間T5、作動時間Te、作動判定中断、再開順位2位となっている。長期大電力負荷Dは、ランクD、設定優先順位4位、変更優先順位3位、設定中断時間T4、変更中断時間T3、作動時間Tc、作動判定継続となっている。長期大電力負荷Eは、ランクE、設定優先順位5位、変更優先順位4位、設定中断時間T5、変更中断時間T4、作動時間Td、作動判定中断、再開順位1位となっている。小電力負荷Fは、ランクA、設定優先順位1位、変更優先順位1位、設定中断時間T1、変更中断時間T1、作動時間Ta、作動判定継続となっている。小電力負荷Gは、ランクB、設定優先順位2位、変更優先順位2位、設定中断時間T2、変更中断時間T2、作動時間Tb、作動判定継続となっている。なお、一例として、Ta=Tb<Tc<Td<Teとなっている。
〔作用及び効果〕
次に、第3実施形態のECU90(図12参照)の作用について、図14を用いて説明する。図14は、ECU90によって電力制御された各電力負荷の消費電力の変化を表している。なお、ECU90を含む車両10の各部については、図1、図2及び図12を参照することとし、個別の図番の記載を省略する。図14に示された時点tは、図7、図8、図11の時点tとは異なっている。
グラフG12は、短期大電力負荷Aの消費電力の変化を表している。グラフG13は、短期大電力負荷Bの消費電力の変化を表している。グラフG14は、長期大電力負荷Cの消費電力の変化を表している。グラフG15は、長期大電力負荷Dの消費電力の変化を表している。グラフG16は、長期大電力負荷Eの消費電力の変化を表している。グラフG17は、小電力負荷Fの消費電力の変化を表している。グラフG18は、小電力負荷Gの消費電力の変化を表している。いずれのグラフも、横軸が時点を表し、縦軸が消費電力を表している。
短期大電力負荷Aは、作動開始の時点t6で消費電力が最大となり、時点t10で作動停止されている。短期大電力負荷Bは、作動開始の時点t7で消費電力が最大となり、時点t11で作動停止されている。図示は省略するが、短期大電力負荷A及び短期大電力負荷Bでは、いずれも、時点t6よりも前に作動開始予告情報が送信されている。
ECU90は、設定されたランクに基づいて、優先順位を設定する。また、ECU90は、時点t1よりも前に作動要求情報の入力を受け付けた長期大電力負荷C、D、E及び小電力負荷F、Gについて、総消費電力が閾値Kを超えない場合に作動を認可している。さらに、ECU90では、長期大電力負荷C、D、E及び小電力負荷F、Gについて、作動開始時点からの作動時間を計時している。
ここで、ECU90が、短期大電力負荷A、Bの作動予告情報の入力を時点t4から時点t5までの間(時点t6よりも前の時点)で受け付けたとする。この場合に、ECU90は、この時点までの各電力負荷の作動時間が短いものについて、優先順位を上げる変更を行う。具体的には、Tc<Td<Te(図13参照)となっているため、ECU90は、長期大電力負荷Dの優先順位を4位から3位に変更し、長期大電力負荷Eの優先順位を5位から4位に変更し、長期大電力負荷Cの優先順位を3位から5位に変更する。
続いて、ECU90は、総消費電力を演算して、変更優先順位に基づき、長期大電力負荷C、Eの作動を中断させる(時点t5)。また、長期大電力負荷Dの作動を継続させる。さらに、ECU90は、中断時間T4が経過した時点t8において、長期大電力負荷Eの作動を再開させる。加えて、ECU90は、中断時間T5が経過した時点t9において、長期大電力負荷Cの作動を再開させる。
ECU90による制御によって、長期大電力負荷Cは、作動開始の時点t2で消費電力が最大となり、時点t5で作動中断され、作動再開の時点t9で消費電力が最大となり、時点t14で作動停止されている。長期大電力負荷Dは、作動開始の時点t4で消費電力が最大となり、時点t12で作動停止されている。長期大電力負荷Eは、作動開始の時点t3で消費電力が最大となり、時点t5で作動中断され、作動再開の時点t8で消費電力が最大となり、時点13で作動停止されている。
小電力負荷Fは、作動開始の時点t1で消費電力が最大となり、時点t15で作動停止されている。小電力負荷Gは、作動開始の時点t1で消費電力が最大となり、時点t16で作動停止されている。
以上、説明したように、ECU90では、総消費電力が閾値Kを超える場合には、優先順位に基づいて認可する小電力負荷F、G及び長期大電力負荷Dが選択される。これにより、認可された小電力負荷F、G及び長期大電力負荷Dは作動が継続され、認可されなかった長期大電力負荷C、Eの作動が中断される。また、ECU90では、総消費電力が閾値K以下の場合には、作動中の小電力負荷F、G及び長期大電力負荷C、D、Eの作動を継続させる。このように、総消費電力が閾値Kを超える場合において、長期大電力負荷C、Eの作動が中断されることにより、総消費電力が閾値Kを超えなくなるので、高圧バッテリ42及び補機バッテリ44(図1参照)の電圧低下を抑制することができる。
また、ECU90では、小電力負荷22及び長期大電力負荷24にランクが付与されている。これにより、ランクに基づいて優先順位が決定されるので、同程度の消費電力の小電力負荷22及び長期大電力負荷24が作動中の場合であっても、中断させる電力負荷を決めることができる。
さらに、ECU90では、作動が中断された長期大電力負荷C、Eのうち、作動時間が短い長期大電力負荷Eの方が、作動時間が長い長期大電力負荷Cよりも先に作動を再開される。これにより、長期大電力負荷C、Eの作動時間の差が短くなるので、長期大電力負荷Eのみ作動時間が短くなるのを抑制することができる。
加えて、ECU90では、変更優先順位の高い長期大電力負荷Eの作動の再開から時間をずらして、変更優先順位の低い長期大電力負荷Cの作動が再開されることで、作動が中断された長期大電力負荷C、Eが同時に作動を再開されることがなくなる。これにより、消費電力が一時的に大きくなることを抑制することができる。
また、ECU90では、総消費電力が閾値Kを超える場合には、小電力負荷F、G及び長期大電力負荷C、D、Eのうち、小電力負荷F、Gの作動が継続され、長期大電力負荷C、Eの作動が中断される。このため、長期大電力負荷C、D、Eの方を継続して作動させた場合に比べて、総消費電力が小さくなる。これにより、作動中の小電力負荷F、G、長期大電力負荷C、D、E、及び短期大電力負荷A、Bのいずれかの消費電力が一時的に大きくなっても、総消費電力が閾値Kを超えるのを防ぐことができる。
本発明は上記の各実施形態に限定されない。以下、各変形例について説明する。なお、第1、第2、第3実施形態の構成と基本的に同一の構成については、同一の符号を付与してその説明を省略する。
<変形例>
図15及び図16には、第1実施形態のECU60(図2参照)において、短期大電力負荷32(図2参照)からの作動予告情報が入力される前に、小電力負荷22及び長期大電力負荷24を優先順位順に作動させる処理の流れが示されている。なお、図5に示された処理と同じステップについては、同じ番号を付与して説明を省略する。
ステップS10では、CPU62(図2参照)が、長期大電力負荷24及び小電力負荷22の作動要求を確認する。そして、ステップS12に移行する。
ステップS12では、CPU62が、作動要求の有無を判定する。作動要求が有る場合にはステップS14に移行する。作動要求が無い場合にはステップS12を繰り返す。
ステップS14では、CPU62が、作動要求の受け付けを開始する。そして、ステップS16に移行する。
ステップS16では、CPU62が、作動要求の受け付け残りの有無を判定する。受け付け残りが無い場合には、ステップS18に移行する。受け付け残りが有る場合には、ステップS16を繰り返す。
ステップS18では、CPU62が、作動要求を受け付けた長期大電力負荷24及び小電力負荷22について優先順位を確認する。そして、ステップS20に移行する。
ステップS20では、CPU62が、優先順位の上のものから優先順位の順に作動許可を送信する。そして、ステップS22に移行する。
ステップS22では、CPU62が、予め設定された設定時間だけ待つ。そして、ステップS100に移行する。このように、中断以外の場合において、優先順位に基づいて小電力負荷22及び長期大電力負荷24を作動させてもよい。
<他の変形例>
第1実施形態において、ランクを設定せずに、予め優先順位を設定しておいてもよい。また、第1実施形態において、小電力負荷22の方が長期大電力負荷24よりも優先順位が低くされていてもよい。
第2実施形態において、ランクを設定せずに、予め優先順位を設定しておいてもよい。また、第2実施形態において、ランクが高い電力負荷の方が、ランクが低い電力負荷よりも中断時間が長くてもよい。さらに、第2実施形態において、総消費電力が閾値Kを超えない場合には、作動が中断されている複数の電気負荷の作動を同時に再開してもよい。加えて、第2実施形態において、小電力負荷22の方が長期大電力負荷24よりも優先順位が低くされ、小電力負荷22の作動が中断されてもよい。
第3実施形態において、ランクを設定せずに、予め優先順位を設定しておいてもよい。また、第3実施形態において、作動時間が短い電力負荷の優先順位を、作動時間が長い電力負荷の優先順位よりも下にしてもよい。さらに、第3実施形態において、総消費電力が閾値Kを超えない場合には、作動が中断されている複数の電気負荷の作動を同時に再開してもよい。加えて、第3実施形態において、小電力負荷22の方が長期大電力負荷24よりも優先順位が低くされ、小電力負荷22の作動が中断されてもよい。
短期大電力負荷32の数は、1つ又は2つに限らず、3つ以上あってもよい。小電力負荷22の数は、1つ又は2つに限らず、3つ以上あってもよい。長期大電力負荷24の数は、1つ又は3つに限らず、2つ又は4つ以上あってもよい。
小電力負荷22、長期大電力負荷24、短期大電力負荷32の作動開始時点及び停止(作動終了)時点は、既述の各時点とは異なる時点で設定されていてもよい。
第1電力負荷の区分は、小電力負荷22及び長期大電力負荷24の2つに限らず、1つとされ、あるいは、3つ以上に区分されていてもよい。第2電力負荷の区分は、短期大電力負荷32の1つに限らず、2つ以上に区分されていてもよい。
演算部76における総消費電力の演算方法は、予め記憶部74に記憶された情報(グラフに相当する情報)を読み出して演算する方法に限らない。例えば、各電力負荷にリアルタイムで消費電力を検出する検出部を設けて、各検出部において検出された消費電力の情報を記憶部74に記憶させてから、該消費電力の情報に基づいて総消費電力を求めてもよい。なお、該検出部における消費電力の検出は、電流検出方式、電圧検出方式のいずれか一方又は両方を用いてもよい。
各電力負荷の作動開始及び作動中断は、通信プロトコル上、比較的短い周期のフレーム等で即時に送信することが好ましい。
なお、上記各実施形態でCPU62がソフトウェア(プログラム)を読み込んで実行した電力制御処理を、CPU62以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。また、電力制御処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせ等)で実行してもよい。これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
また、上記各実施形態では、電力制御プログラムがROM64またはストレージ68に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。プログラムは、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の記録媒体に記録された形態で提供されてもよい。また、電力制御プログラムは、ネットワークを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
10 車両
22 小電力負荷(第1電力負荷の一例)
24 長期大電力負荷(第1電力負荷及び大電力負荷の一例)
32 短期大電力負荷(第2電力負荷の一例)
42 高圧バッテリ(電源の一例)
44 補機バッテリ(電源の一例)
60 ECU(調停装置の一例)
72 受付部
74 記憶部
76 演算部
78 制御部
80 ECU(調停装置の一例)
82 制御部
90 ECU(調停装置の一例)
92 制御部
94 計時部

Claims (4)

  1. 作動前に作動要求情報が出力され、作動要求が認可された場合に作動される複数の第1電力負荷と、作動前に作動予告情報が出力され、認可に関わらず作動される少なくとも1つの第2電力負荷と、前記第1電力負荷及び前記第2電力負荷に電力を供給する電源と、を有する車両において、複数の前記第1電力負荷からの作動要求を調停する調停装置であって、
    前記作動要求情報及び前記作動予告情報の入力を受け付ける受付部と、
    前記第1電力負荷の第1消費電力及び前記第2電力負荷の第2消費電力を記憶する記憶部と、
    前記受付部に前記作動要求情報が入力された前記第1電力負荷の前記第1消費電力を前記記憶部から読み出し、且つ前記受付部において前記作動予告情報が入力された前記第2電力負荷の前記第2消費電力を前記記憶部から読み出して、前記第1消費電力と前記第2消費電力とを合わせた総消費電力を求める演算部と、
    複数の前記第1電力負荷の優先順位が設定され、前記総消費電力が閾値を超える場合には、前記優先順位に基づいて認可する前記第1電力負荷を選択し、作動中の前記第1電力負荷のうち認可しなかった前記第1電力負荷の作動を中断させ、前記総消費電力が前記閾値以下の場合には、作動中の前記第1電力負荷の作動を継続させる制御部と、
    を有し、
    前記制御部では、複数の前記第1電力負荷にそれぞれランクが付与されており、前記ランクに基づいて前記優先順位が決定され、
    前記制御部には、前記ランクに基づいて、複数の前記第1電力負荷のそれぞれについて作動が中断される場合の中断時間が設定されており、前記ランクが高い前記第1電力負荷の方が、前記ランクが低い前記第1電力負荷よりも前記中断時間が短い調停装置。
  2. 作動前に作動要求情報が出力され、作動要求が認可された場合に作動される複数の第1電力負荷と、作動前に作動予告情報が出力され、認可に関わらず作動される少なくとも1つの第2電力負荷と、前記第1電力負荷及び前記第2電力負荷に電力を供給する電源と、を有する車両において、複数の前記第1電力負荷からの作動要求を調停する調停装置であって、
    前記作動要求情報及び前記作動予告情報の入力を受け付ける受付部と、
    前記第1電力負荷の第1消費電力及び前記第2電力負荷の第2消費電力を記憶する記憶部と、
    前記受付部に前記作動要求情報が入力された前記第1電力負荷の前記第1消費電力を前記記憶部から読み出し、且つ前記受付部において前記作動予告情報が入力された前記第2電力負荷の前記第2消費電力を前記記憶部から読み出して、前記第1消費電力と前記第2消費電力とを合わせた総消費電力を求める演算部と、
    複数の前記第1電力負荷の優先順位が設定され、前記総消費電力が閾値を超える場合には、前記優先順位に基づいて認可する前記第1電力負荷を選択し、作動中の前記第1電力負荷のうち認可しなかった前記第1電力負荷の作動を中断させ、前記総消費電力が前記閾値以下の場合には、作動中の前記第1電力負荷の作動を継続させる制御部と、
    を有し、
    前記制御部では、複数の前記第1電力負荷にそれぞれランクが付与されており、前記ランクに基づいて前記優先順位が決定され、
    複数の前記第1電力負荷のそれぞれの作動時間を計時する計時部が設けられ、
    前記制御部は、前記ランクよりも優先させて、前記計時部により計時された前記作動時間が短い前記第1電力負荷の優先順位を、前記計時部により計時された前記作動時間が長い前記第1電力負荷の優先順位よりも上にする調停装置。
  3. 前記制御部は、作動が中断されている複数の前記第1電力負荷のうち、前記優先順位の高い前記第1電力負荷から時間をずらして作動を再開させる請求項1または請求項2記載の調停装置。
  4. 前記制御部において、前記第1電力負荷は、消費電力が小さい小電力負荷と、該小電力負荷よりも消費電力が大きい大電力負荷とに区分され、該小電力負荷の方が該大電力負荷よりも優先順位が上にされている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の調停装置。
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