JP7161221B2 - マッド材供給装置およびその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高炉の出銑口にマッドを充填するマッドガンへブロック状のマッド材を供給するマッド材供給装置およびその制御方法に関する。
従来、高炉の出銑口にマッドを充填するマッドガンへブロック状のマッド材を供給するマッド材装填装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示されるマッド材装填装置は、後方から前方に間欠的に移動するパレット上に左右方向にマッド材を整列させて配置し、押出しシリンダと切出しシリンダを設けたものである。特許文献1のマッド材装填装置は、パレットの前端のマッド材を押出しシリンダにより押出し、押出しシリンダで押し出されたマッド材を切出しシリンダで搬送コンベヤの搬送方向に切り出し、マッド材を搬送コンベヤで搬送するものである。
特開平10-8115号公報
しかしながら、特許文献1に開示されるマッド材装填装置は、パレット上に配置したマッド材を押出しシリンダによりパレットから押し出した後に、切出しシリンダによってマッド材を搬送方向に切り出して搬送コンベヤで搬送するものである。そのため、パレットから押し出したマッド材をマッドガンへ導くために、切出しシリンダと搬送コンベヤが必要となり、装置を小型化することが困難である。
また、特許文献1に開示されるマッド材装填装置は、押出しシリンダによるマッド材の押出しと連動して、切出しシリンダによりマッド材を一つずつ搬送方向に切り出すものである。そのため、押出しシリンダによるマッド材の押出し動作と、切出しシリンダによるマッド材の切り出し動作とを正確に連動させるという比較的煩雑な動作が必要である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、装置を小型化するとともに比較的簡易な動作によりマッドガンへマッド材を供給する作業を行うことが可能なマッド材供給装置およびその制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明の一態様にかかるマッド材供給装置は、高炉の出銑口にマッドを充填するマッドガンへブロック状のマッド材を供給するマッド材供給装置であって、水平方向に延びる第1軸線に沿って複数の前記マッド材を一列状に積載する積載部を、水平方向に延びて前記第1軸線に直交する第2軸線に沿って複数列で配置した積載機構と、前記積載機構を支持する本体部と、前記本体部に対して前記積載機構を前記第2軸線に沿って移動させるスライド部と、前記第2軸線に沿った第1所定位置に配置されるとともに前記積載部を通過するように前記第1軸線に沿って先端部を進退させて前記積載部から前記一列状に配置される複数の前記マッド材を押し出す第1押出し部と、前記スライド部および前記第1押出し部を制御する制御部と、を備える。
本発明の一態様にかかるマッド材供給装置によれば、第1軸線に沿って積載部に一列状に配置される複数のマッド材を第1押出し部により積載部から押し出すことにより、積載部の下方に複数のマッド材を投入することができる。マッド材が投入される位置をマッドガンのマッド材供給口とすることで、積載部から押し出されたマッド材を他の機構により搬送することなく積載部からマッドガンへ直接的に供給することができる。よって、マッド材供給装置を小型化することができる。
また、複数のマッド材が一列状に積載された積載部の第2軸線方向の位置が、第1押出し部が配置される位置と同じ第1所定位置となるようにスライド部を制御し、その状態で第1押出し部により一列状に積載された複数のマッド材を押し出すことにより、複数のマッド材を積載部の下方へ連続的に投下することができる。よって、マッド材を押し出すタイミングを複数の装置で連動させるという比較的煩雑な動作を要することなく、比較的簡易な動作によりマッドガンへマッド材を供給する作業を行うことができる。
本発明の一態様にかかるマッド材供給装置においては、前記第2軸線に沿った第2所定位置に配置されるとともに前記積載部を通過するように前記第1軸線に沿って先端部を進退させる第2押出し部を備え、前記第2押出し部は、前記積載部に高さ方向に2段の前記マッド材の列が積載される場合に、前記高さ方向の上方に配置される前記マッド材の列を押し出すように配置されている構成が好ましい。
本構成のマッド材供給装置によれば、積載部に高さ方向に2段のマッド材の列を積載することにより、積載部の1段のマッド材の列のみを積載する場合に比べて、マッド材の積載個数を増加させることができる。また、積載部に高さ方向に2段のマッド材の列が積載される場合に、複数のマッド材が一列状に積載された積載部の第2軸線方向の位置が、第1押出し部が配置される位置と同じ第1所定位置となるようにスライド部を制御し、その状態で第2押出し部により積載部の上方に一列状に積載された複数のマッド材を押し出すことにより、積載部の上方に配置された複数のマッド材を積載部の下方へ連続的に投下することができる。よって、積載部に高さ方向に2段のマッド材の列が積載される場合に、積載部に積載されたすべてのマッド材を連続的に投下することができる。
本発明の一態様にかかるマッド材供給装置においては、複数列の前記積載部の前記第1軸線に沿った先端側のそれぞれに設けられ、前記積載部に積載される前記マッド材が前記先端側から押し出されない閉状態と前記マッド材を前記先端側から押し出すことが可能な開状態とを切り替える複数の開閉部を備え、前記制御部は、前記第1押出し部が前記積載部を通過する場合に前記開状態となり前記第1押出し部が前記積載部を通過しない場合に前記閉状態となるよう前記開閉部を制御する構成が好ましい。
本構成のマッド材供給装置によれば、第1押出し部が積載部を通過しない場合に閉状態となるよう開閉部が制御されるため、第1押出し部によりマッド材を押し出すことを意図していない場合にマッド材が積載部の下方に投下されてしまう不具合を防止することができる。
本発明の一態様にかかるマッド材供給装置においては、前記本体部に取り付けられるとともに前記第2軸線に沿った前記第1所定位置に配置され、前記第1押出し部により前記積載部から押し出された複数の前記マッド材を前記マッドガンへ導くシュート部を備える構成が好ましい。
本構成のマッド材供給装置によれば、第1押出し部により積載部から押し出された複数のマッド材を、シュート部を介してマッドガンへ確実に導くことができる。
本発明の一態様にかかるマッド材供給装置において、前記制御部は、前記第1押出し部の前記先端部を前記第1軸線に沿って押し出して一列状に積載された複数の前記マッド材を前記積載部から押し出すよう前記第1押出し部を制御し、前記第1押出し部の前記先端部を前記第1軸線に沿って後退させて前記先端部が前記積載部に侵入しない位置に配置されるように前記押出し部を制御し、前記第1押出し部の前記先端部の進行方向に一列状に複数の前記マッド材が積載された他の前記積載部が配置されるよう前記スライド部を制御する構成が好ましい。
本構成のマッド材供給装置によれば、第1押出し部の先端部が積載部に一列状に積載された複数のマッド材を押し出し、その後に第1押出し部の先端部が積載部に侵入しない位置に後退し、その後にスライド部が移動して第1押出し部の先端部の進行方向に一列状に複数のマッド材が積載された他の積載部が配置される。第1押出し部による押出し動作および後退動作と、スライド部によるスライド動作とを繰り返すことにより、複数列のマッド材を連続的に積載部の下方へ投下することができる。
本発明の一態様にかかるマッド材供給装置において、前記制御部は、前記第2軸線に沿って配置される複数列の前記積載部の上方に配置される前記マッド材の列が前記第2軸線に沿った一端側から他端側に向けて一列毎に前記積載部から押し出されるよう前記第2押出し部および前記スライド部を制御し、前記第2軸線に沿って配置される複数列の前記積載部の下方に配置される前記マッド材の列が前記第2軸線に沿った前記他端側から前記一端側に向けて一列毎に前記積載部から押し出されるよう前記第1押出し部および前記スライド部を制御する構成が好ましい。
本構成のマッド材供給装置によれば、第2軸線に沿って配置された複数列の積載部の全てに高さ方向に2段のマッド材が積載されている場合に、第2押出し部により積載部の上方に配置されるマッド材の列が第2軸線に沿った一端側から他端側に向けて一列毎に押し出され、その後に、第1押出し部により積載部の下方に配置されるマッド材の列が第2軸線に沿った他端側から一端側に向けて一列毎に押し出される。このようにすることで、スライド部により積載機構を第2軸線に沿って一往復させる間に、複数列の積載部に積載されるマッド材の全てを積載機構の下方へ投下することができる。
本発明の参考例にかかるマッド材供給装置は、高炉の出銑口にマッドを充填するマッドガンへブロック状のマッド材を供給するマッド材供給装置であって、水平方向に延びる第1軸線に沿って複数の前記マッド材を一列状に積載する積載部を、水平方向に延びて前記第1軸線に直交する第2軸線に沿って複数列で配置した積載機構と、前記積載機構を支持する本体部と、前記第2軸線に沿った第1所定位置に配置されるとともに前記積載部を通過するように前記第1軸線に沿って先端部を進退させて前記積載部から前記一列状に配置される複数の前記マッド材を押し出す第1押出し部と、前記本体部に対して前記第1押出し部を前記第2軸線に沿って移動させるスライド部と、前記スライド部および前記第1押出し部を制御する制御部と、を備える。
本発明の参考例にかかるマッド材供給装置によれば、第1軸線に沿って積載部に一列状に配置される複数のマッド材を第1押出し部により積載部から押し出すことにより、積載部の下方に複数のマッド材を投入することができる。マッド材が投入される位置をマッドガンのマッド材供給口とすることで、積載部から押し出されたマッド材を他の機構により搬送することなく積載部からマッドガンへ直接的に供給することができる。よって、マッド材供給装置を小型化することができる。
また、複数のマッド材が一列状に積載された積載部の第2軸線方向の位置が、第1押出し部が配置される位置と同じ第1所定位置となるようにスライド部を制御し、その状態で第1押出し部により一列状に積載された複数のマッド材を押し出すことにより、複数のマッド材を積載部の下方へ連続的に投下することができる。よって、マッド材を押し出すタイミングを複数の装置で連動させるという比較的煩雑な動作を要することなく、比較的簡易な動作によりマッドガンへマッド材を供給する作業を行うことができる。
本発明の参考例にかかるマッド材供給装置の制御方法は、高炉の出銑口にマッドを充填するマッドガンへブロック状のマッド材を供給するマッド材供給装置の制御方法であって、前記マッド材供給装置は、水平方向に延びる第1軸線に沿って複数の前記マッド材を一列状に積載する積載部を、水平方向に延びて前記第1軸線に直交する第2軸線に沿って複数列で配置した積載機構と、前記積載機構を支持する本体部と、前記本体部に対して前記積載機構を前記第2軸線に沿って移動させるスライド部と、前記第2軸線に沿った第1所定位置に配置されるとともに前記積載部を通過するように前記第1軸線に沿って先端部を進退させて前記積載部から前記一列状に配置される複数の前記マッド材を押し出す第1押出し部と、を有し、前記第1押出し部の前記先端部を前記第1軸線に沿って押し出して一列状に積載された複数の前記マッド材を前記積載部から押し出すよう前記第1押出し部を制御する押出し工程と、前記第1押出し部の前記先端部を前記第1軸線に沿って後退させて前記先端部が前記積載部に侵入しない位置に配置されるように前記押出し部を制御する引き戻し工程と、前記第1押出し部の前記先端部の進行方向に一列状に複数の前記マッド材が積載された他の前記積載部が配置されるよう前記スライド部を制御するスライド工程と、を備える。
本発明の参考例にかかるマッド材供給装置の制御方法によれば、第1押出し部の先端部が積載部に一列状に積載された複数のマッド材を押し出し、その後に第1押出し部の先端部が積載部に侵入しない位置に後退し、その後にスライド部が移動して第1押出し部の先端部の進行方向に一列状に複数のマッド材が積載された他の積載部が配置される。第1押出し部による押出し動作および後退動作と、スライド部によるスライド動作とを繰り返すことにより、複数列のマッド材を連続的に積載部の下方へ投下することができる。
本発明によれば、装置を小型化するとともに比較的簡易な動作によりマッドガンへマッド材を供給する作業を行うことが可能なマッド材供給装置およびその制御方法を提供することができる。
第1実施形態に係るマッド材供給装置を示す側面図である。 図1に示すマッド材供給装置を上方からみた平面図である。 図1に示すマッド材供給装置の下段押出しシリンダを押し出した状態を示す側面図である。 図1に示すマッド材供給装置の上段押出しシリンダを押し出した状態を示す側面図である。 第1実施形態に係るマッド材供給装置が実行する処理を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るマッド材供給装置が実行する処理を示すフローチャートである。 図1に示すマッド材供給装置のA-A矢視断面図であり、マッド材を満載した積載機構を開始位置に移動させた状態を示す図である。 図1に示すマッド材供給装置のA-A矢視断面図であり、積載機構の上方に配置される全てのマッド材が投下された状態を示す図である。 図1に示すマッド材供給装置のA-A矢視断面図であり、積載機構の下方に配置される全てのマッド材が投下された状態を示す図である。 第2実施形態に係るマッド材供給装置を上方からみた平面図である。
以下、本発明の一実施形態のマッド材供給装置100について図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態のマッド材供給装置100を示す側面図である。図2は、図1に示すマッド材供給装置100を上方からみた平面図である。
図1に示す本実施形態のマッド材供給装置100は、高炉の出銑口にマッドを充填するマッドガン200へブロック状のマッド材Mを供給する装置である。マッド材Mは、微粉コークス、アルミナ系耐火物粉および粘度粉を混錬したものであり、例えば、直方形状に形成されている。マッド材Mは、変形や他のマッド材との固着を防止するために、薄膜状の樹脂シートで被うのが望ましい。
図1に示すように、マッド材供給装置100は、マッド材Mを積載する積載機構10と、積載機構10を支持する本体部20と、スライド部30と、押出し機構40と、開閉機構50と、シュート部60と、油圧ポンプ70と、油タンク80と、制御部90と、を備える。
積載機構10は、水平方向に延びる軸線(第1軸線)Xに沿って複数のマッド材Mを一列状に積載する機構である。図2に示すように、積載機構10は、それぞれ軸線Xに沿って複数のマッド材Mを一列状に積載する積載部11,12,13,14,15を備える。積載部11,12,13,14,15は、水平方向に延びて軸線Xに直交する軸線(第2軸線)Yに沿って複数列で配置されている。
図2に示すように、積載機構10の軸線Y方向の両端部には、側壁10a,10bが配置されている。積載部11と積載部12の間には、軸線Xに沿って延びる仕切壁10cが配置されている。積載部12と積載部13の間には、軸線Xに沿って延びる仕切壁10dが配置されている。積載部13と積載部14の間には、軸線Xに沿って延びる仕切壁10eが配置されている。積載部14と積載部15の間には、軸線Xに沿って延びる仕切壁10fが配置されている。
図1に示すように、積載機構10は、側壁10aおよび側壁10bを連結して水平方向に延びる底板10gおよび仕切板10hを有する。底板10gは、積載部11~15においてマッド材Mの重量を支持する底面となる板状部材である。仕切板10hは、積載部11~15のそれぞれにおいて高さ方向に2段のマッド材Mの列を積載することができるように、積載部11~15を高さ方向に2段に仕切る板状部材である。仕切板10hは、積載部11~15のそれぞれに高さ方向に2段目に配置されるマッド材Mの重量を支持する。
本体部20は、積載機構10を支持するものであり、クローラ21と、前方支持フレーム22と、後方支持フレーム23と、を有する。クローラ21は、前方支持フレーム22の下方に取り付けられるとともにマッド材供給装置100を任意の位置に移動させる移動機構である。
前方支持フレーム22は、クローラ21の上方に設置されるとともにスライド部30を介して積載機構10を支持する部材である。後方支持フレーム23は、クローラ21および前方支持フレーム22に取り付けられるとともに押出し機構40を支持する部材である。
スライド部30は、本体部20に対して積載機構10を軸線Yに沿って水平方向に移動させる機構である。図1および図2に示すうように、スライド部30は、軸線X方向に間隔を空けて配置される一対のスライド機構31,32と、スライドモータ33と、ラックギア34と、ピニオンギア35と、を有する。
スライド機構31は、本体部20に対して積載機構10を軸線Yに沿って水平方向に移動可能に支持する機構である。スライド機構31は、前方支持フレーム22に取り付けられるレール31aと、積載機構10の底板10gに取り付けられるスライダ31bとを有する。スライド機構31は、軸線Yに沿って水平方向に延びるレール31aにスライダ31bを係合させることで、本体部20に対して積載機構10を軸線Yに沿って水平方向に移動可能に支持する。
スライド機構32は、本体部20に対して積載機構10を軸線Yに沿って水平方向に移動可能に支持する機構である。スライド機構32は、前方支持フレーム22に取り付けられるレール32aと、積載機構10の底板10gに取り付けられるスライダ32bとを有する。スライド機構32は、軸線Yに沿って水平方向に延びるレール32aにスライダ32bを係合させることで、本体部20に対して積載機構10を軸線Yに沿って水平方向に移動可能に支持する。
スライドモータ33は、制御部90により制御されるとともに油タンク80から供給される作動油の圧力によりラックギア34を回転させる装置である。スライドモータ33は、ラックギア34を回転させることにより、ラックギア34と係合するピニオンギア35が底板10gに取り付けられた積載機構10を軸線Yに沿って水平方向に移動させる。
押出し機構40は、本体部20に固定されるとともに積載機構10に積載されるマッド材Mをマッド材供給装置100の前方(シュート部60が取付けられる側)へ押し出して積載機構10の下方にマッド材Mを投下する機構である。押出し機構40は、仕切板10hの下方に一列状に配置される複数のマッド材Mを押し出す下段押出しシリンダ(第1押出し部)41と、仕切板10hの上方に一列状に配置される複数のマッド材Mを押し出す上段押出しシリンダ(第2押出し部)42と、を有する。
ここで、図面を参照して下段押出しシリンダ41および上段押出しシリンダ42について説明する。図3は、図1に示すマッド材供給装置100の下段押出しシリンダ41を押し出した状態を示す側面図である。図4は、図1に示すマッド材供給装置100の上段押出しシリンダ42を押し出した状態を示す側面図である。
下段押出しシリンダ41は、図2に示すように、軸線Yに沿った第1所定位置P1に配置されるように本体部20の後方支持フレーム23に取り付けられている。下段押出しシリンダ41は、制御部90により制御されるとともに、油タンク80から供給される作動油の圧力により、積載部11~15のいずれかを通過するように軸線Xに沿って先端部41aを進退させる。
図3は、下段押出しシリンダ41の先端部41aを最もシュート部60に近づけた状態を示している。図3に示すように、下段押出しシリンダ41は、先端部41aをシュート部60の近傍まで押し出すことにより、積載部11~15の下方に一列状に配置される複数のマッド材Mを積載機構10の下方へ投下する。
上段押出しシリンダ42は、図2に示すように、軸線Yに沿った第2所定位置P2に配置されるように本体部20の後方支持フレーム23に取り付けられている。上段押出しシリンダ42は、制御部90により制御されるとともに、油タンク80から供給される作動油の圧力により、積載部11~15のいずれかを通過するように軸線Xに沿って先端部42aを進退させる。
図4は、上段押出しシリンダ42の先端部42aを最もシュート部60に近づけた状態を示している。図4に示すように、上段押出しシリンダ42は、先端部42aをシュート部60の近傍まで押し出すことにより、積載部11~15の上方に一列状に配置される複数のマッド材Mを積載機構10の下方へ投下する。
図2に示すように、下段押出しシリンダ41は軸線Y上の第1所定位置P1に配置されており、上段押出しシリンダ42は軸線Y上の第2所定位置P2に配置されている。本実施形態では、第1所定位置P1と第2所定位置P2は、同一の位置である。ただし、第1所定位置P1と第2所定位置P2が異なるように下段押出しシリンダ41および上段押出しシリンダ42を配置してもよい。
図2は、下段押出しシリンダ41および上段押出しシリンダ42が延びる位置に積載部13が配置される状態を示す。下段押出しシリンダ41は、図2に示す状態で先端部41aを押し出すことにより、積載部13の下方に一列状に配置される複数のマッド材Mを積載機構10の下方へ投下する。また、上段押出しシリンダ42は、図2に示す状態で先端部42aを押し出すことにより、積載部13の上方に一列状に配置される複数のマッド材Mを積載機構10の下方へ投下する。
前述したように、スライド部30により、本体部20に対して積載機構10を軸線Yに沿って水平方向に移動させることが可能である。そのため、下段押出しシリンダ41および上段押出しシリンダ42が延びる位置に、積載部11~15のいずれかを配置することができる。積載部11~15のいずれかを下段押出しシリンダ41および上段押出しシリンダ42が延びる位置に配置することで、所望の積載部に一列状に配置される複数のマッド材Mを積載機構10の下方へ投下することができる。
開閉機構50は、マッド材Mが積載機構10の先端側(シュート部60に近接した側)から押し出されない閉状態とマッド材Mを積載機構10の先端側から押し出すことが可能な開状態とを切り替える機構である。図2に示すように、開閉機構50は、複数列の積載部11,12,13,14,15の軸線Xに沿った先端側のそれぞれに設けられる複数の開閉部51,52,53,54,55を備える。
開閉部51,52,53,54,55は、それぞれ板状に形成されるストッパ51a,52a,53a,54a,55aと、ストッパシリンダ51b,52b,53b,54b,55bと、を有する。ストッパシリンダ51b,52b,53b,54b,55bは、それぞれ油圧ポンプ70から油タンク80を介して供給される作動油の圧力により伸縮し、ストッパ51a,52a,53a,54a,55aが積載部11~15の先端側を閉塞する閉状態(図1に示す状態)と、積載部11~15の先端側が閉塞されない開状態(図3,4に示す状態)とを切り替える。
制御部90は、下段押出しシリンダ41が積載部11~15を通過する場合に開閉部51,52,53,54,55が図3に示す開状態となるように開閉部51,52,53,54,55を制御する。また、制御部90は、下段押出しシリンダ41が積載部11~15を通過しない場合に開閉部51,52,53,54,55が図1に示す閉状態となるように開閉部51,52,53,54,55を制御する。
制御部90は、上段押出しシリンダ42が積載部11~15を通過する場合に開閉部51,52,53,54,55が図3に示す開状態となるように開閉部51,52,53,54,55を制御する。また、制御部90は、上段押出しシリンダ42が積載部11~15を通過しない場合に開閉部51,52,53,54,55が図1に示す閉状態となるように開閉部51,52,53,54,55を制御する。
シュート部60は、鉛直方向に延びる軸線Zに沿って筒状に形成され、押出し機構40により積載機構10から押し出されたマッド材Mをマッドガン200へ導く装置である。シュート部60は、軸線Z方向において、積載機構10の底板10gよりも下方に配置されている。
図2に示すように、シュート部60は、軸線Yに沿った第1所定位置P1および第2所定位置P2に中心が配置されるように本体部20に取り付けられている。下段押出しシリンダ41が配置される第1所定位置P1にシュート部60が配置されるため、下段押出しシリンダ41により押し出されたマッド材Mがシュート部60に投下される。上段押出しシリンダ42が配置される第2所定位置P2にシュート部60が配置されるため、上段押出しシリンダ42により押し出されたマッド材Mがシュート部60に投下される。
油圧ポンプ70は、電動モータ(図示略)の駆動力により油タンク80から吸入した作動油の圧力を高めて油タンク80へ供給する装置である。油圧ポンプ70から油タンク80に供給された高圧の作動油は、スライド部30のスライドモータ33、押出し機構40の下段押出しシリンダ41,上段押出しシリンダ42、および開閉機構50のストッパシリンダ51b~55bを駆動する動力として用いられる。
制御部90は、スライド部30と、押出し機構40と、開閉機構50と、油圧ポンプ70とを含むマッド材供給装置100の各部を制御する装置である。本実施形態の制御部90は、操作者から操作装置(図示略)を介して入力されるスライド部30,押出し機構40,開閉機構50に対する制御指令に応じて、スライド部30,押出し機構40,開閉機構50の各部を制御することができる。
また、制御部90は、積載機構10に積載されるマッド材Mを連続的に積載機構10の下方へ投下する制御プログラムを実行することにより、スライド部30,押出し機構40,開閉機構50の各部を制御することもできる。以下、制御部90が制御プログラムを実行することによりスライド部30,押出し機構40,開閉機構50の各部を制御して積載機構10に積載されるマッド材Mを連続的に積載機構10の下方へ投下する処理について説明する。
図5および図6は、第1実施形態に係るマッド材供給装置100が実行する処理を示すフローチャートである。マッド材供給装置100の制御部90は、記憶部(図示略)に記憶された制御プログラムを読み出して実行することにより、図5および図6のフローチャートに示す処理を実行する。
ステップS101で、制御部90は、積載機構10が開始位置に移動するようにスライド部30を制御する。図7は、図1に示すマッド材供給装置100のA-A矢視断面図であり、マッド材Mを満載した積載機構10を開始位置に移動させた状態を示す図である。図8は、図1に示すマッド材供給装置100のA-A矢視断面図であり、積載機構10の上方に配置される全てのマッド材Mが投下された状態を示す図である。図9は、図1に示すマッド材供給装置100のA-A矢視断面図であり、積載機構10の下方に配置される全てのマッド材Mが投下された状態を示す図である。
図7に示すように、積載機構10の開始位置とは、軸線Y上に下段押出しシリンダ41が配置される第1所定位置P1および上段押出しシリンダ42が配置される第2所定位置P2に積載部11が配置される位置をいう。積載機構10が開始位置に配置されると、下段押出しシリンダ41の先端部41aの軸線X方向の延長線上に積載部11が配置される。同様に、積載機構10が開始位置に配置されると、上段押出しシリンダ42の先端部42aの軸線X方向の延長線上に積載部11が配置される。
ステップS102で、制御部90は、積載部11の先端側に配置される開閉部51を開くようにストッパシリンダ51bを制御する。制御部90は、ストッパ51aが図4に示す開位置に配置される開状態となるようにストッパシリンダ51bを制御する。
ステップS103で、制御部90は、上段押出しシリンダ42の先端部42aを軸線Xに沿って押し出して一列状に積載された複数のマッド材Mを積載部11から押し出す上段押出し動作を実行するよう上段押出しシリンダ42を制御する。上段押出し動作を実行すると、上段押出しシリンダ42の先端部42aは、図4に示す位置まで押し出される。
ステップS104で、制御部90は、上段押出しシリンダ42の先端部42aを軸線Xに沿って後退させて先端部42aが積載部11に侵入しない位置に配置する上段引き戻し動作を実行するよう上段押出しシリンダ42を制御する。上段引き戻し動作を実行すると、上段押出しシリンダ42の先端部42aは、図1に示す位置まで引き戻される。
ステップS105で、制御部90は、積載機構10の上段に配置される全てのマッド材Mの押出し動作が完了したかどうかを判定し、YESであればステップS108へ処理を進め、NOであればステップS106へ処理を進める。
ステップS106で、制御部90は、積載部11の先端側に配置される開閉部51を閉じるようにストッパシリンダ51bを制御する。制御部90は、ストッパ51aが図1に示す閉位置に配置される閉状態となるようにストッパシリンダ51bを制御する。
ステップS107で、制御部90は、上段押出しシリンダ42の先端部42aの進行方向に一列状に複数のマッド材Mが積載された積載部12が配置されるようスライド部30を制御してスライド動作を実行する。スライド動作を実行すると、上段押出しシリンダ42の先端部42aの軸線X方向の延長線上に積載部12が配置される。
制御部90は、ステップS107を実行した後に、再びステップS101からステップS105の処理を繰り返し実行する。制御部90は、積載部11~15の上方に一列状に配置される複数のマッド材Mをシュート部60へ押し出す動作を、積載部11,積載部12,積載部13,積載部14,積載部15の順に、それぞれに対して実行する。これにより、積載部11~15の上方に一列状に配置される複数のマッド材Mがシュート部60に投下される。
このように、制御部90は、軸線Yに沿って配置される複数列の積載部11~15の上方に配置されるマッド材Mの列が、軸線Yに沿った一端側(側壁10a側)から他端側(側壁10b側)に向けて、積載部11,積載部12,積載部13,積載部14,積載部15の順に一列毎に、シュート部60へ押し出されるよう上段押出しシリンダ42およびスライド部30を制御する。
次に、制御部90が、積載部11~15の下方に一列状に配置される複数のマッド材Mをシュート部60へ押し出す動作について説明する。なお、ステップS108を開始する時点では、下段押出しシリンダ41の先端部41aの軸線X方向の延長線上に積載部15が配置される。
ステップS108で、制御部90は、積載部15の先端側に配置される開閉部55を開くようにストッパシリンダ55bを制御する。制御部90は、ストッパ55aが開位置に配置される開状態となるようにストッパシリンダ55bを制御する。
ステップS109で、制御部90は、下段押出しシリンダ41の先端部41aを軸線Xに沿って押し出して一列状に積載された複数のマッド材Mを積載部15から押し出す下段押出し動作を実行するよう下段押出しシリンダ41を制御する。下段押出し動作を実行すると、下段押出しシリンダ41の先端部41aは、図3に示す位置まで押し出される。
ステップS110で、制御部90は、下段押出しシリンダ41の先端部41aを軸線Xに沿って後退させて先端部41aが積載部15に侵入しない位置に配置する下段引き戻し動作を実行するよう下段押出しシリンダ41を制御する。下段引き戻し動作を実行すると、下段押出しシリンダ41の先端部41aは、図1に示す位置まで引き戻される。
ステップS111で、制御部90は、積載機構10の下段に配置される全てのマッド材Mの押出し動作が完了したかどうかを判定し、YESであればステップS114へ処理を進め、NOであればステップS112へ処理を進める。
ステップS112で、制御部90は、積載部15の先端側に配置される開閉部55を閉じるようにストッパシリンダ55bを制御する。制御部90は、ストッパ55aが閉位置に配置される閉状態となるようにストッパシリンダ55bを制御する。
ステップS113で、制御部90は、下段押出しシリンダ41の先端部41aの進行方向に一列状に複数のマッド材Mが積載された積載部14が配置されるようスライド部30を制御してスライド動作を実行する。スライド動作を実行すると、下段押出しシリンダ41の先端部41aの軸線X方向の延長線上に積載部14が配置される。ステップS113で実行するスライド動作により積載機構10が移動する方向は、ステップS107で実行するスライド動作により積載機構10が移動する方向の逆方向となる。
制御部90は、ステップS113を実行した後に、再びステップS108からステップS111の処理を繰り返し実行する。制御部90は、積載部11~15の下方に一列状に配置される複数のマッド材Mをシュート部60へ押し出す動作を、積載部15,積載部14,積載部13,積載部12,積載部11の順に、それぞれに対して実行する。これにより、積載部11~15の下方に一列状に配置される複数のマッド材Mがシュート部60に投下される。
ステップS114で、制御部90は、積載部15の先端側に配置される開閉部51を閉じるようにストッパシリンダ51bを制御する。制御部90は、ストッパ51aが閉位置に配置される開状態となるようにストッパシリンダ51bを制御する。
ステップS115で、制御部90は、積載機構10が初期位置に移動するようにスライド部30を制御する。初期位置とは、図2に示すように、軸線X方向の延長線上に積載部13が配置される位置である。
このように、制御部90は、軸線Yに沿って配置される複数列の積載部11~15の上方に配置されるマッド材Mの列が、軸線Yに沿った他端側(側壁10b側)から一端側(側壁10a側)に向けて、積載部15,14,13,12,11の順に一列毎に、シュート部60へ押し出されるよう下段押出しシリンダ41およびスライド部30を制御する。
以上説明した本実施形態のマッド材供給装置100が奏する作用および効果について説明する。
本実施形態のマッド材供給装置100によれば、軸線Xに沿って積載部11~15に一列状に配置される複数のマッド材Mを押出し機構40により積載部11~15から押し出すことにより、積載部11~15の下方に複数のマッド材Mを投入することができる。マッド材Mが投入される位置をマッドガン200のマッド材供給口とすることで、積載部11~15から押し出されたマッド材Mを他の機構により搬送することなく積載部11~15からマッドガン200へ直接的に供給することができる。よって、マッド材供給装置100を小型化することができる。
また、複数のマッド材Mが一列状に積載された積載部11~15の軸線Y方向の位置が、押出し機構40が配置される位置と同じ第1所定位置P1となるようにスライド部を制御し、その状態で押出し機構40により一列状に積載された複数のマッド材Mを押し出すことにより、複数のマッド材Mを積載部11~15の下方へ連続的に投下することができる。よって、マッド材Mを押し出すタイミングを複数の装置で連動させるという比較的煩雑な動作を要することなく、比較的簡易な動作によりマッドガン200へマッド材Mを供給する作業を行うことができる。
本実施形態のマッド材供給装置100によれば、積載部11~15に高さ方向に2段のマッド材Mの列を積載することにより、積載部11~15の1段のマッド材Mの列のみを積載する場合に比べて、マッド材Mの積載個数を増加させることができる。また、積載部11~15に高さ方向に2段のマッド材Mの列が積載される場合に、複数のマッド材Mが一列状に積載された積載部11~15の軸線Y方向の位置が、下段押出しシリンダ41が配置される位置と同じ第1所定位置P1となるようにスライド部30を制御し、その状態で上段押出しシリンダ42により積載部11~15の上方に一列状に積載された複数のマッド材Mを押し出すことにより、積載部11~15の上方に配置された複数のマッド材Mを積載部11~15の下方へ連続的に投下することができる。よって、積載部11~15に高さ方向に2段のマッド材Mの列が積載される場合に、積載部11~15に積載されたすべてのマッド材Mを連続的に投下することができる。
本実施形態のマッド材供給装置100によれば、押出し機構40が積載部11~15を通過しない場合に閉状態となるよう開閉部51~55が制御されるため、押出し機構40によりマッド材Mを押し出すことを意図していない場合にマッド材Mが積載部11~15の下方に投下されてしまう不具合を防止することができる。
本実施形態のマッド材供給装置100によれば、下段押出しシリンダ41の先端部41aが積載部11~15に一列状に積載された複数のマッド材Mを押し出し、その後に下段押出しシリンダ41の先端部41aが積載部11~15に侵入しない位置に後退し、その後にスライド部30が移動して下段押出しシリンダ41の先端部41aの進行方向に一列状に複数のマッド材Mが積載された他の積載部が配置される。下段押出しシリンダ41による押出し動作および後退動作と、スライド部30によるスライド動作とを繰り返すことにより、複数列のマッド材を連続的に積載部11~15の下方へ投下することができる。
本実施形態のマッド材供給装置100によれば、軸線Yに沿って配置された複数列の積載部11~15の全てに高さ方向に2段のマッド材Mが積載されている場合に、上段押出しシリンダ42により積載部11~15の上方に配置されるマッド材Mの列が軸線Yに沿った一端側から他端側に向けて一列毎に押し出され、その後に、下段押出しシリンダ41により積載部11~15の下方に配置されるマッド材Mの列が軸線Yに沿った他端側から一端側に向けて一列毎に押し出される。このようにすることで、スライド部30により積載機構10を軸線Yに沿って一往復させる間に、複数列の積載部11~15に積載されるマッド材Mの全てを積載機構10の下方へ投下することができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係るマッド材供給装置100Aについて説明する。本実施形態は、第1実施形態の変形例であり、以下で特に説明する場合を除き、第1実施形態と同様であるものとし、以下での説明を省略する。
第1実施形態のマッド材供給装置100は、押出し機構40を本体部20に固定し、スライド部30が本体部20に対して積載機構10を軸線Yに沿って移動させるものであった。それに対して、本実施形態のマッド材供給装置100Aは、積載機構10を本体部20に固定し、スライド部30Aが本体部20に対して押出し機構40を軸線Yに沿って移動させるものである。
図10に示すマッド材供給装置100Aが備える積載機構10は、本体部20に対して軸線Y方向に移動しないように固定されている。また、スライド部30Aは、本体部20に対して押出し機構40を軸線Yに沿って移動させる機構である。本実施形態の押出し機構40は、スライド部30Aのスライド機構(図示略)により、本体部20に対して軸線Yに沿って移動可能に支持されている。
スライドモータ33は、制御部90により制御されるとともに油タンク80から供給される作動油の圧力によりラックギア34を回転させる装置である。スライドモータ33は、ラックギア34を回転させることにより、ラックギア34と係合するピニオンギア35が取り付けられた押出し機構40を軸線Yに沿って水平方向に移動させる。
制御部90は、スライドモータ33を制御することにより、押出し機構40の下段押出しシリンダ41および上段押出しシリンダ42が配置される軸線Y以上の位置を、図10に示す位置P1,P3,P4,P5,P6を含む任意の位置に移動させることができる。
制御部90は、押出し機構40の上段押出しシリンダ42を位置P6に配置した状態で上段押出し動作を実行することにより、積載部11の上方に一列状に配置される複数のマッド材Mをシュート部60Aへ押し出すことができる。同様に、制御部90は、押出し機構40の下段押出しシリンダ41を位置P6に配置した状態で下段押出し動作を実行することにより、積載部11の下方に一列状に配置される複数のマッド材Mをシュート部60Aへ押し出すことができる。位置P1,P3,P4,P5についても同様である。
本実施形態のマッド材供給装置100Aが備えるシュート部60Aは、積載機構10と軸線Y方向の幅が同等となるように形成されている。そのため、本実施形態のシュート部60Aは、積載部11~15のいずれからマッド材Mが投下されても、積載機構10から投下されるマッド材Mをマッドガン200へ適切に導くことができる。
10 積載機構
10g 底板
10h 仕切板
11,12,13,14,15 積載部
20 本体部
30,30A スライド部
40 押出し機構
41 下段押出しシリンダ(第1押出し部)
41a 先端部
42 上段押出しシリンダ(第2押出し部)
42a 先端部
50 開閉機構
51,52,53,54,55 開閉部
60,60A シュート部
70 油圧ポンプ
80 油タンク
90 制御部
100,100A マッド材供給装置
200 マッドガン
M マッド材
X 軸線(第1軸線)
Y 軸線(第2軸線)
Z 軸線

Claims (5)

  1. 高炉の出銑口にマッドを充填するマッドガンへブロック状のマッド材を供給するマッド材供給装置であって、
    水平方向に延びる第1軸線に沿って複数の前記マッド材を一列状に積載するとともに高さ方向に配置される1段目の前記マッド材の列と2段目の前記マッド材の列とを仕切る仕切板を有する積載部を、水平方向に延びて前記第1軸線に直交する第2軸線に沿って複数列で配置した積載機構と、
    前記積載機構を支持する本体部と、
    前記本体部に対して前記積載機構を前記第2軸線に沿って移動させるスライド部と、
    前記第2軸線に沿った第1所定位置に配置されるとともに前記積載部の前記仕切板の下方を通過するように前記第1軸線に沿って第1先端部を進退させて前記積載部の前記仕切板の下方から一列状に配置される前記1段目の複数の前記マッド材を押し出す第1押出し動作を実行する第1押出し部と、
    前記第2軸線に沿った第2所定位置に配置されるとともに前記積載部の前記仕切板の上方を通過するように前記第1軸線に沿って第2先端部を進退させて前記積載部の前記仕切板の上方から一列状に配置される前記2段目の複数の前記マッド材を押し出す第2押出し動作を実行する第2押出し部と、
    複数列の前記積載部のそれぞれの前記第2軸線に沿った方向の位置が前記第1押出し部が配置される前記第1所定位置となるように前記スライド部を制御するとともに複数列の前記積載部のそれぞれに対して前記第1押出し動作を実行するよう前記第1押出し部を制御し、複数列の前記積載部のそれぞれの前記第2軸線に沿った方向の位置が前記第2押出し部が配置される前記第2所定位置となるように前記スライド部を制御するとともに複数列の前記積載部のそれぞれに対して前記第2押出し動作を実行するよう前記第2押出し部を制御する制御部と、を備え、
    前記積載機構は、
    前記1段目の複数の前記マッド材の重量を支持する底部と、
    前記第1軸線に沿って延びるとともに前記第2軸線に沿って隣接して配置される一対の前記積載部の間に配置される仕切壁と、を有し、
    前記制御部は、複数列の前記積載部のそれぞれに対して連続的に前記第1押出し動作を実行して前記1段目の複数の前記マッド材を押し出す動作複数列の前記積載部のそれぞれに対して連続的に前記第2押出し動作を実行して前記2段目の複数の前記マッド材を押し出す動作とが異なるタイミングで実行されるように前記第1押出し部および前記第2押出し部を制御するマッド材供給装置。
  2. 複数列の前記積載部の前記第1軸線に沿った先端側のそれぞれに設けられ、前記積載部に積載される前記マッド材が前記先端側から押し出されない閉状態と前記マッド材を前記先端側から押し出すことが可能な開状態とを切り替える複数の開閉部を備え、
    前記制御部は、前記第1押出し部が前記積載部を通過する場合に前記開状態となり前記第1押出し部が前記積載部を通過しない場合に前記閉状態となるよう前記開閉部を制御する請求項1に記載のマッド材供給装置。
  3. 前記本体部に取り付けられるとともに前記第2軸線に沿った前記第1所定位置に配置され、前記第1押出し部により前記積載部から押し出された複数の前記マッド材を前記マッドガンへ導くシュート部を備える請求項1または請求項2に記載のマッド材供給装置。
  4. 前記制御部は、
    前記第1押出し部の前記第1先端部を前記第1軸線に沿って押し出して一列状に積載された複数の前記マッド材を前記積載部から押し出すよう前記第1押出し部を制御し、
    前記第1押出し部の前記第1先端部を前記第1軸線に沿って後退させて前記第1先端部が前記積載部に侵入しない位置に配置されるように前記第1押出し部を制御し、
    前記第1押出し部の前記第1先端部の進行方向に一列状に複数の前記マッド材が積載された他の前記積載部が配置されるよう前記スライド部を制御する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のマッド材供給装置。
  5. 高炉の出銑口にマッドを充填するマッドガンへブロック状のマッド材を供給するマッド材供給装置の制御方法であって、
    前記マッド材供給装置は、
    水平方向に延びる第1軸線に沿って複数の前記マッド材を一列状に積載するとともに高さ方向に配置される1段目の前記マッド材の列と2段目の前記マッド材の列とを仕切る仕切板を有する積載部を、水平方向に延びて前記第1軸線に直交する第2軸線に沿って複数列で配置した積載機構と、
    前記積載機構を支持する本体部と、
    前記本体部に対して前記積載機構を前記第2軸線に沿って移動させるスライド部と、
    前記第2軸線に沿った第1所定位置に配置されるとともに前記積載部の前記仕切板の下方を通過するように前記第1軸線に沿って第1先端部を進退させて前記積載部前記仕切板の下方から一列状に配置される前記1段目の複数の前記マッド材を押し出す第1押出し動作を実行する第1押出し部と、
    前記第2軸線に沿った第2所定位置に配置されるとともに前記積載部の前記仕切板の上方を通過するように前記第1軸線に沿って第2先端部を進退させて前記積載部の前記仕切板の上方から一列状に配置される前記2段目の複数の前記マッド材を押し出す第2押出し動作を実行する第2押出し部と、を有し、
    前記積載機構は、
    前記1段目の複数の前記マッド材の重量を支持する底部と、
    前記第1軸線に沿って延びるとともに前記第2軸線に沿って隣接して配置される一対の前記積載部の間に配置される仕切壁と、を有し、
    複数列の前記積載部のそれぞれの前記第2軸線に沿った方向の位置が前記第1押出し部が配置される前記第1所定位置となるように前記スライド部を制御するとともに複数列の前記積載部のそれぞれに対して前記第1押出し動作を実行するよう前記第1押出し部を制御する第1制御工程と、
    複数列の前記積載部のそれぞれの前記第2軸線に沿った方向の位置が前記第2押出し部が配置される前記第2所定位置となるように前記スライド部を制御するとともに複数列の前記積載部のそれぞれに対して前記第2押出し動作を実行するよう前記第2押出し部を制御する第2制御工程と、を備え、
    前記第1制御工程により実行され、複数列の前記積載部のそれぞれに対して連続的に前記第1押出し動作を実行して前記1段目の複数の前記マッド材を押し出す動作前記第2制御工程により実行される、複数列の前記積載部のそれぞれに対して連続的に前記第2押出し動作とが異なるタイミングで実行されるマッド材供給装置の制御方法。
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