JP7160787B2 - 二段式エレベータを有する熱処理炉 - Google Patents

二段式エレベータを有する熱処理炉 Download PDF

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Description

この発明は、二段式エレベータを有する熱処理炉に関する。
特許文献1は、上段スペースおよび下段スペースを有する二段式エレベータを昇降させることによって、加熱室、パージ室、冷却室および炉外の間でワークを移動するバッチ式の熱処理炉を開示する。
特許文献2は、ワークを上段の搬送ロールまたは下段の搬送ロールに振り分ける二段式エレベータを有する連続式の熱処理炉を開示する。特許文献3は、ワークを上段コンベアまたは下段コンベアに振り分ける二段式エレベータを有する連続式の熱処理炉を開示する。
特開平07-90361号公報 特開平10-17925号公報 特許6180833号公報
上搬送部および下搬送部を有する二段式エレベータにおいて、上ワークおよび下ワークを上搬送部および下搬送部のそれぞれに同時に載置するとき、上ワークの重量および下ワークの重量の両方が、二段式エレベータの昇降支持部に負荷される。上ワークおよび下ワークが重量物である場合、上ワークおよび下ワークを二段式エレベータに同時に載置したときに、それらの重量で二段式エレベータが沈み込んで、搬送ラインに段差ができるため、上ワークおよび下ワークのスムーズな搬送が妨げられる。二段式エレベータの昇降駆動部(シリンダやモータ)を大型化すれば、上ワークの重量および下ワークの重量を支持する力に余裕ができて沈み込みを防止できるようになるが、二段式エレベータの昇降駆動部の大型化や高コスト化を招く。
そこで、この発明の課題は、二段式エレベータの昇降駆動部の大型化や高コスト化を招くことなく、上ワークおよび下ワークを上搬送部および下搬送部のそれぞれに同時に載置しても上ワークおよび下ワークをスムーズに搬送できる、熱処理炉を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の一態様に係る、二段式エレベータを有する熱処理炉は、
上ワークを搬送する上搬送部と、下ワークを搬送する下搬送部と、前記上搬送部および前記下搬送部を昇降可能に支持する昇降支柱とを有する二段式エレベータと、
前記上搬送部と前記下搬送部と前記昇降支柱とを収容する昇降室と、
前記昇降室に対して横方向に隣接配置される熱処理室とを備え、
前記上搬送部または前記下搬送部のいずれか一方が、前記昇降支柱に対して離接可能に支持される被支持部を有し、前記被支持部が、前記昇降室の内側面に設けられたストッパーによって支持され、
前記上搬送部または前記下搬送部のいずれか他方が、前記昇降支柱に対して固定して支持されることを特徴とする。
この発明によれば、上搬送部または下搬送部のいずれか一方が、被支持部およびストッパーによって昇降室に支持されるとともに、上搬送部または下搬送部のいずれか他方が、昇降支柱に支持されている。したがって、上ワークおよび下ワークの両方が昇降室に存在するときの各重量が、昇降支柱および昇降室のそれぞれに分散して負荷されるので、二段式エレベータの昇降駆動部の大型化や高コスト化を招くことなく、上ワークおよび下ワークを上搬送部および下搬送部のそれぞれに同時に載置しても上ワークおよび下ワークをスムーズに搬送できる。
第1実施形態に係る熱処理炉において、二段式エレベータが上位置にある状態を搬送直交方向から見た図である。 図1の熱処理炉において、二段式エレベータが下位置にある状態を搬送直交方向から見た図である。 二段式エレベータが図1に示す上位置にある状態を、搬送方向から見た図である。 二段式エレベータが図2に示す下位置になる過程で、上搬送部が規制部で規制されることを示す図である。 ローラ駆動部による下ローラの駆動を説明する図である。 ローラ駆動部による上ローラの駆動を説明する図である。 第2実施形態に係る熱処理炉において、二段式エレベータが下位置にある状態を搬送直交方向から見た図である。
以下、図面を参照しながら、この発明に係る、二段式エレベータ2を有する熱処理炉1の実施の形態を詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1から図6を参照しながら、第1実施形態に係る熱処理炉1を詳細に説明する。図1は、第1実施形態に係る熱処理炉1において、二段式エレベータ2が上位置にある状態を搬送直交方向から見た図である。図2は、図1の熱処理炉1において、二段式エレベータ2が下位置にある状態を搬送直交方向から見た図である。図3は、二段式エレベータ2が図1に示す上位置にある状態を、搬送方向から見た図である。図4は、二段式エレベータ2が図2に示す下位置になる過程で、上搬送部21が規制部43で規制されることを示す図である。図5は、ローラ駆動部61による下ローラ26の駆動を説明する図である。図6は、ローラ駆動部61による上ローラ22の駆動を説明する図である。
本願においては、上搬送部21に載置されるかまたは搬送されるワークを上ワーク8と呼称し、下搬送部25に載置されるかまたは搬送されるワークを下ワーク9と呼称しており、ワークが上搬送部21または下搬送部25のいずれに位置するかによって、ワークの呼称が相違している。また、ワークが熱処理炉1に搬入されるときの方向を搬送方向として、図2の矢印で示している。なお、ワークが熱処理炉1から搬出されるときの搬送方向は、図2の矢印と反対になる。
〔熱処理炉の全体構成〕
図1および図2に示すように、二段式エレベータ2を有する熱処理炉1は、バッチ式の熱処理炉であり、ワークの搬送方向に沿って、搬入・搬出部11と昇降室3と熱処理室4とを備える。昇降室3における搬入・搬出部11の側には、第1扉18が設けられている。昇降室3と熱処理室4との間には、第2扉19が設けられている。第1扉18および第2扉19は、図示しない扉駆動手段によってそれぞれ開閉自在であるように構成される。
搬入・搬出部11は、熱処理炉1の炉外に設けられて、熱処理炉1の炉外および昇降室3の間で上ワーク8および下ワーク9を搬送するために使用される。搬入・搬出部11は、搬送方向に離間して配設された複数の搬入・搬出ローラ12を有する。複数の搬入・搬出ローラ12の上面のそれぞれは、略水平方向に延在する搬入・搬出面50(図5および図6に図示)を構成する。
熱処理室4は、昇降室3に対して横方向(搬送方向下流側)に隣接配置される。熱処理室4は、昇降室3および熱処理室4の間で上ワーク8および下ワーク9を搬送する処理搬送部15と、上ワーク8を加熱する加熱部17とを備える。処理搬送部15は、搬送方向に離間して配設された複数の処理搬送ローラ16を有する。複数の処理搬送ローラ16の上面のそれぞれは、略水平方向に延在する処理搬送面53(図5および図6に図示)を構成する。第2扉19によって熱処理室4の内部が密閉される。例えば、浸炭性ガス(例えば、炭化水素系ガス)を密閉された熱処理室4に供給することにより、上ワーク8および下ワーク9を浸炭処理することができる。
昇降室3は、上ワーク8および下ワーク9を昇降させるための二段式エレベータ2を備える。二段式エレベータ2は、上搬送部21と、上搬送部21の下方に位置する下搬送部25と、上搬送部21および下搬送部25を昇降可能に支持する昇降支柱41とを有する。上搬送部21と下搬送部25と昇降支柱41とは、昇降室3の中に収容されている。昇降室3の下方には、焼入室5が設けられている。
昇降支柱41の上部は、ピストンロッド28に連結されている。昇降室3の上部に配設されて昇降駆動部として働くシリンダ29によって、昇降支柱41が昇降駆動される。図2に示すように、二段式エレベータ2は、昇降支柱41を下降させて下位置にすることにより、下搬送部25に載置された下ワーク9を、焼入室5のオイル35中に浸漬して焼き入れすることができる。図1に示すように、二段式エレベータ2は、昇降支柱41を上昇させて上位置にすることにより、下搬送部25に載置された下ワーク9を、焼入室5のオイル35から引き上げて焼き入れを終了することができる。
図2に示すように、二段式エレベータ2が下位置にあるとき、上搬送部21は、熱処理炉1の炉外および昇降室3の間で上ワーク8を搬送するか、または、昇降室3および熱処理室4の間で上ワーク8を搬送するために使用される。上搬送部21は、上ワーク8を搬送する複数の上ローラ22を有する。複数の上ローラ22は、搬送方向に離間して配設されており、複数の上ローラ22の上面のそれぞれは、略水平方向に延在する上搬送面51(図5および図6に図示)を構成する。図6に示すように、昇降支柱41が下位置にあるとき、上搬送面51は、搬入・搬出面50および処理搬送面53と同じレベルになるように構成されている。したがって、図2に示すように、上ワーク8を、搬入・搬出部11から、上搬送部21を介して、処理搬送部15に搬送することができる。
図1に示すように、二段式エレベータ2が上位置にあるとき、下搬送部25は、熱処理炉1の炉外および昇降室3の間で下ワーク9を搬送するか、または、昇降室3および熱処理室4の間で下ワーク9を搬送するために使用される。下搬送部25は、下ワーク9を搬送する複数の下ローラ26を有する。複数の下ローラ26は、搬送方向に離間して配設されており、複数の下ローラ26の上面のそれぞれは、略水平方向に延在する下搬送面52(図5および図6に図示)を構成する。図5に示すように、昇降支柱41が上位置にあるとき、下搬送面52は、搬入・搬出面50および処理搬送面53と同じレベルになるように構成されている。したがって、図1に示すように、熱処理室4で熱処理された下ワーク9を処理搬送部15から下搬送部25に搬送することや、焼入室5で焼き入れした下ワーク9を下搬送部25から搬入・搬出部11に搬送することをスムーズに行うことができる。
図5および図6に示すように、上搬送部21の複数の上ローラ22と、下搬送部25の複数の下ローラ26とは、単一のモータ61によって駆動される。モータ61は、共通のローラ駆動部として働き、ローラチェーンによって下駆動ピニオン65および上駆動ピニオン66を駆動する。モータ61と下駆動ピニオン65と上駆動ピニオン66とは、昇降室3の本体側に設けられている。
上搬送部21には、上スプロケット62が設けられている。上スプロケット62のスプロケットホイールは、ローラチェーンによって、上スプロケット62に隣接する上ローラ22のスプロケットホイールに接続されている。上スプロケット62に隣接する上ローラ22のスプロケットホイールは、ローラチェーンによって、次の上ローラ22のスプロケットホイールに接続されている。次の上ローラ22のスプロケットホイールは、ローラチェーンによって、さらに次の上ローラ22のスプロケットホイールに接続されている。当該接続構造を繰り返すことにより、すべての上ローラ22が、上スプロケット62に接続される。
下搬送部25には、下スプロケット63が設けられている。下スプロケット63のスプロケットホイールは、ローラチェーンによって、下スプロケット63に隣接する下ローラ26のスプロケットホイールに接続されている。下スプロケット63に隣接する下ローラ26のスプロケットホイールは、ローラチェーンによって、次の下ローラ26のスプロケットホイールに接続されている。次の下ローラ26のスプロケットホイールは、ローラチェーンによって、さらに次の下ローラ26のスプロケットホイールに接続されている。当該接続構造を繰り返すことにより、すべての下ローラ26が、下スプロケット63に接続される。
下駆動ピニオン65および上駆動ピニオン66は、昇降支柱41の昇降に合わせて、下スプロケット63および上スプロケット62のそれぞれに対して離接可能な位置に配設されている。すなわち、図5に示すように昇降支柱41が上位置にあるとき、下駆動ピニオン65が下スプロケット63に当接して噛合することにより、複数の下ローラ26が回転駆動される。したがって、下ローラ26は、下ワーク9を搬送するための搬送力を有することができる。これにより、下ワーク9の確実な搬送を実現できる。なお、下駆動ピニオン65が下スプロケット63に噛合するとき、上駆動ピニオン66は、上スプロケット62から離れている。
また、図6に示すように昇降支柱41が下位置にあるとき、上駆動ピニオン66が上スプロケット62に当接して噛合することにより、複数の上ローラ22が回転駆動される。したがって、上ローラ22は、上ワーク8を搬送するための搬送力を有することができる。これにより、上ワーク8の確実な搬送を実現できる。なお、上駆動ピニオン66が上スプロケット62に噛合するとき、下駆動ピニオン65は、下スプロケット63から離れている。
上記構成によれば、上ローラ22および下ローラ26を単一のモータ(ローラ駆動部)61で駆動できるので、上ローラ22および下ローラ26の駆動構造の簡素化や低コスト化を実現できる。
図1~図4に示すように、下搬送部25は、昇降支柱41に対して固定して支持される。したがって、下搬送部25に載置される下ワーク9の重量が、昇降支柱41に負荷される。
これに対して、上搬送部21は、昇降支柱41に対して離接可能に支持されている。図3に示すように、昇降支柱41は、一側および他側の略中央部において、支柱支持部42および規制部43を有する。支柱支持部42は、上搬送部21の下面部を支持する。図4に示すように、規制部43は、上搬送部21の下面部が支柱支持部42から離れたときに、上搬送部21の上面部が、所定の距離(すなわち、離接距離D)よりも上方に変位することを規制する上方変位ストッパーとして働く。
図3に示すように、上搬送部21の上面と規制部43の下面との間は、上搬送部21が支柱支持部42に対して離接可能となる離接距離Dで離間するように寸法構成されている。これにより、上搬送部21の支持を昇降支柱41から昇降室3に移行させる構成を簡易に実現できる。
離接距離Dは、昇降室3のストッパー32が上搬送部21を支持するとき、共通のローラ駆動部としてのモータ61による駆動力を、上ローラ22に伝達可能とするように狭小に寸法構成されている。すなわち、昇降支柱41が下位置に下降したときに、上スプロケット62が上駆動ピニオン66と噛合することによって共通のローラ駆動部61による駆動力が、上ローラ22に伝達されるように構成されている。図5および図6に示すように、規制部43が上搬送部21の上方変位を規制するために設けられる場合、昇降支柱41が下降したときに上スプロケット62および上駆動ピニオン66の間での噛合が確実になされるように、離接距離Dが寸法構成されている。これにより、昇降支柱41の下位置において、上ローラ22への駆動力が確実に伝達される。
上搬送部21が昇降室3のストッパー32の上に載置される構成であるので、上駆動ピニオン66の駆動力を上スプロケット62に伝達するときに噛合が不十分であると、歯飛びが生じたり上搬送部21ががたつくことによって駆動力の伝達が不十分になるおそれがある。これに対して、歯飛びや上搬送部21のがたつきを規制部43によって規制するように構成されているので、それらを防止するための別途の機構を設けなくても、上スプロケット62と上駆動ピニオン66とを確実に噛合させて、駆動力の伝達を確実に実行させることができる。また、規制部43は昇降支柱41に対して上下位置の調整が可能であり、上搬送部21と規制部43との隙間をそれらの動作に適した寸法にすることができる。
上搬送部21は、その周縁部において、フランジ状の上被支持部23を有する。上被支持部23は、搬送方向または搬送直交方向において略水平に張り出している。上被支持部23によって、上搬送部21が離接可能に支持されている。これにより、上搬送部21を離接可能に支持するための被支持部23を簡易な構成で実現できる。昇降室3の内側面31であり且つ上被支持部23に対応する位置には、ストッパー32が設けられている。被支持部として働くフランジ状の上被支持部23は、ストッパー32によって支持される。したがって、上搬送部21は、上被支持部23およびストッパー32の係止によって昇降室3に支持されるので、上搬送部21に載置される上ワーク8の重量が、昇降室3に負荷される。重量物である上ワーク8および下ワーク9を二段式エレベータ2に同時に載置したときでも、それらの重量で二段式エレベータ2が沈み込むことを防止し、搬送ラインに段差ができることを防止するので、上ワーク8および下ワーク9をスムーズに搬送できる。
上記構成によれば、上搬送部21が、上被支持部23およびストッパー32によって昇降室3に支持されるとともに、下搬送部25が、昇降支柱41に支持されている。したがって、上ワーク8および下ワーク9の両方が昇降室3に存在するときの各重量が、昇降室3および昇降支柱41のそれぞれに分散して負荷されるので、二段式エレベータ2の昇降駆動部29の大型化や高コスト化を招くことなく、上ワーク8および下ワーク9を上搬送部21および下搬送部25のそれぞれに同時に載置しても上ワーク8および下ワーク9をスムーズに搬送できる。
〔第2実施形態〕
図7を参照しながら、第2実施形態に係る熱処理炉1を詳細に説明する。図7は、第2実施形態に係る熱処理炉1において、二段式エレベータ2が下位置にある状態を搬送直交方向から見た図である。
図7において、上搬送部21は、昇降支柱41に対して固定して支持される。したがって、上搬送部21に載置される上ワーク8の重量が、昇降支柱41に負荷される。
これに対して、下搬送部25は、昇降支柱41に対して離接可能に支持されている。昇降支柱41は、その下端部において、支柱支持部42および規制部43を有する。支柱支持部42は、下搬送部25の下面部を支持する。規制部43は、焼入室5において下ワーク9を焼入処理するときにオイル35を攪拌する勢いで、下搬送部25ががたつくことを規制するように構成されている。
下搬送部25の下被支持部27は、下搬送部25が離接可能に支持されるための被支持部として働く。下被支持部27は、例えば、下搬送部25の下面縁部である。昇降室3の内側面31であり且つ下被支持部27に対応する位置には、ストッパー32が設けられている。被支持部としての下被支持部27は、ストッパー32によって支持される。したがって、下搬送部25は、下被支持部27およびストッパー32の係止によって昇降室3に支持されるので、下搬送部25に載置される下ワーク9の重量が、昇降室3に負荷される。
上記構成によれば、下搬送部25が、下被支持部27およびストッパー32によって昇降室3に支持されるとともに、上搬送部21が、昇降支柱41に支持されている。したがって、上ワーク8および下ワーク9の両方が昇降室3に存在するときの各重量が、昇降支柱41および昇降室3のそれぞれに分散して負荷されるので、二段式エレベータ2の昇降駆動部29の大型化や高コスト化を招くことなく、上ワーク8および下ワーク9を上搬送部21および下搬送部25のそれぞれに同時に載置しても上ワーク8および下ワーク9をスムーズに搬送できる。
この発明の具体的な実施の形態や数値について説明したが、この発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。
昇降室3は、その上部において、上搬送部21に載置された上ワーク8をクーラなどで冷却する冷却室を備える構成にすることもできる。この場合、熱処理室4で熱処理された上ワーク8を処理搬送部15から上搬送部21に搬送したあと、昇降支柱41を上位置にして、上搬送部21に載置された上ワーク8を冷却室で冷却することができる。また、上ワーク8を冷却室で冷却したあと、昇降支柱41を下位置にして、冷却された上ワーク8を、上搬送部21から搬入・搬出部11に搬送することができる。上位置で上ワーク8を冷却室で冷却しているときに、下ワーク9を、搬入・搬出部11から、下搬送部25を介して、処理搬送部15に搬送することができる。したがって、昇降室3は、その下部またはその上部において、熱処理室4で熱処理された上ワーク8および下ワーク9に対して冷却などの後処理を行うための後処理室(例えば、上述した焼入室5や冷却室)を備えることができる。
この発明および実施形態をまとめると、次のようになる。
この発明の一態様に係る、二段式エレベータ2を有する熱処理炉1は、
上ワーク8を搬送する上搬送部21と、下ワーク9を搬送する下搬送部25と、前記上搬送部21および前記下搬送部25を昇降可能に支持する昇降支柱41とを有する二段式エレベータ2と、
前記上搬送部21と前記下搬送部25と前記昇降支柱41とを収容する昇降室3と、
前記昇降室3に対して横方向に隣接配置される熱処理室4とを備え、
前記上搬送部21または前記下搬送部25のいずれか一方が、前記昇降支柱41に対して離接可能に支持される被支持部23,27を有し、前記被支持部23,27が、前記昇降室3の内側面31に設けられたストッパー32によって支持され、
前記上搬送部21または前記下搬送部25のいずれか他方が、前記昇降支柱41に対して固定して支持されることを特徴とする。
上記構成によれば、上搬送部21または下搬送部25のいずれか一方が、被支持部23,27およびストッパー32によって昇降室3に支持されるとともに、上搬送部21または下搬送部25のいずれか他方が、昇降支柱41に支持されている。したがって、上ワーク8および下ワーク9の両方が昇降室3に存在するときの各重量が、昇降支柱41および昇降室3のそれぞれに分散して負荷されるので、二段式エレベータ2の昇降駆動部29の大型化や高コスト化を招くことなく、上ワーク8および下ワーク9を上搬送部21および下搬送部25のそれぞれに同時に載置しても上ワーク8および下ワーク9をスムーズに搬送できる。
また、一実施形態の熱処理炉1では、
前記昇降支柱41が、前記上搬送部21または前記下搬送部25の-前記いずれか一方を支持する支柱支持部42と、前記支柱支持部42の上方に配設される規制部43とを備え、前記支柱支持部42および前記規制部43との間は、前記上搬送部21または前記下搬送部25の前記いずれか一方が前記支柱支持部42に対して離接可能となる離接距離Dで寸法構成されている。
上記実施形態によれば、上搬送部21または下搬送部25のいずれか一方の支持を昇降支柱41から昇降室3に移行させる構成を簡易に実現できる。
また、一実施形態の熱処理炉1では、
前記上搬送部21および前記下搬送部25が、前記上ワーク8および前記下ワーク9をそれぞれ搬送するための搬送力を有する上ローラ22および下ローラ26をそれぞれ有する。
上記実施形態によれば、上ワーク8および下ワーク9の確実な搬送を実現できる。
また、一実施形態の熱処理炉1では、
前記上ローラ22および前記下ローラ26が、共通のローラ駆動部61によって駆動され、
前記昇降支柱41が上位置または下位置に昇降したときに、前記共通のローラ駆動部61による駆動力が、前記下ローラ26または前記上ローラ22に伝達されるように構成されている。
上記実施形態によれば、上ローラ22および下ローラ26を単一のローラ駆動部61で駆動できるので、上ローラ22および下ローラ26の駆動構造の簡素化や低コスト化を実現できる。
また、一実施形態の熱処理炉1では、
前記被支持部として、フランジ状の上被支持部23が前記上搬送部21に設けられている。
上記実施形態によれば、上搬送部21を離接可能に支持するための被支持部23を簡易な構成で実現できる。
1…熱処理炉
2…二段式エレベータ
3…昇降室
4…熱処理室
5…焼入室
8…上ワーク
9…下ワーク
11…搬入・搬出部
12…搬入・搬出ローラ
15…処理搬送部
16…処理搬送ローラ
17…加熱部
18…第1扉
19…第2扉
21…上搬送部
22…上ローラ
23…上被支持部(被支持部)
25…下搬送部
26…下ローラ
27…下被支持部(被支持部)
28…ピストンロッド
29…シリンダ(昇降駆動部)
31…内側面
32…ストッパー
35…オイル
41…昇降支柱
42…支柱支持部
43…規制部
50…搬入・搬出面
51…上搬送面
52…下搬送面
53…処理搬送面
61…モータ(ローラ駆動部)
62…上スプロケット
63…下スプロケット
65…下駆動ピニオン
66…上駆動ピニオン
D…離接距離

Claims (5)

  1. 上ワークを搬送する上搬送部と、下ワークを搬送する下搬送部と、前記上搬送部および前記下搬送部を昇降可能に支持する昇降支柱とを有する二段式エレベータと、
    前記上搬送部と前記下搬送部と前記昇降支柱とを収容する昇降室と、
    前記昇降室に対して横方向に隣接配置される熱処理室とを備え、
    前記上搬送部または前記下搬送部のいずれか一方が、前記昇降支柱に対して離接可能に支持される被支持部を有し、前記被支持部が、前記昇降室の内側面に設けられたストッパーによって支持され、
    前記上搬送部または前記下搬送部のいずれか他方が、前記昇降支柱に対して固定して支持されることを特徴とする、二段式エレベータを有する熱処理炉。
  2. 前記昇降支柱が、前記上搬送部または前記下搬送部の前記いずれか一方を支持する支持部と、前記支持部の上方に配設される規制部とを備え、前記支持部および前記規制部との間は、前記上搬送部または前記下搬送部の前記いずれか一方が前記支持部に対して離接可能となる離接距離で寸法構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の熱処理炉。
  3. 前記上搬送部および前記下搬送部が、前記上ワークおよび前記下ワークをそれぞれ搬送するための搬送力を有する上ローラおよび下ローラをそれぞれ有することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の熱処理炉。
  4. 前記上ローラおよび前記下ローラが、共通のローラ駆動部によって駆動され、
    前記昇降支柱が上位置または下位置に昇降したときに、前記共通のローラ駆動部による駆動力が、前記下ローラまたは前記上ローラに伝達されるように構成されていることを特徴とする、請求項3に記載の熱処理炉。
  5. 前記被支持部として、フランジ状の上被支持部が前記上搬送部に設けられていることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の熱処理炉。
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