JP7159757B2 - 熱交換器 - Google Patents

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Description

本開示は、熱交換器に関する。
車両の空調装置には、車室内に送風される空調空気を冷却するための熱交換器が設けられている。この熱交換器は、冷凍サイクルにおいて蒸発器として機能するものであって、その内部を流れる冷媒と空調空気との間で熱交換を行うことにより空調空気を冷却する。このような空調装置では、車両の停車等によりエンジンが停止すると、冷凍サイクルの動作が停止するため、熱交換器に冷媒が供給されなくなる。そのため、冷房能力が著しく低下するという問題がある。
従来、このような問題を解決するために、蓄冷構造を備える熱交換器が提案されている。蓄冷構造を備える熱交換器であれば、冷凍サイクルの動作が停止した場合であっても、蓄冷構造により空調空気を冷却することが可能であるため、冷房能力を維持することができる。このような蓄冷構造を備える熱交換器としては、下記の特許文献1に記載の熱交換器がある。
特許文献1に記載の熱交換器は、所定の隙間を有して積層配置される複数のチューブと、隣り合うチューブの間に配置される複数のフィンとを備えている。各チューブの内部には、冷媒が流れている。この熱交換器では、複数のチューブの間に形成される複数の隙間のうちの所定数の隙間にフィンに代えて蓄冷材容器が配置されている。蓄冷材容器の内部には蓄冷材が封入されている。この熱交換器では、冷凍サイクルが作動している期間、チューブ内の冷媒と蓄冷材容器内の蓄冷材との間で熱交換が行われることにより、蓄冷材に冷熱が蓄えられる。これにより、エンジンの停止に伴って冷凍サイクルの動作が停止した際に、空調空気と蓄冷材との間で熱交換が行われることにより、空調空気の冷却機能を維持することが可能となっている。
特許第5501493号公報
ところで、特許文献1に記載の熱交換器では、チューブ内の冷媒と蓄冷材との間に蓄冷材容器の外壁部が介在しているため、チューブ内の冷媒と蓄冷材との間の熱交換が蓄冷材容器の外壁部を介して行われる。そのため、蓄冷材容器の外壁部が熱抵抗となって冷媒と蓄冷材との間の熱交換性が悪化することにより、蓄冷材に冷熱が蓄えられ難くなるおそれがある。
本開示は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、冷媒と蓄冷材との間の熱交換性を向上させることが可能な熱交換器を提供することにある。
上記課題を解決する熱交換器(6)は、所定の隙間を有して積層配置される複数のチューブ(11,11a,11b,21,21a,21b,50)を有し、複数のチューブの内部を流れる冷媒と、複数のチューブの外部を流れる空気との間で熱交換を行うことにより空気を冷却する。熱交換器は、蓄冷材容器(40)と、伝熱促進部材(42)と、を備える。蓄冷材容器は、チューブと隣り合うように配置され、内部に蓄冷材(41)が収容される。伝熱促進部材は、蓄冷材容器の内部に収容され、冷媒と蓄冷材との間の熱交換を促進させる。蓄冷材容器の外壁部(400,410)の外面の少なくとも一部は、単一平面状に形成されるとともに、チューブの外面に面接触して接合されている。蓄冷材容器の外壁部には、開口部(401,402,407,411,412,417)が形成されている。蓄冷材は、開口部を通じてチューブの外面に直接接触している。蓄冷材容器の外壁部の内面は、伝熱促進部材が接合されている。蓄冷材容器の外壁部の内面において伝熱促進部材が接合されている部分とは反対側に位置する外壁部の外面の部分には、チューブが接合されている。開口部の内壁面には、蓄冷材容器の内部に向かって突出する突出部(401b,402b,411b,412b)が形成されている。蓄冷材容器には、開口部を格子状に仕切る仕切り部(403,404,408)が形成されている。
この構成のようにチューブの外面に蓄冷材を直接接触させれば、チューブと蓄冷材とを直接熱交換させることができる。これにより、チューブと蓄冷材との間に蓄冷材容器の外壁部が介在しない分だけ熱抵抗を小さくすることができるため、チューブ内の冷媒と蓄冷材との間の熱交換性を向上させることができる。
なお、上記手段、特許請求の範囲に記載の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本開示によれば、冷媒と蓄冷材との間の熱交換性を向上させることが可能な熱交換器を提供できる。
図1は、車両の冷凍サイクルの概略構成を示すブロック図である。 図2は、第1実施形態の熱交換器の正面構造を示す正面図である。 図3は、第1実施形態の熱交換器の側面構造を示す側面図である。 図4は、図2のIV-IV線に沿った断面構造のうちのチューブ周辺の断面構造を示す断面図である。 図5は、第1実施形態の熱交換器における冷媒の流れを模式的に示す図である。 図6は、図2のVI-VI線に沿った断面構造のうちの蓄冷材容器周辺の断面構造を示す断面図である。 図7は、第1実施形態の蓄冷材容器の斜視構造を示す斜視図である。 図8は、第1実施形態の蓄冷材容器の正面構造を示す正面図である。 図9は、第2実施形態の熱交換器における蓄冷材容器周辺の断面構造を示す断面図である。 図10は、第3実施形態の熱交換器における蓄冷材容器周辺の断面構造を示す断面図である。 図11は、第3実施形態の蓄冷材容器の斜視構造を示す斜視図である。 図12は、第4実施形態の熱交換器における蓄冷材容器周辺の断面構造を示す断面図である。 図13は、第4実施形態の変形例の熱交換器における蓄冷材容器周辺の断面構造を示す断面図である。 図14は、第5実施形態の熱交換器における蓄冷材容器周辺の断面構造を示す断面図である。 図15は、第6実施形態の蓄冷材容器の正面構造を示す正面図である。 図16は、第6実施形態の変形例の蓄冷材容器の正面構造を示す正面図である。 図17は、第7実施形態の熱交換器におけるチューブ周辺の断面構造を示す断面図である。 図18は、第7実施形態の熱交換器における蓄冷材容器周辺の断面構造を示す断面図である。 図19は、第7実施形態の蓄冷材容器の正面構造を示す正面図である。 図20は、第8実施形態の蓄冷材容器の正面構造を示す正面図である。 図21は、第8実施形態の熱交換器における蓄冷材容器周辺の断面構造を示す断面図である。 図22は、第9実施形態の伝熱促進部材の正面構造を示す正面図である。 図23は、第9実施形態の伝熱促進部材の斜視構造を示す斜視図である。 図24は、第9実施形態の変形例の伝熱促進部材の正面構造を示す正面図である。 図25は、第9実施形態の変形例の伝熱促進部材の斜視構造を示す斜視図である。 図26は、第10実施形態の蓄冷材容器の正面構造を示す正面図である。 図27は、第10実施形態の熱交換器における蓄冷材容器周辺の断面構造を示す断面図である。 図28は、第11実施形態の蓄冷材容器の正面構造を示す正面図である。 図29は、第12実施形態の蓄冷材容器及びチューブの側面構造を示す側面図である。 図30は、第12実施形態の蓄冷材容器の正面構造を示す正面図である。 図31は、第12実施形態の蓄冷材容器の背面構造を示す背面図である。 図32は、第12実施形態の変形例の蓄冷材容器及びチューブの側面構造を示す側面図である。 図33は、第13実施形態の蓄冷材容器の正面構造を示す正面図である。 図34は、第13実施形態の変形例の蓄冷材容器の正面構造を示す正面図である。 図35は、第13実施形態の変形例の蓄冷材容器の正面構造を示す正面図である。 図36は、第13実施形態の変形例の蓄冷材容器の正面構造を示す正面図である。 図37は、第14実施形態の蓄冷材容器の断面構造を示す断面図である。
以下、熱交換器の実施形態について図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
<第1実施形態>
はじめに、本実施形態の熱交換器が用いられる車両の冷凍サイクルについて説明する。
図1に示される冷凍サイクル1は、車両用空調装置において、車室内に供給される空調空気を冷却するために用いられる。冷凍サイクル1は、圧縮機3、放熱器4、減圧器5、及び蒸発器としての熱交換器6を備えている。これらの要素は配管によって環状に接続されており、各要素を冷媒が循環している。
圧縮機3は、熱交換器6から冷媒を吸引して圧縮するとともに、圧縮した冷媒を放熱器4に吐出する。圧縮機3は、車両の内燃機関や電動機等の駆動源2の動力により駆動される。したがって、車両の停車等に伴い駆動源が停止すると、圧縮機3が停止する。圧縮機3が停止した場合、冷媒が冷凍サイクル1を循環しなくなるため、冷凍サイクル1の動作が停止することになる。放熱器4は、圧縮機3により圧縮された高温の冷媒と車室外の空気との間で熱交換を行うことにより、高温の冷媒を冷却する。減圧器5は、固定絞り弁等により構成されており、放熱器4により冷却された冷媒を減圧する。熱交換器6は、減圧器5によって減圧された冷媒と、車室内に送風される空調空気との間で熱交換を行うことにより冷媒を蒸発させるとともに、その蒸発潜熱により空調空気を冷却する、いわゆる蒸発器として機能する。
次に、熱交換器6の具体的な構造について説明する。
図2に示される熱交換器6は、第1熱交換部10と、流入口30と、流出口31と、蓄冷材容器40とを備えている。また、図3に示されるように、熱交換器6は、矢印Yで示される方向において第1熱交換部10に対向して配置される第2熱交換部20を備えている。矢印Yで示される方向は、空気が流れる方向である。以下では、便宜上、矢印Yで示される方向を「空気流れ方向Y」と称する。なお、図2及び図3では、空気流れ方向Yに直交する2軸方向が、矢印Xで示される方向、及び矢印Zで示される方向で示されている。
図2に示されるように、第1熱交換部10は、複数のチューブ11と、複数のアウターフィン12と、上側ヘッダタンク13と、下側ヘッダタンク14とを備えている。第1熱交換部10の各要素は、アルミニウム等の金属により形成されている。
複数のチューブ11は、矢印Xで示される方向に所定の間隔をあけて積層配置されている。チューブ11は、矢印Zで示される方向に延びるように形成された管状の部材からなる。チューブ11の内部には、冷媒の流れる流路が矢印Zで示される方向に延びるように形成されている。チューブ11は、矢印Xで示される方向の幅が短く、且つ空気流れ方向Yの幅が長くなるように扁平状に形成されている。図4に示されるように、チューブ11の内部には、インナーフィン15が収容されている。
以下では、便宜上、矢印Xで示される方向を「チューブ積層方向X」と称し、矢印Zで示される方向を「チューブ長手方向Z」と称する。
アウターフィン12は、隣り合うチューブ11,11の間の隙間に配置されている。アウターフィン12は、隣り合うチューブ11,11の間を流れる空気との接触面積を増加させることにより、チューブ11の内部を流れる冷媒と空気との間の熱交換を促進させる機能を有している。本実施形態では、アウターフィン12として、ルーバが形成されたコルゲートフィンが用いられている。
図2に示されるように、各ヘッダタンク13,14は、チューブ積層方向Xに延びるように形成された筒状の部材からなる。上側ヘッダタンク13は、複数のチューブ11のそれぞれの一端部に接続されている。下側ヘッダタンク14は、複数のチューブ11のそれぞれの他端部に接続されている。
図3に示される第2熱交換部20は、第1熱交換部10と同一の構造を有している。すなわち、第2熱交換部20は、複数のチューブ21と、上側ヘッダタンク23と、下側ヘッダタンク24とを備えている。これらの要素の構造は、第1熱交換部10の各要素の構造と同一であるため、それらの詳細な説明は割愛する。
なお、以下では、第1熱交換部10の各要素と第2熱交換部20の各要素とを区別するために、第1熱交換部10のチューブ11、上側ヘッダタンク13、及び下側ヘッダタンク14を、第1チューブ11、第1上側ヘッダタンク13、及び第1下側ヘッダタンク14とそれぞれ称する。また、第2熱交換部20のチューブ21、上側ヘッダタンク23、及び下側ヘッダタンク24を、第2チューブ21、第2上側ヘッダタンク23、及び第2下側ヘッダタンク24とそれぞれ称する。
図4に示されるように、第1チューブ11及び第2チューブ21は、空気流れ方向Yに並べて配置されている。アウターフィン12は、第1熱交換部10のチューブ11から第2熱交換部20のチューブ21まで延びるように配置されている。すなわち、アウターフィン12は、第1熱交換部10及び第2熱交換部20で共通のものが用いられている。
図2に示されるように、熱交換器6の側部には、流入口30及び流出口31が設けられている。この熱交換器6では、流入口30から第1上側ヘッダタンク13に流入した冷媒が、例えば図5に示されるように熱交換器6を流れる。すなわち、第1上側ヘッダタンク13に流入した冷媒は、第1上側ヘッダタンク13の左半分の部分から、第1チューブ11のうちの左半分に配置される複数のチューブに分配された後、第1下側ヘッダタンク14の左半分の部分に集められる。第1下側ヘッダタンク14の左半分の部分に集められた冷媒は、第1下側ヘッダタンク14の右半分の部分から、第1チューブ11のうちの右半分に配置される複数のチューブに分配された後、第1上側ヘッダタンク13の右半分の部分に集められる。
さらに、第1上側ヘッダタンク13の右半分の部分に集められた冷媒は、第2上側ヘッダタンク23の右半分の部分に流入した後、第2チューブ21のうちの右半分に配置される複数のチューブに分配される。以降、冷媒は、第2チューブ21のうちの右半分に配置される複数のチューブ、第2下側ヘッダタンク24の右半分の部分、第2下側ヘッダタンク24の左半分の部分、第2チューブ21のうちの左半分に配置される複数のチューブを順に流れ、第2上側ヘッダタンク23の左半分の部分に集められた後、流出口31から吐出される。熱交換器6では、第1チューブ11及び第2チューブ21を冷媒が流れる際に、各チューブ11,21の外部を流れる空気と冷媒との間で熱交換が行われることにより、冷媒が冷却される。
一方、このような熱交換器6では、図1に示される駆動源2が停止した場合、その内部を冷媒が循環しなくなるため、冷媒により空気を冷却することができなくなる。そこで、図2に示されるように、本実施形態の熱交換器6には、一部のアウターフィン12に代えて蓄冷材容器40が設けられている。蓄冷材容器40の内部には、冷熱を蓄えることの可能な蓄冷材が収容されている。蓄冷材容器40に収容された蓄冷材は、各チューブ11,21の内部を流れる冷媒と熱交換を行うことにより冷却されて冷熱を蓄える。この熱交換器6では、駆動源2が停止した際、蓄冷材容器40に収容された蓄冷材と空気との間で熱交換を行うことにより空気を冷却することが可能となっている。
次に、このような蓄冷機能を備える蓄冷材容器40の具体的な構成について説明する。
図6に示されるように、蓄冷材容器40は、隣り合う第1チューブ11a,11bの間に形成される隙間、及び隣り合う第2チューブ21a,21bの間に形成される隙間に挿入されるように配置されている。蓄冷材容器40の内部には、蓄冷材41が封入されている。蓄冷材41は、常温では液状となっており、冷媒との熱交換により冷却されることにより液体から個体へと相変化することにより冷熱を蓄える。
図7に示されるように、蓄冷材容器40は、略直方体の箱状に形成されている。蓄冷材容器40は、第1熱交換部10及び第2熱交換部20と同一のアルミニウム等の金属により形成されている。チューブ積層方向Xにおける蓄冷材容器40の一方の外壁部400の外面は、単一平面状に形成されている。図6に示されるように、この外壁部400には、第1チューブ11a及び第2チューブ21aのそれぞれの外面が面接触している。外壁部400の外面には、第1チューブ11a及び第2チューブ21aのそれぞれの外面がろう付けにより接合されている。また、チューブ積層方向Xにおける蓄冷材容器40の他方の外壁部410の外面も、同様に単一平面状に形成されている。蓄冷材容器40の他方の外壁部410の外面には、第1チューブ11b及び第2チューブ21bのそれぞれの外面が面接触するとともに、それらの外面がろう付けにより接合されている。本実施形態では、外壁部400が第1外壁部に相当し、外壁部410が第2外壁部に相当する。
図7に示されるように、蓄冷材容器40の一方の外壁部400には、開口部401,402が形成されている。開口部401は、蓄冷材容器40の外壁部400において第1チューブ11aの外面が対向する部分に打抜き加工等により形成されている。開口部401は、仕切り部403により格子状に仕切られている。仕切り部403の外面は、第1チューブ11aの外面にろう付けにより接合されている。開口部402は、蓄冷材容器40の外壁部400において第2チューブ21aの側面が対向する部分に打抜き加工等により形成されている。開口部402も、仕切り部404により格子状に仕切られている。仕切り部404の外面は、第2チューブ21aの外面にろう付けにより接合されている。
図8に示されるように、蓄冷材容器40の外壁部400において開口部401の外周に相当する部分は、第1チューブ11aの外面にろう付けにより接合されている。この接合構造及び第1チューブ11aにより開口部401は閉塞されている。また、蓄冷材容器40の外壁部400において開口部402の外周に相当する部分は、第2チューブ21aの外面にろう付けにより接合されている。この接合構造及び第2チューブ21aにより開口部402は閉塞されている。
図7に示されるように、蓄冷材容器40の他方の外壁部410にも、同様に、開口部411,412が形成されている。開口部411,412は、仕切り部413,414により格子状に仕切られている。仕切り部413の外面は、第1チューブ11bの外面にろう付けにより接合されている。仕切り部414の外面は、第2チューブ21bの外面にろう付けにより接合されている。なお、蓄冷材容器40の他方の外壁部410の構造は、一方の外壁部400の構造と基本的には同一であるため、その詳細な説明は割愛する。
図6に示されるように、蓄冷材容器40に収容されている蓄冷材41は、蓄冷材容器40の開口部401,411を通じて、隣り合う第1チューブ11a,11bのそれぞれに直接接触している。また、蓄冷材41は、蓄冷材容器40の開口部402,412を通じて、隣り合う第2チューブ21a,21bのそれぞれに直接接触している。
この熱交換器6では、各チューブ11a,11b,21a,21b内の冷媒の冷熱が蓄冷材容器40を通じて蓄冷材41に伝達されることにより、あるいは各チューブ11a,11b,21a,21b内の冷媒の冷熱が蓄冷材41に直接伝達されることにより蓄冷材41が冷却される。この蓄冷材41の冷却を促進させるために、図6に示されるように、蓄冷材容器40の内部には、伝熱促進部材42が収容されている。伝熱促進部材42は、蓄冷材容器40の一方の外壁部400の内面及び他方の外壁部410の内面にろう付けにより接合されている。したがって、伝熱促進部材42には、蓄冷材容器40から冷熱が伝達されるようになっている。伝熱促進部材42は、この蓄冷材容器40から伝達される冷熱により蓄冷材41を冷却する。このように、伝熱促進部材42は、蓄冷材41の伝熱面積を実質的に増加させることにより、蓄冷材41の冷却を促進させる機能を有している。伝熱促進部材42としては、インナーフィンや発泡材、多孔質体等を用いることができる。
以上説明した本実施形態の熱交換器6によれば、以下の(1)~(4)に示される作用及び効果を得ることができる。
(1)各チューブ11a,11b,21a,21bのそれぞれの外面に蓄冷材41が直接接触しているため、各チューブ11a,11b,21a,21b内の冷媒と蓄冷材41とを直接熱交換させることができる。これにより、各チューブ11a,11b,21a,21bと蓄冷材41との間に蓄冷材容器40の外壁部400,410が介在しない分だけ熱抵抗を小さくすることができるため、各チューブ11a,11b,21a,21b内の冷媒と蓄冷材41との間の熱交換性を向上させることができる。
(2)図6に示されるように、蓄冷材容器40の一方の外壁部400の内面において伝熱促進部材42が接合されている部分P11a,P11bとは反対側に位置する外壁部400の外面には、第1チューブ11aが接合されている部分P12、及び第2チューブ21aが接合されている部分P13が存在する。また、蓄冷材容器40の他方の外壁部410の内面において伝熱促進部材42が接合されている部分P21a,P21bとは反対側に位置する外壁部410の外面には、第1チューブ11bが接合されている部分P22、及び第2チューブ21bが接合されている部分P23が存在する。これにより、蓄冷材容器40及び伝熱促進部材42を熱的に最短の長さで各チューブ11a,11b,21a,21bに接合させることができるため、冷媒と蓄冷材41との間の熱交換性を更に向上させることができる。
(3)蓄冷材容器40には、開口部401,402,411,412を格子状に仕切る仕切り部403,404,413,414が形成されている。このような構成によれば、仕切り部403,404,413,414により開口部401,402,411,412の変形を抑制することができるため、蓄冷材容器40の強度を確保することができる。
(4)仕切り部403,404,413,414には、伝熱促進部材42が接合されている。このような構成によれば、各チューブ11a,11b,21a,21b内を流れる冷媒の冷熱が仕切り部403,404,413,414を介して伝熱促進部材42に伝達されるため、蓄冷材41を更に冷却させ易くなる。
<第2実施形態>
次に、熱交換器6の第2実施形態について説明する。以下、第1実施形態の熱交換器6との相違点を中心に説明する。
図9に示されるように、本実施形態の蓄冷材容器40は、第1プレート部材43及び第2プレート部材44により構成されている。第1プレート部材43の一端部430及び第2プレート部材44の一端部440は、ろう付けにより接合されている。第1プレート部材43の他端部431及び第2プレート部材44の他端部441は、ろう付けにより接合されている。このようにして2つのプレート部材43,44が直方体の箱状に組み付けられることにより、蓄冷材容器40が構成されている。
本実施形態の熱交換器6によれば、第1実施形態の熱交換器6と同一又は類似の作用及び効果を得ることができる。
<第3実施形態>
次に、熱交換器6の第3実施形態について説明する。以下、第2実施形態の熱交換器6との相違点を中心に説明する。
図10及び図11に示されるように、本実施形態の蓄冷材容器40の一方の外壁部400には、第1チューブ11aと第2チューブ21aとの間に形成される隙間に向かって突出する突出部405が形成されている。同様に、蓄冷材容器40の他方の外壁部400にも、第1チューブ11bと第2チューブ21bとの間に形成される隙間に向かって突出する突出部415が形成されている。
以上説明した本実施形態の熱交換器6によれば、以下の(5)に示される作用及び効果を更に得ることができる。
(5)蓄冷材容器40に突出部405,415が形成されることにより、蓄冷材容器40の容積を増加させることができる。結果的に、蓄冷材容器40に封入可能な蓄冷材41の量を増加させることができるため、より多くの冷熱を蓄冷材容器40に蓄えることができる。すなわち、蓄冷材容器40の蓄冷性能を向上させることができる。
<第4実施形態>
次に、熱交換器6の第4実施形態について説明する。以下、第1実施形態の熱交換器6との相違点を中心に説明する。
図12に示されるように、本実施形態の蓄冷材容器40は、一枚のプレート部材45により構成されている。具体的には、一枚のプレート部材45は、その略中央部分で2つ折りに折り曲げられ、且つ両端部450,451がろう付けにより接合されることにより、直方体の箱状に形成されている。プレート部材45の折り曲げ部452は、図12に示されるように円形状に折り曲げられた形状であってもよいし、図13に示されるように円形状の部分ができないように折り曲げられた形状であってもよい。
以上説明した本実施形態の熱交換器6によれば、以下の(6)に示される作用及び効果を更に得ることができる。
(6)本実施形態の蓄冷材容器40は、その製造の際に折り曲げ部452の部分を接合する必要がない。よって、第2実施形態の蓄冷材容器40と比較すると、接合箇所を減らすことができるため、生産性を向上させることができる。
<第5実施形態>
次に、熱交換器6の第5実施形態について説明する。以下、第1実施形態の熱交換器6との相違点を中心に説明する。
図14に示されるように、本実施形態の蓄冷材容器40は、チューブ長手方向Zに直交する断面形状が凹字状に形成された2つのプレート部材46,47を組み合わせることにより構成されている。第1プレート部材46の両側壁部460,461は第2プレート部材47の両側壁部470,471にそれぞれ嵌め込まれて接合されている。このようにして2つのプレート部材46,47が直方体の箱状に組み付けられることにより、蓄冷材容器40が構成されている。
本実施形態の熱交換器6によれば、第1実施形態の熱交換器6と同一又は類似の作用及び効果を得ることができる。
<第6実施形態>
次に、熱交換器6の第6実施形態について説明する。以下、第1実施形態の熱交換器6との相違点を中心に説明する。
図15に示されるように、本実施形態の蓄冷材容器40では、蓄冷材容器40の一方の外壁部400に形成される仕切り部403,404が、チューブ長手方向Zに対して傾斜し、且つチューブ長手方向Zに所定の間隔をあけて並べて配置されている。これらの仕切り部403,404により、開口部401,402が斜めに仕切られている。
なお、仕切り部403,404は、図15に示されるような配置に代えて、例えば図16に示されるように配置されていてもよい。
また、図示は省略するが、蓄冷材容器40の他方の外壁部410に形成される仕切り部413,414も、同様に、開口部411,412を斜めに仕切るように配置されていてもよい。
本実施形態の熱交換器6によれば、第1実施形態の熱交換器6と同一又は類似の作用及び効果を得ることができる。
<第7実施形態>
次に、熱交換器6の第7実施形態について説明する。以下、第2実施形態の熱交換器6との相違点を中心に説明する。
本実施形態の熱交換器6では、第1チューブ11及び第2チューブ21に代えて、図17に示される一本のチューブ50が用いられている。チューブ50には、その内部空間を第1内部通路51及び第2内部通路52に区画する内壁53が形成されている。第1内部通路51は、第1チューブ11の内部通路を構成している。第2内部通路52は、第2チューブ21の内部通路を構成している。
図18に示されるように、蓄冷材容器40は、隣り合うチューブ50a,50bの間に挿入されるように配置されている。蓄冷材容器40の一方の外壁部400には、開口部407が形成されている。図19に示されるように、開口部407は、仕切り部408により格子状に区画されている。図18に示されるように、開口部407は、チューブ50aの第1内部通路51a、内壁53a、及び第2内部通路52aに対応する部分にわたって形成されている。蓄冷材容器40の外壁部400において開口部407の外周に相当する部分は、チューブ50aの外面にろう付けにより接合されている。
図18に示されるように、蓄冷材容器40の他方の外壁部410にも、同様に開口部417が形成されている。開口部417は、図示しない仕切り部により格子状に区画されている。開口部417は、チューブ50bの第1内部通路51b、内壁53b、及び第2内部通路52bに対応する部分にわたって形成されている。蓄冷材容器40の外壁部410において開口部417の外周に相当する部分は、チューブ50bの外面にろう付けにより接合されている。
以上説明した本実施形態の熱交換器6によれば、以下の(7)に示される作用及び効果を更に得ることができる。
(7)図6に示されるように、第1実施形態の蓄冷材容器40では、その一方の外壁部400の中央部分を第1チューブ11a及び第2チューブ21aに接合させる必要があるとともに、その他方の外壁部410の中央部分を第1チューブ11b及び第2チューブ21bに接合させる必要がある。この点、図17に示されるように、本実施形態の蓄冷材容器40では、一方の外壁部400の中央部分をチューブ50aに接合させる必要がなく、また他方の外壁部410の中央部分をチューブ50bに接合させる必要がない。よって、第1実施形態の蓄冷材容器40と比較すると、接合箇所を減少させることができるため、その分だけ蓄冷材容器40において蓄冷材41の収容可能容積を増加させることができる。
<第8実施形態>
次に、熱交換器6の第8実施形態について説明する。以下、第7実施形態の熱交換器6との相違点を中心に説明する。
図20に示されるように、本実施形態の蓄冷材容器40では、開口部407に仕切り部408が形成されていない点で、第7実施形態の蓄冷材容器40と異なる。また、本実施形態の蓄冷材容器40では、同様に、開口部417にも仕切り部が形成されていない。
図21に示されるように、本実施形態の伝熱促進部材42は、蓄冷材容器40の一方の開口部407を通じてチューブ50aの外面に接触して直接接合されている。また、伝熱促進部材42は、蓄冷材容器40の他方の開口部417を通じてチューブ50bの外面に接触して直接接合されている。
なお、チューブ50aの外面には、伝熱促進部材42が接触している部分と、伝熱促進部材42が接触していない部分とが存在する。チューブ50aの外面において伝熱促進部材42が接触していない部分には、蓄冷材41が直接接触している。チューブ50bに関しても同様である。
以上説明した本実施形態の熱交換器6によれば、以下の(8)に示される作用及び効果を更に得ることができる。
(8)チューブ50a,50bのそれぞれの外面に伝熱促進部材42が直接接合されているため、チューブ50a,50bと伝熱促進部材42との間で熱交換が行われるようになる。これにより、チューブ50a,50bと伝熱促進部材42との間に蓄冷材容器40の外壁部400,410が介在しない分だけ熱抵抗を小さくすることができるため、各チューブ11a,11b,21a,21b内の冷媒と蓄冷材41との間の熱交換性を向上させることができる。
<第9実施形態>
次に、熱交換器6の第9実施形態について説明する。以下、第1実施形態の熱交換器6との相違点を中心に説明する。
本実施形態の蓄冷材容器40では、伝熱促進部材42として、図22及び図23に示されるようなコルゲート型のインナーフィン420が用いられている。図22及び図23に示されるインナーフィン420は、チューブ長手方向Zにおいて波状に折り曲げられた形状を有している。チューブ積層方向Xにおけるインナーフィン420の一方の頂部420aは、蓄冷材容器40の一方の外壁部400の内面、及び仕切り部403,404の内面に接合されている。チューブ積層方向Xにおけるインナーフィン420の他方の頂部420bは、蓄冷材容器40の他方の外壁部410の内面、及び仕切り部413,414の内面に接合されている。
以上説明した本実施形態の熱交換器6によれば、以下の(9)に示される作用及び効果を更に得ることができる。
(9)インナーフィン420の一方の頂部420aは、蓄冷材容器40の仕切り部403,404を挟んで各チューブ11a,21aの外面と対向している。また、インナーフィン420の他方の頂部420bは、蓄冷材容器40の仕切り部413,414を挟んで各チューブ11b,21bの外面と対向している。このような構造によれば、インナーフィン420の各頂部420a,420bを熱的に最短の長さで各チューブ11a,11b,21a,21bに接合させることができるため、冷媒と蓄冷材41との間の熱交換性を更に向上させることができる。
(変形例)
次に、第9実施形態の熱交換器6の変形例について説明する。
本変形例の熱交換器6では、伝熱促進部材42として、図24,図25に示されるようなコルゲート型のインナーフィン421が用いられている。図24,図25に示されるインナーフィン421は、空気流れ方向Yにおいて波状に折り曲げられた形状を有している。チューブ積層方向Xにおけるインナーフィン421の一方の頂部421aは、蓄冷材容器40の一方の外壁部400の内面、及び仕切り部403,404の内面に接合されている。チューブ積層方向Xにおけるインナーフィン421の他方の頂部421bは、蓄冷材容器40の他方の外壁部410の内面、及び仕切り部413,414の内面に接合されている。
このような構成であっても、第9実施形態の熱交換器6と同一又は類似の作用及び効果を得ることができる。
<第10実施形態>
次に、熱交換器6の第10実施形態について説明する。以下、第1実施形態の熱交換器6との相違点を中心に説明する。
図26に示されるように、本実施形態の蓄冷材容器40では、各開口部401,402に仕切り部403,404が形成されていない点で、第1実施形態の蓄冷材容器40と異なる。同様に、開口部411,412にも仕切り部413,414が形成されていない。
また、図27に示されるように、伝熱促進部材42において開口部401,402に対向する部分の一部には、突出部422a,422bがそれぞれ形成されている。突出部422a,422bは、開口部401,402を通じて第1チューブ11a及び第2チューブ21aのそれぞれの外面に接触して直接接合されている。また、伝熱促進部材42において開口部411,412に対向する部分の一部には、突出部422c,422dがそれぞれ形成されている。突出部422c,422dは、開口部411,412を通じて第1チューブ11b及び第2チューブ21bのそれぞれの外面に接触して直接接合されている。
以上説明した本実施形態の熱交換器6によれば、以下の(10)に示される作用及び効果を更に得ることができる。
(10)チューブ50a,50bのそれぞれの外面に伝熱促進部材42が直接接合されているため、チューブ50a,50bと伝熱促進部材42との間で直接熱交換が行われるようになる。これにより、チューブ50a,50bと伝熱促進部材42との間に蓄冷材容器40の外壁部400,410が介在しない分だけ熱抵抗を小さくすることができるため、各チューブ11a,11b,21a,21b内の冷媒と蓄冷材41との間の熱交換性を向上させることができる。
<第11実施形態>
次に、熱交換器6の第11実施形態について説明する。以下、第1実施形態の熱交換器6との相違点を中心に説明する。
図28に示されるように、本実施形態の蓄冷材容器40では、開口部401,402が、蓄冷材容器40の外壁部400の下部から上部に至る途中部分にのみ形成されている。開口部401,402が形成されている領域は、蓄冷材容器40において液状の蓄冷材41が存在する部分となっている。すなわち、開口部401,402のそれぞれの上方の内壁面401a,402aの位置は、蓄冷材容器40に収容される蓄冷材41の液面の位置Wに等しい。
同様に、本実施形態の蓄冷材容器40では、開口部411,412が、蓄冷材容器40の外壁部410の下部から上部に至る途中部分にのみ形成されている。
以上説明した本実施形態の熱交換器6によれば、以下の(11)に示される作用及び効果を更に得ることができる。
(11)蓄冷材41の温度変化により蓄冷材41の体積が変化した際の蓄冷材容器40の内圧の上昇を抑制するために、蓄冷材容器40には、体積膨張分を考慮した容量の蓄冷材41が収容される。すなわち、蓄冷材容器40には、蓄冷材41が満杯まで収容されることがない。この点、本実施形態のように、蓄冷材容器40に収容される蓄冷材41の液面に対応する部分にのみ開口部401,402,411,412を形成すれば、蓄冷材容器40の外壁部400,410の外面の面積を増加させることができる。結果的に、各チューブ11a,11b,21a,21bと蓄冷材容器40との接合面積を増加させることができるため、それらの接合強度を確保することが可能となる。
<第12実施形態>
次に、熱交換器6の第12実施形態について説明する。以下、第1実施形態の熱交換器6との相違点を中心に説明する。
図29~図31に示されるように、本実施形態の蓄冷材容器40では、その一方の外壁部400に開口部401,402が形成される一方、その他方の外壁部410に開口部411,412が形成されていない点で第1実施形態の蓄冷材容器40と異なる。
本実施形態の熱交換器6によれば、第1実施形態の熱交換器6と同一又は類似の作用及び効果を得ることができる。
(変形例)
次に、第12実施形態の熱交換器6の変形例について説明する。
図32に示されるように、本変形例の蓄冷材容器40では、その開口部が形成されていない外壁部410にアウターフィン12が接合されている。
このような構成であっても、第12実施形態の熱交換器6と同一又は類似の作用及び効果を得ることができる。
<第13実施形態>
次に、熱交換器6の第13実施形態について説明する。以下、第1実施形態の熱交換器6との相違点を中心に説明する。
蓄冷材容器40の外壁部400に形成される開口部401,402の形状は、例えば図33~図36に示されるような形状に変更することが可能である。同様に、蓄冷材容器40の外壁部410に形成される開口部411,412の形状も変更可能である。
本実施形態の熱交換器6のように各開口部401,402,411,412を変更した場合であっても、第1実施形態の熱交換器6と同一又は類似の作用及び効果を得ることが可能である。
<第14実施形態>
次に、熱交換器6の第14実施形態について説明する。以下、第1実施形態の熱交換器6との相違点を中心に説明する。
図37に示されるように、本実施形態の蓄冷材容器40では、蓄冷材容器40の外壁部400を矢印P1で示される方向、すなわち外側から内側に向かう方向に打ち抜くことにより開口部401,402が形成されている。これにより、開口部401の内壁面には、蓄冷材容器40の内部に向かって突出する突出部401bが形成されている。同様に、開口部402の内壁面には、蓄冷材容器40の内部に向かって突出する突出部402bが形成されている。
また、本実施形態の蓄冷材容器40では、蓄冷材容器40の外壁部410を矢印P2で示される方向、すなわち外側から内側に向かう方向に打ち抜くことにより開口部411,412が形成されている。これにより、開口部411の内壁面には、蓄冷材容器40の内部に向かって突出する突出部411bが形成されている。同様に、開口部412の内壁面には、蓄冷材容器40の内部に向かって突出する突出部412bが形成されている。
以上説明した本実施形態の熱交換器6によれば、以下の(12)に示される作用及び効果を更に得ることができる。
(12)本実施形態の蓄冷材容器40では、打ち抜き加工の際に各開口部401,402,411,412に形成される突出部401b,402b,411b,412bが蓄冷材容器40の外壁部400,410の外面よりも外側に突出することがない。そのため、蓄冷材容器40の外壁部400,410の外面に各チューブ11a,11b,21a,21bを面接触させて接合する際に、それらの間に隙間が形成され難くなる。そのため、ろう付け不良が発生したり、未ろう付けの間口が狭い閉鎖空間が形成されて凍結割れが発生したりする等の懸念が生じ難くなる。
<他の実施形態>
本開示は上記の具体例に限定されるものではない。上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素、及びその配置、条件、形状等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
6:熱交換器
11,11a,11b,21,21a,21b,50:チューブ
40:蓄冷材容器
41:蓄冷材
42:伝熱促進部材
45,46,47:プレート部材
400:第1外壁部
401,402,407,411,412,417:開口部
401b,402b,411b,412b:突出部
403,404,408:仕切り部
405,415:突出部
410:第2外壁部
420,421:インナーフィン
460,461,470,471:側壁部

Claims (9)

  1. 所定の隙間を有して積層配置される複数のチューブ(11,11a,11b,21,21a,21b,50,50a,50b)を有し、複数の前記チューブの内部を流れる冷媒と、複数の前記チューブの外部を流れる空気との間で熱交換を行うことにより空気を冷却する熱交換器(6)であって、
    前記チューブと隣り合うように配置され、内部に蓄冷材(41)が収容される蓄冷材容器(40)と、
    前記蓄冷材容器の内部に収容され、前記冷媒と前記蓄冷材との間の熱交換を促進させる伝熱促進部材(42)と、を備え、
    前記蓄冷材容器の外壁部(400,410)の外面の少なくとも一部は、単一平面状に形成されるとともに、前記チューブの外面に面接触して接合されており、
    前記蓄冷材容器の外壁部には、開口部(401,402,407,411,412,417)が形成され、
    前記蓄冷材は、前記開口部を通じて前記チューブの外面に直接接触しており、
    前記蓄冷材容器の前記外壁部の内面は、前記伝熱促進部材が接合されており、
    前記蓄冷材容器の前記外壁部の内面において前記伝熱促進部材が接合されている部分とは反対側に位置する前記外壁部の外面の部分には、前記チューブが接合されており、
    前記開口部の内壁面には、前記蓄冷材容器の内部に向かって突出する突出部(401b,402b,411b,412b)が形成され
    前記蓄冷材容器には、前記開口部を格子状に仕切る仕切り部(403,404,408)が形成されている
    熱交換器。
  2. 前記仕切り部には、前記伝熱促進部材が接合されている
    請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記伝熱促進部材は、インナーフィン(420,421)である
    請求項1又は2に記載の熱交換器。
  4. 前記チューブは、所定の隙間を有して空気の流れ方向に並べて配置され、
    前記蓄冷材容器の外壁部の外面は、空気の流れ方向に並べて配置される各チューブの外面に接合されており、
    前記蓄冷材容器の外壁部には、空気の流れ方向に並べて配置される各チューブの間に形成される隙間に向かって突出する突出部(405,415)が形成されている
    請求項1~3のいずれか一項に記載の熱交換器。
  5. 前記蓄冷材容器は、2つ折りに折り曲げられ、且つ両端部が接合された1枚のプレート部材(45)により構成されている
    請求項1~3のいずれか一項に記載の熱交換器。
  6. 前記蓄冷材容器は、断面凹字状に形成された2つのプレート部材(46,47)の一方のプレート部材(46)の両側壁部(460,461)が他方のプレート部材(47)の両側壁部(470,471)にそれぞれ嵌め込まれて接合された構造からなる
    請求項1~3のいずれか一項に記載の熱交換器。
  7. 前記開口部は、前記蓄冷材容器において液状の蓄冷材が存在する部分のみに形成されている
    請求項1~6のいずれか一項に記載の熱交換器。
  8. 前記蓄冷材容器は、
    隣り合う2つの前記チューブ(11a,11b,21a,21b)の間に配置され、
    前記外壁部として、隣り合う2つの前記チューブのうちの一方のチューブ(11a,21a)の外面が接合される第1外壁部(400)と、他方のチューブ(11b,21b)の外面が接合される第2外壁部(410)とを有し、
    前記開口部は、前記第1外壁部及び前記第2外壁部のいずれか一方に形成されている
    請求項1~7のいずれか一項に記載の熱交換器。
  9. 前記蓄冷材容器は、
    前記チューブとアウターフィン(12)との間に配置され、
    前記蓄冷材容器は、前記外壁部として、前記チューブの外面が接合される第1外壁部(400)と、前記アウターフィンが接合される第2外壁部(410)とを有し、
    前記開口部は、前記第1外壁部に形成されている
    請求項1~7のいずれか一項に記載の熱交換器。
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