次に、本発明の作業機に含まれるいくつかの実施形態のうち、代表的な作業機を図面を参照して説明する。
作業機10は、図1、図2及び図3に示されている。作業機10は、ケーシング11、電動モータ12、動力伝達機構13、制御部15及び電源部16を有する。
ケーシング11は、ギヤケース17、カバー18、モータケース19、ハンドル20及び着脱部21を有する。ハンドル20はモータケース19に接続され、着脱部21はモータケース19及びハンドル20に接続されている。電動モータ12は、モータケース19内に設けられている。トリガ22はハンドル20に取り付けられ、作業者はハンドル20を手でつかみ、かつ、トリガ22に操作力を付加及び解除可能である。トリガスイッチ23がハンドル20内に設けられている。トリガスイッチ23は、トリガ22に対する操作力の付加及び解除を検出し、かつ、トリガ22の操作量も検出する。
電源部16は着脱部21に対して取り付け及び取り外しが可能である。電源部16は、収容ケース24と、収容ケース内に設けた電池セルと、を有する。電池セルは、一例としてリチウムイオン電池、ニッケル水素電池、リチウムイオンポリマー電池、ニッケルカドミウム電池の何れかを用いることができる。電池セルは、二次電池または一次電池の何れでもよい。電源部16は、直流電源である。
電動モータ12は動力、具体的には回転力を発生するものであり、電動モータ12は、ロータ25及びステータ26を有する。ステータ26は、モータケース19に固定されている。ロータ25は回転軸27に固定されている。図4に示すように、ロータ25に永久磁石28が取り付けられている。異なる極性の永久磁石28が、ロータ25の回転方向に交互に設けられている。回転軸27は軸受29により支持され、かつ、中心線A2を中心として回転可能である。
動力伝達機構13は、減速機構30、出力軸31、カム部材32及びアーム33を有する。減速機構30は、ギヤケース17内に設けられている。減速機構30は、第1減速部88、第2減速部35、第3減速部36、第4減速部37を有する。第1減速部88は、回転軸27に設けられた第1駆動ギヤ38と、第1駆動ギヤ38に噛み合う第1従動ギヤ39と、を有する。
第1従動ギヤ39は、第1回転軸40に取り付けられている。第1回転軸40の外周面に第2駆動ギヤ41が設けられている。第1回転軸40は軸受42により回転可能に支持されている。第2減速部35は、第2駆動ギヤ41と、第2駆動ギヤ41に噛み合う第2従動ギヤ43と、を有する。第2従動ギヤ43は、第2回転軸44に取り付けられている。第2回転軸44は軸受45により回転可能に支持されている。第2回転軸44の外周面に第3駆動ギヤ46が設けられている。第3減速部36は、第3駆動ギヤ46と、第3駆動ギヤ46に噛み合う第3従動ギヤ47と、を有する。
第3従動ギヤ47は、第3回転軸48に取り付けられている。第3回転軸48の外周面に第4駆動ギヤ49が設けられている。第3回転軸48は軸受50により回転可能に支持されている。第4減速部37は、第4駆動ギヤ49と、第4駆動ギヤ49に噛み合う第4従動ギヤ51と、を有する。第4従動ギヤ51は、出力軸31に取り付けられている。出力軸31は軸受52により回転可能に支持されている。
出力軸31は、中心線A1を中心として回転可能である。中心線A1と中心線A2とが平行に配置されている。出力軸31は、ギヤケース17の内部、カバー18の内部、ケーシング11の外部B1に亘って設けられている。ギヤケース17内に角度検出センサ53が設けられている。角度検出センサ53は、出力軸31の回転角度を検出して信号を出力する。角度検出センサ53は、一例として可変抵抗器を用いることが可能である。
可変抵抗器は、回転子、摺動片及び抵抗体を有する。回転子は、出力軸31と共に回転及び停止可能である。摺動片は、回転子と一体で回転する。摺動片は抵抗体と電気的に接続され、抵抗体は、信号を出力する端子を有する。出力軸31の回転角度に応じて抵抗体の抵抗が変化し、かつ、端子から出力される信号の電圧が変化する。
出力軸31のうち、ケーシング11の外部B1に配置されている箇所の外面にローラ54が取り付けられている。ローラ54は出力軸31に対して回転可能である。プレート55がカバー18に取り付けられている。プレート55は一例として金属製である。プレート55の上方には円板56が設けられており、押圧軸57はプレート55及び円板56を貫通している。プレート55には、押圧軸57の軌道に沿って中心線A1方向に貫通するガイド孔が設けられている。ガイド孔は、便宜上、図示していない。ガイド孔は、中心線A1を中心として円弧状に設けられており、ガイド孔に沿って押圧軸57が移動する際に円板56は中心線A1を中心として回転する。
カム部材32はカバー18内に設けられ、かつ、出力軸31に取り付けられている。カム部材32の外周にカム面34が設けられている。カム面34は、中心線A1に対して垂直な平面内で湾曲している。カム部材32に押圧軸57が取り付けられている。押圧軸57の一部はガイド孔を介して外部B1に配置されている。押圧軸57の外面にローラ58が取り付けられている。ローラ58は、押圧軸57に対して回転可能である。押圧軸57に対するローラ58の回転中心は、中心A5である。図3において、カム部材32が中心線A1を中心として所定角度の範囲内で作動及び停止すると、ローラ58は中心線A1を中心とする円弧状の作動範囲、つまり、所定角度の範囲内で作動及び停止可能である。
アーム33はカバー18内に設けられている。アーム33は中心線A1に対して垂直な平面内で、支持軸59を支点として、具体的には中心A4を中心として所定角度の範囲内で作動可能である。アーム33にローラ60及び可動切断刃61が取り付けられている。ローラ60は回転可能である。付勢部材62がカバー18内に設けられている。付勢部材62は、アーム33を支持軸59を中心として反時計回りに付勢する。付勢部材62は、一例として金属製のスプリングである。ローラ60は、付勢部材62の付勢力でカム面34に押し付けられる。カム部材32が作動すると、ローラ60はカム面34に接触した状態で転動する。
固定切断刃63がカバー18に固定されている。可動切断刃61及び固定切断刃63に用いる材料は、一例として、炭素鋼または超硬合金である。固定切断刃63と可動切断刃61との間に、空間C1が形成される。可動切断刃61は、固定切断刃63に対して接近及び離間可能である。
図2に示す反力要素64及び規制要素65が、カバー18に取り付けられている。反力要素64と規制要素65との間に空間C2が形成されている。また、反力要素64は、規制要素65に対して移動可能である。反力要素64を移動すると、空間C2の大きさを変更可能である。反力要素64及び規制要素65は、一例として金属製または合成樹脂製である。
図2に示すシャッタ87が、カバー18に設けられている。シャッタ87は、中心A4を中心として円弧状に作動可能である。作業者がシャッタ87を作動させると、シャッタ87は空間C2の一部を開閉する。
ケーシング11の一部、例えばモータケース19に操作ダイヤル66が設けられている。操作ダイヤル66は、モータケース19に対して回転及び停止可能に設けられている。作業者が操作ダイヤル66を操作すると、切断モードと曲げモードとを切り替え可能である。作業者が切断モードを選択すると、ローラ58の作動角度は、例えば、240度に固定される。作業者が曲げモードを選択すると、ローラ58の作動角度は、例えば、0度を超え、かつ、180度以下の範囲内で、段階的に設定可能である。ローラ58の作動角度は、一例として、45度、90度、135度、180度の何れかに設定可能である。
また、ケーシング11の一部、例えば、図2に示すハンドル20とモータケース19との接続箇所の外面に、再現モードスイッチ86が設けられている。作業者は再現モードスイッチ86を操作して、再現モードスイッチ86をオンまたはオフさせる。作業者は、前回の曲げ加工と今回の曲げ加工とを、同一条件で行う場合に、再現モードスイッチ86をオンする。作業者は、前回の曲げ加工と今回の曲げ加工とを、異なる条件で行う場合に、再現モードスイッチ86をオフする。曲げ加工の同一条件とは、曲げ対象物84の外径、材質、硬度等が同じであることを意味する。
作業機10の制御系を、図4を参照して説明する。電動モータ12は、一例として3相交流型のブラシレスモータである。ステータ26は、3相のコイルU1,V1,W1を有する。また、3個の磁気センサ67が設けられており、3個の磁気センサ67は、永久磁石28の磁界を検出して信号を出力する。3個の磁気センサ67は、3相のコイルU1,V1,W1に対応して設けられている。3個の磁気センサ67は、一例としてホール素子を用いることができる。
図1に示すように、基板68がモータケース19内に設けられている。基板68にインバータ回路69が設けられている。インバータ回路69は、3相フルブリッジインバータ回路である。インバータ回路69は、スイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6を有する。スイッチング素子Q1のドレインは、電源部16のプラス端子16Aに接続されている。スイッチング素子Q1のソースは、スイッチング素子Q4のドレインに接続されている。スイッチング素子Q4のソースは、電源部16のマイナス端子16Bに接続されている。スイッチング素子Q1のソース及びスイッチング素子Q4のドレインは、リード線70を介してコイルU1に接続されている。
スイッチング素子Q2のドレインは、電源部16のプラス端子16Aに接続されている。スイッチング素子Q2のソースは、スイッチング素子Q5のドレインに接続されている。スイッチング素子Q5のソースは、電源部16のマイナス端子16Bに接続されている。スイッチング素子Q2のソース及びスイッチング素子Q5のドレインは、リード線71を介してコイルV1に接続されている。
スイッチング素子Q3のドレインは、電源部16のプラス端子16Aに接続されている。スイッチング素子Q3のソースは、スイッチング素子Q6のドレインに接続されている。スイッチング素子Q6のソースは、電源部16のマイナス端子16Bに接続されている。スイッチング素子Q3のソース及びスイッチング素子Q6のドレインは、リード線72を介してコイルW1に接続されている。コイルU1,V1,W1は、相互に接続されており、各コイルU1,V1,W1は、一例として、スター結線されている。
電動モータ12に電流を供給すると回転軸27が回転する。また、電動モータ12に電流を供給する向きを変更すると、回転軸27の回転方向を切り替え可能である。
制御部15は、演算部73、インバータ駆動部74、回転子位置検出回路75、電流検出回路76、電圧検出回路77、回転角度検出センサ78、電池温度検出回路79、モータ温度検出回路80を備えている。インバータ駆動部74は、スイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6のゲートにそれぞれ接続されている。
3個の磁気センサ67の検出信号は、回転子位置検出回路75を介して演算部73に送られる。電流検出回路76は、電流検出用抵抗RSの両端に接続されており、電流検出回路76は、電動モータ12に供給される電流値を検出する。電流検出回路76から出力された信号は、演算部73に入力される。また、操作ダイヤル66から出力された信号、トリガスイッチ23から出力された信号、角度検出センサ53から出力された信号は、演算部73に入力される。電源部16の温度を検出する温度センサ81が設けられている。温度センサ81から出力される信号は、電池温度検出回路79を介して演算部73に入力される。電動モータ12の温度を検出する温度センサ82が設けられている。温度センサ82から出力される信号は、モータ温度検出回路80を介して演算部73に入力される。再現モードスイッチ86のオンまたはオフ信号は、演算部73に入力される。
演算部73は、マイクロプロセッサ、タイマ及びメモリを備え、メモリには、制御プログラム、演算式およびデータなどが記憶されている。演算部73は、入力される信号を処理して、電動モータ12の回転軸27の回転方向の位置、回転角度、回転速度及び回転数、出力軸31の回転方向の位置、回転角度及び回転速度を演算する。演算部73は、回転軸27の回転方向を設定し、回転軸27の回転タイミング及び停止タイミングを決定し、回転軸27の目標回転速度及び目標回転数を定め、インバータ駆動部74へ信号を出力する。演算部73は、トリガ22の操作量に応じて、回転軸27の目標回転速度を定める。トリガ22の操作量が相対的に多いと、回転軸27の目標回転速度は相対的に高くなる。回転軸27の実際の回転速度は、電動モータ12のステータ26に対する単位時間当たりの電力の供給割り合いに応じた値となる。
インバータ駆動部74が、インバータ回路69のスイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6を制御して、電動モータ12のステータ26に対する単位時間当たりの電力の供給割り合いを制御する。
スイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6は、それぞれ単独でオン・オフが可能である。インバータ駆動部74が、スイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6のゲートにパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)信号をそれぞれ印加することで、スイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6をそれぞれオンする割り合い、つまり、デューティ比を制御する。スイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6のデューティ比に応じて、電動モータ12のステータ26に対する単位時間当たりの電力の供給割り合いが変化する。電動モータ12の回転方向は、3本のコイルU1,V1,W1を流れる電流の向きを切り替えて制御する。
このように、インバータ回路69が整流機能を備えており、電動モータ12は、回転軸27に整流子が取り付けられておらず、整流子に電流を供給するブラシも備えていない。つまり、電動モータ12は、ブラシレスモータである。
次に、作業機10の使用例の概要を説明する。作業者は操作ダイヤル66を操作して切断モードまたは曲げモードの何れかを選択する。切断モードは、図2に示す切断対象物83を、固定切断刃63と可動切断刃61とのせん断作用により、切断する作業を行う前に選択するモードである。曲げモードは、曲げ対象物84を、反力要素64と規制要素65との間に配置し、ローラ58を曲げ対象物84に押し付け、曲げ対象物84を折り曲げる作業を行う前に選択するモードである。切断対象物83及び曲げ対象物84は、一例として棒状の鉄筋である。
切断モードまたは曲げモードの何れが選択されている場合も、トリガ22に操作力が付加されると、停止している電動モータ12の回転軸27が正回転する。回転軸27の回転力は、減速機構30を介して出力軸31に伝達される。第1減速部88は、回転軸27の回転速度に対して第1回転軸40の回転速度を低速とする。第2減速部35は、第1回転軸40の回転速度に対して第2回転軸44の回転速度を低速とする。第3減速部36は、第2回転軸44の回転速度に対して第3回転軸48の回転速度を低速とする。第4減速部37は、第3回転軸48の回転速度に対して出力軸31の回転速度を低速とする。つまり、減速機構30は、回転軸27の回転速度に対して、出力軸31の回転速度を4段階に減速し、かつ、回転軸27から出力軸31に伝達する回転力を増幅する。
電動モータ12の回転軸27が正回転し、回転軸27の回転力が出力軸31に伝達されると、出力軸31は図3で時計回りに回転する。このため、カム部材32は中心線A1を中心として時計回りに作動する。カム部材32が時計回りに作動すると、図2に示すローラ58は、中心線A1を中心とする円周上を移動する。また、カム部材32の作動力は、ローラ60を介してアーム33に伝達される。アーム33は、付勢部材62の付勢力に抗して図3で時計回りに作動し、可動切断刃61は固定切断刃63に接近する。
切断対象物83を切断する場合、図2のように、ケーシング11の側壁11Bが作業場所85に接触した状態で、作業機10が保持される。また、作業者がシャッタ87を操作し、かつ、空間C1に切断対象物83を置いた後、作業者がトリガ22に操作力を付加する。電動モータ12の回転軸27が正回転すると、図3に示すカム部材32は時計回りに作動し、ローラ58が初期位置から図2で時計回りに作動する。また、カム部材32の作動力は、ローラ60を介してアーム33に伝達され、アーム33は図3で時計回りに作動する。
このため、可動切断刃61が固定切断刃63に近づく。言い換えると、可動切断刃61と固定切断刃63との間に形成される有効角度θ1は、小さくなる。作動角度R2が240度以上であると、有効角度θ1は、0度未満になる。つまり、中心線A1に対して垂直な平面内で、固定切断刃63と可動切断刃61とが一部で重なる。
有効角度θ1は、直線A7と直線A8との間に形成される鋭角側の角度である。直線A7は、中心A4を通り、かつ、可動切断刃61の先端に接する。直線A8は、中心A4を通り、かつ、固定切断刃63の先端に接する。
作業機10は、図2に示すように、中心線A1に対して垂直な平面内おいて、ローラ58が反力要素64に最も接近した状態における中心A5の位置を、初期位置として定義可能である。ローラ58が初期位置に停止している状態で、中心線A1及び中心A5は、直線A3上に位置する。
制御部15は、切断対象物83の切断が完了した後、電動モータ12を一定時間停止させ、次いで、電動モータ12の回転軸27を逆回転する。制御部15は、ローラ58が初期位置に戻ると、電動モータ12を停止させる。
図2において、ローラ58の初期位置に対するローラ58の作動位置は、作動角度R2として定義可能である。ローラ58が初期位置で停止していると、作動角度R2は、0度である。作動角度R2が増加することに伴い、有効角度θ1は減少する。作動角度R2は、中心線A1に対して垂直な平面内で、ローラ58が作動して中心A5が移動する範囲内において、直線A3と直線A6との間に形成される角度である。ローラ58が初期位置とは異なる位置にある状態で、中心A5及び中心線A1は、直線A6上に位置する。
これに対して、曲げ対象物84を曲げる場合、図1のように、ケーシング11の脚部11Aが作業場所85に接触した状態に保持される。そして、図2に二点鎖線で示すように、規制要素65と反力要素64との間に曲げ対象物84が置かれていると、ローラ58が曲げ対象物84に押し付けられる。反力要素64は、ローラ58が曲げ対象物84に押し付けられた場合の反力を受け持ち、曲げ対象物84はローラ54を支点として折り曲げられる。
曲げ対象物84の中心線E1は、曲げ加工前において一例として180度の直線である。ローラ58の作動角度R2が増加すると、曲げ対象物84が曲げ加工され、中心線E1の目標とする曲げ角度θ2が増加する。
曲げ対象物84の曲げ加工が完了すると、制御部15は電動モータ12を一定時間停止させた後、電動モータ12の回転軸27を逆回転させる。制御部15は、ローラ58が初期位置に戻ると、電動モータ12を停止させる。
また、制御部15は、曲げモードが選択されていると、曲げ対象物84の曲げ加工が完了してローラ58が停止した時点で、ローラ58が初期位置から停止するまでに作動した角度を、作動角度R3として記憶する。制御部15が記憶する作動角度R3は、最新の曲げ加工におけるローラ58の作動角度である。制御部15は、最新の曲げ加工よりも前に行われた曲げ加工におけるローラ58の作動角度を消去する。
(制御例1)
次に、作業者が切断モードを選択した場合に、制御部15が行う制御の一例を、図5を参照して具体的に説明する。まず、トリガ22に対する操作力が解除され、かつ、電動モータ12が停止していると、ローラ58の中心A5は、図2に示す初期位置に停止している。
制御部15は、トリガ22に操作力が付加されていることを検出すると、図5の制御をスタートし、制御部15は、ステップS1で切断モードが選択されているか否かを判断する。制御部15は、ステップS1でYesと判断すると、ステップS2でローラ58の設定角度R1を検出する。ローラ58の設定角度R1は、切断対象物83を切断するために、作業者が操作ダイヤル66を操作して設定した角度である。設定角度R1は、ローラ58の初期位置に対する作動角度である。本実施形態では、操作ダイヤル66を操作して切断モードを選択すると、設定角度R1が180度を超える角度、一例として240度に設定される。
制御部15はステップS3において、図2に示すローラ58の実際の作動角度R2を検出する。作動角度R2は、回転軸27の回転角度、または、出力軸31の回転角度に基づいて推定可能である。制御部15はステップS4において、作動角度R2が設定角度R1以上であるか否かを判断する。
制御部15は、ステップS4でNoと判断すると、ステップS5でトリガ22に操作力が付加されているか否かを判断する。制御部15は、ステップS5でNoと判断すると、ステップS6で電動モータ12の停止を維持し、ステップS2に進む。
制御部15は、ステップS5でYesと判断すると、ステップS7で電動モータ12の回転軸27を正回転させる。制御部15は、トリガ22の操作量に基づいて、回転軸27の目標回転速度を求める。制御部15は、電動モータ12に供給する電流値を、回転軸27の目標回転速度に応じて制御する。
回転軸27の回転力は、減速機構30を介して出力軸31に伝達される。回転軸27が正回転すると、図3に示す出力軸31及びカム部材32は、時計回りに回転する。また、カム部材32の作動力は、ローラ60を介してアーム33に伝達される。アーム33は、付勢部材62の付勢力に抗して時計回りに作動し、可動切断刃61は固定切断刃63に接近する。
固定切断刃63に対する可動切断刃61の位置は、ローラ58の作動角度R2に応じて定まる。作動角度R2が増加すると、可動切断刃61が固定切断刃63に接近し、有効角度θ1が減少する。そして、可動切断刃61と固定切断刃63とのせん断力により、切断対象物83の切断が開始される。
制御部15は、ステップS8において、切断対象物83の切断が完了したか否かを判断する。制御部15は、例えば、電動モータ12に供給される電流値が低下した場合に、切断対象物83の切断が完了したと判断可能である。また、制御部15は、トリガ22の操作量が変化せず、かつ、回転軸27の回転速度が所定値を超えると、切断対象物83の切断が完了したと判断することも可能である。回転軸27の回転速度は、回転子位置検出回路75の信号を処理して求められる。
制御部15は、ステップS8でNoと判断すると、ステップS9において、作動角度R2を検出する。制御部15は、ステップS9に次ぐステップS10において、作動角度R2が設定角度R1以上であるか否かを判断する。ステップS10は、ローラ58の作動角度R2に基づいて、切断対象物83の切断が完了したか否かを判断する意味である。制御部15がステップS10でNoと判断するということは、切断対象物83の切断が完了していないことになるため、ステップS5に進む。
制御部15がステップS10でYesと判断するということは、切断対象物83の切断が完了していることになるため、ステップS11で電動モータ12を停止させる。また、制御部15は、ステップS8でYesと判断した場合も、ステップS11に進む。
制御部15は、ステップS11に次ぐステップS12において一定時間待機する。また、制御部15は、ステップS4でYesと判断した場合も、ステップS12に進む。制御部15は、ステップS12に次ぐステップS13で、トリガ22に操作力が付加されているか否かを判断する。制御部15は、ステップS13でNoと判断すると、ステップS13の判断を繰り返す。
制御部15は、ステップS13でYesと判断すると、ステップS14で電動モータ12の回転軸27を逆回転させる。回転軸27が逆回転すると、図3に示す出力軸31及びカム部材32は、反時計回りに回転する。また、ローラ60はカム面34に沿って転動し、アーム33は、付勢部材62の付勢力により、反時計回りに作動する。このため、可動切断刃61は固定切断刃63から離間し、有効角度θ1が増加する。
制御部15は、ステップS15でローラ58の作動角度R2を検出し、ステップS16で作動角度R2が作動角度R0以下であるか否かを判断する。作動角度R0は、ローラ58が初期位置に位置することを意味する角度、即ち、0度である。
制御部15は、ステップS16でNoと判断するとステップS13に進み、ステップS16でYesと判断すると、ステップS17で電動モータ12を停止させ、図5の制御を終了する。
図6は、電動モータ12に供給する電流値の変化例を示す線図である。時刻t1よりも前において電動モータに電流は供給されていない。時刻t1で電動モータに対する電流の供給が開始され、電動モータが正回転する。また、時刻t2から切断対象物の切断が開始される。
時刻t3から電流値が一定に制御され、時刻t4から電流値が低下している。つまり、制御部は、時刻t4の後にステップS8でYesと判断する。時刻t5で電動モータを停止させ、一定時間、つまり、時刻t5から時刻t6までの間、電動モータに電流を供給することなく待機する。
時刻t6から電動モータに電流が供給され、電動モータは逆回転している。時刻t7でローラが初期位置に戻ると、電動モータに対する電流の供給が停止される。
このように、制御部15が図5の制御を行うと、ローラ58の作動角度R2が設定角度R1に到達する前に切断対象物83の切断が完了し、制御部15がステップS8でYesと判断すると、制御部15は電動モータ12を停止させる。したがって、制御部15が、ステップS7で電動モータ12の回転軸27を正回転させた時点から、制御部15が、ステップS11で電動モータ12を停止させるまでの作業時間を短縮可能である。
また、ローラ58の作動角度R2が設定角度R1に到達する前に切断対象物83の切断が完了すると、電動モータ12に対する電流の供給を停止する。したがって、制御部15が電動モータ12を正回転させた時点から、電動モータ12を停止させるまでの間に、電動モータ12が消費する電力を低減することが可能である。
(制御例2)
制御部15が、図5のステップS1でNoと判断した場合、つまり、曲げモードが選択されている場合の制御例を図7に示す。図7に示すステップ番号と、図5に示すステップ番号とが同じである場合は、図7のステップで行われる処理、判断が、図5のステップで行われる処理、判断と同じである。
制御部15は、ステップS1でNoと判断すると、ステップS22で再現モードが選択されているか否かを検出する。制御部15は、ステップS22でNoと判断すると、図7に示すステップS2で設定角度R1を検出する。曲げ対象物84を曲げ角度θ2で曲げ加工する状況には、第1の状況と第2の状況とがある。第1の状況は、ローラ58において要求される作動角度を、操作ダイヤル66で設定することが困難な状況である。第2の状況は、ローラ58において要求される作動角度を、操作ダイヤル66で直接設定することが可能な状況である。
先ず、第1の状況で行われる制御を説明する。ローラ58において要求される作動角度が、一例として78度である場合、作業者は、操作ダイヤル66では設定角度R1を78度に設定困難である。そこで、作業者は、78度よりも大きな90度を、仮の設定角度R1として設定する。制御部15がステップS2で検出する設定角度R1は、90度である。
制御部15は、ステップS2に次ぐステップS3Aで作動角度R2を検出する。制御部15はステップS3Aに次ぐステップS4Aにおいて、作動角度R2が設定角度R1以上であるか否かを判断する。制御部15は、ステップS4AでNoと判断すると、ステップS5でトリガ22に操作力が付加されているか否かを判断する。
制御部15は、ステップS5でNoと判断すると、ステップS6を経てステップS2に進む。制御部15は、ステップS5でYesと判断すると、ステップS7で電動モータ12の回転軸27を正回転させる。電動モータ12の回転軸27が正回転すると、作業者は、ステップS9Aでローラ58の作動角度R2を検出、具体的には確認する。
作業者はステップS10Aで作動角度R2が設定角度R1以上であるか否かを判断し、作業者はステップS10AでNoと判断している状態、例えば、作動角度R2が65度である状態で、トリガ22に対する操作力を解除する。すると、制御部15がステップS5でNoと判断し、かつ、ステップS6で電動モータ12を停止させる。
その後、作業者は、ステップS3Aの確認、ステップS4Aの判断、トリガ22に対する操作力の付加を行うと、制御部15がステップS7で電動モータ12を正回転させる。さらに、作業者はステップS9Aの判断を行い、ステップS10AでNoと判断している状態でトリガ22に対する操作力を解除すると、制御部15が電動モータ12を停止させる。上記の操作、確認、判断及び制御を断続的に繰り返し、ローラ58の作動角度R2を微調整する。
作業者は、作動角度R2が、ローラ58において要求される作動角度である78度になったことを確認してステップS4AでNoと判断すると、トリガ22に対する操作力を解除する。すると、制御部15はステップS5でNoと判断し、かつ、ステップS6で電動モータ12を停止させる。
ここで、作業者は、操作ダイヤル66を操作して、設定角度R1を、ローラ58の現時点における作動角度である78度よりも小さい角度、一例として、45度に設定する。制御部15は、ステップS3Aにおいて、ローラ58の現時点の作動角度である78度を、作動角度R2として検出する。
すると、制御部15は、ステップS4AにおいてYesと判断してステップS12Aに進んで一定時間待機し、かつ、ローラ58の現時点の作動角度R2を、最新の作動角度R3として記憶する。制御部15が、ステップS12Aに次いで行うステップS13,S14,S15,S16,S17におけるそれぞれの内容は、図5に示されたステップS13,S14,S15,S16,S17におけるそれぞれの内容と同じである。
さらに、制御部15が、現時点における作動角度R2を、最新の作動角度R3として記憶する処理は、ステップS12Aとは異なる第1タイミングまたは第2タイミングで行うことも可能である。第1タイミングは、ローラ58の現時点の作動角度R2が、初期位置に対応する0度よりも大きい状態で、作業者が操作ダイヤル66を操作して、設定角度R1を減少させたタイミングである。
第2タイミングは、作業者が操作ダイヤル66を操作して、現時点の作動角度R2よりも小さい角度を、設定角度R1として設定したタイミングである。第1タイミング及び第2タイミングは、例えば、図7のステップS2のタイミングである。
なお、作業者がローラ58の作動角度R2を確認する作業、及び作動角度R2が設定角度R1以上であるか否かを判断する作業は、作業者が目視するか、または冶具、あるいは目盛り等を用いて行う。目盛りは、一例としてプレート55の表面に、中心線A1を中心として円弧状に配置可能である。
次に、第2の状況において、ステップS2以降の制御を行う例を説明する。第2の状況において、作業者が設定する設定角度R1は、曲げ対象物84を曲げ角度θ2で曲げ加工する場合に要求される角度である。また、制御部15は、ステップS3Aでローラ58の作動角度R2を検出し、制御部15は、ステップS4Aにおいて、作動角度R2が設定角度R1以上であるか否かを判断する。
さらに、制御部15は、ステップS9Aにおいて、ローラ58の作動角度R2を検出し、かつ、ステップS10Aにおいて、作動角度R2が設定角度R1以上であるか否かを判断する。制御部15は、ステップS10AでNoと判断するとステップS5に進む。制御部15は、ステップS10AでYesと判断すると、ステップS11を経由してステップS12Aに進んで一定時間待機し、かつ、ローラ58の現時点における作動角度R2を、最新の作動角度R3として記憶する。
次に、制御部15がステップS22でYesと判断した場合の例を説明する。制御部15は、ステップS22でYesと判断すると、ステップS41において、作動角度R3が記憶されているか否かを判断する。制御部15は、ステップS41でNoと判断すると、ステップS2に進む。
制御部15は、ステップS41でYesと判断すると、ステップS42で作動角度R3を読み込み、ステップS43において、ローラ58の現時点の作動角度R2を検出する。制御部15はステップS44において、作動角度R2が作動角度R3以上であるか否かを判断する。
制御部15は、ステップS44でNoと判断すると、ステップS45でトリガ22に操作力が付加されているか否かを判断する。制御部15は、ステップS45でNoと判断すると、ステップS46で電動モータ12の停止を維持し、ステップS42に進む。
制御部15は、ステップS45でYesと判断すると、ステップS47で電動モータ12の回転軸27を正回転させる。出力軸31及びカム部材32は、図3で時計回りに回転し、曲げ対象物84の曲げ加工が行われる。
制御部15は、ステップS48において、ローラ58の作動角度R2を検出し、制御部15は、ステップS49で作動角度R2が作動角度R3以上であるか否かを判断する。制御部15はステップS49でNoと判断すると、曲げ対象物84の曲げ加工が完了していないことになるため、ステップS45に進む。
制御部15がステップS49でYesと判断すると、曲げ対象物84の曲げ加工が完了していることになるため、ステップS50で電動モータ12を停止させ、ステップS12Aに進む。つまり、制御部15は、今回の曲げ加工におけるローラ58の現時点の作動角度R2を、最新の作動角度R3として記憶し、前回までに記憶していた作動角度R3を消去する。また、制御部15は、ステップS44でYesと判断すると、ステップS12Aに進む。
このように、今回に曲げ加工を行う場合におけるローラ58の作動角度R2を、前回に曲げ加工を行った場合に記憶したローラ58の作動角度R3と同じにすることが可能である。したがって、曲げ対象物84の曲げ加工を同一条件で複数回繰り返す場合に、作業性が低下することを抑制できる。また、複数の曲げ対象物84毎に、曲げ角度θ2がばらつくこと、つまり、曲げ角度θ2が不揃いとなること、を抑制できる。
特に、要求される曲げ角度が、操作ダイヤル66の操作によって選択することが困難なほど細かく、かつ、精度であることが必要となる場合がある。このようなる場合は、前回において曲げ対象物84を曲げ加工したときのローラ58の作動角度R2を、作動角度R3として記憶し、今回、曲げ対象物84を曲げ加工する際に、ローラ58の作動角度R2として再現可能である。
このような操作及び制御によって、目視による曲げ角度の微調整を1度行えば、次の作業からは再現モードを使用してトリガ22を引いたままにすればよい。すると、操作ダイヤル66の設定値に関わらず、細かい角度の曲げ作業を、精度よく繰り返すことができる。したがって、複数の曲げ対象物84を同じ曲げ角度θ2で順次曲げ加工する場合に、曲げ対象物84の曲げ加工を開始してから完了するまでの作業時間を、個々に短縮可能であり、曲げ対象物84の曲げ作業の効率が向上し、かつ、作業機10の操作性が向上する。
作業機10は、ケーシング11の側壁11Bを作業場所85に接触させることなく、作業者が作業機10を空中で保持し、切断対象物83の切断作業、または、曲げ対象物84の曲げ作業を行うことも可能である。
作業機10及び制御例1で説明した事項の技術的意味の一例は、次の通りである。固定切断刃63は、第1切断刃の一例である。可動切断刃61は、第2切断刃の一例である。作業機10は、作業機の一例である。固定切断刃63に対する可動切断刃61の位置のうち、切断対象物83の切断を完了させることの可能な位置が、目標位置の一例である。目標位置は、設定角度R1に対応する有効角度θ1で表すことが可能である。
演算部73は、検出部及び第2検出部の一例である。演算部73、回転子位置検出回路75及び電流検出回路76は、第1検出部の一例である。角度検出センサ53、演算部73及び回転子位置検出回路75は、第3検出部の一例である。
電動モータ12、制御部15、インバータ駆動部74及びインバータ回路69は、第1制御部の一例である。演算部73、インバータ駆動部74及びインバータ回路69は、第2制御部の一例である。
可動切断刃61が固定切断刃63から最も離れている位置が、第2可動切断刃の初期位置である。ローラ58が初期位置で停止していると、可動切断刃61が固定切断刃63から最も離れている。電動モータ12は、モータ及び電動モータの一例である。押圧軸57及びローラ58は、曲げ加工部の一例である。操作ダイヤル66は、モード切替部の一例である。演算部73は、モード検出部の一例である。減速機構30、出力軸31及びカム部材32は、第1動力伝達部材の一例である。出力軸31及びローラ58は、支持要素の一例である。反力要素64は、反力要素の一例である。ローラ60及びアーム33は、第2動力伝達部材の一例である。
作業機10及び制御例2で説明した事項の技術的意味の一例は、次の通りである。ローラ58及び反力要素64は、支持部の一例である。曲げ対象物84は、曲げ対象物一例である。カム部材32、押圧軸57及びローラ58は、曲げ加工部の一例である。ステップS4AでYesと判断された時点、ステップS10AでYesと判断された時点、ステップS11の処理を行う時点は、曲げ対象物の曲げ加工を終了した時点の一例である。設定角度R1は、目標位置の一例である。ローラ58の実際の作動角度R2は、曲げ加工部の停止位置の一例である。演算部73は、記憶部の一例である。
制御部15が行うステップS42の処理、ステップS49でYesと判断してステップS50に進む処理が、再現制御の一例である。電動モータ12は、モータの一例である。制御部15は、制御部の一例である。可動切断刃61は、切断刃の一例である。操作ダイヤル66は、加工モード切替部の一例である。
再現モードスイッチ86は、制御モード選択部の一例である。図7のステップS22でYesと判断され、かつ、ステップS41でYesと判断されて行う処理及び判断が、第1モードの一例である。図5のステップS22でNoと判断されて行う処理、判断が、第2モードの一例である。制御部15及びインバータ回路69が、制御部の一例である。磁気センサ67、回転子位置検出回路75、角度検出センサ53及び演算部73が、位置検出部の一例である。
操作ダイヤル66及び演算部73は、目標位置設定部の一例である。図7に示すステップS7の処理が、第1制御の一例である。ステップS10AでYesと判断され、かつ、ステップS12Aを経由してステップS14に進む処理が、第2制御の一例である。また、ステップS4AでYesと判断され、かつ、ステップS12Aを経由してステップS14に進む処理が、第2制御の一例である。
作業機は、開示した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、モード切替部は、回転可能なダイヤルの他、直線状に移動可能なレバーまたはボタン、移動しないタッチパネルを含む。
制御部は、電気部品または電子部品の単体でもよいし、複数の電気部品または複数の電子部品を有するユニットでもよい。電気部品または電子部品は、プロセッサ、制御回路及びモジュールを含む。
また、切断モードにおいては、電流値の減少によって切断終了を検知するようにしたが、電流値の増加によって切断開始位置を検出・記憶するようにしても良い。この場合、鉄筋の径を記憶することができるので、例えば同径の鉄筋を連続して切断する際は、切断刃を初期位置まで戻さずに、切断開始位置の直前位置まで戻すことで、迅速な連続作業が可能となる。また、電力消費量の増加を抑えることができる。なお、鉄筋は必ずしも同径のものを連続して加工するとは限らないので、切断開始位置の記憶、及び記憶した情報を利用した制御は、作業者が選択的にオン・オフできるようにするとよい。