JP2009220214A - 電動工具 - Google Patents
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Abstract
【課題】 モータの回転数及び打撃数を電動工具と着脱可能な外部機器を介してのみ設定又は変更でき、また、実際の作業時の回転数及び打撃数の情報を電動工具の記憶手段に記憶し、その情報を電動工具と着脱可能な外部機器に読込ませ記憶するようにした電動工具を提供する。
【解決手段】 電動工具は電動工具へ着脱することが可能な外部機器13を接続するためのコネクタ9を有しており、記憶手段8は外部機器13を介して設定したい回転数及び打撃数情報を記憶し、制御信号出力部は記憶手段が記憶した回転数及び打撃数に基づき制御信号を出力しモータの回転数を出力するようにした。また、記憶手段8は、作業中の回転数及び打撃数を記憶し、電動工具と着脱可能な外部機器13は情報を読込み記憶するようにした。
【選択図】図2
【解決手段】 電動工具は電動工具へ着脱することが可能な外部機器13を接続するためのコネクタ9を有しており、記憶手段8は外部機器13を介して設定したい回転数及び打撃数情報を記憶し、制御信号出力部は記憶手段が記憶した回転数及び打撃数に基づき制御信号を出力しモータの回転数を出力するようにした。また、記憶手段8は、作業中の回転数及び打撃数を記憶し、電動工具と着脱可能な外部機器13は情報を読込み記憶するようにした。
【選択図】図2
Description
本発明は、ブラシレスDCモータを搭載した電動工具に関するものである。
インパクトドライバ等の電動工具を用いたネジ等の締め付けの際に、トリガスイッチの押込み量に応じてモータの回転数が変わる工具においては、トリガスイッチの押込み量を、経験或いは勘に基づき微妙に調整しながら作業を行なっていた。そのため、締め付け量に過不足が生じがちであった。
上述した問題を解決するために、工具本体に回転数や打撃数を設定できる設定手段を設け、作業時に設定された回転数又は打撃数となるように制御する工具が発明されている。
上述した電動工具は、様々な用途及び場所で用いられているが、主な用途として自動車工場における製品のネジ締め作業というものが挙げられる。自動車工場においては製品の性質状高い安全性が求められるため、ネジ締めを要する製品の組み立て工程において厳格な管理が必要であり、定められた回転数及び打撃数でネジ締めを行なう必要がある。
従来のように、工具本体においてモータの回転数や打撃数を変更できる仕様の工具では、作業者が不意に定められた設定を変更してしまう場合も考えられる。
また、自動車工場においてはより厳格な管理のため実際の作業時にどのぐらいの力でネジを締めたかということを記録する必要もある。従来の電動工具では回転数及び打撃数を設定することはでるが、実際の回転数や打撃数を記録することはできない。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、モータの回転数及び打撃数を電動工具と着脱可能な外部機器を介してのみ設定又は変更でき、また、実際の作業時の回転数及び打撃数の情報を電動工具の記憶手段に記憶し、その情報を電動工具と着脱可能な外部機器に読込ませ記憶するようにした電動工具を提供することである。
上記目的を達成するため、永久磁石を備えた回転子と電機子巻線を備えた固定子とからなるブラシレスDCモータと、外部電源から供給される直流電圧をスイッチングして各相の固定子巻線への通電を切り換えて前記ブラシレスDCモータを駆動するインバータ回路と、作業者のトリガ操作により前記ブラシレスDCモータを動作させるトリガスイッチと、前記トリガスイッチをトリガ操作することによって前記インバータ回路を構成するスイッチング素子を制御して前記ブラシレスDCモータの印加電圧を制御する制御信号出力部と、情報を記憶するための記憶手段を有する電動工具であって、前記電動工具は前記電動工具へ着脱することが可能な外部機器を接続するためのコネクタを有しており、前記記憶手段は前記外部機器を介して設定したい回転数情報を記憶し、前記制御信号出力部は前記記憶手段が記憶した回転数に基づき制御信号を出力しモータの回転数を出力するようにしたことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、前記電動工具と着脱可能な前記外部機器を介して前記電動工具の前記記憶手段に記憶した回転数の情報は、前記電動工具本体単独では変更することができず、前記電動工具と着脱可能な外部機器を介してのみ変更可能としたことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、前記電動工具本体に取り付けられた先端工具に回転打撃力を間欠的に伝導させるための回転打撃機構部と、前記打撃機構部によって打撃された打撃の回数を振動によって検出する打撃センサと、前記制御信号出力部が前記打撃センサによって検出した打撃回数を認識するような構成を有し、前記電動工具の前記記記憶手段は前記電動工具と着脱可能な前記外部機器を介して設定したい打撃数情報を記憶し、前記制御信号出力部は前記記憶手段によって記憶された打撃数を前記打撃センサから検出した場合モータを止めるようにしたことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、前記電動工具と着脱可能な前記外部機器を介して前記電動工具の前記記憶手段に記憶した打撃数の情報は、前記電動工具本体単独では変更することができず、前記電動工具と着脱可能な外部機器を介してのみ変更可能としたことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、前記記憶手段は、前記電動工具作動中に打撃センサにより検出された打撃回数の情報を記憶し、前記電動工具と着脱可能な前記外部機器は前記情報を読込み記憶するようにしたことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、前記ブラシレスモータの回転子の位置を検出するためのホールICを有し、前記記憶手段は、前記ホールICによって検出される位置情報に基づくモータの回転数の情報を記憶し、前記電動工具と着脱可能な前記外部機器は前記情報を読込み記憶するようにしたことを特徴とする。
まず、本発明の実施形態における電動工具の一例として図1に示す電池駆動のインパクトドライバについて説明する。
図1において、電動工具のハウジング101には、ブラシレスDCモータ2と、ブラシレスDCモータ2を駆動や、制御を行なうための制御部6と、モータ102の回転動力を伝達するための伝達機構部104が収容されている。モータ駆動のための電圧源として充電電池1を用いている。尚、モータ駆動のための電圧源としては、充電電池に限定されるものではない。
伝達機構部104は、遊星ギア106とリングギア107で構成される減速機構部、スピンドル108とスピンドル108上に前後動可能に配されたバネ111により付勢されたハンマ109から構成されるインパクト機構部、先端工具を保持可能なアンビル110とアンビル110上に設けられたハンマ109の打撃衝撃が加わりアンビル110を回転させるための突起部112が設けられている。
実際の作業中に伝達機構部104の動作について説明する。負荷が小さい間はスピンドル108からハンマ109を介してアンビル110にそのまま回転が伝達される。負荷が大きくなってくると、ハンマ109はバネ111の弾性力に抗した後退と、バネ111の弾性力の付勢を受けた状態で回転しながらの前進を交互に行なうものである。前進時にハンマ109はその打撃力をアンビル110に回転力として与えて、ネジ締め作業を行なう。また、ハウジング101中央部にはブラシレスDCモータ2を動作させるためのスイッチトリガ10が配置されている。作業者はスイッチトリガ10の操作により電動工具の操作を行なう。
図2は、本実施形態におけるブラシレスDCモータ2の制御回路3の構成を示したものである。
1はDCブラシレスモータ2の駆動源である充電電池である。2はブラシレスDCモータであり、複数の永久磁石2aを埋め込んで構成させる回転子2bと、複数の突極にそれぞれ固定子巻線2dが巻回されている固定子2cとを備えて構成されている。なお、永久磁石2aの配置および永久磁石2aの数や、固定子2cの突極の数など、回転子2bや固定子2cの構造は上記述のものに限られるものではない。また、回転子2bの永久磁石2aに対応するようにホールIC3、4、5が設けてあり、回転子2bの回転位置を検出する。この構成におけるモータの制御部6は、ホールIC3、4、5で検出される回転子の回転位置検出信号を入力ポート6bに入力し、その情報に基づいて適正な固定子巻線への通電を行い、回転子を回転させている。また、前記回転位置検出信号に基づいて制御部6は、モータの回転数の検出も行っている。
6は制御部であり、本実施形態においてはマイクロコンピュータを用いている。制御部であるマイクロコンピュータは、A/Dポート6a、入力ポート6b、タイマ6cを有している。
7は、ブラシレスDCモータ2に通電する電流を制御する3相インバータブリッジであり、スイッチング素子7a、7b、7c、7d、7e、7fから構成されている。
電動工具にはコネクタのメス部9、外部機器13にはコネクタのオス部13aが設けられており、外部機器はこのコネクタを介して外部機器に着脱可能な構成となっている。外部機器13は前記コネクタのオス部13aの他に、回転数及び打撃数を設定する設定手段13b、及び記憶手段13cを有している。外部機器13の設定手段13aにおいて設定された回転数及び打撃数はコネクタを介して記憶手段8に記憶される。本実施形態においては記憶手段としてEEPROMを想定している。
作業者がスイッチトリガ10が押した場合、制御部6のA/Dポート6aにおいてスイッチトリガが押されたことを認識する。その後、制御部6は前記記憶手段8において格納されている、ある設定された回転数に応じてゲートドライバ11を介して、3相インバータブリッジ7のスイッチング素子7a、7b、7c、7d、7e、7fをタイマモジュール6dによりデューティー制御する。すなわち、回転数が高い場合はデューティー比を上げ、逆に低い場合は下げるように制御する。このデューティー比は設定された回転数によって決定される。
また、12は打撃センサであり打撃数を振動によって検出する。検出信号は制御部6の入力ポート6bに入力される、制御部6は打撃数をカウントすることができる。この打撃数及び先に述べた回転数は記憶手段8に記憶される。この記憶された打撃数及び回転数の情報はコネクタを介して外部機器13の記憶手段13cが読込み記憶できるようにしている。
次に、本実施形態における動作の一例を図3のフローチャートを用いて説明する。
まず、制御部6はスイッチトリガが押されたか否かを検出する(ステップ301)。スッチトリガが押されたか否かは制御部6のA/Dポート6aにおいて入力が認識できたか否かによって判別する。
ステップ301において、スイッチトリガが押されたと認識した場合は、制御部6は、記憶手段8に格納された予め設定されている回転数・打撃数を読み込む(ステップ302)。この回転数・打撃数はコネクタを介して外部機器13の設定手段13bによって設定されたものであり、基本的にはこの設定は外部機器のみにおいて設定され得るものであり工具本体単独では変更できないようになっている。
次に、制御部6はステップ302において設定された回転数応じて、ゲートドライバ10を介して、3相インバータブリッジ7のスイッチング素子7a、7b、7c、7d、7e、7fをタイマモジュール6dによりデューティー制御する(ステップ303)。すなわち、回転数が高い場合はデューティー比を上げ、逆に低い場合は下げるように制御する。このデューティー比は設定された回転数によって決定される。
前記したように、制御部6が3相インバータブリッジ7のスイッチング素子7a、7b、7c、7d、7e、7fをデューティー制御することによってモータの固定子巻線への通電が行なわれモータが所定の回転数で回転するが、この時、制御部6はホールIC3、4、5で検出される回転子の回転位置検出信号に基づき回転数を検出する(ステップ304)。
検出された回転数の情報は、記憶手段8に記憶される(ステップ305)。
次に、打撃センサ11で打撃数を検出する(ステップ306)。本実施形態で示したインパクトドライバの場合打撃時に振動を伴う。打撃センサはこの振動を検出することによって打撃数を検出するものである。検出信号は制御部6の入力ポート6bに入力される、制御部6は打撃数をカウントすることができる。
カウントした打撃数は記憶手段8に記憶される(ステップ307)。
次に、外部機器により予め設定されている打撃数を制御部6がカウントしたか否かを判別する(ステップ308)。ステップ308において設定された打撃数をカウントしていない場合は、スイッチトリガがオフ状態であるか否かを判別する(ステップ309)。スッチトリガが押されたか否かは制御部6のA/Dポート6aにおいて入力が認識できたか否かによって判別する。
ステップ309においてスイッチトリガがオフ状態であると判別しなかった場合は、ステップ303に戻る。ステップ309においてスイッチトリガがオフ状態であると判別した場合は、制御部6はゲートドライバ10を介して、3相インバータブリッジ7のスイッチング素子7a、7b、7c、7d、7e、7fをオフする(ステップ310)。
また、ステップ308において所定の打撃数がカウントされている場合も、制御部6はゲートドライバ10を介して、3相インバータブリッジ7のスイッチング素子7a、7b、7c、7d、7e、7fをオフする。
スイッチングを止めた後は、スイッチトリガが押されているか否かを検出して(ステップ311)、押されていない場合はステップ301に戻る。
また、ステップ305及び307において記憶手段8において記憶された回転数及び打撃数はコネクタを介して外部機器13を工具に装着し、そのコネクタを介して外部機器の記憶手段13cに記憶する。
1は、充電電池、2はモータ、6は制御部、7は3相インバータブリッジ、8は記憶手段、9はコネクタ、10はスイッチトリガ、13は外部機器。
Claims (6)
- 永久磁石を備えた回転子と電機子巻線を備えた固定子とからなるブラシレスDCモータと、外部電源から供給される直流電圧をスイッチングして各相の固定子巻線への通電を切り換えて前記ブラシレスDCモータを駆動するインバータ回路と、作業者のトリガ操作により前記ブラシレスDCモータを動作させるトリガスイッチと、前記トリガスイッチをトリガ操作することによって前記インバータ回路を構成するスイッチング素子を制御して前記ブラシレスDCモータの印加電圧を制御する制御信号出力部と、情報を記憶するための記憶手段を有する電動工具であって、前記電動工具は前記電動工具へ着脱することが可能な外部機器を接続するためのコネクタを有しており、前記記憶手段は前記外部機器を介して設定したい回転数情報を記憶し、前記制御信号出力部は前記記憶手段が記憶した回転数に基づき制御信号を出力しモータの回転数を出力するようにした電動工具。
- 請求項1記載の電動工具において、前記電動工具と着脱可能な前記外部機器を介して前記電動工具の前記記憶手段に記憶した回転数の情報は、前記電動工具本体単独では変更することができず、前記電動工具と着脱可能な外部機器を介してのみ変更可能とした電動工具。
- 請求項目1または2の何れか一に記載の電動工具において、前記電動工具本体に取り付けられた先端工具に回転打撃力を間欠的に伝導させるための回転打撃機構部と、前記打撃機構部によって打撃された打撃の回数を振動によって検出する打撃センサと、前記制御信号出力部が前記打撃センサによって検出した打撃回数を認識するような構成を有し、前記電動工具の前記記記憶手段は前記電動工具と着脱可能な前記外部機器を介して設定したい打撃数情報を記憶し、前記制御信号出力部は前記記憶手段によって記憶された打撃数を前記打撃センサから検出した場合モータを止めるようにした電動工具。
- 請求項3記載の電動工具において、前記電動工具と着脱可能な前記外部機器を介して前記電動工具の前記記憶手段に記憶した打撃数の情報は、前記電動工具本体単独では変更することができず、前記電動工具と着脱可能な外部機器を介してのみ変更可能とした電動工具。
- 請求項1乃至4の何れか一に記載の電動工具において、前記記憶手段は、前記電動工具作動中に打撃センサにより検出された打撃回数の情報を記憶し、前記電動工具と着脱可能な前記外部機器は前記情報を読込み記憶するようにした電動工具。
- 請求項1乃至意5の何れか一に記載の電動工具において、前記ブラシレスモータの回転子の位置を検出するためのホールICを有し、前記記憶手段は、前記ホールICによって検出される位置情報に基づくモータの回転数の情報を記憶し、前記電動工具と着脱可能な前記外部機器は前記情報を読込み記憶するようにした電動工具。
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