JP4051417B2 - インパクト締付け電動工具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インパクトドライバーやインパクトレンチなどのインパクト締付け電動工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インパクト締付け電動工具は、モータによって回転するハンマーと、ネジなどに係合して回転させるアンビルとを有している。そして、このハンマーとアンビルは相互に衝突して、ハンマーがアンビルを回転させる。
【0003】
この場合に、ハンマーとアンビルの間に所定値以上の力がかかった時には、アンビルに対してハンマーが遊転するように連結されている。
【0004】
このような構成を備えているので、ネジが軽い負荷で螺合する場合には、ハンマーがアンビルを連続的に回転させ、ネジを連続的に締付ける。一方、ネジが締め込まれ、アンビルとハンマーとの間に所定値以上の力がかかると、ハンマーは前記したように遊転を始め、所定角遊転した後にアンビルに衝突する。この遊転と衝突という動作が繰り返されることによって、ハンマーが衝突するためにアンビルは回転し、ネジがその度に締付けられていく。
【0005】
このようなインパクト締付け電動工具の場合に、最終的なネジの締付けトルクは、衝突回数に依存する。このため、従来から締付けトルクを調整する技術として、ハンマーとアンビルの衝突回数を設定する設定手段を設け、この設定手段により設定された回数だけハンマーとアンビルが衝突した時にモータを停止し、適切な締付けトルクでネジを締付ける発明が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0006】
(特許文献1)
特開平5−200677号
(特許文献2)
特開2001−269874
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1及び特許文献2におけるハンマーとアンビルの衝突回数を検知する方法としては、ハンマーの近傍にマイクを取り付け、このマイクで衝突音を拾い、この衝突音に対応して衝突回数をカウントする構造となっている。
【0008】
そのため、インパクト締付け電動工具内部にマイクを設けると共に、マイクから拾った音に基づいて衝突回数をカウントするための回路が必要となり、非常に複雑な構造となる。
【0009】
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、最適の締付けトルクでネジなどを締付けることができるインパクト締付け電動工具を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、モータによって回転するハンマーがアンビルに衝突することにより前記アンビルが回転して、ネジやボルトやナット等の締付け対象を締付けるインパクト締付け電動工具において、前記モータの回転数と、前記アンビルの回転数との差が、予め定められた回転数の差に到達すると、前記モータの回転を停止させるトルク制御回路を有することを特徴とするインパクト締付け電動工具である。
【0011】
請求項2の発明は、ブラシレスDCモータによって回転するハンマーがアンビルに衝突することにより前記アンビルが回転して、ネジやボルトやナット等の締付け対象を締付けるインパクト締付け電動工具において、前記ブラシレスDCモータの回転子の回転位置を検出する回転子位置検出手段と、この回転子位置検出手段からの信号に基づいて前記モータの回転数に関するモータ回転数信号を出力する回転子位置検出回路を有し、前記ブラシレスDCモータへ駆動信号を出力するインバータ回路と、前記インバータ回路を制御するゲートドライブ回路と、前記モータ回転数信号に基づいて前記ゲートドライブ回路をPWM制御する演算回路とを有し、前記アンビルの回転位置を検出するアンビル位置検出手段と、このアンビル位置検出手段からの信号に基づいて前記アンビルの回転数に関するアンビル回転数信号を出力するアンビル位置検出回路を有し、前記締付け対象を締付けるためのトルク設定値を設定するトルク制御スイッチを有し、前記モータ回転数信号に基づく前記モータの回転数と、前記アンビル回転数信号に基づく前記アンビルの回転数との差が、前記トルク設定値に基づいて予め定められた回転数の差に到達すると、前記ブラシレスDCモータの回転を停止させるように前記演算回路へ指示するトルク制御回路を有することを特徴とするインパクト締付け電動工具である。
【0012】
請求項3の発明は、ブラシレスDCモータによって回転するハンマーがアンビルに衝突することにより前記アンビルが回転して、ネジやボルトやナット等の締付け対象を締付けるインパクト締付け電動工具において、前記ブラシレスDCモータの回転子の回転位置を、固定子のコイルへ流れる駆動信号から検出すると共に前記モータの回転数に関するモータ回転数信号を出力する回転子位置検出回路を有し、前記ブラシレスDCモータへ駆動信号を出力するインバータ回路と、前記インバータ回路を制御するゲートドライブ回路と、前記モータ回転数信号に基づいて前記ゲートドライブ回路をPWM制御する演算回路とを有し、前記アンビルの回転位置を検出するアンビル位置検出手段と、このアンビル位置検出手段からの信号に基づいて前記アンビルの回転数に関するアンビル回転数信号を出力するアンビル位置検出回路を有し、前記締付け対象を締付けるためのトルク設定値を設定するトルク制御スイッチを有し、前記モータ回転数信号に基づく前記モータの回転数と、前記アンビル回転数信号に基づく前記アンビルの回転数との差が、前記トルク設定値に基づいて予め定められた回転数の差に到達すると、前記ブラシレスDCモータの回転を停止させるように前記演算回路へ指示するトルク制御回路を有することを特徴とするインパクト締付け電動工具である。
【0013】
【作 用】
請求項1の発明であると、回転子の回転数とアンビルの回転数との回転数差が、予め定められた回転数に到達すると、設定された締付けトルクに到達したとして、モータの回転を停止させ、締付け作業を停止するものである。
【0014】
請求項2及び請求項3の発明であると、回転子の回転数とアンビルの回転数との回転数差が、トルク設定値に基づく回転数に到達すると、設定された締付けトルクに到達したとして、ブラシレスDCモータの回転を停止させ、締付け作業を停止するものである。
【0015】
すなわち、アンビルとハンマーの回転数が同じである場合には、最小のトルクで締付けられ、アンビルの回転数が0であり、モータの回転数が最大の場合には最大のトルクで締付けられている状態となっている。そのため、本発明ではこのアンビルの回転数に着目し、アンビルの回転数とモータの回転数との差が最大になった場合には最大の締付けトルクが発生しており、回転数の差が0の場合には最小の締付けトルクとなっているとする。
【0016】
すると、この回転数の差が締付けトルクに対応しているため、トルク設定値に基づいて回転数の差を規定しておき、この規定した回転数の差と、アンビルと回転子の回転数の差が同じになった場合には、その設定した締付けトルクに到達したものとして、ブラシレスDCモータの回転を停止させる。
【0017】
なお、ハンマーとブラシレスDCモータの回転軸との間に回転数を変速するギアボックスを有している場合には、その変速した回転数の差も考慮しておく。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を、図1から図5に基づいて説明する。
【0019】
本実施例は、インパクト締付け電動工具の一つであるインパクトドライバー10に関するものである。
【0020】
(1)インパクトドライバー10の構成
図1は、本実施例を示すインパクトドライバー10の側面図である。
【0021】
図1に基づいて、インパクトドライバー10の構成について説明する。
【0022】
インパクトドライバー10は、胴部である略円筒状の外形の本体12と、本体12の先端部にドライバー工具が装着されるチャック部13と、ピストル型になるように形成される把持部14とを備えている。
【0023】
本体12の後部には、ブラシレスDCモータ(以下、単にモータという)15と、変速機構であるギアボックス16と締付け機構である締付け部11とが内蔵されている。
【0024】
把持部14は作業者が手で把持できるように形成され、把持状態で指が位置する個所に引金状のトリガースイッチ17が配されている。
【0025】
このトリガースイッチ17の操作により、モータ15を所定の回転速度とトルクによって制御する制御装置18の回路基板が、モータ15の下方に配されている。
【0026】
把持部14の内部には、バッテリー19と、このバッテリー19と電気的に並列に接続された大容量の電源電圧平滑用コンデンサ20が収納されている。
【0027】
本体12の側面には、回転方向を切り替えるための回転方向切替スイッチ26と、可変式のトルク制御スイッチ36が設けられている。
【0028】
(2)打撃部11
(2−1)打撃部11の構造
締付け部11の構造について、図2に基づいて説明する。
【0029】
締付け部11は、ハンマー38と、アンビル40とより構成されている。
【0030】
ギアボックス16の出力軸46には複数の溝48がV字形に形成されており、この出力軸46にハンマー38が遊転可能に配されている。ハンマー38と溝48との間にはボール50が介装されている。この溝48とボール50とによりカム機構が形成され、ハンマー38は出力軸46に対し溝48に沿って相対移動可能となっている。また、ハンマー38と出力軸46との間には、ボール52とワッシャー54を介してコイル状のバネ44が圧縮状態で収容されており、ハンマー38がアンビル40の方向に常時付勢されている。
【0031】
ハンマー38の先端側には、アンビル40が本体12に対しベアリング42を介して回転可能に取り付けられている。このアンビル40の先端にはチャック部13が取り付けられている。
【0032】
アンビル40の後側面、すなわちハンマー38に対応する面には直径方向に伸びる一対の羽根部56が形成されている。また、ハンマー38の前面側、すなわち、アンビル40の側にも直径方向に伸びる爪部58が形成されており、羽根部56と爪部58の側面が当接するように構成されている。
【0033】
アンビル40の回転軸60の先端は、前記したようにチャック部13に連結されているが、この回転軸60には、同軸に円盤状の位置検出板62が取り付けられている。この位置検出板62には、その回転が検出できるようにするために、N極とS極の扇状の永久磁石が配されている(図3参照)。このN極とS極の永久磁石の数は、モータ15の回転子の内部に設けられているN極とS極の永久磁石と同じ態様、すなわち2極配されている。
【0034】
この位置検出用永久磁石64に対応する位置には、その回転状態を検出するためのホール素子H4、H5、H6が配されている。この3個のホール素子H4、H5、H6は本体12内部から突出した固定版70に固定されており、アンビル回転信号S4、S5、S6を出力する。
【0035】
このアンビル40の位置検出用永久磁石64と、3個のホール素子H4、H5、H6の役割については後から説明する。
【0036】
(2−2)締付け部11の作用
この締付け部11において、ネジを軽い負荷で締付けている場合には、ハンマー38はバネ44の力によってアンビル40側に押し付けられている。このため、ギアボックス16の回転がハンマー38とアンビル40に連続的に伝えられ、ネジは連続的に締付けられる。
【0037】
ところが、ネジに対する締付け力が大きくなると、モータ15は回転し続けているため、ハンマー38を引き寄せながらバネ44が縮むため、反発力が溜まる。また、ハンマー38が引き寄せられ、爪部58がアンビル40の羽根部56を乗り越えると、バネ44に蓄えられた力が一気に解放され、ハンマー38は押し付けながら強力に回転する。そして、ハンマー38の爪部58がアンビル40の羽根部56を強力に打撃し、回転だけでは発生しない強力な締付けトルクでネジを締付けるものである。
【0038】
この場合に、締付けトルクがあまり大きくなると、ネジの頭を壊す問題が発生するため、締付けトルクの最大値を設定する必要がある。そのために、トルク制御スイッチ36によって、締付けトルクの最大値を設定する。この設定については後から詳しく説明する。
【0039】
(3)モータ15の構造
モータ15は、3スロット2極のIPM(Interior Permanent Magnet)型ブラシレスDCモータである。
【0040】
固定子には3個の歯部が内方に突出し、各歯部にコイル34が巻き付けられている。そして、この各歯部に巻き付けられたコイル34は、Y結線されて、U相、V相、W相よりなる3相を構成している。
【0041】
このモータ15は2極のIPM型であるので、回転子の内部にN極とS極の永久磁石がそれぞれ内蔵されている。
【0042】
(4)制御装置18の構成
次に、図3を参照してモータ15を制御する制御装置18について説明する。
【0043】
図3はモータ15の制御装置18を示すブロック図である。
【0044】
モータ15のU相、V相、W相の各コイル34へ駆動信号がインバータ回路21から供給される。インバータ回路21を構成する6個のスイッチングトランジスタを用い、モータ15のY結線された3相のコイル34に双方向駆動電流を流して駆動するバイポーラ駆動を行う。バイポーラ駆動の方法としては、120°通電矩形波駆動法が挙げられる。このインバータ回路21は、バッテリー19である直流電源が供給されるが、インバータ回路21とバッテリー19との間には前記した電源電圧平滑用コンデンサ20がバッテリー19と並列に接続されている。
【0045】
モータ15の回転子88の回転位置を検出するホール素子H1、H2、H3からの回転信号S1、S2、S3は回転子位置検出回路23へ出力し、回転子位置検出回路23からモータ回転数信号Aが出力される。
【0046】
インバータ回路21の各スイッチングトランジスタTr1〜Tr6のゲート端子へゲート信号を送るゲートドライブ回路28が設けられ、このゲートドライブ回路28に対しPWM(パルス幅変調)信号を供給する演算回路22が設けられている。この演算回路22は、回転子位置検出回路23からのモータ回転数信号Aと、速度指令回路24からの速度指令信号Bと、回転方向指令回路25からの回転方向指令信号Cに基づいて、PWM信号をゲートドライブ回路28に出力する。
【0047】
速度指令信号Bを出力する速度指令回路24には、前記で説明したトリガースイッチ17が接続され、このトリガースイッチ17の作業者による押圧状態によって速度指令回路24が演算回路22に速度指令信号Bを出力する。すなわち、トリガースイッチ17を多く引くことによってより早く回転するように速度指令信号Bが出力される。
【0048】
本体12にある回転方向切替スイッチ26を正転または逆転に切替えることによって、その回転方向に応じた回転方向指令信号Cを回転方向指令回路25が、演算回路22へ出力する。
【0049】
ゲートドライブ回路28と演算回路22との間にはロック保護回路27が設けられている。このロック保護回路27は、駆動電流がモータ15に出力されているにも係わらず、モータ15の回転がホール素子H1,H2,H3からの回転信号によっては検出されないことを回転子位置検出回路23が検知すると、演算回路22からのゲートドライブ回路28への信号を強制的に遮断する回路である。
【0050】
バッテリー19から出力される駆動電流を検出するための抵抗32が接続され、この抵抗32を流れる駆動電流を検出する過電流保護回路29が設けられている。過電流保護回路29は、抵抗32を流れる駆動電流が設定値以上になった場合には過電流であると判断して演算回路22に回転速度またはトルクを落とすように指示する制御信号を出力する。この制御信号が出力されると、演算回路22は、PWM波形のパルス幅を強制的に狭め、モータ15の出力を低下させる。これにより、モータ15のそれ以上の発熱が抑制され、温度上昇も起こることがなく制御装置18の熱による損傷を防止できる。
【0051】
制御部18には、また、アンビル位置検出回路66とトルク制御回路68が設けられている。
【0052】
アンビル位置検出回路66は、アンビル40の位置検出用永久磁石64に対応する3個のホール素子H4、H5、H6からのアンビル回転信号S4、S5、S6が入力してアンビル40の回転数を検出して、アンビル回転数信号Dを出力する。
【0053】
トルク制御回路68は、アンビル位置検出回路66からのアンビル回転数信号Dと、回転子位置検出回路23からの回転子回転数信号Aが入力し、また、本体12に設けられているトルク制御スイッチ36も接続されている。さらに、トルク制御回路68のメモリには、回転子回転数と、アンビル回転数との差である回転数の差と、トルク制御スイッチ36との対応関係を示す図5のグラフのデータが記憶されている。
【0054】
(5)トルク制御回路68の動作内容
トルク制御回路68は、ネジに対する締付けトルクを制御するものであり、トルク制御スイッチ36によって設定された締付けトルクに対応して、現在締付けているアンビル40のトルク力がこの設定トルク値に到達すると、トルク制御回路68は演算回路22に対しモータ15を停止させる停止信号Eを出力する。
【0055】
以下、その働きについて説明する。
【0056】
インパクトドライバー10を動作させて、ネジの締付けを開始した場合に、締付けトルクが弱い場合には、前記で説明したようにアンビル40とハンマー38とは同じ回転数で回転している。そのため、アンビル40とハンマー38との回転数差は0である。そして、ギアボックス16によるギア比を考慮した上で、モータ15の回転数とアンビル40の回転数を比較した場合であっても、両者の回転数の差は0となっている。この場合に、締付けトルクは最小である。
【0057】
その後、ネジを締付け、次第に締付けトルクが大きくなり、アンビル40の回転数が0となり、モータ15の回転数が最大となって、ハンマー38がアンビル40に対し遊転している場合には、最も締付けトルクが最大となる。すなわち、アンビル40の回転数が0となり、モータ15の回転数が上昇し最大になった場合には、最大の締付けトルクとなる。
【0058】
この観点から、インパクトドライバー10の現在の締付けトルクを計測することができる。具体的には、アンビル40の回転数とモータ15の回転数との差を計算し、回転数に差がなければ締付けトルクは最小であり、その回転数の差が最大となれば最大の締付けトルクとなっている。そこで、トルク制御スイッチ36によって、この回転数の差に対応した締付けトルクを設定し、アンビル40とモータ15の回転数の差が、トルク制御スイッチ36によって設定した回転数の差になった場合には、目的の締付けトルクで締付けられている状態であると判断し、トルク制御回路68は停止信号Eを出力するものである。なお、トルク制御スイッチ36の値と回転数の差とは予め実験によって対応関係を求めておき、トルク制御回路68のメモリに図5に示すグラフのデータとして記憶させておく。
【0059】
以上の関係を、図4のフローチャートに基づいて説明する。
【0060】
ステップ1において、作業者はトルク制御スイッチ36によって、その作業における締付けトルクを設定する。
【0061】
ステップ2において、ネジを締付ける作業を開始する。
【0062】
ステップ3において、トルク制御回路68がモータ15の回転数を検出する。
ステップ4において、トルク制御回路68はアンビル40の回転数を検出する。
【0063】
ステップ5において、モータ15の回転数とアンビル40の回転数との差M1を計算する。
【0064】
ステップ6において、設定した締付けトルクに対応する回転数の差M2をトルク制御回路68はメモリから呼び出す。
【0065】
ステップ7において、M1がM2より大きくなれば、すなわち設定した締付けトルクに到達すればステップ8に進み、そうでなければステップ3に戻る。
【0066】
ステップ8において、設定した締付けトルクに到達しているため、トルク制御回路68は、モータ15を停止するように演算回路22に停止信号Eを出力し終了する。
【0067】
上記の構成により、作業者が設定した締付けトルクに到達すると、モータ15が停止するため、必要以上の締付けトルクでネジを締付けることがなく、ネジの頭を破壊したりすることがない。
【0068】
(変更例1)
上記実施例ではインパクトドライバー10で説明したが、これに限らずインパクトレンチなどの他のインパクト締付け電動工具に適用してもよい。
【0069】
(変更例2)
上記実施例では、モータ15の回転数を3個のホール素子H1、H2、H3を設けて検出したが、これに代えて、センサーレスの制御装置18であってもよい。
【0070】
具体的には、インバータ回路21から固定子のコイル34に流す駆動電流を検知し、これに基づいて回転子の回転位置を検出しモータ15の回転数を求めてもよい。
【0071】
【発明の効果】
以上により本発明のインパクト締付け電動工具であると、設定した締付けトルクでモータが停止するため、ネジなどの被締付け対象物を破壊したりすることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すインパクトドライバーの側面図である。
【図2】締付け部の構造を示す側面図である。
【図3】モータの制御装置のブロック図である。
【図4】トルク制御回路の処理内容を示すフローチャートである。
【図5】トルク制御スイッチの値と回転数の差との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 インパクトドライバー
11 締付け部
15 モータ
17 トリガスイッチ
18 制御装置
21 インバータ回路
22 演算回路
23 回転子位置検出回路
24 速度指令回路
25 回転方向指令回路
26 回転方向切替スイッチ
28 ゲートドライブ回路
29 過電流保護回路
36 トルク制御スイッチ
38 ハンマー
40 アンビル
44 バネ
62 位置検出板
64 永久磁石
66 アンビル位置検出回路
68 トルク制御回路

Claims (3)

  1. モータによって回転するハンマーがアンビルに衝突することにより前記アンビルが回転して、ネジやボルトやナット等の締付け対象を締付けるインパクト締付け電動工具において、
    前記モータの回転数と、前記アンビルの回転数との差が、予め定められた回転数の差に到達すると、前記モータの回転を停止させるトルク制御回路を有する
    ことを特徴とするインパクト締付け電動工具。
  2. ブラシレスDCモータによって回転するハンマーがアンビルに衝突することにより前記アンビルが回転して、ネジやボルトやナット等の締付け対象を締付けるインパクト締付け電動工具において、
    前記ブラシレスDCモータの回転子の回転位置を検出する回転子位置検出手段と、この回転子位置検出手段からの信号に基づいて前記モータの回転数に関するモータ回転数信号を出力する回転子位置検出回路を有し、
    前記ブラシレスDCモータへ駆動信号を出力するインバータ回路と、前記インバータ回路を制御するゲートドライブ回路と、前記モータ回転数信号に基づいて前記ゲートドライブ回路をPWM制御する演算回路とを有し、
    前記アンビルの回転位置を検出するアンビル位置検出手段と、このアンビル位置検出手段からの信号に基づいて前記アンビルの回転数に関するアンビル回転数信号を出力するアンビル位置検出回路を有し、
    前記締付け対象を締付けるためのトルク設定値を設定するトルク制御スイッチを有し、
    前記モータ回転数信号に基づく前記モータの回転数と、前記アンビル回転数信号に基づく前記アンビルの回転数との差が、前記トルク設定値に基づいて予め定められた回転数の差に到達すると、前記ブラシレスDCモータの回転を停止させるように前記演算回路へ指示するトルク制御回路を有する
    ことを特徴とするインパクト締付け電動工具。
  3. ブラシレスDCモータによって回転するハンマーがアンビルに衝突することにより前記アンビルが回転して、ネジやボルトやナット等の締付け対象を締付けるインパクト締付け電動工具において、
    前記ブラシレスDCモータの回転子の回転位置を、固定子のコイルへ流れる駆動信号から検出すると共に前記モータの回転数に関するモータ回転数信号を出力する回転子位置検出回路を有し、
    前記ブラシレスDCモータへ駆動信号を出力するインバータ回路と、前記インバータ回路を制御するゲートドライブ回路と、前記モータ回転数信号に基づいて前記ゲートドライブ回路をPWM制御する演算回路とを有し、
    前記アンビルの回転位置を検出するアンビル位置検出手段と、このアンビル位置検出手段からの信号に基づいて前記アンビルの回転数に関するアンビル回転数信号を出力するアンビル位置検出回路を有し、
    前記締付け対象を締付けるためのトルク設定値を設定するトルク制御スイッチを有し、
    前記モータ回転数信号に基づく前記モータの回転数と、前記アンビル回転数信号に基づく前記アンビルの回転数との差が、前記トルク設定値に基づいて予め定められた回転数の差に到達すると、前記ブラシレスDCモータの回転を停止させるように前記演算回路へ指示するトルク制御回路を有する
    ことを特徴とするインパクト締付け電動工具。
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