JP2004023823A - ブラシレスdcモータの制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】正転時においても逆転時においても目的の特性で回転させることができるブラシレスDCモータの制御装置を提供する。
【解決手段】インパクトドライバーを駆動するブラシレスDCモータ15へ駆動信号を出力するインバータ回路21と、インバータ回路21を制御するゲートドライブ回路28と、ゲートドライブ回路28をPWM制御する演算回路22とを有するものであり、回転子の回転位置を検出する3個のホール素子H1,H2,H3を、固定子の歯部の位置から電気角で30±θ°ずらした状態で配置し、3個のホール素子H1,H2,H3からの回転信号を正転時と逆転時において切り替える位置検出回路23を設けたものである。
【選択図】 図3
【解決手段】インパクトドライバーを駆動するブラシレスDCモータ15へ駆動信号を出力するインバータ回路21と、インバータ回路21を制御するゲートドライブ回路28と、ゲートドライブ回路28をPWM制御する演算回路22とを有するものであり、回転子の回転位置を検出する3個のホール素子H1,H2,H3を、固定子の歯部の位置から電気角で30±θ°ずらした状態で配置し、3個のホール素子H1,H2,H3からの回転信号を正転時と逆転時において切り替える位置検出回路23を設けたものである。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラシレスDCモータの制御装置に関し、正転及び逆転を行う例えば電動ドライバーやインパクトドライバー等の電動工具に用いられるものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ブラシレスDCモータ(以下、単にモータという)は、ホール素子や、このホール素子を内蔵したホールIC等の位置検出素子を用いて回転子の回転位置の検出を行い、この検出した回転子の回転位置に応じて該当する固定子コイルに駆動電流を流して回転する。
【0003】
このとき、電機子反作用等の影響により力率が低下する。そのため、この力率が低下して、逆起電力波形に対して通電波形が遅れ位相となるのを避けるために、位置検出素子の位置を回転方向に進めた位置に取り付けることがある。
【0004】
しかし、回転方向に位置検出素子の位置を進めると、逆回転方向は更に位相角が遅れることとなり、双方向回転を行うモータでは使用できないという問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の問題点について更に図6から図8に基づいて詳しく説明する。
【0006】
バイポーラ駆動法の一つとして、例えば120°通電矩形波駆動法等があるが、この矩形波通電駆動法においては、正逆転の双方向で同じ特性をだすためにホール素子H1,H2,H3を図6に示すように、モータ100の固定子102の各歯部104の中央の位置に配置している。
【0007】
しかし、ブラシレスDCモータの一つであるIPM(Interior Permanent Magnet)型ブラシレスDCモータ(以下、IPMモータという)のような電機子反作用の大きいモータでは、上記で説明したように、図6のようなホール素子H1,H2,H3の配置では特性が悪くなるため、ホール素子H1,H2,H3の配置を正転方向へ進ませて配置している。
【0008】
図7は、IPMモータにおいて正転時に位相角を電気角で30°進ませてホール素子H1,H2,H3を取り付けた状態を示している。
【0009】
このとき、正転時においては目的の特性を得ることができるが、逆転方向の場合には位相角が30°遅れてしまい更に特性が悪化するという問題点がある。
【0010】
また、逆転させるためには、演算回路でホール素子H1,H2,H3からの回転信号を論理反転させる等の措置が必要となる。
【0011】
ところで、図7の状態において、逆転させるためには、上記したようにホール素子H1,H2,H3の回転信号の論理を反転する必要があるが、これは等価的に図8の配置のように表すことができる。つまり、電気角的に180°の位置にホール素子H1,H2,H3を配置することで、ホール素子H1,H2,H3の回転信号の論理は反転し、モータ100は逆回転する。但し、位相角は30°遅れたままの状態となっている。
【0012】
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、正転時においても逆転時においても目的の特性で回転させることができるブラシレスDCモータの制御装置を提供するものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
請求項1の発明は、ブラシレスDCモータへ駆動信号を出力するインバータ回路と、前記インバータ回路を制御するゲートドライブ回路と、前記ゲートドライブ回路をPWM制御する演算回路とを有したモータの制御装置であって、前記ブラシレスDCモータの回転子の回転位置を検出する3個の位置検出素子を、その固定子の歯部の位置から電気角で(30±θ)°ずらした状態で配置し、前記3個の位置検出素子からの前記回転子を回転位置を示す回転信号を、正逆転の方向を示す回転方向指令信号に基づいて切り替え、前記演算回路へ出力する位置検出回路を有することを特徴とするブラシレスDCモータの制御装置である。
【0014】
請求項2の発明は、前記位置検出回路は、3個の切替スイッチを有し、正転時においては、3個の切替スイッチが回転方向指令信号によって正転側に切り替えられ、第1出力端子が第1位置検出素子からの回転信号を出力し、第2出力端子から第2位置検出素子の回転信号を出力し、第3出力端子から第3位置検出素子の回転信号を出力することにより、電気角で(30±θ)°位相角が進んだ信号を出力することができ、逆転時においては、回転方向指令信号からの逆転信号によって3個の切替スイッチは逆転側に切り替えられ、第1出力端子からは第3位置検出素子からの回転信号が出力され、第2出力端子からは第1位置検出素子の回転信号が出力され、第3出力端子からは第2位置検出素子の回転信号が出力されることを特徴とする請求項1記載のブラシレスDCモータの制御装置である。請求項3の発明は、前記ブラシレスDCモータが、IPM(Interior Permanent Magnet)型のブラシレスDCモータであることを特徴とする請求項1または2記載のブラシレスDCモータの制御装置である。
【0015】
請求項4の発明は、前記ブラシレスDCモータが、電動ドライバー、または、インパクトドライバー等の電動工具に用いられることを特徴とする請求項1または2記載のブラシレスDCモータの制御装置である。
【0016】
【作 用】
請求項1、2の発明であると、正転時と反転時に位置検出素子からの回転信号を切り替えることにより、正逆回転共に電気角で(30+θ)°の位相角進み状態で駆動することができる。
【0017】
請求項3の発明であると、IPM(Interior Permanent Magnet)型ブラシレスDCモータであると電機子反作用が大きくなるが、電機子反作用の大きさに関係なく正逆回転共に効率よく回転制御を行うことができる。
【0018】
請求項4の発明であると、上記のモータの制御装置を電動工具に用いることにより、ドライバーやドリル、レンチ等の正転及び逆転をする場合に高い効率で運転することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を、図1から図5に基づいて説明する。
【0020】
(1)インパクトドライバー11の構成
図1は、本実施例を示すインパクトドライバー11の側面図である。
【0021】
図1に基づいて、インパクトドライバー11の構成について説明する。
【0022】
インパクトドライバー11は、胴部である略円筒状の外形の本体12と、本体12の先端部にドライバー工具が装着されるチャック部13と、ピストル型になるように形成される把持部14とを備えている。
【0023】
本体12の後部には、ブラシレスDCモータ(以下、単にモータという)15と、ギアボックスと打撃機構を兼ねた打撃部16とが内蔵されている。
【0024】
把持部14は作業者が手で把持できるように形成され、把持状態で指が位置する個所に引金状のトリガースイッチ17が配されている。
【0025】
このトリガースイッチ17の操作により、モータ15を所定の回転速度とトルクによって制御する制御装置18の回路基板が、モータ15の下方に配されている。
【0026】
把持部14の内部には、バッテリー19と、このバッテリー19と電気的に並列に接続された大容量の電源電圧平滑用コンデンサ20が収納されている。
【0027】
(2)モータ15の構造
モータ15は、図5に示すように、3スロット2極のIPM(Interior Permanent Magnet)型ブラシレスDCモータである。
【0028】
固定子82には3個の歯部84が内方に突出し、各歯部84にコイル86が巻き付けられている。そして、この各歯部84に巻き付けられたコイル86は、Y結線されて、U相、V相、W相よりなる3相を構成している。なお、図5におけるN点で3相の各コイル86が結線されて中点Nとなっている。
【0029】
また、歯部84の中心部から機械角及び電気角で30°進んだ位置に3個のホール素子H1,H2,H3が配置されている。
【0030】
なお、電気角とは、例えば4極の回転磁界型モータでは電源の位相が360°変化すると磁極の位置は1/2回転し、つまり180°変化する。8極なら1/4回転で90°変化する。すなわち、4極モータの電気角が180°変化するといえば、機械角では90°変化することとなる。そして、本実施例の2極では、電源の位相が360°変化すると磁極の位置は1回転し、電気角と機械角の角度は等しいこととなる。
【0031】
このモータ15は2極のIPM型であるので、回転子88の内部にN極とS極の永久磁石がそれぞれ内蔵されている。
【0032】
(3)制御装置18の構成
次に、図2を参照してモータ15を制御する制御装置18について説明する。
【0033】
図2はモータ15の制御装置18を示すブロック図である。
【0034】
モータ15のU相、V相、W相の各コイル86へ駆動信号がインバータ回路21から供給される。インバータ回路21を構成する6個のスイッチングトランジスタを用い、モータ15のY結線された3相のコイル86に双方向駆動電流を流して駆動するバイポーラ駆動を行う。バイポーラ駆動の方法としては、120°通電矩形波駆動法が挙げられる。
【0035】
モータ15の回転子88の回転位置を検出するホール素子H1、H2、H3からの回転信号S1、S2、S3は位置検出回路23へ出力する。この位置検出回路23については、詳しく後述する。
【0036】
このインバータ回路21は、バッテリー19である直流電源が供給されるが、インバータ回路21とバッテリー19との間には前記した電源電圧平滑用コンデンサ20がバッテリー19と並列に接続されている。
【0037】
インバータ回路21の各スイッチングトランジスタTr1〜Tr6のゲート端子へゲート信号を送るゲートドライブ回路28が設けられ、このゲートドライブ回路28に対しPWM(パルス幅変調)信号を供給する演算回路22が設けられている。この演算回路22は、位置検出回路23からの位置信号と、速度指令回路24からの速度指令信号と、回転方向指令回路25からの回転方向指令信号に基づいて、PWM信号をゲートドライブ回路28に出力する。
【0038】
速度指令信号を出力する速度指令回路24には、前記で説明したトリガースイッチ17が接続され、このトリガースイッチ17の作業者による押圧状態によって速度指令回路24が演算回路22に速度指令信号を出力する。すなわち、トリガースイッチ17を多く引くことによってより早く回転するように速度指令信号が出力される。
【0039】
本体12には、図1に示すように回転方向切替スイッチ26が設けられ、この回転方向切替スイッチ26を正転または逆転に切替えることによって、その回転方向に応じた回転方向指令信号を回転方向指令回路25が、演算回路22と位置検出回路23へ出力する。
【0040】
ゲートドライブ回路28と演算回路22との間にはロック保護回路27が設けられている。このロック保護回路27は、駆動信号がモータ15に出力されているにも係わらず、モータ15の回転がホール素子H1,H2,H3からの回転信号によっては検出されないことを位置検出回路23が検知すると、演算回路22からのゲートドライブ回路28への信号を強制的に遮断する回路である。
【0041】
バッテリー19から出力される駆動電流を検出するための抵抗32が接続され、この抵抗32を流れる駆動電流を検出する過電流保護回路29が設けられている。過電流保護回路29は、抵抗32を流れる駆動電流が設定値以上になった場合には過電流であると判断して演算回路22に回転速度またはトルクを落とすように指示する制御信号を出力する。この制御信号が出力されると、演算回路22は、PWM波形のパルス幅を強制的に狭め、モータ15の出力を低下させる。これにより、モータ15のそれ以上の発熱が抑制され、温度上昇も起こることがなく制御装置18の熱による損傷を防止できる。
【0042】
(4)位置検出回路23の構成
次に、位置検出回路23の構成について、図3、図4に基づいて説明する。
【0043】
位置検出回路23は、ホール素子H1,H2,H3からの回転信号S1,S2,S3を正転用信号または逆転用信号として第1出力端子、第2出力端子、第3出力端子から演算回路22へ出力する。
【0044】
この位置検出回路23には、3個の切替スイッチSW1、SW2、SW3が設けられている。
【0045】
切替スイッチSW1は、第1出力端子と正転側端子とを接続する状態か、第1出力端子と逆転用端子とを接続する状態を切り替えるものである。
【0046】
切替スイッチSW2は、第2出力端子と正転側端子とを接続する状態か、第2出力端子と逆転用端子とを接続する状態を切り替えるものである。
【0047】
切替スイッチSW3は、第3出力端子と正転側端子とを接続する状態か、第3出力端子と逆転用端子とを接続する状態を切り替えるものである。
【0048】
そして、この3個の切替スイッチSW1〜SW3は、回転方向指令回路25から出力された正転または逆転を表す回転方向指令信号によって切り替わるリレー式の切替指示回路90からの指示で切り替わり、回転方向指令信号が正転側信号であると3つの切替スイッチSW1〜SW3は全て正転側端子に接続され、逆転側信号であると全て逆転側端子に接続されるものである。
【0049】
ホール素子H1の配線は、切替スイッチSW1の正転側端子と切替スイッチSW2の逆転側端子に接続されている。
【0050】
ホール素子H2の配線は、切替スイッチSW2の正転側端子と切替スイッチSW3の逆転側端子に接続されている。
【0051】
ホール素子H3の配線は、切替スイッチSW3の正転側端子と切替スイッチSW1の逆転側端子に接続されている。
【0052】
上記の接続状態を表にしたものが、図4の表である。
【0053】
この位置検出回路23の働きについては後から説明する。
【0054】
(5)回転方向の制御方法
「発明が解決しようとする課題」の欄で説明したように、図8の状態では、逆回転をモータが行うと位相角は30°遅れたままとなる。
【0055】
ところで、図8の状態から逆回転に対して位相角を60°進めると(図8の状態で時計回りの方向)、位相角は図5のように30°進む状態となる。
【0056】
図5の状態であれば、逆回転時も位相角は30°進んで駆動でき、この図4のホール素子H1,H2,H3の配置位置は図7における機械的な配置と同じものとなっているので、演算回路22での論理反転も不要となる。
【0057】
そこで、本実施例では、3個のホール素子H1,H2,H3を図5のように配置して、かつ、3個のホール素子H1,H2,H3を上記で説明した位置検出回路23に接続して、正転及び逆転時においてその出力状態を切り替えるものである。
【0058】
正転時においては、3個の切替スイッチSW1〜SW3が回転方向指令信号によって正転側に切り替えられ、第1出力端子がホール素子H1からの回転信号S1を出力し、第2出力端子からホール素子H2の回転信号S2を出力し、第3出力端子からホール素子H3の回転信号S3を出力することにより、電気角で30°位相角が進んだ信号を出力することができるので、IPMモータのような電機子反作用の大きいモータであってもその特性が悪くならない。
【0059】
逆転時においては、回転方向指令信号からの逆転信号によって3個の切替スイッチSW1〜SW3は逆転側に切り替えられ、第1出力端子からはホール素子H3からの回転信号S3が出力され、第2出力端子からはホール素子H1の回転信号S1が出力され、第3出力端子からはホール素子H2の回転信号S2が出力される。このため、逆転時においても電気角において位相角が30°進んだ状態で出力することができる。これによって上記のような電機子反作用の大きいIPMモータであっても、特性が悪くなることがない。
【0060】
本実施例の回転方向の制御方法であると、ホール素子H1〜H3の位置を電気角で30°位相をずらしておき、正転時と逆転時にその回転信号を切り替えることで正逆回転共に電気角で30°の位相角進み状態を実現できる。従って、インパクトドライバーのように正転及び逆転を行うことが必要な場合でも、正逆転共に高効率で運転することができる。
【0061】
(変更例1)
上記実施例ではモータ15をインパクトドライバー11に使用する場合について説明したが、これに代えて打撃機構を有しない通常の電動ドライバーや、正転及び逆転を行う他の電動工具に使用してもよい。
【0062】
また、モータ15を電動工具以外の駆動源に用いても良い。
【0063】
(変更例2)
上記実施例では位相角の進みを30°としたが、これに限らず、正転で(30+θ)°の位相角で運転し、逆転で(30−θ)°で使用することができる。また、正転で(30−θ)°の位相角で運転し、逆転で(30+θ)°で使用することができる。
【0064】
【発明の効果】
以上により本発明のブラシレスDCモータの制御装置であると、正逆転共に高効率で運転することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すインパクトドライバーの側面図である。
【図2】制御装置のブロック図である。
【図3】位置検出回路のブロック図である。
【図4】位置検出回路の状態を表した表の図である。
【図5】本実施例のモータの断面図である。
【図6】モータの従来例1の断面図である。
【図7】モータの従来例2の断面図である。
【図8】モータの従来例3の断面図である。
【符号の説明】
11 インパクトドライバー
15 モータ
17 トリガスイッチ
18 制御装置
21 インバータ回路
22 演算回路
23 位置検出回路
24 速度指令回路
25 回転方向指令回路
26 回転方向切替スイッチ
28 ゲートドライブ回路
29 過電流保護回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラシレスDCモータの制御装置に関し、正転及び逆転を行う例えば電動ドライバーやインパクトドライバー等の電動工具に用いられるものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ブラシレスDCモータ(以下、単にモータという)は、ホール素子や、このホール素子を内蔵したホールIC等の位置検出素子を用いて回転子の回転位置の検出を行い、この検出した回転子の回転位置に応じて該当する固定子コイルに駆動電流を流して回転する。
【0003】
このとき、電機子反作用等の影響により力率が低下する。そのため、この力率が低下して、逆起電力波形に対して通電波形が遅れ位相となるのを避けるために、位置検出素子の位置を回転方向に進めた位置に取り付けることがある。
【0004】
しかし、回転方向に位置検出素子の位置を進めると、逆回転方向は更に位相角が遅れることとなり、双方向回転を行うモータでは使用できないという問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の問題点について更に図6から図8に基づいて詳しく説明する。
【0006】
バイポーラ駆動法の一つとして、例えば120°通電矩形波駆動法等があるが、この矩形波通電駆動法においては、正逆転の双方向で同じ特性をだすためにホール素子H1,H2,H3を図6に示すように、モータ100の固定子102の各歯部104の中央の位置に配置している。
【0007】
しかし、ブラシレスDCモータの一つであるIPM(Interior Permanent Magnet)型ブラシレスDCモータ(以下、IPMモータという)のような電機子反作用の大きいモータでは、上記で説明したように、図6のようなホール素子H1,H2,H3の配置では特性が悪くなるため、ホール素子H1,H2,H3の配置を正転方向へ進ませて配置している。
【0008】
図7は、IPMモータにおいて正転時に位相角を電気角で30°進ませてホール素子H1,H2,H3を取り付けた状態を示している。
【0009】
このとき、正転時においては目的の特性を得ることができるが、逆転方向の場合には位相角が30°遅れてしまい更に特性が悪化するという問題点がある。
【0010】
また、逆転させるためには、演算回路でホール素子H1,H2,H3からの回転信号を論理反転させる等の措置が必要となる。
【0011】
ところで、図7の状態において、逆転させるためには、上記したようにホール素子H1,H2,H3の回転信号の論理を反転する必要があるが、これは等価的に図8の配置のように表すことができる。つまり、電気角的に180°の位置にホール素子H1,H2,H3を配置することで、ホール素子H1,H2,H3の回転信号の論理は反転し、モータ100は逆回転する。但し、位相角は30°遅れたままの状態となっている。
【0012】
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、正転時においても逆転時においても目的の特性で回転させることができるブラシレスDCモータの制御装置を提供するものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
請求項1の発明は、ブラシレスDCモータへ駆動信号を出力するインバータ回路と、前記インバータ回路を制御するゲートドライブ回路と、前記ゲートドライブ回路をPWM制御する演算回路とを有したモータの制御装置であって、前記ブラシレスDCモータの回転子の回転位置を検出する3個の位置検出素子を、その固定子の歯部の位置から電気角で(30±θ)°ずらした状態で配置し、前記3個の位置検出素子からの前記回転子を回転位置を示す回転信号を、正逆転の方向を示す回転方向指令信号に基づいて切り替え、前記演算回路へ出力する位置検出回路を有することを特徴とするブラシレスDCモータの制御装置である。
【0014】
請求項2の発明は、前記位置検出回路は、3個の切替スイッチを有し、正転時においては、3個の切替スイッチが回転方向指令信号によって正転側に切り替えられ、第1出力端子が第1位置検出素子からの回転信号を出力し、第2出力端子から第2位置検出素子の回転信号を出力し、第3出力端子から第3位置検出素子の回転信号を出力することにより、電気角で(30±θ)°位相角が進んだ信号を出力することができ、逆転時においては、回転方向指令信号からの逆転信号によって3個の切替スイッチは逆転側に切り替えられ、第1出力端子からは第3位置検出素子からの回転信号が出力され、第2出力端子からは第1位置検出素子の回転信号が出力され、第3出力端子からは第2位置検出素子の回転信号が出力されることを特徴とする請求項1記載のブラシレスDCモータの制御装置である。請求項3の発明は、前記ブラシレスDCモータが、IPM(Interior Permanent Magnet)型のブラシレスDCモータであることを特徴とする請求項1または2記載のブラシレスDCモータの制御装置である。
【0015】
請求項4の発明は、前記ブラシレスDCモータが、電動ドライバー、または、インパクトドライバー等の電動工具に用いられることを特徴とする請求項1または2記載のブラシレスDCモータの制御装置である。
【0016】
【作 用】
請求項1、2の発明であると、正転時と反転時に位置検出素子からの回転信号を切り替えることにより、正逆回転共に電気角で(30+θ)°の位相角進み状態で駆動することができる。
【0017】
請求項3の発明であると、IPM(Interior Permanent Magnet)型ブラシレスDCモータであると電機子反作用が大きくなるが、電機子反作用の大きさに関係なく正逆回転共に効率よく回転制御を行うことができる。
【0018】
請求項4の発明であると、上記のモータの制御装置を電動工具に用いることにより、ドライバーやドリル、レンチ等の正転及び逆転をする場合に高い効率で運転することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を、図1から図5に基づいて説明する。
【0020】
(1)インパクトドライバー11の構成
図1は、本実施例を示すインパクトドライバー11の側面図である。
【0021】
図1に基づいて、インパクトドライバー11の構成について説明する。
【0022】
インパクトドライバー11は、胴部である略円筒状の外形の本体12と、本体12の先端部にドライバー工具が装着されるチャック部13と、ピストル型になるように形成される把持部14とを備えている。
【0023】
本体12の後部には、ブラシレスDCモータ(以下、単にモータという)15と、ギアボックスと打撃機構を兼ねた打撃部16とが内蔵されている。
【0024】
把持部14は作業者が手で把持できるように形成され、把持状態で指が位置する個所に引金状のトリガースイッチ17が配されている。
【0025】
このトリガースイッチ17の操作により、モータ15を所定の回転速度とトルクによって制御する制御装置18の回路基板が、モータ15の下方に配されている。
【0026】
把持部14の内部には、バッテリー19と、このバッテリー19と電気的に並列に接続された大容量の電源電圧平滑用コンデンサ20が収納されている。
【0027】
(2)モータ15の構造
モータ15は、図5に示すように、3スロット2極のIPM(Interior Permanent Magnet)型ブラシレスDCモータである。
【0028】
固定子82には3個の歯部84が内方に突出し、各歯部84にコイル86が巻き付けられている。そして、この各歯部84に巻き付けられたコイル86は、Y結線されて、U相、V相、W相よりなる3相を構成している。なお、図5におけるN点で3相の各コイル86が結線されて中点Nとなっている。
【0029】
また、歯部84の中心部から機械角及び電気角で30°進んだ位置に3個のホール素子H1,H2,H3が配置されている。
【0030】
なお、電気角とは、例えば4極の回転磁界型モータでは電源の位相が360°変化すると磁極の位置は1/2回転し、つまり180°変化する。8極なら1/4回転で90°変化する。すなわち、4極モータの電気角が180°変化するといえば、機械角では90°変化することとなる。そして、本実施例の2極では、電源の位相が360°変化すると磁極の位置は1回転し、電気角と機械角の角度は等しいこととなる。
【0031】
このモータ15は2極のIPM型であるので、回転子88の内部にN極とS極の永久磁石がそれぞれ内蔵されている。
【0032】
(3)制御装置18の構成
次に、図2を参照してモータ15を制御する制御装置18について説明する。
【0033】
図2はモータ15の制御装置18を示すブロック図である。
【0034】
モータ15のU相、V相、W相の各コイル86へ駆動信号がインバータ回路21から供給される。インバータ回路21を構成する6個のスイッチングトランジスタを用い、モータ15のY結線された3相のコイル86に双方向駆動電流を流して駆動するバイポーラ駆動を行う。バイポーラ駆動の方法としては、120°通電矩形波駆動法が挙げられる。
【0035】
モータ15の回転子88の回転位置を検出するホール素子H1、H2、H3からの回転信号S1、S2、S3は位置検出回路23へ出力する。この位置検出回路23については、詳しく後述する。
【0036】
このインバータ回路21は、バッテリー19である直流電源が供給されるが、インバータ回路21とバッテリー19との間には前記した電源電圧平滑用コンデンサ20がバッテリー19と並列に接続されている。
【0037】
インバータ回路21の各スイッチングトランジスタTr1〜Tr6のゲート端子へゲート信号を送るゲートドライブ回路28が設けられ、このゲートドライブ回路28に対しPWM(パルス幅変調)信号を供給する演算回路22が設けられている。この演算回路22は、位置検出回路23からの位置信号と、速度指令回路24からの速度指令信号と、回転方向指令回路25からの回転方向指令信号に基づいて、PWM信号をゲートドライブ回路28に出力する。
【0038】
速度指令信号を出力する速度指令回路24には、前記で説明したトリガースイッチ17が接続され、このトリガースイッチ17の作業者による押圧状態によって速度指令回路24が演算回路22に速度指令信号を出力する。すなわち、トリガースイッチ17を多く引くことによってより早く回転するように速度指令信号が出力される。
【0039】
本体12には、図1に示すように回転方向切替スイッチ26が設けられ、この回転方向切替スイッチ26を正転または逆転に切替えることによって、その回転方向に応じた回転方向指令信号を回転方向指令回路25が、演算回路22と位置検出回路23へ出力する。
【0040】
ゲートドライブ回路28と演算回路22との間にはロック保護回路27が設けられている。このロック保護回路27は、駆動信号がモータ15に出力されているにも係わらず、モータ15の回転がホール素子H1,H2,H3からの回転信号によっては検出されないことを位置検出回路23が検知すると、演算回路22からのゲートドライブ回路28への信号を強制的に遮断する回路である。
【0041】
バッテリー19から出力される駆動電流を検出するための抵抗32が接続され、この抵抗32を流れる駆動電流を検出する過電流保護回路29が設けられている。過電流保護回路29は、抵抗32を流れる駆動電流が設定値以上になった場合には過電流であると判断して演算回路22に回転速度またはトルクを落とすように指示する制御信号を出力する。この制御信号が出力されると、演算回路22は、PWM波形のパルス幅を強制的に狭め、モータ15の出力を低下させる。これにより、モータ15のそれ以上の発熱が抑制され、温度上昇も起こることがなく制御装置18の熱による損傷を防止できる。
【0042】
(4)位置検出回路23の構成
次に、位置検出回路23の構成について、図3、図4に基づいて説明する。
【0043】
位置検出回路23は、ホール素子H1,H2,H3からの回転信号S1,S2,S3を正転用信号または逆転用信号として第1出力端子、第2出力端子、第3出力端子から演算回路22へ出力する。
【0044】
この位置検出回路23には、3個の切替スイッチSW1、SW2、SW3が設けられている。
【0045】
切替スイッチSW1は、第1出力端子と正転側端子とを接続する状態か、第1出力端子と逆転用端子とを接続する状態を切り替えるものである。
【0046】
切替スイッチSW2は、第2出力端子と正転側端子とを接続する状態か、第2出力端子と逆転用端子とを接続する状態を切り替えるものである。
【0047】
切替スイッチSW3は、第3出力端子と正転側端子とを接続する状態か、第3出力端子と逆転用端子とを接続する状態を切り替えるものである。
【0048】
そして、この3個の切替スイッチSW1〜SW3は、回転方向指令回路25から出力された正転または逆転を表す回転方向指令信号によって切り替わるリレー式の切替指示回路90からの指示で切り替わり、回転方向指令信号が正転側信号であると3つの切替スイッチSW1〜SW3は全て正転側端子に接続され、逆転側信号であると全て逆転側端子に接続されるものである。
【0049】
ホール素子H1の配線は、切替スイッチSW1の正転側端子と切替スイッチSW2の逆転側端子に接続されている。
【0050】
ホール素子H2の配線は、切替スイッチSW2の正転側端子と切替スイッチSW3の逆転側端子に接続されている。
【0051】
ホール素子H3の配線は、切替スイッチSW3の正転側端子と切替スイッチSW1の逆転側端子に接続されている。
【0052】
上記の接続状態を表にしたものが、図4の表である。
【0053】
この位置検出回路23の働きについては後から説明する。
【0054】
(5)回転方向の制御方法
「発明が解決しようとする課題」の欄で説明したように、図8の状態では、逆回転をモータが行うと位相角は30°遅れたままとなる。
【0055】
ところで、図8の状態から逆回転に対して位相角を60°進めると(図8の状態で時計回りの方向)、位相角は図5のように30°進む状態となる。
【0056】
図5の状態であれば、逆回転時も位相角は30°進んで駆動でき、この図4のホール素子H1,H2,H3の配置位置は図7における機械的な配置と同じものとなっているので、演算回路22での論理反転も不要となる。
【0057】
そこで、本実施例では、3個のホール素子H1,H2,H3を図5のように配置して、かつ、3個のホール素子H1,H2,H3を上記で説明した位置検出回路23に接続して、正転及び逆転時においてその出力状態を切り替えるものである。
【0058】
正転時においては、3個の切替スイッチSW1〜SW3が回転方向指令信号によって正転側に切り替えられ、第1出力端子がホール素子H1からの回転信号S1を出力し、第2出力端子からホール素子H2の回転信号S2を出力し、第3出力端子からホール素子H3の回転信号S3を出力することにより、電気角で30°位相角が進んだ信号を出力することができるので、IPMモータのような電機子反作用の大きいモータであってもその特性が悪くならない。
【0059】
逆転時においては、回転方向指令信号からの逆転信号によって3個の切替スイッチSW1〜SW3は逆転側に切り替えられ、第1出力端子からはホール素子H3からの回転信号S3が出力され、第2出力端子からはホール素子H1の回転信号S1が出力され、第3出力端子からはホール素子H2の回転信号S2が出力される。このため、逆転時においても電気角において位相角が30°進んだ状態で出力することができる。これによって上記のような電機子反作用の大きいIPMモータであっても、特性が悪くなることがない。
【0060】
本実施例の回転方向の制御方法であると、ホール素子H1〜H3の位置を電気角で30°位相をずらしておき、正転時と逆転時にその回転信号を切り替えることで正逆回転共に電気角で30°の位相角進み状態を実現できる。従って、インパクトドライバーのように正転及び逆転を行うことが必要な場合でも、正逆転共に高効率で運転することができる。
【0061】
(変更例1)
上記実施例ではモータ15をインパクトドライバー11に使用する場合について説明したが、これに代えて打撃機構を有しない通常の電動ドライバーや、正転及び逆転を行う他の電動工具に使用してもよい。
【0062】
また、モータ15を電動工具以外の駆動源に用いても良い。
【0063】
(変更例2)
上記実施例では位相角の進みを30°としたが、これに限らず、正転で(30+θ)°の位相角で運転し、逆転で(30−θ)°で使用することができる。また、正転で(30−θ)°の位相角で運転し、逆転で(30+θ)°で使用することができる。
【0064】
【発明の効果】
以上により本発明のブラシレスDCモータの制御装置であると、正逆転共に高効率で運転することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すインパクトドライバーの側面図である。
【図2】制御装置のブロック図である。
【図3】位置検出回路のブロック図である。
【図4】位置検出回路の状態を表した表の図である。
【図5】本実施例のモータの断面図である。
【図6】モータの従来例1の断面図である。
【図7】モータの従来例2の断面図である。
【図8】モータの従来例3の断面図である。
【符号の説明】
11 インパクトドライバー
15 モータ
17 トリガスイッチ
18 制御装置
21 インバータ回路
22 演算回路
23 位置検出回路
24 速度指令回路
25 回転方向指令回路
26 回転方向切替スイッチ
28 ゲートドライブ回路
29 過電流保護回路
Claims (4)
- ブラシレスDCモータへ駆動信号を出力するインバータ回路と、前記インバータ回路を制御するゲートドライブ回路と、前記ゲートドライブ回路をPWM制御する演算回路とを有したモータの制御装置であって、
前記ブラシレスDCモータの回転子の回転位置を検出する3個の位置検出素子を、その固定子の歯部の位置から電気角で(30±θ)°ずらした状態で配置し、
前記3個の位置検出素子からの前記回転子を回転位置を示す回転信号を、正逆転の方向を示す回転方向指令信号に基づいて切り替え、前記演算回路へ出力する位置検出回路を有する
ことを特徴とするブラシレスDCモータの制御装置。 - 前記位置検出回路は、3個の切替スイッチを有し、
正転時においては、3個の切替スイッチが回転方向指令信号によって正転側に切り替えられ、第1出力端子が第1位置検出素子からの回転信号を出力し、第2出力端子から第2位置検出素子の回転信号を出力し、第3出力端子から第3位置検出素子の回転信号を出力することにより、電気角で(30±θ)°位相角が進んだ信号を出力することができ、
逆転時においては、回転方向指令信号からの逆転信号によって3個の切替スイッチは逆転側に切り替えられ、第1出力端子からは第3位置検出素子からの回転信号が出力され、第2出力端子からは第1位置検出素子の回転信号が出力され、第3出力端子からは第2位置検出素子の回転信号が出力される
ことを特徴とする請求項1記載のブラシレスDCモータの制御装置。 - 前記ブラシレスDCモータが、IPM(Interior Permanent Magnet)型のブラシレスDCモータである
ことを特徴とする請求項1または2記載のブラシレスDCモータの制御装置。 - 前記ブラシレスDCモータが、電動ドライバー、または、インパクトドライバー等の電動工具を駆動する電動工具に用いられる
ことを特徴とする請求項1または2記載のブラシレスDCモータの制御装置。
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