(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態にかかる車両1の車室2aの一部が透視された状態が示された例示的な斜視図である。図1に例示されるように、車体2は、不図示の乗員が乗車する車室2aを構成している。車室2a内には、乗員としての運転者の座席2bに臨む状態で、操舵部4や、加速操作部5、制動操作部6、変速操作部7等が設けられている。
操舵部4は、例えば、ダッシュボード24から突出したステアリングホイール(ハンドル)である。加速操作部5は、例えば、アクセルペダルである。制動操作部6は、例えば、ブレーキペダルである。変速操作部7は、例えば、シフトレバーである。
また、車室2a内には、表示装置8や、音声出力装置9が設けられている。音声出力装置9は、例えば、スピーカである。また、表示装置8は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)や、OELD(Organic Electroluminescent Display)等である。表示装置8は、本実施形態における表示部の一例である。また、表示装置8は、例えば、タッチパネル等、透明な操作入力部10で覆われている。乗員は、表示装置8の表示画面に表示される画像に対応した位置を手指等で操作入力部10を押下等して操作することで、操作入力を実行することができる。
これらの表示装置8、音声出力装置9、操作入力部10等は、例えば、モニタ装置11に設けられている。モニタ装置11は、スイッチや押しボタン等の不図示の操作入力部を有していてもよい。また、車室2a内には、表示装置8とは別の表示装置(表示部)が設けられてもよい。また、ダッシュボード24の計器盤部25には、各種のインジケータが表示される。
図1に例示されるように、車体2には、複数の撮像部(撮像装置)15として、例えば4つの撮像部15a~15dが設けられている。撮像部15は、例えば、CCD(charge coupled device)やCIS(CMOS image sensor)等の撮像素子を内蔵するデジタルカメラであり、所定のフレームレートで動画データを出力することができる。撮像部15は、車両1が移動可能な路面や車両1が駐車可能な領域を含む車体2の周辺の外部の環境を逐次撮影(撮像)し、撮像画像データとして出力する。
撮像部15aは、車体2の後側の端部2e付近、例えば、リアハッチのドア2hのリアウインドウの下方の壁部に位置される。撮像部15bは、車体2の右側の端部、例えば、右側のドアミラー2gに位置される。撮像部15cは、例えば、車体2の前側、すなわち車両前後方向の前方側の端部に位置される。撮像部15dは、車体2の左側の端部、例えば、左側のドアミラー2gに位置される。撮像部15の数および位置は、これらに限定されるものではない。
また、図1に例示されるように、車両1は、例えば、四輪自動車であり、左右2つの前輪3Fと、左右2つの後輪3Rとを有する。これら4つの車輪3は、いずれも転舵可能に構成されうる。また、車両1における車輪3の駆動に関わる装置の方式や、数、レイアウト等は、種々に設定することができる。
また、図1に例示されるように、車体2には、複数の測距部16a,16d(16),17a~17d(17)が設けられている。測距部16,17は、例えば、超音波を発射してその反射波を捉えるソナー(ソナーセンサ、超音波探知器)である。車体2に設けられる測距部16,17の数および位置は、図1に示される例に限定されるものではない。
また、本実施形態の車両1は、車高をロー(低)、ノーマル(標準)、ハイ(高)の3段階に変更可能であるものとする。車両1の車高を調整する不図示の車高調整機構は、公知のサスペンション等により構成される。
図2は、本実施形態にかかるECU(electronic control unit)14を含む車両制御システム100のハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示すように、車両制御システム100では、ECU14や、モニタ装置11、操舵システム13、測距部16,17等の他、ブレーキシステム18、車高センサ26等が、電気通信回線としての車内ネットワーク23を介して電気的に接続されている。車内ネットワーク23は、例えば、CAN(controller area network)として構成される。
ECU14は、車内ネットワーク23を通じて制御信号を送ることで、操舵システム13、ブレーキシステム18等を制御する。また、ECU14は、車内ネットワーク23を介して、ブレーキセンサ18b、車高センサ26等の検出結果、ならびに、操作入力部10等の指示信号(制御信号、操作信号、入力信号、データ)を受け取る。ECU14は、本実施形態における周辺監視装置の一例である。
ECU14は、例えば、CPU14a(central processing unit)や、ROM14b(read only memory)、RAM14c(random access memory)、表示制御部14d、音声制御部14e、SSD14f(solid state drive、フラッシュメモリ)等を有している。
CPU14aは、ROM14b等の不揮発性の記憶装置にインストールされ記憶されたプログラムを読み出し、当該プログラムにしたがって演算処理を実行する。また、CPU14aは、操作部14gの操作入力による操作信号や、各種のセンサからの信号を取得する。表示制御部14dは、表示装置8に対する画像出力を制御する。また、音声制御部14eは、ECU14での演算処理のうち、主として、音声出力装置9で出力される音声データの処理を実行する。
なお、CPU14aや、ROM14b、RAM14c等は、同一パッケージ内に集積されうる。また、ECU14は、CPU14aに替えて、DSP(digital signal processor)等の他の論理演算プロセッサや論理回路等が用いられる構成であってもよい。また、SSD14fに替えてHDD(hard disk drive)が設けられてもよいし、SSD14fやHDDは、ECU14とは別に設けられてもよい。
操作部14gは、ユーザからの操作を受けて、操作信号を出力するデバイスであり、例えば、押しボタンやスイッチ等で構成される。本実施形態の操作部14gは、一例として、車両1の車高をロー、ノーマル、ハイの3つのモードから選択可能であるものとする。操作部14gは、例えばダッシュボード24に設けられる。
また、操舵システム13は、少なくとも2つの車輪3を操舵する。また、ブレーキシステム18は、アクチュエータ18aと、ブレーキセンサ18bとを有する。ブレーキシステム18は、アクチュエータ18aを介して、車輪3ひいては車両1に制動力を与える。
車高センサ26は、車輪3の近傍に設けられ、地面からの車体の高さを検知するセンサである。本実施形態の車両1には、4つの車高センサ26のそれぞれが、各車輪3の近傍に設置される。車高センサ26は、車体の高さの検知結果を示す検知信号を、ECU14に送信する。
上述した各種センサやアクチュエータの構成や、配置、電気的な接続形態等は、一例であって、種々に設定(変更)することができる。
図3は、本実施形態にかかるECU14が有する機能の一例を示すブロック図である。図3に示すように、ECU14は、受付部141と、取得部142と、車高調整部143と、画像処理部144と、判断部145と、表示制御部146と、記憶部150とを備える。受付部141、取得部142、車高調整部143、画像処理部144、判断部145、表示制御部146の各構成は、CPU14aが、ROM14b内に格納されたプログラムを実行することで実現される。なお、これらの構成をハードウェア回路で実現するように構成しても良い。
記憶部150は、車両1の外観を表す3Dのアイコン画像(以下、アイコン)を記憶する。アイコンは、例えばCG(Computer Graphics)等で予め生成された画像であり、様々な視点(前方、斜め前方、後方、斜め後方、側方、上方、斜め上方等)から見た車両1の外観を表す。アイコンは、本実施形態における三次元画像の一例である。また、記憶部150は、例えば、SSD14fである。
受付部141は、操作部14gから取得した操作信号により、ユーザによる車高の変更の操作を受け付ける。また、受付部141は、操作入力部10から運転者による車高の変更の操作を受け付けても良い。具体的には、受付部141は、ユーザが変更後の車高としてロー、ノーマル、ハイのいずれかを選択した操作を受け付ける。
取得部142は、車高センサ26から入力される検知信号に基づいて、車両1の車高を取得する。
車高調整部143は、受付部141がユーザによる車高の変更の操作を受け付けた場合に、車高調整機構を制御して車両1の車高を変更する。また、車高調整部143は、ユーザによる車高の変更の操作に限らず、車両1の走行モードが変更された場合等にも、車両1の車高を各走行モードに応じた高さに変更する。
画像処理部144は、撮像部15によって撮像された撮像画像に対して合成や視点変換等の画像処理を行うことによって、3Dビュー等の合成画像を生成する。3Dビューは、車両1の周囲を表す背景画像と、車両1の外観を表すアイコンとを含む画像である。背景画像は、撮像画像から画像処理によって生成される。なお、本実施形態ではアイコンを三次元画像の一例とするが、アイコンを含む3Dビュー全体を三次元画像の一例としても良い。
判断部145は、車両1の車高が変化中であるか否かを判断する。より詳細には、判断部145は、受付部141が車高の変更の操作を受け付けた場合に、車両1の車高が変化中であると判断する。また、判断部145は、例えば、取得部142によって取得された車高を時系列に比較することで車両1の車高が変化しているか否かを判断しても良い。
表示制御部146は、車両1の状態が変化する場合に、車両1を表すアイコンを、車両1の状態の変化に対応して変化させるとともに、車両1の状態が変化した部位に対応するアイコン上の部位を表示可能な視点で、表示装置8に表示する。より詳細には、本実施形態の表示制御部146は、車両1の車高が変化する場合に、アイコンの車高を、車両1の車高の変化に対応して変化させるとともに、車両1の車高の変化に対応するアイコンの車高の変化を表示可能な視点で、表示装置8に表示する。車両1の車高は、本実施形態における車両1の状態の一例である。また、本実施形態では、車両1の車高は、車両1の状態が変化した部位の一例でもある。
3Dビューの表示における視点とは、3Dビューに含まれる車両1を表すアイコンに対する視点である。例えば、アイコンを斜め上方から見た状態を表示する3Dビューは、斜め上方からの視点の3Dビューという。アイコンの車高の変化を表示可能な視点は、アイコンの縦方向の長さの変化が表示される視点であり、例えば、アイコンに対して斜め上方または側方から見る視点である。表示制御部146は、車両1の車高が変化する場合に、車両1の車高の変化を表示不可の視点、例えば上方からの視点で3Dビューが表示されている場合、斜め上方または側方からの視点に切り替えて3Dビューを表示する。
また、表示制御部146は、車両1の車高が変化する場合であって3Dビューが表示装置8に表示されていない場合、斜め上方または側方からの視点の3Dビューを、表示装置8に表示する。
次に、以上のように構成された本実施形態のECU14で実行される画像切替処理の詳細を説明する。図4は、本実施形態にかかる画像切替処理の手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、例えば、車両1が停止状態にある場合に実行されるものとする。
判断部145は、受付部141が車高の変更の操作を受け付けたか否か、または、取得部142によって取得された車高の変化の有無に基づいて、車両1の車高が変化中であるか否かを判断する(S1)。車両1の車高が変化中でないと判断した場合は(S1“No”)、判断部145は、S1の処理を繰り返す。
また、判断部145は、車両1の車高が変化中であると判断した場合は(S1“Yes”)、表示制御部146に車高が変化中であることを通知する。この場合、表示制御部146は、表示装置8に3Dビューを表示中であるか否かを判断する(S2)。
3Dビューを表示中である場合(S2“Yes”)、表示制御部146は、現在表示中の3Dビューの視点がアイコンの車高の変化を表示可能な視点であるか否かを判断する。具体的には、表示制御部146は、現在表示中の3Dビューの視点は斜め上方であるか否かを判断する(S3)。表示中の3Dビューの視点が斜め上方である場合(S3“Yes”)、表示制御部146は、現在表示中の3Dビューの表示を継続し、この処理を終了する。
また、表示中の3Dビューの視点が斜め上方ではない場合(S3“No”)、表示制御部146は、3Dビューの視点を斜め上方からの視点に切り替える。図5は、本実施形態にかかる3Dビュー900a~900cの視点の切り換えの一例を示す図である。以下、3Dビュー900a~900cを特に区別しない場合は、単に3Dビュー900という。図5に示す例では、車両1の車高の変化中に、車両1を表すアイコン50を含む3Dビュー900aが表示装置8に表示されているものとする。3Dビュー900aは、アイコン50を上方から見た視点で表示されているため、アイコン50の車高の変化を表示することができない。この場合、表示制御部146は、アイコン50を斜め上方から見た視点に切り替える。3Dビュー900bは、アイコン50を斜め上方から見た視点で表示された状態を示す。
そして、表示制御部146は、3Dビュー900b上のアイコン50の車高を、車両1の車高の変化に応じて変化させる(S5)。表示制御部146は、車両1の実際の車高の変化に応じてアイコン50の車高を上昇または下降させても良いし、時間の経過と共に上昇または下降させても良い。
次に、判断部145は、車両1の車高の変化が終了したか否かを判断する(S6)。判断部145は、取得部142によって取得された車高が、受付部141が受け付けた車高の変更の操作における目標車高と一致する場合に、車両1の車高の変化が終了したと判断する。また、取得部142によって取得された車高を時系列に比較し、車高が変化していない場合に、車両1の車高の変化が終了したと判断しても良い。
判断部145が車両1の車高の変化が終了していないと判断した場合は(S6“No”)、表示制御部146は、S5の処理に戻る。
また、判断部145が車両1の車高の変化が終了したと判断した場合は(S6“Yes”)、表示制御部146は、表示装置8に表示している3Dビュー900の視点を、車高変化前の視点に戻す(S7)。図5に示す例では、表示制御部146は、斜め上方からの視点の3Dビュー900bを、3Dビュー900aと同様に上方からの視点の3Dビュー900cに戻している。
また、車両1の車高が変化する場合であって、3Dビューが表示されていない場合(S2“No”)、表示制御部146は、斜め上方からの視点の3Dビュー900を、表示装置8に表示する(S8)。
図6は、本実施形態にかかる画面の切り替えの一例を示す図である。図6に示す例では、車両1の車高の変化中に、3Dビュー900以外の画像、例えば撮像部15によって撮像された撮像画像であるカメラビュー91aが表示装置8に表示されているものとする。この場合、表示制御部146は、カメラビュー91aから、斜め上方からの視点の3Dビュー900dに、表示装置8の表示を切り替える。
そして、表示制御部146は、S5の処理と同様に、3Dビュー900d上のアイコン50の車高を、車両1の車高の変化に応じて変化させる(S9)。
次に、判断部145は、車両1の車高の変化が終了したか否かを判断する(S10)。判断部145が車両1の車高の変化が終了していないと判断した場合は(S6“No”)、表示制御部146は、S9の処理に戻る。
また、判断部145が車両1の車高の変化が終了したと判断した場合は(S10“Yes”)、表示制御部146は、表示装置8の画面を、車高変更前に表示していた画面に戻す(S11)。図6に示す例では、表示制御部146は、表示装置8の画面を、3Dビュー900dから、変更前に表示されていたカメラビュー91bに戻している。表示装置8の表示が車高変化前の状態に戻ると、このフローチャートの処理は終了する。
なお、上述のフローチャートでは、表示制御部146は、車高が変化する場合に斜め上方からの視点で3Dビュー900を表示するとしたが、側方からの視点で3Dビュー900を表示するものとしても良い。
このように、本実施形態のECU14では、車両1の状態が変化する場合に、車両1を表すアイコン50を、車両1の状態の変化に対応して変化させるとともに、車両1の状態が変化した部位に対応するアイコン50上の部位を表示可能な視点で、表示装置8に表示する。このため、本実施形態のECU14によれば、車両1の状態が変化する場合に、表示装置8に表示されている3Dビュー900から、ユーザが車両1の状態の変化を把握することができる。
また、本実施形態のECU14では、車両1の状態が変化する場合であって、アイコン50が表示装置8に表示されていない場合、アイコン50を含む3Dビュー900を、表示装置8に表示する。このため、本実施形態のECU14によれば、車両1の状態が変化した場合に画面遷移をして3Dビュー900を表示することにより、ユーザに対して車両1の状態が変化することをより確実に把握させることができる。
また、本実施形態では、車両1の車高が変化する場合に、アイコン50を含む3Dビュー900を、アイコン50の車高の変化を表示可能な視点で、表示装置8に表示する。このため、本実施形態のECU14によれば、車両1の車高が変化していることを、ユーザに把握させることができる。
より具体的には、本実施形態では、車両1の車高が変化する場合に、アイコン50を含む3Dビュー900を、斜め上方または側方からの視点で表示装置8に表示する。このため、本実施形態のECU14によれば、車両1の車高が変化していることを、アイコン50の縦方向の長さの変化によってユーザに把握させることができる。
(第2の実施形態)
上述の第1の実施形態では、車両1の車高が変化する場合に、3Dビュー900の視点の切り替えまたは画面遷移を行っていた。第2の実施形態では、車両1の車高以外が変化する場合にも、3Dビュー900の視点の切り替えまたは画面遷移を行う。
本実施形態にかかる車両1の全体構成および車両制御システム100のハードウェア構成は、図1、図2で説明した第1の実施形態の構成と同様である。
図7は、本実施形態にかかるECU14が有する機能の一例を示すブロック図である。図7に示すように、ECU14は、受付部141と、取得部1142と、車高調整部143と、画像処理部144と、判断部1145と、表示制御部1146と、特定部147と、記憶部1150とを備える。受付部141と、車高調整部143と、画像処理部144とは、第1の実施形態と同様の機能を備える。
記憶部1150は、第1の実施形態と同様の情報を記憶した上で、車両1の状態が変化する部位と、当該変化する部位に対応するアイコン50上の部位を表示可能な視点とを対応付けて記憶する。変化する部位と視点との対応付けの詳細は後述する。
取得部1142は、第1の実施形態の機能を備えた上で、さらに、車両1の各部位の変化を示す情報を、車両1に搭載された各種のセンサまたは操作入力部10等から送信される指示信号から取得する。より詳細には、取得部1142は、ヘッドランプの点灯または消灯、フォグランプの点灯または消灯、サイドドアの開閉、バックドアの開閉を示す情報を各種のセンサまたは指示信号から取得する。なお、取得部1142が取得する情報は、これらに限定されるものではない。
判断部1145は、第1の実施形態の機能を備えた上で、さらに、取得部1142が取得した情報に基づいて、車両1の状態が変化した部位があるか否かを判断する。例えば、判断部1145は、消灯状態でヘッドランプが点灯したことを示す情報を取得部1142が取得した場合、車両1の状態が変化した部位があると判断する。
また、特定部147は、判断部1145によって車両1の状態が変化した部位があると判断された場合に、記憶部1150に記憶された変化する部位と視点との対応付けに基づいて、車両1の状態が変化する部位に対応するアイコン50上の部位を表示可能な視点を特定する。また、特定部147は、車両1の状態が変化する部位が複数ある場合に、車両1の状態が変化する複数の部位のそれぞれに対応するアイコン50上の複数の部位を表示可能な視点を特定する。また、本実施形態においては、車両1の状態が変化する複数の部位は、ヘッドランプと、フォグランプと、サイドドアと、バックドアと、の少なくとも1つを含むものとする。
表示制御部1146は、第1の実施形態の機能を備えた上で、さらに、車両1の車高以外の状態が変化する場合も、アイコン50を、車両1の状態が変化する部位に対応するアイコン50上の部位を表示可能な視点で、表示装置8に表示する。より詳細には、表示制御部1146は、特定部147によって特定された車両1の状態が変化する部位に対応するアイコン50上の部位を表示可能な視点で、アイコン50を表示装置8に表示する。
次に、以上のように構成された本実施形態のECU14で実行される画像切替処理の詳細を説明する。図8は、本実施形態にかかる画像切替処理の手順の一例を示すフローチャートである。S1の車高が変化中であるか否かの判断から、S11の車高変化前の画面に戻す処理までは、図4のS1~S11の処理と同様である。
本実施形態では、判断部1145は、車両1の車高が変化中ではないと判断した場合は(S1“Yes”)、さらに、取得部1142が取得した情報に基づいて、その他に車両1の状態が変化した部位があるか否かを判断する(S21)。具体的には、判断部1145は、ヘッドランプと、フォグランプと、サイドドアと、バックドアのいずれかの状態が変化したか否かを判断する。車両1の状態が変化した部位がないと判断した場合(S21“No”)、判断部1145は、S1の処理に戻る。
また、判断部1145が車両1の状態が変化した部位があると判断した場合(S21“Yes”)、特定部147は、車両1の状態が変化する部位に対応するアイコン50上の部位を表示可能な視点を特定する(S22)。図9は、本実施形態にかかる車両1の状態が変化する部位と、視点とを対応付けた情報の一例を示す図である。本実施形態の記憶部1150は図9に示すように、車両1の状態が変化する部位と、当該変化する部位に対応するアイコン50上の部位を表示可能な視点とを対応付けて記憶する。
また、図9に示すように、車両1の状態が変化する部位が複数ある場合、変化した部位の組み合わせと、車両1の状態が変化する複数の部位のそれぞれに対応するアイコン50上の複数の部位を表示可能な視点とが対応付けられている。図9に示す縦の列と横の行とは車両1の状態が変化する部位の組み合わせを示す。また、縦の列に記載された部位と横の行に記載された部位とが同じ場合は、1つの部位のみが変化した状態における表示用の視点を示す。
例えば、車両1のヘッドランプまたはフォグランプの状態が変化した場合であって、サイドドアおよびバックドアは変化していない場合には、アイコン50の前方からの視点が表示用の視点として対応付けられている。また、例えば、車両1のヘッドランプまたはフォグランプの状態が変化した場合であって、サイドドアの状態も変化した場合は、アイコン50の斜め前方からの視点が表示用の視点として対応付けられている。
また、3Dビュー900の視点が変更した場合でも、3Dビュー900上の注視点Vpの3Dビュー900上の位置は変化しないものとする。
次に、表示制御部1146は、表示装置8に3Dビュー900を表示中であるか否かを判断する(S23)。表示装置8に3Dビュー900を表示中である場合(S23“Yes”)、表示制御部1146は、現在表示されている3Dビュー900の視点が、特定部147によって特定された視点であるか否かを判断する(S24)。表示中の3Dビューの視点が特定部147によって特定された視点である場合(S24“Yes”)、表示制御部1146は、現在表示中の3Dビューの表示を継続し、この処理を終了する。
現在表示されている3Dビュー900の視点が、特定部147によって特定された視点ではない場合、表示制御部1146は、3Dビュー900の視点を特定部147によって特定された視点に切り替える(S25)。また、視点の切り替えの際に、表示制御部1146は、3Dビュー900を回転させるように、切り替え前の視点から、切り替え後の視点へ連続的に変化させる。このような表示をムービングビューともいう。表示制御部1146は、注視点Vpを固定した状態で、視点を移動させるムービングビューを表示することにより、注視点Vpで注目する部分を様々な方向から観察するような表示が可能になる。このため、表示制御部1146は、視点の変化に伴う3Dビュー900の変化を滑らかに表示することができ、ユーザが画像の変化に違和感を覚えることを低減することができる。
次に、表示制御部1146は、車両1の状態の変化に対応して、3Dビュー900上のアイコン50の状態を変化させる(S26)。より詳細には、表示制御部1146は、車両1の状態が変化した部位に対応するアイコン50上の部位の状態を変化させる。例えば、車両1のヘッドランプが点灯した場合、表示制御部1146は、アイコン50のヘッドランプを、点灯を表す表示態様に変更する。
次に、判断部1145は、取得部1142が取得した情報に基づいて、車両1の状態の変化が終了したか否かを判断する(S27)。判断部1145が車両1の状態の変化が終了していないと判断した場合(S27“No”)、表示制御部1146は、切り替え後の視点のまま、3Dビュー900の表示を継続する。また、判断部1145が車両1の状態の変化が終了したと判断した場合(S27“Yes”)、表示制御部1146は、3Dビュー900の視点を、変化前の視点に戻す(S28)。
また、車両1の状態が変化する場合であって、3Dビューが表示されていない場合(S23“No”)、表示制御部146は、特定部147によって特定された視点の3Dビュー900を、表示装置8に表示する(S29)。そして、表示制御部1146は、車両1の状態の変化に対応して、3Dビュー900上のアイコン50の状態を変化させる(S30)。
次に、判断部1145は、取得部1142が取得した情報に基づいて、車両1の状態の変化が終了したか否かを判断する(S31)。判断部1145が車両1の状態の変化が終了していないと判断した場合(S31“No”)、表示制御部1146は、3Dビュー900の表示を継続する。また、判断部1145が車両1の状態の変化が終了したと判断した場合(S31“Yes”)、表示制御部1146は、表示装置8の画面を、車両1の状態が変化する前に表示していた画面に戻す(S32)。ここで、このフローチャートの処理は終了する。
このように、本実施形態のECU14では、車両1の状態が変化する部位が複数ある場合に、車両1の状態が変化する複数の部位のそれぞれに対応するアイコン50上の複数の部位を表示可能な視点で、アイコン50を表示装置8に表示する。このため、本実施形態のECU14によれば、第1の実施形態の効果に加えて、車両1の状態が変化する部位が複数ある場合にも、各部位における車両1の状態の変化をユーザに把握させることができる。
また、本実施形態のECU14では、車両1の状態が変化する複数の部位は、ヘッドランプと、フォグランプと、サイドドアと、バックドアと、の少なくとも1つを含むものとする。これらの部位は、頻繁に状態が変わる可能性がある部位、或いは、変化したことを運転者が気付かない可能性がある部位であるため、本実施形態のECU14によれば、状態の変化を把握することについてのユーザのニーズがある車両1の部位について、状態の変化を表示することができる。
なお、特定部147の処理は、表示制御部1146が行うものとしても良い。また、本実施形態では、判断部1145は、車高の変化と、その他の部位の変化とを分けて判断していたが、1つの処理で判断するものとしても良い。
以上、本発明の実施形態を例示したが、上記実施形態および変形例はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態や変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各実施形態や各変形例の構成や形状は、部分的に入れ替えて実施することも可能である。