JP7159088B2 - 止水板 - Google Patents

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Description

本発明は、止水板に関する。
従来、第一係合部および第三係合部が設けられた第一パネルと、第一係合部と係合可能な第二係合部が設けられた前壁および第三係合部と係合可能な第四係合部が設けられた後壁を有した第二パネルと、を備えた止水板が、知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2016-223120号公報
この種の止水板では、例えば、水圧に対する強度の向上と組立て作業性の向上とを両立できる等、より不都合が少なくなるよう改善された新規な構成が得られれば、有益である。
そこで、本発明の課題の一つは、例えば、より不都合が少なくなるよう改善された新規な構成の止水板を得ることである。
本発明の止水板は、例えば、構造物の屋内側と屋外側とを連通する開口部を覆う止水板であって、第一前壁と、上記第一前壁の上記屋内側に離間して位置された第一後壁と、上記第一前壁と上記第一後壁との間に亘った第一横壁と、上記第一横壁に設けられた第一係合部と、上記第一横壁に設けられ上記第一係合部の上記屋外側に離間して位置された第三係合部と、を有した第一パネルと、上記第一前壁の上方に離間して位置された第二前壁と、上記第一後壁の上方に離間して位置された第二後壁と、上記第二前壁と上記第二後壁との間に亘った第二横壁と、上記第二前壁から上記第一前壁に向けて突出した前側突出壁と、上記第二後壁から上記第一後壁に向けて突出した後側突出壁と、上記前側突出壁と上記後側突出壁との間に位置され上記第二横壁から上記第一横壁に向けて突出した中間突出壁と、上記後側突出壁に設けられ上記第一係合部と係合可能な第二係合部と、上記中間突出壁に設けられ上記第三係合部と係合可能な第四係合部と、を有した第二パネルと、を備える。
このような構成によれば、例えば、前側突出壁と後側突出壁との間に設けられた中間突出壁によって、止水板の断面係数が増大するため、止水板の水圧に対する剛性や強度が高まりやすい。また、第四係合部が中間突出壁に設けられているため、例えば、第四係合部が前側突出壁に設けられた場合と比べて、第二係合部と第四係合部との間のモーメントアームがより短くなりやすい。よって、例えば、第二パネルを第一パネルに対して第二係合部を中心に回転させて組付ける場合に、第四係合部と第三係合部とがより容易に係合(嵌合)し、ひいては第一パネルと第二パネルとの組立て作業性が向上しうる。
また、上記止水板では、例えば、上記第一後壁から上記屋内側に離れた部分を有して当該第一後壁と接続された第一補強壁、および上記第二後壁から上記屋内側に離れた部分を有して当該第二後壁と接続された第二補強壁のうち、少なくとも一方を備える。このような構成によれば、例えば、第一補強壁および第二補強壁のうち少なくとも一方によって、止水板の断面係数が増大するため、止水板の水圧に対する剛性や強度がより一層高まりやすい。
また、上記止水板では、例えば、上記第二補強壁は、一端部が上記第二後壁と接続され、他端部が上記後側突出壁と接続された状態に設けられる。このような構成によれば、例えば、後側突出壁等の厚さを薄くして第一パネルと第二パネルとの組立て作業性を高めた場合にも、第二補強壁によって第二パネルの水圧に対する剛性や強度の低下を抑制することができる。
また、上記止水板では、例えば、上記後側突出壁の厚さは、上記第二後壁の厚さよりも薄い。このような構成によれば、例えば、後側突出壁の厚さが第二後壁の厚さと同じ場合と比べて、後側突出壁が撓みやすくなり、ひいては第一パネルと第二パネルとの組立て作業性が向上しやすい。
また、上記止水板では、例えば、上記中間突出壁の厚さは、上記第二後壁の厚さまたは上記第二前壁の厚さよりも薄い。このような構成によれば、例えば、中間突出壁の厚さが第二後壁または第二前壁の厚さと同じ場合と比べて、中間突出壁が撓みやすくなり、ひいては第四係合部と第三係合部とがより一層容易に係合(嵌合)しやすい。
また、上記止水板では、例えば、上記第二横壁の厚さは、上記第二後壁の厚さまたは上記第二前壁の厚さよりも薄い。このような構成によれば、例えば、第二横壁の厚さが第二後壁または第二前壁の厚さと同じ場合と比べて、第二横壁が撓みやすくなり、ひいては第四係合部と第三係合部とがより一層容易に係合(嵌合)しやすい。
本発明によれば、例えば、より不都合が少なくなるよう改善された新規な構成の止水板を得ることができる。
図1は、実施形態の止水板を備えた開閉装置の例示的かつ模式的な正面図であって、止水板が第一位置に位置された状態の図である。 図2は、実施形態の止水板を備えた開閉装置の例示的かつ模式的な側面図(一部断面図)であって、止水板が第一位置に位置された状態の図である。 図3は、実施形態の止水板を備えた開閉装置の例示的かつ模式的な側面図(一部断面図)であって、止水板が第二位置に位置された状態の図である。 図4は、実施形態の止水板の例示的かつ模式的な断面図である。 図5は、図4の一部の拡大図である。 図6は、図4の一部の拡大図であって、第二係合部と第四係合部との係合が解除された状態の図である。
以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および効果は、一例である。本発明は、以下の実施形態に開示される構成以外によっても実現可能である。また、本発明によれば、構成によって得られる種々の効果(派生的な効果も含む)のうち少なくとも一つを得ることが可能である。
なお、本明細書では、序数は、部品や、部材、部位、位置、方向等を区別するためだけに用いられており、順番や優先度を示すものではない。
[実施形態]
図1は、止水板4を備えた開閉装置1の正面図であって、止水板4が第一位置P1に位置された状態の図である。図2は、開閉装置1の側面図(一部断面図)であって、止水板4が第一位置P1に位置された状態の図である。図3は、開閉装置1の側面図(一部断面図)であって、止水板4が第二位置P2に位置された状態の図である。第一位置P1は、閉塞位置(閉位置)等とも称され、第二位置P2は、開放位置(開位置)等とも称される。
図1,2に示されるように、開閉装置1は、例えば、構造物100に設けられた開口部101を開閉可能に覆うシャッター装置である。開閉装置1は、シャッターカーテン3(開閉体)と、止水板4と、ガイドレール5と、巻取装置6と、を備えている。構造物100は、例えば、車庫や、工場、倉庫、ビル、店舗、住宅等の建築構造物であり、開口部101を介して自動車等の車両や人間等が出入りしうる。開閉装置1は、止水板付きシャッター等とも称される。
なお、以下の各図では、便宜上、互いに直交する三方向が定義されている。X方向は、止水板4の厚さ方向(前後方向)に沿うとともに、開口部101の開口方向(貫通方向)に沿う。Y方向は、止水板4の幅方向(左右方向、長手方向)に沿うとともに、開口部101の幅方向に沿う。Z方向は、止水板4の高さ方向(上下方向、短手方向)に沿うとともに、開口部101の高さ方向に沿う。
また、以下の説明では、開口部101を介してX方向の一方の空間から他方の空間へ水が浸入する可能性がある場合のX方向の他方(下流側)が屋内側と定義され、X方向の一方(上流側)が屋外側と定義される。すなわち、屋内側とは、止水板4によって水の浸入を防止(阻止、抑制)したい側であり、屋外側とは、浸入可能性のある水が流れてくる側のことである。また、以下の説明では、床面102とは、開口部101の下方に位置する面を意味する便宜上の文言であり、通常の床面102に限らず、コンクリート面や地面等を含むものとする。
図2,3に示されるように、シャッターカーテン3は、開口部101を開閉可能に覆っている。シャッターカーテン3は、止水板4とともにZ方向に沿って移動することで開口部101を開閉する。シャッターカーテン3(開口部101)の開方向は、図1~3の上方向(Z方向)、すなわち床面102から離れる方向であり、閉方向は、図1~3の下方向、すなわち床面102に近付く方向である。
シャッターカーテン3は、止水板4と接続された下端部3aと、下端部3aとは反対側に位置され巻取装置6の巻取軸12(図2参照)と接続された上端部3bと、を有している。シャッターカーテン3は、例えば、複数の帯板状のスラットをZ方向に連接したスラット連接体等によって構成されうる。
止水板4は、シャッターカーテン3と床面102との間に設けられている。止水板4は、シャッターカーテン3とともに開口部101を開閉可能に覆っている。止水板4は、例えば、X方向に所定の厚さを有し、Y方向およびZ方向に沿って延びるとともに、Y方向に横長な直方体状に構成されている。止水板4は、防錆性を有する板状の金属材を加工してパネル状に構成されている。
止水板4は、床面102と面した下端部4aと、下端部4aとは反対側に位置されシャッターカーテン3と接続された上端部4bと、を有している。止水板4は、シャッターカーテン3と一体に、開口部101を閉じる第一位置P1(図2参照)と、開口部101を開く第二位置P2(図3参照)と、の間で移動可能に構成されている。
図1に示されるように、ガイドレール5は、シャッターカーテン3および止水板4のY方向の両端部に設けられている。ガイドレール5は、例えば、Y方向の中央部側に向けて開放された略U字状の断面を有し、床面102と巻取装置6との間に亘ってZ方向に直線状に延びている。ガイドレール5は、シャッターカーテン3および止水板4をZ方向に沿ってスライド可能に支持する。
巻取装置6は、シャッターカーテン3およびガイドレール5の上方(Z方向)に設けられている。図1,2に示されるように、巻取装置6は、例えば、シャッターケース11や、巻取軸12、開閉機13、動力伝達機構15等を有している。巻取装置6は、構造物100における躯体103の屋内側のスペースに設置されている。躯体103は、天井部材等とも称される。なお、図1では、便宜上、躯体103は、図示省略されている。
シャッターケース11は、例えば、Y方向に横長な直方体状の箱型に構成されている。シャッターケース11には、巻取軸12や、開閉機13、動力伝達機構15、シャッターカーテン3等が収容されている。
また、シャッターケース11には、シャッターカーテン3が出入りする開口部11a1(図2参照)が設けられている。開口部11a1は、シャッターケース11の底壁11aをZ方向に貫通するとともにシャッターカーテン3に沿ってY方向に細長く延びた長穴である。開口部11a1のY方向の両端部は、ガイドレール5とZ方向に並んでいる。
巻取軸12は、シャッターケース11にY方向に沿った回転中心Ax1回りに回転可能に支持されている。巻取軸12には、シャッターカーテン3の上端部3bが接続されている。巻取軸12は、回転中心Ax1回りに回転することで、シャッターケース11内にシャッターカーテン3を巻き取って収納したり、シャッターケース11外にシャッターカーテン3を引き出したりする。
開閉機13は、例えば、駆動源としてのモータや、巻取軸12の回転を制動するブレーキ機構、モータおよびブレーキ機構を制御する制御部等を有している。開閉機13は、チェーンやスプロケット等を含む動力伝達機構15を介して、巻取軸12と接続されている。これにより、開閉機13から巻取軸12に駆動力が伝達される。
図1,2に示されるように、止水板4が第一位置P1に位置された状態では、下端部4aと床面102とが当接し、シャッターカーテン3とともに開口部101が閉じられる。これにより、下端部4aと床面102との間がシールされ、開口部101を介した屋内側への雨水等の水の浸入が、防止(阻止、抑制)される。なお、止水板4の下端部4aには、床面102と当接する止水ゴム等のシール部材等が設けられうる。
また、図3に示されるように、止水板4が第二位置P2に位置された状態では、下端部4aが床面102からシャッターカーテン3とともにZ方向に離間する。これにより、開口部101の少なくとも一部が開放される。第二位置P2は、例えば、止水板4が巻取装置6の下方に隣接(近接)した位置である。なお、第二位置P2は、この例には限定されず、例えば、シャッターケース11内に収納された位置等であってもよい。
次に、止水板4についてより詳しく説明する。図4は、止水板4の断面図であり、図5は、図4の一部の拡大図である。図6は、図4の一部の拡大図であって、係合部7iと係合部8iとの係合が解除された状態の図である。
図4に示されるように、止水板4は、例えば、下パネル7と、上パネル8と、を有している。上パネル8は、下パネル7の上方(Z方向)に位置され、後述する係合部8hと係合部7hとの係合、および係合部8iと係合部7iとの係合による所謂スナップフィットによって互いに着脱可能に結合されている。下パネル7は、第一パネルの一例であり、上パネル8は、第二パネルの一例である。
図4,5に示されるように、下パネル7は、例えば、前壁7aや、後壁7b、横壁7c、補強壁7d等の複数の壁部と、複数の係合部7h,7iと、を有している。
前壁7aは、X方向と直交する方向(YZ平面)に沿って延びるとともに、Y方向に横長な長方形状の板状に構成されている。前壁7aは、止水板4の屋外側を向いた面の一部を構成している。前壁7aは、第一前壁の一例である。
後壁7bは、前壁7aの屋内側、すなわちX方向の他方に離間して位置されている。後壁7bは、前壁7aに沿って延びた長方形状の板状に構成されている。後壁7bのX方向に沿った厚さは、前壁7aのX方向に沿った厚さと略同じである。後壁7bは、止水板4の屋内側を向いた面の一部を構成している。後壁7bは、第一後壁の一例である。
横壁7cは、前壁7aの上端部、すなわち床面102とは反対側の端部と、後壁7bの上端部との間に亘っている。横壁7cは、Z方向と直交する方向(XY平面)に沿って延びるとともに、Y方向に横長な長方形状の板状に構成されている。横壁7cは、第一横壁の一例である。
補強壁7dは、後壁7bの屋内側に位置されている。補強壁7dは、Y方向と直交したXZ断面(図4参照)が、後壁7b側に向けて開放された略U字状に構成されている。言い換えると、補強壁7dは、後壁7bの上端部と接続された一端部と、後壁7bの下端部と接続された他端部と、一端部と他端部との間に亘り後壁7bから屋内側に離れて位置された中間部7d3と、を有している。補強壁7dは、後壁7bに沿ってY方向に延びている。中間部7d3は、部分の一例である。
係合部7hは、横壁7cの屋内側の端部に設けられている。図5に示されるように、係合部7hは、例えば、第一突出部7h1と、爪部7h2と、第二突出部7h3と、を有している。第一突出部7h1および第二突出部7h3は、互いに間隔をあけて横壁7cから上方(Z方向)に突出している。爪部7h2は、第一突出部7h1の横壁7cとは離れた位置から、屋内側に突出している。爪部7h2は、後述する上パネル8の爪部8h1(係合部8h)と面し、当該爪部8h1とZ方向に係合可能である。
第二突出部7h3は、第一突出部7h1の屋内側に離間して位置されている。第二突出部7h3のZ方向に沿った高さは、第一突出部7h1のZ方向に沿った高さよりも低い。第二突出部7h3と第一突出部7h1との間のスペースには、上パネル8の係合部8hが収容(係合)される。係合部7hは、横壁7cに沿ってY方向に延びている。係合部7hは、第一係合部の一例である。
係合部7iは、横壁7cのX方向の略中央部に設けられている。言い換えると、係合部7iは、係合部7hの屋外側に離間して位置されている。係合部7iは、例えば、突出部7i1と、爪部7i2と、を有している。
突出部7i1は、横壁7cから上方(Z方向)に突出している。爪部7i2は、突出部7i1の横壁7cとは離れた位置から、屋外側に突出している。爪部7i2は、後述する上パネル8の爪部8i1(係合部8i)と面し、当該爪部8i1とZ方向に係合可能である。係合部7iは、横壁7cに沿ってY方向に延びている。係合部7iは、第三係合部の一例である。
図4,5に示されるように、上パネル8は、例えば、前壁8aや、後壁8b、横壁8c、補強壁8d、前側突出壁8e、後側突出壁8f、中間突出壁8g等の複数の壁部と、複数の係合部8h,8iと、を有している。
前壁8aは、前壁7aの上方に離間して位置されている。前壁8aは、X方向と直交する方向(YZ平面)に沿って延びるとともに、Y方向に横長な長方形状の板状に構成されている。前壁8aは、前壁7aとともに止水板4の屋外側を向いた面の一部を構成している。前壁8aは、第二前壁の一例である。
後壁8bは、後壁7bの上方に離間して位置されるとともに、前壁8aの屋内側に離間して位置されている。後壁8bは、前壁8aに沿って延びた長方形状の板状に構成されている。後壁8bのX方向に沿った厚さは、前壁8aのX方向に沿った厚さと略同じである。後壁8bは、後壁7bとともに止水板4の屋内側を向いた面の一部を構成している。後壁8bは、第二後壁の一例である。
横壁8cは、前壁8aの下端部、すなわち床面102側の端部と、後壁8bの下端部との間に亘っている。横壁8cは、Z方向と直交する方向(XY平面)に沿って延びるとともに、Y方向に横長な長方形状の板状に構成されている。横壁8cのZ方向に沿った厚さは、前壁8aおよび後壁8bのX方向に沿った厚さよりも薄い。横壁8cは、第二横壁の一例である。
補強壁8dは、後壁8bの屋内側に位置されている。補強壁8dは、Y方向と直交したXZ断面(図4参照)が、後壁8b側に向けて開放された略U字状に構成されている。補強壁8dは、後壁8bの上端部と接続された一端部8d1と、後側突出壁8fと接続された他端部8d2と、一端部8d1と他端部8d2との間に亘り後壁8bから屋内側に離れて位置された中間部8d3と、を有している。補強壁8dは、後壁8bに沿ってY方向に延びている。中間部8d3は、部分の一例である。
前側突出壁8eは、前壁8aから前壁7aに向けて突出し、Y方向に沿って延びている。前側突出壁8eは、下パネル7と上パネル8とが互いに一体化された状態で、前壁8aと前壁7aとの間に亘っている。前側突出壁8eは、前壁7a,8aとともに止水板4の屋外側を向いた面の一部を構成している。また、前側突出壁8eのX方向に沿った厚さは、前壁7a,8aのX方向に沿った厚さよりも薄い。前側突出壁8eは、第一突出壁等とも称される。
また、図5に示されるように、前側突出壁8eには、前壁7aと横壁7cとの間の角部に設けられた傾斜面7eと当接可能な当接部8e1が設けられている。傾斜面7eは、屋内側から屋外側に向かうにつれて床面102に近付くように傾斜している。傾斜面7eは、面取部や、凹部等とも称されうる。本実施形態によれば、例えば、傾斜面7eと当接部8e1との間から、止水板4内に浸入した水を排出することができる。
後側突出壁8fは、後壁8bから後壁7bに向けて突出し、Y方向に沿って延びている。後側突出壁8fは、下パネル7と上パネル8とが互いに一体化された状態で、後壁8bと後壁7bとの間に亘っている。後側突出壁8fは、後壁7b,8bとともに止水板4の屋内側を向いた面の一部を構成している。また、後側突出壁8fのX方向に沿った厚さは、後壁7b,8bのX方向に沿った厚さよりも薄い。後側突出壁8fは、第二突出壁等とも称される。
中間突出壁8gは、横壁8cから横壁7cに向けて突出し、Y方向に沿って延びている。中間突出壁8gは、前側突出壁8eと後側突出壁8fとの間に位置されている。中間突出壁8gのZ方向に沿った高さ(長さ)は、横壁8cと横壁7cとの間の高さと略同じかあるいは僅かに小さい。また、中間突出壁8gのX方向に沿った厚さは、後壁8bおよび前壁8aのX方向に沿った厚さよりも薄い。中間突出壁8gは、第三突出壁等とも称される。
係合部8hは、後側突出壁8fの下端部に設けられている。係合部8hは、例えば、後側突出壁8fから屋外側(爪部7h2側)に突出した爪部8h1を有している。爪部8h1は、上述した下パネル7の爪部7h2と面し、当該爪部7h2とZ方向に係合可能である。爪部8h1は、後側突出壁8fに沿ってY方向に延びている。係合部8hは、第二係合部の一例である。係合部8h,7hは、引掛部や、接続部、位置決め部、ヒンジ部等とも称されうる。
係合部8iは、中間突出壁8gの下端部に設けられている。係合部8iは、例えば、中間突出壁8gから屋内側(爪部7i2側)に突出した爪部8i1を有している。爪部8i1は、上述した下パネル7の爪部7i2と面し、当該爪部7i2とZ方向に係合可能である。爪部8i1は、中間突出壁8gに沿ってY方向に延びている。係合部8iは、第四係合部の一例である。係合部8i,7iは、引掛部や、接続部等とも称されうる。
図5,6に示されるように、本実施形態では、例えば、止水板4の組立て時には、まず、係合部8hを係合部7hに引っ掛けることで、上パネル8を下パネル7に対して位置決めする。そして、上パネル8を下パネル7に対して係合部8hを中心にY方向に沿って延びる回転中心(第二突出部7h3の上端面)回りに回転させ、係合部8iを係合部7iに係合(嵌合)することで、上パネル8と下パネル7とを互いに一体化することができる。
以上のように、本実施形態では、例えば、上パネル8(第二パネル)には、前壁8a(第二前壁)から前壁7a(第一前壁)に向けて突出した前側突出壁8eと、後壁8b(第二後壁)から後壁7b(第一後壁)に向けて突出した後側突出壁8fと、前側突出壁8eと後側突出壁8fとの間に位置され横壁8c(第二横壁)から横壁7c(第一横壁)に向けて突出した中間突出壁8gと、後側突出壁8fに設けられ係合部7h(第一係合部)と係合可能な係合部8h(第二係合部)と、中間突出壁8gに設けられ係合部7i(第三係合部)と係合可能な係合部8i(第四係合部)と、が設けられている。
このような構成によれば、例えば、前側突出壁8eと後側突出壁8fとの間に設けられた中間突出壁8gによって、止水板4の断面係数が増大するため、止水板4の水圧に対する剛性や強度が高まりやすい。また、係合部8iが中間突出壁8gに設けられているため、例えば、係合部8iが前側突出壁8eに設けられた場合と比べて、係合部8hと係合部8iとの間のモーメントアームがより短くなりやすい。よって、例えば、上パネル8を下パネル7に対して係合部8hを中心に回転させて組付ける場合に、係合部8iと係合部7iとがより容易に係合(嵌合)し、ひいては下パネル7と上パネル8との組立て作業性が向上しうる。
また、本実施形態では、例えば、止水板4は、後壁7bから屋内側に離れた中間部7d3(部分)を有して当該後壁7bと接続された補強壁7d(第一補強壁)と、後壁8bから屋内側に離れた中間部8d3(部分)を有して当該後壁8bと接続された補強壁8d(第二補強壁)と、を備える。このような構成によれば、例えば、補強壁7d,8dによって、止水板4の断面係数が増大するため、止水板4の水圧に対する剛性や強度がより一層高まりやすい。
また、本実施形態では、例えば、補強壁8dは、一端部8d1が後壁8bと接続され、他端部8d2が後側突出壁8fと接続された状態に設けられている。このような構成によれば、例えば、後側突出壁8f等の厚さを薄くして下パネル7と上パネル8との組立て作業性を高めた場合にも、補強壁8dによって上パネル8の水圧に対する剛性や強度の低下を抑制することができる。
また、本実施形態では、例えば、後側突出壁8fのX方向に沿った厚さは、後壁8bのX方向に沿った厚さよりも薄い。このような構成によれば、例えば、後側突出壁8fの厚さが後壁8bの厚さと同じ場合と比べて、後側突出壁8fが撓みやすくなり、ひいては下パネル7と上パネル8との組立て作業性が向上しやすい。
また、本実施形態では、例えば、中間突出壁8gのX方向に沿った厚さは、後壁8bおよび前壁8aのX方向に沿った厚さよりも薄い。このような構成によれば、例えば、中間突出壁8gの厚さが後壁8bおよび前壁8aの厚さと同じ場合と比べて、中間突出壁8gが撓みやすくなり、ひいては係合部8iと係合部7iとがより一層容易に係合(嵌合)しやすい。
また、本実施形態では、例えば、横壁8cのZ方向に沿った厚さは、後壁8bおよび前壁8aのX方向に沿った厚さよりも薄い。このような構成によれば、例えば、横壁8cの厚さが後壁8bおよび前壁8aの厚さと同じ場合と比べて、横壁8cが撓みやすくなり、ひいては係合部8iと係合部7iとがより一層容易に係合(嵌合)しやすい。
以上、本発明の実施形態が例示されたが、上記実施形態は一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、等のスペック(構造や、種類、方向、形式、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
例えば、止水板は、シャッターカーテンと一体となったもの(開閉装置、止水板付きシャッター)には限定されず、従来構造のような構造物の開口部に単独で設置されるものであってもよい。
4…止水板、7…下パネル(第一パネル)、7a…前壁(第一前壁)、7b…後壁(第一後壁)、7c…横壁(第一横壁)、7d…補強壁(第一補強壁)、7d3…中間部(部分)、7h…係合部(第一係合部)、7i…係合部(第三係合部)、8…上パネル(第二パネル)、8a…前壁(第二前壁)、8b…後壁(第二後壁)、8c…横壁(第二横壁)、8d…補強壁(第二補強壁)、8d3…中間部(部分)、8e…前側突出壁、8f…後側突出壁、8g…中間突出壁、8h…係合部(第二係合部)、8i…係合部(第四係合部)。

Claims (6)

  1. 構造物の屋内側と屋外側とを連通する開口部を覆う止水板であって、
    第一前壁と、前記第一前壁の前記屋内側に離間して位置された第一後壁と、前記第一前壁と前記第一後壁との間に亘った第一横壁と、前記第一横壁に設けられた第一係合部と、前記第一横壁に設けられ前記第一係合部の前記屋外側に離間して位置された第三係合部と、を有した第一パネルと、
    前記第一前壁の上方に離間して位置された第二前壁と、前記第一後壁の上方に離間して位置された第二後壁と、前記第二前壁と前記第二後壁との間に亘った第二横壁と、前記第二前壁から前記第一前壁に向けて突出した前側突出壁と、前記第二後壁から前記第一後壁に向けて突出した後側突出壁と、前記前側突出壁と前記後側突出壁との間に位置され前記第二横壁から前記第一横壁に向けて突出した中間突出壁と、前記後側突出壁に設けられ前記第一係合部と係合可能な第二係合部と、前記中間突出壁に設けられ前記第三係合部と係合可能な第四係合部と、を有した第二パネルと、
    を備えた、止水板。
  2. 前記第一後壁から前記屋内側に離れた部分を有して当該第一後壁と接続された第一補強壁、および前記第二後壁から前記屋内側に離れた部分を有して当該第二後壁と接続された第二補強壁のうち、少なくとも一方を備えた、請求項1に記載の止水板。
  3. 前記第二補強壁は、一端部が前記第二後壁と接続され、他端部が前記後側突出壁と接続された状態に設けられた、請求項2に記載の止水板。
  4. 前記後側突出壁の厚さは、前記第二後壁の厚さよりも薄い、請求項1~3のうちいずれか一つに記載の止水板。
  5. 前記中間突出壁の厚さは、前記第二後壁の厚さまたは前記第二前壁の厚さよりも薄い、請求項1~4のうちいずれか一つに記載の止水板。
  6. 前記第二横壁の厚さは、前記第二後壁の厚さまたは前記第二前壁の厚さよりも薄い、請求項1~5のうちいずれか一つに記載の止水板。
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