JP7158336B2 - 流体機器 - Google Patents

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Description

本発明は、流水の流下方向に沿った流路を有するケーシングと、前記ケーシングの内部に配置され前記流路内の流水を下流に向けて圧送可能なポンプ機構と、前記ケーシングの内部に配置され前記流路内の水流によって発電可能な水車機構と、を有する流体機器に関する。
従来、河川等の水流を利用して発電する水車機構が存在する(特許文献1参照)。
また、従来、河川等における大雨等の増水時に下流側への流下を促進するためのポンプ機構が存在する(特許文献2参照)。
ポンプ機構は高水位になった時にしか駆動させることがなく、他の用途も含め有意義な活用が望まれている。その一つに水車としての活用があるが、一般的なポンプ逆転水車では、水車機構として稼働させる際とポンプ機構として稼働させる際とで流水方向が逆となるため、流水方向が一方向である場合には、ポンプ逆転水車を反転させる機構が必要となり、構造が複雑となり、かつ、反転作業が発生し、運用も複雑となる。また、水車機構と、ポンプ機構とを並設することも考えられるが、省スペース化の観点から改善の余地があった。
特開2003‐13838号公報 特開2002-235671号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、通常時は水車機構として機能させ、必要時にポンプ機構として機能させることができる流体機器を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するための、本発明の流体機器の特徴構成は、流水の流下方向に沿った流路を有するケーシングと、前記ケーシングの内部に配置され前記流路内の流水を下流に向けて圧送可能なポンプ機構と、前記ケーシングの内部に配置され前記流路内の水流によって発電可能な水車機構と、を有する流体機器であって、前記ポンプ機構は、前記流下方向に沿って配置された駆動軸を有する駆動手段と、前記駆動軸に設けられたポンプ用インペラとを有して構成されており、前記水車機構は、前記流下方向に沿って配置された被駆動軸を有する発電手段と、前記被駆動軸に設けられた水車用ランナとを有して構成されており、前記駆動軸と前記被駆動軸とは同一の軸心上に配置されており、前記ポンプ用インペラが有するインペラ羽根の前記軸心に対する傾斜方向と、前記水車用ランナが有するランナ羽根の前記軸心に対する傾斜方向とは、逆であるように構成されており、さらに、所定の流水強度に応じて、前記ポンプ用インペラ及び前記水車用ランナの回転可能状態又は回転不可能状態を選択的に切替可能な状態切替機構を有する点にある。
状態切替機構は、流水強度に応じて、ポンプ用インペラ及び水車用ランナの回転可能状態又は回転不可能状態を選択的に切り替えることができるので、一台の流体機器をポンプ機構として機能させたり、水車機構として機能させることができる。同じケーシングの内部に配置したポンプ機構と水車機構とを、流水強度に応じて使い分けることができるため、従来のように、別々のポンプ機構と水車機構とを並設する必要がないため、省スペース化が図れるようになった。
なお、流水強度とは、流水の程度に応じて予め定められた値であり、流速、水位等から定められる。
例えば、流水強度が低いときには、流体機器を水車機構として機能させることができる。流体機器が水車機構として機能しているときには、流水によって水車用ランナが回転させられ、これにより発電可能である。このとき、ポンプ用インペラのインペラ羽根は、水車用ランナへと向かう流水を整流する案内羽根として機能させることができる。発電された電力は、別の場所に送電することができる。なお、発電された電力の一部又は全部を、ポンプ機構の駆動のために蓄電してもよい。
また、流水強度が高いときには、流体機器をポンプ機構として機能させることができる。流体機器がポンプ機構として機能しているときは、ポンプ用インペラが回転して流水を下流に圧送する。このとき、水車用ランナのランナ羽根は、ポンプ用インペラが圧送する流水を整流する案内羽根として機能させることができる。
本発明においては、前記状態切替機構は、前記流水強度が所定のポンプ駆動値以上であるときは、前記ポンプ用インペラを回転可能状態とし、前記水車用ランナを回転不可能状態とするように構成されていると好適である。
状態切替機構は、流水強度が高まり所定のポンプ駆動値以上となると、ポンプ用インペラを回転可能状態とし、水車用ランナを回転不可能状態とするため、ポンプ機構を駆動させ、流水を圧送することができる。
なお、駆動手段は、発電手段からの出力電力がなくなったときに駆動する構成であってもよいし、駆動手段自身が電力を出力したときに駆動する構成であってもよい。
また、ポンプ用インペラないし水車用ランナが回転可能状態であるか回転不可能状態であるかを位置や接触の状態から検知するセンサを設け、駆動手段は、少なくともセンサがポンプ用インペラが回転可能状態であることを検知したときに駆動する構成であってもよい。
状態切替機構は、ケーシングの内周面と水車用ランナのランナ羽根との接触によって水車用ランナの回転を不可能にする構成であってもよいし、水車用ランナの被駆動軸と係合して水車用ランナの回転を不可能にする構成であってもよい。
本発明においては、前記状態切替機構は、前記流水強度が所定の水車稼働値以下であるときは、前記ポンプ用インペラを回転不可能状態とし、前記水車用ランナを回転可能状態とするように構成されていると好適である。
状態切替機構は、流水強度が低まり所定の水車稼働値以上となると、ポンプ用インペラを回転不可能状態とし、水車用ランナを回転可能状態とするため、水車機構によって発電をすることができる。
状態切替機構は、ケーシングの内周面とポンプ用インペラのインペラ羽根との接触によってポンプ用インペラの回転を不可能にする構成であってもよいし、ポンプ用インペラの駆動軸と係合してポンプ用インペラの回転を不可能にする構成であってもよい。
本発明においては、前記ポンプ用インペラ及び前記水車用ランナは、前記軸心方向に沿って移動可能に構成され、前記状態切替機構は、前記流水強度が前記ポンプ駆動値以上であるときは、前記ポンプ用インペラ及び前記水車用ランナを前記流下方向の上流側に移動させ、前記流水強度が前記水車稼働値以下であるときは、前記ポンプ用インペラ及び前記水車用ランナを前記流下方向の下流側に移動させるように構成されていると好適である。
ポンプ用インペラ及び水車用ランナを、軸心方向に沿って移動可能に構成することによって、状態切替機構は、ポンプ用インペラ及び水車用ランナの回転可能状態と回転不可能状態とを切り替えることができる。
本発明においては、前記ケーシングは、当該ケーシングの内部において前記軸心方向に沿って移動可能なインナーケーシングを有し、前記状態切替機構は、前記流水強度が前記ポンプ駆動値以上であるときは、前記インナーケーシングを前記流下方向の下流側に移動させ、前記流水強度が前記水車稼働値以下であるときは、前記インナーケーシングを前記流下方向の上流側に移動させるように構成されていると好適である。
ケーシングの内部において軸心方向に沿って移動可能なインナーケーシングを設けることによって、ポンプ用インペラ及び水車用ランナを軸心方向に沿って移動させることなく、状態切替機構は、ポンプ用インペラ及び水車用ランナの回転可能状態と回転不可能状態とを切り替えることができる。
本発明においては、前記状態切替機構は、前記インペラ羽根及び前記ランナ羽根と前記ケーシングの内周面とを接触させることによって、前記インペラ羽根及び前記ランナ羽根を回転不可能状態とし、前記インペラ羽根及び前記ランナ羽根と前記ケーシングの内周面とを接触させないことによって、前記インペラ羽根及び前記ランナ羽根を回転可能状態とするように構成されていると好適である。
状態切替機構は、インペラ羽根及びランナ羽根と、ケーシングの内周面とを接触させる又は接触させいないという簡単な構成でありながら、ポンプ用インペラ及び水車用ランナの回転不可能状態又は回転可能状態の切替えを実現することができる。
本発明においては、前記駆動手段は、前記駆動軸を有する電動機から構成され、前記発電手段は前記被駆動軸を有する、前記電動機とは別の発電機から構成されていると好適である。
上述の構成によると、ポンプ機構は、電動機と、電動機の駆動軸に設けられたポンプ用インペラとから構成し、水車機構は、発電機と、発電機の被駆動軸に設けられた水車用ランナとから構成することができる。つまり、ポンプ機構と水車機構とを別々に設計、製造、取付け及び交換をすることができる。
本発明においては、前記駆動手段及び前記発電手段は、前記駆動軸又は前記被駆動軸として用いられる回転軸を有しかつ前記水車用ランナの下流側に配置された回転機から構成され、前記回転機の回転軸と、前記ポンプ用インペラ又は前記水車用ランナとの動力伝達状態を切り替える動力伝達切替機構を有し、前記動力伝達切替機構は、前記状態切替機構が、前記ポンプ用インペラを回転可能状態とし、かつ、前記水車用ランナを回転不可能状態としているときは、前記回転軸と前記ポンプ用インペラとを動力伝達状態とし、前記回転軸と前記水車用ランナとを非動力伝達状態とし、前記状態切替機構が、前記ポンプ用インペラを回転不可能状態とし、かつ、前記水車用ランナを回転可能状態としているときは、前記回転軸と前記ポンプ用インペラとを非動力伝達状態とし、前記回転軸と前記水車用ランナとを動力伝達状態とするように構成されていると好適である。
上述の構成によると、状態切替機構が、ポンプ用インペラを回転可能状態とし、かつ、水車用ランナを回転不可能状態としているときは、回転軸とポンプ用インペラとを動力伝達状態とし、回転軸と水車用ランナとを非動力伝達状態とし、状態切替機構が、ポンプ用インペラを回転不可能状態とし、かつ、水車用ランナを回転可能状態としているときは、回転軸とポンプ用インペラとを非動力伝達状態とし、回転軸と水車用ランナとを動力伝達状態とするように構成された動力伝達切替機構を備えることによって、ポンプ機構は、回転機と、回転機の回転軸によって駆動させられるポンプ用インペラとから構成し、水車機構は、回転機と、回転機の回転軸を駆動させることができる水車用ランナとから構成することができる。つまり、ポンプ機構の駆動手段と水車機構の発電手段とを一体に設計、製造、取付け及び交換をすることができる。
本発明の第一の実施形態に係る流体機器の説明図である。 本発明の第二の実施形態に係る流体機器の説明図である。 本発明の第三の実施形態に係る流体機器の説明図である。 本発明の第四の実施形態に係る流体機器の説明図である。 図1に示す流体機器の要部の説明図である。 図2に示す流体機器の要部の説明図である。 図1に示す流体機器の要部の説明図である。
以下に本発明に係る流体機器の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、各実施形態において、同様の構成については同一の符号を付して、その説明を簡略化ないし省略することがある。
(第一の実施形態)
図1には、本発明の第一の実施形態に係る流体機器1が示されている。図1における下方が流水の流下方向Dの上流側であり、図1における上方が流水の流下方向Dの下流側である。流体機器1は、河川の流水中に流下方向Dに沿って水平向きに設置される。
流体機器1は、流水の流下方向Dに沿った流路11を有するケーシング10と、ケーシング10の内部に配置されたポンプ機構20及び水車機構30とを有している。
ケーシング10は、円筒状部材と中空の円錐台状部材とがフランジによって接続されて構成されている。
ポンプ機構20は、流下方向Dに沿って配置された駆動軸24を有する駆動手段25と、駆動軸24に設けられたポンプ用インペラ21とを有して構成されている。
駆動手段25は、電動機27から構成されている。図1及び図7に示すように、当該電動機27の電動機ケーシング26は、ケーシング10の内周面と、ガイド羽根12を介して連結されている。本実施形態においては、四枚のガイド羽根12が駆動軸24の軸心Cの周囲に放射状に均等に備えられている。なお、図7は、図1に示された流体機器1の要部を説明するための、図1におけるA-A線矢視、B-B線矢視による概略図である。したがって、図7に表された構成の比率は必ずしも図1に示された流体機器1におけるものと一致しない。
ポンプ用インペラ21は、駆動軸24に連結されたインペラボス22と、インペラボス22の周囲に備えられた複数枚のインペラ羽根23とを備えた斜流羽根車である。
電動機27は電動機ケーシング26の内部において軸心C方向に移動可能、かつ、軸心Cまわりには回動不可能に配置されている。ポンプ機構20の駆動軸24は、軸心Cに沿って電動機ケーシング26に対して移動可能、かつ、電動機ケーシング26の内部に備えられた後述する付勢機構44によって流下方向Dの下流方向に付勢された状態で設けられている。したがって、ポンプ用インペラ21は、軸心C方向に沿って移動可能である。
ポンプ機構20は、駆動手段25の駆動軸24が回転することによって、ポンプ用インペラ21が回転し、流路11内の流水を下流に向けて圧送可能に構成されている。
水車機構30は、流下方向Dに沿って配置された被駆動軸34を有する発電手段35と、被駆動軸34に設けられた水車用ランナ31とを有して構成されている。
発電手段35は、発電機37から構成されている。図1及び図7に示すように、当該発電機37の発電機ケーシング36は、ケーシング10の内周面と、ガイド羽根13を介して連結されている。本実施形態においては、四枚のガイド羽根13が被駆動軸34の軸心Cの周囲に放射状に均等に備えられている。
発電機37は発電機ケーシング36の内部において軸心C方向に移動可能、かつ、軸心Cまわりには回動不可能に配置されている。水車機構30の被駆動軸34は軸心Cに沿って、発電機ケーシング36に対して移動可能、かつ、発電機ケーシング36の内部に備えられた付勢機構48によって流下方向Dの下流方向に付勢された状態で設けられている。したがって、水車用ランナ31は、軸心C方向に沿って移動可能である。
水車用ランナ31は、被駆動軸34に連結されたランナボス32と、ランナボス32の周囲に備えられた複数枚のランナ羽根33とを備えている。
水車機構30は、流路11内の水流によって水車用ランナ31が回転させられることによって、水車用ランナ31に連結された被駆動軸34が回転させられ、発電手段35が発電可能に構成されている。
ポンプ機構20は、水車機構30の上流側に配置されている。したがって、ポンプ用インペラ21は、水車用ランナ31の上流側に配置されている。その際、駆動軸24と被駆動軸34とは同一の軸心C上に配置されている。
ポンプ用インペラ21が有するインペラ羽根23の軸心Cに対する傾斜方向と、水車用ランナ31が有するランナ羽根33の軸心Cに対する傾斜方向とは、逆になるように設定されている。
流体機器1は、ポンプ用インペラ21及び水車用ランナ31の回転可能状態又は回転不可能状態を、所定の流水強度に応じて選択的に切替可能な状態切替機構40を有する。なお、流水強度とは、流水の程度に応じて予め定められた値であり、流速、水位等から定められる。
状態切替機構40は、パドル41、パドルロッド42、支軸43及び付勢機構44、並びに、パドル45、パドルロッド46、支軸47及び付勢機構48を有する。図1及び図7を参照しながら、以下に詳述する。
パドル41は、ケーシング10の外周面に沿った円弧状の板状部材から構成されており、ケーシング10の周囲を流下する流水からの力を受ける。
ガイド羽根12は中空に構成され、当該中空部に、ケーシング10の周囲に設けられるパドル41と、駆動軸24とを連結するパドルロッド42が支軸43によって回動可能に軸支されている。
パドル41にかかる圧力が大きくなると、パドル41を流下方向Dの下流方向へ移動させる力が大きくなる。支軸43まわりに回動するパドルロッド42を介してパドル41と連結された駆動軸24には、駆動軸24を流下方向Dの上流方向へ移動させる力が働き、当該力が付勢機構44による付勢力より大きいときは、駆動軸24は上流側へ移動させられる(図1における軸心Cの左側半分参照)。
パドル41にかかる圧力が小さくなると、パドル41を流下方向Dの下流方向へ移動させる力が小さくなる。パドルロッド42を介して駆動軸24に働く力が付勢機構44による付勢力よりも小さいと、駆動軸24は付勢機構44の付勢力によって下流側へ移動させられる(図1における軸心Cの右側半分参照)。
このパドル41の受圧面積、パドルロッド42の軸支位置及び付勢機構44の付勢力等を予め適切に設計することによって、流水強度が所定のポンプ駆動値以上であるときに、駆動軸24を、ポンプ機構20の駆動可能位置に位置させることができる。また、流水強度が所定の水車稼働値以下であるときに、駆動軸24を、ポンプ機構20の駆動不可能位置に位置させることができる。
駆動軸24が駆動可能位置にあるときは、ポンプ用インペラ21は回転可能状態となり、駆動軸24が駆動不可能位置にあるときは、ポンプ用インペラ21は回転不可能状態となる。
パドル45は、ケーシング10の外周面に沿った円弧状の板状部材から構成されており、ケーシング10の周囲を流下する流水からの力を受ける。
ガイド羽根13は中空に構成され、当該中空部に、ケーシング10の周囲に設けられるパドル45と、被駆動軸34とを連結するパドルロッド46が支軸47によって回動可能に軸支されている。
パドル45にかかる圧力が大きくなると、パドル45を流下方向Dの下流方向へ移動させる力が大きくなる。支軸47まわりに回動するパドルロッド46を介してパドル45と連結された被駆動軸34には、流下方向Dの上流方向へ移動させる力が働き、当該力が付勢機構48による付勢力より大きいときは、被駆動軸34は上流側へ移動させられる(図1における軸心Cの左側半分参照)。
パドル45にかかる圧力が小さくなると、パドル45を流下方向Dの下流方向へ移動させる力が小さくなる。パドルロッド46を介して被駆動軸34に働く力が付勢機構48による付勢力よりも小さいと、被駆動軸34は付勢機構48の付勢力によって下流側へ移動させられる(図1における軸心Cの右側半分参照)。
このパドル45の受圧面積、パドルロッド46の軸支位置及び付勢機構48の付勢力等を予め適切に設計することによって、流水強度が所定のポンプ駆動値以上であるときに、被駆動軸34を、水車機構30の稼働不可能位置に位置させることができる。また、流水強度が所定の水車稼働値以下であるときに、被駆動軸34を、水車機構30の稼働可能位置に位置させることができる。
被駆動軸34が稼働不可能位置にあるときは、水車用ランナ31は回転不可能状態となり、被駆動軸34が稼働可能位置にあるときは、水車用ランナ31は回転可能状態となる。
ポンプ用インペラ21及び水車用ランナ31が流下方向Dの上流側の位置にあるときは、インペラ羽根23はケーシング10の内周面と接触せず回転可能状態となり、ランナ羽根33はケーシング10の内周面と接触し回転不可能状態となる。これにより流体機器1は、ポンプ機構20を駆動して流水を圧送することができる(図1における軸心Cの左側半分参照)。
このとき水車用ランナ31のランナ羽根33は、インペラ羽根23が圧送する流水を整流する案内羽根として機能する。なお、ポンプ用インペラ21や水車用ランナ31が、回転可能状態であるか回転不可能状態であるかを位置や接触の状態から検知するセンサを設け、駆動手段25は、少なくとも前記センサがポンプ用インペラ21が回転可能状態であることを検知したときに駆動し、少なくとも前記センサがポンプ用インペラ21が回転可能状態であることを検知しないときは停止するように構成されている。
ポンプ用インペラ21及び水車用ランナ31が流下方向Dの下流側の位置にあるときは、インペラ羽根23はケーシング10の内周面と接触し、回転不可能状態となり、ランナ羽根33はケーシング10の内周面と接触せず回転可能状態となる。これにより、流体機器1は、水車機構30によって発電することができる(図1における軸心Cの右側半分参照)。
このとき、ポンプ用インペラ21のインペラ羽根23は、水車用ランナ31へと向かう流水を整流する案内羽根として機能する。なお、発電された電力は、別の場所に送電することができる。なお、発電された電力の一部又は全部を、ポンプ機構20の駆動のために蓄電してもよい。
以上のように、状態切替機構40は、流水強度に応じて、ポンプ用インペラ21及び水車用ランナ31の回転可能状態又は回転不可能状態を選択的に切り替えることができるので、一台の流体機器1を、平常時には水車機構30として機能させたり、積極的に送水を促したい非常時にはポンプ機構20として機能させたりすることができる。
同じケーシング10の内部に配置したポンプ機構20と水車機構30とを、流水強度に応じて使い分けることができるため、従来のように、別々のポンプ機構20と水車機構30とを並設する必要がないため、省スペース化が図れるようになった。
なお、本実施形態においては、ポンプ用インペラ21が斜流羽根車である場合について説明したが、この限りではない。例えば、ポンプ用インペラ21は軸流羽根車であってもよい。
また、本実施形態においては、ポンプ用インペラ21や水車用ランナ31が、回転可能状態であるか回転不可能状態であるかを位置や接触の状態から検知するセンサを設け、駆動手段25は、少なくとも前記センサがポンプ用インペラ21が回転可能状態であることを検知したときに駆動し、少なくとも前記センサがポンプ用インペラ21が回転可能状態であることを検知しないときは停止するように構成されている場合について説明したが、この限りではない。
例えば、駆動手段25は、発電手段35からの出力電力がなくなったときに駆動する構成であってもよいし、駆動手段25自身が電力を出力したときに駆動する構成であってもよい。
また、駆動手段25の停止に関しては、駆動手段25の駆動開始から計時をし、所定時間が経過すると駆動手段を停止する構成であってもよい。
本実施形態においては、状態切替機構40は、ケーシング10の内周面とポンプ用インペラ21のインペラ羽根23との接触によってポンプ用インペラ21の回転を不可能にする構成である場合について説明したが、この限りではない。例えば電動機ケーシング26内に、ポンプ用インペラ21の駆動軸24と係合する係合部を備えて、ポンプ用インペラ21の回転を不可能にする構成であってもよい。水車用ランナ31についても同様である。
図5に示すように、状態切替機構40に、さらに、例えば電動機ケーシング26と噛み合うノッチ機構49を設けることができる。ノッチ機構49は、駆動軸24が流下方向Dの上流方向の所定位置にあるときに、バネ付勢された係合凸部が、電動機ケーシング26に設けられた係合凹部に噛み合うように構成されている。
当該ノッチ機構49は、流体機器1が設けられる河川の水位が、所定のポンプ停止水位になると、当該水位に応じて浮き沈みするフロート5に連結されたロッド6の先端が、係合凸部を係合凹部の内部に押し込み、これによって係合状態が解除され、駆動軸24は付勢機構44の付勢力によって流下方向Dの下流側に移動可能となるように構成されている。
(第二の実施形態)
図2には、本発明の第二の実施形態に係る流体機器2が示されている。第二の実施形態に係る流体機器2に関し、第一の実施形態に係る流体機器についての説明が援用できる箇所については説明を簡略化ないし省略する。
流体機器2は、流水の流下方向Dに沿った流路11を有するケーシング10の内部において軸心C方向に沿って移動可能なインナーケーシング14を有している。当該流体機器1はポンプ用インペラ21及び水車用ランナ31が軸心C方向に沿って移動しない代わりに、ケーシング10の内部に設けられたインナーケーシング14が軸心C方向に沿って移動する点において、上述の第一の実施形態に係る流体機器1と相違する。これに伴い、以下に説明するように、状態切替機構50が第一の実施形態における状態切替機構40と相違する。
本実施形態に係る流体機器2においては、状態切替機構50は、パドル51、パドルロッド52及び付勢機構53を有する。以下に詳述する。
インナーケーシング14は、付勢機構53によって、流下方向Dの上流方向に付勢された状態で、ケーシング10の内部に設けられている。
パドル51と、インナーケーシング14とは、ケーシング10を貫通して配置されるパドルロッド52を介して連結されている。
パドル51にかかる圧力が大きくなると、パドル51を流下方向Dの下流方向へ移動させる力が大きくなる。パドル51とパドルロッド52に連結されたインナーケーシング14に、流下方向Dの下流方向へ移動させる力が働き、当該力が付勢機構53による付勢力より大きいときは、インナーケーシング14は下流側へ移動させられる(図2における軸心Cの左側半分参照)。
パドル51にかかる圧力が小さくなると、パドル51を流下方向Dの下流方向へ移動させる力が小さくなる。パドルロッド52を介してインナーケーシング14に働く力が付勢機構53よる付勢力よりも小さいときは、インナーケーシング14は付勢機構53の付勢力によって上流側へ移動させられる(図2における軸心Cの左側半分参照)。
このパドル51の受圧面積、付勢機構53等を予め適切に設計することによって、流水強度が所定のポンプ駆動値以上であるときに、インナーケーシング14を、ポンプ機構20の駆動可能位置であって、水車機構30の稼働不可能位置に位置させることができる。また、流水強度が所定の水車稼働値以下であるときに、インナーケーシング14を、ポンプ機構20の駆動不可能位置であって、水車機構30の稼働可能位置に位置させることができる。
インナーケーシング14がポンプ機構20の駆動可能位置であって、水車機構30の稼働不可能位置にあるときは、ポンプ用インペラ21は回転可能状態となり、水車用ランナ31は稼働不可能状態となり、インナーケーシング14がポンプ機構20の駆動不可能位置であって、水車機構30の稼働可能位置にあるときは、ポンプ用インペラ21は回転不可能状態となり、水車用ランナ31は稼働可能状態となる。
インナーケーシング14が流下方向Dの下流側の位置にあるときは、インペラ羽根23はケーシング10の内周面と接触せず回転可能状態となり、ランナ羽根33はケーシング10の内周面と接触し回転不可能状態となる。これにより流体機器1は、ポンプ機構20を駆動して流水を圧送することができる(図2における軸心Cの左側半分参照)。
このとき水車用ランナ31のランナ羽根33は、インペラ羽根23が圧送する流水を整流する案内羽根として機能する。なお、インナーケーシング14の位置を検知するセンサを設け、駆動手段25は、少なくとも前記センサがインナーケーシング14が、ポンプ用インペラ21が回転可能状態となる位置にあることを検知したときに駆動し、少なくとも前記センサがインナーケーシング14が、ポンプ用インペラ21が回転可能状態となる位置にあることを検知しないときは停止するように構成されている。
インナーケーシング14が流下方向Dの上流側の位置にあるときは、インペラ羽根23はケーシング10の内周面と接触し、回転不可能状態となり、ランナ羽根33はケーシング10の内周面と接触せず回転可能状態となる。これにより、流体機器1は、水車機構30によって発電することができる(図2における軸心Cの右側半分参照)。
このとき、ポンプ用インペラ21のインペラ羽根23は、水車用ランナ31へと向かう流水を整流する案内羽根として機能する。
以上のように、状態切替機構40は、流水強度に応じて、ポンプ用インペラ21及び水車用ランナ31の回転可能状態又は回転不可能状態を選択的に切り替えることができるので、一台の流体機器1を流水の状況に応じてポンプ機構20として機能させたり、水車機構30として機能させることができる。
図6に示すように、状態切替機構50に、さらに、例えばケーシング10と噛み合うノッチ機構59を設けることができる。ノッチ機構59は、インナーケーシング14が流下方向Dの下流方向の所定位置にあるときに、バネ付勢された係合凸部が、ケーシング10に設けられた係合凹部に噛み合うように構成されている。
当該ノッチ機構59は、流体機器1が設けられる河川の水位が、所定のポンプ停止水位になると、当該水位に応じて浮き沈みするフロート5に連結されたロッド6の先端が、係合凸部を係合凹部の内部に押し込み、これによって係合状態が解除され、インナーケーシング14は付勢機構53の付勢力によって流下方向Dの上流側に移動可能となるように構成されている。
(第三の実施形態)
図3には、本発明の第三の実施形態に係る流体機器3が示されている。第三の実施形態に係る流体機器3に関し、第一又は第二の実施形態に係る各流体機器についての説明が援用できる箇所については説明を簡略化ないし省略する。
流体機器3は、流水の流下方向Dに沿った流路11を有するケーシング10と、ケーシング10の内部に配置されたポンプ機構60及び水車機構70とを有している。本実施形態に係る流体機器3のポンプ機構60及び水車機構70は、共通の回転機17を有して構成される点において、上述の第一の実施形態に係る流体機器1と相違する。
ポンプ機構60は、ポンプ用インペラ61を有して構成されている。ポンプ用インペラ61は、後述するポンプ軸15に連結されたインペラボス62と、インペラボス62の周囲に備えられた複数枚のインペラ羽根63を備えている。
水車機構70は、水車用ランナ71を有して構成されている。水車用ランナ71は、インペラボス62及び後述する回転機ケーシング19に対して回転可能に軸支されたランナボス72と、ランナボス72の周囲に備えられた複数枚のランナ羽根73とを備えている。
回転機17は、回転軸18を有し、水車用ランナ71の下流側に配置されている。
流体機器3は、回転機17の回転軸18と、ポンプ用インペラ61又は水車用ランナ71との動力伝達状態を切り替える動力伝達切替機構90を有している。
動力伝達切替機構90は、回転機17の回転軸18に設けられた第一出力歯車91及び第一出力歯車91に噛み合うことができる第二出力歯車92と、第一入力歯車93と、第一入力歯車93に噛み合うことができる第二入力歯車94と、を有している。
第二出力歯車92は、ポンプ用インペラ61のインペラボス62と共に回転するポンプ軸15に設けられている。ポンプ軸15と回転軸18とは同一の軸心C上に配置されている。
第一の実施形態における電動機ケーシング26が備えられていた位置に、当該電動機ケーシング26と同形状のポンプ軸用ケーシング16が設けられている。
ポンプ軸15は軸心Cに沿って、ポンプ軸用ケーシング16に対して移動可能、かつ、ポンプ軸用ケーシング16の内部に備えられた、後述する付勢機構84によって流下方向Dの下流方向に付勢された状態で設けられている。
第二入力歯車94は、水車用ランナ71のランナボス72に設けられている。ランナボス72は、ポンプ軸15と共に回転するインペラボス62、及び回転機17の回転機ケーシング19に回転可能に支持されている。
ポンプ軸15、ポンプ用インペラ61及び水車用ランナ71は、後述する状態切替機構80によって軸心C方向に沿って一体的に移動可能に構成されている。
流体機器3は、ポンプ用インペラ61及び水車用ランナ71の回転可能状態又は回転不可能状態を、所定の流水強度に応じて選択的に切替可能な状態切替機構80を有する。
状態切替機構80は、パドル81、パドルロッド82、支軸83、付勢機構84及びポンプ軸15を相対回転可能に保持するスライダー86を有する。以下に詳述する。
パドル81は、ケーシング10の外周面に沿った円弧状の板状部材から構成され、ケーシング10の周囲を流下する流水からの力を受ける。
ガイド羽根12は中空に構成され、当該中空部に、ケーシング10の周囲に設けられるパドル81とスライダー86とを連結するパドルロッド82が支軸83によって回動可能に軸支されている。
パドル81にかかる圧力が大きくなると、パドル81を流下方向Dの下流方向へ移動させる力が大きくなる。パドル81が下流方向へ移動させられると、支軸83まわりに回動するパドルロッド82を介してパドル81と連結されたスライダー86には、流下方向Dの上流方向へ移動させる力が働き、当該力が付勢機構84による付勢力より大きいときは、スライダー86及びポンプ軸15は上流側へ移動させられる(図3における軸心Cの左側半分参照)。
パドル81にかかる圧力が小さくなると、パドル81を流下方向Dの下流方向へ移動させる力が小さくなる。パドルロッド82を介してスライダー86に働く力が付勢機構84による付勢力よりも小さいと、スライダー86及びポンプ軸15は付勢機構84の付勢力によって下流側へ移動させられる(図3における軸心Cの左側半分参照)。
このパドル81の受圧面積、パドルロッド82の軸支位置及び付勢機構84の付勢力等を予め適切に設計することによって、流水強度が所定のポンプ駆動値以上であるときに、ポンプ軸15をポンプ機構60の駆動可能位置に位置させることができる。
このとき、インペラボス62及びランナボス72も上流側へ移動させられる。動力伝達切替機構90の第一出力歯車91及び第二出力歯車92は噛み合うが、第一入力歯車93及び第二入力歯車94は噛み合わない。
また、このとき、ポンプ用インペラ61は回転可能状態となり、水車用ランナ71は回転不可能状態となる。
したがって、回転機17の回転軸18からの動力が、ポンプ用インペラ61に動力伝達され流水を圧送することができる。このとき、回転機17は駆動手段として機能する。
ポンプ用インペラ61や水車用ランナ71が、回転可能状態であるか回転不可能状態であるかを位置や接触の状態から検知するセンサを設け、回転機17は、少なくとも前記センサがポンプ用インペラ61が回転可能状態であることを検知したときに駆動し、少なくとも前記センサがポンプ用インペラ61が回転可能状態であることを検知しないときは停止するように構成されている。
また、パドル81の受圧面積、パドルロッド82の軸支位置及び付勢機構84の付勢力等を予め適切に設計することによって、流水強度が所定の水車稼動値以下であるときに、ポンプ軸15を水車機構70の発電可能位置に位置させることができる。
また、このとき、インペラボス62及びランナボス72も下流側へ移動させられる。動力伝達切替機構90の第一出力歯車91及び第二出力歯車92は噛み合わないが、第一入力歯車93及び第二入力歯車94は噛み合う。
ポンプ用インペラ61は回転不可能状態となり、水車用ランナ71は回転可能状態となる。
したがって、水車用ランナ71の回転が回転軸18に動力伝達され、回転機17は流水によって発電することができる。このとき、回転機17は発電手段として機能する。
以上のように、状態切替機構40は、流水強度に応じて、ポンプ用インペラ61及び水車用ランナ71の回転可能状態又は回転不可能状態を選択的に切り替えることができるので、一台の流体機器3を流水の状況に応じてポンプ機構60として機能させたり、水車機構70として機能させることができる。
(第四の実施形態)
図4には、本発明の第四の実施形態に係る流体機器4が示されている。第四の実施形態に係る流体機器4に関し、第一から第三の実施形態に係る各流体機器についての説明が援用できる箇所については説明を簡略化ないし省略する。
本実施形態に係る流体機器4においては、状態切替機構50は、パドル51、パドルロッド52及び付勢機構53を有する。
また、本実施形態に係る流体機器4においては、ポンプ機構60の駆動手段、及び水車機構70の発電手段とを兼ねる回転機17を有する。
本実施形態においては、インナーケーシング14が移動するが、ポンプ用インペラ61及び水車用ランナ71は移動しない。
一方、回転機17の回転軸は、軸心Cに沿って、回転機ケーシング19に対して移動可能に構成されている。
動力伝達切替機構90は、状態切替機構50のパドル51から延長された延長ロッド95、及び延長ロッド95に連結され、回転軸18を相対回転可能に保持するスライダー96をさらに有している。
パドル51にかかる圧力が大きくなり、流水強度が所定のポンプ駆動値以上となると、パドル51を流下方向Dの下流方向へ移動させる力が大きくなる。パドルロッド52を介してパドル51と連結されたインナーケーシング14に、流下方向Dの下流方向へ移動させる力が働き、当該力が付勢機構53による付勢力より大きいときは、インナーケーシング14は下流側へ移動させられる(図4における軸心Cの左側半分参照)。
これに伴って、延長ロッド95も流下方向Dの下流方向へ移動し、延長ロッド95に連結されているスライダー96は、回転軸18を流下方向Dの下流方向へ移動させる。
このとき、動力伝達切替機構90の第一出力歯車91及び第二出力歯車92は噛み合うが、第一入力歯車93及び第二入力歯車94は噛み合わない。
また、このとき、ポンプ用インペラ61は回転可能状態となり、水車用ランナ71は回転不可能状態となる。
したがって、回転機17の回転軸18からの動力が、ポンプ用インペラ61に動力伝達され流水を圧送することができる。このとき、回転機17は駆動手段として機能する。
パドル51にかかる圧力が小さくなり、流水強度が所定の水車稼動値以下となると、パドル51を流下方向Dの下流方向へ移動させる力が小さくなる。パドルロッド52を介してインナーケーシング14に働く力が付勢機構53よる付勢力よりも小さいときは、インナーケーシング14は付勢機構53の付勢力によって上流側へ移動させられる(図4における軸心Cの右側半分参照)。
これに伴って、延長ロッド95も流下方向Dの上流方向へ移動し、延長ロッド95に連結されているスライダー96は、回転軸18を流下方向Dの上流方向へ移動させる。
このとき、動力伝達切替機構90の第一出力歯車91及び第二出力歯車92は噛み合わないが、第一入力歯車93及び第二入力歯車94は噛み合う。
また、このとき、ポンプ用インペラ61は回転不可能状態となり、水車用ランナ71は回転可能状態となる。
したがって、水車用ランナ71の回転が回転軸18に動力伝達され、回転機17は流水によって発電することができる。このとき、回転機17は発電手段として機能する。
以上のように、状態切替機構50は、流水強度に応じて、ポンプ用インペラ61及び水車用ランナ71の回転可能状態又は回転不可能状態を選択的に切り替えることができるので、一台の流体機器4を流水の状況に応じてポンプ機構60として機能させたり、水車機構70として機能させることができる。
上述したいずれの実施形態においても、ポンプ機構20及び水車機構30は、ポンプ用インペラ21が水車用ランナ31の上流側となるように配置されていたが、ポンプ機構20及び水車機構30は、水車用ランナ31がポンプ用インペラ21の上流側となるように配置されてもよい。
なお、本発明に係る流体機器は、大河川、用水路、移動式排水機場、洪水多発湿地、ポンプゲート等に設置することができる。
上述した実施形態は、いずれも本発明の一例であり、該記載により本発明が限定されるものではなく、各部の具体的構成は本発明の作用効果が奏される範囲で適宜変更設計可能である。
1 :流体機器
2 :流体機器
3 :流体機器
4 :流体機器
10 :ケーシング
11 :流路
14 :インナーケーシング
17 :回転機
18 :回転軸
20 :ポンプ機構
21 :ポンプ用インペラ
23 :インペラ羽根
24 :駆動軸
25 :駆動手段
27 :電動機
30 :水車機構
31 :水車用ランナ
33 :ランナ羽根
34 :被駆動軸
35 :発電手段
37 :発電機
40 :状態切替機構
50 :状態切替機構
60 :ポンプ機構
61 :ポンプ用インペラ
63 :インペラ羽根
70 :水車機構
71 :水車用ランナ
73 :ランナ羽根
80 :状態切替機構
90 :動力伝達切替機構
C :軸心
D :流下方向

Claims (8)

  1. 流水の流下方向に沿った流路を有するケーシングと、前記ケーシングの内部に配置され前記流路内の流水を下流に向けて圧送可能なポンプ機構と、前記ケーシングの内部に配置され前記流路内の水流によって発電可能な水車機構と、を有する流体機器であって、
    前記ポンプ機構は、前記流下方向に沿って配置された駆動軸を有する駆動手段と、前記駆動軸に設けられたポンプ用インペラとを有して構成されており、
    前記水車機構は、前記流下方向に沿って配置された被駆動軸を有する発電手段と、前記被駆動軸に設けられた水車用ランナとを有して構成されており、
    前記駆動軸と前記被駆動軸とは同一の軸心上に配置されており、
    前記ポンプ用インペラが有するインペラ羽根の前記軸心に対する傾斜方向と、前記水車用ランナが有するランナ羽根の前記軸心に対する傾斜方向とは、逆であるように構成されており、
    さらに、所定の流水強度に応じて、前記ポンプ用インペラ及び前記水車用ランナの回転可能状態又は回転不可能状態を選択的に切替可能な状態切替機構を有することを特徴とする流体機器。
  2. 前記状態切替機構は、前記流水強度が所定のポンプ駆動値以上であるときは、前記ポンプ用インペラを回転可能状態とし、前記水車用ランナを回転不可能状態とするように構成されている請求項1に記載の流体機器。
  3. 前記状態切替機構は、前記流水強度が所定の水車稼働値以下であるときは、前記ポンプ用インペラを回転不可能状態とし、前記水車用ランナを回転可能状態とするように構成されている請求項2に記載の流体機器。
  4. 前記ポンプ用インペラ及び前記水車用ランナは、前記軸心方向に沿って移動可能に構成され、
    前記状態切替機構は、
    前記流水強度が前記ポンプ駆動値以上であるときは、前記ポンプ用インペラ及び前記水車用ランナを前記流下方向の上流側に移動させ、
    前記流水強度が前記水車稼働値以下であるときは、前記ポンプ用インペラ及び前記水車用ランナを前記流下方向の下流側に移動させるように構成されている請求項3に記載の流体機器。
  5. 前記ケーシングは、当該ケーシングの内部において前記軸心方向に沿って移動可能なインナーケーシングを有し、
    前記状態切替機構は、
    前記流水強度が前記ポンプ駆動値以上であるときは、前記インナーケーシングを前記流下方向の下流側に移動させ、
    前記流水強度が前記水車稼働値以下であるときは、前記インナーケーシングを前記流下方向の上流側に移動させるように構成されている請求項3に記載の流体機器。
  6. 前記状態切替機構は、
    前記インペラ羽根及び前記ランナ羽根と前記ケーシングの内周面とを接触させることによって、前記インペラ羽根及び前記ランナ羽根を回転不可能状態とし、
    前記インペラ羽根及び前記ランナ羽根と前記ケーシングの内周面とを接触させないことによって、前記インペラ羽根及び前記ランナ羽根を回転可能状態とするように構成されている請求項4又は5に記載の流体機器。
  7. 前記駆動手段は、前記駆動軸を有する電動機から構成され、前記発電手段は前記被駆動軸を有する、前記電動機とは別の発電機から構成されている請求項1から6のいずれか一項に記載の流体機器。
  8. 前記駆動手段及び前記発電手段は、前記駆動軸又は前記被駆動軸として用いられる回転軸を有しかつ前記水車用ランナの下流側に配置された回転機から構成され、
    前記回転機の回転軸と、前記ポンプ用インペラ又は前記水車用ランナとの動力伝達状態を切り替える動力伝達切替機構を有し、
    前記動力伝達切替機構は、
    前記状態切替機構が、前記ポンプ用インペラを回転可能状態とし、かつ、前記水車用ランナを回転不可能状態としているときは、前記回転軸と前記ポンプ用インペラとを動力伝達状態とし、前記回転軸と前記水車用ランナとを非動力伝達状態とし、
    前記状態切替機構が、前記ポンプ用インペラを回転不可能状態とし、かつ、前記水車用ランナを回転可能状態としているときは、前記回転軸と前記ポンプ用インペラとを非動力伝達状態とし、前記回転軸と前記水車用ランナとを動力伝達状態とするように構成されている請求項1から6のいずれか一項に記載の流体機器。
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