JP7379316B2 - 油圧システムおよび油圧システムの制御方法 - Google Patents

油圧システムおよび油圧システムの制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7379316B2
JP7379316B2 JP2020206980A JP2020206980A JP7379316B2 JP 7379316 B2 JP7379316 B2 JP 7379316B2 JP 2020206980 A JP2020206980 A JP 2020206980A JP 2020206980 A JP2020206980 A JP 2020206980A JP 7379316 B2 JP7379316 B2 JP 7379316B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bidirectional
cylinder
line
bidirectional pump
pumps
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020206980A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022094135A (ja
Inventor
基伊 後藤
武 新井
昌彦 中薗
英樹 武田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Toshiba Energy Systems and Solutions Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Energy Systems and Solutions Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Energy Systems and Solutions Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2020206980A priority Critical patent/JP7379316B2/ja
Publication of JP2022094135A publication Critical patent/JP2022094135A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7379316B2 publication Critical patent/JP7379316B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/20Hydro energy

Landscapes

  • Control Of Water Turbines (AREA)

Description

本発明の実施の形態は、油圧システムおよび油圧システムの制御方法に関する。
油圧システムとして、油圧シリンダを双方向ポンプからの操作油で駆動するハイブリッドサーボモータシステムが知られている。このようなハイブリッドサーボモータシステムは、水力機械の稼働羽根を開閉操作するための油圧システムに適用することができる。
このような油圧システムにおいては、水力機械の異常発生時に、比較的速い速度で稼働羽根を閉操作し(急閉操作)、稼働羽根を閉じて流水を遮断し、水力機械の運転を停止することが求められる。この際、稼働羽根を操作する油圧シリンダに大流量の操作油を供給するため、双方向ポンプの大容量化が求められるが、双方向ポンプ単体での大容量化には限界がある。このため、複数の双方向ポンプを並列に配置して、油圧シリンダに供給可能な操作油の量を増大させる方法が考えられる。
ところで、油圧システムにおいては、双方向ポンプが故障した場合、速やかにその故障を判断し、水力機械の運転を停止することが求められる。一般に、双方向ポンプの故障の有無は、双方向ポンプにより駆動された油圧シリンダのピストンの位置を検出し、その位置に基づいて判断される。
しかしながら、上述したように複数の双方向ポンプを並列に配置した場合、上述した油圧シリンダのピストンの位置を検出する方法では、複数の双方向ポンプに含まれる個々の双方向ポンプの故障の有無を判断することは困難である。
特開2019-65762号公報
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、各双方向ポンプの故障の有無を個別に判断することができる油圧システムおよび油圧システムの制御方法を提供することを目的とする。
実施の形態による油圧システムは、水力機械の可動羽根を開閉操作するための油圧システムである。油圧システムは、可動羽根に連結されたピストンと、ピストンによって区画された第1シリンダ室および第2シリンダ室と、を有する油圧シリンダと、ピストンを駆動する複数の双方向ポンプであって、操作油を吐出する複数の双方向ポンプと、対応する双方向ポンプを駆動する複数のモータと、を備える。また、油圧システムは、複数の双方向ポンプに連通可能なシリンダラインであって、油圧シリンダの第1シリンダ室および第2シリンダ室に連通したシリンダラインと、対応する双方向ポンプに連通可能な複数の循環ラインであって、連通した双方向ポンプから吐出される操作油が循環する複数の循環ラインと、対応する双方向ポンプの連通先を、シリンダラインと循環ラインとの間で切り替える複数の切替装置と、を備える。また、油圧システムは、ピストンの位置を検出する位置検出装置と、対応するモータの回転数を検出する複数の回転数検出装置と、モータの各々および切替装置の各々を制御する制御装置と、を備える。通常運転時、制御装置は、一の双方向ポンプをシリンダラインに連通させるとともに、他の双方向ポンプを対応する循環ラインに連通させて、モータの各々を駆動するように、モータの各々および切替装置の各々を制御する。制御装置は、位置検出装置により検出されたピストンの位置に基づいて、シリンダラインに連通された双方向ポンプの故障の有無を判断するとともに、回転数検出装置により検出されたモータの回転数に基づいて、循環ラインに連通された双方向ポンプの故障の有無を判断する。
また、実施の形態による油圧システムの制御方法は、水力機械の可動羽根を開閉操作する油圧システムの制御方法である。油圧システムの制御方法は、複数の双方向ポンプのうち一の双方向ポンプをシリンダラインに連通させるとともに、他の双方向ポンプを循環ラインに連通させる連通工程を備える。また、油圧システムの制御方法は、シリンダラインに連通された双方向ポンプに対応するモータを駆動し、当該双方向ポンプから吐出された操作油を、シリンダラインを介して油圧シリンダの第1シリンダ室または第2シリンダ室に供給して、油圧シリンダのピストンを駆動する駆動工程と、循環ラインに連通された双方向ポンプに対応するモータを駆動し、当該双方向ポンプから吐出された操作油を、循環ラインで循環させる循環工程と、を備える。また、油圧システムの制御方法は、駆動工程において駆動されたピストンの位置を検出する位置検出工程と、循環工程において駆動されたモータの回転数を検出する回転数検出工程と、を備える。また、油圧システムの制御方法は、位置検出工程において検出されたピストンの位置に基づいて、シリンダラインに連通された双方向ポンプの故障の有無を判断するとともに、回転数検出工程において検出されたモータの回転数に基づいて、循環ラインに連通された双方向ポンプの故障の有無を判断する判断工程を備える。
本実施の形態によれば、各双方向ポンプの故障の有無を個別に判断することができる。
図1は、実施の形態によるフランシス水車の子午面断面図である。 図2は、実施の形態による油圧システムを示す概略図であって、通常運転時の油圧システムを示す図である。 図3は、実施の形態による油圧システムを示す概略図であって、ガイドベーンの急閉操作時の油圧システムを示す図である。 図4は、実施の形態による油圧システムを示す概略図であって、双方向ポンプの故障時の油圧システムを示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態による油圧システムおよび油圧システムの制御方法について説明する。
まず、図1を用いて、本実施の形態による水力機械の一例であるフランシス水車について説明する。なお、以下では、水車運転時の水の流れに従って説明する。
図1に示すように、フランシス水車1は、水車運転時に上池から水圧鉄管(いずれも図示せず)を通って水が流入する渦巻き状のケーシング2と、複数のステーベーン3と、複数のガイドベーン4(稼働羽根の一例)と、ランナ5と、を備えている。
ステーベーン3は、ケーシング2の下流側に設けられている。ステーベーン3は、ケーシング2に流入した水をガイドベーン4およびランナ5に導くように構成されている。ステーベーン3は、周方向に所定の間隔をあけて配置されている。ステーベーン3の間には、水が流れる流路が形成されている。
ガイドベーン4は、ステーベーン3の下流側に設けられている。ガイドベーン4は、流入した水をランナ5に導くように構成されている。ガイドベーン4は、周方向に所定の間隔をあけて配置されている。ガイドベーン4の間には、水が流れる流路が形成されている。各ガイドベーン4は回動可能に構成されており、各ガイドベーン4が回動して開度を変えることにより、ランナ5に導く水の流量が調整可能になっている。このようにして、後述する発電機7の発電量が調整可能になっている。ガイドベーン4の開度の調整(ガイドベーン4の開閉操作)は、後述する油圧システム20によって行われる。
ランナ5は、ガイドベーン4の下流側に設けられている。ランナ5は、ケーシング2に対して回転軸線Xを中心に回転可能に構成され、ガイドベーン4から流入する水によって回転駆動される。ランナ5は、主軸6に連結されたクラウン9と、クラウン9の外周側に設けられたバンド10と、クラウン9とバンド10との間に設けられた複数のランナ羽根11と、を有している。ランナ羽根11は、周方向に所定の間隔をあけて配置されている。各ランナ羽根11は、クラウン9とバンド10とにそれぞれ接合されている。各ランナ羽根11の間には、水が流れる流路(翼間流路)が形成されている。各流路をガイドベーン4からの水が流れ、各ランナ羽根11が当該水から圧力を受けてランナ5が回転駆動される。これにより、ランナ5に流入する水の圧力エネルギーが回転エネルギーへと変換される。
ランナ5には、主軸6を介して発電機7が連結されている。発電機7は、水車運転時には、ランナ5の回転エネルギーが伝達されて発電を行うように構成されている。
ランナ5の下流側には、吸出し管8が設けられている。吸出し管8は、不図示の下池または放水路に連結されており、ランナ5を回転駆動させた水が、圧力を回復して、下池または放水路に放出されるようになっている。
なお、発電機7は、電動機としての機能をも有し、電力が供給されることによりランナ5を回転駆動するように構成されていてもよい。この場合、吸出し管8を介して下池の水を吸い上げて上池に放出させることができ、フランシス水車1を、ポンプ水車としてポンプ運転(揚水運転)することが可能になる。この際、ガイドベーン4の開度は、ポンプ揚程に応じて適切な揚水量になるように変えられる。
本実施の形態による油圧システム20は、上述したガイドベーン4を開閉操作するために用いられる。以下、図2~図4を用いて、本実施の形態による油圧システム20について説明する。
図2に示すように、油圧システム20は、油圧シリンダ30(ガイドベーンサーボモータ)と、複数の双方向ポンプ40a、40b、40cと、複数のモータ46a、46b、46cと、を有している。また、油圧システム20は、シリンダライン50と、複数の循環ライン56a、56b、56cと、複数の切替装置60a、60b、60cと、を有している。また、油圧システム20は、位置検出装置70と、複数の回転数検出装置80a、80b、80cと、制御装置90と、を有している。
油圧シリンダ30は、ガイドベーン4を開閉操作するように構成されている。油圧シリンダ30は、ガイドベーン4に連結されたピストン32と、ピストン32によって区画された第1シリンダ室34および第2シリンダ室36と、を有している。ピストン32は、アーム機構、リングゲートおよびリンク機構を介してガイドベーン4に連結されている。
第1シリンダ室34および第2シリンダ室36には、双方向ポンプ40a、40b、40cから供給される操作油が充填されている。第1シリンダ室34内の操作油の圧力が、第2シリンダ室36内の操作油の圧力よりも大きくなると、ピストン32が一側に移動し、ガイドベーン4が、例えば開方向に回動するように操作される。また、第2シリンダ室36内の操作油の圧力が、第1シリンダ室34内の操作油の圧力よりも大きくなると、ピストン32が他側に移動し、ガイドベーン4が、例えば閉方向に回動するように操作される。
双方向ポンプ40a、40b、40cは、上述した油圧シリンダ30のピストン32を駆動するように構成されている。図示された例においては、3つの双方向ポンプ40a、40b、40cが、油圧システム20内に配置されている。
双方向ポンプ40a、40b、40cは、操作油を吐出するように構成されている。双方向ポンプ40a、40b、40cは、第1ポート42a、42b、42cと、第2ポート44a、44b、44cと、を有している。双方向ポンプ40a、40b、40cは、正転方向または逆転方向に回転可能に構成されている。双方向ポンプ40a、40b、40cが正転方向に回転すると、双方向ポンプ40a、40b、40cは、第2ポート44a、44b、44cから操作油を吸引して第1ポート42a、42b、42cから操作油を吐出する。また、双方向ポンプ40a、40b、40cが逆転方向に回転すると、双方向ポンプ40a、40b、40cは、第1ポート42a、42b、42cから操作油を吸引して第2ポート44a、44b、44cから操作油を吐出する。
モータ46a、46b、46cは、対応する双方向ポンプ40a、40b、40cを駆動するように構成されている。図示された例においては、3つの双方向ポンプ40a、40b、40cに対応する3つのモータ46a、46b、46cが油圧システム20内に配置されている。モータ46aは双方向ポンプ40aを駆動し、モータ46bは双方向ポンプ40bを駆動し、モータ46cは双方向ポンプ40cを駆動する。モータ46a、46b、46cの各々は、後述する制御装置90によって制御される。
シリンダライン50は、油圧シリンダ30の第1シリンダ室34および第2シリンダ室36に連通するように構成されている。また、シリンダライン50は、複数の双方向ポンプ40a、40b、40cに連通可能に構成されている。図2に示す例においては、双方向ポンプ40aがシリンダライン50に連通している。図3に示す例においては、各双方向ポンプ40a、40b、40cがシリンダライン50に連通している。図4に示す例においては、双方向ポンプ40bがシリンダライン50に連通している。
また、シリンダライン50は、操作油を貯留するタンク58と連通した供給ライン52、53と連通していてもよい。供給ライン52は、双方向ポンプ40a、40b、40cの第2ポート44a、44b、44cの側でシリンダライン50と接続されている。供給ライン53は、双方向ポンプ40a、40b、40cの第1ポート42a、42b、42cの側でシリンダライン50と接続されている。これにより、タンク58からの操作油を、供給ライン52、53を介してシリンダライン50に供給することができる。供給ライン52、53には、タンク58からの操作油の逆流を防止する逆流防止弁54、55がそれぞれ設けられていてもよい。
双方向ポンプ40a、40b、40cがシリンダライン50に連通された場合、双方向ポンプ40a、40b、40cから吐出された操作油が、シリンダライン50を介して油圧シリンダ30の第1シリンダ室34または第2シリンダ室36に供給される。より具体的には、双方向ポンプ40a、40b、40cが正転方向に回転すると、タンク58からの操作油が、供給ライン52を介してシリンダライン50に供給され、双方向ポンプ40a、40b、40cの第2ポート44a、44b、44cから吸引される。そして、双方向ポンプ40a、40b、40cは、第1ポート42a、42b、42cから操作油を吐出して、シリンダライン50を介して第1シリンダ室34に操作油を供給する。また、双方向ポンプ40a、40b、40cが逆転方向に回転すると、タンク58からの操作油が、供給ライン53を介してシリンダライン50に供給され、双方向ポンプ40a、40b、40cの第1ポート42a、42b、42cから吸引される。そして、双方向ポンプ40a、40b、40cは、第2ポート44a、44b、44cから操作油を吐出して、シリンダライン50を介して第2シリンダ室36に操作油を供給する。
循環ライン56a、56b、56cは、対応する双方向ポンプ40a、40b、40cに連通可能に構成され、連通した双方向ポンプ40a、40b、40cから吐出される操作油が循環するように構成されている。より具体的には、双方向ポンプ40a、40b、40cが対応する循環ライン56a、56b、56cに連通された場合、例えば、双方向ポンプ40a、40b、40cの第1ポート42a、42b、42cから吐出された操作油は、対応する循環ライン56a、56b、56cを流れる。循環ライン56a、56b、56cを流れた操作油は、双方向ポンプ40a、40b、40cの第2ポート44a、44b、44cから吸引される。そして、第2ポート44a、44b、44cから吸引された操作油は、再び第1ポート42a、42b、42cから吐出される。
図示された例においては、3つの双方向ポンプ40a、40b、40cに対応する3つの循環ライン56a、56b、56cが油圧システム20内に配置されている。循環ライン56aは双方向ポンプ40aに連通可能になっており、循環ライン56bは双方向ポンプ40bに連通可能になっており、循環ライン56cは双方向ポンプ40cに連通可能になっている。双方向ポンプ40aから吐出された操作油は循環ライン56aを循環し、双方向ポンプ40bから吐出された操作油は循環ライン56bを循環し、双方向ポンプ40cから吐出された操作油は循環ライン56cを循環する。図2に示す例においては、双方向ポンプ40b、40cが、対応する循環ライン56b、56cに連通している。図3に示す例においては、いずれの双方向ポンプ40a、40b、40cも循環ライン56a、56b、56cに連通していない。図4に示す例においては、双方向ポンプ40a、40cが、対応する循環ライン56a、56cに連通している。
循環ライン56a、56b、56cには、上述したタンク58が配置されていてもよい。これにより、操作油は、循環ライン56a、56b、56cにおいて双方向ポンプ40a、40b、40cとタンク58との間を循環する。例えば、双方向ポンプ40a、40b、40cの第1ポート42a、42b、42cから吐出された操作油は、対応する循環ライン56a、56b、56cを流れて、タンク58に供給される。そして、タンク58からの操作油が、対応する循環ライン56a、56b、56cを流れて、双方向ポンプ40a、40b、40cの第2ポート44a、44b、44cから吸引される。このようなタンク58を配置することにより、循環ライン56a、56b、56cを流れる操作油に含まれる空気をタンク58で回収することができる。
切替装置60a、60b、60cは、対応する双方向ポンプ40a、40b、40cの連通先を、シリンダライン50と循環ライン56a、56b、56cとの間で切り替えるように構成されている。図示された例においては、3つの双方向ポンプ40a、40b、40cに対応する3つの切替装置60a、60b、60cが油圧システム20内に配置されている。切替装置60aは、双方向ポンプ40aの連通先をシリンダライン50と循環ライン56aとの間で切り替え、切替装置60bは、双方向ポンプ40bの連通先をシリンダライン50と循環ライン56bとの間で切り替え、切替装置60cは、双方向ポンプ40cの連通先をシリンダライン50と循環ライン56cとの間で切り替える。図2に示す例においては、切替装置60aが、双方向ポンプ40aをシリンダライン50に連通させ、切替装置60bが、双方向ポンプ40bを循環ライン56bに連通させ、切替装置60cが、双方向ポンプ40cを循環ライン56cに連通させている。図3に示す例においては、各切替装置60a、60b、60cが、対応する双方向ポンプ40a、40b、40cをシリンダライン50に連通させている。図4に示す例においては、切替装置60aが、双方向ポンプ40aを循環ライン56aに連通させ、切替装置60bが、双方向ポンプ40bをシリンダライン50に連通させ、切替装置60cが、双方向ポンプ40cを循環ライン56cに連通させている。
各切替装置60a、60b、60cは、第1切替弁62a、62b、62cと、第2切替弁64a、64b、64cと、を有している。第1切替弁62a、62b、62cは、双方向ポンプ40a、40b、40cの第1ポート42a、42b、42cの側に配置されている。第1切替弁62a、62b、62cは、第1ポート42a、42b、42cの連通先を、シリンダライン50と循環ライン56a、56b、56cとの間で切り替えることができる。第2切替弁64a、64b、64cは、双方向ポンプ40a、40b、40cの第2ポート44a、44b、44cの側に配置されている。第2切替弁64a、64b、64cは、第2ポート44a、44b、44cの連通先を、シリンダライン50と循環ライン56a、56b、56cとの間で切り替えることができる。
切替装置60a、60b、60cが双方向ポンプ40a、40b、40cをシリンダライン50に連通させる場合、第1切替弁62a、62b、62cにより、対応する双方向ポンプ40a、40b、40cの第1ポート42a、42b、42cをシリンダライン50に連通させるとともに、第2切替弁64a、64b、64cにより、対応する双方向ポンプ40a、40b、40cの第2ポート44a、44b、44cをシリンダライン50に連通させる。また、切替装置60a、60b、60cが対応する双方向ポンプ40a、40b、40cを対応する循環ライン56a、56b、56cに連通させる場合、第1切替弁62a、62b、62cにより、対応する双方向ポンプ40a、40b、40cの第1ポート42a、42b、42cを対応する循環ライン56a、56b、56cに連通させるとともに、第2切替弁64a、64b、64cにより、対応する双方向ポンプ40a、40b、40cの第2ポート44a、44b、44cを対応する循環ライン56a、56b、56cに連通させる。切替装置60a、60b、60c(第1切替弁62a、62b、62cおよび第2切替弁64a、64b、64c)の各々は、後述する制御装置90によって制御される。
図示された例においては、第1切替弁62a、62b、62cおよび第2切替弁64a、64b、64cは、電磁弁により構成されている。しかしながら、このことに限られることはなく、電動弁あるいは油圧自動弁により構成されていてもよい。
位置検出装置70は、油圧シリンダ30のピストン32の位置を検出するように構成されている。位置検出装置70は、双方向ポンプ40a、40b、40cによって駆動されて移動したピストン32の位置を検出することができる。位置検出装置70は、直動式変位センサ(LVDT)により構成されていてもよい。例えば、位置検出装置70は、磁性材料で構成されたロッド72と、ロッド72の周囲に設けられたコイル74と、を有していてもよい。ロッド72は、ピストン32に連結されており、ピストン32の移動に伴い移動するようになっている。ロッド72が移動すると、コイル74に電位差が生じる。その電位差を測定することで、ピストン32の位置を検出することができる。
回転数検出装置80a、80b、80cは、対応するモータ46a、46b、46cの回転数を検出するように構成されている。図示された例においては、3つのモータ46a、46b、46cに対応する3つの回転数検出装置80a、80b、80cが油圧システム20内に配置されている。回転数検出装置80aはモータ46aの回転数を検出し、回転数検出装置80bはモータ46bの回転数を検出し、回転数検出装置80cはモータ46cの回転数を検出する。回転数検出装置80a、80b、80cは、レゾルバあるいはエンコーダにより構成されていてもよい。
制御装置90は、モータ46a、46b、46cの各々および切替装置60a、60b、60cの各々を制御するように構成されている。
通常運転時、制御装置90は、図2に示すように、一の双方向ポンプ40aをシリンダライン50に連通させるとともに、他の双方向ポンプ40b、40cを対応する循環ライン56b、56cに連通させて、モータ46a、46b、46cの各々を駆動するように、モータ46a、46b、46cの各々および切替装置60a、60b、60cの各々を制御する。これにより、通常運転時、一の双方向ポンプ40aから操作油が吐出され、吐出された操作油がシリンダライン50を介して油圧シリンダ30の第1シリンダ室34または第2シリンダ室36に供給される。また、他の双方向ポンプ40b、40cから操作油が吐出され、吐出された操作油が循環ライン56b、56cを循環する。
また、制御装置90は、位置検出装置70により検出されたピストン32の位置に基づいて、シリンダライン50に連通された双方向ポンプ40aの故障の有無を判断するとともに、回転数検出装置80b、80cにより検出されたモータ46b、46cの回転数に基づいて、循環ライン56b、56cに連通された双方向ポンプ40b、40cの故障の有無を判断する。より具体的には、制御装置90は、位置検出装置70により検出されたピストン32の位置と、双方向ポンプ40aを駆動した際のピストン32の目標位置とを比較し、その差が所定の閾値よりも大きい場合、当該双方向ポンプ40aに故障が有ると判断する。また、制御装置90は、回転数検出装置80b、80cにより検出されたモータ46b、46cの回転数と、双方向ポンプ40b、40cを駆動する際のモータ46b、46cの目標回転数とを比較し、その差が所定の閾値よりも大きい場合、当該双方向ポンプ40b、40cに故障が有ると判断する。
また、ガイドベーン4の急閉操作時、制御装置90は、図3に示すように、循環ライン56b、56cに連通されていた双方向ポンプ40b、40cをシリンダライン50に連通させるように、対応する切替装置60b、60cを制御してもよい。
また、制御装置90は、シリンダライン50に連通されていた双方向ポンプ40aに故障が有ると判断した場合、図4に示すように、当該双方向ポンプ40aを対応する循環ライン56aに連通させるとともに、循環ライン56bに連通されていた他の双方向ポンプ40bをシリンダライン50に連通させるように、対応する切替装置60a、60bを制御してもよい。
さらに、制御装置90は、他の双方向ポンプ40bをシリンダライン50に連通させた後、当該双方向ポンプ40bによりガイドベーン4の閉操作を行うように、モータ46bを制御してもよい。
また、制御装置90は、循環ライン56b、56cに連通された双方向ポンプ40b、40cに故障が有ると判断した場合、シリンダライン50に連通された双方向ポンプ40aによりガイドベーン4の閉操作を行うように、モータ46aを制御してもよい。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態によるフランシス水車1において水車運転を行う場合、図示しない上池から水圧鉄管、ケーシング2及びステーベーン3を介して水がガイドベーン4に流入し、ガイドベーン4からランナ5に水が流入する。このランナ5に流入した水によって、ランナ5が回転駆動される。回転駆動されるランナ5は、連結された主軸6を介して発電機7に回転エネルギーを伝達し、発電機7による発電が行われる。ランナ5に流入した水は、ランナ5から吸出し管8を通って、図示しない下池に放出される。
ここで、ランナ5に流入する水の流量を調整するために、ガイドベーン4の開度が調整される。ガイドベーン4は、油圧システム20によって開閉操作される。以下、本実施の形態による油圧システム20の制御方法について説明する。
油圧システム20の制御方法は、一の双方向ポンプ40aをシリンダライン50に連通させるとともに、他の双方向ポンプ40b、40cを循環ライン56b、56cに連通させる連通工程を有している。また、油圧システム20の制御方法は、油圧シリンダ30のピストン32を駆動する駆動工程と、操作油を循環ライン56b、56cで循環させる循環工程と、を有している。また、油圧システム20の制御方法は、ピストン32の位置を検出する位置検出工程と、モータ46b、46cの回転数を検出する回転数検出工程と、各双方向ポンプ40a、40b、40cの故障の有無を判断する判断工程と、を有している。
まず、連通工程が行われる。この連通工程においては、図2に示すように、複数の双方向ポンプ40a、40b、40cのうち一の双方向ポンプ40aがシリンダライン50に連通されるとともに、他の双方向ポンプ40b、40cが循環ライン56b、56cに連通される。より具体的には、制御装置90により、一の双方向ポンプ40aをシリンダライン50に連通させるとともに、他の双方向ポンプ40b、40cを循環ライン56b、56cに連通させるように、切替装置60a、60b、60cの各々が制御される。
続いて、駆動工程が行われる。この駆動工程においては、シリンダライン50に連通された双方向ポンプ40aに対応するモータ46aが駆動される。これにより、当該双方向ポンプ40aから操作油が吐出される。吐出された操作油は、シリンダライン50を介して油圧シリンダ30の第1シリンダ室34または第2シリンダ室36に供給され、油圧シリンダ30のピストン32を駆動する。このように、通常運転時、複数の双方向ポンプ40a、40b、40cのうち一の双方向ポンプ40aにより、油圧シリンダ30のピストン32が駆動される。操作油が第1シリンダ室34に供給され、第1シリンダ室34内の操作油の圧力が第2シリンダ室36内の操作油の圧力よりも大きくなった場合、ピストン32が一側に移動し、ガイドベーン4は、開方向に回動するように操作される。また、操作油が第2シリンダ室36に供給され、第2シリンダ室36内の操作油の圧力が第1シリンダ室34内の操作油の圧力よりも大きくなった場合、ピストン32が他側に移動し、ガイドベーン4は、閉方向に回動するように操作される。このようにして、ガイドベーン4の開閉操作が行われ、ガイドベーン4の開度が調整される。
また、循環工程が行われる。循環工程は、駆動工程と同時に行われてもよい。この循環工程においては、循環ライン56b、56cに連通された双方向ポンプ40b、40cに対応するモータ46b、46cが駆動される。これにより、当該双方向ポンプ40b、40cから操作油が吐出され、吐出された操作油は循環ライン56b、56cを循環する。このように、通常運転時、複数の双方向ポンプ40a、40b、40cのうち油圧シリンダ30のピストン32を駆動する双方向ポンプ40a以外の他の双方向ポンプ40b、40cから吐出される操作油は、循環ライン56b、56cを循環する。
次に、位置検出工程が行われる。位置検出工程は、駆動工程と同時に行われてもよい。この位置検出工程においては、駆動工程において駆動されたピストン32の位置が検出される。ピストン32の位置は、例えば直動式変位センサ(LVDT)により構成された位置検出装置70により検出される。ピストン32が移動すると、ピストン32に連結されたロッド72も移動し、ロッド72の移動によりコイル74に電位差が生じる。その電位差を測定することで、ピストン32の位置が検出される。
また、回転数検出工程が行われる。回転数検出工程は、循環工程と同時に行われてもよい。この回転数検出工程においては、循環工程において駆動されたモータ46b、46cの回転数が検出される。すなわち、循環ライン56b、56cを循環させるように操作油を吐出する双方向ポンプ40b、40cを駆動するモータ46b、46cの回転数が検出される。モータ46b、46cの回転数は、例えばレゾルバあるいはエンコーダにより構成された回転数検出装置80b、80cにより検出される。
その後、判断工程が行われる。この判断工程においては、位置検出工程において検出されたピストン32の位置に基づいて、シリンダライン50に連通された双方向ポンプ40aの故障の有無が判断されるとともに、回転数検出工程において検出されたモータ46b、46cの回転数に基づいて、循環ライン56b、56cに連通された双方向ポンプ40b、40cの故障の有無が判断される。より具体的には、制御装置90により、位置検出工程において検出されたピストン32の位置と、駆動工程において双方向ポンプ40aを駆動した際のピストン32の目標位置とが比較され、その差が所定の閾値よりも大きい場合、当該双方向ポンプ40aに故障が有ると判断される。また、制御装置90により、回転数検出工程において検出されたモータ46b、46cの回転数と、循環工程において双方向ポンプ40b、40cを駆動する際のモータ46b、46cの目標回転数とが比較され、その差が所定の閾値よりも大きい場合、当該双方向ポンプ40b、40cに故障が有ると判断される。
このように、通常運転時、各双方向ポンプ40a、40b、40cの連通先を、シリンダライン50と循環ライン56b、56cとに分け、シリンダライン50に連通された双方向ポンプ40aの故障の有無は、ピストン32の位置から判断し、循環ライン56b、56cに連通された双方向ポンプ40b、40cの故障の有無は、モータ46b、46cの回転数から判断する。これにより、通常運転時、各双方向ポンプ40a、40b、40cの故障の有無を個別に判断することができる。
また、油圧システム20の制御方法は、ガイドベーン4の急閉操作時、双方向ポンプ40b、40cの連通先を切り替える第1切替工程を更に有していてもよい。
ガイドベーン4の急閉操作は、フランシス水車1に事故が発生した場合等の異常発生時に、フランシス水車1の運転を緊急停止する際に行われる。ガイドベーン4の急閉操作では、大流量の流水をガイドベーン4により遮断するため、大きな駆動力でピストン32を駆動することが求められる。
第1切替工程においては、循環ライン56b、56cに連通されていた双方向ポンプ40b、40cをシリンダライン50に連通させるように、双方向ポンプ40b、40cの連通先が切り替えられる。より具体的には、制御装置90により、循環ライン56b、56cに連通されていた双方向ポンプ40b、40cをシリンダライン50に連通させるように、対応する切替装置60b、60cが制御される。これにより、図3に示すように、ガイドベーン4の急閉操作時、複数の双方向ポンプ40a、40b、40cが、シリンダライン50に連通される。図3に示す例においては、3つの双方向ポンプ40a、40b、40cが、シリンダライン50に連通されている。このため、ガイドベーン4の急閉操作時、シリンダライン50を介して油圧シリンダ30の第1シリンダ室34または第2シリンダ室36に大流量の操作油を供給することができ、大きな駆動力でピストン32を駆動することができる。
また、油圧システム20の制御方法は、双方向ポンプ40aに故障が有ると判断された場合、対応する双方向ポンプ40a、40bの連通先を切り替える第2切替工程と、他の双方向ポンプ40bによりガイドベーン4の閉操作を行う第1閉操作工程と、を更に有していてもよい。
まず、第2切替工程においては、判断工程においてシリンダライン50に連通されていた双方向ポンプ40aに故障が有ると判断された場合、当該双方向ポンプ40aを対応する循環ライン56aに連通させるとともに、循環ライン56bに連通されていた他の双方向ポンプ40bをシリンダライン50に連通させるように、対応する双方向ポンプ40a、40bの連通先が切り替えられる。より具体的には、制御装置90により、シリンダライン50に連通されていた双方向ポンプ40aに故障が有ると判断された場合、当該双方向ポンプ40aを対応する循環ライン56aに連通させるとともに、循環ライン56bに連通されていた他の双方向ポンプ40bをシリンダライン50に連通させるように、対応する切替装置60a、60bが制御される。これにより、図4に示すように、故障が有ると判断された双方向ポンプ40aが循環ライン56aに連通されるとともに、他の双方向ポンプ40bがシリンダライン50に連通される。このため、故障した双方向ポンプ40aの影響を受けることなく、故障していない他の双方向ポンプ40bによりピストン32を駆動することができる。
次に、第1閉操作工程においては、他の双方向ポンプ40bによりガイドベーン4の閉操作が行われる。より具体的には、制御装置90により、他の双方向ポンプ40bがシリンダライン50に連通された後、当該双方向ポンプ40bによりガイドベーン4の閉操作を行うように、モータ46bが制御される。これにより、いずれかの双方向ポンプ40aに故障が有ると判断された場合、故障していない他の双方向ポンプ40bにより確実にガイドベーン4を閉じることができる。このため、フランシス水車1の運転を安全に停止し、故障が有ると判断された双方向ポンプ40aの修理、交換等を行うことができる。
また、油圧システム20の制御方法は、双方向ポンプ40b、40cに故障が有ると判断された場合、双方向ポンプ40aによりガイドベーン4の閉操作を行う第2閉操作工程を更に有していてもよい。
第2閉操作工程においては、判断工程において循環ライン56b、56cに連通された双方向ポンプ40b、40cに故障が有ると判断された場合、シリンダライン50に連通された双方向ポンプ40aによりガイドベーン4の閉操作が行われる。より具体的には、制御装置90により、循環ライン56b、56cに連通された双方向ポンプ40b、40cに故障が有ると判断された場合、シリンダライン50に連通された双方向ポンプ40aによりガイドベーン4の閉操作を行うように、モータ46aが制御される。これにより、いずれかの双方向ポンプ40b、40cに故障が有ると判断された場合、故障していない双方向ポンプ40aにより速やかにガイドベーン4を閉じることができる。このため、フランシス水車1の運転を速やかに停止し、故障が有ると判断された双方向ポンプ40b、40cの修理、交換等を行うことができる。
このように本実施の形態によれば、位置検出装置70により検出されたピストン32の位置に基づいて、シリンダライン50に連通された双方向ポンプ40aの故障の有無が判断されるとともに、回転数検出装置80b、80cにより検出されたモータ46b、46cの回転数に基づいて、循環ライン56b、56cに連通された双方向ポンプ40b、40cの故障の有無が判断される。このことにより、シリンダライン50に連通され、ピストン32を駆動するように操作油を吐出する双方向ポンプ40aについては、位置検出装置70により検出されたピストン32の位置に基づいて、その故障の有無を判断することができる。また、循環ライン56b、56cに連通され、循環ライン56b、56cを循環させるように操作油を吐出する双方向ポンプ40b、40cについては、回転数検出装置80b、80cにより検出されたモータ46b、46cの回転数に基づいて、その故障の有無を判断することができる。このため、油圧システム20に複数の双方向ポンプ40a、40b、40cを配置した場合であっても、各双方向ポンプ40a、40b、40cの故障の有無を個別に判断することができる。
また、本実施の形態によれば、ガイドベーン4の急閉操作時、循環ライン56b、56cに連通されていた双方向ポンプ40b、40cがシリンダライン50に連通される。このことにより、ガイドベーン4の急閉操作時、複数の双方向ポンプ40a、40b、40cをシリンダライン50に連通させることができる。このため、ガイドベーン4の急閉操作時、シリンダライン50を介して油圧シリンダ30の第1シリンダ室34または第2シリンダ室36に大流量の操作油を供給することができる。この結果、大きな駆動力でピストン32を駆動することができ、迅速かつ確実にガイドベーン4の急閉操作を行うことができる。
また、本実施の形態によれば、シリンダライン50に連通されていた双方向ポンプ40aに故障が有ると判断された場合、当該双方向ポンプ40aが対応する循環ライン56aに連通されるとともに、循環ライン56b、56cに連通されていた他の双方向ポンプ40b、40cがシリンダライン50に連通される。このことにより、故障した双方向ポンプ40aをシリンダライン50から切り離すことができるとともに、故障していない他の双方向ポンプ40bをシリンダライン50に連通させることができる。このため、故障した双方向ポンプ40aの影響を受けることなく、故障していない他の双方向ポンプ40bにより油圧シリンダ30のピストン32を駆動することができる。この結果、確実にガイドベーン4の操作を行うことができる。
とりわけ、本実施の形態によれば、他の双方向ポンプ40b、40cがシリンダライン50に連通された後、当該双方向ポンプ40b、40cによりガイドベーン4の閉操作が行われる。このことにより、いずれかの双方向ポンプ40aに故障が有ると判断された場合、故障していない他の双方向ポンプ40bにより確実にガイドベーン4を閉じることができる。このため、フランシス水車1の運転を安全に停止し、故障が有ると判断された双方向ポンプ40aの修理、交換等を行うことができる。
また、本実施の形態によれば、循環ライン56b、56cに連通された双方向ポンプ40b、40cに故障が有ると判断された場合、シリンダライン50に連通された双方向ポンプ40aによりガイドベーン4の閉操作が行われる。このことにより、いずれかの双方向ポンプ40b、40cに故障が有ると判断された場合、故障していない双方向ポンプ40aにより速やかにガイドベーン4を閉じることができる。このため、フランシス水車1の運転を速やかに停止し、故障が有ると判断された双方向ポンプ40b、40cの修理、交換等を行うことができる。
なお、上述した実施の形態においては、油圧システム20内に、3つの双方向ポンプ40a、40b、40cと、それに対応する3つのモータ46a、46b、46c、3つの循環ライン56a、56b、56c、3つの切替装置60a、60b、60c、および3つの回転数検出装置80a、80b、80cが配置されている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、これらの数は任意である。例えば、双方向ポンプが2つ配置されていてもよいし、4つ以上配置されていてもよい。また、これに対応するモータ、循環ライン、切替装置、および回転数検出装置も2つずつ配置されていてもよいし、4つ以上ずつ配置されていてもよい。
以上述べた実施の形態によれば、各双方向ポンプの故障の有無を個別に判断することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
なお、上述した実施の形態では、水力機械の一例としてフランシス水車を例にとって説明したが、このことに限られることはなく、フランシス水車以外の水力機械にも、可動羽根を有する水力機械であれば、本発明を適用することができる。また、ポンプ運転を行わない水車にも当然に適用することができる。
1:フランシス水車、4:ガイドベーン、20:油圧システム、30:油圧シリンダ、32:ピストン、34:第1シリンダ室、36:第2シリンダ室、40a,40b,40c:双方向ポンプ、46a,46b,46c:モータ、50:シリンダライン、56a,56b,56c:循環ライン、60a,60b,60c:切替装置、70:位置検出装置、80a,80b,80c:回転数検出装置、90:制御装置

Claims (10)

  1. 水力機械の可動羽根を開閉操作するための油圧システムであって、
    前記可動羽根に連結されたピストンと、前記ピストンによって区画された第1シリンダ室および第2シリンダ室と、を有する油圧シリンダと、
    前記ピストンを駆動する複数の双方向ポンプであって、操作油を吐出する複数の双方向ポンプと、
    対応する前記双方向ポンプを駆動する複数のモータと、
    複数の前記双方向ポンプに連通可能なシリンダラインであって、前記油圧シリンダの前記第1シリンダ室および前記第2シリンダ室に連通したシリンダラインと、
    対応する前記双方向ポンプに連通可能な複数の循環ラインであって、連通した前記双方向ポンプから吐出される操作油が循環する複数の循環ラインと、
    対応する前記双方向ポンプの連通先を、前記シリンダラインと前記循環ラインとの間で切り替える複数の切替装置と、
    前記ピストンの位置を検出する位置検出装置と、
    対応する前記モータの回転数を検出する複数の回転数検出装置と、
    前記モータの各々および前記切替装置の各々を制御する制御装置と、を備え、
    通常運転時、前記制御装置は、一の前記双方向ポンプを前記シリンダラインに連通させるとともに、他の前記双方向ポンプを対応する前記循環ラインに連通させて、前記モータの各々を駆動するように、前記モータの各々および前記切替装置の各々を制御し、
    前記制御装置は、前記位置検出装置により検出された前記ピストンの位置に基づいて、前記シリンダラインに連通された前記双方向ポンプの故障の有無を判断するとともに、前記回転数検出装置により検出された前記モータの回転数に基づいて、前記循環ラインに連通された前記双方向ポンプの故障の有無を判断する、油圧システム。
  2. 前記可動羽根の急閉操作時、前記制御装置は、前記循環ラインに連通されていた前記双方向ポンプを前記シリンダラインに連通させるように、対応する前記切替装置を制御する、請求項1に記載の油圧システム。
  3. 前記制御装置は、前記シリンダラインに連通されていた前記双方向ポンプに故障が有ると判断した場合、当該双方向ポンプを対応する前記循環ラインに連通させるとともに、前記循環ラインに連通されていた他の前記双方向ポンプを前記シリンダラインに連通させるように、対応する前記切替装置を制御する、請求項1または2に記載の油圧システム。
  4. 前記制御装置は、他の前記双方向ポンプを前記シリンダラインに連通させた後、当該双方向ポンプにより前記可動羽根の閉操作を行うように、前記モータを制御する、請求項3に記載の油圧システム。
  5. 前記制御装置は、前記循環ラインに連通された前記双方向ポンプに故障が有ると判断した場合、前記シリンダラインに連通された前記双方向ポンプにより前記可動羽根の閉操作を行うように、前記モータを制御する、請求項1から4のいずれか一項に記載の油圧システム。
  6. 水力機械の可動羽根を開閉操作する油圧システムの制御方法であって、
    複数の双方向ポンプのうち一の前記双方向ポンプをシリンダラインに連通させるとともに、他の前記双方向ポンプを循環ラインに連通させる連通工程と、
    前記シリンダラインに連通された前記双方向ポンプに対応するモータを駆動し、当該双方向ポンプから吐出された操作油を、前記シリンダラインを介して油圧シリンダの第1シリンダ室または第2シリンダ室に供給して、前記油圧シリンダのピストンを駆動する駆動工程と、
    前記循環ラインに連通された前記双方向ポンプに対応するモータを駆動し、当該双方向ポンプから吐出された操作油を、前記循環ラインで循環させる循環工程と、
    前記駆動工程において駆動された前記ピストンの位置を検出する位置検出工程と、
    前記循環工程において駆動された前記モータの回転数を検出する回転数検出工程と、
    前記位置検出工程において検出された前記ピストンの位置に基づいて、前記シリンダラインに連通された前記双方向ポンプの故障の有無を判断するとともに、前記回転数検出工程において検出された前記モータの回転数に基づいて、前記循環ラインに連通された前記双方向ポンプの故障の有無を判断する判断工程と、を備える、油圧システムの制御方法。
  7. 前記可動羽根の急閉操作時、前記循環ラインに連通されていた前記双方向ポンプを前記シリンダラインに連通させるように、前記双方向ポンプの連通先を切り替える第1切替工程を更に備える、請求項6に記載の油圧システムの制御方法。
  8. 前記判断工程において前記シリンダラインに連通されていた前記双方向ポンプに故障が有ると判断された場合、当該双方向ポンプを対応する前記循環ラインに連通させるとともに、前記循環ラインに連通されていた他の前記双方向ポンプを前記シリンダラインに連通させるように、対応する前記双方向ポンプの連通先を切り替える第2切替工程を更に備える、請求項6または7に記載の油圧システムの制御方法。
  9. 前記第2切替工程の後、他の前記双方向ポンプにより前記可動羽根の閉操作を行う第1閉操作工程を更に備える、請求項8に記載の油圧システムの制御方法。
  10. 前記判断工程において前記循環ラインに連通された前記双方向ポンプに故障が有ると判断された場合、前記シリンダラインに連通された前記双方向ポンプにより前記可動羽根の閉操作を行う第2閉操作工程を更に備える、請求項6から9のいずれか一項に記載の油圧システムの制御方法。
JP2020206980A 2020-12-14 2020-12-14 油圧システムおよび油圧システムの制御方法 Active JP7379316B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020206980A JP7379316B2 (ja) 2020-12-14 2020-12-14 油圧システムおよび油圧システムの制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020206980A JP7379316B2 (ja) 2020-12-14 2020-12-14 油圧システムおよび油圧システムの制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022094135A JP2022094135A (ja) 2022-06-24
JP7379316B2 true JP7379316B2 (ja) 2023-11-14

Family

ID=82081405

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020206980A Active JP7379316B2 (ja) 2020-12-14 2020-12-14 油圧システムおよび油圧システムの制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7379316B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018162709A (ja) 2017-03-24 2018-10-18 株式会社東芝 水力機械の可動羽根操作システム
JP2019065762A (ja) 2017-09-29 2019-04-25 電源開発株式会社 ハイブリッドサーボシステム
JP2021032223A (ja) 2019-08-29 2021-03-01 株式会社東芝 制御装置および異常検出方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018162709A (ja) 2017-03-24 2018-10-18 株式会社東芝 水力機械の可動羽根操作システム
JP2019065762A (ja) 2017-09-29 2019-04-25 電源開発株式会社 ハイブリッドサーボシステム
JP2021032223A (ja) 2019-08-29 2021-03-01 株式会社東芝 制御装置および異常検出方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022094135A (ja) 2022-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101981260B (zh) 混合动力建筑机械的控制装置
CN103562565B (zh) 回转式工程机械
RU2450168C2 (ru) Устройство для гидравлического регулирования лопаток рабочего колеса вентилятора
KR850000938B1 (ko) 풍동터어빈 날개피치 제어시스템
KR101652619B1 (ko) 건설 기계의 제어 시스템
KR101832080B1 (ko) 하이브리드 건설 기계의 제어 시스템
KR101778902B1 (ko) 작업 기계의 압유 에너지 회수 장치
KR101718255B1 (ko) 하이브리드 건설 기계의 제어 시스템
KR20130083392A (ko) 재생 에너지형 발전 장치 및 그 제어 방법
JPH06341412A (ja) 冗長流体マルチプレクサ
KR20110009079A (ko) 하이브리드 건설기계의 제어장치
KR101782755B1 (ko) 하이브리드 건설 기계의 제어 시스템
JP2009097722A (ja) 建設機械用油圧回路
CN105909588B (zh) 卸荷阀以及油压挖掘机的油压驱动系统
KR20110084548A (ko) 하이브리드 건설 기계의 제어 장치
KR20100124721A (ko) 하이브리드 건설기계의 제어장치
KR20110009149A (ko) 하이브리드 건설기계의 제어장치
CN108626054B (zh) 水力机械的可动叶片操作系统
JP7379316B2 (ja) 油圧システムおよび油圧システムの制御方法
JP2012013160A (ja) エネルギ回生システム
JP2011122469A (ja) リングゲート制御システムおよびリングゲート制御方法
JP5535970B2 (ja) 風力発電装置及び風力発電装置の弁機能確認方法
JPH10306766A (ja) ポンプ水車
JP2018135915A (ja) ハイブリッドサーボシステムおよびそれを備えた水車操作機構
JP2002364516A (ja) 風車の可変翼装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230306

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230929

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231003

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231101

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7379316

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150