JP2024032348A - ハイブリッドサーボシステム - Google Patents

ハイブリッドサーボシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2024032348A
JP2024032348A JP2022135955A JP2022135955A JP2024032348A JP 2024032348 A JP2024032348 A JP 2024032348A JP 2022135955 A JP2022135955 A JP 2022135955A JP 2022135955 A JP2022135955 A JP 2022135955A JP 2024032348 A JP2024032348 A JP 2024032348A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solenoid valve
oil
hydraulic
bidirectional
valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022135955A
Other languages
English (en)
Inventor
創 椎野
So Shiino
尚 河田
Takashi Kawada
基伊 後藤
Motoi Goto
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Toshiba Energy Systems and Solutions Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Energy Systems and Solutions Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Energy Systems and Solutions Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2022135955A priority Critical patent/JP2024032348A/ja
Publication of JP2024032348A publication Critical patent/JP2024032348A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Hydraulic Turbines (AREA)
  • Fluid-Pressure Circuits (AREA)

Abstract

【課題】水車のガイドベーンを的確に操作することを容易に実現する。【解決手段】双方向補助ポンプは、双方向制御ポンプと並列に設置されており、閉側電磁弁と閉側パイロット弁とを順次介して第1油圧室に作動油を供給すると共に、開側電磁弁と開側パイロット弁とを順次介して第2油圧室に作動油を供給する。アキュムレータは、集油槽から集油槽出口電磁弁と双方向補助ポンプと蓄圧用電磁弁とを順次介して供給される作動油を蓄える。制御部は、アキュムレータに作動油を蓄える蓄圧動作を実行する際には、閉側電磁弁および開側電磁弁を閉じた状態で、集油槽出口電磁弁および蓄圧用電磁弁を閉状態から開状態に切り替え、双方向補助ポンプが集油槽から集油槽出口電磁弁を経由して吸い上げられた作動油が、蓄圧用電磁弁を経由して、アキュムレータへ供給される。【選択図】図3C

Description

本発明の実施形態は、ハイブリッドサーボシステムに関する。
水力発電所において、水車のガイドベーンの開閉動作は、例えば、ハイブリッドサーボシステムによって油圧サーボモータが駆動されることで制御される。ハイブリッドサーボシステムは、油圧サーボモータを駆動するための双方向ポンプを有する油圧回路を備えている。
ハイブリッドサーボシステムは、適用範囲の拡大のために、例えば、双方向ポンプの大容量化が行われている。しかし、双方向ポンプの大容量化では十分に対応できない場合がある。このため、複数の双方向ポンプを並列に接続することや、双方向ポンプの他に、非常用停止装置としてアキュムレータを併用すること等が提案されている。
特許6298207号 特許6139041号
ハイブリッドサーボシステムにおいて、アキュムレータは、例えば、停電による電源喪失の際にガイドベーンを全閉状態にする操作を行うために設置されており、アキュムレータの油圧を一定に保つ必要がある。このため、油圧回路における作動油の漏洩等によってアキュムレータの油圧が低下した場合には、アキュムレータの油圧を戻すために、アキュムレータに作動油を蓄える蓄圧動作を実行する。しかしながら、従来においては、水車の運転が実行されているときに、アキュムレータに作動油を蓄える蓄圧動作を実行することが困難であるため、アキュムレータの油圧を一定に保つことが容易でない場合がある。
上記のような事情により、従来のハイブリッドサーボシステムでは、水車のガイドベーンを的確に操作することが困難な場合がある。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、水車のガイドベーンを的確に操作することを容易に実現可能なハイブリッドサーボシステムを提供することである。
実施形態のハイブリッドサーボシステムは、水車のガイドベーンについて開動作および閉動作を行うための油圧サーボモータを駆動する油圧回路部と、油圧回路部の動作を制御する制御部と備える。油圧サーボモータは、ガイドベーンを操作する操作ロッドに設けられたピストンと、ピストンを内部空間に収容しており、内部空間がピストンによって第1油圧室と第2油圧室とに区画されるシリンダとを有する。油圧回路部は、双方向制御ポンプと双方向補助ポンプとアキュムレータとを有する。双方向制御ポンプは、閉動作を実行する際に閉側パイロット弁を介して第1油圧室に作動油を供給すると共に、開動作を実行する際に開側パイロット弁を介して前記第2油圧室に作動油を供給するように構成されている。双方向補助ポンプは、双方向制御ポンプと並列に設置されており、閉側電磁弁と閉側パイロット弁とを順次介して第1油圧室に作動油を供給すると共に、開側電磁弁と開側パイロット弁とを順次介して第2油圧室に作動油を供給するように構成されている。アキュムレータは、集油槽から集油槽出口電磁弁と双方向補助ポンプと蓄圧用電磁弁とを順次介して供給される作動油を蓄えるように構成されている。制御部は、アキュムレータに作動油を蓄える蓄圧動作を実行する際には、閉側電磁弁および開側電磁弁を閉じた状態で、集油槽出口電磁弁および蓄圧用電磁弁を閉状態から開状態に切り替え、双方向補助ポンプが集油槽から集油槽出口電磁弁を経由して作動油を吸い上げ、双方向補助ポンプによって吸い上げられた作動油が蓄圧用電磁弁を経由して、アキュムレータへ供給されるように制御を行う。
図1は、第1実施形態において、水車90の一例を模式的に示す部分断面図である。 図2は、第1実施形態において、水車90(図1参照)のガイドベーン95について開閉動作を行うための油圧サーボモータ50、および、ハイブリッドサーボシステムを模式的に示す図である。 図3Aは、第1実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、ガイドベーン95について閉動作を行うときの様子を模式的に示す図である。 図3Bは、第1実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、ガイドベーン95について開動作を行うときの様子を模式的に示す図である。 図3Cは、第1実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、アキュムレータ140に作動油を蓄える蓄圧動作を行うときの様子を模式的に示す図である。 図3Dは、第1実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、双方向制御ポンプ110に故障が発生し、ガイドベーン95について閉動作を行うときの様子を模式的に示す図である。 図3Eは、第1実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、双方向補助ポンプ121に故障が発生し、ガイドベーン95について閉動作を行うときの様子を模式的に示す図である。 図3Fは、第1実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、ガイドベーン95について急閉動作を行うときの様子を模式的に示す図である。 図3Gは、第1実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、停電の際にガイドベーン95を閉じる閉動作を行うときの様子を模式的に示す図である。 図4は、第2実施形態において、水車90(図1参照)のガイドベーン95について開閉動作を行うための油圧サーボモータ50、および、ハイブリッドサーボシステムを模式的に示す図である。 図5Aは、第2実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、ガイドベーン95について閉動作を行うときの様子を模式的に示す図である。 図5Bは、第2実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、ガイドベーン95について開動作を行うときの様子を模式的に示す図である。 図5Cは、第2実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、双方向補助ポンプ121Aを用いてアキュムレータ140に作動油を蓄える蓄圧動作を行うときの様子を模式的に示す図である。 図5Dは、第2実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、双方向補助ポンプ121Bを用いてアキュムレータ140に作動油を蓄える蓄圧動作を行うときの様子を模式的に示す図である。 図5Eは、第2実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、双方向制御ポンプ110に故障が発生し、ガイドベーン95について閉動作を行うときの様子を模式的に示す図である。 図5Fは、第2実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、双方向補助ポンプ121Aおよび双方向補助ポンプ121Bに故障が発生し、ガイドベーン95について閉動作を行うときの様子を模式的に示す図である。 図5Gは、第2実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、ガイドベーン95について急閉動作を行うときの様子を模式的に示す図である。 図5Hは、第2実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、停電の際にガイドベーン95を閉じる閉動作を行うときの様子を模式的に示す図である。
<第1実施形態>
[A]水車90の構成
図1は、第1実施形態において、水車90の一例を模式的に示す部分断面図である。図1では、縦断面(回転中心を含む面)について示している。
水車90は、フランシス型の水車であって、図1に示すように、ランナ91、主軸92、上カバー93、下カバー94、ガイドベーン95、ケーシング96、排出管97(吸出管)、および、発電機98を有する。
[A-1]ランナ91
水車90において、ランナ91は、ランナクラウン911とランナバンド912とランナ羽根913とを有し、主軸92と共に回転するように構成されている。ランナ91は、ランナクラウン911とランナバンド912とが間を隔てて配置されている。そして、ランナ91において、ランナクラウン911とランナバンド912との間には、ランナ羽根913が複数設けられている。
[A-2]主軸92
主軸92は、長手方向が鉛直方向に沿っており、ランナ91を構成するランナクラウン911の上面に主軸92の下端が連結されている。
[A-3]上カバー93
上カバー93は、ランナ91の上方に設けられている。上カバー93は、中央部分に主軸92が貫通しており、主軸92の外周面の側部において、ランナクラウン911の上面を覆っている。
[A-4]下カバー94
下カバー94は、ランナ91の下方に設けられている。下カバー94は、下方に排出管97が設置されており、排出管97の外周部においてランナバンド912の下面を覆っている。
[A-5]ガイドベーン95
ガイドベーン95は、ランナ91の外周に設置されており、上カバー93と下カバー94との外側面に連結されている。ガイドベーン95は、開度を変えることで、ランナ91に流入する水の流量を調節する。
[A-6]ケーシング96
ケーシング96は、ドーナツ形状であって、ガイドベーン95の外周に設置されている。
[A-7]排出管97
排出管97は、ランナ91の下方に設けられており、下カバー94に連結されている。
[A-8]発電機98
発電機98は、主軸92上方に連結されている。発電機98は、主軸92が回転されることで発電を行うように構成されている。
上記の水車90は、発電運転時には、ケーシング96からガイドベーン95を介して、水がランナ91の外周(側部)から内部へ流れる。これにより、ランナ91が主軸92を回転軸として回転する。そして、その主軸92の回転によって、発電機98が駆動する。
発電運転時にランナ91の外周から流入した水は、ランナ91においてランナクラウン911とランナバンド912との間を流れた後に、上方から下方へ流れ、排出管97へ排出される。
[B]油圧サーボモータ50およびハイブリッドサーボシステムの構成
図2は、第1実施形態において、水車90(図1参照)のガイドベーン95について開閉動作を行うための油圧サーボモータ50、および、ハイブリッドサーボシステムを模式的に示す図である。図2では、電磁弁の状態が励磁状態EGと消磁状態DGとのいずれの状態であるかに関して併記している。
[B-1]油圧サーボモータ50
本実施形態において、油圧サーボモータ50は、図2に示すように、操作ロッド51とシリンダ52とピストン55とを備える。油圧サーボモータ50は、ガイドベーン95を操作するための操作ロッド51にピストン55が設けられており、ピストン55がシリンダ52に収容されている。油圧サーボモータ50は、シリンダ52の内部においてピストン55が作動油の作用によって駆動することで、操作ロッド51がガイドベーン95を操作するように構成されている。
[B-1-1]操作ロッド51
具体的には、操作ロッド51は、棒状体であって、一端がガイドベーン95に連結され、他端がピストン55に連結されている。
[B-1-2]シリンダ52
シリンダ52は、ピストン55を内部空間C52に収容している。シリンダ52は、の内部空間C52は、ピストンによって第1油圧室C52aと第2油圧室C52bとに区画されている。
シリンダ52において、第1油圧室C52aには第1作動油ポートP52aが設けられている。第2油圧室C52bには第2作動油ポートP52bが設けられている。
[B-1-3]ピストン55
ピストン55は、シリンダ52の内部空間C52において操作ロッド51に連結されている。ピストン55は、第1油圧室C52aと第2油圧室C52bとの間における作動油の圧力差に応じて、シリンダ52の内部空間C52で摺動するように構成されている。
具体的には、ガイドベーン95の閉動作を実行する際には、ピストン55は、第1油圧室C52aの側から第2油圧室C52bの側に摺動する。そして、ガイドベーン95の開動作を実行する際には、ピストン55は、第2油圧室C52bの側から第1油圧室C52aの側に摺動する。
[B-1-4]変位検出部500
油圧サーボモータ50には、更に、変位検出部500が設置されている。変位検出部500は、ガイドベーン95の開度を変位させた量を検出するために設置されている。
[B-2]ハイブリッドサーボシステム
本実施形態において、ハイブリッドサーボシステムは、図2に示すように、油圧回路部100と制御部800とを備える。本実施形態のハイブリッドサーボシステムは、制御部800が油圧回路部100の動作を制御して油圧サーボモータ50を駆動することによって、油圧サーボモータ50がガイドベーン95について開動作および閉動作を行うように構成されている。
[B-2-1]油圧回路部100
ハイブリッドサーボシステムにおいて、油圧回路部100は、双方向制御ポンプ110と双方向補助ポンプ121と集油槽130とアキュムレータ140とを備える。また、油圧回路部100は、閉側電磁弁V121aと開側電磁弁V121bと閉側パイロット弁V30aと開側パイロット弁V30bと集油槽出口電磁弁V21と蓄圧用電磁弁V22と蓄圧油供給用パイロットチェック弁V33と蓄圧油供給用電磁弁V35とを備える。
この他に、油圧回路部100は、閉側パイロットチェック弁V15aと開側パイロットチェック弁V15bと閉側リリーフ弁V16aと開側リリーフ弁V16bと閉側チェック弁V18aと開側チェック弁V18bとを備える。更に、油圧回路部100は、仕切弁SV17と仕切弁SV21と仕切弁SV22aと閉仕切弁SV22bと仕切弁SV32と圧力スイッチSW22と圧力スイッチSW34と圧力スイッチSW35とを備える。
油圧回路部100を構成する各部は、油路L11~L18,L11c,L12c,L17a,L21~L26,L31~L38を介して、作動油が流れるように構成されている。
油圧回路部100構成する各部について順次説明する。
[B-2-1-1]双方向制御ポンプ110
双方向制御ポンプ110は、例えば、可逆回転型ポンプであって、ポートa(第1の双方向制御ポンプポート)とポートb(第2の双方向制御ポンプポート)とを有する。双方向制御ポンプ110は、ポートaおよびポートbのそれぞれにおいて作動油を吐出するように構成されている。
[B-2-1-2]双方向補助ポンプ121
双方向補助ポンプ121は、双方向制御ポンプ110と同様に、例えば、可逆回転型ポンプであって、ポートa(第1の双方向補助ポンプポート)とポートb(第2の双方向補助ポンプポート)とを有する。双方向補助ポンプ121は、ポートaおよびポートbのそれぞれにおいて作動油を吐出するように構成されている。
双方向補助ポンプ121は、双方向制御ポンプ110と並列に設置されている。ここでは、双方向補助ポンプ121のポートaは、双方向制御ポンプ110のポートaよりも上流側において第1油圧室C52aに作動油を供給するように構成され、双方向補助ポンプ121のポートbは、双方向制御ポンプ110のポートbよりも上流側において第2油圧室C52bに作動油を供給するように構成されている。
[B-2-1-3]集油槽130
集油槽130は、例えば、タンクであって、作動油を蓄えるように構成されている。
[B-2-1-4]アキュムレータ140
アキュムレータ140は、例えば、窒素などの蓄圧気体の圧力に応じて、作動油の蓄積と放出とを行うように構成されている。
詳細については後述するが、アキュムレータ140に蓄えられた作動油は、例えば、停電(電源喪失)が生じたときにガイドベーン95を全閉状態にするために放出される。また、アキュムレータ140は、双方向補助ポンプ121の動作によって、集油槽130から作動油が供給されるように構成されている。
[B-2-1-5]油路L11
油路L11は、一端が双方向補助ポンプ121のポートaに接続し、他端がシリンダ52の第1作動油ポートP52aに連通するように構成されている。油路L11には、分岐部J11aと分岐部J11bと分岐部J11cと分岐部J11dと分岐部J11eと分岐部J11fとが、双方向補助ポンプ121側からシリンダ52側へ向かって、順次、設けられている。
[B-2-1-6]閉側電磁弁V121a
油路L11において、分岐部J11aと分岐部J11bとの間には、閉側電磁弁V121aが設けられている。閉側電磁弁V121aは、例えば、2ポート2位置方向制御弁であって、ポート1とポート2とを含む。
本実施形態では、閉側電磁弁V121aは、ノーマルオープンタイプである。つまり、閉側電磁弁V121aは、励磁状態EGであるときに、ポート1とポート2との間が遮断した状態(閉状態)になって、油路L11が閉じるように構成されている。そして、閉側電磁弁V121aは、消磁状態DGであるときに、ポート1とポート2との間が連通した状態(開状態)になって、油路L11が開くように構成されている。
[B-2-1-7]閉側パイロット弁V30a
油路L11において、分岐部J11fよりもシリンダ52側に位置する部分には、閉側パイロット弁V30aが設けられている。閉側パイロット弁V30aは、例えば、4ポート2位置方向制御弁であって、ポート1とポート2とポート3とポート4とを含む。
本実施形態では、閉側パイロット弁V30aは、パイロットポートに加わる作動油の圧力差に応じて、ポート1とポート2との間およびポート3とポート4の間が連通状態になる場合と、ポート1とポート4との間およびポート2とポート3の間が連通状態になる場合とが切り替わるように構成されている。詳細については後述するが、閉側パイロット弁V30aは、蓄圧油供給用電磁弁V35が励磁状態EGから消磁状態DGになるときに、作動油が油路L36等を介してパイロットポートに作用し、ポート1とポート4との間およびポート2とポート3の間が連通状態になる場合に切り替わる。
[B-2-1-8]油路L12
油路L12は、一端が双方向補助ポンプ121のポートbに接続し、他端がシリンダ52の第2作動油ポートP52bに連通するように構成されている。油路L12には、分岐部J12aと分岐部J12bと分岐部J12cと分岐部J12dと分岐部J12eと分岐部J12fとが、双方向補助ポンプ121側からシリンダ52側へ向かって、順次、設けられている。
[B-2-1-9]開側電磁弁V121b
油路L12において、分岐部J12aと分岐部J12bとの間には、開側電磁弁V121bが設けられている。開側電磁弁V121bは、例えば、2ポート2位置方向制御弁であって、ポート1とポート2とを含む。
本実施形態では、開側電磁弁V121bは、ノーマルオープンタイプである。つまり、開側電磁弁V121bは、励磁状態EGであるときに、ポート1とポート2との間が遮断した状態になって、油路L12が閉じるように構成されている。そして、開側電磁弁V121bは、消磁状態DGであるときに、ポート1とポート2との間が連通した状態になって、油路L12が開くように構成されている。
[B-2-1-10]開側パイロット弁V30b
油路L12において、分岐部J12fよりもシリンダ52側に位置する部分には、開側パイロット弁V30bが設けられている。開側パイロット弁V30bは、例えば、4ポート2位置方向制御弁であって、ポート1とポート2とポート3とポート4とを含む。
本実施形態では、開側パイロット弁V30bは、パイロットポートに加わる作動油の圧力差に応じて、ポート1とポート2との間およびポート3とポート4の間が連通状態になる場合と、ポート1とポート4との間およびポート2とポート3の間が連通状態になる場合とが切り替わるように構成されている。詳細については後述するが、開側パイロット弁V30bは、蓄圧油供給用電磁弁V35が励磁状態EGから消磁状態DGになるときに、作動油が油路L37等を介してパイロットポートに作用し、ポート1とポート4との間およびポート2とポート3の間が連通状態になる場合に切り替わる。
[B-2-1-11]油路L13,油路L14,油路L15
油路L13は、一端が双方向制御ポンプ110のポートaに接続し、他端が油路L11の分岐部J11bに接続している。油路L14は、一端が双方向制御ポンプ110のポートbに接続し、他端が油路L12の分岐部J12bに接続している。油路L15は、一端が油路L11の分岐部J11dに接続し、他端が油路L12の分岐部J12dに接続している。油路L15には、分岐部J15が設けられている。
[B-2-1-12]閉側パイロットチェック弁V15a
油路L15において分岐部J11dと分岐部J15との間には、閉側パイロットチェック弁V15aが設けられている。閉側パイロットチェック弁V15aは、分岐部J15側がIN側ポートであり、分岐部J11d側がOUT側ポートであり、パイロットポートに加わる作動油の圧力が設定値以下では、IN側ポートからOUT側ポートへ作動油が流れる。そして、閉側パイロットチェック弁V15aは、パイロットポートに加わる作動油の圧力が設定値を超えたときには、OUT側ポートからIN側ポートへ作動油が逆流するように構成されている。
[B-2-1-13]開側パイロットチェック弁V15b
油路L15において分岐部J12dと分岐部J15との間には、開側パイロットチェック弁V15bが設けられている。開側パイロットチェック弁V15bは、分岐部J15側がIN側ポートであり、分岐部J12d側がOUT側ポートであり、パイロットポートに加わる作動油の圧力が設定値以下では、IN側ポートからOUT側ポートへ作動油が流れる。そして、開側パイロットチェック弁V15bは、パイロットポートに加わる作動油の圧力が設定値を超えたときには、OUT側ポートからIN側ポートへ作動油が逆流するように構成されている。
[B-2-1-14]油路L16
油路L16は、一端が油路L11の分岐部J11eに接続し、他端が油路L12の分岐部J12eに接続している。油路L16には、分岐部J16が設けられている。
[B-2-1-15]閉側リリーフ弁V16a
油路L16において分岐部J11eと分岐部J16との間には、閉側リリーフ弁V16aが設けられている。閉側リリーフ弁V16aは、作動油の圧力が設定値を超えたときに開くように構成されている。
[B-2-1-16]開側リリーフ弁V16b
そして、油路L16において分岐部J12eと分岐部J16との間には、開側リリーフ弁V16bが設けられている。開側リリーフ弁V16bは、作動油の圧力が設定値を超えたときに開くように構成されている。
[B-2-1-17]油路L17
油路L17は、一端が油路L15の分岐部J15に接続し、他端が集油槽130に接続している。油路L17には、分岐部J17が設けられている。
[B-2-1-18]仕切弁SV17
油路L17において、分岐部J17よりも集油槽130側に位置する部分には、仕切弁SV17が設けられている。
[B-2-1-19]油路L18
油路L18は、一端が油路L11の分岐部J11fに接続し、他端が油路L12の分岐部J12fに接続している。油路L18には、分岐部J18が設けられている。
[B-2-1-20]閉側チェック弁V18a
油路L18において分岐部J11fと分岐部J18との間には、閉側チェック弁V18aが設けられている。閉側チェック弁V18aは、分岐部J18側がIN側ポートであり、分岐部J11f側がOUT側ポートであり、IN側ポートからOUT側ポートへ作動油が流れ、OUT側ポートからIN側ポートへ作動油が流れないように構成されている。
[B-2-1-21]開側チェック弁V18b
油路L18において分岐部J12fと分岐部J18との間には、開側チェック弁V18bが設けられている。開側チェック弁V18bは、分岐部J18側がIN側ポートであり、分岐部J12f側がOUT側ポートであり、IN側ポートからOUT側ポートへ作動油が流れ、OUT側ポートからIN側ポートへ作動油が流れないように構成されている。
[B-2-1-22]油路L11c,油路L12c,油路L17a,油路L21
油路L11cは、一端が油路L11の分岐部J11cに接続し、他端が開側パイロットチェック弁V15bのパイロットポートに接続するように構成されている。油路L12cは、一端が油路L12の分岐部J12cに接続し、他端が閉側パイロットチェック弁V15aのパイロットポートに接続するように構成されている。油路L17aは、一端が油路L17の分岐部J17に接続し、他端が油路L18の分岐部J18に接続している。油路L21は、一端が油路L11の分岐部J11aに接続し、他端が集油槽130に接続している。
[B-2-1-23]集油槽出口電磁弁V21
油路L21には、集油槽出口電磁弁V21が設けられている。集油槽出口電磁弁V21は、例えば、2ポート2位置方向制御弁であって、ポート1とポート2とを含む。
本実施形態では、集油槽出口電磁弁V21は、ノーマルクローズタイプである。つまり、集油槽出口電磁弁V21は、消磁状態DGであるときに、ポート1とポート2との間が遮断した状態になって、油路L21が閉じるように構成されている。そして、集油槽出口電磁弁V21は、励磁状態EGであるときに、ポート1とポート2との間が連通した状態になって、油路L21が開くように構成されている。
[B-2-1-24]仕切弁SV21
油路L21において、集油槽出口電磁弁V21よりも集油槽130側に位置する部分には、仕切弁SV21が設けられている。
[B-2-1-25]油路L22
油路L22は、一端が油路L12の分岐部J12aに接続するように構成されている。油路L22の他端J22bには、圧力スイッチSW22と閉仕切弁SV22bが設置されている。そして、油路L22は、一端と他端J22bとの間に、分岐部J22aが設けられている。
[B-2-1-26]蓄圧用電磁弁V22
油路L22において、分岐部J12aと分岐部J22aとの間には、蓄圧用電磁弁V22が設けられている。蓄圧用電磁弁V22は、例えば、2ポート2位置方向制御弁であって、ポート1とポート2とを含む。
本実施形態では、蓄圧用電磁弁V22は、ノーマルクローズタイプである。つまり、蓄圧用電磁弁V22は、消磁状態DGであるときに、ポート1とポート2との間が遮断した状態になって、油路L22が閉じるように構成されている。そして、蓄圧用電磁弁V22は、励磁状態EGであるときに、ポート1とポート2との間が連通した状態になって、油路L22が開くように構成されている。
[B-2-1-27]仕切弁SV22a
油路L22において、分岐部J22aと他端J22bとの間には、仕切弁SV22aが設置されている。
[B-2-1-28]油路L23,油路L24,油路L25,油路L26
油路L23は、一端が油路L16の分岐部J16に接続し、他端が集油槽130に接続している。油路L24は、一端が開側パイロット弁V30bのポート3に接続し、他端が集油槽130に接続している。油路L25は、一端が閉側パイロット弁V30aのポート4に接続し、他端が集油槽130に接続している。油路L25には、分岐部J25aと分岐部J25bとが、集油槽130側から閉側パイロット弁V30a側へ向かって、順次、設けられている。油路L26は、一端が開側パイロット弁V30bのポート4に接続し、他端が油路L25の分岐部J25bに接続している。
[B-2-1-29]油路L31,油路L32
油路L31は、一端がアキュムレータ140に接続し、他端が油路L22の分岐部J22aに接続している。油路L32は、一端が油路L22の分岐部J22aに接続し、他端が蓄圧油供給用電磁弁V35に接続している。
[B-2-1-30]蓄圧油供給用電磁弁V35
蓄圧油供給用電磁弁V35は、例えば、4ポート2位置方向制御弁であって、ポート1とポート2とポート3とポート4とを含み、油路L32の他端は、蓄圧油供給用電磁弁V35のポート2に接続するように構成されている。
本実施形態では、蓄圧油供給用電磁弁V35は、消磁状態DGでは、ポート1とポート2との間、および、ポート3とポート4の間が連通状態になるように構成されている。そして、蓄圧油供給用電磁弁V35は、励磁状態EGでは、ポート1とポート4との間、および、ポート2とポート3の間が連通状態になるように構成されている。
[B-2-1-31]仕切弁SV32
油路L32には、分岐部J32が設けられている。そして、油路L32において分岐部J32よりも分岐部J22aの側に位置する部分には、仕切弁SV32が設置されている。
[B-2-1-32]油路L33
油路L33は、一端が油路L32の分岐部J32に接続し、他端が閉側パイロット弁V30aのポート3に接続している。
[B-2-1-33]蓄圧油供給用パイロットチェック弁V33
油路L33には、蓄圧油供給用パイロットチェック弁V33が設置されている。蓄圧油供給用パイロットチェック弁V33は、閉側パイロット弁V30a側がIN側ポートであり、分岐部J32側がOUT側ポートであり、パイロットポートに加わる作動油の圧力が設定値以下では、IN側ポートからOUT側ポートへ作動油が流れる。そして、蓄圧油供給用パイロットチェック弁V33は、パイロットポートに加わる作動油の圧力が設定値を超えたときには、OUT側ポートからIN側ポートへ作動油が逆流するように構成されている。
[B-2-1-34]油路L34,油路L35
油路L34は、一端が蓄圧油供給用電磁弁V35のポート1に接続している。油路L34には、圧力スイッチSW34が設けられている。油路L35は、一端が蓄圧油供給用電磁弁V35のポート3に接続し、他端が閉止されている。油路L35には、圧力スイッチSW35が設けられている。
[B-2-1-35]油路L36,油路L37,油路L38
油路L36は、一端が蓄圧油供給用パイロットチェック弁V33のパイロットポートに接続し、他端が閉側パイロット弁V30aのパイロットポートに接続するように構成されている。油路L36には、分岐部J36aと分岐部J36bとが、蓄圧油供給用パイロットチェック弁V33側から閉側パイロット弁V30a側へ向かって、順次、設けられている。油路L36の分岐部J36aには、油路L34の他端が接続されている。油路L37は、一端が油路L36の分岐部J36bに接続し、他端が開側パイロット弁V30bのパイロットポートに接続している。油路L38は、一端が油路L25の分岐部J25aに接続し、他端が蓄圧油供給用電磁弁V35のポート4に接続している。
[B-2-2]制御部800
制御部800は、演算器(図示省略)とメモリ装置(図示省略)とを含み、メモリ装置が記憶しているプログラムを用いて演算器が演算処理を行うことによって、油圧回路部100の動作を制御するように構成されている。制御部800は、各部の状態を検出することで得られた検出信号が入力される。この他に、制御部800は、たとえば、操作装置(図示省略)に操作者が入力した操作指令信号が入力される。制御部800は、入力された各種信号に基づいて、油圧回路部100に制御信号を出力し、油圧サーボモータ50の動作を制御することによって、ガイドベーン95の開閉動作を実行する。
制御部800は、水車90の調速運転を行う際には、ガイドベーン95について通常の開動作および通常の閉動作を行うように、油圧サーボモータ50の動作を制御する。詳細については後述するが、通常の開動作および通常の閉動作を行う場合には、制御部800は、双方向補助ポンプ121のポートaとシリンダ52の第1油圧室C52aとの間が遮断した状態であり、かつ、双方向補助ポンプ121のポートbとシリンダ52の第2油圧室C52bとの間が遮断した状態になるように、閉側電磁弁V121aおよび開側電磁弁V121bの動作を制御する。また、制御部800は、双方向制御ポンプ110のポートaとシリンダ52の第1油圧室C52aとの間が連通した状態であり、かつ、双方向制御ポンプ110のポートbとシリンダ52の第2油圧室C52bとの間が連通した状態になるように、蓄圧油供給用電磁弁V35の動作を制御することで、閉側パイロット弁V30aおよび開側パイロット弁V30bの動作を制御する。そして、通常の閉動作を実行する際には、制御部800は、双方向制御ポンプ110のポートaから第1油圧室C52aに作動油を供給するように制御を行う。一方で、開動作を実行する際には、制御部800は、双方向制御ポンプ110のポートbから第2油圧室C52bに作動油を供給するように制御を行う。
本実施形態において、制御部800は、アキュムレータ140に作動油を蓄える蓄圧動作を実行する。詳細については後述するが、この場合には、制御部800は、閉側電磁弁V121aおよび開側電磁弁V121bを閉じた状態で、集油槽出口電磁弁V21および蓄圧用電磁弁V22を閉状態から開状態に切り替える。そして、双方向補助ポンプ121が集油槽130から集油槽出口電磁弁V21を経由して作動油を吸い上げ、双方向補助ポンプ121によって吸い上げられた作動油が蓄圧用電磁弁V22を経由して、アキュムレータ140へ供給されるように、制御部800が制御を行う。
本実施形態において、制御部800は、双方向制御ポンプ110に故障が発生し、水車90の運転を停止するときには、ガイドベーン95について閉動作を行うように油圧サーボモータ50の動作を制御する。詳細については後述するが、この場合には、制御部800は、蓄圧油供給用電磁弁V35の動作を制御する。これにより、アキュムレータ140に蓄えられた作動油が第1油圧室C52aに供給されるように、閉側パイロット弁V30aの流れ方向が切り替わり、かつ、第2油圧室C52bから作動油が集油槽130へ排出されるように、開側パイロット弁V30bの流れ方向が切り替わる。
本実施形態において、制御部800は、双方向補助ポンプ121に故障が発生し、水車90の運転を停止するときには、ガイドベーン95について閉動作を行うように油圧サーボモータ50の動作を制御する。詳細については後述するが、この場合には、双方向制御ポンプ110から開側パイロット弁V30bを介して第1油圧室C52aに作動油が供給され、かつ、第2油圧室C52bから作動油が双方向制御ポンプ110へ戻るように、制御部800が制御を行う。
この他に、本実施形態では、水車90に故障が発生し、水車90の運転を急速に停止するときには、制御部800は、通常の閉動作よりも急速にガイドベーン95を閉じる急閉動作を実行するように、油圧サーボモータ50の動作を制御する。詳細については後述するが、この場合には、制御部800は、閉側電磁弁V121aおよび開側電磁弁V121bを閉状態から開状態に切り替える。そして、制御部800は、双方向制御ポンプ110および双方向補助ポンプ121から第1油圧室C52aへ作動油を供給するように制御を行う。
なお、停電(電源喪失)によって油圧回路部100および制御部800への電力の供給が遮断されたときには、ガイドベーン95について閉動作が実行されるように、油圧回路部100が構成されている。つまり、停電の際には、制御部800の制御によらずに、水車90の運転が停止するように、油圧回路部100が構成されている。詳細ついては後述するが、この場合には、アキュムレータ140に蓄えられた作動油が第1油圧室C52aに供給されるように閉側パイロット弁V30aの流れ方向が切り替わると共に、第2油圧室C52bから作動油が集油槽130へ排出されるように開側パイロット弁V30bの流れ方向が切り替わる。その結果、ガイドベーン95について閉動作が実行される。
[C]動作
本実施形態のハイブリッドサーボシステムが油圧サーボモータ50を駆動し、ガイドベーン95について開閉動作を行うときの様子に関して説明する。
[C-1]閉動作を行う場合(ケース1)
まず、水車90が調速運転を行う際に、ガイドベーン95について通常の閉動作を行う場合(ケース1)について説明する。
図3Aは、第1実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、ガイドベーン95について閉動作を行うときの様子を模式的に示す図である。図3Aでは、作動油の流れの概要を太い実線の矢印で併記している。
図3Aに示すように、ガイドベーン95について通常の閉動作を行う場合(ケース1)には、制御部800は、閉側電磁弁V121aを励磁状態EGにすることでポート1とポート2との間を遮断した状態(閉状態)にする。これにより、双方向補助ポンプ121のポートaとシリンダ52の第1油圧室C52aとの間が遮断された状態になる。また、制御部800は、開側電磁弁V121bを励磁状態EGにすることでポート1とポート2との間が遮断した状態(閉状態)にする。これにより、双方向補助ポンプ121のポートbとシリンダ52の第2油圧室C52bとの間が遮断した状態になる。
制御部800は、集油槽出口電磁弁V21を消磁状態DGにすることでポート1とポート2との間を遮断した状態(閉状態)にする。これにより、双方向補助ポンプ121のポートaと集油槽130との間が遮断された状態になる。また、制御部800は、蓄圧用電磁弁V22を消磁状態DGにすることでポート1とポート2との間を遮断した状態(閉状態)にする。これにより、双方向補助ポンプ121のポートbとアキュムレータ140との間が遮断された状態になる。
更に、制御部800は、蓄圧油供給用電磁弁V35の動作を制御することで、閉側パイロット弁V30aおよび開側パイロット弁V30bの動作を制御する。
具体的には、制御部800は、蓄圧油供給用電磁弁V35を励磁状態EGにすることでポート1とポート4との間およびポート2とポート3の間を連通状態にする。これにより、蓄圧油供給用パイロットチェック弁V33においては、パイロットポートに加わる作動油の圧力が設定値以下であるため、OUT側ポートからIN側ポートへの作動油の逆流が生じない。つまり、本油圧回路内では、パイロットポートに圧油が流れないので、OUTポートからINポートに逆流しない。
その結果、閉側パイロット弁V30aにおいては、パイロットポートに加わる作動油の圧力が設定値以下になるため、ポート1とポート2との間およびポート3とポート4の間が連通状態になる。同様に、開側パイロット弁V30bにおいても、パイロットポートに加わる作動油の圧力が設定値以下になるため、ポート1とポート2との間およびポート3とポート4の間が連通状態になる。これにより、双方向制御ポンプ110のポートaとシリンダ52の第1油圧室C52aとの間が連通した状態になると共に、双方向制御ポンプ110のポートbとシリンダ52の第2油圧室C52bとの間が連通した状態になる。つまり、本油圧回路内では、パイロットポートに圧油が流れないので、OUTポートからINポートに逆流しない。
上記のような状態で、双方向制御ポンプ110がポートbから作動油を吸い上げてポートaから作動油を油路L13に吐出するように、制御部800が制御を行うことで、通常の閉動作が行われる。
具体的には、双方向制御ポンプ110から油路L13に吐出された作動油は、分岐部J11bを介して、油路L11に流入する。油路L11において分岐部J11bよりも双方向補助ポンプ121の側は、閉側電磁弁V121aによって遮断状態である。これに対して、油路L11において分岐部J11bよりも油圧サーボモータ50の側は、閉側パイロット弁V30aによって遮断されずに連通状態である。このため、油路L13から油路L11に流入した作動油は、閉側パイロット弁V30aを経由して、油圧サーボモータ50を構成するシリンダ52の第1油圧室C52aに供給される。
シリンダ52の第1油圧室C52aにおいては、作動油の供給によって、圧力が上昇する。このため、シリンダ52の内部空間C52においては、ピストン55が第1油圧室C52a側から第2油圧室C52b側へ移動する。その結果、ガイドベーン95について通常の閉動作が実行され、ガイドベーン95の開度が圧力差に応じて減少する。
ピストン55が第1油圧室C52a側から第2油圧室C52b側へ移動するに伴って、第2油圧室C52bから作動油が油路L12へ流出する。油路L12において分岐部J12bよりも双方向補助ポンプ121の側は、開側電磁弁V121bによって遮断状態である。これに対して、油路L12において分岐部J12bよりも油圧サーボモータ50の側は、開側パイロット弁V30bによって遮断されずに連通状態である。このため、第2油圧室C52bから油路L12に流出した作動油は、開側パイロット弁V30bを通過後、分岐部J12bを介して、油路L14に流入し、双方向制御ポンプ110のポートbに戻る。
[C-2]開動作を行う場合(ケース2)
つぎに、水車90が調速運転を行う際に、ガイドベーン95について通常の開動作を行う場合(ケース2)に関して説明する。
図3Bは、第1実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、ガイドベーン95について開動作を行うときの様子を模式的に示す図である。
図3Bに示すように、制御部800は、ガイドベーン95について通常の開動作を行う場合(ケース2)においても、通常の閉動作を行う場合(ケース1)(図3A参照)と同様に、各部を制御する。
つまり、閉側電磁弁V121a、開側電磁弁V121b、集油槽出口電磁弁V21、蓄圧用電磁弁V22、蓄圧油供給用電磁弁V35、閉側パイロット弁V30a、および、開側パイロット弁V30bは、ガイドベーン95について通常の閉動作を行う場合(ケース1)と同様な状態である。これにより、双方向補助ポンプ121のポートaとシリンダ52の第1油圧室C52aとの間が遮断した状態であり、かつ、双方向補助ポンプ121のポートbとシリンダ52の第2油圧室C52bとの間が遮断した状態になっている。そして、双方向制御ポンプ110のポートaとシリンダ52の第1油圧室C52aとの間が連通した状態であり、かつ、双方向制御ポンプ110のポートbとシリンダ52の第2油圧室C52bとの間が連通した状態になっている。
しかし、通常の開動作を行う場合には、通常の閉動作を行う場合と異なり、双方向制御ポンプ110がポートaから作動油を吸い上げてポートbから作動油を油路L14に吐出するように、制御部800が制御を行う。
具体的には、双方向制御ポンプ110から油路L14に吐出された作動油は、分岐部J12bを介して、油路L12に流入する。油路L12において分岐部J12bよりも双方向補助ポンプ121の側は、開側電磁弁V121bによって遮断状態である。これに対して、油路L12において分岐部J12bよりも油圧サーボモータ50の側は、開側パイロット弁V30bによって遮断されずに連通状態である。このため、油路L14から油路L12に流入した作動油は、開側パイロット弁V30bを経由して、油圧サーボモータ50を構成するシリンダ52の第2油圧室C52bに供給される。
シリンダ52の第2油圧室C52bでは、作動油の供給によって、圧力が上昇する。このため、シリンダ52の内部空間C52においては、ピストン55が第2油圧室C52b側から第1油圧室C52a側へ移動する。その結果、ガイドベーン95について通常の開動作が実行され、ガイドベーン95の開度が圧力差に応じて増加する。
ピストン55が第2油圧室C52b側から第1油圧室C52a側へ移動するに伴って、第1油圧室C52aから作動油が油路L11へ流出する。油路L11において分岐部J11bよりも双方向補助ポンプ121の側は、閉側電磁弁V121aによって遮断状態である。これに対して、油路L11において分岐部J11bよりも油圧サーボモータ50の側は、閉側パイロット弁V30aによって遮断されずに連通状態である。このため、第1油圧室C52aから油路L11に流出した作動油は、閉側パイロット弁V30aを通過後、分岐部J11bを介して、油路L13に流入し、双方向制御ポンプ110のポートaに戻る。
[C-3]蓄圧動作を行う場合(ケース3)
つぎに、アキュムレータ140に作動油を蓄える蓄圧動作を行う場合(ケース3)に関して説明する。
蓄圧動作は、双方向補助ポンプ121が動作していないときに、アキュムレータ140に接続する油路L22の作動油の圧力が設定値未満になったことを圧力スイッチSW22が検出したときに実行される。そして、その作動油の圧力が設定値以上になったことを圧力スイッチSW22が検出したときに、蓄圧動作が停止される。
図3Cは、第1実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、アキュムレータ140に作動油を蓄える蓄圧動作を行うときの様子を模式的に示す図である。
図3Cに示すように、蓄圧動作を行う場合(ケース3)においても、閉側電磁弁V121a、開側電磁弁V121b、蓄圧油供給用電磁弁V35、閉側パイロット弁V30a、および、開側パイロット弁V30bは、ガイドベーン95について通常の閉動作を行う場合(ケース1)(図3A参照)と同様な状態である。
しかし、蓄圧動作を行う場合(ケース3)は、集油槽出口電磁弁V21と蓄圧用電磁弁V22とに関して、通常の閉動作を行う場合(ケース1)(図3A参照)と異なる状態になるように、制御部800が制御を行う。
具体的には、集油槽出口電磁弁V21を消磁状態DGから励磁状態EGにすることで、集油槽出口電磁弁V21においては、ポート1とポート2との間が連通した状態に切り替わる。これと共に、蓄圧用電磁弁V22を消磁状態DGから励磁状態EGにすることで、蓄圧用電磁弁V22においては、ポート1とポート2との間が連通した状態に切り替わる。すなわち、制御部800は、閉側電磁弁V121aおよび開側電磁弁V121bを閉じた状態で、集油槽出口電磁弁V21および蓄圧用電磁弁V22を閉状態から開状態に切り替える。
更に、図3Cに示すように、双方向補助ポンプ121のポートaに作動油が吸い上げられ、双方向補助ポンプ121のポートbから作動油が吐出されるように、制御部800が制御を行う。
ここでは、図3Cに示すように、集油槽130に蓄えられた作動油が、双方向補助ポンプ121のポートaに吸い上げられる。このとき、集油槽出口電磁弁V21は、連通状態であって、油路L21が開いた状態であるため、集油槽130に蓄えられた作動油は、油路L21を通過し、分岐部J11aを介して、油路L11に流入する。油路L11において分岐部J11aよりも油圧サーボモータ50の側は、閉側電磁弁V121aによって閉じた状態である。このため、油路L11の分岐部J11aに流入した作動油は、油圧サーボモータ50の側へ流れずに、双方向補助ポンプ121の側へ流れ、双方向補助ポンプ121のポートaに吸い上げられる。そして、双方向補助ポンプ121のポートbから作動油が吐出される。
双方向補助ポンプ121から吐出された作動油は、図3Cに示すように、油路L12の分岐部J12aに流入する。油路L12において分岐部J12aよりも油圧サーボモータ50の側は、開側電磁弁V121bによって閉じた状態である。このため、油路L12において分岐部J12aに流入した作動油は、油圧サーボモータ50の側へ流れずに、蓄圧用電磁弁V22が設置された油路L22に流入する。蓄圧用電磁弁V22は、連通状態であるため、油路L22において、作動油は、分岐部J22aに流入する。
油路L22において分岐部J22aよりも他端J22bの側は、遮断されている。同様に、油路L22の分岐部J22aに一端が接続している油路L32の他端は、蓄圧油供給用電磁弁V35を介して、閉止された油路L35に連通している。このため、分岐部J22aに流入する作動油は、油路L31を経由して、アキュムレータ140に供給される。
このように、蓄圧動作では、双方向補助ポンプ121が集油槽130から集油槽出口電磁弁V21を経由して作動油を吸い上げ、双方向補助ポンプ121によって吸い上げられた作動油が蓄圧用電磁弁V22を経由して、アキュムレータ140へ供給される。
上記のように、蓄圧動作は、閉側電磁弁V121aおよび開側電磁弁V121bを閉じた状態であって、双方向制御ポンプ110と双方向補助ポンプ121との間が遮断状態であるときに実行される。つまり、油圧回路部100において、通常の閉動作および通常の開動作を行う部分(油圧サーボモータ操作回路部)と、蓄圧動作を行う部分(蓄圧回路部)との間を切り離した状態で、蓄圧動作が実行される。このため、本実施形態では、双方向制御ポンプ110を用いてガイドベーン95について通常の閉動作および通常の開動作を実行している際においても、双方向補助ポンプ121を用いてアキュムレータ140へ作動油を供給する蓄圧動作を実行することができる。それゆえ、本実施形態では、調速機能を維持した状態での油圧制御が可能であり、水車の運転が実行されているときであっても蓄圧動作を実行することができるので、アキュムレータ140の油圧を一定に保つことを容易に実現可能である。その結果、本実施形態のハイブリッドサーボシステムでは、水車のガイドベーンの開度を的確に制御することができる。
[C-4]双方向制御ポンプ110に故障が生じたとき(ケース4)
つぎに、双方向制御ポンプ110に故障が発生し、ガイドベーン95について閉動作を行う場合(ケース4)に関して説明する。
双方向制御ポンプ110の故障有無の判定は、双方向制御ポンプ110を駆動させたときにガイドベーン95の変位量について変位検出部500が検出した結果に基づいて、制御部800において実行される。例えば、ガイドベーン95について通常の閉動作および通常の開動作を実行するときに、双方向制御ポンプ110の故障有無が判定される。ここでは、制御部800は、例えば、正常な双方向制御ポンプ110の動作とガイドベーン95の変位量との関係を記憶しており、ガイドベーン95の変位量が正常な双方向制御ポンプ110の場合における値から、所定値以上、相違する状態が、設定時間を超えて継続したときに、双方向制御ポンプ110に故障が発生したと判断する。そして、制御部800は、双方向制御ポンプ110に故障が発生したと判断したときには、ガイドベーン95について閉動作を行い、ガイドベーン95を全閉状態にする。
図3Dは、第1実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、双方向制御ポンプ110に故障が発生し、ガイドベーン95について閉動作を行うときの様子を模式的に示す図である。
図3Dに示すように、双方向制御ポンプ110に故障が発生し、ガイドベーン95について閉動作を行う場合(ケース4)においても、閉側電磁弁V121a、開側電磁弁V121b、集油槽出口電磁弁V21、および、蓄圧用電磁弁V22は、ガイドベーン95について通常の閉動作を行う場合(ケース1)(図3A参照)と同様な状態である。
しかし、この場合には、蓄圧油供給用電磁弁V35に関して、通常の閉動作を行う場合(ケース1)と異なる状態に、制御部800が制御を行う。
具体的には、蓄圧油供給用電磁弁V35を励磁状態EGから消磁状態DGにすることによって、蓄圧油供給用電磁弁V35では、ポート1とポート2との間およびポート3とポート4の間が連通状態になる。これにより、アキュムレータ140に蓄えられた作動油が、油路L31、油路L32、油路L32、蓄圧油供給用電磁弁V35、油路L34、油路L36、および、油路L37を介して、蓄圧油供給用パイロットチェック弁V33のパイロットポートと、閉側パイロット弁V30aのパイロットポートと、開側パイロット弁V30bのパイロットポートとのそれぞれに作用する。
その結果、蓄圧油供給用パイロットチェック弁V33においては、パイロットポートに加わる作動油の圧力が設定値を超えるため、OUT側ポートからIN側ポートへの作動油の逆流が許容される。閉側パイロット弁V30aにおいては、パイロットポートに加わる作動油の圧力が設定値を超えるため、ポート1とポート4との間およびポート2とポート3との間が連通状態になる。同様に、開側パイロット弁V30bにおいても、パイロットポートに加わる作動油の圧力が設定値を超えるため、ポート1とポート4との間およびポート2とポート3との間が連通状態になる。
これに伴って、アキュムレータ140に蓄えられた作動油は、蓄圧油供給用パイロットチェック弁V33と閉側パイロット弁V30aとを順次通過して、油圧サーボモータ50を構成するシリンダ52の第1油圧室C52aに供給される。
シリンダ52の第1油圧室C52aにおいては、作動油の供給によって、圧力が上昇する。このため、シリンダ52の内部空間C52においては、ピストン55が第1油圧室C52a側から第2油圧室C52b側へ移動する。その結果、ガイドベーン95について閉動作が実行される。
ピストン55が第1油圧室C52a側から第2油圧室C52b側へ移動するに伴って、第2油圧室C52bから作動油が油路L12へ流出する。第2油圧室C52bから油路L12へ流出した作動油は、開側パイロット弁V30bを介して、油路L24に流入する。油路L24に流入した作動油は、集油槽130へ排出され、蓄えられる。
このように、本実施形態において、双方向制御ポンプ110に故障が発生したときには、油圧回路部100においてアキュムレータ140を含む非常操作回路部を用いて、ガイドベーン95について閉動作を行う。
双方向制御ポンプ110を駆動する電動機の回転数や電流値に基づいて双方向制御ポンプ110の故障を判定する場合、回転数や電流値が極めて低い運転条件では、高精度に故障を判定することができない。しかし、上記のように、本実施形態では、双方向制御ポンプ110を駆動する電動機の回転数や電流値に基づいて双方向制御ポンプ110の故障を判定せずに、ガイドベーン95の変位量に基づいて双方向制御ポンプ110の故障を判定している。このため、本実施形態では、双方向制御ポンプ110の故障を高精度に判定可能である。
また、本実施形態では、双方向制御ポンプ110の故障を双方向補助ポンプ121の故障と区別して把握することが可能であるため、双方向制御ポンプ110の故障が発生したときに、ガイドベーン95の閉動作を的確に実行することができる。
[C-5]双方向補助ポンプ121の故障が生じたとき(ケース5)
つぎに、双方向補助ポンプ121に故障が発生し、ガイドベーン95について閉動作を行う場合(ケース5)に関して説明する。
双方向補助ポンプ121の故障有無の判定は、例えば、双方向補助ポンプ121の駆動条件(回転数、電流値等)と、その駆動条件で双方向補助ポンプ121を駆動させたときに作動油の圧力が変化する圧力変化量(圧力増加量)について圧力スイッチSW22が検出した結果に基づいて、制御部800において実行される。双方向補助ポンプ121の故障有無は、例えば、蓄圧動作を行う場合に判定される。ここでは、制御部800は、例えば、正常な双方向補助ポンプ121の動作と作動油の圧力が変化する圧力変化量との関係を記憶しており、双方向補助ポンプ121を駆動させたときに作動油の圧力が変化する圧力変化量が正常な双方向補助ポンプ121の場合における値から、所定値以上、相違したときに圧力スイッチSW22が切り替わり、その状態が設定時間を超えて継続したときに、双方向補助ポンプ121に故障が発生したと判断する。そして、制御部800は、双方向補助ポンプ121に故障が発生したと判断したときには、ガイドベーン95について閉動作を行い、ガイドベーン95を全閉状態にする。
図3Eは、第1実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、双方向補助ポンプ121に故障が発生し、ガイドベーン95について閉動作を行うときの様子を模式的に示す図である。
図3Eに示すように、双方向補助ポンプ121に故障が発生し、ガイドベーン95について閉動作を行う場合(ケース5)は、ガイドベーン95について通常の閉動作を行う場合(ケース1)(図3A参照)と同様に、制御部800が各部を制御する。つまり、制御部800は、双方向制御ポンプ110から開側パイロット弁V30bを介して第1油圧室C52aに作動油が供給され、かつ、第2油圧室C52bから作動油が双方向制御ポンプ110へ戻るように、各部を制御する。
双方向補助ポンプ121を駆動する電動機の回転数や電流値に基づいて双方向補助ポンプ121の故障を判定する場合、回転数や電流値が極めて低い運転条件では、高精度に故障を判定することができない。しかし、上記のように、本実施形態では、双方向補助ポンプ121を駆動する電動機の回転数や電流値に基づいて双方向補助ポンプ121の故障を判定せずに、作動油の圧力が変化する圧力変化量に基づいて双方向補助ポンプ121の故障を判定している。このため、本実施形態では、双方向補助ポンプ121の故障を高精度に判定可能である。
また、本実施形態では、双方向補助ポンプ121の故障を双方向制御ポンプ110の故障と区別して把握することが可能であるため、双方向補助ポンプ121の故障が発生したときに、ガイドベーン95の閉動作を的確に実行することができる。
[C-6]急閉動作を行う場合(ケース6)
つぎに、水車90に故障が発生し、通常の閉動作よりも急速にガイドベーン95を閉じる急閉動作を実行する場合(ケース6)に関して説明する。
水車90の故障有無は、例えば、水車90に設置されたセンサの検出結果に基づいて判断される。そして、水車90に故障が発生したと判断したときには、制御部800は、ガイドベーン95について急閉動作を行い、ガイドベーン95を全閉状態にする。
図3Fは、第1実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、ガイドベーン95について急閉動作を行うときの様子を模式的に示す図である。
図3Fに示すように、急閉動作を行う場合(ケース6)においても、集油槽出口電磁弁V21と蓄圧用電磁弁V22と蓄圧油供給用電磁弁V35と閉側パイロット弁V30aと開側パイロット弁V30bとのそれぞれは、ガイドベーン95について通常の閉動作を行う場合(ケース1)(図3A参照)と同様な状態である。
しかし、急閉動作を行う場合(ケース6)は、閉側電磁弁V121aと開側電磁弁V121bとに関して、通常の閉動作を行う場合(ケース1)(図3A参照)と異なる状態に、制御部800が制御を行う。具体的には、閉側電磁弁V121aを励磁状態EGから消磁状態DGにすることで、閉側電磁弁V121aにおいては、ポート1とポート2との間が連通した状態に切り替わる。これと共に、開側電磁弁V121bを励磁状態EGから消磁状態DGにすることで、開側電磁弁V121bにおいては、ポート1とポート2との間が連通した状態に切り替わる。
上記のような状態で、双方向制御ポンプ110と双方向補助ポンプ121との両者がポートbから作動油を吸い上げてポートaから作動油を油路L13に吐出するように、制御部800が制御を行う。このため、本実施形態では、双方向制御ポンプ110から閉側パイロット弁V30aを介して第1油圧室C52aへ作動油が供給されると共に、双方向補助ポンプ121から閉側電磁弁V121aと閉側パイロット弁V30aとを順次介して第1油圧室C52aへ作動油が供給される。その結果、ガイドベーン95について急閉動作が実行される。
なお、水車90の故障以外の理由によって、急閉動作を実行してもよい。例えば、ハイブリッドサーボシステムの油圧回路部100のうち、双方向制御ポンプ110と双方向補助ポンプ121と閉側電磁弁V121aと開側電磁弁V121bと集油槽出口電磁弁V21と蓄圧用電磁弁V22とを除く、他の機器について故障が生じたときに、急閉動作を実行してもよい。
[C-7]停電が生じたとき(ケース7)
つぎに、停電によって油圧回路部100および制御部800への電力の供給が遮断され、ガイドベーン95を閉じる閉動作を実行する場合(ケース7)に関して説明する。
図3Gは、第1実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、停電の際にガイドベーン95を閉じる閉動作を行うときの様子を模式的に示す図である。
本実施形態において、停電が生じたときには、図3Gに示すように、双方向制御ポンプ110に故障が発生してガイドベーン95について閉動作を行う場合(ケース4)(図3D参照)と同様に、油圧回路部100においてアキュムレータ140を含む非常操作回路部を用いて、ガイドベーン95の閉動作が実行される。
具体的には、停電が生じたときには、閉側電磁弁V121aと開側電磁弁V121bと集油槽出口電磁弁V21と蓄圧用電磁弁V22とが消磁状態DGになる。
蓄圧油供給用電磁弁V35も同様に、消磁状態DGになる。このため、蓄圧油供給用電磁弁V35は、ポート1とポート2との間およびポート3とポート4の間が連通状態になる。そして、閉側パイロット弁V30aおよび開側パイロット弁V30bにおいては、ポート1とポート4との間およびポート2とポート3との間が連通状態になる。つまり、アキュムレータ140に蓄えられた作動油が第1油圧室C52aに供給されるように閉側パイロット弁V30aの流れ方向が切り替わると共に、第2油圧室C52bから作動油が集油槽130へ排出されるように開側パイロット弁V30bの流れ方向が切り替わる。
このため、停電によって油圧回路部100および制御部800への電力の供給が遮断されたときには、制御部800の制御によらずに、ガイドベーン95について閉動作が実行され、ガイドベーン95が全閉状態になる。
なお、油圧回路部100において双方向制御ポンプ110および双方向補助ポンプ121への電源の供給が遮断され、制御部800への電源の供給が遮断されない場合には、制御部800が各電磁弁について消磁状態へ切替えることで、上記動作を実行してもよい。
[C-8]その他
なお、本実施形態の油圧回路部100において、閉側パイロットチェック弁V15aと開側パイロットチェック弁V15bと閉側リリーフ弁V16aと開側リリーフ弁V16bと閉側チェック弁V18aと開側チェック弁V18bとのそれぞれは、油圧回路部100における作動油の圧力を所定範囲にするために、設置されている。具体的には、閉側リリーフ弁V16aおよび開側リリーフ弁V16bは、圧力が異常上昇した際の保護バルブとして機能する。また、閉側パイロットチェック弁V15aおよび開側パイロットチェック弁V15bは、開閉の油圧をそれぞれ独立させるための弁として機能する。
<第2実施形態>
[A]油圧回路部100の構成
図4は、第2実施形態において、水車90(図1参照)のガイドベーン95について開閉動作を行うための油圧サーボモータ50、および、ハイブリッドサーボシステムを模式的に示す図である。
図4に示すように、本実施形態では、油圧サーボモータ50の構成は、第1実施形態の場合(図2参照)と同じである。しかし、本実施形態では、ハイブリッドサーボシステムの油圧回路部100の一部の構成が、第1実施形態の場合(図2参照)と異なっている。
具体的には、本実施形態では、第1実施形態の双方向補助ポンプ121(図2参照)として、双方向補助ポンプ121A(第1の双方向補助ポンプ)と双方向補助ポンプ121B(第2の双方向補助ポンプ)との2つを含む。
本実施形態では、第1実施形態の閉側電磁弁V121a(図2参照)として、閉側電磁弁V121Aa(第1の閉側電磁弁)と閉側電磁弁V121Ba(第2の閉側電磁弁)との2つを含む。本実施形態では、第1実施形態の開側電磁弁V121b(図2参照)として、開側電磁弁V121Ab(第1の開側電磁弁)と開側電磁弁V121Bb(第2の開側電磁弁)との2つを含む。
本実施形態では、第1実施形態の集油槽出口電磁弁V21(図2参照)として、集油槽出口電磁弁V21A(第1の集油槽出口電磁弁)と集油槽出口電磁弁V21B(第2の集油槽出口電磁弁)との2つを含む。本実施形態では、第1実施形態の油路L21(図2参照)として、油路L21Aと油路L21Bとの2つを含む。本実施形態では、第1実施形態の仕切弁SV21(図2参照)として、仕切弁SV21Aと仕切弁SV21Bとの2つを含む。
上記の点を除き、本実施形態は、第1実施形態の場合(図2参照)と同じである。このため、重複する事項については、適宜、説明を省略する。
[A-1]双方向補助ポンプ121A,双方向補助ポンプ121B
双方向補助ポンプ121Aおよび双方向補助ポンプ121Bは、双方向制御ポンプ110と並列に設置されている。
双方向補助ポンプ121Aは、双方向制御ポンプ110よりも上流側において作動油の供給を行うように設置されている。つまり、双方向補助ポンプ121Aのポートaは、双方向制御ポンプ110のポートaよりも上流側において、作動油を第1油圧室C52aに供給するように構成されている。また、双方向補助ポンプ121Aのポートbは、双方向制御ポンプ110のポートbよりも上流側において、第2油圧室C52bに作動油を供給するように構成されている。
双方向補助ポンプ121Bは、双方向補助ポンプ121Aよりも上流側において作動油の供給を行うように設置されている。つまり、双方向補助ポンプ121Bのポートaは、双方向補助ポンプ121Aのポートaよりも上流側において、作動油を第1油圧室C52aに供給するように構成されている。また、双方向補助ポンプ121Bのポートbは、双方向補助ポンプ121Aのポートbよりも上流側において、第2油圧室C52bに作動油を供給するように構成されている。
ここでは、油路L11の一端に双方向補助ポンプ121Bのポートaが接続し、油路L12の一端に双方向補助ポンプ121Bのポートbが接続している。
油路L11のうち分岐部J11aよりも双方向補助ポンプ121Bの側に位置する部分には、分岐部J11gと分岐部J11hとが、双方向補助ポンプ121B側からシリンダ52側へ向かって、順次、設けられている。油路L11の分岐部J11hには、油路L41の一端が接続され、油路L41の他端に双方向補助ポンプ121Aのポートaが接続されている。
油路L12のうち分岐部J12aよりも双方向補助ポンプ121Bの側に位置する部分には、分岐部J12gと分岐部J12hとが、双方向補助ポンプ121B側からシリンダ52側へ向かって、順次、設けられている。油路L12の分岐部J12hには、油路L42の一端が接続され、油路L42の他端に双方向補助ポンプ121Aのポートbが接続されている。
[A-2]閉側電磁弁V121Aa,閉側電磁弁V121Ba
閉側電磁弁V121Aaは、油路L11において、分岐部J11aと分岐部J11bとの間に設けられている。閉側電磁弁V121Baは、油路L11において、分岐部J11gと分岐部J11hとの間に設けられている。
[A-3]開側電磁弁V121Ab,開側電磁弁V121Bb
開側電磁弁V121Abは、油路L12において、分岐部J12aと分岐部J12bとの間に設けられている。開側電磁弁V121Bbは、油路L12において、分岐部J12gと分岐部J12hとの間に設けられている。
[A-4]集油槽出口電磁弁V21A,集油槽出口電磁弁V21B
集油槽出口電磁弁V21Aは、油路L21Aに設けられている。油路L21Aは、一端が油路L11の分岐部J11aに接続し、他端が集油槽130に接続している。油路L21Aにおいて、集油槽出口電磁弁V21Aよりも集油槽130側に位置する部分には、仕切弁SV21Aが設けられている。
集油槽出口電磁弁V21Bは、油路L21Bに設けられている。油路L21Bは、一端が油路L11の分岐部J11gに接続し、他端が集油槽130に接続している。油路L21Bにおいて、集油槽出口電磁弁V21Bよりも集油槽130側に位置する部分には、仕切弁SV21Bが設けられている。
[B]動作
本実施形態のハイブリッドサーボシステムが油圧サーボモータ50を駆動し、ガイドベーン95について開閉動作を行うときの様子に関して説明する。
[B-1]閉動作を行う場合(ケース1)
まず、ガイドベーン95について通常の閉動作を行う場合(ケース1)について説明する。
図5Aは、第2実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、ガイドベーン95について閉動作を行うときの様子を模式的に示す図である。
図5Aに示すように、ガイドベーン95について通常の閉動作を行う場合(ケース1)には、制御部800は、閉側電磁弁V121Aaおよび閉側電磁弁V121Baを励磁状態EGにすることでポート1とポート2との間を遮断した状態にすると共に、開側電磁弁V121Abおよび開側電磁弁V121Bbを励磁状態EGにすることでポート1とポート2との間を遮断した状態にする。これにより、双方向補助ポンプ121Aおよび双方向補助ポンプ121Bのポートaとシリンダ52の第1油圧室C52aとの間が遮断した状態になると共に、双方向補助ポンプ121Aおよび双方向補助ポンプ121Bのポートbとシリンダ52の第2油圧室C52bとの間が遮断した状態になる。
また、制御部800は、集油槽出口電磁弁V21Aおよび集油槽出口電磁弁V21Bを消磁状態DGにすることでポート1とポート2との間を遮断した状態にすると共に、蓄圧用電磁弁V22を消磁状態DGにすることでポート1とポート2との間を遮断した状態にする。
更に、制御部800は、蓄圧油供給用電磁弁V35を励磁状態EGにすることでポート1とポート4との間およびポート2とポート3の間を連通状態にする。これにより、蓄圧油供給用パイロットチェック弁V33においては、OUT側ポートからIN側ポートへの作動油の逆流が生じない。その結果、閉側パイロット弁V30aおよび開側パイロット弁V30bにおいては、ポート1とポート2との間およびポート3とポート4の間が連通状態になる。これに伴って、双方向制御ポンプ110のポートaとシリンダ52の第1油圧室C52aとの間が連通した状態であり、かつ、双方向制御ポンプ110のポートbとシリンダ52の第2油圧室C52bとの間が連通した状態になる。
上記のような状態で、第1実施形態の場合(図3A参照)の場合と同様に、双方向制御ポンプ110がポートbから作動油を吸い上げてポートaから作動油を油路L13に吐出するように、制御部800が制御を行うことで、ガイドベーン95について通常の閉動作を行う。
[B-2]開動作を行う場合(ケース2)
つぎに、ガイドベーン95について通常の開動作を行う場合(ケース2)に関して説明する。
図5Bは、第2実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、ガイドベーン95について開動作を行うときの様子を模式的に示す図である。
図5Bに示すように、ガイドベーン95について通常の開動作を行う場合(ケース2)においても、閉側電磁弁V121Aa、閉側電磁弁V121Ba、開側電磁弁V121Ab、開側電磁弁V121Bb、集油槽出口電磁弁V21A、集油槽出口電磁弁V21B、蓄圧用電磁弁V22、蓄圧油供給用電磁弁V35、閉側パイロット弁V30a、および、開側パイロット弁V30bは、ガイドベーン95について通常の閉動作を行う場合(ケース1)と同様な状態である。
しかし、通常の開動作を行う場合には、通常の閉動作を行う場合と異なり、双方向制御ポンプ110がポートaから作動油を吸い上げてポートbから作動油を油路L14に吐出するように、制御部800が制御を行う。
[B-3]双方向補助ポンプ121Aを用いて蓄圧動作を行う場合(ケース3-1)
つぎに、双方向補助ポンプ121Aを用いて、アキュムレータ140に作動油を蓄える蓄圧動作を行う場合(ケース3-1)に関して説明する。
図5Cは、第2実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、双方向補助ポンプ121Aを用いてアキュムレータ140に作動油を蓄える蓄圧動作を行うときの様子を模式的に示す図である。
図5Cに示すように、双方向補助ポンプ121Aを用いて蓄圧動作を行う場合(ケース3-1)には、制御部800は、閉側電磁弁V121Aaと閉側電磁弁V121Baと開側電磁弁V121Abと開側電磁弁V121Bbとを閉じた状態(=励磁状態EG)で、集油槽出口電磁弁V21Aおよび蓄圧用電磁弁V22を閉状態から開状態(=励磁状態EG)に切り替える。そして、双方向補助ポンプ121Aが集油槽130から集油槽出口電磁弁V21Aを経由して作動油を吸い上げ、双方向補助ポンプ121Aによって吸い上げられた作動油が蓄圧用電磁弁V22を経由して、アキュムレータ140へ供給される。
[B-4]双方向補助ポンプ121Bを用いて蓄圧動作を行う場合(ケース3-2)
つぎに、双方向補助ポンプ121Bを用いて、アキュムレータ140に作動油を蓄える蓄圧動作を行う場合(ケース3-2)に関して説明する。
図5Dは、第2実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、双方向補助ポンプ121Bを用いてアキュムレータ140に作動油を蓄える蓄圧動作を行うときの様子を模式的に示す図である。
図5Dに示すように、双方向補助ポンプ121Bを用いて蓄圧動作を行う場合(ケース3-2)には、制御部800は、閉側電磁弁V121Aaと閉側電磁弁V121Baと開側電磁弁V121Abと開側電磁弁V121Bbとを閉じた状態(=励磁状態EG)で、集油槽出口電磁弁V21Bおよび蓄圧用電磁弁V22を閉状態から開状態(=励磁状態EG)に切り替える。そして、双方向補助ポンプ121Bが集油槽130から集油槽出口電磁弁V21Bを経由して作動油を吸い上げ、双方向補助ポンプ121Bによって吸い上げられた作動油が蓄圧用電磁弁V22を経由して、アキュムレータ140へ供給される。
上記の蓄圧動作は、双方向補助ポンプ121Aと双方向補助ポンプ121Bとを、例えば、交互に使用して実行される。
[B-5]双方向制御ポンプ110に故障が生じたとき(ケース4)
つぎに、双方向制御ポンプ110に故障が発生し、ガイドベーン95について閉動作を行う場合(ケース4)に関して説明する。
図5Eは、第2実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、双方向制御ポンプ110に故障が発生し、ガイドベーン95について閉動作を行うときの様子を模式的に示す図である。
図5Eに示すように、双方向制御ポンプ110に故障が発生し、ガイドベーン95について閉動作を行う場合(ケース4)には、制御部800は、第1実施形態の場合(図3D参照)と同様に、蓄圧油供給用電磁弁V35を励磁状態EGから消磁状態DGにする。これにより、アキュムレータ140に蓄えられた作動油が第1油圧室C52aに供給されるように、閉側パイロット弁V30aの流れ方向が切り替わり、かつ、第2油圧室C52bから作動油が集油槽130へ排出されるように、開側パイロット弁V30bの流れ方向が切り替わる。
[B-6]双方向補助ポンプ121Aおよび双方向補助ポンプ121Bの故障が生じたとき(ケース5)
つぎに、双方向補助ポンプ121Aおよび双方向補助ポンプ121Bに故障が発生し、ガイドベーン95について閉動作を行う場合(ケース5)に関して説明する。
図5Fは、第2実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、双方向補助ポンプ121Aおよび双方向補助ポンプ121Bに故障が発生し、ガイドベーン95について閉動作を行うときの様子を模式的に示す図である。
図5Fに示すように、双方向補助ポンプ121Aおよび双方向補助ポンプ121Bに故障が発生し、ガイドベーン95について閉動作を行う場合(ケース5)は、ガイドベーン95について通常の閉動作を行う場合(ケース1)と同様に、制御部800が各部を制御する。つまり、制御部800は、双方向制御ポンプ110から開側パイロット弁V30bを介して第1油圧室C52aに作動油が供給され、かつ、第2油圧室C52bから作動油が双方向制御ポンプ110へ戻るように、各部を制御する。
なお、双方向補助ポンプ121Aおよび双方向補助ポンプ121Bに故障が発生したときに、上記の動作を行う場合について説明したが、これに限らない。双方向補助ポンプ121Aと双方向補助ポンプ121Bとのいずれか一方に故障が発生したときに、上記の動作を行ってもよい。
[B-7]急閉動作を行う場合(ケース6)
つぎに、水車90に故障が発生し、通常の閉動作よりも急速にガイドベーン95を閉じる急閉動作を実行する場合(ケース6)に関して説明する。
図5Gは、第2実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、ガイドベーン95について急閉動作を行うときの様子を模式的に示す図である。
図5Gに示すように、急閉動作を行う場合(ケース6)、制御部800は、閉側電磁弁V121Aaと閉側電磁弁V121Baと開側電磁弁V121Abと開側電磁弁V121Bbとを閉状態から開状態(=消磁状態DG)に切り替える。そして、制御部800は、双方向制御ポンプ110と双方向補助ポンプ121Aと双方向補助ポンプ121Bとのそれぞれから第1油圧室C52aへ作動油を供給する。
[B-8]停電が生じたとき(ケース7)
つぎに、停電によって油圧回路部100および制御部800への電力の供給が遮断され、ガイドベーン95を閉じる閉動作を実行する場合(ケース7)に関して説明する。
図5Hは、第2実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、停電の際にガイドベーン95を閉じる閉動作を行うときの様子を模式的に示す図である。
停電が生じたときには、図5Hに示すように、閉側電磁弁V121Aaと閉側電磁弁V121Baと開側電磁弁V121Abと開側電磁弁V121Bbと集油槽出口電磁弁V21Aと集油槽出口電磁弁V21Bと蓄圧用電磁弁V22とが消磁状態DGになる。
蓄圧油供給用電磁弁V35も同様に、消磁状態DGになる。これに伴い、アキュムレータ140に蓄えられた作動油が第1油圧室C52aに供給されるように閉側パイロット弁V30aの流れ方向が切り替わる。また、第2油圧室C52bから作動油が集油槽130へ排出されるように開側パイロット弁V30bの流れ方向が切り替わる。
このため、停電によって油圧回路部100および制御部800への電力の供給が遮断されたときには、制御部800の制御によらずに、ガイドベーン95について閉動作が実行され、ガイドベーン95が全閉状態になる。
[C]変形例
上記実施形態では、双方向補助ポンプ121が2つ(双方向補助ポンプ121A,双方向補助ポンプ121B)である場合について説明したが、これに限らない。当然ながら、双方向補助ポンプ121が3つ以上であってもよい。その場合には、その3つ以上の双方向補助ポンプ121に対応して、閉側電磁弁V121a、開側電磁弁V121b、集油槽出口電磁弁V21についても同様に、3つ以上を設ける。
<その他>
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
50:油圧サーボモータ、51:操作ロッド、52:シリンダ、55:ピストン、90:水車、91:ランナ、92:主軸、93:上カバー、
94:下カバー、95:ガイドベーン、96:ケーシング、97:排出管、98:発電機、100:油圧回路部、110:双方向制御ポンプ、121:双方向補助ポンプ、121A:双方向補助ポンプ(第1の双方向補助ポンプ)、121B:双方向補助ポンプ(第2の双方向補助ポンプ)、130:集油槽、140:アキュムレータ、500:変位検出部、800:制御部、911:ランナクラウン、912:ランナバンド、913:ランナ羽根、C52:内部空間、C52a:第1油圧室、C52b:第2油圧室、DG:消磁状態、EG:励磁状態、J11a~J11h,J12a~J12h,J15~J18,J22a,J25a,J25b,J32,J36a,J36b:分岐部、J22b:他端、L11~L18,L11c,L12c,L17a,L21~L26,L31~L38,L41,L42:油路、P52a:第1作動油ポート、P52b:第2作動油ポート、SV17:仕切弁、SV21:仕切弁、SV21A:仕切弁、SV21B:仕切弁、SV22a:仕切弁、SV22b:閉仕切弁、SV32:仕切弁、SW22:圧力スイッチ、SW34:圧力スイッチ、SW35 圧力スイッチ、V121a:閉側電磁弁、V121Aa:閉側電磁弁(第1の閉側電磁弁)、V121Ab:開側電磁弁(第1の開側電磁弁)、V121b:開側電磁弁、V121Ba:閉側電磁弁(第2の閉側電磁弁)、V121Bb:開側電磁弁(第2の開側電磁弁)、V15a:閉側パイロットチェック弁、V15b:開側パイロットチェック弁、V16a:閉側リリーフ弁、V16b:開側リリーフ弁、V18a:閉側チェック弁、V18b:開側チェック弁、V21:集油槽出口電磁弁、V21A:集油槽出口電磁弁(第1の集油槽出口電磁弁)、V21B:集油槽出口電磁弁(第2の集油槽出口電磁弁V21B)、V22:蓄圧用電磁弁、V30a:閉側パイロット弁、V30b:開側パイロット弁、V33:蓄圧油供給用パイロットチェック弁、V35:蓄圧油供給用電磁弁

Claims (9)

  1. 水車のガイドベーンについて開動作および閉動作を行うための油圧サーボモータを駆動する油圧回路部と、
    前記油圧回路部の動作を制御する制御部と
    備えるハイブリッドサーボシステムであって、
    前記油圧サーボモータは、
    前記ガイドベーンを操作する操作ロッドに設けられたピストンと、
    前記ピストンを内部空間に収容しており、前記内部空間が前記ピストンによって第1油圧室と第2油圧室とに区画されるシリンダと
    を有し、
    前記油圧回路部は、
    前記閉動作を実行する際に閉側パイロット弁を介して前記第1油圧室に作動油を供給すると共に、前記開動作を実行する際に開側パイロット弁を介して前記第2油圧室に作動油を供給するように構成されている双方向制御ポンプと、
    前記双方向制御ポンプと並列に設置されており、閉側電磁弁と前記閉側パイロット弁とを順次介して前記第1油圧室に作動油を供給すると共に、開側電磁弁と前記開側パイロット弁とを順次介して前記第2油圧室に作動油を供給するように構成されている双方向補助ポンプと、
    集油槽から集油槽出口電磁弁と前記双方向補助ポンプと蓄圧用電磁弁とを順次介して供給される作動油を蓄えるように構成されているアキュムレータと
    を有し、
    前記制御部は、前記アキュムレータに作動油を蓄える蓄圧動作を実行する際には、前記閉側電磁弁および前記開側電磁弁を閉じた状態で、前記集油槽出口電磁弁および前記蓄圧用電磁弁を閉状態から開状態に切り替え、前記双方向補助ポンプが前記集油槽から前記集油槽出口電磁弁を経由して作動油を吸い上げ、前記双方向補助ポンプによって吸い上げられた作動油が前記蓄圧用電磁弁を経由して、前記アキュムレータへ供給されるように制御を行う、
    ハイブリッドサーボシステム。
  2. 前記ガイドベーンの変位量を検出する変位検出部
    を有し、
    前記制御部は、前記双方向制御ポンプを駆動させたときに前記ガイドベーンの変位量について変位検出部が検出した結果に基づいて、前記双方向制御ポンプの故障有無を判定するように構成されている、
    請求項1に記載のハイブリッドサーボシステム。
  3. 前記制御部は、前記双方向制御ポンプに故障が生じたと判定し、前記ガイドベーンについて前記閉動作を行う際には、前記アキュムレータに蓄えられた作動油が前記第1油圧室に供給されるように、前記閉側パイロット弁の流れ方向が切り替わり、かつ、前記第2油圧室から作動油が前記集油槽へ排出されるように、前記開側パイロット弁の流れ方向が切り替わるように制御を行う、
    請求項2に記載のハイブリッドサーボシステム。
  4. 作動油の圧力を検出する圧力スイッチ
    を有し、
    前記制御部は、前記双方向補助ポンプを駆動させたときに作動油の圧力が変化する圧力変化量について圧力スイッチが検出した結果に基づいて、前記双方向補助ポンプの故障有無を判定するように構成されている、
    請求項1に記載のハイブリッドサーボシステム。
  5. 前記制御部は、前記双方向補助ポンプに故障が生じたと判定し、前記ガイドベーンについて前記閉動作を行う際には、前記双方向制御ポンプから前記開側パイロット弁を介して前記第1油圧室に作動油が供給され、かつ、前記第2油圧室から作動油が前記双方向制御ポンプへ戻るように、制御を行う、
    請求項4に記載のハイブリッドサーボシステム。
  6. 前記制御部は、前記閉動作よりも急速に前記ガイドベーンを閉じる急閉動作を実行する際には、前記双方向制御ポンプから前記閉側パイロット弁を介して前記第1油圧室へ作動油を供給すると共に、前記閉側電磁弁および前記開側電磁弁を閉状態から開状態に切り替え、前記双方向補助ポンプから前記閉側電磁弁と前記閉側パイロット弁とを順次介して前記第1油圧室へ作動油を供給するように、制御を行う、
    請求項1に記載のハイブリッドサーボシステム。
  7. 停電によって前記油圧回路部への電力の供給が遮断され、前記ガイドベーンについて前記閉動作を行う際には、前記アキュムレータに蓄えられた作動油が前記第1油圧室に供給されるように前記閉側パイロット弁の流れ方向が切り替わると共に、前記第2油圧室から作動油が前記集油槽へ排出されるように前記開側パイロット弁の流れ方向が切り替わるように構成されている、
    請求項1に記載のハイブリッドサーボシステム。
  8. 前記双方向補助ポンプとして、
    第1の双方向補助ポンプと、
    第2の双方向補助ポンプと
    を少なくとも含み、
    前記閉側電磁弁として、
    第1の閉側電磁弁と、
    第2の閉側電磁弁と
    を少なくとも含み、
    前記開側電磁弁として、
    第1の開側電磁弁と、
    第2の開側電磁弁と
    を少なくとも含み、
    前記第1の双方向補助ポンプは、前記第1の閉側電磁弁と前記閉側パイロット弁とを順次介して前記第1油圧室に作動油を供給すると共に、前記第1の開側電磁弁と前記開側パイロット弁とを順次介して前記第2油圧室に作動油を供給するように構成され、
    前記第2の双方向補助ポンプは、前記第2の閉側電磁弁と前記第1の閉側電磁弁と前記閉側パイロット弁とを順次介して前記第1油圧室に作動油を供給すると共に、前記第2の開側電磁弁と前記第1の開側電磁弁と前記開側パイロット弁とを順次介して前記第2油圧室に作動油を供給するように構成されている、
    請求項1に記載のハイブリッドサーボシステム。
  9. 前記集油槽出口電磁弁として、
    第1の集油槽出口電磁弁と、
    第2の集油槽出口電磁弁と
    を少なくとも含み、
    前記制御部は、
    前記第1の双方向補助ポンプを用いて前記蓄圧動作を実行する際には、前記第1の閉側電磁弁と前記第1の開側電磁弁と前記第2の閉側電磁弁と前記第2の開側電磁弁とを閉じた状態で、前記第1の集油槽出口電磁弁および前記蓄圧用電磁弁を閉状態から開状態に切り替え、前記第1の双方向補助ポンプが前記集油槽から前記第1の集油槽出口電磁弁を経由して作動油を吸い上げ、前記第1の双方向補助ポンプによって吸い上げられた作動油が前記蓄圧用電磁弁を経由して、前記アキュムレータへ供給されるように制御を行い、
    前記第2の双方向補助ポンプを用いて前記蓄圧動作を実行する際には、前記第1の閉側電磁弁と前記第1の開側電磁弁と前記第2の閉側電磁弁と前記第2の開側電磁弁とを閉じた状態で、前記第2の集油槽出口電磁弁および前記蓄圧用電磁弁を閉状態から開状態に切り替え、前記第2の双方向補助ポンプが前記集油槽から前記第2の集油槽出口電磁弁を経由して作動油を吸い上げ、前記第2の双方向補助ポンプによって吸い上げられた作動油が前記蓄圧用電磁弁を経由して、前記アキュムレータへ供給されるように制御を行う、
    請求項8に記載のハイブリッドサーボシステム。
JP2022135955A 2022-08-29 2022-08-29 ハイブリッドサーボシステム Pending JP2024032348A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022135955A JP2024032348A (ja) 2022-08-29 2022-08-29 ハイブリッドサーボシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022135955A JP2024032348A (ja) 2022-08-29 2022-08-29 ハイブリッドサーボシステム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024032348A true JP2024032348A (ja) 2024-03-12

Family

ID=90192986

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022135955A Pending JP2024032348A (ja) 2022-08-29 2022-08-29 ハイブリッドサーボシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2024032348A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101213313B1 (ko) 하이브리드 건설 기계의 제어 장치
KR101272978B1 (ko) 하이브리드 건설 기계
CN101981260B (zh) 混合动力建筑机械的控制装置
JP5525481B2 (ja) 油圧作業機の油圧システム
CN103998796B (zh) 动臂驱动装置
US9995018B2 (en) Control system of hybrid construction machine
US9920502B2 (en) Control system for hybrid construction machine
JP6052980B2 (ja) ハイブリッド建設機械の制御システム
KR101926889B1 (ko) 유압 작업기의 유압 시스템
CN105909588B (zh) 卸荷阀以及油压挖掘机的油压驱动系统
KR100518769B1 (ko) 유압펌프 토출유량 제어회로
US20160312443A1 (en) Control system of hybrid construction machine
JP2022507986A (ja) 回生制御油圧システム
JP2024032348A (ja) ハイブリッドサーボシステム
CN108626054B (zh) 水力机械的可动叶片操作系统
JP2017125537A (ja) ハイブリッド作業機の制御システム
JP4854262B2 (ja) 駆動機構兼用発電装置
JP6043157B2 (ja) ハイブリッド建設機械の制御システム
CN110985461B (zh) 液压马达控制系统
JPS5919122Y2 (ja) 油圧駆動回路
JP7379316B2 (ja) 油圧システムおよび油圧システムの制御方法
CN208442109U (zh) 一种带负载补偿高位置精度的电静液执行器
JP7263218B2 (ja) 油圧回路装置
JPH0742662A (ja) 風 車
US3579986A (en) Device for controlling pumps for operating hydraulic motors equipment