JP7158081B2 - はんだ付け装置 - Google Patents
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Description
1.はんだ付け装置1の構成
本発明の実施形態に係るはんだ付け装置1の構成について、図1および図2を用いて説明する。
基板25,29の各主面25a,25b,29a上に設けられたランド26,27,30の形状について図3から図6を用いて説明する。なお、図3および図4は、挿入実装タイプのランド26,27を示し、図5および図6は、表面実装タイプのランド30を示す。
図3および図4に示すように、ランド26は基板25の一方の主面25a上に設けられ、ランド27は基板25の他方の主面25b上に設けられている。基板25およびランド26,27には、孔25c,26a,27aが設けられている。孔25c,26a,27aは、リード28が挿通する部分である。
図5および図6に示すように、ランド30は基板29の一方の主面29a上に設けられている。ランド30は、略長方形(略矩形)の平面形状を有する。
作業者等がタッチパネル23aを通じて入力する鏝退避角度θについて、図7を用いて説明する。
作業者等がタッチパネル23aを通じて入力する鏝先16aの形状と、当該形状に基づくオフセット量(Ox,Oz)について、図8から図10を用いて説明する。なお、図8から図10は、鏝先16aの形状について3つの例を表す図である。
図8に示すように、第1タイプの鏝先33は、平面の先端を有する。ここで、鏝先33の先端は、ランドの外径(ランド幅)よりも大きなサイズを有する。また、第1タイプの鏝先33の先端には、溝部33gが形成されている。溝部33gは、溝底が先端と平行になるように形成されている。
図9に示すように、第2タイプの鏝先34も、平面の先端を有する。ここで、鏝先34の先端は、図8を用いて説明した第1タイプの鏝先33の先端よりも小さく形成されている。
図10に示すように、第3タイプの鏝先35も、平面の先端を有する。ここで、鏝先35の先端は、図8を用いて説明した第1タイプの鏝先33の先端よりも小さく、図9を用いて説明した鏝先34よりも大きく形成されている。
制御部22の座標設定部221は、鏝先16aの鏝退避経路Ln1上において、はんだ付け位置P1から所定距離離れた箇所を特定箇所P3に設定する。制御部22の座標設定部221による鏝先16aの特定箇所P3の設定方法について、図11から図13を用いて説明する。
(x’,z’)=(x+w/2×cosθ,z+w/2×sinθ) ・・(1)
(x’’,z’’)=(x+w/2×cosθ+Ox,z+w/2×sinθ+Oz) ・・(2)
作業者等は、入力受付部23のタッチパネル(入力部)23aを通じて供給はんだの量についての情報(供給量情報)も入力する。制御部22の供給はんだ体積算出部224は、糸はんだ18に充填されているフラックス182の体積を除いたはんだ181の体積を算出する。供給はんだ体積算出部224が実行する供給はんだ体積の算出方法について、図14を用いて説明する。
Vf=(π×Sd 2×SL)/4 ・・(3)
Vs=(π×SD 2×SL)/4-Vf
=(π×SD 2×SL)/4-(π×Sd 2×SL)/4 ・・(4)
上記のように、制御部22の退避速度設定部223は、はんだ付け位置P1から特定箇所P3までの鏝先16aの退避速度を速度V1に設定し、特定箇所P3よりもはんだ付け位置P1から離れた離間位置P5において、鏝先16aの速度を速度V2に設定する。速度V1,V2の内、はんだの飛散に大きく影響する低速の退避速度V1を規定するのにあたり行った確認実験について、図15から図18を用いて説明する。
図15および図16に示すように、本確認実験で用いたはんだ鏝の鏝先36は、先端36aが2.4mm×0.8mmの矩形状を有する。先端36aは、長さ2.5mmを有する。
確認実験の実験条件を表1に示す。
図17および図18に示した実験結果より、本実施形態に係るはんだ付け装置1では、退避速度V1を40mm/sec.とした。ただし、図17を用いて説明したように、種類Aのはんだを用いる場合には、退避速度V1を60mm/sec.以下とすることではんだの飛散数を比較的少なく抑えることができることより、退避速度V1を60mm/sec.を採用するとすることも可能である。
本実施形態に係るはんだ付け装置1では、はんだ付け位置P1から特定箇所P3までの間で鏝先16aが退避するときの退避速度V1を、離間位置P5よりもはんだ付け位置P1から離れた離間位置を鏝先16aが退避するときの速度(所定の速度)V2よりも低速としている。よって、はんだ付け装置1では、鏝先16aの退避速度を一律に低速に維持する場合に比べてタクトタイムが不要に長くなるのを抑制することができる。
変形例1に係る特定箇所P3の座標(x’’、z’’)の設定方法について、図19を用いて説明する。なお、本変形例に係るはんだ付け装置は、座標設定部221が実行する特定箇所P3の座標(x’’、z’’)の設定方法を除き、上記実施形態に係るはんだ付け装置1と同一の構成を有する。
(x’,z’)=(x+w×cosθ,z+w×sinθ) ・・(5)
(x’’,z’’)=(x+w×cosθ+Ox,z+w×sinθ+Oz) ・・(6)
変形例2に係る特定箇所P3の座標(x’’、z’’)の設定方法について、図20を用いて説明する。なお、本変形例に係るはんだ付け装置も、座標設定部221が実行する特定箇所P3の座標(x’’、z’’)の設定方法を除き、上記実施形態に係るはんだ付け装置1と同一の構成を有する。
変形例3に係るはんだ付け装置におけるはんだ鏝16の退避形態について、図21を用いて説明する。なお、本変形例は、特定箇所P3よりもはんだ付け位置P1から離間した位置での鏝先16aの退避に係る速度の設定において上記実施形態と差異を有する。
変形例4に係るはんだ付け装置におけるはんだ鏝16の退避形態について、図22を用いて説明する。なお、本変形例は、鏝先16aがはんだ付け位置P1から特定箇所P3を超えて位置P6に到達するのに要する時間が経過するまで、鏝先16aの退避に係る速度を退避速度V1に制御する点で上記変形例3と差異を有する。
上記実施形態および上記変形例1~4では、アクチュエータ13,14,20の具体的な構成については言及しなかったが、種々の構成を有するアクチュエータを採用することが可能である。例えば、リニアモータを有するアクチュエータや、ボールねじに連結されたモータを有するアクチュエータや、さらにはエアシリンダあるいはオイルシリンダを有するアクチュエータを採用することもできる。
本発明の一態様に係るはんだ付け装置は、基板の主面上に設けられたランドに、ワークを接合するためのはんだ付け装置である。本態様に係るはんだ付け装置は、加熱可能な鏝先を有するはんだ鏝と、前記はんだ鏝を移動させる駆動部と、前記ワークのサイズに関するサイズ情報の入力を受け付ける入力受付部と、前記駆動部を制御する制御部と、を備える。
Claims (9)
- 基板の主面上に設けられたランドに、ワークを接合するためのはんだ付け装置であって、
加熱可能な鏝先を有するはんだ鏝と、
前記はんだ鏝を移動させる駆動部と、
前記ワークのサイズに関するサイズ情報の入力を受け付ける入力受付部と、
前記駆動部を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記サイズ情報を基に、前記鏝先がはんだ付けを行うはんだ付け位置から所定距離離れた特定箇所の座標を設定する座標設定部と、
前記特定箇所よりも前記はんだ付け位置から離れた離間位置において前記鏝先が退避するときの速度を所定の速度に設定するとともに、前記はんだ付け位置から前記特定箇所までの間での前記鏝先が退避するときの退避速度を前記所定の速度よりも低速に設定する退避速度設定部と、
を有する、
はんだ付け装置。 - 請求項1に記載のはんだ付け装置において、
前記入力受付部は、前記ランドのランド幅に関する幅情報を前記サイズ情報として受け付ける、
はんだ付け装置。 - 請求項2に記載のはんだ付け装置において、
前記座標設定部は、前記ランド幅から規定され、前記ランド幅の中央に中心を有する半円状の仮想領域よりも前記鏝先の退避方向外側に前記特定箇所の前記座標を設定する、
はんだ付け装置。 - 請求項3に記載のはんだ付け装置において、
前記座標設定部は、前記ランド幅の1/2以上1以下の半径を有する前記半円状の仮想領域内に前記特定箇所の前記座標を設定する、
はんだ付け装置。 - 請求項3または請求項4に記載のはんだ付け装置において、
前記入力受付部は、前記ランドの表面と前記鏝先の退避経路とがなす角度である鏝退避角度に関する角度情報も受け付け、
前記座標設定部は、前記角度情報も用いて前記特定箇所の前記座標を設定する、
はんだ付け装置。 - 請求項2に記載のはんだ付け装置において、
前記入力受付部は、前記ランドの表面と前記鏝先の退避経路とがなす角度である鏝退避角度に関する角度情報も受け付け、
前記座標設定部は、前記ランドの外縁から前記基板の前記主面に垂直な仮想面と、前記角度情報から算出される前記鏝先の退避経路との交点位置よりも前記はんだ付け位置から離れた位置の座標を前記特定箇所の前記座標に設定する、
はんだ付け装置。 - 請求項1から請求項6の何れかに記載のはんだ付け装置において、
前記入力受付部は、前記鏝先の形状に関する形状情報も受け付け、
前記座標設定部は、前記形状情報も用いて前記特定箇所の前記座標を設定する、
はんだ付け装置。 - 請求項1から請求項7の何れかに記載のはんだ付け装置において、
前記制御部は、前記鏝先が前記はんだ付け位置から少なくとも前記特定箇所に到達するのに要する所定時間が経過するまで、前記鏝先の退避に係る速度を前記退避速度に制御する、
はんだ付け装置。 - 請求項1から請求項8の何れかに記載のはんだ付け装置において、
前記入力受付部は、前記ランドへの前記ワークの接合に際して供給されるはんだの量に関する供給量情報も受け付け、
前記座標設定部は、前記供給量情報も用いて前記特定箇所の前記座標を設定する、
はんだ付け装置。
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