JP6554389B2 - 対基板作業システム - Google Patents

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Description

本発明は、基板に電子部品を装着する対基板作業システムに関するものである。
基板に電子部品が装着される際に、電子部品の少なくとも一部の姿勢が矯正される。そして、電子部品の少なくとも一部が矯正されることで、電子部品が基板に適切に装着される。例えば、下記特許文献には、リード部品を基板に適切に装着するべく、基板の貫通穴に、リード部品のリードを適切に挿入するための技術が記載されている。
特開平7−15188号公報 特開平6−53697号公報
上記特許文献に記載の技術によれば、ある程度、適切に電子部品を基板に装着することが可能となる。しかしながら、上記特許文献には、電子部品を装着する際に撮像手段及び、その撮像データを用いる旨の記載はあるものの、それらの手法の信頼性に関する詳細な記載もなく、更に適切に電子部品を基板に装着することが望まれている。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、適切に電子部品を基板に装着することである。
上記課題を解決するために、本発明に記載の対基板作業システムは、(A)電子部品を保持する保持具と、(B)上下方向に貫通する矯正具貫通穴が形成され、前記保持具の下方に配設された部品姿勢矯正具と、(C)前記保持具に保持された電子部品を前記矯正具貫通穴に向かって下降させる下降装置とを有する作業ヘッドと、前記作業ヘッドを任意の位置に移動させる移動装置と、前記移動装置の作動を制御する制御装置と、前記矯正具貫通穴が開口する前記部品矯正具の下端面を撮像する撮像装置とを備え、前記制御装置が、前記撮像装置の撮像により得られた撮像データに基づいて、前記矯正具貫通穴の開口位置を取得し、その前記矯正具貫通穴の開口位置と、電子部品の基板への装着位置とが重なるように、前記移動装置の作動を制御することを特徴とする。
本発明に記載の対基板作業システムでは、電子部品を保持する保持具の下方に、部品姿勢矯正具が配設されており、その部品姿勢矯正具には、上下方向に貫通する矯正具貫通穴が形成されている。また、部品姿勢矯正具の下面が撮像装置により撮像され、その撮像データに基づいて、矯正具貫通穴の開口位置が演算される。そして、矯正具貫通穴の開口位置と、電子部品の基板への装着位置とが重なるように、移動装置の作動が制御される。これにより、保持具により保持された電子部品の少なくとも一部を、矯正具貫通穴を介して、下降させることで、電子部品を基板の装着位置に適切に装着することが可能となる。
部品実装機を示す斜視図である 部品装着装置を示す斜視図である。 部品保持具を示す側面図である。 部品保持具を示す正面図である。 部品保持具の先端部を示す拡大図である。 1対のアームを上方からの視点において示す拡大図である。 リード部品を保持した状態の部品保持具を示す側面図である。 1対のアームを上方からの視点において示す拡大図である。 図6のAA線における断面図である。 カットアンドクリンチ装置を示す斜視図である。 カットアンドクリンチユニットを示す斜視図である。 スライド体を示す断面図である。 スライド体を示す拡大図である。 制御装置を示すブロック図である。 基板の貫通穴にリード部品のリード線が挿入される際の概略図である。 回路基材にアームが重ねられた状態を示す概略図である。 基板の貫通穴にリード部品のリード線が挿入される際の概略図である。 基板の貫通穴にリード部品のリード線が挿入される際の概略図である。 リード部品のリード線が切断される直前のカットアンドクリンチユニットを示す断面図である。 リード部品のリードが切断された後のカットアンドクリンチユニットを示す断面図である。 第2実施例の作業ヘッドを示す側面図である。 矯正本体部を上方からの視点において示す拡大図である。 図22のBB線における断面図である。 吸着ノズルに保持された電子部品が回路基材に装着される際の概略図である。 吸着ノズルに保持された電子部品が回路基材に装着される際の概略図である。
以下、本発明を実施するための形態として、本発明の実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。
[第1実施例]
<部品実装機の構成>
図1に、部品実装機10を示す。部品実装機10は、回路基材12に対する部品の実装作業を実行するための装置である。部品実装機10は、装置本体20、基材搬送保持装置21、部品供給装置22、ばら部品供給装置23、部品装着装置24、マークカメラ26、パーツカメラ28、カットアンドクリンチ装置(図10参照)34、制御装置(図14参照)36を備えている。なお、回路基材12として、回路基板、三次元構造の基材等が挙げられ、回路基板として、プリント配線板、プリント回路板等が挙げられる。
装置本体20は、フレーム部40と、そのフレーム部40に上架されたビーム部42とによって構成されている。基材搬送保持装置21は、フレーム部40の前後方向の中央に配設されており、搬送装置50とクランプ装置52とを有している。搬送装置50は、回路基材12を搬送する装置であり、クランプ装置52は、回路基材12を保持する装置である。これにより、基材搬送保持装置21は、回路基材12を搬送するとともに、所定の位置において、回路基材12を固定的に保持する。なお、以下の説明において、回路基材12の搬送方向をX方向と称し、その方向に直角な水平の方向をY方向と称し、鉛直方向をZ方向と称する。つまり、部品実装機10の幅方向は、X方向であり、前後方向は、Y方向である。
部品供給装置22は、フレーム部40の前後方向での一方側の端部に配設されている。部品供給装置22は、トレイ型部品供給装置56とフィーダ型部品供給装置(図14参照)58とを有している。トレイ型部品供給装置56は、トレイ上に載置された状態の部品を供給する装置である。フィーダ型部品供給装置58は、テープフィーダ、スティックフィーダ(図示省略)によって部品を供給する装置である。
ばら部品供給装置23は、フレーム部40の前後方向での他方側の端部に配設されている。ばら部品供給装置23は、ばらばらに散在された状態の複数の部品を整列させて、整列させた状態で部品を供給する装置である。つまり、任意の姿勢の複数の部品を、所定の姿勢に整列させて、所定の姿勢の部品を供給する装置である。
なお、部品供給装置22および、ばら部品供給装置23によって供給される部品として、電子回路部品,太陽電池の構成部品,パワーモジュールの構成部品等が挙げられる。また、電子回路部品には、リードを有する部品,リードを有さない部品等が有る。
部品装着装置24は、ビーム部42に配設されており、2台の作業ヘッド60,62と作業ヘッド移動装置64とを有している。作業ヘッド移動装置64は、X方向移動装置68とY方向移動装置70とZ方向移動装置72とを有している。そして、X方向移動装置68とY方向移動装置70とによって、2台の作業ヘッド60,62は、一体的にフレーム部40上の任意の位置に移動させられる。また、各作業ヘッド60,62は、スライダ74,76に着脱可能に装着されており、Z方向移動装置72は、スライダ74,76を個別に上下方向に移動させる。つまり、作業ヘッド60,62は、Z方向移動装置72によって、個別に上下方向に移動させられる。
また、各作業ヘッド60,62の下端面には、図2に示すように、部品保持具78が取り付けられている。部品保持具78は、リード部品のリード線を保持するものであり、図3乃至図6に示すように、本体部80と1対の爪部81と補助プレート82と第1開閉装置(図14参照)83とプッシャ84と昇降装置(図14参照)85とリード線矯正具86と第2開閉装置(図14参照)87とを含む。ちなみに、図3は、部品保持具78の側面図である。図4は、部品保持具78の正面図である。図5は、1対の爪部81及び、補助プレート82を上方からの視点において示す拡大図である。図6は、リード線矯正具86を上方からの視点において示す拡大図である。
1対の爪部81は、本体部80によって搖動可能に保持されており、第1開閉装置83の作動により、1対の爪部81が搖動しながら、互いの先端部が接近・離間する。1対の爪部81の内側には、保持対象のリード部品88のリード線89の線径の応じた大きさの凹部90が形成されている。また、補助プレート82は、1対の爪部81の間に位置しており、1対の爪部81と共に搖動する。この際、補助プレート82は、リード部品88の1対のリード線89の間に侵入する。そして、1対の爪部81が補助プレート82に接近することで、リード部品88の1対のリード線89の各々が、爪部81の凹部90と補助プレート82とによって、両側面から挟持される。これにより、リード部品88は、図7に示すように、リード線89の基端部、つまり、リード部品88の部品本体91に近い側の端部において、1対の爪部81により保持される。この際、リード線89は、爪部81の凹部90と補助プレート82とによって挟持されることで、ある程度の曲がり,撓み等が矯正される。また、プッシャ84は、本体部80により上下方向に移動可能に保持されており、昇降装置85の作動により、昇降する。なお、プッシャ84は、下降した際に、1対の爪部81により保持されたリード部品88の部品本体91に接触し、リード部品88を下方に向かって押つける。この際、1対の爪部81によるリード線89の挟持力は、リード部品88がプッシャ84により押し付けられた際にリード線89が1対の爪部81に挟持された状態で滑る程度に低減される。具体的には、例えば、第1開閉装置83がエア圧により作動する場合には、プッシャ作動時にエア圧が調整され、第1開閉装置83が電磁モータにより作動する場合には、プッシャ作動時に供給電力が調整される。
リード線矯正具86は、ブラケット92と1対のアーム93によって構成されている。ブラケット92は、概して矩形の平板状をなし、上下方向に延びるように、上端部において、本体部80の側面に固定されている。そのブラケット92の下端部は、爪部81及び補助プレート82の下端部より下方に延び出している。また、1対のアーム93は、板厚の板状をなし、互いの側面が密着する状態でブラケット92の下端部に取り付けられている。1対のアーム93は、爪部81及び補助プレート82の下方に延び出すように、ブラケット92と概して直角となる姿勢で、ブラケット92の下端部において搖動可能に保持されている。そして、1対のアーム93は、第2開閉装置87の作動により同期して揺動する。つまり、1対のアーム93は、第2開閉装置87の作動により、互いに接近、若しくは、離間する方向に揺動する。これにより、1対のアーム93は、図6に示すように、互いの側面を密着させた状態である密着状態と、図8に示すように、互いの側面を離間させた状態である離間状態との間で搖動する。
また、1対のアーム93の各々には、密着状態において互いに密着する側面に、図9に示すように、上下方向に貫通する1対の貫通溝94が形成されている。各貫通溝94は、概して半円状の溝であり、アーム93の上端面の開口から連続する第1溝部95と、その第1溝部95からアーム93の下端面の開口に連続する第2溝部96とに区分けされる。第1溝部95は、上方に向かうほど内径が大きくなるテーパ状とされ、第2溝部96は、内径の変化しない形状とされている。
そして、1対のアーム93が搖動し、密着状態とされることで、図6に示すように、1対のアーム93の一方の貫通溝94と他方の貫通溝94とによって、1対のアームを上下方向に貫通する貫通穴97が区画される。つまり、1対のアーム93が密着状態とされることで、1対のアームを上下方向に貫通する1対の貫通穴97が形成される。なお、各貫通穴97は、1対のアーム93の一方の第1溝部95と他方の第1溝部95とによって区画される第1貫通穴部98と、1対のアーム93の一方の第2溝部96と他方の第2溝部96とによって区画される第2貫通穴部99とに区分けされ、第1貫通穴部98は、テーパ形状とされ、第2貫通穴部99は、内径の変化しない直穴形状とされる。
なお、各貫通穴97の第2貫通穴部99の内径は、爪部81及び補助プレート82によって保持されるリード部品88のリード線89の外形より僅かに大きな寸法とされている。また、1対の貫通穴97のピッチは、爪部81及び補助プレート82によって保持されるリード部品88の1対のリード線89のピッチと同じとされている。具体的には、1対の貫通穴97の一方の中心と他方の中心との間の距離は、1対のリード線89の一方の中心と他方の中心との間の距離と同じとされている。
また、貫通穴97は、部品保持具78に保持されるリード部品88のリード径,リードピッチ等に応じた形状とされているため、保持対象のリード部品の種類が変更された場合は、リード線矯正具86も変更される。つまり、リード線矯正具86は、部品保持具78に着脱可能とされており、リード部品88の種類に応じて、複数種類のリード線矯正具86が用意されている。そして、保持対象のリード部品の種類に応じた形状のリード線矯正具86が部品保持具78に取り付けられる。
また、1対のアーム93の密着状態時に形成される1対の貫通穴97と、リード部品88を保持した状態の1対の爪部81の凹部90とは、上下方向において一致している。つまり、1対の貫通穴97と1対の爪部81の凹部90とは、XY方向での座標が一致しており、1対の貫通穴97は、1対の爪部81及び補助プレート82に保持されたリード部品88の1対のリード線89の下方に位置する。このため、爪部81及び補助プレート82に保持されたリード部品88が、プッシャ84によって下方に向かって押し付けられることで、1対のリード線89は、1対の貫通穴97に向かって下降する。
また、マークカメラ26は、図2に示すように、下方を向いた状態でスライダ74に取り付けられており、作業ヘッド60とともに、X方向,Y方向およびZ方向に移動させられる。これにより、マークカメラ26は、フレーム部40上の任意の位置を撮像する。パーツカメラ28は、図1に示すように、フレーム部40上の基材搬送保持装置21と部品供給装置22との間に、上を向いた状態で配設されている。これにより、パーツカメラ28は、作業ヘッド60,62の部品保持具78に保持された部品を撮像する。
カットアンドクリンチ装置34は、搬送装置50の下方に配設されており、図10に示すように、カットアンドクリンチユニット100とユニット移動装置102とを有している。カットアンドクリンチユニット100は、図11に示すように、ユニット本体110と、1対のスライド体112と、ピッチ変更機構114とを含む。ユニット本体110の上端には、スライドレール116が、X方向に延びるように配設されている。そして、そのスライドレール116によって、1対のスライド体112が、スライド可能に支持されている。これにより、1対のスライド体112が、X方向において接近・離間する。また、ピッチ変更機構114は、電磁モータ118を有しており、電磁モータ118の作動により、1対のスライド体112の間の距離を制御可能に変更する。
また、1対のスライド体112の各々は、図12に示すように、固定部120と可動部122とスライド装置124とを含み、固定部120において、スライドレール116にスライド可能に保持されている。その固定部120の背面側には、X方向に延びるように、2本のスライドレール126が固定されており、それら2本のスライドレール126によって、可動部122がスライド可能に保持されている。これにより、可動部122は、固定部120に対してX方向にスライドする。また、スライド装置124は、電磁モータ(図14参照)128を有しており、電磁モータ128の作動により、可動部122が制御可能にスライドする。
また、固定部120の上端部は、先細形状とされており、その上端部を上下方向に貫通するように、第1挿入穴130が形成されている。第1挿入穴130は、上端において、固定部120の上端面に開口しており、その上端面への開口縁は、固定刃(図15参照)131とされている。また、第1挿入穴130は、下端において、固定部120の側面に開口しており、その側面への開口の下方に、廃棄ボックス132が配設されている。
また、図13に示すように、可動部122の上端部も、先細形状とされており、その上端部には、L字型に屈曲された屈曲部133が形成されている。屈曲部133は、固定部120の上端面の上方に延び出しており、屈曲部133と固定部120の上端とは、僅かなクリアランスを介して対向している。また、固定部120の上端面に開口する第1挿入穴130は、屈曲部133によって覆われているが、屈曲部133には、第1挿入穴130と対向するように、第2挿入穴136が形成されている。
第2挿入穴136は、屈曲部133を上下方向に貫通する貫通穴であり、第2挿入穴136の内周面は、下方に向かうほど内径が小さくなるテーパ面とされている。一方、第1挿入穴130の固定部120の上端面への開口付近の内周面はテーパ面でなく、第1挿入穴130の開口付近の内径は概ね均一である。なお、第2挿入穴136の屈曲部133の下端面への開口縁は、可動刃(図15参照)138とされている。また、屈曲部133の上端面には、X方向、つまり、可動部122のスライド方向に延びるように、ガイド溝140が形成されている。ガイド溝140は、第2挿入穴136の開口を跨ぐように形成されており、ガイド溝140と第2挿入穴136とは繋がっている。そして、ガイド溝140は、屈曲部133の両側面に開口している。
また、ユニット移動装置102は、図10に示すように、X方向移動装置150とY方向移動装置152とZ方向移動装置154と自転装置156とを有している。X方向移動装置150は、スライドレール160とXスライダ162とを含む。スライドレール160は、X方向に延びるように配設されており、Xスライダ162は、スライドレール160にスライド可能に保持されている。そして、Xスライダ162は、電磁モータ(図14参照)164の駆動により、X方向に移動する。Y方向移動装置152は、スライドレール166とYスライダ168とを含む。スライドレール166は、Y方向に延びるようにXスライダ162に配設されており、Yスライダ168は、スライドレール166にスライド可能に保持されている。そして、Yスライダ168は、電磁モータ(図14参照)170の駆動により、Y方向に移動する。Z方向移動装置154は、スライドレール172とZスライダ174とを含む。スライドレール172は、Z方向に延びるようにYスライダ168に配設されており、Zスライダ174は、スライドレール172にスライド可能に保持されている。そして、Zスライダ174は、電磁モータ(図14参照)176の駆動により、Z方向に移動する。
また、自転装置156は、概して円盤状の回転テーブル178を有している。回転テーブル178は、それの軸心を中心に回転可能にZスライダ174に支持されており、電磁モータ(図14参照)180の駆動により、回転する。そして、回転テーブル178の上に、カットアンドクリンチユニット100が配設されている。このような構造により、カットアンドクリンチユニット100は、X方向移動装置150、Y方向移動装置152、Z方向移動装置154によって、任意の位置に移動するとともに、自転装置156によって、任意の角度に自転する。これにより、カットアンドクリンチユニット100を、クランプ装置52によって保持された回路基材12の下方において、任意の位置に位置決めすることが可能となる。
制御装置36は、図14に示すように、コントローラ190、複数の駆動回路192、画像処理装置196を備えている。複数の駆動回路192は、上記搬送装置50、クランプ装置52、トレイ型部品供給装置56、フィーダ型部品供給装置58、作業ヘッド移動装置64、第1開閉装置83、昇降装置85、第2開閉装置87、ばら部品供給装置23、電磁モータ118,128,164,170,176,180に接続されている。コントローラ190は、CPU,ROM,RAM等を備え、コンピュータを主体とするものであり、複数の駆動回路192に接続されている。これにより、基材搬送保持装置21、部品装着装置24等の作動が、コントローラ190によって制御される。また、コントローラ190は、画像処理装置196にも接続されている。画像処理装置196は、マークカメラ26およびパーツカメラ28によって得られた画像データを処理するものであり、コントローラ190は、画像データから各種情報を取得する。
<部品実装機の作動>
部品実装機10では、上述した構成によって、クランプ装置52に保持された回路基材12に対して部品の装着作業が行われる。部品実装機10では、種々の部品を回路基材12に装着することが可能であるが、リード部品88を回路基材12に装着する場合について、以下に説明する。
具体的には、回路基材12が、作業位置まで搬送され、その位置において、クランプ装置52によって固定的に保持される。そして、回路基材12の下方に、カットアンドクリンチユニット100が移動される。なお、カットアンドクリンチユニット100は、可動部122の第2挿入穴136のXY方向での座標と、回路基材12の貫通穴208(図15参照)のXY方向での座標とが一致するとともに、可動部122の上面と回路基材12の下面とが接触ないし、可動部122の上面が回路基材12の下面より僅か下方に位置するように、移動される。
具体的には、カットアンドクリンチユニット100において、1対のスライド体112の可動部122の第2挿入穴136の間の距離が、回路基材12に形成された2つの貫通穴208の間の距離と同じとなるように、1対のスライド体112の間の距離が、ピッチ変更機構114によって調整される。そして、ユニット移動装置102の作動により、カットアンドクリンチユニット100がXYZ方向へ移動および、自転される。これにより、可動部122の第2挿入穴136のXY方向での座標と、回路基材12の貫通穴208のXY方向での座標とが一致するとともに、可動部122の上面と回路基材12の下面とが接触ないし、可動部122の上面が回路基材12の下面より僅か下方に位置する。
また、回路基材12がクランプ装置52により固定的に保持されると、マークカメラ26が、回路基材12の上方に移動し、回路基材12を撮像する。そして、コントローラ190は、その撮像データに基づいて、回路基材12の保持位置等に関する情報を演算する。また、部品供給装置22若しくは、ばら部品供給装置23が、所定の供給位置において、リード部品88を供給する。そして、作業ヘッド60,62の何れかが、部品の供給位置の上方に移動し、部品保持具78によってリード部品88を保持する。
続いて、リード部品88を保持した作業ヘッド60,62が、パーツカメラ28の上方に移動し、パーツカメラ28による撮像が行われる。この際、従来の装置では、部品保持具78により保持されたリード部品88が撮像され、その撮像データに基づいて、部品保持具78によるリード部品88の保持姿勢に関する情報が演算され、その保持姿勢に関する情報を利用して、リード部品88の回路基材12への装着作業が行われる。詳しくは、リード部品88の撮像データに基づいて、リード部品88の1対のリード線89の先端位置が演算される。なお、本明細書での「演算」は、コントローラ190等のコンピュータによる処理を含む概念であり、各種データに対して処理を施すことで所定の値を取得するための行為である。次に、演算された1対のリード線89の先端位置と、回路基材12の2つの貫通穴208の位置とが重なるように、X方向移動装置68及びY方向移動装置70の作動が制御される。そして、Z方向移動装置72の作動により、リード部品88を保持した部品保持具78が下降される。これにより、リード部品88のリード線89が、回路基材12の貫通穴208に挿入される。
ただし、部品保持具78において、リード線89が爪部81の凹部90と補助プレート82とによって挟持されることで、リード線89の曲り,撓み等が矯正されていても、リード線89の先端部に曲り,撓み等が残存する場合がある。このような場合には、図15に示すように、リード線89の先端が回路基材12の上面等に接触し、リード線89を貫通穴208に挿入できない虞がある。このようなことに鑑みて、部品実装機10では、部品保持具78にリード線矯正具86が設けられており、そのリード線矯正具86を利用して、リード線89が貫通穴208に挿入される。
詳しくは、作業ヘッド60,62がパーツカメラ28の上方に移動され、リード線矯正具86の1対のアーム93の下面が、パーツカメラ28により撮像される。この際、1対のアーム93は、密着状態とされている。このため、密着状態の1対のアーム93には、1対の貫通穴97が形成されており、それら1対の貫通穴97のアーム93の下面側への開口が、パーツカメラ28により撮像される。そして、それら1対の貫通穴97の下端部側の開口、つまり、第2貫通穴部99の下端部側の開口位置が、撮像データに基づいて、コントローラ190により演算される。なお、アーム93の下端面は、研磨面とされている。このため、パーツカメラ28による撮像時の光がアーム93の下端面において反射し、貫通穴97の開口と、アーム93の下端面との境目が明確となる。これにより、貫通穴97のアーム93の下端面への開口位置を適切に演算することが可能となる。
続いて、貫通穴97の下端部側の開口位置が演算されると、その貫通穴97の開口位置と、回路基材12の貫通穴208の位置とが、上下方向において重なるように、X方向移動装置68及びY方向移動装置70の作動が制御される。そして、Z方向移動装置72の作動により、部品保持具78が下降される。これにより、図16に示すように、リード線矯正具86の貫通穴97と、回路基材12の貫通穴208とが、上下方向において一致した状態で連通する。
なお、上述したように、リード線矯正具86の貫通穴97では、貫通穴97の下方に位置する第2貫通穴部99は、リード線89のリード径より僅かに大きな内径の直穴であるが、貫通穴97の上方に位置する第1貫通穴部98は、上方に向かうほど内径が大きくなるテーパ形状とされている。そして、第1貫通穴部98の上端部側の開口、つまり、貫通穴97の上端部側の開口は、回路基材12の貫通穴208の上端部側の開口より大きくされている。
次に、リード線矯正具86の貫通穴97と、回路基材12の貫通穴208とが、上下方向において一致した状態で連通すると、1対の爪部81及び補助プレート82に保持されたリード部品88が、プッシャ84によって下方に向かって押し付けられる。これにより、1対のリード線89は、リード線矯正具86の1対の貫通穴97に向かって下降する。貫通穴97では、上端部側の開口が回路基材12の貫通穴208の開口より大きくされているため、リード線89の先端が屈曲している場合であっても、図17に示すように、リード線89がリード線矯正具86の貫通穴97に適切に挿入される。なお、リード線89の先端部が貫通穴97の内部に挿入されたタイミングで、爪部81及び補助プレート82によるリード部品88の保持が解除される。
続いて、リード線89の先端部がリード線矯正具86の貫通穴97に挿入された状態で、リード部品88が、プッシャ84によって更に下方に押し付けられると、リード線89の先端が、貫通穴97の第1貫通穴部98の内周面、つまり、テーパ面に接触する。そして、リード線89の先端は、テーパ面によって、貫通穴97の第2貫通穴部99に導かれ、第2貫通穴部99に挿入される。この際、第2貫通穴部99の内径は、リード線89のリード径より僅かに大きい程度であり、略同寸法とされているため、第2貫通穴部99に挿入されたリード線89は、第2貫通穴部99の形状、つまり、直線状に矯正される。
そして、リード部品88が、プッシャ84によって更に下方に押し付けられることで、リード線89の先端部が、リード線矯正具86の貫通穴97と連通している回路基材12の貫通穴208に挿入される。続いて、リード部品88が、プッシャ84によって更に下方に押し付けられることで、リード線89の先端部が、図18に示すように、回路基材12の貫通穴208の下方に位置しているスライド体112の第2挿入穴136に挿入される。なお、リード線89の先端部が第2挿入穴136に挿入されたタイミングで、1対のアーム93の密着状態が解除される。つまり、1対のアーム93が離間する方向に揺動され、離間状態とされる。これにより、リード線89が第2挿入穴136に挿入されるまで、貫通穴97の第1貫通穴部98によって直線状に矯正されるため、リード線89を第2挿入穴136に確実に挿入することが可能となる。
次に、リード線89が第2挿入穴136に挿入されると、アーム93の密着状態の解除によりリード線89の矯正も解除されるが、第2挿入穴136もテーパ状とされているため、リード線89が第2挿入穴136を介して、第1挿入穴130に挿入される。つまり、リード部品88が、プッシャ84によって更に下方に押し付けられることで、第2挿入穴136に挿入されたリード線89の先端が、第2挿入穴136のテーパ面に接触し、そのテーパ面に導かれて、第1挿入穴130に挿入される。そして、図19に示すように、リード線89の先端部が所定量、第1挿入穴130に挿入されると、プッシャ84によるリード部品88の押し込みが停止される。次に、リード線89が所定量、第1挿入穴130に挿入されると、1対の可動部122がスライド装置124の作動によって、接近する方向にスライドする。これにより、リード線89が、図20に示すように、第1挿入穴130の固定刃131と第2挿入穴136の可動刃138とによって切断される。そして、リード線89の切断により分離された先端部は、第1挿入穴130の内部において落下し、廃棄ボックス132に廃棄される。
また、1対の可動部122は、リード線89を切断した後も、さらに接近する方向にスライドされる。このため、切断によるリード線89の新たな先端部は、可動部122のスライドに伴って、第2挿入穴136の内周のテーパ面に沿って屈曲し、さらに、可動部122がスライドすることで、リード線89の先端部がガイド溝140に沿って屈曲する。これにより、リード線89が回路基材12の裏面側で屈曲し、リード線89の貫通穴208からの抜けが防止された状態で、リード部品88が回路基材12に装着される。
このように、部品実装機10では、リード線矯正具86を用いることで、リード線89の貫通穴208への挿入率を高くすることが可能となる。また、リード線矯正具86の貫通穴97の第1貫通穴部98において、リード線89が直線状に矯正されることで、好適に、リード線89を第2挿入穴136に挿入することが可能となる。さらに言えば、従来の装置では、リード部品88が部品保持具78に保持される毎にリード部品88の保持位置が変化するため、1つの部品の装着作業毎に、部品保持具78に保持されたリード部品88が撮像され、撮像データに基づいて、リード部品88のリード線89の先端位置等が演算されていた。一方、部品実装機10では、一度、密着状態の1対のアーム93の下面が撮像され、1対の貫通穴97の開口位置が演算されると、部品保持具78での貫通穴97の開口位置は変化しないため、その貫通穴97の開口位置を、装着作業時において継続して用いることが可能である。つまり、部品実装機10では、一度、密着状態の1対のアーム93を撮像すれば、1つの部品の装着作業毎に、パーツカメラ28による撮像を行う必要が無くなる。これにより、撮像,演算等に要する時間の短縮を図ることが可能となる。ただし、リード線矯正具86は、上述したように、リード部品88の種類に応じて複数種類のものが用意されており、保持対象のリード部品88が変更されると、リード線矯正具86も交換される。このため、リード線矯正具86が交換された後に、パーツカメラ28による撮像が行われ、交換されたリード線矯正具86の貫通穴97の位置を演算する必要がある。
なお、制御装置36のコントローラ190は、図14に示すように、撮像部210と演算部212と作動制御部216と挿入部218とを有している。撮像部210は、密着状態の1対のアーム93の下端面をパーツカメラ28により撮像するための機能部である。演算部212は、撮像データに基づいてアーム93の下端面への貫通穴97の開口位置を演算するための機能部である。作動制御部216は、演算された貫通穴97の開口位置と、回路基材12の貫通穴208の開口位置とが重なるように、作業ヘッド移動装置64の作動を制御するための機能部である。挿入部218は、リード線矯正具86の貫通穴97の開口位置と、回路基材12の貫通穴208の開口位置とが重なる状態において、リード部品88のリード線89をリード線矯正具86の貫通穴97に挿入するための機能部である。
[第2実施例]
第2実施例の部品実装機は、作業ヘッドを除いて、第1実施例の部品実装機10と略同じである。このため、図21を用いて、作業ヘッド250について説明し、第1実施例の部品実装機10と同じ構成要素については、同じ符号を用い、それらの説明は省略する。
作業ヘッド250は、複数の棒状の装着ユニット252を備えており、複数の装着ユニット252の各々の先端部には、吸着ノズル254が装着されている。吸着ノズル254は、負圧エア,正圧エア通路を介して、正負圧供給装置(図示省略)に通じている。吸着ノズル254は、負圧によって電子部品を吸着保持し、保持した電子部品を正圧によって離脱する。また、複数の棒状の装着ユニット252は、ユニット保持体256の外周部に、等角度ピッチで、軸方向が垂直となる状態に保持されており、吸着ノズル254は、ユニット保持体256の下面から下方に向かって延び出している。
また、ユニット保持体256は、作業ヘッド250の本体部258により、ユニット保持体256の軸心周りに自転可能に保持されている。そして、ユニット保持体256は、回転装置(図示省略)の作動により、装着ユニット252の配設角度毎に間欠回転する。これにより、複数の装着ユニット252の停止位置のうちの1つの停止位置である第1ステーション(図での最も右側に位置するステーション)に、装着ユニット252が順次停止する。そして、その第1ステーションに位置する装着ユニット252は、第1昇降装置(図示省略)の作動により昇降する。これにより、第1ステーションに位置する装着ユニット252の吸着ノズル254によって、部品供給装置23若しくは、ばら部品装着装置24の供給位置から電子部品が吸着保持される。
また、ユニット保持体256の回転に伴って、複数の装着ユニット252の停止位置のうちの第1ステーションの反対側に位置する第2ステーション(図での最も左側に位置するステーション)でも、その第2ステーションに位置する装着ユニット252は、第2昇降装置(図示省略)の作動により昇降する。これにより、第2ステーションに位置する装着ユニット252の吸着ノズル254に保持された電子部品が基板に装着される。
また、作業ヘッド250は、部品姿勢矯正具260を備えている。部品姿勢矯正具260は、ブラケット262と矯正本体部264とによって構成されている。ブラケット262は、概して矩形の平板状をなし、上下方向に延びるように、上端部において、作業ヘッド250の本体部258に固定されている。そのブラケット262の下端部は、第2ステーションに位置する装着ユニット252の吸着ノズル254の下端部より下方に延び出している。また、矯正本体部264は、板厚の板状をなし、第2ステーションに位置する装着ユニット252の吸着ノズル254の下方に延び出すように、ブラケット262と概して直角となる姿勢で、ブラケット262の下端部に固定されている。
その矯正本体部264には、図22及び図23に示すように、上下方向に貫通する貫通穴270が形成されている。なお、図22は、矯正本体部264を上方からの視点において示す図であり、図23は、図22のBB線における断面図である。貫通穴270は、矯正本体部264の上端面の開口から連続する第1貫通穴部272と、その第1貫通穴部272から矯正本体部264の下端面の開口に連続する第2貫通穴部274とに区分けされる。第1貫通穴部272は、上方に向かうほど内径が大きくなるテーパ状とされ、第2貫通穴部274は、内寸の変化しない形状とされている。また、第2貫通穴部274は、吸着ノズル254による保持対象の電子部品の外寸に応じた形状、つまり、電子部品の外形線より僅かに大きな形状とされている。なお、第2貫通穴部274は、第2ステーションに位置する装着ユニット252の吸着ノズル254の真下に位置している。
このような構造の作業ヘッド250を用いた装着作業について、以下に説明する。具体的には、まず、回路基材(図24参照)230が、搬送装置50により作業位置まで搬送され、その位置において、クランプ装置52によって固定的に保持される。次に、マークカメラ26が、回路基材280の上方に移動し、回路基材280を撮像する。そして、コントローラ190は、その撮像データに基づいて、回路基材280の保持位置等に関する情報を演算する。また、部品供給装置22若しくは、ばら部品供給装置23が、所定の供給位置において、電子部品(図24参照)282を供給する。そして、作業ヘッド250が、部品の供給位置の上方に移動し、第1ステーションに位置する装着ユニット252の吸着ノズル254によって電子部品282を保持する。
続いて、従来の装置では、電子部品282を保持した作業ヘッド250が、パーツカメラ28の上方に移動し、パーツカメラ28による撮像が行われる。この際、吸着ノズル254により保持された電子部品282が撮像され、その撮像データに基づいて、吸着ノズル254による電子部品282の保持姿勢等に関する情報が演算される。そして、演算された電子部品282の保持姿勢に基づいて、装着ユニット252が自転される。これにより、吸着ノズル254により保持された電子部品282が、回路基材280への装着姿勢に応じた姿勢に補正される。
このように、従来の装置では、電子部品282が吸着ノズル254により保持される毎、つまり、1個の電子部品282の装着作業毎に、電子部品282の撮像が行われ、その撮像データに基づいて、電子部品282の保持姿勢が補正される。これにより、適切な姿勢での電子部品282の装着を担保することができるが、装着作業毎のパーツカメラ28による撮像,電子部品282の保持姿勢の補正等に時間を要するため、サイクルタイムが長くなる虞がある。
このようなことに鑑みて、作業ヘッド250には、部品姿勢矯正具260が設けられており、その部品姿勢矯正具260を利用して、電子部品282が回路基材280に装着される。詳しくは、作業ヘッド250がパーツカメラ28の上方に移動され、部品姿勢矯正具260の矯正本体部264の下面が、パーツカメラ28により撮像される。この際、矯正本体部264の下面側への貫通穴270の開口が、パーツカメラ28により撮像され、その貫通穴270の開口、つまり、第2貫通穴部274の下端部側の開口位置が、撮像データに基づいて、コントローラ190により演算される。なお、矯正本体部264の下端面は、研磨面とされている。このため、パーツカメラ28による撮像時の光が矯正本体部264の下端面において反射し、貫通穴270の開口と、矯正本体部264の下端面との境目が明確となる。これにより、貫通穴270の矯正本体部264の下端面への開口位置を適切に演算することが可能となる。
続いて、貫通穴270の下端部側の開口位置が演算されると、その貫通穴270の開口位置と、電子部品282の回路基材280への装着位置とが、上下方向において重なるように、X方向移動装置68及びY方向移動装置70の作動が制御される。そして、Z方向移動装置72の作動により、作業ヘッド250が下降される。これにより、図24に示すように、矯正本体部264の貫通穴270の第2貫通穴部274と、電子部品282の回路基材280への装着位置とが密着する。
次に、貫通穴270の第2貫通穴部274が、回路基材280の装着位置に密着されると、第2ステーションに位置する装着ユニット252が下降される。この際、電子部品282が装着姿勢に応じた姿勢で、吸着ノズル254に保持されている場合には、吸着ノズル254に保持された電子部品282は、貫通穴270の第2貫通穴部274の内部に挿入される。しかしながら、電子部品282が装着姿勢からズレた姿勢で、吸着ノズル254に保持されている場合には、図24に示すように、吸着ノズル254に保持された電子部品282は、貫通穴270の第1貫通穴部272の内周面、つまり、テーパ面に接触する。そして、電子部品282が第1貫通穴部272のテーパ面に接触した状態で、装着ユニット252が下降されることで、吸着ノズル254に保持された電子部品282は、テーパ面に沿って下降する。ただし、電子部品282は、吸着ノズル254により保持された状態で、テーパ面に沿って下降する際に、吸着ノズル254による電子部品282の保持位置がズレる。このため、吸着ノズル254による電子部品282の保持位置のズレを担保するべく、電子部品282が貫通穴270の内部に挿入されるタイミングで、吸着ノズル254による保持力が低下される。つまり、吸着ノズル254によるエアの吸引力が低下される。
そして、電子部品282が、吸着ノズル254により保持された状態で、テーパ面に沿って下降することで、その電子部品282は、テーパ面によって第2貫通穴部274に導かれ、第2貫通穴部274の内部に挿入される。これにより、電子部品282が装着姿勢からズレた姿勢で、吸着ノズル254に保持されている場合であっても、図25に示すように、電子部品282を適切な姿勢で回路基材280の装着位置に装着することが可能となる。このように、部品姿勢矯正具260を用いて装着作業が実行される際には、一度、矯正本体部264の下面が撮像され、貫通穴270の開口位置が演算されると、その貫通穴270の開口位置を、装着作業時において継続して用いることが可能である。つまり、1つの電子部品282の装着作業毎に、吸着ノズル254に保持された電子部品282の撮像,吸着ノズル254による電子部品282の保持姿勢の補正を行う必要がなくなる。これにより、装着作業時の電子部品282の撮像,電子部品282の保持姿勢の補正等を省くことが可能となり、サイクルタイムの短縮を図ることが可能となる。
なお、部品姿勢矯正具260も、第1実施例のリード線矯正具86と同様に、作業ヘッド250に着脱可能とされており、電子部品の種類に応じて、複数種類の部品姿勢矯正具260が用意されている。そして、装着対象の電子部品の種類に応じた形状の部品姿勢矯正具260が作業ヘッド250に取り付けられる。
ちなみに、部品実装機10は、対基板作業システムの一例である。パーツカメラ28は、撮像装置の一例である。制御装置36は、制御装置の一例である。作業ヘッド60,62は、作業ヘッドの一例である。作業ヘッド移動装置64は、移動装置の一例である。爪部81及び補助プレート82は、保持具の一例である。昇降装置85は、下降装置の一例である。リード線矯正具86は、部品姿勢矯正具の一例である。リード部品88は、電子部品及びリード部品の一例である。貫通穴97は、矯正具貫通穴の一例である。第1貫通穴部98は、第1部の一例である。第2貫通穴部99は、第2部の一例である。貫通穴208は、基板貫通穴の一例である。作業ヘッド250は、作業ヘッドの一例である。吸着ノズル254は、保持具の一例である。部品姿勢矯正具260は、部品姿勢矯正具の一例である。貫通穴270は、矯正具貫通穴の一例である。第1貫通穴部272は、第1部の一例である。第2貫通穴部274は、第2部の一例である。電子部品282は、電子部品の一例である。
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することが可能である。具体的には、例えば、上記第1実施例では、1対のアーム93に形成された貫通穴97において、第1貫通穴部98がアーム93の上端面に開口し、第2貫通穴部99がアーム93の下端面に開口しているが、第1貫通穴部98の上方、若しくは、第2貫通穴部99の下方に、更に異なる形状の貫通穴部を形成してもよい。つまり、第1貫通穴部98の上端から上方に延びる直穴を形成し、その直穴がアーム93の上端面に開口してもよい。また、第2貫通穴部99の下端から下方に延びるテーパ穴を形成し、そのテーパ穴がアーム93の下端面に開口してもよい。なお、第2貫通穴部99の下端から下方に延びるテーパ穴は、下方に向かうほど、内径が大きくなるテーパ穴とする必要がある。
また、上記実施例では、リード線矯正具86が部品保持具78に着脱可能に交換され、部品姿勢矯正具260が作業ヘッド250に着脱可能に交換されているが、リード線矯正具86において、1対のアーム93がブラケット92に着脱可能に交換され、部品姿勢矯正具260において、矯正本体部264がブラケット262に着脱可能に交換されてもよい。なお、この場合には、1対のアーム93及び、矯正本体部264が、本発明の部品姿勢矯正具の一例となる。
また、第1実施例では、リード線矯正具86が部品保持具78に装着される毎に、リード線矯正具86のアーム93の下端面が撮像され、撮像データに基づいて、貫通穴97の開口位置が演算されているが、種々のタイミングで、アーム93の下端面が撮像され、撮像データに基づいて、貫通穴97の開口位置が演算されてもよい。具体的には、例えば、部品実装機10による装着作業が開始される直前に行われてもよい。また、リード線矯正具86が、再現性良く、部品保持具78に装着される場合には、リード線矯正具86が部品保持具78に装着される毎に、貫通穴97の開口位置を演算する必要が無い。これは、リード線矯正具86が、再現性良く、部品保持具78に装着される場合には、貫通穴97の開口位置は変化しないためである。
また、第2実施例では、複数の吸着ノズル254を有する作業ヘッド250が採用されているが、1つの吸着ノズルを有する作業ヘッドを採用することが可能である。ただし、1つの吸着ノズルを有する作業ヘッドでは、その吸着ノズルの下方に矯正本体部264が配設されるため、吸着ノズルにより電子部品を保持する際に、矯正本体部264が邪魔となる。このため、このような場合には、吸着ノズルにより電子部品が保持される際に、矯正本体部264が吸着ノズルの下方から一時的に退避する構造を採用する必要がある。具体的には、例えば、矯正本体部264を、第1実施例の1対のアーム93と同様に、2つに分割し、それら2つの分割された部材を搖動可能に保持する。そして、電子部品吸着時に、それら2つの分割された部材が離間するように搖動することで、吸着ノズルにより電子部品が保持される際に、矯正本体部264を吸着ノズルの下方から一時的に退避させることが可能となる。
10:部品実装機(対基板作業システム) 28:パーツカメラ(撮像装置) 36:制御装置 60:作業ヘッド 62:作業ヘッド 64:作業ヘッド移動装置(移動装置) 81:爪部(保持具) 82:補助プレート(保持具) 85:昇降装置(下降装置) 86:リード線矯正具(部品姿勢矯正具) 88:リード部品(電子部品) 97:貫通穴(矯正具貫通穴) 98:第1貫通穴部(第1部) 99:第2貫通穴部(第2部) 208:貫通穴(基板貫通穴) 250:作業ヘッド 254:吸着ノズル(保持具) 260:部品姿勢矯正具 270:貫通穴(矯正具貫通穴) 272:第1貫通穴部(第1部) 274:第2貫通穴部(第2部) 282:電子部品

Claims (6)

  1. (A)電子部品を保持する保持具と、(B)上下方向に貫通する矯正具貫通穴が形成され、前記保持具の下方に配設された部品姿勢矯正具と、(C)前記保持具に保持された電子部品を前記矯正具貫通穴に向かって下降させる下降装置とを有する作業ヘッドと、
    前記作業ヘッドを任意の位置に移動させる移動装置と、
    前記移動装置の作動を制御する制御装置と、
    前記矯正具貫通穴が開口する前記部品矯正具の下端面を撮像する撮像装置と
    を備え、
    前記制御装置が、
    前記撮像装置の撮像により得られた撮像データに基づいて、前記矯正具貫通穴の開口位置を取得し、その前記矯正具貫通穴の開口位置と、電子部品の基板への装着位置とが重なるように、前記移動装置の作動を制御することを特徴とする対基板作業システム。
  2. 前記矯正具貫通穴が、
    上方の部分である第1部と、前記第1部と前記部品姿勢矯正具の下端面側の開口との間の少なくとも一部である第2部とを含み、
    前記第1部が、上方に向かうほど内寸が大きくなるテーパ形状であり、
    前記第2部が、前記保持具により保持される電子部品の少なくとも一部の外寸に応じた形状であることを特徴とする請求項1に記載の対基板作業システム。
  3. 前記保持具により保持される電子部品が、リード部品であり、
    前記第2部が、前記保持具により保持されるリード部品のリード径に応じた形状であり
    前記制御装置が、
    前記撮像装置の撮像により得られた撮像データに基づいて、前記矯正具貫通穴の開口位置を取得し、その前記矯正具貫通穴の開口位置と、基板に形成されたリード挿入用の基板貫通穴とが重なるように、前記移動装置の作動を制御することを特徴とする請求項2に記載の対基板作業システム。
  4. 前記第2部が、前記保持具により保持される電子部品の外寸に応じた形状であることを特徴とする請求項2に記載の対基板作業システム。
  5. 前記矯正具貫通穴が開口する前記部品矯正具の下端面が、研磨面であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載の対基板作業システム。
  6. 前記部品姿勢矯正具が、前記作業ヘッドに着脱可能とされており、
    前記制御装置が、
    前記部品姿勢矯正具が前記作業ヘッドに装着された後に、前記撮像装置の撮像により得られた撮像データに基づいて、前記矯正具貫通穴の開口位置を取得することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1つに記載の対基板作業システム。
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