JP7156316B2 - フィルタプレス式脱水機用スライドライナーおよびその使用方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フィルタプレス式脱水機のレール上に載架される、ろ板およびダイヤフラム板に配置する摺動部材としてのスライドライナーおよびその使用方法に関する。
製鉄所の廃液処理場等で廃液処理設備として、フィルタプレス式脱水機が用いられている。このフィルタプレス式脱水機は通常、多数のろ板と多数のダイヤフラム板とを1枚ずつ縦にかつ交互に配置している。そして、それらの対向するろ板とダイヤフラム板との間にそれぞれフィルタを配置して、油圧シリンダでそれらのろ板とダイヤフラム板との間にフィルタとして2枚のろ布とその間の給液板とを挟み込む。
次いで、フィルタプレス式脱水機は、その挟み込んだ状態の2枚のろ布間に給液板を介してろ液としての廃液を供給する。その後、ダイヤフラム板の芯板とダイヤフラムとの間に供給した加圧水でダイヤフラムを加圧し、そのダイヤフラムでそれらのろ布の一方を、ろ板で支持された他方のろ布へ向けてプレスしてその廃液をろ過する。そして、それらろ板とダイヤフラム板とに設けた排出路からろ過液を排出する。その後、ろ板とダイヤフラム板との間隔を広げるとともに、フィルタを下降させながら2枚のろ布の間隔を広げて、それらのろ布間に残った廃液の残滓であるケーキを落下させて排出する。
上記のような、フィルタプレス式脱水機の作動の間、レール上に載架されたろ板およびダイヤフラム板を油圧シリンダによって往復移動させている。その際、ろ板およびダイヤフラム板にはレールとの摺動部材としてスライドライナーが配置されている。レール上の摺動面には、粉塵や、廃液の飛散、処理後ケーキの飛散などを起因とする付着物が堆積することがある。スライドライナーは摺動性を考慮して合成樹脂が用いられることが多く、摺動面に付着物が堆積すると、摩耗の原因となる。摩耗によりスライドライナーの厚みが薄くなったり、脱落したりしてしまうと、ろ板やダイヤフラム板の位置が下がってしまい、フィルタプレス式脱水機の作動中の往復動作の際に、設備に負荷がかかり、ギヤの破損等の問題が生じる。
付着物を除去する技術として、特許文献1には、クリーニングローラと、クリーニングブラシとを用いて、摺動部をローラによって帯電させることで異物を回収除去し、ミリサイズの比較的大きな異物と共に微細な異物を除去できるクリーニング装置が開示されている。また、特許文献2には、工作機械から排出される切削液を含む切削チップを分離・処理するにあたり、プラスチック板による清掃部材を用いて異物を除去する装置が開示されている。
特開2019-51517号公報 特開2001-79730号公報
しかしながら、上記従来の技術には、未だ解決すべき以下のような問題があった。
上記特許文献1に開示の技術では、新たにローラやブラシを設置する必要があり、特許文献2に開示の技術では、清掃部材を固定した装置を新たに設置する必要があり、既存のフィルタプレス式脱水機にそのような設備を新設するのは、設置場所や、設計変更が必要となる課題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、省スペースであって、付着物の除去性能に優れ耐用寿命の長いフィルタプレス式脱水機用スライドライナーを提供する。くわえて、耐用寿命の判定が可能なスライドライナーを提供する。併せて、そのスライドライナーの適切な使用方法を提案する。
上記課題を解決し、上記の目的を実現するため開発した本発明にかかるフィルタプレス式脱水機用スライドライナーは、フィルタプレス式脱水機のろ板およびダイヤフラム板をレール上に載架するにあたり、前記ろ板および前記ダイヤフラム板に配置され、前記レールとの摺動に用いられるスライドライナーであって、該スライドライナーの摺動面の摺動方向両端部近傍に前記レールの幅以上の長さを持つ、付着物除去部材を取り付けるための溝部を有することを特徴とする。
なお、本発明にかかるフィルタプレス式脱水機用スライドライナーについては、
a.前記溝部は、摺動方向外側に凸であり、かつ、線対称の山形であること、
b.前記スライドライナーの摺動方向両端部に摩耗検知機構を有すること、
c.前記摩耗検知機構は、つなぎ部を介して前記摺動方向両端部に設置されており、所定の摩耗量で脱落するように構成されていること、
がより好ましい解決手段になり得るものと考えられる。
また、本発明にかかるフィルタプレス式脱水機用スライドライナーの使用方法は、上記いずれかのスライドライナーを用いて、前記ろ板およびダイヤフラム板をレール上に載架するにあたり、前記スライドライナーの付着物除去部材取付け用溝部に前記レールの幅全体を摺動できる長さの付着物除去部材を取り付けることを特徴とする。
また、本発明にかかるフィルタプレス式脱水機用スライドライナーの使用方法は、上記摩耗検知機構を有するスライドライナーを用いて、前記ろ板およびダイヤフラム板をレール上に載架するにあたり、前記スライドライナーの付着物除去部材取付け用溝部に前記レールの幅全体を摺動できる長さの付着物除去部材を取り付けるとともに、前記摩耗検知機構により前記スライドライナーの摩耗量を検知して、該スライドライナーの交換時期を判断することを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、フィルタプレス式脱水機のろ板およびダイヤフラム板をレール上に載架するにあたり、前記ろ板および前記ダイヤフラム板に配置され、前記レールとの摺動に用いられるスライドライナーに付着物除去部材を取り付けるための溝部を設け、フェルトなどの付着物除去部材を設置したので、レール上に付着した付着物を除去することが可能となり、スライドライナーの摩耗を低減することができる。
加えて、スライドライナーの摺動方向両端部に摩耗検知機構を構成したので、簡便に摩耗の程度が把握できる。そして、適切にスライドライナーの交換時期を判断でき、スライドライナーの摩耗や脱落による設備トラブルを防止できる。
本発明の一実施形態を適用した通常のフィルタプレス式脱水機を示す概略図であって、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。 上記フィルタプレス式脱水機のろ板を示す概略図であって、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。 上記フィルタプレス式脱水機のダイヤフラム板を示す概略図であって、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。 (a)は、上記フィルタプレス式脱水機がろ板とダイヤフラム板とをそれらの間にフィルタを挟み込んだプレス位置に位置させた状態を示し、(b)は、ろ板とダイヤフラム板との間隔を広げてフィルタを開放する開放位置に位置させた状態を示す説明図である。 上記フィルタプレス式脱水機のろ板またはダイヤフラム板の図1に示すA-A視断面拡大模式図である。 (a)は、本発明の一実施形態にかかる平型スライドライナーの底面図を示し、(b)は、摺動方向から見た正面図を示し、(c)はB-B視断面図を示し、(d)は、C-C視断面図を示す。 (a)は、本発明の他の実施形態にかかる山型スライドライナーの底面図を示し、(b)は、摺動方向から見た正面図を示し、(c)はD-D視断面図を示し、(d)は、E-E視断面図を示し、(e)は、F-F視断面図を示す。 上記実施形態にかかる平型スライドライナーの設置状態を斜め下方から見た斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。ここに、図1(a)、(b)は、本発明の一実施形態を適用した通常のフィルタプレス式脱水機を示す正面図および側面図、また図2(a)、(b)は、上記フィルタプレス式脱水機のろ板を示す正面図および側面図、図3(a)、(b)は、上記フィルタプレス式脱水機のダイヤフラム板を示す正面図および側面図である。
このフィルタプレス式脱水機は、図1に示すように、縦になった状態で1枚ずつ交互に配置される多数のろ板1および多数のダイヤフラム板2と、それらのろ板1とダイヤフラム板2との間にそれぞれ配置された多数のフィルタ3と、それらのろ板1とダイヤフラム板2とを互いの接近および離間方向へ水平移動可能に支持するレール4と、それらのろ板1とダイヤフラム板2とを互いにフィルタ3を介して液密に重なり合うプレス位置と互いに離間する開放位置との間で上記レール4に沿って移動させる油圧シリンダ5と、それらのろ板1とダイヤフラム板2とが開放位置に位置する際に全てのフィルタ3を同時に下降および上昇移動させるフィルタ昇降機構6とを具えている。
ここにおけるろ板1およびダイヤフラム板2は通常のもので、図2および図3に示すように、各ろ板1は、両面にろ過室を画成するための凹部1aを有するとともに、貫通孔として形成されたろ液供給穴1bを有し、また各ダイヤフラム板2は、両面にろ過室を画成するための凹部2aを有する芯板2bと、その芯板2bの両面に張設されてそれぞれ周縁部を液密に芯板2bの凹部2aの周囲に固着された図示しない2枚のダイヤフラムとを有するとともに、貫通孔として形成されたろ液供給穴2cを有している。また、ろ板1およびダイヤフラム板2はそれらの下端部に各々、2本ずつローラ1c,2dを設けている。さらに、ろ板1およびダイヤフラム板2はレール4に載荷するための張出部を両側面に有しており、張出部とレール4との間にスライドライナー7を摺動部材として有している。
図4(a)、(b)は、上記フィルタプレス式脱水機がろ板1とダイヤフラム板2とをそれらの間にフィルタ3を挟み込んだプレス位置に位置させた状態と、ろ板1とダイヤフラム板2との間隔を広げてフィルタ3を開放する開放位置に位置させた状態とをそれぞれ示す説明図である。
製鉄所の廃液処理場に設けられた上記フィルタプレス式脱水機にあっては、油圧シリンダ5が、多数のろ板1および多数のダイヤフラム板2を押圧して、それらが互いにフィルタ3を介して液密に重なり合う、図4(a)に示すプレス位置に位置させると、それら重なり合ったろ板1およびダイヤフラム板の凹部1a,2a同士が対向して位置してろ過室を画成するとともに、それら重なり合ったろ板1およびダイヤフラム板2にそれぞれ形成されたろ液供給穴1b、2cが、フィルタ3のろ液供給穴と整列してろ液供給路を画成し、ろ液としての廃液が、そのろ液供給路を介して各フィルタ3に圧送されて給液板のろ液供給穴からろ液流出路を通り、2枚のろ布の、ろ過室内に位置する中間部分の間に供給される。供給された廃液は、後から供給されてくる廃液の圧力でろ布を通過してろ過済み液となり、各ろ板1およびダイヤフラム板2に形成されたろ過済み液通路を通って排出される。
次いで、各ダイヤフラム板2の芯板2bとその両側のダイヤフラムとの間に加圧水が供給され、この加圧水で押圧されたダイヤフラムがろ過室内の2枚のろ布のうちのダイヤフラム寄りの一方のろ布を、ろ板1で支持されたそのろ板1寄りのもう一方のろ布へ向けて押圧し、これによりろ過室内の2枚のろ布間に供給された廃液はプレスされて、その廃液中の水分はろ布を通過してろ過済み液となり、残余の固形分は厚板状に固まっていわゆるケーキとなる。
次いで油圧シリンダ5が、多数のろ板1および多数のダイヤフラム板2を引っ張って、それらを互いに離間する、図4(b)に示す開放位置に位置させると、フィルタ昇降機構6が、全てのフィルタ3のろ布の上端部と下端部とに両端部をそれぞれ結合するとともに共通の駆動軸上の多数のスプロケットに掛けた多数本のチェーンを同時に動かして、全てのフィルタ3のろ布の上端部をろ板1とダイヤフラム板2との間で同時に下降させると同時に、ろ板1とダイヤフラム板2との下端部に各々2本ずつ設けられたローラ1c、2d(図2,3参照)に巻きかけておいたそれらのろ布の下端部を同時に引き上げて、2枚のろ布間に挟まれていたケーキをそれらのろ布から剥がし、下方へ落下させる。
その後、フィルタ昇降機構6が、上記と逆の作動によって全てのフィルタ3のろ布の上端部をろ板1とダイヤフラム板2との間で同時に上昇させると同時に、それらのろ布の下端部を同時に下降させて、ろ布の中間部分をスプレー洗浄しながらろ板1とダイヤフラム板2との間に戻し、油圧シリンダ5が、多数のろ板1および多数のダイヤフラム板2を押圧して、それらを図4(a)に示す当初のプレス位置に位置させる。
かかるフィルタプレス脱水機の作動の間、ろ板1およびダイヤフラム板2は、レール4上を往復摺動することになる。図5は、図1に示すろ板1またはダイヤフラム板2のA-A視断面図である。ろ板1およびダイヤフラム板2の側面張出部に設置される、レール4との間の摺動部材としてのスライドライナー7は、耐摩耗性と自己潤滑性を有する合成樹脂が用いられる。たとえば、高分子量ポリエチレンが好適に用いられ、とくに、超高分子量ポリエチレン(UHPE)が好ましい。
ろ板1およびダイヤフラム板は、メタルブーツ9を介して上部のスライドギヤユニット8を貫通するスライドシャフト8aに吊設されている。スライドギヤユニットは、ハウジングボックス8b、軸受8cおよびギヤ8dから構成されている。
レール4の上面形状は、通常、一方が平型、他方を山型(凸形)とすることが好ましい。対応して、スライドライナー7の摺動面もそれぞれ平型、山型(受け部となるので凹形となる。)とすることが好ましい。山型のレール4でろ板1およびダイヤフラム板2の位置決め、つまり、摺動方向と直交する水平方向の位置決めを行い、平型のレールで、ろ板1やダイヤフラム板2の熱膨張などを吸収する構造としている。
本発明の一実施形態にかかる平型スライドライナー10および山型スライドライナー11の外形図および断面図をそれぞれ図6および図7に示す。図6(a)は、平型スライドライナー10の底面図であり、図6(b)は、正面図である。図6(c)は、図6(a)のB-B視断面図であり、図6(d)は、同じくC-C視断面図である。図7(a)は、山型スライドライナー11の底面図であり、図7(b)は、正面図である。図7(c)は、図7(a)のD-D視断面図であり、図7(d)は、同じくE-E視断面図であり、図7(e)は、同じくF-F視断面図である。また、平型スライドライナーの設置状態を斜め下方から見あげた斜視図を図8に示す。
平型スライドライナー10および山型スライドライナー11には、ろ板1やダイヤフラム板2に取り付けるための固定用孔10a、11aを有している。通常は、ネジを用いて取り付けて、固定されている。
平型スライドライナー10および山型スライドライナー11の底面はレール4との摺動面となり、レール上の付着物を除去するための付着物除去部材取付用溝部10b、11bを有している。付着物除去部材取付用溝部10b、11bは平型スライドライナー10および山型スライドライナー11の摺動方向Ds両端部近傍に、レール4の幅Lr以上の長さを持っている。これにより、レール4の幅Lr全体が付着物除去部材で拭われることになり、効率よくレール上の付着物を除去することができる。
平型スライドライナーでは、摺動方向Ds両端部近傍に設けた2本の付着物除去部材取付用溝部10bの幅中心線を外側に凸となるような山形の線対称形状とすることが好ましい。レール上は付着物に加えて液状物である、廃液やろ過液による湿潤状態にある。上記のような摺動方向に傾斜した溝部に取り付けられた付着物除去部材によって、レール上の液状物は外側に押し出され、同時に付着物も排出されることになる。付着物除去部材取付用溝部10bを山形の線対称とすることによって、均等にスライドライナーが摩耗することになるので好ましい。山形の頂角は152°程度が好ましいが、ライナーの形状、大きさに依存する。付着物除去部材取付用溝部10bは、固定用孔10aと重ならないことが好ましい。
山型スライドライナーでは、摺動方向Ds両端部近傍に設けた2本の付着物除去部材取付用溝部11bの幅中心線を摺動方向Dsに直交する鉛直面内、または、山型の頂部から内側に向かって伸びる線対称の方向に構成することが好ましい。平型スライドライナーと同様、レール上の付着物を液状物と同時に排出することができる。
付着物除去部材12の材質としては、不織繊維からなるフェルト、皮革やスポンジ、合成ゴムが好適に用いられる。特に、密度400kg/m以上のフェルトが付着物除去効率の面から好ましい。密度420kg/m以上が特に好ましい。一方、密度800kg/m超えフェルトを用いても効果が飽和するうえ、入手の困難性も伴うので、上限を800kg/m程度とする。
付着物除去部材12は、付着物除去部材取付用溝部10b、11bに取り付けたとき、無負荷状態で、スライドライナー7の摺動面から3mm程度、飛び出ていることが好ましい。負荷状態では、スライドライナー7の下面とレール4の上面が接触することになるが、付着物除去部材12は、圧縮された状態となるので、使用開始時から、付着物除去機能を発揮することができる。付着物除去機能を発揮するには、レール4と接触するスライドライナー7の面内で付着物除去部材12の接触面積を広くすることが好ましい。ただし、あまりに広くすると、ろ板1やダイヤフラム板2を支えるスライドライナーの面圧が高くなって、かえって、スライドライナーの摩耗を進行させてしまう。したがって、レール4と接触するスライドライナー7の面内で付着物除去部材12とスライドライナー7との摺動方向の長さ比は、1:5を上限とするのが好ましい。より好ましくは、1:10~1:5の範囲である。
摩耗量検知機構として、平型スライドライナー10および山形スライドライナー11の摺動方向Ds両端部には、つなぎ部10d、11dを介して、摩耗量検知用脱落部10c、11cを有している。つなぎ部10d、11dはレールとの摺動面の内側になる長さとする。平型スライドライナー10の場合には、つなぎ部10dの摺動方向Dsと直交する方向の長さは、Lrより短い。また、山型スライドライナーでは、山型レールの斜面の幅より短い。つなぎ部10d、11dの摺動面からの高さは、摩耗許容高さの1/3~3/4程度とすることが好ましい。ここで、摩耗許容高さとは、スライドライナー7の摩耗によって、ろ板1やダイヤフラム板2の高さが変動しても、フィルタプレス式脱水機の稼働に影響を与えない摩耗量をいい、ギヤ8d部の間隙に依存する。スライドライナー両端部のそれぞれのつなぎ部10d、11dの高さを変えることにより、より精度の高い摩耗量の検知を行うことができ、摩耗量が摩耗許容高さに達するまでの期間を精確に判断できるので、スライドライナーの交換を効率よく実施することができる。
また、つなぎ部10d、11dの摺動方向Dsと直交する方向の長さは、レール幅より短くし、つなぎ部10d、11dの全面がレールと接触するように配置することが好ましい。
(実施例)
図1に示すような全長14m程度のフィルタプレス式脱水機に上記実施形態のスライドライナーおよび従来型のスライドライナーを用いて、摩耗量の比較を行った。実施例、従来例ともスライドライナーの材質はUHPEを用い、レール幅は30mmであった。実施例の付着物除去部材用溝は幅5mm×深さ5mmとした。平型スライドライナーとして、付着物除去部材用溝は、その幅方向中心線を摺動方向の外側に凸で線対称の山形とし、頂角を152°とした。山形スライドライナーとして、摺動方向に直交する鉛直面内に付着物除去部材用溝を配置した。付着物除去部材として、密度420kg/mのフェルトを用い、無負荷状態で付着物除去部材用溝から3mm飛び出す大きさとした。付着物除去部材は、摺動方向に直交するレールの摺動面の幅より長く設置した。
従来型のスライドライナーは、平均0.6mm/年の摩耗量であった。実機の摩耗許容高さは、2mmであり、年に1回の点検前に摩耗許容高さを超えて摩耗し、設備トラブルとなることがあった。
上記実施形態のスライドライナーは、平均0.2mm/年の摩耗量に改善した。
本発明は、摺動面に付着物が発生し、別途清掃のための機器を設置することが困難な装置に適用して好適である。
1 ろ板
1a 凹部
1b ろ液供給穴
1c ローラ
2 ダイヤフラム板
2a 凹部
2b 芯板
2c ろ液供給穴
2d ローラ
3 フィルタ
4 レール
5 油圧シリンダ
6 フィルタ昇降機構
7 スライドライナー
8 スライドギヤユニット
8a スライドシャフト
8b ハウジングボックス
8c 軸受
8d ギヤ
9 メタルブーツ
10 平型スライドライナー
10a 固定用孔
10b 付着物除去部材取付用溝部
10c 摩耗検知用脱落部
10d つなぎ部
11 山型スライドライナー
11a 固定用孔
11b 付着物除去部材取付用溝部
11c 摩耗検知用脱落部
11d つなぎ部
12 付着物除去部材
Lr レール幅
Ds 摺動方向

Claims (6)

  1. フィルタプレス式脱水機のろ板およびダイヤフラム板をレール上に載架するにあたり、前記ろ板および前記ダイヤフラム板に配置され、前記レールとの摺動に用いられるスライドライナーであって、
    該スライドライナーの摺動面の摺動方向両端部近傍に前記レールの幅以上の長さを持つ、付着物除去部材を取り付けるための溝部を有することを特徴とするフィルタプレス式脱水機用スライドライナー。
  2. 前記溝部は、摺動方向外側に凸であり、かつ、線対称の山形であることを特徴とする請求項1に記載のフィルタプレス式脱水機用スライドライナー。
  3. 前記スライドライナーの摺動方向両端部に摩耗検知機構としての摩耗量検知用脱落部を有することを特徴とする請求項1または2に記載のフィルタプレス式脱水機用スライドライナー。
  4. 前記摩耗検知機構は、つなぎ部を介して前記摺動方向両端部に設置されており、所定の摩耗量で脱落するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載のフィルタプレス式脱水機用スライドライナー。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載のフィルタプレス式脱水機用スライドライナーの使用方法であって、
    前記ろ板およびダイヤフラム板をレール上に載架するにあたり、
    前記スライドライナーの付着物除去部材取付け用溝部に前記レールの幅全体を摺動できる長さの付着物除去部材を取り付けることを特徴とするフィルタプレス式脱水機用スライドライナーの使用方法。
  6. 請求項3または4に記載のフィルタプレス式脱水機用スライドライナーの使用方法であって、
    前記ろ板およびダイヤフラム板をレール上に載架するにあたり、
    前記スライドライナーの付着物除去部材取付け用溝部に前記レールの幅全体を摺動できる長さの付着物除去部材を取り付けるとともに、
    前記摩耗検知機構により前記スライドライナーの摩耗量を検知して、該スライドライナーの交換時期を判断することを特徴とするフィルタプレス式脱水機用スライドライナーの使用方法。
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