JP7155902B2 - 電子制御装置 - Google Patents

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Description

この明細書における開示は、電子制御装置に関する。
ISO26262等の機能安全要求を満たすため、特許文献1に開示されるように、ハードウェアセルフテスト機能を有するマイコンを備えた電子制御装置が知られている。以下、ハードウェアセルフテスト(Built In Self Test)をBISTと示す。
特開2016-126692号公報
従来の電子制御装置において、BISTによる診断は、マイコンの起動時において、ソフトウェアが動作する前に実行される。BISTによる診断には数十msオーダの時間を要するため、BISTを行うと、マイコンの電源が投入されてからマイコンが通常制御処理を開始するまでにかかる時間が長くなる。すなわち、電子制御装置を含むシステムの起動時間が長くなるという問題がある。
本開示はこのような課題に鑑みてなされたものであり、機能安全要求を満たしつつ、システムの起動時間を短くすることができる電子制御装置を提供することを目的とする。
本開示は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、技術的範囲を限定するものではない。
本開示のひとつは、ハードウェアセルフテスト(以下、BIST)機能を有するマイコン(11)を備えた電子制御装置であって、
BISTが実行される複数のBIST対象(21,22,31,32,40,71,72,81,82,90,100)と、
マイコンの起動時に、複数のBIST対象の一部についてBISTを実行する起動時実行部(S10)と、
起動時にBISTが実行されない残りのBIST対象について、シャットダウン時にBISTを実行するシャットダウン時実行部(S15)と、を備え
複数のBIST対象が、論理回路部(21,31,71,81,90,100)と、メモリ部(22,32,40,72,82)と、を有し、
起動時には、論理回路部がBISTの対象とされ、
シャットダウン時には、メモリ部がBISTの対象とされ、
プログラムが格納され、BISTの対象外である対象外メモリ(50)を備え、
メモリ部として、プログラムを一時的に保管する命令キャッシュ(221,321)及びプログラムの処理対象となるデータを一時的に保管するデータキャッシュ(220,320)を含むキャッシュメモリ(22,32)を含み、
シャットダウン時実行部は、シャットダウン時に、命令キャッシュを無効化するとともに、対象外メモリの値を直接読み出して、キャッシュメモリの命令キャッシュおよびデータキャッシュを含むメモリ部についてBISTを実行する。
この電子制御装置によれば、BISTの実行により、機能安全要求を満たすことができる。また、複数のBIST対象のすべてについて、マイコン起動時にBISTを実行するのではなく、起動時とシャットダウン時に分けてBISTを実行するため、システムの起動時間を短くすることができる。以上により、機能安全要求を満たしつつ、システムの起動時間を短くすることができる。
第1実施形態の電子制御装置の概略構成を示す図である。 マイコンが実行する処理を示すフローチャートである。 LBIST処理を示すフローチャートである。 シャットダウン処理を示すフローチャートである。 MBIST処理を示すフローチャートである。 ソフトウェア初期化処理を示すフローチャートである。 マイコンの電源オンからオフまでを示すタイミングチャートである。
以下、図面を参照しながら、実施形態を説明する。
(第1実施形態)
先ず、図1に基づき、電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)の概略構成について説明する。
図1に示す電子制御装置10は、たとえば車両に搭載される。本実施形態では、電子制御装置10が、エンジンECUとして構成されている。
電子制御装置10は、マイコン11と、入力回路12と、出力回路13と、電源回路14を備えている。マイコン11は、不揮発性メモリに格納されているプログラムを実行することで、所定の処理を実行するマイクロコンピュータである。
入力回路12は、外部から入力される信号をマイコン11に出力する。入力信号としては、起動信号が入力される。本実施形態では、起動信号として、イグニッションスイッチ200からIG信号が入力される。入力回路12は、IG信号(起動信号)を、電源回路14にも出力する。入力回路12には、たとえば車両や車両周囲の状態を検出する複数のセンサ201の検出信号が入力される。センサ201として、たとえばクランク角センサ、カム角センサ、車速センサが含まれる。マイコン11は、入力回路12を通じて取得したセンサ201の検出信号を用いて、エンジンの状態に応じて最適な燃料噴射を行うための演算を実行する。
出力回路13は、マイコン11の演算結果である制御信号を、外部のアクチュエータ202に出力する。アクチュエータ202として、たとえば燃料噴射用のインジェクタが含まれる。後述するBISTの結果が異常と判定された場合に、出力回路13は、ユーザへ報知する信号を外部の報知部203に出力する。報知部として、たとえば警告灯を採用することができる。
電源回路14は、IG信号がオフからオンに切り替わると、マイコン11に電源を供給する。また、IG信号がオンからオフに切り替わると、シャットダウン時におけるマイコン11の処理を待って、マイコン11への電源供給を遮断する。
マイコン11は、ハードウェアセルフテスト(Built In Self Test)機能を有している。以下、ハードウェアセルフテストをBISTと示す。マイコン11は、機能ブロックとして、第1コア20と、第2コア30と、RAM40と、ROM50と、BISTコントローラ60と、DMAコントローラ70と、タイマユニット80と、監視タイマ90と、I/Oポート100を有している。各機能ブロックは、バス110を介して相互に通信可能に構成されている。
第1コア20は、CPU210及びレジスタ211を含む論理回路21と、キャッシュメモリ22を有している。キャッシュメモリ22は、プログラムの処理対象となるデータを一時的に保管する領域であるデータキャッシュ220と、プログラムを一時的に保管する領域である命令キャッシュ221を有している。命令キャッシュ221は、インストラクションキャッシュとも称される。本実施形態では、データキャッシュ220に、一時的な退避領域であるスタック領域220aが設けられている。なお、CPUは、Central Processing Unitの略称である。
第2コア30も、第1コア20同様の構成とされている。第2コア30は、CPU310及びレジスタ311を含む論理回路31と、キャッシュメモリ32を有している。キャッシュメモリ32は、データキャッシュ320と、命令キャッシュ321を有している。データキャッシュ320にも、スタック領域320aが設けられている。
RAM40は、後述するメモリBIST要求を格納する領域や、メモリBISTの実行履歴を格納する領域を有している。ROM50には、プログラムやプログラムが扱う固定的なデータが格納されている。ROM50が、不揮発性メモリに相当する。ROM50には、後述するBIST結果も格納される。なお、ROMは、Read Only Memoryの略称である。RAMは、Random Access Memoryの略称である。
BISTコントローラ60は、第1コア20との連携により、BISTを実行する。BISTコントローラ60は、図示しないBIST回路の内容及びタイミングを制御することで、BISTを実行する。BIST回路は、第1コア20、第2コア30、RAM40、DMAコントローラ70、タイマユニット80、監視タイマ90、及びI/Oポート100のそれぞれに設けられている。
DMAコントローラ70は、第1コア20(CPU210)及び第2コア30(CPU310)を介さずに、メモリ、たとえばRAM40と外部デバイスとの間でのデータ転送を制御する。DMAは、Direct Memory Accessの略称である。DMAコントローラ70は、論理回路71とメモリ72を有している。
タイマユニット80は、時間管理などの機能を有するプロセッサである。タイマユニット80は、タイムプロセッサユニットとも称される。タイマユニット80は、クロックが入力されるカウンタなどを有しており、時間計測が可能に構成されている。タイマユニット80は、論理回路81とメモリ82を有している。
監視タイマ90は、ウォッチドッグタイマとも称される。監視タイマ90には、たとえば第1コア20からウォッチドッグクリア信号(以下、WDC信号と示す)が入力される。監視タイマ90は、WDC信号が所定時間以内に入力されないと、図示しないリセット回路に対してマイコン11のリセット指示を出力する。これにより、リセット回路は、マイコン11に対してWDCリセットを実行する。
次に、図2~図7に基づき、マイコン11が実行する処理について説明する。
ここで、ロジックBISTとは、論理回路部を診断領域とするBISTである。ロジックBISTを、LBISTと示す。マイコン11において、第1コア20、第2コア30、DMAコントローラ70、及びタイマユニット80それぞれの論理回路21,31,71,81と、監視タイマ90と、I/Oポート100が、論理回路部に相当する。以下において、論理回路部21,31,71,81,90,100とも称する。
また、メモリBISTとは、メモリ部を診断領域とするBISTである。メモリBISTを、MBISTと示す。マイコン11において、第1コア20及び第2コア30のキャッシュメモリ22,32と、RAM40と、DMAコントローラ70及びタイマユニット80それぞれのメモリ72,82が、メモリ部(RAM)に相当する。以下において、メモリ部22,32,40,72,82とも称する。論理回路部及びメモリ部が、BIST対象に相当する。ROM50が、BISTの対象外メモリに相当する。
イグニッションスイッチ200がオンされてIG信号がオフからオンに切り替わると、電源回路14からマイコン11に電源が供給され、PowerOnリセットが実行される。これにより、マイコン11が初期化されるとともに、PowerOnリセットの実行履歴に実行ありが設定される。たとえば実行ありの場合に「1」が設定され、実行なしの場合に「0」が設定される。PowerOnリセットを含むリセットの実行履歴は、マイコン11のリセット用の領域、たとえばRAM40や図示しないレジスタに設定される。電源オン時のPowerOnリセットによりマイコン11が初期化されると、マイコン11は、以下に示す処理を実行する。
初期化が完了すると、図2に示すように、先ずマイコン11は、LBIST処理を実行する(ステップS10)。LBIST処理が、起動時実行部に相当する。LBIST処理については、図3にて説明する。
マイコン11の初期化が完了すると、図3に示すように、第1コア20のCPU210は、BISTコントローラ60にLBISTの実行を指示し、これにより、BISTコントローラ60がLBISTを開始する(ステップS20)。次いで、BISTコントローラ60は、LBISTが完了したか否かを判定する(ステップS21)。LBISTが完了したと判定すると、BISTコントローラ60は、LBISTの診断結果であるLBIST結果を、BISTコントローラ60内のレジスタに格納し(ステップS22)、LBIST終了を示す信号をCPU210に出力する。上記した処理の完了により、図2に示すLBIST処理が終了する。
なお、図示を省略するが、LBISTの実行により、初期化した値が変わるため、マイコン11が再度初期化される。この初期化において、PowerOnリセットの実行履歴は保持される。また、BISTコントローラ60内のレジスタに格納されたLBIST結果も保持される。
次いでマイコン11は、ソフトウェア初期化処理を実行する(ステップS11)。ソフトウェア初期化処理は、PowerOnリセットにともなって実行される処理である。このソフトウェア初期化処理については、MBIST処理後のソフトウェア初期化処理と合わせて、図6にて説明する。図6に示す処理の完了により、図2に示すソフトウェア初期化処理(ステップS11)が終了する。図6の内容については、後述する。
次いでマイコン11は、通常制御処理を実行する(ステップS12)。CPU210は、通常制御処理として、たとえば燃料噴射制御処理を実行する。
次いで、CPU210は、IG信号がオンからオフに切り替わったか否かを判定する(ステップS13)。オフに切り替わっていないと判定している間は、ステップS12の通常制御処理を繰り返す。一方、IG信号がオフに切り替わったと判定すると、マイコン11の電源オフに向けて、先ずマイコン11は、シャットダウン処理を実行する(ステップS14)。シャットダウン処理については、図4にて説明する。
IG信号がオフに切り替わったと判定すると、CPU210は、図4に示すように、MBIST実行履歴に実行ありが設定されているか否かを判定する(ステップS40)。本実施形態では、RAM40からMBIST実行履歴を読み出して、IG信号がオンされた後に、MBISTが実行されたか否かを判定する。たとえば実行ありの場合に「1」が設定され、実行なしの場合に「0」が設定されている。
ステップS40で、実行なしと判定した場合、後述するステップS15でMBISTを実行させるために、RAM40のMBIST要求に要求ありを設定し(ステップS41)、シャットダウン処理を終了する。一方、ステップS40でMBISTの実行ありと判定した場合、ステップS41の処理を実行せずに、シャットダウン処理を終了する。上記した処理の完了により、図4に示すシャットダウン処理が終了する。
次いでマイコン11は、MBIST処理を実行する(ステップS15)。MBIST処理が、シャットダウン時実行部に相当する。MBIST処理については、図5にて説明する。
図5に示すように、CPU210は、先ずI/Oポート100の設定を行う(ステップS60)。具体的には、I/Oポート100の設定を、PowerOnリセットによるマイコン11の初期化後の状態とする。換言すれば、I/Oポート100を安全側へ設定し、これによりアクチュエータ202への出力を制限する。
次いで、CPU210は、RAM40のMBIST要求に要求ありが設定されているか否かを判定する(ステップS61)。たとえば要求ありの場合に「1」が設定され、要求なしの場合に「0」が設定されている。
要求ありと判定した場合、CPU210は、ステップS62~S65の処理を実行する。ステップS62では、監視タイマ90の動作を停止させる。ステップS63では、命令キャッシュ221,321を無効化する。すなわち、命令キャッシュ221,321に一時的に格納されたプログラム命令を無効化する。ステップS64では、DMAコントローラ70の動作を停止させる。ステップS65では、タイマユニット80の動作を停止させる。
ステップS65の処理が終了すると、CPU210は、BISTコントローラ60にMBISTの実行を指示し、これにより、BISTコントローラ60がMBISTを開始する(ステップS66)。次いで、BISTコントローラ60は、MBISTが完了したか否かを判定する(ステップS67)。MBISTが完了したと判定すると、BISTコントローラ60は、MBISTの診断結果であるMBIST結果を、BISTコントローラ60内のレジスタに格納する(ステップS68)。
本実施形態では、命令キャッシュ221を無効化するため、CPU210は、ROM50から値を直接読み出して、MBISTを実行する。また、MBISTを実行するプログラムが、関数を使用しないプログラム構成とされている。すなわち、スタック領域220a,320aを使用しなくてもよいプログラムとされている。このため、スタック領域220a,320aについても、MBISTの対象とすることができる。
ステップS68の処理が終了すると、リセット回路により、マイコン11のリセットが実行される(ステップS69)。MBIST処理でのリセット(MBISTリセット)により、マイコン11が初期化されるとともに、MBISTリセットの実行履歴に実行ありが設定される。たとえば実行ありの場合に「1」が設定され、実行なしの場合に「0」が設定される。リセットの実行履歴は、上記したようにマイコン11のリセット用の領域、たとえばレジスタに設定される。なお、ステップS61において、MBIST要求に要求ありが設定されていないと判定した場合には、ステップS70の電源オフ処理に移行し、マイコン11は、一連の処理を終了する。上記した処理の完了により、図5に示すMBIST処理が終了する。
次いでマイコン11は、ソフトウェア初期化処理を実行する(ステップS16)。ソフトウェア初期化処理は、MBISTリセットにともなって実行される処理である。このソフトウェア初期化処理についても、図6にて説明する。図6に示す処理の完了により、ステップS16のソフトウェア初期化処理が終了する。図6の内容については、後述する。
次いでCPU210は、電源回路14に対してマイコン11の電源オフを指示し(ステップS17)、一連の処理を終了する。
次に、ソフトウェア初期化処理について説明する。
図6に示すように、先ずマイコン11が、このソフトウェア初期化処理の前に実行されたリセット処理が、PowerOnリセット又はMBISTリセットであるか否かを判定する(ステップS80)。CPU210は、リセットの実行履歴を読み出して、PowerOnリセット又はMBISTリセットであるか否かを判定する。
ステップS11のソフトウェア初期化処理の場合、PowerOnリセットの実行履歴に実行ありが設定されているため、CPU210は、PowerOnリセットであると判定することができる。なお、電源オフ、又は、PowerOnリセットにともなうマイコン11の初期化により、MBISTリセットの実行履歴はクリアされる。
ステップS16のソフトウェア初期化処理の場合、MBISTリセットの実行履歴に実行ありが設定されているため、CPU210は、MBISTリセットであると判定することができる。なお、MBISTリセットにともなうマイコン11の初期化、又は、電源オフにより、PowerOnリセットの実行履歴はクリアされる。
ステップS80でYES判定の場合、次いでCPU210は、メモリクリアを実行する(ステップS81)。メモリクリアとは、上記したメモリ部(RAM)のデータのうち、PowerOnリセット及びMBISTリセット以外の通常リセットを跨いで保持されるデータをクリアする。本実施形態では、通常リセットとして、監視タイマ90によるリセット、すなわちWDCリセットを含む。
メモリクリアの実行後、CPU210は、MBISTリセットか否かを判定する(ステップS82)。CPU210は、MBISTリセットの実行履歴に基づいて、MBISTリセットか否かを判定することができる。なお、ステップS80において、PowerOnリセット、MBISTリセットのいずれでもないと判定した場合、すなわち、通常リセットであると判定した場合、ステップS81の処理を実行せずに、ステップS82の処理を実行する。
CPU210は、MBISTリセットであると判定した場合に、RAM40のMBIST実行履歴に実行ありを設定し(ステップS83)、MBISTリセットではないと判定した場合に、MBIST実行履歴に実行なしを設定する(ステップS84)。
次いで、CPU210は、BIST結果をBISTコントローラ16のレジスタから読み出して、ROM50に格納する(ステップS85)。ステップS85の処理により、ROM50のBIST結果が更新される。
CPU210は、ステップS11のソフトウェア初期化処理時には、ステップS10で実行したLBISTの診断結果であるLBIST結果を格納する。また、ステップS16のソフトウェア初期化処理時には、ステップS15で実行したMBISTの診断結果であるMBIST結果を格納する。したがって、ステップS17で電源がオフされ、PowerOnリセットによりマイコン11が初期化されても、MBIST結果が保持される。
次いで、CPU210は、IG信号がオンか否かを判定する(ステップS86)。すなわち、イグニッションスイッチ200がオンされているか否かを判定する。
ステップS11のソフトウェア初期化処理の場合、IG信号がオンしていると判定される。次いでCPU210は、BIST結果が異常か否かを判定する(ステップS87)。CPU210は、ROM50からLBIST結果及びMBIST結果を読み出して、異常か否かを判定する。LBIST結果は今回値であり、MBIST結果は前回値である。
異常ありと判定すると、次いでCPU210は、異常時処理を実行する(ステップS88)。CPU210は、たとえばI/Oポート100及び出力回路13を介して、報知部203に異常を示す信号を出力する。これにより、報知部203である警告灯が点灯する。このようにして、報知部203はユーザに異常を報知する。なお、報知部203は警告灯に限定されない。車載モニタへの表示や音声等によって報知することもできる。また、異常時処置も報知に限定されない。CPU210は、たとえば車両のフェールセーフ処理の実行を指示してもよい。
異常時処理が終了すると、マイコン11は、ステップS11のソフトウェア初期化処理を終了する。なお、ステップS87において、BIST結果が異常ではないと判定した場合、ステップS88の処理を実行せずに、一連の処理を終了する。また、ステップS16のソフトウェア初期化処理の場合、ステップS86において、IG信号がオンではないと判定される。この場合、ステップS87,S88の処理を実行せずに、一連の処理を終了する。
次に、本実施形態の電子制御装置10の効果について説明する。
本実施形態では、BISTの実行により、機能安全要求を満たすことができる。また、複数のBIST対象のすべてについてマイコン11の起動時にBISTを実行するのではなく、起動時とシャットダウン時に分けてBISTを実行する。したがって、システムの起動時間を短くすることができる。以上により、機能安全要求を満たしつつ、システムの起動時間を短くすることができる。
特に本実施形態では、マイコン11の起動時に、論理回路部21,31,71,81,90,100を診断対象とするLBIST(ロジックBIST)を実行する。また、マイコン11のシャットダウン時に、メモリ部22,32,40,72,82を診断対象とするMBIST(メモリBIST)を実行する。このように、通常制御を実行する前の起動時においてLBISTを実行するため、安全性を高めることができる。また、シャットダウン時にMBISTを実行するため、起動時間を短縮することができる。メモリBISTによりマイコン11がリセットされるため、RAMの値は書き換えられる。しかしながらシャットダウン時に実行するため、多くのメモリ部をBIST対象とすることができる。
図7は、マイコン11の電源オンからオフまでを示すタイミングチャートを示している。本実施形態では、イグニッションスイッチ200がオンされてマイコン11に電源が供給され、PowerOnリセットによりマイコン11が初期化された時刻t1において、LBISTが開始される。また、LBISTに次いでソフトウェア初期化が実行される。そして、ソフトウェア初期化が完了する時刻t2において、通常制御が開始される。
また、時刻t3でイグニッションスイッチ200がオフされると、シャットダウン処理が実行される。シャットダウン処理が終了すると、次いでMBISTが実行され、MBISTの終了後に、ソフトウェア初期化が実行される。ソフトウェア初期化が完了すると、電源オフ処理を経て、時刻t4でマイコン11の電源がオフされる。
このように、起動時には、LBISTのみを実行する。したがって、起動時にLBISTとMBISTの両方を実行する従来の構成に較べて、図7に示すように起動時間を短縮することができる。たとえばLBISTにかかる時間を15ms、MBISTにかかる時間を15msとすると、起動時間を15ms分、短縮することができる。
本実施形態では、キャッシュメモリ22,32に、スタック領域220a,320aが設けられている。そして、MBISTを実行するプログラムが、関数を使用しないプログラム構成とされている。このように、スタック領域220a,320aを使用しなくてもよいプログラムとされているため、スタック領域220a,320aについても、MBISTの対象とすることができる。これにより、故障検出率を向上することができる。なお、スタック領域が設けられるのはキャッシュメモリ22,32に限定されない。他のメモリ部に設けられた構成についても同様の効果を奏することができる。
本実施形態では、MBISTを実行する際に、命令キャッシュ221,321を無効化し、ROM50から直接的に値を読み出して、MBISTを実行する。このため、キャッシュメモリ22,32、特に命令キャッシュ221,321についてもMBISTを実行することができる。これにより、故障検出率を向上することができる。また、MBISTの対象である命令キャッシュ221を無効化するため、誤検出を抑制することができる。
本実施形態では、MBISTを実行する際に、DMAコントローラ70を停止させてから、MBISTを実行する。このため、DMAコントローラ70のメモリ72についてもMBISTを実行することができる。MBISTの対象であるDMAコントローラ70を停止させるため、誤検出を抑制することができる。
本実施形態では、MBISTを実行する際に、タイマユニット80を停止させてから、MBISTを実行する。このため、タイマユニット80のメモリ82についてもMBISTを実行することができる。MBISTの対象であるタイマユニット80を停止させるため、誤検出を抑制することができる。
本実施形態では、MBISTを実行する際に、監視タイマ90を停止させてから、MBISTを実行する。これにより、誤ってWDCリセットが実行されるのを抑制することができる。
この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。たとえば、開示は、実施形態において示された要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むものと解されるべきである。
マイコン11の構成は、上記した例に限定されない。マイコン11が監視タイマ90を備える例を示したが、これに限定されない。電子制御装置10が、マイコン11とは別に監視タイマの機能を有する監視ICを備えてもよい。
マイコン11が、複数の演算部として、第1コア20及び第2コア30を有する例を示したが、これに限定されない。マルチコア構成としてはこれに限定されず、3つ以上のコアを有してもよい。また、マルチコアに限定されず、シングルコア構成のマイコン11を採用することもできる。
マイコン11の起動時にLBISTを実行し、シャットダウン時にMBISTを実行する例を示したが、これに限定されない。複数のBIST対象の一部について起動時にBISTを実行し、残りのBIST対象についてシャットダウン時にBISTを実行すればよい。
10…電子制御装置、11…マイコン、12…入力回路、13…出力回路、14…電源回路、20…第1コア、21…論理回路、210…CPU、211…レジスタ、22…キャッシュメモリ、220…データキャッシュ、220a…スタック領域、221…命令キャッシュ、30…第2コア、31…論理回路、310…CPU、311…レジスタ、32…キャッシュメモリ、320…データキャッシュ、320a…スタック領域、321…命令キャッシュ、40…RAM、50…ROM、60…BISTコントローラ、70…DMAコントローラ、71…論理回路、72…メモリ、80…タイマユニット、81…論理回路、82…メモリ、90…監視タイマ、100…I/Oポート、110…バス、200…イグニッションスイッチ、201…センサ、202…アクチュエータ、203…報知部

Claims (4)

  1. ハードウェアセルフテスト(以下、BIST)機能を有するマイコン(11)を備えた電子制御装置であって、
    BISTが実行される複数のBIST対象(21,22,31,32,40,71,72,81,82,90,100)と、
    前記マイコンの起動時に、前記複数のBIST対象の一部についてBISTを実行する起動時実行部(S10)と、
    起動時にBISTが実行されない残りの前記BIST対象について、シャットダウン時にBISTを実行するシャットダウン時実行部(S15)と、を備え
    前記複数のBIST対象が、論理回路部(21,31,71,81,90,100)と、メモリ部(22,32,40,72,82)と、を有し、
    前記起動時には、前記論理回路部がBISTの対象とされ、
    前記シャットダウン時には、前記メモリ部がBISTの対象とされ、
    プログラムが格納され、BISTの対象外である対象外メモリ(50)を備え、
    前記メモリ部として、前記プログラムを一時的に保管する命令キャッシュ(221,321)及び前記プログラムの処理対象となるデータを一時的に保管するデータキャッシュ(220,320)を含むキャッシュメモリ(22,32)を含み、
    前記シャットダウン時実行部は、前記シャットダウン時に、前記命令キャッシュを無効化するとともに、前記対象外メモリの値を直接読み出して、前記キャッシュメモリの前記命令キャッシュおよび前記データキャッシュを含む前記メモリ部についてBISTを実行する電子制御装置。
  2. 前記メモリ部として、スタック領域(220a,320a)が設けられたメモリを含み、
    前記シャットダウン時実行部は、関数を使用しないプログラムにより、前記スタック領域を含む前記メモリ部についてBISTを実行する請求項1に記載の電子制御装置。
  3. 前記論理回路部が、CPU(210,310)を有し、
    前記メモリ部としてのメモリ領域を有し、前記CPUを介さずにデータを転送するダイレクトメモリアクセス(以下、DMA)コントローラ(70)を備え、
    前記シャットダウン時実行部は、前記シャットダウン時に、前記DMAコントローラを停止させてから、前記DMAコントローラのメモリ領域を含む前記メモリ部についてBISTを実行する請求項1または請求項2に記載の電子制御装置。
  4. 前記メモリ部としてのメモリ領域を有し、時間計測可能なタイマユニット(80)を備え、
    前記シャットダウン時実行部は、前記シャットダウン時に、前記タイマユニットを停止させてから、前記タイマユニットのメモリ領域を含む前記メモリ部についてBISTを実行する請求項1~3いずれか1項に記載の電子制御装置。
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