JP7155070B2 - 作業車両 - Google Patents
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Description
本発明は、このような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、電気ケーブルを配策するスペースを十分に確保でき、当該電気ケーブルを容易に配策できる作業車両の提供を目的とする。
また、第2配策孔は、第1配策孔よりも多く、電気ケーブルは、第1配策孔から第2配策孔に至る間に複数分岐しており、分岐した部分は、それぞれ第2配策孔を通過して外部に延びている。
また、第1配策孔と第2配策孔は、上下方向に位置が異なっている。
また、第1配策孔は、第2配策孔よりも上方に位置している。
また、下部材は、第2配策孔の上方から水平方向に延び、且つ電気ケーブルが接続された電装品の上方を覆う庇部を有している。
また、電装品は、車体の周囲を照らす複数の照明灯である。
図13は、本実施形態に係る作業車両1の全体構成を示す概略側面図である。図13は、作業車両1の概略平面図である。本実施形態では、作業車両1としてトラクタが例示されている。
本実施形態においては、図13の矢印A1方向(作業車両1の前進方向)を前方、図13の矢印A2方向(作業車両1の後進方向)を後方、図13の矢印A3方向を車体前後方向として説明する。したがって、図13の手前側が左方(図1A等の矢印B1方向)であり、図13の奥側が右方(図1A等の矢印B2方向)である。また、車体前後方向A3に直交する水平方向を作業車両1の幅方向である車体幅方向B3として説明する。
連結部5aは、車体5の後部に作業装置(図示略)を連結する。連結部5aは、車体5の後部に揺動自在に設けられており、作業装置を着脱可能であり、作業装置を連結部5aに連結することによって、車体5によって作業装置を牽引することができる。作業装置は、耕耘する耕耘装置、肥料を散布する肥料散布装置、農薬を散布する農薬散布装置、収穫を行う収穫装置、牧草等の刈取を行う刈取装置、牧草等の拡散を行う拡散装置、牧草等の集草を行う集草装置、牧草等の成形を行う成形装置(ロールベーラ)等である。
図13に示すように、作業車両1は、車体5の後部に搭載された保護機構9を有する。保護機構9は、例えば、オペレータが着座する運転席10を覆うキャビンである。保護機構9は、上部に天井部を形成し、運転席10の上方に配置されたルーフ16を有する。保護機構9の下方には、オペレータが保護機構9に乗り降りする際に足をかける乗降ステップ17が配置されている。乗降ステップ17は、左側及び右側の各乗降ドア14の下方に設けられている。なお、保護機構9は、運転席10の上方を覆うキャノピであってもよく、その構成はキャビンに限定されない。運転席10の前方には、前輪2(2L,2R)を操作するハンドル(ステアリングホイール)11が設けられている。
図2A、図2Bに示すように、上部フレーム48は、複数の支柱45の上部に設けられており、ルーフ16を支持する。上部フレーム48は、一対の前支柱46の上部と、一対の後支柱47の上部と、を連結する。具体的には、上部フレーム48は、枠部49と、連結フレーム50と、窓枠51と、を有している。枠部49は、ルーフ16の前側、後側、左側、及び右側が取り付けられ、且つ平面視で略矩形状のフレーム材である。枠部49は、前上部フレーム49Aと、第1サイド上部フレーム49Lと、第2サイド上部フレーム49Rと、後上部フレーム49Bとを有する。
窓孔51aが形成され、平面視で車体幅方向B3の長さの方が車体前後方向A3の長さよりも長い略長方形状の枠を描くフレーム材である。窓枠51は、前上部フレーム49Aと連結フレーム50との間に亘って配置されており、窓枠51の前部は、前上部フレーム49Aの車体幅方向B3の中央部と連結されており、窓枠51の後部は、連結フレーム50の車体幅方向B3の中央部と連結されている。
図3A、図3Bに示すように、インナルーフ16Aは、上部フレーム48に支持されている。詳しくは、インナルーフ16Aの前部は、前上部フレーム49Aの下部に取り付け
られている。インナルーフ16Aの後部は、後上部フレーム49Bの下部に取り付けられている。インナルーフ16Aの左部は、第1サイド上部フレーム49Lの下部に取り付けられている。インナルーフ16Aの右部は、第2サイド上部フレーム49Rの下部に取り付けられている。
複数のトリムクリップ30は、インナルーフ16Aを上部フレーム48に取り付ける部材である。トリムクリップ30は、例えば弾性変形可能な樹脂材料から一体として形成されている。図7A、図7Bに示すように、トリムクリップ30は、取付具31と、弾性圧入部32と、を有している。取付具31は、インナルーフ16Aの上部に取り付けられる部分である。取付具31は、一対の円形片31aと、第1軸部31bと、を有している。一対の円形片31aは、離反し且つ対面して配置されている。第1軸部31bは、一対の円形片31aのうち、一方の円形片31aの中央部と他方の円形片31aの中央部とを連結する部材である。第1軸部31bは、一方の円形片31aの中央部から軸方向に突出し、他方の円形片31aの中央部に達している。
ム49Bに配置された複数のトリムクリップ30は、3つであるが、連結フレーム50に配置された複数のトリムクリップ30は、後上部フレーム49Bに配置された複数のトリムクリップ30よりも多ければよく、複数の取付ブラケット35は、第1取付ブラケット35a、第2取付ブラケット35b、及び第3取付ブラケット35cに限定されず、圧入孔34bの数も限定されない。また、以下の説明において、複数の取付ブラケット35に取り付けられる複数のトリムクリップ30を第2クリップ30Bとして説明する。
後側に形成された第2固定部40Bは、後上部フレーム49B(第1取付ブラケット35a、第2取付ブラケット35b、及び第3取付ブラケット35c)に取り付けられる第2クリップ30Bが取り付け固定される固定部であり、第1取付ブラケット35a、第2取付ブラケット35b、及び第3取付ブラケット35cの圧入孔34bと対応する位置に形成されている。即ち、後側の第2固定部40Bは、インナルーフ16Aの後側の外縁部の車体幅方向B3の一方側(左側)から他方側(右側)に亘って複数形成されている。本実施形態において、後側の第2固定部40Bは、3つであり、当該第2固定部40Bは所定の間隔をあけ、インナルーフ16Aの後側の外縁部の左側と中央部と右側とに形成されている。なお、第2固定部40Bの位置や数は、上記構成に限定されない。例えば、後側の第2固定部40Bは、4つであってインナルーフ16Aの後側の外縁部の車体幅方向B3の一方側(左側)から他方側(右側)に亘って複数形成されていてもよい。
Bに示すように、中央部から外縁部に向かって下方に傾斜し、外縁部の端部は、水平方向外方に突出している。また、上部材16B1の前部には、上下方向に貫通する窓孔16b1が形成されている。窓孔16b1は、天窓15と対応しており、平面視で車体幅方向B3の長さの方が車体前後方向A3の長さよりも長い略長方形状の孔である。
図8に示すように、導入口60は、下部材16B2の外縁部であって、車体幅方向B3の一方側(左側)に形成されている。導入口60は、上下方向に貫通しており、アウタルーフ16Bの内部の空間(以下、通気路E1という)に外気を導入する孔である。導入口60の下方には、フィルタ61が着脱可能に設けられている。フィルタ61は、導入口60の下側(外側)を覆い、通気路E1に砂や塵等が流入することを抑止する。フィルタ61は、ボルト等の取付部材によりルーフ16に着脱可能に取り付けられており、下方に取り外すことができる。
また、図8に示すように、下部材16B2の前部には、それぞれ上下方向に貫通する窓孔16b2が形成されている。窓孔16b2は、天窓15と対応しており、平面視で車体幅方向B3の長さの方が車体前後方向A3の長さよりも長い略長方形状の孔である。即ち、開口部16A3、窓孔16b1、及び窓孔16b2は、対応している。
送風機は、ファンと当該ファンを駆動させる駆動モータとを有し、空調エアを室内に導入する装置である。
ロントガラス12の内面側のデフロスタダクト等と接続されている。なお、筐体65aは、少なくとも冷房装置のエバポレータと送風機とを収容していればよく、上記構成には限定されない。
図9に示すように、第2ダクトe2は、一端側が第1ダクトe1の他端側と接続されており、一端側から下方に延びており、中途部で幅方向内方(右方)に屈曲し、他端側で下方に屈曲している。第2ダクトe2は、運転席10の側方、つまり機体幅方向両側に一対配置されたコンソールボックス(操作台)66の内部に配置されている。コンソールボックス66には、例えば作業車両1を操作する操作装置等が配置されている。
することができる。具体的には、前方照射灯71及び後方照射灯73に接続された電気ケーブル75は、配線経路L1と通気路E1とに亘って配策されている。つまり、通気路E1を電気ケーブル75の配策空間として兼用することで、電気ケーブル75を配策するスペースを十分に確保でき、電気ケーブル75の配策を簡単にできる。以下、前方照射灯71に接続された電気ケーブル75を例に電気ケーブル75の配策を説明する。
第1壁部81、第2壁部82、及び庇部83は、下部材16B2の車体幅方向B3の一方側と他方側とに一対形成されている。第1壁部81は、アウタルーフ16Bの内部の空間(通気路)E1と、アウタルーフ16Bとインナルーフ16Aとの間の空間(配線経路)L1と、を仕切る部分である。図11Aに示すように、第1壁部81は、例えば取付部80の左端部及び右端部から後上方に延設されている。
と、を有している。側壁84a及び側壁84bは、車体幅方向B3に対向して配置された壁部であり、第1壁部81の側端部から後方に延設されている。側壁84a及び側壁84bは、それぞれ電気ケーブル75の左側及び右側と対向する。また、上壁84cは、側壁84aの上端及び側壁84bの上端を連結する壁部であり、第1壁部81の上端部から後方に延設されている。上壁84cは、電気ケーブル75の上側及びインナルーフ16Aの上面と対向しており、側壁84a、側壁84b、及びインナルーフ16Aとともに電気ケーブル75を配策可能である。即ち、第1壁部81の後方及び第2壁部82の前方には、それぞれ下面から上方に窪んでいる部分(凹溝84及び庇部83)が形成されている。
上述した作業車両1は、車体5と、車体5の後部に作業装置を連結する連結部5aと、インナルーフ16Aと、インナルーフ16Aの上部に配置されたアウタルーフ16Bと、車体5に立設された複数の支柱45と、複数の支柱45の上部に設けられ且つインナルーフ16A及びアウタルーフ16Bを支持する上部フレーム48と、を有する保護機構9と、を備え、インナルーフ16Aは、複数のトリムクリップ30によって上部フレーム48に取り付けられている。上記構成によれば、インナルーフ16Aを上部フレーム48に簡単且つ強固に取り付けることができる。
側に亘って連結フレーム50に取り付けることができる。このため、インナルーフ16Aの取り付け強度を向上させることができる。
また、複数のトリムクリップ30は、車体前後方向A3に少なくとも2列以上並んで配置されている。上記構成によれば、少なくとも車体前後方向A3の一方側(前側)の列と、他方側(後側)の列とでトリムクリップ30に付勢する力を一層分散できる。
2には、電気ケーブル75が通過する第2配策孔82aが形成されている。上記構成によれば、配線経路L1と外部との間は、第1壁部81及び第2壁部82によって仕切られているため、配線経路L1内に雨水等が流入することを抑制できる。また、第1配策孔81aが形成された第1壁部81、及び第2配策孔82aが形成された第2壁部82が対向して配置されているため、電気ケーブル75の配策が容易である。
また、第1配策孔81aと第2配策孔82aは、上下方向に位置が異なっている。上記構成によれば、第1配策孔81a及び第2配策孔82aが上下方向に互い違いに配置されるため、配線経路L1内に雨水や汚れ等が流入することを一層抑制できる。
また、下部材16B2は、第2配策孔82aの上方から水平方向に延び、且つ電気ケーブル75が接続された照明灯70(電装品)の上方を覆う庇部83を有している。上記構成によれば、第2配策孔82aに雨水等が流入することを庇部83によって抑制できる。
また、電装品は、車体5の周囲を照らす複数の照明灯70である。上記構成によれば、通気路E1を電気ケーブル75の配策空間として兼用するため、配策経路が狭小である場合であっても複数の照明灯70を容易に取り付けることができる。
5 車体
5a 連結部
9 保護機構
16A インナルーフ
16B アウタルーフ
16B1 上部材
16B2 下部材
65 エアコンユニット
70 照明灯
75 電気ケーブル
77 分岐部
81 第1壁部
81a 第1配策孔
82 第2壁部
82a 第2配策孔
83 庇部
85 凹壁
B3 車体幅方向
E1 通気路
L1 配線経路
Claims (9)
- 車体と、
前記車体の後部に作業装置を連結する連結部と、
インナルーフと、前記インナルーフの上部に配置されたアウタルーフと、を有する保護機構と、
エアコンユニットと、
を備え、
前記アウタルーフは、前記アウタルーフの上部を構成する上部材と、前記アウタルーフの下部を構成する下部材と、を有し、
前記上部材と前記下部材とは、前記エアコンユニットに導入する外気を通過させる通気路を形成し、
前記下部材と前記インナルーフとは、電気ケーブルを通過させる配線経路を形成し、
前記電気ケーブルは、前記配線経路と前記通気路とに亘って配策されている作業車両。 - 前記上部材及び前記下部材は、一体成形されており、
前記下部材は、前記通気路と前記配線経路とを仕切る第1壁部と、前記通気路と外部とを仕切る第2壁部と、を有し、
前記第1壁部及び第2壁部は、対向して配置されており、
前記第1壁部には、前記電気ケーブルが通過する第1配策孔が形成され、
前記第2壁部には、前記電気ケーブルが通過する第2配策孔が形成されている請求項1に記載の作業車両。 - 前記第2配策孔は、前記第1配策孔よりも多く、
前記電気ケーブルは、前記第1配策孔から前記第2配策孔に至る間に複数分岐しており、前記分岐した部分は、それぞれ前記第2配策孔を通過して外部に延びている請求項2に記載の作業車両。 - 前記第1壁部及び前記第2壁部は、前記下部材の前部において、車体幅方向の一方側と他方側とにそれぞれ配置されている請求項2又は3に記載の作業車両。
- 前記第1配策孔と前記第2配策孔は、上下方向に位置が異なっている請求項2~4のいずれか1項に記載の作業車両。
- 前記第1配策孔は、前記第2配策孔よりも上方に位置している請求項5に記載の作業車両。
- 前記下部材は、前記第2配策孔の上方から水平方向に延び、且つ前記電気ケーブルが接続された電装品の上方を覆う庇部を有している請求項2~6のいずれか1項に記載の作業車両。
- 前記第1壁部及び前記第2壁部は、前記通気路の一部を形成し且つ前記下部材の下面から下方に窪んでいる凹壁の一部である請求項2~7のいずれか1項に記載の作業車両。
- 前記電装品は、前記車体の周囲を照らす複数の照明灯である請求項7又は請求項7を引用する請求項8に記載の作業車両。
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