JP4216814B2 - キャビン装置 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、前記問題点に鑑み、空調空気を案内する送風ダクトと、ステアリングハンドルの動きをパワステコントローラに伝達する伝動軸とを、キャビン室の前部側に、簡単な構造でコンパクトに配置するようにしたものである。
キャビンのフロントパネルの前面側に、パワステコントローラが設けられ、ステアリングハンドルの動きをパワステコントローラに伝達する伝動軸が、送風ダクトを前後に貫通するように配置されている点にある。
また、本発明の他の技術的手段は、前記送風ダクトに、支持筒体が前後に貫通するように設けられ、支持筒体内に、前記伝動軸が、軸心廻りに回転自在に挿通保持されている点にある。
図1はトラクタ(車両)を示しており、該トラクタは、エンジン2と、フライホイールハウジング,クラッチハウジング,ミッションケース等からなる伝動ケース3とを連結してなる車体1を有し、該車体1の前部は左右一対の前輪6によって支持され、後部は左右一対の後輪7によって支持されており、該車体1の後部にはキャビン9が搭載されている。
エンジン2、ラジエータ4、バッテリー10等はトラクタの前部に配置されていてボンネット5によって覆われている。
冷房装置は、例えば、冷媒を圧縮するコンプレッサーと、このコンプレッサーで圧縮された冷媒を放熱させながら凝縮・液化させるコンデンサー(放熱器)と、このコンデンサーで液化された冷媒を減圧して気化しやすい状態とする膨張弁と、冷媒を気化させて周囲から熱を奪って周囲を低温状態とするエバポレータ(蒸発器)とを備えてなる。
暖房装置は、例えば、エンジン2の熱で熱せられた温媒をヒータに送ると共に該ヒータからエンジン2側に戻すように温媒を循環させるようにした構造のものが採用される。
なお、エアコン本体60は、最低限、冷房装置のエバポレータと送風機とを備えていればよい。
図1〜図4において、前記キャビン9は骨格となるキャビンフレーム11を有し、このキャビンフレーム11は、前部に配置された左右一対のフロントピラー12と、後部に配置された左右一対のリヤピラー13とを有し、左右リヤピラー13の上端は左右フロントピラー12と同じ高さとされていると共に左右リヤピラー13の下端の高さは左右フロントピラー12の上下方向の中間部に対応する位置に位置しており、さらに、左右リヤピラー13はキャビン9の上部側背面よりも前方に位置している。
左右各フロントピラー12は、上下両端から上下方向中央側に行くに従って左右方向外方に移行するように湾曲形成されていて左右方向外方に凸となる湾曲状に形成されている。
また、左右各フロントピラー12は、上下方向中央よりも上部側が上端に行くに従って徐々に後方に向かうように後方傾斜状に湾曲形成されている。
端に行くに従って左右方向外方に向かうように湾曲状に形成されている。
左右のフロントピラー12の上端同志はフロントルーフビーム15によって連結され、左右のリヤピラー13の上端同志はリヤルーフビーム16によって連結され、左右のリヤピラー13の下端同志はリヤミドルビーム21によって連結され、左右方向で同じ側にあるフロントピラー12とリヤピラー13の上端同志はそれぞれサイドルーフビーム17によって連結されている。
また、フロントピラー12は、上部側が上端に行くに従って徐々に後方に向かうように後方傾斜状に湾曲形成されているので、従来よりもフロントルーフビーム15が後方に位置し、これによっても前斜め上方の視界性が良好となるように構成されている。
サイドルーフビーム17は、前後両端から前後方向中央側に行くに従って左右方向外方に移行するように湾曲形成されていて左右方向外方に凸となるように湾曲状に形成されている。
また、キャビン9の下部側背面には、キャビン9の側面よりも左右方向内方側に位置する左右一対の下背面ピラー27が配置され、この下背面ピラー27は下方に行くに従って前方に移行する傾斜状に配置されていて該下背面ピラー27の上端側はリヤミドルビーム21に連結されており下端はフロントピラー12の下端と略同じ高さ位置にある。
また、フロントパネル23の左右の側部上部側と左右フロントピラー12の上下方向中途部とが連結フレーム18によって連結されている。
も左右方向内方側に位置しており、各サイドフロアービーム28の前端側は左右方向で同じ側にあるフロントフロアービーム24の左右方向中途部に連結され、サイドフロアービーム28の後端側は左右方向で同じ側にある下背面ピラー27の下端側に連結されている。
左右各サイドフロアービーム28の前端側は、伝動ケース3の前部の側部に設けられたブラケット48にマウントゴム(防振ゴム)47を介して取付支持され、左右下背面ピラー27の下部に固定されたブラケット51は、後車軸を支持する後車軸ケースに取付固定された支持台50にマウントゴム49を介して取付支持されており、これによってキャビン9がトラクタ車体1に支持されている。
また、このサイドフレーム22は、前後端部から前後方向中央側に行くに従って左右方向外方に移行する湾曲状に形成されていて平面視で左右方向外方に凸となる湾曲状に形成されている。
また、ルーフ39内部には左側のリヤピラー13の上端開口が連通され、外気取入れ部53からルーフ39内に取り入れられた外気が該リヤピラー13を介して下方に案内されるように構成されており、リヤピラー13がダクトとして利用されている。
前記サイドパネル32の左右方向外面側に後輪フェンダが設けられる。
このフロアーシート31の底壁部31aは、その前後方向が、フロントピラー12及びフロントパネル23の下端から下背面ピラー27の下端(サイドフロアービーム28の後端)に至るように形成され、左右方向は、後部側が左右のサイドフロアービーム28(サイドパネル32)間に亘るように形成され前部側が左右のサイドフロアービーム28から左右方向外方に延出して乗降口の下端に至るように形成されている。
前記フロントガラス34、ルーフ、ドア、リヤサイドガラス、リヤガラス、フロアーシート31、サイドパネル32、フロントパネル(キャビン9の前壁)3等でキャビン室43が形成されている。
キャビン9室内の後部には、フロアーシート31と上下方向に間隔をおいて位置する上壁部57aと、この上壁部57aの前縁から下方に且つフロアーシート31にまで延出する前部壁57bとを有するシート台57が設けられている。
本実施の形態では、前記フロアーシート31と左右のサイドパネル32とシート台57とで、前記エアコンのエアコン本体60を収容するエアコン本体収容室59が密閉状に形成されている。
また、シート台57の上壁部57a上面側には、クッション装置及び前後位置調整装置等を介して運転席44が支持されており、この運転席44の下方側にエアコン本体収容室59が設けられている。
前記エアコン本体収容室59を構成する壁部、本実施の形態ではシート台57の上壁部57aの左側の後部側(運転席44の後方左側)には、フィルタ63を介してキャビン9室内の空気(内気)をエアコン本体収容室59内に取り入れる内気取入れ部61が設けられている。
また、エアコン本体60の背面左側(左右一側)には、エアコン本体収容室59内の空気をエアコン本体60に導入するための内気導入口が設けられており、エアコン本体60内のブロアによって、フィルタ63を介してエアコン本体収容室59内に取り入れられた内気が内気導入口からエアコン本体60内に吸い込まれるように構成されている。
したがって、エアコン本体収容室59全体が、フィルタ63を通った内気をエアコン本体60へと案内するダクトとされており、フィルタ63を備えた内気取入れ部61は、エアコン本体収容室59を構成する壁部の内、キャビン9室内に面する所のいずれの位置に設けてもよいように構成されている(内気取入れ部61の配置位置の設計の自由度が大きい)。
左側サイドパネル32の内面側(キャビン9室内側)には、その上端側が左側リヤピラー13の下端側(の内側面)に接続された(左側リヤピラー13内に連通された)外気流通ダクト68が設けられている。
外気流通ダクト68は、図1〜図3に示すように、エアコン本体60から後方に突出された後に、キャビン9室内の左側の後端部を上方に突出され、その後さらに前方に湾曲されて、左側リヤピラー13の下端側に接続されている。これにより、キャビン9室内の前後方向中途部での内装材の出っ張りを極力少なくし、キャビン9室内の居住空間を広く確保できるようにしている。
また、エアコン本体60内の内気導入口の近傍には外気導入口が設けられ、切替ダンパにより、エアコン本体60を外気導入状態と内気導入状態とに切替え操作自在とされている。
また、エアコン本体60の前面側右側には、該エアコン本体60から空調空気を送出する送出口67が設けられ、該送出口67にはエアコン本体60から送出された空調空気を案内する送出側ダクト73が接続され、送出側ダクト73は送風ダクト(中継ダクト)77を介して、ステアリングハンドル45の近傍にて空調空気を吹き出す吹出しダクト76に接続されている。
塞されている。
送出側ダクト73は、フロアーシート31の底壁部31a(キャビン9の底部)に沿って前方に延出されており、その後部は、前方に行くにしたがって左方に移行する傾斜状に形成され、前部は、左右方向中央側に位置していて前後方向に沿う方向に形成されている。
また、フロアーシート31の底壁部31a前部の左右方向中央側には、フロアーシート31を上方から下方に向けて凹ませることにより形成された凹部91が形成され、送出側ダクト73は、この凹部91に収容されるように下方に向けて凸となるように屈曲されており、凹部91に収容された送出側ダクト73の上面がフロアーシート31上面(ステップ上面)と略面一になるように構成されている。
図5及び図8に示すように、吹出しダクト76は、空調空気が送風ダクト77を介して送り込まれる吹出し基部93と、該吹出し基部93に連結されて前記空調空気をキャビン内の空気を空調すべく該キャビン9内に吹き出すメインダクト部94と、前記吹出し基部93に連結されて空調空気をフロントガラス34に吹き出すデフロスタダクト部95とを備える。吹出し基部93の下端は送風ダクト77の下端にダクト連結部材80を介して連結されている。メインダクト部94は、メイン連結孔96を介して吹出し基部93に連通され、前記デフロスタダクト部95は、デフ連通孔97を介して吹出し基部93に連通されている。
前記吹出し基部93は、フロントガラス34の上下方向中央部よりやや下方で且つ左右方向中央部に対応する位置にあり、デフロスタダクト部95は、左右一対の側部分95a
と該左右側部分95aの上端同志を連結する上部分95bとから、フロントパネル23の外形状に沿う門型状に形成されていてフロントパネル23に取付固定されており、左右一対の側部分95aの下端側は閉塞されている。
図5に示すように、吹出しダクト76(主としてメインダクト部)を外側から覆うようにインストルメントパネル111が設けられ、インストルメントパネル111の上方側に計器部110とワイパーモータ112が設けられている。また、図9に示すように、インストルメントパネル111に、吹出口104,105,106に対応する吹出用開口113がそれぞれ設けられ、筒状の吹出し筒体114が、吹出しダクト76の内外を連通するするように、吹出しダクト76の吹出口104,105,106とインストルメントパネル111の吹出用開口113とに挿通されている。吹出し筒体114の外端部にフランジ115が設けられ、吹出し筒体114のフランジ115と、吹出しダクト76の吹出口104,105,106の開口縁部との間で、インストルメントパネル111の吹出用開口113の開口縁部が挟持され、これにより、インストルメントパネル111が吹出し筒体114を介して吹出しダクト76に止められている。従って、吹出し筒体114を止め部材に兼用することができて、インストルメントパネル111を吹出しダクト76に止めるための特別の部材を必要としなくなり、インストルメントパネル111を簡単な構造で吹出しダクト76に対して簡単に固定できる。
なお、ロア吹出口105及びサイド吹出口106の吹出し筒体114にも、アッパー吹出口104の吹出し筒体114と同様に吹出しグリルが装着される。また、デフロスタダクト部95がインストルメントパネル111の取付用部材を兼用しており、インストルメントパネル111の取付用部材を省略することができるように構成されている。
フロントパネル23は平板により構成され、フロントパネル23の左右方向中央部は、前方に向けて円弧状に突出するようにプレス成型されてダクト形成部121とされている。送風ダクト77は、フロントパネル23のダクト形成部121と、該ダクト形成部121をキャビン室43内側から覆うダクト構成部材122とから形成されている。従って、フロントパネル23のダクト形成部121に、ダクト構成部材122を溶接等により取り付けることにより、フロントパネル23の剛性アップ(強度アップ)が図られる。
従って、ステアリングハンドル45の動きをパワステコントローラ125に伝達する伝動軸126が、送風ダクト77を前後に貫通するように配置されているので、送風ダクト77を避けてキャビン9のフロントパネル23を貫通するように配置する必要がなくなり、空調空気を案内する送風ダクト77と、ステアリングハンドル45の動きをパワステコントローラ125に伝達する伝動軸126とを、キャビン室43の前部側に、簡単な構造でコンパクトに配置することができる。また、伝動軸126が、支持筒体129内に挿通されて送風ダクト77を貫通しているため、パワステコントローラ125のシール部分等からの油漏れでキャビン室43や送風ダクト77内を汚すのを防ぐことができる。
けられ、ルーフ39の下面に固定した支持杆152に、サンバイザー151の一端部が上下揺動自在に支持されている。サンバイザー151は、図11に鎖線で示す如くフロントガラス34の上端部に突出するように回動させた使用状態において、左右方向中央側が後方に向けて突出するように湾曲形成されており、鎖線で示す使用状態及び実線で示す収納状態において、ルーフ39の下面(インナールーフ)にベストマッチし、しかも、使用状態のときに、フロントガラス34の上端部から入射する太陽光線を効果的に遮ることができるようになっている。
23 フロントパネル
43 キャビン室
44 運転席
45 ステアリングハンドル
60 エアコン本体
76 吹出しダクト
77 送風ダクト
104 アッパー吹出口
105 ロア吹出口
106 サイド吹出口
111 インストルメントパネル
113 吹出口用開口
114 吹出し筒体
115 フランジ
116 吹出しグリル
117 被冷却体
124 ハンドル軸
125 パワステコントローラ
126 伝動軸
127 自在継ぎ手
129 支持筒体
Claims (3)
- トラクタ車体(1)の後部にマウントゴム(47、49)を介してキャビン(9)が搭載され、このキャビン(9)の前部に室内と室外を仕切るフロントパネル(23)が設けられ、キャビン室(43)の前部側に、ステアリングハンドル(45)が設けられ、エアコン本体(60)から送出される空調空気を案内する送風ダクト(77)が、前記フロントパネル(23)に沿って上下方向に設けられおり、
キャビン(9)のフロントパネル(23)の左右方向中央部に平板をプレス成型でキャビン(9)前方に向けて円弧状に突出してダクト形成部(121)が形成され、フロントパネル(23)の後面側に前記ダクト形成部(121)をキャビン室(43)から覆って前記送風ダクト(77)を形成するダクト構成部材(122)が固定され、前記ダクト形成部(121)及びダクト構成部材(122)を前後に貫通する支持筒体(129)が設けられ、
フロントパネル(23)の前方側にパワステコントローラ(125)が配置され、ステアリングハンドル(45)の動きをパワステコントローラ(125)に伝達する伝動軸(126)が、前記支持筒体(129)内に軸心廻りに回転自在に挿通保持されていることを特徴とするキャビン装置。 - 前記ダクト構成部材(122)は断面コ字状に形成されていてダクト形成部(121)に溶着されていることを特徴とする請求項1に記載のキャビン装置。
- 前記伝動軸(126)が支持筒体(129)内にブッシュ(128)を介して保持され、前記伝動軸(126)とステアリングハンドル(45)のハンドル軸(124)との間に、自在継ぎ手(127)が設けられ、自在継ぎ手(127)が前記送風ダクト(77)の後方に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のキャビン装置。
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