JP7152655B2 - 水性分散液、塗膜及び塗装物品 - Google Patents
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Description
CH2=CR1-COOR2 (b1)
(式中、R1は-H又は-CH3であり、R2は、炭素数3以上の直鎖状アルキル基)で表される単量体に基づく重合単位(b1)と、カルボニル基(但し、アクリル基に含まれるカルボニル基を除く)を有する(メタ)アクリル酸エステルに基づく重合単位(b2)とを含み、前記重合単位(b1)がアクリルポリマー(B)に対して10~45質量%であることを特徴とする水性分散液を提供する。
一般式(b1)において、R2は、ノルマルブチル基であることが好ましい。
上記重合単位(b2)は、ジアセトンアクリルアミド及びアセトアセトキシエチルメタクリレートからなる群より選択される少なくとも1種の単量体に基づく重合単位であることが好ましい。
上記アクリルポリマー(B)は、更に、加水分解性シリル基含有不飽和単量体に基づく重合単位を含むことが好ましい。
本開示の水性分散液は、更に、架橋剤を含むことが好ましい。
本開示の水性分散液は、更に、助剤を含むことが好ましい。
本開示は水性分散液は、水性塗料であることが好ましい。
CH2=CR1-COOR2 (b1)
(式中、R1は-H又は-CH3であり、R2は、炭素数3以上の直鎖状アルキル基)で表される単量体に基づく重合単位(b1)と、カルボニル基(但し、(メタ)アクリル基及びカルボキシ基に含まれるカルボニル基を除く)を有するビニル系単量体に基づく重合単位(b2)とを含み、上記重合単位(b1)がアクリルポリマー(B)に対して10~45質量%である。
アクリルポリマー(B)が上記構成を有することによって、低温における伸び特性、耐候性及び低表面タック性のいずれにも優れる塗膜を形成することができる。
また、上記塗膜を、耐溶剤性、防汚性、及び、基材との密着性にも優れるものとすることができる。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」と記載する場合は、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。(メタ)アクリル酸エステル等についても同様である。
上記アクリルポリマー(B)は、耐候性、造膜性、タック性の観点から、上記重合単位(b1)として、n-BAに基づく重合単位及びn-BMAに基づく重合単位の両方を含むことが好ましい。
ここで、カルボニル基とは-C(=O)-の構造を有する基である。また、(メタ)アクリル基とは、アクリル基(-C(=O)-CH=CH2)、又は、メタクリル基(-C(=O)-C(CH3)=CH2)である。
上記カルボニル基(但し、(メタ)アクリル基及びカルボキシ基に含まれるカルボニル基を除く)を有するビニル系単量体としては、(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、ジアセトンアクリルアミド(DAAM)、ジアセトンメタクリルアミド、アセトアセトキシアクリレート、及び、アセトアセトキシエチルメタクリレート(AAEM)からなる群より選択される少なくとも1種がより好ましく、ジアセトンアクリルアミド(DAAM)、及び、アセトアセトキシエチルメタクリレート(AAEM)からなる群より選択される少なくとも1種が更に好ましい。
これらのカルボニル基含有ビニル系単量体は、1種類を用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、たとえば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、2-エチルへキシルアクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレートなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。
また、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(2-HEMA)、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)、3-ヒドロキシプロピルメタクリレート、3-ヒドロキシプロピルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレート、4-ヒドロキシブチルメタクリレート、2-ヒドロキシブチルアクリレート、2-ヒドロキシブチルメタクリレート、6-ヒドロキシヘキシルアクリレート、6-ヒドロキシヘキシルメタクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルも挙げられる。なかでも、2-HEMA及び2-HEAからなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。上記水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル単位は、アクリルポリマー(B)を構成する全単量体単位に対して、0~20質量%であることが好ましい。水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル単位は、耐溶剤性、防汚性、及び、基材との密着性により一層優れる塗膜を形成することができることから好ましい。
なお、本明細書において、上記水酸基は、-OHで示される基であるが、カルボキシ基(-COOH)の一部を構成する水酸基を含まない。
上記不飽和カルボン酸単位は、基材との密着性により一層優れる塗膜を形成することができることから、上記アクリルポリマー(B)に対して、0.1~10質量%であることが好ましく、1~5質量%であることがより好ましい。
-SiX1 nX2 3-n(X1はC1-10のアルコキシ基、X2はH又はC1-10のアルキル基、nは1~3の整数を表す。)で示される基であることが好ましい。
塗膜の耐溶剤性向上の観点から上記加水分解性シリル基の反応性は高い方がよく、上記加水分解性シリル基は、-Si(OCH3)nX2 3-n又は-Si(OC2H5)nX2 3-nであることがより好ましく、-Si(OCH3)3又は-Si(OC2H5)3であることが更に好ましい。
CH2=CHSi(OCH3)3、
CH2=CHSi(CH3)(OCH3)2、CH2=C(CH3)Si(OCH3)3、
CH2=C(CH3)Si(CH3)(OCH3)2、
CH2=CHSi(OC2H5)3、
CH2=CHSi(OC3H7)3、
CH2=CHSi(OC4H9)3、
CH2=CHSi(OC6H13)3、
CH2=CHSi(OC8H17)3、
CH2=CHSi(OC10H21)3、
CH2=CHSi(OC12H25)3、
CH2=CHCOO(CH2)3Si(OCH3)3、
CH2=CHCOO(CH2)3Si(CH3)(OCH3)2、
CH2=CHCOO(CH2)3Si(OC2H5)3、
CH2=CHCOO(CH2)3Si(CH3)(OC2H5)2、
CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(OCH3)3、
CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(CH3)(OCH3)2、
CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(OC2H5)3、
CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(CH3)(OC2H5)2、
CH2=C(CH3)COO(CH2)2O(CH2)3Si(OCH3)3、
CH2=C(CH3)COO(CH2)2(CH2)3Si(CH3)(OCH3)2、
CH2=C(CH3)COO(CH2)11Si(OCH3)3、
CH2=C(CH3)COO(CH2)11Si(CH3)(OCH3)2、
CH2=CHCH2OCO(o-C6H4)COO(CH2)3Si(OCH3)3、
CH2=CHCH2OCO(o-C6H4)COO(CH2)3Si(CH3)(OCH3)2、
CH2=CH(CH2)4Si(OCH3)3、
CH2=CH(CH2)8Si(OCH3)3、
CH2=CHO(CH2)3Si(OCH3)3、
CH2=CHCH2O(CH2)3Si(OCH3)3、
CH2=CHCH2OCO(CH2)10Si(OCH3)3
等が挙げられる。
CH2=CHCOO(CH2)3Si(OCH3)3、
CH2=CHCOO(CH2)3Si(CH3)(OCH3)2、
CH2=CHCOO(CH2)3Si(OC2H5)3、
CH2=CHCOO(CH2)3Si(CH3)(OC2H5)2、
CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(OCH3)3、
CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(CH3)(OCH3)2、
CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(OC2H5)3、
CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(CH3)(OC2H5)2、
CH2=C(CH3)COO(CH2)2O(CH2)3Si(OCH3)3、
CH2=C(CH3)COO(CH2)2(CH2)3Si(CH3)(OCH3)2、
CH2=C(CH3)COO(CH2)11Si(OCH3)3、
CH2=C(CH3)COO(CH2)11Si(CH3)(OCH3)2、
等が好ましく挙げられる。
上記加水分解性シリル基含有不飽和単量体単位は、耐候性、耐水性及び下地との密着性により一層優れる塗膜を形成することができることから、アクリルポリマー(B)を構成する全単量体単位に対して、0.01質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましい。5質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましい。上記加水分解性シリル基含有不飽和単量体単位は、多すぎると塗膜の造膜性、低温の伸びを損なうおそれがあり、少なすぎると塗膜の耐水性、基材密着性を損なうおそれがある。
上記アクリルポリマー(B)は、水酸基価が1~40であることが好ましく、5~30であることがさらに好ましい。水酸基価が高すぎると塗膜の透明性が劣るおそれがあり、無いと架橋できないおそれがある。
上記水酸基価及び上記酸価は、上記アクリルポリマー(B)を合成するために使用した各モノマーの量から計算することができる。
上記ガラス転移温度は、DSC(示差走査熱量測定)装置を用い、測定温度範囲-50℃~100℃、昇温速度20℃/分、空気雰囲気下で測定する値である。
上記官能基含有フルオロオレフィンとしては、例えば、一般式:
CX3 2=CX4-(Rf)m-Y1
(式中、Y1は-OH、-COOM2、-SO2F、-SO3M2(M2は水素原子、NH4基またはアルカリ金属)、カルボン酸塩、カルボキシエステル基、エポキシ基またはシアノ基;X3およびX4は同じかまたは異なりいずれも水素原子またはフッ素原子;Rfは炭素数1~40の2価の含フッ素アルキレン基若しくは含フッ素オキシアルキレン基、または炭素数2~40のエーテル結合を含有する2価の含フッ素アルキレン基若しくは含フッ素オキシアルキレン基;mは0または1)で示される化合物が挙げられる。
すなわち、フルオロポリマー(A)は、フッ化ビニリデンに基づく重合単位、テトラフルオロエチレンに基づく重合単位及びヘキサフルオロプロピレンに基づく重合単位からなる群より選択される少なくとも1種のフルオロオレフィン単位を含むことが好ましい。
カルボキシル基を有する単量体としては、ウンデシレン酸、クロトン酸、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、ビニル酢酸、桂皮酸、3-アリルオキシプロピオン酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸があげられる。
水酸基を有する単量体としては、2-ヒドロキシエチルビニルエーテル、3-ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2-ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピルビニルエーテル、4-ヒドロキシブチルビニルエーテル、4-ヒドロキシ-2-メチルブチルビニルエーテル、5-ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6-ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、2-ヒドロキシエチルアリルエーテル、4-ヒドロキシブチルアリルエーテル、グリセロールモノアリルエーテルなどの水酸基含有ビニル単量体などが例示できる。なかでも重合反応性、硬化性が優れる点から2-ヒドロキシエチルビニルエーテル、4-ヒドロキシブチルビニルエーテル、ウンデシレン酸、クロトン酸、アクリル酸、メタクリル酸が好ましい。
また、フルオロポリマー(A)は、フッ化ビニリデンに基づく重合単位と、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン及びクロロトリフルオロエチレンからなる群より選択される少なくとも1種の重合単位と、を含むことがより好ましい。
上記フルオロポリマーとしては、VdF/TFE/CTFE共重合体が特に好ましい。VdF/TFE/CTFE共重合体は、VdF/TFE/CTFE=40~99/1~49.9/0.1~30(モル%)がより好ましく、50~95/2.5~25/2.5~25(モル%)が更に好ましく、70~90/5~20/5~20(モル%)が特に好ましい。
中でも、上記加水分解性シリル基含有不飽和単量体単位としては、ビニルシラン類が好ましい。具体的には、
CH2=CHSi(OCH3)3、
CH2=CHSi(CH3)(OCH3)2、CH2=C(CH3)Si(OCH3)3、
CH2=C(CH3)Si(CH3)(OCH3)2、
CH2=CHSi(OC2H5)3、
CH2=CHSi(OC3H7)3、
CH2=CHSi(OC4H9)3、
CH2=CHSi(OC6H13)3、
CH2=CHSi(OC8H17)3、
CH2=CHSi(OC10H21)3、
CH2=CHSi(OC12H25)3、
が好ましく例示される。
本開示の水性分散液において、上記複合体粒子は、粒子径が50~300nmであることが好ましく、50~250nmであることがより好ましい。
式(3):CH2=C(X)COO-(BO)m-(PO)n-(EO)q-SO3Y
(式中、XはHまたはCH3;BOはブチレンオキサイド単位;POはプロピレンオキサイド単位;EOはCH2CH2OまたはCH(CH3)O単位;mは0~50の整数;nは0~100の整数;qは0~100の整数;m+n+qは10~150の整数;YはNH4またはアルカリ金属である。)で示される化合物(3)、
式(4):CH2=CHCH2-O-R1-X
(式中、R1は酸素原子および/または窒素原子を有していてもよい炭化水素鎖、XはSO3Y(YはNH4またはアルカリ金属)である。)で示される化合物(4)等が挙げられる。
上記R1は、オキシアルキレン基を含む炭化水素基であることが好ましい。
Xは、SO3Y(YはNH4またはアルカリ金属)である。アルカリ金属としては、Na、Kが好ましい。
上記オキシアルキレン基としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等の炭素数2~4の直鎖状または分岐鎖状のオキシアルキレン基が挙げられる。
R1’の炭素数は1~51が好ましく、5~21がより好ましく、10~16が更に好ましい。
nは、1~60の整数が好ましく、5以上の整数がより好ましく、10以上の整数が更に好ましく、30以下の整数がより好ましく、20以下の整数が更に好ましく、15以下の整数が特に好ましい。
上記アルカリ金属原子としては、Na、Kが好ましい。
Xは、SO3NH4が好ましい。
AOは、エチレンオキサイドであることが好ましい。
Xは、SO3NH4が好ましい。
AOは、エチレンオキサイドであることが好ましい。
式(5):CH2=CHCH2-O-R1-H
(式中、R1は酸素原子および/または窒素原子を有していてもよい炭化水素鎖)で示される化合物(5)等も挙げられる。
上記R1は、オキシアルキレン基を含む炭化水素基であることが好ましい。
上記オキシアルキレン基としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等の炭素数2~4の直鎖状または分岐鎖状のオキシアルキレン基が挙げられる。
で示される化合物(5a)が好ましくあげられる。
R2’の炭素数は1~51が好ましく、5~26がより好ましく、10~21が更に好ましい。
nは、1~100の整数であり、1~60の整数であることが好ましく、10~50の整数であることがより好ましく、30~40の整数であることが更に好ましい。
AOは炭素数2~4の直鎖状または分岐鎖状のオキシアルキレン基であり、エチレンオキサイドであることが好ましい。
nは、1~100の整数であり、1~60の整数であることが好ましく、10~50の整数であることがより好ましく、30~40の整数であることが更に好ましい。
AOは、エチレンオキサイドであることが好ましい。
本開示の水性分散液において、造膜助剤の含有量は、水性分散液の固形分に対して、0.1~15質量%であってよい。
カルボジイミド基を有する架橋剤の例としては、ANGUS社から供給されるZOLDINE XL-29SE、日清紡ケミカル社のカルボジライトE-02,E-04、SV-02,V-02V-02-L2、V-04、V-10などが例示される。
オキサゾリン基を有する架橋剤の例としては、(株)日本触媒から供給されるエポクロスK-1010E、エポクロスK-1020E、エポクロスK-1030E、エポクロスK-2010E、エポクロスK-2020E、エポクロスK-2030E、エポクロスWS-500などが例示できる。
例えば、窯業系基材、スレート基材、コンクリート基材、金属基材、プラスチック基材(ポリエチレンテレフタレート、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、フッ素樹脂等)のプラスチック基材や、ガラス基材などの物品等が挙げられる。
メトラー・トレド社製DSC(示差走査熱量測定)装置DSC822eを用い、測定した。
測定条件(1st Run、2nd Run)
測定温度範囲:-50℃~100℃
昇温速度:20℃/min
雰囲気:Air
酸価={使用したアクリル酸(AA)のモル数}×{アクリルポリマー中のアクリル酸(AA)の割合(質量%)}×{KOHの分子量(56.1)}×1000/100{複合重合体粒子中のアクリルポリマーの割合(質量%)}
島津製作所製オートグラフを用いて測定した。
雰囲気温度:-20℃
試験速度:5mm/min
チャック間:20mm
ポリプロピレン板にアプリケーターを用いて、実施例1~8、及び比較例1~5のクリアー塗料を40μmの塗膜厚さになるように進展し室温で一週間乾燥して被験塗板を作成した。
伸びが100%以上:○
伸びが100%未満:×
ダイプラ・ウィンテス社製メタルウェザーを用いて測定した。
照射強度:9130mW/cm2、
L(照射):照射あり、ブラックパネル温度60℃、湿度50%、4時間
R(暗黒):照射なし、ブラックパネル温度60℃、湿度50%、4時間
純水スプレー:Lの後120秒間
実施例1~8および比較例1~5でそれぞれ得られた水性分散液に、充填剤として酸化チタン(石原産業(株)製、商品名タイペークCR-97)50部、分散剤としてディスロールH-14N(日本乳化剤(株)製)2部、凍結防止剤としてエチレングリコール1部、消泡剤としてFSアンチフォーム013B(ダウコーニング社製)0.5部、増粘剤としてSNシックナーA-818(サンノプコ(株)製)0.5部、添加剤を加え、ディスパー攪拌機を用いて充分混合し、塗料を調製した。
クロメート処理アルミ板上にアプリケーターを用いて40μmの塗膜厚さになるように伸展し、室温で一週間乾燥して被験塗板を作成した。
60°光沢の光沢保持率 60%以上:○
60°光沢の光沢保持率 50%以上60%未満:△
60°光沢の光沢保持率 50%未満:×
着色珪砂を塗膜が隠れるまで均一にふりかけ、50℃雰囲気で1日保管した。その後、室温で塗板を垂直に立てて着色珪砂を落とした。塗膜に着色珪砂がどれだけ付着したかどうかを色差計で評価した。
塗膜の試験前後の色差がΔL=1を超え2以下:△
塗膜の試験前後の色差がΔL=2を超える:×
被験塗板をJIS K5600-6-2に従って60℃の水中に7日間浸漬し、その後23℃で1日間乾燥させた後、JIS K5600-4-5に従い、日本電色工業株式会社製の色差計を用いて被験塗板の色彩をL*a*b*表色系で測定し、色差ΔE*abをΔE*ab=〔(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2〕1/2の式から求め、試験前後での被験塗板の色差の大きさから白化の等級を評価した。
クロメート処理アルミ板上にアプリケーター(2mil)を用いて、下塗り塗料を伸展し20℃一日放置後、実施例1~8、及び比較例1~5のクリアー塗料をアプリケーター(2mil)を用いて下塗り塗膜の上に進展し20℃で一週間乾燥して被験塗板を作成した。
ベースエマルション 92.90質量部
顔料 4.66質量部
成膜助剤 2.14質量部
消泡剤 0.30質量部
ベースエマルション:日本合成化学工業(株)製 モビニールDM774
顔料:トーヨーカラー(株)製 LIOFAST BLACK M232
消泡剤:ビックケミー社製 BYK-028
成膜助剤:イーストマンケミカル社製 テキサノール
試験前後の色差ΔE*abの大きさにより、次の評価基準で評価した。
○:1.0未満
△:1.0以上1.5未満
×:1.5以上
[フルオロポリマー]
VTC:VdF/TFE/CTFE共重合体
(VdF/TFE/CTFE=72.1/14.9/13(モル%))
VTH:VdF/TFE/HFP共重合体
(VdF/TFE/HFP=77/17/6(モル%))
VH:VdF/HFP共重合体
(VdF/HFP=78/22(モル%))
[反応性界面活性剤(乳化剤)]
アクアロンKH1025:アクアロン KH-1025(第一工業製薬(株)製)
アデカリアソープ:アデカリアソープER-20(ADEKA社製)
[非反応性界面活性剤(乳化剤)]
ノニオン性乳化剤:ポリオキシエチレンラウリルエーテル HLB 15.3、曇点 98℃
[アクリルポリマーを形成するモノマー]
MMA:メチルメタクリレート
n-BA:ノルマルブチルアクリレート
n-BMA:ノルマルブチルメタクリレート
2-EHA:2-ヒドロキシエチルアクリレート
2-EHMA:2-ヒドロキシエチルメタクリレート
AA:アクリル酸
メタクリル酸1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジニル
DAAM:ジアセトンアクリルアミド(カルボニル基含有(メタ)アクリル酸エステル)
AAEM:アセトアセトキシエチルメタクリレート(カルボニル基含有(メタ)アクリル酸エステル)
3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(加水分解性シリル基含有単量体)
温度計、滴下ロート、還流管および攪拌機を備えたセパラブルフラスコに、固形分濃度を43質量%に調整した共重合組成がVdF/TFE/CTFE=74/14/12(モル%)のフルオロポリマー(A)の水性分散液728gと、界面活性剤として反応性乳化剤(アクアロンKH1025)50g、非反応性乳化剤(ポリオキシエチレンラウリルエーテル)45g、イオン交換水80gを添加し、30分間攪拌後、加熱し内温を80℃まで昇温した。
得られた水性分散体と架橋剤、造膜助剤を表1又は表2に示す配合比で混合し、塗料組成物を得た。
表1又は表2に従うようにアクリルモノマーの種類及び量、乳化剤の種類及び量を変更したこと以外は実施例1と同様にして水性組成物および塗料組成物を得た。結果を下記表1又は表2に示す。
Claims (11)
- フルオロポリマー(A)と、アクリルポリマー(B)と、水性溶媒(C)とを含む水性分散液であって、更に、非反応性ノニオン界面活性剤を含み、
前記アクリルポリマー(B)は、下記一般式(b1):
CH2=CR1-COOR2 (b1)
(式中、R1は-H又は-CH3であり、R2は、炭素数3以上の直鎖状アルキル基)で表される単量体に基づく重合単位(b1)と、カルボニル基(但し、(メタ)アクリル基及びカルボキシ基に含まれるカルボニル基を除く)を有するビニル系単量体に基づく重合単位(b2)とを含み、前記重合単位(b1)がアクリルポリマー(B)に対して10~45質量%であり、
前記アクリルポリマー(B)は、更に、加水分解性シリル基含有不飽和単量体に基づく重合単位を含む
ことを特徴とする水性分散液。 - 前記アクリルポリマー(B)は、重合単位(b2)がアクリルポリマー(B)に対して2~15質量%である請求項1記載の水性分散液。
- 一般式(b1)において、R2は、ノルマルブチル基である請求項1又は2記載の水性分散液。
- 前記重合単位(b2)は、ジアセトンアクリルアミド及びアセトアセトキシエチルメタクリレートからなる群より選択される少なくとも1種の単量体に基づく重合単位である請求項1~3のいずれかに記載の水性分散液。
- 前記フルオロポリマー(A)は、フッ化ビニリデンに基づく重合単位、テトラフルオロエチレンに基づく重合単位及びヘキサフルオロプロピレンに基づく重合単位からなる群より選択される少なくとも1種のフルオロオレフィン単位を含む請求項1~4のいずれかに記載の水性分散液。
- フルオロポリマー(A)とアクリルポリマー(B)との質量比(A/B)が90/10~10/90である請求項1~5のいずれかに記載の水性分散液。
- 更に、架橋剤を含む請求項1~6のいずれかに記載の水性分散液。
- 更に、助剤を含む請求項1~7のいずれかに記載の水性分散液。
- 水性塗料である請求項1~8のいずれかに記載の水性分散液。
- 請求項1~9のいずれかに記載の水性分散液から得られることを特徴とする塗膜。
- 請求項1~9のいずれかに記載の水性分散液を基材に塗装することにより得られることを特徴とする塗装物品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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