JP7152655B2 - 水性分散液、塗膜及び塗装物品 - Google Patents

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Description

本開示は、水性分散液、塗膜及び塗装物品に関する。
アクリル系単量体をシード重合用の単量体とする含フッ素シード重合体は、含まれるフッ素重合体の耐候性、耐薬品性、耐溶剤性、耐熱性、防汚性と、アクリル系重合体の加工性、透明性、密着性、造膜性を活かし、各種の製品の原料、あるいは塗料の塗膜形成成分として、自動車工業、半導体工業、化学工業、塗料等の広い産業分野において使用されている。
例えば、特許文献1には、重合体(A)と、特定の構造を有する化合物(B)と、液状媒体(C)と、を含有し、前記重合体(A)が、含フッ素エチレン系単量体に由来する繰り返し単位(Ma)と、不飽和カルボン酸エステルに由来する繰り返し単位(Mb)と、を有する含フッ素系重合体粒子であり、前記重合体(A)を構成する繰り返し単位の合計を100モル%としたときに、前記含フッ素エチレン系単量体に由来する繰り返し単位(Ma)を5~80モル%含有し、前記不飽和カルボン酸エステルに由来する繰り返し単位(Mb)を10~95モル%含有することを特徴とする塗料用組成物が記載されている。
特許文献2には、(イ)水系媒体中で、特定の構造を有するオルガノシラン、該オルガノシランの加水分解物および該加水分解物の部分縮合物の群から選ばれる少なくとも1種である下記(A)成分、(B)ラジカル重合性モノマー、(C)乳化剤および(D)(A)成分の加水分解触媒を混合乳化して、(A)成分の加水分解・縮合反応を進行させたのち、エマルジョンを微細化させ、次いで(E)ラジカル重合開始剤を加えて反応させて、(B)成分の重合反応を進行させることにより得られる複合重合体粒子、並びに(ロ)ラジカル重合性含フッ素モノマーと(メタ)アクリル系モノマーとの共重合体粒子および/または含フッ素系重合体と(メタ)アクリル系重合体との複合重合体粒子を含有することを特徴とする水系分散体が記載されている。
特許文献3には、含フッ素系重合体およびアクリル系重合体を含み、前記アクリル系重合体は、該アクリル系重合体100重量部に対してカルボニル基含有単量体が0.1~20重量部共重合された、複合重合体粒子の水性組成物と、前記アクリル系重合体のカルボニル基1モルに対し0.02~1モルの割合で配合される、少なくとも2個のヒドラジノ基を有するヒドラジン誘導体と、を含有することを特徴とする水性フッ素樹脂組成物が記載されている。
特許文献4には、分子中にアルド基あるいはケト基に基づくカルボニル基を有するエチレン性不飽和単量体0.1~20重量%を含むエチレン性不飽和単量体混合物を重合して得られる平均粒子径250nm以下の重合体粒子(A)と、分子中に少なくとも2個のヒドラジノ基を有する多官能性ヒドラジン誘導体(B)とを、前記重合体粒子(A)中のカルボニル基と前記多官能性ヒドラジン誘導体(B)中のヒドラジノ基との当量比((A):(B))が1:0.1~5の範囲で含有することを特徴とする水系分散体が記載されている。
特許文献5には、架橋性含フッ素樹脂粒子と特定の構造を有する架橋剤とを有する水性組成物であって、該架橋性含フッ素樹脂が含フッ素重合体粒子の存在下に、カルボニル基含有単量体を0.1~40重量%含むアクリル系単量体混合物を共重合して得られる架橋性含フッ素シード重合体を含む架橋性含フッ素樹脂水性組成物が記載されている。
特開2015-091914号公報 特開2003-2864400号公報 特開平7-268163号公報 特開平9-291186号公報 特開2013-171520号公報
本開示は、耐候性性能に加え、低温における塗膜の伸び特性と塗膜表面の低タック性のいずれにも優れる塗膜を形成することができる水性分散液を提供することを目的とする。
本開示は、フルオロポリマー(A)と、アクリルポリマー(B)と、水性溶媒(C)とを含む水性分散液であって、上記アクリルポリマー(B)は、下記一般式(b1):
CH=CR-COOR (b1)
(式中、Rは-H又は-CHであり、Rは、炭素数3以上の直鎖状アルキル基)で表される単量体に基づく重合単位(b1)と、カルボニル基(但し、アクリル基に含まれるカルボニル基を除く)を有する(メタ)アクリル酸エステルに基づく重合単位(b2)とを含み、前記重合単位(b1)がアクリルポリマー(B)に対して10~45質量%であることを特徴とする水性分散液を提供する。
上記アクリルポリマー(B)は、重合単位(b2)がアクリルポリマー(B)に対して2~15質量%であることが好ましい。
一般式(b1)において、Rは、ノルマルブチル基であることが好ましい。
上記重合単位(b2)は、ジアセトンアクリルアミド及びアセトアセトキシエチルメタクリレートからなる群より選択される少なくとも1種の単量体に基づく重合単位であることが好ましい。
上記アクリルポリマー(B)は、更に、加水分解性シリル基含有不飽和単量体に基づく重合単位を含むことが好ましい。
上記フルオロポリマー(A)は、フッ化ビニリデンに基づく重合単位、テトラフルオロエチレンに基づく重合単位及びヘキサフルオロプロピレンに基づく重合単位からなる群より選択される少なくとも1種のフルオロオレフィン単位を含むことが好ましい。
フルオロポリマー(A)とアクリルポリマー(B)との質量比(A/B)が90/10~10/90であることが好ましい。
本開示の水性分散液は、更に、非反応性ノニオン界面活性剤を含むことが好ましい。
本開示の水性分散液は、更に、架橋剤を含むことが好ましい。
本開示の水性分散液は、更に、助剤を含むことが好ましい。
本開示は水性分散液は、水性塗料であることが好ましい。
本開示はまた、上記水性分散液から得られる塗膜にも関する。本開示は更に、上記水性分散液を基材に塗装することにより得られる塗装物品にも関する。
本開示の水性分散液は、上記構成を備えることから、耐候性性能に加え、低温における塗膜の伸び特性と塗膜表面の低タック性のいずれにも優れる塗膜を形成することができる。
以下、本開示の水性分散液、塗膜及び塗装物品を具体的に説明する。
本開示の水性分散液は、フルオロポリマー(A)と、アクリルポリマー(B)と、水性溶媒(C)とを含む。
本開示の水性分散液において、上記アクリルポリマー(B)は、下記一般式(b1):
CH=CR-COOR (b1)
(式中、Rは-H又は-CHであり、Rは、炭素数3以上の直鎖状アルキル基)で表される単量体に基づく重合単位(b1)と、カルボニル基(但し、(メタ)アクリル基及びカルボキシ基に含まれるカルボニル基を除く)を有するビニル系単量体に基づく重合単位(b2)とを含み、上記重合単位(b1)がアクリルポリマー(B)に対して10~45質量%である。
アクリルポリマー(B)が上記構成を有することによって、低温における伸び特性、耐候性及び低表面タック性のいずれにも優れる塗膜を形成することができる。
また、上記塗膜を、耐溶剤性、防汚性、及び、基材との密着性にも優れるものとすることができる。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」と記載する場合は、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。(メタ)アクリル酸エステル等についても同様である。
一般式(b1)において、Rは-H又は-CHである。アクリルポリマー(B)は、重合単位(b1)として、Rが-Hである単量体に基づく重合単位のみを含むものであってもよいし、Rが-CHである単量体に基づく重合単位のみを含むものであってもよいし、Rが-Hである単量体に基づく重合単位及びRが-CHである単量体に基づく重合単位の両方を含んでもよい。
一般式(b1)において、Rは、炭素数3~10の直鎖状アルキル基であることが好ましく、炭素数4~6の直鎖状アルキル基であることがより好ましい。Rとして、特に好ましくは、ノルマルブチル基である。
上記一般式(b1)で示される表される単量体としては、ノルマルプロピルアクリレート、ノルマルプロピルメタクリレート、ノルマルブチルアクリレート(n-BA)、ノルマルブチルメタクリレート(n-BMA)、ノルマルペンチルアクリレート、ノルマルペンチルメタクリレート、ノルマルヘキシルアクリレート、ノルマルヘキシルメタクリレート、ノルマルオクチルアクリレート、ノルマルオクチルメタクリレート、ノルマルデシルアクリレート、及び、ノルマルデシルメタクリレートからなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、n-BA、及び、n-BMAからなる群より選択される少なくとも1種がより好ましい。
上記重合単位(b1)は、アクリルポリマー(B)に対して10~45質量%である。より優れた低温における伸び特性、耐候性及び低表面タック性を有する塗膜を形成できることから、上記重合単位(b1)は、アクリルポリマー(B)に対して15質量%以上であることが好ましく、18質量%以上であることがより好ましい。また、40質量%以下であることが好ましく、35質量%以下であることがより好ましい。
上記アクリルポリマー(B)は、上記重合単位(b1)として、n-BAに基づく重合単位及びn-BMAに基づく重合単位のいずれか又は両方を含むことが好ましい形態である。
上記アクリルポリマー(B)は、耐候性、造膜性、タック性の観点から、上記重合単位(b1)として、n-BAに基づく重合単位及びn-BMAに基づく重合単位の両方を含むことが好ましい。
上記アクリルポリマー(B)において、n-BAとn-BMAとの質量比(n-BA/n-BMA)は、95/5~20/80であることが好ましい。より好ましくは、質量比(n-BA/n-BMA)が90/10~30/70であり、更に好ましくは、85/15~40/60である。
上記アクリルポリマー(B)は、カルボニル基(但し、(メタ)アクリル基及びカルボキシ基に含まれるカルボニル基を除く)を有するビニル系単量体に基づく重合単位(b2)を含む。
ここで、カルボニル基とは-C(=O)-の構造を有する基である。また、(メタ)アクリル基とは、アクリル基(-C(=O)-CH=CH)、又は、メタクリル基(-C(=O)-C(CH)=CH)である。
重合単位(b2)は、アクリルポリマー(B)に対して2~15質量%であることが好ましい。重合単位(b2)は、アクリルポリマー(B)に対して2.5質量%以上であることがより好ましく、3質量%以上であることが更に好ましい。また、14質量%以下がより好ましく、10質量%以下が更に好ましい。
上記カルボニル基(但し、(メタ)アクリル基及びカルボキシ基に含まれるカルボニル基を除く)を有するビニル系単量体としては、たとえば、アクロレイン、ジアセトンアクリルアミド(DAAM)、アセトアセトキシエチルメタクリレート(AAEM)、ホルミルスチロール、好ましくは、4~7個の炭素原子を有するビニルアルキルケトン(たとえば、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソブチルケトンなど)、ジアセトンアクリレート、ジアセトンメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート-アセチルアセテート、ブタンジオール-1,4-アクリレート-アセチルアセテートなどがあげられる。
上記カルボニル基(但し、(メタ)アクリル基及びカルボキシ基に含まれるカルボニル基を除く)を有するビニル系単量体としては、(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、ジアセトンアクリルアミド(DAAM)、ジアセトンメタクリルアミド、アセトアセトキシアクリレート、及び、アセトアセトキシエチルメタクリレート(AAEM)からなる群より選択される少なくとも1種がより好ましく、ジアセトンアクリルアミド(DAAM)、及び、アセトアセトキシエチルメタクリレート(AAEM)からなる群より選択される少なくとも1種が更に好ましい。
これらのカルボニル基含有ビニル系単量体は、1種類を用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
上記アクリルポリマー(B)は、上記重合単位(b1)及び(b2)以外の他の単量体に基づく重合単位を含むことができる。
上記他の単量体としては、上記一般式(b1)で表される単量体以外の(メタ)アクリル酸エステル、不飽和カルボン酸、加水分解性シリル基含有不飽和単量体等が挙げられる。
上記一般式(b1)で表される単量体以外の(メタ)アクリル酸エステルとしては、アルキル基の炭素数が1~10のアクリル酸アルキルエステル(但し、一般式(b1)で表される単量体を除く)、又は、アルキル基の炭素数が1~10のメタクリル酸アルキルエステル(但し、一般式(b1)で表される単量体を除く)が好ましい。
上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、たとえば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、2-エチルへキシルアクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレートなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。
また、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(2-HEMA)、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)、3-ヒドロキシプロピルメタクリレート、3-ヒドロキシプロピルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレート、4-ヒドロキシブチルメタクリレート、2-ヒドロキシブチルアクリレート、2-ヒドロキシブチルメタクリレート、6-ヒドロキシヘキシルアクリレート、6-ヒドロキシヘキシルメタクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルも挙げられる。なかでも、2-HEMA及び2-HEAからなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。上記水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル単位は、アクリルポリマー(B)を構成する全単量体単位に対して、0~20質量%であることが好ましい。水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル単位は、耐溶剤性、防汚性、及び、基材との密着性により一層優れる塗膜を形成することができることから好ましい。
なお、本明細書において、上記水酸基は、-OHで示される基であるが、カルボキシ基(-COOH)の一部を構成する水酸基を含まない。
上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、メチルメタクリレート、2-エチルへキシルメタクリレート、2-エチルへキシルアクリレート、及び、シクロヘキシルメタクリレートからなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
上記アクリルポリマー(B)は、水性分散液の長期安定性の観点から、水酸基やカルボキシ基などの親水性基を含むことが好ましい。特にカルボキシ基が好ましい。
上記アクリルポリマー(B)は、耐溶剤性、防汚性、及び、基材との密着性により一層優れる塗膜を形成することができることから、不飽和カルボン酸単位を含むことも好ましい。
上記不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、クロトン酸、桂皮酸、3-アリルオキシプロピオン酸、3-(2-アリロキシエトキシカルボニル)プロピオン酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、マレイン酸無水物、フマル酸、フマル酸モノエステル、フタル酸ビニル、ピロメリット酸ビニル、ウンデシレン酸などがあげられる。なかでも、単独重合性が低く単独重合体ができにくい点、カルボキシル基の導入を制御しやすい点から、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、3-アリルオキシプロピオン酸、及び、ウンデシレン酸からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、アクリル酸及びメタクリル酸からなる群より選択される少なくとも1種が特に好ましい。
上記不飽和カルボン酸単位は、基材との密着性により一層優れる塗膜を形成することができることから、上記アクリルポリマー(B)に対して、0.1~10質量%であることが好ましく、1~5質量%であることがより好ましい。
上記アクリルポリマー(B)は、重合単位(b1)、重合単位(b2)、一般式(b1)で表される単量体以外の(メタ)アクリル酸エステルに基づく重合単位、及び、不飽和カルボン酸に基づく重合単位の合計が、アクリルポリマー(B)に対して、75質量%以上であることが好ましく、85質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることが更に好ましく、100質量%であってもよく、98質量%以下であってもよい。
上記アクリルポリマー(B)は、加水分解性シリル基含有不飽和単量体に基づく重合単位(以下「加水分解性シリル基含有不飽和単量体単位」ともいう)を含むことも好ましい。加水分解性シリル基含有不飽和単量体単位を含むことで、水性分散液から得られる塗膜の耐水性及び、基材・下地との密着性をより一層優れるものとすることができる。
上記加水分解性シリル基としては、一般式:
-SiX 3-n(XはC1-10のアルコキシ基、XはH又はC1-10のアルキル基、nは1~3の整数を表す。)で示される基であることが好ましい。
塗膜の耐溶剤性向上の観点から上記加水分解性シリル基の反応性は高い方がよく、上記加水分解性シリル基は、-Si(OCH 3-n又は-Si(OC 3-nであることがより好ましく、-Si(OCH又は-Si(OCであることが更に好ましい。
上記加水分解性シリル基含有不飽和単量体としては、
CH=CHSi(OCH
CH=CHSi(CH)(OCH、CH=C(CH)Si(OCH
CH=C(CH)Si(CH)(OCH
CH=CHSi(OC
CH=CHSi(OC
CH=CHSi(OC
CH=CHSi(OC13
CH=CHSi(OC17
CH=CHSi(OC1021
CH=CHSi(OC1225
CH=CHCOO(CHSi(OCH
CH=CHCOO(CHSi(CH)(OCH
CH=CHCOO(CHSi(OC
CH=CHCOO(CHSi(CH)(OC
CH=C(CH)COO(CHSi(OCH
CH=C(CH)COO(CHSi(CH)(OCH
CH=C(CH)COO(CHSi(OC
CH=C(CH)COO(CHSi(CH)(OC
CH=C(CH)COO(CHO(CHSi(OCH
CH=C(CH)COO(CH(CHSi(CH)(OCH
CH=C(CH)COO(CH11Si(OCH
CH=C(CH)COO(CH11Si(CH)(OCH
CH=CHCHOCO(o-C)COO(CHSi(OCH
CH=CHCHOCO(o-C)COO(CHSi(CH)(OCH
CH=CH(CHSi(OCH
CH=CH(CHSi(OCH
CH=CHO(CHSi(OCH
CH=CHCHO(CHSi(OCH
CH=CHCHOCO(CH10Si(OCH
等が挙げられる。
また、上記加水分解性シリル基含有不飽和単量体としては、
CH=CHCOO(CHSi(OCH
CH=CHCOO(CHSi(CH)(OCH
CH=CHCOO(CHSi(OC
CH=CHCOO(CHSi(CH)(OC
CH=C(CH)COO(CHSi(OCH
CH=C(CH)COO(CHSi(CH)(OCH
CH=C(CH)COO(CHSi(OC
CH=C(CH)COO(CHSi(CH)(OC
CH=C(CH)COO(CHO(CHSi(OCH
CH=C(CH)COO(CH(CHSi(CH)(OCH
CH=C(CH)COO(CH11Si(OCH
CH=C(CH)COO(CH11Si(CH)(OCH
等が好ましく挙げられる。
上記加水分解性シリル基含有不飽和単量体単位は、耐候性、耐水性及び下地との密着性により一層優れる塗膜を形成することができることから、アクリルポリマー(B)を構成する全単量体単位に対して、0.01質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましい。5質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましい。上記加水分解性シリル基含有不飽和単量体単位は、多すぎると塗膜の造膜性、低温の伸びを損なうおそれがあり、少なすぎると塗膜の耐水性、基材密着性を損なうおそれがある。
アクリルポリマー(B)は、耐水性及び、基材との密着性により一層優れる塗膜を形成することができることから、重合単位(b1)及び(b2)、アクリル酸エステル単位、メタクリル酸エステル単位、不飽和カルボン酸単位及び加水分解性シリル基含有不飽和単量体単位を含むことも好ましい形態の一つである。
上記アクリルポリマー(B)は、酸価が1~20であることが好ましく、1~10であることがより好ましく、7以上であることが更に好ましい。酸価が高すぎると塗膜の耐水性、耐水密着性や塗料粘性を調整できないおそれがある。酸価が無いとエマルジョンの安定性、密着性が劣るおそれがある。
上記アクリルポリマー(B)は、水酸基価が1~40であることが好ましく、5~30であることがさらに好ましい。水酸基価が高すぎると塗膜の透明性が劣るおそれがあり、無いと架橋できないおそれがある。
上記水酸基価及び上記酸価は、上記アクリルポリマー(B)を合成するために使用した各モノマーの量から計算することができる。
本開示の水性分散液において、アクリルポリマー(B)は、ガラス転移温度(Tg)が0~70℃であることが好ましく、10~60℃であることがより好ましく、20~50℃であることがさらに好ましい。ガラス転移温度が低すぎると、塗膜の防汚性を損なうおそれがあり、高すぎると塗膜の造膜性、低温の伸びが悪くなるおそれがある。
上記ガラス転移温度は、DSC(示差走査熱量測定)装置を用い、測定温度範囲-50℃~100℃、昇温速度20℃/分、空気雰囲気下で測定する値である。
上記フルオロポリマー(A)は、フルオロオレフィン単位を含むことが好ましい。上記フルオロオレフィンとしては、例えば、テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)、
Figure 0007152655000001
などのパーフルオロオレフィン;クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、フッ化ビニル(VF)、フッ化ビニリデン(VdF)、トリフルオロエチレン、トリフルオロプロピレン、ヘキサフルオロイソブテン、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン、1,3,3,3-テトラフルオロプロペン、1,1,3,3,3-ペンタフルオロプロペンなどの非パーフルオロオレフィンが挙げられる。パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)としては、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)(PEVE)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)などが挙げられる。
また、上記フルオロオレフィンとして、官能基含有フルオロオレフィンも使用できる。
上記官能基含有フルオロオレフィンとしては、例えば、一般式:
CX =CX-(Rf)-Y
(式中、Yは-OH、-COOM、-SOF、-SO(Mは水素原子、NH基またはアルカリ金属)、カルボン酸塩、カルボキシエステル基、エポキシ基またはシアノ基;XおよびXは同じかまたは異なりいずれも水素原子またはフッ素原子;Rfは炭素数1~40の2価の含フッ素アルキレン基若しくは含フッ素オキシアルキレン基、または炭素数2~40のエーテル結合を含有する2価の含フッ素アルキレン基若しくは含フッ素オキシアルキレン基;mは0または1)で示される化合物が挙げられる。
上記官能基含有フルオロオレフィンの具体例としては、例えば、
Figure 0007152655000002
Figure 0007152655000003
等が挙げられる。
上記フルオロオレフィンとして、ヨウ素含有モノマー、例えば、特公平5-63482号公報や特開昭62-12734号公報に記載されているパーフルオロ(6,6-ジヒドロ-6-ヨード-3-オキサ-1-ヘキセン)、パーフルオロ(5-ヨード-3-オキサ-1-ペンテン)などのパーフルオロビニルエーテルのヨウ素化物も使用できる。
なかでも、上記フルオロオレフィンとしては、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、及び、クロロトリフルオロエチレンからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、及び、ヘキサフルオロプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましい。
すなわち、フルオロポリマー(A)は、フッ化ビニリデンに基づく重合単位、テトラフルオロエチレンに基づく重合単位及びヘキサフルオロプロピレンに基づく重合単位からなる群より選択される少なくとも1種のフルオロオレフィン単位を含むことが好ましい。
上記フルオロポリマー(A)は、上記フルオロオレフィン単位の他に、フルオロオレフィンと共重合可能な非フッ素系単量体単位を含んでいてもよい。上記フルオロオレフィンと共重合可能な非フッ素系単量体としては、たとえばエチレン、プロピレン、イソブチレン、n-ブテンなどのオレフィン類;エチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、メチルビニルエーテルなどのビニルエーテル系単量体;酢酸ビニル、バーサティック酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、シクロヘキシルカルボン酸ビニルなどのビニルエステル系単量体;ポリオキシエチレンアリルエーテル、エチルアリルエーテル、ヒドロキシエチルアリルエーテル、アリルアルコール、などのアリルエーテル系単量体;後述するアクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸及びメタクリル酸エステルなどがあげられる。なかでも、塗料として用いた際の相溶性、塗膜硬度、塗膜の透明性、造膜性を向上させる点からエチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、バーサティック酸ビニルが好ましい。
また、上記フルオロオレフィンと共重合可能な非フッ素系単量体としては、安定性の観点から水媒体と親和性の良い官能基を有することが好ましい。官能基としてカルボキシル基や水酸基が好ましく選ばれる。
カルボキシル基を有する単量体としては、ウンデシレン酸、クロトン酸、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、ビニル酢酸、桂皮酸、3-アリルオキシプロピオン酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸があげられる。
水酸基を有する単量体としては、2-ヒドロキシエチルビニルエーテル、3-ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2-ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピルビニルエーテル、4-ヒドロキシブチルビニルエーテル、4-ヒドロキシ-2-メチルブチルビニルエーテル、5-ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6-ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、2-ヒドロキシエチルアリルエーテル、4-ヒドロキシブチルアリルエーテル、グリセロールモノアリルエーテルなどの水酸基含有ビニル単量体などが例示できる。なかでも重合反応性、硬化性が優れる点から2-ヒドロキシエチルビニルエーテル、4-ヒドロキシブチルビニルエーテル、ウンデシレン酸、クロトン酸、アクリル酸、メタクリル酸が好ましい。
上記フルオロポリマー(A)は、低温における伸び特性、耐候性及び低表面タック性により一層優れる塗膜を形成することができ、また、該塗膜が、耐水性、防汚性、及び、基材との密着性にも優れることから、フルオロオレフィン単位として、フッ化ビニリデン単位を含むことが好ましい。アクリルポリマー(B)との相溶性の観点からは、フルオロポリマー(B)は、フッ化ビニリデン単位が、フルオロポリマーを構成する全重合単位に対して50モル%以上であることが好ましく、70モル%以上であることがより好ましく、95モル%以下であることが好ましい。
また、フルオロポリマー(A)は、フッ化ビニリデンに基づく重合単位と、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン及びクロロトリフルオロエチレンからなる群より選択される少なくとも1種の重合単位と、を含むことがより好ましい。
上記フルオロポリマー(A)としては、VdF/TFE/CTFE共重合体〔VTC〕、VdF/TFE共重合体、VdF/TFE/HFP共重合体、VdF/CTFE共重合体、VdF/HFP共重合体、及び、PVdFからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、VdF/TFE/CTFE=40~99/1~50/0~30(モル%)、VdF/TFE=50~99/1~50(モル%)、VdF/TFE/HFP=45~99/0~35/5~50(モル%)、VdF/CTFE=40~99/1~30(モル%)、及び、VdF/HFP=50~99/1~50(モル%)からなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましい。
上記フルオロポリマーとしては、VdF/TFE/CTFE共重合体が特に好ましい。VdF/TFE/CTFE共重合体は、VdF/TFE/CTFE=40~99/1~49.9/0.1~30(モル%)がより好ましく、50~95/2.5~25/2.5~25(モル%)が更に好ましく、70~90/5~20/5~20(モル%)が特に好ましい。
上記フルオロポリマー(A)は、上記加水分解性シリル基含有不飽和単量体単位を含むこともできる。上記加水分解性シリル基含有不飽和単量体としては、アクリルポリマー(B)において記載したものを採用できる。
中でも、上記加水分解性シリル基含有不飽和単量体単位としては、ビニルシラン類が好ましい。具体的には、
CH=CHSi(OCH
CH=CHSi(CH)(OCH、CH=C(CH)Si(OCH
CH=C(CH)Si(CH)(OCH
CH=CHSi(OC
CH=CHSi(OC
CH=CHSi(OC
CH=CHSi(OC13
CH=CHSi(OC17
CH=CHSi(OC1021
CH=CHSi(OC1225
が好ましく例示される。
上記加水分解性シリル基含有不飽和単量体単位の含有量は、フルオロポリマー(B)に対して0.01質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましい。また、5質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましい。上記加水分解性シリル基含有不飽和単量体単位を含むことによって、塗膜の透明性を向上させることができる。また、この場合、フルオロオレフィン単位及び非フッ素系単量体単位の合計が95質量%以上であることが好ましく、97質量%以上がより好ましい。
本開示の水性分散液において、フルオロポリマー(A)とアクリルポリマー(B)からなる樹脂のガラス転移温度(Tg)は、0~40℃であることが好ましく、3~35℃であることがより好ましく、6~30℃であることがさらに好ましい。ガラス転移温度が低すぎると、塗膜の防汚性を損なうおそれがあり、高すぎると塗膜の造膜性・伸度・耐水性が悪くなるおそれがある。
上記フルオロポリマー(A)とアクリルポリマー(B)は複合体粒子を形成していてもよい。すなわち、フルオロポリマー(A)とアクリルポリマー(B)とが同一の粒子内に含有されていてもよい。フルオロポリマーと(メタ)アクリルポリマーとが同一粒子内に存在している場合、これらは化学的に結合していてもよいし、結合していなくてもよい。
本開示の水性分散液において、上記複合体粒子は、粒子径が50~300nmであることが好ましく、50~250nmであることがより好ましい。
本開示の水性分散液は、フルオロポリマー(A)とアクリルポリマー(B)との質量比(A)/(B)(フルオロポリマー(A)/アクリルポリマー(B))が90/10~10/90であることが好ましく、80/20~20/80であることがより好ましく、75/25~25/75であることがより好ましい。70/30~30/70であることが好ましく、65/35~35/65であることが更に好ましく、60/40~40/60であることが特に好ましい。質量比(A)/(B)が上記範囲内にあると、低温における伸び特性、耐候性及び低表面タック性により一層優れる塗膜を形成することができ、また、該塗膜が耐溶剤性、防汚性、及び、基材との密着性にも優れる塗膜を形成することができる。フルオロポリマー(A)が多すぎると塗膜の防汚性は向上するが塗膜の造膜性が低下する恐れがある。アクリルポリマー(B)が多すぎると塗膜の造膜性は向上するが、塗膜の耐候性が低下する恐れがある。
上記水性溶媒(C)は、通常、水を含む。水に加えて、アルコール、グリコールエーテル、エステル等の有機溶媒を含有してもよい。
本開示の水性分散液は、更に、非反応性界面活性剤を含むことが好ましい。上記非反応性界面活性剤としては、たとえば非反応性アニオン界面活性剤、非反応性ノニオン界面活性剤またはそれらの組み合わせを使用することができ、場合により非反応性両性界面活性剤、非反応性カチオン界面活性剤を使用することもできる。本開示の水性分散液は、非反応性ノニオン界面活性剤を含むことがより好ましい。
上記非反応性アニオン界面活性剤としては、たとえば高級アルコールの硫酸エステルのナトリウム塩、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスクシネートスルホン酸のナトリウム塩またはアルキルジフェニルエーテルスルホン酸のナトリウム塩等を使用することができる。これらの中で好ましい具体例は、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル(またはアルキルフェニル)エーテルスルホネート等である。非反応性ノニオン界面活性剤としては、たとえばポリオキシエチレンアルキルエーテルまたはポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル等を使用することができる。好ましい具体例は、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等である。非反応性両性界面活性剤としては、ラウリルベタイン等が好適である。非反応性カチオン界面活性剤としては、たとえばアルキルピリジニウムクロリド、アルキルアンモニウムクロリド等を使用することができる。また、単量体と共重合性の乳化剤、たとえばスチレンスルホン酸ナトリウム、アルキルアリールスルホン酸ナトリウム等も使用することができる。
非反応性アニオン界面活性剤としては、脂肪酸塩、アルケニルコハク酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル塩、特殊カルボン酸型高分子界面活性剤等が挙げられる。非反応性アニオン界面活性剤の具体例としては、ニューコール707-SF、ニューコール2320SN(日本乳化剤株式会社)、ハイテノールN-08、ハイテノールNF-08(第一工業製薬株式会社)、エマール2F-30、エマールD-3-D、ラテムルE-118B(花王株式会社)等が挙げられる。
非反応性ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシポリアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、ノイゲンEA-170、ノイゲンEA-177(第一工業製薬株式会社)、エマルゲン120、エマルゲン150、レオドールTW-S106(花王株式会社)等が挙げられる。
上記非反応性界面活性剤の含有量は、塗膜の耐候性、低温における伸び特性、塗膜表面の低タック性をより向上できることから、上記フルオロポリマー(A)及びアクリルポリマー(B)の合計100質量部に対し、0.15~30質量部が好ましく、1質量部以上がより好ましく、2質量部以上が更に好ましく、20質量部以下がより好ましく、10質量部以下が更に好ましい。
本開示の水性分散液は、更に、反応性界面活性剤を含んでもよい。上記反応性界面活性剤としては、反応性アニオン界面活性剤、反応性ノニオン界面活性剤等が挙げられる。
上記反応性アニオン界面活性剤としては、
式(3):CH=C(X)COO-(BO)-(PO)-(EO)-SO
(式中、XはHまたはCH;BOはブチレンオキサイド単位;POはプロピレンオキサイド単位;EOはCHCHOまたはCH(CH)O単位;mは0~50の整数;nは0~100の整数;qは0~100の整数;m+n+qは10~150の整数;YはNHまたはアルカリ金属である。)で示される化合物(3)、
式(4):CH=CHCH-O-R-X
(式中、Rは酸素原子および/または窒素原子を有していてもよい炭化水素鎖、XはSOY(YはNHまたはアルカリ金属)である。)で示される化合物(4)等が挙げられる。
式(4)中のRは、酸素原子および/または窒素原子を有していてもよい炭化水素鎖である。
上記Rは、オキシアルキレン基を含む炭化水素基であることが好ましい。
Xは、SOY(YはNHまたはアルカリ金属)である。アルカリ金属としては、Na、Kが好ましい。
上記オキシアルキレン基としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等の炭素数2~4の直鎖状または分岐鎖状のオキシアルキレン基が挙げられる。
式(4)で示される化合物としては、式(4a):
Figure 0007152655000004
(式中、R’は直鎖状又は分岐状であり、酸素原子、フェニル基またはフェニレン基を含んでもよい炭化水素鎖;AOは炭素数2~4の直鎖状または分岐鎖状のオキシアルキレン基;nは1~100の整数;XはSOY(YはNHまたはアルカリ金属原子)である。)で示される化合物(4a)が好ましく挙げられる。
’の炭素数は1~51が好ましく、5~21がより好ましく、10~16が更に好ましい。
nは、1~60の整数が好ましく、5以上の整数がより好ましく、10以上の整数が更に好ましく、30以下の整数がより好ましく、20以下の整数が更に好ましく、15以下の整数が特に好ましい。
上記アルカリ金属原子としては、Na、Kが好ましい。
式(4a)としては、次の式(4a-1):
Figure 0007152655000005
(式中、R’は直鎖状又は分岐状であり、フェニル基またはフェニレン基を含んでもよい炭素数1~50の炭化水素鎖;AOは炭素数2~4の直鎖状または分岐鎖状のオキシアルキレン基;nは1~100の整数;XはSOY(YはNHまたはアルカリ金属原子、たとえばNa、K)である。)で示される化合物(4a-1)、又は、下記式(4a-2);
Figure 0007152655000006
(式中、R’は炭素数1~50のアルキル基;AOは炭素数2~4の直鎖状または分岐鎖状のオキシアルキレン基;nは1~100の整数;XはSOY(YはNHまたはアルカリ金属原子、たとえばNa、K)である。)で示される化合物(4a-2)が好ましく挙げられる。
式(4a-1)において、R’は炭素数1~50であり、好ましくは5~20であり、より好ましくは10~15である。nは、1~100の整数であり、分散安定性および耐水性の点から1~60の整数であることが好ましく、5~30の整数であることがより好ましく、10~15の整数であることが更に好ましい。
Xは、SONHが好ましい。
AOは、エチレンオキサイドであることが好ましい。
化合物(4a-1)の市販品としては、例えば、アデカリアソープのSEシリーズ、SRシリーズ(いずれも、ADEKA社製)等を挙げることができる。
式(4a-2)において、R’は炭素数1~50のアルキル基であり、好ましくは5~20であり、より好ましくは10~15である。nは、1~100の整数であり、分散安定性および耐水性の点から1~20の整数であることが好ましく、5~15であることが更に好ましい。
Xは、SONHが好ましい。
AOは、エチレンオキサイドであることが好ましい。
化合物(4a-2)の市販品としては、例えば、アクアロンKH-10(第一工業製薬(株)製)等が挙げられる。
上記反応性アニオン界面活性剤としては、
式(5):CH=CHCH-O-R-H
(式中、Rは酸素原子および/または窒素原子を有していてもよい炭化水素鎖)で示される化合物(5)等も挙げられる。
式(5)中のRは、酸素原子および/または窒素原子を有していてもよい炭化水素鎖である。
上記Rは、オキシアルキレン基を含む炭化水素基であることが好ましい。
上記オキシアルキレン基としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等の炭素数2~4の直鎖状または分岐鎖状のオキシアルキレン基が挙げられる。
式(5)で示される化合物としては、式(5a):
Figure 0007152655000007
(式中、R’は直鎖状または分岐状であり、酸素原子、フェニル基またはフェニレン基を含んでもよい炭化水素鎖;AOは炭素数2~4の直鎖状または分岐鎖状のオキシアルキレン基;nは1~100の整数である。)
で示される化合物(5a)が好ましくあげられる。
’の炭素数は1~51が好ましく、5~26がより好ましく、10~21が更に好ましい。
nは、1~100の整数であり、1~60の整数であることが好ましく、10~50の整数であることがより好ましく、30~40の整数であることが更に好ましい。
AOは炭素数2~4の直鎖状または分岐鎖状のオキシアルキレン基であり、エチレンオキサイドであることが好ましい。
式(5a)としては、次の式(5a-1):
Figure 0007152655000008
(式中、R5’はフェニル基またはフェニレン基を含んでもよい炭素数1~50の炭化水素鎖;AOは炭素数2~4の直鎖状または分岐鎖状のオキシアルキレン基;nは1~100の整数である。)で示される化合物(5a-1)が好ましくあげられる。
式(5a-1)において、R5’は、炭素数1~50であり、好ましくは5~25であり、より好ましくは10~20である。
nは、1~100の整数であり、1~60の整数であることが好ましく、10~50の整数であることがより好ましく、30~40の整数であることが更に好ましい。
AOは、エチレンオキサイドであることが好ましい。
化合物(5a-1)の市販品としては、例えば、アデカリアソープのNEシリーズ、ERシリーズ(いずれも、ADEKA社製)等を挙げることができる。
上記反応性界面活性剤の含有量は、上記フルオロポリマー(A)及びアクリルポリマー(B)の合計100質量部に対し、0.15~100質量部が好ましく、1質量部以上がより好ましく、2質量部以上が更に好ましく、50質量部以下がより好ましく、10質量部以下が更に好ましい。
本開示の水性分散液は、更に、助剤を含むことも好ましい。
本開示の水性分散液は、助剤として造膜助剤を含むことが好ましい。上記造膜助剤としては、市販の各種造膜補助剤を使用することができる。具体的には、プロピレングリコール-n-ブチルエーテル、ジプロピレングリコール-n-プロピルエーテル、ジプロピレングリコール-n-ブチルエーテル、トリプロピレングリコール-n-ブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノ2-エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、ジエチレングリコールフェニルエーテル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジブチル、2,2,4-トリメチルペンタン-1,3-ジオールモノイソブチレート(2,2,4-Trimethyl-1,3-pentanediol monoisobutyrate)、ベンジルアルコール等の多価アルコールアルキルエーテルや有機酸エステル等が挙げられる。
本開示の水性分散液において、造膜助剤の含有量は、水性分散液の固形分に対して、0.1~15質量%であってよい。
本開示の水性分散液は、さらに架橋剤を含むことも好ましい。架橋剤としては、フルオロポリマーやアクリルポリマーの種類に応じて選択され、イソシアネート系架橋剤、メラミン樹脂、シリケート化合物、イソシアネート基含有シラン化合物等が例示できる。また、アミノ系架橋剤やエポキシ系架橋剤が、アミノ基含有含フッ素ポリマーに対してはカルボニル基含有架橋剤やエポキシ系架橋剤、酸無水物系架橋剤が通常採用される。
上記架橋剤としては、また、非ブロック型ポリイソシアネート化合物、ブロック型ポリイソシアネート化合物、メラミン樹脂、アジリジン基、カルボジイミド基及びオキサゾリン基からなる群より選択される少なくとも1種の基を有する架橋剤、ヒドラジン誘導体等が挙げられる。
非ブロック型ポリイソシアネート化合物は、常温での硬化性に優れており、また架橋反応性の点でも優れている。
なお非ブロック型ポリイソシアネート化合物とは、アルコールやオキシム化合物とイソシアネート化合物との反応で得られるブロック型ポリイソシアネート化合物以外の、通常のイソシアネート化合物のことをいう。
非ブロック型ポリイソシアネート化合物としては、特開平11-310700号公報、特開平7-330861号公報、特開昭61-291613号公報等に記載されているポリエチレンオキシド化合物で変性された非ブロック型ポリイソシアネート化合物が好適である。
具体的には、ポリエチレンオキシド化合物で変性した非ブロック型脂肪族ポリイソシアネート化合物または非ブロック型芳香族ポリイソシアネート化合物が例示される。これらのなかでは、耐候性に優れる点から非ブロック型脂肪族系ポリイソシアネート化合物が好ましい。
非ブロック型脂肪族ポリイソシアネート化合物のうち鎖状脂肪族ポリイソシアネート化合物としては、たとえばトリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、1,6-ジイソシアナトヘキサン(=ヘキサメチレンジイソシアネート)、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2-プロピレンジイソシアネート、1,2-ブチレンジイソシアネート、2,3-ブチレンジイソシアネート、1,3-ブチレンジイソシアネート、2,4,4-または2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6-ジイソシアネートメチルカプトロエート等のジイソシアネート類;リジンエステルトリイソシアネート、1,4,8-トリイソシアネートオクタン、1,6,11-トリイソシアネートウンデカン、1,8-ジイソシアネート-4-イソシアネートメチルオクタン、1,3,6-トリイソシアネートヘキサン、2,5,7-トリメチル-1,8-ジイソシアネート-5-イソシアネートメチルオクタン等のポリイソシアネート類が例示できる。
非ブロック型脂肪族ポリイソシアネート化合物のうち脂環族ポリイソシアネート化合物としては、たとえば1,3-シクロペンテンジイソシアネート、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、1,3-シクロヘキサンジイソシアネート、1-イソシアナト-3,3,5-トリメチル-5-イソシアナトメチル-シクロヘキサン(=イソホロンジイソシアネート)、4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル-2,4-シクロヘキサンジイソシアネート、メチル-2,6-シクロヘキサンジイソシアネート、1,3-または1,4-ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等のジイソシアネート類;1,3,5-トリイソシアネートシクロヘキサン、1,3,5-トリメチルイソシアネートシクロヘキサン、2-(3-イソシアネートプロピル)-2,5-ジ(イソシアネートメチル)-ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、2-(3-イソシアネートプロピル)-2,6-ジ(イソシアネートメチル)-ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、3-(3-イソシアネートプロピル)-2,5-ジ(イソシアネートメチル)-ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、5-(2-イソシアネートエチル)-2-イソシアネートメチル-3-(3-イソシアネートプロピル)-ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、6-(2-イソシアネートエチル)-2-イソシアネートメチル-3-(3-イソシアネートプロピル)-ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、5-(2-イソシアネートエチル)-2-イソシアネートメチル-2-(3-イソシアネートプロピル)-ビシクロ(2.2.1)-ヘプタン、6-(2-イソシアネートエチル)-2-イソシアネートメチル-2-(3-イソシアネートプロピル)-ビシクロ(2.2.1)ヘプタン等のポリイソシアネート類が例示できる。
非ブロック型脂肪族ポリイソシアネート化合物としては、たとえばトリレンジイソシアネート等が挙げられる。
これらのイソシアネート化合物は単独でまたは2種以上組合わせて使用してもよい。
変性剤であるポリエチレンオキシド化合物としては、たとえばポリオキシエチレンモノオクチルエーテル、ポリオキシエチレンモノラウリルエーテル、ポリオキシエチレンモノデシルエーテル、ポリオキシエチレンモノセチルエーテル、ポリオキシエチレンモノステアリルエーテル、ポリオキシエチレンモノオレイルエーテル等のポリオキシエチレンC8~24アルキルエーテル、好ましくはポリオキシエチレンC10~22アルキルエーテル、特にポリオキシエチレンC12~18アルキルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;たとえばポリオキシエチレンモノオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンモノノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンモノデシルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンC8~12アルキル-C6~12アリールエーテル等のポリオキシエチレンモノアルキルアリールエーテル類;たとえばポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンジステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン-モノ、ジまたはトリC10~24脂肪酸エステル等のポリオキシエチレンソルビタン高級脂肪酸エステル類;たとえばポリオキシエチレンモノラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンモノステアリン酸エステル等のポリオキシエチレンモノC10~24脂肪酸エステル等のポリオキシエチレンモノ高級脂肪酸エステル類等のノニオン性乳化剤として知られている化合物が例示できる。これらの化合物は単独でまたは2種以上組合わせて使用できる。好ましいものとしては、水分散性が容易である点からポリオキシエチレンC8~24アルキルエーテル、ポリオキシエチレンC8~12アルキルフェニルエーテルが挙げられる。
変性は、たとえば、溶液中にてポリイソシアネート化合物を変性剤と混合し、加熱して反応させる等の方法で行なうことができる。
上記ポリイソシアネート化合物と変性剤との割合は、ポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基1当量に対して、変性剤の活性水素原子0.01~0.034当量、好ましくは0.015~0.03当量程度の範囲から選択できる。
ポリエチレンオキシド変性の非ブロック型ポリイソシアネート化合物の市販品としては、たとえば住友バイエルウレタン(株)製のバイヒジュール3100、バイヒジュールTPLS2150等;旭化成(株)製のデュラネートWB40-100等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
非ブロック型ポリイソシアネート化合物は、通常、水溶液または水分散液の形態で使用する。
ブロック型ポリイソシアネート化合物としては、住化バイエルウレタン(株)製スミジュールBL3175、旭化成(株)製のデュラネートTPA-B80E等の公知の硬化剤が使用できる。
アジリジン基を有する架橋剤の例としては、日本触媒社のケミタイトなどが例示される。
カルボジイミド基を有する架橋剤の例としては、ANGUS社から供給されるZOLDINE XL-29SE、日清紡ケミカル社のカルボジライトE-02,E-04、SV-02,V-02V-02-L2、V-04、V-10などが例示される。
オキサゾリン基を有する架橋剤の例としては、(株)日本触媒から供給されるエポクロスK-1010E、エポクロスK-1020E、エポクロスK-1030E、エポクロスK-2010E、エポクロスK-2020E、エポクロスK-2030E、エポクロスWS-500などが例示できる。
上記架橋剤としては、ヒドラジン誘導体が特に好ましい。上記ヒドラジン誘導体は少なくとも2個のヒドラジン残基を有し、そしてとくに有利には飽和脂肪酸ジカルボン酸から導かれるものであってよい。とくに重要なものは、2~10個の炭素原子を有する脂肪族カルボン酸ジヒドラジドである。この種の好適なジヒドラジドは、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジドおよびセバシン酸ジヒドラジドからなる群より選択される少なくとも1種である。炭酸のポリヒドラジドたとえば炭酸ジヒドラジドなども例示される。
架橋剤は、フルオロポリマー(A)及びアクリルポリマー(B)の架橋性官能基と架橋反応するものであることが好ましく、架橋性官能基1当量に対して、0.1~5モル当量となるように添加することが好ましく、より好ましくは0.5~1.5モル当量である。架橋性官能基とはカルボキシル基、カルボニル基、水酸基などである。
上記フルオロポリマー(A)及びアクリルポリマー(B)の架橋性官能基の含有量は、NMR、FT-IR、元素分析、蛍光X線分析、中和滴定を単量体の種類によって適宜組み合わせることで算出できる。
本開示の水性分散液は、必要に応じ、pH調整剤、硬化遅延剤、顔料、凍結防止剤、充填剤、消泡剤、レベリング剤、レオロジー調整剤、防腐剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、つや消し剤、潤滑剤、防藻剤等を添加してよい。上記水性分散液は、透明性に優れる塗膜が得られる点からは、顔料、充填剤等を含まないことも好ましい。
本開示の水性分散液は、更に、消泡剤を含んでもよい。上記消泡剤としては、シリコーン系消泡剤や界面活性剤、ポリエーテル、高級アルコールなどの有機系消泡剤などが挙げられる。
本開示の水性分散液において、固形分含有量は限定されるものではないが、例えば、フルオロポリマー(A)及びアクリルポリマー(B)の合計量が10~60質量%であることが好ましい。
本開示の水性分散液は、更に、pH調整剤によりpHを7.0以上、さらにはpHを7.5以上にすることが好ましい。pH調整剤としては、アンモニア水やアミン類が挙げられる。
本開示の水性分散液は、フルオロオレフィンを水性分散重合して、フルオロポリマー(A)の粒子を含む水性分散体を得る工程、上記フルオロポリマー(A)の粒子を含む水性分散体中で、少なくとも一般式(b1)で表される単量体及びカルボニル基(但し、(メタ)アクリル基及びカルボキシ基に含まれるカルボニル基を除く)を有するビニル系単量体をシード重合する工程を含む製造方法により、好適に製造することができ、本開示の水性分散液は、上記の製造方法により得られたものであることが好ましい。
上記製造方法の条件は、重合反応が進行するものであれば特に限定されず、従来公知の条件を採用でき、重合開始剤、分子量調整剤等を使用することができる。
上記水性分散重合及び上記シード重合は、所望により、非反応性アニオン界面活性剤、反応性アニオン界面活性剤、非反応性ノニオン界面活性剤、反応性ノニオン界面活性剤等の存在下に実施することもできる。
上記水性分散液は、水性塗料として好適に利用できる。上記水性塗料は、水性クリア塗料及び水性エナメル塗料であることが好ましい。上記水性分散液を塗装する方法としては従来公知の方法と条件が採用できる。例えば、基材にスプレーコーティングやロールコーティング、フローコーティング、ローラー、刷毛、グラビア・スクリーン印刷などによる塗装などの塗装方法により塗布して塗膜を形成した後、5~200℃で乾燥する方法が挙げられる。このような方法によって、低温における伸び特性、耐候性及び低表面タック性のいずれにも優れる塗膜を形成することができる。
本開示は、上記水性分散液から得られることを特徴とする塗膜にも関する。上記水性分散液から得られる塗膜は、低温における伸び特性、耐候性及び低表面タック性のいずれにも優れる。また、基材及び下塗りとの密着性、耐水性、防汚性等にも優れている。
本開示の塗膜の厚みは限定されないが、通常、1~100μmである。
本開示は、上述の水性分散液を基材に塗装することにより得られることを特徴とする塗装物品でもある。
上記基材としては、特に限定されないが、後述する用途にあわせて適宜選択すればよい。
例えば、窯業系基材、スレート基材、コンクリート基材、金属基材、プラスチック基材(ポリエチレンテレフタレート、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、フッ素樹脂等)のプラスチック基材や、ガラス基材などの物品等が挙げられる。
上記塗装物品は、幅広い用途で使用可能である。例えば、電気製品(電子レンジ、トースター、冷蔵庫、洗濯機、ヘアードライヤー、テレビ、ビデオ、アンプ、ラジオ、電気ポット、炊飯機、ラジオカセット、カセットデッキ、コンパクトディスクプレーヤー、ビデオカメラ、パーソナルコンピューターなど)の内外装、エアーコンディショナーの室内機、室外機、吹き出口およびダクト、空気清浄機、暖房機などのエアーコンディショナーの内外装、蛍光燈、シャンデリア、反射板などの照明器具、家具、機械部品、装飾品、くし、めがねフレーム、天然繊維、合成繊維(糸状のもの、およびこれらから得られる織物)、事務機器(電話機、ファクシミリ、複写機(ロールを含む)、写真機、オーバーヘッドプロジェクター、実物投影機、時計、スライド映写機、机、本棚、ロッカー、書類棚、いす、ブックエンド、電子白板など)の内外装、自動車(ホイール、ドアミラー、モール、ドアのノブ、ナンバープレート、ハンドル、インスツルメンタルパネルなど)、あるいは厨房器具類(レンジフード、流し台、調理台、包丁、まな板、水道の蛇口、ガスレンジ、換気扇など)の塗装用として、間仕切り、バスユニット、シャッター、ブラインド、カーテンレール、アコーディオンカーテン、壁、天井、床などの屋内塗装用として、外装用としては外壁、手摺り、門扉、シャッターなどの一般住宅外装、ビル外装など、窯業系サイジング材、発泡コンクリートパネル、コンクリートパネル、アルミカーテンウォール、鋼板、亜鉛メッキ鋼板、ステンレス鋼板、塩ビシート、PETフィルム、ポリカーボネート、アクリルフィルムなどの建築用外装材、サイジング材、窓ガラス、テント、太陽電池バックシート、太陽電池フロントシートその他に広い用途を有する。
つぎに本開示の実施例をあげて説明するが、本開示はかかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例の各数値は以下の方法により測定した。
(1)ガラス転移温度(Tg)値
メトラー・トレド社製DSC(示差走査熱量測定)装置DSC822eを用い、測定した。
測定条件(1st Run、2nd Run)
測定温度範囲:-50℃~100℃
昇温速度:20℃/min
雰囲気:Air
(2)酸価
酸価={使用したアクリル酸(AA)のモル数}×{アクリルポリマー中のアクリル酸(AA)の割合(質量%)}×{KOHの分子量(56.1)}×1000/100{複合重合体粒子中のアクリルポリマーの割合(質量%)}
(3)低温の伸び
島津製作所製オートグラフを用いて測定した。
雰囲気温度:-20℃
試験速度:5mm/min
チャック間:20mm
クリアー塗料:表1又は表2の水性分散液と添加剤、増粘剤、消泡剤を所定量加え、所定の撹拌速度と撹拌時間によりクリアー塗料組成物を得た。
被験塗膜の作成
ポリプロピレン板にアプリケーターを用いて、実施例1~8、及び比較例1~5のクリアー塗料を40μmの塗膜厚さになるように進展し室温で一週間乾燥して被験塗板を作成した。
判定:
伸びが100%以上:○
伸びが100%未満:×
(4)耐候性(メタルウェザオメーター)
ダイプラ・ウィンテス社製メタルウェザーを用いて測定した。
照射強度:9130mW/cm
L(照射):照射あり、ブラックパネル温度60℃、湿度50%、4時間
R(暗黒):照射なし、ブラックパネル温度60℃、湿度50%、4時間
純水スプレー:Lの後120秒間
白塗料の調製
実施例1~8および比較例1~5でそれぞれ得られた水性分散液に、充填剤として酸化チタン(石原産業(株)製、商品名タイペークCR-97)50部、分散剤としてディスロールH-14N(日本乳化剤(株)製)2部、凍結防止剤としてエチレングリコール1部、消泡剤としてFSアンチフォーム013B(ダウコーニング社製)0.5部、増粘剤としてSNシックナーA-818(サンノプコ(株)製)0.5部、添加剤を加え、ディスパー攪拌機を用いて充分混合し、塗料を調製した。
被験塗板の作成
クロメート処理アルミ板上にアプリケーターを用いて40μmの塗膜厚さになるように伸展し、室温で一週間乾燥して被験塗板を作成した。
判定:耐候性試験の試験時間が1000時間。
60°光沢の光沢保持率 60%以上:○
60°光沢の光沢保持率 50%以上60%未満:△
60°光沢の光沢保持率 50%未満:×
(5)表面タック
着色珪砂を塗膜が隠れるまで均一にふりかけ、50℃雰囲気で1日保管した。その後、室温で塗板を垂直に立てて着色珪砂を落とした。塗膜に着色珪砂がどれだけ付着したかどうかを色差計で評価した。
被験塗板:上記(4)耐候性と同じ被験塗板を用いた。
判定: 塗膜の試験前後の色差がΔL=1以下:○
塗膜の試験前後の色差がΔL=1を超え2以下:△
塗膜の試験前後の色差がΔL=2を超える:×
(6)耐温水性試験
被験塗板をJIS K5600-6-2に従って60℃の水中に7日間浸漬し、その後23℃で1日間乾燥させた後、JIS K5600-4-5に従い、日本電色工業株式会社製の色差計を用いて被験塗板の色彩をL*a*b*表色系で測定し、色差ΔE*abをΔE*ab=〔(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2〕1/2の式から求め、試験前後での被験塗板の色差の大きさから白化の等級を評価した。
被験塗板の作成
クロメート処理アルミ板上にアプリケーター(2mil)を用いて、下塗り塗料を伸展し20℃一日放置後、実施例1~8、及び比較例1~5のクリアー塗料をアプリケーター(2mil)を用いて下塗り塗膜の上に進展し20℃で一週間乾燥して被験塗板を作成した。
(下塗り塗料の処方)
ベースエマルション 92.90質量部
顔料 4.66質量部
成膜助剤 2.14質量部
消泡剤 0.30質量部
また、使用した各成分は次のものである。
ベースエマルション:日本合成化学工業(株)製 モビニールDM774
顔料:トーヨーカラー(株)製 LIOFAST BLACK M232
消泡剤:ビックケミー社製 BYK-028
成膜助剤:イーストマンケミカル社製 テキサノール
クリアー塗料は、上記(3)と同じクリアー塗料を用いた。
白化の等級の評価基準
試験前後の色差ΔE*abの大きさにより、次の評価基準で評価した。
○:1.0未満
△:1.0以上1.5未満
×:1.5以上
実施例及び比較例で使用した表1及び表2に記載の成分は以下の通りである。
[フルオロポリマー]
VTC:VdF/TFE/CTFE共重合体
(VdF/TFE/CTFE=72.1/14.9/13(モル%))
VTH:VdF/TFE/HFP共重合体
(VdF/TFE/HFP=77/17/6(モル%))
VH:VdF/HFP共重合体
(VdF/HFP=78/22(モル%))
[反応性界面活性剤(乳化剤)]
アクアロンKH1025:アクアロン KH-1025(第一工業製薬(株)製)
アデカリアソープ:アデカリアソープER-20(ADEKA社製)
[非反応性界面活性剤(乳化剤)]
ノニオン性乳化剤:ポリオキシエチレンラウリルエーテル HLB 15.3、曇点 98
アクリルポリマーを形成するモノマー]
MMA:メチルメタクリレート
n-BA:ノルマルブチルアクリレート
n-BMA:ノルマルブチルメタクリレート
2-EHA:2-ヒドロキシエチルアクリレート
2-EHMA:2-ヒドロキシエチルメタクリレート
AA:アクリル酸
メタクリル酸1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジニル
DAAM:ジアセトンアクリルアミド(カルボニル基含有(メタ)アクリル酸エステル)
AAEM:アセトアセトキシエチルメタクリレート(カルボニル基含有(メタ)アクリル酸エステル)
3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(加水分解性シリル基含有単量体)
実施例1
温度計、滴下ロート、還流管および攪拌機を備えたセパラブルフラスコに、固形分濃度を43質量%に調整した共重合組成がVdF/TFE/CTFE=74/14/12(モル%)のフルオロポリマー(A)の水性分散液728gと、界面活性剤として反応性乳化剤(アクアロンKH1025)50g、非反応性乳化剤(ポリオキシエチレンラウリルエーテル)45g、イオン交換水80gを添加し、30分間攪拌後、加熱し内温を80℃まで昇温した。
ここに、アクリルモノマーとして、メチルメタクリレート(MMA)134g、ノルマルブチルアクリレート(n-BA)58g、ノルマルブチルメタクリレート(n-BMA)78g、2-エチルヘキシルアクリレート(2-EHA)15g、ジアセトンアクリルアミド12g、アクリル酸(AA)7g、メタクリル酸1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジニル2.5g、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン1.6gの混合液と、過硫酸アンモニウム(APS)を所定量それぞれ滴下ロートより、上記フルオロポリマー(A)の水性分散液に攪拌しながら、所定時間かけて滴下し重合を進めた。その後、反応溶液を室温まで冷却して反応を終了して水性組成物(水性分散液)を得た。
得られた水性分散体と架橋剤、造膜助剤を表1又は表2に示す配合比で混合し、塗料組成物を得た。
実施例2~8及び比較例1~5
表1又は表2に従うようにアクリルモノマーの種類及び量、乳化剤の種類及び量を変更したこと以外は実施例1と同様にして水性組成物および塗料組成物を得た。結果を下記表1又は表2に示す。
Figure 0007152655000009
Figure 0007152655000010

Claims (11)

  1. フルオロポリマー(A)と、アクリルポリマー(B)と、水性溶媒(C)とを含む水性分散液であって、更に、非反応性ノニオン界面活性剤を含み、
    前記アクリルポリマー(B)は、下記一般式(b1):
    CH=CR-COOR (b1)
    (式中、Rは-H又は-CHであり、Rは、炭素数3以上の直鎖状アルキル基)で表される単量体に基づく重合単位(b1)と、カルボニル基(但し、(メタ)アクリル基及びカルボキシ基に含まれるカルボニル基を除く)を有するビニル系単量体に基づく重合単位(b2)とを含み、前記重合単位(b1)がアクリルポリマー(B)に対して10~45質量%であり、
    前記アクリルポリマー(B)は、更に、加水分解性シリル基含有不飽和単量体に基づく重合単位を含む
    ことを特徴とする水性分散液。
  2. 前記アクリルポリマー(B)は、重合単位(b2)がアクリルポリマー(B)に対して2~15質量%である請求項1記載の水性分散液。
  3. 一般式(b1)において、Rは、ノルマルブチル基である請求項1又は2記載の水性分散液。
  4. 前記重合単位(b2)は、ジアセトンアクリルアミド及びアセトアセトキシエチルメタクリレートからなる群より選択される少なくとも1種の単量体に基づく重合単位である請求項1~3のいずれかに記載の水性分散液。
  5. 前記フルオロポリマー(A)は、フッ化ビニリデンに基づく重合単位、テトラフルオロエチレンに基づく重合単位及びヘキサフルオロプロピレンに基づく重合単位からなる群より選択される少なくとも1種のフルオロオレフィン単位を含む請求項1~のいずれかに記載の水性分散液。
  6. フルオロポリマー(A)とアクリルポリマー(B)との質量比(A/B)が90/10~10/90である請求項1~のいずれかに記載の水性分散液。
  7. 更に、架橋剤を含む請求項1~のいずれかに記載の水性分散液。
  8. 更に、助剤を含む請求項1~のいずれかに記載の水性分散液。
  9. 水性塗料である請求項1~のいずれかに記載の水性分散液。
  10. 請求項1~のいずれかに記載の水性分散液から得られることを特徴とする塗膜。
  11. 請求項1~のいずれかに記載の水性分散液を基材に塗装することにより得られることを特徴とする塗装物品。
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