JP7151715B2 - 系統連系蓄電システム及び電流センサの取り付け異常検出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、系統連系蓄電システム及び電流センサの取り付け異常検出方法に関する。
本出願は、2017年10月26日出願の日本出願第2017-207358号に基づく優先権を主張し、前記日本出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
近年、太陽光発電装置と、蓄電池を内蔵した蓄電装置とを組み合わせた系統連系蓄電システムが注目されている。このようなシステムでは、蓄電装置も交流への電力変換部を経て交流電路に接続されており、蓄電装置から需要家内の負荷に電力を供給することができる。ここで、系統連系規定により、太陽光発電による発電電力は需要家の受電点を越えて逆潮(売電)できるが、蓄電池を放電させた発電電力の逆潮は禁止されている。
そこで、蓄電池の放電に基づく電力を逆潮させないよう、監視用に、電流センサが、設けられている(例えば、特許文献1参照。)。電流センサにより、蓄電池の放電に基づく電力が逆潮していると検出されたときは、直ちに蓄電池の放電電力を低下させるか又は放電を停止させる必要がある。
電流センサは、例えばクランプ型のCT(Current Transformer)である。一般に、CTは、蓄電装置を設置する際に、需要家の分電盤内又はその近傍に取り付けられる。
特開2014-73043号公報
本開示は、以下の発明を含む。但し、本発明は、請求の範囲によって定められるものである。
本発明の一表現に係る系統連系蓄電システムは、需要家の、系統連系する交流電路に流れる電流を検出する電流センサと、前記交流電路に接続された蓄電装置と、を備えた系統連系蓄電システムであって、前記蓄電装置は、蓄電池と、前記蓄電池と前記交流電路との間にあって、直流/交流の双方向の電力変換を行う電力変換部と、前記電力変換部を制御するとともに、前記電流センサによって検出される電流及び前記交流電路の電圧に基づいて電力を検出する制御部と、を含み、前記制御部は、前記蓄電池の充電電力を変化させて、変化の前後での前記電流センサの検出に基づく電力の変化量を求め、当該変化量と前記充電電力の変化分とを対比して、前記電流センサについての取り付け異常の有無を判定する機能を有する、系統連系蓄電システムである。
また、方法の観点からの一表現によれば、需要家の、系統連系する交流電路に、蓄電池を有する蓄電装置が接続され、前記交流電路に流れる電流を電流センサによって検出する場合に、前記蓄電装置によって実行される電流センサの取り付け異常検出方法であって、前記電流センサによって検出される電流及び前記交流電路の電圧に基づいて電力を検出し、前記蓄電池の充電電力を変化させて、変化の前後での前記電流センサの検出に基づく電力の変化量を求め、前記変化量と前記充電電力の変化分とを対比して、前記電流センサについての取り付け異常の有無を判定する、電流センサの取り付け異常検出方法である。
図1は、単機能の蓄電装置を用いた系統連系蓄電システムの一例を示す構成図である。 図2は、単機能の蓄電装置を用いた系統連系蓄電システムの他の例を示す構成図である。 図3は、ハイブリッド型(複合機能)の蓄電装置を用いた系統連系蓄電システムの一例を示す図である。 図4は、例えば図1における蓄電装置の内部回路の一例を示す回路図である。 図5は、太陽光発電装置を備えず、蓄電装置のみである場合の、需要家内の回路接続の一例を示す図である。 図6は、太陽光発電用のパワーコンディショナと、蓄電装置とを備え、かつ、いわゆるシングル発電を行う場合の、需要家内の回路接続の一例を示す図である。 図7は、太陽光発電用のパワーコンディショナと、蓄電装置とを備え、かつ、いわゆるダブル発電を行う場合の、需要家内の回路接続の一例を示す図である。 図8は、ハイブリッド型、すなわち、太陽光発電用のパワーコンディショナの機能が蓄電装置に搭載されている場合の、需要家内の回路接続の一例を示す図である。 図9は、電流センサについて、正しい取り付け状態の他、起こり得る誤った取り付け状態の全容を示す図である。 図10は、充電開始による電力の変化を示すグラフの一例である。 図11は、センサチェック(電流センサの取り付け異常検出)をする手順を示すフローチャートの一例である。 図12は、実機にて動作確認をした結果を示すオシロスコープの画像であり、図9及び表1におけるNo.1(正常)の場合の波形である。 図13は、実機にて動作確認をした結果を示すオシロスコープの画像であり、図9及び表1におけるNo.2(一方の電流センサが逆方向)の場合の波形である。 図14は、実機にて動作確認をした結果を示すオシロスコープの画像であり、図9及び表1におけるNo.3(他方の電流センサが逆方向)の場合の波形である。 図15は、実機にて動作確認をした結果を示すオシロスコープの画像であり、図9及び表1におけるNo.4(両方の電流センサが共に逆方向)の場合の波形である。 図16は、蓄電装置が複数台ある場合の単線接続図の一例である。 図17は、蓄電装置が複数台ある場合の単線接続図の他の例である。
[本開示が解決しようとする課題]
電流センサとしての前述のCTは例えば2個あり、これらは、逆潮検出のため、正しい位置(線)に正しい方向で取り付けられなければならない。ところが、実際には不注意により間違って取り付けられることもあり得る。また、最初は正しく取り付けられていても、その後脱落することもあり得る。さらには、CTから引き出されている検出信号線が長年の間に劣化したり、鼠にかじられたりして、断線することもあり得る。
かかる課題に鑑み、本開示は、電流センサが正しく取り付けられているかどうかを自動的にチェックすることができる、系統連系蓄電システム及び電流センサの取り付け異常検出方法を提供することを目的とする。
[本開示の効果]
本開示によれば、電流センサが正しく取り付けられているかどうかを自動的にチェックすることができる。
[実施形態の要旨]
本発明の実施形態の要旨としては、少なくとも以下のものが含まれる。
(1)これは、需要家の、系統連系する交流電路に流れる電流を検出する電流センサと、前記交流電路に接続された蓄電装置と、を備えた系統連系蓄電システムであって、前記蓄電装置は、蓄電池と、前記蓄電池と前記交流電路との間にあって、直流/交流の双方向の電力変換を行う電力変換部と、前記電力変換部を制御するとともに、前記電流センサによって検出される電流及び前記交流電路の電圧に基づいて電力を検出する制御部と、を含み、前記制御部は、前記蓄電池の充電電力を変化させて、変化の前後での前記電流センサの検出に基づく電力の変化量を求め、当該変化量と前記充電電力の変化分とを対比して、前記電流センサについての取り付け異常の有無を判定する機能を有する、系統連系蓄電システムである。
このような系統連系蓄電システムでは、蓄電池の充電電力を変化させて電力の変化量を求め、当該変化量と充電電力の変化分とを対比する。電流センサが正常に取り付けられていれば変化量は充電電力の変化分を適切に反映した値となるはずである。そこで、変化量が充電電力の変化分を適切に反映した値を示すときは、取り付けは正常、そうでないときは、取り付けは異常、と判定することができる。
このようにして、電流センサが正しく取り付けられているかどうかを自動的にチェックすることができる系統連系蓄電システムを提供することができる。
(2)また、(1)の系統連系蓄電システムにおいて、前記制御部は、前記変化量が前記充電電力の変化分の値を中心とした所定の範囲内にあるときは前記電流センサの取り付けが正常であり、前記範囲内にないことが複数回繰り返されるときは前記電流センサの取り付けが異常である、と判定する機能を有するものであってもよい。
充電電力以外の需要家の消費電力も多少の変動があるため、変化量が充電電力の変化分と常に等しいとは限らない。このように、ある程度の範囲を設けることで、取り付け正常を、取り付け異常と誤判定することを抑制することができる。また、範囲内にないことがあっても1回だけでは判定せず、複数回繰り返されたことをもって取り付けが異常であると判定することにより、取り付け正常を、取り付け異常と誤判定することを抑制することができる。こうして、判定精度の安定性を確保することができる。
(3)また、(1)又は(2)の系統連系蓄電システムにおいて、前記蓄電装置及び前記電流センサを1セットとすると、これらは複数セットあって、それぞれの前記蓄電装置が前記交流電路に接続されており、複数の前記蓄電装置は、前記機能の実行タイミングを互いにずらして行うようにしてもよい。
この場合、複数セットの電流センサのそれぞれについて、取り付けの異常の有無を容易に判定することができる。
(4)また、(1)~(3)のいずれかの系統連系蓄電システムにおいて、前記機能を、定期的に実行することもできる。
この場合、電流センサ及び蓄電装置の初期の据付工事直後だけでなく、その後も、電流センサの取り付け状態に異常が発生していないかどうかを、監視し続けることができる。
(5)また、(1)~(4)のいずれかの系統連系蓄電システムにおいて、前記交流電路には、太陽光発電の発電電力が供給可能であり、前記蓄電装置は、太陽光発電が行われていないときに、前記機能を実行するようにしてもよい。
この場合、太陽光発電の発電電力の影響を受けずに正確に変化量を測定することができる。
(6)方法の観点からは、これは、需要家の、系統連系する交流電路に、蓄電池を有する蓄電装置が接続され、前記交流電路に流れる電流を電流センサによって検出する場合に、前記蓄電装置によって実行される電流センサの取り付け異常検出方法であって、前記電流センサによって検出される電流及び前記交流電路の電圧に基づいて電力を検出し、前記蓄電池の充電電力を変化させて、変化の前後での前記電流センサの検出に基づく電力の変化量を求め、前記変化量と前記充電電力の変化分とを対比して、前記電流センサについての取り付け異常の有無を判定する、電流センサの取り付け異常検出方法である。
このような電流センサの取り付け異常検出方法によれば、蓄電池の充電電力を変化させて電力の変化量を求め、当該変化量と充電電力の変化分とを対比する。電流センサが正常に取り付けられていれば変化量は充電電力の変化分を適切に反映した値となるはずである。そこで、変化量が充電電力の変化分を適切に反映した値を示すときは、取り付けは正常、そうでないときは、取り付けは異常、と判定することができる。
このようにして、電流センサが正しく取り付けられているかどうかを自動的にチェックすることができる電流センサの取り付け異常検出方法を提供することができる。
[実施形態の詳細]
以下、本発明の実施形態に係る系統連系蓄電システムについて、図面を参照して説明する。
まず、需要家に設けられた系統連系蓄電システムの構成例について説明する。
《システム構成例》
図1は、単機能の蓄電装置を用いた系統連系蓄電システムの一例を示す構成図である。図において、需要家100には、蓄電装置1が設置されている。また、需要家100には太陽光発電パネル2が設置されている。
太陽光発電パネル2にはパワーコンディショナ3が接続されている。パワーコンディショナ3は、MPPT(Maximum Power Point Tracking)制御を行うと共に、太陽光発電パネル2の出力する直流電力を交流電力に変換する。パワーコンディショナ3の出力には、例えば、単相3線(AC200/100V)の系統連系出力端子T1と、単相2線(AC100V)の自立出力端子T2とがあり、系統連系出力端子T1は一般負荷分電盤4に、自立出力端子T2は蓄電装置1に、それぞれ接続されている。
一般負荷分電盤4には需要家100内の一般負荷(図示せず。)が屋内配線を介して接続されており、一般負荷には商用電力系統200又はパワーコンディショナ3から給電することができる。パワーコンディショナ3の出力のうち、需要家100内で消費されない分の電力は、一般負荷分電盤4を介して商用電力系統200に逆潮(売電)することができる。一般負荷分電盤4から商用電力系統200までの、系統連系する交流電路6には、逆潮検出のための電流センサ(通常はCT)7、売電用電力量計201及び買電用電力量計202が設けられている。
また、一般負荷分電盤4は、蓄電装置1と接続されており、商用電力系統200又はパワーコンディショナ3から蓄電装置1を充電できるほか、蓄電装置1を放電させて一般負荷分電盤4に接続された一般負荷に給電することもできる。すなわち、この蓄電装置1は、交流電路6にも接続され得る系統連系型の蓄電装置1である。
また、一般負荷分電盤4は重要負荷分電盤5と接続されている。重要負荷分電盤5には一般負荷分電盤4から直接、AC100Vが供給されている。また、停電時には蓄電装置1からAC100Vが、重要負荷分電盤5に供給される。重要負荷分電盤5には、停電時にも使用したい重要負荷が接続されている。停電時の蓄電装置1には、太陽光発電中であれば、パワーコンディショナ3の自立出力端子T2からAC100Vで電力が供給される。
蓄電装置1はリモコン装置8と接続されており、リモコン装置8から蓄電装置1を操作することができる。また、リモコン装置8は、蓄電装置1の状態を表示するモニタでもあり、充放電状態や故障等の表示を行うことができる。リモコン装置8は、需要家100内に設置されたルーター(ゲートウェイ)9及び携帯情報端末10とも通信を行うことができる。ルーター9は、インターネット300に接続されている。
図2は、単機能の蓄電装置を用いた系統連系蓄電システムの他の例を示す構成図である。図1との違いは、蓄電装置が2台設けられ、1台はマスターの蓄電装置1m、もう1台はスレーブの蓄電装置1sである点である。その他の構成は図1と同様である。図2の場合、電流センサ7の検出出力はマスターの蓄電装置1mにのみ与えられ、スレーブの蓄電装置1sは、マスターの蓄電装置1mの管理下にある。
なお、図1,図2は共に、太陽光発電と蓄電装置1とを有する需要家100の例であるが、例えば図1において太陽光発電パネル2及びパワーコンディショナ3は設置されず、蓄電装置1のみを有する需要家もある。この場合、例えば電気料金の割安な夜間電力を蓄電装置1に蓄え、昼間に放電させて需要家の電力を賄うことができる。また、停電時には、非常用電源として、蓄電装置1から需要家に電力を供給することができる。
図2の場合も同様である。
図3は、ハイブリッド型(複合機能)の蓄電装置1を用いた系統連系蓄電システムの一例を示す図である。図1との違いは、単体としてのパワーコンディショナが無い点であり、その代わりに、蓄電装置1がパワーコンディショナの機能も有している。従って、太陽光発電パネル2の出力は直接、蓄電装置1に与えられる。その他の構成は図1と同様である。
《蓄電装置の内部回路の一例》
図4は、例えば図1における蓄電装置1の内部回路の一例を示す回路図である。
蓄電装置1は、入出力ポート及び入力ポートを備えている。図の左上側にある系統連系ポートP1は、入出力ポートであり、一般負荷分電盤4(図1)を介して商用電力系統200(図1)と接続される。蓄電装置1内には例えばバリスタC1,C2,C3が設けられており、バリスタC1はU-O間に、バリスタC2はW-O間に、バリスタC3はU-W間に、それぞれ接続されている。
図の左下側にある補助入力ポートP2は、パワーコンディショナ3(図1)の自立出力端子T2(AC100V)と接続される。
一方、蓄電装置1は、1つの出力ポートP3を備えており、この出力ポートP3には、重要負荷分電盤5(図1)が接続される。
蓄電装置1は、例えばリチウムイオン電池である蓄電池1bと、この蓄電池1bに接続された電力変換部(例えば双方向インバータ)1aと、3つの開閉部SW1,SW2,SW3と、3つの電圧センサV1,V2,V3と、出力ポートP3に至る電路の一方に設けられた電流センサA1と、電力変換部1a及び開閉部SW1,SW2,SW3を制御する制御部1cとを備えている。電力変換部1aは、蓄電池1bから出力される直流の電力を、系統連系可能な交流に変換することができるとともに、逆に、交流電路6から提供された電力を直流電圧に変換して蓄電池1bを充電することができる。
開閉部SW1,SW2,SW3は、制御部1cによって開閉制御されるリレー接点である。電圧センサV1及びV2は、それぞれ、系統連系ポートP1の電圧(AC200V)及び補助入力ポートP2の入力電圧(AC100V)を検出する。電圧センサV3は、開閉部SW3に出力される電圧を検出する。各電圧センサV1,V2,V3の検出出力は、制御部1cに送られる。また、電流センサA1は、出力ポートP3に流れる電流を検出し、その検出出力は制御部1cに送られる。
また、制御部1cは、前述のように、外部の電流センサ(CT)7u,7w、及び、リモコン装置8にも接続されている。
制御部1cは、電力変換部1aのスイッチング動作を制御する他、電流センサ7u,7wの取り付け異常検出機能も有している(詳細後述)。制御部1cは例えば、コンピュータを含み、ソフトウェア(コンピュータプログラム)をコンピュータが実行することで、必要な制御機能を実現する。ソフトウェアは、制御部1cの記憶装置(図示せず。)に格納される。
上記の蓄電装置1内には、系統連系ポートP1を、開閉部SW1を経て電力変換部1aに接続する系統連系電路L1と、補助入力ポートP2から開閉部SW2を経て出力ポートP3に導く自立給電路L2と、蓄電池1bから電力変換部1aを経て出力ポートP3に導く蓄電池側給電路L3とが存在していることになる。なお、系統連系時の電力変換部1aは、交流側の電圧が200Vとなるよう動作し、また、蓄電池1bから出力ポートP3へ給電する時は、交流側の電圧が100Vとなるように動作する。
なお、需要家に太陽光発電装置が無い場合は、補助入力ポートP2への入力は無い。また、図3の蓄電装置1のようなハイブリッド型の場合は、図4の回路構成に加えて、さらに、パワーコンディショナの回路を搭載することになる。
《系統連系蓄電システムとしての回路接続について》
次に、主として蓄電装置と電流センサ(CT)とに注目しつつ、種々の回路接続のパターンについて説明する。
(パターン1)
図5は、太陽光発電装置を備えず、蓄電装置1のみである場合の、需要家内の回路接続の一例を示す図である。図において、単相3線の商用電力系統200と接続された交流電路6から、一般負荷分電盤4を介して、一般負荷11に電力が供給される。なお、一般負荷分電盤4には実際には、回路遮断器が多数設けられており、当該回路遮断器を通して、さらに屋内配線を介して、一般負荷11に電力が供給されるのであるが、回路遮断器の図示は省略し、屋内配線も簡略化して示している(以下同様。)。
電流センサ7u,7wは、典型的にはクランプ型のCTであり、それぞれ、単相3線(電圧線:U線,W線,中性線:O線(N線))のU線,W線に取り付けられる。蓄電装置1は、交流電路6の単相3線に接続され、系統連系が可能である。但し、逆潮は認められない。切替器13は、交流電路6のU線-O線間に接続されるとともに、蓄電装置1の自立出力を受けることもできる。商用電力系統200の電圧が正常である場合は、切替器13は、U線-O線間のAC100Vの電圧を重要負荷12に提供するよう内部接続している。停電時は、接続を蓄電装置1に切り替えて、蓄電装置1から自立出力として電力の提供を受け、重要負荷12に与えることができる。
図5において、商用電力系統200側を「上流」、一般負荷11及び重要負荷12のある方を「下流」と、それぞれ定義した場合、電流センサ7u,7wは、蓄電装置1の系統連系点Ps1より上流側にある。蓄電装置1は、内部で検出する電圧要素と、電流センサ7u,7wから送られてくる電流要素とに基づいて、逆潮を検出することができる。図5の回路構成の場合、逆潮を検出すれば、蓄電装置1は、出力を制限して逆潮を防止する。
(パターン2)
図6は、太陽光発電用のパワーコンディショナ3と、蓄電装置1とを備え、かつ、いわゆるシングル発電を行う場合の、需要家内の回路接続の一例を示す図である。図5との違いは、パワーコンディショナ3が設けられ、系統連系すると共に、自立出力を蓄電装置1の補助入力ポートに与えることができる点である。その他の構成は、図5と同様である。
図6において、パワーコンディショナ3の系統連系点Ps2は、蓄電装置1の系統連系点Ps1より上流側にあり、さらに、電流センサ7u,7wは、パワーコンディショナ3の系統連系点Ps2より上流側にある。蓄電装置1は、内部で検出する電圧要素と、電流センサ7u,7wから送られてくる電流要素とに基づいて、逆潮を検出することができる。
図6において、シングル発電では、蓄電装置1からの放電は停止している。太陽光発電の発電電力はパワーコンディショナ3から系統連系され、需要家内での電力消費に充てられる。そして、需要家内での電力消費に充ててもなお余剰電力がある場合は、商用電力系統200への逆潮(売電)となる。この場合、逆潮は太陽光発電にのみ基づくものであるため、問題は無い。
(パターン3)
図7は、太陽光発電用のパワーコンディショナ3と、蓄電装置1とを備え、かつ、いわゆるダブル発電を行う場合の、需要家内の回路接続の一例を示す図である。図6との違いは、電流センサ7u,7wの位置である。その他の構成は、図6と同様である。
図7において、電流センサ7u,7wは、蓄電装置1の系統連系点Ps1より上流側にあり、かつ、パワーコンディショナ3の系統連系点Ps2よりは下流側にある。すなわち、電流センサ7u,7wは、2つの系統連系点Ps1,Ps2の中間にある。蓄電装置1は、内部で検出する電圧要素と、電流センサ7u,7wから送られてくる電流要素とに基づいて、逆潮を検出することができる。
図7において、ダブル発電では、太陽光発電の発電電力は全て売電される。需要家内の全負荷に要する電力は、基本的に、蓄電装置1からの放電により賄われる。この場合、パワーコンディショナ3から出力される電力の逆潮は問題無いが、当該電力を超える電力が逆潮されているとすると、それは蓄電装置1からの逆潮ということになるので、もしそのような逆潮が検出されれば、蓄電装置1は出力を制限しなければならない。
(パターン4)
図8は、ハイブリッド型、すなわち、太陽光発電用のパワーコンディショナの機能が蓄電装置1に搭載されている場合の、需要家内の回路接続の一例を示す図である。この場合の電力変換部1aは、図示は省略するが、蓄電池1b用のDC/DCコンバータと、太陽光発電パネル2用のDC/DCコンバータとを搭載し、かつ、双方向インバータを搭載する。
図8において、電流センサ7u,7wは、蓄電装置1の系統連系点Ps1より上流側にある。蓄電装置1は、内部で検出する電圧要素と、電流センサ7u,7wから送られてくる電流要素とに基づいて、逆潮を検出することができる。
《電流センサの取り付けについて》
上記の各パターンにおいて、電流センサ7u,7wが、図示した正しい位置に正しい方向(極性)で取り付けられていれば、逆潮する電力を確実に検出することができる。逆潮をしてはならない場合に逆潮を検出すれば、蓄電装置1は、出力を制限して逆潮を防止する。しかしながら、電流センサ7u,7wが、正しい位置に正しい方向で取り付けられていない場合が、現実には起こり得る。
図9は、電流センサ7u,7wについて、正しい取り付け状態の他、起こり得る誤った取り付け状態の全容を示す図である。No.1(左上)は、正しい取り付け状態を表している。すなわち、単相3線のうちの電圧線U線及びW線に対してそれぞれ、電流センサ7u及び電流センサ7wが正しい方向に取り付けられている。
No.1の正しい取り付け状態と異なる誤った取り付け状態となるのは、「取り付ける線を間違える」か、「方向が逆になる」か、あるいは「脱落している」か、である。「脱落している」ことには、正しく取り付けているが検出出力信号線が断線していることも含まれる。
図9のNo.2では、電流センサ7u,7wの2個とも、取り付ける線は正しいが、W線の電流センサ7wが逆方向を向いている(図のハッチングは逆方向であることを表している。)。
No.3では、電流センサ7u,7wの2個とも、取り付ける線は正しいが、U線の電流センサ7uが逆方向を向いている。
No.4では、電流センサ7u,7wの2個とも、取り付ける線は正しいが、2個とも逆方向を向いている。
No.5では、電流センサ7u,7wが互いに逆の線に、正しい方向で取り付けられている。
No.6では、電流センサ7u,7wが互いに逆の線に取り付けられ、かつ、電流センサ7uは逆方向を向いている。
No.7では、電流センサ7u,7wが互いに逆の線に取り付けられ、かつ、電流センサ7wは逆方向を向いている。
No.8では、電流センサ7u,7wが互いに逆の線に取り付けられ、かつ、電流センサ7u,7wが共に逆方向を向いている。
No.9では、電流センサ7uは正しい線に正しい方向で取り付けられ、かつ、電流センサ7wは誤った線(O線)に正しい方向で取り付けられている。
No.10では、電流センサ7uは正しい線に正しい方向で取り付けられ、かつ、電流センサ7wは誤った線(O線)に誤った方向で取り付けられている。
No.11では、電流センサ7uは正しい線に誤った方向で取り付けられ、かつ、電流センサ7wは誤った線(O線)に正しい方向で取り付けられている。
No.12では、電流センサ7uは正しい線に誤った方向で取り付けられ、かつ、電流センサ7wは誤った線(O線)に誤った方向で取り付けられている。
No.13では、電流センサ7uは誤った線(O線)に正しい方向で取り付けられ、かつ、電流センサ7wは正しい線に正しい方向で取り付けられている。
No.14では、電流センサ7uは誤った線(O線)に正しい方向で取り付けられ、かつ、電流センサ7wは正しい線に誤った方向で取り付けられている。
No.15では、電流センサ7uは誤った線(O線)に誤った方向で取り付けられ、かつ、電流センサ7wは正しい線に正しい方向で取り付けられている。
No.16では、電流センサ7uは誤った線(O線)に誤った方向で取り付けられ、かつ、電流センサ7wは正しい線に誤った方向で取り付けられている。
No.17では、電流センサ7uは正しい線に正しい方向で取り付けられ、かつ、電流センサ7wは脱落している。
No.18では、電流センサ7uは正しい線に誤った方向で取り付けられ、かつ、電流センサ7wは脱落している。
No.19では、電流センサ7uは誤った線(O線)に正しい方向で取り付けられ、かつ、電流センサ7wは脱落している。
No.20では、電流センサ7uは誤った線(O線)に誤った方向で取り付けられ、かつ、電流センサ7wは脱落している。
No.21では、電流センサ7uは誤った線(W線)に正しい方向で取り付けられ、かつ、電流センサ7wは脱落している。
No.22では、電流センサ7uは誤った線(W線)に誤った方向で取り付けられ、かつ、電流センサ7wは脱落している。
No.23では、電流センサ7wは正しい線に正しい方向で取り付けられ、かつ、電流センサ7uは脱落している。
No.24では、電流センサ7wは正しい線に誤った方向で取り付けられ、かつ、電流センサ7uは脱落している。
No.25では、電流センサ7wは誤った線(O線)に正しい方向で取り付けられ、かつ、電流センサ7uは脱落している。
No.26では、電流センサ7wは誤った線(O線)に誤った方向で取り付けられ、かつ、電流センサ7uは脱落している。
No.27では、電流センサ7wは誤った線(U線)に正しい方向で取り付けられ、かつ、電流センサ7uは脱落している。
No.26では、電流センサ7wは誤った線(U線)に誤った方向で取り付けられ、かつ、電流センサ7uは脱落している。
そしてNo.28では、電流センサ7u,7wが2つとも脱落している。
次に、図9の29種類の取り付け状態について、蓄電装置1で1kWの充電を行った場合に、電流センサ7u,7wの位置での電力を測定した。なお、負荷は蓄電池のみとした。従って、充電を開始する前の電力消費は0である。
結果は、以下の表1の通りである。なお、「No」は、図9におけるNoと対応している。表中の上向き矢印は取り付けの方向が正しく、下向きの矢印は取り付けの方向が誤っていることを示している。
(表1)
Figure 0007151715000001
表1の右欄の電力測定結果を見ると、No.1では、1000Wの充電電力による電力増加分が正確に反映され検出されている。また、U線に取り付けるべき電流センサ7uと、W線に取り付けるべき電流センサ7wとがそっくり入れ替わった状態のNo.8も、1000Wを検出している。しかし、それ以外は、-1000W、-500W、0W、500Wのいずれかになっていることがわかる。すなわち、No.8のみを除き、検出される電力の値(符号も含む)が大きく異なることがわかる。そこで、蓄電装置1により、所定の電力で充電を行うことが反映され、検出されなければ、誤った取り付け若しくは断線が起きていると判断することができる。なお、No.8については、逆ではあるが、実用上は特に問題無い。
図10は、充電開始による電力の変化を示すグラフの一例である。実際には需要家内の何らかの負荷に電力P01が給電されている状態から蓄電装置1による充電を開始するので、充電開始前の負荷電力が、所定電力(1kW)での充電開始により、所定電力に相当する電力の変動が見られるかどうか、によって誤った取り付け若しくは断線を検出することができる。負荷電力の変動もあるので、若干の余裕を見て、充電開始後の電力がP01+1kW=P02を中心として、±0.3kW程度の範囲内に収まれば、変化量は、充電電力によって変化したものと考えられる。
上記のような考え方に基づいて、センサチェック(電流センサの取り付け異常検出)をする手順について説明する。図11は、このような手順を示すフローチャートの一例である。フローチャートの実行主体は蓄電装置1の制御部1cである。
図11において、まず、制御部1cは、蓄電池1bの充電を開始する前の電流センサ7u,7wに流れる電流と交流電路6の電圧とに基づいて、交流のピーク電力を測定する(ステップS1)。次に制御部1cは、1kWでの強制的な充電を開始する(ステップS2)。なお、充電を行うのは短時間(例えば1秒以下)であるので、蓄電池1bが満充電であっても可能である。
充電開始後(但し開始直後は突入電流を抑制するソフトスタートを行うため、ソフトスタートの期間終了後)、制御部1cは、再び交流のピーク電力を測定する(ステップS3)。そして、ステップS3で測定した電力とステップS1で測定した電力との差すなわち変化量を求め、この変化量が1kW±0.3kWの範囲内か否かを判定する(ステップS4)。ここで、変化量が1kW±0.3kWの範囲内であれば、電流センサ7u,7wの取り付け状態は正常であり、取り付け異常を検出する処理は終了となる。
一方、ステップS4において、変化量が1kW±0.3kWの範囲内でない場合(多くは1kW-0.3kWより低い変化量)、制御部1cは、例えば6回リトライするべく、リトライ回数が6回に達したか否かを判定する(ステップS5)。最初はリトライ回数は0であり、従って、制御部1cは、リトライタイミングを調整し(ステップS7)、ステップS1に戻る。なお、リトライタイミング調整は、後述の、(電流センサ+蓄電装置)のセットが複数設けられている場合に意味を持つ処理であり、1セットの場合は、例えばリトライのための一定の待ち時間を設けるだけでよい。
ステップS1から、S2→S3→S4→S5→S7→S1が繰り返されリトライ回数が6回に達すると(ステップS5のYes)制御部1cは、電流センサ7u,7wの取り付け異常と判定する(ステップS6)。
なお、上記のフローチャートでは、ピーク電力を測定するようにしたが(ステップS1,S3)、電力の測定はピークに限られる訳ではない。例えば、ピークに代えて、平均又は移動平均等を用いることもできる。
《ここまでのまとめ》
以上のように、この系統連系蓄電システムにおける制御部1cは、需要家の負荷電力に加えて蓄電池1bを所定の充電電力で充電する場合と充電しない場合とで、電力の変化量を求め、当該変化量と充電電力とを対比して、電流センサ7u,7wについての取り付け異常の有無を判定する機能を有する。
このような系統連系蓄電システム(又は電流センサの取り付け異常検出方法)では、蓄電池を所定の充電電力で充電する場合と充電しない場合とで、電力の変化量を求め、当該変化量と充電電力とを対比する。電流センサが正常に取り付けられていれば変化量は充電電力を適切に反映した値となるはずである。そこで、変化量が充電電力を適切に反映した値を示すときは、取り付けは正常、そうでないときは、取り付けは異常、と判定することができる。
また、詳細には、変化量が充電電力の値(例えば1kW)を中心とした所定の範囲内(±0.3kW)にあるときは電流センサ7u,7wの取り付けが正常であり、範囲内にないことが複数回繰り返されるとき(例えば図11のステップS5のYes)は電流センサ7u,7wの取り付けが異常である、と判定することができる。すなわち、充電電力以外の需要家の消費電力には多少の変動があるため、変化量が充電電力と常に等しいとは限らない。このように、ある程度の範囲を設けることで、取り付け正常を、取り付け異常と誤判定することを抑制することができる。また、範囲内にないことがあっても1回だけでは判定せず、複数回繰り返されたことをもって取り付けが異常であると判定することにより、取り付け正常を、取り付け異常と誤判定することを抑制することができる。こうして、判定精度の安定性を確保することができる。
なお、上記実施形態では、充電開始前の電力から充電開始後の電力への変化量が、適切に充電電力を反映した値であるか否かにより、取り付け異常の有無を判定するようにしたが、変化は逆でもよい。すなわち、充電開始後の電力から充電停止後の電力への変化量が、適切に充電電力を反映した値であるか否かにより、取り付け異常の有無を判定するようにしてもよい。
さらに、充電と充電停止との間で変化量を見る以外にも、充電電力を例えば1000Wから500Wというように変化させて、その充電電力の変化分が電流センサ7u,7wの検出する電流に基づく電力の変化量に適切に反映されるかどうかを見てもよい。
また、図4の回路例では、系統連系している電圧は、電圧センサV1によってU線-W線間の電圧を検出しているが、これに代えて、U線-O線、W線-O線の電圧をそれぞれ検出する電圧センサを設け、各線間の電圧に基づいて、片相ずつの充電電力を用いて異常の有無を判断するようにしてもよい。
また、制御部1cは、センサチェックを定期的に実行し、その後に、本来の充電又は放電の運転を行うことが好ましい。定期的に、とは、例えば1日のうちの、決まった時間(例えば夜の12時)に実行することである。定期的に実行することにより、電流センサ7u,7w及び蓄電装置1の初期の据付工事直後だけでなく、その後も、例えば脱落や断線により電流センサ7u,7wの取り付け状態に異常が発生していないかどうかを、監視し続けることができる。
また、交流電路6に、太陽光発電用のパワーコンディショナ3が接続されている場合は、図11のようなフローチャートの処理は、太陽光発電が行われていないとき(夜間)に実行することが望ましい。この場合、太陽光発電の発電電力の影響を受けずに正確に変化量を測定することができる。
《波形図の例示》
図12~図15は、実機にて動作確認をした結果を示すオシロスコープの画像である。横軸(横方向)は時間である。各図の画像の上半分と下半分とでは同じ電圧・電流等を表しているが、下半分は、上半分の時間軸を拡大した画像である。例えば図12において、下半分に注目すると、波形は5種類あり、上から順に、U線-O線間の電圧、U線に流れる電流、W線-O線間の電圧、W線に流れる電流、及び、異常検出を行う指示信号(Hレベルが指示信号あり)である。他の図も同様である。
図12は、図9及び表1におけるNo.1(正常)の場合の波形である。時刻t1より少し前から充電開始となり、開始直後を避けた時刻t1から異常検出を実行し、時刻t2までに判定する。図12の場合は、U相(500W)+W相(500W)=1000Wが検出され、正常である。
図13は、図9及び表1におけるNo.2(電流センサ7wが逆方向)の場合の波形である。この場合は、W相の電流が反転するので、U相(500W)+W相(-500W)=0Wが検出され、異常である。
図14は、図9及び表1におけるNo.3(電流センサ7uが逆方向)の場合の波形である。この場合は、U相の電流が反転するので、U相(-500W)+W相(500W)=0Wが検出され、異常である。
図15は、図9及び表1におけるNo.4(電流センサ7u,7wが共に逆方向)の場合の波形である。この場合は、U相、W相の電流が共に反転するので、U相(-500W)+W相(-500W)=-1000Wが検出され、異常である。
《蓄電装置が複数台の場合の異常検出について》
図16は、蓄電装置が複数台ある場合の単線接続図の一例である。図において、蓄電装置及び電流センサを1セットとすると、これらが複数セットあって、それぞれの蓄電装置が商用電力系統200の交流電路6に接続されている。蓄電装置1x,1y,1zは、それぞれ、電流センサ7x,7y,7zにより電流を検出する。交流電路6には負荷Rが接続されている。
図17は、蓄電装置が複数台ある場合の単線接続図の他の例である。図において、蓄電装置及び電流センサを1セットとすると、これらが複数セットあって、それぞれの蓄電装置が商用電力系統200の交流電路6に接続されている。蓄電装置1x,1y,1zは、それぞれ、電流センサ7x,7y,7zにより電流を検出する。交流電路6には負荷Rが接続されている。図16との違いは、電流センサが1箇所にまとめて並ぶのではなく、セットごとに配置されている点である。
図16及び図17の場合、異常検出を3台が同時に行うと異常検出のための充電のタイミングが同時になるため、異常検出に失敗する場合がある。
そこで、このような場合は、各蓄電装置1x,1y,1zは、センサチェックの実行タイミングを互いにずらして行う。ずらし方としては、センサチェックを開始するタイミングをずらすほか、図11のステップS7のリトライタイミングも個別にずらすことができる。
このように、センサチェックのタイミングをずらすことにより、複数セットの電流センサ7x,7y,7zのそれぞれについて、取り付けの異常の有無を容易に判定することができる。
なお、上記のずらし方の具体例としては、例えば、蓄電装置ごとの固有の番号である製造番号の数字を利用して相互に同時にセンサチェックにならないよう、設定することができる。
《補記》
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1,1m,1s,1x,1y,1z 蓄電装置
1a 電力変換部
1b 蓄電池
1c 制御部
2 太陽光発電パネル
3 パワーコンディショナ
4 一般負荷分電盤
5 重要負荷分電盤
6 交流電路
7,7u,7w,7x,7y,7z 電流センサ
8 リモコン装置
9 ルーター
10 携帯情報端末
11 一般負荷
12 重要負荷
13 切替器
100 需要家
200 商用電力系統
201 売電用電力量計
202 買電用電力量計
300 インターネット
A1 電流センサ
C1,C2,C3 バリスタ
L1 系統連系電路
L2 自立給電路
L3 蓄電池側給電路
P1 系統連系ポート
P2 補助入力ポート
P3 出力ポート
Ps1,Ps2 系統連系点
R 負荷
SW1,SW2,SW3 開閉部
T1 系統連系出力端子
T2 自立出力端子
V1,V2,V3 電圧センサ

Claims (6)

  1. 需要家の、系統連系する交流電路に流れる電流を検出する電流センサと、前記交流電路に接続された蓄電装置と、を備えた系統連系蓄電システムであって、前記蓄電装置は、
    蓄電池と、
    前記蓄電池と前記交流電路との間にあって、直流/交流の双方向の電力変換を行う電力変換部と、
    前記電力変換部を制御するとともに、前記電流センサによって検出される電流及び前記交流電路の電圧に基づいて電力を検出する制御部と、を含み、
    前記制御部は、前記交流電路に負荷が接続されている状態において、前記蓄電池の充電電力を変化させて、変化の前後での前記電流センサの検出に基づく、充電開始後の電力から充電停止後の電力の、符号を含む変化量を求め、当該変化量と前記充電電力の変化分とを対比して、前記電流センサについての取り付け異常の有無を判定する機能を有する、系統連系蓄電システム。
  2. 前記制御部は、前記変化量が前記充電電力の変化分の値を中心とした所定の範囲内にあるときは前記電流センサの取り付けが正常であり、前記範囲内にないことが複数回繰り返されるときは前記電流センサの取り付けが異常である、と判定する機能を有する、請求項1に記載の系統連系蓄電システム。
  3. 前記蓄電装置及び前記電流センサを1セットとすると、これらは複数セットあって、それぞれの前記蓄電装置が前記交流電路に接続されており、
    複数の前記蓄電装置は、前記機能の実行タイミングを互いにずらして行う、請求項1又は請求項2に記載の系統連系蓄電システム。
  4. 前記機能を、定期的に実行する請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の系統連系蓄電システム。
  5. 前記交流電路には、太陽光発電の発電電力が供給可能であり、
    前記蓄電装置は、太陽光発電が行われていないときに、前記機能を実行する請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の系統連系蓄電システム。
  6. 需要家の、系統連系する交流電路に、蓄電池を有する蓄電装置が接続され、前記交流電路に流れる電流を電流センサによって検出する場合に、前記蓄電装置によって実行される電流センサの取り付け異常検出方法であって、
    前記電流センサによって検出される電流及び前記交流電路の電圧に基づいて電力を検出し、
    前記交流電路に負荷が接続されている状態において、前記蓄電池の充電電力を変化させて、変化の前後での前記電流センサの検出に基づく、充電開始後の電力から充電停止後の電力の、符号を含む変化量を求め、
    前記変化量と前記充電電力の変化分とを対比して、前記電流センサについての取り付け異常の有無を判定する、
    電流センサの取り付け異常検出方法。
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