JP2023009978A - セル電圧の異常検出方法、及び蓄電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】蓄電池システムにおいて、異常検出機能が作動する電圧変化を発生させる前にセル電圧の異常を検出することが可能となり、セル電圧の異常の要因がセル電圧自体であるか計測回路であるか、判別することが可能である、セル電圧の異常検出方法を提供する。【解決手段】一または直列に連結された複数のセル、及び当該セルの両端電圧を計測するための計測回路を含んで形成される蓄電池システムの異常検出方法は、一または各々のセルの両端電圧を計測回路によって計測するとともに、蓄電池システム全体の出力電圧を計測する電圧計測工程と、蓄電池システム全体の出力電圧と、一または各々のセルの両端電圧の合計値との相違を算出する演算工程と、当該相違が所定程度であると判定した場合に、計測回路において異常が発生していると判定する比較判定工程と、を有する。【選択図】図4
Description
本発明は、セル電圧の異常検出方法、及び蓄電池システムに関する。
従来、複数の単位セル(単位電池等)それぞれとセル監視装置(電圧計測回路等)との間を接続する電線の断線を検出するための技術が公知である。当該技術を有する蓄電モジュールのセル監視装置において、セル監視部は、複数のセルそれぞれに電圧計測線を介して並列接続された複数のスイッチを、予め定められた順序で、オフからオンにして再オフにする。そして、各セルに接続された一対の電圧計測線間の電圧を、当該セルに並列接続されたスイッチが再オフになった時以降であって、且つ、当該順序が次のスイッチがオンになった時以降に、各セルのセル電圧を計測する。そして、その計測された複数のセル電圧の中に、第1閾値以上である高異常セル電圧、および、当該第1閾値よりも小さい第2閾値以下である低異常セル電圧の少なくとも一方が有ると判定した場合、電圧計測線が断線していることを検出する(例えば、特許文献1参照)。
また、リチウム電池セルの端子電圧の計測回路における異常を診断する診断機能を有する車両用直流電源装置も公知である。当該車両用直流電源装置は、直列接続された複数のリチウム電池セルと、当該各電池セルの端子電圧を測定する測定回路と、当該測定回路と当該各電池セルの端子とを接続する複数個の検出用ハーネスと、当該電池セルの放電電流を流すための抵抗およびバランシングスイッチを有する複数の直列回路と、当該バランシングスイッチを制御する制御回路と、比較回路を有する診断回路と、を備え、当該各直列回路を当該各電池セルに当該検出用ハーネスを介してそれぞれ並列に接続し、当該制御回路により当該バランシングスイッチを導通させ、次に当該測定回路で当該検出用ハーネスを介して供給される電池セルの端子電圧を測定し、当該比較回路で予め定められた閾値と測定された端子電圧とを比較して異常状態を当該診断回路で判断する(例えば、特許文献2参照)。
上記の発明について、直列に連結された複数のセル(特許文献2に示す「電池セル」も単純に「セル」という。)の電圧の異常を検出する場合において、一のセルのセル電圧が他のセルのセル電圧あるいは設計値の電圧と大きく異なると、異常検出機能が作動する。特許文献1や特許文献2に示すような装置においては、異常検出機能が作動する電圧変化を発生させる必要がある。現状では、異常検出機能が作動する電圧変化が発生しない限り、電圧の異常を検出することは困難である。
また、例えばセル電圧の測定値の急峻な低下等、セル電圧の測定値に異常が生じる要因としては、主に以下の二点が考え得る。一点目は、日常の充放電動作によってセル電圧自体に異常が生じることによるものである。二点目は、セル電圧自体は正常であるが、例えばコネクタの接触不良等、測定回路(以下、「計測回路」という。)に異常が生じることによるものである。現状では、セル電圧の測定値に異常が生じた場合に、その要因がセル電圧自体であるか計測回路であるか、判別することは困難である。
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、蓄電池システムにおいて、異常検出機能が作動する電圧変化が発生しなくても、セル電圧の異常を検出可能とし、また、セル電圧の異常の要因がセル電圧自体であるか計測回路であるかを判別可能とし、結果として、より容易またはより正確に、セル電圧の異常を検出可能な技術を提供することを最終的な目的とする。
上記の課題を解決するための本発明は、
一または直列に連結された複数のセルを含んで形成される蓄電池システムの異常検出方法であって、
前記蓄電池システムは、一または各々の前記セルの両端電圧を計測するための計測回路を有し、
一または各々の前記セルの前記両端電圧を前記計測回路によって計測するとともに、蓄電池システム全体の出力電圧を計測する電圧計測工程と、
一または各々の前記セルの両端電圧の合計値と、前記蓄電池システム全体の出力電圧との相違を算出する演算工程と、
前記相違が所定程度以上である場合に、前記計測回路において異常が発生していると判定する比較判定工程と、を有する、セル電圧の異常検出方法である。
一または直列に連結された複数のセルを含んで形成される蓄電池システムの異常検出方法であって、
前記蓄電池システムは、一または各々の前記セルの両端電圧を計測するための計測回路を有し、
一または各々の前記セルの前記両端電圧を前記計測回路によって計測するとともに、蓄電池システム全体の出力電圧を計測する電圧計測工程と、
一または各々の前記セルの両端電圧の合計値と、前記蓄電池システム全体の出力電圧との相違を算出する演算工程と、
前記相違が所定程度以上である場合に、前記計測回路において異常が発生していると判定する比較判定工程と、を有する、セル電圧の異常検出方法である。
本発明によれば、一または各々のセルのセル電圧を確認せずとも、蓄電池システムの計測回路に異常が発生している場合に、その異常が発生している旨を正確に判別し、計測回路の機能の改善につなげることが可能である。本発明におけるセル電圧の異常検出方法に含まれる工程は簡易的であり、計測回路に異常が発生している場合に、その異常を把握することも容易である。
また、本発明においては、前記相違は、前記両端電圧の合計値と前記出力電圧との電圧差であり、前記比較判定工程において、前記電圧差が所定の閾値以上である場合に、前記計測回路において異常が発生していると判定することを特徴とする、セル電圧の異常検出方法としてもよい。これによれば、両端電圧の合計値と出力電圧との相違に基づき、蓄電池システムの計測回路に異常が発生している場合に、その異常が発生している旨を簡易的に、且つ、正確に判別することが可能である。
また、本発明においては、前記所定の閾値は、一の前記セルの前記両端電圧に所定の比率を乗じた値であることを特徴とする、セル電圧の異常検出方法としてもよい。これによれば、所定の閾値を容易に設定することが可能である。
また、本発明においては、前記比較判定工程において、前記電圧差が前記所定の閾値以上である場合に、前記計測回路において異常が発生している旨を発報する発報工程をさらに有する、セル電圧の異常検出方法としてもよい。これによれば、何等かの手段で計測回路において異常が発生している旨を把握することができる。
また、本発明においては、少なくとも一の前記セルの前記両端電圧が異常であるか否かを判定する異常判定工程をさらに有し、前記比較判定工程において、前記電圧差が前記所定の閾値未満であると判定した場合であって、且つ、前記異常判定工程において、任意の一のセルの両端電圧と、基準電圧との差が所定の第2閾値以上である場合に、当該任意の一のセルの両端電圧が異常であると判定することを特徴とする、セル電圧の異常検出方法としてもよい。これによれば、計測回路に異常が発生しているか否かの判別に加えて、任意の一のセルの両端電圧が異常であるか否かの判別ができるため、セル電圧の異常の要因がセル電圧自体であるか計測回路であるか、判別することが可能である。また、異常検出
機能が作動する電圧変化を発生させることなくセル電圧の異常を検出することも可能である。異常の内容は、例えばセルバランス異常であってもよい。
機能が作動する電圧変化を発生させることなくセル電圧の異常を検出することも可能である。異常の内容は、例えばセルバランス異常であってもよい。
また、本発明においては、前記比較判定工程において、前記電圧差が前記所定の閾値未満である場合であって、且つ、前記異常判定工程において、前記任意の一のセルの両端電圧が異常であると判定した場合に、前記任意の一のセルの両端電圧において異常が発生している旨を発報する第2の発報工程をさらに有する、セル電圧の異常検出方法としてもよい。これによれば、何等かの手段で任意の一のセルの両端電圧において異常が発生している旨を把握することができる。
また、本発明においては、
一または直列に連結された複数のセルを含んで形成される蓄電池システムであって、
一または各々の前記セルに接続し、前記セルの両端電圧を計測するための計測回路と、
一または各々の前記セルの前記両端電圧、及び全体の出力電圧を計測し、一または各々の前記セルの両端電圧の合計値と、当該出力電圧との相違を算出する演算部と、
前記相違が所定程度以上である場合に、前記計測回路において異常が発生していると判定する比較判定部と、を備える蓄電池システムとしてもよい。
一または直列に連結された複数のセルを含んで形成される蓄電池システムであって、
一または各々の前記セルに接続し、前記セルの両端電圧を計測するための計測回路と、
一または各々の前記セルの前記両端電圧、及び全体の出力電圧を計測し、一または各々の前記セルの両端電圧の合計値と、当該出力電圧との相違を算出する演算部と、
前記相違が所定程度以上である場合に、前記計測回路において異常が発生していると判定する比較判定部と、を備える蓄電池システムとしてもよい。
本発明によれば、一または各々のセルのセル電圧を確認せずとも、蓄電池システムの計測回路に異常が発生している場合に、その異常が発生している旨を正確に判別し、計測回路の機能の改善につなげることが可能である。本発明における蓄電池システムのシステム構成は簡易的であり、計測回路に異常が発生している場合に、その異常を把握することも容易である。
また、本発明においては、前記相違は、前記両端電圧の合計値と前記出力電圧との電圧差であり、前記比較判定部は、前記電圧差が所定の閾値以上である場合に、前記計測回路において異常が発生していると判定することを特徴とする、蓄電池システムとしてもよい。これによれば、両端電圧の合計値と出力電圧との相違に基づき、蓄電池システムの計測回路に異常が発生している場合に、比較判定部において、その異常が発生している旨を簡易的に、且つ、正確に判別することが可能である。
また、本発明においては、前記所定の閾値は、一の前記セルの前記両端電圧に所定の比率を乗じた値であることを特徴とする、蓄電池システムとしてもよい。これによれば、比較判定部において、所定の閾値を容易に設定することが可能である。
また、本発明においては、少なくとも一の前記セルの前記両端電圧が異常であるか否かを判定する第2の比較判定部をさらに有し、前記比較判定部が、前記電圧差が前記所定の閾値未満である場合であって、且つ、前記第2の比較判定部が、任意の一のセルの両端電圧と、基準電圧との差が所定の第2閾値以上である場合に、前記第2の比較判定部は、当該任意の一のセルの両端電圧が異常であると判定することを特徴とする、蓄電池システムとしてもよい。これによれば、計測回路に異常が発生しているか否かの判別に加えて、任意の一のセルの両端電圧が異常であるか否かの判別ができるため、セル電圧の異常の要因がセル電圧自体であるか計測回路であるか、判別することが可能である。また、異常検出機能が作動する電圧変化を発生させることなくセル電圧の異常を検出することも可能である。
また、本発明においては、前記比較判定部が、前記電圧差が前記所定の閾値以上である場合に、または、前記比較判定部が、前記電圧差が前記所定の閾値未満である場合であって、且つ、前記第2の比較判定部が、任意の一のセルの両端電圧と、基準電圧との差が所定の第2閾値以上である場合に、前記計測回路において異常が発生している旨を発報する
、または、前記任意の一のセルの両端電圧において異常が発生している旨を発報する、発報手段を備えることを特徴とする、蓄電池システムとしてもよい。これによれば、何等かの手段で、計測回路において異常が発生している旨、または、任意の一のセルの両端電圧において異常が発生している旨を把握することができる。
、または、前記任意の一のセルの両端電圧において異常が発生している旨を発報する、発報手段を備えることを特徴とする、蓄電池システムとしてもよい。これによれば、何等かの手段で、計測回路において異常が発生している旨、または、任意の一のセルの両端電圧において異常が発生している旨を把握することができる。
また、本発明においては、上記に記載の蓄電池システムを備える電源システムであって、太陽光発電モジュールと、電力変換器と、をさらに備え、前記電力変換器は、電力バスに供給される直流電力を制御する制御部と、前記制御部からの最大電力点追従制御に関する制御指令に基づいて前記太陽光発電モジュールで発電された直流電力の電圧を変換して前記電力バスに供給する第1コンバータと、前記電力バスに接続され、前記制御部からの充放電制御に関する充放電制御指令に基づいて前記電力バスに供給された直流電力の電圧を変換して前記蓄電池システムに充電し、または、前記蓄電池システムから放電された直流電力の電圧を変換して前記電力バスに供給する第2コンバータと、前記蓄電池システムと前記太陽光発電モジュールの双方から、前記電力バスを通じて供給された直流電流を交流電流に変換し、負荷に電力を供給する電力変換部とを備える、電源システムとしてもよい。
これによれば、電力バスに供給される直流電力に関し、蓄電池システムに充電された電力を優先させて出力するように第1コンバータ、及び第2コンバータが制御できる。また、蓄電池システムから電力バスに供給される直流電力を優先させて負荷に供給できるため、自立運転時の電力バスを充電方向に流れる微電力による蓄電池システムの過充電が防止できる。
なお、上記の課題を解決するための手段は、可能な限り互いに組み合わせて用いることができる。
本発明によれば、蓄電池システムにおいて、従来技術と比較してより簡単にセル電圧の異常を検出することが可能となり、または、より正確にセル電圧の異常の要因を判別することが可能となる。すなわち、セルバランス異常として検出できる電圧変化が発生しない場合でもセル電圧の異常を検出することが可能となり、セル電圧の異常の要因がセル電圧自体であるか計測回路であるか、判別することが可能となる。
〔適用例〕
本適用例におけるセル電圧の異常検出方法は、蓄電池ユニットに含まれる複数のセルの各々のセル電圧とともに、蓄電池システム全体の出力電圧を計測する工程、及び複数のセルのセル電圧の合計値と、出力電圧との差である電圧差を算出する工程、及び電圧差と所
定の閾値を比較し、電圧差が所定の閾値以上であると判定した場合に、蓄電池ユニットに含まれる計測回路において異常が発生していると判定する工程を含む。蓄電池ユニットは、蓄電池システムの構成要素である。
本適用例におけるセル電圧の異常検出方法は、蓄電池ユニットに含まれる複数のセルの各々のセル電圧とともに、蓄電池システム全体の出力電圧を計測する工程、及び複数のセルのセル電圧の合計値と、出力電圧との差である電圧差を算出する工程、及び電圧差と所
定の閾値を比較し、電圧差が所定の閾値以上であると判定した場合に、蓄電池ユニットに含まれる計測回路において異常が発生していると判定する工程を含む。蓄電池ユニットは、蓄電池システムの構成要素である。
図1は、本発明が適用可能な蓄電池システム1を含んで形成される分散型電源システム2の一例を示す機能ブロック図である。本適用例における分散型電源システム2は、蓄電池システム1と、太陽光発電システム(太陽光発電モジュール21+DC/DCコンバータ22)を含むハイブリッド型の電源システムである。なお、本適用例における蓄電池システム1の構成について、詳細は以下の図2で説明する。
図1に示すように、分散型電源システム2は、蓄電池システム1と、太陽光発電モジュール21と、PCS(Power Conditioning System:パワーコンディショナ)3を備える。PCS3は、制御部31と、電力変換部32と、DC/DCコンバータ22と、双方向DC/DCコンバータ23とを備える。PCS3のDC/DCコンバータ22は、太陽光発電モジュール21と接続される。また、PCS3の双方向DC/DCコンバータ23は、蓄電池システム1と接続される。なお、DC/DCコンバータ22は、太陽光発電モジュール21で発電された直流電力を昇圧して直流バス24に供給するためのユニットである。また、双方向DC/DCコンバータ23は、直流バス24を通じて供給された蓄電池システム1へ充電される電力の電圧や、蓄電池システム1から直流バス24に出力される放電電力の電圧を双方向に変換するユニットである。DC/DCコンバータ22と、双方向DC/DCコンバータ23とは直流バス24で接続される。PCS3の電力変換部32は直流バス24に接続され、直流バス24を通じて供給された直流電力を電力系統(図示略)と同期のとれた交流電力に変換するとともに、電力系統から供給された交流電力を直流電力に変換して直流バス24に出力する。ここで、分散型電源システム2は、本発明における電源システムに相当する。また、DC/DCコンバータ22及び双方向DC/DCコンバータ23は、本発明における第1コンバータ及び第2コンバータに相当する。また、PCS3は、本発明における電力変換器に相当する。
PCS3の制御部31には、直流バス24に設けられた電力センサ25(電流センサ+電圧センサ)、及び太陽光発電モジュール21とDC/DCコンバータ22との間に設けられた電力センサ26(電流センサ、電圧センサ)を含む各種のセンサの出力が入力される。制御部31では、当該各種のセンサを通じて検出された情報に基づいて、太陽光発電モジュール21の発電出力が最大となる最大電力(電流×電圧の値)点あるいは最適動作点でDC/DCコンバータ22が動作するようにMPPT(Maximum Power
Point Tracking:最大電力点追従制御)が行われる。制御部31では、当該各種のセンサを通じて検出された負荷状況等や、予め設定された充放電に関するモード等に基づいて、充放電に関する制御処理が行われる。蓄電池システム1やDC/DCコンバータ22や双方向DC/DCコンバータ23には、制御部31からの制御指令を受けて動作するマイコン等が組み込まれている。また、分散型電源システム2は、分電盤(図示略)を介して電力系統及び負荷4に接続される。分散型電源システム2は、例えば需要家の構内に設けられた電力系統と連系して負荷4や連系する電力系統に交流電力を供給する。
Point Tracking:最大電力点追従制御)が行われる。制御部31では、当該各種のセンサを通じて検出された負荷状況等や、予め設定された充放電に関するモード等に基づいて、充放電に関する制御処理が行われる。蓄電池システム1やDC/DCコンバータ22や双方向DC/DCコンバータ23には、制御部31からの制御指令を受けて動作するマイコン等が組み込まれている。また、分散型電源システム2は、分電盤(図示略)を介して電力系統及び負荷4に接続される。分散型電源システム2は、例えば需要家の構内に設けられた電力系統と連系して負荷4や連系する電力系統に交流電力を供給する。
図2は、本発明が適用可能な蓄電池システム1の一例を示す機能ブロック図である。図2においては、蓄電池システム1の構成を詳細に説明する。本適用例における蓄電池システム1は、蓄電池ユニット5と、蓄電池ユニット5から取得した情報に基づいた処置を実行する演算装置6と、異常が発生した場合に異常の内容を表示する表示部7と、を備える。演算装置6は、電圧の計測や計測した電圧に基づく演算を実行する演算部61と、演算部61が算出した値を閾値と比較し、蓄電池ユニット5において異常が発生しているか否かを判定する比較判定部62及び第2の比較判定部63とを含んで構成される。また、蓄
電池ユニット5は、直列に連結されたセル81―84の各々に接続し、セル81―84の各々のセル電圧を計測するための計測回路91―94を含んで構成される。ここで、本適用例において、セル電圧とは、セル81―84の各々の両端電圧のことをいう。また、表示部7は、本発明における発報手段に相当する。なお、以下では、セル81―84のうち、任意の一のセルのことをセル8とも表記する。計測回路91―94についても同様である。
電池ユニット5は、直列に連結されたセル81―84の各々に接続し、セル81―84の各々のセル電圧を計測するための計測回路91―94を含んで構成される。ここで、本適用例において、セル電圧とは、セル81―84の各々の両端電圧のことをいう。また、表示部7は、本発明における発報手段に相当する。なお、以下では、セル81―84のうち、任意の一のセルのことをセル8とも表記する。計測回路91―94についても同様である。
演算装置6の演算部61は、計測回路91―94を介して、セル81―84の各々のセル電圧を計測し、また、出力回路51を介して、蓄電池システム1全体の出力電圧を計測する。さらに、演算部61は、各々のセル電圧からセル81―84のセル電圧の合計値を算出し、セル81―84のセル電圧の合計値と、出力電圧との差である電圧差を算出する。
演算装置6の比較判定部62は、演算部61において算出した電圧差を、事前に設定されている所定の閾値と比較する。電圧差が所定の閾値以上である場合には、計測回路9において異常が発生していると判定する。電圧差が所定の閾値未満である場合には、演算装置6の第2の比較判定部63が、セル電圧が異常であるか否かを判定する。
具体的には、第2の比較判定部63は、演算部61において算出したセル8毎のセル電圧と基準電圧との差を、事前に設定されている所定の第2の閾値と比較する。セル8毎のセル電圧と基準電圧との差が所定の第2の閾値以上である場合には、セル8のセル電圧において異常が発生していると判定する。セル8毎のセル電圧と基準電圧との差が所定の第2の閾値未満であると判定した場合には、セル電圧において異常が発生していないと判断する。なお、表示部7は、計測回路9において異常が発生している旨、または、セル8のセル電圧において異常が発生している旨を表示する。
図4は、本発明が適用可能なセル電圧の異常検出方法の手順を示すフローチャートである。フローについては、本適用例では概要のみ説明し、詳細は以下の実施例1で説明する。
本適用例におけるセル電圧の異常検出方法においては、上述の通り、蓄電池ユニット5に含まれるセル81―84のセル電圧とともに、蓄電池システム1全体の出力電圧を計測する。計測したセル81―84の各々のセル電圧を基にセル81―84のセル電圧の合計値を算出し、セル電圧の合計値と、出力電圧を基にさらに電圧差を算出する。また、各々のセル電圧と、セル81―84の各々に設定されている基準電圧との差をセル8毎に算出する。算出した電圧差と所定の閾値を比較し、電圧差が所定の閾値以上である場合には、計測回路9において異常が発生していると判定し、その旨を発報する。電圧差が所定の閾値未満である場合には、算出したセル8毎のセル電圧と基準電圧との差を、所定の第2の閾値と比較する。セル8毎のセル電圧と基準電圧との差が所定の第2の閾値以上である場合には、セル8のセル電圧において異常が発生していると判定する。
〔実施例1〕
以下、本発明の実施例1に係るセル電圧の異常検出方法、及び蓄電池システムについて、図面を用いてより詳細に説明する。なお、本発明に係るセル電圧の異常検出方法、及び蓄電池システムは、以下の構成に限定する趣旨のものではない。
以下、本発明の実施例1に係るセル電圧の異常検出方法、及び蓄電池システムについて、図面を用いてより詳細に説明する。なお、本発明に係るセル電圧の異常検出方法、及び蓄電池システムは、以下の構成に限定する趣旨のものではない。
<システム構成>
ここで、図1の説明に戻る。上述の通り、実施例1における分散型電源システム2は、蓄電機構としての蓄電池システム1と、発電機構としての太陽光発電システムを含むハイブリッド型の電源システムであるが、分散型電源システム2は、太陽光発電システム以外
の他の発電システムを採用してもよい。他の発電システムとして、風力や水力等の自然エネルギーを用いた発電システムや、燃料を用いた自家発電システム等が例示される。あるいは、分散型電源システム2は、太陽光発電システムを含まず、蓄電池システム1を含む電源システムであってもよい。
ここで、図1の説明に戻る。上述の通り、実施例1における分散型電源システム2は、蓄電機構としての蓄電池システム1と、発電機構としての太陽光発電システムを含むハイブリッド型の電源システムであるが、分散型電源システム2は、太陽光発電システム以外
の他の発電システムを採用してもよい。他の発電システムとして、風力や水力等の自然エネルギーを用いた発電システムや、燃料を用いた自家発電システム等が例示される。あるいは、分散型電源システム2は、太陽光発電システムを含まず、蓄電池システム1を含む電源システムであってもよい。
PCS3の制御部31は、プロセッサ(CPU等)、メモリ、ゲートドライバ、通信インタフェース回路等を含んで構成されるユニットである。制御部31は、蓄電池システム1の充放電時におけるセル81―84の過電圧や過昇温等の異常を検知して制御することや、セルバランスを維持することでセル81―84の容量のばらつきを抑制することができる。
ここで、図2の説明に戻る。蓄電池ユニット5において、セル81―84は、例えばリチウムイオン電池等の二次電池であってもキャパシタであってもよい。また、蓄電池ユニット5を構成するセル8の個数は、図2に示す通り四に限らず、例えば単数であってもよい。また、セル8の個数が三以上の場合は、直列に連結された構成を有していれば、一部は並列に連結されていてもよい。
また、演算部61、及び比較判定部62、及び第2の比較判定部63、及び表示部7の全てまたは一部は、PCS3を構成する構成要素であってもよい。すなわち、蓄電池システム1がPCS3に電力を供給した後に、セル81―84の各々のセル電圧、及び蓄電池システム1全体の出力電圧を計測してもよい。なお、出力電圧は、例えば端子台(図示略)等に出力される。
また、比較判定部62及び第2の比較判定部63は、同一のプログラムを用いた処置を実行してもよく、別々のプログラムを用いた処置を実行してもよい。あるいは、比較判定部62が、計測回路9における異常の判定に加えてセル電圧における異常の判定が可能であれば、第2の比較判定部63は不要である。また、蓄電池システム1の構成要素に表示部7が含まれず、計測回路9やセル電圧における異常を、例えばLEDの点灯や端末へのメール送信等の手段によって発報してもよい。あるいは、制御部31が計測回路9やセル電圧における異常を検知し、蓄電池ユニット5の機能を停止するようにしてもよい。
<判定方法>
図3は、実施例1におけるセル電圧の計測値が正常である場合と異常である場合の判定方法の一例を示す概略図である。図3Aには、セル電圧の計測値が正常である場合の判定方法の一例について示す。図3Aにおいて、セル81―84のセル電圧の設計値はいずれも4.0Vであり、セル電圧の計測値もまたいずれも4.0Vである。蓄電池システム1全体の出力電圧は16.0Vである。セル81―84のセル電圧の合計は16.0Vであり、蓄電池システム1全体の出力電圧に一致する、すなわち、電圧差が0.0Vであるため、比較判定部62において、計測回路9において異常が発生しているとは判定されない。また、セル電圧の設計値を基準電圧とした場合に、セル81―84の各々のセル電圧は基準電圧に一致する、すなわち、セル8毎のセル電圧と基準電圧との差が0.0Vであるため、第2の比較判定部63において、セル電圧において異常が発生しているとは判定されない。ここで、図3において、セル81―84のセル電圧の設計値は全て同じであるとする。また、設計値を基準電圧とする他に、判定対象のセル8以外の三のセル8の計測値の平均を基準電圧としてもよい。
図3は、実施例1におけるセル電圧の計測値が正常である場合と異常である場合の判定方法の一例を示す概略図である。図3Aには、セル電圧の計測値が正常である場合の判定方法の一例について示す。図3Aにおいて、セル81―84のセル電圧の設計値はいずれも4.0Vであり、セル電圧の計測値もまたいずれも4.0Vである。蓄電池システム1全体の出力電圧は16.0Vである。セル81―84のセル電圧の合計は16.0Vであり、蓄電池システム1全体の出力電圧に一致する、すなわち、電圧差が0.0Vであるため、比較判定部62において、計測回路9において異常が発生しているとは判定されない。また、セル電圧の設計値を基準電圧とした場合に、セル81―84の各々のセル電圧は基準電圧に一致する、すなわち、セル8毎のセル電圧と基準電圧との差が0.0Vであるため、第2の比較判定部63において、セル電圧において異常が発生しているとは判定されない。ここで、図3において、セル81―84のセル電圧の設計値は全て同じであるとする。また、設計値を基準電圧とする他に、判定対象のセル8以外の三のセル8の計測値の平均を基準電圧としてもよい。
図3Bには、セル電圧の計測値が異常である場合の判定方法の一例について示す。図3Bにおいても、セル81―84のセル電圧の設計値はいずれも4.0Vであり、セル81、82、84の計測値も4.0Vであるが、計測回路93が断線しているため、セル83のセル電圧の計測値は0.0Vである。蓄電池システム1全体の出力電圧は16.0Vで
ある。セル81―84のセル電圧の合計は12.0Vであり、電圧差が4.0Vである。比較判定部62において、電圧差を所定の閾値と比較するが、ここで、所定の閾値とは、設計値に1以下の比率を乗じた値のことをいう。一例として、所定の閾値は、設計値4.0Vの80%で3.2Vである。図3Bにおいては、所定の閾値は4.0V以下であり、電圧差が所定の閾値以上であるため、比較判定部62において、計測回路9において異常が発生していると判定される。
ある。セル81―84のセル電圧の合計は12.0Vであり、電圧差が4.0Vである。比較判定部62において、電圧差を所定の閾値と比較するが、ここで、所定の閾値とは、設計値に1以下の比率を乗じた値のことをいう。一例として、所定の閾値は、設計値4.0Vの80%で3.2Vである。図3Bにおいては、所定の閾値は4.0V以下であり、電圧差が所定の閾値以上であるため、比較判定部62において、計測回路9において異常が発生していると判定される。
<フローチャート>
ここで、図4の説明に戻る。以下、図4を用いて実施例1に係るセル電圧の異常検出方法の流れについて詳細に説明する。本フローチャートでは、まず、演算部61が、蓄電池ユニット5に含まれるセル81―84のセル電圧とともに、蓄電池システム1全体の出力電圧を計測する(S101)。ここで、S101は、本発明における電圧計測工程に相当する。さらに、演算部61は、計測したセル81―84の各々のセル電圧を基にセル81―84のセル電圧の合計値を算出し、セル電圧の合計値と、出力電圧を基にさらに電圧差を算出する。また、各々のセル電圧と、セル81―84の各々に設定されている基準電圧との差をセル8毎に算出する(S102)。なお、実施例1において、セル電圧の合計値と、出力電圧を基に算出する値は、電圧差に限らず、例えば電圧比、すなわち、出力電圧に対するセル電圧の合計値の比であってもよい。ここで、S102は、本発明における演算工程に相当する。次に、比較判定部62は、算出した電圧差と所定の閾値を比較し(S103)、電圧差が所定の閾値以上である場合には(S103:yes)、計測回路9において異常が発生していると判定する(S104)。ここで、S103は、本発明における比較判定工程に相当する。表示部7は、計測回路9において異常が発生している旨を発報し(S105)、一連の流れが終了する。発報の態様として、表示部7に規定のエラーコードを表示することが例示される。ここで、S105は、本発明における発報工程に相当する。
ここで、図4の説明に戻る。以下、図4を用いて実施例1に係るセル電圧の異常検出方法の流れについて詳細に説明する。本フローチャートでは、まず、演算部61が、蓄電池ユニット5に含まれるセル81―84のセル電圧とともに、蓄電池システム1全体の出力電圧を計測する(S101)。ここで、S101は、本発明における電圧計測工程に相当する。さらに、演算部61は、計測したセル81―84の各々のセル電圧を基にセル81―84のセル電圧の合計値を算出し、セル電圧の合計値と、出力電圧を基にさらに電圧差を算出する。また、各々のセル電圧と、セル81―84の各々に設定されている基準電圧との差をセル8毎に算出する(S102)。なお、実施例1において、セル電圧の合計値と、出力電圧を基に算出する値は、電圧差に限らず、例えば電圧比、すなわち、出力電圧に対するセル電圧の合計値の比であってもよい。ここで、S102は、本発明における演算工程に相当する。次に、比較判定部62は、算出した電圧差と所定の閾値を比較し(S103)、電圧差が所定の閾値以上である場合には(S103:yes)、計測回路9において異常が発生していると判定する(S104)。ここで、S103は、本発明における比較判定工程に相当する。表示部7は、計測回路9において異常が発生している旨を発報し(S105)、一連の流れが終了する。発報の態様として、表示部7に規定のエラーコードを表示することが例示される。ここで、S105は、本発明における発報工程に相当する。
比較判定部62において電圧差が所定の閾値未満である場合には(S103:no)、次に第2の比較判定部63が、算出したセル8毎のセル電圧と基準電圧との差と、所定の第2の閾値を比較し(S106)、セル8毎のセル電圧と基準電圧との差が所定の第2の閾値以上である場合には(S106:yes)、セル8のセル電圧において異常が発生していると判定する(S107)。なお、セル8毎のセル電圧と基準電圧との差についても、上述の電圧差と同様に、セル8毎の基準電圧に対するセル電圧の比であってもよい。また、所定の第2の閾値についても、上述の所定の閾値と同様に、基準電圧(設計値)に1以下の比率を乗じた値としてもよい。ここで、S106は、本発明における異常判定工程に相当する。表示部7は、セル8のセル電圧において異常が発生している旨を発報し(S108)、一連の流れが終了する。ここで、S108も、本発明における発報工程に相当する。第2の比較判定部63が、セル8毎のセル電圧と基準電圧との差が所定の第2の閾値未満である場合には(S106:no)、蓄電池ユニット5において異常が発生していないと判定して一連の流れが終了する。
図4に示すフローチャートにおいては、セル8毎のセル電圧と基準電圧との差を、所定の第2の閾値と比較する(S106)前に、電圧差を所定の閾値と比較する(S103)。このことで、計測回路9において異常が発生している場合には、その異常を迅速に把握し、計測回路9の機能の改善につなげることが可能である。
〔実施例2〕
次に、本発明の実施例2について説明する。実施例1におけるセル電圧の異常検出方法の手順においては、セル81―84のセル電圧の合計値と、蓄電池システム1全体の出力電圧との電圧差を所定の閾値と比較した後、セル8毎のセル電圧と基準電圧との差を、所定の第2の閾値と比較する流れを含む。対して、実施例2におけるセル電圧の異常検出方
法の手順においては、セル8毎のセル電圧と基準電圧との差と、所定の第2の閾値を比較した後、セル81―84のセル電圧の合計値と、蓄電池システム1全体の出力電圧との電圧差を所定の閾値と比較する流れを含む。
次に、本発明の実施例2について説明する。実施例1におけるセル電圧の異常検出方法の手順においては、セル81―84のセル電圧の合計値と、蓄電池システム1全体の出力電圧との電圧差を所定の閾値と比較した後、セル8毎のセル電圧と基準電圧との差を、所定の第2の閾値と比較する流れを含む。対して、実施例2におけるセル電圧の異常検出方
法の手順においては、セル8毎のセル電圧と基準電圧との差と、所定の第2の閾値を比較した後、セル81―84のセル電圧の合計値と、蓄電池システム1全体の出力電圧との電圧差を所定の閾値と比較する流れを含む。
図5は、実施例2におけるセル電圧の異常検出方法の手順を示すフローチャートである。以下、図5を用いて、実施例1の図4に示すセル電圧の異常検出方法の流れと比較しつつ説明する。図5に示すS109及びS110については、図4に示すS101及びS102と同じであるため、説明を省略する。図4においては、まず比較判定部62が演算部61から情報を取得するが、図5においては、まず第2の比較判定部63が演算部61から情報を取得する。すなわち、演算部61が演算を実行した後、第2の比較判定部63が、演算部61が算出したセル8毎のセル電圧と基準電圧との差を、所定の第2の閾値と比較する(S111)。ここで、S111は、本発明における異常判定工程に相当する。第2の比較判定部63が、セル8毎のセル電圧と基準電圧との差が所定の第2の閾値未満である場合には(S111:no)、蓄電池ユニット5において異常が発生していないと判定して一連の流れが終了する。セル8毎のセル電圧と基準電圧との差が所定の第2の閾値以上である場合には(S111:yes)、次に比較判定部62が、演算部61が算出した電圧差を所定の閾値と比較する(S112)。ここで、S112は、本発明における比較判定工程に相当する。電圧差が所定の閾値以上である場合には(S112:yes)、比較判定部62が、計測回路9において異常が発生していると判定した(S113)後に、表示部7がその旨を発報し(S114)、一連の流れが終了する。図5に示すS113及びS114については、図4に示すS104及びS105と同じである。電圧差が所定の閾値未満である場合には(S112:no)、比較判定部62が、セル8のセル電圧において異常が発生していると判定した(S115)後に、表示部7がその旨を発報し(S116)、一連の流れが終了する。図5に示すS115及びS116については、図4に示すS107及びS108と同じである。
上述の通り、図5に示すフローチャートについて、電圧差を所定の閾値と比較する(S112)前に、セル8毎のセル電圧と基準電圧との差を、所定の第2の閾値と比較する(S111)ことで、セル8毎のセル電圧と基準電圧との差が所定の第2の閾値未満である場合には(S111:no)、第2の比較判定部63が、蓄電池ユニット5において異常が発生していないと判定するため、図4に示すフローチャートと比較して迅速に一連の流れが終了する場合がある。すなわち、比較判定部62における処置を実行せず、蓄電池ユニット5において異常が発生していないと判定できる場合がある。
なお、実施例2において、蓄電池システム1を含んで形成される分散型電源システム2の機能構成については、実施例1の図1と同じである。また、蓄電池システム1の機能構成については、実施例1の図2と同じである。また、セル81―84の各々のセル電圧の計測値が正常である場合と異常である場合の判定方法については、実施例1の図3と同じである。
<付記1>
一または直列に連結された複数のセル(81―84)を含んで形成される蓄電池システム(1)の異常検出方法であって、
前記蓄電池システムは、一または各々の前記セルの両端電圧を計測するための計測回路(91―94)を有し、
一または各々の前記セルの前記両端電圧を前記計測回路によって計測するとともに、蓄電池システム全体の出力電圧を計測する電圧計測工程(S101、S109)と、
前記蓄電池システム全体の出力電圧と、一または各々の前記セルの両端電圧の合計値との相違を算出する演算工程(S102、S110)と、
前記相違が所定程度であると判定した場合に、前記計測回路において異常が発生してい
ると判定する比較判定工程(S103、S112)と、を有する、セル電圧の異常検出方法。
一または直列に連結された複数のセル(81―84)を含んで形成される蓄電池システム(1)の異常検出方法であって、
前記蓄電池システムは、一または各々の前記セルの両端電圧を計測するための計測回路(91―94)を有し、
一または各々の前記セルの前記両端電圧を前記計測回路によって計測するとともに、蓄電池システム全体の出力電圧を計測する電圧計測工程(S101、S109)と、
前記蓄電池システム全体の出力電圧と、一または各々の前記セルの両端電圧の合計値との相違を算出する演算工程(S102、S110)と、
前記相違が所定程度であると判定した場合に、前記計測回路において異常が発生してい
ると判定する比較判定工程(S103、S112)と、を有する、セル電圧の異常検出方法。
<付記2>
一または直列に連結された複数のセル(81―84)を含んで形成される蓄電池システム(1)であって、
一または各々の前記セルに接続し、前記セルの両端電圧を計測するための計測回路(91―94)と、
一または各々の前記セルの前記両端電圧、及び全体の出力電圧を計測し、当該出力電圧と、一または各々の前記セルの両端電圧の合計値との相違を算出する演算部(61)と、
前記相違が所定程度である場合に、前記計測回路において異常が発生していると判定する比較判定部(62)と、を備える蓄電池システム(1)。
一または直列に連結された複数のセル(81―84)を含んで形成される蓄電池システム(1)であって、
一または各々の前記セルに接続し、前記セルの両端電圧を計測するための計測回路(91―94)と、
一または各々の前記セルの前記両端電圧、及び全体の出力電圧を計測し、当該出力電圧と、一または各々の前記セルの両端電圧の合計値との相違を算出する演算部(61)と、
前記相違が所定程度である場合に、前記計測回路において異常が発生していると判定する比較判定部(62)と、を備える蓄電池システム(1)。
1 :蓄電池システム
2 :分散型電源システム
21 :太陽光発電モジュール
22 :DC/DCコンバータ
23 :双方向DC/DCコンバータ
24 :直流バス
25、26 :電力センサ
3 :PCS
31 :制御部
32 :電力変換部
4 :負荷
5 :蓄電池ユニット
51 :出力回路
6 :演算装置
61 :演算部
62 :比較判定部
63 :第2の比較判定部
7 :表示部
81―84 :セル
91―94 :計測回路
2 :分散型電源システム
21 :太陽光発電モジュール
22 :DC/DCコンバータ
23 :双方向DC/DCコンバータ
24 :直流バス
25、26 :電力センサ
3 :PCS
31 :制御部
32 :電力変換部
4 :負荷
5 :蓄電池ユニット
51 :出力回路
6 :演算装置
61 :演算部
62 :比較判定部
63 :第2の比較判定部
7 :表示部
81―84 :セル
91―94 :計測回路
Claims (11)
- 一または直列に連結された複数のセルを含んで形成される蓄電池システムの異常検出方法であって、
前記蓄電池システムは、一または各々の前記セルの両端電圧を計測するための計測回路を有し、
一または各々の前記セルの前記両端電圧を前記計測回路によって計測するとともに、蓄電池システム全体の出力電圧を計測する電圧計測工程と、
一または各々の前記セルの両端電圧の合計値と、前記蓄電池システム全体の出力電圧との相違を算出する演算工程と、
前記相違が所定程度以上である場合に、前記計測回路において異常が発生していると判定する比較判定工程と、を有する、セル電圧の異常検出方法。 - 前記相違は、前記両端電圧の合計値と前記出力電圧との電圧差であり、
前記比較判定工程において、前記電圧差が所定の閾値以上である場合に、前記計測回路において異常が発生していると判定することを特徴とする、請求項1に記載のセル電圧の異常検出方法。 - 前記所定の閾値は、一の前記セルの前記両端電圧に所定の比率を乗じた値であることを特徴とする、請求項2に記載のセル電圧の異常検出方法。
- 前記比較判定工程において、前記電圧差が前記所定の閾値以上である場合に、前記計測回路において異常が発生している旨を発報する発報工程をさらに有する、請求項2または3に記載のセル電圧の異常検出方法。
- 少なくとも一の前記セルの前記両端電圧が異常であるか否かを判定する異常判定工程をさらに有し、
前記比較判定工程において、前記電圧差が前記所定の閾値未満であると判定した場合であって、且つ、前記異常判定工程において、任意の一のセルの両端電圧と、基準電圧との差が所定の第2閾値以上である場合に、当該任意の一のセルの両端電圧が異常であると判定することを特徴とする、請求項2から4のいずれか一項に記載のセル電圧の異常検出方法。 - 前記比較判定工程において、前記電圧差が前記所定の閾値未満である場合であって、且つ、前記異常判定工程において、前記任意の一のセルの両端電圧が異常であると判定した場合に、前記任意の一のセルの両端電圧において異常が発生している旨を発報する第2の発報工程をさらに有する、請求項5に記載のセル電圧の異常検出方法。
- 一または直列に連結された複数のセルを含んで形成される蓄電池システムであって、
一または各々の前記セルに接続し、前記セルの両端電圧を計測するための計測回路と、
一または各々の前記セルの前記両端電圧、及び全体の出力電圧を計測し、一または各々の前記セルの両端電圧の合計値と、当該出力電圧との相違を算出する演算部と、
前記相違が所定程度以上である場合に、前記計測回路において異常が発生していると判定する比較判定部と、を備える蓄電池システム。 - 前記相違は、前記両端電圧の合計値と前記出力電圧との電圧差であり、
前記比較判定部は、前記電圧差が所定の閾値以上である場合に、前記計測回路において異常が発生していると判定することを特徴とする、請求項7に記載の蓄電池システム。 - 前記所定の閾値は、一の前記セルの前記両端電圧に所定の比率を乗じた値であることを
特徴とする、請求項8に記載の蓄電池システム。 - 少なくとも一の前記セルの前記両端電圧が異常であるか否かを判定する第2の比較判定部をさらに有し、
前記比較判定部が、前記電圧差が前記所定の閾値未満である場合であって、且つ、前記第2の比較判定部が、任意の一のセルの両端電圧と、基準電圧との差が所定の第2閾値以上である場合に、前記第2の比較判定部は、当該任意の一のセルの両端電圧が異常であると判定することを特徴とする、請求項8または9に記載の蓄電池システム。 - 前記比較判定部が、前記電圧差が前記所定の閾値以上である場合に、
または、前記比較判定部が、前記電圧差が前記所定の閾値未満である場合であって、且つ、前記第2の比較判定部が、任意の一のセルの両端電圧と、基準電圧との差が所定の第2閾値以上である場合に、
前記計測回路において異常が発生している旨を発報する、
または、前記任意の一のセルの両端電圧において異常が発生している旨を発報する、発報手段を備えることを特徴とする、請求項8から10のいずれか一項に記載の蓄電池システム。
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