JP7149918B2 - 車両用接触回避支援装置 - Google Patents

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Description

本開示は、前方の障害物との接触回避を支援する車両用接触回避支援装置に関する。
運転者がステアリングホイールを操作するとき、操舵を行うにつれて運転者の手の角度や位置が変化するために、運転者の手にかかる負荷が大きくなるという問題があった。そこで、この負荷の軽減を目的とした操舵装置を本出願人は提案している(特許文献1)。この操舵装置では、運転者がステアリングホイールを把持する手の位置を、検出手段(例えば、カメラや、ステアリングホイールに設けられた圧電センサ及び舵角センサ)が検出する。ステアリングホイールの操舵反力を制御する制御装置は、検出された手の位置に応じ、ステアリングホイールの操舵角が大きくなるほど操舵反力が小さくなるように操舵反力を補正する。この操舵装置はステアバイワイヤ方式の運転操作装置にも電動パワーステアリングにも適用され得る。
特開2007-253640号公報
しかしながら、特許文献1記載の操舵装置では、検出手段が検出したステアリングホイールを把持する運転者の手の位置が、ステアリングホイールの操舵反力の設定のみにおいて考慮されており、操舵反力の設定以外には考慮されていない。
近年では、車両の接触事故を回避するために、車両前方の障害物を検出して障害物との衝突が予測される場合に制御装置が車両の運転に介入して接触回避を支援する車両用接触回避装置が開発されている。車両用接触回避装置では、制御装置が車両の制動や転舵に介入して接触回避を支援する。このように制御装置が接触回避を支援するために転舵制御を行うと、ステアリングホイールが運転者の意に反して回転する。
運転者の手がニュートラル位置にあるステアリングホイールの把持すべき適切な位置を把持している場合には、ステアリングホイールが運転者の意に反して回転しても、運転者の手にかかる負荷は小さい。一方、運転者の手がステアリングホイールの上記適切な位置を把持していても、ステアリングホイールが操舵されている場合、或いは、ステアリングホイールがニュートラル位置にあっても、運転者の手がステアリングホイールの不適切な位置を把持している場合には、ステアリングホイールが運転者の意に反して回転すると、運転者の手にかかる負荷が大きい。
本発明は、このような背景に鑑み、転舵制御による接触回避のための運転操作支援が行われたときに、運転者の手にかかる負担を軽減し得る車両用接触回避装置を提供することを課題とする。
このような課題を解決するために、本発明のある実施形態は、前方の障害物との接触回避を支援する車両用接触回避支援装置(1)であって、前記車両(2)の転舵輪(18)を転舵するための転舵アクチュエータ(20)を備え、ステアリングホイール(21)の操作に応じて前記転舵輪を転舵するステアリング装置(5)と、前記障害物の前記車両との相対位置を取得する相対位置取得センサ(10)と、前記相対位置に基づいて前記接触回避のための運転操作支援の要否を判定し、前記運転操作支援が必要であると判定したときに、前記障害物との接触を回避するように前記転舵アクチュエータの転舵量(δ)を制御する転舵制御(ST17)を実行するように構成された制御装置(15)と、前記ステアリングホイールに対する運転者の把持状態を検出する把持状態検出センサ(8)とを備え、前記制御装置は、前記転舵制御を実行するための制御モードとして正常モード(ST16)と制限モード(ST19、ST22、ST23、ST25)とを備え、前記把持状態に基づいて、選択的に前記制限モードで前記転舵制御を実行する。
この構成によれば、制御装置がステアリングホイールに対する運転者の把持状態に基づいて転舵制御を制限モードで実行するため、運転者の手にかかる負担を軽減するように接触回避のための運転操作を支援することができる。
好ましくは、前記制限モードは、前記転舵制御における転舵トルクを制限する制御モードである。
この構成によれば、制限モードでの転舵制御の実行時に、ステアリングホイールの転舵トルクが制限されるため、ステアリングホイールを把持する運転者の手が大きな転舵トルクで捻られることが抑制される。
好ましくは、前記制限モードは、前記転舵制御における転舵速度を制限する制御モードである。
この構成によれば、制限モードでの転舵制御の実行時に、ステアリングホイールの転舵速度が制限されるため、ステアリングホイールを把持する運転者の手が速い転舵速度で捻られることが抑制される。
好ましくは、前記制限モードは、前記転舵制御における転舵角を制限する制御モードである。
この構成によれば、制限モードでの転舵制御の実行時に、ステアリングホイールの舵角が制限されるため、ステアリングホイールを把持する運転者の手が大きな舵角へ捻られることが抑制される。
好ましくは、前記制御装置は、前記把持状態に基づいて、前記運転者が前記ステアリングホイールを両手で把持している両手把持状態、及び、前記運転者が前記ステアリングホイールを片手で把持している片手把持状態を識別し、前記片手把持状態を認識している場合(ST20:Yes)、前記制限モードにおける制限値を、前記両手把持状態を認識している場合(ST18:Yes)に比べて小さな値に設定する(制限値=L2,L3<L1)。
この構成によれば、片手把持状態を認識している場合は、両手把持状態を認識している場合に比べて小さな制限値のもとで制御装置が転舵制御を実行することにより、片手把持状態における運転者の手の負荷を軽減することができる。
好ましくは、前記制御装置は、前記片手把持状態を認識しているときに、前記ステアリングホイールを把持している前記運転者の手が右手であるか左手であるか、及び、前記運転者の手が把持している前記ステアリングホイールの位置に基づいて、前記ステアリングホイールを把持している前記手の、前記ステアリングホイールを操作し易い操作容易方向を識別し、前記転舵制御における転舵方向と前記手の前記操作容易方向とが一致する場合(ST21:Yes)、前記制限値を、前記転舵制御における転舵方向と前記手の前記操作容易方向とが一致しない場合(ST21:No)に比べて大きな値に設定する(制限値=L2>L3)。
この構成によれば、片手把持状態を認識しているときに、手の負荷が小さい側への転舵を手の負荷が大きい側への転舵に比べて大きな制限値のもとで制御装置が転舵制御を実行することにより、手の負荷を軽減しつつ確実に障害物との接触を回避することができる。
好ましくは、前記制御装置は、前記把持状態に基づいて、前記運転者が前記ステアリングホイールを把持していない手放し状態を更に識別し、前記両手把持状態又は前記片手把持状態を認識している場合(ST18:Yes、ST20:Yes)、前記制限値を、前記手放し状態を認識している場合(ST20:No)に比べて大きな値に設定する(制限値=L1~L3>L4)。
運転者がステアリングホイールを把持している場合は、保舵力が存在するためステアリングホイールが転舵されにくい。この構成によれば、運転者がステアリングホイールを把持している場合に、手放し状態に比べて大きな制限値のもとで制御装置が転舵制御を実行することにより、より確実に障害物との接触を回避することができる。
好ましくは、前記制御装置は、前記片手把持状態を認識している場合(ST20:Yes)、前記ステアリングホイールを介して前記運転者に前記ステアリングホイールの把持を促すべく、前記ステアリング装置に対する報知制御(ST24)を実行する。
この構成によれば、制御装置がステアリング装置に対する報知制御を実行することで、ステアリングホイールを介して運転者にステアリングホイールの把持を促すことができる。ここで、ステアリング装置に対する報知制御とは、ステアリング装置に設けられた振動装置に対する振動制御や、ステアリング装置に設けられた表示装置に対する点灯や点滅などの表示制御であってもよい。
好ましくは、前記報知制御は、前記転舵アクチュエータにより、所定の振幅をもって前記ステアリング装置を左右に周期的に動かし、前記ステアリングホイールを振動させる制御を含む。
この構成によれば、ステアリング装置の振動に伴うステアリングホイールの振動によって運転者に把持を促すことができる。
好ましくは、前記制御装置は、前記転舵制御における転舵方向と同じ方向への転舵速度が前記転舵制御における転舵方向と逆の方向への転舵速度に比べて大きくなるように、前記報知制御を実行する。
この構成によれば、報知制御において、制御装置が転舵方向と同方向については逆方向よりも早くステアリング装置及びステアリングホイールを動かすことで、運転者に把持を促すと同時に転舵方向を報知することができる。
このように本発明によれば、転舵制御による接触回避のための運転操作支援が行われたときに、運転者の手にかかる負担を軽減し得る車両用接触回避装置を提供することができる。
実施形態に係る車両用接触回避支援装置を搭載した車両のブロック図 図1に示されるモーション決定部のブロック図 図1に示される制御装置による接触回避支援処理のフローチャート 図3に示される運転操作支援処理のフローチャート 転舵モータへ流す電流の説明図
以下、図面を参照して、本発明に係る車両用接触回避支援装置の実施形態について説明する。
図1は実施形態に係る車両2用の接触回避支援装置1を搭載した車両2のブロック図である。図1に示されるように、接触回避支援装置1は車両2に搭載されており、車両2の車両前方の障害物との接触回避を支援する。車両2は、4輪自動車であり、推進装置3、ブレーキ装置4、ステアリング装置5、報知装置6、操作量センサ7、把持状態検出センサ8、車両状態検出センサ9、前方検知外界センサ10、後側方検知外界センサ11、路面状態取得センサ12及び、制御装置15を有している。車両2のシステムを構成する各構成は、CAN(Controller Area Network)等の通信手段によって信号伝達可能に互いに接続されている。
推進装置3は車両2に駆動力を付与する装置であり、例えば動力源及び変速機を含む。動力源はガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関及び電動機の少なくとも一方を有する。推進装置3は、発生する駆動力を左右の車輪に配分する公知の駆動力配分装置を備えている。ブレーキ装置4は車両2に制動力Fbを付与する装置であり、例えば各車輪に設けられたブレーキロータにパッドを押し付ける4つのキャリパ16(ブレーキキャリパ)と、キャリパ16に油圧を供給する電動シリンダを備えた制動アクチュエータ17とを含む。また制動アクチュエータ17は、ブレーキ装置4に発生させる制動力Fbを4つのキャリパ16に配分する公知の制動力配分装置(例えば、VSA油圧ユニット)を備えている。ブレーキ装置4はワイヤケーブルによって車輪の回転を規制するパーキングブレーキ装置を含んでもよい。
ステアリング装置5は転舵輪18(前輪)の転舵量である転舵角δを変えるための装置であり、例えば転舵輪18を転舵するラックアンドピニオン機構を備えた転舵機構19と、転舵機構19を駆動する転舵アクチュエータである転舵モータ20とを有する。ステアリング装置5は、ステアリングホイール21と転舵機構19とが機械的に連結され、転舵モータ20が操舵アシストモータとして機能する電動パワーステアリングであってよい。或いは、ステアリング装置5は、転舵機構19とステアリングホイール21とが機械的に連結されない、或いは連結されない状態をとり得るステアバイワイヤであってもよい。この場合、ステアリング装置5はステアリングホイール21に操舵反力を付与する操舵反力モータ22を更に有する。転舵輪18はステアリングホイール21の操舵に応じて転舵モータ20により転舵機構19を介して転舵され、ステアリングホイール21には転舵輪18の転舵状態に応じた操舵反力が操舵反力モータ22により付与される。ステアリングホイール21は、運転者のステアリング装置5に対する操作を受け付ける操舵操作部材である。
報知装置6は運転や車両状態に関する情報を光や音、振動によって運転者に報知するための装置であり、例えばインストルメントパネルやステアリングホイール21に設けられた表示装置、スピーカ、シートやステアリングホイール21を振動させる振動装置であってよい。ステアリングホイール21を振動させる振動装置は、転舵モータ20や操舵反力モータ22であってよい。推進装置3、ブレーキ装置4、ステアリング装置5及び報知装置6は、制御装置15によって制御される。
操作量センサ7は、運転者の運転操作量を検出するためのセンサであり、アクセルセンサ23、ブレーキセンサ24、操舵角センサ25及び操舵トルクセンサ26を有する。アクセルセンサ23は、アクセルペダル27に対する運転者による駆動操作量であるアクセル踏込量Ap(アクセル開度)を検出する。アクセルペダル27は、運転者の推進装置3に対する操作を受け付ける駆動操作部材である。ブレーキセンサ24は、ブレーキペダル28に対する運転者による制動操作量であるブレーキ踏力Pbをブレーキ液圧より検出する制動操作量検出センサである。ブレーキペダル28は、運転者のブレーキ装置4に対する操作を受け付ける制動操作部材である。操舵角センサ25は、ステアリングホイール21の操舵角であるステアリング舵角θsを検出する。操舵トルクセンサ26は、ステアリングホイール21の操舵トルクTsを検出する。
把持状態検出センサ8はステアリングホイール21に対する運転者の把持状態を検出するためのセンサであり、例えば車室内において運転者の正面に設けられ、ステアリングホイール21を把持する運転者の手の位置や角度を撮像するカメラを有する。また把持状態検出センサ8は、カメラに代えて、或いはカメラに加えて、ステアリングホイール21に設けられた圧電センサを有してもよい。カメラに代えて圧電センサが設けられる場合、運転者の手が把持するステアリングホイール21の位置を検出し得るように、ステアリングホイール21の全周に亘って複数の圧電センサが設けられるとよい。
車両状態検出センサ9は、車両2の速度を検出する車速センサ、及び、車両2の鉛直軸回りの角速度を検出するヨーレートセンサを含む。ヨーレートセンサは、例えばジャイロセンサである。また車両状態検出センサ9は、車両2の加速度を検出する加速度センサ、車両2の向きを検出する方位センサ等を含んでもよい。
前方検知外界センサ10は車両2の前方の障害物等の物体を検出し、車両2と障害物との相対位置を取得する相対位置取得センサである。後側方検知外界センサ11は車両2の側方及び後方の障害物等の物体を検出し、車両2と障害物との相対位置を取得する装置である。前方検知外界センサ10及び後側方検知外界センサ11はそれぞれ、車両2の周辺からの電磁波や光を捉えて車外の物体等を検出するセンサ、例えば、レーダ、ライダ(LIDAR)、及び車外カメラを含む。前方検知外界センサ10及び後側方検知外界センサ11は、その他、車外からの信号を受信して、車外の物体等を検出する装置であってもよい。
レーダはミリ波等の電波を車両2の周囲に発射し、その反射波を捉えることにより、物体の位置(距離及び方向)を取得する。レーダは車両2の任意の箇所に少なくとも1つ取り付けられればよい。好ましくは、前方検知外界センサ10は車両2の前方に向けて電波を照射する前方レーダを含み、後側方検知外界センサ11は車両2の後方に向けて電波を照射する後方レーダを含む。より好ましくは、後側方検知外界センサ11は、車両2の側方に向けて電波を照射する左右一対の側方レーダを含む。
ライダは赤外線等の光を車両2の周囲に照射し、その反射光を捉えることにより、物体の位置(距離及び方向)を取得する。ライダは車両2の任意の箇所に少なくとも1つ設けられればよい。好ましくは、前方検知外界センサ10は車両2の前方に向けて光を照射する前方ライダを含み、後側方検知外界センサ11は車両2の後方に向けて光を照射する後方ライダを含む。より好ましくは、後側方検知外界センサ11は、車両2の側方に向けて光を照射する左右一対の側方ライダを含む。
車外カメラは車両2の周囲に存在する物体(例えば、周辺車両や歩行者)や、ガードレール、縁石、壁、中央分離帯、道路の形状や道路に描かれた道路標示等を含む車両2の周囲を撮像する。車外カメラは、例えば、CCDやCMOS等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラであってよい。車外カメラは車両2の任意の箇所に少なくとも1つ設けられればよい。好ましくは、前方検知外界センサ10は車両2の前方を撮像する前方カメラを含み、後側方検知外界センサ11は車両2の後方を撮像する後方カメラを含む。より好ましくは、後側方検知外界センサ11は車両2の左右側方を撮像する一対の側方カメラを含む。車外カメラは、例えばステレオカメラであってもよい。
路面状態取得センサ12は車両2の走行路面の状態を取得するためのセンサである。路面状態取得センサ12は、例えば路面摩擦係数μを取得するために用いられる車輪速センサを含む。車輪速センサは各車輪に設けられ、路面摩擦係数μの推定に用いられる。操作量センサ7、把持状態検出センサ8、車両状態検出センサ9、前方検知外界センサ10、後側方検知外界センサ11及び路面状態取得センサ12は検出・取得結果を制御装置15に出力する。
制御装置15は、演算処理装置(CPU)、記憶装置(ROM、RAM等のメモリ)を備え、接触回避支援に必要な各種処理を実行するように構成されたコンピュータからなる電子制御装置(ECU)である。制御装置15が各種処理を実行するように構成されているとは、制御装置15を構成する演算処理装置(CPU)が、記憶装置(メモリ)から必要なデータ及びアプリケーションソフトウェアを読み取り、当該ソフトウェアに従って当該所定の演算処理を実行するようにプログラムされていることを意味する。制御装置15はプログラムに従って所定の演算処理をCPUで実行することで、接触回避のための各種車両制御、すなわち運転操作支援処理を実行する。制御装置15は1つのハードウェアとして構成されていてもよく、複数のハードウェアからなるユニットとして構成されていてもよい。
制御装置15は、機能部として、把持状態認識部31、オーバーライド判定部32、自車両状態判定部33、前方障害物認識部34、衝突危険判定部35、フリースペース認識部36、後側方障害物認識部37、路面摩擦係数推定部38及びモーション決定部39を有する。制御装置15の各機能部の少なくとも一部は、LSIやASIC、FPGA等のハードウェアによって実現されてもよく、ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせによって実現されてもよい。
把持状態認識部31は、把持状態検出センサ8の検出結果(把持状態)に基づいて、運転者のステアリング把持状態を認識する。具体的には、把持状態認識部31は、運転者が前記ステアリングホイール21を両手で把持している両手把持状態、運転者がステアリングホイール21を片手で把持している片手把持状態、及び、運転者がステアリングホイール21を把持していない手放し状態のいずれのステアリング把持状態かを識別する。
また把持状態認識部31は、両手把持状態を認識しているときに、少なくともカメラの画像を含む把持状態検出センサ8の検出結果に基づいて、ステアリングホイール21を把持している運転者の両手が正常な把持状態であるか異常な把持状態であるかを認識する。ここで正常な把持状態とは、左右の手がステアリングホイール21の適切な位置をしっかりと把持している状態である。異常な把持状態とは正常な把持状態以外の状態である。例えば、異常な把持状態は、左右の手がステアリングホイール21の適切な位置を把持しているが一方の手が指だけで把持している状態や、左右の手がステアリングホイール21を把持しているが適切でない位置を把持している状態である。なお、両手把持状態以外の状態、すなわち、片手把持状態及び手放し状態は異常な把持状態に含まれる。
また把持状態認識部31は、片手把持状態を認識しているときに、少なくともカメラの画像を含む把持状態検出センサ8の検出結果に基づいて、具体的には、ステアリングホイール21を把持している運転者の手が右手であるか左手であるか、及び、運転者の手が把持しているステアリングホイール21の位置に基づいて、ステアリングホイール21を把持している運転者の手の、ステアリングホイール21を操作し易い操作容易方向を識別する。例えば、運転者が右手でステアリングホイール21の右側のみを把持している場合は、右の肩関節の構造上、運転者は右方向に比べて左方向へステアリングホイール21を操作し易い(負荷が小さい)。このような場合には、把持状態認識部31は左方向を操作容易方向と認識する。一方、運転者がステアリングホイール21を左に操作し、右手でステアリングホイール21の左側のみを把持している場合や、直進走行中に運転者が右手でステアリングホイール21の上端近傍を把持している場合は、ステアリングホイール21を左方向へ更に操作するよりも右方向へ戻す操作の方が容易である(負荷が小さい)。このような場合には、把持状態認識部31は右方向を操作容易方向と認識する。
オーバーライド判定部32は、アクセル踏込量Ap、ブレーキ踏力Pb、ステアリング舵角θs及びその角速度、並びに、ステアリング把持状態に基づいて、制御装置15による接触回避支援制御の実行中(システム起動中)における運転者の操作介入(オーバーライド)の有無を判定する。オーバーライド判定部32は、運転者の操作介入として、アクセルオーバーライド、ブレーキオーバーライド及びステアリングオーバーライドを判定する。
自車両状態判定部33は、車速やヨーレート等に基づいて、自車の予測進行軌道を判定(推定)する。前方障害物認識部34は、前方検知外界センサ10の検出・取得結果に基づいて、前方の障害物を認識すると共に、この前方障害物の属性(車両、歩行者、構造物等)、相対位置(自車からの距離及び方角等)、相対速度等(以下、前方障害物情報という)を認識する。衝突危険判定部35は、自車両状態判定部33により判定された自車の予測進行軌道と、前方障害物認識部34により認識された前方障害物情報とに基づいて、自車が前方の障害物に衝突或いは接触する危険を判定する。具体的には、衝突危険判定部35は、自車の前方障害物との衝突可能性の有無、衝突可能性がある場合の衝突方向、TTC(Time To Collision:衝突余裕時間)、ラップ率(自車が走路上を走行した場合に衝突する前方障害物とのオーバーラップ量を自車の全幅で除した値)等を判定する。
フリースペース認識部36は、前方検知外界センサ10の検出・取得結果に基づいて、前方の白線(路面状の道路標示)、対向車、路側構造物、歩行者、路肩等を認識し、フリースペース(自車が占有し得る空きスペース)を認識する。後側方障害物認識部37は、後側方検知外界センサ11の検出・取得結果に基づいて、隣車線、後方及び側方の物体、路側構造物等を認識する。また後側方障害物認識部37は、後方及び側方の物体(以下、後側方障害物という)の属性(車両、歩行者、構造物等)、相対位置(自車からの距離及び方角等)、相対速度等(以下、後側方障害物情報という)を認識する。
路面摩擦係数推定部38は、路面状態取得センサ12の取得結果に基づいて、路面摩擦係数μを推定する。例えば路面摩擦係数推定部38は、制御装置15が制動アクチュエータ17を作動させて左右の後輪に制動力Fbを発生させたときに、左右の前輪と左右の後輪の車輪速度の相違に応じて路面摩擦係数μを推定する。路面摩擦係数推定部38は公知の他の方法を用いて路面摩擦係数μを推定してもよい。
モーション決定部39は、把持状態認識部31の識別結果(以下、単に把持状態という)、オーバーライド判定部32の判定結果(オーバーライド)、衝突危険判定部35の判定結果(以下、衝突危険判定という)、フリースペース認識部36の識別結果(以下、フリースペース情報という)、後側方障害物認識部37の識別結果のうちの後側方障害物、及び、路面摩擦係数推定部38の推定結果(路面摩擦係数μ)に基づいて、前方障害物との接触回避を支援すべく、推進装置3、ブレーキ装置4、ステアリング装置5及び報知装置6の動作を制御する。
すなわち、モーション決定部39は、前方障害物の相対位置等に基づく前方障害物との衝突危険判定に基づいて、接触回避のための運転操作支援の要否を判定し、運転操作支援が必要であると判定したときに、前方障害物との接触を回避するように所定の演算により推進装置3、ブレーキ装置4、ステアリング装置5及び報知装置6に対する指示値を算出し、指示信号を出力する。
図2は図1に示されるモーション決定部39のブロック図である。図2に示されるように、モーション決定部39は、制動回避限界距離演算部41、制動力指示演算部42、接触回避軌道演算部43、転舵角指示演算部44、転舵回避による前方接触危険判定部45、転舵回避による後方接触危険判定部46、及び、最終指示演算部47を有する。
制動回避限界距離演算部41は、衝突危険判定及び路面摩擦係数μに基づいて、前方障害物に対する車両2の接触を車両2の所定の制動動作により回避するために必要な相対距離である制動回避限界距離を算出する。制動力指示演算部42は、制動回避限界距離及び車速に基づいて求められる減速度及び、減速度に車両2の質量を乗じて求められる制動力Fbを算出し、ブレーキ装置4に発生させるべき制動力Fbの指示値を算出する。
接触回避軌道演算部43は、衝突危険判定及び路面摩擦係数μに基づいて、前方障害物に対する車両2の接触を車両2の所定の転舵動作により回避するためにとるべき接触回避軌道を算出する。転舵角指示演算部44は、接触回避軌道に応じた転舵動作に必要な転舵角δの指示値を算出する。
転舵回避による前方接触危険判定部45は、接触回避軌道演算部43により算出された接触回避軌道及び、フリースペース情報に基づいて、接触回避軌道をとるための転舵動作によって前方障害物との接触を回避(すなわち、転舵回避)した際に、自車が他の前方障害物と接触する危険を判定する。転舵回避による後方接触危険判定部46は、接触回避軌道演算部43により算出された接触回避軌道及び、後側方障害物情報に基づいて、転舵回避した際に、自車が後方及び側方の障害物と接触する危険を判定する。
最終指示演算部47は、駆動動作による接触回避のための駆動力の指示値、制動動作による接触回避のための制動力Fbの指示値、転舵動作による接触回避のための転舵角δの指示値、転舵回避による前方障害物との接触危険判定、及び、転舵回避による後側方障害物との接触危険判定に基づいて、接触回避のための運転操作支援の要否を判定する。また最終指示演算部47は、運転操作支援が必要であると判定する場合に、実行する制御を選択し、推進装置3、ブレーキ装置4、ステアリング装置5及び報知装置6に対する最終的な指示値を算出し、指示信号(駆動指示、制動指示、操舵指示、警報指示)を出力する各種制御を実行する。
具体的には、最終指示演算部47は推進装置3の駆動力配分装置に対し、推進装置3が発生する駆動力を左右の車輪に配分する駆動力配分制御を実行する。最終指示演算部47はブレーキ装置4の制動アクチュエータ17に対し、ブレーキペダル28のブレーキ踏力Pbに関わらずに所定の制動力Fbを発生させる制動力制御を実行する。また最終指示演算部47は制動アクチュエータ17の制動力配分装置に対し、制動アクチュエータ17に発生させる所定の制動力Fbを各車輪に設けられたキャリパ16に配分する制動力配分制御を実行する。以下、駆動力配分制御及び制動力配分制御を併せたものを制・駆動力配分制御という。最終指示演算部47はステアリング装置5の転舵モータ20に対し、ステアリング舵角θsに関わらずに所定の転舵角δを実現させる転舵角制御を実行する。最終指示演算部47は報知装置6に対し、運転者に対する報知を行わせる報知制御を実行する。
次に、このように構成された制御装置15による接触回避支援の手順について説明する。図3は図1に示される制御装置15による接触回避支援処理のフローチャートである。制御装置15は図3に示される接触回避支援処理を所定の制御周期で繰り返す。図3に示されるように、接触回避支援処理において、制御装置15は、前方検知外界センサ10の検出・取得結果に基づいて、車両2と前方障害物との相対位置を取得する相対位置取得処理を行う(ステップST1)。また制御装置15は、操作量センサ7や把持状態検出センサ8、車両状態検出センサ9、後側方検知外界センサ11、路面状態取得センサ12等の各種センサの検出・取得値を取得する各種センサ値取得処理を行う(ステップST2)。
続いて、制御装置15は、少なくとも前方障害物の相対位置に基づく前方障害物との衝突危険判定等に基づいて、接触回避のための運転操作支援の要否を判定する要否判定処理を行う(ステップST3)。ステップST3で運転操作支援が不要であると判定した場合、制御装置15は本ルーチンを終了して上記手順を繰り返す。一方、ステップST3で運転操作支援が必要であると判定した場合、制御装置15は運転操作支援処理を実行する(ステップST4)。
図4は図3に示される運転操作支援処理のフローチャートである。制御装置15は図4に示される運転操作支援処理を所定の制御周期で繰り返す。図4に示されるように、運転操作支援処理において、制御装置15は制動動作のみで前方障害物との接触を回避可能であるか否かを判定する(ステップST11)。具体的には、制御装置15は、相対位置を含む前方障害物情報に基づいて、制動動作のみで前方障害物との接触を回避可能であるか否かを判定する。制動動作のみで接触回避可能と判定した場合(ST11:Yes)、制御装置15はブレーキ装置4に発生させるべき制動力Fb(例えば、路面摩擦係数μに応じた最大制動力)を指示信号として出力する制動制御を実行し(ステップST12)、上記手順を繰り返す。制動動作のみで接触を回避不可能と判定した場合(ST11:No)、制御装置15は転舵動作により接触を回避するためにとるべき接触回避軌道を算出する(ステップST13)。
続いて制御装置15は、把持状態認識部31によってステアリングホイール21に対する運転者の把持状態を認識する(ステップST14)。具体的には、制御装置15は、両手把持状態、片手把持状態及び手放し状態のいずれかを識別する。また制御装置15は、運転者の把持状態が正常な把持状態か異常な把持状態かを識別する。更に制御装置15は、片手把持状態を認識した場合には、把持状態認識部31が、ステアリングホイール21を把持している運転者の手が右手であるか左手であるか、及び、ステアリングホイール21を把持している運転者の手の操作容易方向を識別する。
その後、制御装置15は運転者の把持状態が正常な把持状態か否かを判定し(ステップST15)、ステップST15で正常な把持状態と判定した場合には(Yes)、転舵制御における制限値を設けない(ステップST16)。言い換えれば、制御装置15は転舵制御における制限値を設けない正常モード(通常モード)を選択する。そして制御装置15は、制限値のない正常モードで転舵制御を実行し(ステップST17)、ステップST12に処理を進めて上記手順を繰り返す。
制限値は、本実施形態では転舵制御における転舵トルクの制限値(上限値)である。つまり、制御装置15は、ステップST13で算出した接触回避軌道に沿って車両2を走行させるために必要な転舵角δを目標値として、例えばPID制御により転舵モータ20に流す電流をフィードバック制御する。このとき、正常モードでは転舵モータ20に流す電流値に制限がかけられない。従って、制御装置15は転舵モータ20に定格電流を最大値として流し、このとき転舵モータ20は定格トルクを出力する。
ステップST15で異常な把持状態と判定した場合(No)、制御装置15は続いて運転者の把持状態が両手把持状態であるか否かを判定する(ステップST18)。ステップST18で両手把持状態と判定した場合には(Yes)、制御装置15は転舵制御における制限値として第1制限値L1を設定する(ステップST19)。言い換えれば、制御装置15は転舵制御に対して制限値を設けた制限モードを選択する。第1制限値L1は定格電流以下の値の転舵トルクの上限値である。そして制御装置15は、第1制限値L1を設けた制限モードで転舵制御を実行し(ステップST17)、ステップST12に処理を進めて上記手順を繰り返す。
このように両手把持状態であっても、異常な把持状態を認識している場合(ST15:No)、制御装置15は転舵制御に対して制限値(L1)を設けて転舵制御を実行する。これにより、異常な把持状態のときに、接触回避のための転舵制御によって運転者の手が受ける負荷が軽減される。
ステップST18で両手把持状態でないと判定した場合(No)、制御装置15は続いて運転者の把持状態が片手把持状態であるか否かを判定する(ステップST20)。ステップST20で片手把持状態と判定した場合には(Yes)、制御装置15は次に、転舵制御における転舵方向とステアリングホイール21を把持する手の操作容易方向とが一致するか否かを判定する(ステップST21)。ステップST21で両方向が一致する場合(Yes)、制御装置15は転舵制御における制限値として第2制限値L2を設定する(ステップST22)。言い換えれば、制御装置15は第2制限値L2を有する制限モードを選択する。第2制限値L2は第1制限値L1よりも小さな値である(L2<L1)。一方、ステップST21で両方向が一致する場合(Yes)、制御装置15は転舵制御における制限値として第3制限値L3を設定する(ステップST23)。言い換えれば、制御装置15は第3制限値L3を有する制限モードを選択する。第3制限値L3は第2制限値L2よりも小さな値である(L3<L2)。
ステップST22又はステップST23の後、制御装置15は、報知制御を実行する(ステップST24)。具体的には、制御装置15は、ステアリングホイール21を把持するように光や音によって運転者に報知するように報知装置6を制御する。また制御装置15は、ステアリングホイール21を介して運転者にステアリングホイール21の把持を促すべく、ステアリング装置5に対する報知制御を実行する。より具体的には、制御装置15は、所定の振幅をもって転舵機構19を左右に周期的に動かし、ステアリングホイール21を振動させるように転舵モータ20を制御する制御信号を生成する。所定の振幅は、例えば、転舵輪18が転舵されない程度に小さな振幅であってよい。
転舵モータ20に対する報知制御の制御信号は、図5(A)に示されるように、転舵制御の電流値に付加(重畳)されるべき略正弦波状或いは鋸歯状の電流指示信号である。本実施形態では、制御装置15は、転舵制御における転舵方向と同じ方向への転舵速度が転舵制御における転舵方向と逆の方向への転舵速度に比べて大きくなるように、制御信号を生成する。具体的には、図5(B)に示されるように、接触回避のための転舵制御における電流指示値と同じ極性の側の指示値は大きく(トルクが大きく、動きが速い)且つ短く、転舵制御における電流指示値と逆の極性の側の指示値は小さく(トルクが小さく、動きが遅い)且つ長くなるように制御信号を生成する。
続けて制御装置15は、第2制限値L2又は第3制限値L3を設けた制限モードで転舵制御を実行し(ステップST17)、ステップST12に処理を進めて上記手順を繰り返す。ステアリング装置5に対する報知制御の電流指示信号は、図5(C)に示されるように、制限モードでの転舵制御の電流指示信号に付加される。すなわち、ステアリング装置5に対する報知制御は転舵制御と共に実行される。
このように片手把持状態を認識している場合(ST20:Yes)、制御装置15が制限モードにおける制限値を、両手把持状態を認識している場合(ST18:Yes)に比べて小さな値に設定して(制限値=L2,L3<L1)ステップST17で転舵制御を実行することにより、片手把持状態における運転者の手が転舵制御によって受ける負荷が軽減される。
また、片手把持状態を認識しているときに、転舵制御における転舵方向と手の操作容易方向とが一致する場合(ST21:Yes)、制御装置15は制限値を、転舵制御における転舵方向と手の操作容易方向とが一致しない場合(ST21:No)に比べて大きな値に設定して(制限値=L2>L3)ステップST17で転舵制御を実行する。これにより、片手把持状態が認識されているときに、転舵制御によって受ける手の負荷の軽減と、障害物との接触の確実な回避とが共に達成される。
ステップST20で片手把持状態でないと判定した場合(No)、すなわち手放し状態と判定した場合、制御装置15は転舵制御における制限値として第4制限値L4を設定する(ステップST25)。言い換えれば、制御装置15は第4制限値L4を有する制限モードを選択する。第4制限値L4は第3制限値L3よりも小さな値である(L4<L3)。そして制御装置15は、第4制限値L4を設けた制限モードで転舵制御を実行し(ステップST17)、ステップST12に処理を進めて上記手順を繰り返す。
運転者がステアリングホイール21を把持している場合は、保舵力が存在するためステアリングホイール21が転舵されにくい。そのため、制御装置15はこのように、両手把持状態又は片手把持状態を認識している場合(ST18:Yes、ST20:Yes)、制限値を、手放し状態を認識している場合(ST20:No)に比べて大きな値に設定して(制限値=L1~L3>L4)ステップST17で転舵制御を実行する。これにより、車両2の障害物との接触がより確実に回避される。
以上のように、制御装置15は、ステアリングホイール21に対する運転者の把持状態に基づいて、ステップST19や、ステップST22、ステップST23、ステップST25で制限モードを選択してステップST17で転舵制御を実行する。従って、図1のステップST3で運転操作支援が必要であると判定したときに(Yes)、制御装置15は、運転者の手にかかる負担を軽減するように転舵制御を実行して接触回避のための運転操作を支援することができる。
上記のようにステップST19や、ステップST22、ステップST23、ステップST25で選択する制限モードでは、制御装置15は転舵制御における転舵トルクを制限する。つまり、制限モードは転舵制御における転舵トルクを制限する制御モードである。これにより、制限モードでの転舵制御の実行時(ST17)に、ステアリングホイール21の転舵トルクが制限されるため、ステアリングホイール21を把持する運転者の手が大きな転舵トルクで捻られることが抑制される。
また制御装置15は、片手把持状態を認識している場合(ST20:Yes)、ステアリングホイール21を介して運転者にステアリングホイール21の把持を促すべく、ステップST24でステアリング装置5に対する報知制御を実行する。これにより、制御装置15はステアリングホイール21を介して運転者にステアリングホイール21の把持を促すことができる。
上記のように報知制御は、転舵モータ20により、所定の振幅をもってステアリング装置5を左右に周期的に動かし、ステアリングホイール21を振動させる制御を含む。これにより、ステアリング装置5の振動に伴うステアリングホイール21の振動によって運転者に把持を促すことができる。なお、ステアリング装置5に対する報知制御は、ステアリング装置5に対する振動制御だけでなく、ステアリング装置5に設けられた表示装置に対する点灯や点滅などの表示制御等を含んでいてもよい。
この報知制御において、上記のように制御装置15は、転舵制御における転舵方向と同じ方向への転舵速度を、転舵制御における転舵方向と逆の方向への転舵速度に比べて大きくする。すなわち、報知制御において、制御装置15は転舵方向と同方向については逆方向よりも早くステアリング装置5及びステアリングホイール21を動かす。これにより、運転者に把持を促すと同時に転舵方向を報知することができる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。
例えば、上記実施形態では、ステップST18や、ステップST21、ステップST22、ステップST24で選択する制限モードにおいて、制御装置15は転舵制御における転舵トルクを制限しているが、転舵制御における転舵速度を制限してもよい。つまり、制限モードは転舵制御における転舵速度を制限する制御モードであってもよい。この構成により、制限モードでの転舵制御の実行時(ST17)に、ステアリングホイール21の転舵速度が制限されるため、ステアリングホイール21を把持する運転者の手が速い転舵速度で捻られることが抑制される。
或いは、ステップST18や、ステップST21、ステップST22、ステップST24で選択する制限モードにおいて、制御装置15が転舵制御における転舵角δを制限してもよい。つまり、制限モードは転舵制御における転舵角δを制限する制御モードであってもよい。この構成により、制限モードでの転舵制御の実行時(ST17)に、ステアリングホイール21の舵角が制限されるため、ステアリングホイール21を把持する運転者の手が大きな舵角へ捻られることが抑制される。
この他、各部材や部位の具体的構成や配置、数量、手順など、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば適宜変更することができる。一方、上記実施形態に示した各構成要素は必ずしも全てが必須ではなく、適宜選択することができる。
1 接触回避支援装置
2 車両
5 ステアリング装置
8 把持状態検出センサ
10 前方検知外界センサ(相対位置取得センサ)
15 制御装置(コンピュータ)
17 制動アクチュエータ
18 転舵輪
20 転舵モータ(転舵アクチュエータ)
21 ステアリングホイール
31 把持状態認識部
L1 第1制限値(制限モード)
L2 第2制限値(制限モード)
L3 第3制限値(制限モード)
L4 第4制限値(制限モード)
δ 転舵角(転舵量)

Claims (7)

  1. 前方の障害物との接触回避を支援する車両用接触回避支援装置であって、
    前記車両の転舵輪を転舵するための転舵アクチュエータを備え、ステアリングホイールの操作に応じて前記転舵輪を転舵するステアリング装置と、
    前記障害物の前記車両との相対位置を取得する相対位置取得センサと、
    前記相対位置に基づいて前記接触回避のための運転操作支援の要否を判定し、前記運転操作支援が必要であると判定したときに、前記障害物との接触を回避するように前記転舵アクチュエータの転舵量を制御する転舵制御を実行するように構成された制御装置と、
    前記ステアリングホイールに対する運転者の把持状態を検出する把持状態検出センサとを備え、
    前記制御装置は、前記転舵制御を実行するための制御モードとして正常モードと制限モードとを備え、前記制限モードは、前記転舵制御における転舵トルク、転舵速度及び転舵角のいずれか1つについて、制限値を設定するものであり、
    前記制御装置は、前記転舵制御による前記接触回避のための前記運転操作支援が行われたときに、前記運転者の前記把持状態が所定の正常な把持状態か否かを判定し、前記正常な把持状態ではないと判定された場合に、前記制限モードで前記転舵制御を実行することを特徴とする車両用接触回避支援装置。
  2. 前記制御装置は、前記把持状態に基づいて、前記運転者が前記ステアリングホイールを両手で把持している両手把持状態、及び、前記運転者が前記ステアリングホイールを片手で把持している片手把持状態を識別し、前記片手把持状態を認識している場合、前記制限モードにおける前記制限値を、前記両手把持状態を認識している場合に比べて小さな値に設定することを特徴とする請求項に記載の車両用接触回避支援装置。
  3. 前記制御装置は、前記片手把持状態を認識しているときに、前記ステアリングホイールを把持している前記運転者の手が右手であるか左手であるか、及び、前記運転者の手が把持している前記ステアリングホイールの位置に基づいて、前記ステアリングホイールを把持している前記手の、前記ステアリングホイールを操作し易い操作容易方向を識別し、前記転舵制御における転舵方向と前記手の前記操作容易方向とが一致する場合、前記制限値を、前記転舵制御における転舵方向と前記手の前記操作容易方向とが一致しない場合に比べて大きな値に設定することを特徴とする請求項に記載の車両用接触回避支援装置。
  4. 前記制御装置は、前記把持状態に基づいて、前記運転者が前記ステアリングホイールを把持していない手放し状態を更に識別し、前記両手把持状態又は前記片手把持状態を認識している場合、前記制限値を、前記手放し状態を認識している場合に比べて大きな値に設定することを特徴とする請求項又は請求項に記載の車両用接触回避支援装置。
  5. 前記制御装置は、前記片手把持状態を認識している場合、前記ステアリングホイールを介して前記運転者に前記ステアリングホイールの把持を促すべく、前記ステアリング装置に対する報知制御を実行することを特徴とする請求項~請求項のいずれかに記載の車両用接触回避支援装置。
  6. 前記報知制御は、前記転舵アクチュエータにより、所定の振幅をもって前記ステアリング装置を左右に周期的に動かし、前記ステアリングホイールを振動させる制御を含むことを特徴とする請求項に記載の車両用接触回避支援装置。
  7. 前記制御装置は、前記転舵制御における転舵方向と同じ方向への転舵速度が前記転舵制御における転舵方向と逆の方向への転舵速度に比べて大きくなるように、前記報知制御を実行することを特徴とする請求項に記載の車両用接触回避支援装置。
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