JP7149588B2 - 引戸装置 - Google Patents
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Description
例えば、下記特許文献1には、引戸の上部に間隔を空けて設けられたローラユニットを案内する二本の案内レールに直線レールと斜め方向に伸びる引込みレールとを設け、閉じた状態の引戸の表面と壁面とをフラットにできる引戸具が開示されている。また、この引戸具は、引戸の下部の端部にブラケットを介して取り付けられ底面に略L字形の案内溝を有する案内体の案内溝に挿入される第一のピン体と、引戸の底面に形成された幅方向に細長く伸びる引戸溝に挿入される第二のピン体と、を備えた構成とされている。
また、下記特許文献2には、閉成時には二枚の引き戸の表面が面一となり、開成時には開成された引き戸が他方の引き戸の前面へ重複するように開成されるように吊り下げられた引き戸の下部の前後への振れを防止する振れ止め装置が開示されている。この振れ止め装置は、引き戸の下方において、上レールの傾斜部と平行に摺動するスライダーの先端部に、引き戸下面のガイド溝内にスライド自在に係合するガイドピンを設けた構成とされている。
また、上記特許文献2に記載された振れ止め装置では、引き戸が閉成位置から開成側に移動する際に、ガイド溝内をスライド自在とされたガイドピンがガイド溝の端部から戸幅方向に相対的に移動し易くなる懸念がある。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、以下の実施形態では、本実施形態に係る引戸装置を施工した状態を基準として上下方向等の方向を説明する。
本実施形態に係る引戸装置1は、図1(a)~(c)及び図2に示すように、壁体3に設けられた出入口6を開閉する引戸パネル10と、壁体3の壁面3aに沿うように配され、引戸パネル10の上端側をガイドする上レール30と、を備えている。また、引戸装置1は、図6に示すように、閉鎖位置の引戸パネル10の戸尻側端部近傍に位置するように設けられ、引戸パネル10の下端側をガイドする下端ガイド部材20を備えている。なお、図1及び図5では、下端ガイド部材20の図示を省略している。また、下端ガイド部材20の具体的構成については後述する。
壁体3は、住居等の建物内を区画する間仕切壁であってもよく、どのような壁でもよい。図1(a)に示すように、この壁体3の壁厚方向一方側の壁面3aに沿うように全開位置の引戸パネル10が配される。なお、この壁体3の全開位置の引戸パネル10が沿わせられる壁面3aに対面した状態を基準として手前側を前方として前後方向を説明する場合がある。また、引戸装置1は、この壁体3の手前側空間が廊下等の比較的に小さい空間に配設されるものでもよく、種々の箇所に設置されるものでもよい。
上レール30は、引戸パネル10の上端側の被ガイド部材11,15を、壁面3aと平行状にガイドする直線部36a,40a及び出入口6の部位において壁面3aに対して交差するように斜め戸厚方向にガイドする斜行部36b,40bを有している。
戸先側被ガイド部材11のランナー本体12には、後記する戸先側ガイド部36の案内片部38上を走行するように上レール30の溝幅方向に沿う軸回りに回転自在とされた片輪状の転動体13が設けられている。この転動体13は、ランナー本体12の反壁面側(前方側)の側面に付設状に設けられている。また、このランナー本体12の壁面3a側の側面は、平坦面状とされている。
また、図3(a)に示すように、戸先側被ガイド部材11のランナー本体12の下面側に、上下方向に沿う軸回りに回転自在とされた被ガイドローラー14を設けた構成としている。この被ガイドローラー14は、図4(a)に示すように、戸厚方向で戸厚方向略中心部に位置するように設けられている。また、本実施形態では、ランナー本体12の下面側に、支持部11aから溝長手方向に等間隔を空けて一対の被ガイドローラー14,14を設けた構成としている(図3(a)参照)。
また、図2及び図5(a)に示すように、戸尻側被ガイド部材15のランナー本体16の上面側に、上下方向に沿う軸回りに回転自在とされた被ガイドローラー18を設けた構成としている。この被ガイドローラー18は、図4(b)に示すように、戸厚方向で戸厚方向略中心部に位置するように設けられている。また、本実施形態では、ランナー本体16の上面側に、支持部15aから溝長手方向に等間隔を空けて一対の被ガイドローラー18,18を設けた構成としている。
この上レール30の戸先側ガイド部36には、前側側壁部37の下端部から壁面3a側に向けて突出し、戸先側被ガイド部材11の転動体13が走行する案内片部38が設けられている。また、上レール30の戸尻側ガイド部40には、壁側側壁部41の下端部から反壁面側に向けて突出し、戸尻側被ガイド部材15の転動体17が走行する案内片部42が設けられている。
戸先側ガイド部36の直線部36aと戸尻側ガイド部40の直線部40aとは、壁厚方向で壁体3の一方側(手前側)の壁面3aに沿うように、かつ平行状に配される構成とされている。戸先側ガイド部36の直線部36aの戸先側端部には、斜行部36bが連なるように設けられている。戸尻側ガイド部40の直線部40aの戸先側端部には、斜行部40bが連なるように設けられている。戸先側ガイド部36の斜行部36bと戸尻側ガイド部40の斜行部40bとは、図5(b)に示すように、互いに平行状に設けられている。これらの斜行部36b,40bの先端部に各ランナー本体12,16が位置した状態が引戸パネル10の閉鎖位置とされる(図1(c)及び図5(c)参照)。
また、これら戸先側対向壁部47及び突片部48の直線部は、溝長手方向に見て、戸尻側ガイド部40の直線部40aの壁側側壁部41及び案内片部42と略一致するように設けられている。また、本実施形態では、図2に示すように、戸先側ガイド部36の斜行部36bの底壁部34を含む部位を、他の部位とは別体とされた部材を接合した構成としている。
また、本実施形態では、戸尻側ガイド部40の斜行部40bの壁側側壁部41に平行状にかつ対向するように配された戸尻側対向壁部44を設けた構成としている。この戸尻側対向壁部44は、直線状の底壁部32から斜め戸厚方向に分岐するように設けられた戸尻側の斜行部の底壁部33の反壁面側の端部から垂れ下がるように設けられている。また、この戸尻側対向壁部44の下端部には、案内片部42に向けて突出するように突片部45が設けられている。
これら戸尻側対向壁部44及び突片部45は、戸尻側ガイド部40の斜行部40bの壁側側壁部41及び案内片部42とそれぞれ略平行状となるように設けられている。
また、本実施形態では、戸尻側被ガイド部材15のランナー本体16に、支持部15aから溝長手方向に等間隔を空けて一対の被ガイドローラー18,18を設けた構成としている。従って、直線部40aにおける直進性を向上させることができ、また、コーナー部において円滑に方向転換させることができる。
なお、図例では、上レール30の戸尻側端部及び戸尻側の斜行部40bの先端部を溝長手方向に沿って開口させた例を示しているが、適宜の封止部材を設けるようにしてもよい。
また、上記のような構成とされた上レール30は、天井側の適宜の固定対象にねじ等の固着具や適宜の固定具を介して固定されるものでもよい。また、上レール30の固定対象としては、開口枠を構成する上枠でもよく、天井パネルや天井下地でもよい。
また、上レール30の適所に、引戸パネル10を全開位置及び閉鎖位置に規制する適宜のキャッチ機構や、引戸パネル10を閉鎖側に助勢する助勢機構、全開側や閉鎖側に移動する引戸パネル10を減速させる緩衝機構等を設けた構成としてもよい。
全開位置とされた引戸パネル10を閉鎖側に移動させれば、図1(b)及び図5(a)、(b)に示すように、戸先側被ガイド部材11の転動体13が戸先側ガイド部36の直線部36aの案内片部38上を走行する。また、戸尻側被ガイド部材15の転動体17が戸尻側ガイド部40の直線部40aの案内片部42上を走行する。
そして、更に引戸パネル10を閉鎖側に移動させ、各ランナー本体12,16が直線部36a,40aと斜行部36b,40bとのコーナー部を介して斜行部36b,40bに至れば、引戸パネル10が戸厚方向斜め後方側となる出入口6側に向けて移動する。
そして、各ランナー本体12,16が斜行部36b,40bの先端部に至れば、図1(c)及び図5(c)に示すように、引戸パネル10が閉鎖位置となる。本実施形態では、閉鎖位置において引戸パネル10の手前側に向く面と壁面3aとが概ね同一平面状となる構成としている。図例では、閉鎖位置の引戸パネル10の手前側に向く面が壁面3aよりも僅かに手前側に位置する構成とした例を示しているが、このような態様に限られない。
また、閉鎖位置とされた引戸パネル10を開放側に移動させれば、上記とは概ね逆、つまり、各ランナー本体12,16が斜行部36b,40b及びコーナー部を経て直線部36a,40aに至り、全開位置となる。
また、下端ガイド部材20は、閉鎖位置の引戸パネル10の戸尻側端部近傍に位置するように設けられ、閉鎖位置と全開位置との間を移動する引戸パネル10の被ガイド溝7にガイド部29が挿入された状態とされる。従って、案内体の案内溝及び引戸溝に挿入されていない状態のピン体が床部から突出し、引戸の下部の端部から案内体が突出する構成とされたようなものと比べて、下端ガイド部材20が障害になるようなことを抑制することができ、また、見栄えを向上させることができる。
また、被ガイド溝7は、戸幅方向に延びるように概ね全長に亘って設けられている。図例では、戸尻側端部の保持部8が設けられた部位から戸先側端面において開口させるように被ガイド溝7を設けた例を示している。なお、このような態様に代えて、被ガイド溝7を戸先側端面において開口させていない構成としてもよい。
また、被ガイド溝7は、戸厚方向略中心に位置するように設けられている。また、図例では、被ガイド溝7を、溝長手方向に見て、略方形溝状とした例を示している。
本実施形態では、保持部8は、上下方向に軸方向を沿わせた略円柱状のガイド部29を、同軸回りに回転自在に保持する構成とされている。また、保持部8は、ガイド部29を受け入れる受入凹所9を区画するように戸厚方向に間隔を空けて設けられた一対の保持片部8a,8aを備えている。
一対の保持片部8a,8aは、ガイド部29を戸厚方向両側から挟むように保持する構成とされている。これら保持片部8a,8aは、戸尻側から戸先側に向けて延びるように設けられ、延出方向途中部位から延出方向先端部に向かうに従い互いに近接するように設けられている。これら保持片部8a,8aの先端部間の戸厚方向に沿う寸法は、ガイド部29の外径よりも小とされている。また、これら保持片部8a,8aの先端部には、これらに対して相対的に移動するガイド部29を受入凹所9に受け入れ易くするために誘いとなる傾斜面や湾曲面が設けられている。
また、これら保持片部8a,8aの戸厚方向外側(反受入凹所側)には、これら保持片部8a,8aの戸厚方向外側への弾性変形を許容する空間が設けられている。ガイド部29は、これら保持片部8a,8aの弾性変形を伴って、受入凹所9内に受け入れられて保持され、また、受入凹所9から離間される構成とされている。
また、本実施形態では、この下レール22を、壁厚方向に沿う寸法が壁体3の壁厚と同寸法とされたガイドユニット本体21内に設けた構成としている。このような構成とすれば、ガイドユニット本体21の壁厚方向両面を壁体3の壁厚方向両面と略同一平面状にすることができ、位置決め性や見栄えを向上させることができる。
本実施形態では、図6(a)に示すように、このガイドユニット本体21に、別体とされた下レール22を埋込状に設けた構成としている。ガイドユニット本体21には、下レール22を収容するレール収容凹所21aが設けられている。このレール収容凹所21aは、下レール22に応じた形状とされている。また、ガイドユニット本体21には、下レール22に沿って移動する被ガイド部25の床2側に設けられた後記する転動体保持部27及びアーム状保持部28の移動を許容するようにこれらを受け入れる受入凹所21bが設けられている。この受入凹所21bは、レール収容凹所21aに連通するように下方側に設けられ、かつ下方側及び引戸パネル10側に向けて開口するように設けられている。
また、ガイドユニット本体21に、別体とされた下レール22を埋込状に設けた構成に代えて、下レール22を一体的に設けた構成としてもよい。換言すれば、下レール22の外郭形状をガイドユニット本体21のような形状としてもよい。
この下レール22の湾曲ガイド部22bは、戸幅方向に延びる直線部22aと斜め戸厚方向に延びる斜行部22cとを接続するように設けられている。直線部22aのレール長手方向に沿う寸法は、被ガイド部25を直線ガイド位置において保持可能であればよく、上レール30の直線部36a,40aの長さに対して短い寸法とされている。この直線部22aのレール長手方向に沿う寸法は、下レール22のコンパクト化を図る観点等から適宜の寸法としてもよい。
また、下レール22には、図7及び図8に示すように、被ガイド部25を直線ガイド位置において保持する保持部24が設けられている。この保持部24は、磁力による吸着によって被ガイド部25を接離自在に保持する構成とされている。つまり、保持部24及び被ガイド部25の一方に磁石を設け、他方に一方の磁石に吸着される磁性体または磁石を設けた構成とされている。この保持部24は、開放側から閉鎖側に移動する引戸パネル10の被ガイド溝7の保持部8に、保持片部8a,8aの弾性変形を伴ってガイド部29を保持させ得るように、その保持力(吸着力)が設定されている。なお、この保持部24としては、このような構成に限られず、上記したような弾性変形を伴い被ガイド部25を保持し得るような構成とされたものでもよく、その他、種々の構成とされたものの採用が可能である。
また、被ガイド部25に、上下方向に沿う軸回りに回転自在とされた被ガイドローラー26bを設けている。また、下レール22に、被ガイドローラー26bを溝幅方向両側から挟むように、かつ被ガイドローラー26bを湾曲ガイド部22bに沿ってガイドするガイド側壁部22d,22dを設けた構成としている。このような構成とすれば、被ガイド部25を湾曲ガイド部22bに沿わせて円滑にガイドすることができる。本実施形態では、被ガイドローラー26bをランナー本体26の下面側に設け、下レール22のガイド側壁部22d,22dを、下レール22の両側の案内片部の互いに向き合う突出方向先端面としている。これらガイド側壁部22d,22d間の溝幅方向に沿う寸法は、被ガイドローラー26bの外径に応じた寸法とされている。
また、本実施形態では、被ガイド部25に、溝長手方向に間隔を空けて一対の被ガイドローラー26b,26bを設けた構成としている。このような構成とすれば、被ガイド部25を湾曲ガイド部22bにおいてより円滑に方向転換させるようにしてガイドすることができる。これら被ガイドローラー26b,26bは、両側の転動体26a,26aの軸心から溝長手方向に沿う方向に等間隔を空けて設けられている。また、これら被ガイドローラー26b,26bは、互いに同寸同形状とされている。なお、上記のような態様に代えて、被ガイドローラー26bをランナー本体26の上面側に設け、下レール22の溝底側に、被ガイドローラー26bをガイドする底側ガイド溝を設けた構成等としてもよい。また、このような被ガイドローラー26bを設けていない構成としてもよい。この場合は、下レール22の両側の案内片部に、転動体26a,26aを受け入れる上記した上レール30と同様な受入溝を設けたような構成としてもよい。
転動体27aは、被ガイド部25の下方側に設けられた転動体保持部27に回転自在に保持されている。上記したランナー本体26に設けられた一対の転動体26a,26aは、この転動体27aが床2側の走行対象上を走行可能とされた状態で、案内片部上を走行可能とされている。また、被ガイド部25のランナー本体26と転動体保持部27とは、ランナー本体26に設けられた一対の転動体26a,26aの軸心の略直下に位置にするように設けられた支軸によって固定的に連結されている。図例では、転動体保持部27を、この支軸と同軸状の略円柱状とした例を示している。
また、図例では、この転動体27aの床2側の走行対象を床2とした例を示しているが、例えば、ガイドユニット本体21に、この転動体27aが走行する板状走行部を設けたような構成等としてもよい。
アーム状保持部28は、転動体保持部27から引戸パネル10側に向けて延びるように設けられている。このアーム状保持部28は、図7に示すように、直線ガイド位置において長手方向を戸厚方向に沿わせるように配される構成とされている。また、図8(b)に示すように、引戸パネル10が閉鎖位置において長手方向を斜行部22cの溝長手方向に直交する方向に沿わせるように配される構成とされている。
なお、下レール22のガイド溝23の溝長手方向両端には、被ガイド部25の溝長手方向外側への移動を規制する適宜のストッパーが設けられている。また、このガイド溝23の溝長手方向両端に、被ガイド部25との衝撃を緩和する適宜の緩衝部を設けた構成としてもよい。また、上記のような壁体3と同厚さとされたガイドユニット本体21に下レール22を設けた態様に代えて、壁体3の下端部に設けられた切欠状凹所に下レール22を設置するような態様等としてもよい。
引戸パネル10が全開位置では、図7(a)に示すように、直線ガイド位置において保持部24によって保持された下端ガイド部材20のガイド部29が引戸パネル10の被ガイド溝7の戸先側端部に挿入された状態とされる。この全開位置から閉鎖側に向けて引戸パネル10を移動させれば、ガイド部29によって引戸パネル10の下端側が壁面3aと平行状にガイドされる。つまり、引戸パネル10の下端側の戸厚方向への振れが抑制される。更に閉鎖側に移動されて引戸パネル10の被ガイド溝7の戸尻側端部が直線ガイド位置のガイド部29に至れば、ガイド部29が保持部8に保持され、閉鎖側に移動する引戸パネル10とともに直線ガイド位置から斜め戸厚方向に移動する。下端ガイド部材20の被ガイド部25は、図8(a)に示すように、このガイド部29の直線ガイド位置からの移動を伴い、保持部24による保持が解除され、下レール22のガイド溝23に沿って移動する。つまり、被ガイド部25が下レール22の直線部22a、湾曲ガイド部22b及び斜行部22cに沿って移動する。
そして、図8(b)に示すように、被ガイド部25が下レール22の斜行部22cの端部に至り、引戸パネル10が閉鎖位置とされる。
上記とは逆に閉鎖位置から開放側に引戸パネル10を移動させる際には、図8(a)に示すように、被ガイド溝7の保持部8にガイド部29が保持された状態で、被ガイド部25が下レール22に沿って上記とは逆側に移動する。つまり、被ガイド部25が下レール22の斜行部22c、湾曲ガイド部22b及び直線部22aに沿って移動する。
そして、図7(b)に示すように、被ガイド部25が直線ガイド位置となれば、つまり、保持部24に保持される位置となれば、被ガイド部25の移動が抑止され、これにより、ガイド部29も直線ガイド位置において移動が抑止される。このようにガイド部29が直線ガイド位置とされた状態で、引戸パネル10を更に開放側へ移動させれば、被ガイド溝7の保持部8に対するガイド部29の保持が解除される。また、このガイド部29によって引戸パネル10の下端側が壁面3aと平行状にガイドされながら、図7(a)に示すように、全開位置となる。
また、本実施形態では、上レール30の前側側壁部37を、壁側側壁部41の直線部の全長に亘って反壁面側に位置するように設けた例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、前側側壁部37の直線部の戸尻側部位と壁側側壁部41の直線部の戸先側部位とのみを溝幅方向に見て互いに重なり合うように設けた構成等としてもよい。
また、本実施形態では、上レール30に片輪状の転動体13,17が走行する案内片部38,42を設けた例を示しているが、引戸パネル10の上端側の被ガイド部材11,15及び上レール30としては、その他、種々の変形が可能である。例えば、引戸パネル10の上端側に、転動体13,17に代えてブロック状や片状、球状等の種々の構成とされた被ガイド部を設けた態様としてもよく、また、この被ガイド部に対応させて上レール30に適宜のガイド溝等を設けた構成等としてもよい。
7 被ガイド溝
8 保持部
10 引戸パネル
11 戸先側被ガイド部材(被ガイド部材)
15 戸尻側被ガイド部材(被ガイド部材)
20 下端ガイド部材
21 ガイドユニット本体
22 下レール
22b 湾曲ガイド部
22d ガイド側壁部
25 被ガイド部
26b 被ガイドローラー
27a 転動体
28 アーム状保持部
29 ガイド部
30 上レール
36a,40a 直線部
36b,40b 斜行部
2 床
3 壁体
3a 壁面
6 出入口
Claims (6)
- 引戸パネルの上端側の被ガイド部材を吊下支持し、かつ壁面と平行状にガイドする直線部及び出入口の部位において前記壁面に対して交差するように斜め戸厚方向にガイドする斜行部を有した上レールと、閉鎖位置の前記引戸パネルの戸尻側端部近傍に位置するように設けられ、該引戸パネルの下端側をガイドする下端ガイド部材と、を備えており、
前記下端ガイド部材は、前記引戸パネル側に向けて延びるように設けられ、先端部に前記引戸パネルの下端部の被ガイド溝に挿入されるガイド部を設けたアーム状保持部と、前記壁面と平行状に移動する前記引戸パネルの被ガイド溝に前記ガイド部を挿入させた直線ガイド位置において前記アーム状保持部の基端側を保持する一方、前記被ガイド溝の戸尻側端部に位置された前記ガイド部が前記斜め戸厚方向に移動する前記引戸パネルに連動して移動するように前記アーム状保持部の基端側をガイドする下レールと、を備え、前記被ガイド溝には、該被ガイド溝の戸尻側端部に位置された前記ガイド部を接離自在に保持する保持部が設けられていることを特徴とする引戸装置。 - 請求項1において、
前記下端ガイド部材の下レールは、閉鎖位置の前記引戸パネルの戸尻側端部が近接される壁体の下端部に埋込状にかつ床上に位置するように配される構成とされていることを特徴とする引戸装置。 - 請求項2において、
前記下端ガイド部材の下レールは、壁厚方向に沿う寸法が前記壁体の壁厚と同寸法とされたガイドユニット本体内に設けられていることを特徴とする引戸装置。 - 請求項2または3において、
前記アーム状保持部の基端側には、床側の走行対象上を走行自在とされた転動体が設けられていることを特徴とする引戸装置。 - 請求項1乃至4のいずれか1項において、
前記下レールには、前記アーム状保持部の基端側に設けられた被ガイド部を、前記直線ガイド位置と前記引戸パネルの閉鎖位置との間において、平面視して円弧状にガイドする湾曲ガイド部が設けられていることを特徴とする引戸装置。 - 請求項5において、
前記被ガイド部には、上下方向に沿う軸回りに回転自在とされた被ガイドローラーが設けられており、
前記下レールには、前記被ガイドローラーを溝幅方向両側から挟むように、かつ該被ガイドローラーを前記湾曲ガイド部に沿ってガイドするガイド側壁部が設けられていることを特徴とする引戸装置。
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JP2020133355A (ja) | 2020-08-31 |
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