JP7148040B2 - 階段の固定方法及び階段構造 - Google Patents

階段の固定方法及び階段構造 Download PDF

Info

Publication number
JP7148040B2
JP7148040B2 JP2019070188A JP2019070188A JP7148040B2 JP 7148040 B2 JP7148040 B2 JP 7148040B2 JP 2019070188 A JP2019070188 A JP 2019070188A JP 2019070188 A JP2019070188 A JP 2019070188A JP 7148040 B2 JP7148040 B2 JP 7148040B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fixing
girder
stair
fixed
staircase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019070188A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020169446A (ja
Inventor
健太 位田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Housing Corp
Original Assignee
Toyota Housing Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Housing Corp filed Critical Toyota Housing Corp
Priority to JP2019070188A priority Critical patent/JP7148040B2/ja
Publication of JP2020169446A publication Critical patent/JP2020169446A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7148040B2 publication Critical patent/JP7148040B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Steps, Ramps, And Handrails (AREA)

Description

本発明は、階段の固定方法及び階段構造に関する。
下記特許文献1には、矩形状の床フレームの四隅に柱フレームの下端部が回動可能に取り付けられ、更に、床フレームの中央に階段の昇降方向下降側端部が回動可能に取り付けられた建物ユニット(階段ユニットボックス)が開示されている。また、階段の桁部材(側桁)の昇降方向中間部には、階段柱の上端が回動可能に取り付けられている。
また、下記特許文献1に記載された階段の固定方法によれば、建物ユニットをクレーンで吊り上げて設置場所まで移動させ、柱フレームを回動させて立ち起した後、階段の昇降方向上昇側端部をクレーンで吊り上げながら階段を回動させて、階段を傾斜させる。その後、階段柱を立設させて、階段を所定の位置で傾斜して固定している。
特開平10-037309号公報
しかしながら、上記先行技術では、建物ユニットごとに階段を施工するため、建物の設計プランに対して制限が多い。また、階段柱によって階段が傾斜支持されているため、階段柱によって階段下の空間の利用が制限される。よって、上記先行技術は、これらの点において改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、建物の設計プランの自由度を向上させ、階段下の空間を有効に利用することができる階段の固定方法及び階段構造を得ることを目的とする。
第1の態様に係る階段の固定方法は、踏板部を備える階段部材を支持すると共に、縦断面視で建物上下方向に延在する縦側面部を含む桁部材を備える階段において、前記桁部材の階段昇降方向下降側の端部に固定部材を隣接して配置し、階段幅方向を軸方向とする支承部材が回動部を介して前記桁部材の前記縦側面部と前記固定部材に対して階段幅方向に貫通して配置される取付工程と、前記取付工程後に、吊り上げられた前記桁部材を降下させて、前記固定部材の建物上下方向の下部に設けられた床固定部を介して前記桁部材を床部に固定する接地工程と、前記接地工程後に、前記支承部材の軸回りに前記桁部材を回動させて、所定の位置に傾斜させる回転工程と、前記回転工程後に、前記桁部材を前記固定部材に設けられた桁固定部を介して前記固定部材に固定する固定工程と、を含んでいる。
第1の態様に係る階段の固定方法によれば、予め、回動部に支承部材を配置して建築現場に搬入し、クレーン等で吊り上げた階段を設置場所の上方から降下させ、固定部材を床固定部で床部に固定する。その後、桁部材を支承部材の軸回りに回動させて所定の位置に傾斜させた後、桁部材を桁固定部で固定する。これにより、階段の傾斜位置を位置決めすることができる。
このため、例えば、予め建物ユニットの内部に階段を収容して建築現場に搬入され組み立てられる階段構造に比べて、階段単体により施工できるため、階段の配置に制約が少ない。更に、桁部材の階段昇降方向下降側の端部に配置された固定部材によって、桁部材を所定の位置に傾斜させて固定可能とされる。このため、例えば、桁部材の階段昇降方向の中間部に階段柱を設ける構成とし、階段柱によって桁部材が傾斜支持される構造と異なり、階段下の空間を遮る部材を有しない。
第2の態様に係る階段の固定方法は、第1の態様に記載の構成において、前記支承部材は、前記回動部を介して前記桁部材の前記縦側面部と前記固定部材に対して階段幅方向に貫通配置可能なボルトと、該ボルトに螺合されるナットによって構成されており、前記取付工程後であって前記接地工程前に、前記ボルトに前記ナットを螺合させて前記固定部材が前記桁部材に対して回転可能な状態に仮留めする工程を含んでいる。
第2の態様に係る階段の固定方法によれば、上述した取付工程後、ボルトにナットを螺合して仮留めしておくことにより、ボルトが回動部から脱落するのを防止することができる。このため、接地工程や回転工程の作業時に支承部材としてのボルトが回動部から脱落することが防止され、予期しない固定部材の落下や桁部材の脱落といった事故を回避することができる。
更に、固定工程後に支承部材のボルトにナットを螺合させることにより、桁部材と固定部材が、固定部に加えて、回動部を介して固定される。このため、簡単な構成で桁部材と固定部材の接合剛性を高めることができる。
第3の態様に係る階段の固定方法は、第1の態様に記載の構成において、前記固定部材に設けられた桁固定部は、前記回動部を介して前記桁部材の前記縦側面部と前記固定部材に対して階段幅方向に貫通配置された前記支承部材と、前記固定部材の建物上下方向の上部から前記桁部材側へ延在されると共に、前記桁部材を所定の位置に傾斜させた状態において、前記桁部材の階段昇降方向下降側の端部の下面を載置可能な載置面部と、を含んで構成されており、前記回転工程後に、前記支承部材によって、前記桁部材と前記固定部材を連結させ、かつ、前記桁部材の下面を前記固定部材の上部に設けられた前記載置面部に下方側から支持させることにより前記固定工程を完了させる固定方法となっている。
第3の態様に係る階段の固定方法によれば、上述した回転工程後に、支承部材によって、桁部材と固定部材が連結されると共に、桁部材の下面が固定部材の上部に設けられた載置面部に下方側から支持される。これにより、桁部材を所定の位置に傾斜して固定することができる。すなわち、上記固定方法では、回転工程の完了と同時に、固定工程を完了させることができる。このため、後付けの接合部材を用いて桁部材を固定させる固定工程に比べて、工期が短縮される。
第4の態様に係る階段構造は、踏板部を備える階段部材を支持すると共に、縦断面視で建物上下方向に延在する縦側面部を含む桁部材と、前記桁部材の階段昇降方向下降側の端部に隣接して配置され、前記桁部材を床部に対して所定の位置に傾斜させて固定する桁固定部が設けられ、建物上下方向の下部に前記桁部材を床部に固定する床固定部が設けられた固定部材と、階段幅方向を軸方向とする支承部材を前記縦側面部と前記固定部材に対して階段幅方向に貫通して配置可能とし、前記縦側面部が前記固定部材に固定されない状態において、該支承部材によって前記固定部材を前記桁部材に対して回動可能に連結可能とする回動部と、を有する。
第4の態様に係る階段構造によれば、予め、回動部に支承部材を配置して建築現場に搬入し、クレーン等で吊り上げた階段を設置場所の上方から降下させ、固定部材を床固定部で床部に固定することができる。そして、桁部材を支承部材の軸回りに回動させて所定の位置に傾斜させた後、桁部材を桁固定部で固定することにより、階段の傾斜位置を位置決めすることができる。
このため、例えば、予め建物ユニットの内部に階段を収容して建築現場に搬入され組み立てられる階段構造に比べて、階段単体により施工できるため、階段の配置に制約が少ない。更に、桁部材の階段昇降方向下降側の端部に配置された固定部材によって、桁部材を所定の位置に傾斜させて固定可能とされる。このため、例えば、桁部材の階段昇降方向の中間部に階段柱を設ける構成とし、階段柱によって桁部材が傾斜支持される構造と異なり、階段下の空間を遮る部材を有しない。
以上説明したように、第1の態様に係る階段の固定方法によれば、建物の設計プランの自由度を向上させ、階段下の空間を有効に利用することができるという優れた効果を有する。
第2の態様に係る階段の固定方法によれば、施工時の安全性を高めると共に、桁部材と固定部材の接合剛性を高めることができるという優れた効果を有する。
第3の態様に係る階段の固定方法によれば、工期を短縮することができるという優れた効果を有する。
第4の態様に係る階段構造によれば、建物の設計プランの自由度を向上させ、階段下の空間を有効に利用することができるという優れた効果を奏する。
第1実施形態に係る階段構造が適用された階段を概略的に示す概略側面図である。 図1に示す階段の昇降方向下降側の端部を示す拡大斜視図である。 図1に示す階段の固定方法を説明するための図である。 (A)は、第2実施形態に係る階段構造が適用された階段の昇降方向下降側の端部を示す図2に対応する拡大斜視図であり、(B)は、図4(A)の4B-4B線に沿って切断した状態を示す拡大断面図である。 第3実施形態に係る階段構造が適用された階段の昇降方向下降側の端部を示す図2に対応する拡大斜視図であって、回転工程を開始する前における桁部材の位置を二点鎖線で示し、回転工程完了後の状態を実線で示す拡大斜視図である。 図5の6-6線に沿って切断した状態を示す拡大断面図である。
〔第1実施形態〕
以下、図1~図3を用いて、第1実施形態に係る階段構造が適用された階段10と、階段10の固定方法について説明する。
図1には、階段10の構造が模式的な側面図で示されている。階段10は、直線状に昇降可能な直階段とされ、建物12の下階14と上階16とを繋いでいる。なお、図1における矢印Xは階段10の昇降方向で建物の上階側へ上昇する方向を示している。階段10における上昇側の端部を「昇降方向上昇側端部」とし、その逆に、階段10における下降側の端部を「昇降方向下降側端部」とする。
<力桁18>
図1に示されるように、階段10は、一対の力桁18と、一対の力桁18に建物下方側から支持された複数の階段部材20と、を備えた力桁方式の鉄骨階段とされている。力桁18は、階段部材20の階段幅方向の両側において略平行に配置され、側面視で建物上方側へ傾斜して延在している。各力桁18は、所謂溝形鋼で形成されており、縦断面視で建物上下方向に延在する縦側面部(ウエブ部)18Aと、縦側面部18Aの上端から直角に屈曲して階段幅方向内側へ延在された上フランジ部18Bと、縦側面部18Aの下端から直角に屈曲して階段幅方向内側へ延在された下フランジ部18Cと、を含んでいる。
力桁18の階段昇降方向下降側の端部22は斜切り加工が施されており、その下面に略水平方向に沿った水平面部22Aが形成されている。また、当該端部22における縦側面部18Aには、後述する固定部材34が固定されている。力桁18の階段昇降方向下降側の端部22は、この固定部材34を介して建物12の下階14の床部26に固定されている。一方、力桁18の階段昇降方向上昇側の端部24は、図示しない接合手段によって上階16に配置された構造体28に固定されている。構造体28は、上階16に配置された梁、柱等の建物躯体でもよく、図示しない階段室の廻り部や踊り場を構成する構造体でもよい。なお、力桁18が本発明の「桁部材」に相当する。
<階段部材20>
図1及び図2に示されるように、階段部材20は、階段の昇降方向に沿って力桁18の上に複数配置されている。階段部材20は、一例として、矩形状の鋼板を略L字状に折り曲げて形成されており、階段部材20の上面を構成し略水平方向に延在する踏板部30と、踏板部30の先端(踏板部30の段鼻部分)から略鉛直下方側へ垂下された蹴込部32とを含んでいる。また、この踏板部30と蹴込部32の端部を内側へ折り曲げて、踏板側フランジ30A及び蹴込側フランジ32Aがそれぞれ形成されている。
踏板側フランジ30A及び蹴込側フランジ32Aの階段幅方向の両側には、それぞれ板厚方向に貫通する図示しない貫通孔が形成されており、力桁18の上フランジ部18Bに形成された図示しない貫通孔に対応している。そして、双方の貫通孔にボルト(符号省略)を挿通し、ナット(符号省略)を螺合させて締結している。これにより、階段部材20が力桁18に支持されている。
<固定部材34>
図2に示されるように、力桁18の階段昇降方向下降側の端部22は、固定部材34を介して下階14の床部26に固定されている。固定部材34は、L字状のアングルとされ、建物上下方向に延在する垂直部34Aと、垂直部34Aの下端から直角に屈曲して階段幅方向外側に延在する水平部34Bと、を含んで構成されている。
垂直部34Aは、力桁18の縦側面部18Aに隣接すると共に、階段幅方向を板厚方向とする矩形板状に形成されている。また、垂直部34Aの上部には、その中央部分に、板厚方向に貫通する貫通孔38が形成されている。この貫通孔38は、後述する回動部36の一部を構成している。
<回動部36>
回動部36は、上述した固定部材34の貫通孔38と、貫通孔38と同軸的に配置され、力桁18の縦側面部18Aを板厚方向に貫通する貫通孔40と、を含んで構成されている。この回動部36は、貫通孔38、40に階段幅方向を軸方向とする円柱状に形成された支承部材42を挿入することで、支承部材42を、縦側面部18Aと垂直部34Aに対して階段幅方向に貫通して配置可能とされている。そして、縦側面部18Aが固定部材34に固定されない状態では、固定部材34が、力桁18に対して支承部材42の軸回りに回動可能に支持される構成となっている。
<桁固定部44>
更に、固定部材34の貫通孔38の両側には、垂直部34Aを板厚方向に貫通する桁締結孔46がそれぞれ形成されている。この桁締結孔46は、縦側面部18Aを板厚方向に貫通する2つの締結孔48にそれぞれ対応している。力桁18と固定部材34は、桁締結孔46と締結孔48にボルト50が挿通され、ボルト50にナット52が螺合されることにより締結されている。以下、力桁18と固定部材34との締結点を、桁固定部44とする。
上記構成により、力桁18は、桁固定部44によって、床部26に対して所定の位置に傾斜して配置されている。なお、桁固定部44の締結点の数は適宜設定可能であり、2つ以上であればよい。
<床固定部54>
一方、固定部材34の下部を構成する水平部34Bには、床固定部54が設けられている。床固定部54は、水平部34Bの板厚方向(建物上下方向)に貫通する2つの床貫通孔56で構成されている。床貫通孔56には、図示しないアンカーボルト等の固定部材が挿通され、床部26に固定されている。これにより、力桁18が、固定部材34を介して床部26に固定されている。なお、床貫通孔56の数は適宜設定可能であり、1つでも、3つ以上でもよい。
<階段10の固定方法>
上記構成による階段10は、以下の方法によって建物12に固定されている。
(取付工程)
図3(A)に示されるように、階段10は、予め、製造工場等で、力桁18と階段部材20の組み付けが行われる。更に、製造工場では、支承部材42が回動部36に挿通され、縦側面部18Aと固定部材34に対して階段幅方向に貫通して配置される。これにより、取付工程が完了する。
(接地工程)
次いで、階段10を建築現場に搬入し、階段10の昇降方向下降側の端部22が下になるように階段10をクレーン100で吊り上げて、固定位置へ移動させる。この状態では、階段10は、建物上下方向に沿って垂直に吊り上げられている。次いで、図3(B)に示されるように、固定場所の上方側で階段10を降下させ、床部26に当接した固定部材34の床固定部54に図示しないアンカーボルトを打ち込む。これにより、固定部材34が床固定部54を介して床部26に固定され、接地工程が完了する。
(回転工程)
次いで、図3(C)に示されるように、階段10の昇降方向上昇側の端部24をクレーン100で降下させる。これに伴って、階段10が、支承部材42を回転軸として所定の位置まで回動され、床部26に対して傾斜して配置される。これにより、回転工程が完了する。
(固定工程)
次いで、図3(D)に示されるように、固定部材34の桁固定部44にボルト50を挿通し、ナット52(図2参照)を用いて力桁18と固定部材34を締結する。これにより、階段10、固定部材34によって傾斜支持され、固定工程が完了する。
その後、階段10の昇降方向上昇側の端部24が上階16の構造体28に固定されて階段10の固定作業が完了する。なお、支承部材42は、固定工程が完了した後に回動部36から取り外して回収してもよい。
なお、上述した取付工程後に、支承部材42が回動部36から脱落することを防止するために、支承部材42の軸方向両端部にピン状の脱落防止部材等を装着してもよい。
(作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
図3(A)~図3(D)に示されるように、本実施形態に係る階段10は、予め、回動部36に支承部材42を配置して建築現場に搬入し、クレーン100で吊り上げた階段10を設置場所の上方から降下させ、固定部材34を床固定部54で床部26に固定する。その後、力桁18を支承部材42の軸回りに回動させて所定の位置に傾斜させた後、力桁18を桁固定部44で固定する。これにより、階段10の傾斜位置を位置決めすることができる。
このため、例えば、予め建物ユニットの内部に階段を収容して建築現場に搬入され組み立てられる階段構造に比べて、階段単体により施工できるため、階段の配置に制約が少ない。これにより、建物12の設計プランの自由度を向上させることができる。
更に、力桁18の階段昇降方向下降側の端部22に配置された固定部材34によって、力桁18を所定の位置に傾斜させて固定可能とされる。このため、例えば、力桁の階段昇降方向の中間部に階段柱を設ける構成とし、階段柱によって桁部材が傾斜支持される構造と異なり、階段下の空間を遮る部材を有しない。その結果、階段下の空間を収納部等として広く有効に利用することができる。
また本実施形態では、階段10を固定位置まで垂直に吊り下げた状態で運び入れて施工することができる。このため、例えば、固定位置まで階段を水平に寝かせた状態で運び入れ、上階側の一端をクレーンで持ち上げて傾斜させる場合と比べて、階段の固定作業に必要な平面投影面積を小さくすることができる。これにより、狭小な建築現場における作業性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る階段10の回転工程は、階段10の昇降方向上昇側の端部24をクレーン100で降下させながら力桁18を傾斜させる工程とされている。このため、床部26に対する接地工程後に、クレーン操作を誤って階段を吊り上げてしまい、床部26に負荷を与えるといった事態が起こりにくい。これにより、例えば、階段を固定位置に水平に寝かせた状態から昇降方向上昇側の端部をクレーンで吊り上げる固定方法に比べてクレーン操作が単純化され、階段10を容易に固定することができる。
〔第2実施形態〕
以下、図4を用いて、第2実施形態に係る階段70及びその固定方法について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図4(A)及び図4(B)に示されるように、この第2実施形態に係る階段70及びその固定方法では、支承部材72が、ボルト74及びナット76によって構成されている点に特徴がある。
本実施形態に係る階段70の固定方法では、固定部材34の貫通孔38と縦側面部18Aの貫通孔40にボルト74の軸部を貫通させ、軸部にナット76を緩く螺合させて仮留めすることにより取付工程が完了する。これにより、固定部材34は、ボルト74の軸部を回転軸にして階段70に対して回動支持されている。なお、図示はしないが、ボルト74を段付きボルトで構成し、力桁18及び固定部材34との摩擦を低減させてもよい。
上記構成によれば、ボルト74が階段幅方向に位置ずれすると、ボルト74の頭部とナット76が回動部36の貫通孔38、40に係止され、支承部材72が回動部36から脱落するといった事態が防止される構成となっている。
また、本実施形態では、第1実施形態と同様の接地工程、回転工程、固定工程の完了後に、ボルト74にナット76が螺合される。このため、桁固定部44に加えて、回動部36が階段70の力桁18と固定部材34の締結点とされている。なお、支承部材72としてのボルト74とナット76は、固定工程後に回収してもよい。
(作用・効果)
上記構成の階段70及びその固定方法は、基本的には第1実施形態に係る階段10及びその固定方法を踏襲しているため、同様の作用及び効果を得ることができる。
本実施形態では、力桁18と固定部材34が、桁固定部44に加えて、回動部36を介して固定される。このため、簡単な構成で桁部材と固定部材の接合剛性を高めることができる。
〔第3実施形態〕
以下、図5及び図6を用いて、第3実施形態に係る階段80及びその固定方法について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
これらの図に示されるように、この第2実施形態では、固定部材34の桁固定部82が、回動部36に配置される支承部材42と、固定部材34の上部に設けられた載置面部84を含んで構成される点に特徴がある。
本実施形態では、固定部材34及び力桁18の縦側面部18Aに、第1実施形態に係る桁締結孔46及び締結孔48が形成されておらず、これらに代替して、固定部材34の垂直部34Aの上部に形成された載置面部84が桁固定部82を構成している。載置面部84は、建物上下方向を板厚方向とし、垂直部34Aから力桁18側へ略水平に延在する板状に形成されている。
載置面部84は、力桁18を所定の位置に傾斜させた状態において、力桁18の階段昇降方向下降側の端部22の水平面部22Aが載置される構成となっている。なお、一例として、載置面部84は、垂直部34Aに溶接等の方法を用いて接合されている。
上記構成によれば、第1実施形態と同様に階段80の接地工程を完了させた後、力桁18を図5に示す二点鎖線位置から実線位置まで回動させて回転工程を完了させる。この時、支承部材42を用いて力桁18と固定部材34を階段幅方向に連結すると共に、床部26に対して所定の位置に傾斜された力桁18が、載置面部84によって下方側から支持された状態となり、回転工程の完了と同時に、固定工程が完了する。
(作用・効果)
本実施形態に係る階段80及びその固定方法は、基本的には第1実施形態に係る階段10及びその固定方法を踏襲しているため、同様の作用及び効果を得ることができる。
また、本実施形態に係る階段80の固定作業では、回転工程を完了させると、支承部材42によって、力桁18と固定部材34が連結されると共に、力桁18の水平面部22Aが固定部材34の上部に設けられた載置面部84に下方側から支持される。これにより、力桁18を所定の位置に傾斜して固定することができる。すなわち、回転工程の完了と同時に、固定工程を完了させることができる。このため、例えば、ボルトとナット等の接合部材を用いて力桁18に固定部材34を固定させる固定工程に比べて、工期を短縮させることができる。
[補足説明]
上述した各実施形態の構成は、適宜組み合わせることができる。
また、上記各実施形態では、階段10、70、80の桁部材が力桁18とされたが、本発明はこれに限らず、ささら桁や、側桁であってもよい。
また、上記各実施形態では、一対の力桁18の階段幅方向外側に各固定部材34を配置したが、本発明はこれに限らない。例えば、力桁18が階段幅方向を板厚方向とする長尺な平板状に形成される場合や、階段幅方向外側に開口するコの字断面の溝形鋼とされる場合、又は、Z形鋼とされる場合は、固定部材を一対の力桁18の階段幅方向の内側に配置してもよい。
10 階段
18 力桁(桁部材)
18A縦側面部
20 階段部材
22 階段昇降方向下降側の端部
22A水平面部(下面)
26 床部
30 踏板部
32 蹴込部
34 固定部材
36 回動部
42 支承部材
54 床固定部
44 桁固定部
70 階段
72 支承部材
74 ボルト
76 ナット
80 階段
82 桁固定部
84 載置面部

Claims (3)

  1. 踏板部を備える階段部材を支持すると共に、縦断面視で建物上下方向に延在する縦側面部を含む桁部材を備える階段において、
    前記桁部材の階段昇降方向下降側の端部に固定部材を隣接して配置し、階段幅方向を軸方向とする支承部材が回動部を介して前記桁部材の前記縦側面部と前記固定部材に対して階段幅方向に貫通して配置される取付工程と、
    前記取付工程後に、吊り上げられた前記桁部材を降下させて、前記固定部材の建物上下方向の下部に設けられた床固定部を介して前記桁部材を床部に固定する接地工程と、
    前記接地工程後に、前記支承部材の軸回りに前記桁部材を回動させて、所定の位置に傾斜させる回転工程と、
    前記回転工程後に、前記桁部材を前記固定部材に設けられた桁固定部を介して前記固定部材に固定する固定工程と、を含み、
    前記桁固定部は、
    前記回動部を介して前記桁部材の前記縦側面部と前記固定部材に対して階段幅方向に貫通配置された前記支承部材と、
    前記固定部材の建物上下方向の上部から前記桁部材側へ延在されると共に、前記桁部材を所定の位置に傾斜させた状態において、前記桁部材の階段昇降方向下降側の端部の下面を載置可能な載置面部と、を含んで構成されており、
    前記回転工程後に、前記支承部材によって、前記桁部材と前記固定部材を連結させ、かつ、前記桁部材の下面を前記固定部材の上部に設けられた前記載置面部に下方側から支持させることにより前記固定工程を完了させる、
    階段の固定方法。
  2. 前記支承部材は、前記回動部を介して前記桁部材の前記縦側面部と前記固定部材に対して階段幅方向に貫通配置可能なボルトと、該ボルトに螺合されるナットによって構成されており、
    前記取付工程後であって前記接地工程前に、前記ボルトに前記ナットを螺合させて前記固定部材が前記桁部材に対して回転可能な状態に仮留めする工程を含む、
    請求項1に記載の階段の固定方法。
  3. 踏板部を備える階段部材を支持すると共に、縦断面視で建物上下方向に延在する縦側面部を含む桁部材と、
    前記桁部材の階段昇降方向下降側の端部に隣接して配置され、前記桁部材を床部に対して所定の位置に傾斜させて固定する桁固定部が設けられ、建物上下方向の下部に前記桁部材を床部に固定する床固定部が設けられた固定部材と、
    階段幅方向を軸方向とする支承部材を前記縦側面部と前記固定部材に対して階段幅方向に貫通して配置可能とし、前記縦側面部が前記固定部材に固定されない状態において、該支承部材によって前記固定部材を前記桁部材に対して回動可能に連結可能とする回動部と、を有し、
    前記桁固定部は、
    前記回動部を介して前記桁部材の前記縦側面部と前記固定部材に対して階段幅方向に貫通配置された前記支承部材と、
    前記固定部材の建物上下方向の上部から前記桁部材側へ延在されると共に、前記桁部材を所定の位置に傾斜させた状態において、前記桁部材の階段昇降方向下降側の端部の下面を載置可能な載置面部と、を含んで構成されており、
    前記支承部材によって、前記桁部材と前記固定部材を連結させ、かつ、前記桁部材の下面を前記固定部材の上部に設けられた前記載置面部に下方側から支持させる、
    階段構造。
JP2019070188A 2019-04-01 2019-04-01 階段の固定方法及び階段構造 Active JP7148040B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019070188A JP7148040B2 (ja) 2019-04-01 2019-04-01 階段の固定方法及び階段構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019070188A JP7148040B2 (ja) 2019-04-01 2019-04-01 階段の固定方法及び階段構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020169446A JP2020169446A (ja) 2020-10-15
JP7148040B2 true JP7148040B2 (ja) 2022-10-05

Family

ID=72746580

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019070188A Active JP7148040B2 (ja) 2019-04-01 2019-04-01 階段の固定方法及び階段構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7148040B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004124606A (ja) 2002-10-04 2004-04-22 Nippon Light Metal Co Ltd 階段
JP2004238865A (ja) 2003-02-05 2004-08-26 Nippon Light Metal Co Ltd 階段の支承体および階段構造体の架設方法
US20180230746A1 (en) 2017-02-16 2018-08-16 Wing Enterprises, Incorporated Ladders, foot mechanisms for ladders, and related methods

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5073218U (ja) * 1973-11-05 1975-06-27
JPH06323003A (ja) * 1993-05-13 1994-11-22 Japan Steels Internatl Kk 仮設階段
JP2843016B2 (ja) * 1996-07-24 1999-01-06 大和工商リース株式会社 折畳み式階段ユニットボックスおよびこれを用いた建物

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004124606A (ja) 2002-10-04 2004-04-22 Nippon Light Metal Co Ltd 階段
JP2004238865A (ja) 2003-02-05 2004-08-26 Nippon Light Metal Co Ltd 階段の支承体および階段構造体の架設方法
US20180230746A1 (en) 2017-02-16 2018-08-16 Wing Enterprises, Incorporated Ladders, foot mechanisms for ladders, and related methods

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020169446A (ja) 2020-10-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6831714B2 (ja) タワークレーンの基礎架台およびタワークレーン
JP7148040B2 (ja) 階段の固定方法及び階段構造
JP6712501B2 (ja) 高層建物の解体システム及び解体方法
JP7193081B2 (ja) 階段構造
JP6839016B2 (ja) 建物ユニット及びユニット式建物
JP2016204983A5 (ja)
JP7058158B2 (ja) 屋外階段構造、及び屋外階段構造の設置方法
JP4116868B2 (ja) ユニット建物の螺旋階段取付構造及び該螺旋階段取付構造を用いた施工方法
JP6436361B2 (ja) 階段下地構造、階段、及び階段の施工方法
JP6917720B2 (ja) 複合吊り構造物の構築方法
JPH08270081A (ja) 架構構造物の施工方法
CN110565956A (zh) 一种装配式钢结构体系及其施工方法
JP2004270377A (ja) 柱梁先組鉄筋体とそれを用いた先組鉄筋工法
JP3546225B2 (ja) 建築構造物の構築方法
JP7456970B2 (ja) 足場ユニットおよび躯体構築方法
JP7066253B2 (ja) 吹抜建造物の天端部の工事方法
JP6712139B2 (ja) 段床部を有する建築構造物及びその施工方法
JP2650606B2 (ja) Pc外階段
JP2022177571A (ja) 構造物の構築方法
JP6814717B2 (ja) 水平部材の取り付け方法および建物躯体の構築方法
JP2690822B2 (ja) 低層建築物の鉄骨造建方工法
JP3116135B2 (ja) Pc階段の先行構築工法
JPH0437897B2 (ja)
JP2000145127A (ja) 移動足場
JP2023004557A (ja) 建造物の解体方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210930

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220708

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220712

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220812

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220823

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220908

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7148040

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150