一例として示すユニット型クリーンルーム10Aの斜視図である図1等の添付の図面を参照し、本発明に係るユニット型クリーンルーム及びユニット型クリーンルーム施設方法の詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、図2は、ユニット型クリーンルーム10Aの上面図であり、図3は、ユニット型クリーンルーム10Aの正面図である。図4は、ユニット型クリーンルーム10Aの背面図であり、図5は、ユニット型クリーンルーム10Aの右側面図である。図6は、ユニット型クリーンルーム10Aの左側面図であり、図7は、天井パネル12を取り外した状態で示すユニット型クリーンルーム10Aの上面図である。図1では、クリーンルーム10Aに設置された各機器やクリーンルーム10Aに収容された各機器の図示を省略している。図1では、前後方向を矢印A、横方向を矢印Bで示し、上下方向を矢印Cで示す。
ユニット型クリーンルーム10A(ユニット型クリーンルーム10B~10Dを含む)は、病院や研究棟、実験棟、細胞培養施設、薬品製造工場、半導体製造工場等の建造物の内部(室内)における所定の箇所に施設され、各種の実験や研究、細胞培養、開発等に利用される。ユニット型クリーンルーム10A(ユニット型クリーンルーム10B~10Dを含む)は、各側壁パネル11(側壁を形成する仕切板)及び各天井パネル12(天井を形成する仕切板)によって区画された空気清浄度高要求エリア13~空気清浄度低要求エリア14を有する。空気清浄度高要求エリア13~空気清浄度低要求エリア14は、それらエリア13,14が一連に繋がって一棟のユニット型クリーンルーム10Aを形成している。それらエリア13,14の内部の気圧は、陽圧に保持されている。
各側壁パネル11は、垂直に配置され、前後方向と横方向とへ一列に並んだ状態でそれらの下端部が建造物の床に気密に連結されている。側壁パネル11どうしは、それらの側縁部が気密に連結されている。それら側壁パネル11は、前後方向と横方向とへ連結されてユニット型クリーンルーム10A(各エリア13,14)の側壁を形成している。それら側壁パネル11は、建造物の内部に着脱可能であり、複数枚の側壁パネル11を所定のマニュアル(手順)にしたがって建造物の内部に容易かつ迅速に取り付けることができ、建造物の内部から容易かつ迅速に取り外すことができるとともに、複数枚の側壁パネル11に容易に分解することができる。
各天井パネル12は、水平に配置され、前後方向と横方向とへ一列に並んだ状態で側壁パネル11の上端部に気密に連結されている。各天井パネル12どうしは、それらの接合部において気密に連結されている。それら天井パネル12は、前後方向と横方向とへ連結されてクリーンルーム10A(各エリア13,14)の天井を形成している。それら天井パネル12は、建造物の内部に着脱可能であり、複数枚の天井パネル12を所定のマニュアル(手順)にしたがって建造物の内部に容易かつ迅速に取り付けることができ、建造物の内部から容易かつ迅速に取り外すことができるとともに、複数枚の天井パネル12に容易に分解することができる。
天井パネル12には、図示はしていないが、クリーンルーム10Aを照らす天井用照明器具(LED照明や蛍光灯)が設置されている。なお、クリーンルーム10Aの天井として建造物の天井を利用することで、天井パネル12を省くこともできる。この場合、側壁パネル11の下端部が建造物の床に気密に連結され、側壁パネル11の上端部が建造物の天井に気密に連結される。
それら側壁パネル11やそれら天井パネル12には、アルミサッシ(アルミ枠)に透明(無色透明、有色透明)、半透明、不透明の合成樹脂板(アクリルボードやポリカーボネートボード、塩ビボード等)を気密に嵌め込んだ平面形状が四角形の板材、アルミサッシ(アルミ枠)に透明(無色透明、有色透明)、半透明、不透明のガラス板を気密に嵌め込んだ平面形状が四角形の板材が使用されている。それらパネル11,12には、平面形状が四角形のアルミパネルまたは鋼材パネルを使用することもできる。
空気清浄度高要求エリア13は、ユニット型クリーンルーム10A(ユニット型クリーンルーム10B~10Dを含む)における主作業を行う所定容積及び所定の床面積のワークエリア15(作業エリア)である。空気清浄度低要求エリア14は、主作業に対する補助作業及び第2更衣を行う所定容積及び所定の床面積のサポートエリア16と、主作業を除く従作業を行う所定容積及び所定の床面積のサプライエリア17と、第1更衣を行う所定容積及び所定の床面積のガウニングエリア18と、所定のメンテナンスを行う所定容積及び所定の床面積のメンテナンスエリア19とから形成されている。
ワークエリア15やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19がひとつながりになって一棟のクリーンルーム10A(クリーンルーム10B~10Dを同様)を作っている。なお、空気清浄度低要求エリア14は、1つ(1エリア)以上のサポートエリア16、1つ(1エリア)以上のサプライエリア17、1つ(1エリア)以上のガウニングエリア18、1つ(1エリア)以上のメンテナンスエリア19のうちの少なくとも1つ(1エリア)以上のサプライエリア17であればよい。
ユニット型クリーンルーム10A(ユニット型クリーンルーム10B~10Dを含む)は、空気清浄度高要求エリア13~空気清浄度低要求エリア14に向かってクリーンルーム10Aの外部空気及びクリーンルーム10Aの内部空気からなる空気又は外部空気と内部空気とのいずれか一方からなる空気を段階的に連続利用する。具体的には、ワークエリア15→サポートエリア16→サプライエリア17→メンテナンスエリア19の順に空気を循環させ、空気をそれらエリア15,16,17,19に段階的に連続利用する。なお、空気の一部がサプライエリア17から外部に排気される。また、空気の一部がワークエリア15→サポートエリア16→ガウニングエリア18の順に通流し、ガウニングエリア18から外部に排気される。
ユニット型クリーンルーム10A(ユニット型クリーンルーム10B~10Dを含む)では、空気清浄度高要求エリア13における空気の清浄度要求が1番高い。空気の清浄度要求は、空気清浄度高要求エリア13~空気清浄度低要求エリア14に向かって順に低くなる。具体的には、空気の清浄度要求がワークエリア15→サポートエリア16→サプライエリア17→メンテナンスエリア19の順に低くなり、空気の清浄度要求がワークエリア15→サポートエリア16→ガウニングエリア18の順に低くなる。
ユニット型クリーンルーム10A(ユニット型クリーンルーム10B~10Dを含む)では、空気清浄度高要求エリア13における空気の温度の要求度が1番高い。空気の温度の要求度は、空気清浄度高要求エリア13~空気清浄度低要求エリア14に向かって順に低くなる。具体的には、空気の温度の要求度がワークエリア15→サポートエリア16→サプライエリア17→メンテナンスエリア19の順に低くなり、空気の温度の要求度がワークエリア15→サポートエリア16→ガウニングエリア18の順に低くなる。
ワークエリア15において行われる主作業には、各種の実験作業や研究作業、開発作業、細胞培養作業等がある。ワークエリア15には、細胞培養に使用するバイオハザード対策用安全キャビネット(BSC)20や遠心分離器21、インキュベーター22が設置されている(図7参照)。なお、クリーンベンチやグローブボックス、アイソレータ、ドラフトチャンバ等の実験設備がワークエリア15に設置される場合もある。
図1では、1つ(1エリア)のワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)を図示しているが、建造物の所定の箇所に2つ(2エリア)以上のワークエリア15が施設されてもよい。ワークエリア15の容積(大きさ)や床面積、レイアウト(エリアの平面形状)について特に制限はなく、ワークエリア15の使用目的や用途に応じてその容積や床面積、レイアウトを自由に設定(設計)することができる。
側壁パネル11の設置数や設置箇所、天井パネル12の設置数や設置箇所を計画することにより、ワークエリア15の施設前(施工前)におけるワークエリア15の容積や床面積(大きさ)、レイアウトを自由に設計することができる。また、ワークエリア15を施設(施工)した後、あらたな側壁パネル11やあらたな天井パネル12を設置(増設)し、又は、既設の側壁パネル11や既設の天井パネル12を取り外すことで、ワークエリア15の施工後におけるワークエリア15の容積(大きさ)や床面積を大きくしたり小さくしたりすることができ、ワークエリア15のレイアウト(エリアの平面形状)を自由に改変することができるとともに、ワークエリア15の数(エリア数)を増やすことができ、複数のワークエリア15の数(エリア数)を減らすことができる。
ガウニングエリア18において行われる第1更衣は、たとえば、フードや前身頃、後身頃、袖から作られた1次無塵衣(作業者の上半身および下半身を覆うつなぎ服タイプ、又は、作業者の上半身を覆う上着タイプおよび下半身を覆うズボンタイプ)を衣服の上に着用する行為である。ガウニングエリア18には、着替え用のロッカー23が設置されている(図7参照)。
サプライエリア17において行われる従作業には、たとえば、培養した細胞の保存作業や培養液の保存作業、物品の出し入れ、実験データの入力作業、研究結果の入力作業、培養結果の入力作業、開発品の物性や品質の確認作業等がある。サポートエリア16において行われる補助作業には、たとえば、実験材料や研究材料、開発機器、培養細胞、培養液の搬入作業、培養細胞や培養液の回収作業等がある。サプライエリア17には、防爆冷蔵庫24、ディープフリーザー25が設置されている(図7参照)。椅子や机、棚、コンピュータ(サーバ)等がサプライエリア17に設置される場合もある。サポートエリア16において行われる第2更衣は、ヤッケ型2次無塵衣や無塵アームカバー、無塵マスク、無塵キャップ等を着用する行為である。
図1では、1つ(1エリア)のサポートエリア16(空気清浄度低要求エリア14)やサプライエリア17(空気清浄度低要求エリア14)、ガウニングエリア18(空気清浄度低要求エリア14)、1つのメンテナンスエリア19(空気清浄度低要求エリア14)を図示しているが、建造物の所定の箇所に2つ(2エリア)以上のサポートエリア16やサプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19が施設されていてもよい。
サポートエリア16やサプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19の容積(大きさ)や床面積、レイアウト(エリア16~19の平面形状)について特に制限はなく、サポートエリア16やサプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19の使用目的や用途に応じてそれらエリア16~19の容積や床面積、レイアウトを自由に設定(設計)することができる。
側壁パネル11の設置数や設置箇所、天井パネル12の設置数や設置箇所を計画することにより、サポートエリア16やサプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19の施工前におけるそれらエリア16~19の容積(大きさ)や床面積、レイアウト(エリア16~19の平面形状)を自由に設計することができる。
それらエリア16~19を施設(施工)した後、あらたな側壁パネル11やあらたな天井パネル12を設置(増設)し、又は、既設の側壁パネル11や既設の天井パネル12を取り外すことで、サポートエリア16やサプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19の施工後におけるそれらエリア16~19の容積(大きさ)や床面積を大きくしたり小さくしたりすることができ、それらエリア16~19のレイアウト(エリア16~19の平面形状)を自由に改変することができるとともに、それらエリア16~19の数を増やすことができ、複数のエリア16~19の数を減らすことができる。
ワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)は、サポートエリア16とメンテナンスエリア19との間に位置している。ワークエリア15は、建造物の床、各側壁パネル11、各天井パネル12によって囲繞(区画)され、主作業を行うことが可能な容積及び床面積を有する。ワークエリア15は、クリーンルーム10Aの外部空気及びクリーンルーム10Aの内部空気からなる空気又は外部空気と内部空気とのいずれか一方からなる空気がワークエリア15からサポートエリア16に向かって流動することで、空気が通流する流路(擬似ダクト)として機能する。
ワークエリア15とサポートエリア16とを区画する各側壁11の間には、作業者が通行可能な面積(大きさ)を有する出入口26(開口)が作られている。ワークエリア15は、所定面積の出入口26を介してサポートエリア16に繋がっている。ワークエリア15では、出入口26を通ることでサポートエリア16からワークエリア15に入ることができ、ワークエリア15からサポートエリア16に出ることができる。
ワークエリア15は、空気をメンテナンスエリア19からその内部に給気する2つのファンフィルターユニット27(フィルター及び送風機構を有して空気をワークエリア15の内部に給気する清浄空気給気手段)を備えている。ワークエリア15は、ファンフィルターユニット27を介してメンテナンスエリア19に繋がっている。ワークエリア15は、ファンフィルターユニット27及び後記するファンフィルターユニット31から所定の給気風量(たとえば、0.3~0.4m/s)の空気が給気されることで、その内部気圧が陽圧(30Pa)に保持されている。
それらファンフィルターユニット27は、ワークエリア15を区画する側壁パネル11であってメンテナンスエリア19に対向する側壁パネル11の上部に設置されている。ファンフィルターユニット27は、図示はしていないが、メンテナンスエリア19を区画する側壁パネル11(建造物の内部の側の側壁パネル11)に設置されたコントローラー(制御盤)に接続され、コントローラーによってその発停(ON/OFF)やファンの出力設定が行われる。
それらファンフィルターユニット27にはHEPAフィルターが着脱可能に設置され、ファンフィルターユニット27を通過する空気に含まれる不純物(塵埃や微粒子、PM2.5等)がHEPAフィルターによって除去される。ファンフィルターユニット27の設置数について特に制限はなく、クリーンルーム10Aの容積や床面積によってその設置数が決定される。
クリーンルーム10Aは、ファンフィルターユニット27(清浄空気給気手段)がワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)を区画する側壁パネル11に設置されているから、ファンフィルターユニット27を利用して必要な清浄度及び必要な温度を備えた空気をワークエリア15からサポートエリア16やサプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19(空気清浄度低要求エリア14)に向かって順に通流させることができるとともに、ファンフィルターユニット27のメンテナンスを行う場合、メンテナンス作業者が脚立に上る必要や天井内に入る必要はなく、ファンフィルターユニット27を低所(床面高さ付近)において正面にした状態でメンテナンス作業を行うことができ、メンテナンス作業における手間と時間とを低減することができるとともに、ファンフィルターユニット27のメンテナンス作業を容易かつ安全に行うことができる。
サポートエリア16(空気清浄度低要求エリア14)は、ワークエリア15とガウニングエリア18との間に位置している。サポートエリア16は、建造物の床、各側壁パネル11、各天井パネル12によって囲繞(区画)され、補助作業を行うことが可能な容積(大きさ)及び床面積を有する。サポートエリア16は、クリーンルーム10Aの外部空気及びクリーンルーム10Aの内部空気からなる空気又は外部空気と内部空気とのいずれか一方からなる空気がサポートエリア16からサプライエリア17に向かって流動するとともに、空気がサポートエリア16からガウニングエリア18に向かって流動することで、空気が通流する流路(擬似ダクト)として機能する。
ワークエリア15及びサポートエリア16を区画する側壁パネル11とサポートエリア16及びガウニングエリア18を区画する側壁パネル11との間には、作業者が通行可能な面積(大きさ)を有する出入口28(開口)が作られている。サポートエリア16は、所定面積の出入口28を介してサプライエリア17に繋がっている。サポートエリア16では、出入口28を通ることでサプライエリア17からサポートエリア16に入ることができ、サポートエリア16からサプライエリア17に出ることができる。なお、各側壁11の間に取り付けられた開閉扉(ドア)によってサポートエリア16がサプライエリア17に繋がっていてもよく、各側壁11の間に取り付けられた開閉扉(ドア)によってサポートエリア16がガウニングエリア18に繋がっていてもよい。
サポートエリア16は、空気をサポートエリア16からガウニングエリア18に給気する1つのファンフィルターユニット29(フィルター及び送風機構を有して空気をガウニングエリアの内部に給気する清浄空気給気手段)を備えている。サポートエリア16は、ファンフィルターユニット27及びファンフィルターユニット29並びにファンフィルターユニット31の稼働中においてその内部気圧が陽圧(30Pa)に保持されている。ファンフィルターユニット29は、サポートエリア16を区画する側壁パネル11であってガウニングエリア18に対向する側壁パネル11の上部に設置されている。
ファンフィルターユニット29は、コントローラー(制御盤)に接続され、コントローラーによってその発停(ON/OFF)やファンの出力設定が行われる。ファンフィルターユニット29にはHEPAフィルターが着脱可能に設置され、ファンフィルターユニット29を通過する空気に含まれる不純物(塵埃や微粒子、PM2.5等)がHEPAフィルターによって除去される。空気は、サポートエリア16から出入口28を通ってサプライエリア17に流入し、サポートエリア16からファンフィルターユニット29を通ってガウニングエリア18に流入する。ファンフィルターユニット29の設置数について特に制限はなく、ガウニングエリア18の容積や床面積、ガウニングエリア18の要求清浄度によってその設置数が決定される。
なお、サポートエリア16は、ファンフィルターユニット29ではなく、フィルターユニット(フィルター)又はファンユニット(送風機構を有して空気をガウニングエリア に給気する給気手段)を備えていてもよい。その場合、フィルターユニットやファンユニットは、サポートエリア16を区画する側壁パネル11であってガウニングエリア18に対向する側壁パネル11の上部に設置される。フィルターユニットにはHEPAフィルターが着脱可能に設置され、フィルターユニットを通過する空気に含まれる不純物(塵埃や微粒子、PM2.5等)がHEPAフィルターによって除去される。空気は、サポートエリア16からフィルターユニットやファンユニットを通ってガウニングエリア18に流入する。フィルターユニットやファンユニットの設置数について特に制限はなく、ガウニングエリア18の容積や床面積、ガウニングエリア18の要求清浄度によってそれらの設置数が決定される。
クリーンルーム10Aは、ファンフィルターユニット29(清浄空気給気手段)(又はフィルターユニット、ファンユニット)がサポートエリア16(空気清浄度低要求エリア14)を区画する側壁パネル11に設置されているから、ファンフィルターユニット29を利用して必要な清浄度を備えた空気をサポートエリア16からガウニングエリア18(空気清浄度低要求エリア14)に流入させることができるとともに、ファンフィルターユニット29(又はフィルターユニット、ファンユニット)のメンテナンスを行う場合、メンテナンス作業者が脚立に上る必要や天井内に入る必要はなく、ファンフィルターユニット29(又はフィルターユニット、ファンユニット)を低所(床面高さ付近)において正面にした状態でメンテナンス作業を行うことができ、メンテナンス作業における手間と時間とを低減することができるとともに、ファンフィルターユニット29(又はフィルターユニット、ファンユニット)のメンテナンス作業を容易かつ安全に行うことができる。
サプライエリア17(空気清浄度低要求エリア14)は、ワークエリア15、サポートエリア16、ガウニングエリア18の前方に位置している。サプライエリア17は、建造物の床、各側壁パネル11、各天井パネル12によって囲繞(区画)され、従作業を行うことが可能な容積(大きさ)及び床面積を有する。サプライエリア17は、クリーンルーム10Aの外部空気及びクリーンルーム10Aの内部空気からなる空気又は外部空気と内部空気とのいずれか一方からなる空気がサプライエリア17からメンテナンスエリア19に向かって流動することで、空気が通流する流路(擬似ダクト)として機能する。
サプライエリア17は、エリア17とガウニングエリア18とを区画する各側壁11の間に取り付けられた開閉扉30(ドア)を介してガウニングエリア18に繋がっている。サプライエリア17では、開閉扉30(ドア)を開放することでガウニングエリア18からサプライエリア17に入ることができ、サプライエリア17からガウニングエリア18に出ることができる。サプライエリア17は、2つのファンフィルターユニット31(還流手段)(フィルター及び送風機構を有して空気をメンテナンスエリアの内部に給気する清浄空気還流手段)を備えている。それらファンフィルターユニット31は、空気をサプライエリア17からメンテナンスエリア19に流入(還流)させる。サプライエリアは、ファンフィルターユニット27及びファンフィルターユニット29並びにファンフィルターユニット31の稼働中においてその内部気圧が陽圧(30Pa)に保持されている。
それらファンフィルターユニット31(還流手段)は、サプライエリア17を区画する側壁パネル11であってメンテナンスエリア19に対向する側壁パネル11の上部に設置されている。ファンフィルターユニット31は、コントローラー(制御盤)に接続され、コントローラーによってその発停(ON/OFF)やファンの出力設定が行われる。ファンフィルターユニット31には、HEPAフィルターが着脱可能に設置されている。ファンフィルターユニット31では、そこを通過する空気に含まれる不純物(塵埃や微粒子、PM2.5等)がHEPAフィルターによって除去される。ファンフィルターユニット31の設置数について特に制限はなく、クリーンルーム10Aの容積や床面積によってその設置数が決定される。
還流手段としては、ファンフィルターユニット31ではなく、側壁パネル11に開口する還流口であってもよく、又は、HEPAフィルターが着脱可能に設置されたフィルターユニット(フィルター)であってもよく、或いは、ファンユニット(送風機構を有して空気をメンテナンスエリアに給気する空気還流手段)であってもよい。還流手段が還流口やフィルターユニット、ファンユニットである場合、還流口やフィルターユニット、ファンユニットは、サプライエリア17を区画する側壁パネル11であってメンテナンスエリア19に対向する側壁パネル11の上部に設置される。空気は還流口やフィルターユニット、ファンユニットを通ってメンテナンスエリア19に流入する。フィルターユニットを通過する空気に含まれる不純物(塵埃や微粒子。PM2.5等)がHEPAフィルターによって除去され、清浄な空気がフィルターユニットを通ってメンテナンスエリア19に流入する。
サプライエリア17には、2つのパスボックス32と1つのバランスダンパー33(排気口)とが設置されている。パスボックス32は、サプライエリア17を区画する側壁パネル11であってメンテナンスエリア19の反対側に位置する側壁パネル11に設置されている。パスボックス32は、サプライエリア17の内側に開閉するドア34及びクリーンルーム10Aの外部(建造物の内部)に開閉するドア35を有し、それらドア34,35を利用して各種の実験材料(実験用細胞や実験用菌等)をクリーンルーム10Aの外部からサプライエリア17に搬入し、各種の成果物(培養細胞や培養菌等)をサプライエリア17からクリーンルーム10Aの外部に搬出する。
バランスダンパー33(排気口)は、サプライエリア17を区画する側壁パネル11であってメンテナンスエリア19の反対側に位置する側壁パネル11の上部に設置されている。バランスダンパー33は、サポートエリア16から流入した空気の一部をサプライエリア17の外部(建造物の内部)に排気する。バランスダンパー33の設置数について特に制限はなく、サプライエリア17から排気する空気の排気量によってその設置数が決定される。なお、バランスダンパー33(排気口)がワークエリア15を囲繞(区画)する側壁パネル11やサポートエリア16を囲繞(区画)する側壁パネル11に設置されていてもよい。また、排気口がバランスダンパー33ではなく排気開口であってもよい。
メンテナンスエリア19(空気清浄度低要求エリア14)は、ワークエリア15及びサプライエリア17の側方に位置し、ワークエリア15とサプライエリア17とを繋いでいる。メンテナンスエリア19は、建造物の床、各側壁パネル11、各天井パネル12によって囲繞(区画)され、メンテナンス作業を行うことが可能な容積(大きさ)及び床面積を有する。メンテナンスエリア19は、クリーンルーム10Aの外部空気及びクリーンルーム10Aの内部空気からなる空気又は外部空気と内部空気とのいずれか一方からなる空気がメンテナンスエリア19からワークエリア15に向かって流動することで、空気が通流する流路(擬似ダクト)として機能する。
メンテナンスエリア19は、ワークエリア15の側壁パネル11に設置されたファンフィルターユニット27を介してワークエリア15に繋がり、サプライエリア17の側壁パネル11に設置されたファンフィルターユニット31を介してサプライエリア17に繋がっている。メンテナンスエリア19のワークエリア15に隣接する後端箇所には、開閉カーテン36が設置されている。開閉カーテン36を開放することでメンテナンスエリア17に入ることができ、メンテナンスエリア17からクリーンルーム10Aの外部(建造物の内部)出ることができる。なお、開閉カーテン36ではなく、開閉扉(ドア)がメンテナンスエリア19の後端箇所に設置されていてもよい。
メンテナンスエリア19には、1つのバランスダンパー37(外気流入口)が設置され、クリーンルーム10Aの外部空気及びクリーンルーム10Aの内部空気からなる空気又は外部空気と内部空気とのいずれか一方からなる空気を空調する空調機38(床置きPAC)が設置されている。バランスダンパー37(外気流入口)は、メンテナンスエリア19に設置された開閉カーテン36の上方の側壁パネル11に設置されている。バランスダンパー37は、メンテナンスエリア17の外部(建造物の内部)からメンテナンスエリア17の内部に外気(外部空気)を流入させる。バランスダンパー37の設置数について特に制限はなく、メンテナンスエリア17に流入させる外気(外部空気)の給気量によってその設置数が決定される。なお、外気流入口が外気流入開口であってもよく、メンテナンスエリア17に空調機38(床置きPAC)が設置されていなくてもよい。
メンテナンスエリア19には、外気(外部空気)が通流するフィルターユニット(フィルター)が設置されていてもよく、又は、外気(外部空気)をメンテナンスエリアに給気するファンユニット(送風機構を有して外部空気をメンテナンスエリア に給気する外部空気給気手段)が設置されていてもよく、或いは、外気(外部空気)をメンテナンスエリアに給気するファンフィルターユニット(フィルター及び送風機構を有して外部空気をメンテナンスエリア に給気する清浄外部空気給気手段)が設置されていてもよい。
フィルターユニットやファンユニット、ファンフィルターユニットは、メンテナンスエリア19を区画する側壁パネル11の上部に設置される。フィルターユニットやファンフィルターユニットにはHEPAフィルターが着脱可能に設置され、フィルターユニットやファンフィルターユニットを通過する空気に含まれる不純物(塵埃や微粒子、PM2.5等)がHEPAフィルターによって除去される。空気は、フィルターユニットやファンユニット、ファンフィルターユニットを通ってメンテナンスエリア17に流入する。フィルターユニットやファンユニット、ファンフィルターユニットの設置数について特に制限はなく、メンテナンスエリア17に流入させる外気(外部空気)の給気量、メンテナンスエリア17の要求清浄度によってそれらの設置数が決定される。
ガウニングエリア18(空気清浄度低要求エリア14)は、サポートエリア16の側方であってサプライエリア17の後方に位置している。ガウニングエリア18は、建造物の床、各側壁パネル11、各天井パネル12によって囲繞(区画)され、第1更衣を行うことが可能な容積(大きさ)及び床面積を有する。ガウニングエリア18は、クリーンルーム10Aの外部空気及びクリーンルーム10Aの内部空気からなる空気又は外部空気と内部空気とのいずれか一方からなる空気がガウニングエリア18からクリーンルーム10Aの外部(建造物の内部)に向かって流動することで、空気が通流する流路(擬似ダクト)として機能する。
ガウニングエリア18は、各側壁パネル11の間に取り付けられた開閉扉39(ドア)を介して外部(建造物の内部)に繋がっている。ガウニングエリア18では、開閉扉39(ドア)を開放することで外部からガウニングエリア18に入ることができ、ガウニングエリア18から外部に出ることができる。ガウニングエリア18は、ファンフィルターユニット29の稼働中においてその内部気圧が陽圧(15Pa)に保持されている。
ガウニングエリア18には、1つのバランスダンパー40(排気口)が設置されている。バランスダンパー40(排気口)は、ガウニングエリア18を区画する側壁パネル11であってサポートエリア16の反対側に位置する側壁パネル11の上部に設置されている。バランスダンパー40は、サポートエリア16からガウニングエリア18に流入した空気をガウニングエリア18の外部(建造物の内部)に排気する。バランスダンパー40の設置数について特に制限はなく、ガウニングエリア18から排気する空気の排気量によってその設置数が決定される。排気口がバランスダンパー39ではなく排気開口であってもよい。
図8は、ユニット型クリーンルーム10Aにおける空気(外気及び還気)の流動を説明する上面図である。コントローラーにおいてファンフィルターユニット27,29,31を起動(ON)させ、リモコン(図示せず)によって空調機38(床置きPAC)を起動(ON)させる。空調機38(床置きPAC)を起動させると、空調機38によって設定温度及び設定湿度の空調された空気が作られ、空調機38の吹き出し口から空調された空気がメンテナンスエリア19に給気される。
ファンフィルターユニット27が起動すると、図8に矢印L1で示すように、ファンフィルターユニット27によって空気が強制的にメンテナンスエリア19からワークエリア15に給気される。それにともなって、図8に矢印L2で示すように、外気(外部空気)がバランスダンパー37を通ってメンテナンスエリア19に流入し、還気(クリーンルーム10Aの内部空気)と外気(クリーンルーム10Aの外部空気)とがメンテナンスエリア19において混合される。
ファンフィルターユニット31が起動すると、図8に矢印L3で示すように、ファンフィルターユニット31によって空気が強制的にサプライエリア17からメンテナンスエリア19に給気される。ファンフィルターユニット29が起動すると、図8に矢印L4で示すように、ファンフィルターユニット29によって空気が強制的にサポートエリア16からガウニングエリア18に給気される。
メンテナンスエリア19からワークエリア15に給気された外気及び還気からなる空気は、ワークエリア15に流入した後、図8に矢印L5で示すように、出入口26を通ってワークエリア15からサポートエリア16に流入する。サポートエリア16に流入した空気の大部分は、図8に矢印L6で示すように、出入口28を通ってサポートエリア16からサプライエリア17に流入する。サポートエリア16に流入した空気の一部は、図8に矢印L7で示すように、ファンフィルターユニット29によってサポートエリア16からガウニングエリア18に流入し、バランスダンパー40を通ってガウニングエリア18から外部(建造物の内部)に排気される。
サプライエリア17に流入した空気の大部分は、図8に矢印L8で示すように、ファンフィルターユニット31によってサプライエリア17からメンテナンスエリア19に流入し、メンテナンスエリア19から再びワークエリア15に流入する。サプライエリア17に流入した空気の一部は、図8に矢印L9で示すように、バランスダンパー33を通ってサプライエリア17から外部(建造物の内部)に排気される。
ユニット型クリーンルーム10A(ユニット型クリーンルーム10Bを含む)では、空調機38によって適温度、適湿度に空調された清浄度が高い空気がワークエリア15に流入し、ワークエリア15において主作業を行うことで空気の清浄度や適温度、適湿度が低下し、清浄度や適温度、適湿度が低下した空気がサポートエリア16に流入する。サポートエリア16において第2更衣が行われることで空気の清浄度や適温度、適湿度が更に低下し、清浄度や適温度、適湿度が低下した空気がサプライエリア17に流入する。
サプライエリア17において従作業を行うことで空気の清浄度や適温度、適湿度が一層低下し、清浄度や適温度、適湿度が低下した空気がファンフィルターユニット31に流入する。ファンフィルターユニット31によって空気に含まれる不純物が除去され、清浄度が回復した空気がファンフィルターユニット31からメンテナンスエリア19に給気される。メンテナンスエリア19に設置された空調機38によって空気が空調され、空気の温度や湿度が適温度、適湿度に回復し、その空気がファンフィルターユニット27に流入する。
メンテナンスエリア19においてメンテナンス作業を行うことで、メンテナンスエリア19を通流する空気の清浄度が低下するが、ファンフィルターユニット27によって空気に含まれる不純物が除去され、清浄度が回復した空気がファンフィルターユニット27からワークエリア15に給気される。サポートエリア16において清浄度が低下した空気は、ガウニングエリア18に繋がるファンフィルターユニット29に流入する。ファンフィルターユニット29によって空気に含まれる不純物が除去され、清浄度が回復した空気がファンフィルターユニット29からガウニングエリア18に流入する。
図9は、他の一例として示すユニット型クリーンルーム10Bの上面図であり、図10は、ユニット型クリーンルーム10Bにおける空気(外気及び還気)の流動を説明する上面図である。このユニット型クリーンルーム10Bが図1のそれと異なるところは、サプライエリア17とガウニングエリア18とを区画する側壁パネル11の間に開閉扉30(ドア)が設置されておらず、それらエリア17,18を区画する各側壁パネル11の間に出入口41(開口)が作られている点、ガウニングエリア18を区画する側壁パネル11の間に開閉扉39(ドア)が設置されておらず、エリア18を区画する各側壁パネル11の間に出入口42(開口)が作られている点にある。このユニット型クリーンルーム10Bのその他の構成は図1のユニット型クリーンルーム10Aのそれらと同一であるから、図1と同一の符号を付すとともに、図1のクリーンルーム10Aの説明を援用することで、このクリーンルーム10Bのその他の構成の説明は省略する。
サプライエリア17とガウニングエリア18とを区画する各側壁パネル11の間には、作業者が通行可能な開口面積(大きさ)を有する出入口41(開口)が作られている。サプライエリア17は、出入口41(開口)を介してガウニングエリア18に繋がっている。サプライエリア17では、出入口41(開口)を通ることでガウニングエリア18からサプライエリア17に入ることができ、サプライエリア17からガウニングエリア18に出ることができる。
ガウニングエリア18を区画する各側壁パネル11の間には、作業者が通行可能な開口面積(大きさ)を有する出入口42(開口)が作られている。ガウニングエリア18は、出入口42(開口)を介して外部(建造物の内部)に繋がっている。ガウニングエリア18では、出入口42(開口)を通ることで外部からガウニングエリア18に入ることができ、ガウニングエリア18から外部に出ることができる。
クリーンルーム10Bでは、ファンフィルターユニット27やファンフィルターユニット29、ファンフィルターユニット31によってワークエリア15→サポートエリア16→サプライエリア17→メンテナンスエリア19の順に(通流)循環する一方向へ流れる気流が発生し、ワークエリア15→サポートエリア16→ガウニングエリア18の順に通流する一方向へ流れる気流が発生する。
空調機38(床置きPAC)が起動すると、空調機38によって設定温度及び設定湿度に空調された空気が作られ、空調機38の吹き出し口から空調された空気がメンテナンスエリア19に給気される。ファンフィルターユニット27が起動すると、図10に矢印L1で示すように、ファンフィルターユニット27によって空気が強制的にメンテナンスエリア19からワークエリア15に給気される。それにともなって、図10に矢印L2で示すように、外気がバランスダンパー37を通ってメンテナンスエリア19に流入し、還気と外気とがメンテナンスエリア19において混合される。
ファンフィルターユニット31が起動すると、図10に矢印L3で示すように、ファンフィルターユニット31によって空気が強制的にサプライエリア17からメンテナンスエリア19に給気される。ファンフィルターユニット29が起動すると、図10に矢印L4で示すように、ファンフィルターユニット29によって空気が強制的にサポートエリア16からガウニングエリア18に給気される。
メンテナンスエリア19からワークエリア15に給気された外気及び還気からなる空気は、ワークエリア15に流入した後、図10に矢印L5で示すように、出入口26を通ってワークエリア15からサポートエリア16に流入する。サポートエリア16に流入した空気の大部分は、図10に矢印L6で示すように、出入口28を通ってサポートエリア16からサプライエリア17に流入する。
サプライエリア17に流入した空気の大部分は、ファンフィルターユニット31によってサプライエリア17からメンテナンスエリア19に流入し、図10に矢印L7で示すように、メンテナンスエリア19から再びワークエリア15に流入する。サプライエリア17に流入した空気の一部は、図10に矢印L8で示すように、バランスダンパー33を通ってサプライエリア17から外部(建造物の内部)に排気される。
サポートエリア16に流入した空気の一部は、ファンフィルターユニット29によってサポートエリア16からガウニングエリア18に流入し、図10に矢印L9で示すように、出入口42を通ってガウニングエリア18から外部(建造物の内部)に排気されるとともに、図10に矢印L10で示すように、バランスダンパー40を通ってガウニングエリア18から外部(建造物の内部)に排気される。
ユニット型クリーンルーム10A,10Bは、それを形成するワークエリア15やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19(空気清浄度高要求エリア13及び空気清浄度低要求エリア14)がクリーンルーム10A,10Bの外部空気及びクリーンルーム10A,10Bの内部空気からなる空気又は外部空気と内部空気とのいずれか一方からなる空気を通流させる流路(疑似ダクト)として機能し、各エリア15~19への専用ダクトを別途設置する必要はなく、ダクトレスのクリーンルーム10A,10Bであるから、専用ダクトを設置する場合の天井高を確保する必要はなく、高い天井高を有する建造物のみならず、通常の天井高の天井を有する建造物に施設することができる。
ユニット型クリーンルーム10A,10Bは、建造物の内部における所定の箇所に気密に設置された側壁パネル11(仕切板)や天井パネル12(仕切板)によってワークエリア15やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19(空気清浄度高要求エリア13及び空気清浄度低要求エリア14)を施設することができるから、ダクト材料に関する各種複数の資材を必要とせず、ダクト工事を省略してその施設作業を短時間に行うことができ、原価の低減や工期を短縮することができる。
ユニット型クリーンルーム10A,10Bは、それを一度施設した後に、あらたな側壁パネル11及びあらたな天井パネル12の設置(増設)や既設の側壁パネル11及び既設の天井パネル12の取り外しによって、ワークエリア15やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19(空気清浄度高要求エリア13及び空気清浄度低要求エリア14)のレイアウトを自由に変更することができるとともに、それらエリア15~19の数を増やすことや減らすことができ、クリーンルーム10A,10Bの利用者の作業内容の変更に伴うレイアウト変更要求やエリア15~19の分割要求、エリア15~19の拡張要求、エリア15~19の増設要求、エリア15~19の減少要求に迅速に対応することができる。
ユニット型クリーンルーム10A,10Bは、ファンフィルターユニット27(フィルター及び送風機構を有する清浄空気給気手段)を利用してワークエリア15やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19(空気清浄度高要求エリア13及び空気清浄度低要求エリア14)に向かって空気を順に通流させて流路内を陽圧にすることが可能であるから、クリーンルームの内外の圧力差によって建造物の内部の空気のワークエリア15やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19への流入を防ぐことができ、建造物の内部の空気がワークエリア15やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19の空気に混入するコンタミネーションを起こすことはなく、それらエリア15~19の清浄状態を保持することができる。
ユニット型クリーンルーム10A,10B(ダクトレスのユニット型クリーンルーム)は、ユニット型クリーンルーム施設方法によって建造物の内部における所定の箇所に施設(施工)される。ユニット型クリーンルーム施設方法は、レイアウト設計工程、エリア施設工程、清浄空気給気手段設置工程、還流手段設置工程、排気口設置工程、外気取入手段設置工程、空調機設置工程の各工程によってクリーンルーム10A,10Bを施設する。また、ユニット型クリーンルーム施設方法は、レイアウト改変工程によってワークエリア15やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19のレイアウトを改変する。
更に、ユニット型クリーンルーム施設方法は、エリア数増加工程によってワークエリア15やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19のエリア数を増やし、エリア数減少工程によってワークエリア15やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19のエリア数を減らす。
レイアウト設計工程は、建造物の内部における所定の箇所に施設するワークエリア15やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19(空気清浄度高要求エリア13~空気清浄度低要求エリア14)のレイアウトを設計要求に応じて設計する。レイアウト設計工程では、設計要求に応じて側壁パネル11の設置数や設置箇所を計画し、設計要求に応じて天井パネル12の設置数や設置箇所を計画することにより、それらエリア15~19の施設前(施工前)において各エリア15~19のレイアウトを自由に設計することができる。
エリア施設工程では、レイアウト設計工程によって設計されたレイアウトに基づいて側壁パネル11や天井パネル12、開閉扉30,39を建造物の内部における所定の箇所に気密に設置し、それら側壁パネル11やそれら天井パネル12、開閉扉30,39によって区画されてクリーンルーム10A,10Bの外部空気及びクリーンルーム10A,10Bの内部空気からなる空気又は外部空気と内部空気とのいずれか一方からなる空気が通流する流路としての機能を備えたワークエリア15やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19(空気清浄度高要求エリア13~空気清浄度低要求エリア14)を施設する。なお、エリア施設工程においてレイアウトの設計変更が行われる場合がある。
清浄空気給気手段設置工程は、ワークエリア15→サポートエリア16→サプライエリア17→メンテナンスエリア19の順に空気を通流(循環)させるとともに、空気の一部をワークエリア15→サポートエリア16→ガウニングエリア18の順に通流させる(空気を空気清浄度高要求エリア13~空気清浄度低要求エリア14に向かって順に通流させる)ファンフィルターユニット27(フィルター及び送風機能を備えた清浄空気給気手段)をワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)に設置し、ファンフィルターユニット29をサポートエリア16に設置する。清浄空気給気手段設置工程では、ファンフィルターユニット27をメンテナンスエリア19に対向するワークエリア15の側壁パネル11の上部に設置し、ファンフィルターユニット29をガウニングエリア18に対向するサポートエリア16の側壁パネル11の上部に設置する。
ユニット型クリーンルーム施設方法は、ファンフィルターユニット27(清浄空気給気手段)をメンテナンスエリア19に対向するワークエリア15の側壁パネル11に設置し、ファンフィルターユニット29をガウニングエリア18に対向するサポートエリア16の側壁パネル11に設置することで、ファンフィルターユニット27,29を利用して空気をワークエリア15やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19に通流させることができるとともに、ファンフィルターユニット27,29のメンテナンスを行う場合、メンテナンス作業者が脚立に上る必要や天井内に入る必要はなく、メンテナンスエリアにおいてファンフィルターユニット27,29を低所(床面高さ付近)において正面にした状態でメンテナンス作業を行うことができ、メンテナンス作業における手間と時間とを低減することができるとともに、ファンフィルターユニット27,29のメンテナンス作業を容易かつ安全に行うことが可能なユニット型クリーンルーム10A,10Bを施設することができる。
還流手段設置工程は、空気をメンテナンスエリア19(空気清浄度低要求エリア14)からワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)に還流させるファンフィルターユニット31(還流手段)をサプライエリア18(空気清浄度低要求エリア14)に設置する。還流手段設置工程では、ファンフィルターユニット31(還流手段)(フィルター及び送風機構を有して空気をワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)に還流させる清浄空気還流手段)をサプライエリア17を区画する側壁パネル11であってメンテナンスエリア19に対向する側壁パネル11の上部に設置する。
還流手段設置工程では、空気をワークエリア15に還流させる還流口(還流開口)、空気をワークエリア15に還流させるフィルターユニット(所定のフィルター)、空気をワークエリア15に還流させるファンユニット(送風機構を有して空気をワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)に還流させる空気還流手段)、ファンフィルターユニット31(清浄空気還流手段)のうちの少なくとも1つをメンテナンスエリア19に対向するサプライエリア17の側壁パネル11に設置すればよい。
ユニット型クリーンルーム施設方法は、還流口(還流開口)やフィルターユニット(所定のフィルター)、ファンユニット(給気手段)、ファンフィルターユニット31(清浄空気給気手段)のうちの少なくとも1つをメンテナンスエリア19に対向するサプライエリア17の側壁パネル11に設置することで、還流口やフィルターユニット、ファンユニット、ファンフィルターユニット31を利用して空気をメンテナンスエリア19からワークエリア15に還流させることができるとともに、還流口やフィルターユニット、ファンユニット、ファンフィルターユニット31のメンテナンスを行う場合、メンテナンス作業者が脚立に上る必要や天井内に入る必要はなく、メンテナンスエリア19において還流口やフィルターユニット、ファンユニット、ファンフィルターユニット31を低所(床面高さ付近)において正面にした状態でメンテナンス作業を行うことができ、メンテナンス作業における手間と時間とを低減することができるとともに、還流口やフィルターユニット、ファンユニット、ファンフィルターユニット31のメンテナンス作業を容易かつ安全に行うことが可能なユニット型クリーンルーム10A,10Bを施設することができる。
排気口設置工程は、空気を外部に排気するバランスダンパー33,40(排気口)をサプライエリア17(空気清浄度低要求エリア14)及びガウニングエリア18(空気清浄度低要求エリア14)であってそれらエリア17,18を区画する側壁パネル11の上部に設置する。排気口設置工程では、ワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)とサポートエリア16(空気清浄度低要求エリア14)とサプライエリア17(空気清浄度低要求エリア14)とガウニングエリア18(空気清浄度低要求エリア14)とのうちの少なくとも1つのエリア15~18であってそれらエリア15~18を区画する側壁パネル11の上部にバランスダンパー33,40(排気口)を設置すればよい。排気口設置工程では、それらエリア15~18にバランスダンパー33,40ではなく排気開口を設置することもできる。
ユニット型クリーンルーム施設方法は、ワークエリア15とサポートエリア16とサプライエリア17とガウニングエリア18とのうちの少なくとも1つのエリア15~18であってそのエリア15~18を区画する側壁パネル11にバランスダンパー33,40(排気口)を設置することで、バランスダンパー33,40を利用してワークエリア15やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18の空気を外部(建造物の内部)に排気することができるとともに、バランスダンパー33,40のメンテナンスを行う場合、メンテナンス作業者が脚立に上る必要や天井内に入る必要はなく、バランスダンパー33,40を低所(床面高さ付近)において正面にした状態でメンテナンス作業を行うことができ、メンテナンス作業における手間と時間とを低減することができるとともに、バランスダンパー33,40のメンテナンス作業を容易かつ安全に行うことが可能なユニット型クリーンルーム10A,10Bを施設することができる。
外気取入手段設置工程は、外気(クリーンルーム10A,10Bの外部空気)をメンテナンスエリア19に流入させるバランスダンパー37(外気流入口)をメンテナンスエリア19を区画する側壁パネル11のうちの開閉カーテン36の上方の側壁パネル11に設置する。外気取入手段設置工程では、メンテナンスエリア19を区画する側壁パネル11のいずれかのパネル11にバランスダンパー37を設置すればよい。
外気取入手段設置工程では、バランスダンパー37(外気流入口)、外気をメンテナンスエリアに流入させる外気流入開口、外気が通流するフィルターユニット(所定のフィルター)、外気をメンテナンスエリアに流入させるファンユニット(送風機構を有して外気をメンテナンスエリアに給気する給気手段)、外気をメンテナンスエリアに流入させるファンフィルターユニット(フィルター及び送風機構を有して外気をメンテナンスエリアに給気する清浄空気給気手段)のうちの少なくとも1つをメンテナンスエリア19を区画する側壁パネル11に設置すればよい。
ユニット型クリーンルーム施設方法は、メンテナンスエリア19に外気を流入させることで、還気に外気を加えることができ、新鮮な空気を取り入れることが可能なクリーンルーム10A,10B(ユニット型クリーンルーム)を施設することができる。ユニット型クリーンルーム施設方法は、バランスダンパー37(外気流入口)や外気流入開口、フィルターユニット(所定のフィルター)、ファンユニット(給気手段)、ファンフィルターユニット(清浄空気給気手段)をメンテナンスエリア19を区画する側壁パネル11に設置することで、バランスダンパー37や外気流入開口、フィルターユニット、ファンユニット、ファンフィルターユニットによって外気をメンテナンスエリア19に流入させることができるとともに、バランスダンパー37や外気流入開口、フィルターユニット、ファンユニット、ファンフィルターユニットのメンテナンスを行う場合、メンテナンス作業者が脚立に上る必要や天井内に入る必要はなく、メンテナンスエリア19においてバランスダンパー37や外気流入開口、フィルターユニット、ファンユニット、ファンフィルターユニットを低所(床面高さ付近)において正面にした状態でメンテナンス作業を行うことができ、メンテナンス作業における手間と時間とを低減することができるとともに、バランスダンパー37や外気流入開口、フィルターユニット、ファンユニット、ファンフィルターユニットのメンテナンス作業を容易かつ安全に行うことが可能なユニット型クリーンルーム10A,10Bを施設することができる。
空調機設置工程は、外気及び還気からなる空気を空調する空調機38(床置きPAC)をメンテナンスエリア19に設置する。メンテナンスエリア19に空調機38を設置しない場合は、空調機設置工程を省くことができる。ユニット型クリーンルーム施設方法は、空調機38によって設定温度及び設定湿度に空調された空気をメンテナンスエリア19からワークエリア15やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18に順に通流させることができ、それらエリア15~18の温度環境や湿度環境を最適に保持することができるとともに、それらエリア15~18に良好な作業環境を作ること可能なユニット型クリーンルーム10A,10Bを施設することができる。
図11は、レイアウトの改変前のユニット型クリーンルーム10Cの上面図であり、図12は、レイアウトの改変後のユニット型クリーンルーム10Cの上面図である。図11,12では、空気の流れを矢印で示している。図11,12に示すユニット型クリーンルーム10Cは、図1及び図8のそれらと同様に、各側壁パネル11(側壁を形成する仕切板)及び各天井パネル12(天井を形成する仕切板)によって区画されたワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)及びサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19(空気清浄度低要求エリア14)を有する。
ワークエリア15やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19は、それらエリア15~19が一連に繋がって一棟のユニット型クリーンルーム10Cを形成している。それらエリア15~19の内部の気圧は、陽圧に保持されている。図11のユニット型クリーンルーム10Cでは、2つ(2エリア)のワークエリア15及び2つ(2エリア)のサポートエリア16が作られている。メンテナンスエリア19には、開閉扉43(ドア)が設置されている。開閉扉43を開放することで、外部(建造物の内部)からメンテナンスエリア19に入ることができ、メンテナンスエリア19から外部(建造物の内部)に出ることができる。メンテナンスエリア19を区画する側壁パネルには、エリア19に外気を給気するファンユニット45が設置されている。
ユニット型クリーンルーム施設方法は、ユニット型クリーンルーム10Cを施設した後に、ワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)やサポートエリア15、サプライエリア16、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19(空気清浄度低要求エリア14)のうちの少なくとも1つのエリア15~19における側壁パネル11の設置位置を変更し、それらエリア15~19のうちの少なくとも1つのエリア15~19のレイアウトを改変する(レイアウト改変工程)。
ユニット型クリーンルーム施設方法は、ユニット型クリーンルーム10Cを施設した後に、ワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19(空気清浄度低要求エリア14)のうちの少なくとも1つのエリア15~19にあらたな側壁パネル11を設置し、それらエリア15~19のうちの少なくとも1つのエリア15~19のレイアウトを改変する(レイアウト改変工程)。
ユニット型クリーンルーム施設方法は、ユニット型クリーンルーム10Cを施設した後に、ワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19(空気清浄度低要求エリア14)のうちの少なくとも1つのエリア15~19から既設の側壁パネル11を取り外し、それらエリア15~19のうちの少なくとも1つのエリア15~19のレイアウトを改変する(レイアウト改変工程)。
図12に示すユニット型クリーンルーム10Cは、図11のユニット型クリーンルーム10Cからサポートエリア16を区画(区分)する側壁パネル11を取り外し(既設の側壁パネル11の取り外し)、ガウニングエリア18を区画する側壁パネル11(側壁パネル11の上部にガラリ44が設置されている)及び開閉扉30(ドア)を前方に移動させている(側壁パネル11や開閉扉30(ドア)の設置位置の変更)。既設の側壁パネル11の取り外しによって2つ(2エリア)のサポートエリア16が繋がり、1つ(1エリア)のサポートエリア16にレイアウトが改変され、サポートエリア16の容積(大きさ)や床面積が拡大している。側壁パネル11や開閉扉30(ドア)の設置位置の変更によってサプライエリア17やガウニングエリア18のレイアウトが改変され、サプライエリア17の容積(大きさ)や床面積が縮小し、ガウニングエリア18の容積(大きさ)や床面積が拡大している。
なお、図12のユニット型クリーンルーム10Cにおいてサポートエリア16にあらたな側壁パネル11を設置し(あらたな側壁パネル11の設置)、ガウニングエリア18を区画する側壁パネル11及び開閉扉30(ドア)を後方に移動させ(側壁パネル11や開閉扉30(ドア)の設置位置の変更)、図12に示すユニット型クリーンルーム10Cから図11に示すユニット型クリーンルーム10Cに改変することで、サポートエリア16やサプライエリア17、ガウニングエリア18のレイアウトが改変され、1つ(1エリア)のサポートエリア16が2つに分割されるとともに、サプライエリア17の容積(大きさ)や床面積が縮小し、ガウニングエリア18の容積(大きさ)や床面積が拡大する。
ユニット型クリーンルーム施設方法は、ユニット型クリーンルーム10Cを施設した後に、ワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19(空気清浄度低要求エリア14)における側壁パネル11の設置位置を変更することで、クリーンルーム10Cの利用者の作業内容の変更に伴うそれらエリア15~19のレイアウト変更要求に応じて各エリア15~19のレイアウトを自由に改変することができる。
ユニット型クリーンルーム施設方法は、ユニット型クリーンルーム10Cを施設した後に、ワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19(空気清浄度低要求エリア14)にあらたな側壁パネル11を設置することで、あらたな側壁パネル11によってそれらエリア15~19を分割することができ、クリーンルーム10Cの利用者の作業内容の変更に伴うそれらエリア15~19の分割要求に応じてエリア15~19のレイアウトを自由に分割(改変)することができる。
ユニット型クリーンルーム施設方法は、ユニット型クリーンルーム10Cを施設した後に、ワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19(空気清浄度低要求エリア14)から既設の側壁パネル11を取り外すことで、それらエリア15~19の容積や床面積を拡張することができ、クリーンルーム10Cの利用者の作業内容の変更に伴うそれらエリア15~19の拡張要求に応じてエリア15~19のレイアウトを自由に拡張(改変)することができる。
図13は、エリア数増加後のユニット型クリーンルーム10Dの上面図である。図13では、空気の流れを矢印で示している。図13に示すユニット型クリーンルーム10Dは、図1及び図8のそれらと同様に、各側壁パネル11(側壁を形成する仕切板)及び各天井パネル11(天井を形成する仕切板)によって区画されたワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)及びサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19(空気清浄度低要求エリア14)を有する。
ワークエリア15やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19は、それらエリア15~19が一連に繋がって一棟のクリーンルーム10Dを形成している。それらエリア15~19の内部の気圧は、微陽圧に保持されている。図13のクリーンルーム10Dでは、3つ(3エリア)のワークエリア15及び3つ(3エリア)のサポートエリア16が作られている。
ユニット型クリーンルーム施設方法は、図11のユニット型クリーンルーム10Cから図12のユニット型クリーンルーム10Cにレイアウトを改変した後に、建造物の内部における所定の箇所にあらたな側壁パネル11及び天井パネル12を設置し、ワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19(空気清浄度低要求エリア14)のうちの少なくとも1つのエリア15~19の数(エリア数)を増加させる(エリア数増加工程)。
ユニット型クリーンルーム10Dは、図13に示すように、図12のユニット型クリーンルーム10Cにあらたなワークエリア15を区画するあらたな側壁パネル11及びあらたな天井パネル12を設置してあらたなワークエリア15を作り、2つ(2エリア)のワークエリア15を3つ(3エリア)のワークエリア15にエリア数を増やし、あらたなサポートエリア16を区画するあらたな側壁パネル11及びあらたな天井パネル12を設置してあらたなサポートエリア16を作り、1つ(2エリア)のサポートエリア16を3つ(3エリア)のサポートエリア16にエリア数を増やしている。更に、サプライエリア17を区画する既設の側壁パネル11及び既設の天井パネル12にあらたな側壁パネル11及びあらたな天井パネル12を設置してサプライエリア17の容積及び床面積を増やし、メンテナンス19を区画する既設の側壁パネル11及び既設の天井パネル12にあらたな側壁パネル11及びあらたな天井パネル12を設置してメンテナンス19の容積及び床面積を増やしている。
ユニット型クリーンルーム施設方法は、ユニット型クリーンルーム10Cを施設した後に、建造物の所定の箇所にあらたな側壁パネル11やあらたな天井パネル12を設置することで、既設のエリア15~19に繋がるあらたなワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19(空気清浄度低要求エリア14)を施設(増設)することができ、クリーンルーム10Cの利用者の作業内容の変更に伴う建造物の内部におけるエリア15~19のエリア数の増設要求に応じてワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)の数やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19(空気清浄度低要求エリア14)の数(エリア数)を自由に増やすことができる。
ユニット型クリーンルーム施設方法は、図13のユニット型クリーンルーム10Dを施設した後に、建造物の内部における所定の箇所から既設の側壁パネル11及び既設の天井パネル12の一部を取り外し、ワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19(空気清浄度低要求エリア14)のうちの少なくとも1つのエリア15~19の数を減少させる(エリア数減少工程)。
ユニット型クリーンルーム10Dからワークエリア15を区画する既設の側壁パネル11及び既設の天井パネル12の一部を取り外して既設のワークエリア15の一部を解体し、3つ(3エリア)のワークエリア15を2つ(2エリア)のワークエリア15にエリア数を減らし、ユニット型クリーンルーム10Dからサポートエリア16を区画する既設の側壁パネル11及び既設の天井パネル12の一部を取り外して既設のサポートエリア17の一部を解体し、3つ(3エリア)のサポートエリア16を2つ(2エリア)のサポートエリア16にエリア数を減らす。更に、サプライエリア17を区画する側壁パネル11から既設の天井パネル12の一部を取り外してサプライエリア17の容積及び床面積を減らし、メンテナンスエリア19を区画する側壁パネル11から既設の天井パネル12の一部を取り外してメンテナンスエリア19の容積及び床面積を減らし、図12のユニット型クリーンルーム10Cに戻すことができる。
ユニット型クリーンルーム施設方法は、クリーンルーム10D(ユニット型クリーンルーム)を施設した後に、建造物の内部における所定の箇所から既設の側壁パネル11及び既設の天井パネル12の一部を取り外すことで、建造物の内部における所定の箇所に施設された複数のワークエリア15(複数の空気清浄度高要求エリア13)や複数のサポートエリア16、複数のサプライエリア17、複数のガウニングエリア18、複数のメンテナンスエリア19(複数の空気清浄度低要求エリア14)の数を減らすことができ、クリーンルーム10Dの利用者の作業内容の変更に伴うエリア15~19のエリア数の減少要求に応じてのワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)やサポートエリア16、サプライエリア17、ガウニングエリア18、メンテナンスエリア19(空気清浄度低要求エリア14)の数(エリア数)を自由に減らすことができる。
図14は、天井パネル12を取り外した状態で示す他の一例のユニット型クリーンルーム10Eの上面図であり、図15は、側壁パネル11に設置されたデフレクター板43の一例を示す斜視図である。図16は、側壁パネル11に設置されたデフレクター板43の側面図であり、図17は、デフレクター板43を取り付けたユニット型クリーンルーム10Eにおける空気(外気及び還気)の流動を説明する上面図である。
図14に示すユニット型クリーンルーム10Eが図1のそれと異なるところは、ワークエリア15にデフレクター板43(整流板)が設置されている点にあり、その他の構成は、図1のユニット型クリーンルーム10Aのそれらと同一であるから、図1と同一の符号を付すとともに、図1のユニット型クリーンルーム10Aの説明を援用することで、ユニット型クリーンルーム10Eにおけるその他の構成の説明は省略する。なお、デフレクター板43は、既述のユニット型クリーンルーム10B~10Dに設置することもできる。
デフレクター板43(整流板)は、ワークエリア15に給気される空気の流れを一方向と交差する交差方向へ変える。デフレクター板43は、それらファンフィルターユニット27の吹き出し口を覆うように、ワークエリア15を区画する側壁パネル11であってメンテナンスエリア19に対向する側壁パネル11の上部に設置されている。デフレクター板43は、図15,16に示すように、ワークエリア15の内部であってファンフィルターユニット27の吹き出し口の前に設置されている。
デフレクター板43の四隅には、一方向(横方向)へ延びる長さ変更が可能な支持ロッド(支持材)44が設置されている。ファンフィルターユニット27の吹き出し口とデフレクター板43との間には、所定のクリアランス(スペース)が設けられている。支持ロッド44の長さを変更することで、ファンフィルターユニット27の吹き出し口とデフレクター板43との間のクリアランス(スペース)を変更することができ、ファンフィルターユニット27の吹き出し口とデフレクター板43との間のクリアランス(スペース)を変更することで、ファンフィルターユニット27から給気される空気の拡散特性を調整することができる。
ファンフィルターユニット27の吹き出し口からワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)に向かって一方向へ給気された空気は、図17に矢印で示すように、デフレクター板43に当たった後、デフレクター板43の周縁からワークエリア15に流入する。ワークエリア15に給気される空気の流れは、デフレクター板43によって一方向と交差する交差方向へ変わる。
ファンフィルターユニット27(清浄空気給気手段)からワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)に向かって一方向へ空気を給気すると、給気の動圧が大きい場合、ワークエリア15を通過した空気がサポートエリア16(空気清浄度低要求エリア14)の側壁パネル11において跳ね返り、サポートエリア16の低清浄度空気を含む空気がワークエリア15に逆流する場合があるが、ユニット型クリーンルーム10Eは、ワークエリア15に給気される空気の流れを一方向と交差する交差方向へ変えるデフレクター板43(整流板)がワークエリア15の側壁パネル11に設置され、ファンフィルターユニット27(清浄空気給気手段)によってワークエリア15に向かって一方向へ給気された空気の流れがデフレクター板43によって一方向と交差する交差方向へ変えられるから(空気の流れが拡散されるから)、給気の動圧が一箇所に集中することはなく、給気の動圧が分散して動圧が低くなり、ワークエリア15を通過した空気のサポートエリア16の側壁パネル11における跳ね返りを防ぐことができ、低清浄度空気を含む空気のワークエリア15への逆流を防ぐことができる。
図18は、天井パネル12を取り外した状態で示す他の一例のユニット型クリーンルーム10Fの上面図であり、図19は、側壁パネル11に設置されたパンチング板45の一例を示す斜視図である。図20は、パンチング板45を取り付けたユニット型クリーンルーム10Fにおける空気(外気及び還気)の流動を説明する上面図である。図19では、パンチング板45に穿孔された貫通孔46の図示を部分的に省略している。
図18に示すユニット型クリーンルーム10Fが図1のそれと異なるところは、ワークエリア15にパンチング板45(整流板)が設置されている点にあり、その他の構成は、図1のユニット型クリーンルーム10Aのそれらと同一であるから、図1と同一の符号を付すとともに、図1のユニット型クリーンルーム10Aの説明を援用することで、ユニット型クリーンルーム10Fにおけるその他の構成の説明は省略する。なお、パンチング板45は、既述のユニット型クリーンルーム10B~10Dに設置することもできる。
パンチング板45(整流板)には、図19に示すように、空気を通流させる複数の貫通孔46が穿孔されている。それら貫通孔46は、上下方向と横方向とへ等間隔離間して並び、パンチング板45の略全域に形成されている。パンチング板45は、ワークエリア15に給気される空気の流れを一方向を含むその他の方向へ分散させる。パンチング板45は、それらファンフィルターユニット27の吹き出し口を塞ぐように、ワークエリア15を区画する側壁パネル11であってメンテナンスエリア19に対向する側壁パネル11の上部に設置されている。
パンチング板45は、図17,18に示すように、ワークエリア15の内部であってファンフィルターユニット27の吹き出し口の前に設置されている。ファンフィルターユニット27の吹き出し口からワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)に向かって一方向へ給気された空気は、図20に矢印で示すように、パンチング板45に穿孔された各貫通孔46を通ってワークエリア15に流入する。ワークエリア15に給気される空気の流れは、パンチング板45によって一方向を含むその他の方向へ分散される。
ユニット型クリーンルーム10Fは、ワークエリア15に給気される空気の流れを一方向を含むその他の方向へ分散させるパンチング板45(整流板)がワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)の側壁パネル11に設置され、ファンフィルターユニット27(清浄空気給気手段)によってワークエリア15に向かって一方向へ給気された空気の流れがパンチング板45によって一方向を含むその他の方向へ分散されるから(空気の流れが拡散されるから)、給気の動圧が一箇所に集中することはなく、給気の動圧が分散して動圧が低くなり、ワークエリア15を通過した空気のサポートエリア16(空気清浄度低要求エリア14)の側壁パネル11における跳ね返りを防ぐことができ、低清浄度空気を含む空気のワークエリア15への逆流を防ぐことができる。
図21は、側壁パネル11に設置されたデフレクターパンチング板47の一例を示す斜視図であり、図22は、側壁パネル11に設置されたデフレクターパンチング板47の側面図である。図21では、デフレクターパンチング板47に穿孔された貫通孔46の図示を部分的に省略している。デフレクターパンチング板47(整流板)は、既述のユニット型クリーンルーム10Eに設置される。デフレクターパンチング板47は、既述のユニット型クリーンルーム10B~10Dに設置することもできる。
デフレクターパンチング板47(整流板)には、図21に示すように、空気を通流させる複数の貫通孔46が穿孔されている。それら貫通孔46は、上下方向と横方向とへ等間隔離間して並び、デフレクターパンチング板47の略全域に形成されている。デフレクターパンチング板47は、ワークエリア15に給気される空気の流れを一方向と交差する交差方向へ変えるとともに、ワークエリア15に給気される空気の流れを一方向を含むその他の方向へ分散させる。デフレクターパンチング板47は、それらファンフィルターユニット27の吹き出し口を覆うように、ワークエリア15を区画する側壁パネル11であってメンテナンスエリア19に対向する側壁パネル11の上部に設置されている。
デフレクターパンチング板47は、図21,22に示すように、ワークエリア15の内部であってファンフィルターユニット27の吹き出し口の前に設置されている。デフレクターパンチング板47の四隅には、一方向(横方向)へ延びる長さ変更が可能な支持ロッド(支持材)44が設置されている。ファンフィルターユニット27の吹き出し口とデフレクターパンチング板47との間には、所定のクリアランス(スペース)が設けられている。支持ロッド44の長さを変更することで、ファンフィルターユニット27の吹き出し口とデフレクターパンチング板47との間のクリアランス(スペース)を変更することができ、ファンフィルターユニット27の吹き出し口とデフレクターパンチング板47との間のクリアランス(スペース)を変更することで、ファンフィルターユニット27から給気される空気の拡散特性を調整することができる。
ファンフィルターユニット27の吹き出し口からワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)に向かって一方向へ給気された空気は、図22に矢印で示すように、デフレクターパンチング板47に穿孔された各貫通孔46を通ってワークエリア15に流入するとともに、デフレクターパンチング板47に当たった後、デフレクターパンチング板47の周縁からワークエリア15に流入する。ワークエリア15に給気される空気の流れは、デフレクターパンチング板47によって一方向と交差する交差方向へ変わるとともに、一方向を含むその他の方向へ分散される。
デフレクターパンチング板47を備えたユニット型クリーンルーム10Eは、ワークエリア15に給気される空気の流れを一方向と交差する交差方向へ変えるとともに一方向を含むその他の方向へ分散させるデフレクターパンチング板47(整流板)がワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)の側壁パネル11に設置され、ファンフィルターユニット27(清浄空気給気手段)によってワークエリア15に向かって一方向へ給気された空気の流れがデフレクターパンチング板47によって一方向と交差する交差方向へ変えられるとともに一方向を含むその他の方向へ分散されるから(空気の流れが拡散されるから)、給気の動圧が一箇所に集中することはなく、給気の動圧が分散して動圧が低くなり、ワークエリア15を通過した空気のサポートエリア16(空気清浄度低要求エリア)の側壁パネル11における跳ね返りを防ぐことができ、低清浄度空気を含む空気のワークエリア15への逆流を防ぐことができる。
ユニット型クリーンルーム10E,10F(ダクトレスのユニット型クリーンルーム)は、ユニット型クリーンルーム施設方法によって建造物の内部における所定の箇所に施設(施工)される。ユニット型クリーンルーム施設方法は、レイアウト設計工程、エリア施設工程、清浄空気給気手段設置工程、還流手段設置工程、排気口設置工程、外気取入手段設置工程、空調機設置工程、整流板設置工程の各工程によってクリーンルーム10E,10Fを施設する。レイアウト設計工程やエリア施設工程、清浄空気給気手段設置工程、還流手段設置工程、排気口設置工程、外気取入手段設置工程、空調機設置工程は、既述のそれらと同一である。
整流板設置工程では、清浄空気給気手段によってワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)の一方向へ給気される空気の流れを拡散させる整流板(ワークエリア15に給気される空気の流れを一方向と交差する交差方向へ変えるデフレクター板43、空気を通流させる複数の貫通孔46が形成されてワークエリア15に給気される空気の流れを一方向を含むその他の方向へ分散させるパンチング板45、ワークエリア15に給気される空気の流れを一方向と交差する交差方向へ変えるとともに、ワークエリア15に給気される空気の流れを一方向を含むその他の方向へ分散させるデフレクターパンチング板47のうちのいずれか)をメンテナンスエリア19に対向するワークエリア15の側壁パネル11に設置する。
ユニット型クリーンルーム施設方法は、メンテナンスエリア19に対向するワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)の側壁パネル11にデフレクター板43を設置することで、ファンフィルターユニット27(清浄空気給気手段)によってワークエリア15の一方向へ給気される空気の流れがデフレクター板43によって一方向と交差する交差方向へ変えられるから、給気の動圧が一箇所に集中することはなく、給気の動圧が分散して動圧が低くなり、ワークエリア15を通過した空気のサポートエリア16(空気清浄度低要求エリア14)の側壁パネル11における跳ね返りを防ぐことが可能であって、低清浄度空気を含む空気のワークエリア15への逆流を防ぐことが可能なユニット型クリーンルーム10E(ダクトレスのユニット型クリーンルーム)を施設することができる。
ユニット型クリーンルーム施設方法は、メンテナンスエリア19に対向するワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)の側壁パネル11にパンチング板44を設置することで、ファンフィルターユニット27(清浄空気給気手段)によってワークエリア15の一方向へ給気される空気の流れがパンチング板44によって一方向を含むその他の方向へ分散されるから、給気の動圧が一箇所に集中することはなく、給気の動圧が分散して動圧が低くなり、ワークエリア15を通過した空気のサポートエリア16(空気清浄度低要求エリア14)の側壁パネル11における跳ね返りを防ぐことが可能であって、低清浄度空気を含む空気のワークエリア15への逆流を防ぐことが可能なユニット型クリーンルーム10F(ダクトレスのユニット型クリーンルーム)を施設することができる。
ユニット型クリーンルーム施設方法は、メンテナンスエリア19に対向するワークエリア15(空気清浄度高要求エリア13)の側壁パネル11にデフレクターパンチング板47を設置することで、ファンフィルターユニット27(清浄空気給気手段)によってワークエリア15の一方向へ給気される空気の流れがデフレクターパンチング板47によって一方向と交差する交差方向へ変えられるとともに一方向を含むその他の方向へ分散されるから、給気の動圧が一箇所に集中することはなく、給気の動圧が分散して動圧が低くなり、ワークエリア15を通過した空気のサポートエリア16(空気清浄度低要求エリア14)の側壁パネル11における跳ね返りを防ぐことが可能であって、低清浄度空気を含む空気のワークエリア15への逆流を防ぐことが可能なユニット型クリーンルーム10E(ダクトレスのユニット型クリーンルーム)を施設することができる。