JPH08159527A

JPH08159527A - クリーンルーム用設備ユニット

Info

Publication number: JPH08159527A
Application number: JP6301029A
Authority: JP
Inventors: Hideki Miki; 秀樹三木; Toru Matsumoto; 徹松本
Original assignee: SUGA KOGYO KK
Current assignee: SUGA KOGYO KK
Priority date: 1994-12-05
Filing date: 1994-12-05
Publication date: 1996-06-21

Abstract

(57)【要約】【目的】天井パネルの組立てと同時に、空調ユニット
及び主要な電気設備機器の施工が完了するようにし、配
置設計工数及び現場施工工数の低減を図る。【構成】少なくとも送風機１１及びエア・フィルタ１
７を具備してなり室内側から吸気した空気を清浄して吹
出口７から再び室内側へ戻す空調ユニット３と、照明器
具１９、コンセント類２１の主要な電気設備機器とを、
クリーンルームの天井部分を構成する天井パネル１に予
め組付けて一体化させる。また、その構成は、天井パネ
ル１の上面を覆うチャンバーを設け、このチャンバー内
と室内側とを連通させる空気取入口を天井パネル１に貫
通し、送風機１１の吸気口をチャンバー内で開口させる
ものであってもよい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、クリーンルーム用設備
ユニットに関し、詳しくは、クリーンルーム組立て用の
パネルに、関連機器類（空調ユニット、電気設備機器な
ど）を一体に組付けるものである。

【０００２】

【従来の技術】クリーンルームでは、全体がレイアウト
自由に組立てられ、且つ組立ての容易なパネル方式のも
のが有用されている。このパネル方式のクリーンルーム
は、壁や天井を標準のパネルやフレームで組立て、空調
装置も標準の空調ユニットを必要台数選び、天井パネル
上に乗せるなどして全体が組み立てられる。一般的に空
調ユニットとしては、コスト面、現場施工面で有利とな
る所謂ファン付フィルタユニットが用いられる。このフ
ァン付フィルタユニットでは、エア・フィルタがファン
付のケーシングに収納され、空気の循環及び清浄化が一
つのユニットで行えるようになっている。

【０００３】このようなファン付フィルタユニットが用
いられることで、ファン、エア・フィルタ、吹出口、吸
気口を個々にパネルに組付けする必要がなくなり、配置
設計工数、現場施工工数を低減させることができる。フ
ァン付フィルタユニットは、若干の外観や形状の違い、
また垂直式、水平式といった方式の違いはあるものの、
工業用、バイオ用の多くの分野で使用され、いずれも、
低コストで一定の清浄環境を得ることができるため、例
えば、乱流式のクラス１０，０００程度以下のクリーン
ルームでは、極めて有効なものとなる。

【０００４】パネル方式のクリーンルームでは、このよ
うにして壁や天井、及び空調ユニットが施工された後、
天井パネル部分に主要な電気設備機器、例えば、照明器
具、コンセントなどが取り付けられ、全ての施工が完了
することになる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来では、ファン、エ
ア・フィルタ、吹出口、吸気口などの個々の空調設備機
器を一体化させた空調ユニットが用いられることによ
り、施工面、コスト面での改善が図られていた。しかし
ながら、空調ユニットを用いることによりファン、エア
・フィルタなどの空調設備機器は一度に施工できるもの
の、天井パネルとこの空調ユニット、及び天井パネルと
電気設備機器との取り合いは依然検討（配置設計）する
必要があった。また、空調ユニット及び電気設備機器
は、組立て後の天井パネルに取り付けられていたため、
天井パネルの組付け後でないと、施工が行えないという
作業工程上の制約があった。この結果、配置設計工数、
現場での施工工数が多くなり、製品コストが増大する問
題があった。本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、天井パネルの組立てと同時に、空調ユニット及び主
要な電気設備機器の施工が完了するクリーンルーム用設
備ユニットを提供し、配置設計工数、現場施工工数の低
減を図ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係るクリーンルーム用設備ユニットの構成
は、少なくとも送風機及びエア・フィルタを具備してな
り室内側から吸気した空気を清浄して吹出口から再び室
内側へ戻す空調ユニットと、照明器具、コンセント類の
主要な電気設備機器とを、クリーンルームの天井部分を
構成する天井パネルにこの天井パネルの組立て前に予め
組付けて一体化させたことを特徴とするものである。そ
して、クリーンルーム用設備ユニットは、天井パネルに
形成された貫通穴から空調ユニットの吹出口を室内側と
なる天井パネルの下面に露出させるとともに、送風機の
吸気口をダクトを介してこの天井パネルの下面に開口さ
せることが好ましい。また、クリーンルーム用設備ユニ
ットの構成は、天井パネルに形成された貫通穴から空調
ユニットの吹出口を室内側となる前記天井パネルの下面
に露出させるとともに、空調ユニットを包含した状態で
天井パネルの上面を覆い且つ天井パネル上面とで密閉空
間を形成するチャンバーを天井パネルに設け、このチャ
ンバー内と室内側とを連通させる空気取入口を天井パネ
ルに貫通し、送風機の吸気口をチャンバー内で開口させ
たものであってもよい。

【０００７】

【作用】天井パネル、空調ユニット、主要な電気設備機
器が一体となって製作され、予め組み立てられている壁
パネルにクリーンルーム用設備ユニットが組付けられ、
天井パネルの組立て、空調、電気設備に係わる全ての工
事が同時に完了し、直ちに空調ユニット、主要な電気設
備機器の使用が可能となる。また、チャンバーを天井パ
ネルに設けたクリーンルーム用設備ユニットでは、天井
パネルの上面側全体がチャンバーとなり、送風機の駆動
によってこのチャンバー内が負圧となる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明に係るクリーンルーム用設備ユ
ニットの好適な実施例を図面を参照して詳細に説明す
る。図１は本発明に係るクリーンルーム用設備ユニット
の構成概略図である。クリーンルームの天井部分を構成
する天井パネル１には、空調ユニット３が載置され、空
調ユニット３はケーシング５が天井パネル１に固定され
る。ケーシング５の下面には吹出口７が設けられ、吹出
口７は天井パネル１に穿設された貫通穴９から室内側に
露出されている。

【０００９】ケーシング５には送風機１１が付設され、
送風機１１はケーシング５内に送風を行う。送風機１１
の吸気口にはダクト１３の一端が接続され、ダクト１３
の他端は吸気口１５となって天井パネル１を貫通して室
内側に開口する。ケーシング５内にはエア・フィルタ１
７が設けられ、エア・フィルタ１７は送風機１１から送
風された空気中の塵埃を補集して清浄空気を吹出口７側
へ通過させる。

【００１０】天井パネル１の室内側の面には照明器具１
９、コンセント，照明スイッチ及びファンスイッチ（以
下、「コンセント類」という）２１などの電気設備機器
が取り付けられ、これらの電気設備機器は予め最適な位
置で配置設計されることにより取り付けられている。照
明器具１９、コンセント類２１の電線、及び送風機１１
の電線は、電線２３となって集約されている。天井パネ
ル１、空調ユニット３、吹出口７、送風機１１、ダクト
１３、吸気口１５、エア・フィルタ１７、照明器具１
９、コンセント類２１、電線２３を主な部材としてクリ
ーンルーム用設備ユニット（以下、「設備ユニット」と
いう）２５が構成されている。

【００１１】このように構成される設備ユニット２５の
作用は、天井パネル１、空調ユニット３、主要な電気設
備機器が一体となって製作され、予め組み立てられてい
る壁パネル（図示せず）に設備ユニット２５を組付け、
電線２３を電源に接続することで、天井パネルの組立
て、空調、電気設備に係わる全ての工事が同時に完了
し、直ちに空調ユニット３、照明器具１９、コンセント
類２１の使用が可能となる。

【００１２】従って、上述した設備ユニット２５によれ
ば、天井パネル１に対する空調ユニット３及び主要な電
気設備機器の取り合いを、組立ての都度検討する必要が
なくなる。また、従来のように、天井パネル１の組立て
を待って空調ユニット３及び電気設備機器を施工する必
要がなくなり、現場における施工工数が大幅に削減され
ることになる。

【００１３】次に、本発明に係るクリーンルーム用設備
ユニットの他の実施例を説明する。図２は本発明に係る
クリーンルーム用設備ユニットの他の実施例を表す構成
概略図である。この実施例では、天井パネル１の上面
に、空調ユニット３を覆うチャンバー３１が取り付けら
れ、チャンバー３１は密閉状態で構成される。チャンバ
ー３１に覆われた部分の天井パネル１には空気取入口３
３が設けられ、空気取入口３３は室内側とチャンバー３
１内とを連通させている。また、送風機１１の吸気口３
５は、チャンバー３１内で開口されている。他の構成、
即ち、吹出口７、エア・フィルタ１７、照明器具１９、
コンセント類２１、電線２３は、上述の設備ユニット２
５と同様である。

【００１４】このように構成された他の実施例に係る設
備ユニット３７では、天井パネル１の上面側全体がチャ
ンバーとなり、負圧となることで、設備機器用のパネル
貫通穴３９ａ、３９ｂ、３９ｃ、３９ｄから塵埃が室内
側へ侵入しにくくなり、クリーンルーム内の清浄度を維
持し易くなる。また、天井パネル１の上面側全体が吸気
チャンバーとなるため、空気取入口３３の配置設計及び
増設時の自由度が向上することになる。

【００１５】なお、設備ユニット２５、３７を構成する
天井パネル１は、クリーンルームの天井全体を覆う一枚
のもの、或いは、分割して組付けられる複数枚のうちの
一枚のもののどちらであってもよい。前者の場合は、比
較的小さな、例えばパスボックスなどに用いて好適とな
る。また、後者の場合は、上述の設備ユニット２５、３
７を任意の数用いることにより、清浄能力の増減が容易
に可能となる。

【００１６】

【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
るクリーンルーム用設備ユニットによれば、空調ユニッ
トと主要な電気設備機器とを天井パネルに一体化させた
ので、クリーンルーム用設備ユニットを組付けること
で、天井パネルの組立て、空調、電気設備に係わる全て
の工事が同時に完了する。このため、取り合いを組立て
の都度検討する必要がなくなるとともに、天井パネルの
組立てを待って空調ユニット及び電気設備機器の施工を
行う必要がなくなり、配置設計工数及び現場施工工数を
大幅に低減することができる。また、チャンバーを天井
パネルに設けたクリーンルーム用設備ユニットによれ
ば、天井パネルの上面側全体がチャンバーとなり、送風
機の駆動によってこのチャンバー内が負圧となるため、
パネル貫通穴から塵埃が室内側へ侵入しにくくなるとと
もに、空気取入口の配置設計及び増設の自由度を向上さ
せることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るクリーンルーム用設備ユニットの
構成概略図である。

【図２】本発明に係るクリーンルーム用設備ユニットの
他の実施例を表す構成概略図である。

【符号の説明】

１天井パネル３空調ユニット７吹出口９貫通穴１１送風機１３ダクト１５吸気口１７エア・フィルタ１９照明器具２１コンセント類２５、３７クリーンルーム用設備ユニット３１チャンバー３３空気取入口

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】少なくとも送風機及びエア・フィルタを
具備してなり室内側から吸気した空気を清浄して吹出口
から再び室内側へ戻す空調ユニットと、照明器具、コン
セント類の主要な電気設備機器とを、クリーンルームの
天井部分を構成する天井パネルに該天井パネルの組立て
前に予め組付けて一体化させたことを特徴とするクリー
ンルーム用設備ユニット。
【請求項２】天井パネルに形成された貫通穴から前記
空調ユニットの吹出口を室内側となる前記天井パネルの
下面に露出させるとともに、前記送風機の吸気口をダク
トを介して該天井パネルの下面に開口させたことを特徴
とする請求項１記載のクリーンルーム用設備ユニット。
【請求項３】天井パネルに形成された貫通穴から前記
空調ユニットの吹出口を室内側となる前記天井パネルの
下面に露出させるとともに、該空調ユニットを包含した
状態で前記天井パネルの上面を覆い且つ該天井パネル上
面とで密閉空間を形成するチャンバーを前記天井パネル
に設け、該チャンバー内と前記室内側とを連通させる空
気取入口を前記天井パネルに貫通し、前記送風機の吸気
口を前記チャンバー内で開口させたことを特徴とする請
求項１記載のクリーンルーム用設備ユニット。