JP7144193B2 - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents
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Description
第1の挟持工程において、各第2の挟持部が基板の周縁部から離間させられながら当該第2の挟持部が回転軸線回りに回転する。そのため、第1の挟持工程の開始前に第2の挟持部に液体が付着していても、基板の回転に伴って第2の挟持部に付着している液体に遠心力が作用し、これにより、当該液体が、第2の挟持部から振り切られる。そのため、第1の挟持工程の終了時においては、第2の挟持部から液体が除去されている。
既に液体除去済みの第2の挟持部が基板の周縁部に接触するので、第2の挟持工程において、第2の挟持部と基板の周縁部との間に液体が存在しない。すなわち、第2の挟持工程では、第2の挟持部と基板の周縁部との間に、薬液を含んだ液体を存在させることなく、第2の挟持ユニットによって基板を挟持できる。
前記基板処理方法が、前記リンス工程の前に、前記基板保持回転装置によって保持されている前記基板を、前記回転軸線回りに回転させながら、前記基板の主面に薬液を供給する薬液工程をさらに含んでいてもよい。
前記薬液が、硫酸含有液を含んでいてもよい。
硫酸含有液は、一般的に、非常に高い液温を有している状態で基板処理に使用される。この場合、挟持ピンの材質によっては硫酸含有液が挟持ピンに染み込むおそれがある。そして、スピンドライ工程中に、挟持部と基板の周縁部との間に残存するリンス液に硫酸含有液が染み出すと、基板の周縁部においてパーティクルが発生するおそれがある。
この発明の一実施形態では、前記第1の期間が、前記少なくとも3つの第2の挟持部からリンス液を振り切ることが可能な期間であり、前記第2の期間が、前記少なくとも3つの第1の挟持部からリンス液を振り切ることが可能な期間である。
この発明の一実施形態では、前記基板処理方法が、前記第1の挟持状態において、前記基板の周縁部から離間している前記少なくとも3つの第2の挟持部を前記基板の周縁部に接触させることにより、前記第1の挟持状態から、前記第1の挟持ユニットおよび前記第2の挟持ユニットによって前記基板を挟持する両挟持状態に遷移する第1の遷移工程と、前記両挟持状態において、前記基板の周縁部に接触している前記少なくとも3つの第1の挟持部を前記基板の周縁部から離間させることにより、前記両挟持状態から前記第2の挟持状態に遷移する第2の遷移工程とをさらに含む。
この発明の一実施形態では、前記基板処理方法が、前記第2の挟持工程の後、前記スピンドライ工程に並行して、前記第1の挟持ユニットおよび前記第2の挟持ユニットによって前記基板を挟持する両挟持状態を実現する両挟持工程をさらに含む。
この発明の一実施形態では、前記スピンドライ工程が、前記第1の挟持工程および前記第2の挟持工程に並行して、前記基板を、前記リンス工程における前記基板の回転速度よりも速い第1の乾燥速度で前記回転軸線回りに回転させる第1のスピンドライ工程と、前記両挟持工程に並行して、前記基板を、当該基板の主面からリンス液を振り切ることができる速度であって前記第1の乾燥速度よりも速い第2の乾燥速度で前記回転軸線回りに回転させる第2のスピンドライ工程とを含む。
この発明の一実施形態では、前記第1の挟持工程が、前記第1のスピンドライ工程に並行して実行される。
仮に、第1の挟持工程がリンス工程に並行して実行される場合には、基板の周縁部から離間している第2の挟持部に基板からのリンス液が降り掛かるおそれがある。また、基板の回転速度が遅いために、第1の挟持工程において周縁部から離間しながら回転している各第2の挟持部に作用する遠心力が大きくならないおそれがある。
前記第1の挟持工程における少なくとも前記第1の挟持状態の維持が、前記第1のスピンドライ工程に並行して実行されてもよい。そして、前記第2の挟持工程が、前記第1のスピンドライ工程に並行して実行されてもよい。そして、前記第2のスピンドライ工程が、前記両挟持工程によって前記両挟持状態が実現された後に開始されてもよい。
この方法によれば、第1の挟持工程および前記第2の挟持工程が複数回実行される。そのため、第1および第2の挟持部と基板の周縁部との間における薬液を含んだ液体の残存をより一層効果的に抑制しながらスピンドライ工程を実行できる。そのため、基板の周縁部におけるパーティクルの発生を、より効果的に抑制できる。
前記第1の挟持工程および前記第2の挟持工程が、前記第2のスピンドライ工程に並行して実行されなくてもよい。
前記第1の挟持工程が、前記リンス工程の終了に先立って前記第1の挟持状態を実現し、かつ前記第1のスピンドライ工程が開始した後まで前記第1の挟持状態を維持する工程を含んでもよい。
前記基板処理方法が、前記第1の挟持状態から、前記基板の周縁部に接触している前記少なくとも3つの第1の挟持部を前記基板の周縁部から離間させかつ前記基板の周縁部から離間している前記少なくとも3つの第2の挟持部を前記基板の周縁部に接触させることにより、前記第2の挟持状態に遷移する遷移工程と、前記遷移工程に先立って前記基板の回転を前記第1の乾燥速度よりも遅い切り換え速度に減速する工程と、前記遷移工程の後に前記基板の回転を前記第1の乾燥速度に加速する工程とをさらに含んでいてもよい。
第1の挟持工程において、各第2の挟持部が基板の周縁部から離間させられながら当該第2の挟持部が回転軸線回りに回転する。そのため、第1の挟持工程の開始前に第2の挟持部に液体が付着していても、基板の回転に伴って第2の挟持部に付着している液体に遠心力が作用し、これにより、当該液体が、第2の挟持部から振り切られる。そのため、第1の挟持工程の終了時においては、第2の挟持部から液体が除去されている。
既に液体除去済みの第2の挟持部が基板の周縁部に接触するので、第2の挟持工程において、第2の挟持部と基板の周縁部との間に液体が存在しない。すなわち、第2の挟持工程では、第2の挟持部と基板の周縁部との間に、薬液を含んだ液体を存在させることなく、第2の挟持ユニットによって基板を挟持できる。
この発明の一実施形態では、前記制御装置が、前記リンス工程の前に、前記基板保持回転装置によって保持されている前記基板を、前記回転軸線回りに回転させながら、前記基板の主面に薬液を供給する薬液工程をさらに実行する。
前記薬液が、硫酸含有液を含んでいてもよい。
硫酸含有液は、一般的に、非常に高い液温を有している状態で基板処理に使用される。この場合、挟持ピンの材質によっては硫酸含有液が挟持ピンに染み込むおそれがある。そして、スピンドライ工程中に、挟持部と基板の周縁部との間に残存するリンス液に硫酸含有液が染み出すと、基板の周縁部においてパーティクルが発生するおそれがある。
この発明の一実施形態では、前記第1の期間が、前記少なくとも3つの第2の挟持部からリンス液を振り切ることが可能な期間であり、前記第2の期間が、前記少なくとも3つの第1の挟持部からリンス液を振り切ることが可能な期間である。
この発明の一実施形態では、前記制御装置が、前記第1の挟持状態において、前記基板の周縁部から離間している前記少なくとも3つの第2の挟持部を前記基板の周縁部に接触させることにより、前記第1の挟持状態から、前記第1の挟持ユニットおよび前記第2の挟持ユニットによって前記基板を挟持する両挟持状態に遷移する第1の遷移工程と、前記両挟持状態において、前記基板の周縁部に接触している前記少なくとも3つの第1の挟持部を前記基板の周縁部から離間させることにより、前記両挟持状態から前記第2の挟持状態に遷移する第2の遷移工程とをさらに実行する。
この発明の一実施形態では、前記制御装置が、前記第2の挟持工程の後、前記スピンドライ工程に並行して、前記第1の挟持ユニットおよび前記第2の挟持ユニットによって前記基板を挟持する両挟持状態を実現する両挟持工程をさらに実行する。
この発明の一実施形態では、前記制御装置が、前記スピンドライ工程において、前記第1の挟持工程および前記第2の挟持工程に並行して、前記基板を、前記リンス工程における前記基板の回転速度よりも速い第1の乾燥速度で前記回転軸線回りに回転させる第1のスピンドライ工程と、前記両挟持工程に並行して、前記基板を、当該基板の主面からリンス液を振り切ることができる速度であって前記第1の乾燥速度よりも速い第2の乾燥速度で前記回転軸線回りに回転させる第2のスピンドライ工程とを実行する。
この発明の一実施形態では、前記制御装置が、前記第1の挟持工程を、前記第1のスピンドライ工程に並行して実行する。
これに対し、この構成によれば、第1の挟持工程が、第1のスピンドライ工程に並行して実行されるので、基板の周縁部から離間している第2の挟持部に基板からのリンス液が降り掛かるおそれがない。また、リンス液を振り切るほどの基板の回転速度になるために、第1の挟持工程において周縁部から離間しながら回転している各第2の挟持部に作用する遠心力が大きい。これにより、第1の挟持工程において、第2の挟持部をより良好に乾燥させることができる。
前記第1の挟持工程における少なくとも前記第1の挟持状態の維持が、前記第1のスピンドライ工程に並行して実行されてもよい。そして、前記第2の挟持工程が、前記第1のスピンドライ工程に並行して実行されてもよい。そして、前記第2のスピンドライ工程が、前記両挟持工程によって前記両挟持状態が実現された後に開始されてもよい。
この構成によれば、第1の挟持工程および前記第2の挟持工程が複数回実行される。そのため、第1および第2の挟持部と基板の周縁部との間における薬液を含んだ液体の残存をより一層効果的に抑制しながら第1のスピンドライ工程を実行できる。そのため、基板の周縁部におけるパーティクルの発生を、より効果的に抑制できる。
前記第1の挟持工程および前記第2の挟持工程が、前記第2のスピンドライ工程に並行して実行されなくてもよい。
前記第1の挟持工程が、前記リンス工程の終了に先立って前記第1の挟持状態を実現し、かつ前記第1のスピンドライ工程が開始した後まで前記第1の挟持状態を維持する工程を含んでもよい。
前記制御装置が、前記第1の挟持ユニットおよび前記第2の挟持ユニットによって、前記第1の挟持状態から、前記基板の周縁部に接触している前記少なくとも3つの第1の挟持部を前記基板の周縁部から離間させかつ前記基板の周縁部から離間している前記少なくとも3つの第2の挟持部を前記基板の周縁部に接触させることにより、前記第2の挟持状態に遷移する遷移工程と、前記遷移工程に先立って前記基板の回転を、前記回転ユニットによって前記第1の乾燥速度よりも遅い切り換え速度に減速する工程と、前記遷移工程の後に前記基板の回転を、前記回転ユニットによって前記第1の乾燥速度に加速する工程とをさらに実行してもよい。
この構成によれば、第1の挟持部および第2の挟持部が樹脂部材を含む場合には、第1の挟持ユニットおよび第2の挟持ユニットによって基板を挟持しながら、薬液を用いた処理を基板に対し施すことにより、第1の挟持部および第2の挟持部に薬液が染み込むおそれがある。そして、リンス工程において、第1の挟持部と基板の周縁部との間や第2の挟持部と基板の周縁部との間にリンス液が残存することがある。このリンス液に、薬液工程において染み込んだ薬液が染み出している状態で第1のスピンドライ工程が実行されると、基板の主面にパーティクル汚染が発生するおそれがある。
この発明の一実施形態では、前記樹脂部材には炭素材料が分散されている。
この構成によれば、第1および第2の挟持部と基板の周縁部との間に、薬液を含んだ液体が残存することを抑制または防止しながらスピンドライ工程を実行できる。そのため、第1の挟持部および第2の挟持部が、炭素材料が分散された樹脂部材を含む場合であっても、基板の周縁部におけるパーティクルの発生を、抑制または防止できる。
図1は、この発明の一実施形態に係る基板処理装置を上から見た模式図である。基板処理装置1は、シリコンウエハなどの基板Wを一枚ずつ処理する枚葉式の装置である。この実施形態では、基板Wは、円板状の基板である。基板処理装置1は、処理液およびリンス液で基板Wを処理する複数の処理ユニット2と、処理ユニット2で処理される複数枚の基板Wを収容する基板収容器Cが載置されるロードポートLPと、ロードポートLPと処理ユニット2との間で基板Wを搬送するインデクサロボットIRおよび基板搬送ロボットCRと、基板処理装置1を制御する制御装置3とを含む。インデクサロボットIRは、基板収容器Cと基板搬送ロボットCRとの間で基板Wを搬送する。基板搬送ロボットCRは、インデクサロボットIRと処理ユニット2との間で基板Wを搬送する。複数の処理ユニット2は、たとえば、同様の構成を有している。
処理ユニット2は、内部空間を有する箱形のチャンバ4と、チャンバ4内で一枚の基板Wを水平な姿勢で保持して、基板Wの中心を通る鉛直な回転軸線A1まわりに基板Wを回転させるスピンチャック(基板保持回転装置)5と、スピンチャック5に保持されている基板Wの表面(主面。たとえばパターン形成面)に、薬液の一例としての硫酸含有液を供給するための硫酸含有液供給ユニット6と、スピンチャック5に保持されている基板Wの表面に、SC1(NH4OHとH2O2とを含む混合液)を供給するためのSC1供給ユニット7と、スピンチャック5に保持されている基板Wの上面に対向する遮断部材8と、遮断部材8の内部を上下に挿通し、スピンチャック5に保持されている基板Wの上面の中央部に向けて、リンス液を含む処理流体を吐出するための中心軸ノズル9と、中心軸ノズル9にリンス液を供給するためのリンス液供給ユニット10と、スピンチャック5を取り囲む筒状の処理カップ11とを含む。
硫酸含有液供給ユニット6は、硫酸含有液ノズル18と、硫酸含有液ノズル18が先端部に取り付けられたノズルアーム19と、ノズルアーム19を移動させることにより、硫酸含有液ノズル18を移動させるノズル移動ユニット20(図13参照)とを含む。硫酸含有液供給ユニット6から供給される硫酸含有液は、たとえば、SPM(H2SO4(硫酸)およびH2O2(過酸化水素水)を含む硫酸過酸化水素水混合液(sulfuric acid/hydrogen peroxide mixture))である。
ノズル移動ユニット20は、揺動軸線まわりにノズルアーム19を水平移動させることにより、硫酸含有液ノズル18を水平に移動させる。ノズル移動ユニット20は、モータ等を含む構成である。ノズル移動ユニット20は、硫酸含有液ノズル18から吐出されたSPMが基板Wの上面に着液する処理位置と、硫酸含有液ノズル18が平面視でスピンチャック5の周囲に設定された退避位置との間で、硫酸含有液ノズル18を水平に移動させる。この実施形態では、処理位置は、たとえば、硫酸含有液ノズル18から吐出されたSPMが基板Wの上面中央部に着液する中央位置である。
硫酸供給ユニット21は、硫酸含有液ノズル18に一端が接続された硫酸配管23と、硫酸配管23を開閉するための硫酸バルブ24とを含む。硫酸配管23には、硫酸供給源から所定の高温に保たれたH2SO4が供給される。硫酸供給ユニット21は、硫酸配管23の開度を調整して、硫酸配管23を流通するH2SO4の流量を調整する硫酸流量調整バルブをさらに備えていてもよい。この硫酸流量調整バルブは、弁座が内部に設けられたバルブボディと、弁座を開閉する弁体と、開位置と閉位置との間で弁体を移動させるアクチュエータとを含む。他の流量調整バルブについても同様である。
遮断部材8は、遮断板41と、遮断板41に一体回転可能に設けられた回転軸42とを含む。遮断板41は、基板Wとほぼ同じ径またはそれ以上の径を有する円板状である。遮断板41は、その下面に基板Wの表面の全域に対向する円形の水平平坦面からなる基板対向面41aを有している。
遮断板41の中央部には、遮断板41および回転軸42を上下に貫通する円筒状の貫通穴40が形成されている。貫通穴40には、中心軸ノズル9が上下に挿通している。すなわち、中心軸ノズル9は、遮断板41および回転軸42を上下に貫通している。
支持アーム43には、電動モータ、ボールねじ等を含む構成の遮断部材昇降ユニット50が結合されている。遮断部材昇降ユニット50は、遮断部材8(遮断板41および回転軸42)ならびに中心軸ノズル9を、支持アーム43と共に鉛直方向に昇降する。
図5A,5Bに示すように、第1の挟持ピン52Aは、導電性部材70を含む。導電性部材70は、第1の軸部61と第1の挟持部62とを含む。導電性部材70は、第1の支持軸65を介して接地されている。導電性部材70は、耐薬品性および導電性を有する複合材料で形成されている。複合材料の具体例は、樹脂と炭素とを含む材料である。導電性部材70は、樹脂で形成された樹脂部材に炭素材料が分散された態様を有している。導電性部材70に含まれる炭素は、たとえば炭素繊維(カーボンファイバー)である。導電性部材70に含まれる炭素は、炭素の粉末または粒子であってもよい。導電性部材70に含まれる樹脂の具体例は、PFA(tetrafluoro ethylene-perfluoro alkylvinyl ether copolymer)、PCTFE(Poly Chloro Tri Furuoro Ethylene)、PTFE(polytetrafluoroethylene)、およびPEEK(polyetheretherketone)である。
第1の開閉用磁石68は、回転軸線A1を中心とする円弧状をなしている。3つの第1の開閉用磁石68は、互いに共通の高さ位置である。3つの第1の開閉用磁石68は、回転軸線A1と同軸の円周上において周方向Yに等間隔を空けて配置されている。
図6A,6Bに示すように、第2の挟持ピン52Bは、導電性部材80を含む。導電性部材80は、第2の軸部71と第2の挟持部72とを含む。導電性部材80は、第2の支持軸75を介して接地されている。導電性部材80は、耐薬品性および導電性を有する複合材料で形成されている。複合材料の具体例は、樹脂と炭素とを含む材料である。導電性部材80は、樹脂で形成された樹脂部材に炭素材料が分散された態様を有している。導電性部材80に含まれる炭素は、たとえば炭素繊維(カーボンファイバー)である。導電性部材80に含まれる炭素は、炭素の粉末または粒子であってもよい。導電性部材80に含まれる樹脂の具体例は、PFA(tetrafluoro ethylene-perfluoro alkylvinyl ether copolymer)、PCTFE(Poly Chloro Tri Furuoro Ethylene)、PTFE(polytetrafluoroethylene)、およびPEEK(polyetheretherketone)である。
第2の磁石昇降ユニット79は、たとえば、上下方向に伸縮可能に設けられたシリンダを含む構成であり、当該シリンダによって支持されている。また、第2の磁石昇降ユニット79が、電動モータを用いて構成されていてもよい。また、第2の磁石昇降ユニット79は、第2の開閉用磁石78を個別に昇降させる個別昇降ユニットを複数(たとえば3つ)含む構成であってもよい。
図5A,図5Bでは、第1の開閉用磁石68と第1の挟持ピン52Aとが、周方向Yに揃っている(互いに対向している)。この状態で、図5Aでは、第1の開閉用磁石68が下位置にある状態を示し、図5Bでは、第1の開閉用磁石68が上位置にある状態を示す。図5Aに示すように、第1の開閉用磁石68が下位置にある状態では、第1の開閉用磁石68からの磁力が第1の駆動用磁石66に作用しない。そのため、第1の駆動用磁石66は、たとえばN極が回転半径方向の内方に向きかつS極が回転半径方向の外方に向くように配置されている。この状態で、第1の挟持ピン52Aは接触位置に位置している。すなわち、第1の開閉用磁石68が下位置にある状態では、第1の挟持ピン52Aの第1の挟持部62が接触位置に配置されている。
制御装置3は、たとえばマイクロコンピュータを用いて構成されている。制御装置3はCPU等の演算ユニット、固定メモリデバイス、ハードディスクドライブ等の記憶ユニット、および入出力ユニットを有している。記憶ユニットには、演算ユニットが実行するプログラムが記憶されている。
制御装置3は、第1の磁石昇降ユニット69および第2の磁石昇降ユニット79を制御して、第1の開閉用磁石68および第2の開閉用磁石78を、上位置から下位置に向けて下降し、下位置のまま保持する。それによって、第1の挟持部62および第2の挟持部72の全てが離間位置から接触位置へと駆動されて、その接触位置に保持される。これにより、3つの第1の挟持ピン52Aおよび3つの第2の挟持ピン52Bによって基板Wが挟持される(両挟持状態)。
基板Wの回転速度が液処理速度に達すると、制御装置3は、図16Aに示すように、硫酸含有液工程(薬液工程)S3を実行する。
硫酸含有液工程S3においては、高温のSPMが、基板Wを挟持している第1の挟持ピン52Aおよび第2の挟持ピン52Bに降り掛かる。このSPMは、硫酸を含有し、かつ高温(たとえば、160~220℃)であるので、樹脂材料を含む、第1の挟持ピン52Aおよび第2の挟持ピン52Bに染み込むおそれ
がある。とくに、第1の挟持ピン52Aおよび第2の挟持ピン52Bの基材である樹脂部材には炭素繊維が含まれているので、経時によって樹脂部材から炭素繊維が離脱し、樹脂部材に空隙が形成されるおそれがある。この空隙にSPMが入り込むことにより、第1の挟持部および第2の挟持部に薬液が染み込む。
次いで、図16Cに示すように、SC1を用いて基板Wの表面を洗浄するSC1工程(図14のS5)が行われる。具体的には、SC1工程S5において、制御装置3は、ノズル移動ユニット30を制御することにより、SC1ノズル28を退避位置から処理位置に移動させる。その後、制御装置3は、SC1バルブ33および気体バルブ35を開く。これにより、図16Cに示すように、SC1ノズル28から、SC1の液滴の噴流が吐出される。また、制御装置3は、SC1ノズル28からのSC1の液滴の噴流の吐出に並行して、ノズル移動ユニット30を制御して、SC1ノズル28を基板Wの中央位置と周縁位置との間で往復移動させる(ハーフスキャン)。これにより、SC1ノズル28からのSC1の着液位置を、基板Wの表面中央部と基板Wの表面周縁部との間で往復移動させることができる。これにより、SC1の着液位置を、基板Wの表面の全域を走査させること
ができる。基板Wの表面へのSC1の供給により、レジスト残渣を、基板Wの表面から除去できる。また、基板Wの表面へのSC1の供給により、基板Wの表面から硫黄成分を除去できる。
次いで、図16Dに示すように、基板Wの表面に付着しているSC1を、リンス液を用いて洗い流す第2のリンス工程(図14のS6)が行われる。具体的には、制御装置3は遮断部材昇降ユニット50を制御して、退避位置に配置されている遮断部材8を、リンス処理位置まで降下させ、そのリンス処理位置に保持させる。また、制御装置3は、リンス液バルブ45を開く。これにより、液処理速度で回転している基板Wの表面中央部に向けて、中心軸ノズル9の吐出口9aからリンス液が吐出される。中心軸ノズル9から吐出されたリンス液は、SC1によって覆われている基板Wの表面中央部に着液する。基板Wの表面中央部に着液したリンス液は、基板Wの回転による遠心力を受けて基板Wの表面を基板Wの周縁部に向けて流れる。これにより、基板W上のSC1が、リンス液によって外方に押し流され、基板Wの周囲に排出される。これにより、基板Wの表面の全域においてSC1およびレジスト残渣が洗い流される。基板Wの周縁部に移動したリンス液は、基板Wの周縁部から基板Wの側方に向けて飛散し、処理カップ11に受け止められた後、処理される。
第2のリンス工程S6において、第1の挟持部62および第2の挟持部72が挟持位置にある状態では、基板Wの周縁部と、第1の挟持部62および第2の挟持部72とは強い押圧力を介して接触している。しかしながら、このような状態であっても、リンス液の毛細管力の働きにより、基板Wの周縁部と、第1の挟持部62および第2の挟持部72との間にリンス液が進入する。こうして進入したリンス液は、排出することが困難である。そのため、第2のリンス工程S6の終盤や第2のリンス工程S6の終了時には、基板Wの周縁部と第1の挟持部62および第2の挟持部72との間にリンス液が残存する。
具体的には、制御装置3は、遮断部材昇降ユニット50を制御して、遮断部材8を遮断位置に向けて下降させ、遮断位置に保持する。また、この状態で、制御装置3は遮断板回転ユニット49を制御することにより、遮断板41を回転軸線A2回りに基板Wに同期して回転させる。また、制御装置3は、不活性ガスバルブ48を開いて、吐出口9aから不活性ガスを吐出する。この状態で、制御装置3はスピンモータ54を制御することにより、基板Wの回転を乾燥速度まで加速させ、乾燥速度に維持する。これにより、大きな遠心力が基板W上の液体に加わり、基板Wに付着している液体が基板Wの周囲に振り切られる。
第1の挟持工程T1において、各第2の挟持部72が基板Wの周縁部から離間させられながら当該第2の挟持部72が回転軸線A1回りに回転する。そのため、第1の挟持工程T1の開始前に第2の挟持部72にリンス液が付着していても、基板Wの回転に伴って第2の挟持部72に付着しているリンス液に大きな遠心力が作用し、これにより、当該リンス液が、第2の挟持部72から振り切られる。そのため、第1の挟持工程T1の終了時においては、第2の挟持部72が乾燥している。
また、第2の挟持工程T2において、各第1の挟持部62が基板Wの周縁部から離間させられながら当該第1の挟持部62が回転軸線A1回りに回転する。そのため、第2の挟持工程T2の開始前に第1の挟持部62にリンス液が付着していても、基板Wの回転に伴って第1の挟持部62に付着しているリンス液に大きな遠心力が作用し、これにより、当該リンス液が、第1の挟持部62から振り切られる。そのため、第2の挟持工程T2の終了時においては、第1の挟持部62が乾燥している。
また、第1の挟持工程T1が、スピンドライ工程S7の開始後に開始される(すなわち、スピンドライ工程S7に並行して実行される)ので、基板Wの周縁部から離間している第2の挟持部72に基板Wからのリンス液が降り掛かるおそれがない。また、この場合、リンス液を振り切るほどの基板Wの回転速度になるために、第1の挟持工程T1において基板Wの周縁部から離間しながら回転している各第2の挟持部72に作用する遠心力が大きい。これにより、第1の挟持工程T1において、第2の挟持部72をより良好に乾燥させることができる。
たとえば、図17に示す第1の変形処理例のように、第2の挟持工程T2の後、スピンドライ工程S7に並行して第1の挟持工程T1および第2の挟持工程T2を再度実行するようにしてもよい。図17では、第1の挟持工程T1および第2の挟持工程T2の対を合計2対行う場合を記しているが、合計3対以上で行うようにしてもよい。第1の挟持工程T1および第2の挟持工程T2を複数回実行することにより、第1の挟持部62と基板Wの周縁部との間および第2の挟持部72と基板Wの周縁部との間のリンス液の残存をより一層効果的に抑制しながらスピンドライ工程S7を実行できる。そのため、パーティクル汚染の発生を、より効果的に抑制できる。
また、図19に示す第3の変形処理例のように、第1の挟持工程T1から第2の挟持工程T2への切り換え時に、基板Wの回転速度を、第1の乾燥速度V1よりも低い切り換え速度(たとえば約200rpm)程度に一旦落とすようにしてもよい。この場合、第1の挟持ユニット55や第2の挟持ユニット56に大きな負荷を与えることなく、第1の挟持工程T1から第2の挟持工程T2への切り換えを行うことができる。
また、第1~第4の変形処理例を適宜組み合わせることもできる。
また、図14および図15に示す基板処理例ならびに第1~第4の変形処理例において、最後の第2の挟持工程T2の後、スピンドライ工程S7に並行して、当該第2の挟持工程T2が維持され続けてもよい。
また、前述の基板処理例において、硫酸含有液工程S3の後第1のリンス工程S4に先立って、H2O2を基板Wの上面(表面)に供給する過酸化水素水供給工程が実行されてもよい。この場合、制御装置3は、過酸化水素水バルブ26を開いた状態に維持しつつ硫酸バルブ24だけを閉じる。これにより、硫酸含有液ノズル18にH2O2だけが供給され、硫酸含有液ノズル18の吐出口からH2O2が吐出される。この過酸化水素水供給工
ンに対する熱影響を緩和することが出来ると共に、基板Wの表面への硫黄成分の残留(S残り)を防止または抑制できる。また、この過酸化水素水供給工程を設ける場合には、SC1工程を廃止することも可能である。
また、図14の基板処理例ではレジスト除去処理を例に挙げたが、レジストに限られず、SPMを用いて他の有機物の除去をする処理であってもよい。
また、第1の挟持ユニット55および第2の挟持ユニット56が、それぞれ3つの挟持ピン52A,52Bを備えているとして説明したが、それぞれ4つ以上の挟持ピン52A,52Bを備えていてもよい。
また、前述の実施形態では、硫酸含有液供給ユニット6として、H2SO4およびH2O2の混合を硫酸含有液ノズル18の内部で行うノズル混合タイプのものを例に挙げて説明したが、硫酸含有液ノズル18の上流側に配管を介して接続された混合部を設け、この混合部において、H2SO4とH2O2との混合が行われる配管混合タイプのものを採用することもできる。
また、基板処理例が硫酸含有液工程S3を含んでいなくてもよい。たとえば、硫酸含有液工程S3を含まない場合であっても、その処理ユニット2において、過去に、硫酸含有液を用いて処理を行った場合には、リンス工程の終盤またはリンス工程の終了時に、第1の挟持ピン52Aおよび第2の挟持ピン52Bと基板Wの周縁部との間に残存するリンス液が硫酸含有液等を含有している。この場合に、本願発明を好適に適用できる。
2 :処理ユニット
3 :制御装置
5 :スピンチャック(基板保持回転装置)
10 :リンス液供給ユニット
54 :スピンモータ(回転ユニット)
55 :第1の挟持ユニット
56 :第2の挟持ユニット
57 :第1の開閉ユニット(挟持駆動ユニット)
58 :第2の開閉ユニット(挟持駆動ユニット)
62 :第1の挟持部
72 :第2の挟持部
A1 :回転軸線
Te1 :第1の期間
Te2 :第2の期間
V1 :第2の乾燥速度
V2 :第2の乾燥速度
W :基板
Y :周方向
Claims (22)
- 基板の周縁部に接触可能な少なくとも3つの第1の挟持部を有し、前記少なくとも3つの第1の挟持部が前記基板の周縁部に接触することによって前記基板を挟持する第1の挟持ユニットと、前記第1の挟持ユニットとは別に設けられ、前記基板の周縁部に接触可能な少なくとも3つの第2の挟持部を有し、前記少なくとも3つの第2の挟持部が前記基板の周縁部に接触することによって前記基板を挟持する第2の挟持ユニットとを含む基板保持回転装置を含む基板処理装置において実行され、前記基板に対して薬液を用いた処理を施すための基板処理方法であって、
前記基板保持回転装置によって保持されている前記基板を、当該基板の中央部を通る回転軸線回りに回転させながら、前記基板の主面にリンス液を供給するリンス工程と、
前記基板の主面に対してリンス液を供給せずに、当該基板を、前記リンス工程における前記基板の回転速度よりも速い速度で前記回転軸線回りに回転させるスピンドライ工程と、
前記リンス工程および前記スピンドライ工程の少なくとも一方に並行して、前記少なくとも3つの第2の挟持部を前記基板の周縁部から離間させながら前記少なくとも3つの第1の挟持部を前記基板の周縁部に接触させることにより、前記第1の挟持ユニットによって前記基板を挟持し前記第2の挟持ユニットによって前記基板を挟持しない第1の挟持状態を実現し、その第1の挟持状態を所定の第1の期間維持する第1の挟持工程と、
前記第1の挟持工程の後、前記スピンドライ工程に並行して、前記少なくとも3つの第1の挟持部を前記基板の周縁部から離間させながら前記少なくとも3つの第2の挟持部を前記基板の周縁部に接触させることにより、前記第2の挟持ユニットによって前記基板を挟持し前記第1の挟持ユニットによって前記基板を挟持しない第2の挟持状態を実現し、その第2の挟持状態を所定の第2の期間維持する第2の挟持工程と、
前記第2の挟持工程の後、前記スピンドライ工程に並行して、前記第1の挟持ユニットおよび前記第2の挟持ユニットによって前記基板を挟持する両挟持状態を実現する両挟持工程とを含み、
前記スピンドライ工程が、
前記基板を、前記リンス工程における前記基板の回転速度よりも速い第1の乾燥速度で前記回転軸線回りに回転させる第1のスピンドライ工程と、
前記第1のスピンドライ工程の後に実行され、前記基板を、当該基板の主面からリンス液を振り切ることができる速度であって前記第1の乾燥速度よりも速い第2の乾燥速度で、前記回転軸線回りに回転させる第2のスピンドライ工程とを含み、
前記第1の挟持工程における少なくとも前記第1の挟持状態の維持が、前記第1のスピンドライ工程に並行して実行され、
前記第2の挟持工程が、前記第1のスピンドライ工程に並行して実行され、
前記第2のスピンドライ工程が、前記両挟持工程によって前記両挟持状態が実現された後に開始される、基板処理方法。 - 前記リンス工程の前に、前記基板保持回転装置によって保持されている前記基板を、前記回転軸線回りに回転させながら、前記基板の主面に薬液を供給する薬液工程をさらに含む、請求項1に記載の基板処理方法。
- 前記薬液が、硫酸含有液を含む、請求項2に記載の基板処理方法。
- 前記第1の期間が、前記少なくとも3つの第2の挟持部からリンス液を振り切ることが可能な期間であり、
前記第2の期間が、前記少なくとも3つの第1の挟持部からリンス液を振り切ることが可能な期間である、請求項1~3のいずれか一項に記載の基板処理方法。 - 前記第1の挟持状態において、前記基板の周縁部から離間している前記少なくとも3つの第2の挟持部を前記基板の周縁部に接触させることにより、前記第1の挟持状態から、前記両挟持状態に遷移する第1の遷移工程と、
前記両挟持状態において、前記基板の周縁部に接触している前記少なくとも3つの第1の挟持部を前記基板の周縁部から離間させることにより、前記両挟持状態から前記第2の挟持状態に遷移する第2の遷移工程とをさらに含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の基板処理方法。 - 前記第1の挟持工程が、
前記リンス工程の終了に先立って前記第1の挟持状態を実現し、かつ前記第1のスピンドライ工程が開始した後まで前記第1の挟持状態を維持する工程を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の基板処理方法。 - 前記第1の挟持状態から、前記基板の周縁部に接触している前記少なくとも3つの第1の挟持部を前記基板の周縁部から離間させかつ前記基板の周縁部から離間している前記少なくとも3つの第2の挟持部を前記基板の周縁部に接触させることにより、前記第2の挟持状態に遷移する遷移工程と、
前記遷移工程に先立って前記基板の回転を前記第1の乾燥速度よりも遅い切り換え速度に減速する工程と、
前記遷移工程の後に前記基板の回転を前記第1の乾燥速度に加速する工程とをさらに含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の基板処理方法。 - 前記第1の挟持工程が、前記第1のスピンドライ工程に並行して実行される、請求項1~7のいずれか一項に記載の基板処理方法。
- 前記第2の挟持工程の後、前記第1のスピンドライ工程に並行して、前記第1の挟持工程および前記第2の挟持工程が再度順に実行される、請求項1~8のいずれか一項に記載の基板処理方法。
- 前記第1の挟持工程および前記第2の挟持工程は、前記第2のスピンドライ工程に並行して実行されない、請求項1~9のいずれか一項に記載の基板処理方法。
- 基板に対して薬液を用いた処理を施すための基板処理装置であって、
前記基板の周縁部に接触可能な少なくとも3つの第1の挟持部を有し、前記少なくとも3つの第1の挟持部によって前記基板を挟持することが可能な第1の挟持ユニットと、前記第1の挟持ユニットとは別に設けられ、前記基板の周縁部に接触可能な少なくとも3つの第2の挟持部を有し、前記少なくとも3つの第2の挟持部によって前記基板を挟持することが可能な第2の挟持ユニットと、前記第1の挟持ユニットおよび前記第2の挟持ユニットを、前記基板の中央部を通る回転軸線まわりに回転させる回転ユニットと、前記第1の挟持ユニットおよび前記第2の挟持ユニットを駆動する挟持駆動ユニットとを含む基板保持回転装置と、
前記基板保持回転装置によって保持されている前記基板の主面に対してリンス液を供給するためのリンス液供給ユニットと、
前記回転ユニット、前記挟持駆動ユニットおよび前記リンス液供給ユニットを制御する制御装置とを含み、
前記制御装置が、前記基板保持回転装置によって保持されている前記基板を、前記回転ユニットによって当該基板の中央部を通る回転軸線回りに回転させながら、前記リンス液供給ユニットによって前記基板の主面にリンス液を供給するリンス工程と、前記基板の主面に対してリンス液を供給せずに、当該基板を、前記回転ユニットによって、前記リンス工程における前記基板の回転速度よりも速い速度で前記回転軸線回りに回転させるスピンドライ工程と、前記リンス工程および前記スピンドライ工程の少なくとも一方に並行して、前記少なくとも3つの第2の挟持部からリンス液を振り切るために、前記挟持駆動ユニットによって、前記少なくとも3つの第2の挟持部を前記基板の周縁部から離間させながら前記少なくとも3つの第1の挟持部を前記基板の周縁部に接触させることにより、前記第1の挟持ユニットによって前記基板を挟持し前記第2の挟持ユニットによって前記基板を挟持しない第1の挟持状態を実現し、その第1の挟持状態を所定の第1の期間維持する第1の挟持工程と、前記第1の挟持工程の後、前記スピンドライ工程に並行して、前記少なくとも3つの第1の挟持部からリンス液を振り切るために、前記挟持駆動ユニットによって、前記少なくとも3つの第1の挟持部を前記基板の周縁部から離間させながら前記少なくとも3つの第2の挟持部を前記基板の周縁部に接触させることにより、前記第2の挟持ユニットによって前記基板を挟持し前記第1の挟持ユニットによって前記基板を挟持しない第2の挟持状態を実現し、その第2の挟持状態を所定の第2の期間維持する第2の挟持工程と、前記第2の挟持工程の後、前記スピンドライ工程に並行して、前記第1の挟持ユニットおよび前記第2の挟持ユニットによって前記基板を挟持する両挟持状態を実現する両挟持工程とを実行し、
前記スピンドライ工程が、
前記基板を、前記リンス工程における前記基板の回転速度よりも速い第1の乾燥速度で前記回転軸線回りに回転させる第1のスピンドライ工程と、
前記第1のスピンドライ工程の後に実行され、前記基板を、当該基板の主面からリンス液を振り切ることができる速度であって前記第1の乾燥速度よりも速い第2の乾燥速度で、前記回転軸線回りに回転させる第2のスピンドライ工程とを含み、
前記第1の挟持工程における少なくとも前記第1の挟持状態の維持が、前記第1のスピンドライ工程に並行して実行され、
前記第2の挟持工程が、前記第1のスピンドライ工程に並行して実行され、
前記第2のスピンドライ工程が、前記両挟持工程によって前記両挟持状態が実現された後に開始される、基板処理装置。 - 前記制御装置が、前記リンス工程の前に、前記基板保持回転装置によって保持されている前記基板を、前記回転軸線回りに回転させながら、前記基板の主面に薬液を供給する薬液工程をさらに実行する、請求項11に記載の基板処理装置。
- 前記薬液が、硫酸含有液を含む、請求項12に記載の基板処理装置。
- 前記第1の期間が、前記少なくとも3つの第2の挟持部からリンス液を振り切ることが可能な期間であり、
前記第2の期間が、前記少なくとも3つの第1の挟持部からリンス液を振り切ることが可能な期間である、請求項11~13のいずれか一項に記載の基板処理装置。 - 前記制御装置が、前記第1の挟持状態において、前記基板の周縁部から離間している前記少なくとも3つの第2の挟持部を前記基板の周縁部に接触させることにより、前記両挟持状態に遷移する第1の遷移工程と、前記両挟持状態において、前記基板の周縁部に接触している前記少なくとも3つの第1の挟持部を前記基板の周縁部から離間させることにより、前記両挟持状態から前記第2の挟持状態に遷移する第2の遷移工程とをさらに実行する、請求項11~14のいずれか一項に記載の基板処理装置。
- 前記第1の挟持工程は、前記リンス工程の終了に先立って前記第1の挟持状態を実現し、かつ前記第1のスピンドライ工程が開始した後まで前記第1の挟持状態を維持する工程を含む、請求項11~15のいずれか一項に記載の基板処理装置。
- 前記制御装置が、
前記第1の挟持ユニットおよび前記第2の挟持ユニットによって、前記第1の挟持状態から、前記基板の周縁部に接触している前記少なくとも3つの第1の挟持部を前記基板の周縁部から離間させかつ前記基板の周縁部から離間している前記少なくとも3つの第2の挟持部を前記基板の周縁部に接触させることにより、前記第2の挟持状態に遷移する遷移工程と、
前記遷移工程に先立って前記基板の回転を、前記回転ユニットによって前記第1の乾燥速度よりも遅い切り換え速度に減速する工程と、
前記遷移工程の後に前記基板の回転を、前記回転ユニットによって前記第1の乾燥速度に加速する工程とをさらに実行する、請求項11~16のいずれか一項に記載の基板処理装置。 - 前記制御装置が、前記第1の挟持工程を、前記第1のスピンドライ工程に並行して実行する、請求項11~17のいずれか一項に記載の基板処理装置。
- 前記制御装置が、前記第2の挟持工程の後、前記第1のスピンドライ工程に並行して前記第1の挟持工程および前記第2の挟持工程を再度順に実行する、請求項11~18のいずれか一項に記載の基板処理装置。
- 前記第1の挟持工程および前記第2の挟持工程は、前記第2のスピンドライ工程に並行して実行されない、請求項11~19のいずれか一項に記載の基板処理装置。
- 前記第1の挟持部および前記第2の挟持部が、樹脂部材を含む、請求項11~20のいずれか一項に記載の基板処理装置。
- 前記樹脂部材には炭素材料が分散されている、請求項21に記載の基板処理装置。
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