JP7143854B2 - ポリブチレンテレフタレートフィルム、電池用包装材料、電池用包装材料の製造方法、及び電池 - Google Patents

ポリブチレンテレフタレートフィルム、電池用包装材料、電池用包装材料の製造方法、及び電池 Download PDF

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Description

本発明は、ポリブチレンテレフタレートフィルム、電池用包装材料、電池用包装材料の製造方法、及び電池に関する。
従来、様々なタイプの電池が開発されているが、あらゆる電池において、電極や電解質などの電池素子を封止するために包装材料が不可欠な部材になっている。従来、電池用包装として金属製の包装材料が多用されていた。
一方、近年、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、パソコン、カメラ、携帯電話などの高性能化に伴い、電池には、多様な形状が要求されると共に、薄型化や軽量化が求められている。しかしながら、従来多用されていた金属製の電池用包装材料では、形状の多様化に追従することが困難であり、しかも軽量化にも限界があるという欠点がある。
そこで、近年、多様な形状に加工が容易で、薄型化や軽量化を実現し得る電池用包装材料として、基材/アルミニウム合金箔層/熱融着性樹脂層が順次積層されたフィルム状の積層体が提案されている。
このような電池用包装材料においては、一般的に、冷間成形により凹部が形成され、当該凹部によって形成された空間に電極や電解液などの電池素子を配し、熱融着性樹脂層同士を熱融着させることにより、電池用包装材料の内部に電池素子が収容された電池が得られる。しかしながら、このようなフィルム状の包装材料は、金属製の包装材料に比べて薄く、成形時にピンホールやクラックが生じ易いという欠点がある。電池用包装材料にピンホールやクラックが生じた場合には、電解液がアルミニウム合金箔層にまで浸透して金属析出物を形成し、その結果、短絡を生じさせることになりかねないため、フィルム状の電池用包装材料には、成形時にピンホールが生じ難い特性、即ち優れた成形性を備えさせることは不可欠となっている。
また、フィルム状の電池用包装材料において、基材層としては、一般に、ポリアミドフィルムやポリエステルフィルムが使用されている。
これらの中でも、ポリブチレンテレフタレートフィルムは、耐薬品性に優れ、高い機械的強度を有している。ところが、ポリブチレンテレフタレートフィルムは、ポリアミドフィルムと比較すると、成形性に劣るという問題を有している。このため、フィルム状の電池用包装材料の基材層としてポリブチレンテレフタレートフィルムを用いることは難しいという問題がある。
例えば、特許文献1には、ポリブチレンテレフタレート樹脂を主に含む2軸配向ポリエステルフィルムであって、ポリエステルAを用いてなる層とポリエステルBを用いてなる層とを厚み方向に50層以上積層することにより、成形性に優れ、さらに、耐反り性、耐酸性に優れ、かつ成型時の層間剥離のない積層体が得られるとされている。
特開2015-147309号公報
しかしながら、例えば特許文献1の技術によって、ポリブチレンテレフタレートフィルムを用いた積層体の成形性が向上するとしても、2種のポリエステルフィルムを50層も積層して、電池用包装材料の基材層を形成するためには、装置が極めて複雑となり、生産性が低いため、この技術を電池用包装材料に適用することは現実的には困難である。
このような状況下、本発明は、電池用包装材料の基材層に用いられた場合に、優れた成形性を発揮するポリブチレンテレフタレートフィルムを提供することを主な目的とする。また、本発明は、当該ポリブチレンテレフタレートフィルムを用いた電池用包装材料、当該電池用包装材料の製造方法、及び当該電池用包装材料を用いた電池を提供することも目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、JIS K7122-2012の規定に準拠し、示差走査熱量計を用いて、昇温速度10℃/分の条件で、温度-50℃から温度250℃まで加熱して1回目に測定される融解熱量H1と、前記融解熱量H1の測定後に、温度250℃から温度-50℃まで降温速度10℃/分で冷却した後、昇温速度10℃/分の条件で、温度-50℃から温度250℃まで加熱して2回目に測定される融解熱量H2との差である融解熱量差ΔH1-2の絶対値が、3.0J/g以上であるポリブチレンテレフタレートフィルムは、少なくとも基材層とバリア層と熱融着性樹脂層とをこの順に備える電池用包装材料の基材層に用いられることにより、電池用包装材料に対して優れた成形性を付与できることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 少なくとも、基材層と、バリア層と、熱融着性樹脂層とをこの順に備える電池用包装材料の前記基材層に用いられるポリブチレンテレフタレートフィルムであって、
以下の方法によって求められる融解熱量差ΔH1-2の絶対値が、3.0J/g以上である、ポリブチレンテレフタレートフィルム。
(融解熱量差ΔH1-2の絶対値の求め方)
JIS K7122-2012の規定に準拠し、示差走査熱量計を用いて、昇温速度10℃/分の条件で、温度-50℃から温度250℃まで加熱して1回目に測定される融解熱量H1を測定する。次に、前記融解熱量H1の測定後に、温度250℃から温度-50℃まで降温速度10℃/分で冷却した後、昇温速度10℃/分の条件で、温度-50℃から温度250℃まで加熱して2回目に測定される融解熱量H2を測定する。前記融解熱量H1と融解熱量H2との差である融解熱量差ΔH1-2の絶対値を算出する。
項2. 少なくとも、基材層と、バリア層と、熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成されており、
前記基材層は、以下の方法によって求められる融解熱量差ΔH1-2の絶対値が、3.0J/g以上である、ポリブチレンテレフタレートフィルムを備えている、電池用包装材料。
(融解熱量差ΔH1-2の絶対値の求め方)
JIS K7122-2012の規定に準拠し、示差走査熱量計を用いて、昇温速度10℃/分の条件で、温度-50℃から温度250℃まで加熱して1回目に測定される融解熱量H1を測定する。次に、前記融解熱量H1の測定後に、温度250℃から温度-50℃まで降温速度10℃/分で冷却した後、昇温速度10℃/分の条件で、温度-50℃から温度250℃まで加熱して2回目に測定される融解熱量H2を測定する。前記融解熱量H1と融解熱量H2との差である融解熱量差ΔH1-2の絶対値を算出する。
項3. 前記ポリブチレンテレフタレートフィルムの厚さが10μm以上50μm以下である、項2に記載の電池用包装材料。
項4. 前記バリア層が、アルミニウム合金箔により構成されている、項2又は3に記載の電池用包装材料。
項5. 前記バリア層と前記熱融着性樹脂層との間に接着層を備えており、
前記接着層は、ポリオレフィン系樹脂を含む、項2~4のいずれかに記載の電池用包装材料。
項6. 前記バリア層と前記熱融着性樹脂層との間に接着層を備えており、
前記接着層は、厚さが10μm以上である、項2~5のいずれかに記載の電池用包装材料。
項7. 前記ポリブチレンテレフタレートフィルムの厚さが、30μm以下である、項2~6のいずれかに記載の電池用包装材料。
項8. 少なくとも、ポリブチレンテレフタレートフィルムを含む基材層と、バリア層と、熱融着性樹脂層とがこの順となるように積層して積層体を得る工程を備えており、
前記ポリブチレンテレフタレートフィルムは、以下の方法によって求められる融解熱量差ΔH1-2の絶対値が、3.0J/g以上である、電池用包装材料の製造方法。
(融解熱量差ΔH1-2の絶対値の求め方)
JIS K7122-2012の規定に準拠し、示差走査熱量計を用いて、昇温速度10℃/分の条件で、温度-50℃から温度250℃まで加熱して1回目に測定される融解熱量H1を測定する。次に、前記融解熱量H1の測定後に、温度250℃から温度-50℃まで降温速度10℃/分で冷却した後、昇温速度10℃/分の条件で、温度-50℃から温度250℃まで加熱して2回目に測定される融解熱量H2を測定する。前記融解熱量H1と融解熱量H2との差である融解熱量差ΔH1-2の絶対値を算出する。
項9. 少なくとも正極、負極、及び電解質を備えた電池素子が、項2~7のいずれかに記載の電池用包装材料により形成された包装体中に収容されている、電池。
項10. 以下の方法によって求められる融解熱量差ΔH1-2の絶対値が、3.0J/g以上である、ポリブチレンテレフタレートフィルムの、基材層と、バリア層と、熱融着性樹脂層とをこの順に備える電池用包装材料の前記基材層への使用。
(融解熱量差ΔH1-2の絶対値の求め方)
JIS K7122-2012の規定に準拠し、示差走査熱量計を用いて、昇温速度10℃/分の条件で、温度-50℃から温度250℃まで加熱して1回目に測定される融解熱量H1を測定する。次に、前記融解熱量H1の測定後に、温度250℃から温度-50℃まで降温速度10℃/分で冷却した後、昇温速度10℃/分の条件で、温度-50℃から温度250℃まで加熱して2回目に測定される融解熱量H2を測定する。前記融解熱量H1と融解熱量H2との差である融解熱量差ΔH1-2の絶対値を算出する。
本発明によれば、少なくとも基材層とバリア層と熱融着性樹脂層とをこの順に備える電池用包装材料の基材層に用いられることにより、電池用包装材料に対して優れた成形性を付与するポリブチレンテレフタレートフィルムを提供することができる。また、本発明によれば、当該ポリブチレンテレフタレートフィルムを用いた電池用包装材料、当該電池用包装材料の製造方法、及び当該電池用包装材料を用いた電池を提供することもできる。
本発明のポリブチレンテレフタレートフィルムの断面構造の一例を示す図である。 本発明の電池用包装材料の断面構造の一例を示す図である。 本発明の電池用包装材料の断面構造の一例を示す図である。 本発明の電池用包装材料の断面構造の一例を示す図である。 本発明の電池用包装材料の断面構造の一例を示す図である。 ポリブチレンテレフタレートフィルムの融解熱量差ΔH1-2の絶対値の求め方を説明するための模式図(グラフ)である。
本発明のポリブチレンテレフタレートフィルムは、少なくとも、基材層と、バリア層と、熱融着性樹脂層とをこの順に備える電池用包装材料の前記基材層に用いられるポリブチレンテレフタレートフィルムであって、以下の方法によって求められる融解熱量差ΔH1-2の絶対値が、3.0J/g以上であることを特徴とする。
(融解熱量差ΔH1-2の絶対値の求め方)
JIS K7122-2012の規定に準拠し、示差走査熱量計を用いて、昇温速度10℃/分の条件で、温度-50℃から温度250℃まで加熱して1回目に測定される融解熱量H1を測定する。次に、前記融解熱量H1の測定後に、温度250℃から温度-50℃まで降温速度10℃/分で冷却した後、昇温速度10℃/分の条件で、温度-50℃から温度250℃まで加熱して2回目に測定される融解熱量H2を測定する。前記融解熱量H1と融解熱量H2との差である融解熱量差ΔH1-2の絶対値を算出する。
本発明のポリブチレンテレフタレートフィルムは、このような特性を備えていることにより、電池用包装材料の基材層に用いた場合に、電池用包装材料が優れた成形性を発揮することができる。以下、本発明のポリブチレンテレフタレートフィルム、これを用いた電池用包装材料、その製造方法、及び電池について詳述する。
なお、本明細書において、数値範囲については、「~」で示される数値範囲は「以上」、「以下」を意味する。例えば、2~15mmとの表記は、2mm以上15mm以下を意味する。
1.ポリブチレンテレフタレートフィルム
本発明のポリブチレンテレフタレートフィルム11(以下、「ポリブチレンテレフタレート」を「PBTフィルム」ということがある)は、電池用包装材料用のPBTフィルムである。より具体的には、本発明のポリブチレンテレフタレートフィルム11は、図2から図5に示されるように、基材層1とバリア層3と熱融着性樹脂層4とをこの順に備える電池用包装材料10の基材層1に用いられる。
後述の通り、電池用包装材料10の基材層1は、少なくとも本発明のPBTフィルム11を含んでいればよく、例えば図2、図4、及び図5に示されるように、本発明のPBTフィルム11のみにより構成されていてもよいし、例えば図3に示されるように、本発明のPBTフィルム11に加えて、ポリアミドフィルム13や、ポリアミドフィルム13とPBTフィルム11との密着性を高めるための接着剤層12などの他の層を備えていてもよい。すなわち、基材層1は、多層構造であってもよい、
また、電池用包装材料10の基材層1には、本発明のPBTフィルム11が複数積層されていてもよいし、本発明のPBTフィルム11の他に、上記融解熱量差ΔH1-2の絶対値が3.0J/g未満であるPBTフィルムが積層されていてもよい。
基材層1が多層構造である場合の具体例としては、PBTフィルム11/接着剤層12/ポリアミドフィルム13が順に積層された構成;PBTフィルム11/接着剤層12/PBTフィルム11が順に積層された構成;PBTフィルム11/ポリアミドフィルム13が順に積層された構成;PBTフィルム11/PBTフィルム11が順に積層された構成;PBTフィルム11/PETフィルムが順に積層された構成;PETフィルム/PBTフィルム11が順に積層された構成;PBTフィルム11/接着剤層12/PETフィルムが順に積層された構成;PETフィルム/接着剤層12/PBTフィルム11が順に積層された構成などが挙げられる。
PBTフィルムは、電解液が付着した場合の耐性(耐薬品性)に優れているため、電池用包装材料10においては、PBTフィルムが最外層側(熱融着性樹脂層とは反対側)に位置していることが好ましい。
電池用包装材料10の積層構成及び各層の組成の詳細については、後述する。
本発明のPBTフィルム11は、後述の方法によって求められる融解熱量差ΔH1-2の絶対値が、3.0J/g以上であることにより、電池用包装材料が優れた成形性を発揮することができる。すなわち、当該融解熱量差ΔH1-2の絶対値が3.0J/g以上であることから、融解熱量H1を測定する前の状態での結晶の配向性が高く、電池用包装材料の状態での成形に適した硬さ範囲を備えているといえる。より具体的には、PBTフィルム11の成膜過程において、製膜法の種類や製膜時の条件(例えば、製膜温度、延伸倍率、冷却温度、冷却速度、延伸後の熱固定温度)を調整することにより、PBTフィルム11の融解熱量差ΔH1-2の絶対値を3.0J/g以上に設定することができ、これにより、優れた成形性を発揮することができる。PBTフィルム11の製膜法としては、例えば、Tダイ法等などが挙げられる。また、PBTフィルム11の融解熱量差ΔH1-2の絶対値は、PBTフィルムを構成しているポリブチレンテレフタレートの分子量や分子量分布などによっても調整することができる。また、PBTフィルム11においては、ポリブチレンテレフタレートが主たる構成成分ではあるが、必要に応じて適宜添加剤を含んでいてもよく、添加剤も融解熱量差ΔH1-2の絶対値を上記の範囲に設定する要素としてもよい。
電池用包装材料の成形性をより一層向上させる観点からは、PBTフィルム11の融解熱量差ΔH1-2の絶対値としては、下限は、好ましくは約3.0J/g以上、より好ましくは約3.2J/g以上、さらに好ましくは約3.4J/g以上、さらに好ましくは約4.0J/g以上、さらに好ましくは7.5J/g以上、さらに好ましくは8.0J/g以上が挙げられ、上限は、好ましくは約12J/g以下、より好ましくは約11J/g以下、さらに好ましくは約10J/g以下が挙げられる。また、融解熱量差ΔH1-2の絶対値の好ましい範囲としては、3.0~12J/g程度、3.0~10J/g程度、3.2~12J/g程度、3.2~10J/g程度、3.4~12J/g程度、3.4~10J/g程度、4.0~12J/g程度、4.0~10J/g程度、7.5~12J/g程度、7.5~10J/g程度、8.0~12J/g程度、8.0~10J/g程度が挙げられる。PBTフィルム11の融解熱量差ΔH1-2の絶対値がこのような値を充足することにより、電池用包装材料としての熱収縮率を適切なものとすることができ、また、電池用包装材料を金型などで成形した際に生じるカールが抑制されやすくなる。
また、PBTフィルム11の融解熱量H1としては、例えば-70~-30J/g程度、好ましくは-65~-35J/g程度が挙げられる。また、融解熱量H2としては、例えば-60~-30J/g程度、-55~-35J/g程度が挙げられる。本発明において、PBTフィルム11は、融解熱量H1の方が融解熱量H2よりも小さいことが好ましい。すなわち、本発明において、PBTフィルム11は、融解熱量H1の方が融解熱量H2よりも絶対値としては大きいことが好ましい。
本発明において、PBTフィルムの融解熱量差ΔH1-2の絶対値の求め方は、以下の通りである。
(融解熱量差ΔH1-2の絶対値の求め方)
測定対象とするPBTフィルムのサンプルを装置にセットした後、窒素雰囲気下、室温から-50℃まで10℃/分の速さで冷却し、-50℃で15分間保持した後、10℃/分の速さで250℃まで加熱する。この時現れる吸熱ピークを融解ピーク1とし、この融解熱量をH1とする。次に、250℃まで加熱後、250℃で1分間保持し、再び-50℃まで10℃/分の速さで冷却していく。-50℃に達したらそのまま1分間保持し、再び250℃まで加熱する。この時現れる吸熱ピークを融解ピーク2とし、融解熱量H1と同様、融解熱量H2とする。得られた2つの融解熱量の差分(H1-H2)を取り、融解熱量差ΔH1-2とし、融解熱量差ΔH1-2の絶対値を得る。図6の模式図を用いてより具体的に説明すると、図6の太いラインAは、サンプルを室温から-50℃まで10℃/分の速さで冷却し、-50℃で15分間保持した後、10℃/分の速さで250℃まで加熱した際に得られる模式的グラフ(-50℃から250℃までのグラフ)であり、図6の細いラインBは、ラインAを取得した次に、250℃まで加熱後、250℃で1分間保持し、再び-50℃まで10℃/分の速さで冷却し、-50℃に達したらそのまま1分間保持し、再び250℃まで加熱した際に得られる模式的グラフ(-50℃から250℃までのグラフ)である。ラインBのグラフは、吸熱ピークを2個有する場合の例を示している。融解熱量は、各グラフにおいて、吸熱ピークが存在している部分のラインと、ベースラインとが接している点によって囲まれた領域の面積に対応している。例えば、融解熱量H1は、図6の太いラインAにおいて、吸熱ピークが存在している部分と、ベースラインとが接している2点(2点のうち、A1は、温度180℃から200℃の間に存在している、転移前にラインAがベースラインから離れる点であり、A2は、230℃から240℃の間に存在している、転移後にラインAがベースラインに戻る点)とによって囲まれた領域の面積である。また、例えば、融解熱量H2は、図6の細いラインBにおいて、吸熱ピークが存在している部分と、ベースラインとが接している2点(2点のうち、B1は、温度180℃から200℃の間に存在している、転移前にラインBがベースラインから離れる点であり、B2は、230℃から240℃の間に存在している、転移後にラインAがベースラインに戻る点)とによって囲まれた領域の面積である。なお、一般的にPBTフィルムの融解ピークは210~230℃辺りに観られる。
本発明のポリブチレンテレフタレートフィルム11は、ポリブチレンテレフタレートにより構成されたフィルムである。ポリブチレンテレフタレートフィルム11に含まれるポリブチレンテレフタレートの割合としては、例えば81質量%以上、好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは99質量%以上が挙げられ、100質量%であることが特に好ましい。
本発明のポリブチレンテレフタレートフィルム11の厚さとしては、特に制限されないが、電池用包装材料の厚さを薄型化しつつ、成形性を高める観点からは、下限は、好ましくは約10μm以上、より好ましくは約12μm以上が挙げられ、上限は、好ましくは約50μm以下、より好ましくは約45μm以下、さらに好ましくは30μm以下、さらに好ましくは20μm以下が挙げられる。ポリブチレンテレフタレートフィルム11の厚さの好ましい範囲としては、10~50μm程度、10~45μm程度、10~30μm程度、10~20μm程度、12~50μm程度、12~45μm程度、12~30μm程度、12~20μm程度が挙げられる。
なお、本発明において、前述の融解熱量差ΔH1-2の絶対値、厚みなどを備えるポリブチレンテレフタレートフィルムであるか否かは、それぞれ、ポリブチレンテレフタレートフィルム単体について測定することで判別することができる。また、ポリブチレンテレフタレートが、基材層と、バリア層と、熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成された電池用包装材料の当該基材層として使用されている場合には、当該ポリブチレンテレフタレートを積層体から取得(例えば、PBTフィルムを積層体から剥離したり、PBTフィルム以外の層を溶解させたりする)して、前述の融解熱量差ΔH1-2の絶対値、厚みなどを測定して、本発明のポリブチレンテレフタレートフィルムであるか否かを判別する。
2.電池用包装材料
前述の通り、本発明のPBTフィルム11は、電池用包装材料の基材層1に好適に使用することができる。
電池用包装材料10としては、少なくとも、基材層1、バリア層3、及び熱融着性樹脂層4をこの順に有する積層体からなる積層構成を有するものが挙げられる。図2から図5に、電池用包装材料10の断面構造の一例として、基材層1、バリア層3、及び熱融着性樹脂層4がこの順に積層されている態様について示す。図4及び図5に示すように、基材層1とバリア層3との密着性を高めることなどを目的として、必要に応じて、これらの層間に接着剤層2を設けてもよい。また、図4及び図5に示すように、バリア層3と熱融着性樹脂層4の密着性を高めることなどを目的として、必要に応じて、これらの層間に接着層5を設けてもよい。基材層1の外側(熱融着性樹脂層4とは反対側)には、必要に応じて表面被覆層6などが設けられていてもよい。
電池用包装材料10においては、基材層1が最外層側になり、熱融着性樹脂層4が最内層になる。電池の組み立て時に、電池素子の周縁に位置する熱融着性樹脂層4同士を接面させて熱融着することにより電池素子が密封され、電池素子が封止される。
電池用包装材料10を構成する積層体の厚さとしては、特に制限されないが、電池用包装材料の厚さを薄くして電池のエネルギー密度を高めつつ、成形性に優れた電池用包装材料とする観点からは、例えば約180μm以下、好ましくは約150μm以下、より好ましくは60~180μm程度、さらに好ましくは60~150μm程度が挙げられる。
[基材層1]
基材層1は、少なくとも本発明のPBTフィルム11を含んでいればよく、他の層を含んでいてもよい。基材層1は、例えば図2、図4、及び図5に示されるように、本発明のPBTフィルム11のみにより構成されていてもよいし、例えば図3に示されるように、本発明のPBTフィルム11に加えて、ポリアミドフィルム13や、ポリアミドフィルム13とPBTフィルム11との密着性を高めるための接着剤層12などの他の層を備えていてもよい。
また、電池用包装材料10の基材層1には、本発明のPBTフィルム11が複数積層されていてもよいし、本発明のPBTフィルム11の他に、上記融解熱量差ΔH1-2の絶対値が3.0J/g未満であるPBTフィルムが積層されていてもよい。
基材層1が単層である場合には、基材層1はポリブチレンテレフタレートフィルムにより構成されている。また、基材層1が複数の層により構成されている場合には、基材層1は、少なくとも1層がポリブチレンテレフタレートフィルムにより構成されており、さらに他の層を有している。ポリブチレンテレフタレートフィルムは、ポリブチレンテレフタレートや、ブチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステルなどにより構成されている。ブチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステルとしては、具体的には、ブチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体としてブチレンイソフタレートと重合する共重合体ポリエステル(以下、ポリブチレン(テレフタレート/イソフタレート)にならって略す)、ポリブチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリブチレン(テレフタレート/セバケート)、ポリブチレン(テレフタレート/デカンジカルボキシレート)などが挙げられる。ポリブチレンテレフタレートフィルムには、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル系エラストマーなどが含まれていてもよい。
他の層は、前述のポリブチレンテレフタレートフィルムにより構成されていてもよいし、他の素材により構成されていてもよい。他の素材としては、絶縁性を備えるものであることを限度として特に制限されるものではなく、例えば、ポリエステル(ただし、ポリブチレンテレフタレートを除く)、ポリアミド、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン、珪素樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルイミド、ポリイミド、及びこれらの混合物や共重合物などが挙げられる。
ポリエステルとしては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、エチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステルなどが挙げられる。また、エチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステルとしては、具体的には、エチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体としてエチレンイソフタレートと重合する共重合体ポリエステル(以下、ポリエチレン(テレフタレート/イソフタレート)にならって略す)、ポリエチレン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリエチレン(テレフタレート/ナトリウムスルホイソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/ナトリウムイソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/フェニル-ジカルボキシレート)、ポリエチレン(テレフタレート/デカンジカルボキシレート)などが挙げられる。また、ブチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした他の共重合ポリエステルとしては、ポリブチレンナフタレートなどが挙げられる。これらのポリエステルは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。ポリエステルは、耐電解液性に優れ、電解液の付着に対して白化などが発生し難いという利点があり、基材層1の形成素材として好適に使用される。
また、ポリアミドとしては、具体的には、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン6とナイロン66との共重合体などの脂肪族系ポリアミド;テレフタル酸及び/又はイソフタル酸に由来する構成単位を含むナイロン6I、ナイロン6T、ナイロン6IT、ナイロン6I6T(Iはイソフタル酸、Tはテレフタル酸を表す)などのヘキサメチレンジアミン-イソフタル酸-テレフタル酸共重合ポリアミド、ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)などの芳香族を含むポリアミド;ポリアミノメチルシクロヘキシルアジパミド(PACM6)などの脂環系ポリアミド;さらにラクタム成分や、4,4’-ジフェニルメタン-ジイソシアネートなどのイソシアネート成分を共重合させたポリアミド、共重合ポリアミドとポリエステルやポリアルキレンエーテルグリコールとの共重合体であるポリエステルアミド共重合体やポリエーテルエステルアミド共重合体;これらの共重合体などが挙げられる。これらのポリアミドは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。延伸ポリアミドフィルムは延伸性に優れており、成形時の基材層1の樹脂割れによる白化の発生を防ぐことができ、基材層1の形成素材として好適に使用される。
基材層1が複数の層により形成されている場合の具体例としては、ポリブチレンテレフタレートフィルムとポリブチレンテレフタレートフィルムを積層させた多層構造、ポリブチレンテレフタレートフィルムとナイロンフィルムを積層させた多層構造、ポリブチレンテレフタレートフィルムとポリエステルフィルム(ポリブチレンテレフタレートフィルムを除く)を積層させた多層構造などが挙げられる。例えば、基材層1を2層の樹脂フィルムから形成する場合、ポリブチレンテレフタレートフィルムとポリブチレンテレフタレートフィルムを積層させた構成、ポリブチレンテレフタレートフィルムとナイロンフィルムを積層させた構成、ポリブチレンテレフタレートフィルムとポリエチレンテレフタレートフィルムを積層させた構成が好ましい。また、ポリブチレンテレフタレートフィルムは、例えば電解液が表面に付着した際に変色し難いことなどから、基材層1がナイロンフィルムを含む多層構造である場合、基材層1は、バリア層3側からナイロンフィルムとポリブチレンテレフタレートフィルムをこの順に有する積層体であることが好ましい。
基材層1を多層構造にする場合、各樹脂フィルムは接着剤を介して接着してもよく、また接着剤を介さず直接積層させてもよい。接着剤を介さず接着させる場合には、例えば、共押出し法、サンドイッチラミネート法、サーマルラミネート法などの熱溶融状態で接着させる方法が挙げられる。また、接着剤を介して接着させる場合、使用する接着剤は、2液硬化型接着剤であってもよく、また1液硬化型接着剤であってもよい。更に、接着剤の接着機構についても、特に制限されず、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型、電子線硬化型や紫外線硬化型などのいずれであってもよい。接着剤の具体例としては、後述する接着剤層2で例示する接着剤と同様のものが挙げられる。また、接着剤の厚みについても、接着剤層2と同様とすることができる。
基材層1の多層構造の具体例としては、PBTフィルム11/接着剤層12/ポリアミドフィルム13が順に積層された構成;PBTフィルム11/接着剤層12/PBTフィルム11が順に積層された構成;PBTフィルム11/ポリアミドフィルム13が順に積層された構成;PBTフィルム11/PBTフィルム11が順に積層された構成;PBTフィルム11/PETフィルムが順に積層された構成;PBTフィルム11/接着剤層12/PETフィルムが順に積層された構成;PETフィルム/接着剤層12/PBTフィルムが順に積層された構成が挙げられる。
PBTフィルムは、電解液が付着した場合の耐性(耐薬品性)に優れているため、電池用包装材料10においては、PBTフィルムが最外層側(熱融着性樹脂層とは反対側)に位置していることが好ましい。
本発明において、電池用包装材料の成形性を高める観点からは、基材層1の表面には、滑剤が付着していることが好ましい。滑剤としては、特に制限されないが、好ましくはアミド系滑剤が挙げられる。アミド系滑剤の具体例としては、例えば、飽和脂肪酸アミド、不飽和脂肪酸アミド、置換アミド、メチロールアミド、飽和脂肪酸ビスアミド、不飽和脂肪酸ビスアミドなどが挙げられる。飽和脂肪酸アミドの具体例としては、ラウリン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アミドなどが挙げられる。不飽和脂肪酸アミドの具体例としては、オレイン酸アミド、エルカ酸アミドなどが挙げられる。置換アミドの具体例としては、N-オレイルパルミチン酸アミド、N-ステアリルステアリン酸アミド、N-ステアリルオレイン酸アミド、N-オレイルステアリン酸アミド、N-ステアリルエルカ酸アミドなどが挙げられる。また、メチロールアミドの具体例としては、メチロールステアリン酸アミドなどが挙げられる。飽和脂肪酸ビスアミドの具体例としては、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンヒドロキシステアリン酸アミド、N,N’-ジステアリルアジピン酸アミド、N,N’-ジステアリルセバシン酸アミドなどが挙げられる。不飽和脂肪酸ビスアミドの具体例としては、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’-ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’-ジオレイルセバシン酸アミドなどが挙げられる。脂肪酸エステルアミドの具体例としては、ステアロアミドエチルステアレートなどが挙げられる。また、芳香族系ビスアミドの具体例としては、m-キシリレンビスステアリン酸アミド、m-キシリレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、N,N’-ジステアリルイソフタル酸アミドなどが挙げられる。滑剤は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
基材層1表面に滑剤が存在する場合、その存在量としては、特に制限されないが、温度24℃、相対湿度60%環境において、好ましくは約3mg/m2以上、より好ましくは4~15mg/m2程度、さらに好ましくは5~14mg/m2程度が挙げられる。
基材層1には、滑剤が含まれていてもよい。また、基材層1の表面に存在する滑剤は、基材層1を構成する樹脂に含まれる滑剤を滲出させたものであってもよいし、基材層1の表面に滑剤を塗布したものであってもよい。
基材層1の厚み(総厚み)としては、ポリブチレンテレフタレートフィルムを含む基材層を用いた電池用包装材料を薄型化しつつ、成形性を高める観点からは、好ましくは約10μm以上、より好ましくは10~50μm程度が挙げられる。
電池用包装材料において、基材層1として本発明のポリブチレンテレフタレートが使用されているか否かの判別は、積層体から剥離したポリブチレンテレフタレート単体について、前述の融解熱量差ΔH1-2の絶対値、厚みなどを測定することで行うことができる。
[接着剤層2]
接着剤層2は、基材層1とバリア層3を強固に接着させるために、必要に応じて、これらの間に設けられる層である。
接着剤層2は、基材層1とバリア層3とを接着可能である接着剤によって形成される。接着剤層2の形成に使用される接着剤は、2液硬化型接着剤であってもよく、また1液硬化型接着剤であってもよい。さらに、接着剤層2の形成に使用される接着剤についても、特に制限されず、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型などのいずれであってもよい。
接着剤層2の形成に使用できる接着成分としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、共重合ポリエステルなどのポリエステル系樹脂;ポリエーテル系接着剤;ポリウレタン系接着剤;エポキシ系樹脂;フェノール樹脂系樹脂;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、共重合ポリアミドなどのポリアミド系樹脂;ポリオレフィン、カルボン酸変性ポリオレフィン、金属変性ポリオレフィンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂;セルロース系接着剤;(メタ)アクリル系樹脂;ポリイミド系樹脂;ポリカーボネート;尿素樹脂、メラミン樹脂などのアミノ樹脂;クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン-ブタジエンゴムなどのゴム;シリコーン系樹脂などが挙げられる。これらの接着成分は1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの接着成分の中でも、好ましくはポリウレタン系接着剤が挙げられる。
また、接着剤層2には、顔料などの着色剤が含まれていてもよい。
接着剤層2の厚みについては、接着層としての機能を発揮すれば特に制限されないが、例えば、0.1~10μm程度、好ましくは0.5~5μm程度が挙げられる。
[バリア層3]
電池用包装材料において、バリア層3は、電池用包装材料の強度向上の他、電池内部に水蒸気、酸素、光などが侵入することを防止する機能を有する層である。バリア層3は、金属層、すなわち、金属で形成されている層であることが好ましい。バリア層3を構成する金属としては、具体的には、アルミニウム、ステンレス鋼、チタン鋼などが挙げられ、好ましくはアルミニウムが挙げられる。バリア層3は、例えば、金属箔や金属蒸着膜、無機酸化物蒸着膜、炭素含有無機酸化物蒸着膜、これらの蒸着膜を設けたフィルムなどにより形成することができ、金属箔により形成することが好ましく、アルミニウム合金箔により形成することがさらに好ましい。電池用包装材料の製造時に、バリア層3にしわやピンホールが発生することを防止する観点からは、バリア層は、アルミニウム合金箔又はステンレス鋼箔により形成することがさらに好ましい。
アルミニウム合金箔としては、例えば、焼きなまし処理済みのアルミニウム合金箔(JIS H4160:1994 A8021H-O、JIS H4160:1994 A8079H-O、JIS H4000:2014 A8021P-O、JIS H4000:2014 A8079P-O)など軟質アルミニウム合金箔により形成することがより好ましい。
また、ステンレス鋼箔としては、オーステナイト系のステンレス鋼箔、フェライト系のステンレス鋼箔などが挙げられる。ステンレス鋼箔は、オーステナイト系のステンレス鋼により構成されていることが好ましい。
ステンレス鋼箔を構成するオーステナイト系のステンレス鋼の具体例としては、SUS304、SUS301、SUS316Lなどが挙げられ、これら中でも、SUS304が特に好ましい。
また、バリア層3は、接着の安定化、溶解や腐食の防止などのために、少なくとも一方の面、好ましくは両面が化成処理されていることが好ましい。ここで、化成処理とは、バリア層の表面に耐酸性皮膜を形成する処理をいう。本発明のバリア層3の表面に耐酸性皮膜が形成されている場合、バリア層3には耐酸性皮膜が含まれる。化成処理としては、例えば、硝酸クロム、フッ化クロム、硫酸クロム、酢酸クロム、蓚酸クロム、重リン酸クロム、クロム酸アセチルアセテート、塩化クロム、硫酸カリウムクロムなどのクロム化合物を用いたクロム酸クロメート処理;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸アンモニウム、ポリリン酸などのリン酸化合物を用いたリン酸処理;アミノ化フェノール重合体を用いたクロメート処理などが挙げられる。
バリア層3の厚みは、水蒸気などのバリア層としての機能を発揮すれば特に制限されないが、例えば、10~50μm程度、好ましくは10~40μm程度とすることができる。
[熱融着性樹脂層4]
熱融着性樹脂層4は、最内層に該当し、電池の組み立て時に熱融着性樹脂層同士が熱融着して電池素子を密封する層である。
熱融着性樹脂層4に使用される樹脂成分については、熱融着可能であることを限度として特に制限されないが、例えば、ポリオレフィン、環状ポリオレフィン、酸変性ポリオレフィン、酸変性環状ポリオレフィンが挙げられる。すなわち、熱融着性樹脂層4を構成している樹脂は、ポリオレフィン骨格を含んでいても含んでいなくてもよく、ポリオレフィン骨格を含んでいることが好ましい。熱融着性樹脂層4を構成している樹脂がポリオレフィン骨格を含むことは、例えば、赤外分光法、ガスクロマトグラフィー質量分析法などにより分析可能であり、分析方法は特に問わない。例えば、赤外分光法にて無水マレイン酸変性ポリオレフィンを測定すると、波数1760cm-1付近と波数1780cm-1付近に無水マレイン酸由来のピークが検出される。ただし、酸変性度が低いとピークが小さくなり検出されない場合がある。その場合は核磁気共鳴分光法にて分析可能である。
前記ポリオレフィンとしては、具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン;ホモポリプロピレン、ポリプロピレンのブロックコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのブロックコポリマー)、ポリプロピレンのランダムコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのランダムコポリマー)などのポリプロピレン;エチレン-ブテン-プロピレンのターポリマーなどが挙げられる。これらのポリオレフィンの中でも、好ましくはポリエチレン及びポリプロピレンが挙げられる。
前記環状ポリオレフィンは、オレフィンと環状モノマーとの共重合体であり、前記環状ポリオレフィンの構成モノマーであるオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、4-メチル-1-ペンテン、ブタジエン、イソプレンなどが挙げられる。また、前記環状ポリオレフィンの構成モノマーである環状モノマーとしては、例えば、ノルボルネンなどの環状アルケン;具体的には、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ノルボルナジエンなどの環状ジエンなどが挙げられる。これらのポリオレフィンの中でも、好ましくは環状アルケン、さらに好ましくはノルボルネンが挙げられる。
前記酸変性ポリオレフィンとは、前記ポリオレフィンをカルボン酸などの酸成分でブロック重合又はグラフト重合することにより変性したポリマーである。変性に使用される酸成分としては、例えば、マレイン酸、アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸などのカルボン酸又はその無水物が挙げられる。
前記酸変性環状ポリオレフィンとは、環状ポリオレフィンを構成するモノマーの一部を、α,β-不飽和カルボン酸又はその無水物に代えて共重合することにより、或いは環状ポリオレフィンに対してα,β-不飽和カルボン酸又はその無水物をブロック重合又はグラフト重合することにより得られるポリマーである。カルボン酸変性される環状ポリオレフィンについては、前記と同様である。また、変性に使用されるカルボン酸としては、前記ポリオレフィンの変性に使用されるものと同様である。
これらの樹脂成分の中でも、好ましくはポリプロピレンなどのポリオレフィン、カルボン酸変性ポリオレフィン;さらに好ましくはポリプロピレン、酸変性ポリプロピレンが挙げられる。
熱融着性樹脂層4は、1種の樹脂成分単独で形成してもよく、また2種以上の樹脂成分を組み合わせたブレンドポリマーにより形成してもよい。さらに、熱融着性樹脂層4は、1層のみで形成されていてもよいが、同一又は異なる樹脂成分によって2層以上で形成されていてもよい。
また、熱融着性樹脂層4の厚みとしては、熱融着性樹脂層としての機能を発揮すれば特に制限されないが、好ましくは約60μm以下、より好ましくは10~40μm程度が挙げられる。
[接着層5]
接着層5は、バリア層3と熱融着性樹脂層4を強固に接着させるために、これらの間に必要に応じて設けられる層である。
接着層5は、バリア層3と熱融着性樹脂層4とを接着可能である樹脂によって形成される。接着層5の形成に使用される樹脂としては、その接着機構、接着剤成分の種類などは、接着剤層2で例示した接着剤と同様のものが使用できる。また、接着層5の形成に使用される樹脂としては、前述の熱融着性樹脂層4で例示したポリオレフィン、環状ポリオレフィン、カルボン酸変性ポリオレフィン、カルボン酸変性環状ポリオレフィンなどのポリオレフィン系樹脂も使用できる。バリア層3と熱融着性樹脂層4との密着性に優れる観点から、ポリオレフィンとしては、カルボン酸変性ポリオレフィンが好ましく、カルボン酸変性ポリプロピレンが特に好ましい。すなわち、接着層5を構成している樹脂は、ポリオレフィン骨格を含んでいても含んでいなくてもよく、ポリオレフィン骨格を含んでいることが好ましい。接着層5を構成している樹脂がポリオレフィン骨格を含むことは、例えば、赤外分光法、ガスクロマトグラフィー質量分析法などにより分析可能であり、分析方法は特に問わない。例えば、赤外分光法にて無水マレイン酸変性ポリオレフィンを測定すると、波数1760cm-1付近と波数1780cm-1付近に無水マレイン酸由来のピークが検出される。ただし、酸変性度が低いとピークが小さくなり検出されない場合がある。その場合は核磁気共鳴分光法にて分析可能である。
さらに、電池用包装材料の厚さを薄くしつつ、成形後の形状安定性に優れた電池用包装材料とする観点からは、接着層5は、酸変性ポリオレフィンと硬化剤を含む樹脂組成物の硬化物であってもよい。酸変性ポリオレフィンとしては、好ましくは、熱融着性樹脂層4で例示したカルボン酸変性ポリオレフィン、カルボン酸変性環状ポリオレフィンと同じものが例示できる。
また、硬化剤としては、酸変性ポリオレフィンを硬化させるものであれば、特に限定されない。硬化剤としては、例えば、エポキシ系硬化剤、多官能イソシアネート系硬化剤、カルボジイミド系硬化剤、オキサゾリン系硬化剤などが挙げられる。
エポキシ系硬化剤は、少なくとも1つのエポキシ基を有する化合物であれば、特に限定されない。エポキシ系硬化剤としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、変性ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ノボラックグリシジルエーテル、グリセリンポリグリシジルエーテル、ポリグリセリンポリグリシジルエーテルなどのエポキシ樹脂が挙げられる。
多官能イソシアネート系硬化剤は、2つ以上のイソシアネート基を有する化合物であれば、特に限定されない。多官能イソシアネート系硬化剤の具体例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、これらをポリマー化やヌレート化したもの、これらの混合物や他ポリマーとの共重合物などが挙げられる。
カルボジイミド系硬化剤は、カルボジイミド基(-N=C=N-)を少なくとも1つ有する化合物であれば、特に限定されない。カルボジイミド系硬化剤としては、カルボジイミド基を少なくとも2つ以上有するポリカルボジイミド化合物が好ましい。
オキサゾリン系硬化剤は、オキサゾリン骨格を有する化合物であれば、特に限定されない。オキサゾリン系硬化剤としては、具体的には、日本触媒社製のエポクロスシリーズなどが挙げられる。
接着層5によるバリア層3と熱融着性樹脂層4との密着性を高めるなどの観点から、硬化剤は、2種類以上の化合物により構成されていてもよい。
接着層5を形成する樹脂組成物における硬化剤の含有量は、0.1~50質量%程度の範囲にあることが好ましく、0.1~30質量%程度の範囲にあることがより好ましく、0.1~10質量%程度の範囲にあることがさらに好ましい。
接着層5の厚さについては、接着層としての機能を発揮すれば特に制限されないが、例えば、上限としては50μm以下、40μm以下、30μm以下、10μm以下、5μm以下が挙げられ、下限としては0.1μm以上、0.5μm以上、1μm以上、2μm以上が挙げられる。また、限定的ではないが、例えば接着剤層2で例示した接着剤を用いる場合であれば、好ましくは1~10μm程度、より好ましくは1~5μm程度が挙げられる。また、限定的ではないが、例えば熱融着性樹脂層4で例示した樹脂を用いる場合であれば、好ましくは2~50μm程度、より好ましくは10~40μm程度が挙げられる。また、酸変性ポリオレフィンと硬化剤との硬化物である場合であれば、好ましくは約30μm以下、より好ましくは0.1~20μm程度、さらに好ましくは0.5~5μm程度が挙げられる。なお、接着層5が酸変性ポリオレフィンと硬化剤を含む樹脂組成物の硬化物である場合、当該樹脂組成物を塗布し、加熱などにより硬化させることにより、接着層5を形成することができる。
[表面被覆層6]
本発明の電池用包装材料においては、意匠性、耐電解液性、耐擦過性、成形性の向上などを目的として、必要に応じて、基材層1の上(基材層1のバリア層3とは反対側)に、必要に応じて、表面被覆層6を設けてもよい。表面被覆層6は、電池を組み立てた時に、最外層に位置する層である。
表面被覆層6は、例えば、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などにより形成することができる。表面被覆層6は、これらの中でも、2液硬化型樹脂により形成することが好ましい。表面被覆層6を形成する2液硬化型樹脂としては、例えば、2液硬化型ウレタン樹脂、2液硬化型ポリエステル樹脂、2液硬化型エポキシ樹脂などが挙げられる。また、表面被覆層6には、添加剤を配合してもよい。
添加剤としては、例えば、粒径が0.5nm~5μm程度の微粒子が挙げられる。添加剤の材質については、特に制限されないが、例えば、金属、金属酸化物、無機物、有機物などが挙げられる。また、添加剤の形状についても、特に制限されないが、例えば、球状、繊維状、板状、不定形、バルーン状などが挙げられる。添加剤として、具体的には、タルク、シリカ、グラファイト、カオリン、モンモリロイド、モンモリロナイト、合成マイカ、ハイドロタルサイト、シリカゲル、ゼオライト、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛,酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化ネオジウム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化セリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、炭酸リチウム、安息香酸カルシウム、シュウ酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、アルミナ、カーボンブラック、カーボンナノチューブ類、高融点ナイロン、架橋アクリル、架橋スチレン、架橋ポリエチレン、ベンゾグアナミン、金、アルミニウム、銅、ニッケルなどが挙げられる。これらの添加剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの添加剤の中でも、分散安定性やコストなどの観点から、好ましくはシリカ、硫酸バリウム、酸化チタンが挙げられる。また、添加剤には、表面に絶縁処理、高分散性処理などの各種表面処理を施しておいてもよい。
表面被覆層6を形成する方法としては、特に制限されないが、例えば、表面被覆層6を形成する2液硬化型樹脂を基材層1の一方の表面に塗布する方法が挙げられる。添加剤を配合する場合には、2液硬化型樹脂に添加剤を添加して混合した後、塗布すればよい。
表面被覆層6の厚みとしては、表面被覆層6としての上記の機能を発揮すれば特に制限されないが、例えば、0.5~10μm程度、好ましくは1~5μm程度が挙げられる。
3.電池用包装材料の製造方法
電池用包装材料の製造方法については、所定の組成の各層を積層させた積層体が得られる限り、特に制限されない。すなわち、電池用包装材料は、少なくとも、基材層、バリア層、及び熱融着性樹脂層をこの順となるように積層する工程を備えており、基材層に上記の融解熱量差ΔH1-2の絶対値が、3.0J/g以上であるポリブチレンテレフタレートフィルムを用いて製造することができる。
本発明の電池用包装材料の製造方法の一例としては、以下の通りである。まず、基材層1、接着剤層2、バリア層3が順に積層された積層体(以下、「積層体A」と表記することもある)を形成する。積層体Aの形成は、具体的には、基材層1上又は必要に応じて表面が化成処理されたバリア層3に接着剤層2の形成に使用される接着剤を、グラビアコート法、ロールコート法などの塗布方法で塗布・乾燥した後に、当該バリア層3又は基材層1を積層させて接着剤層2を硬化させるドライラミネート法によって行うことができる。
次いで、積層体Aのバリア層3上に、熱融着性樹脂層4を積層させる。バリア層3上に熱融着性樹脂層4を直接積層させる場合には、積層体Aのバリア層3上に、熱融着性樹脂層4を構成する樹脂成分をグラビアコート法、ロールコート法などの方法により塗布すればよい。また、バリア層3と熱融着性樹脂層4の間に接着層5を設ける場合には、例えば、(1)積層体Aのバリア層3上に、接着層5及び熱融着性樹脂層4を共押出しすることにより積層する方法(共押出しラミネート法)、(2)別途、接着層5と熱融着性樹脂層4が積層した積層体を形成し、これを積層体Aのバリア層3上にサーマルラミネート法により積層する方法、(3)積層体Aのバリア層3上に、接着層5を形成させるための接着剤を押出し法や溶液コーティングし、高温で乾燥さらには焼き付ける方法などにより積層させ、この接着層5上に予めシート状に製膜した熱融着性樹脂層4をサーマルラミネート法により積層する方法、(4)積層体Aのバリア層3と、予めシート状に製膜した熱融着性樹脂層4との間に、溶融させた接着層5を流し込みながら、接着層5を介して積層体Aと熱融着性樹脂層4を貼り合せる方法(サンドイッチラミネート法)などが挙げられる。
表面被覆層を設ける場合には、基材層1のバリア層3とは反対側の表面に、表面被覆層を積層する。表面被覆層は、例えば表面被覆層を形成する上記の樹脂を基材層1の表面に塗布することにより形成することができる。なお、基材層1の表面にバリア層3を積層する工程と、基材層1の表面に表面被覆層を積層する工程の順番は、特に制限されない。例えば、基材層1の表面に表面被覆層を形成した後、基材層1の表面被覆層とは反対側の表面にバリア層3を形成してもよい。
上記のようにして、必要に応じて設けられる表面被覆層/基材層1/必要に応じて設けられる接着剤層2/必要に応じて表面が化成処理されたバリア層3/必要に応じて設けられる接着層5/熱融着性樹脂層4からなる積層体が形成されるが、必要に応じて設けられる接着剤層2及び接着層5の接着性を強固にするために、さらに、熱ロール接触式、熱風式、近赤外線式又は遠赤外線式などの加熱処理に供してもよい。このような加熱処理の条件としては、例えば150~250℃で1~5分間が挙げられる。
電池用包装材料において、積層体を構成する各層は、必要に応じて、製膜性、積層化加工、最終製品2次加工(パウチ化、エンボス成形)適性などを向上又は安定化するために、コロナ処理、ブラスト処理、酸化処理、オゾン処理などの表面活性化処理を施していてもよい。例えば、基材層の少なくとも一方の表面にコロナ処理を施すことにより、製膜性、積層化加工、最終製品2次加工適性などを向上又は安定化させ得る。さらに、例えば、基材層1のバリア層3とは反対側の表面にコロナ処理を施すことにより、基材層1表面へのインクの印刷適性を向上させることができる。
4.電池用包装材料の用途
電池用包装材料は、正極、負極、電解質などの電池素子を密封して収容するための包装体に使用される。すなわち、電池用包装材料によって形成された包装体中に、少なくとも正極、負極、及び電解質を備えた電池素子を収容して、電池とすることができる。
具体的には、少なくとも正極、負極、及び電解質を備えた電池素子を、本発明の電池用包装材料で、前記正極及び負極の各々に接続された金属端子が外側に突出させた状態で、電池素子の周縁にフランジ部(熱融着性樹脂層同士が接触する領域)が形成できるようにして被覆し、前記フランジ部の熱融着性樹脂層同士をヒートシールして密封させることによって、電池用包装材料を使用した電池が提供される。なお、本発明の電池用包装材料により形成された包装体中に電池素子を収容する場合、本発明の電池用包装材料のシーラント部分が内側(電池素子と接する面)になるようにして、包装体を形成する。
電池用包装材料は、一次電池、二次電池のいずれに使用してもよいが、好ましくは二次電池である。本発明の電池用包装材料が適用される二次電池の種類については、特に制限されず、例えば、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池、鉛蓄電池、ニッケル・水素蓄電池、ニッケル・カドミウム蓄電池、ニッケル・鉄蓄電池、ニッケル・亜鉛蓄電池、酸化銀・亜鉛蓄電池、金属空気電池、多価カチオン電池、コンデンサー、キャパシターなどが挙げられる。これらの二次電池の中でも、本発明の電池用包装材料の好適な適用対象として、リチウムイオン電池及びリチウムイオンポリマー電池が挙げられる。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。但し本発明は実施例に限定されるものではない。
<電池用包装材料の製造>
実施例1~3及び比較例1
基材層の上に、バリア層をドライラミネート法により積層させた。基材層としては、それぞれ、後述の<融解熱量差ΔH1-2の絶対値の求め方>の方法で測定された、表1に記載の融解熱量H1、融解熱量H2、及び融解熱量差ΔH1-2の絶対値を備える2軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム(PBTフィルム、厚さ15μm)を用いた。また、バリア層としては、両面に化成処理を施したアルミニウム合金箔(JIS H4160:1994 A8021H-O、厚さ35μm)を用いた。具体的には、アルミニウム合金箔の一方面に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、バリア層上に接着剤層(厚さ3μm)を形成した。次いで、バリア層上の接着剤層と基材層を積層した後、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/バリア層の積層体を作製した。なお、バリア層として使用したアルミニウム箔の化成処理は、フェノール樹脂、フッ化クロム化合物、及びリン酸からなる処理液をクロムの塗布量が10mg/m2(乾燥質量)となるように、ロールコート法によりアルミニウム箔の両面に塗布し、焼付けすることにより行った。
次に、積層体のバリア層の上に、無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂からなる接着層(厚さ20μm、バリア層側に配置)と、ランダムポリプロピレン樹脂からなる熱融着性樹脂層(厚さ15μm、最内層)を共押し出しすることにより、基材層、接着剤層、バリア層、接着層、熱融着性樹脂層がこの順に積層された積層フィルムを得た。次に、積層フィルムをエージング工程に供して、それぞれ実施例1~3及び比較例1の電池用包装材料を得た。
比較例2
基材層として、2軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム(PBTフィルム、厚さ15μm)の代わりに、表1に記載の融解熱量H1、融解熱量H2、及び融解熱量差ΔH1-2の絶対値を備える2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム、厚さ15μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例2の電池用包装材料を得た。
比較例3
基材層として、2軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム(PBTフィルム、厚さ15μm)の代わりに、表1に記載の融解熱量H1、融解熱量H2、及び融解熱量差ΔH1-2の絶対値を備える2軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例3の電池用包装材料を得た。
なお、実施例1~3及び比較例1~3において、各フィルムの融解熱量H1、融解熱量H2、及び融解熱量差ΔH1-2の絶対値は、それぞれ、これらのフィルムの成膜過程において、製膜法の種類や製膜時の条件(例えば、製膜温度、延伸倍率、冷却温度、冷却速度、延伸後の熱固定温度)を調整することにより設定した。
<融解熱量差ΔH1-2の絶対値の求め方>
示差走査熱量計を用いて、昇温速度10℃/分の条件で、温度-50℃から温度250℃まで加熱して1回目に測定される融解熱量H1と、融解熱量H1の測定後に、温度250℃から温度-50℃まで降温速度10℃/分で冷却した後、昇温速度10℃/分の条件で、温度-50℃から温度250℃まで加熱して2回目に測定される融解熱量H2との差である融解熱量差ΔH1-2の絶対値を算出した。具体的な求め方は、次の通りである。示差走査熱量計として、NETZSCH社製の「DSC 204F1 Phoenix」、解析ソフトとしてNETZSCH社製のProteusを用いた。また、サンプルパンとしてアルミニウムパンを使用した。また、測定は、フィルムのサンプルを装置にセットした後、窒素雰囲気下、室温から-50℃まで10℃/分の速さで冷却し、-50℃で15分間保持した後、10℃/分の速さで250℃まで加熱した。この時現れる吸熱ピークを融解ピーク1とし、この融解熱量をH1とした。次に、250℃まで加熱後、250℃で1分保持し、再び-50℃まで10℃/分の速さで冷却していった。-50℃に達したらそのまま1分間保持し、再び250℃まで加熱した。この時現れる吸熱ピークを融解ピーク2とし、融解熱量H1と同様、融解熱量H2とした。得られた二つの融解熱量の差分(H1-H2)を取り、融解熱量差ΔH1-2とし、その絶対値を求めた。より具体的には、各融解熱量は、示差走査熱量計による測定で得られた各グラフにおいて、吸熱ピークが存在している部分のラインと、ベースラインとが接している点によって囲まれた領域の面積に対応しており、前述の図6の模式図を用いて説明したようにして求めた。
<成形性の評価>
電池用包装材料を90mm(MD)×150mm(TD)の長方形に断裁してサンプルを作製した。このサンプルを32mm(MD)×54mm(TD)の口径を有する成形金型(雌型表面は、JIS B 0659-1:2002附属書1(参考) 比較用表面粗さ標準片の表2に規定される、最大高さ粗さ(Rzの呼び値)が3.2μmである)と、これに対応した成形金型(雄型表面は、JIS B 0659-1:2002附属書1(参考) 比較用表面粗さ標準片の表2に規定される、最大高さ粗さ(Rzの呼び値)が1.6μmである)を用いて、押さえ圧0.25MPaで0.5mmの成形深さから0.5mm単位で成形深さを変えて、それぞれ10個のサンプルについて冷間成形を行った。なお、雄型と雌型のクリアランスは、0.5mmとした。冷間成形後のサンプルについて、アルミニウム箔にピンホール、クラックが10個のサンプル全てにおいて発生しない最も深い成形深さをAmm、アルミニウム箔にピンホールなどが発生した最も浅い成形深さにおいてピンホールなどが発生したサンプルの数をB個とし、以下の式により算出される値を電池用包装材料の成形深さとした。
電池用包装材料の成形深さ=Amm+(0.5mm/10個)×(10個-B個)
なお、電池用包装材料の成形深さは、小数点以下第2位を四捨五入して算出した。
なお、電池用包装材料のMD(Machine Direction)、TD(Transverse Direction)については、アルミニウム箔の圧延方向がMDとなり、MDに同一平面垂直方向がTDとなる。アルミニウム箔の圧延方向は、アルミニウム箔の圧延痕によって確認することができ、当該圧延方向から電池用包装材料のMD,TDを確認することができる。
<耐薬品性の評価>
上記で得られた電池用包装材料から、40mm×40mmの大きさの試験片を切り取った。次に、基材層の表面に、電解液(1モル/リットルの6フッ化リン酸リチウム溶液、溶媒はエチレンカーボネート:ジエチルカーボネート:ジメチルカーボネート=1:1:1(容積比))を1滴垂らし、温度24℃、相対湿度50%の環境下で4時間放置した後、イソプロピルアルコールを含ませた布で電解液を拭き取り、表面の変化を観察した。このとき、表面に変化が無かったものをA、表面が変色していたものをCとした。結果を表1に示す。
Figure 0007143854000001
実施例1~3の電池用包装材料は、基材層に用いたポリブチレンテレフタレートフィルムの前記融解熱量差ΔH1-2の絶対値が、3.0J/g以上であり、成形性に優れており、さらに耐薬品性にも優れている。
1 基材層
2 接着剤層
3 バリア層
4 熱融着性樹脂層
5 接着層
6 表面被覆層
10 電池用包装材料
11 ポリブチレンテレフタレートフィルム
12 接着剤層
13 ポリアミドフィルム

Claims (9)

  1. 少なくとも、基材層と、バリア層と、熱融着性樹脂層とをこの順に備える電池用包装材料の前記基材層に用いられるポリブチレンテレフタレートフィルムであって、
    以下の方法によって求められる融解熱量差ΔH1-2の絶対値が、3.0J/g以上である、ポリブチレンテレフタレートフィルム。
    (融解熱量差ΔH1-2の絶対値の求め方)
    JIS K7122-2012の規定に準拠し、示差走査熱量計を用いて、昇温速度10℃/分の条件で、温度-50℃から温度250℃まで加熱して1回目に測定される融解熱量H1を測定する。次に、前記融解熱量H1の測定後に、温度250℃から温度-50℃まで降温速度10℃/分で冷却した後、昇温速度10℃/分の条件で、温度-50℃から温度250℃まで加熱して2回目に測定される融解熱量H2を測定する。前記融解熱量H1と融解熱量H2との差である融解熱量差ΔH1-2の絶対値を算出する。
  2. 少なくとも、基材層と、バリア層と、熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成されており、
    前記基材層は、以下の方法によって求められる融解熱量差ΔH1-2の絶対値が、3.0J/g以上である、ポリブチレンテレフタレートフィルムを備えている、電池用包装材料。
    (融解熱量差ΔH1-2の絶対値の求め方)
    JIS K7122-2012の規定に準拠し、示差走査熱量計を用いて、昇温速度10℃/分の条件で、温度-50℃から温度250℃まで加熱して1回目に測定される融解熱量H1を測定する。次に、前記融解熱量H1の測定後に、温度250℃から温度-50℃まで降温速度10℃/分で冷却した後、昇温速度10℃/分の条件で、温度-50℃から温度250℃まで加熱して2回目に測定される融解熱量H2を測定する。前記融解熱量H1と融解熱量H2との差である融解熱量差ΔH1-2の絶対値を算出する。
  3. 前記ポリブチレンテレフタレートフィルムの厚さが10μm以上50μm以下である、請求項2に記載の電池用包装材料。
  4. 前記バリア層が、アルミニウム合金箔により構成されている、請求項2又は3に記載の電池用包装材料。
  5. 前記バリア層と前記熱融着性樹脂層との間に接着層を備えており、
    前記接着層は、ポリオレフィン系樹脂を含む、請求項2~4のいずれかに記載の電池用包装材料。
  6. 前記バリア層と前記熱融着性樹脂層との間に接着層を備えており、
    前記接着層は、厚さが10μm以上である、請求項2~5のいずれかに記載の電池用包装材料。
  7. 前記ポリブチレンテレフタレートフィルムの厚さが、30μm以下である、請求項2~6のいずれかに記載の電池用包装材料。
  8. 少なくとも、ポリブチレンテレフタレートフィルムを含む基材層と、バリア層と、熱融着性樹脂層とがこの順となるように積層して積層体を得る工程を備えており、
    前記ポリブチレンテレフタレートフィルムは、以下の方法によって求められる融解熱量差ΔH1-2の絶対値が、3.0J/g以上である、電池用包装材料の製造方法。
    (融解熱量差ΔH1-2の絶対値の求め方)
    JIS K7122-2012の規定に準拠し、示差走査熱量計を用いて、昇温速度10℃/分の条件で、温度-50℃から温度250℃まで加熱して1回目に測定される融解熱量H1を測定する。次に、前記融解熱量H1の測定後に、温度250℃から温度-50℃まで降温速度10℃/分で冷却した後、昇温速度10℃/分の条件で、温度-50℃から温度250℃まで加熱して2回目に測定される融解熱量H2を測定する。前記融解熱量H1と融解熱量H2との差である融解熱量差ΔH1-2の絶対値を算出する。
  9. 少なくとも正極、負極、及び電解質を備えた電池素子が、請求項2~7のいずれかに記載の電池用包装材料により形成された包装体中に収容されている、電池。
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