JP2018006280A - 電池用包装材料、その製造方法及び電池 - Google Patents

電池用包装材料、その製造方法及び電池 Download PDF

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Abstract

【課題】成形性に優れた電池用包装材料を提供する。【解決手段】少なくとも、基材層、金属層、及び熱融着性樹脂層をこの順に備える積層体からなり、前記基材層の厚みが、前記金属層の厚みの60%以上である、電池用包装材料。【選択図】なし

Description

本発明は、電池用包装材料、その製造方法及び電池に関する。
従来、様々なタイプの電池が開発されているが、あらゆる電池において、電極や電解質などの電池素子を封止するために包装材料が不可欠な部材になっている。従来、電池用包装として金属製の包装材料が多用されていた。
一方、近年、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、パソコン、カメラ、携帯電話などの高性能化に伴い、電池には、多様な形状が要求されると共に、薄型化や軽量化が求められている。しかしながら、従来多用されていた金属製の電池用包装材料では、形状の多様化に追従することが困難であり、しかも軽量化にも限界があるという欠点がある。
そこで、近年、多様な形状に加工が容易で、薄型化や軽量化を実現し得る電池用包装材料として、基材/金属層/熱融着性樹脂層が順次積層されたフィルム状の積層体が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
このような電池用包装材料においては、一般的に、冷間成形により凹部が形成され、当該凹部によって形成された空間に電極や電解液などの電池素子を配し、熱融着性樹脂層同士を熱融着させることにより、電池用包装材料の内部に電池素子が収容された電池が得られる。
特開2008−287971号公報
近年、電池の小型化、薄型化の要求に伴い、電池用包装材料に対しても、より一層の薄膜化が求められている。しかしながら、電池用包装材料の厚みが例えば90μm以下、さらには80μm以下と極めて薄くする場合には、金属層についても例えば30μm以下、さらには25μm以下というように非常に薄くなり、成形時にクラックやピンホールの発生を回避することが困難になるという問題がある。
このような状況下、本発明は、成形性に優れた電池用包装材料を提供することを主な目的とする。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、少なくとも、基材層、金属層、及び熱融着性樹脂層をこの順に備える積層体からなる電池用包装材料において、基材層の厚みを金属層の厚みの60%以上に設定することにより、金属層の厚みが非常に薄く(例えば30μm以下、さらには25μm以下)、かつ、電池用包装材料の厚みについても非常に薄い(例えば、90μm以下、さらには80μm以下)場合にも、成形性に優れた特性を備えることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 少なくとも、基材層、金属層、及び熱融着性樹脂層をこの順に備える積層体からなり、
前記基材層の厚みが、前記金属層の厚みの60%以上である、電池用包装材料。
項2. 前記金属層の厚みが、30μm以下である、項1に記載の電池用包装材料。
項3. 前記積層体の厚みが、90μm以下である、項1または2に記載の電池用包装材料。
項4. 前記金属層が、アルミニウム合金箔により構成されている、項1〜3のいずれかに記載の電池用包装材料。
項5. 前記基材層の表面に滑剤が存在している、項1〜4のいずれかに記載の電池用包装材料。
項6. 前記基材層が、ポリエステル及びポリアミドの少なくとも一方を含んでいる、項1〜5のいずれかに記載の電池用包装材料。
項7. 少なくとも正極、負極、及び電解質を備えた電池素子が、項1〜6のいずれかに記載の電池用包装材料により形成された包装体中に収容されている、電池。
項8. 少なくとも、基材層、金属層、及び熱融着性樹脂層がこの順となるように積層して積層体を得る工程を備えており、
前記基材層として、厚みが前記金属層の厚みの60%以上であるものを用いる、電池用包装材料の製造方法。
本発明によれば、成形性に優れた電池用包装材料を提供することができる。また、本発明の電池用包装材料は、金属層の厚み、さらには電池用包装材料の厚みを非常に薄くすることができるため、電池のエネルギー密度を高めることができる。
本発明の電池用包装材料の断面構造の一例を示す模式図である。 本発明の電池用包装材料の断面構造の一例を示す模式図である。 本発明の電池用包装材料の断面構造の一例を示す模式図である。 金属層の厚み方向における、結晶粒と第二相粒子を示す模式図である。
本発明の電池用包装材料は、少なくとも、基材層、金属層、及び熱融着性樹脂層をこの順に備える積層体からなり、基材層の厚みが、金属層の厚みの60%以上であることを特徴とする。以下、本発明の電池用包装材料について詳述する。
なお、本明細書において、数値範囲を示す「〜」の表示は、その左側に付している数値以上且つその右側に付している数値以下であることを示し、例えば数値範囲「X〜Y」の表記はX以上Y以下であることを意味する。
1.電池用包装材料の積層構造
本発明の電池用包装材料10は、図1に示すように、少なくとも、基材層1、金属層3、及び熱融着性樹脂層4をこの順に備える積層体からなる。本発明の電池用包装材料において、基材層1が最外層側になり、熱融着性樹脂層4は最内層になる。即ち、電池の組み立て時に、電池素子の周縁に位置する熱融着性樹脂層4同士が熱融着して電池素子を密封することにより、電池素子が封止される。
本発明の電池用包装材料10は、図2に示すように、基材層1と金属層3との間に、これらの接着性を高める目的で、必要に応じて接着剤層2が設けられていてもよい。また、本発明の電池用包装材料10は、図3に示すように、金属層3と熱融着性樹脂層4との間に、これらの接着性を高める目的で、必要に応じて接着層5が設けられていてもよい。
本発明の電池用包装材料10を構成する積層体の厚みとしては、特に制限されないが、電池用包装材料の厚みを薄くして電池のエネルギー密度を高めつつ、成形性に優れた電池用包装材料とする観点からは、例えば90μm以下、好ましくは80μm以下、より好ましくは40μm〜80μm、さらに好ましくは40μm〜70μmが挙げられる。電池用包装材料の厚みが90μm以下、さらに80μm以下、さらに70μm以下と薄くなるほど、成形時のピンホールが生じやすくなるが、本発明においては、基材層1の厚みが金属層3の厚みの60%以上に設定されているため、このように厚みが薄い場合にも、成形性に優れた特性を発揮することができる。なお、電池用包装材料の厚みが40μm未満にまで薄くなると、成形性が大きく低下することから、本発明の電池用包装材料の厚みの下限値としては、40μm程度が好ましい。
2.電池用包装材料を形成する各層の組成
[基材層1]
本発明の電池用包装材料において、基材層1は、最外層側に位置する層である。本発明において、基材層1の厚みは、後述の金属層3の厚みの60%以上である。これにより、金属層の厚みが非常に薄く(例えば30μm以下)、さらに、電池用包装材料の厚みについても、非常に薄い(例えば、90μm以下、さらには80μm以下)場合にも、成形性に優れた電池用包装材料となる。この機序の詳細は、必ずしも明らかではないが、例えば、次のように考えることができる。すなわち、基材層が厚くなるに比例して、引張り強度や衝撃強度も向上していくが、基材層1の厚みが金属層3の厚みの60%以上である場合は、成形時に雄型が電池用包装材料に絞り込む際、最も圧力負荷が高い成形コーナー部の厚み変化が小さく、同時に変化する金属層の厚み変化も小さくなるため、成形コーナー部でのピンホール発生を効果的に抑制できるものと考えられる。
電池用包装材料の厚みを薄くしつつ、成形性をより一層高める観点からは、基材層1の厚みとしては、金属層3の厚みの60%〜170%とすることが好ましい。より好ましくは、金属層3の厚みが15μm〜30μm程度であり、かつ、基材層1の厚みが10μm〜20μm程度である場合には、当該厚み比は、60%〜100%とすることが好ましい。また、金属層3の厚みが15μm〜30μm程度であり、かつ、基材層1の厚みが23μm〜30μm程度である場合には、当該厚み比は、80%〜170%とすることが好ましい。
さらに具体的には、金属層3の厚みが15μm〜20μm程度であり、基材層1が厚み10μm〜20μm程度のナイロンフィルムにより構成されている場合には、当該厚み比は、70%〜100%とすることが特に好ましい。また、金属層3の厚みが15μm〜20μm程度であり、基材層1が厚み10μm〜20μm程度のポリエステルフィルムにより構成されている場合には、当該厚み比は、60%〜75%とすることが特に好ましい。また、金属層3の厚みが15μm〜20μm程度であり、基材層1がポリエステルフィルムとナイロンフィルムの積層体(厚みが10μm〜20μm程度)により構成されている場合には、当該厚み比は、60%〜70%とすることが特に好ましい。同様の観点から、基材層1の厚みとしては、好ましくは12μm以上、より好ましくは15μm〜40μm、さらに好ましくは20μm〜35μmが挙げられる。
基材層1を形成する素材については、絶縁性を備えるものであることを限度として特に制限されるものではない。基材層1を形成する素材としては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン、珪素樹脂、フェノール樹脂、ポリエーテルイミド、ポリイミド、及びこれらの混合物や共重合物などが挙げられる。電池用包装材料の絶縁性と成形性を高める観点から、基材層1は、ポリエステル及びポリアミドの少なくとも一方を含んでいることが好ましい。
ポリエステルとしては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリカーボネート、エチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステル、ブチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステルなどが挙げられる。また、エチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステルとしては、具体的には、エチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体としてエチレンイソフタレートと重合する共重合体ポリエステル(以下、ポリエチレン(テレフタレート/イソフタレート)にならって略す)、ポリエチレン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリエチレン(テレフタレート/ナトリウムスルホイソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/ナトリウムイソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/フェニル−ジカルボキシレート)、ポリエチレン(テレフタレート/デカンジカルボキシレート)などが挙げられる。また、ブチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステルとしては、具体的には、ブチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体としてブチレンイソフタレートと重合する共重合体ポリエステル(以下、ポリブチレン(テレフタレート/イソフタレート)にならって略す)、ポリブチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリブチレン(テレフタレート/セバケート)、ポリブチレン(テレフタレート/デカンジカルボキシレート)、ポリブチレンナフタレートなどが挙げられる。これらのポリエステルは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。ポリエステルは、耐電解液性に優れ、電解液の付着に対して白化などが発生し難いという利点があり、基材層1の形成素材として好適に使用される。
また、ポリアミドとしては、具体的には、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン6とナイロン6,6との共重合体などの脂肪族系ポリアミド;テレフタル酸及び/又はイソフタル酸に由来する構成単位を含むナイロン6I、ナイロン6T、ナイロン6IT、ナイロン6I6T(Iはイソフタル酸、Tはテレフタル酸を表す)などのヘキサメチレンジアミン−イソフタル酸−テレフタル酸共重合ポリアミド、ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)などの芳香族を含むポリアミド;ポリアミノメチルシクロヘキシルアジパミド(PACM6)などの脂環系ポリアミド;さらにラクタム成分や、4,4’−ジフェニルメタン−ジイソシアネートなどのイソシアネート成分を共重合させたポリアミド、共重合ポリアミドとポリエステルやポリアルキレンエーテルグリコールとの共重合体であるポリエステルアミド共重合体やポリエーテルエステルアミド共重合体;これらの共重合体などが挙げられる。これらのポリアミドは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。延伸ポリアミドフィルムは延伸性に優れており、成形時の基材層1の樹脂割れによる白化の発生を防ぐことができ、基材層1の形成素材として好適に使用される。
基材層1は、1軸又は2軸延伸された樹脂フィルムで形成されていてもよく、また未延伸の樹脂フィルムで形成してもよい。中でも、1軸又は2軸延伸された樹脂フィルム、とりわけ2軸延伸された樹脂フィルムは、配向結晶化することにより耐熱性が向上しているので、基材層1として好適に使用される。また、基材層1は、上記の素材を金属層3上にコーティングして形成されていてもよい。
これらの中でも、基材層1を形成する樹脂フィルムとして、好ましくはナイロン、ポリエステル、更に好ましくは2軸延伸ナイロン、2軸延伸ポリエステル、特に好ましくは2軸延伸ナイロンが挙げられる。
基材層1は、耐ピンホール性及び電池の包装体とした時の絶縁性を向上させるために、異なる素材の樹脂フィルム及びコーティングの少なくとも一方を積層化(多層構造化)することも可能である。具体的には、ポリエステルフィルムとナイロンフィルムとを積層させた多層構造、ナイロンフィルムを複数層積層させた多層構造、ポリエステルフィルムを複数層積層させた多層構造などが挙げられる。基材層1が多層構造である場合、2軸延伸ナイロンフィルムと2軸延伸ポリエステルフィルムの積層体、2軸延伸ナイロンフィルムを複数積層させた積層体、2軸延伸ポリエステルフィルムを複数積層させた積層体が好ましい。また、2軸延伸ポリエステルは、例えば電解液が表面に付着した際に変色し難いことなどから、基材層1が2軸延伸ナイロンフィルムと2軸延伸ポリエステルフィルムの積層体の多層構造である場合、基材層1は、金属層3側から2軸延伸ナイロンと2軸延伸ポリエステルをこの順に備える積層体であることが好ましい。基材層1を多層構造とする場合、各層の厚みとして、好ましくは2μm〜10μmが挙げられる。
基材層1を多層構造にする場合、各樹脂フィルムは接着剤を介して接着してもよく、また接着剤を介さず直接積層させてもよい。接着剤を介さず接着させる場合には、例えば、共押出し法、サンドイッチラミネート法、サーマルラミネート法などの熱溶融状態で接着させる方法が挙げられる。また、接着剤を介して接着させる場合、使用する接着剤は、2液硬化型接着剤であってもよく、また1液硬化型接着剤であってもよい。更に、接着剤の接着機構についても、特に制限されず、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型、UVやEBなどの電子線硬化型などのいずれであってもよい。接着剤の具体例としては、接着剤層2で例示した接着剤と同様のものが挙げられる。また、接着剤の厚みについても、接着剤層2と同様とすることができる。
本発明において、電池用包装材料の成形性を高める観点からは、基材層1の表面には、滑剤が付着していることが好ましい。滑剤としては、特に制限されないが、好ましくはアミド系滑剤が挙げられる。アミド系滑剤の具体例としては、例えば、飽和脂肪酸アミド、不飽和脂肪酸アミド、置換アミド、メチロールアミド、飽和脂肪酸ビスアミド、不飽和脂肪酸ビスアミドなどが挙げられる。飽和脂肪酸アミドの具体例としては、ラウリン酸アミド、パルチミン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アミドなどが挙げられる。不飽和脂肪酸アミドの具体例としては、オレイン酸アミド、エルカ酸アミドなどが挙げられる。置換アミドの具体例としては、N−オレイルパルチミン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、N−ステアリルオレイン酸アミド、N−オレイルステアリン酸アミド、N−ステアリルエルカ酸アミドなどが挙げられる。また、メチロールアミドの具体例としては、メチロールステアリン酸アミドなどが挙げられる。飽和脂肪酸ビスアミドの具体例としては、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンヒドロキシステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルアジピン酸アミド、N,N’−ジステアリルセバシン酸アミドなどが挙げられる。不飽和脂肪酸ビスアミドの具体例としては、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドなどが挙げられる。脂肪酸エステルアミドの具体例としては、ステアロアミドエチルステアレートなどが挙げられる。また、芳香族系ビスアミドの具体例としては、m−キシリレンビスステアリン酸アミド、m−キシリレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、N,N’−システアリルイソフタル酸アミドなどが挙げられる。滑剤は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
基材層1表面に滑剤が存在する場合、その存在量としては、特に制限されないが、温度24℃、湿度60%下において、好ましくは3mg/m2以上、より好ましくは4mg/m2〜15mg/m2、さらに好ましくは5mg/m2〜14mg/m2が挙げられる。
[接着剤層2]
本発明の電池用包装材料10において、接着剤層2は、基材層1と金属層3を強固に接着させるために、必要に応じて、これらの間に設けられる層である。
接着剤層2は、基材層1と金属層3とを接着可能である接着剤によって形成される。接着剤層2の形成に使用される接着剤は、2液硬化型接着剤であってもよく、また1液硬化型接着剤であってもよい。更に、接着剤層2の形成に使用される接着剤の接着機構についても、特に制限されず、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型などのいずれであってもよい。
接着剤層2の形成に使用できる接着成分としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリカーボネート、共重合ポリエステルなどのポリエステル系樹脂;ポリエーテル系接着剤;ポリウレタン系接着剤;エポキシ系樹脂;フェノール樹脂系樹脂;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、共重合ポリアミドなどのポリアミド系樹脂;ポリオレフィン、カルボン酸変性ポリオレフィン、金属変性ポリオレフィンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂;セルロース系接着剤;(メタ)アクリル系樹脂;ポリイミド系樹脂;尿素樹脂、メラミン樹脂などのアミノ樹脂;クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴムなどのゴム;シリコーン系樹脂などが挙げられる。これらの接着成分は1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの接着成分の中でも、好ましくはポリウレタン系接着剤が挙げられる。
接着剤層2の厚みについては、接着層としての機能を発揮すれば特に制限されないが、例えば、1μm〜10μm、好ましくは2μm〜5μmが挙げられる。
[金属層3]
電池用包装材料10において、金属層3は、電池用包装材料の強度向上の他、電池内部に水蒸気、酸素、光などが侵入することを防止するためのバリア層として機能する層である。金属層3を構成する金属としては、具体的には、アルミニウム、ステンレス、チタンなどが挙げられ、好ましくはアルミニウムが挙げられる。金属層3は、金属箔や金属蒸着などにより形成することができ、金属箔により形成することが好ましく、アルミニウム合金箔により形成することがさらに好ましい。電池用包装材料の製造時に、金属層3にしわやピンホールが発生することを防止する観点からは、例えば、焼きなまし処理済みのアルミニウム(JIS H4160:1994 A8021H−O、JIS H4160:1994 A8079H−O、JIS H4000:2014 A8021P−O、JIS H4000:2014 A8079P−O)など軟質アルミニウム箔により形成することがより好ましい。
金属層3の成形性を高める観点からは、金属層3(特にアルミニウム合金箔により形成されている場合)の平均結晶粒径が、10.0μm以下であることが好ましく、1.0μm〜7.0μmであることが好ましく、1.0μm〜3.0μmであることがより好ましい。
本発明において、アルミニウム合金箔層における平均結晶粒径は、アルミニウム合金箔層の厚み方向の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、視野内に位置する100個のアルミニウム合金の結晶粒31について、図4の模式図に示されるように、個々の結晶粒の厚み方向(アルミニウム合金箔層の厚み方向)とは垂直方向の最左端と、当該厚み方向とは垂直方向の最右端とを結ぶ直線距離を最大径xとした際、100個の結晶粒の当該最大径xの平均値を意味する。なお、図4は模式図であるため、描画を省略し、結晶粒31を100個描いてない。
また、本発明においては、電池用包装材料を構成する積層体の厚み方向における断面において、光学顕微鏡で金属層3を観察した視野内の任意の100個の第二相粒子32において、個々の第二相粒子の厚み方向(積層体の厚み方向)とは垂直方向の最左端と、当該厚み方向とは垂直方向の最右端とを結ぶ直線距離を径yとした場合に、当該径yが大きい順に上位20個の第二相粒子の径yの平均が、5.0μm以下であることが好ましく、1.0μm〜4.0μmであることがより好ましく、1.0μm〜2.0μmであることがさらに好ましい。金属層3における平均結晶粒径が、10.0μm以下であり、かつ、第二相粒子32の前記径がこのような範囲にあることにより、電池用包装材料の成形性をより一層高めることができる。なお、図4は模式図であるため、描画を省略し、第二相粒子32を100個は描いてない。
本発明において、例えば金属層3がアルミニウム合金により形成されている場合、アルミニウム合金に含まれる第二相粒子は、Al−(Fe・Mn)−Siなどの金属間化合物を形成しており、主として、鋳造工程の凝固時に生成するこのような第二相粒子が、後工程で固定化できずに残留したものである。
金属層3の厚み方向の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した際、結晶粒は、通常、複数の結晶と接する境界線を描く。これに対して、第二相粒子は、通常、境界線が単一の結晶となる。また、結晶粒と第二相粒子とは、位相が異なる為、SEM画像上で色が異なり、第二相粒子は白く見える場合が多いという特徴を有している。さらに、金属層3の厚み方向の断面を光学顕微鏡で観察した場合には、結晶粒と第二相粒子との位相の相違に起因して、第二相粒子のみが黒く見えるので、観察が容易になる。
金属層3がアルミニウム合金により形成されている場合、アルミニウム合金の組成としては、0.7質量%〜2.5質量%のFe、0.05質量%以下のCu、0.30質量%以下のSiを含むことが好ましい。
前述の通り、近年、電池の小型化、薄型化の要求に伴い、電池用包装材料に対しても、より一層の薄膜化が求められている。これに伴い、電池用包装材料に積層されている金属層の厚みに対してもさらなる薄型化が求められている。本発明においては、金属層の厚みが例えば50μm以下、40μm以下、35μm以下、30μm以下、さらには25μm以下と非常に薄く設定されている場合にも、優れた成形性を発揮することができる。さらに、電池用包装材料全体の厚みが例えば105μm以下、さらには100μm以下、さらには90μm以下、さらには80μm以下と非常に薄く設定されている場合にも、優れた成形性を発揮することができる。
本発明において、電池用包装材料の厚みをより一層薄くして電池のエネルギー密度を高めつつ、優れた成形性を発揮する観点から、金属層3の厚みとしては、好ましくは10μm〜30μm、さらに好ましくは10μm〜25μm、特に好ましくは10μm〜20μmが挙げられる。
また、金属層3は、接着の安定化、溶解や腐食の防止などのために、少なくとも一方の面、好ましくは両面が下地皮膜層を備えていることが好ましい。ここで、下地皮膜層は、金属層の表面に化成処理が施されることによって形成される層であり、化成処理とは、金属層の表面に耐酸性皮膜を形成する処理をいう。化成処理としては、例えば、硝酸クロム、フッ化クロム、硫酸クロム、酢酸クロム、蓚酸クロム、重リン酸クロム、クロム酸アセチルアセテート、塩化クロム、硫酸カリウムクロムなどのクロム酸化合物を用いたクロム酸クロメート処理;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸アンモニウム、ポリリン酸などのリン酸化合物を用いたリン酸クロメート処理;下記一般式(1)〜(4)で表される繰り返し単位を有するアミノ化フェノール重合体を用いたクロメート処理などが挙げられる。なお、当該アミノ化フェノール重合体において、下記一般式(1)〜(4)で表される繰り返し単位は、1種類単独で含まれていてもよいし、2種類以上の任意の組み合わせであってもよい。
一般式(1)〜(4)中、Xは、水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アリル基またはベンジル基を示す。また、R1及びR2は、それぞれ同一または異なって、ヒドロキシル基、アルキル基、またはヒドロキシアルキル基を示す。一般式(1)〜(4)において、X、R1及びR2で示されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基などの炭素数1〜4の直鎖または分枝鎖状アルキル基が挙げられる。また、X、R1及びR2で示されるヒドロキシアルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基などのヒドロキシ基が1個置換された炭素数1〜4の直鎖または分枝鎖状アルキル基が挙げられる。一般式(1)〜(4)において、X、R1及びR2で示されるアルキル基及びヒドロキシアルキル基は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。一般式(1)〜(4)において、Xは、水素原子、ヒドロキシル基またはヒドロキシアルキル基であることが好ましい。一般式(1)〜(4)で表される繰り返し単位を有するアミノ化フェノール重合体の数平均分子量は、例えば、500〜100万であることが好ましく、1000〜2万であることがより好ましい。
また、金属層3に耐食性を付与する化成処理方法として、リン酸中に、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化セリウム、酸化スズなどの金属酸化物や硫酸バリウムの微粒子を分散させたものをコーティングし、150℃以上で焼付け処理を行うことにより、金属層3の表面に耐食性の下地皮膜層を形成する方法が挙げられる。また、耐食性の下地皮膜層の上には、カチオン性ポリマーを架橋剤で架橋させた樹脂層をさらに形成してもよい。ここで、カチオン性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリエチレンイミンとカルボン酸を有するポリマーからなるイオン高分子錯体、アクリル主骨格に1級アミンをグラフト重合させた1級アミングラフトアクリル樹脂、ポリアリルアミンまたはその誘導体、アミノフェノールなどが挙げられる。これらのカチオン性ポリマーとしては、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。また、架橋剤としては、例えば、イソシアネート基、グリシジル基、カルボキシル基、及びオキサゾリン基よりなる群から選ばれた少なくとも1種の官能基を有する化合物、シランカップリング剤などが挙げられる。これらの架橋剤としては、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
化成処理は、1種類の化成処理のみを行ってもよいし、2種類以上の化成処理を組み合わせて行ってもよい。さらに、これらの化成処理は、1種の化合物を単独で使用して行ってもよく、また2種以上の化合物を組み合わせて使用して行ってもよい。化成処理の中でも、クロム酸クロメート処理や、クロム酸化合物、リン酸化合物、及びアミノ化フェノール重合体を組み合わせたクロメート処理などが好ましい。
化成処理において金属層3の表面に形成させる下地皮膜層の量については、特に制限されないが、例えば、上記のクロメート処理を行う場合であれば、金属層3の表面1m2当たり、クロム酸化合物がクロム換算で約0.5mg〜約50mg、好ましくは約1.0mg〜約40mg、リン化合物がリン換算で約0.5mg〜約50mg、好ましくは約1.0mg〜約40mg、及びアミノ化フェノール重合体が約1mg〜約200mg、好ましくは約5.0mg〜150mgの割合で含有されていることが望ましい。
化成処理は、下地皮膜層の形成に使用する化合物を含む溶液を、バーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、浸漬法などによって、金属層の表面に塗布した後に、金属層の温度が70℃〜200℃になるように加熱することにより行われる。また、金属層に化成処理を施す前に、予め金属層を、アルカリ浸漬法、電解洗浄法、酸洗浄法、電解酸洗浄法などによる脱脂処理に供してもよい。このように脱脂処理を行うことにより、金属層の表面の化成処理をより効率的に行うことが可能となる。
[熱融着性樹脂層4]
本発明の電池用包装材料において、熱融着性樹脂層4は、最内層に該当し、電池の組み立て時に熱融着性樹脂層同士が熱融着して電池素子を密封する層である。
熱融着性樹脂層4に使用される樹脂成分については、熱融着可能であることを限度として特に制限されないが、例えば、ポリオレフィン、環状ポリオレフィン、カルボン酸変性ポリオレフィン、カルボン酸変性環状ポリオレフィンが挙げられる。
前記ポリオレフィンとしては、具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン;ホモポリプロピレン、ポリプロピレンのブロックコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのブロックコポリマー)、ポリプロピレンのランダムコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのランダムコポリマー)などのポリプロピレン;エチレン−ブテン−プロピレンのターポリマー;などが挙げられる。これらのポリオレフィンの中でも、好ましくはポリエチレン及びポリプロピレンが挙げられる。
前記環状ポリオレフィンは、オレフィンと環状モノマーとの共重合体であり、前記環状ポリオレフィンの構成モノマーであるオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、4−メチル−1−ペンテン、スチレン、ブタジエン、イソプレンなどが挙げられる。また、前記環状ポリオレフィンの構成モノマーである環状モノマーとしては、例えば、ノルボルネンなどの環状アルケン;具体的には、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ノルボルナジエンなどの環状ジエンなどが挙げられる。これらのポリオレフィンの中でも、好ましくは環状アルケン、更に好ましくはノルボルネンが挙げられる。
前記カルボン酸変性ポリオレフィンとは、前記ポリオレフィンをカルボン酸でブロック重合又はグラフト重合することにより変性したポリマーである。変性に使用されるカルボン酸としては、例えば、マレイン酸、アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸などが挙げられる。
前記カルボン酸変性環状ポリオレフィンとは、環状ポリオレフィンを構成するモノマーの一部を、α,β−不飽和カルボン酸又はその無水物に代えて共重合することにより、或いは環状ポリオレフィンに対してα,β−不飽和カルボン酸又はその無水物をブロック重合又はグラフト重合することにより得られるポリマーである。カルボン酸変性される環状ポリオレフィンについては、前記と同様である。また、変性に使用されるカルボン酸としては、前述のものが挙げられる。
これらの樹脂成分の中でも、好ましくはカルボン酸変性ポリオレフィン;更に好ましくはカルボン酸変性ポリプロピレンが挙げられる。
熱融着性樹脂層4は、1種の樹脂成分単独で形成してもよく、また2種以上の樹脂成分を組み合わせたブレンドポリマーにより形成してもよい。更に、熱融着性樹脂層4は、1層のみで成されていてもよいが、同一又は異なる樹脂成分によって2層以上で形成されていてもよい。
また、熱融着性樹脂層4は、必要に応じて滑剤などを含んでいてもよい。熱融着性樹脂層4が滑剤を含む場合、電池用包装材料の成形性を高め得る。滑剤としては、特に制限されず、公知の滑剤を用いることができ、例えば、上記の基材層1で例示したものなどが挙げられる。滑剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。熱融着性樹脂層4の表面における滑剤の存在量としては、特に制限されず、電子包装用材料の成形性を高める観点からは、温度24℃、湿度60%下において、好ましくは10mg/m2〜50mg/m2、さらに好ましくは15mg/m2〜40mg/m2が挙げられる。
また、熱融着性樹脂層4の厚みとしては、熱融着性樹脂層としての機能を発揮すれば特に制限されないが、好ましくは60μm以下、より好ましくは15μm〜40μmが挙げられる。熱融着性樹脂層は、例えば、樹脂の押出成形や、樹脂フィルムの熱溶着、樹脂フィルムのドライラミネート法による接着などによって形成することができる。
[接着層5]
本発明の電池用包装材料において、接着層5は、金属層3と熱融着性樹脂層4を強固に接着させるために、これらの間に必要に応じて設けられる層である。
接着層5は、金属層3と熱融着性樹脂層4とを接着可能である樹脂によって形成される。接着層5の形成に使用される樹脂としては、その接着機構、接着剤成分の種類などは、特に制限されず、2液硬化型接着剤であってもよく、1液硬化型接着剤であってもよい。また、ポリオレフィン系樹脂や、酸変性ポリオレフィンと硬化剤を含む樹脂組成物の硬化物なども接着層5の形成に使用できる。
2液硬化型接着剤及び1液硬化型接着剤接着剤としては、例えば、接着剤層2で例示した接着剤と同様のものが使用できる。
また、ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、前述の熱融着性樹脂層4で例示したポリオレフィン、環状ポリオレフィン、カルボン酸変性ポリオレフィン、カルボン酸変性環状ポリオレフィンなどが挙げられる。これらの中でも、金属層3と熱融着性樹脂層4との密着性に優れる観点から、ポリオレフィンとしては、カルボン酸変性ポリオレフィンが好ましく、カルボン酸変性ポリプロピレンが特に好ましい。
また、酸変性ポリオレフィンと硬化剤を含む樹脂組成物の硬化物において、酸変性ポリオレフィンとしては、好ましくは熱融着性樹脂層4で例示したカルボン酸変性ポリオレフィン、カルボン酸変性環状ポリオレフィンと同じものが例示できる。硬化剤としては、酸変性ポリオレフィンを硬化させるものであれば、特に限定されない。硬化剤としては、例えば、エポキシ系硬化剤、多官能イソシアネート系硬化剤、カルボジイミド系硬化剤、オキサゾリン系硬化剤などが挙げられる。
エポキシ系硬化剤は、少なくとも1つのエポキシ基を有する化合物であれば、特に限定されない。エポキシ系硬化剤としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、変性ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ノボラックグリシジルエーテル、グリセリンポリグリシジルエーテル、ポリグリセリンポリグリシジルエーテルなどのエポキシ樹脂が挙げられる。
多官能イソシアネート系硬化剤は、2つ以上のイソシアネート基を有する化合物であれば、特に限定されない。多官能イソシアネート系硬化剤の具体例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、これらをポリマー化やヌレート化したもの、これらの混合物や他ポリマーとの共重合物などが挙げられる。
カルボジイミド系硬化剤は、カルボジイミド基(−N=C=N−)を少なくとも1つ有する化合物であれば、特に限定されない。カルボジイミド系硬化剤としては、カルボジイミド基を少なくとも2つ以上有するポリカルボジイミド化合物が好ましい。
オキサゾリン系硬化剤は、オキサゾリン骨格を有する化合物であれば、特に限定されない。オキサゾリン系硬化剤としては、具体的には、日本触媒社製のエポクロスシリーズなどが挙げられる。
接着層5による金属層3と熱融着性樹脂層4との密着性を高めるなどの観点から、硬化剤は、2種類以上の化合物により構成されていてもよい。
接着層5を形成する樹脂組成物における硬化剤の含有量は、0.1質量%〜50質量%の範囲にあることが好ましく、0.1質量%〜30質量%の範囲にあることがより好ましく、0.1質量%〜10質量%の範囲にあることがさらに好ましい。
接着層5の厚みについては、接着層としての機能を発揮すれば特に制限されないが、接着剤層2で例示した接着剤を用いる場合であれば、好ましくは2μm〜10μm、より好ましくは2μm〜5μmが挙げられる。また、熱融着性樹脂層4で例示した樹脂を用いる場合であれば、好ましくは2μm〜50μm、より好ましくは10μm〜40μmが挙げられる。また、酸変性ポリオレフィンと硬化剤との硬化物である場合であれば、好ましくは30μm以下、より好ましくは0.1μm〜20μm、さらに好ましくは0.5μm〜5μmが挙げられる。なお、接着層5が酸変性ポリオレフィンと硬化剤を含む樹脂組成物の硬化物である場合、当該樹脂組成物を塗布し、加熱などにより硬化させることにより、接着層5を形成することができる。
[表面被覆層]
本発明の電池用包装材料においては、意匠性、耐電解液性、耐擦過性、成形性の向上などを目的として、必要に応じて、基材層1の上(基材層1の金属層3とは反対側)に、必要に応じて、表面被覆層(図示しない)を設けてもよい。表面被覆層は、電池を組み立てた時に、最外層に位置する層である。
表面被覆層は、例えば、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などにより形成することができる。表面被覆層は、これらの中でも、2液硬化型樹脂により形成することが好ましい。表面被覆層を形成する2液硬化型樹脂としては、例えば、2液硬化型ウレタン樹脂、2液硬化型ポリエステル樹脂、2液硬化型エポキシ樹脂などが挙げられる。また、表面被覆層には、マット化剤を配合してもよい。
マット化剤としては、例えば、粒径が0.5nm〜5μmの微粒子が挙げられる。マット化剤の材質については、特に制限されないが、例えば、金属、金属酸化物、無機物、有機物などが挙げられる。また、マット化剤の形状についても、特に制限されないが、例えば、球状、繊維状、板状、不定形、バルーン状などが挙げられる。マット化剤として、具体的には、タルク,シリカ,グラファイト、カオリン、モンモリロイド、モンモリロナイト、合成マイカ、ハイドロタルサイト、シリカゲル、ゼオライト、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛,酸化マグネシウム,酸化アルミニウム,酸化ネオジウム,酸化アンチモン、酸化チタン、酸化セリウム、硫酸カルシウム,硫酸バリウム、炭酸カルシウム,ケイ酸カルシウム、炭酸リチウム、安息香酸カルシウム,シュウ酸カルシウム,ステアリン酸マグネシウム、アルミナ、カーボンブラック、カーボンナノチューブ類、高融点ナイロン、架橋アクリル、架橋スチレン、架橋ポリエチレン、ベンゾグアナミン、金、アルミニウム、銅、ニッケルなどが挙げられる。これらのマット化剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらのマット化剤の中でも、分散安定性やコストなどの観点から、好ましくはりシリカ、硫酸バリウム、酸化チタンが挙げられる。また、マット化剤には、表面に絶縁処理、高分散性処理などの各種表面処理を施しておいてもよい。
表面被覆層を形成する方法としては、特に制限されないが、例えば、表面被覆層を形成する2液硬化型樹脂を基材層1の一方の表面上に塗布する方法が挙げられる。マット化剤を配合する場合には、2液硬化型樹脂にマット化剤を添加して混合した後、塗布すればよい。
表面被覆層におけるマット化剤の含有量としては、特に制限されないが、好ましくは1質量%〜50質量%程度、より好ましくは1質量%〜40質量%程度が挙げられる。
表面被覆層の厚みとしては、表面被覆層としての上記の機能を発揮しつつ、電池用包装材料が上記の物性を満たせば特に制限されないが、例えば、0.5μm〜10μm、好ましくは1μm〜5μmが挙げられる。
3.電池用包装材料の製造方法
本発明の電池用包装材料の製造方法については、所定の組成の各層を積層させた積層体が得られる限り、特に制限されず、少なくとも、基材層1、金属層3、及び熱融着性樹脂層4がこの順となるように積層して積層体を得る工程を備えており、基材層1として、厚みが金属層3の厚みの60%以上であるものを用いる製造方法を採用することができる。すなわち、基材層1として、「2.電池用包装材料を形成する各層の組成」の欄で説明した基材層1を用いて、各層を積層することにより、本発明の電池用包装材料を製造することができる。
本発明の電池用包装材料の製造方法の一例としては、以下の通りである。まず、基材層1、必要に応じて設けられる接着剤層2、金属層3が順に積層された積層体(以下、「積層体A」と表記することもある)を形成する。積層体Aの形成は、具体的には、基材層1上又は必要に応じて表面が化成処理された金属層3に接着剤層2の形成に使用される接着剤を、グラビアコート法、ロールコート法などの塗布方法で塗布・乾燥した後に、当該金属層3又は基材層1を積層させて接着剤層2を硬化させるドライラミネート法によって行うことができる。
次いで、積層体Aの金属層3上に、熱融着性樹脂層4を積層させる。金属層3上に熱融着性樹脂層4を直接積層させる場合には、積層体Aの金属層3上に、熱融着性樹脂層4を構成する樹脂成分をグラビアコート法、ロールコート法などの方法により塗布すればよい。また、金属層3と熱融着性樹脂層4の間に接着層5を設ける場合には、例えば、(1)積層体Aの金属層3上に、接着層5及び熱融着性樹脂層4を共押出しすることにより積層する方法(共押出しラミネート法)、(2)別途、接着層5と熱融着性樹脂層4が積層した積層体を形成し、これを積層体Aの金属層3上にサーマルラミネート法により積層する方法、(3)積層体Aの金属層3上に、接着層5を形成させるための接着剤を押出し法や溶液コーティングした高温で乾燥さらには焼き付ける方法などにより積層させ、この接着層5上に予めシート状に製膜した熱融着性樹脂層4をサーマルラミネート法により積層する方法、(4)積層体Aの金属層3と、予めシート状に製膜した熱融着性樹脂層4との間に、溶融させた接着層5を流し込みながら、接着層5を介して積層体Aと熱融着性樹脂層4を貼り合せる方法(サンドイッチラミネート法)などが挙げられる。
表面被覆層を設ける場合には、基材層1の金属層3とは反対側の表面に、表面被覆層を積層する。表面被覆層は、例えば表面被覆層を形成する上記の樹脂を基材層1の表面に塗布することにより形成することができる。なお、基材層1の表面に金属層3を積層する工程と、基材層1の表面に表面被覆層を積層する工程の順番は、特に制限されない。例えば、基材層1の表面に表面被覆層を形成した後、基材層1の表面被覆層とは反対側の表面に金属層3を形成してもよい。
上記のようにして、必要に応じて設けられる表面被覆層/基材層1/必要に応じて設けられる接着剤層2/必要に応じて表面が化成処理された金属層3/必要に応じて設けられる接着層5/熱融着性樹脂層4からなる積層体が形成されるが、必要に応じて設けられる接着剤層2及び接着層5の接着性を強固にするために、更に、熱ロール接触式、熱風式、近又は遠赤外線式などの加熱処理に供してもよい。このような加熱処理の条件としては、例えば150℃〜250℃で1分間〜5分間が挙げられる。
本発明の電池用包装材料において、積層体を構成する各層は、必要に応じて、製膜性、積層化加工、最終製品2次加工(パウチ化、エンボス成形)適性などを向上又は安定化するために、コロナ処理、ブラスト処理、酸化処理、オゾン処理などの表面活性化処理を施していてもよい。
4.電池用包装材料の用途
本発明の電池用包装材料は、正極、負極、電解質などの電池素子を密封して収容するための包装体に使用される。すなわち、本発明の電池用包装材料によって形成された包装体中に、少なくとも正極、負極、及び電解質を備えた電池素子を収容して、電池とすることができる。
具体的には、少なくとも正極、負極、及び電解質を備えた電池素子を、本発明の電池用包装材料で、前記正極及び負極の各々に接続された金属端子が外側に突出させた状態で、電池素子の周縁にフランジ部(熱融着性樹脂層同士が接触する領域)が形成できるようにして被覆し、前記フランジ部の熱融着性樹脂層同士をヒートシールして密封させることによって、電池用包装材料を使用した電池が提供される。なお、本発明の電池用包装材料により形成された包装体中に電池素子を収容する場合、本発明の電池用包装材料の熱融着性樹脂部分が内側(電池素子と接する面)になるようにして、包装体を形成する。
本発明の電池用包装材料は、一次電池、二次電池のいずれに使用してもよいが、好ましくは二次電池である。本発明の電池用包装材料が適用される二次電池の種類については、特に制限されず、例えば、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池、鉛畜電池、ニッケル・水素畜電池、ニッケル・カドミウム畜電池、ニッケル・鉄畜電池、ニッケル・亜鉛畜電池、酸化銀・亜鉛畜電池、金属空気電池、多価カチオン電池、コンデンサー、キャパシターなどが挙げられる。これらの二次電池の中でも、本発明の電池用包装材料の好適な適用対象として、リチウムイオン電池及びリチウムイオンポリマー電池が挙げられる。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。但し本発明は実施例に限定されるものではない。
(実施例1−30及び比較例1−12)
<電池用包装材料の製造>
表1に記載の樹脂及び厚みとなるようにして、基材層上に、金属層としてのアルミニウム合金箔をドライラミネート法により積層させた。具体的には、アルミニウム合金箔の一方面に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、アルミニウム合金箔上に接着剤層(厚さ3μm)を形成した。次いで、金属層上の接着剤層と基材層をドライラミネート法で積層した後、40℃で24時間のエージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/金属層の積層体を作製した。なお、アルミニウム合金箔の両面には、化成処理を施した。アルミニウム合金箔の化成処理は、フェノール樹脂、フッ化クロム化合物、及びリン酸からなる処理液をクロムの塗布量が10mg/m2(乾燥質量)となるように、ロールコート法によりアルミニウム箔の両面に塗布し、皮膜温度が180℃以上となる条件で20秒間焼付けすることにより行った。
次に、実施例1〜20,23〜30及び比較例1〜8、10〜12においては、上記で得られた各積層体の金属層の上に、接着層(厚み10μm)及び熱融着性樹脂層(厚み10μm)として表1に記載の樹脂(PPa、PPまたはPE)を溶融共押し出しすることにより、金属層上に接着層と熱融着性樹脂層を積層させ、基材層/接着剤層/金属層/接着層/熱融着性樹脂層が順に積層された電池用包装材料を得た。また、実施例21,22及び比較例9においては、金属層の上に接着層(PPa、厚み10μm)を積層し、その上から熱融着性樹脂層として無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP、厚み25μm)を積層して、基材層/接着剤層/金属層/接着層/熱融着性樹脂層が順に積層された電池用包装材料を得た。なお、各基材層の表面には、温度24℃、湿度60℃下において、存在量が7.0mg/m2となるように、滑剤としてエルカ酸アミドを塗布した。
各実施例及び比較例で用いたアルミニウム合金箔が、前述の平均結晶粒径が10μm以下であるものか、10μm超であるものかについて、表1に示した。なお、平均結晶粒径の測定方法は、前述の通りである。
<成形性評価>
上記で得られた各電池用包装材を80mm×120mm角の長方形に裁断したサンプルを準備した。次に、30mm×50mmの口径の成形金型を用いて、押え圧0.4MPaで0.5mmの成形深さから0.5mm単位で成形深さを増加させて成形を行い、アルミニウム合金箔にピンホールが空くまで成形深さを増加させた。成形金型としては、29.4mm×49.4mmの口径の成形金型を用いた。成形金型の雌型は、コーナーR2.3であり、その表面は、「JIS B 0659−1:2002附属書1(参考) 比較用表面粗さ標準片の表2」に規定される、Rz(最大高さ粗さ)が3.2μmである。一方、雌型に対応したコーナーR2の雄型の表面は、「JIS B 0659−1:2002附属書1(参考) 比較用表面粗さ標準片の表2」に規定される、Rz(最大高さ粗さ)が1.6μmである。雌型と雄型のクリアランスは、0.3mmである。また、ピンホールが空いた際の成形深さよりも0.5mm浅い深さを、そのサンプルの限界成形深さとした。この限界成形深さから、金属層の厚みと、基材層及び熱融着性樹脂層の構成が共通している各実施例と比較例とを比較し、当該比較例での限界成形深さを基準値として、以下の基準により電池用包装材料の成形性を評点化した。結果を表1に示す。
10:基準となる比較例よりも、限界成形深さが2.0mm以上深い
9:基準となる比較例よりも、限界成形深さが1.8mm以上2.0mm未満深い
8:基準となる比較例よりも、限界成形深さが1.6mm以上1.8mm未満深い
7:基準となる比較例よりも、限界成形深さが1.4mm以上1.6mm未満深い
6:基準となる比較例よりも、限界成形深さが1.2mm以上1.4mm未満深い
5:基準となる比較例よりも、限界成形深さが1.0mm以上1.2mm未満深い
4:基準となる比較例よりも、限界成形深さが0.8mm以上1.0mm未満深い
3:基準となる比較例よりも、限界成形深さが0.6mm以上0.8mm未満深い
2:基準となる比較例よりも、限界成形深さが0.4mm以上0.6mm未満深い
1:基準となる比較例よりも、限界成形深さが0.2mm以上0.4mm未満深い
表1において、ONyは2軸延伸ナイロン、PETは2軸延伸ポリエチレンテレフタレート、PBTは2軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルムである。ONy/ONyはナイロンフィルムの2層積層体である。PET/ONyは、ポリエチレンテレフタレートフィルムとナイロンフィルムの2層積層体であり、ONyが金属層側に位置している。これら積層体の各層は、2液型ウレタン接着剤3μmで接着している。なお、基材層の厚みには、当該接着剤の厚みは含んでいない。PPはランダムポリプロピレン、PEは高密度ポリエチレン、CPPは無延伸ポリプロピレンフィルム、PPaは無水マレイン酸変性ポリプロピレンを意味する。
表1に示される結果から明らかな通り、基材層の厚みが、前記金属層の厚みの60%以上である実施例においては、電池用包装材料の厚みが薄くなるほど、基準となる比較例よりも、限界成形深さが深くなる度合いが大きくなっていることが分かる。
例えば、金属層として厚みが50μmのものを使用した実施例17と、比較例7とを比較すると、基準となる比較例7に比べて、実施例17の成形性は、「3:基準となる比較例よりも、限界成形深さが0.6mm以上0.8mm未満深い」という結果であった。
また、例えば、金属層として厚みが30μmのものを使用した実施例11と、比較例4とを比較すると、基準となる比較例4に比べて、実施例11の成形性は、「6:基準となる比較例よりも、限界成形深さが1.2mm以上1.4mm未満深い」という結果となった。
さらに、例えば、金属層として厚みが20μmのものを使用した実施例5,6と、比較例2とを比較すると、基準となる比較例2に比べて、実施例5,6の成形性は、「8:基準となる比較例よりも、限界成形深さが1.6mm以上1.8mm未満深い」または「10:基準となる比較例よりも、限界成形深さが2.0mm以上深い」という結果となった。
このように、本発明においては、金属層の厚みが50μm、30μm、20μm、15μmと薄くなるほど、基材層の厚みを金属層の厚みの60%以上とすることによる効果が顕著になることが分かる。このような現象は、従来全く知られていなかった。
1 基材層
2 接着剤層
3 金属層
4 熱融着性樹脂層
5 接着層

Claims (8)

  1. 少なくとも、基材層、金属層、及び熱融着性樹脂層をこの順に備える積層体からなり、
    前記基材層の厚みが、前記金属層の厚みの60%以上である、電池用包装材料。
  2. 前記金属層の厚みが、30μm以下である、請求項1に記載の電池用包装材料。
  3. 前記積層体の厚みが、90μm以下である、請求項1または2に記載の電池用包装材料。
  4. 前記金属層が、アルミニウム合金箔により構成されている、請求項1〜3のいずれかに記載の電池用包装材料。
  5. 前記基材層の表面に滑剤が存在している、請求項1〜4のいずれかに記載の電池用包装材料。
  6. 前記基材層が、ポリエステル及びポリアミドの少なくとも一方を含んでいる、請求項1〜5のいずれかに記載の電池用包装材料。
  7. 少なくとも正極、負極、及び電解質を備えた電池素子が、請求項1〜6のいずれかに記載の電池用包装材料により形成された包装体中に収容されている、電池。
  8. 少なくとも、基材層、金属層、及び熱融着性樹脂層がこの順となるように積層して積層体を得る工程を備えており、
    前記基材層として、厚みが前記金属層の厚みの60%以上であるものを用いる、電池用包装材料の製造方法。
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