JP7143844B2 - 切削工具 - Google Patents

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Description

本発明は、切削工具に関する。本出願は、2017年4月26日に出願した日本特許出願である特願2017-086857号および2017年11月29日に出願した国際特許出願PCT/JP2017/042850に基づく優先権を主張する。当該特許出願に記載された全ての記載内容は、参照によって本明細書に援用される。
高い硬度が要求される製品として、たとえば切削工具がある。このような製品に用いられる硬質材料(焼結体)としては、超硬合金、サーメットなどが知られている。
ここで、切削工具等は高温に曝される場合が多く、高温では焼結体の摩耗が促進され、製品として所望される長さの寿命を達成できなくなる場合がある。このため、切削工具等に用いられる焼結体には、高温での耐摩耗性が求められる。
超硬合金に高温での耐摩耗性を付与するために、たとえば、特許文献1(特開平9-125229号公報)には、超硬合金に高温での耐摩耗性に優れた被膜を形成する技術が開示されている。特許文献2(特開2014-208889号公報)には、WCからなる硬質粒子と、(Co,Ni)3(Al,W,V,Ti)で表される金属相とを含む焼結体が開示されている。
特開平9-125229号公報 特開2014-208889号公報
本開示の一態様に係る切削工具は、第1硬質相、結合相およびAlを含む焼結体を含む。第1硬質相はWCからなる。結合相は、主成分としてCoおよびNiから選択される少なくとも1種からなる第1金属を含み、さらに、AlおよびWから選択される少なくとも1種からなる第2金属と、Cと、を含む。Alは、焼結体中に分散している。
図1は、切削工具の評価に関する参考図である。
[本開示が解決しようとする課題]
しかし、最近は、特に耐熱合金など、難削材への加工ニーズが高まっており、切削速度の向上も求められている。このため、切削工具には、より高温での耐摩耗性が求められる。特許文献1の技術では、被膜が剥がれてしまうと、たとえば焼結体中の結合相(金属コバルト等)の軟化等により急激に耐摩耗性が低下して、すぐに超硬合金が寿命に達してしまうため、特許文献1の技術はこのようなニーズに対して十分ではない。このため、焼結体の母材自体の高温での耐摩耗性を更に向上させることが望まれる。
したがって、本開示の目的は、高温での耐摩耗性が向上した切削工具を提供することである。
[本開示の効果]
上記によれば、高温での耐摩耗性が向上した切削工具を提供することができる。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様が列記して説明される。
なお、本明細書において「A~B」という形式の表記は、範囲の上限下限(すなわちA以上B以下)を意味し、Aにおいて単位の記載がなく、Bにおいてのみ単位が記載されている場合、Aの単位とBの単位とは同じである。
〔1〕本開示の一態様に係る切削工具は、第1硬質相、結合相およびAlを含む焼結体を含む。第1硬質相はWCからなる。結合相は、主成分としてCoおよびNiから選択される少なくとも1種からなる第1金属を含み、さらに、AlおよびWから選択される少なくとも1種からなる第2金属と、Cと、を含む。Alは、焼結体中に分散している。上記焼結体は、高温での耐摩耗性が向上している。焼結体の高温での耐摩耗性の向上により、切削工具の長寿命化が可能となる。
〔2〕結合相は、下記式で表される化合物相を含んでいることが好ましい。
(Co,Ni)(Al,W)
〔式中、(Co,Ni)はCoおよびNiから選択される少なくとも1種であり、(Al,W)はAlおよびWから選択される少なくとも1種であり、x、yおよびzは原子量比率である。〕これにより、焼結体は、特に高温で高硬度を維持することが可能となる。
〔3〕xは0.73以上0.95以下であり、yは0.04以上0.25以下であり、zは0.003以上0.15以下であることが好ましい。焼結体の高温での耐摩耗性の向上が期待されるためである。
〔4〕xは0.75以上0.93以下であり、yは0.05以上0.2以下であり、zは0.005以上0.1以下であることが好ましい。焼結体の高温での耐摩耗性の向上が期待されるためである。
〔5〕xは0.8以上0.9以下、yは0.06以上0.15以下、zは0.01以上0.05以下であることが好ましい。焼結体の高温での耐摩耗性の向上が期待されるためである。
〔6〕焼結体は、さらに第2硬質相を含んでいることが好ましい。第2硬質相は、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、Cr、MoおよびWからなる群より選ばれる1種以上の金属と、窒素、炭素、硼素および酸素からなる群より選ばれる1種以上の元素と、からなる化合物、または、該化合物の固溶体(ただし、WCを除く)からなる。ここで、第1硬質相は、第2硬質相より体積比率が大きい。焼結体の高温での耐摩耗性の向上が期待されるためである。
〔7〕Alは、焼結体中に1体積%以上15体積%以下含まれることが好ましい。この場合、高温での耐摩耗性の向上効果がより確実に得られ、焼結体の強度の低下を抑制する効果が期待される。
〔8〕Alは、円相当径の平均値が0.1μm以上2μm以下であり、かつその標準偏差が0.05μm以上0.25μm以下であることが好ましい。この場合、焼結体の硬度が向上する効果が期待される。また、焼結体の靭性の低下が抑制される効果が期待される。
〔9〕Alは、円相当径の平均値が0.2μm以上1μm以下であり、かつ、その標準偏差が0.05μm以上0.15μm以下であることが好ましい。この場合、更に焼結体の硬度が向上する効果が期待される。また、焼結体の靭性の低下が抑制される効果が期待される。
〔10〕Alは円相当径の平均値が0.3μm以上0.5μm以下であり、かつ、その標準偏差が0.05μm以上0.1μm以下であることが好ましい。この場合、更に焼結体の硬度が向上する効果が期待される。また、焼結体の靭性の低下が抑制される効果が期待される。
〔11〕Alは、粒子間距離の平均値が1μm以上3μm以下であり、かつ、その標準偏差が0.5μm以上1.5μm以下であることが好ましい。この場合、硬度靱性バランスが保たれる効果が期待される。
〔12〕焼結体中に含まれるCの質量に対するOの質量の比(O/C比)が0.015以上0.061以下であることが好ましい。ここの場合、〔8〕と〔11〕を満たすことが期待される。
〔13〕焼結体中の酸素の含有量が0.1質量%以上0.4質量%以下であることが好ましい。この場合、焼結体の硬度の向上効果と欠損の抑制効果が期待される。
〔14〕結合相は、格子定数が3.65Å以上4.0Å以下であることが好ましい。この場合、より高温で焼結体の高い硬度を維持する効果と、焼結体の欠損を抑制する効果と、が期待される。
〔15〕WCは、平均粒子径が0.1μm以上3μm以下であることが好ましい。この場合、焼結体の欠損を抑制する効果が期待される。
〔16〕焼結体中の結合相の含有率が2質量%以上10質量%未満であることが好ましい。この場合、焼結体の欠損を抑制する効果と、焼結体の高温硬度の低下を抑制する効果が期待される。
[本開示の実施形態の詳細]
以下、本開示の実施形態(以下「本実施形態」と記される)が説明される。ただし、以下の説明は、本開示を限定するものではない。また、本明細書において化合物などを化学式で表す場合、原子比を特に限定しないときは従来公知のあらゆる原子比を含むものとし、必ずしも化学量論的範囲のものに限定されるものではない。
<切削工具>
本実施形態に係る切削工具は、下記の焼結体を含む。なお、切削工具としては、ドリル、エンドミル、ドリル用刃先交換型切削チップ、エンドミル用刃先交換型切削チップ、フライス加工用刃先交換型切削チップ、旋削加工用刃先交換型切削チップ、メタルソー、歯切工具、リーマ、タップなどを例示することができる。
また、焼結体の表面には被膜を備えてもよい。これにより、切削工具において被膜の特性を付与させることができる。
被膜としては、7×10-6/K以上9×10-6/K以下の熱膨張係数を有する被膜を用いることが好ましく、Ti、Al、Cr、Si、Hf、Zr、Mo、Nb、Ta、VおよびWからなる群より選ばれた一種以上の金属の窒化物または炭窒化物からなることがより好ましい。
さらに被膜は、1000℃以上の耐酸化性を有することが好ましい。ここで、「1000℃以上の耐酸化性を有する」とは、被覆層を熱分析-示差熱・熱重量同時測定(TG/DTA:Thermogravimetry/Differential Thermal Analysis)装置により、大気中で評価を行ない、重量増加が生じた温度が1000℃以上であることを意味する。このような耐酸化性を有する被覆層を構成する組成の好適な例としては、AlTiSiN、AlCrN、TiZrSiN、CrTaN、HfWSiN、CrAlN等を挙げることができる。
上記のような被膜は、PVD法およびCVD法のいずれによっても形成することができるが、PVD法により形成されることが好ましい。この場合、より緻密で、亀裂が生じ難い被膜を形成することができる。特に、被膜と焼結体との密着性が格段に向上する点で、カソードアークイオンプレーティング法を用いることが好ましい。
<焼結体>
本実施形態に係る焼結体は、第1硬質相、結合相およびAlを含む。焼結体は、これらを含む限り、これら以外の成分を含んでいてもよい。第1硬質相はWCからなる。Alは、焼結体中に分散している。
結合相は、主成分としてCoおよびNiから選択される少なくとも1種からなる第1金属を含み、さらに、AlおよびWから選択される少なくとも1種からなる第2金属と、Cと、を含む。なお、「主成分」とは、結合相を構成する成分のうち、最も配合割合(質量%)の大きな成分を意味する。このように、上記焼結体は、結合相中にCを含有する。このため、固溶強化によって結合相の高温硬度が向上することで、焼結体の高温での耐摩耗性が向上する。
また、硬質相と結合相から成る超硬合金において、結合相が金属Coではなく耐熱合金(Co基超合金、Ni基超合金など)から構成される。耐熱合金はジェットエンジン、ガスタービン等、高温で使用される部品に用いられている材料であり高温での耐熱性に優れている。さらに、上記焼結体は、WCよりも硬度の高いAlを含んでいる。これらによって、焼結体そのものの硬度が向上している。
第1硬質相と結合相とは、焼結体中に分散された状態で含まれることが好ましい。これにより焼結体の高温での耐摩耗性が向上する。ここで、分散された状態とは、第1硬質相と結合相とが接しており、同種の相同士の接触が比較的少ない状態で、焼結体中に存在することを言う。
結合相は、下記式で表される化合物相を含んでいることが好ましい。
(Co,Ni)(Al,W)
〔式中、(Co,Ni)はCoおよびNiから選択される少なくとも1種であり、(Al,W)はAlおよびWから選択される少なくとも1種であり、x、yおよびzは原子量比率である。〕
なお、結合相中には、酸素が含まれて(固溶して)いてもよい。
このような焼結体は、結合相中〔第1金属(Co,Ni)および第2金属(Al,W)からなるマトリックス相(γ相)中〕に、(Co,Ni)(Al,W)で表される化合物相を含むことで、焼結体は、特に高温で高硬度を維持することが可能となる。
xは0.73以上0.95以下であり、yは0.04以上0.25以下であり、zは0.003以上0.15以下であることが好ましい。焼結体の高温での耐摩耗性の向上が期待されるためである。
xは0.75以上0.93以下であり、yは0.05以上0.2以下であり、zは0.005以上0.1以下であることが好ましい。焼結体の高温での耐摩耗性の向上が期待されるためである。
xは0.8以上0.9以下、yは0.06以上0.15以下、zは0.01以上0.05以下であることが好ましい。焼結体の高温での耐摩耗性の向上が期待されるためである。
焼結体は、さらに第2硬質相を含んでいることが好ましい。第2硬質相は、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、Cr、MoおよびWからなる群より選ばれる1種以上の金属と、窒素、炭素、硼素および酸素からなる群より選ばれる1種以上の元素と、からなる化合物、または、該化合物の固溶体(ただし、WCを除く)からなる。ここで、第1硬質相は、第2硬質相より体積比率が大きい。
結合相は、第2硬質相よりも第1硬質相との方が親和性が高いため、第1硬質相の体積比率が第2硬質相より大きいことで、焼結体の耐摩耗性等が向上し、焼結体の高温での耐摩耗性の向上が期待される。
Alは、焼結体中に1体積%以上15体積%以下含まれることが好ましい。Alの量が少なすぎると、高温での耐摩耗性の向上効果が得られない可能性がある。一方、Alの量が多すぎると、焼結体の強度が低下し欠損が生じやすくなる。このため、Alの含有率が上記の範囲である場合に、高温での耐摩耗性の向上効果がより確実に得られ、焼結体の強度の低下を抑制する効果が期待される。
Alは、円相当径の平均値が0.1μm以上2μm以下であり、かつその標準偏差が0.05μm以上0.25μm以下であることが好ましい。Alが微細であることにより、更に焼結体の硬度が向上する効果が期待される。一方、Alが微細すぎると、焼結体の靱性が低下して、欠損が生じやすくなるため、上記の範囲において焼結体の靭性の低下が抑制される効果が期待される。
Alは、円相当径の平均値が0.2μm以上1μm以下であり、かつ、その標準偏差が0.05μm以上0.15μm以下であることが好ましい。Alが微細であることにより、更に焼結体の硬度が向上する効果が期待される。一方、Alが微細すぎると、焼結体の靱性が低下して、欠損が生じやすくなるため、上記の範囲において焼結体の靭性の低下が抑制される効果が期待される。
Alは円相当径の平均値が0.3μm以上0.5μm以下であり、かつ、その標準偏差が0.05μm以上0.1μm以下であることが好ましい。Alが微細であることにより、更に焼結体の硬度が向上する効果が期待される。一方、Alが微細すぎると、焼結体の靱性が低下して、欠損が生じやすくなるため、上記の範囲において焼結体の靭性の低下が抑制される効果が期待される。
Alは、粒子間距離の平均値が1μm以上3μm以下であり、かつ、その標準偏差が0.5μm以上1.5μm以下であることが好ましい。結合相が均一に分散されていることで、硬度靱性バランスが保たれる効果が期待される。粒子間距離が1~3μmから外れると、結合相の分散度合が偏り、欠損が生じやすくなる。なお、粒子間距離とは、Al粒子のそれぞれに対して1つずつ設定されるものである。任意の一のAl粒子における「粒子間距離」は、該Al粒子の重心点と、該重心点から最も近い位置に重心点を有する他のAl粒子との距離である。そして「粒子間距離の平均値」とは、全ての「粒子間距離」の平均値である。
焼結体中に含まれるCの質量に対するOの質量の比(O/C比)が0.015以上0.061以下であることが好ましい。この範囲においてAlが均一に分散析出し、〔8〕と〔11〕を満たすことが期待される。
焼結体中の酸素の含有量が0.1質量%以上0.4質量%以下であることが好ましい。酸素の含有量が0.1質量%以下だとAlが析出せず硬度が向上しない可能性がある。酸素の含有量が0.4質量%以上だと、Alが凝集して、欠損が生じやすくなる可能性がある。このため、酸素の含有量が上記の範囲である場合に、焼結体の硬度の向上効果と欠損の抑制効果が期待される。
結合相は、格子定数が3.65Å以上4.0Å以下であることが好ましい。結合相の格子定数が3.65Å以上である場合、Cが固溶し、歪が生じることで、より高温において高い硬度の維持が可能となる。結合相の格子定数が4.0Åより大きい場合、歪が大きくなり、結合相内に亀裂が生じて欠損が生じる可能性がある。このため、結合相の格子定数が上記の範囲である場合、より高温で焼結体の高い硬度を維持する効果と、焼結体の欠損を抑制する効果と、が期待される。
WCは、平均粒子径が0.1μm以上3μm以下であることが好ましい。平均粒子径が0.1μm以下である場合、焼結体の靱性が低下して、欠損が生じる可能性がある。一方、平均粒子径が5μm以上である場合、焼結体の強度が低下して、欠損が生じやすくなる可能性がある。このため、WCの平均粒子径が上記の範囲である場合に、焼結体の欠損を抑制する効果が期待される。
焼結体中の結合相の含有率が2質量%以上10質量%未満であることが好ましい。結合相の含有率が2質量%より少ない場合、焼結体の靱性が低下して、欠損が生じやすくなる可能性がある。結合相の含有率が10質量%より多い場合、焼結体の高温硬度が低下しやすくなる可能性がある。このため、結合相の含有率が上記の範囲にある場合、焼結体の欠損を抑制する効果と、焼結体の高温硬度の低下を抑制する効果が期待される。
なお、焼結体が、硬質相(第1硬質相および第2硬質相)、結合相(合金粉末)およびAlを含むこと、並びに、硬質相(第1硬質相および第2硬質相)、結合相またはAlの体積含有率、WC(第1硬質相)の平均粒子径、Alの円相当径または粒子間距離、および、結合相の組成等は、次のようにして確認することができる。
まず、焼結体の任意の断面を含む試料を作製する。断面の作製には、集束イオンビーム装置、クロスセクションポリッシャ装置等を用いることができる。次に、加工された断面をSEM(Scanning Electron Microscope)にて10000倍で撮像して、10視野分の電子画像を得る。次に、付属のEPMA(Electron Probe Micro-Analysis)またはEDX(Energy Dispersive X-ray spectrometry)を用いて、各電子画像中の所定領域(12μm×9μm)について、元素マッピングを行う。
得られた元素マッピングに基づいて、WCを含む領域を第1硬質相とし、WCを含まない領域であり、かつ第1金属(Ni,Co)および第2金属(Al,W)およびCを含む領域を結合相とし、AlおよびOを含む領域をAlとする。これにより、焼結体が硬質相(第1硬質相および第2硬質相)、結合相およびAlを含むことが確認される。また元素マッピングから、結合相の組成および焼結体における結合相の割合(体積%)が決定される。なお、焼結条件によっては、硬質相および結合相以外に、空孔が存在する場合がある。
さらに画像解析ソフト(「Mac-View I」、株式会社マウンテック製)により、焼結体中に点在するAlの円相当径(粒子の面積と同一の面積を持つ仮想円の直径)の平均値とその標準偏差、またWCの平均粒子径が算出される。なお各値は、10視野にて分析された結果の平均値である。
また硬質相(第1硬質相および第2硬質相)を構成する化合物の組成、および、WC(第1硬質相)および化合物の各割合(質量%)は、焼結体を粉砕し、ICP発光分光分析法により、粉砕物における各元素の含有割合を求め、これに基づいて各成分の組成比を試算することにより確認することができる。
なお、焼結体におけるWCの含有割合は比較的高く、このため、WC同士が隣接する領域が多く存在する。隣接するWC同士は、元素マッピングの結果とSEM画像から得られる反射電子像によって、区別することができる。反射電子像において、各WCの結晶方位の違いに起因した色の相違(濃淡)が観察されるためである。
<焼結体の製造>
本開示の一実施形態においては、まず、第1金属(Co,Ni)および第2金属(Al,W)を原料として使用し、アトマイズ、アーク溶解、プラズマ処理などにより、結合相を作製する。
なお、結合相粉末を作製する際には、第1金属(Co,Ni)および第2金属(Al,W)以外に、V、Ti、Nb、Ta、B、Cなどを添加しても良い。
得られた結合相は、例えばビーズミルやボールミル、ジェットミルなどによって粉砕されて、結合相粉末となる。結合相粉末の平均粒子径は、0.3~3μmであることが好ましい。ビーズミル/ボールミルに用いるビーズ/ボールとしては、例えば粒径0.1~3mmのアルミナ製、窒化ケイ素製、超硬合金製ビーズ/ボールが挙げられ、分散媒としては、例えばエタノールやアセトン、液体窒素が挙げられる。ビーズミル/ボールミルによる処理時間は、例えば30分~200時間である。ビーズミル/ボールミルにより得られたスラリーは、例えば大気中で乾燥させる。時間をかけて粉砕し、かつ大気中で乾燥させることにより空気中の酸素が吸着し焼結時、吸着酸素と結合相中のAlが反応し、Alを析出させることができる。また、他の方法として、ジェットミルで粉砕する場合、粉砕ガス源として空気を用い、粉砕時間を長くとることによっても酸素が吸着した結合相粉末を得ることができる。後述するように、Al粉末を直接添加することによってもAlが分散した焼結体を得ることができるが、本手法のようにAlを析出させる方が、よりAlの粒径を微細にすることができ好ましい。
次に、得られた結合相粉末を、別途準備したWC粉末、および、必要に応じて第2硬質相粉末と、アトライター、ボールミル、乳鉢等によって混合する。この時、結合相中に含まれるC量を考慮して、適切なCを添加する。
混合は、大気に開放した状態で行われる。これにより、混合物中に酸素が取り込まれる。焼結体(硬質材料)中にアルミナ(Al)を均一に分散させる目的で、酸素が十分かつ均一に混合物中に取り込まれるように、混合時間は、好ましくは6~20時間である。
ボールミルに用いるボールとしては、例えばアルミナ製、窒化ケイ素製もしくは超硬合金製の直径3mmのボールが挙げられ、分散媒としては例えばエタノールやアセトン、液体窒素が挙げられる。処理時間は、例えば3~20時間である。混合により得られたスラリーを、例えば大気中で乾燥させることにより混合粉末が得られる。混合の際、焼結体中に分散したAlとしてAl微粉末(0.01~0.5μm)を添加しても良い。
得られた混合粉末を、例えば、超硬合金製の金型(Taカプセルなど)に入れ、プレスすることにより加圧成形体を得る。プレスの圧力は好ましくは10MPa~16GPaであり、例えば、100MPaである。次に、加圧成形体を真空中で焼結する。焼結の温度は好ましくは1000~1800℃である。焼結時間は、例えば、1時間程度である。ここで、例えば、焼結時、400℃でのキープ時間を30分~5時間にすることで、成形体に含まれるCを脱離させ、最終的に焼結体中に含まれるCの質量に対するOの質量の比(C/O比)が所望の値になるように制御する。これにより、第1硬質相(WC)と結合相とが緻密に焼結され、且つ微細Alが焼結体中に析出することで、高温での耐摩耗性が向上した焼結体を形成することができる。
更に、焼結後の冷却速度を、例えば、2~20℃/分にする。それにより、下式で表される化合物相が析出する。
(Co,Ni)(Al,W)
〔式中、(Co,Ni)は第1金属であり、(Al,W)は第2金属であり、x、yおよびzは原子量比率である。〕
その後、例えば、1400℃で1000atmの条件で1時間の熱間静水圧成形(HIP:Hot Isostatic Pressing)処理を行なうことにより、焼結体(合金)を得ることができる。
なお、WCの平均粒子径は0.1~10μmであることが好ましく、焼結体(硬質材料)中のWCの含有率は50~99体積%であることが好ましい。このような粒径範囲と組成範囲である場合、得られる焼結体の硬度がより高くなることが期待されるからである。なお、WCの平均粒子径は、上述の元素マッピングおよび画像解析ソフトを用いた方法により測定することができる。
また、本実施形態の焼結体は、不可避不純物(B、N、O等)を本開示の効果を損なわない範囲で含んでいてもよい。また、本実施形態の焼結体は、その組織中に遊離炭素やη相と呼ばれる異常層を含んでいてもよい。
以下、実施例を挙げて本開示をより詳細に説明するが、本開示はこれらに限定されるものではない。
<実施例1~50>
42.5Co-40Ni-10W-7.5Al(原子%)の組成で金属粉を混合し、アトマイズ法により、結合相を作製した。(実施例1~50で使用した金属粉は全て同じである。)
得られた結合相を、粒径1μmの超硬ボールを用いてビーズミルにより粉砕した。得られたスラリーを大気中で乾燥させ、結合相粉末を得た。
得られた結合相粉末と、表1および表2に記載された組成の硬質粒子(第1硬質相および第2硬質相)およびカーボン粉末とを、直径3.5mmの超硬合金製のボールとエタノールと共に、大気開放型のアトライターに投入し混合した。アトライターの混合時間は、表1および表2に記載のとおりである。得られたスラリーを大気中で乾燥させ、混合粉末を得た。
混合粉末を超硬合金製の金型に充填して、100MPaの圧力でプレスすることにより、加圧成形体を得た。
この加圧成形体を表1および表2に記載の焼結条件で、1450℃で1時間焼結した。この時、水素雰囲気で400℃のキープ時間を表1および表2のように設定することで、成形体に含まれるCを脱離させ、最終的に焼結体に含まれるC/O比を表3および表4になるようにコントロールした。更に、冷却速度を表1および表2に記載のように調整した。それにより、(Co、Ni)(Al、W)で表される化合物相が析出した。
その後、1400℃で1000atmの条件で1時間の熱間静水圧成形(HIP:Hot Isostatic Pressing)処理を行なうことにより、焼結体(硬質材料)を得た。
<比較例1>
アトライターによる混合時に、密閉式のアトライターを用いることで、混合物の酸化を抑制させた。また、その混合後に得られたスラリーは、窒素雰囲気中で乾燥させた。また、焼結条件は、真空で、1450℃、1時間とした。また、結合相の配合比および作成の条件は、表2に示すとおりとした。それ以外の点は実施例と同様にして、焼結体を得た。
<比較例2~3>
焼結条件は真空で1450℃1時間焼結した。また、結合相の配合比および作成の条件は、表2に示すとおりとした。それ以外の点は実施例と同様にして、焼結体を得た。
<比較例4>
42.5Co-40Ni-10W-7.5Al(原子%)の金属粉の代わりに、粒子径が1.2μmの金属Co粉を用いた。また、結合相の配合比および作成の条件は、表2に示すとおりとした。それ以外の点は、比較例1と同様にして、焼結体を得た。
(切削工具の作製)
上記の各実施例および各比較例で得られた焼結体(硬質材料)を、ワイヤー放電加工により切断して仕上げ加工し、先端ノーズR0.8mmの切削工具を作製した。
Figure 0007143844000001
Figure 0007143844000002
<切削工具の評価>
上記で作製した各実施例および各比較例の切削工具のそれぞれについて、下記の切削条件でインコネル(登録商標)718(商品名、インコネル社製)を被削材としてNC旋盤で切削試験を行い、0.2km切削後の切削工具の逃げ面の摩耗量(μm)と境界摩耗量(μm)を測定した(図1参照)。
切削速度:50m/分
切り込み量:0.2mm
送り量:0.1mm/rev
切削油:あり
<焼結体の物性評価>
焼結体が、硬質相(第1硬質相および第2硬質相)、結合相(合金粉末)およびAlを含むこと、並びに、硬質相(第1硬質相および第2硬質相)、結合相またはAlの体積含有率、および、結合相の組成等は、上述の実施形態で説明した方法と同様にして測定された。
焼結体中の酸素量およびC量は、焼結体を粉砕し、ICP発光分光分析法により測定された。
結合相の格子定数は、TEM観察の制限視野におけるEDS分析および電子線回折像により特定した。なお、TEMとして、JEM-2100F/Cs(日本電子(株)製)を用いた。Csコレクタとして、CESCOR(CEOS社製)を用いた。EDS機として、JED2300 Series ドライSD60GV検出器(日本電子(株)製)を用いた。TEM観察条件は、加速電圧:200kV、プローブサイズ:0.13nmとした。
Figure 0007143844000003
※1 境界摩耗は、強度低下や欠損、粒子脱落により摩耗が大になる部分。
Figure 0007143844000004
※2 刃先が欠損していたため測定不可。
※3 刃先が欠損していたため測定不可。
※4 刃先が欠損していたため測定不可。
※5 0.1km切削した時点で刃先が欠損していたため、試験を中止した。
表3および表4に示される結果から、本開示の切削工具である実施例1~50は、高温での耐摩耗性が向上していることが分かる。
実施例1~10の結果から、結合相が、式:
(Co,Ni)(Al,W)
〔式中、(Co,Ni)は第1金属であり、(Al,W)は第2金属であり、x、yおよびzは原子量比率である。〕
で表される化合物相を含んでいる場合において、xは73原子%以上95原子%以下であり、yは4原子%以上25原子%以下であり、zは0.3原子%以上15原子%以下であるときに、高温での耐摩耗性がより向上していることが分かる。また、xは75原子%以上93原子%以下であり、yは5原子%以上20原子%以下であり、zは0.5原子%以上10原子%以下であるときに、高温での耐摩耗性がさらに向上していることが分かる。また、xは80原子%以上90原子%以下、yは6原子%以上15原子%以下、zは1原子%以上5原子%以下であるときに、高温での耐摩耗性が最も向上していることが分かる。
実施例11および12の結果から、焼結体が、第2硬質相を含んでいる場合でも、第1硬質相が第2硬質相より体積比率が大きい場合は、高温での耐摩耗性が向上することが分かる。実施例50の結果から、第2硬質相を含んでいる方が、第2硬質相を含んでいない場合より高温での耐摩耗性が向上することが分かる。
実施例13および14の結果から、焼結体中のAlの含有率が少なすぎると、高温での耐摩耗性の向上効果が得られない可能性があると考えられる。一方、実施例48および49の結果から、焼結体中のAlの含有率が多すぎると、焼結体の強度が低下して、欠損が生じやすくなると考えられる。
実施例15~17の結果から、Alが微細であることにより、更に焼結体の硬度が向上する効果が期待されるが、一方で、Alが微細すぎると、焼結体の靱性が低下して、欠損が生じやすくなると考えられる。一方、実施例43~47の結果から、Alの径が大きすぎると、焼結体の強度が低下して欠損が生じやすくなると考えられる。
実施例18および19の結果から、焼結体中に含まれるAlの粒子間距離が小さすぎると、結合相の分散度合が偏り、欠損が生じやすくなると考えられる。一方、実施例41および42の結果から、焼結体中に含まれるAlの粒子間距離が大きすぎると、焼結体の強度が低下し、欠損が生じやすくなると考えられる。
実施例20および21の結果、並びに、実施例22および23の結果から、焼結体中に含まれるCの質量に対するOの質量の比(O/C比)が小さ過ぎる場合、焼結体中の酸素の含有量(合金酸素量)が少な過ぎる場合は、Alが少ないため、高温での耐摩耗性が低下すると考えられる。一方、実施例37および38の結果、並びに、実施例39および40の結果から、焼結体中の酸素の含有量(合金酸素量)が多すぎる場合、および、焼結体中に含まれるCの質量に対するOの質量の比(O/C比)が大きすぎる場合は、Alが凝集し、欠損が生じやすくなると考えられる。
実施例24および25の結果から、結合相の格子定数が小さいと高温での耐摩耗性が低下すると考えられる。一方、実施例35および36の結果から、結合相の格子定数が大きすぎると、Cの固溶による歪が大きくなり、結合相内に亀裂が生じて欠損が生じやすくなると考えられる。
実施例26および27の結果から、WCの平均粒子径が小さいと、焼結体の靱性が低下して、欠損が生じやすくなると考えられる。一方、実施例33および34の結果から、WCの平均粒子径が大きすぎると、焼結体の強度が低下して、欠損が生じやすくなると考えられる。
実施例28~32の結果から、結合相の含有率が少なすぎると、焼結体の靱性が低下して、欠損が生じやすくなり、一方で、結合相の含有率が多すぎると、焼結体の高温硬度が低下しやすくなると考えられる。
今回開示された実施形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した実施形態ではなく請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

Claims (14)

  1. 第1硬質相、結合相およびAlを含む焼結体を含む切削工具であって、
    前記第1硬質相はWCからなり、
    前記結合相は、主成分としてCoおよびNiから選択される少なくとも1種からなる第1金属を含み、さらに、AlおよびWから選択される少なくとも1種からなる第2金属と、Cと、を含み、
    前記Alは、前記焼結体中に分散しており、
    前記結合相は、下記式で表される化合物相を含み、
    (Co,Ni)(Al,W)
    〔式中、(Co,Ni)はCoおよびNiから選択される少なくとも1種であり、(Al,W)はAlおよびWから選択される少なくとも1種であり、x、yおよびzは原子量比率である。〕
    前記xは0.73以上0.95以下であり、前記yは0.04以上0.25以下であり、前記zは0.003以上0.15以下である、切削工具。
  2. 記結合相は、格子定数が3.65Å以上4.0Å以下である、請求項1に記載の切削工具。
  3. 前記xは0.75以上0.93以下であり、前記yは0.05以上0.2以下であり、前記zは0.005以上0.1以下である、請求項1に記載の切削工具。
  4. 前記xは0.8以上0.9以下、前記yは0.06以上0.15以下、前記zは0.01以上0.05以下である、請求項3に記載の切削工具。
  5. 前記焼結体は、さらに第2硬質相を含み、
    前記第2硬質相は、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、Cr、MoおよびWからなる群より選ばれる1種以上の金属と、窒素、炭素、硼素および酸素からなる群より選ばれる1種以上の元素と、からなる化合物、または、該化合物の固溶体(ただし、WCを除く)からなり、
    前記第1硬質相は、前記第2硬質相より体積比率が大きい、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の切削工具。
  6. 前記Alは、前記焼結体中に1体積%以上15体積%以下含まれる、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の切削工具。
  7. 前記Alは、円相当径の平均値が0.1μm以上2μm以下であり、かつその標準偏差が0.05μm以上0.25μm以下である、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の切削工具。
  8. 前記Alは、円相当径の平均値が0.2μm以上1μm以下であり、かつ、その標準偏差が0.05μm以上0.15μm以下である、請求項7に記載の切削工具。
  9. 前記Alは、円相当径の平均値が0.3μm以上0.5μm以下であり、かつ、その標準偏差が0.05μm以上0.1μm以下である、請求項8に記載の切削工具。
  10. 前記Alは、粒子間距離の平均値が1μm以上3μm以下であり、かつ、その標準偏差が0.5μm以上1.5μm以下である、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の切削工具。
  11. 前記焼結体中に含まれるCの質量に対するOの質量の比が0.015以上0.061以下である、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の切削工具。
  12. 前記焼結体中の酸素の含有量が0.1質量%以上0.4質量%以下である、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の切削工具。
  13. 前記WCは、平均粒子径が0.1μm以上3μm以下である、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の切削工具。
  14. 前記焼結体中の前記結合相の含有率が2質量%以上10質量%未満である、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の切削工具。
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