JP7142576B2 - プラセオジムおよびネオジムを有する多色性ガラス - Google Patents

プラセオジムおよびネオジムを有する多色性ガラス Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法第119条の下、2016年4月14日に出願された米国特許仮出願第62/322,562号に対する優先権の恩典を主張するものであり、なお、本出願は、当該仮出願の内容に依拠し、ならびに当該仮出願の全体が参照により本明細書に組み入れられる。
本明細書は、概して、変色性(color-changing)材料を含む変色性ガラスおよびガラス物品、より詳細には、多色性材料を含む、カスタマイズ可能な多色性ガラスおよびガラス物品に関する。
様々な光条件に晒されたときに色を変えるいくつかのガラス組成物が知られている。しかしながら、これらのガラスにおける色シフトは、カスタマイズ可能ではなく、したがって、それらは、多くの用途、特に偽造防止スキームにとって好適ではない。さらに、これらのガラスのいくつかにおける色シフトは、芸術および/または装飾的用途の目的にとって、美観的に喜ばしくない。
上質なワイン、腕時計、宝石、および偽造活動が活発な他の製品を含む消費者製品のために、様々な偽造防止スキームが開発されている。それらのスキームの多くは、特定の商品が本物であるかそれとも偽物であるかを特定するために、「ブラックボックス」センサーを頼りにしている。残念ながら、これらのスキームは、特定の商品を本物とする間違った指示を提供する、偽の「ブラックボックス」の蔓延に苦しめられている。
したがって、様々な光条件に晒された際に制御された変色能力を有するガラスは、いくつかの望ましい用途を有する。さらに、追加のセンサーを必要としないで消費者が直接使用することができる偽造防止スキームも望ましい。
一実施形態により、PrおよびNdの合計が0.2モル%を超え、Prに対するNdの比が1を超えかつ1.9未満であるようにPrおよびNdを含むガラスが提供される。さらに、CoOは、存在する場合、0.01モル%未満であり、Feは、存在する場合、0.004モル%未満である。当該ガラスは、任意選択により、Yb、Cu、Sn、Mn、Ag、Sb、Ce、Sm、Eu、Tb、Dy、Tmの酸化物およびそれらの組み合わせからなる群より選択される1種または複数種の蛍光性イオンを含むことができ、その場合、蛍光性イオンの総濃度は、約0.01モル%以上かつ約5.0モル%以下である。さらに、当該ガラスは、任意選択により、V、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、CuO、NiO、Nb、CeO、Ho、およびErからなる群より選択される少なくとも1種のクロモフォアを含むことができ、その場合、V、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、CuO、NiO、Nb、CeO、Ho、およびErの合計は、0.1モル%未満である。
別の実施形態において、PrおよびNdの合計が0.2モル%を超え、Prに対するNdの比が0.5を超えかつ3未満であるようにPrおよびNdを含むガラスが提供される。さらに、当該ガラス中にV、Cr、Mn、Fe、CoO、Co、CuO、NiO、Nb、CeO、Ho、およびErのクロモフォアが存在する場合、これらのクロモフォアの合計は、0.1モル%未満である。当該ガラスは、任意選択により、Yb、Cu、Sn、Mn、Ag、Sb、Ce、Sm、Eu、Tb、Dy、Tmの酸化物およびそれらの組み合わせからなる群より選択される1種または複数種の蛍光性イオンを含むことができ、その場合、蛍光性イオンの総濃度は、約0.01モル%以上かつ約5.0モル%以下である。さらに、このガラスにおけるある態様は、V、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、CuO、NiO、Nb、CeO、Ho、およびErからなる群より選択される少なくとも1種のクロモフォアを含む。
さらなる実施形態において、PrおよびNdの合計が0.2モル%を超え、Prに対するNdの比が0.9以上かつ2.0以下であるようにPrおよびNdを含むガラスが提供される。さらに、Ceは、存在する場合、1モル%未満であり、Feは、存在する場合、0.4モル%未満であり、Mnは、存在する場合、0.04モル%未満であり、Erは、存在する場合、1モル%未満であり、ならびにNbは、存在する場合、0.5モル%未満である。当該ガラスは、任意選択により、Yb、Cu、Sn、Mn、Ag、Sb、Ce、Sm、Eu、Tb、Dy、Tmの酸化物およびそれらの組み合わせからなる群より選択される1種または複数種の蛍光性イオンを含むことができ、その場合、蛍光性イオンの総濃度は、約0.01モル%以上かつ約5.0モル%以下である。さらに、当該ガラスは、任意選択により、V、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、CuO、NiO、Nb、CeO、Ho、およびErからなる群より選択される少なくとも1種のクロモフォアを含むことができ、その場合、V、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、CuO、NiO、Nb、CeO、Ho、およびErの合計は、0.1モル%未満である。
追加の実施形態において、PrおよびNdの合計が0.2モル%を超え、Prに対するNdの比が0.5を超えかつ3未満であるようなPrおよびNdと共に、70モル%を超えるSiOを含むガラスが提供される。さらに、Fe、CeO、およびTiOのいずれかが存在する場合、それらの合計は、1モル%未満である。当該ガラスは、任意選択により、Yb、Cu、Sn、Mn、Ag、Sb、Ce、Sm、Eu、Tb、Dy、Tmの酸化物およびそれらの組み合わせからなる群より選択される1種または複数種の蛍光性イオンを含むことができ、その場合、蛍光性イオンの総濃度は、約0.01モル%以上かつ約5.0モル%以下である。さらに、当該ガラスは、任意選択により、V、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、CuO、NiO、Nb、CeO、Ho、およびErからなる群より選択される少なくとも1種のクロモフォアを含むことができ、その場合、V、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、CuO、NiO、Nb、CeO、Ho、およびErの合計は、0.1モル%未満である。
さらなる実施形態において、先述のガラスのいずれも、お互いに異なる、白熱光源への暴露の際の第一色と蛍光光源への暴露の際の第二色とによって特徴付けることができる。例えば、これらのガラスにおけるある態様において、第一色は、実質的にピンク色であり、ならびに第二色は、実質的に緑色である。さらに、これらのガラスの態様は、さらに、D65-10照明条件およびF02-10照明条件に晒された場合の少なくとも3.0の色差(color difference:CD)によっても特徴付けることができる。
これらのガラスの別の態様において、Prに対するNdの比は、0.75を超えかつ2.0未満である。別の態様において、Prに対するNdの比は、1.1を超えかつ1.9未満である。さらに、追加の態様において、当該Prは、約0.7モル%から約3.0モル%の範囲であり得、ならびに、ある特定の実践形態において、当該Ndは、約1.0モル%から約4モル%の範囲であり得る。
本開示のさらなる態様において、第一ガラス組成物を有する第一多色性部分と、当該第一ガラス組成物とは異なる組成物を含む第二ガラス組成物を有する第二多色性部分とを含むガラス物品が提供される。当該第一ガラス組成物は、PrおよびNdの合計が0.2モル%を超え、Prに対するNdの比が0.5を超えかつ3未満であるようにPrおよびNdを含む。さらに、当該ガラス中にV、Cr、Mn、Fe、CoO、Co、CuO、NiO、Nb、CeO、Ho、およびErのクロモフォアのいずれかが存在する場合、これらのクロモフォアの合計は、0.1モル%未満である。ある特定の態様において、当該第一および第二多色性部分は、それらの晒される光源を第一光源から第二光源へと変えた際に現れるまたは消えるパターンを当該物品に生じさせる。
本開示の追加の態様において、先述の組成物のいずれかによるガラスを含む基板などのガラス物品が提供される。当該基板はさらに、少なくとも50MPaの最大圧縮応力と、厚さにおける少なくとも15マイクロメートルの圧縮応力層深さ(DOL)とを有する圧縮応力領域を含む。
本開示の追加の態様において、先述の組成物のいずれかによるガラスを含む容器などのガラス物品が提供される。さらに、当該容器は、少なくとも1種の液体または固体媒体を収容するように構成される。いくつかの態様において、当該容器は、香水瓶、コロン瓶、医薬品用の瓶、または電子デバイスのケースとして構成される。追加の態様において、当該ガラスはさらに、偽造防止システム用に構成される。
さらなる特徴および利点は以下の詳細な説明において述べられ、ある程度は、当業者にはその説明から容易に明らかとなるであろうし、あるいは、以下の詳細な説明及び添付される特許請求の範囲を含み、添付図面も含む、本明細書において説明されるような実施形態を実施することによって認められるであろう。
上述の全般的説明および以下の詳細な説明は両方とも、様々な実施形態について説明し、特許請求される主題の本質および特質を理解するための概要または枠組みを提供することを意図していることは理解されたい。添付図面は、様々な実施形態についてのさらなる理解を提供するために含まれており、本明細書に組み入れられて本明細書の一部を構成する。図面は、本明細書において説明される様々な実施形態を例示し、説明と共に、特許請求される主題の原理および動作の説明に役立つ。
したがって、様々な光条件を受けた際、晒された際、またはそれらによって照らされた際における制御された変色能力を有するガラスを提供することは望ましい。さらに、商品が本物であるか否かを、購入者がより容易に特定することができる、物品に組み込むことが可能な安価な偽造防止スキームを提供することも望ましい。
したがって、本開示の変色性ガラスは、以下の利点のうちの1つまたは複数を提供する。例えば、変色性ガラスの実施形態は、色シフトを達成するために高価なジェムストーンまたは単結晶添加剤を必要としない。さらに、本開示のガラスに色変化を付与する様々な光条件は、消費者にとって容易に利用可能である。これらの条件は、全スペクトル光(例えば、日光および白熱光)および蛍光照明の狭い原子発光線を含む。LEDおよびモバイルデバイスのディスプレイからのRGB白色光は、追加の色を付与することができるさらなる別の照明源を提供する。本開示のガラスによって提供される偽造防止スキームは、それ自体が偽造である可能性がある追加のセンサーを必要とせず、人の目を頼りにし得る。本開示のガラスの別の利点は、それらの色シフトが魅力的であり、特定の装飾的または芸術的効果のために適合させることができるという点である。さらなる利点は、芸術的物品は、魅力的なパターンを生じるように(例えば、層化された複合材料において)、本開示の複数のガラス組成物を含有することができるという点である。これらのパターンは、それらのバックグラウンドによって色を切り替えたり、あるいは、照明条件が変わったときに消えたりまたは現れたりさせることができる。別の利点は、基本的ガラス組成物が柔軟で、イオン交換可能な損傷抵抗性の組成物(例えば、Corning社 Gorillaガラス(登録商標))および安価なソーダ石灰ケイ酸塩組成物を含むことができるという点である。
ここで、PrおよびNdの合計が0.2モル%を超え、Prに対するNdの比が0.5を超えかつ3未満であるようにPrおよびNdを含む変色性ガラスを含む実施形態について詳細に説明する。PrおよびNdのそれぞれは、約0.065%から約20モル%に設定され得る。当該ガラスは、Yb、Cu、Sn、Mn、Ag、Sb、Ce、Sm、Eu、Tb、Dy、Tmの酸化物、およびそれらの組み合わせから選択される1種または複数種の可視の蛍光性イオンを含むことができ、その場合、蛍光性イオンの総濃度は、約0.01モル%以上かつ約5.0モル%以下である。当該蛍光は、可視スペクトル内であり得(例えば、Tb3+は、緑色の光か、さもなければ蛍光を放つ)、したがって、例えば、偽造防止スキーム、セキュリティ機器などにおける消費者認証を容易にし得る。当該蛍光は、赤外スペクトル内であり得(例えば、Yb3+は、976nmおよび1060nmの光か、さもなくば蛍光を放つ)、したがって、例えば、(例えば、そのような赤外線放出設備を有するような)消費者または他の認可された個人による、例えば、偽造防止スキーム、セキュリティ機器などにおける認証を容易にし得る。さらに、当該ガラスは、クロモフォアを全く含み得ないか、またはV、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、NiO、CuO、Nb、CeO、Ho、およびErから選択される少なくとも1種のクロモフォアを含み得、その場合、当該クロモフォアの合計は、0.1モル%未満である。変色性ガラスの様々な実施形態について、本明細書において詳細に説明する。
一実施形態により、PrおよびNdの合計が0.2モル%を超え、Prに対するNdの比が1を超えかつ1.9未満であるようにPrおよびNdを含む変色性ガラスが提供される。さらに、CoOは、存在する場合、0.01モル%未満であり、Feは、存在する場合、0.004モル%未満である。当該ガラスは、任意選択により、Yb、Cu、Sn、Mn、Ag、Sb、Ce、Sm、Eu、Tb、Dy、Tmの酸化物およびそれらの組み合わせからなる群より選択される1種または複数種の蛍光性イオンを含むことができ、その場合、蛍光性イオンの総濃度は、約0.01モル%以上かつ約5.0モル%以下である。さらに、当該ガラスは、任意選択により、V、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、CuO、NiO、CuO、Nb、CeO、Ho、およびErからなる群より選択される少なくとも1種のクロモフォアを含むことができ、その場合、V、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、CuO、NiO、Nb、CeO、Ho、およびErの合計は、0.1モル%未満である。
別の実施形態において、PrおよびNdの合計が0.2モル%を超え、Prに対するNdの比が0.5を超えかつ3未満であるようにPrおよびNdを含む変色性ガラスが提供される。さらに、当該ガラス中にV、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、CuO、NiO、Nb、CeO、Ho、およびErのクロモフォアのいずれかが存在する場合、これらのクロモフォアの合計は、0.1モル%未満である。当該ガラスは、任意選択により、Yb、Cu、Sn、Mn、Ag、Sb、Ce、Sm、Eu、Tb、Dy、Tmの酸化物およびそれらの組み合わせからなる群より選択される1種または複数種の蛍光性イオンを含むことができ、その場合、蛍光性イオンの総濃度は、約0.01モル%以上かつ約5.0モル%以下である。さらに、このガラスにおけるある態様は、V、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、CuO、NiO、Nb、CeO、Ho、およびErからなる群より選択される少なくとも1種のクロモフォアを含む。
さらなる実施形態において、PrおよびNdの合計が0.2モル%を超え、Prに対するNdの比が0.9以上かつ2.0以下であるようにPrおよびNdを含む変色性ガラスが提供される。さらに、Ceは、存在する場合、1モル%未満であり、Feは、存在する場合、0.4モル%未満であり、Mnは、存在する場合、0.04モル%未満であり、Erは、存在する場合、1モル%未満であり、ならびにNbは、存在する場合、0.5モル%未満である。当該ガラスは、任意選択により、Yb、Cu、Sn、Mn、Ag、Sb、Ce、Sm、Eu、Tb、Dy、Tmの酸化物およびそれらの組み合わせからなる群より選択される1種または複数種の蛍光性イオンを含むことができ、その場合、蛍光性イオンの総濃度は、約0.01モル%以上かつ約5.0モル%以下である。さらに、当該ガラスは、任意選択により、V、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、CuO、NiO、Nb、CeO、Ho、およびErからなる群より選択される少なくとも1種のクロモフォアを含むことができ、その場合、V、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、CuO、NiO、Nb、CeO、Ho、およびErの合計は、0.1モル%未満である。
追加の実施形態において、PrおよびNdの合計が0.2モル%を超え、Prに対するNdの比が0.5を超えかつ3未満であるようなPrおよびNdと共に、70モル%を超えるSiOを含む、変色性ガラスが提供される。さらに、Fe、CeO、およびTiOのいずれかが存在する場合、それらの合計は、1モル%未満である。MnおよびNiOがガラス中に存在する限り、Mn、Fe、NiO、およびCeOの合計は、2モル%未満であるべきである。当該ガラスは、任意選択により、Yb、Cu、Sn、Mn、Ag、Sb、Ce、Sm、Eu、Tb、Dy、Tmの酸化物およびそれらの組み合わせからなる群より選択される1種または複数種の蛍光性イオンを含むことができ、その場合、蛍光性イオンの総濃度は、約0.01モル%以上かつ約5.0モル%以下である。さらに、当該ガラスは、任意選択により、V、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、NiO、CuO、Nb、CeO、Ho、およびErからなる群より選択される少なくとも1種のクロモフォアを含むことができ、その場合、V、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、NiO、CuO、Nb、CeO、Ho、およびErの合計は、0.1モル%未満である。
本明細書において開示されるガラスの実施形態は、変色性ガラス、例えば、変色性アルミノケイ酸ガラスおよび変色性アルカリアルミノケイ酸ガラスなど、を対象としている。ある実施形態による、ケイ酸ガラスの組成について、以下において概説するが、ただし、当該ガラスの組成は、ケイ酸ガラスに特に限定されるものではないこと、ならびにクロモフォアおよび蛍光性化合物を、他のタイプのガラス-セラミック、ポリマー、単結晶、ならびに非限定的に、ホウ酸ガラス、リン酸ガラス、フッ化ガラス、テルル酸ガラス、およびアルミン酸ガラスなどのガラスに加えることができるということは、理解されるべきである。いくつかの実施形態において、カルゴゲナイトガラス、例えば、硫化物ガラスなど、も使用することができる。他の実施形態において、可視光スペクトルにおいてあまり強く吸収しない任意の材料を使用することができる。
本明細書において使用される場合、「多色性」は、スペクトル変化および/または強度変化を含む異なる光源による照明の際に色のシフトを示すガラスの能力を意味する。本明細書において使用される場合、「メタメリズム」は、第一およびまたは第二光源を受けた際、晒された際、さもなくばその光源で照らされた際に色のシフトを示すガラスの能力を意味する。本明細書において使用される場合、「色差(CD)」は、2つの異なる光源の間の色差を示している。色差(CD)は、以下の式(1)によって与えられ:
Figure 0007142576000001
式中、L*、a*、b*は、第一光源(例えば、D65光源)の下でのCIELab*色座標(すなわち、1976年に国際照明委員会によって採用されたもの)であり、L*、a*、b*は、同じ試料における、第二光源(例えば、F02光源)の下でのCIELab*色座標である。さらに、本明細書において報告される全ての色差(CD)の測定値は、2mmの厚さの40×40mmの正方形に切断して酸化セリウム研磨媒体によって両面を研磨した試料を測定することによって得られた。次いで、色座標を、各試料の背後に位置された白色の裏当て基板を備えるX-Rite Color i7TM Benchtop Spectrophotometer上において、各試料の厚さを通した反射モードにより、特定の光源(例えば、F02光源)によって測定した。
プラセオジムおよびネオジム含有ガラス
例示的ケイ酸ガラス組成物において、SiOは、最大の成分であり、そのため、SiOは、当該ガラス組成物から形成されるガラスネットワークの主成分である。純粋なSiOは、比較的低い熱膨張係数(CTE)を有する。しかしながら、純粋なSiOは、高い融点を有する。したがって、当該ガラス組成物中におけるSiOの濃度が高すぎる場合、SiOの濃度が高いほど、ガラスを溶融させるのが困難になるため、当該ガラス組成物の成形性が低下し得、結果として、ガラスの成形性に悪影響を及ぼす。低SiOガラス、例えば、40モル%未満のSiOを有するガラスなど、は、不十分な耐久性および失透抵抗性を有する傾向にあり、そのため、40%を超えるSiO、成形の容易さのためには50%を超えるSiO、を有することが実用的である。少なくとも70モル%のSiOを有するガラスは、優れた耐久性を有し、外部への適用および設置にとって好適である。しかしながら、シリカを含まないガラスも、実施形態において使用することができるということは理解されるべきである。例えば、リン酸ガラス、ホウ酸ガラス、重金属フッ化物、および他の非シリカガラスは、実施形態に従って使用することができるであろう。
ある実施形態において、当該ガラス組成物は、約40モル%以上かつ約80モル%以下、例えば、約50モル%以上かつ約75モル%以下の濃度においてSiOを含むことができる。他の実施形態において、当該ガラス組成物は、約55モル%以上かつ約70モル%以下、例えば、約62モル%以上かつ約69モル%以下など、の濃度においてSiOを含むことができる。さらなる実施形態において、当該ガラス組成物は、(例えば、耐久性増加のために)70モル%以上の濃度においてSiOを含むことができる。
上記において説明したように、当該ガラス組成物におけるある実施形態は、アルミノケイ酸ガラスを対象としている。したがって、ある実施形態のガラス組成物は、SiOに加えて、さらにAlを含むことができる。Alは、SiOと同様に、ガラスネットワーク形成体として機能することができる。Alは、適切に設計されたガラス組成物から形成されたガラス溶融物中におけるその四面体配位により、当該ガラス組成物の粘度を増加させることができる。しかしながら、Alの濃度が、SiOの濃度と、任意選択により当該ガラス組成物中のアルカリ酸化物の濃度とに対してバランスを取られる場合、Alは、当該ガラス溶融物の液相温度を下げることができ、したがって、液相粘度を高め、ガラス組成物とある特定の成形プロセスとの適合性を向上させることができる。Alはさらに、他の任意選択の希土類ドーパント、例えば、Ho、Ce、Sm、Eu、Tb、Dy、およびTmなど、と共に、希土類ドーパント、特にガラス中のPrおよびNd、の溶解性を高めるための助剤としても機能する。したがって、より短い光路長またはより薄い物品が所望されるようなガラスの場合、より一層のPrとNdとの組み合わせが必要とされ、そのため、1モル%を超えるAlを有するガラスが望ましい。10モル%(Pr+Nd)を超えるガラスの場合、少なくとも10モル%のAlを有することが望ましい。Alの濃度が30モル%を超える場合、当該ガラスの液相温度は増加し、当該ガラスの成形性は損なわれる。そのため、ガラスの成形の容易さのためには30モル%未満のAl、ならびにより大きい体積の本開示のガラスの製作(例えば、製造規模での操作)のためには20モル%未満のAlを用いることが概して望ましい。純粋なSiOにおいて、500~1000ppmを超える希土類酸化物の含有量は、結果として、相分離または失透を生じ得るが、例えば、Hwa, L.G. et al., 39 Material Research Bulletin 33 (2004);およびClayden N.J. et al., 258 J. Non-Crystalline Solids 11 (1999)において概説されるように、アルミノケイ酸塩は、25モル%までの希土類酸化物を有することができ、それでも依然として安定であり得る。なお、これらの文献は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。さらに、Alは、アルカリケイ酸塩のイオン交換性能を高めることができる。化学強化されたアルカリアルミノケイ酸ガラスの場合、Al含有量は、5モル%から25モル%の間であり得る。
ある実施形態において、当該ガラス組成物は、約5.0モル%以上かつ約25モル%以下、例えば、約7.0モル%以上かつ約17モル%以下など、の濃度においてAlを含むことができる。他の実施形態において、当該ガラス組成物は、約8.0モル%以上かつ約14モル%以下、例えば、約9.0モル%以上かつ約10モル%以下など、の濃度においてAlを含むことができる。しかしながら、当該ガラス系は、特に限定されず、したがって、いくつかの実施形態において、約25%以上かつ約50%以下のAlを含有するガラスを使用することができるということは理解されるべきである。他の実施形態において、当該ガラス系は、Alを全く含み得ない。
NaOは、ガラスの粘度を低下させることができ、それにより、それらの溶融性および成形性を向上させる成分である。NaOの含有量が大きすぎる場合、ガラスの熱膨張係数(CTE)は大きくなり過ぎ、ガラスの熱衝撃抵抗性を低下させ得る。LiO、NaO、KO、RbO、およびCsOのようなアルカリ酸化物は、ガラスの応力および屈折率プロファイルの両方を変更するためのイオン交換を可能にし得き、それにより、追加のセキュリティ機能を提供することができるイオン交換による化学強化および導波路の書き込みが可能となり得る。例えば、アルカリ含有ガラスは、Agイオンを含有する浴中においてイオン交換することができ、それにより、Agイオンが当該ガラス中の一価のアルカリと交換され、結果として、Agイオンがガラス中に組み入れられる。ガラス中に組み入れられたAgイオンは、LiO、NaO、KO、およびRbOの1つまたは複数を含有するガラスの屈折率を高め、紫外(UV)励起光に晒されたときに、緑色の光か、さもなければ蛍光を発する。当該イオン交換は、Agイオンを含有する浴に晒されるガラスの一部をマスキングすることによってパターン形成することができ、それにより、Ag導波路または蛍光のパターンを作製することができる。アルカリ酸化物は、当該ガラスに色を加えず、メタメリズムまたは蛍光性に対して無視できる程度の影響しか有さない。Siベースのエレクトロニクス、例えば、LCDディスプレイなど、のための基材としての役割を果たすガラスの場合、アルカリイオン、例えば、Naなど、は、Siトランジスタを汚染し、性能を低下させ得るため、結果として、それらの用途のためには、無アルカリ組成物を有することが望ましくあり得る。
ある実施形態において、当該ガラス組成物は、約5モル%以上かつ約25モル%以下、例えば、約10モル%以上かつ約20モル%以下など、の濃度においてNaOを含むことができる。他の実施形態において、当該ガラス組成物は、約11モル%以上かつ約17モル%以下、例えば、約12モル%以上かつ約15モル%以下など、の濃度においてNaOを含むことができる。さらなる他の実施形態において、当該ガラス組成物は、約14モル%の濃度においてNaOを含むことができる。
当該ガラス組成物は、いくつかの実施形態において、他の元素、例えば、アルカリ土類金属酸化物など、を含有することができる。ある実施形態において、当該アルカリ土類金属酸化物は、MgO、CaO、SrO、BaO、およびそれらの組み合わせから選択することができる。これらの酸化物は、溶融性、耐久性、およびガラス安定性を高めるために添加することができる。ZnOはアルカリ土類ではないが、それは二価の酸化物であり、上記のアルカリ土類金属酸化物と同様の機能を果たし、したがって、ZnOは、当該ガラス組成物に添加することができる。当該アルカリ土類金属酸化物は、環境条件への暴露の際の当該ガラス組成物の劣化を防ぐのに役立つ安定化剤として添加することができる。しかしながら、当該ガラス組成物への過剰なアルカリ土類金属酸化物の添加は、その成形性を低下させ得る。
ある実施形態において、当該ガラス組成物は、0.0モル%以上かつ約25モル%以下、例えば、約2.0モル%以上かつ約20モル%以下など、の濃度においてアルカリ土類金属酸化物を含む。他の実施形態において、当該ガラス組成物は、約10モル%以上かつ約17モル%以下、例えば、約12モル%以上かつ約15モル%以下など、の濃度においてアルカリ土類金属酸化物を含む。
ある実施形態において、当該ガラス組成物は、B(本明細書において、「酸化ホウ素」とも呼ばれる)を含むことができる。Bは、ガラスを軟化させ、希土類ドーパントの溶解性を増加させることができ、ならびにガラスをより溶融および成形し易くする。しかしながら、Bの非常に高い濃度では、ガラスの耐久性が損なわれ、相分離し得る。したがって、Bの含有量は25モル%未満に維持することが好ましい。Bは、ガラスの熱膨張係数(CTE)および液相温度を下げるためにも有用である。いくつかの実施形態において、当該ガラス組成物は、0.0モル%以上(痕跡量以下を含むとして)かつ約25モル%以下の濃度においてBを含むことができる。ある実践形態において、当該ガラスは、約1.0モル%以上かつ約20モル%以下の濃度においてBを含むことができる。他の実施形態において、当該ガラス組成物は、約1.5モル%以上かつ約10モル%以下の濃度においてBを含む。例えば、ある特定の実施形態におけるそのようなガラスは、約7モル%以上かつ約17モル%以下のB濃度レベルを含むことができる。
ある実施形態において、当該ガラス組成物は、清澄剤、例えば、SnO、硫酸塩、塩化物、臭化物、Sb、As、およびCeOなど、を含むことができる。高濃度において、CeOは色を付与することができ、ならびに、多色性能力を有することが意図されるガラスによって示されるはずの複数の色を抑え込むことができる。したがって、ガラス中のPrおよびNdが高濃度の場合、例えば、PrおよびNdの合計が5モル%を超える場合など、においては、CeOの濃度は、1モル%未満に制限されるべきである。ガラス中のPrおよびNdがより中間的な濃度の場合、例えば、PrおよびNdの合計が1モル%から5モル%の間の場合など、においては、CeOの濃度は、0.5モル%未満に制限されるべきである。ガラス中のPrおよびNdがより低い濃度の場合、例えば、PrおよびNdの合計が1モル%未満の場合など、においては、CeOの濃度は、0.1モル%未満に制限されるべきである。Ce3+およびCe4+イオンの混合物がガラス中に存在する場合、Ceイオンは、ほとんどの色および吸収を生じ、ならびにその吸収強度は、それらの濃度の積に応じた大きさであり、その結果、Ceを含有するガラスを強く酸化させることによってCeのすべてではなくてもほとんどをCe4+状態に維持するか、または、当該ガラス中のCeのマスキング効果を最小限に抑えるために、当該ガラスを強く還元することによってCeのすべてではなくてもほとんどをCe3+状態に維持することが望ましい。Ce3+は、青色蛍光を有するが、Ce4+は有さないため、当該強く還元する条件は、青色ルミネセンスも増加させる。SnO、塩化物、臭化物、Sb、およびAsに関して、これらの清澄剤は、ガラスにほとんど色を付与しないが、それらの溶解性から、それらの使用は、約1モル%以下未満に制限される。しかしながら、Sn2+およびSb3+イオンの両方は、青味がかった白色の蛍光を発し、それは、追加の偽造防止機能、セキュリティ機能などのために、本開示のガラスの多色性と組み合わせることができる(例えば、PrおよびNd関連の寄与に関係する場合)。より一般的には、清澄剤は、清澄機能を提供するために、ならびに、ある特定の実施形態では(例えば、Sn2+およびSb3+含有清澄剤の場合)、蛍光を提供するためにも、約0.05モル%から約5モル%の間のレベルにおいて、本開示のガラスに用いることができる。好ましい態様において、SnOは毒性ではないため(例えば、SbおよびAsと比較して)、清澄剤として選択される。ある実施形態において、当該ガラス組成物は、0.0モル%以上かつ約1.0モル%以下、例えば、約0.002モル%以上かつ約0.9モル%以下など、の濃度において清澄剤を含むことができる。他の実施形態において、当該ガラス組成物は、約0.05モル%以上かつ約0.8モル%以下、例えば、約0.1モル%以上かつ約0.7モル%以下など、の濃度において清澄剤を含むことができる。さらなる他の実施形態において、当該ガラス組成物は、約0.1モル%以上かつ約0.3モル%以下、例えば、約0.15モル%など、の濃度において清澄剤を含むことができる。清澄剤として硫酸塩を使用する実施形態では、当該硫酸塩は、約0.001モル%以上かつ約0.1モル%以下の量において含ませることができる。以下において説明されるように、実施形態は蛍光性イオンとしてSn2+も含んでいてもよいことは留意されるべきである。したがって、ある実施形態において、SnOは、ガラスの蛍光特性を妨げないように清澄剤としては使用されないであろう。さらに、Snイオンが蛍光物質として使用される実施形態では、Snイオンの濃度は、他の清澄剤とバランスを取られ得る。
上記のケイ酸ガラス成分に加えて、本明細書において説明される実施形態によるガラス組成物は、さらに、PrおよびNdを含む。PrおよびNdの組み合わせ物の添加は、当該ガラス組成物に色および変色能力を加える。これらのガラスにおいて、変色能力を実現するために、PrおよびNdの合計は0.2モル%を超え、ならびにPrに対するNdの比は0.5を超えかつ3未満である。PrおよびNdのそれぞれは、約0.065%から約20モル%に設定され得る。PrおよびNdのこれらのレベルにおいて、これらのガラスは、日光、白熱光、または全スペクトル白色光の下ではピンク色を示す。典型的な蛍光光源(例えば、約545nmおよび620nmに鋭い発光帯を有する)の下で観察した場合、これらのガラスは、緑色を示す。さらに、LEDフラッシュライトまたはLED照明具(例えば、Ce:YAG黄燐による青色LED)で照らした場合、これらのガラスは、黄色に見える。したがって、これらのガラスは多色性であり、照明条件(例えば、それらを照らす光源のスペクトル)に応じて、ピンク色-緑色-黄色に変化させることができ、あるいは他の順序において、ピンク色、緑色、および黄色に変化させることができる。
別の好ましい態様において、0.75から2.0の間のNd/Prを有する本開示のガラスにおいて、大きな色シフトを観察することができる。本開示の他の態様は、1から1.9の間のNd/Prを有するガラス組成物を対象とする。本開示の別の態様は、0.9以上かつ2.0以下に設定されたNd/Pr比を有するガラス組成物を対象とする。より一層の劇的な色変化は、Nd/Pr比が1.1から1.5の間であるこれらのガラスのいくつかの実施形態において可能である。
Nd/Pr比が0.5未満の場合、Prの緑色が支配的であり、これらの色の変化は、弱く観察される。逆に、Nd/Pr比が4を超える場合、Ndの赤紫色(purple)が支配的であり、当該色の変化は弱く観察される。そのため、ガラスが確実に有意な多色性、変色能力を示すためには、Nd/Pr比は、概して、0.5から4以内に制御されるべきである。したがって、本開示のガラスのある特定の実践形態において、Nd/Pr比は、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、およびこれらの例の間のすべての比に設定することができる。
ある特定の好ましい実践形態において、変色効果を得るためには、当該Prは、約0.7モル%から約3モル%の範囲であり得、ならびに当該Ndは、約1.0モル%から約4モル%の範囲であり得る。例えば、当該Prは、0.5モル%、0.6モル%、0.7モル%、0.8モル%、0.9モル%、1.0モル%、1.1モル%、1.2モル%、1.3モル%、1.4モル%、1.5モル%、1.6モル%、1.7モル%、1.8モル%、1.9モル%、2.0モル%、2.1モル%、2.2モル%、2.3モル%、2.4モル%、2.5モル%、2.6モル%、2.7モル%、2.8モル%、2.9モル%、3.0モル%、およびこれらの量の間の全ての値に設定することができる。同様に、当該Ndは、例えば、1.0モル%、1.1モル%、1.2モル%、1.3モル%、1.4モル%、1.5モル%、1.6モル%、1.7モル%、1.8モル%、1.9モル%、2.0モル%、2.1モル%、2.2モル%、2.3モル%、2.4モル%、2.5モル%、2.6モル%、2.7モル%、2.8モル%、2.9モル%、3.0モル%、3.1モル%、3.2モル%、3.3モル%、3.4モル%、3.5モル%、3.6モル%、3.7モル%、3.8モル%、3.9モル%、4.0モル%、およびこれらの量の間の全ての値に設定することができる。追加の好ましい態様において、強い変色効果を得るためには、当該Prは、約0.5モル%から約1モル%の範囲であり得、ならびに当該Ndは、約1モル%から約2モル%の範囲であり得る。さらに、本開示のガラスの他の態様は、3モル%を超えるレベルのPrと4モル%を超えるレベルのNdとを含むことができる。3モル%を超えるPrおよび4モル%を超えるNdのこれらの高いレベルは、PrおよびNd添加剤のコストを制限することができる薄いガラスおよびガラス物品にとって、特に適している。色の強度が、ドーパントのレベルとガラス物品の厚さの関数であることを考慮しても、3モル%を超えるPrおよび4モル%を超えるNdのこれらの高いレベルは、薄いガラスに適している。そのために、薄いガラス物品は、厚いガラス物品と同じ色強度のレベルを達成するために、益々、ドーパントのより高い濃度を必要とする。ガラス中における高いレベルの希土類酸化物は、当該ガラスを不安定にし得、ならびに結晶化する傾向があるため、実用的見地から、PrおよびNdの総濃度は、約50モル%(例えば、薄いガラス物品内において)に制限することができる。
純粋なNd&Prをドープしたガラスは、照明を白熱光または日光(すなわち、D65標準光源)から蛍光(すなわち、F02標準光源)へと変えることによって、外観をピンク色から緑色に変化させることができる。約1.222のNd/Pr比を有するこれらのガラスのある特定の態様は、白熱光または日光から蛍光への照明の変化によって8.8の色差(CD)を示す(表1および2の実施例1を参照されたい)。したがって、プラセオジムおよびネオジムによるガラスのドーピングは、当該ガラスが受ける、晒される、または照らされる光のタイプが変えられたときに色変化を生じる。しかしながら、純粋なNdおよびPrイオンを組み合わせて使用する場合に観察される色は、NdおよびPrの濃度の変化に基づいて制限される。例えば、当該ガラスが、偽造防止手段に使用される場合、当該ガラスの色シフトは、例えば、偽造者によって複製できるかもしれない。
ある実施形態により、PrおよびNd含有ケイ酸ガラスにおける色シフトをカスタマイズするために、様々なクロモフォアを当該ガラス組成物に添加することができる。当該クロモフォアは、V、Cr、Mn、Fe、Ho、Co、Ni、Nb、Cu、Se、Bi、Er、Ybのイオン、およびそれらの組み合わせから選択することができる。ある実施形態において、上記のクロモフォアのイオンは、酸化物として存在することができる。これらのクロモフォアのそれぞれは、露光が白熱光から蛍光へと変わったときの固有の色シフトを付与するために使用することができる。例えば、Coが、当該PrおよびNd含有ケイ酸ガラスに約0.0015モル%において添加される場合、入射光(光源)が白熱光から蛍光へと変えられたときの当該ガラスの色シフトは、青紫色(violet)からエメラルド色である。Coが、当該PrおよびNd含有ケイ酸ガラスに約0.003モル%において添加される場合、入射光(光源)が白熱光から蛍光へと変えられたときの当該ガラスの色シフトは、青色からティール色である。
1種または複数種のクロモフォアを、本開示のPrおよびNd含有ガラスに添加することができるが、ある特定の実施形態では、Nd/Pr比および全含有量に関連するメタメリズムが、クロモフォアドーパントによって抑え込まれないように、いくらか配慮する必要がある。例えば、Coは、非常に安定な青色を有しており、ガラス組成物中における多すぎるCoは、結果として、あらゆる光源の下において青色であるようなガラスを生じるであろう。より詳しくは、0.01モル%以上のCoは、本開示のPrおよびNd含有ガラスのピンク色-緑色-黄色の色相を抑え込み得、結果として、照明源にかかわらず、青色のみを生じ得る。したがって、当該ガラスにおいてクロモフォアとしてCo(またはCoO)を用いる実施形態では、Co(およびCoO)は0.01モル%未満に制限されるべきである。他の実施形態では、Co(およびCoO)は0.01×(Nd+Pr)モル%未満に制限されるべきである。Nbは、典型的には、クロモフォアとは見なされないが、通常、Nb種の減少および汚染物質により、高濃度において緑がかった色を付与する。さらに、Nbは高価であり、ガラスの密度を増加させる。したがって、本開示のガラスの多色性により観察されるはずの色を、Nbによって付与される鈍い緑色が抑え込むまたはマスキングするのを防ぐために、Nb含有量は、1モル%未満、より好ましくは0.5モル%未満、最も好ましくは0.25モル%未満に制御することが望ましい。本開示の追加のガラスの実施形態は、0.04モル%未満のMnを含む。さらに、本開示の他の実施形態は、当該ガラス中に含まれるクロモフォアの合計が、0.1モル%未満、より好ましくは0.05モル%未満であるように、V、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、CuO、NiO、Nb、CeO、Ho、およびErの群から選択される1種または複数種のクロモフォアを含む。これらのクロモフォアのいずれかが、単独においてまたはお互いとの組み合わせにおいてより高い濃度で含まれる場合、本開示のPrおよびNd含有ガラスのメタメリズムに影響を及ぼし得る。
ある実施形態において、当該ガラス組成物は、0.001モル%以上かつ約1.5モル%以下、例えば、約0.01モル%以上かつ約1.0モル%以下など、の濃度においてクロモフォアを含むことができる。他の実施形態において、当該ガラス組成物は、約0.1モル%以上かつ約0.8モル%以下、例えば、約0.15モル%以上かつ約0.6モル%以下など、の濃度においてクロモフォアを含むことができる。さらなる他の実施形態において、当該ガラス組成物は、約0.2モル%以上かつ約0.5モル%以下の濃度においてクロモフォアを含むことができる。ある実施形態において、第二クロモフォアの濃度は、PrおよびNd含有ガラスのメタメリズムを抑え込むのを避けるために、PrおよびNdの濃度以下であり得る。他の実施形態において、第二クロモフォアの濃度は、PrおよびNd含有ガラスのメタメリズムを抑え込むのを避けるために、PrおよびNdの濃度10分の1以下であり得る。好ましい実施形態において、第二クロモフォアの濃度は、PrおよびNd含有ガラスのメタメリズムを抑え込むのを避けるために、PrおよびNdの濃度100分の1以下であり得る。
遷移金属イオンクロモフォアに加えて、当該ガラス組成物におけるある実施形態は、着色剤として希土類イオンを含むことができ、それらは、ある実施形態において、希土類酸化物として存在し得る。ある実施形態において、CeおよびErのイオンは、希土類イオン着色剤として当該ガラス組成物に添加することができる。ある実施形態において、当該ガラス組成物は、約0.01モル%以上かつ約5.0モル%以下、例えば、約0.05モル%以上かつ約2.0モル%以下など、の濃度において希土類イオンを含む。他の実施形態において、当該ガラス組成物は、1モル%未満の濃度においてCeを含む。別の実施形態において、当該ガラス組成物は、1モル%未満の濃度においてErを含む。希土類イオンは、遷移金属イオンより弱い着色剤であり、したがって、ある実施形態においては、より高い濃度または希土類イオンが必要となり得る。
ある実施形態において、当該ガラス組成物は、約40モル%以上かつ約80モル%以下、例えば、約50モル%以上かつ約75モル%以下の濃度においてSiOを含むことができる。他の実施形態において、当該ガラス組成物は、約55モル%以上かつ約70モル%以下、例えば、約62モル%以上かつ約69モル%以下など、の濃度においてSiOを含むことができる。
上記において説明したように、当該ガラス組成物におけるある実施形態は、アルミノケイ酸ガラスを対象としている。したがって、当該ガラス組成物は、約5.0モル%以上かつ約25モル%以下、例えば、約7.0モル%以上かつ約17モル%以下など、の濃度においてAlを含むことができる。他の実施形態において、当該ガラス組成物は、約8.0モル%以上かつ約14モル%以下、例えば、約9.0モル%以上かつ約10モル%以下など、の濃度においてAlを含むことができる。しかしながら、当該ガラス系は、特に限定されず、したがって、いくつかの実施形態において、約25%以上かつ約50%以下のAlを含有するガラスを使用することができるということは理解されるべきである。他の実施形態において、当該ガラス系は、Alを全く含み得ない。
ある実施形態において、当該ガラス組成物は、約5モル%以上かつ約25モル%以下、例えば、約10モル%以上かつ約20モル%以下など、の濃度においてNaOを含むことができる。他の実施形態において、当該ガラス組成物は、約11モル%以上かつ約17モル%以下、例えば、約12モル%以上かつ約15モル%以下など、の濃度においてNaOを含むことができる。さらなる他の実施形態において、当該ガラス組成物は、約14モル%の濃度においてNaOを含むことができる。
NaOに加えて、他のアルカリ金属酸化物も、当該ガラス組成物に含ませることができる。ある実施形態において、当該ガラス組成物は、LiOおよび/またはKOを含むことができる。いくつかの実施形態において、当該追加のアルカリ金属酸化物の濃度は、当該ガラス組成物中のNaOの濃度と同じであり得る。他の実施形態において、当該追加のアルカリ金属酸化物の濃度は、当該ガラス組成物中のNaOの濃度と異なり得る。しかしながら、ある実施形態において、当該ガラス組成物中のアルカリ金属酸化物の総濃度は、約18モル%以下、例えば、約16モル%以下など、であり得る。ある実施形態において、当該ガラス組成物中のアルカリ金属酸化物の総濃度は、約14モル%以下、例えば、約12モル%以下など、であり得る。
ある実施形態において、当該ガラス組成物は、約2.0モル%以上かつ約10モル%以下、例えば、約4.0モル%以上かつ約8.0モル%以下など、の濃度においてLiOおよび/またはKOを含むことができる。他の実施形態において、当該ガラス組成物は、約6.0モル%以上かつ約7.0モル%以下の濃度においてLiOおよび/またはKOを含むことができる。
当該ガラス組成物は、いくつかの実施形態において、他の元素、例えば、アルカリ土類金属酸化物など、を含有することができる。ある実施形態において、当該アルカリ土類金属酸化物は、MgO、CaO、SrO、BaO、ZnO(アルカリ土類金属酸化物と同様に機能する)、およびそれらの組み合わせから選択することができる。ある実施形態において、アルカリ土類金属酸化物の濃度は、0.0モル%以上かつ約25モル%以下、例えば、約2.0モル%以上かつ約20モル%以下など、であり得る。他の実施形態において、当該ガラス組成物は、約10モル%以上かつ約17モル%以下、例えば、約12モル%以上かつ約15モル%以下など、の濃度においてアルカリ土類金属酸化物を含む。
ある実施形態において、当該ガラス組成物は、0.0モル%以上かつ約9.0モル%以下、例えば、約2.0モル%以上かつ約8.0モル%以下など、の濃度において各アルカリ土類金属酸化物を含む。他の実施形態において、当該ガラス組成物は、約3.0モル%以上かつ約7.0モル%以下、例えば、約4.0モル%以上かつ約6.0モル%以下など、の濃度においてアルカリ土類金属酸化物を含む。さらなる他の実施形態において、当該ガラス組成物は、約5.0モル%の濃度においてアルカリ土類金属酸化物を含む。
蛍光ガラス
当該ガラス組成物におけるある実施形態は、蛍光性イオンを含むことができる。いくつかの実施形態において、当該蛍光性イオンは、クロモフォアの代わり使用される。しかしながら、他の実施形態において、クロモフォアに加えて、当該蛍光性イオンが存在する。ある実施形態において、当該蛍光性イオンは、Cu、Sn、Mn、Sb、Ag、Ce、Sm、Eu、Tb、Dy、Tmのイオン、およびそれらの組み合わせから選択され得る。ある実施形態において、当該蛍光性イオンは、酸化物として存在することができる。
蛍光性イオンを使用することにより、当該ガラス組成物は、ある特定の波長の光によって励起されたときに、可視光の様々な色を放つことができるようになる。蛍光性イオンは、いかなる可視色も付与することなく、本開示のPrおよびNd含有ガラスに添加することができるが、なおかつ、UV光誘導励起下においてガラスが蛍光発することを可能にする。ある実施形態において、当該蛍光性イオンの色は、第一波長(例えば、365nm)の光によって励起されたときにある色を放つことができ、第二波長(例えば、405nm)の光によって励起されたときに第二色を放つことができる。例えば、PrおよびNdを含有するか否かにかかわらず、Eu3+をドープされたガラスおよびTb3+をドープされたガラスは、365nmの光に晒されたときに、それぞれ、赤色光および緑色光を放つ。
ある実施形態において、当該ガラス組成物は、0.01モル%以上かつ約5.0モル%以下、例えば、約0.05モル%以上かつ約2.0モル%以下など、の濃度において蛍光性イオンを含むことができる。他の実施形態において、当該ガラス組成物は、約0.1モル%以上かつ約1.0モル%以下、例えば、約0.15モル%以上かつ約0.6モル%以下など、の濃度において蛍光性イオンを含むことができる。さらなる他の実施形態において、当該ガラス組成物は、約0.2モル%以上かつ約0.5モル%以下の濃度において蛍光性イオンを含むことができる。
マルチ蛍光ガラス
当該ガラス組成物におけるある実施形態は、2種以上の異なる蛍光性イオンを含むことができる。ある実施形態において、当該蛍光性イオンは、Cu、Sn、Mn、Sb、Ce、Sm、Eu、Tb、Tm、Sm、Dy、およびそれらの組み合わせから選択することができる。ある実施形態において、当該蛍光性イオンは、酸化物として存在することができる。複数の蛍光性イオンを使用することにより、当該ガラス組成物は、ある特定の波長の光によって当該ガラスが励起されたときに様々な色の可視光を放つことができるようにする。ある実施形態において、当該ガラス組成物は、約300nm以上かつ約400nm以下、例えば、約310nm以上かつ約390nm以下など、の第一波長において第一色の蛍光を発することができる。当該ガラス組成物は、約400nm以上かつ約475nm以下、例えば、約410nm以上かつ約465nm以下など、の第二波長において第二色の蛍光を発することができる。当該ガラス組成物は、約475nm以上かつ約500nm以下、例えば、約480nm以上かつ約495nm以下など、の第三波長において第三色の蛍光を発することができる。
例えば、ある実施形態において、当該蛍光性イオンの色は、第一波長(例えば、365nm)の光によって励起されたときにある色を放つことができ、第二波長(例えば、405nm)の光によって励起されたときに第二色を放つことができ、ならびに第三波長(例えば、488nm)の光によって励起されたときに第三色を放つことができる。例えば、ある実施形態は、蛍光性イオンとしてEuの酸化物およびTbの酸化物を含むガラスを含み得る。Eu3+をドープされたガラスは、一般的に、適切な波長の光によって励起されたときに赤色を放ち、Tb3+をドープされたガラスは、一般的に、適切な波長の光によって励起されたときに緑色を放つ。しかしながら、Eu酸化物およびTb酸化物がガラス組成物中において組み合わされる場合、当該ガラス組成物は、365nmの波長を有する光によって励起された際に、赤色、緑色、オレンジ色、黄色、またはそれらの色の組み合わせの光を放つことができ、その場合の色は、当該ガラス中のEu3+イオンとTb3+イオンとによる比例混合物に応じた色である。しかしながら、当該ガラスが405nmの波長の光によって励起された場合には、Eu3+のみが励起され、赤色の光が放たれるが、当該ガラスが488nmの光によって励起される場合には、Tb3+のみが励起され、Eu3+濃度が、Tb3+からEu3+へのエネルギー移動を防ぐのに十分なほど低い場合には、緑色の光が放たれる。当該ガラス中のEu含有量は、エネルギー移動を防ぐために、約0.1モル%未満、好ましくは0.05モル%未満であるべきである。したがって、当該ガラスにおけるある実施形態は、当該ガラス組成物を励起するために使用される光の波長に応じて3つの異なる色を放つように構成することができる。当該ガラスが、わずかに還元された状態において溶融される場合、Eu3+の一部または全ては、400nm未満の波長において励起された場合に青色の光を放つEu2+へと還元され得る。Tb3+と共に共ドープされたそのようなガラスは、約365nmの波長で励起された場合には、白色(Eu2+、Eu3+、およびTb3+の発光)の光を放ち、約394nmの波長で励起された場合には、紫色(Eu2+およびEu3+の発光)の光を放ち、約310または約330nmの波長で励起された場合には、青色(Eu2+の発光のみ)の光を放ち、約342nmの波長で励起された場合には、アクア色(Eu2+およびTb3+の発光)の光を放ち、約484nmの波長で励起された場合には、緑色(Tb3+の発光のみ)の光を放ち、ならびに約464nmの波長で励起された場合には、赤色(Eu3+の発光のみ)の光を放つ。
いくつかの蛍光性イオンは、お互いを交差緩和または消光し得、そのため、各イオンの選択および濃度は、両方のイオンの発光を確保するように設計されなければならない。例えば、Tb3+発光ガラスにおいて、Euの濃度が約2モル%を超える場合、たとえ、励起波長がTb3+のみを励起したとしても、励起されたTb3+イオンのほとんどは、そのエネルギーを隣のEu3+イオンに移動させ得るため、Eu3+イオンの赤色発光のみが残され得る。このエネルギー移動メカニズムは、ポンプエネルギーの有効吸収率を増加させるために、蛍光性イオンを増感するためにも使用することができる。別の例として、CeOドーパントの添加は、もし存在する場合には、EuおよびTbに対してバランスを取るべきである。Ce4+イオンは、f-d許容遷移であるが、他の希土類元素は、f-f禁制遷移を典型的に示すため、Ce4+のf-d遷移は、他の希土類元素よりも何桁も強い。したがって、CeO含有量は、EuまたはTbのいずれかが存在する場合、Euの含有量およびTbの含有量を超えるべきではなく、さもなければ、Ceの青色発光は、より弱いEu3+イオンの赤色およびTb3+イオンの緑色を抑え込むであろう。
ある実施形態において、当該ガラス組成物は、0.01モル%以上かつ約5モル%以下、例えば、約0.05モル%以上かつ約2.0モル%以下など、の濃度において2種以上の蛍光性イオンを含むことができる。他の実施形態において、当該ガラス組成物は、約0.1モル%以上かつ約1モル%以下、例えば、約0.15モル%以上かつ約0.6モル%以下など、の濃度において2種以上の蛍光性イオンを含むことができる。さらなる他の実施形態において、当該ガラス組成物は、約0.2モル%以上かつ約0.5モル%以下の濃度において2種以上の蛍光性イオンを含むことができる。
蛍光性イオンに加えて、当該ガラス組成物におけるある実施形態は、着色剤として希土類イオンを含むことができる。ある実施形態において、当該希土類イオンは、希土類酸化物として存在することができる。ある実施形態において、ErおよびCeのイオンは、希土類イオン着色剤として当該ガラス組成物に添加することができる。ある実施形態において、ErおよびCeのイオンは、酸化物として当該ガラス中に存在し得る。ある実施形態において、当該ガラス組成物中の希土類イオンの濃度は、当該ガラス組成物中の蛍光性イオンの濃度未満であり得る。いくつかの実施形態において、当該ガラス組成物中のCeの濃度は、当該ガラス組成物中の蛍光性イオンの濃度未満である。
当該マルチ蛍光ガラスは、当該マルチ蛍光効果に加えてさらに色を付与するために、遷移金属イオンをドープすることもできる。当該ガラスが、蛍光波長付近を強く吸収する場合、当該蛍光は、吸収されるかまたは消光される。蛍光の消光を避けるために、これらのドーパントの濃度は、0.5モル%未満に維持されるべきあり、Co2+およびNi2+イオンのような強いクロモフォアの場合には、0.1モル%未満に維持されるべきである。当該クロモフォアの吸収が、蛍光と重なる場合(例えば、Eu3+の赤色発光が、Co2+の赤色吸収によって消滅されるような場合)、当該クロモフォアの濃度は、0.02モル%未満であるべきである。
ある実施形態において、当該ガラス組成物は、約0.1モル%以上かつ約10モル%以下、例えば、約0.2モル%以上かつ約7.0モル%以下など、の濃度において希土類イオンを含む。他の実施形態において、当該ガラス組成物は、約0.3モル%以上かつ約5.0モル%以下、例えば、約0.4モル%以上かつ約3.0モル%以下など、の濃度において希土類イオンを含む。さらに他の実施形態において、当該ガラス組成物は、約0.5モル%以上かつ約2.0モル%以下、例えば、約0.8モル%以上かつ約1.0モル%以下など、の濃度において希土類イオンを含む。
ある実施形態による変色性ガラスは、多くの異なる用途において使用することができる。例えば、色が変わるガラスは、例えば、衣服、エレクトロニクス(例えば、携帯電話の背面およびケースなど)、包装(例えば、香水瓶など)への美的装飾として使用することができる。これらの変色性ガラスは、照明条件に応じて色を変えるアートワークにおいても用いることができる。異なる波長の光で当該ガラス組成物を照らすことによってこれらのガラスの蛍光色および/または吸収色を変えることができるようにこれらのガラスを組み込んだ小さな低エネルギーLEDを、デバイス、包装、アートワーク、彫刻、ならびに他の製品および成形物に含ませることができる。個別にアドレス可能な赤色、緑色、および青色LEDからなる色調整可能な白色LEDは、UV LEDおよび広帯域リン光体LEDによって色を変更することができるようにこれらのLEDによって増強してもよく、あるいは、驚くような素晴らしい色の視覚効果のために当該ガラスの底部または端部に埋め込んでもよい。光源自体が見えないようなさらに複雑な視覚効果のために、導波路を当該ガラス中に埋め込むこともできる。
さらに、変色性ガラスは、偽造防止システムとして使用することができる。例えば、ある実施形態によるガラスは、広範囲のスペクトルの白色光の下においてカスタマイズされた第一色を有するように、蛍光の下ではカスタマイズされた第二色を有するように形成することができ、あるいは、異なる蛍光性イオンを使用することにより、カスタマイズされた色の蛍光を発するように形成することができる。このように、白色光の様々な光源下において当該ガラスの色を単純に観察することよって、商品が偽物かどうかを検出することが容易であり得る。
ここで、本明細書において説明されるガラス組成物は、プラセオジムおよびネオジム、クロモフォア、および/または蛍光性イオンを含む変色性ガラスであることは理解されるべきである。好ましくは、これらのガラスは、プラセオジムおよびネオジムを含み、ならびに任意選択により、クロモフォアおよび/または蛍光性イオンを含有する。プラセオジムおよびネオジム、クロモフォア、ならびに蛍光性イオンの1つまたは複数による様々な組み合わせは、当該ガラスの色をカスタマイズ可能に、および照明露光に応じて変更可能にすることを可能にする。当該カスタマイズ可能および変更可能な色は、当該ガラスを、装飾ガラスとして、および偽造防止スキームとして使用することを可能にする。例えば、ガラスが、約310nmまたは約330nmの波長において励起された場合に青色を放ち(Eu2+の発光のみ)、約342nmの波長において励起された場合にアクア色を放ち(Eu2+およびTb3+の発光)、約484nmの波長において励起された場合に緑色を放つ(Tb3+の発光のみ)ように、ガラスにEu2+およびTb3+イオンを含ませることができる。
このガラスをこれらの異なる波長の光に晒し、それが正しく蛍光を発しない場合、当該商品は偽物であると特定することができる。この偽造防止システムを使用することにより、偽造品を、容易にかつ迅速に検出することができる。対照的に、商品が本物であるか偽物であるかを示す秘密主義の高価な「ブラックボックス」センサーを使用する、多くの既知の偽造防止スキームが開発されてきた。しかしながら、これらの偽造防止スキームの多くは、特殊な設備を必要とするため、概して、消費者は、商品が本物であるか偽物であるかを特定するためにそれらを利用することができない。製品が本物であると誤って示す偽物の「ブラックボックス」に関する問題も存在する。さらに、当該偽造防止スキームは、多くの場合、美観的に好ましい方法において物品に組み入れることができない。
美観的装飾として添加されることに加えて、ある実施形態によるガラスは、商品のための瓶または容器として使用され得る。例えば、香水、コロン、リキュール、医薬品、およびエレクトロニクスは、頻繁に、偽造されるため、本明細書において開示される実施形態により、これらの商品の容器を、変色性ガラスで作製することができる。これらの様々な用途に適合するため、ある実施形態によるガラスは、任意の好適なガラス成形法によって、瓶およびガラス板などの物品に成形され得る。例えば、変色性ガラスの瓶は、ガラス成形法、例えば、吹込み成形法、打抜き成形法、打抜きおよび吹込み成形法、および他の好適な成形法など、によって、多くの形状およびサイズに作製することができる。いくつかの実施形態による変色性ガラスは、例えば、米国特許第3,338,696号および同第3,682,609号において開示されるようなフロート法またはフュージョンドロー法などの方法によって、例えば、エレクトロニクスなどに適用することができるガラス板へと成形することができ、なお、当該米国特許は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
いくつかの実施形態において、本明細書において開示されるガラスは、物理的または化学的強化を施すことができる。例えば、当該ガラスは、加熱処理によって焼き戻しすることができ、またはイオン交換によって強化することができる。イオン交換プロセスにおいて、当該ガラスは、アルカリイオンを含有する溶液、例えば、KNOまたはNaNOなど、に晒され得る。当該アルカリイオン含有溶液への暴露の際、ガラス中のより小さいアルカリイオン、例えば、LiおよびNaイオンなど、は、より大きいイオン、例えば、NaおよびKなど、と交換される。このイオン交換は、ガラスマトリックスを補強し、よって、当該ガラスを強化することができる。ある特定の実践形態において、当該強化は、結果として、当該ガラス内におけるある深さに及ぶ少なくとも50MPaの最大圧縮応力を有する圧縮応力領域(本明細書において「圧縮応力層深さ」または「DOL」と呼ばれる)の(典型的には、当該ガラスの1つまたは複数の主要面における)発達を生じる。典型的なDOLのレベルは、厚さにおいて少なくとも15マイクロメートルである。好適なイオン交換法は、米国特許第5,674,790号において開示されており、なお、当該米国特許は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。ガラスの強化に加えて、当該強化プロセスは、当該ガラス組成物を脆くし得、そのため、当該ガラスがいじられた場合に粉々になるであろう。偽造防止システムにおいて、当該ガラスの破砕性は、有益な偽造防止要素である。
実施形態は、単に非制限的で例示的であることが意図される以下の実施例によって、さらに明確になるであろう。
実施例1
プラセオジム含有およびネオジム含有ガラス
砂、酸化アルミニウム、硫酸ナトリウム、硝酸カリウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、酸化亜鉛、硼砂、酸化プラセオジム、および酸化ネオジムによる1kgのバッチを、ある特定の実施例では酸化コバルトと共に、混合することによって、下記の表1および2において開示される組成を有するガラス組成物を調製した。次いで、当該バッチを白金るつぼに装入し、1325℃で5時間溶融させ、次いで、水のバケツに注ぎ入れて、カレットを作製した。次いで、当該カレットを粉砕し、1475℃で6時間再溶融させて、当該ガラスをホモジナイズした。次いで、当該溶融物をスチール製のテーブル上に注ぎ、550℃で2時間アニール処理した後、室温まで冷却した。結果として得られるガラスパテをガラス試料へと切断し、次いで、それを、色決定および色座標測定のために研磨した。特に、当該ガラス試料を、それらの外面を研磨して滑らかにすることにより、色座標測定の際に当該試料の厚さを通過する光の、光学的品質を向上させ、光の散乱を減少させた。本開示の分野における当業者によって理解されるように、研磨の時間および条件は、色決定および色座標測定を行うという目的のために、試料のサイズに基づいて変えた。
表1の実施例1~7(「Ex.1~7」)は、本明細書において開示される実施形態により現れる、プラセオジムおよびネオジムを含むガラスを対象としている。これらの実施例において、プラセオジムのレベルは、0.7モル%から0.9モル%の範囲であり、ネオジムのレベルは、1.1モル%から1.3モル%の範囲であった。さらに、ネオジムに対するプラセオジムの比は、1.222(Ex.1、7)から1.857(Ex.5)の範囲であった。これらの実施例の全ては、メタメリズムを示す多色性ガラスである。特に、それらのそれぞれは、白熱光または日光への暴露においてピンク色を示し、蛍光への暴露において緑色を示し、LED光への暴露において黄色を示す。例えば、Ex.1は、蛍光の下において緑色であり、Nd3+イオン無しでPr3+イオンのみをドープしたガラスとほぼ同じ色である。しかし、日光、白熱光、または全スペクトルの白色光の下でのEx.1のガラスの本当の色はピンク色である。さらに、LED照明、例えば、近代的低エネルギー消費固定具またはLEDフラッシュライトの下では、当該ガラスは黄色に見える。
表1における実施例8~11(「Ex.8~11」)は、プラセオジムおよびネオジムならびに本明細書において開示される実施形態による少なくとも1種のクロモフォア(例えば、Co)を含むガラスを対象としている。表1におけるEx.8~11は、当該Pr濃度が、0.7モル%から0.8モル%であり、当該Nd濃度が、1.2モル%から1.3モル%であり、当該Co濃度が、0.0029モル%から0.0133モル%の範囲であっても、メタメリズムは表れ、試料は、それぞれ、白熱光または全スペクトル白色光の下において、青紫色、青色、青色もしくは赤紫色に見え、蛍光の下において、エメラルド色、ティール色、緑がかった青色もしくは緑色に見える。したがって、CoOを、0.015モル%未満の濃度レベルに(あるいは、Coを0.01モル%未満の濃度レベルに)維持することで、これらのプラセオジムおよびネオジム含有ガラスが、クロモフォアをドープされた後もメタメリズムを維持することが確保される。
表2は、試料の背後に位置された白色の裏当て基板を備えるX-Rite Color i7TM Benchtop Spectrophotometerにおいて、反射モードにより試料(下記において提供される厚さを有する40×40mm正方形の試験片)の厚さを通して測定した場合の、Ex.1における、標準的照明条件の関数としての、L*、a*、b*空間における対応する色座標を示している。D65は自然照明であり、F-02は蛍光であり、A-10は白熱光に対応する。報告される色差(CD)データは、式(1)を使用して得た。全スペクトル白色光と蛍光光源との間には、色座標におけるかなりのシフトが存在する。とりわけ、F02対A10(すなわち、表2に示される「CD(F02-A10)」)系列は、このガラスの場合、17.53の最も大きな色差(CD)を示している。
Figure 0007142576000002
Figure 0007142576000003
実施例2
マルチ蛍光ガラス
砂、酸化アルミニウム、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、硝酸カリウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、酸化亜鉛、および硼砂による1kgのバッチを、酸化ユウロピウム、酸化テルビウム、酸化セリウム、および/または酸化ランタンと共に混合し、それを白金るつぼに装入して、1475℃で6時間かけて溶融させることによって、表3において開示される組成物を有するガラス組成物を調製した。当該溶融物をスチール製のテーブル上に注ぎ、次いで、530℃で2時間アニール処理した後、室温まで冷却した。結果として得られるガラスパテをガラス試料へと切断し、次いで、それを、色決定のために研磨した。特に、当該ガラス試料を、それらの外面を滑らかにするために研磨し、その結果、光学的品質が向上した。本開示の分野における当業者によって理解されるように、研磨の時間および条件は、色決定を行うという目的のために、試料のサイズに基づいて変えた。
特に、表3の実施例12~18は、プラセオジムおよびネオジムの不在下での、本明細書において開示される実施形態による複数の蛍光性イオンを含むガラスを対象としている。そのため、それらは、ある特定の紫外線波長(例えば、365nmおよび405nmの紫外線光)に晒されない限り、透明である。例えば、Ex.15ガラスは、Eu3+およびTb3+イオンの両方を含有し、365nmで励起された場合、そのEu3+およびTb3+イオンの両方の発光により黄色の光を放つ。しかしながら、同じガラスが405nmで励起された場合、当該405nmの光は、赤色を発光するEu3+イオンのみを励起するため、当該ガラスは赤色の光を放つ。さらに、同じガラスが488nmで励起された場合、当該波長は、優先的に、緑色を発光するTb3+イオンを励起するため、当該ガラスは緑色の光を放つ。
同じまたは同様の濃度の蛍光性ドーパントを伴う本開示におけるプラセオジムおよびネオジム含有ガラスの他の実施形態は、図3の実施例に示されるように、メタメリズムを実証することができるということも理解されるべきである。さらに、そのようなプラセオジムおよびネオジム含有ガラスは、特定の波長(例えば、365nmおよび405nmの光)の紫外(UV)光による励起の際に、表3の実施例と同じ蛍光色を示すことができる。表4は、表3において提供されるガラス組成物のうちの1つに対して、対応する色座標を示している。
Figure 0007142576000004
Figure 0007142576000005
上記において説明されるように、実施形態において、着色剤、クロモフォア、および蛍光性イオンは、それらのそれぞれの成分の酸化物としてガラス中に存在し得る。したがって、上記の着色剤、クロモフォア、および蛍光物質の酸化物について言及する場合、当該着色剤、クロモフォア、および蛍光物質は、酸化物以外の化合物として存在し得ることは理解されるべきである。
権利請求される主題の趣旨および範囲から逸脱することなく、本明細書において説明される実施形態に対して様々な変更および変形を為すことができることは、当業者に明らかであろう。例えば、本開示の変色性の多色性ガラス組成物は、他の変色性ガラス、例えば、2013年11月19日に出願された米国特許仮出願第61/905,958号の恩典を権利主張する、2015年5月28日に公開された国際公開第2015/077136号(「WO ’136参考文献」)に含まれるガラスなど、と、様々な形態において組み合わせることができ、なお、当該文献の両方は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。例示的一形態において、偽造防止機能またはスキームでの使用のために、本開示のPrおよびNdを含有するピンク色~緑色のガラスと、WO’136参考文献によるホルミウムを含有する緑色~ピンク色のガラスとを含む交互のガラス層による複合材料構造を形成することができる。そのため、本明細書は、本明細書において説明される様々な実施形態の変更および変形を網羅するが、ただし、そのような変更および変形は、添付の請求項およびそれらの等価物の範囲内であることが意図される。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
Prと、
Nd
を含み、
(Pr+Nd)が、0.2モル%を超え、Prに対するNdの比が、1を超えかつ1.9未満であり、
さらに、CoOが存在する場合、当該CoOは0.01モル%未満であり、Feが存在する場合、当該Feは0.004モル%未満である、
ガラス。
実施形態2
Nbが存在する場合、当該Nbは0.5モル%未満である、実施形態1に記載のガラス。
実施形態3
Ceが存在する場合、当該Ceは1モル%未満である、実施形態1および2に記載のガラス。
実施形態4
Prに対するNdの比が、1.1を超えかつ1.5未満である、実施形態1~3のいずれか一項に記載のガラス。
実施形態5
Erが存在する場合、当該Erは1モル%未満である、実施形態1~4のいずれか一項に記載のガラス。
実施形態6
上記Prが、約0.7モル%から約3.0モル%の範囲であり、上記Ndが、約1.0モル%から約4モル%の範囲である、実施形態1~5のいずれか一項に記載のガラス。
実施形態7
さらに、
Yb、Cu、Sn、Mn、Ag、Sb、Ce、Sm、Eu、Tb、Dy、Tmの酸化物、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される1種または複数種の蛍光性イオン
を含み、
蛍光性イオンの総濃度が、約0.01モル%以上かつ約5.0モル%以下である、
実施形態1~6のいずれか一項に記載のガラス。
実施形態8
さらに、
、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、CuO、NiO、Nb、CeO、Ho、およびErからなる群より選択される1種または複数種のクロモフォア
を含み、
、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、CuO、NiO、Nb、CeO、Ho、およびErのクロモフォアの合計が、0.1モル%未満である、
実施形態1~7のいずれか一項に記載のガラス。
実施形態9
お互いに異なる、白熱光源への暴露の際の第一色と、蛍光光源への暴露の際の第二色とによって特徴付けられる、実施形態1~8のいずれか一項に記載のガラス。
実施形態10
上記第一色が、実質的にピンク色であり、上記第二色が、実質的に緑色である、実施形態9に記載のガラス。
実施形態11
さらに、D65-10照明条件およびF02-10照明条件に晒された場合の少なくとも3.0の色差(CD)によっても特徴付けられる、実施形態1~10のいずれか一項に記載のガラス。
実施形態12
Prと、
Nd
を含み、
(Pr+Nd)が、0.2モル%を超え、Prに対するNdの比が、0.5を超えかつ3未満であり、
さらに、V、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、CuO、NiO、Nb、CeO、Ho、およびErのクロモフォアのいずれかが存在する場合、これらのクロモフォアの合計が、0.1モル%未満である、
ガラス。
実施形態13
Prに対するNdの比が、0.75を超えかつ2.0未満である、実施形態12に記載のガラス。
実施形態14
CoOが存在する場合、当該CoOは0.01モル%未満である、実施形態12および13に記載のガラス。
実施形態15
Mnが存在する場合、当該Mnは0.04モル%未満である、実施形態12~14のいずれか一項に記載のガラス。
実施形態16
さらに、
、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、CuO、NiO、Nb、CeO、Ho、およびErからなる群より選択される1種または複数種のクロモフォア
を含む、実施形態12~15のいずれか一項に記載のガラス。
実施形態17
さらに、
Yb、Cu、Sn、Mn、Ag、Sb、Ce、Sm、Eu、Tb、Dy、Tmの酸化物、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される1種または複数種の蛍光性イオン
を含み、
蛍光性イオンの総濃度が、約0.01モル%以上かつ約5.0モル%以下である、
実施形態12~16のいずれか一項に記載のガラス。
実施形態18
、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、CuO、NiO、Nb、CeO、Ho、およびErのクロモフォアのいずれかが存在する場合、これらのクロモフォアの合計が、0.05モル%未満である、実施形態12~17のいずれか一項に記載のガラス。
実施形態19
お互いに異なる、白熱光源への暴露の際の第一色と、蛍光光源への暴露の際の第二色とによって特徴付けられる、実施形態12~18のいずれか一項に記載のガラス。
実施形態20
上記第一色が、実質的にピンク色であり、上記第二色が、実質的に緑色である、実施形態19に記載のガラス。
実施形態21
さらに、D65-10照明条件およびF02-10照明条件に晒された場合の少なくとも3.0の色差(CD)によっても特徴付けられる、実施形態12~20のいずれか一項に記載のガラス。
実施形態22
Prと、
Nd
を含み、
(Pr+Nd)が、0.2モル%を超え、Prに対するNdの比が、0.9以上かつ2.0以下であり、
さらに、Ceが存在する場合、当該Ceは1モル%未満であり、Feが存在する場合、当該Feは0.4モル%未満であり、Mnが存在する場合、当該Mnは、0.04モル%未満であり、Erが存在する場合、当該Erは、1モル%未満であり、ならびにNbが存在する場合、当該Nbは0.5モル%未満である、
ガラス。
実施形態23
70モル%を超えるSiOと、
Prと、
Nd
を含み、
(Pr+Nd)が、0.2モル%を超え、Prに対するNdの比が、0.5を超えかつ3未満であり、
さらに、Fe、CeO、およびTiOのいずれかが存在する場合、それらの合計は1モル%未満である、
ガラス。
実施形態24
Mn、Fe、NiO、およびCeOのいずれかが存在する場合、それらの合計は2モル%未満である、実施形態23に記載のガラス。
実施形態25
第一ガラス組成物を有する第一多色性部分であって、当該第一ガラス組成物が、
Prと、
Nd
を含み、
(Pr+Nd)が、0.2モル%を超え、Prに対するNdの比が、0.5を超えかつ3未満であり、
さらに、V、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、CuO、NiO、Nb、CeO、Ho、およびErのクロモフォアのいずれかが存在する場合、これらのクロモフォアの合計が、0.1モル%未満である、
第一多色性部分と、
当該第一ガラス組成物とは異なる組成物を含む第二ガラス組成物を有する第二多色性部分と
を含む、ガラス物品。
実施形態26
上記第一および第二多色性部分が、それらの晒される光源を第一光源から第二光源へと変えた際に現れるまたは消えるパターンを当該物品に生じさせる、実施形態25に記載のガラス。
実施形態27
実施形態1、12、22、および23のいずれか1つに記載のガラスを含む基板であって、さらに、少なくとも50MPaの最大圧縮応力と、厚さにおける少なくとも15マイクロメートルの圧縮応力層深さ(DOL)とを有する圧縮応力領域を含む、基板
を含むガラス物品。
実施形態28
実施形態1、12、22、および23のいずれか1つに記載のガラスを含む容器であって、少なくとも1種の液体または固体媒体を収容するように構成される、容器
を含むガラス物品。
実施形態29
上記容器が、香水瓶、コロン瓶、医薬品用の瓶、および電子デバイスのケースからなる群から構成される、実施形態28に記載のガラス。
実施形態30
さらに、偽造防止システム用に構成される、実施形態28に記載のガラス。

Claims (9)

  1. 70モル%を超えるSiOと、
    Prと、
    Nd
    を含み、
    (Pr+Nd)が、1.6モル%を超え、Prに対するNdの比が、1を超えかつ1.9未満であり、
    さらに、CoOが存在する場合、該CoOは0.01モル%未満であり、Feが存在する場合、該Feは0.004モル%未満であり、
    、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、CuO、NiO、Nb、CeO、Ho、およびErからなる群より選択される1種または複数種のクロモフォア
    を含み、
    、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、CuO、NiO、Nb、CeO、Ho、およびErのクロモフォアの合計が、0.1モル%未満である、
    ガラス。
  2. Nbが存在する場合、該Nbは0.5モル%未満であり、Ceが存在する場合、該Ceは1モル%未満であり、Erが存在する場合、Erは1モル%未満である、請求項1に記載のガラス。
  3. Prに対するNdの比が、1.1を超えかつ1.5未満である、請求項1または2に記載のガラス。
  4. 前記Prが、0.7モル%から3.0モル%の範囲であり、前記Ndが、1.0モル%から4モル%の範囲である、請求項1~3のいずれか一項に記載のガラス。
  5. さらに、
    Yb、Cu、Sn、Mn、Ag、Sb、Ce、Sm、Eu、Tb、Dy、Tmの酸化物、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される1種または複数種の蛍光性イオン
    を含み、
    蛍光性イオンの総濃度が、0.01モル%以上かつ5.0モル%以下である、
    請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス。
  6. 70モル%を超えるSiOと、
    0.7モル%から3モル%の範囲のPrと、
    1.0モル%から4モル%の範囲のNdを含み、
    Prに対するNdの比が、1.1を超えかつ1.5未満であり、
    さらに、CoOが存在する場合、該CoOは0.01モル%未満であり、Feが存在する場合、該Feは0.004モル%未満であり、
    、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、CuO、NiO、Nb、CeO、Ho、およびErからなる群より選択される1種または複数種のクロモフォア
    を含み、
    、Cr、MnO、Mn、Fe、CoO、Co、CuO、NiO、Nb、CeO、Ho、およびErのクロモフォアの合計が、0.1モル%未満である、
    ガラス。
  7. お互いに異なる、白熱光源への暴露の際の第一色と、蛍光光源への暴露の際の第二色とによって特徴付けられ、
    さらに、D65-10照明条件およびF02-10照明条件に晒された場合の少なくとも3.0の色差(CD)によっても特徴付けられる、
    請求項1~6のいずれか一項に記載のガラス。
  8. Mn、Fe、NiO、およびCeOのいずれかが存在する場合、それらの合計は2モル%未満である、請求項に記載のガラス。
  9. 請求項1~8のいずれか一項に記載のガラスを含む基板であって、さらに、少なくとも50MPaの最大圧縮応力と、厚さにおける少なくとも15マイクロメートルの圧縮応力層深さ(DOL)とを有する圧縮応力領域を含む、基板
    を含むガラス物品。
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