JP7141961B2 - 複合樹脂粒子、発泡性粒子、発泡粒子、発泡成形体及び緩衝材 - Google Patents

複合樹脂粒子、発泡性粒子、発泡粒子、発泡成形体及び緩衝材 Download PDF

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Description

本発明は、複合樹脂粒子、発泡性粒子、発泡粒子、発泡成形体及び緩衝材に関する。具体的には、本発明は、機械強度に優れた発泡成形体、及び長期間発泡成形可能な発泡粒子を与え得る複合樹脂粒子、その複合樹脂粒子に由来する発泡性粒子、発泡粒子、発泡成形体及び緩衝材に関する。
従来、樹脂成分としてポリスチレン系樹脂を含む発泡成形体が、成形加工性、断熱性、耐衝撃性、緩衝性等の優れた物性を有するため、包装用緩衝材、自動車用構造部材、建築用部材等として幅広く使用されている。
緩衝材の用途では、発泡成形体にはより高い耐衝撃性が特に求められるようになっている。そのため、このような特性を満たすものとして、樹脂成分としてポリスチレン系樹脂及びポリオレフィン系樹脂を含む発泡成形体が提案されている(特開2015-189911号公報:特許文献1)。
特許文献1には、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂粒子に由来する直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂100質量部と、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂粒子にスチレン系単量体を含浸重合させて得られたポリスチレン系樹脂100~500質量部とからなる樹脂分を含む複合樹脂粒子が記載されている。この直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂粒子は、直鎖状低密度ポリエチレンとエチレン共重合体との混合樹脂を含み、直鎖状低密度ポリエチレンが、115~130℃の軟化温度を有し、エチレン共重合体が、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとエチレンとの共重合体であり、(メタ)アクリル酸アルキルエステル由来成分を1~20質量%含み、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルから選択されるとされている。
特開2015-189911号公報
ポリオレフィン系樹脂は、ポリスチレン系樹脂に比べて、発泡剤の保持性に劣ることが知られている。ポリオレフィン系樹脂を含む複合樹脂粒子は、ポリスチレン樹脂粒子に比べて、発泡剤の保持期間が短いため、その複合樹脂粒子に由来する発泡粒子は、発泡成形可能な期間が短いという課題があった。特許文献1にはこの課題の示唆がなく、生産性向上の観点から、発泡成形可能な期間が長い発泡粒子を与え得る複合樹脂粒子を提供することが望まれていた。
また、近年、発泡成形体の機械強度の更なる向上が求められている。特許文献1においても一定の向上は実現できているが、より向上した機械強度を与え得る複合樹脂粒子を提供することが望まれていた。
本発明者は、鋭意検討の結果、特定の範囲の密度を有するポリエチレン系樹脂と、特定の構造を有するエチレン共重合体と、ポリスチレン系樹脂とが特定の分散状態で粒子の表面に存在する複合樹脂粒子が、機械強度に優れた発泡成形体、及び長期間発泡成形可能な発泡粒子を与え得る複合樹脂粒子を提供できることを見出し、本発明を行うに至った。
かくして本発明によれば、ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体とポリスチレン系樹脂とを、ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体との合計量/ポリスチレン系樹脂=5/95~35/65の質量比で含む発泡用の複合樹脂粒子であって、
前記複合樹脂粒子が、その表面をATR法により赤外分光分析することで得られる赤外線吸収スペクトルから2850cm-1の吸光度(D2850)及び698cm-1の吸光度(D698)を算出した場合、0.5~2.5の範囲の表面吸光度比(D698/D2850)を示し、
前記ポリエチレン系樹脂が、930~960kg/mの密度を有し、
前記エチレン共重合体が、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとエチレンとの共重合体であり、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル由来成分を1~20質量%含み、
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルが、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルから選択されることを特徴とする複合樹脂粒子が提供される。
また、本発明によれば、上記複合樹脂粒子と、発泡剤とを含む発泡性粒子が提供される。
更に、本発明によれば、複数の気泡と、それを区画する気泡壁とから構成される発泡粒子であり、
前記発泡粒子が、ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体とポリスチレン系樹脂とを、ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体との合計量/ポリスチレン系樹脂=5/95~35/65の質量比で含み、
前記発泡粒子が、その表面をATR法により赤外分光分析することで得られる赤外線吸収スペクトルから2850cm-1の吸光度(D2850)及び698cm-1の吸光度(D698)を算出した場合、0.5~2.5の範囲の表面吸光度比(D698/D2850)を示し、
前記ポリエチレン系樹脂が、930~960kg/mの密度を有し、
前記エチレン共重合体が、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとエチレンとの共重合体であり、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル由来成分を1~20質量%含み、
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルが、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルから選択されることを特徴とする発泡粒子が提供される。
また、本発明によれば、上記発泡粒子を発泡成形させて得られた発泡成形体が提供される。
更に、本発明によれば、上記発泡成形体から構成される緩衝材が提供される。
本発明によれば、機械強度に優れた発泡成形体、及び長期間発泡成形可能な発泡粒子を与え得る複合樹脂粒子を提供できる。
以下のいずれかの場合、より機械強度に優れた発泡成形体、及びより長期間発泡成形可能な発泡粒子を与え得る複合樹脂粒子を提供できる。
(1)複合樹脂粒子が、ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体とからなる種粒子にスチレン系単量体をシード重合することで得られる。
(2)種粒子が、115~130℃の軟化温度を示す。
(3)ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体とが、77/23~51/49の質量比で含まれる。
(4)表面吸光度比が、1.0~2.0の範囲である。
(5)複合樹脂粒子が、その中心部をATR法により赤外分光分析することで得られる赤外線吸収スペクトルから2850cm-1の吸光度(D2850)及び698cm-1の吸光度(D698)を算出した場合、3.0~30.0の範囲の中心吸光度比(D698/D2850)を示す。
(6)表面吸光度比と中心吸光度比が、0.02~0.65:1の関係を有する。
(7)ポリエチレン系樹脂が、直鎖状低密度ポリエチレンである。
実施例1の種粒子のDSC曲線を示す図である。 実施例1のスチレンの重合時の時間-温度フローチャートである。 比較例1のスチレンの重合時の時間-温度フローチャートである。 中心部の吸光度比の測定法の説明に使用した図である。
(複合樹脂粒子)
複合樹脂粒子は、ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体とポリスチレン系樹脂とを含む。なお、「複合」とは、粒子中にポリエチレン系樹脂とポリスチレン系樹脂とが存在することを意味する。
(1)ポリエチレン系樹脂
ポリエチレン系樹脂は、930~960kg/mの密度を有する。ポリエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)等が挙げられる。低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン及び高密度ポリエチレンの切り分けは、分子構造の観点で、一般的に次のように考えられている。即ち、低密度ポリエチレンは、短鎖分岐と長鎖分岐を有しており、直鎖状低密度ポリエチレンは、直鎖状で点差分岐を有しており、高密度ポリエチレンは、分岐が殆どないと考えられている。低密度ポリエチレン及び直鎖状低密度ポリエチレンは、高密度ポリエチレンよりも、密度が比較的低いが、密度で区別することができないものも市販されている。
ポリエチレン系樹脂の密度が930kg/m未満の場合、成形品の衝撃吸収性が低下することがある。ポリエチレン系樹脂の密度が960kg/mより高い場合、重合工程時に樹脂成分が十分に軟化せず、複合樹脂粒子に由来する発泡性粒子が十分な発泡性を有さないことがある。ポリエチレン系樹脂の密度は935~950kg/mであることが好ましく、935~940kg/mであることがより好ましい。
ポリエチレン系樹脂は、直鎖状低密度ポリエチレンが特に好ましい。直鎖状低密度ポリエチレンの中でも935~950kg/mの密度を取り得る直鎖状低密度ポリエチレンを用いることが更に好ましい。直鎖状低密度ポリエチレンには、市販品を使用できる。例えば、SP4020(プライムポリマー社製)、ニポロンZ ZF260(東ソー社製)、ニポロンL M50(東ソー社製)等が挙げられる。なお、密度935~950kg/mである、ノバテックHD HY540(日本ポリエチレン社製)、品名TOSOH-HMSグレード名10S65B(東ソー社製)等の高密度ポリエチレンも使用できる。直鎖状低密度ポリエチレンは、高密度ポリエチレンよりも、衝撃吸収性を向上することが可能である。
(2)エチレン共重合体
エチレン共重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとエチレンとの共重合体であり、上記ポリエチレン系樹脂を含まない。また、エチレン共重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル由来成分を1~20質量%含む。(メタ)アクリル酸アルキルエステル由来成分の含有量が、1質量%未満の場合、発泡成形性が悪化し十分な成型加工性の向上効果が期待できないことがある。20質量%より多い場合、発泡成形体の強度が低下し十分な衝撃吸収性が付与できないことがある。含有量は、5~15質量%であることが好ましく、8~12質量%であることがより好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルから選択される。これら2種のエステルは、アルキル基の炭素数が3以上のエステルに比べて、複合樹脂粒子に長期間発泡成形可能となる優れた寸法安定性と成形加工性を付与できるという性質を与える。
(3)ポリスチレン系樹脂
ポリスチレン系樹脂としては、スチレン単独重合体、又はスチレン単量体を主成分とし、スチレン単量体と共重合可能な他の単量体成分との共重合体等が挙げられる。ここで、主成分とは、スチレン単量体が全単量体成分100質量部中に50質量部以上、好ましくは60質量部以上、より好ましくは70質量部以上を占めることを意味する。
ポリスチレン系樹脂中に含まれる共重合体成分を与える他の単量体としては、所望の物性に影響を与えない限り、公知の単量体を使用できる。具体的には、環状オレフィン系単量体、ジエン系単量体、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、無水マレイン酸及びメチルスチレンのようなビニル系単量体を挙げることができる。また、これらは1種又は2種以上で使用できる。
(4)ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体とポリスチレン系樹脂との含有割合
複合樹脂粒子は、ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体とポリスチレン系樹脂とを、ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体との合計量/ポリスチレン系樹脂=5/95~35/65の質量比で含む。合計量の質量比が5未満の場合、得られる発泡成形体の機械強度が低下することがある。35より多い場合、得られる発泡粒子の発泡成形可能期間が短くなることがある。質量比は、10/90~30/70であることが好ましく、15/85~25/75であることがより好ましい。
ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体とは、91/9~50/50の質量比で含まれることが好ましい。エチレン共重合体の質量比が9未満の場合、成形加工性が低下することがある。50より大きい場合、発泡成形体の機械強度が低下することがある。質量比は、77/23~51/49であってもよく、75/25~53/47であってもよく、67/33~56/44であってもよい。
(5)吸光度比(D698/D2850)
(a)表面吸光度比(D698/D2850)
複合樹脂粒子の表面は、0.5~2.5の範囲の表面吸光度比(D698/D2850)を示す。D2850及びD698は、ATR法により赤外分光分析することで得られる赤外線吸収スペクトルから算出された2850cm-1の吸光度(D2850)及び698cm-1の吸光度(D698)である。D698は、ポリスチレン系樹脂に含まれるベンゼン環の面外変角振動に由来する吸収スペクトルに対応する吸光度である。一方、D2850は、ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体とに含まれる-C-CH炭化水素のCHの対称変角振動に由来する吸収スペクトルに対応する吸光度である。表面吸光度比が大きい場合、ポリスチレン系樹脂成分が多いことを意味し、表面吸光度比が小さい場合、ポリスチレン系樹脂成分が少ないことを意味する。表面吸光度比が0.5未満の場合、得られる発泡粒子の発泡成形可能期間が短くなることがある。2.5より大きい場合、得られる発泡成形体の機械強度が低下することがある。表面吸光度比は、0.5~2.2であることが好ましく、0.5~2.0であることがより好ましく、1.0~2.0であることが更に好ましい。
(b)中心吸光度比(D698/D2850)
複合樹脂粒子の中心部は、3.0~30.0の範囲の中心吸光度比(D698/D2850)を示す。中心吸光度比が3.0未満の場合、発泡性が低下したり、発泡粒子のガス保持性が低下し発泡成形可能期間が短くなることがある。30.0より大きい場合、成形品の耐衝撃性が低下することがある。中心吸光度比は、3.5~30.0であることが好ましく、4.0~30.0であることがより好ましい。
表面吸光度比と中心吸光度比は、0.02~0.65:1の関係を有することが好ましい。この範囲であれば、機械強度により優れた発泡成形体、及びより長期間発泡成形可能な発泡粒子を与え得る複合樹脂粒子を提供できる。中心吸光度比1に対して表面吸光度比が0.02未満の場合、複合樹脂粒子表面に占めるポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体との合計量が多くなりすぎ、得られる発泡成形体の機械強度が低下することがある。中心吸光度比1に対して表面吸光度比が0.65より大きい場合、複合樹脂粒子表面に占めるポリスチレン系樹脂量が多くなりすぎ、得られる発泡粒子の発泡成形可能期間が短くなることがある。
表面吸光度比と中心吸光度比は、0.02~0.50:1の関係を有することがより好ましく、0.02~0.45:1の関係を有することが更に好ましい。
(6)他の成分
他の成分としては、ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体とポリスチレン系樹脂以外の樹脂(例えば、ポリプロピレン系樹脂、アクリル系樹脂)や、気泡調整剤、被覆剤、光安定剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、消泡剤、熱安定剤、難燃剤、滑剤及び帯電防止剤を挙げることができる。
発泡粒子に帯電防止剤を添加する場合、発泡粒子1gあたりの水蒸気吸着量は0.50cm/g以上であることが帯電防止剤の定着性の観点から好ましい。水蒸気吸着量が0.50cm/g未満の場合には、発泡粒子の帯電防止剤の定着性が不十分になることがある。その結果、例えば成形時に帯電防止剤が流出し易くなり、成形体の帯電防止性能が不十分になることがある。発泡粒子の帯電防止剤の定着性を向上させるという観点から、発泡粒子の水蒸気吸着量は0.70cm/g以上がより好ましく、0.80cm/g以上が更に好ましい。また、発泡粒子の水蒸気吸着量は概ね4.0cm/g以下であることが好ましい。
(7)形状
複合樹脂粒子の形状は球状~略球状であることが好ましい。その平均粒子径は0.71~2.5mmが好ましく、0.85~1.6mmがより好ましい。
また、複合樹脂粒子のL/Dは、0.70以上であることが好ましい。上限は真球の1である。なお、Lは複合樹脂粒子の最大長さL1(長径)を、Dは最大長さL1を測定するにあたって、特定された複合樹脂粒子の表面の二点を結ぶ直線を想定し、この直線に対して直交する方向における、複合樹脂粒子の最大長さL2(短径)を意味する。L/Dは、0.85以上であることがより好ましい。
(複合樹脂粒子の製造方法)
複合樹脂粒子の製造方法としては、上で説明した複合樹脂粒子を得ることができさえすれば、特に限定されない。一例として、以下の製造方法により複合樹脂粒子を得ることができる。
即ち、ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体とを含む種粒子に含浸させたスチレン系単量体を重合することにより複合樹脂粒子を得ることができる。この方法は、所謂、シード重合法である。シード重合法によれば、ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体とが粒子表面に偏在した複合樹脂粒子を得ることができる。
より具体的な複合樹脂粒子の製造方法の一例を下記する。
まず、水性懸濁液中に、ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体とを含む種粒子と、スチレン系単量体と、重合開始剤とを分散させる。なお、スチレン系単量体と重合開始剤とを予め混合して用いてもよい。
種粒子は、公知の方法により得ることができる。例えば、ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体とを、必要に応じて添加剤(例えば、無機核剤)と共に、押出機中で溶融混練して押出すことでストランドを得、得られたストランドを、空気中でカット、水中でカット、又は加熱しつつカットすることで、造粒する方法が挙げられる。
また前記種粒子は、115~135℃の軟化温度を有していることが好ましい。種粒子の軟化温度が115℃未満の場合、十分な加熱寸法安定性を有さないことがある。種粒子の軟化温度が135℃より高い場合、発泡成形性が悪く、生産性が悪化することがある。種粒子の軟化温度は118~130℃であることがより好ましく、120~128℃であることが更に好ましい。
重合開始剤としては、一般にスチレン系単量体の懸濁重合用の開始剤として用いられているものが使用できる。例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ-t-ブチルパーオキシヘキサン、t-ブチルパーオキシ-3,5,5-トリメチルヘキサノエート、t-ブチル-パーオキシ-2-エチルヘキシルカーボネート等の有機過酸化物である。これらの重合開始剤は1種又は2種以上を使用できる。
水性懸濁液を構成する水性媒体としては、水、水と水溶性溶媒(例えば、低級アルコール)との混合媒体が挙げられる。
重合開始剤の使用量は、スチレン系単量体100質量部に対して、0.1~0.9質量部が好ましく、0.2~0.5質量部がより好ましい。重合開始剤の使用量が0.1質量部未満ではスチレン系単量体の重合に時間がかかり過ぎることがある。重合開始剤の使用量が0.9質量部を超えると、ポリスチレン系樹脂の分子量が低くなることがある。
水性懸濁液には、必要に応じて分散剤を添加してもよい。分散剤としては、特に限定されず、公知のものをいずれも使用できる。具体的には、リン酸カルシウム、ピロリン酸マグネシウム、ピロリン酸ナトリウム、酸化マグネシウム等の難溶性無機物が挙げられる。更に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムのような界面活性剤を使用してもよい。
次に、得られた分散液をスチレン系単量体が実質的に重合しない温度に加熱してスチレン系単量体を種粒子に含浸させる。種粒子内部にスチレン系単量体を含浸させる時間は、30分~2時間が適当である。十分に含浸させる前に重合が進行するとポリスチレン系樹脂の重合体粉末を生成してしまうことがある。単量体が実質的に重合しない温度は、高い方が含浸速度を速めるには有利であるが、重合開始剤の分解温度を考慮して決定する必要がある。
次いで、スチレン系単量体の重合を行う。重合は、特に限定されないが、115~140℃で、1.5~5時間行うことが好ましい。重合は、通常、加圧可能な密閉容器中で行われる。なお、スチレン系単量体の含浸と重合とを複数回に分けて行ってもよい。複数回に分けることで、スチレン系樹脂の重合体粉末の発生を極力少なくできる。また、重合開始剤の分解温度を考慮して、ポリスチレン系単量体を種粒子に含浸させてからではなく、スチレン系単量体を含浸させながら重合を行ってもよい。
上記方法により複合樹脂粒子を得ることができる。
好ましい複合樹脂粒子の製造方法としては、スチレン系単量体の含浸と重合とを2回に分け、1回目の含浸時において、スチレン系単量体の投入後、重合前に、特定の温度でスチレン系単量体を種粒子に吸収させる工程を含む方法が挙げられる。この好ましい製造方法に使用される種粒子は、種粒子のDSC曲線に少なくとも2つ以上の融解ピーク温度(高温側をT1、低温側をT2)を有するものが好ましい。特定の温度範囲は、T1とT2の温度範囲内である。また、この好ましい製造方法に使用される種粒子は、種粒子のDSC曲線に少なくとも2つ以上の融解ピーク温度(高温側をT1、低温側をT2)を有し、TMA曲線で規定される軟化温度T3を有するものである。特定の温度範囲は、T3とT2の温度範囲内であってもよい。特定の温度でスチレン系単量体を種粒子に吸収させる工程は、更に好ましくは使用される種粒子のTMA曲線で規定される軟化温度T3以上の温度であり、かつ使用する重合開始剤の10時間半減期温度T10℃~T10+5℃の温度範囲内で行うことが好ましく、またスチレン系単量体を種粒子に吸収させる工程は、使用される重合開始剤の分解率が10%~20%に達する時間行うことが好ましい。加えて、特定の温度でスチレン系単量体を種粒子に吸収させた場合、1回目の重合温度は、T2~T2+15℃の範囲内であることが好ましい。
加えて、2回目の重合工程において、スチレン系単量体は、種粒子100質量部に対して1.5質量部/分以下の速度で投入しつつ重合を行うことが好ましい。
(発泡性粒子)
発泡性粒子は、上記複合樹脂粒子と、発泡剤とを含む。
発泡剤としては揮発性を有する公知の発泡剤を使用できる。例えば、プロパン、n-ブタン(ノルマルブタン)、i-ブタン(イソブタン)、n-ペンタン(ノルマルペンタン)、i-ペンタン(イソペンタン)、n-ヘキサン(ノルマルヘキサン)及びi-ヘキサン(イソヘキサン)の単独又はそれらの混合物が挙げられる。これらの内、より大きな発泡性能を発泡性粒子に導入できる、n-ブタン、i-ブタン、n-ペンタン、i-ペンタンのいずれかが好ましい。発泡剤は単独で用いてもよく2種以上を使用してもよい。
発泡剤の含有量は、複合樹脂粒子100質量部に対して、好ましくは5~20質量部、より好ましくは8~17質量部である。発泡剤の含有量が5質量部より少ない場合、発泡剤量が不足し、発泡性粒子は十分な発泡性を有さないことがある。他方、発泡剤の含有量が20質量部より多い場合、発泡剤量が過剰となり、この場合も、発泡性粒子は十分な発泡性を有さないことがある。
発泡性粒子の形状は球状~略球状であることが好ましい。その平均粒子径は0.71~2.5mmが好ましく、0.85~1.6mmがより好ましい。
発泡性粒子は、重合中若しくは重合終了後の複合樹脂粒子に発泡剤を含浸することで得ることができる。含浸は、それ自体公知の方法により行うことができる。例えば、重合中での含浸は、重合反応を密閉式の容器中で行い、容器中に発泡剤を圧入することにより行うことができる。重合終了後の含浸は、密閉式の容器中で、発泡剤を圧入することにより行われる。
(発泡粒子)
発泡粒子(予備発泡粒子とも称する)は、複数の気泡と、それを区画する気泡壁とから構成される。発泡粒子は、上記複合樹脂粒子と同様、
(i)ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体とポリスチレン系樹脂とを、ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体の合計量/ポリスチレン系樹脂=5/95~35/65の質量比で含む。
(ii)その表面をATR法により赤外分光分析することで得られる赤外線吸収スペクトルから2850cm-1の吸光度(D2850)及び698cm-1の吸光度(D698)を算出した場合、0.5~2.5の範囲の表面吸光度比(D698/D2850)を示す。
(iii)ポリエチレン系樹脂が、930~960kg/mの密度を有する。
(iv)エチレン共重合体が、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとエチレンとの共重合体であり、(メタ)アクリル酸アルキルエステル由来成分を1~20質量%含み、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルから選択される。
のいずれかの構成を有し得る。
また、発泡粒子は、上記発泡性粒子を発泡(予備発泡とも称する)させて得られた粒子である。
発泡粒子は、好ましくは20~100kg/m、より好ましくは25~100kg/mの嵩密度を有する。嵩密度が20kg/mより低いと、得られる発泡成形体の機械特性が低下することがある。一方、嵩密度が100kg/mより高いと、得られる発泡成形体の質量が増加することがある。
発泡粒子の形状は球状~略球状であることが好ましい。その平均粒子径は、1.0~9.0mmであることが好ましく、2.0~6.4mmであることがより好ましい。
発泡粒子は、発泡性粒子を、公知の方法で所定の嵩密度に発泡させることで得ることができる。発泡は、好ましくは0.05~0.20MPa(ゲージ圧)、より好ましくは0.06~0.15MPaの加熱蒸気を使用して発泡性粒子を発泡させることにより得ることができる。
(発泡成形体)
発泡成形体は、上記発泡粒子を発泡成形させて得られ、発泡粒子の融着体から構成された発泡体である。発泡成形体は、上記複合樹脂粒子を原料として使用するため、優れた機械特性を有する。
発泡成形体の密度は、20~100kg/mであることが好ましく、25~100kg/mであることがより好ましい。
発泡成形体は、発泡粒子を発泡成形機の金型内に充填し、再度加熱して発泡粒子を発泡させながら、発泡粒子同士を熱融着させることで得ることができる。加熱用の媒体は水蒸気が好適に使用できる。
各製造工程における工程温度、工程圧力及び工程時間のようなその他の製造条件は、使用する製造設備、原料等に従って適宜設定される。
発泡成形体は、各種緩衝材に使用できる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(ポリエチレン系樹脂及びエチレン共重合体のMFR)
メルトマスフローレイト(MFR)は、東洋精機製作所社製のセミオートメルトインデクサー2Aを用い、JIS K 7210:1999「プラスチック―熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の試験方法」B法記載のb)ピストンが所定の距離を移動する時間を測定する方法により測定した。測定条件は、試料3~8g、予熱270秒、ロードホールド30秒、試験温度190℃、試験荷重21.18N、ピストン移動距離(インターバル)25mmとした。試料の試験回数は3回とし、その平均をメルトマスフローレイト(g/10分)の値とした。
(種粒子の融解ピーク温度)
融点は、JIS K7122:1987「プラスチックの転移熱測定方法」に記載の方法により測定した。
すなわち、示差走査熱量計装置DSC6220型(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製)を用い、アルミニウム製測定容器の底にすきまのないよう試料を約6mg充てんした。次いで、窒素ガス流量20mL/分のもと、30℃から-40℃まで降温した後10分間保持し、-40℃から220℃まで昇温(1st Heating)、10分間保持後220℃から-40℃まで降温(Cooling)、10分間保持後-40℃から220℃まで昇温(2nd Heating)した時のDSC曲線を得た。なお、全ての昇温・降温は速度10℃/分で行い、基準物質としてアルミナを用いた。
装置付属の解析ソフトを用いて、2nd Heating過程にみられる融解ピークのトップの温度を読みとった値を融点とした。融解ピークが2つ以上ある場合、最も深いピークとその次に深いピークとを選択し、低い温度側のピークを融解ピーク温度T1(℃)、高い温度側のピークを融解ピーク温度T2(℃)とした。
(種粒子の軟化温度)
JIS K7196:1991「熱可塑性プラスチックフィルム及びシートの熱機械分析による軟化温度試験方法」に記載の方法に準拠し測定した。
すなわち、試料を180℃で5分間熱プレスして、厚み1mm、直径10mmの円盤プレート状試験片を作製した。熱・応力・歪み測定装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製、商品名「EXSTRAR TMA/SS6100」)を用い、窒素雰囲気下で針入試験モード(針の先端 φ1mm、石英製プローブ)、荷重500mNで、試験片に針を当てて、30℃から昇温速度5℃/分で温度を上げていきTMA曲線を得た。得られたTMA曲線を装置付属の解析ソフトで石英係数設定による補正を行い、TMA曲線の圧子(針)が侵入を始めるよりも低温側に認められる直線部分を高温側に延長し、侵入速度が最大となる部分の接線の低温側への延長との交点を針入温度とし、その針入温度を軟化温度T3(℃)とした。
(複合樹脂粒子の吸光度比(D698/D2850))
(a)表面の吸光度比(D698/D2850)を次の要領で測定した。
なお、赤外吸収スペクトルから得られる各吸光度は、複合樹脂粒子に含まれる各樹脂成分の振動に由来するピークの高さとした。
無作為に選択した10個の粒子について、赤外分光分析ATR測定法により粒子断面分析を行って赤外吸収スペクトルを得た。この分析では、試料表面から数μm(約2μm)までの深さの範囲の赤外吸収スペクトルが得られた。
各赤外吸収スペクトルから個別の吸光度比(D698/D2850)を算出し、それらの相加平均を吸光度比とした。
吸光度D698及びD2850は、Nicolet社から商品名「フーリエ変換赤外分光分析計 MAGNA560」で販売されている測定装置と、ATRアクセサリーとしてSpectra-Tech社製「サンダードーム」を用いて次の条件で測定した。
(1)測定条件
高屈折率結晶種:Ge(ゲルマニウム)
入射角:45°±1°
測定領域:4000cm-1~675cm-1
測定深度の端数依存性:補正せず
反射回数:1回
検出器:DTGS KBr
分解能:4cm-1
積算回数:32回
その他:試料と接触させずに赤外線吸収スペクトルを下記の条件で測定し、測定されたスペクトルをバックグラウンドとした。試料の測定時には、バックグラウンドが測定スペクトルに関与しないように、測定データを処理した。ATR法では、試料と高屈折率結晶の密着度合によって、赤外吸収スペクトルの強度が変化した。そのため、ATRアクセサリーの「サンダードーム」で掛けられる最大荷重を掛けて密着度合をほぼ均一にして測定を行った。
(2)バックグランド測定条件
モード:透過
ピクセルサイズ:6.25μm
測定領域:4000cm-1~650cm-1
検出器:MCT
分解能:8cm-1
スキャン/ピクセル:60回
その他:試料近傍の試料のない部分のフッ化バリウム結晶を測定した赤外吸収スペクトルをバックグランドとして測定スペクトルに関与しない処理を実施した。
以上の条件で得られた赤外線吸収スペクトルについて、次のようにピーク処理をしてそれぞれの吸光度を求めた。
赤外吸収スペクトルから得られる698cm-1での吸光度D698は、ポリスチレン系樹脂に含まれるベンゼン環の面外変角振動に由来する吸収スペクトルに対応する吸光度とした。この吸光度の測定では、698cm-1で他の吸収スペクトルが重なっている場合でもピーク分離を実施しなかった。吸光度D698は、2000cm-1と870cm-1を結ぶ直線をベースラインとして、710cm-1と685cm-1間の最大吸光度とした。
また、赤外吸収スペクトルから得られる2850cm-1での吸光度D2850は、ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体とに含まれる-C-CH炭化水素のCHの対称変角振動に由来する吸収スペクトルに対応する吸光度とした。この吸光度の測定では、2850cm-1で他の吸収スペクトルが重なっている場合でもピーク分離を実施しなかった。吸光度D2850は、3125cm-1と2720cm-1を結ぶ直線をベースラインとして、2875cm-1と2800cm-1間の最大吸光度とした。
吸光度比からポリスチレン系樹脂とポリエチレン系樹脂及びエチレン共重合体との組成割合を求める方法としては、ポリスチレン系樹脂とポリエチレン系樹脂及びエチレン共重合体とを所定の組成割合に均一に混合してなる複数種類の標準試料を作製し、各標準試料についてATR法赤外分光分析により粒子表面分析を行なって赤外線吸収スペクトルを得た。得られた赤外吸収スペクトルのそれぞれから吸光度比を算出した。そして、縦軸に組成割合(標準試料中のポリスチレン系樹脂比率(質量%))を、横軸に吸光度比(D698/D2850)をとることで、検量線を描いた。この検量線に基づいて、本発明の複合樹脂粒子の吸光度比から、本発明の複合樹脂粒子におけるポリスチレン系樹脂とポリエチレン系樹脂及びエチレン共重合体との組成割合を求めた。
なお、前記検量線は、下記の式で近似した。
・D698/D2850≦1.42の場合
Y=21.112X
・1.42<(D698/D2850)<8.24の場合
Y=28.415Ln(X)+20.072
式中、X=(D698/D2850)、Y=ポリスチレン系樹脂量(%)
(b)中心部の吸光度比(D698/D2850)を次の要領で測定した。
(測定試料の作製)
無作為に選択した10個の粒子をエポキシ樹脂台座に固定した。次いで、粒子をウルトラミクロトーム(ライカマイクロシステムズ社製、LEICA ULTRACUT UCT)を用いてダイヤモンドナイフによって、ほぼ中心を通って約10μm厚みにスライスすることで、スライスサンプルを得た。得られたスライスサンプルを2枚のフッ化バリウム結晶(ピュアーオプテックス社製)で挟んだ。これを測定試料とした。
スライスサンプルの画像を、下記測定装置付属のCCDで取り込んだ。画像の取り込みは、ウルトラミクロトームの刃の進行方向をY軸とし、それに対して垂直方向をX軸として行った。スライスサンプル中の粒子は、刃の進行方向に、極僅かに潰れが発生していた。取り込まれる画像のY軸を刃の進行方向に合わせることで、測定される吸光度比がバラツクことを抑制した。
吸光度D698及びD2850は、Perkin Elmer社から商品名「高速IRイメージングシステムSpectrum Spotlight 300」で販売されている装置を用いた。この装置を用いて、下記条件にて、スライスサンプルの画像を得た。得られた画像から、各箇所における赤外吸収スペクトルを下記測定条件で得た。
(測定条件)
モード:透過
ピクセルサイズ:6.25μm
測定領域:4000cm-1~650cm-1
検出器:MCT
分解能:8cm-1
スキャン/ピクセル:2回
取り込んだ画像から、図4に示すように、X座標値の最小値と最大値及びY軸のY座標値の最小値と最大値を線で結び、その線の交点を中心点Aとした。画像処理における、中心点のX、Y座標値設定は、中心点Aの±20μmの範囲内におさまるようにした。
次に、画像中に、中心点Aを通り、X軸に平行な直線を引いた。この直線が、粒子(樹脂)が存在する末端の位置(X軸の最大値)と交わる点を点Dとした。点Aと点Dを結ぶ線上の赤外吸収スペクトルをX座標値で12±2μmごとに抽出した。尚、本発明での半径50%部分とは、A点からD点までの距離の50%の部分をいい、±20μmの範囲内におさまるようにした。
抽出した赤外吸収スペクトルから、吸光度D698及びD2850をそれぞれ読み取り、中心部、及び半径50%部分における吸光度比(D698/D2850)を算出した。10個の粒子について算出した個別吸光度比の相加平均を吸光度比とした。
(発泡性粒子、発泡粒子及び発泡成形体の吸光度比(D698/D2850))
発泡性粒子の吸光度比は、複合樹脂粒子と同様に測定した。
発泡粒子の吸光度比は、発泡粒子に以下の処理を施した後、複合樹脂粒子と同様に、測定した。
発泡粒子を120℃のオーブンに6~12時間投入することで、発泡粒子の嵩密度を500kg/m以下まで収縮処理し、吸光度比測定用のサンプルを作製した。
発泡成形体の吸光度比は、発泡成形体に以下の処理を施した後、複合樹脂粒子と同様に、測定した。
発泡成形体を120℃のオーブンに6~12時間投入することで、発泡成形体の密度を500kg/m以下まで収縮処理を行うことで、ポリマー同士が点接着したポーラス形状の成形体を作製した。この得られた成形体から複合樹脂粒子を剥離採取することで吸光度比測定用のサンプルを得た。
(発泡粒子の嵩密度)
発泡粒子の嵩密度は、下記の要領で測定した。まず、発泡粒子をメスシリンダーに500cmの目盛りまで充填した。但し、メスシリンダーを水平方向から目視し、発泡粒子が一粒でも500cmの目盛りに達していれば、充填を終了した。次に、メスシリンダー内に充填した発泡粒子の質量を小数点以下2位の有効数字で秤量し、その質量をW(g)とした。次式により発泡粒子の嵩密度を算出した。
嵩密度(kg/m)=(W/500)×1000
(発泡成形体の密度)
発泡成形体(成形後、50℃で4時間以上乾燥させたもの)から切り出した試験片(例75mm×300mm×35mm)の質量(a)と体積(b)をそれぞれ有効数字3桁以上になるように測定し、式(a)/(b)により発泡成形体の密度(kg/m)を求めた。
(発泡成形体の25%圧縮強度)
圧縮強度は、JIS K7220:2006「硬質発泡プラスチック-圧縮特性の求め方」記載の方法により測定した。すなわち、テンシロン万能試験機UCT-10T(オリエンテック社製)を用いて、50mm×50mm×25mmのサイズの試験体について、圧縮速度10mm/分として25%圧縮時(10mm変位時)の圧縮強度を測定した。
(発泡成形体の落球衝撃値)
JIS K7211:1976「硬質プラスチックの落錘衝撃試験方法通則」に記載の方法に準拠して落球衝撃強度を測定した。
所定の密度の発泡成形体を温度50℃で1日間乾燥した後、この発泡成形体から40mm×215mm×20mm(厚さ)の試験片(6面とも表皮なし)を切り出した。
次いで、支点間の間隔が150mmになるように試験片の両端をクランプで固定し、重さ321gの剛球を所定の高さから試験片の中央部に落下させて、試験片の破壊の有無を観察した。
試験片5個が全数破壊する最低の高さから全数破壊しない最高の高さまで5cm間隔で剛球の落下高さ(試験高さ)を変えて試験して、落球衝撃値(cm)、すなわち50%破壊高さを次の計算式により算出した。
H50=Hi+d[Σ(i・ni)/N±0.5]
式中の記号は次のことを意味する。
H50:50%破壊高さ(cm)
Hi:高さ水準(i)が0のときの試験高さ(cm)であり、試験片が破壊することが予測される高さ
d:試験高さを上下させるときの高さ間隔(cm)
i:Hiのときを0とし,1つずつ増減する高さ水準(i=…-3、-2、-1、0、1、2、3…)
ni:各水準において破壊した(又は破壊しなかった)試験片の数で、いずれか多いほうのデータを使用(同数の場合はどちらを使用してもよい)
N:破壊した(又は破壊しなかった)試験片の総数(N=Σni)で、いずれか多いほうのデータを使用(同数の場合はどちらを使用してもよい)
±0.5:破壊したデータを使用するときは負の数、破壊しなかったデータを使用するときは正の数を採用
得られた落球衝撃値の結果から次の評価基準に基づき、評価した:
良好(◎):60cm以上
可(○):50cm以上60cm未満
不良(×):50cm未満
(発泡成形体の耐金型寸法変化率)
金型の所定部分の寸法を測定し、及び該所定部分に対応する発泡成形体の寸法を測定し、次式(1)により寸法変化率を求めた。測定する発泡成形体は、成形した後に温度23℃、相対湿度50%の環境雰囲気下に21日以上保管してから、同じ環境雰囲気下にて測定した。今回は、縦300mm×横400mm×厚み30mmの発泡成形体の横400mm部分の寸法を測定した。金型寸法は404mmだった。
寸法変化率=(金型寸法-成形体寸法)÷金型寸法×1000…(1)
得られた対金型寸法変化率Dから次の基準により良否を判定した。
D≦5/1000:良好(◎)
D>5/1000:不良(×)
(成形サイクル)
嵩密度29kg/mに予備発泡した発泡粒子を、400mm×300mm×30mmの大きさの成形用金型に入れ、0.09MPaの水蒸気を20秒間導入して加熱し、その後、成形型のキャビティ内の圧力が0.01MPaになるまでの冷却時間を測定し、下記の評価基準基づき、成形サイクルを評価した:
良好(◎):180秒未満
可(○):180秒以上200秒未満
不良(×):200秒以上
(発泡粒ライフ)
嵩密度29kg/mに予備発泡した発泡粒子を、400mm×300mm×30mmの大きさの成形用金型に入れ、0.09MPaの水蒸気を20秒間導入して加熱し、融着率90%以上の密度29kg/mの発泡成形体を作製した。なお、発泡成形体の作製は発泡粒子を予備発泡した日を0日とし、7日目(1週間)、14日目(2週間)、21日目(3週間)、28日目(4週間)、35日目(5週間)、42日目(6週間)、49日目(7週間)、56日目(8週間)にそれぞれ成形を行い、得られた発泡成形体の対金型寸法変化率の測定を行った。対金型寸法変化率の測定結果として0/1000~8/1000である場合を合格とし、7日目~56日目までの間で、最後に対金型寸法変化率を満足した発泡成形体が得られた週(例えば35日目成形体が合格で、42日目成形体が不合格だった場合は発泡粒ライフが5週間とした)を発泡粒ライフとして記録した。
発泡粒ライフ(週間)を以下の基準で評価した。
良好(◎):発泡粒ライフ(週間)が8週間以上:実用上十分な発泡粒ライフを有していた。
可 (○):発泡粒ライフ(週間)が5週間以上~8週間未満:発泡粒ライフは短いが実用上使用は可能
不可(×):発泡粒ライフ(週間)が5週間未満:発泡粒ライフが短すぎるため実用上の使用は困難
(発泡粒子の水蒸気吸着量)
発泡粒子の水蒸気吸着量は、温度25℃での吸着等温線(ただし、設定相対圧:0.005~0.9)の最大相対圧(具体的には0.9)における水蒸気の吸着量とした。なお、相対圧とは飽和蒸気圧に対する測定雰囲気の圧力の比を意味する。また、温度25℃での飽和水蒸気圧は3.169kPaであった。測定は、日本ベル社製の蒸気吸着量測定装置BELSORP-maxを用いて行った。まず、発泡粒子1個あたりの平均粒子径が3~6mmである発泡粒子群を大気圧下、温度60℃で24時間乾燥させた後、発泡粒子群0.10gを装置のサンプルセル内に入れ、相対圧を0.005~0.9に設定し、セル内の発泡粒子について温度25℃における水蒸気の吸着等温線を測定した。次いで、吸着等温線の最大相対圧(すなわち0.9)における発泡粒子群の水蒸気の吸着量から、発泡粒子1gあたりの水蒸気吸着量(cm/g)を求めた。この最大相対圧での吸着量を発泡粒子の水蒸気吸着量とした。なお、測定には、発泡粒子1個あたりの平均質量が1~3mg、平均粒子径が3~5mmである発泡粒子群を用いることとした。また、発泡粒子1個あたりの平均粒子径は次のようにして測定した。まず、温度23℃の水の入ったメスシリンダーを用意し、相対湿度50%、温度23℃、1atmの条件にて2日放置した任意の量の発泡粒子群(発泡粒子群の質量Wα)を上記メスシリンダー内の水中に金網などの道具を使用して沈めた。そして、金網などの道具の体積を考慮し、水位上昇分より読みとられる発泡粒子群の容積Vα(L)を測定し、この容積Vαをメスシリンダーに入れた発泡粒子の個数(N)にて割り算(Vα/N)することにより、発泡粒子1個あたりの平均体積を算出した。そして、得られた平均体積と同じ体積を有する仮想真球の直径を発泡粒子1個あたりの平均粒子径とした。
(実施例1)
密度937kg/m、MFR1.8g/10分の直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂(プライムポリマー社製SP4020:A樹脂)60質量部とエチレン-アクリル酸エチル共重合体(エチレン共重合体、日本ポリエチレン社製、レクスパール品番A1100、MFR0.4g/10分、アクリル酸エチル由来成分含有量10質量%:B樹脂)40質量部とをタンブラーミキサーに投入し、10分間混合した。
次いで、この樹脂混合物を押出機に供給して温度230~250℃で溶融混練し、水中カット方式により造粒して楕円球状(卵状)に切断し、種粒子を得た。なお、この種粒子の平均質量は0.6mgであった。種粒子のDSC曲線を図1に示す。融解ピーク温度T1は98.3℃、T2は125.4℃であった。軟化温度T3は118.3℃であった。
次に、攪拌機付の5リットルのオートクレーブに、ピロリン酸マグネシウム40g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.6gを純水2kgに分散させて分散用媒体を得た。分散用媒体に30℃で種粒子400gを分散させて10分間保持し、次いで60℃に昇温して懸濁液を得た。更に、この懸濁液に、重合開始剤としてジクミルパーオキサイド(10時間半減期温度T10は116.4℃)を0.4g溶解させたスチレン200gを30分かけて滴下した。滴下後、120℃に60分(1℃/分)かけて昇温し、120℃で60分間保持することで、種粒子中にスチレンを含浸させた。含浸後、135℃に15分(1℃/分)かけて昇温し、この温度で2時間重合(第1重合)させた。
次に、115℃に下げた懸濁液中に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3gを純水20gに分散させ10分かけて滴下した後、t-ブチルパーオキシベンゾエート(10時間半減期温度T10は104.3℃)を5g溶解させたスチレン1400gを0.50質量部/秒の速度(種粒子100質量部に対する速度)で滴下した。その後、気泡調整剤としてエチレンビスステアリン酸アミド3gを純水100gに分散させて作製した分散媒体を30分かけて滴下し、滴下後、115℃で1時間保持することで、種粒子中にスチレン及び気泡調整剤を含浸させた。含浸後、140℃に昇温し、この温度で3時間保持して重合(第2重合)させた。この重合の結果、複合樹脂粒子を得ることができた(種粒子とポリスチレンとの質量比20/80)。なお、スチレンの重合時の時間-温度フローチャートを図2に示す。
次いで、30℃以下まで冷却し、オートクレーブから複合樹脂粒子を取り出した。複合樹脂粒子2kgと水2リットル、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2.0gとを、5リットルの攪拌機付オートクレーブに入れた。更に、発泡剤としてブタン(n-ブタン:i-ブタン=7:3)15質量部300g(520mL)をオートクレーブに入れた。この後、70℃に昇温し、4時間攪拌を続けることで発泡性粒子を得ることができた。その後、30℃以下まで冷却して、発泡性粒子をオートクレーブから取り出し、脱水乾燥させた。
次いで、得られた発泡性粒子を嵩密度29kg/mに予備発泡させることで、発泡粒子を得た。得られた発泡粒子を1日間室温(23℃)に放置した後、400mm×300mm×30mmの大きさの成形用金型に入れた。
その後、0.09MPaの水蒸気を20秒間導入して加熱し、次いで、発泡成形体の最高面圧が0.01MPaに低下するまで冷却することで、密度29kg/mの発泡成形体を得た。また、発泡粒子の水蒸気吸着量を測定したところ2.7cm/gであった。
(実施例2)
攪拌機付の5リットルのオートクレーブに、ピロリン酸マグネシウム40g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.6gを純水2kgに分散させて分散用媒体を得た。分散用媒体に30℃で実施例1と同様の種粒子600gを分散させて10分間保持し、次いで60℃に昇温して懸濁液を得た。更に、この懸濁液に、重合開始剤としてジクミルパーオキサイドを0.6g溶解させたスチレン300gを60分かけて滴下した。滴下後、120℃に60分(1℃/分)かけて昇温し、120℃で60分間保持することで、種粒子中にスチレンを含浸させた。含浸後、15分(1℃/分)かけて135℃に昇温し、この温度で2時間重合(第1重合)させた。
次に、115℃に下げた懸濁液中に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3gを純水20gに分散させ10分かけて滴下した後、t-ブチルパーオキシベンゾエートを4g溶解させたスチレン1100gを0.50質量部/秒の速度(種粒子100質量部に対する速度)で滴下した。その後、気泡調整剤としてエチレンビスステアリン酸アミド3gを純水100gに分散させて作製した分散媒体を30分かけて滴下し、滴下後、115℃で1時間保持することで、種粒子中にスチレン及び気泡調整剤を含浸させた。含浸後、140℃に昇温し、この温度で3時間保持して重合(第2重合)させた。この重合の結果、複合樹脂粒子を得ることができた(種粒子とポリスチレンとの質量比30/70)。
その後、反応系の温度を60℃にして、この懸濁液中に、難燃剤としてトリス(2,3-ジブロモプロピル)イソシアヌレート(日本化成社製:TAIC6B)50gと、難燃助剤としてジクミルパーオキサイド(DCP)10gとを投入した。投入後、反応系の温度を130℃に昇温し、2時間攪拌を続けることで難燃剤を含有した複合樹脂粒子を得た。
次いで、実施例1と同様にして、発泡性粒子、発泡粒子(嵩密度29kg/m)及び発泡成形体(密度29kg/m)を得た。また、発泡粒子の水蒸気吸着量を測定したところ5.1cm/gであった。
(実施例3)
攪拌機付の5リットルのオートクレーブに、ピロリン酸マグネシウム40g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.6gを純水2kgに分散させて分散用媒体を得た。分散用媒体に30℃で実施例1と同様の種粒子600gを分散させて10分間保持し、次いで60℃に昇温して懸濁液を得た。更に、この懸濁液に、重合開始剤としてジクミルパーオキサイドを0.6g溶解させたスチレン300gを60分かけて滴下した。滴下後、120℃に60分(1℃/分)かけて昇温し、120℃で60分間保持することで、種粒子中にスチレンを含浸させた。含浸後、15分(1℃/分)かけて135℃に昇温し、この温度で2時間重合(第1重合)させた。
次に、115℃に下げた懸濁液中に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3gを純水20gに分散させ10分かけて滴下した後、t-ブチルパーオキシベンゾエートを4g溶解させたスチレン1100gを0.50質量部/秒の速度(種粒子100質量部に対する速度)で滴下した。その後、気泡調整剤としてエチレンビスステアリン酸アミド3gを純水100gに分散させて作製した分散媒体を30分かけて滴下し、滴下後、115℃で1時間保持することで、種粒子中にスチレン及び気泡調整剤を含浸させた。含浸後、140℃に昇温し、この温度で3時間保持して重合(第2重合)させた。この重合の結果、複合樹脂粒子を得ることができた(種粒子とポリスチレンとの質量比30/70)。
次いで、実施例1と同様にして、発泡性粒子、発泡粒子(嵩密度29kg/m)及び発泡成形体(密度29kg/m)を得た。
(実施例4)
攪拌機付の5リットルのオートクレーブに、ピロリン酸マグネシウム40g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.6gを純水2kgに分散させて分散用媒体を得た。分散用媒体に30℃で実施例1と同様の種粒子200gを分散させて10分間保持し、次いで60℃に昇温して懸濁液を得た。更に、この懸濁液に、重合開始剤としてジクミルパーオキサイドを0.2g溶解させたスチレン100gを30分かけて滴下した。滴下後、120℃に60分(1℃/分)かけて昇温し、120℃で60分間保持することで、種粒子中にスチレンを含浸させた。含浸後、15分(1℃/分)かけて135℃に昇温し、この温度で2時間重合(第1重合)させた。
次に、115℃に下げた懸濁液中に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3gを純水20gに分散させ10分かけて滴下した後、t-ブチルパーオキシベンゾエートを7g溶解させたスチレン1700gを0.40質量部/秒の速度(種粒子100質量部に対する速度)で滴下した。その後、気泡調整剤としてエチレンビスステアリン酸アミド3gを純水100gに分散させて作製した分散媒体を30分かけて滴下し、滴下後、115℃で1時間保持することで、種粒子中にスチレン及び気泡調整剤を含浸させた。含浸後、140℃に昇温し、この温度で3時間保持して重合(第2重合)させた。この重合の結果、複合樹脂粒子を得ることができた(種粒子とポリスチレンとの質量比10/90)。
次いで、実施例1と同様にして、発泡性粒子、発泡粒子(嵩密度29kg/m)及び発泡成形体(密度29kg/m)を得た。
(実施例5)
直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂を80質量部、エチレン-アクリル酸エチル共重合体を20質量部使用すること以外は実施例1と同様にして種粒子を得た。融解ピーク温度T1は98.3℃、T2は125.4℃であった。軟化温度T3は119℃であった。
攪拌機付の5リットルのオートクレーブに、ピロリン酸マグネシウム40g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.6gを純水2kgに分散させて分散用媒体を得た。分散用媒体に30℃で実施例1と同様の種粒子400gを分散させて10分間保持し、次いで60℃に昇温して懸濁液を得た。更に、この懸濁液に、重合開始剤としてジクミルパーオキサイドを0.4g溶解させたスチレン200gを60分かけて滴下した。滴下後、120℃に60分(1℃/分)かけて昇温し、120℃で60分間保持することで、種粒子中にスチレンを含浸させた。含浸後、15分(1℃/分)かけて135℃に昇温し、この温度で2時間重合(第1重合)させた。
次に、115℃に下げた懸濁液中に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3gを純水20gに分散させ10分かけて滴下した後、t-ブチルパーオキシベンゾエートを6g溶解させたスチレン1400gを0.50質量部/秒の速度(種粒子100質量部に対する速度)で滴下した。その後、気泡調整剤としてエチレンビスステアリン酸アミド3gを純水100gに分散させて作製した分散媒体を30分かけて滴下し、滴下後、115℃で1時間保持することで、種粒子中にスチレン及び気泡調整剤を含浸させた。含浸後、140℃に昇温し、この温度で3時間保持して重合(第2重合)させた。この重合の結果、複合樹脂粒子を得ることができた(種粒子とポリスチレンとの質量比20/80)。
次いで、実施例1と同様にして、発泡性粒子、発泡粒子(嵩密度29kg/m)及び発泡成形体(密度29kg/m)を得た。
(実施例6)
直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂を20質量部、エチレン-アクリル酸エチル共重合体を80質量部使用すること以外は実施例1と同様にして種粒子を得た。融解ピーク温度T1は98.3℃、T2は125.4℃であった。軟化温度T3は112℃であった。
上記種粒子を使用すること以外は実施例4と同様にして複合樹脂粒子(種粒子とポリスチレンとの質量比10/90)、発泡性粒子、発泡粒子(嵩密度29kg/m)及び発泡成形体(密度29kg/m)を得た。
(実施例7)
直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂に代えて高密度ポリエチレン(東ソー社製:品名TOSOH-HMSグレード名10S65B、密度940kg/m)を60質量部、エチレン-アクリル酸エチル共重合体を40質量部使用すること以外は実施例1と同様にして種粒子を得た。融解ピーク温度T1は98.3℃、T2は126℃であった。軟化温度T3は119℃であった。
上記種粒子を使用すること以外は実施例5と同様にして複合樹脂粒子(種粒子とポリスチレンとの質量比20/80)、発泡性粒子、発泡粒子(嵩密度29kg/m)及び発泡成形体(密度29kg/m)を得た。
(比較例1)
攪拌機付の5リットルのオートクレーブに、ピロリン酸マグネシウム40g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.6gを純水2kgに分散させて分散用媒体を得た。分散用媒体に30℃で実施例1と同様の種粒子600gを分散させて10分間保持し、次いで60℃に昇温して懸濁液を得た。更に、この懸濁液に、重合開始剤としてジクミルパーオキサイドを0.6g溶解させたスチレン300gを60分かけて滴下した。滴下後、30分間保持することで、種粒子中にスチレンを含浸させた。含浸後、80分(1℃/分)かけて140℃に昇温し、この温度で2時間重合(第1重合)させた。
次に、115℃に下げた懸濁液中に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3gを純水20gに分散させ10分かけて滴下した後、t-ブチルパーオキシベンゾエートを4g溶解させたスチレン1100gを0.68質量部/秒の速度(種粒子100質量部に対する速度)で滴下した。その後、気泡調整剤としてエチレンビスステアリン酸アミド3gを純水100gに分散させて作製した分散媒体を30分かけて滴下し、滴下後、115℃で1時間保持することで、種粒子中にスチレン及び気泡調整剤を含浸させた。含浸後、140℃に昇温し、この温度で3時間保持して重合(第2重合)させた。この重合の結果、複合樹脂粒子を得ることができた(種粒子とポリスチレンとの質量比30/70)。なお、スチレンの重合時の時間-温度フローチャートを図3に示す。
その後、反応系の温度を60℃にして、この懸濁液中に、難燃剤としてトリス(2,3-ジブロモプロピル)イソシアヌレート(日本化成社製)50gと、難燃助剤としてジクミルパーオキサイド10gとを投入した。投入後、反応系の温度を130℃に昇温し、2時間攪拌を続けることで難燃剤を含有した複合樹脂粒子を得た。
次いで、実施例1と同様にして、発泡性粒子、発泡粒子(嵩密度29kg/m)及び発泡成形体(密度29kg/m)を得た。また、発泡粒子の水蒸気吸着量を測定したところ4.8cm/gであった。
(比較例2)
攪拌機付の5リットルのオートクレーブに、ピロリン酸マグネシウム40g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.6gを純水2kgに分散させて分散用媒体を得た。分散用媒体に30℃で実施例1と同様の種粒子200gを分散させて10分間保持し、次いで60℃に昇温して懸濁液を得た。更に、この懸濁液に、重合開始剤としてジクミルパーオキサイドを0.2g溶解させたスチレン100gを30分かけて滴下した。滴下後、30分間保持することで、種粒子中にスチレンを含浸させた。含浸後、80分(1℃/分)かけて140℃に昇温し、この温度で2時間重合(第1重合)させた。
次に、115℃に下げた懸濁液中に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3gを純水20gに分散させ10分かけて滴下した後、t-ブチルパーオキシベンゾエートを7g溶解させたスチレン1700gを1.70質量部/秒の速度(種粒子100質量部に対する速度)で滴下した。その後、気泡調整剤としてエチレンビスステアリン酸アミド3gを純水100gに分散させて作製した分散媒体を30分かけて滴下し、滴下後、115℃で1時間保持することで、種粒子中にスチレン及び気泡調整剤を含浸させた。含浸後、140℃に昇温し、この温度で3時間保持して重合(第2重合)させた。この重合の結果、複合樹脂粒子を得ることができた(種粒子とポリスチレンとの質量比10/90)。
次いで、実施例1と同様にして、発泡性粒子、発泡粒子(嵩密度29kg/m)及び発泡成形体(密度29kg/m)を得た。
(比較例3)
B樹脂を使用しないこと以外は実施例1と同様にして種粒子を得た。
攪拌機付の5リットルのオートクレーブに、ピロリン酸マグネシウム40g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.6gを純水2kgに分散させて分散用媒体を得た。分散用媒体に30℃で上記種粒子400gを分散させて10分間保持し、次いで60℃に昇温して懸濁液を得た。更に、この懸濁液に、重合開始剤としてジクミルパーオキサイドを0.4g溶解させたスチレン200gを60分かけて滴下した。滴下後、30分間保持することで、種粒子中にスチレンを含浸させた。含浸後、80分(1℃/分)かけて140℃に昇温し、この温度で2時間重合(第1重合)させた。
次に、115℃に下げた懸濁液中に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3gを純水20gに分散させ10分かけて滴下した後、t-ブチルパーオキシベンゾエートを5g溶解させたスチレン1400gを0.68質量部/秒の速度(種粒子100質量部に対する速度)で滴下した。その後、気泡調整剤としてエチレンビスステアリン酸アミド3gを純水100gに分散させて作製した分散媒体を30分かけて滴下し、滴下後、115℃で1時間保持することで、種粒子中にスチレン及び気泡調整剤を含浸させた。含浸後、140℃に昇温し、この温度で3時間保持して重合(第2重合)させた。この重合の結果、複合樹脂粒子を得ることができた(種粒子とポリスチレンとの質量比20/80)。
次いで、実施例1と同様にして、発泡性粒子、発泡粒子(嵩密度29kg/m)及び発泡成形体(密度29kg/m)を得た。
表1に実施例及び比較例の発泡成形体の製造条件を示す。表2に実施例及び比較例の評価結果を示す。
Figure 0007141961000001
Figure 0007141961000002
発泡性粒子、発泡粒子及び発泡成形体の表面吸光度比(D698/D2850)、中心吸光度比(D698/D2850)及び表面吸光度比/中心吸光度比は、複合樹脂粒子のものとほぼ同じであることを確認した。
表2より、実施例では、機械強度に優れた発泡成形体、及び長期間発泡成形可能な発泡粒子を与え得る複合樹脂粒子を提供できていることが分かる。
実施例1~4と実施例5~6とから、ポリエチレン系樹脂/(メタ)アクリル酸アルキルエステルとエチレンとの共重合体が、77/23~51/49の質量比である種粒子を使用した場合、良好な物性の発泡成形体が得られることが分かる。
実施例1~4と実施例7とから、ポリエチレン系樹脂が直鎖状低密度ポリエチレン樹脂である場合、良好な物性の発泡成形体が得られることが分かる。

Claims (13)

  1. ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体とポリスチレン系樹脂とを、ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体との合計量/ポリスチレン系樹脂=5/95~35/65の質量比で含む発泡用の複合樹脂粒子であって、
    前記複合樹脂粒子が、その表面をATR法により赤外分光分析することで得られる赤外線吸収スペクトルから2850cm-1の吸光度(D2850)及び698cm-1の吸光度(D698)を算出した場合、0.5~2.5の範囲の表面吸光度比(D698/D2850)を示し、
    前記複合樹脂粒子が、その中心部をATR法により赤外分光分析することで得られる赤外線吸収スペクトルから2850cm -1 の吸光度(D2850)及び698cm -1 の吸光度(D698)を算出した場合、3.0~30.0の範囲の中心吸光度比(D698/D2850)を示し、
    前記ポリエチレン系樹脂が、930~960kg/m3の密度を有し、
    前記エチレン共重合体が、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとエチレンとの共重合体であり、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル由来成分を1~20質量%含み、
    前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルが、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルから選択されることを特徴とする複合樹脂粒子。
  2. 前記複合樹脂粒子が、ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体とからなる種粒子にスチレン系単量体をシード重合することで得られる請求項1に記載の複合樹脂粒子。
  3. 前記種粒子が、115~130℃の軟化温度を示す請求項2に記載の複合樹脂粒子。
  4. 前記ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体とが、77/23~51/49の質量比で含まれる請求項1~3のいずれか1つに記載の複合樹脂粒子。
  5. 前記表面吸光度比が、1.0~2.0の範囲である請求項1~4のいずれか1つに記載の複合樹脂粒子。
  6. 前記表面吸光度比と中心吸光度比とが、0.02~0.65:1の関係を有する請求項1~5のいずれか1つに記載の複合樹脂粒子。
  7. 前記ポリエチレン系樹脂が、直鎖状低密度ポリエチレンである請求項1~のいずれか1つに記載の複合樹脂粒子。
  8. 請求項1~のいずれか1つに記載の複合樹脂粒子と、発泡剤とを含む発泡性粒子。
  9. 複数の気泡と、それを区画する気泡壁とから構成される発泡粒子であり、
    前記発泡粒子が、ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体とポリスチレン系樹脂とを、ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体との合計量/ポリスチレン系樹脂=5/95~35/65の質量比で含み、
    前記発泡粒子が、その表面をATR法により赤外分光分析することで得られる赤外線吸収スペクトルから2850cm-1の吸光度(D2850)及び698cm-1の吸光度(D698)を算出した場合、0.5~2.5の範囲の表面吸光度比(D698/D2850)を示し、
    前記発泡粒子が、その中心部をATR法により赤外分光分析することで得られる赤外線吸収スペクトルから2850cm -1 の吸光度(D2850)及び698cm -1 の吸光度(D698)を算出した場合、3.0~30.0の範囲の中心吸光度比(D698/D2850)を示し、
    前記ポリエチレン系樹脂が、930~960kg/m3の密度を有し、
    前記エチレン共重合体が、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとエチレンとの共重合体であり、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル由来成分を1~20質量%含み、
    前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルが、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルから選択されることを特徴とする発泡粒子。
  10. 前記発泡粒子が、ポリエチレン系樹脂とエチレン共重合体とからなる種粒子にスチレン系単量体をシード重合することで得られる複合樹脂粒子を用いることを特徴とする請求項に記載の発泡粒子。
  11. 前記種粒子が、115~130℃の軟化温度を示す請求項10に記載の発泡粒子。
  12. 請求項11のいずれか1つに記載の発泡粒子を発泡成形させて得られた発泡成形体。
  13. 請求項12に記載の発泡成形体から構成される緩衝材。
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