JP7141604B2 - 複合プリフォーム - Google Patents

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Description

本発明は、複合プリフォームに関する。
近時、飲食品等の内容液を収容するボトルとして、プラスチック製のものが一般化してきており、このようなプラスチックボトルには内容液が収容される。
このような内容液を収容するプラスチックボトルは、金型内にプリフォームを挿入し、2軸延伸ブロー成形することにより製造される。
ところで、従来の2軸延伸ブロー成形法では、例えばPETやPP等の単層材料、多層材料又はブレンド材料等を含むプリフォームを用いて容器形状に成形している。しかしながら、従来の2軸延伸ブロー成形法においては、単にプリフォームを容器形状に成形するだけであるのが一般的である。このため、容器に対して様々な機能や特性(バリア性や保温性等)を持たせる場合、例えばプリフォームを構成する材料を変更する等、その手段は限定されてしまう。とりわけ、容器の部位(例えば胴部や底部)に応じて、異なる機能や特性を持たせることは難しい。
ところで、プリフォームの外側に円筒状の収縮チューブを挿着して複合プリフォームを予め作製しておき、この複合プリフォームに対してブロー成形する技術が開発されている。またこのような複合プリフォームにおいて、収縮チューブとしては、使用中に破損したりすることのない、丈夫なチューブが求められている。
特開2009-241526号公報
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、プリフォームに対して円筒状の収縮チューブを挿着して製造された複合プリフォームであって、使用中に収縮チューブが破断することがない、複合プリフォームを提供することを目的とする。
本発明は、複合プリフォームにおいて、口部と、プリフォーム本体と、口部とプリフォーム本体との間に設けられたフランジ部とを有するプリフォームと、前記プリフォームに挿着された円筒状収縮チューブと、を備え、前記収縮チューブの収縮前の厚みは、0.2~0.5mmとなっていることを特徴とする複合プリフォームである。
本発明は、前記プリフォーム本体の高さをAとしたとき、収縮前の収縮チューブの高さBは、
B=A×(0.90~1.00)
となることを特徴とする複合プリフォームである。
本発明は、前記収縮チューブと、前記フランジ部との間の隙間は、収縮後に1mm以下となっていることを特徴とする複合プリフォームである。
本発明は、上記記載の複合プリフォームを二軸延伸ブロー成形することにより得られる複合容器である。
本発明は、上記記載の複合プリフォームに使用される収縮チューブである。
本発明は、上記記載の複合プリフォームに使用されるプリフォームである。
本発明によれば、使用中に収縮チューブが破断することのない、精度の良い複合プリフォームが得られる。
図1は、本発明の実施の形態による複合プリフォームの製造システムを示す。 図2は、複合プリフォームを示す垂直断面図。 図3は、複合プリフォームの底部を示す図。 図4は、プリフォームに円筒状収縮チューブを挿着する工程を示す図。 図5は、プリフォームに円筒状収縮チューブを挿着する工程を示す図。 図6は、複合容器を示す部分垂直断面図。 図7は、複合容器を示す水平断面図。
<発明の実施の形態>
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図7は本発明の実施の形態を示す図である。
まず、図6および図7により、複合プリフォームを用いてブロー成形することにより得られる複合容器の概要について説明する。なお、本明細書中、「上」および「下」とは、それぞれ複合容器10Aを正立させた状態(図6)における上方および下方のことをいう。
図6および図7に示す複合容器10Aは、ブロー成形金型を用いてプリフォーム10aおよびプラスチック製部材(円筒状収縮チューブともいう)40aを含む複合プリフォーム70(図2参照)に対して2軸延伸ブロー成形を施すことにより、複合プリフォーム70のプリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aを一体として膨張させて得られたものである。また複合容器10A内に内容液Lが充てんされて、内容液入り複合容器10Bが得られる。
このような複合容器10Aは、内側に位置するプラスチック材料製の容器本体10と、容器本体10の外側に密着して設けられたプラスチック製部材(円筒状収縮チューブ)40とを備えている。
このうち容器本体10は、口部11と、口部11下方に設けられた首部13と、首部13下方に設けられた肩部12と、肩部12下方に設けられた胴部20と、胴部20下方に設けられた底部30とを備えている。
他方、プラスチック製部材40は、容器本体10の外面に薄く延ばされた状態で密着されており、容器本体10に対して容易に移動又は回転しない状態で取付けられている。
次に容器本体10について詳述する。容器本体10は、上述したように口部11と、首部13と、肩部12と、胴部20と、底部30とを有している。
このうち口部11は、図示しないキャップに螺着されるねじ部14と、ねじ部14下方に設けられたフランジ部17とを有している。なお、口部11の形状は、従来公知の形状であっても良い。
首部13は、フランジ部17と肩部12との間に位置しており、略均一な径をもつ略円筒形状を有している。また、肩部12は、首部13と胴部20との間に位置しており、首部13側から胴部20側に向けて徐々に径が拡大する形状を有している。
さらに、胴部20は、全体として略均一な径をもつ円筒形状を有している。しかしながら、これに限られるものではなく、胴部20が四角形筒形状や八角形筒形状等の多角形筒形状を有していても良い。あるいは、胴部20が上方から下方に向けて均一でない水平断面をもつ筒形状を有していても良い。また、本実施の形態において、胴部20は、凹凸が形成されておらず、略平坦な表面を有しているが、これに限られるものではない。例えば、胴部20にパネル又は溝等の凹凸が形成されていても良い。
一方、底部30は、中央に位置する凹部31と、この凹部31周囲に設けられた接地部32とを有している。なお、底部30の形状についても特に限定されるものではなく、従来公知の底部形状(例えばペタロイド底形状や丸底形状等)を有していても良い。
また胴部20における容器本体10の厚みは、これに限定されるものではないが、例えば50μm~250μm程度に薄くすることができる。さらに、容器本体10の重量についても、これに限定されるものではないが、10g~20gとすることができる。このように容器本体10の肉厚を薄くすることにより、容器本体10の軽量化を図ることができる。
このような容器本体10は、合成樹脂材料を射出成形して製作したプリフォーム10a(後述)を二軸延伸ブロー成形することにより作製することができる。なおプリフォーム10a、すなわち容器本体10の材料としては熱可塑性樹脂、特にPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PC(ポリカーボネート)を使用することが好ましい。また、上述した各種樹脂をブレンドして用いても良い。さらに、容器本体10の内面に、容器のバリア性を高めるために、例えばダイヤモンド状炭素膜や酸化珪素薄膜等の蒸着膜を形成しても良い。
また、容器本体10は、2層以上の多層成形ボトルとして形成することもできる。すなわち押し出し成形または射出成形により、例えば、中間層をMXD6、MXD6+脂肪酸塩、PGA(ポリグリコール酸)、EVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)又はPEN(ポリエチレンナフタレート)等のガスバリア性及び遮光性を有する樹脂(中間層)として3層以上からなるプリフォーム10aを押出成形後、ブロー成形することによりガスバリア性及び遮光性を有する多層ボトルとして形成しても良い。なお、中間層としては、上述した各種樹脂をブレンドした樹脂を用いても良い。
また、熱可塑性樹脂の溶融物に不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)を混ぜることで、0.5~100μmの発泡セル径を持つ発泡プリフォームを成形し、この発泡プリフォームをブロー成形することによって、容器本体10を作製しても良い。このような容器本体10は、発泡セルを内蔵しているため、容器本体10全体の遮光性を高めることができる。
このような容器本体10は、例えば満注容量が150ml~1500mlのボトルからなっていても良い。
次に円筒状収縮チューブからなるプラスチック製部材40について説明する。プラスチック製部材40(40a)は後述するようにプリフォーム10aの外側を取り囲むように挿着され、プリフォーム10aの外側に密着された後、プリフォーム10aとともに2軸延伸ブロー成形されることにより得られたものである。
プラスチック製部材40は容器本体10の外面に接着されることなく取付けられており、容器本体10に対して移動又は回転しないほどに密着されている。このプラスチック製部材40は、容器本体10の外面において薄く引き延ばされて容器本体10を覆っている。また、図2に示すように、プラスチック製部材40は、容器本体10を取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられており、略円形状の水平断面を有している。
この場合、プラスチック製部材40は、容器本体10のうち、口部11およびフランジブ17を除く、肩部12、首部13、胴部20および底部30を覆うように設けられている。これにより、容器本体10の肩部12、首部13、胴部20および底部30に対して所望の機能や特性を付与することができる。
このようなプラスチック製部材40aとしては、プリフォーム10aに対して収縮する作用をもつ円筒状収縮チューブを用いることができる。
プラスチック製部材(円筒状収縮チューブ)40aは、プリフォーム10aに対して収縮する作用をもち、プリフォーム10aの外側に設けられ、このプリフォーム10aと一体となって加熱され、2軸延伸ブロー成形される。このようなプラスチック製部材40aとしては、外的な作用(例えば熱)が加えられた際、プリフォーム10aに対して熱収縮するものである。
またプラスチック製部材40a、40の厚みは、これに限定されるものではないが、プリフォーム10aに挿着される前に0.2~0.5mm厚となっており、プリフォーム10aに挿着されて熱収縮した後に0.4~1.0mm厚となっており、ブロー成形後に容器本体10に取付けられた状態で0.04~0.20mm厚となっていることが好ましい。このようにプラスチック製部材40の厚みが容器本体10に取付けられた状態で0.04~0.20mm厚となるので、内容液入り複合容器10Bを自動販売機中で取扱っても、自動販売機中でプラスチック製部材40が破断することはなく、プラスチック製部材40の自動販売機特性を高めることができる。
次に図2により、複合プリフォームの構成について説明する。
図2に示すように、複合プリフォーム70は、プラスチック材料製のプリフォーム10aと、プリフォーム10aの外側に設けられた円筒状収縮チューブからなるプラスチック製部材40aとを備えている。
このうちプリフォーム10aは、口部11aと、口部11aに連結された胴部20aと、胴部20aに連結された底部30aとを備えている。このうち口部11aは、上述した容器本体10の口部11に対応するものであり、口部11と略同一の形状を有している。また、胴部20aは、上述した容器本体10の首部13、肩部12および胴部20に対応するものであり、略円筒形状を有している。底部30aは、上述した容器本体10の底部30に対応するものであり、略半球形状を有している。またプリフォーム10aは口部11aと胴部20aとの間に形成され、容器本体10のフランジ部17に対応するフランジ部17aを有する。さらにプリフォーム10aの胴部20aと底部30aとにより、プリフォーム本体20Aが構成される。
プラスチック製部材40aは、プリフォーム10aの外面に接着されることなく挿着されており、プリフォーム10aに対して移動又は回転しないほどに密着されている。プラスチック製部材40aは、プリフォーム10aを取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられており、円形状の水平断面を有している。
なお、プラスチック製部材40aは、口部11aおよびフランジ部17a以外の全域又は一部領域に設けられていても良い。例えば、プラスチック製部材40aは、口部11aおよびフランジ部17aを除く、胴部20aおよび底部30aの全体を覆うように設けられていても良い。さらに、プラスチック製部材40aは1つに限らず、複数設けても良い。例えば、2つのプラスチック製部材40aを胴部20aの外側2箇所にそれぞれ設けても良い。
このようなプラスチック製部材40aとしては、上述のようにプリフォーム10aに対して熱収縮する円筒状収縮チューブが用いられる。
プラスチック製部材40aとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ-4-メチルペンテン-1、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹旨、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、フタル酸ジアリル樹脂、フッ素系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、ポリブタジエン、ポリブテン-1、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロンMXD6、芳香族ポリアミド、ポリカーボネート、ポリテレフタル酸エチレン、ポリテレフタル酸ブチレン、ポリナフタレン酸エチレン、Uポリマー、液晶ポリマー、変性ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、不飽和ポリエステル、アルキド樹脂、ポリイミド、ポリスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、シリコーン樹脂、ポリウレタン、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリアセタール、エポキシ樹脂等を挙げることができる。このうちポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の熱可塑性非弾性樹脂を用いることが好ましい。またそれらのブレンド材料や多層構造、部分的多層構造のものであってもよい。また、熱可塑性樹脂の溶融物に不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)を混ぜることで、0.5~100μmの発泡セル径を持つ発泡部材を使用し、この発泡プリフォームを成形することによって、遮光性を高めることができる。
またプラスチック製部材40aが容器本体10(プリフォーム10a)と同一の材料からなっていても良い。この場合、複合容器10Aのうち、例えば強度を高めたい部分に重点的にプラスチック製部材40を配置し、当該箇所の強度を選択的に高めることができる。例えば、容器本体10の肩部12周辺および底部30周辺にプラスチック製部材40を設け、この部分の強度を高めても良い。このような材料としては、熱可塑性樹脂、特にPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PC(ポリカーボネート)を挙げることができる。
またプラスチック製部材40aは、酸素バリア性又は水蒸気バリア性等のガスバリア性を有する材料からなっていても良い。この場合、プリフォーム10aとして多層プリフォームやブレンド材料を含むプリフォーム等を用いることなく、複合容器10Aのガスバリア性を高め、酸素や水蒸気によって内容液が劣化することを防止することができる。例えば、容器本体10のうち、肩部12、首部13、胴部20および底部30の全域にプラスチック製部材40を設け、この部分のガスバリア性を高めても良い。このような材料としては、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、MXD-6(ナイロン)、EVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)またはこれらの材料に脂肪酸塩などの酸素吸収材を混ぜることも考えられる。
またプラスチック製部材40aは、紫外線等の光線バリア性を有する材料からなっていても良い。この場合、プリフォーム10aとして多層プリフォームやブレンド材料を含むプリフォーム等を用いることなく、複合容器10Aの光線バリア性を高め、紫外線等により内容液が劣化することを防止することができる。例えば、容器本体10のうち、肩部12、首部13、胴部20および底部30の全域にプラスチック製部材40aを設け、この部分の紫外線バリア性を高めても良い。このような材料としては、ブレンド材料、またはPETやPE、PPに遮光性樹脂を添加した材料が考えられる。また、熱可塑性樹脂の溶融物に不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)を混ぜることにより作製された、0.5~100μmの発泡セル径を持つ発泡部材を使用しても良い。
またプラスチック製部材40aは、容器本体10(プリフォーム10a)を構成するプラスチック材料よりも保温性又は保冷性の高い材料(熱伝導性の低い材料)からなっていても良い。この場合、容器本体10そのものの厚みを厚くすることなく、内容液の温度が複合容器10Aの表面まで伝達しにくくすることが可能となる。これにより、複合容器10Aの保温性又は保冷性が高められる。例えば、容器本体10のうち胴部20の全部又は一部にプラスチック製部材40を設け、胴部20の保温性又は保冷性を高めても良い。また、使用者が複合容器10Aを把持した際、熱すぎたり冷たすぎたりすることにより複合容器10Aを持ちにくくなることが防止される。このような材料としては、発泡化したポリウレタン、ポリスチレン、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、フェノール樹脂、ポリ塩化ビニル、ユリア樹脂、シリコーン、ポリイミド、メラミン樹脂などが考えられる。また、熱可塑性樹脂の溶融物に不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)を混ぜることにより作製された、0.5~100μmの発泡セル径を持つ発泡部材を使用しても良い。
またプラスチック製部材40aは、容器本体10(プリフォーム10a)を構成するプラスチック材料よりも滑りにくい材料からなっていても良い。この場合、容器本体10の材料を変更することなく、使用者が複合容器10Aを把持しやすくすることができる。例えば、容器本体10のうち胴部20の全部又は一部にプラスチック製部材40を設け、胴部20を持ちやすくしても良い。
さらにプラスチック製部材40aには、デザイン又は印字が施されていても良い。この場合、ブロー成形後に容器本体10に対して別途ラベル等を付与することなく、複合容器10Aに画像や文字を表示することが可能となる。例えば、容器本体10のうち胴部20の全部又は一部にプラスチック製部材40を設け、胴部20に画像や文字を表示しても良い。この場合、プラスチック製部材40の材料としては、容器本体10と同一のものを用いても良く、容器本体10と異なるものを用いても良い。
また、プラスチック製部材40aは、このプラスチック製部材40aに所望の色をもたせる顔料および顔料の分散剤を含んでいてもよい。さらにプラスチック製部材40aにSi系添加剤を混入させることにより、プリフォーム10aとプラスチック製部材40aとの密着性を高めることができる。
次にプラスチック製部材40aの形状について説明する。
図4および図5に示すように、プラスチック製部材40aは、全体として円筒形状をもつ収縮チューブ、例えば押出チューブからなる。このようなプラスチック製部材40aがプリフォーム10aのプリフォーム本体20Aの外側に挿着され(図5参照)、プラスチック製部材40aを加熱することによりプラスチック製部材40aが収縮してプリフォーム10aのプリフォーム本体20A外面に密着する。このようにして図2に示すように、プリフォーム10aとプラスチック製部材40aとを有する複合プリフォーム70が得られる。
図4および図5に示すように、プリフォーム10のプリフォーム本体20Aの高さをAとし、収縮前のプラスチック製部材40aの高さをBとしたとき、
B=A×(0.90~1.00)
となっている。
ここで、プリフォーム10のプリフォーム本体20Aは、胴部20aと底部30aを含むため、プリフォーム本体20Aの高さは、フンラジ部17aから底部30aまでの距離となる。
また上述のようにプラスチック製部材40aをプリフォーム10aに挿着し加熱して熱収縮させた場合、プラスチック製部材40aがプリフォーム10aに密着し、このようにして複合プリフォーム70が得られる。この場合、プラスチック製部材40aは外面40Aをもつとともに、プリフォーム10aの底部30a側で内側へ向かって収縮して底部縁40Bをもつ。
次に複合プリフォームの製造システムについて図1により説明する。
図1に示すように複合プリフォームの製造システムは、プリフォーム10aを正立した状態で供給するプリフォーム供給部50と、プリフォーム供給部50から供給されたプリフォーム10aを反転させる反転部51と、反転部51で反転され底部30aが上方を向き口部11aが下方を向くプリフォーム10aに対して、上方から円筒状収縮チューブからなるプラスチック製部材40aを挿着させる収縮チューブ挿着部52とを備えている。
このようにプラスチック製部材40aをプリフォーム10aに挿着することにより、複合プリフォーム70が得られる。次に複合プリフォーム70はホイール56およびホイール57間に掛け渡された走行チェーン58によって走行される。また走行チェーン58の一側にはプラスチック製部材40aを加熱して収縮させ、プラスチック製部材40aをプリフォーム10aに密着させる赤外線ヒータからなる加熱部53が設けられている。
このようにプラスチック製部材40aを加熱して収縮させることにより、プラスチック製部材40をプリフォーム10aに密着させることができる(図2参照)。
このようにして得られた複合プリフォーム70は、走行チェーン58の他側に設けられた冷却部54により冷却されて検査部60へ送られる。
検査部60は複合プリフォーム70を側面から観察して、プリフォーム10aのフランジ部17とプラスチック製部材40aとの間の隙間の長さCを検査する第1撮像部61と、複合プリフォーム70を底部30a側から観察してプラスチック製部材40aとプリフォーム10aとの芯出し検査を行う第2撮像部62とを有している。
さらに検査部60の下流側には、検査部60で不良品と判断された複合プリフォーム70を排出するエジェクタ64と、検査部60で良品と判断された複合プリフォーム70を集積する集積部65が順次設けられている。
次に複合プリフォームの製造方法について述べる。
図1に示すように、まず口部11aと、胴部20aと、底部30aと、フランジ部17aとを有するプリフォーム10aが、プリフォーム供給部50から正立した状態で供給される。
この場合、プリフォーム10aの胴部20aと底部30aとによってプリフォーム本体20Aが構成される。
次にプリフォーム供給部50から供給されたプリフォーム10aは反転部51において反転され、収縮チューブ挿着部52へ送られる。
収縮チューブ挿着部52において、プリフォーム10aは底部30aが上方を向き、口部11aが下方を向いた姿勢をとる。
次に収縮チューブ挿着部52においてプリフォーム10aに対して上方からプラスチック製部材40aを挿着する(図4参照)。
この場合、プリフォーム10aのプリフォーム本体20Aの高さ、すなわちフランジ部17aから底部30aまでの長さはAとなっており、プラスチック製部材40aの高さBは、Aと同等あるいはAよりわずかに小さい値をとる。例えば
B=A×(0.90~1.00)
となっている。
収縮チューブ挿着部52において、プリフォーム10aに対してプラスチック製部材40を完全に挿着した場合、プリフォーム10aのフランジ部17とプラスチック製部材40aの端部との間に長さCの隙間が形成される。この際、隙間の長さCは可能な限り小さいことが好ましく、例えば隙間の長さCは0~1mmとなっていることが好ましい(図5参照)。このようにしてプリフォーム10aとプラスチック製部材40aとを有する複合プリフォーム70が得られる。次に複合プリフォーム70はホイール56、57間に掛け渡された走行チェーン58へ送られ、この走行チェーン58によって走行する。
この間、走行チェーン58の一側に設けられた加熱部53によってプラスチック製部材40aが収縮してプリフォーム10aに密着する。
次に複合プリフォーム70は、走行チェーン58により走行し、冷却部54により冷却された後、検査部60へ送られる。なお、走行チェーン58による走行中に複合プリフォーム70が冷却される場合、冷却部54は必ずしも設ける必要はない。
検査部60へ送られた複合プリフォーム70は、この場所で自転し、複合プリフォーム70はこの自転中に検査部60により検査される。
具体的には、カメラからなる第1撮像部61により複合プリフォーム70は側面から観察され、この第1撮像部61によりプラスチック製部材40aとフランジ部17aとの間隙の長さCが検査される(図2参照)。そして、第1撮像部61からの検査信号は制御部66へ送られる。
同時にカメラからなる第2撮像部62により複合プリフォーム70は底部30aから観察され、この第2撮像部62によりプラスチック製部材40aとプリフォーム10aの芯出し検査が行われる(図3参照)。そして第2撮像部62からの検査信号は制御部66へ送られる。制御部66は、図3に示すように、プラスチック製部材40aの外面40Aを基準として、プラスチック製部材40aの底部縁40Bが許容範囲62a内に入っているか否か判断する。
すなわち、プラスチック製部材40の外面40aはプリフォーム10aの外面と一致するため、制御部66はプラスチック製部材40aの外面40aを基準としてプラスチック製部材40aの底部縁40Bが許容範囲62a内に入っているとき、プラスチック製部材40aとプリフォーム10aの芯出しが良好に行われると判断する。
次に制御部66は第1撮像部61からの検査信号に基づいてプラスチック製部材40aとフランジ部17aとの間隙の長さCが所望値(1mm)以下であり、かつプラスチック製部材40aとプリフォーム10aの芯出しが良好な場合に、複合プリフォーム70が良品であると判断する。制御部66は、その後良品と判断した複合プリフォーム70を集積部65へ送り、良品以外の複合プリフォーム70を不良品としてエジェクタ64から外方へ排出する。
このように本実施の形態によれば、プリフォーム10aに対して円筒状のプラスチック製部材40aを正しい位置に挿着して精度良く形成された複合プリフォーム70のみを集積部65へ集めることができる。
10 容器本体
10A 複合容器
10B 内容液入り複合容器
10a プリフォーム
11a 口部
17a フランジ部
20a 胴部
20A プリフォーム本体
30a 底部
40、40a プラスチック製部材
40A 外面
40B 底部縁
50 プリフォーム供給部
51 反転部
52 収縮チューブ挿入部
53 加熱部
54 冷却部
60 検査部
61 第1撮像部
62 第2撮像部
64 エジェクタ
65 集積部
66 制御部
70 複合プリフォーム

Claims (2)

  1. ブロー成形により成形される複合容器において、
    口部と、フランジ部と、首部と、肩部と、胴部と、中央に位置する凹部と、前記凹部周縁に設けられた接地部とを含む底部とを有する容器本体と、
    前記容器本体の前記首部と、前記肩部と、前記胴部と、前記底部とを覆う、円筒状の収縮チューブとを備え、
    前記収縮チューブの底部は、前記接地部から前記凹部まで薄く伸ばされた状態で前記接地部に密着し、これにより前記収縮チューブの底部は、前記容器本体の前記接地部を完全に覆い、前記収縮チューブの底部縁は開口して、前記容器本体の前記凹部全体を外方へ露出させる、複合容器。
  2. ブロー成形により成形される複合容器の製造方法において、
    口部と、底部を含むプリフォーム本体と、口部とプリフォーム本体との間に設けられたフランジ部とを有するプリフォームを準備する工程と、
    前記プリフォームに円筒状の収縮チューブを装着する工程と、
    前記プリフォームと前記収縮チューブに対してブロー成形を施すことにより、口部と、フランジ部と、首部と、肩部と、胴部と、中央に位置する凹部と、前記凹部周縁に設けられた接地部とを含む底部とを有する容器本体と、前記容器本体の前記首部と、前記肩部と、前記胴部と、前記底部とを覆う、円筒状の収縮チューブとを備えた複合容器を得る工程とを備え、
    前記収縮チューブの底部は、前記接地部から前記凹部まで薄く伸ばされた状態で前記接地部に密着し、これにより前記収縮チューブの底部は、前記容器本体の前記接地部を完全に覆い、前記収縮チューブの底部縁は開口して、前記容器本体の前記凹部全体を外方へ露出させる、複合容器の製造方法。
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