JP7207460B2 - 複合プリフォームおよびその製造方法ならびに複合容器およびその製造方法 - Google Patents
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Description
以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態について説明する。図1乃至図10は本発明の第1の実施形態を示す図である。
まず、図1および図2により、本実施形態による複合プリフォームの構成について説明する。
次に、本実施形態による複合容器10Aの構成について説明する。図3に示すように、複合容器10Aは、内側に位置するプラスチック材料製の容器本体10と、容器本体10の外側に密着して設けられたプラスチック製部材40とを備えている。
また、図4に示すように、熱収縮性プラスチック製部材40は、容器本体10を取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられており、略円形状の水平断面を有している。
このような構成とすることにより、容器本体10の肩部12、胴部20および底部30に対して所望の機能や特性を付与することができる。
次に、本実施形態による複合プリフォーム70の製造方法について説明する。
プリフォーム10aは、図1および図2に示すように、口部11aと、口部11aに連結された胴部20aと、胴部20aに連結された底部30aとを備えている。このうち口部11aは、上述した容器本体10の口部11に対応するものであり、口部11と略同一の形状を有している。また、胴部20aは、上述した容器本体10の首部13、肩部12および胴部20に対応するものであり、略円筒形状を有している。底部30aは、上述した容器本体10の底部30に対応するものであり、略半球形状を有している。
一実施形態において、チューブ状の熱収縮性プラスチック製部材40aは、押出成形工程を含んでなる方法により作製することができる。
このようにして作製された、両端が開口した熱収縮性プラスチック製部材40aは、その一端側からプリフォーム10aに嵌め込まれる。このとき、熱収縮性プラスチック製部材40aは、口部11aを除くプリフォーム10aの胴部20aおよび底部30aの周囲を覆う。このように、図6に示すように、熱収縮性プラスチック製部材40aの余白部80aを設けた側とは反対の側からプリフォーム10aが嵌め込まれる。
次に、プリフォーム10aおよび熱収縮性プラスチック製部材40aは加熱され、これにより熱収縮性プラスチック製部材40aが熱収縮してプリフォーム10aの外面に密着する。
なお、加熱温度とは加熱時の熱収縮性プラスチック製部材40aの表面温度のことであり、赤外線や、温風等の照射温度のことではない。
次に、プラスチック製部材40aの、プリフォーム10aの嵌め込みを行った端部(口部11a側の端部)とは反対の端部(一端)40bに形成された余白部80aを熱圧着する。この熱圧着は、赤外線や、温風等により圧着部を加熱した後、図示しない一対の圧着器具によりプラスチック製部材40aの上記端部40bを水平方向に挟み込むことにより行うことができる。これにより、プラスチック製部材40aの円筒状の端部40bに形成された開口48d(図6)が塞がれ、第1対向面46aと第2対向面46bとを熱圧着することができる。この圧着器具の材質は特に限定されず、金属製や耐熱性の樹脂製のものを使用することができる。余白部80aを熱圧着する方法は、上記に限定されず、赤外線や、温風等により加熱された余白部を挟み込む等して、圧着することができるものであれば特に限定されず、例えば、金属製や耐熱性の樹脂製の器具(以下、場合により「圧着器具」という)を利用することができ、それらを組み合わせても良い。
本実施形態に係る複合容器の製造方法は、上記のようにして製造した複合プリフォーム70を加熱するとともにブロー成形金型内に挿入する工程と、加熱後の複合プリフォーム70に対してブロー成形を施すことにより、プリフォーム10aおよび熱収縮性プラスチック製部材40aを一体として膨張させる工程とを含んでなる。
この加熱工程におけるプリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aの加熱温度は、例えば90℃乃至130℃としても良い。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明がこれら実施例に限定されるものではない。
射出成形機を使用して、図8に示すPET製のプリフォーム10aを作製した。このプリフォーム10aの重量は、23.8gであり、その長さYは、90mmであった。
ポリオレフィン樹脂を溶融し、リング状のダイから押出した。次いで、押出されたチューブ内面を加圧、またはチューブ外面を内面より陰圧とし拡径を行い、熱収縮性プラスチック製部材40a作製した。作製した熱収縮性プラスチック製部材40aの長さXは、100mmであり、余白部80aの長さは、10mmであった。
次いで、手作業により、プリフォーム10aを、熱収縮性プラスチック製部材40aの余白部80aとは反対の端から嵌め込みを行った。
嵌め込み後、赤外線ヒーターを用いて、プリフォーム10aおよび熱収縮性プラスチック製部材40aを100℃まで加熱し、熱収縮性プラスチック製部材40aを熱収縮させた。次いで、100℃に加熱した金属板を用いて余白部80aを300N/cm2の圧力で挟み込み熱圧着し、複合プリフォーム70を得た。
上記のようにして得られた複合プリフォーム70を赤外線ヒーターを用いて、100℃まで加熱し、図10bに表されるブロー成形金型に搬送した。このブロー成形金型内において、複合プリフォーム70をブロー成形し、満注容量が500mLの複合容器10Aを得た。この複合容器10Aが備えるプラスチック製部材40は、容器本体10の底部まで覆っており、また、圧着部の剥がれや破損は見られなかった。
次に、図11乃至図14を参照して本発明の第2の実施形態について説明する。図11乃至図14は本発明の第2の実施形態を示す図である。図11乃至図14に示す第2の実施形態は、余白部80aを圧着する位置が異なるものであり、他の構成は上述した第1の実施形態と略同一である。図11乃至図14において、図1乃至図13に示す第1の実施形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
10A 複合容器
10a プリフォーム
11、11a 口部
12 肩部
13 首部
14 ねじ部
17 フランジ部
20、20a 胴部
30、30a 底部
40a 熱収縮性プラスチック製部材
46a 第1対向面
46b 第2対向面
46c 第1圧着部分
46d 第2圧着部分
70 複合プリフォーム
80a 余白部
Claims (12)
- 口部と、前記口部に連結された胴部と、前記胴部に連結された底部とを有するプラスチック材料製のプリフォームを準備する工程と、
熱圧着するための余白部を一端に有するチューブ状のプラスチック製部材を準備する工程と、
前記プリフォームを前記プラスチック製部材に嵌め込む工程と、
前記プリフォームを前記プラスチック製部材に嵌め込んだ後、前記プラスチック製部材の余白部を熱圧着する工程と、を備えたことを特徴とする、複合プリフォームの製造方法。 - 前記余白部には、互いに対向して配置された第1対向面と第2対向面とが形成され、前記第1対向面の一部と前記第2対向面の一部とが互いに圧着される、請求項1に記載の複合プリフォームの製造方法。
- 前記第1対向面と前記第2対向面とは、互いに前記プラスチック製部材の軸線方向にずれて圧着される、請求項2に記載の複合プリフォームの製造方法。
- 前記余白部の長さが、3mm以上である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の複合プリフォームの製造方法。
- 前記余白部の熱圧着が、表面が平坦または凹凸形状を有する器具を用いて行われる、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の複合プリフォームの製造方法。
- 前記器具の表面温度が、100℃以上、250℃以下である、請求項5に記載の複合プリフォームの製造方法。
- 前記余白部の熱圧着時の圧力が、50N/cm2以上、1000N/cm2以下である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の複合プリフォームの製造方法。
- 前記余白部の熱圧着時のプラスチック製部材の温度が、80℃以上、200℃以下である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の複合プリフォームの製造方法。
- 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法により得られた複合プリフォームを加熱するとともにブロー成形金型内に挿入する工程と、
加熱後の前記複合プリフォームに対してブロー成形を施すことにより、プリフォームおよびプラスチック製部材を一体として膨張させる工程とを備えたことを特徴とする、複合容器の製造方法。 - 口部と、前記口部に連結された胴部と、前記胴部に連結された底部とを有するプリフォームと、
前記プリフォームの外側を取り囲むように設けられたプラスチック製部材とを備え、
前記プラスチック製部材は、前記底部側の一端に余白部を有し、前記余白部が熱圧着され、
前記余白部は、前記プリフォームの前記底部の形状に沿って形成された曲面部と、前記曲面部から前記底部の反対側に向けてそれぞれ突出する第1対向面と第2対向面とを有し、
前記第1対向面と前記第2対向面とは、互いに対向して配置され、
前記第1対向面の一部と前記第2対向面の一部とが互いに圧着されていることを特徴とする、複合プリフォーム。 - 前記第1対向面と前記第2対向面とは、互いに前記プラスチック製部材の軸線方向にずれて圧着されている、請求項10に記載の複合プリフォーム。
- 請求項10又は11に記載の複合プリフォームのブロー成形品である複合容器であって、
口部と、前記口部の下方に設けられた胴部と、前記胴部の下方に設けられた底部と、を有する容器本体と、
記容器本体の外側に密着して設けられたプラスチック製部材とを備え、
前記プラスチック製部材の前記余白部が熱圧着されていることを特徴とする、複合容器。
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