JP7141310B2 - 太陽電池ユニット、建築物、カバー - Google Patents
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Description
図1は、実施形態1による太陽電池ユニット10を備えた建築物11の構成を例示している。この建築物11は、太陽電池ユニット10の他に、壁部12と、基礎13とを備えている。太陽電池ユニット10は、壁部12に設けられている。この例では、建築物11は、住宅を構成しており、壁部12は、地面(具体的には基礎13)に対して垂直に設けられており、その上端部が住宅のバルコニーの一部を構成している。
図2に示すように、壁部12には、凹部100が形成されている。凹部100は、例えば、壁部12に凹凸模様を付与するために形成された溝であってもよいし、壁部12を構成する部材の継ぎ目(すなわち目地)であってもよい。この例では、壁部12には、それぞれが左右方向に延びる複数の横溝101(凹部100の一例)と、それぞれが上下方向に延びる複数の縦溝102(凹部100の一例)とが形成されている。
図3は、壁部12に設けられた太陽電池ユニット10を例示している。太陽電池ユニット10は、複数(この例では10個)の太陽電池モジュール20と、複数の太陽電池モジュール20を支持する架台30とを含むとともに、必要に応じて後述の各種カバーを含んでいる。
複数の太陽電池モジュール20と架台30とが太陽電池アレイ200を構成している。太陽電池モジュール20は、矩形の板状に形成され、光を電力に変換する。具体的には、太陽電池モジュール20は、電気的に接続された複数の太陽電池セル(光を電力に変換する部品)を有しており、それらの太陽電池セルが樹脂などの封止材およびフレームなどにより保護されている。また、複数の太陽電池モジュール20は、モジュール接続用ケーブル(図示を省略)によって電気的に接続されている。
架台30は、壁部12に固定されている。そして、架台30は、複数の太陽電池モジュール20が壁部12との間に間隔をおいて壁部12の一方端である下端から他方端である上端へ向かう第1方向(この例では上下方向、以下同様)に並ぶように複数の太陽電池モジュール20を支持する。この例では、10個の太陽電池モジュール20は、第1方向を列方向とし第1方向と直交する第2方向(この例では左右方向、以下同様)を行方向とする5行2列の行列状に配置されている。すなわち、2つの太陽電池モジュール20の列(第1方向に並ぶ5つの太陽電池モジュール20により構成された列)が構成されている。また、10個の太陽電池モジュール20は、第1方向および第2方向と直交する第3方向(この例では前後方向、以下同様)において壁部12と間隔をおいて対向している。
図4に示すように、4つのセンタ取付具15は、2つのセンタ縦軸材31が取り付けられる部材であり、太陽電池アレイ200の左右方向(第2方向)における中央部に設けられて上下方向(第1方向)に間隔をおいて配置されている。
図4に示すように、8つのサイド取付具16は、サイド縦軸材32が取り付けられる部材であり、4つのサイド取付具16が太陽電池アレイ200の右縁部(第2方向における一縁部)に設けられて上下方向(第1方向)に間隔をおいて配置され、残りの4つのサイド取付具16が太陽電池アレイ200の左縁部(第2方向における他縁部)に設けられて上下方向(第1方向)に間隔をおいて配置されている。
図4に示すように、2つのセンタ縦軸材31は、線状部材(直線状に延びる部材)であり、それぞれが上下方向(第1方向)に沿うようにして、太陽電池アレイ200の左右方向(第2方向)における中央部に配置されている。そして、2つのセンタ縦軸材31は、左右方向に並ぶように4つのセンタ取付具15に取り付けられている。
図4に示すように、2つのサイド縦軸材32は、線状部材であり、それぞれが上下方向(第1方向)に沿うようにして、太陽電池アレイ200の左右方向(第2方向)における両縁部にそれぞれ配置されている。そして、右側(第2方向における一端側)に配置されたサイド縦軸材32は、右側に配置された4つのサイド取付具16に取り付けられ、左側(第2方向における他端側)に配置されたサイド縦軸材32は、左側に配置された4つのサイド取付具16に取り付けられている。この例では、2つのサイド縦軸材32が太陽電池アレイ200の左右方向(第2方向)における両縁部をそれぞれ構成している。
図3に示すように、12個の補強部材33は、線状部材であり、それぞれが左右方向(第2方向)に沿うように配置されている。具体的には、6つの補強部材33が上下方向(第1方向)に所定の間隔をおいて配置されて右側(第2方向における一端側)のセンタ縦軸材31と右側のサイド縦軸材32とに取り付けられている。残りの6つの補強部材33が第1方向に所定の間隔をおいて配置されて左側(第2方向における他端側)のセンタ縦軸材31と左側のサイド縦軸材32とに取り付けられている。この例では、第6段目(すなわち最上段)の左右の補強部材33が太陽電池アレイ200の上縁部に相当する。
図3に示すように、10個の支持部材34は、それぞれが左右方向(第2方向)に延伸するように形成されている。10個の支持部材34のうち5つの支持部材34は、右側(第2方向における一端側)のセンタ縦軸材31と右側のサイド縦軸材32とに取り付けられた6つの補強部材33のうち第1段目から第5段目までの5つの補強部材33にそれぞれ取り付けられ、上下方向(第1方向)に並ぶ右側の5つの太陽電池モジュール20をそれぞれ支持している。10個の支持部材34のうち残りの5つの支持部材34は、左側(第2方向における他端側)のセンタ縦軸材31と左側のサイド縦軸材32とに取り付けられた6つの補強部材33のうち第1段目から第5段目までの5つの補強部材33にそれぞれ取り付けられ、上下方向(第1方向)に並ぶ左側の5つの太陽電池モジュール20をそれぞれ支持している。この例では、第1段目(すなわち最下段)の左右の支持部材34が太陽電池アレイ200の下縁部に相当する。
また、図3,図5,図6に示すように、この例では、太陽電池ユニット10は、2つの下縁カバー40と、8つのフロントカバー50と、2つの上縁カバー60と、2つのサイドカバー70とを含んでいる。
図3に示すように、2つの下縁カバー40は、直線状に延びる板状部材であり、複数の太陽電池モジュール20と架台30とにより構成される太陽電池アレイ200の下縁部に設けられ、それぞれが左右方向(第2方向)に沿うようにして、太陽電池アレイ200の下縁部を覆っている。この例では、2つの下縁カバー40のうち1つの下縁カバー40は、第1段目の右側(第2方向における一端側)の支持部材34に取り付けられ、第1段目の右側の支持部材34の下縁部および第1段目の右側の太陽電池モジュール20の下縁部を覆う。2つの下縁カバー40のうち残りの1つの下縁カバー40は、第1段目の左側(第2方向における他端側)の支持部材34に取り付けられ、第1段目の左側の支持部材34の下縁部および第1段目の左側の太陽電池モジュール20の下縁部を覆う。
図3に示すように、8つのフロントカバー50は、直線状に延びる板状部材であり、それぞれが左右方向(第2方向)に沿うように配置されている。8つのフロントカバー50のうち4つのフロントカバー50は、第2段目から第5段目までの4つの右側(第2方向における一端側)の支持部材34にそれぞれ取り付けられ、これらの4つの右側の支持部材34の下縁部および第2段目から第5段目までの右側の太陽電池モジュール20の下縁部を覆う。8つのフロントカバー50のうち残りの4つのフロントカバー50は、第2段目から第5段目までの4つの左側(第2方向における他端側)の支持部材34にそれぞれ取り付けられ、これらの4つの左側の支持部材34の下縁部および第2段目から第5段目までの左側の太陽電池モジュール20の下縁部を覆う。
図3に示すように、2つの上縁カバー60は、直線状に延びる板状部材であり、複数の太陽電池モジュール20と架台30とにより構成される太陽電池アレイ200の上縁部に設けられ、それぞれが左右方向(第2方向)に沿うようにして、太陽電池アレイ200の上縁部を覆っている。この例では、2つの上縁カバー60のうち1つの上縁カバー60は、第6段目の右側(第2方向における一端側)の補強部材33に取り付けられ、第5段目の右側の太陽電池モジュール20の上縁部を覆う。2つの上縁カバー60のうち残りの1つの上縁カバー60は、第6段目の左側(第2方向における他端側)の補強部材33に取り付けられ、第5段目の左側の太陽電池モジュール20の上縁部を覆う。
図3および図5に示すように、2つのサイドカバー70は、直線状に延びる板状部材であり、複数の太陽電池モジュール20と架台30とにより構成される太陽電池アレイ200の左右方向(第2方向)における両縁部である両側縁部にそれぞれ設けられている。そして、各サイドカバー70は、上下方向(第1方向)に沿うように配置されて太陽電池アレイ200の両側縁部を覆っている。この例では、2つのサイドカバー70のうち1つのサイドカバー70は、右側(第2方向における一端側)のサイド縦軸材32に取り付けられ、上下方向に並ぶ5つの右側の太陽電池モジュール20の右縁部(外側面部320b)および右側のサイド縦軸材32の右縁部(外側面部320b)を覆う。2つのサイドカバー70のうち残りの1つのサイドカバー70は、左側(第2方向における他端側)のサイド縦軸材32に取り付けられ、上下方向に並ぶ5つの左側の太陽電池モジュール20の左縁部(外側面部320b)および左側のサイド縦軸材32の左縁部(外側面部320b)を覆う。
カバー本体71は、直線状に延びる板状部材であり、上下方向(第1方向)に沿うように配置され、太陽電池アレイ200の側縁部(この例では上下方向に並ぶ5つの右側の太陽電池モジュール20の側縁部およびサイド縦軸材32の側縁部)を覆っている。この例では、カバー本体71は、上下方向(第1方向)と直交する断面の形状がL字状に形成されており、それぞれが上下方向(第1方向)に延びる平面部71aと前面部71bとを有している。
複数の突出部72は、カバー本体71の後縁部(壁部12と対向する縁部)に設けられて上下方向(第1方向)に並んで配置されている。そして、複数の突出部72は、カバー本体71から壁部12の複数の凹部100へ向けてそれぞれ突出して壁部12の複数の凹部100にそれぞれ挿入される。この例では、突出部72は、カバー本体71の平面部71aの後縁部から壁部12の横溝101へ向けて前後方向に一直線に突出している。突出部72の上下方向(第1方向)の幅は、壁部12の横溝101の上下方向の幅よりも小さくなっている。突出部72の突出長さ(前後方向の長さ)は、壁部12の横溝101の深さ(前後方向の長さ)よりも短くなっている。
また、カバー本体71(具体的には平面部71a)には、複数の通気孔73が設けられている。複数の通気孔73は、カバー本体71を左右方向(第2方向)に貫通してカバー本体71の内側面に面する内部空間(カバー本体71の内側面と壁部12と複数の太陽電池モジュール20とに囲まれた内部空間)とカバー本体71の外側面に面する外部空間とを連通している。すなわち、通気孔73は、内部空間から外部空間に至るまでを連通させる。この例では、複数の通気孔73は、前後方向(第3方向)において壁部12とサイド縦軸材32を構成する2つのサイド柱部材320の平面部320aとの間に配置され、上下方向(第1方向)において一直線上に配列されている。また、通気孔73は、前後方向(第3方向)に延びる長穴状に形成されている。なお、通気孔73の大きさは、小動物(例えば小鳥など)が侵入することができない大きさに設定されていることが好ましい。
なお、サイドカバー70は、複数の突出部72が壁部12の複数の凹部100にそれぞれ挿入された状態でカバー本体71が太陽電池アレイ200の側縁部に取り付けられる。この例では、サイドカバー70のカバー本体71は、導電性を有し、サイド縦軸材32を構成する2つのサイド柱部材320に取り付けられる。具体的には、サイドカバー70のカバー本体71の平面部71aに第1ねじ孔H1が設けられ、サイド柱部材320の外側面部320bに第2ねじ孔H2が設けられており、複数の突出部72が壁部12の複数の凹部100にそれぞれ挿入された状態で、且つ、第1ねじ孔H1と第2ねじ孔H2とを連通させた状態で、ねじ孔H1,H2にねじB1を締め込むことにより、サイドカバー70のカバー本体71の平面部71aがサイド柱部材320の外側面部320bにねじ止めされている。また、このサイドカバー70の取り付けにより、2つのサイド縦軸材32が電気的にも接続される。なお、サイドカバー70のカバー本体71は、複数のねじB1によりサイド柱部材320に取り付けられているが、図7では、ねじB1の図示が省略されている。
次に、太陽電池ユニット10の組立作業について説明する。なお、この例では、太陽電池ユニット10の構成が左右対称となっているので、以下では、太陽電池ユニット10の右側の構成を例に挙げて説明する。
以上のように、実施形態1による太陽電池ユニット10では、サイドカバー70の突出部72を壁部12の凹部100(この例では横溝101)に挿入することにより太陽電池アレイ200の側縁部(この例ではサイド縦軸材32を構成する2つのサイド柱部材320)にサイドカバー70が位置決めされた状態で仮止めされる。これにより、太陽電池アレイ200に対するサイドカバー70の取り付けが容易となる。
実施形態2による太陽電池ユニット10は、サイドカバー70の構成が実施形態1による太陽電池ユニット10と異なっている。実施形態2による太陽電池ユニット10のその他の構成は、実施形態1による太陽電池ユニット10の構成と同様となっている。
実施形態3による太陽電池ユニット10は、サイドカバー70の構成が実施形態1による太陽電池ユニット10と異なっている。実施形態3による太陽電池ユニット10のその他の構成は、実施形態1による太陽電池ユニット10の構成と同様となっている。
以上の説明では、第1方向が上下方向である場合を例に挙げたが、これに限らず、第1方向は、例えば、上下方向から前後方向および/または左右方向に傾斜した状態で壁部12の下端から上端へ向かう方向であってもよい。第2方向および第3方向についても同様である。
11 建築物
12 壁部
13 基礎
100 凹部
101 横溝
102 縦溝
200 太陽電池アレイ
20 太陽電池モジュール
30 架台
31 センタ縦軸材
32 サイド縦軸材
33 補強部材
34 支持部材
40 下縁カバー
50 フロントカバー
60 上縁カバー
70 サイドカバー(カバー)
71 カバー本体
72 突出部
73 通気孔
Claims (8)
- 凹部が形成された壁部に設けられる太陽電池ユニットであって、
複数の太陽電池モジュールと、前記壁部に固定されて前記複数の太陽電池モジュールが前記壁部との間に間隔をおいて前記壁部の一方端から他方端へ向かう第1方向に並ぶように前記複数の太陽電池モジュールを支持する架台とを有する太陽電池アレイと、
前記太陽電池アレイの前記第1方向と直交する第2方向における縁部である側縁部に設けられるカバーとを含み、
前記カバーは、前記太陽電池アレイの側縁部を覆うカバー本体と、前記カバー本体から前記壁部の凹部へ向けて突出して前記壁部の凹部に挿入される突出部とを有し、前記突出部が前記壁部の凹部に挿入された状態で前記カバー本体が前記太陽電池アレイの側縁部に取り付けられる太陽電池ユニット。 - 請求項1に記載された太陽電池ユニットにおいて、
前記カバー本体には、該カバー本体の内側面と前記壁部と前記複数の太陽電池モジュールとに囲まれた内部空間から該カバー本体の外側面に面する外部空間に至るまでを連通させる複数の通気孔が設けられている太陽電池ユニット。 - 請求項1または2に記載された太陽電池ユニットにおいて、
前記突出部は、弾性を有し、自身の一部が折り返されることで形成された板バネ形状部分を含み、該板バネ形状部分が圧縮された後に復元して前記壁部の凹部に固定される太陽電池ユニット。 - 請求項1または2に記載された太陽電池ユニットにおいて、
前記突出部は、前記壁部の凹部の内面に引っ掛かる爪状部分を含んでいる太陽電池ユニット。 - 請求項1~4のいずれか1つに記載された太陽電池ユニットにおいて、
前記架台は、前記第1方向に沿うように配置されて前記太陽電池アレイの側縁部を構成する線状のサイド縦軸材を有し、
前記カバー本体は、前記サイド縦軸材に取り付けられる太陽電池ユニット。 - 請求項5に記載された太陽電池ユニットにおいて、
前記サイド縦軸材は、複数のサイド柱部材により構成され、
複数のサイド柱部材は、線状に形成され、それぞれが導電性を有して前記第1方向に沿うようにして、それぞれの間に隙間を隔てて前記第1方向に並んで配置され、
前記カバー本体は、導電性を有し、前記複数のサイド柱部材に取り付けられる太陽電池ユニット。 - 凹部が形成された壁部と、
前記壁部に設けられる太陽電池ユニットとを含む建築物であって、
前記太陽電池ユニットは、請求項1~6のいずれか1つに記載された太陽電池ユニットである建築物。 - 複数の太陽電池モジュールと、凹部が形成された壁部に固定されて前記複数の太陽電池モジュールが前記壁部との間に間隔をおいて前記壁部の一方端から他方端へ向かう第1方向に並ぶように前記複数の太陽電池モジュールを支持する架台とを有する太陽電池アレイの前記第1方向と直交する第2方向における縁部である側縁部に設けられるカバーであって、
前記太陽電池アレイの側縁部を覆うカバー本体と、
前記カバー本体から前記壁部の凹部へ向けて突出して前記壁部の凹部に挿入される突出部とを含み、
前記突出部が前記壁部の凹部に挿入された状態で前記カバー本体が前記太陽電池アレイの側縁部に取り付けられるカバー。
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