JP7140934B1 - 腸骨連結部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】仙腸関節の機能を維持したままその開大を抑制する。【解決手段】インプラント1aは、仙骨4の人体後面側において人体左右方向に伸びており、かつ、その両端が左右の上後腸骨棘511を貫通している。そして、このインプラント1aは、左右の上後腸骨棘511のそれぞれの貫通穴の近傍で自身をそれぞれ固定する。これによりインプラント1aは、左右の腸骨51を一定の間隔で連結し、互いに離れないようにする。その結果、左右の腸骨51は、仙骨4を間に挟む力を維持する。インプラント1bは、インプラント1aの下方にほぼ平行に配置されており、インプラント1aと共通の機能を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、仙腸関節の開大を抑制するインプラントに関する。
仙腸関節は、仙骨と腸骨との間にある関節であり、周囲の靭帯により連結されている。仙腸関節の関節面は、耳状面と呼ばれる平面である。そのため、仙腸関節は、平面関節に分類されることがある。仙腸関節は、耳状面に沿った並進的な滑り運動と、耳状面に垂直な軸を中心とした回転運動とを組合せて、うなずき運動(ニューテーション)と起き上がり運動(カウンターニューテーション)とを実現する。
仙腸関節は、いわゆるフォームクロージャという機構、及び、フォースクロージャという機構によって安定している。フォームクロージャは、骨の形状自体が関節の動きを制限する機構である。フォースクロージャは、筋、又は筋膜の力が関節の動きを制限する機構である。仙腸関節は日常的に各種の外力を受けており、周囲の靭帯、筋肉等が過剰な負荷を受けて損傷したり、加齢によって骨盤周囲筋の筋力が衰えたりすると、フォースクロージャ(左右の腸骨が内側に向かって仙骨を挟み込む力)が弱くなる。このとき、仙腸関節はより開大し易くなる。
仙腸関節が開大すると、関節凹凸面の適合性が変化し、仙腸関節の運動中心軸が移動する。その結果、仙骨と腸骨とが相対的に動かなくなるロッキングが発生する。次に、このロッキングにより仙骨の周囲の靭帯に負荷がかかり、靭帯の炎症が発生する。そして、この炎症が続くと仙腸関節炎、又は滑膜炎が誘発される。
こういった仙腸関節障害の治療法の一つとして、仙腸関節自体をインプラント(体内埋め込み型材料)によって固定する手術がある。特許文献1には、仙腸関節を固定するためのアセンブリが記載されている。
特開2020-32187号公報
しかし、特許文献1のアセンブリは、仙骨と腸骨とを直接つないで骨癒合によって固定するので、仙腸関節の開大を抑制するが、その機能も消失させる。また、人体は、失われた仙腸関節の機能を他の部位により補おうとするため、その部位に負荷が生じる。したがって、このアセンブリを体内に埋め込む手術は、仙腸関節の痛みを解消することがあっても、腰椎椎間関節、梨状筋等の他の部位に痛みを発生させることがある。この傾向は、特に筋力の衰えた高齢者に顕著である。
本発明の目的の一つは、仙腸関節の機能を維持したままその開大を抑制することである。
本発明の請求項1に係る腸骨連結部材は、仙骨の人体後面側において人体左右方向に伸び、左右の上後腸骨棘を互いに連結する腸骨連結部材であって、前記仙骨の人体後面側において人体左右方向に伸び、左右それぞれの前記上後腸骨棘を貫通するロッドと、左右それぞれの前記上後腸骨棘に前記ロッドを固定する固定具と、を有し、前記固定具は、前記ロッドを通すことにより該ロッドに沿った摺動を可能にする穴を有し、前記上後腸骨棘に貫通した貫通穴の周縁の外壁面に外側から接する外側プレートと、前記外側プレートの外側において前記ロッドを把持し、該外側プレートの外に向かう動きを制限する外側把持部と、前記ロッドを通すことにより該ロッドに沿った摺動を可能にする穴を有し、前記上後腸骨棘に貫通した貫通穴の周縁の内壁面に内側から接する内側プレートと、前記内側プレートの内側において前記ロッドを把持し、該内側プレートの内に向かう動きを制限する内側把持部と、を有する腸骨連結部材である。
本発明の請求項2に係る腸骨連結部材は、請求項1に記載の態様において、前記固定具は、前記外側プレートと前記外側把持部との間に弾性部材を有する腸骨連結部材である。
本発明の請求項3に係る腸骨連結部材は、請求項1又は2に記載の態様において、前記外側プレートは、前記貫通穴に対する前記外壁面の傾斜に応じて、前記ロッドに対して傾斜した形状を有する腸骨連結部材である。
本発明の請求項4に係る腸骨連結部材は、請求項1又は2に記載の態様において、前記外側プレートは、前記外壁面に接する面に生体材料が用いられている腸骨連結部材である。
本発明の請求項5に係る腸骨連結部材は、請求項1又は2に記載の態様において、前記外側プレートは、前記外壁面に接する面に生体親和加工が施されている腸骨連結部材である。
本発明の請求項6に係る腸骨連結部材は、請求項1又は2に記載の態様において、前記ロッドは、複数本であり、前記外側プレートは、複数本の前記ロッドを通す前記穴を有し、これら複数本の該ロッドを連結する腸骨連結部材である。
本発明の請求項7に係る腸骨連結部材は、請求項1又は2に記載の態様において、前記ロッドは、前記仙骨の人体後面側において後方に突出した湾曲形状を有する腸骨連結部材である。
本発明の請求項8に係る腸骨連結部材は、請求項1又は2に記載の態様において、前記ロッドは、少なくとも前記上後腸骨棘に貫通した貫通穴に接する側面に生体材料が用いられている腸骨連結部材である。
本発明の請求項9に係る腸骨連結部材は、請求項1又は2に記載の態様において、前記ロッドは、少なくとも前記上後腸骨棘に貫通した貫通穴に接する側面に生体親和加工が施されている腸骨連結部材である。
本発明の請求項10に係る腸骨連結部材は、請求項1又は2に記載の態様において、前記ロッドは、少なくとも前記上後腸骨棘に貫通した貫通穴に接する部分が多角柱形状である腸骨連結部材である。
本発明の請求項11に係る腸骨連結部材は、請求項1又は2に記載の態様において、前記ロッドは、複数本であり、前記ロッドのうち少なくとも2本を連結するリンク機構を有する腸骨連結部材である。
請求項1に係る発明によれば、上後腸骨棘を内外から挟み込んで固定できる。
請求項2に係る発明によれば、外側プレートを介して上後腸骨棘を内側に押圧しつづけることができる。
請求項3に係る発明によれば、上後腸骨棘の穴が外壁面に対して垂直に貫通していなくても、外壁面を均等に押圧できる
請求項4、5に係る発明によれば、上後腸骨棘の外壁面と外側プレートとの癒着を促進することができる。
請求項6に係る発明によれば、共通の外側プレートにより、複数のロッドを連結することができる。
請求項7に係る発明によれば、上後腸骨棘が後方に突出する長さが比較的短い場合でも、ロッドを仙骨に接触させないよう配置することができる。
請求項8、9に係る発明によれば、上後腸骨棘の穴とロッドとの癒着を促進することができる。
請求項10に係る発明によれば、上後腸骨棘の穴におけるロッドの回転を抑制することができる。
請求項11に係る発明によれば、2本のロッドが連結されていない場合に比べて左右の腸骨の動きを制動させることができる。
骨盤9を後面側から見た図。 骨盤9を上から見た図。 骨盤9を左から見た図。 インプラント1を後面側から見た図。 インプラント1を上から見た図。 インプラント1を左から見た図。 インプラント1の構成の例を示す図。 弾性部材125の例を示す図。 外側プレート121aの例を示す図。 リンク機構の例を示す図。 湾曲形状を有するインプラント1cの例を示す図。 スプレッダ3を用いた位置決めを説明するための図。 外側プレート121d、及び内側プレート123dの例を示す図。 外側把持部122e、及び内側把持部124eの例を示す図。 外側プレート121fの例を示す図。 ロッド11gの例を示す図。 ロッド11の断面形状の例を示す図。 中央を薄板形状としたロッド11を説明するための図。 外側把持部122hの例を示す図。 ロッド11iの例を示す図。 インプラント1kの例を示す図。 二本のロッド11を連結する外側プレート121fの形状の例を示す図。 変形例にかかる案内部材15の例を示す図。 外側把持部122iの工具穴の例を示す図。
<実施形態>
<骨盤の構成>
以下に示す各図において、各構成が配置される空間をxyz右手系座標空間として表す。図に示す座標記号のうち、円の中に点を描いた記号は、紙面奥側から手前側に向かう矢印を表し、円の中に交差する2本の線を描いた記号は、紙面手前側から奥側に向かう矢印を表す。空間においてx軸に沿う方向をx軸方向という。また、x軸方向のうち、x成分が増加する方向を+x方向といい、x成分が減少する方向を-x方向という。y、z成分についても、上記の定義に沿ってy軸方向、+y方向、-y方向、z軸方向、+z方向、-z方向が定義される。
図1は、骨盤9を後面側から見た図である。図2は、骨盤9を上から見た図である。これらの図において、+x方向は人体の後面の方向である。また、これらの図において、+y方向は人体の右方向であり、+z方向は上方向である。
骨盤9は、仙骨4、左右一対の寛骨5L、5R(以下、これらについて共通する説明を行う場合には両者を総称して「寛骨5」という)、及び尾骨8を有する。骨盤9は、左右一対の大腿骨7L、7Rにより下方から支持され、上方に腰椎6、及びそれに繋がる椎骨を支持する。
寛骨5Lは、腸骨51L、恥骨52L、及び坐骨53Lを有し、これらが一体化して形成される。寛骨5Rも同様に、腸骨51R、恥骨52R、及び坐骨53Rを有し、これらが一体化して形成される。腸骨51L、51R(以下、これらについて共通する説明を行う場合には両者を総称して「腸骨51」という)は、それぞれ上縁に腸骨稜を有する。上後腸骨棘511L、511R(以下、これらについて共通する説明を行う場合には両者を総称して「上後腸骨棘511」という)は、これらの腸骨稜のうち、人体後面側に突出している部位である。
図3は、骨盤9を左から見た図である。図3に示す仙骨4は、人体左右方向にそれぞれ1つずつ耳状面41を有する。左右の耳状面41は、左右の腸骨51にそれぞれ接して、内側に向かう力を受ける。これにより、仙骨4は、左右の寛骨5に挟まれて支持される。また、耳状面41は、腸骨51に対して滑り運動をし、仙骨4は、軸40を中心として図3に示す矢印の方向に揺動する。
左右の腸骨51の仙骨4を挟み込む力が弱まると、腰椎6から受ける荷重を腸骨51が支えきれなくなり、仙骨4と腸骨51との間の仙腸関節は開大する。
<インプラントの構成>
本発明の実施形態に係るインプラント1a、1b(以下、これらについて共通する説明を行う場合には両者を総称して「インプラント1」という)は、左右の腸骨51を連結することにより仙骨4を挟み込む力を補助する部材(腸骨連結部材)である。図4は、インプラント1を後面側から見た図である。図5は、インプラント1を上から見た図である。図6は、インプラント1を左から見た図である。
図4に示すインプラント1aは、仙骨4の人体後面側において人体左右方向に伸びており、かつ、その両端が左右の上後腸骨棘511を貫通している。そして、このインプラント1aは、左右の上後腸骨棘511のそれぞれの貫通穴の近傍で自身をそれぞれ固定する。これによりインプラント1aは、左右の腸骨51を一定の間隔で連結し、互いに離れないようにする。その結果、左右の腸骨51は、仙骨4を間に挟む力を維持する。
つまり、このインプラント1aは、仙骨の人体後面側において人体左右方向に伸び、左右の上後腸骨棘を互いに連結する腸骨連結部材の例である。
インプラント1bは、インプラント1aの下方にほぼ平行となるように配置されており、インプラント1aと共通の機能を有する。このようにインプラント1は2本以上あることにより、1本である場合に比べて、より強固に左右の腸骨51の乖離を制限する。一本のインプラント1は、左右の腸骨51の距離を維持するから、図におけるy軸方向の動きを制限する。しかし、一本のインプラント1は、腸骨51が、x軸方向に平行な軸を中心として回転することを制限しない。ほぼ平行となるように配置された二本のインプラント1a、1bは、左右の腸骨51の距離を維持することに加えて、上述した回転も制限する。
図7は、インプラント1の構成の例を示す図である。インプラント1は、ロッド11と、固定具12L、12R(以下、これらについて共通する説明を行う場合には両者を総称して「固定具12」という)と、を有する。
ロッド11は、仙骨4の人体後面側を横(人体左右方向)に伸びた棒状の部材である。ロッド11の両端は、それぞれ左右の上後腸骨棘511を貫通している。つまり、このロッド11は、仙骨の人体後面側において人体左右方向に伸び、左右それぞれの上後腸骨棘を貫通するロッドの例である。
固定具12は、左右の上後腸骨棘511のそれぞれにロッド11を固定する部材であり、例えば、ネジ止め式のクランプである。つまり、固定具12は、左右それぞれの上後腸骨棘にロッドを固定する固定具の例である。
固定具12Lは、外側プレート121L、及び外側把持部122Lを有する。固定具12Rも、同様に外側プレート121R、及び外側把持部122Rを有する。
外側プレート121L、121R(以下、これらについて共通する説明を行う場合には両者を総称して「外側プレート121」という)は、穴を有する板状の部材である。外側プレート121は、この穴にロッドを通し、ロッド11に沿って摺動する。また、外側プレート121は、上後腸骨棘511にロッド11を貫通させた穴の周縁の外壁面に外側から接する。
つまり、外側プレート121は、ロッドに沿って摺動し、上後腸骨棘に貫通した穴の周縁の外壁面に外側から接する外側プレートの例である。外側プレート121は、ロッド11に沿って外側から内側に向けた押圧力を上後腸骨棘511に与える。外側プレート121は、例えばワッシャである。
外側把持部122L、122R(以下、これらについて共通する説明を行う場合には両者を総称して「外側把持部122」という)は、外側プレート121のさらに外側に配置されている。外側把持部122は、ロッド11のうち外側プレート121の穴から外側に向けて突出した部分を把持する。つまり、この外側把持部122は、外側プレートの外側においてロッドを把持する外側把持部の例である。
これにより、上後腸骨棘511は、ロッド11に沿って外側に動こうとしても、外側プレート121を介してその外側にロッド11を把持する外側把持部122があるために動くことができなくなる。
左右の上後腸骨棘511は、それぞれ外側の外壁面が左右の外側プレート121に接しており、その外側に配置された外側把持部122によって外に向かう動きを制限されている。そのため、左右の腸骨51は、互いの距離が維持される。この構成により、左右の腸骨51は、仙骨4を挟んで支持するため、仙腸関節の開大は抑制される。
図7に示す通り、固定具12Lは、内側プレート123L、及び内側把持部124Lを有する。同様に、固定具12Rは、内側プレート123R、及び内側把持部124Rを有する。
内側プレート123L、123R(以下、これらについて共通する説明を行う場合には両者を総称して「内側プレート123」という)は、穴を有する板状の部材である。内側プレート123は、この穴にロッドを通し、ロッド11に沿って摺動する。また、内側プレート123は、上後腸骨棘511にロッド11を貫通させた穴の周縁の内壁面に内側から接する。
つまり、内側プレート123は、ロッドに沿って摺動し、上後腸骨棘に貫通した穴の周縁の内壁面に内側から接する内側プレートの例である。内側プレート123は、ロッド11を通す穴を有し、ロッド11に沿って内側から外側に向けた押圧力を上後腸骨棘511に与える。内側プレート123は、例えばワッシャである。
内側把持部124L、124R(以下、これらについて共通する説明を行う場合には両者を総称して「内側把持部124」という)は、内側プレート123のさらに内側に配置されている。内側把持部124は、ロッド11のうち内側プレート123の穴よりも内側の部分を把持する。つまり、この内側把持部124は、内側プレートの内側においてロッドを把持する内側把持部の例である。
これにより、上後腸骨棘511は、ロッド11に沿って内側に動こうとしても、内側プレート123を介してその内側にロッド11を把持する内側把持部124があるために動くことができなくなる。すなわち、内側プレート123、及び内側把持部124は、外側プレート121、及び外側把持部122とともに、上後腸骨棘511を内外両側から挟んで固定する。これにより、腸骨の位置は安定する。
仮に、インプラント1の固定具12が、内側プレート123、及び内側把持部124を有しない場合、固定具12は、外側プレート121、及び外側把持部122のみで上後腸骨棘511を支持することになる。しかし、この場合、上後腸骨棘511は、外側プレート121、及び外側把持部122によって外側から内側に向かって押さえつけられるのみである。そのため、上後腸骨棘511は、外力の影響により本来の位置よりも内側に抑え込まれることがある。このとき、腸骨51は、仙骨4と接触し、耳状面41が寛骨5と密着してしまうことがある。この場合、仙腸関節の機能は、失われてしまう。
また、上後腸骨棘511は、仮に外側プレート121と接し続けているとしても、内側プレート123がないのであれば、外側からの接点のみで接することになる。そのため、この場合、上後腸骨棘511は、外側プレート121との接点を中心に揺動可能であるため、外側プレート121によって接点部分が削られ易い。上後腸骨棘511が接点部分で削られると、固定具12は、上後腸骨棘511との間に隙間が生じるので、腸骨51を固定し難くなる。
つまり、固定具12は、外側プレート121、及び外側把持部122のみで構成されていると、仙腸関節を機能させた状態で腸骨51を固定することが難しい。本発明において、固定具12は、外側プレート121、及び外側把持部122に加えて、内側プレート123、及び内側把持部124を有しているので、仙腸関節を機能させた状態で腸骨51を固定することができる。
<インプラントの形成手順>
インプラント1は、例えば、以下の手順で形成される。まず、左右の上後腸骨棘511に穴が貫通され、それぞれの内壁面に内側プレート123、及び内側把持部124が配置される。次に、左右の上後腸骨棘511に設けられた穴と、内側プレート123、及び内側把持部124の穴とにロッド11が通される。
そして、ロッド11の左端部から外側プレート121L、及び外側把持部122Lが取り付けられる。これにより上後腸骨棘511Lは、外側に外側プレート121L、及び外側把持部122Lが配置され、内側に内側プレート123L、及び内側把持部124Lが配置される。外側把持部122Lと内側把持部124Lとは、コンプレッサ2Lによって挟み込まれ、圧縮されることで位置決めされ、その位置でそれぞれロッド11に固定される。
外側把持部122L、及び内側把持部124Lは、例えばネジを有するクランプである。この場合、ロッド11は側面を囲ったクランプの隙間がネジ止めされることで、このクランプ内壁面からの押圧力を受け把持される。
上後腸骨棘511Lが上述した手順で位置決めされ、ロッド11に固定されると、ロッド11の右端部から外側プレート121R、及び外側把持部122Rが取り付けられる。これにより上後腸骨棘511Rは、外側に外側プレート121R、及び外側把持部122Rが配置され、内側に内側プレート123R、及び内側把持部124Rが配置される。
ここで、ロッド11には、内側把持部124Rよりも内側に仮止部材13が仮止めされる。仮止部材13は、上後腸骨棘511Rが、上後腸骨棘511Lに対して正しい距離に固定されるようにロッド11上の位置が調整される。
仮止部材13が仮止めされると、コンプレッサ2Rは、仮止部材13から外側把持部122Rまでを挟み込んで圧縮する。これにより、外側把持部122Rは固定される。次に、仮止部材13は除去される。そして、仮止部材13が除去された後、コンプレッサ2Rは、再度、外側把持部122Rと内側把持部124Rとを挟み込む。これにより、内側把持部124Rは、位置決めされ、その位置でそれぞれロッド11に固定される。その結果、上後腸骨棘511Rと、上後腸骨棘511Lとは、正常な距離を維持するように調整される。
以上、説明した通り、インプラント1は、腸骨51と仙骨4とを連結せず、左右の上後腸骨棘511を、互いの距離が維持されるように連結する。そのため、左右の腸骨51は、仙骨4を固定せずに両側から挟み込んで支持するので、仙腸関節は、開大し難くなり、その機能が維持される。
<変形例>
以上が実施形態の説明であるが、この実施形態の内容は以下のように変形し得る。また、以下の変形例は、互いに組合されてもよい。
<1>
上述した実施形態において、外側プレート121と外側把持部122との間には何も配置されていなかったが、弾性部材が配置されてもよい。図8は、弾性部材125の例を示す図である。図8に示す固定具12aは、弾性部材125を有する。この弾性部材125は、例えばスプリングワッシャである。
この弾性部材125は、外側プレート121と外側把持部122との間に配置され、両側から挟み込む力を受けるため、これに抗する力を発生させる。その結果、弾性部材125は、外側プレート121を介して上後腸骨棘511を内側に押し付ける。つまり、この弾性部材125を有する固定具12aは、外側プレートと外側把持部との間に弾性部材を有する固定具の例である。
この弾性部材125を有することにより固定具12aは、上後腸骨棘511を内側に押し付けた状態を維持するので、上後腸骨棘511との間の緩みを発生し難くする。
なお、図8に示す通り、弾性部材125は、外側プレート121と外側把持部122との間のほかに、内側プレート123と内側把持部124との間にも配置されてもよい。内側プレート123と内側把持部124との間に配置されたこの弾性部材125は、内側プレート123を介して上後腸骨棘511を外側に押し付ける。これにより、上後腸骨棘511は、外側プレート121と内側プレート123とから挟まれるため、それぞれの接触面における緩みが発生し難くなる。
また、外側プレート121、及び外側把持部122、並びにこれらに挟まれた弾性部材125は、一体として形成されていてもよい。内側プレート123、及び内側把持部124、並びにこれらに挟まれた弾性部材125も、同様に一体として形成されていてもよい。
<2>
上述した実施形態において、外側プレート121の材料は特に指定されていないが、生体親和性のある材料(以下、生体材料ともいう)でもよい。外側プレート121を構成する生体材料は、例えば、ステンレス鋼、コバルト合金、チタン合金、ハイドロキシアパタイト等が用いられる。外側プレート121は、少なくとも上後腸骨棘511の外壁面に接する面に、生体材料が用いられてもよい。
つまり、この外側プレート121は、上後腸骨棘の外壁面に接する面に生体材料が用いられている外側プレートの例である。この構成によれば、上後腸骨棘511の外壁面と外側プレート121との癒着が促進されるので、固定具12と上後腸骨棘511との間の緩みが発生し難くなる。
<3>
上述した実施形態において、外側プレート121の表面の加工は特に指定されていないが、外側プレート121の表面には、生体親和性を高める加工(以下、生体親和加工ともいう)が施されてもよい。この変形例において、インプラント1の固定具12は、表面に生体親和加工が施された外側プレート121aを有する。
図9は、外側プレート121aの例を示す図である。図9に示す外側プレート121aは、-y方向に配置された上後腸骨棘511R(図示せず)の外壁面に外側から接する板状の部材である。外側プレート121aは、穴1210を有する。この穴1210を貫通したロッド11(図示せず)に沿って、外側プレート121aは摺動する。なお、外側プレート121aの外周の形状は、穴1210と同心でなくてもよく、また、円でなくてもよい。例えば、外側プレート121aの外周の形状は、図9に二点鎖線で示す通り楕円形であってもよい。さらに、外側プレート121aの外周の形状は、線対称、又は点対称でなくてもよい。要するに、外側プレート121aの外周の形状は、上後腸骨棘511から突出しない形状であれば、どのような形状であってもよい。
図9において斜線で示す内側面1211は、上後腸骨棘511の外壁面に接する面である。この内側面1211には、複数のスパイク1212が設けられている。スパイク1212は、鋭利な先端を有する釘状の部材である。このスパイク1212が上後腸骨棘511の外壁面に突き刺さることにより、上後腸骨棘511と内側面1211とは離れ難くなる。
スパイク1212を設ける加工(スパイク加工ともいう)は、生体である上後腸骨棘511の外壁面との親和性を高める加工であるから、生体親和加工に含まれる。つまり、この外側プレート121aは、外壁面に接する面に生体親和加工が施されている外側プレートの例である。
なお、内側面1211は、他の生体親和加工が施されてもよい。他の生体親和加工は、ポーラス加工、ショットピーニング加工等が挙げられる。ショットピーニング加工は、例えば金属性の微小球体を高速度で材料表面に衝突させて、くぼみを作る加工である。ポーラス加工とは、例えば、プラズマ等を用いて材料表面に微小孔をあける手法、フレーム溶射により微小球体を材料表面に合着させて凹凸を作る手法などが挙げられる。これらにより、外側プレート121aの内側面1211は、ポーラス(多孔質体)となり、生体親和性が向上する。ポーラス加工等の処理は、上述したスパイク1212の表面に対して施されてもよい。
<4>
上述した実施形態において、インプラント1は、上下に二本配置されていたが、その数はこれに限らない。インプラント1は、一本であってもよいし、三本以上であってもよい。
また、ほぼ平行となるように配置された二本のインプラント1a,1bを用いる場合、これらは、互いを連結するリンク機構を有してもよい。図10は、リンク機構の例を示す図である。
図10に示す通り、上に配置されたインプラント1aのロッド11aと、下に配置されたインプラント1bのロッド11bとは、二本のリンク14によって連結されている。ここでロッド11a、及びロッド11bは、複数本のロッドの例である。また、二本のリンク14によって構成されるリンク機構は、ロッドのうち少なくとも2本を連結するリンク機構の例である。
このリンク機構は、ロッド11a、及びロッド11bの相対的な運動の方向を制限するので、左右の腸骨51の動きをより制動させることができる。
<5>
上述した実施形態において、インプラント1は、湾曲していない直線形状のロッド11を有していたが、湾曲形状を有してもよい。
図11は、湾曲形状を有するインプラント1cの例を示す図である。インプラント1cは、仙骨4の人体後面側において人体左右方向に伸びるロッド11(図示せず)を有する。このロッド11は、左右の上後腸骨棘511の外側を固定具12(図示せず)によって固定されることにより、腸骨51を互いに連結する。ロッド11は、湾曲部Cを有する。この湾曲部Cは、仙骨4の人体後面にあり、仙骨4を囲むように後方に突出している。このロッド11は、仙骨の人体後面側において後方に突出した湾曲形状を有するロッドの例である。
この湾曲形状により、インプラント1cのロッド11は、仙骨4を避けて人体左右方向に伸びるので、仙骨4と接触し難くなる。特に女性等の腸骨51は、上後腸骨棘511の人体後面側への突出長さが仙骨4に対して短い場合がある。この場合にも、湾曲形状を有していることによりロッド11は、仙骨4を避けるため、仙骨4を損傷させ難い。
また、例えば高齢者等の腸骨51は、脆くなっていることが多く、上後腸骨棘511に設ける穴が腸骨51の外縁に近いとその穴から腸骨51が骨折する(破損する)虞がある。湾曲形状を有していることによりロッド11は、直線形状を有する場合に比べて、腸骨51の外縁から遠い位置に穴を設けることができるので、左右の上後腸骨棘511を貫通し易い。なお、ロッド11は、湾曲し易くなるように前後方向を薄く加工されてもよい。
<6>
上述した実施形態において、固定具12は、位置決めに部材を挟み込んで圧縮するコンプレッサ2L、2Rを用いていたが、位置決めに用いる工具はこれに限らない。例えば、スプレッダ3を用いてもよい。
図12は、スプレッダ3を用いた位置決めを説明するための図である。図12に示すロッド11は、左の上後腸骨棘511Lを固定具12L(外側プレート121L、外側把持部122L、内側プレート123L、及び内側把持部124L)で固定した後、右端を仮止部材13で仮止めされる。
スプレッダ3は、仮止部材13と外側把持部122Rとの間に挿入される。このスプレッダ3は、持ち手を矢印方向に近づけることで2箇所の作用端が拡がる構造を有する。スプレッダ3は、ロッド11に沿って外側把持部122Rを仮止部材13から離す方向に押す。これにより、固定具12Rは固定具12Lに近づけられ、位置決めされる。位置決めされた固定具12Lをロッド11に固定することで、上後腸骨棘511R、及び上後腸骨棘511Lの距離が調整される。
<7>
上述した実施形態において、外側プレート121、及び内側プレート123は厚みが均一の平板形状であったが、厚みが不均一な形状であってもよい。また、外側プレート121、及び内側プレート123は、上後腸骨棘511との接触面が、上後腸骨棘511に適合するようにロッド11に対して傾斜した形状を有してもよい。
この変形例において、固定具12dは、外側プレート121d、及び内側プレート123dを有する。図13は、外側プレート121d、及び内側プレート123dの例を示す図である。図13に示す上後腸骨棘511は、ロッド11を通す穴(図示せず)が設けられており、この穴に対して外壁面、及び内壁面が傾斜している。
外側プレート121dは、厚みが不均一な形状を有している。この外側プレート121dは、ロッド11に対して右側の面が垂直であるが、左側の面が傾斜している。この左側の面の傾斜は、上後腸骨棘511の外壁面の傾斜に対応している。つまり、この外側プレート121dは、上後腸骨棘511の穴に対する外壁面の傾斜に応じて、ロッドに対して傾斜した形状を有する外側プレートの例である。
外側プレート121dの右側の面は、弾性部材125の左側の面で、左側に押圧される。弾性部材125の左側の面は、ロッド11に対して垂直である。したがって、このとき、上述した形状を有することにより、外側プレート121dの右側の面は、外側把持部122、又は弾性部材125の押圧面に密着する。また、外側プレート121dの左側の面は、上後腸骨棘511の外壁面に密着する。これにより、上後腸骨棘511の外壁面が貫通された穴(ロッド11)の方向に対して垂直でなくても、外側プレート121dは、この外壁面を均等に押圧することができる。
内側プレート123dも同様に、傾斜した形状を有しているため、上後腸骨棘511の内壁面に密着する。
傾斜した形状を有する外側プレート121d、及び外側把持部122、並びにこれらに挟まれた弾性部材125は、一体として形成されていてもよい。また、傾斜した形状を有する内側プレート123d、及び内側把持部124、並びにこれらに挟まれた弾性部材125も同様に、一体として形成されていてもよい。
なお、外側プレート121d、及び内側プレート123dに代えて、外側把持部122、及び内側把持部124が傾斜した形状を有してもよい。この場合、固定具12eは、外側把持部122e、及び内側把持部124eを有する。図14は、外側把持部122e、及び内側把持部124eの例を示す図である。図14に示す上後腸骨棘511は、ロッド11を通す穴(図示せず)に対して外壁面、及び内壁面が傾斜している。
外側把持部122eは、厚みが不均一な形状を有している。この外側把持部122eは、ロッド11に対して左側の面が傾斜している。この外側把持部122eは、この傾斜した左側の面で弾性部材125、及び外側プレート121を左側に押圧するので、外側プレート121はロッド11に対して傾斜した姿勢になり、上後腸骨棘511の外壁面に密着する。内側把持部124eも同様に、傾斜した形状を有しているため、内側プレート123をロッド11に対して傾斜した姿勢にする。その結果、内側プレート123は、上後腸骨棘511の内壁面に密着する。
外側プレート121、及び傾斜した形状を有する外側把持部122e、並びにこれらに挟まれた弾性部材125は、一体として形成されていてもよい。また、内側プレート123、及び傾斜した形状を有する内側把持部124e、並びにこれらに挟まれた弾性部材125も同様に、一体として形成されていてもよい。
<8>
上述した実施形態において、外側プレート121は、一本のロッド11を通す穴を有していたが、複数のロッド11を通す穴を有してもよい。すなわち、外側プレート121は、複数のロッド11を連結する板状部材であってもよい。以下、二本のロッド11a、11bを連結する外側プレート121fを例に説明する。この外側プレート121fは、複数本のロッドを通す穴を有し、これら複数本のロッドを連結する外側プレートの例である。
図15は、外側プレート121fの例を示す図である。この外側プレート121fは、ロッド11aを通す穴1210aと、ロッド11bを通す穴1210bを有する。内側面1211fは、ロッド11a及びロッド11bの中間部分においても上後腸骨棘511の外壁面に接触する。また、外側プレート121fは、くびれた形状の中間部1213を有する。外側プレート121fは塑性材料で形成されるため、インプラント1の埋設時において、この中間部1213に力を加えることにより、捻れた形状にすることができる。これにより、外側プレート121fは、実際の上後腸骨棘511の外壁面の形状に合わせて傾斜した形状にすることができる。上後腸骨棘511の外壁面の形状に調整されることで、外側プレート121fは、上後腸骨棘511の外壁面に密着し、腸骨51を支持し易くなる。
<9>
上述した実施形態において、ロッド11の材質は特に指定していないが、生体材料が用いられてもよい。この生体材料は、ロッド11の側面のうち、上後腸骨棘511の穴に接する部分にのみ用いられてもよい。
以下、生体材料で構成されるロッド11gについて説明する。図16は、ロッド11gの例を示す図である。このロッド11gは、側面111のうち、少なくとも上後腸骨棘511の穴に接する部分に生体材料が用いられている。ここで用いられる生体材料は、上述したものと共通のものでよい。つまり、このロッド11gは、少なくとも上後腸骨棘に貫通した穴に接する側面に生体材料が用いられているロッドの例である。この構成によれば、ロッド11gの側面と上後腸骨棘511の穴との癒着が促進されるので、ロッド11gと上後腸骨棘511との間の緩みが発生し難くなる。
<10>
上述した実施形態において、ロッド11の表面の加工は特に指定されていないが、ロッド11の表面には、上述した生体親和加工が施されてもよい。この生体親和加工は、ロッド11の表面のうち、側面にのみ施されてもよい。また、この生体親和加工は、ロッド11の側面のうち、上後腸骨棘511の穴に接する部分にのみ施されてもよい。例えば、図16に示す側面111は、スパイク加工、ポーラス加工、ショットピーニング加工等の生体親和加工が施されていてもよい。
つまり、この生体親和加工が施された側面111を有するロッド11gは、少なくとも上後腸骨棘に貫通した穴に接する側面に生体親和加工が施されているロッドの例である。この構成によれば、ロッド11gの側面と上後腸骨棘511の穴との癒着が促進されるので、ロッド11gと上後腸骨棘511との間の緩みが発生し難くなる。
<11>
上述した実施形態において、ロッド11の断面形状は特に指定していないが、円形でもよい。また、インプラント1は、断面形状が多角形のロッド11を有してもよい。
図17は、ロッド11の断面形状の例を示す図である。この変形例において、ロッド11は、図17(a)に示す三角形、図17(b)に示す正方形、図17(c)に示す六角形、図17(d)に示す長方形等の多角形の断面を有する。これら多角形の断面を有して伸びる柱状のロッド11は、多角柱状の部材である。
ロッド11の断面は、その全長にわたって共通してこれらの多角形であってもよいが、少なくとも上後腸骨棘511に貫通した穴に接する部分のみの断面がこれらの多角形であってもよい。つまり、このロッド11は、少なくとも上後腸骨棘に貫通した穴に接する部分が多角柱形状であるロッドの例である。
少なくとも上後腸骨棘511の穴に接する部分の断面が多角形であることにより、これ以外の場合に比べて、ロッド11は、回転しようとすると外接する上後腸骨棘511の穴と摩擦が生じ易い。そのため、ロッド11は伸長方向に沿った軸を中心とする回転運動がし難く、側面と上後腸骨棘511の穴との癒着が促進される。これにより、ロッド11は、上後腸骨棘511との間が緩み難くなる。
また、ロッド11の断面形状は、その全長にわたって均一でなくてもよい。例えば、ロッド11の断面形状は、その両端で図17(b)に示す正方形であり、その中央で図17(d)に示す長方形であってもよい。
また、ロッド11の中央における断面形状は、図17(d)に示すように、人体前後方向(つまり、x軸方向)の長さが上下方向(つまり、z軸方向)の長さよりも短くてもよい。この場合、ロッド11は、中央部分においてx軸方向が薄い薄板形状である。そのため、ロッド11は、上下方向に撓み難いが、人体前後方向には撓みやすい形状となる。
図18は、中央を薄板形状としたロッド11を説明するための図である。図18に示すロッド11は、両端においてx軸方向に厚みがあるが、中央部分でx軸方向に薄い形状である。そのため、このロッド11は撓みやすく、例えば、図18に二点鎖線で示すように変形する。この形状により、このロッド11は、例えば、中央部分で仙骨4に接触して人体後面側に押されたとしても、その押圧力に応じて変形するので仙骨4を損傷させ難い。
<12>
上述した実施形態において、外側把持部122、及び内側把持部124は、ネジを有するクランプであったが、他の構成であってもよい。例えば、外側把持部122、及び内側把持部124は、ねじ切り加工された内周面を有するナットであってもよい。以下、ナットで構成される外側把持部122hについて説明する。
図19は、外側把持部122hの例を示す図である。外側把持部122hは、六角ナットである。ロッド11hは端部にはねじ切り加工された外周面112を有する。外側把持部122hは、ロッド11hの端部においてこの外周面112のねじ山に噛み合わされ、回転させられることで、ロッド11hに取り付けられる。これによりこの外側把持部122hを有する固定具12hは、図19に示す矢印方向に上後腸骨棘511を押圧する。
<13>
上述した実施形態において、インプラント1のロッド11は、上後腸骨棘511を貫通していたが、上後腸骨棘511を貫通しなくてもよい。以下、上後腸骨棘511を貫通しないロッド11iについて説明する。
図20は、ロッド11iの例を示す図である。このロッド11iは、上後腸骨棘511を貫通しない。一方、このロッド11iと接合する固定具12iは外側プレート121と外側把持部122iとを有する。
外側プレート121は、上後腸骨棘511の外壁面の外側から内側に向けて押す板状の部材である。外側把持部122iは、外側プレート121を外側から内側に向けて押しながら、ロッド11iを把持する部材である。外側把持部122iは、上後腸骨棘511にあけられた穴を通る直径の棒状部と、この穴よりも大きい直径を有する制限部とを有する。外側把持部122iの棒状部が上後腸骨棘511を貫通し、制限部が穴の外側でせき止められると外側把持部122iは、外側プレート121を介して、図20(a)に示す矢印方向に上後腸骨棘511を押圧する。
外側把持部122iは、制限部の反対側にある棒状部の端部において、ロッド11iを把持する。外側把持部122iは、棒状部の端部に、例えば、ネジ穴が設けられている。ロッド11iの端部には、このネジ穴に噛み合うネジが設けられているため、外側把持部122iは、ロッド11iを回転して、その端部をこのネジ穴に噛み合わせることでロッド11iを把持する。
この構成によれば、外側把持部122iが上後腸骨棘511を貫通して外側から内側に向けて押圧している。したがって、ロッド11iは上後腸骨棘511を貫通しなくてよい。
なお、固定具12iは、図20に示すように外側プレート121と外側把持部122iとの間に弾性部材125を有してもよい。この弾性部材125は、外側プレート121と一体に形成されてもよい。また、この弾性部材125は、外側把持部122iと一体に形成されてもよい。この場合、例えば、経時変化等により上後腸骨棘511の表面のうち、外側プレート121に接する部分が変形しても、弾性部材125は、図20に示す矢印方向に外側プレート121を持続的に押圧し続ける。そのため、上後腸骨棘511は、ロッド11i、及び固定具12iからフォースクロージャ作用を持続的に受け続けることができ、上後腸骨棘511と外側プレート121との間の緩みが発生し難くなる。
また、固定具12は、ロッド11の左右両端を固定していたが、直接、左右の上後腸骨棘511を固定してもよい。図20(b)に示す固定具12jを構成する外側把持部122jは、上述した外側把持部122iと共通の外観を有する。図20(b)に示す左右の外側把持部122jは、互いに内側の接合部Jで接合する。この接合は、例えば、ボルトとナットによる接合であってもよい。この場合、左右の外側把持部122jは、いずれか一方がボルトであり、他方がナットである。この構成によればインプラント1は、ロッドを有しなくてよい。
また、インプラント1は、上後腸骨棘511を貫通しなくてもよい。以下、共に左右の上後腸骨棘511を貫通せずに、それらを連結するロッド11k、及び固定具12kを有するインプラント1kについて説明する。
図21は、インプラント1kの例を示す図である。ロッド11kは、端部が固定具12kによって上後腸骨棘511の内壁面に接着されている。固定具12kは、例えば接着剤、縫合、ネジ止め等によりロッド11kと上後腸骨棘511との間を接着する。この場合でも、インプラント1kは、左右の上後腸骨棘511を、適切な間隔で連結するので、仙腸関節の開大は抑制され、かつ、その機能は維持される。
なお、内壁面における接着は剥離し易い傾向があるため、実施形態のように固定具12は、外側から内側に向かって押圧することで、左右の上後腸骨棘511の距離が増大することを制限することが望ましい。
<14>
上述した変形例において、外側プレート121fは、二本のロッド11a、11bを連結していたが、その形状は図15に示したものに限らない。図22は、二本のロッド11を連結する外側プレート121fの形状の例を示す図である。図22(a)には、図15に示す外側プレート121fを+y方向に見た形状が示されている。ここでは、ロッド11a及びロッド11bは、z軸に沿って並んでいるものとする。
例えば、外側プレート121fは、図22(b)に示すように中間部1213がくびれた形状を有しなくてもよい。また、例えば、外側プレート121fは、図22(c)に示すように中間部1213が切り欠いた形状でくびれていてもよい。すなわち、中間部1213は、どのような形状であってもよい。中間部1213がくびれて狭くなっていることで、外側プレート121fは、それ以外の形状に比べて捻り易くなる。
また、例えば、外側プレート121fは、図22(d)に示すようにロッド11aを通す穴1210a、及びロッド11bを通す穴1210bの少なくとも一方が長穴であってもよい。この場合、この長穴の長径の方向は、ロッド11が並ぶ方向に沿っているとよい。この構成によれば、外側プレート121fは、ロッド11どうしの間隔が予め決められない場合にも、それらのロッド11を通すことができる。
<15>
上述した実施形態、及び変形例において、固定具12は、ロッド11、又は他方の固定具12と何らかの部材を介在することなしに接続されていたが、これらの接続を容易にするように案内する案内部材が設けられていてもよい。この案内部材は、例えば固定具12に設けられていてもよい。
図23は、変形例にかかる案内部材15の例を示す図である。図23に示す固定具12iの外側把持部122iは、xz平面の中心に、y軸に平行な穴1220が貫通している。この穴1220には、案内部材15が通っている。案内部材15は、穴1220を通る細長い棒状、又は線状の部材であり、例えば、ワイヤー、針金、チェーン、鉄条、鉄棒等である。案内部材15は、固定具12iを、ロッド11、又は他方の固定具12iに案内して接続させることができる部材であれば、可撓性の有無は問わない。しかし、案内部材15は、固定具12iの上後腸骨棘511への取り付け作業を容易にするため、ワイヤーのように可撓性のある部材であることが望ましい。また、案内部材15は、側周面にネジが切られていてもよい。この案内部材15は、外側把持部122iをy軸に平行な軸心を中心にして回転させることにより、例えば、y軸方向に沿って引っ張られる。
図24は、外側把持部122iの工具穴の例を示す図である。図24には、外側把持部122iを-y方向に見た様子が示されている。図24(a)に示す工具穴1221は、穴1220を中心として放射状に伸びる4本の溝であり、いわゆる十字穴である。図24(a)に示すこの工具穴1221は、例えば、プラスドライバーの先端がはめ込まれる。工具穴1221にプラスドライバーによる回転力が加えられると、外側把持部122iは回転し、案内部材15は+y方向に引っ張られる。
一方、案内部材15の-y方向の端部は、例えば、ロッド11iに接続されている。なお、案内部材15は、-y方向の端部がロッド11iに接続されていれば、図23に示す通りロッド11iを貫通していてもよい。上述した通り、案内部材15が+y方向に引っ張られると、ロッド11iも+y方向に引っ張られ、その結果、ロッド11iは、外側把持部122iの凹部に案内され、これに固定される。
なお、工具穴1221は十字穴に限らない。例えば、工具穴1221は、図24(b)に示すように六角穴であってもよい。また、案内部材15は、上述した接合部Jで互いに接合する左右の外側把持部122jを、相互に誘導してもよい。
1、1a、1b、1c、1k…インプラント、11、11a、11b、11g、11h、11i、11k…ロッド、111…側面、112…外周面、12…固定具、121…外側プレート、1210、1210a、1210b…穴、1211、1211f…内側面、1212…スパイク、1213…中間部、121L、121R、121a、121d、121f…外側プレート、122、122L、122R、122e、122h、122i、122j…外側把持部、1220…穴、1221…工具穴、123、123L、123R、123d…内側プレート、124、124L、124R、124e…内側把持部、125…弾性部材、12L、12R、12a、12d、12e、12h、12i、12j、12k…固定具、13…仮止部材、14…リンク、15…案内部材、2L、2R…コンプレッサ、3…スプレッダ、4…仙骨、40…軸、41…耳状面、5、5L、5R…寛骨、51、51L、51R…腸骨、511、511L、511R…上後腸骨棘、52L、52R…恥骨、53L、53R…坐骨、6…腰椎、7L、7R…大腿骨、8…尾骨、9…骨盤

Claims (11)

  1. 仙骨の人体後面側において人体左右方向に伸び、左右の上後腸骨棘を互いに連結する腸骨連結部材であって、
    前記仙骨の人体後面側において人体左右方向に伸び、左右それぞれの前記上後腸骨棘を貫通するロッドと、
    左右それぞれの前記上後腸骨棘に前記ロッドを固定する固定具と、を有し、
    前記固定具は、
    前記ロッドを通すことにより該ロッドに沿った摺動を可能にする穴を有し、前記上後腸骨棘に貫通した貫通穴の周縁の外壁面に外側から接する外側プレートと、
    前記外側プレートの外側において前記ロッドを把持し、該外側プレートの外に向かう動きを制限する外側把持部と、
    前記ロッドを通すことにより該ロッドに沿った摺動を可能にする穴を有し、前記上後腸骨棘に貫通した貫通穴の周縁の内壁面に内側から接する内側プレートと、
    前記内側プレートの内側において前記ロッドを把持し、該内側プレートの内に向かう動きを制限する内側把持部と、
    を有する腸骨連結部材。
  2. 前記固定具は、
    前記外側プレートと前記外側把持部との間に弾性部材
    を有する
    請求項1に記載の腸骨連結部材。
  3. 前記外側プレートは、
    前記貫通穴に対する前記外壁面の傾斜に応じて、前記ロッドに対して傾斜した形状を有する
    請求項1又は2に記載の腸骨連結部材。
  4. 前記外側プレートは、
    前記外壁面に接する面に生体材料が用いられている
    請求項1又は2に記載の腸骨連結部材。
  5. 前記外側プレートは、
    前記外壁面に接する面に生体親和加工が施されている
    請求項1又は2に記載の腸骨連結部材。
  6. 前記ロッドは、複数本であり、
    前記外側プレートは、複数本の前記ロッドを通す前記穴を有し、これら複数本の該ロッドを連結する
    請求項1又は2に記載の腸骨連結部材。
  7. 前記ロッドは、前記仙骨の人体後面側において後方に突出した湾曲形状を有する
    請求項1又は2に記載の腸骨連結部材。
  8. 前記ロッドは、少なくとも前記上後腸骨棘に貫通した貫通穴に接する側面に生体材料が用いられている
    請求項1又は2に記載の腸骨連結部材。
  9. 前記ロッドは、少なくとも前記上後腸骨棘に貫通した貫通穴に接する側面に生体親和加工が施されている
    請求項1又は2に記載の腸骨連結部材。
  10. 前記ロッドは、少なくとも前記上後腸骨棘に貫通した貫通穴に接する部分が多角柱形状である
    請求項1又は2に記載の腸骨連結部材。
  11. 前記ロッドは、複数本であり、
    前記ロッドのうち少なくとも2本を連結するリンク機構を有する
    請求項1又は2に記載の腸骨連結部材。
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