JP7138533B2 - 釘間隔調整工具 - Google Patents

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Description

本発明は、釘間隔調整工具に関し、特に一対のピンを使用して遊技機に設置された隣接する釘を、相反する方向に押し曲げながら抑え部で過度な曲がりを防いで好適な曲げ形状とすることで適正な釘の間隔に調整可能な作業性の良い釘間隔調整工具に関する。
遊技機には球の動きを制限する多くの釘が設置されている。これらの釘には様々な役割があり、球を目的の場所に導く場合には狭い間隔で連続して設置され、球をはじく目的の釘は単独で設置されたり、複数が分散して設置されていたりする。中でも入賞に影響する特定の釘は球の主要経路や入賞口の近くに少なくとも2本が隣接して配置され、その隣接する釘の間隔によって球の通過し易さが変わり、入賞の確率を左右するため命釘などと称される。
入賞の確率は遊技店の経営に直接影響するため、また遊技を楽しむ客にしてみれば入賞に伴う賞品が入手できるかどうかに直接効いてくるため、これら特定の釘間隔の調整は極めて重要である。通常これらの特定の釘間隔は1/100mm単位の精度が求められる。遊技機の釘は遊技機製造メーカにて遊技盤に打ち込んで設置されるが、打ち込む機械によってばらつきがあり、特定の釘に求められる所定の間隔に対し、わずかに広かったり狭かったりして、後から個別に調整が必要な場合も多い。
当然、調整においても1/100mm単位の精度が求められ、非常に微妙な調整が必要である。従来はハンマーを用いてゲージで確認しながら調整を行っていたが、時間と手間がかかり、熟練度が要求される作業となっていた。
そこで熟練者でなくても釘間隔の調整ができるように、様々な専用工具も検討されている。
特許文献1には、後方に延びる握り部の開閉で前方に突出した圧接部同士を開閉するペンチにおいて、圧接部間あるいはその前方延長上に間隔規制体が位置するようにしたゲージ部材を取り付けたパチンコ遊技台の釘調整用ペンチが開示されている。
特許文献1によれば、間隔規制体を間に挟んで一対の釘を両側から締め付けることにより、釘の間隔を間隔規制体の幅に調整することができる。しかし釘を挟み込む高さにより釘の変形形状はまちまちとなるため、同じ品質での曲げ形状は期待できない。また釘の間隔を狭める方向には調整できても、広げる方向に調整することはできない。
特許文献2には、ペンチ構造を有する釘間隔調整工具であって、工具先端部には、釘の軸径よりも広い溝幅で工具先端部の長手方向に延びる溝部が工具先端部の開閉方向に拡がる仮想面に対して上方向または下方向に2本並んで形成され、工具先端部の開閉に伴って両溝部同士の間隔が広狭になるとともに、この間隔が2本の釘の根元間隔に等しくなると、両溝部はほぼ平行になる釘間隔調整工具が開示されている。
特許文献2によれば、同じ工具で釘の間隔を狭める方向にも広げる方向にも使用可能な釘間隔調整工具が提供されるが、間隔調整は両溝部がほぼ平行になるかどうか、即ち目視で行われると認められ、1/100mm単位の精度をいかに実現するかについては記載がない。また釘の上から被せるようにして釘を溝にはめ込むため、釘が見にくく作業性にも課題がある。
このため、作業性がよく、また熟練者でなくても、安定した釘の変形形状を作ることにより、特定釘間の間隔を容易に調整可能な釘間隔調整工具が求められる。
特開平01-144083号公報 特開2010-69284号公報
本発明は、上記従来の釘間隔調整工具における問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、一対のピンを使用して遊技機に設置された隣接する釘を、相反する方向に押し曲げながら抑え部で過度な曲がりを防いで好適な曲げ形状とすることで適正な釘の間隔に調整可能な作業性の良い釘間隔調整工具を提供することにある。
上記目的を達成するためになされた本発明による釘間隔調整工具は、遊技機に設置された隣接する釘の間隔を調整する釘間隔調整工具であって、一対の本体部を互いに交差させて回動可能に連結する支点を挟んで、それぞれの本体部の一端側に把持部、他端側に釘間隔調整部を有し、一対の前記本体部の回動による一対の前記把持部の開閉に合わせて一対の前記釘間隔調整部も開閉するように構成され、それぞれの前記釘間隔調整部は、先端部から所定の長さ離隔し、前記釘間隔調整部が開閉する際外側となる位置に立設される少なくとも1つのピンと、前記ピンと所定の間隔で離隔し前記釘間隔調整部が開閉する際内側となる位置に前記ピンと対向するように立設される抑え部とを備え、把持部を握って遊技機に設置された隣接する釘間隔を調整する際、前記ピンと前記抑え部との間に挟んだ釘を前記ピンが釘の間隔を狭める方向に変形させるとともに抑え部が釘の倒れ込みを防ぐように支持することで釘に部分的な変形を与えて所定の釘間隔となるよう調整することを特徴とする。
一対の前記把持部の間または前記釘間隔調整部の間にストッパをさらに有し、把持部を握って遊技機に設置された隣接する釘間隔を調整する際、前記把持部または前記釘間隔調整部が前記ストッパに当接するまで閉じることにより所定の釘間隔となるよう構成されることが好ましい。
上記目的を達成するためになされた本発明による釘間隔調整工具は、遊技機に設置された隣接する釘の間隔を調整する釘間隔調整工具であって、一対の本体部を互いに並置させて回動可能に連結する支点を挟んで、それぞれの本体部の一端側に把持部、他端側に釘間隔調整部を有し、一対の前記本体部の回動による一対の前記把持部の開閉に対して前記把持部の開閉に反する方向に一対の前記釘間隔調整部も開閉するように構成され、それぞれの前記釘間隔調整部は、先端部から所定の長さ離隔し、前記釘間隔調整部が開閉する際内側となる位置に立設される少なくとも1つのピンと、前記ピンと所定の間隔で離隔し前記釘間隔調整部が開閉する際外側となる位置に前記ピンと対向するように立設される抑え部とを備え、把持部を握って遊技機に設置された隣接する釘間隔を調整する際、前記ピンと前記抑え部との間に挟んだ釘を前記ピンが釘の間隔を広げる方向に変形させるとともに抑え部が釘の倒れ込みを防ぐように支持することで釘に部分的な変形を与えて所定の釘間隔となるよう調整することを特徴とする。
一対の前記把持部の間にストッパをさらに有し、把持部を握って遊技機に設置された隣接する釘間隔を調整する際、前記把持部が前記ストッパに当接するまで閉じることにより所定の釘間隔となるよう構成されることが好ましい。
本発明に係る釘間隔調整工具によれば、先端部から所定の長さの位置に設置したピンにより、釘の間隔を所定の値となる方向に押し込みつつ、ピンと所定の間隔で対向する抑え部で釘の過度な倒れ込みを防ぐように支持することで釘に部分的な変形を与えて釘間隔の調整を行うため、釘の変形形状が安定し、熟練者でなくても容易に釘間隔の調整が可能である。
また釘間隔を狭める場合も広げる場合もストッパに当接するまで把持部を握ることにより釘間隔調整が行われ、これにより変形不足や過度の変形を防止することができるため1/100mm単位の精度の調整が可能である。
さらに少なくとも調整する一対の釘の内側又は外側は1本のピンが立設されているのみなので、釘間隔調整工具を釘に使用する際も釘を確認することができ、作業性の良い釘間隔調整工具を提供することができる。
本発明に係る釘間隔調整工具によれば、円筒状のピンで釘の軸部を押し曲げるため、釘の軸部に傷をつけたり局所的なダメージを与えたりすることなくなだらかな曲げ形状を実現することができる。
本発明の実施形態による釘間隔調整工具の構造を概略的に示す図である。 本発明の他の実施形態による釘間隔調整工具の構造を概略的に示す図である。 本発明の実施形態による釘間隔調整工具による釘の変形を説明するための図である。 本発明の実施形態による釘間隔調整工具による釘間隔の調整方法を説明するための図である。
次に、本発明に係る釘間隔調整工具を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態による釘間隔調整工具の構造を概略的に示す図である。
図1(a)は釘間隔調整工具を開閉方向と直交する方向から見た平面図、図1(b)は釘間隔調整工具を開閉方向から見た正面図、図1(c)は図1(a)を右方向から見た側面図、図1(d)は釘間隔調整工具を立体的に示す斜視図である。
図1を参照すると、本発明の実施形態による釘間隔調整工具1は、一対の棒状の本体部10を支点11にて互いに回動可能に交差させて連結する構造を有し、それぞれの本体部10の一端側に位置する把持部12を開閉させると、それぞれの本体部10が支点11を中心に回動し、それぞれの本体部10の他端側に位置する釘間隔調整部13が把持部12の開閉に合わせて開閉するように構成されている。即ち、把持部12と釘間隔調整部13とは支点11を挟んで対向する位置にあるため、それぞれの把持部12を握って互いに閉じるように動かすと、それにつれて釘間隔調整部13も互いに閉じるように動作する。
明確化のため、本明細書では一対の本体部10の開閉動作により互いの間隔の変化する一端側の部分を把持部12、同様に互いの間隔の変化する他端側の部分を釘間隔調整部13と称する。
それぞれの釘間隔調整部13は、先端部16から所定の長さ離隔した位置であって、釘間隔調整部13が開閉する際に外側となる位置にピン14が立設され、ピン14と所定の間隔で離隔し釘間隔調整部13が開閉する際に内側となる位置にピン14と対向するように抑え部15が立設される。このように釘間隔調整部13の開閉に対し、外側にピン14、内側に抑え部15が立設されることにより、一対の釘間隔調整部13は、両者の中心を通る中心線に対してピン14と抑え部15の位置関係が対象となるように配置される。
本発明の実施形態による釘間隔調整工具は、遊技機に設置された隣接する釘の間隔を調整する釘間隔調整工具であって、特に図1に示す釘間隔調整工具1は、所定の間隔より広く設置された釘間隔を狭める方向に調整する工具である。
把持部12を握って遊技機に設置された隣接する釘間隔を調整する際、ピン14と抑え部15との間に挟んだ釘を、ピン14が釘の間隔を狭める方向に変形させるとともに、抑え部15が釘の倒れ込みを防ぐように支持することで釘に部分的な変形を与えて、所定の釘間隔となるよう調整する。
このとき釘の変形に最も影響するのがピン14である。即ち、隣接する釘の外側に位置する一対のピン14が、閉じる方向に移動することにより、隣接する釘はピン14によって互いに接近する方向に倒され、隣接する釘の内側に位置する抑え部15が、釘の倒れ込みを防ぐように支持すると、倒れる釘を、ピン14を中心に引き起こす方向に作用する。ピン14は円柱状であり、断面は円形であるため、釘がピン14に沿って変形する際、釘の軸部に傷をつけたり局所的なダメージを与えたりすることなく、また釘の変形形状は丸みを帯びたなだらかな曲げ形状となる。
尚、ピン14の立設位置を、先端部16から所定の長さ離隔した位置にするのは、釘を変形させる際、釘の根元部に過度な外力をかけないためである。即ちピン14の位置を先端部16に近づけるほど、使用状態では遊技盤に近くなり、釘の根元に急激な曲がりを生じさせることになる。その結果、釘が根元から折れやすくなり、また後から再度間隔調整をしようとしても加工硬化などにより調整し辛くなるからである。ここでいう先端部16から所定の長さは3~5mmであることが好ましい。
隣接する釘間隔を調整する際、ピン14と抑え部15との間に釘を挟んで行うが、挟まれる釘の少なくとも一方の側はピン14が1本立設されているのみなので、釘間隔調整工具1の使用者は挟んだ釘の状態を確認し易く作業性がよい。
ピン14と対向する抑え部15は、図1で1枚の壁状の形状で示したが、釘の倒れ込みを防ぐように支持できれば、形状はこれに限らない。例えば挟んだ釘が見やすいようにスリットを入れてもよい。さらにはピンを立設させたものでもよい。この場合、抑え部15を構成するピンは1本でも複数を併設させてもよい。
抑え部15を壁状の形状とする場合、先端部16から立設するようにし、先端部16で立ち上がった角部に丸みをつけるように構成する。釘間隔調整工具1は遊技機の遊技盤に直交するように押し当てて使用するものであるため、抑え部15を先端部16から立設するように設けることで遊技盤への当接面積が増え、先端部16のみを遊技盤に押し当てるよりも釘間隔調整工具1の方向が安定しやすくなる。また、先端部16で立ち上がった抑え部15の角部に丸みをつけることにより、遊技盤に傷をつけるのを防止することができる。
また、抑え部15を壁状の形状とする場合、図1に示すように抑え部15の先端部16側には先端逃げ部17を設ける。釘は外力が加わった場合、根元から折れやすい。抑え部15の先端は釘間隔調整工具1を使用の際、釘の根元に当たる可能性があるが、先端逃げ部17を設けることにより、釘の根元に傷をつけたり変形したりすることを回避することができる。
遊技機に設置される釘には、先端に釘の胴部分より外径の大きい釘頭部が設けられている。調整が必要な釘の間隔は、球の通過に影響する隣接する釘の胴部分間の間隔であり、釘頭部ではない。そこでそれぞれの釘間隔調整部13は、釘間隔を調整するピン14と抑え部15よりも支点11に近い側に釘頭部収納凹部18を備え、ピン14と抑え部15との間に釘を挟んだ状態で釘頭部が釘間隔調整部13に直接当接しないようにして、釘頭部の影響が出ないような構造としている。
実施形態による釘間隔調整工具1は、一対の把持部12の間または釘間隔調整部13の間にストッパ19をさらに有し、遊技機に設置された隣接する釘間隔を調整する際、把持部12または釘間隔調整部13がストッパ19に当接するまで把持部12を握って閉じることにより所定の釘間隔となるよう構成される。これにより変形不足や過度の変形を防止することができるため1/100mm単位の精度の調整が可能である。
図1の釘間隔調整工具1は、一対の釘間隔調整部13の間にストッパ19を備えるが、ストッパ19は一対の把持部12の間に備えてもよい。
ストッパ19は図1に示すように、釘間隔が所定の値になるように一対の釘間隔調整部13を閉じた際に、互いに対向する釘間隔調整部13同士が平行になる部分の一方の側に取り付けるのが好ましい。互いに平行となる部分に取り付けることにより、ストッパ19は対向する釘間隔調整部13に平面的に当接することになり、構造的に頑強になるとともに、長期の仕様による摩耗や変形による誤差の発生を防止することができる。ストッパ19を把持部12側につける場合も、釘間隔が所定の値になるように一対の釘間隔調整部13を閉じた際に、互いに対向する把持部12に平行となる部分を設け、この位置に取り付けるようにすることで同等の効果が得られる。
図2は、本発明の他の実施形態による釘間隔調整工具の構造を概略的に示す図である。
図2(a)は釘間隔調整工具を開閉方向と直交する方向から見た平面図、図2(b)は釘間隔調整工具を立体的に示す斜視図である。
図2を参照すると、本発明の実施形態による釘間隔調整工具2は、一対の棒状の本体部20を互いに並置させて、支点21にて互いに回動可能に連結する構造を有し、それぞれの本体部20の一端側に位置する把持部22を開閉させると、それぞれの本体部20が支点21を中心に回動し、それぞれの本体部20の他端側に位置する釘間隔調整部23が把持部22の開閉に対して把持部22の開閉に反する方向に開閉するように構成されている。即ち、把持部22と釘間隔調整部23とは支点21を挟んで対向する位置にあり、それぞれの把持部22を握って互いに閉じるように動かすと、それに対応して釘間隔調整部23は互いに開くように動作する。
それぞれの釘間隔調整部23は、先端部26から所定の長さ離隔した位置であって、釘間隔調整部23が開閉する際に内側となる位置にピン24が立設され、ピン24と所定の間隔で離隔し釘間隔調整部23が開閉する際に外側となる位置にピン24と対向するように抑え部25が立設される。このように釘間隔調整部23の開閉に対し、内側にピン24、外側に抑え部25が立設されることにより、一対の釘間隔調整部23は、両者の中心を通る中心線に対してピン24と抑え部25の位置関係が対象となるように配置される。
図2に示す釘間隔調整工具2は、所定の間隔より狭く設置された釘間隔を広げる方向に調整する工具である。
このように図2に示す釘間隔調整工具2は、図1に示す釘間隔調整工具1とは、釘間隔の調整方向として逆の機能を果たすものである。このためピン(14、24)と抑え部(15、25)との位置関係は逆になっている。釘間隔調整工具1では、ピン14は釘間隔調整部13の開閉の外側に位置しているのに対し、釘間隔調整工具2では、ピン24は釘間隔調整部23の開閉の内側に位置し、釘間隔調整工具1では、抑え部15は釘間隔調整部13の開閉の内側に位置しているのに対し、釘間隔調整工具2では、抑え部25は釘間隔調整部23の開閉の外側に位置している。
釘間隔調整工具2と釘間隔調整工具1とでは釘の曲げ方向が異なるものの、釘を曲げる構成に変わりはない。即ち隣接する釘の内側に位置する一対のピン24が、開く方向に移動することにより、隣接する釘はピン24によって互いに離隔する方向に倒され、隣接する釘の外側に位置する抑え部25が、釘の倒れ込みを防ぐように支持すると、ピン24を中心に倒れる釘を引き起こす方向に作用する。そこで釘がピン24に沿って変形する際、
釘の軸部に傷をつけたり局所的なダメージを与えたりすることなく、また釘の変形形状は丸みを帯びたなだらかな曲げ形状となる。
この他ピン24を先端部26から所定の長さ離隔した位置に設けること、抑え部25の構造は1枚の壁状の形状に限らず単数または複数のピンでもよいこと、抑え部25を壁状の形状にする場合の構成、釘頭部収納凹部28を設けることなどは、いずれも釘間隔調整工具1に関して記載した前述の内容と変わらない。
実施形態による釘間隔調整工具2も、ストッパ29を備えるが、釘間隔調整工具2では把持部22と釘間隔調整部23との開閉方向が異なり、又釘間隔調整部23の間隔を開くことにより釘間隔を調整するものであることから、ストッパ29は把持部22を握って閉じたときに当接するように一対の把持部22の間に設けるか、釘間隔調整部23が開いたときに当接するように一対の釘間隔調整部23の外側に設ける必要がある。一対の把持部22の間に設ける方が、構造が簡単であり、作業性もよいので、実施形態ではストッパ29は一対の把持部22の間に設ける。この場合も、釘間隔が所定の値になるように一対の釘間隔調整部23を開いた際に、互いに対向する把持部22に平行となる部分を設け、この位置に取り付けるようにする。
図3は本発明の実施形態による釘間隔調整工具による釘の変形を説明するための図である。
図3は、釘間隔調整工具1により釘間隔を狭める場合の1本の釘の部分を取り出して示すものであり、図3(a)は釘間隔調整工具1をセットした段階で、図3(b)は抑え部が無く、ピンだけで釘を変形する場合、図3(c)は抑え部により釘の倒れ込みを防ぐように支持する場合の釘の変形をそれぞれ示す。図3では変形の状況を説明するため誇張して示すが、実際の釘の変形量は1/100mm単位の微小なものである。
図3(a)を参照すると、釘間隔調整工具1の先端部16が遊技盤40に押し当てられ、間隔を調整する釘30の胴部はピン14と抑え部15との間に挿入される。釘30の胴部を挿入しやすいように、ピン14の先端や抑え部15の上端は丸みを付けたり、面取りを施してもよい。
抑え部15の立設される区間は遊技盤40から釘頭部31までの長さより短く設定されているため、釘頭部31は抑え部15に当接することはなく、また釘頭部収納凹部18に収納されるため抑え部15やピン14が立設する底面部分に当接することがない。このように釘間隔調整工具1は間隔を調整する釘30の釘頭部31の影響が出ないようにして調整することができ、所定の釘間隔となるようを高い精度で調整が可能である。
先端部16からピン14までの長さxは、前述のように釘30の根元での急激な曲げを回避するために必要な距離であり3~5mmが好ましい。
釘30の変形に最も影響するのがピン14であり、釘30はピン14に沿うように変形されるが、図3(b)のようにピン14だけで矢印Aの方向に釘30を変形させると、釘30は根元から矢印Bの方向に倒れ込んでしまう。
これに対しピン14に対向して抑え部15を備える場合は、図3(c)矢印Aの方向に力を加えると、釘30は倒れ込もうとするが、抑え部15によって矢印B’の方向に釘30を引き起こす力が働き、結果的に釘30は遊技盤40と同一面の付け根部と、ピン14に対する接触部とでなだらかに2段階に曲がる形状となる。
図4は、本発明の実施形態による釘間隔調整工具による釘間隔の調整方法を説明するための図である。
図4(a)は所定の間隔が求められる釘30を遊技盤40に打ちこんで設置する際、設置する機械のばらつきによって所定の間隔より広く設置してしまった場合であり、図4(b)は逆に狭く設置してしまった場合である。
図4(a)のような場合は、図1に示す釘間隔調整工具1を使用し、釘間隔を狭めるように調整を行う。釘間隔調整工具1を遊技盤40にほぼ垂直に押し当てながら、一対の釘間隔調整部13のピン14と抑え部15との間に、それぞれ釘30を挿入し把持部12を閉じるように握ることで釘間隔が狭まるように変形する。
釘間隔調整工具1は、把持部12を握って一対の把持部12の間または釘間隔調整部13の間に設けたストッパ19が、対向する把持部12または釘間隔調整部13に当接するまで閉じると、隣接する釘30の胴部間の内寸が、所定の間隔となるように調整されている。
このため釘間隔の調整の熟練者でなくても容易に釘間隔の調整が可能である。調整後の釘30は、球50が通過するときに接触しやすいピン14から釘頭部31までの間が、破線で示すように遊技盤40に略垂直な方向となるよう立ち上がるとともに所定の間隔となるため、球50の通過に必要以上に制約を加えることがなくなる。
一方図4(b)のような場合は、図2に示す釘間隔調整工具2を使用し、釘間隔を広げるように調整を行う。
釘間隔調整工具2も一対の把持部22の間に設けたストッパ29が対向する把持部22に当接するまで把持部22を握って閉じることにより隣接する釘30の胴部間の内寸が所定の間隔となるように調整されている。
この場合も、調整後の釘30は、球50が通過するときに接触しやすいピン24から釘頭部31までの間が、破線で示すように遊技盤40に略垂直な方向となるよう立ち上がるとともに所定の間隔となるため、球50の通過に必要以上に制約を加えることがなくなる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更することが可能である。
1、2 釘間隔調整工具
10、20 本体部
11、21 支点
12、22 把持部
13、23 釘間隔調整部
14、24 ピン
15、25 抑え部
16、26 先端部
17、27 先端逃げ部
18、28 釘頭部収納凹部
19、29 ストッパ
30 釘
31 釘頭部
40 遊技盤
50 球

Claims (4)

  1. 遊技機に設置された隣接する釘の間隔を調整する釘間隔調整工具であって、
    一対の本体部を互いに交差させて回動可能に連結する支点を挟んで、それぞれの本体部の一端側に把持部、他端側に釘間隔調整部を有し、
    一対の前記本体部の回動による一対の前記把持部の開閉に合わせて一対の前記釘間隔調整部も開閉するように構成され、
    それぞれの前記釘間隔調整部は、先端部から所定の長さ離隔し、前記釘間隔調整部が開閉する際外側となる位置に立設される少なくとも1つのピンと、前記ピンと所定の間隔で離隔し前記釘間隔調整部が開閉する際内側となる位置に前記ピンと対向するように立設される抑え部とを備え、
    把持部を握って遊技機に設置された隣接する釘間隔を調整する際、前記ピンと前記抑え部との間に挟んだ釘を前記ピンが釘の間隔を狭める方向に変形させるとともに抑え部が釘の倒れ込みを防ぐように支持することで釘に部分的な変形を与えて所定の釘間隔となるよう調整することを特徴とする釘間隔調整工具。
  2. 一対の前記把持部の間または前記釘間隔調整部の間にストッパをさらに有し、
    把持部を握って遊技機に設置された隣接する釘間隔を調整する際、前記把持部または前記釘間隔調整部が前記ストッパに当接するまで閉じることにより所定の釘間隔となるよう構成されることを特徴とする請求項1に記載の釘間隔調整工具。
  3. 遊技機に設置された隣接する釘の間隔を調整する釘間隔調整工具であって、
    一対の本体部を互いに並置させて回動可能に連結する支点を挟んで、それぞれの本体部の一端側に把持部、他端側に釘間隔調整部を有し、
    一対の前記本体部の回動による一対の前記把持部の開閉に対して前記把持部の開閉に反する方向に一対の前記釘間隔調整部も開閉するように構成され、
    それぞれの前記釘間隔調整部は、先端部から所定の長さ離隔し、前記釘間隔調整部が開閉する際内側となる位置に立設される少なくとも1つのピンと、前記ピンと所定の間隔で離隔し前記釘間隔調整部が開閉する際外側となる位置に前記ピンと対向するように立設される抑え部とを備え、
    把持部を握って遊技機に設置された隣接する釘間隔を調整する際、前記ピンと前記抑え部との間に挟んだ釘を前記ピンが釘の間隔を広げる方向に変形させるとともに抑え部が釘の倒れ込みを防ぐように支持することで釘に部分的な変形を与えて所定の釘間隔となるよう調整することを特徴とする釘間隔調整工具。
  4. 一対の前記把持部の間にストッパをさらに有し、
    把持部を握って遊技機に設置された隣接する釘間隔を調整する際、前記把持部が前記ストッパに当接するまで閉じることにより所定の釘間隔となるよう構成されることを特徴とする請求項3に記載の釘間隔調整工具。
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