JP7137199B2 - 側溝用ブロックおよびその蓋 - Google Patents
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Description
かかる側壁の倒れこみを防止すため、側壁の内側面間にスペーサを無理嵌めすることで側壁と蓋の隙間を確保することも考えられるが、スペーサの設置に手間及び材料コストが嵩むこと、あるいは、スペーサ自身が自動車の車輪振動などの原因で紛失してしまい目的が果たせなくなることが考えられるので好ましくない。
この発明の第1の局面は次のように規定される。即ち、
上側が解放する側溝用ブロックであって、対向する側壁の内側に規格された複数の蓋を受ける平面が形成され、
該平面と前記側壁の上縁との間の該側壁の内側面に、前記蓋の1つに対向する領域であって凸部が前記内側面から形成された第1の領域と、他の前記蓋に対向する領域であって前記凸部が形成されない第2の領域とを備える側溝用ブロック。
勿論、凸部と蓋が干渉していない場合は、全ての蓋を取り外すことができる。
第1の局面で規定の側溝用ブロックにおいて、前記規格された同じ幅(B寸法;同じ長さを有する;図1参照)の蓋が4枚連続して配置され、前記第1の領域は両端の2枚の蓋に対向して設けられる。
このように規定される第2の局面の側溝用ブロックは蓋を4枚も設置する比較的大型のものである。そして、その両端の蓋が設置される部分を第1の領域として、そこに凸部が設けられる。このように両端を第1の領域とすることにより、側溝用ブロックの側壁が内側に倒れ込もうとしても、その両端の第1の領域の凸部が蓋に干渉するので、それ以上の倒れ込みを確実に防止できる。換言すれば、側溝用ブロックの中央(第2の領域)に位置する2枚の蓋と側壁との間のクリアランスが確実に維持され、その蓋の取外し作業容易性が確保される。
第1又は第2の局面に規定の側溝用ブロックにおいて、前記第1の領域の凸部は対向する前記内側面のそれぞれに形成される。
このように規定される第3の局面の側溝用ブロックによれば、側壁において同じ幅B寸法の蓋に対向する両内側面にそれぞれ凸部を設けたので、片側のみに凸部を設けたものに比べて、凸部の突出量は小さくなる。その結果、側溝用ブロックの製造時の型抜きが容易になり、もって安価な側溝量ブロックの提供が可能となる。
側壁の片側のみに凸部を設けた場合、蓋が側溝用ブロックにおいて他方の側壁側に偏移し易い。したがって、第2の領域に設置される蓋との間に位置ズレが生じて意匠性を害することがある。そこで、第1の領域を構成する側壁の内側面へそれぞれ凸部を設けることにより、そこに設置される蓋は開口部の中心位置により確実に留まることとなり、第2の領域の蓋との間の位置ズレが抑制される。
(第4の局面)(図1参照)
対向する内側面の間の距離をA、蓋の幅をBと、
対向する内側面の前記第1の領域の凸部の突出量をcとしたとき、
c<(A-B)×1/2 である。
(第5の局面)
cは(A-B)×1/2 の値の3/4~1/4である。
なお、凸部を内側面の一方のみに形成する場合の凸部の突出量cは、
c<(A-B) であり、好ましくは(A-B)の値の3/4~1/4である。
凸部の突出量cを上記のようにすると、側溝用ブロックの側壁が倒れ込んでいないときには、側溝用ブロックへ蓋を抵抗なく設置できる。その一方、その側壁が内側へ傾こうとするときには、凸部が干渉してその傾きを一定幅で抑える。もって、第2の領域の蓋の取外しを確保する。
第1~第5の局面に規定の側溝用ブロックにおいて、前記凸部は円錐台形であり、前記第1の領域の両端近くにその一対が形成される。
このように規定される第6の局面の側溝用ブロックによれば、凸部を円錐台形にすることにより、頭部がつぶれ難くなる。また、意匠性も向上する。
第1~第6の局面に規定の側溝用ブロックにおいて、前記側壁の上縁には標識が形成され、該標識は前記第1の領域及び/又は前記第2の領域を示す。
このように規定される第7の局面に規定の側溝用ブロックによれば、その側壁が内側へ倒れ込んだとしても、標識を目印にして、第2の領域に設置された蓋の位置を容易に確認できる。これにより、その蓋の取外し作業が円滑に遂行できる。
本発明者らの検討によれば、蓋に凸部を設ける場合、側壁に対向するそれぞれの縁に凸部を設けることが好ましい。凸部の突出量は各縁においておよそ同じとする。これにより、かかる蓋を側溝用ブロックの開口部へ設置したときの蓋の偏在を予防できる。
蓋の両縁に設けられる凸部の突出量をcとしたとき、cは(A-B)×1/2 の値の3/4~1/4とする(図10参照)。
凸部の突出量cを上記のように設計することで、側溝用ブロックの側壁が倒れていないとき、側溝用ブロックへ蓋を抵抗なく設置できる。また、その側壁の内側への傾きを防止し、もって、凸部の無い同じ幅寸法B持つ蓋の取外しが容易になる。また、凸部を蓋の両縁に設けることにより、側溝用ブロックに対する蓋の偏在も防止できる。
側溝用ブロック1はコンクリート製の断面略U字形状であり、底壁3の両縁から一対の側壁5が略垂直に立ち上がっている。各側壁5の内周面には凸条部7が膨出されて、その上面が蓋100を載せる平面9とされる。この平面9と側壁5の上縁6との間に内側面11が設けられる。凸条部7の平面9に載置された蓋100の両縁にこの内側面11が対向する。この内側面11は、蓋100の両縁の傾斜に合わせて、傾斜している。
第2の領域A2には凸部20は形成されていない。
蓋100は規格されており、配列方向に直交する一方の縁の略中央に凹部101が形成されている。
例えば、距離A:370mm、幅B:362mm、凸部の突出量c:2mmとすることができる。
なお、上記の距離A及びBは上縁部分の距離である。図1に示す通り、内側面11及び蓋100の側縁はともに傾斜しているので、(A-B)の値は内側面11と蓋100の側縁の間で維持されているものとする。
図3(A)および図3(B)に示す変形態様では、第1の領域A1と第2の領域A2とを交互に配置した。
上記のように、側溝用ブロック1は蓋100の数に応じて短くしたり、長くしたりすることができる。
ここに規格された蓋とは、その大きさ及び形状がJIS等の企画により定められているものをいう。例えば、図1に用いる蓋100はその長さ(側溝用ブロック1の軸方向)が500mmであり、その結果、側溝用ブロック1の長さは20000mmとなる。
図6、図7に示す変形態様では、側壁5の一方の内側面11のみに凸部20若しくは凸条部21が設けられている。
このように凸部の形状は任意に選択可能であるし、また、その数も特に限定されない。例えば、第1の領域A1の中央に1つの凸部を設けてもよい。側壁の倒れ込み防止ができればよいからである。第1の領域A1において凸部の形状を異ならせることができる。図5で示した凸条も凸部の一形態である。
図11の例では、凸部120の代わりに横長の凸条部121が設けられている。
図10及び図11において、図1及び図2と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略している。
上記の例では、凸部は、コンクリート製品である側溝用ブロックの側壁の内側面や蓋から膨出しており、それらと一体となっている。
勿論凸部を別体とすることもできる。この場合、凸部の脱落を防止するため、凸部の元側にアンダーカットの部分を準備してこれをインサートとしてコンクリート製品に埋設することが好ましい。インサートされたアンダーカットの部分と凸部とはねじなどの手段を用い、着脱自在にかつ強固に連結させることもできる。
5、205 側壁
6、206 側壁の上縁
9、209 平面
11、211 内側面
20、21、220、221 凸部
100 蓋
A1 第1の領域
A2 第2の領域
Claims (7)
- 上側が解放する側溝用ブロックであって、対向する側壁の内側に規格された複数の蓋を受ける平面が形成され、
該平面と前記側壁の上縁との間の該側壁の内側面に、前記蓋の1つに対向する領域であって凸部が前記内側面から形成された第1の領域と、他の前記蓋に対向する領域であって前記凸部が形成されない第2の領域とを備える側溝用ブロック。 - 前記規格された蓋が3枚以上連続して配置され、前記第1の領域は両端の2枚の蓋に対向して設けられる請求項1に記載の側溝用ブロック。
- 前記第1の領域の凸部は対向する前記内側面のそれぞれに形成される請求項1又は請求項2に記載の側溝用ブロック。
- 対向する前記内側面の間の距離をA、前記蓋の幅をBとし、
対向する前記内側面の前記第1の領域の凸部の突出量をcとしたとき、
c<(A-B)×1/2 の関係が成り立つ、請求項3に記載の側溝用ブロック。 - 前記凸部の突出量cは、下記の関係を満足する
cは(A-B)×1/2 の値の3/4~1/4である
請求項4に記載の側溝用ブロック。 - 前記凸部は円錐台形であり、前記第1の領域の両端近くにその一対が形成される、請求項1~5の何れかに記載の側溝用ブロック。
- 前記側壁の上縁には標識が形成され、該標識は前記第1の領域及び/又は前記第2の領域を示す、請求項1~6の何れかに記載の側溝用ブロック。
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