JP3182345U - コンクリート製ブロック - Google Patents

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Abstract

【課題】製造が比較的容易で、かつ、欠損の発生が抑制できるコンクリート製防草ブロックを提供する。
【解決手段】ブロックは、舗装構造物に対する突き当て面として機能する少なくとも一つの側面を有し、該側面は、ブロックの設置姿勢における該側面の上端部付近から下向きに延びる側面部分である上方側面部分11と、該側面の下端部付近から上向きに延びる側面部分である下方側面部分12とを有する。前記側面には、上方向を向く段差面70が備えられる。段差面70は、上方側面部分11の下端部から略水平方向に延びる第1略水平部分71と、第1略水平部分71の、上方側面部分11とは反対側の端部から斜め上方向へ延びる斜面部分72と、斜面部分72の、第1略水平部分71とは反対側の端部から略水平方向に延び、下方側面部分12の上端部に接続する第2略水平部分73とを備える。
【選択図】図1

Description

本考案は防草機能を有するコンクリート製ブロックに関する。
一般的に、道路において、車道と歩道の間や車道と中央分離帯の間には、それらの境界を仕切るコンクリート製の境界ブロックが設置されている。そのような道路の施工方法としては、先に設置した境界ブロックの側面に、コンクリートやアスファルトコンクリート等の舗装材を打設し、乾燥硬化させることにより車道又は歩道を形成する方法が取られる。この場合、コンクリートやアスファルトコンクリート等の舗装構造物が経年により乾燥収縮するなどして、舗装構造物と境界ブロックとの間に鉛直方向の隙間が発生することがある。
そのような隙間から土、埃、或いは雨水や雑草の種子が入り込み、雑草が繁茂する場合がある。そうした雑草を放置すると、その成長に伴って景観が悪化し、更には、成長した雑草が運転者や歩行者の視界を遮ったり、道路や車道側へはみ出したりすることで、交通の安全性を著しく低下させるという問題を生じ得る。そのため、定期的に雑草を除去する作業が必要となり、作業そのものが危険であるとともに膨大な作業コストが発生する。
舗装構造物と境界ブロックとの隙間からの雑草の繁茂を抑制する効果(即ち、防草効果)を狙った境界ブロックが、種々提案されている。図9(A)に断面図にて示すものは、境界ブロック500の舗装構造物側(図示左側)の側面の上端付近を切欠いて棚部501とし、当該棚部501の横断面形状を、略V字状としたものである(例えば、特許文献1参照)。図9(B)に示すものは、境界ブロック600の側面に設けた棚部601の横断面形状を尖頭形状に形成したものである(例えば、特許文献2参照)。図9(C)の境界ブロック700は、棚部701に、略矩形凸形状の断面を有する帯状体702を設けたものである(例えば、特許文献3参照)。
これらの境界ブロック500、600、700はいずれも、雑草(植物)の根の持つ正の屈地性を利用して、雑草の成長を抑制することを狙ったものである。即ち、棚部より上の、舗装構造物と境界ブロックとの隙間で発生した雑草の根は、そこから境界ブロックの側面に沿って下向きに伸長する。その場合に、図9(A)、(B)に示す棚部501、601のV字形状や尖頭形状の上りの傾斜面によって根の伸長方向が上向きへと変えられたり、図9(C)に示す略垂直に立ち上がる帯状体702の側面によって根の伸長が遮断されたりする。その時、根は正の屈地性のため上方向へ伸長を続けることができず、根が成長できずに枯れてしまう。
特許第3900500号公報 意匠登録第1396803号公報 特開平11−13199号公報 特許第3698265号公報
しかしながら、境界ブロックの製品長さは、短いもので60cm、或いは、1m、2mであり、図9(A)の境界ブロック500は、棚部501の先端側(図示左側)の横断面形状が鋭角となっている。そのため、ブロック500の製造、運搬、或いは、境界ブロックの天端までアスファルト等の転圧をする際、当該鋭角部分が欠損を生じ易く、根の進路を上向きに変える目的が失われてしまう。一方、図9(B)の境界ブロック600は棚部601の上面の横断面形状が鋭角的な尖頭形状となっているため、やはりこの部分において欠損を生じ易い。一方、図9(C)の境界ブロック700には、その棚部701において鋭角的な部分は存在しない。しかしながら、略矩形凸形状の断面を有する帯状部702の両側面は略垂直に立ち上がる面として形成されており、ブロックの脱型時の抜き勾配が無いため、製造が極端に難しい。なお、防草構造物に関するその他の先行技術文献として、特許文献4に記載のものは、図9(A)、(B)、(C)に示すブロック以上に境界ブロックの根の勾配形状が複雑で、境界ブロックの脱型時の抜き勾配が無く、製造が極端に難しく欠損しやすいので、これも参照されたい。
そこで、本考案の目的は、製造が比較的容易であり、かつ、欠損の発生が抑制できるコンクリート製防草ブロックを提供することにある。
本考案の第1の局面に係るブロックは、
舗装構造物に対する突き当て面として機能する少なくとも一つの側面を有し、
前記側面は、前記ブロックの設置姿勢における該側面の上端部付近から下向きに延びる側面部分である上方側面部分と、該設置姿勢における該側面の下端部付近から上向きに延びる側面部分である下方側面部分とを有し、
前記側面には、前記設置姿勢において上方向を向く段差面が備えられ、
前記段差面は、前記設置姿勢において、前記上方側面部分の下端部から略水平方向に延びる第1略水平部分と、該第1略水平部分の、前記上方側面部分とは反対側の端部から斜め上方向へ延びる斜面部分と、該斜面部分の、前記第1略水平部分とは反対側の端部から略水平方向に延び、前記下方側面部分の上端部に接続する第2略水平部分とを備える、ことを特徴とするブロックである。
このような構成とすることにより、たとえ舗装構造物と上方側面部分の間に隙間が発生し、発生した隙間に雑草の種子や雨水等が入り込み、種子から根が発生し、根が上方側面部分から第1略水平部分に沿って成長したとしても、斜面部分が第1略水平部分との境界から斜め上方にせり上がっているため、当該境界より上方向への根の伸長が抑制され、結果として、雑草の成長を効果的に抑制し、枯死させることができる。しかも、段差面に鋭角的な断面部分が存在しないことから、欠損の発生を抑制することができ、更には、段差面に脱型時の抜き勾配があり製造が明らかに容易である。
本考案の第2の局面によるブロックは、前記ブロックの設置姿勢において、前記上方側面部分が勾配を有する。
このような構成とすることにより、ブロック製造時の抜き勾配を上方側面部分にも備えることができるため、よりスムーズな脱型が可能となる。
本考案の第3の局面に係るブロックは、前記設置姿勢において前記斜面部分が鉛直方向となす角度が2度から75度の範囲内となるように構成されている。
このような角度とすることで、製造工程において型枠から抜き出し易いために製造が比較的容易であり、かつ、設置後には防草効果を好適に発揮することができる。
本考案の第4の局面に係るブロックにおいては、前記段差面は、その一部において前記斜面部分、及び、前記第2略水平部分を欠くことにより、前記第1略水平部分と前記下方側面部分の両方に直接連続する水抜き面を有する。
舗装構造物と上方側面部分の間に隙間が発生し、その隙間から雨水が浸入した場合、上方側面部分と、第1略水平部分と、斜面部分とが形成する凹部に雨水が滞留し、雑草の根の発生や成長を助長してしまう可能性がある。そこで、上記第4の局面によるブロックは、段差面の一部において、斜面部分及び第2略水平部分に代えて水抜き面を備えることから、水抜き面を介して雨水の排水を促し、雨水の滞留を抑制することができる。結果として、高い防草効果を奏し得る。
本考案の第5の局面に係るブロックにおいては、前記水抜き面は、前記ブロックの設置姿勢において、前記第1略水平部分の側から前記下方側面部分の側へ向かう方向に下る勾配を有する。
このような構成とすることにより、より雨水の排水を促し、雨水の滞留を抑制することができる。結果として、高い防草効果を奏し得る。
図1は、本考案の第1実施形態に係る境界ブロックを表す概略図であり、図1(A)は正面図、図1(B)は図1(A)の境界ブロックを矢印IBの方向に見た平面図、図1(C)は図1(A)の境界ブロックを一点鎖線IC−ICに沿って表した断面図、図1(D)は図1(C)中の領域IDを拡大して表す拡大断面図である。 図2は、本考案の第2実施形態に係る境界ブロックを表す概略図であり、図2(A)は断面図、図2(B)は図2(A)中の領域IIBを拡大して表す拡大断面図である。 図3は、本考案の各実施形態の変形例としての側溝ブロックを示す概略図であり、図3(A)は断面図、図3(B)は図3(A)中の領域IIIBを拡大して表す拡大断面図である。 図4は、本考案の各実施形態の別の変形例としての擁壁ブロックを示す概略図であり、図4(A)は設置状態における断面図、図4(B)は図4(A)中の領域IVBを拡大して表す拡大断面図である。 図5は、本考案の各実施形態の更に別の変形例としての擁壁ブロックを示す概略図であり、図5(A)は設置状態における断面図、図5(B)は図5(A)中の領域VBを拡大して表す拡大断面図である。 図6は、本考案の第3実施形態に係る境界ブロックを示す概略図であり、図6(A)は正面図、図6(B)は図6(A)の境界ブロックを矢印VIBの方向に見た平面図、図6(C)は図6(A)の境界ブロックを矢印VICの方向に見た側面図、図6(D)は図6(C)中の領域VIDを拡大して示す拡大図である。 図7は、第3実施形態の境界ブロックの一部を拡大して示す拡大図であり、図7(A)は、図6(D)の境界ブロックを矢印VIIAの方向に見た拡大図、図7(B)は、図7(A)の境界ブロックを矢印VIIBの方向に見た拡大図である。 図8は、本考案の第4実施形態に係る境界ブロックを示す概略図であり、図8(A)は平面図、図8(B)は図8(A)中の領域VIIIBを拡大して示す拡大図、図8(C)は図8(B)の境界ブロックを矢印VIIICの方向に見た拡大図である。 図9(A)〜(C)は、複数の従来例による境界ブロックを模式的に表した断面図である。
(第1実施形態)
図1を参照して、本考案の第1実施形態に係るブロックを説明する。
本実施形態に係るブロックはコンクリート製の境界ブロック1であり、図1(A)は正面図、図1(B)は境界ブロック1を図1(A)中の矢印IBの方向に見た平面図、図1(C)は境界ブロック1を図1(A)中の一点鎖線IC−ICに沿って表した断面図である。図1(C)における上下方向は、境界ブロック1を実際に使用する際の上下方向と略同じである。
境界ブロック1の実際の使用状態では、境界ブロック1の図1(C)中の左側の側面(第1側面10とする)は、アスファルトもしくはアスファルトコンクリート等の舗装材からなる歩道や車道等の舗装構造物との突き当て面として機能する。第1側面10と反対側の第2側面20の側に構築される構造物は任意であるが、ここでは舗装構造物であるとする。境界ブロック1は、第1、第2側面10、20と交差する面である一対の連結面30を有する。これらの連結面30は、複数の境界ブロック1を長手方向に並べて設置する際に向かい合わせとなる面である。
境界ブロック1の上面は、第1側面10側の第1天面40と、第2側面20側の第2天面50を有し、それらは中間面60によって接続されている。本実施形態においては、第1天面40が第2天面50よりも高くなっている。第1側面10に接する舗装構造物は、図中の矢印aによって示される高さ(即ち、第1天面40と略同じ高さ)となるように形成される。一方、第2側面20に接する舗装構造物は、図中の矢印bによって示される高さ(即ち、第2天面50と略同じ高さ)となるように形成される。
第1側面10上には、境界ブロック1の設置状態において上方向を向く段差面70が備えられている。図1(D)は、図1(C)中の領域IDを拡大して示す拡大断面図である。図1(C)、(D)に示すように、第1側面10は、その上端部付近から下向きに延びる側面部分に境界ブロックの脱型勾配のある上方側面部分11と、第1側面10の下端部付近から上向きに延びる側面部分である下方側面部分12を有する。段差面70は、境界ブロック1の設置姿勢において、上方側面部分11の下端部から略水平方向に延びる第1略水平部分71と、第1略水平部分71の、上方側面部分11とは反対側の端部から斜め上方向へ延びる斜面部分72と、斜面部分72の、第1略水平部分71とは反対側の端部から略水平方向に延び、下方側面部分12の上端部に接続する第2略水平部分73とを備える。
このような構成とすることにより、たとえ舗装構造物と上方側面部分11の間に隙間が発生し、その隙間に雑草の種子や雨水等が入り込み、種子から根が発生し、根が上方側面部分11から第1略水平部分71に沿って成長したとしても、斜面部分72が第1略水平部分71との境界から斜め上方にせり上がっているため、当該境界より上方向への根の伸長が抑制され、結果として、雑草の成長を効果的に抑制し、根、ひいては雑草を枯らすことができる。即ち、防草効果を好適に発揮することができる。しかも、段差面70は鋭角部や尖頭部、あるいは凸状部を有さないことから、欠損の発生を抑制することができ、しかも製造が明らかに容易である。
境界ブロック1の設置姿勢において、斜面部分72が鉛直方向となす角度(図1(D)中のθで表す角度)を2度から75度の範囲内とすることにより、製造工程において型枠から抜き出し易いために製造が比較的容易であり、かつ、設置後は防草効果を好適に発揮することができる。
(第2実施形態)
図2に本考案の第2実施形態による境界ブロック101を示す。図2(A)は、境界ブロック101の断面図であり、図2(B)は図2(A)中の領域IIBの拡大断面図である。
第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、段差面70が、第1側面10の、より低い位置に形成されている点である。第2実施形態の境界ブロック101においては、第1側面10側の舗装構造物は、図中の矢印cによって示される高さ(即ち、段差面70よりやや上の高さ)となるように形成される。
(変形例)
上記の各実施形態においては、境界ブロック1、101の片側の面(即ち、第1側面10)にのみ段差面70を設けたが、両側の面(即ち、第1、第2側面10、20)に段差面70を設けても良い。
上記の各実施形態においては、境界ブロック1、101の上面は第1天面40と第2天面50を有し、これらを中間面60で接続する構成とした。しかしながら、これらの構成は必須のものではなく、例えば、境界ブロック1、101の上面を単一の平面とするなど、必要に応じて任意の形状とすることができる。その他、境界ブロック1、101の全体的な形状を水平方向においてカーブした形状とするなど、本考案を実施できる範囲内で任意の形状を採用することができる。
また、上記の説明においては本考案に係るブロックを境界ブロックとして説明したが、これに限定されず、他の構造物、例えば、側溝ブロック、擁壁ブロック、ボックスカルバート等として実施することも可能である。
例えば、図3は、本考案の上記各実施形態の一つの変形例として、側溝ブロック201に本考案を適用した例を示す概略図である。図3(A)は断面図であり、図3(B)は図3(A)中の領域IIIBを拡大して表す拡大断面図である。
また、図4は、本考案の上記各実施形態の別の変形例として、擁壁ブロック301に本考案を適用した例を示す概略図である。図4(A)は当該擁壁ブロック301を設置した状態における断面図であり、図4(B)は図4(A)中の領域IVBを拡大して表す拡大断面図である。図4の擁壁ブロック301は、図示するように、略鉛直方向に積み上げられる構成となっている。
また、図5は、本考案の上記各実施形態の更に別の変形例として、擁壁ブロック401に本考案を適用した例を示す概略図である。図5(A)は設置状態における断面図であり、図5(B)は図5(A)中の領域VBを拡大して表す拡大断面図である。図5の擁壁ブロック401は、図示するように、鉛直方向に対して斜めに積み上げられる構成となっている。
これらの変形例によるブロック201、301、401はいずれも、上記各実施形態と同様の構成を有する段差面70を備えている。そのため、これらの変形例によるブロック201、301、401も、上述したような、本考案の優れた防草効果を奏することができ、かつ、段差面70の脱型が容易である。
(第3実施形態)
図6は、本考案の第3実施形態に係る境界ブロック1’を示す。図6(A)は正面図、図6(B)は図6(A)の境界ブロック1’を矢印VIBの方向に見た平面図、図6(C)は図6(A)の境界ブロック1’を矢印VICの方向に見た側面図である。
本実施形態に係る境界ブロック1’が第1実施形態に係る境界ブロック1と異なる点は、段差面70の一部に水抜き面74を形成した点である。そこで、以下においては、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。
即ち、本実施形態の境界ブロック1’の段差面70は、その一部において斜面部分72、及び、第2略水平部分73を欠くことにより、第1略水平部分71と下方側面部分12の両方に直接連続する水抜き面74を有する構成となっている。図6に示す例においては、境界ブロック1’の長手方向の両端部に、それぞれ水抜き面74が形成されている。図6(D)は図6(C)中の領域VIDを拡大して示す拡大図である。
図7(A)は、図6(D)の境界ブロック1’を矢印VIIAの方向に見た拡大図であり、図7(B)は、図7(A)の境界ブロック1’を矢印VIIBの方向に見た拡大図である。図示するように、水抜き面74が形成されることで、水抜き面74と、斜面部分72、及び、第2略水平部分73との間に、立設面80が形成されることとなる。立設面80は境界ブロック1’の略横断方向に拡がる面であり、側面30から境界ブロック1’の長手方向に後退した面である。なお、立設面80は、図7に示すように抜き勾配を備えるものとしても良い。
舗装構造物と上方側面部分11の間に隙間が発生し、その隙間から雨水が浸入した場合、上方側面部分11と、第1略水平部分71と、斜面部分72が形成する凹部に雨水が滞留し、雑草の根の発生や成長を助長してしまう可能性がある。そこで、上記した本実施形態の境界ブロック1’のように、段差面70の一部において斜面部分72、及び、第2略水平部分73を欠いた水抜き面74を備えることで、水抜き面74を介して雨水の排水を促すことができる。これにより、雨水の滞留を抑制することができ、結果として、高い防草効果を奏することができる。
なお、境界ブロック1’の一例においては、境界ブロック1’の長手方向の長さが2000mmであり、各水抜き面74の幅(図7(A)の左右方向の幅)が2.5mmである。
また、水抜き面74は、第1略水平部分71の側から下方側面部分12の側へ向かう方向に下る勾配を有するものとすることが好ましい。このような構成とすることで、より雨水の排水を促し、雨水の滞留を抑制することができる。例として、水抜き面74は約2%の勾配を有する。
なお、図7においては、第1略水平部分71と水抜き面74が明確な境界を有するように図示したが、これに限らず、第1略水平部分71と水抜き面74が滑らかに連続していても良い。
(第4実施形態)
図8は、本考案の第4実施形態に係る境界ブロック1’’を示す図であり、図8(A)は平面図、図8(B)は図8(A)中の領域VIIIBを拡大して示す拡大図、図8(C)は図8(B)の境界ブロック1’’を矢印VIIICの方向に見た拡大図である。ただし、図8(C)の上下方向は、境界ブロック1’’を実際に設置した場合の上下方向とした。
第3実施形態においては水抜き面74を境界ブロック1’の両端部にのみ形成したが、第4実施形態のように、更に境界ブロック1’’の長手方向の略中心部に設けても良い。図8の例においては、境界ブロック1’’の長手方向の長さを2000mm、長手方向の両端部に設けた水抜き面74の幅を第3実施形態と同じくそれぞれ2.5mmとし、長手方向の略中心部に設けた水抜き面74の幅(図8(B)の左右方向の幅)を5mmとした。
その他、水抜き面74を境界ブロックの長手方向のいずれかの端部にのみ設けたり、略中心部にのみ設けたり、あるいは一つの境界ブロックに対して3箇所以上の任意の箇所に水抜き面74を設けても良い。このように、水抜き面74の形成箇所及び個数は任意である。
上記の各実施形態及び各変形例を組み合わせて実施することも可能である。特に、第3実施形態や第4実施形態の水抜き面74を、第2実施形態の境界ブロック101や、第1及び第2実施形態の変形例である側溝ブロック201や擁壁ブロック301、401に適用しても良い。
本考案は、前記各局面、前記各実施形態、及び前記各変形例の説明に何ら限定されるものではない。実用新案登録請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様も本考案に含まれる。
1、101 境界ブロック
10 第1側面
11 上方側面部分
12 下方側面部分
70 段差面
71 第1略水平部分
72 斜面部分
73 第2略水平部分
74 水抜き面
201 側溝ブロック
301、401 擁壁ブロック

Claims (5)

  1. ブロックであって、
    舗装構造物に対する突き当て面として機能する少なくとも一つの側面を有し、
    前記側面は、前記ブロックの設置姿勢における該側面の上端部付近から下向きに延びる側面部分である上方側面部分と、該設置姿勢における該側面の下端部付近から上向きに延びる側面部分である下方側面部分とを有し、
    前記側面には、前記設置姿勢において上方向を向く段差面が備えられ、
    前記段差面は、前記設置姿勢において、前記上方側面部分の下端部から略水平方向に延びる第1略水平部分と、該第1略水平部分の、前記上方側面部分とは反対側の端部から斜め上方向へ延びる斜面部分と、該斜面部分の、前記第1略水平部分とは反対側の端部から略水平方向に延び、前記下方側面部分の上端部に接続する第2略水平部分とを備える、ことを特徴とするブロック。
  2. 前記ブロックの設置姿勢において、前記上方側面部分が勾配を有する、ことを特徴とする請求項1に記載のブロック。
  3. 前記設置姿勢において前記斜面部分が鉛直方向となす角度は2度から75度の範囲内である、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のブロック。
  4. 前記段差面は、その一部において前記斜面部分、及び、前記第2略水平部分を欠くことにより、前記第1略水平部分と前記下方側面部分の両方に直接連続する水抜き面を有する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のブロック。
  5. 前記水抜き面は、前記ブロックの設置姿勢において、前記第1略水平部分の側から前記下方側面部分の側へ向かう方向に下る勾配を有する、ことを特徴とする請求項4に記載のブロック。
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