JP7134830B2 - 超音波流量計、流量計測方法、および流量演算装置 - Google Patents

超音波流量計、流量計測方法、および流量演算装置 Download PDF

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Description

本発明は、超音波流量計において、超音波信号の受信波を示す検出電圧の振幅が閾値を上回った後のゼロクロス時刻から求めた超音波信号の伝搬時間に基づいて、流量を計測する流量計測技術に関する。
一般に、超音波流量計では、流体の流れを横切るように2つのトランスデューサを対向配置し、順逆方向のそれぞれで超音波信号を送受信して、繰り返し計測がすべて終わった後に、トランスデューサ間における超音波伝搬時間を計算し、順逆方向における超音波伝搬時間の伝搬時間差に基づいて流体の流量を計算している。
超音波伝搬時間を検出するための一方法として、超音波信号の受信波を示す検出電圧(AC電圧)がゼロ電圧(0V)と交差するゼロクロス時刻に基づいて超音波伝搬時間を検出する、いわゆるゼロクロス法が用いられている。
このゼロクロス法では、伝搬時間を求める際、受信波に含まれる複数のパルスのうち、常に同じパルスと対応するゼロクロス点を使用する必要がある。
受信波にノイズ成分が重畳して波形歪みが生じた場合、ゼロクロス点の時間位置が前側または後側に1超音波周期分ずれる場合がある。このようなゼロクロス点のずれが生じた場合、これに応じて超音波伝搬時間が変化するため、流量計測誤差の要因となる。
従来、このようなゼロクロス点のずれに対応する技術として、超音波伝搬時間の変化量が超音波周期と等しい場合には誤検出と見なして、当該変化量の値に基づいてゼロクロス点のずれ方向を判別して補正する技術が提案されている(例えば、特許文献1など参照)。
特開2014-224685号公報
しかしながら、このような従来技術では、ゼロクロス点の平均時刻に対して超音波周期長を足し引きすることにより、ゼロクロス点の時間位置を補正しているが、超音波周期は流体温度などの影響で変化するとともに、各波の周期は完全に一致するものではない。このため、ゼロクロス点の時間位置を正しく補正することができず、精度よく超音波信号の伝搬時間を検出することができないという問題点があった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、超音波信号の受信波を示す検出電圧から精度よく超音波信号の伝搬時間を検出することができる流量計測技術を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる超音波流量計は、一対のトランスデューサ間で計測対象となる流体を介して超音波信号を両方向で送受信する計測工程を複数回実施し、これら計測工程ごとに得られた前記超音波信号の順・逆方向における伝搬時間に基づいて、前記流体の流量を計測する超音波流量計であって、前記計測工程ごとに、前記超音波信号の受信波を示す検出電圧と予め設定した閾値電圧とを比較し、前記検出電圧が前記閾値電圧を超えた後、前記検出電圧がゼロクロスするゼロクロス時刻を複数回検出し、検出した複数のゼロクロス時刻を当該計測工程と対応する時刻配列のうち、予め設定されている特定の格納位置から順に格納するゼロクロス検出部と、前記時刻配列間において、同一格納位置に格納されているゼロクロス時刻が、それぞれの受信波の同一パルスと対応するゼロクロス時刻となるよう、個々の時刻配列におけるゼロクロス時刻の格納位置をそれぞれシフトするシフト処理を行うシフト処理部と、前記シフト処理の処理結果に基づいて前記格納位置のうちから前記伝搬時間の計算に用いる目標格納位置を特定し、前記シフト処理後の各時刻配列の前記目標格納位置に格納されている目標ゼロクロス時刻から求めた前記伝搬時間に基づいて、前記流体の流量を計測する流量計算部とを備えている。
また、本発明にかかる上記超音波流量計の一構成例は、前記シフト処理部が、前記時刻配列のうち同一格納位置に格納されているゼロクロス時刻の時刻差が最小となるよう、個々の時刻配列におけるゼロクロス時刻の格納位置をそれぞれシフトするようにしたものである。
また、本発明にかかる上記超音波流量計の一構成例は、前記シフト処理部が、前記時刻配列のうち前記シフト処理が処理済みの時刻配列のゼロクロス時刻から、整合対象となる整合格納位置におけるゼロクロス時刻を予測し、得られた予測ゼロクロス時刻と前記整合格納位置におけるゼロクロス時刻との時刻差が最小となるよう、前記シフト処理が未処理の前記時刻配列におけるゼロクロス時刻の格納位置をそれぞれシフトするようにしたものである。
また、本発明にかかる上記超音波流量計の一構成例は、前記流量計算部が、前記目標格納位置を特定する際、前記シフト処理後の前記時刻配列のうち、前記ゼロクロス時刻が最初に格納されている先頭格納位置が同一である時刻配列数をそれぞれ計数し、得られた時刻配列数が最も大きい前記シフト処理後の時刻配列における、予め設定されている基準格納位置を前記目標格納位置として特定するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記超音波流量計の一構成例は、前記流量計算部が、前記目標格納位置を特定する際、前記シフト処理で適用した個々のシフトパターンに関する適用頻度をそれぞれ計算し、得られた使用頻度が最も高いシフトパターンが適用された前記シフト処理後の時刻配列における、予め設定されている基準格納位置を前記目標格納位置として特定するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記超音波流量計の一構成例は、前記流量計算部が、前記目標格納位置を特定する際、前記シフト処理後の前記時刻配列のうち、前記ゼロクロス時刻が最初に格納されている先頭格納位置が同一である時刻配列数をそれぞれ計数し、これら時刻配列数のうち隣接する2つの先頭格納位置に関する時刻配列数の和を計算し、得られた時刻配列数の和が最も大きい前記シフト処理後の2つの時刻配列のいずれか一方における、予め設定されている基準格納位置を前記目標格納位置として特定するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記超音波流量計の一構成例は、前記流量計算部が、前記目標格納位置を特定する際、前記シフト処理で適用した個々のシフトパターンに関する適用頻度をそれぞれ計算し、これら適用頻度のうち先頭格納位置が隣接する2つのシフトパターンに関する適用頻度の和を計算し、得られた適用頻度の和が最も大きい前記シフト処理後の2つの時刻配列のいずれか一方における、予め設定されている基準格納位置を前記目標格納位置として特定するようにしたものである。
また、本発明にかかる流量計測方法は、一対のトランスデューサ間で計測対象となる流体を介して超音波信号を両方向で送受信する計測工程を複数回実施し、これら計測工程ごとに得られた前記超音波信号の順・逆方向における伝搬時間に基づいて、前記流体の流量を計測する超音波流量計で用いられる流量計測方法であって、ゼロクロス検出部は、前記計測工程ごとに、前記超音波信号の受信波を示す検出電圧と予め設定した閾値電圧とを比較し、前記検出電圧が前記閾値電圧を超えた後、前記検出電圧がゼロクロスするゼロクロス時刻を複数回検出し、検出した複数のゼロクロス時刻を当該計測工程と対応する時刻配列のうち、予め設定されている特定の格納位置から順に格納するゼロクロス検出ステップと、シフト処理部が、前記時刻配列間において、同一格納位置に格納されているゼロクロス時刻が、それぞれの受信波の同一パルスと対応するゼロクロス時刻となるよう、個々の時刻配列におけるゼロクロス時刻の格納位置をそれぞれシフトするシフト処理を行うシフト処理ステップと、流量計算部が、前記シフト処理の処理結果に基づいて前記格納位置のうちから前記伝搬時間の計算に用いる目標格納位置を特定し、前記シフト処理後の各時刻配列の前記目標格納位置に格納されている目標ゼロクロス時刻から求めた前記伝搬時間に基づいて、前記流体の流量を計測する流量計測ステップとを備えている。
また、本発明にかかる流量演算装置は、超音波流量計で用いられて、一対のトランスデューサ間で計測対象となる流体を介して超音波信号を両方向で送受信する計測工程を複数回実施し、これら計測工程ごとに得られた前記超音波信号の順・逆方向における伝搬時間に基づいて、前記流体の流量を計測する流量演算装置であって、前記計測工程ごとに、前記超音波信号の受信波を示す検出電圧と予め設定した閾値電圧とを比較し、前記検出電圧が前記閾値電圧を超えた後、前記検出電圧がゼロクロスするゼロクロス時刻を複数回検出し、検出した複数のゼロクロス時刻を当該計測工程と対応する時刻配列のうち、予め設定されている特定の格納位置から順に格納するゼロクロス検出部と、前記時刻配列間において、同一格納位置に格納されているゼロクロス時刻が、それぞれの受信波の同一パルスと対応するゼロクロス時刻となるよう、個々の時刻配列におけるゼロクロス時刻の格納位置をそれぞれシフトするシフト処理を行うシフト処理部と、前記シフト処理の処理結果に基づいて前記格納位置のうちから前記伝搬時間の計算に用いる目標格納位置を特定し、前記シフト処理後の各時刻配列の前記目標格納位置に格納されている目標ゼロクロス時刻から求めた前記伝搬時間に基づいて、前記流体の流量を計測する流量計算部とを備えている。
本発明によれば、シフト処理後の時刻配列に格納されている各ゼロクロス時刻のずれが補正されて、各時刻配列の同一格納位置に、それぞれ同一のゼロクロス点に対応するゼロクロス時刻が格納されていることになる。したがって、各時刻配列のうち、目標格納位置に格納されている目標ゼロクロス時刻を特定すれば、これらは同一のゼロクロス点のゼロクロス時刻であることになる。このため、結果として、超音波信号の受信波を示す検出電圧から精度よく超音波信号の伝搬時間を求めることが可能となる。
超音波流量計の構成を示すブロック図である。 検出電圧とゼロクロス点との関係を示す信号波形図である。 ゼロクロス点に関する時間間隔と変動を示す説明図である。 流量計測処理を示すフローチャートである。 シフト処理Aの例を示す説明図である。 シフト処理Bの例を示す説明図である。 目標格納位置特定処理Aの例を示す説明図である。 目標格納位置特定処理Bの例を示す説明図である。 目標格納位置特定処理Cの例を示す説明図である。 目標格納位置特定処理Dの例を示す説明図である。
次に、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
[超音波流量計]
まず、図1を参照して、本実施の形態にかかる超音波流量計1について説明する。図1は、超音波流量計の構成を示すブロック図である。
この超音波流量計1は、一対のトランスデューサ間で計測対象となる流体を介して超音波信号を順逆両方向で送受信する計測工程をX(Xは2以上の整数)回実施し、これら計測工程ごと得られた、流体の流れ沿った順方向に送信した超音波信号の伝搬時間と、流れとは逆方向に送信した超音波信号の伝搬時間とに基づいて、流体の流量を計測する超音波流量計である。
図1に示すように、超音波流量計1は、計測対象となる流体が流れる円筒形状の測定管Pと、測定管Pの外周面のうち流体が流れる方向に対して上流側と下流側にそれぞれ取り付けられた一対のトランスデューサTD1,TD2と、これらTD1,TD2で検出された超音波信号U1(U2)の受信波を信号処理して流量を計算出力する流量演算装置10とから構成されている。
TD1(TD2)は、配線Wを介して接続された流量演算装置10からの送信指示信号に応じて、測定管P内に向けて超音波信号U1を送信する。TD2(TD1)は、測定管P内を流れる流体を通過した、TD1(TD2)からの超音波信号U1(U2)を受信し、その受信結果を示す検出信号を、配線Wを介して流量演算装置10へ出力する。
この際、U1,U2の伝搬時間t1,t2は、流体の流れから受ける影響が異なるため、流体の流量Qに応じた分だけt1,t2の差、すなわち伝搬時間差Δtが生じる。超音波流量計は、このΔtに基づいて流量Qを導出するようにしたものである。なお、本実施の形態にかかる流量演算装置10で用いる、ΔtからQを求める演算手法については、一般的な超音波流量計で用いられている公知の計算式を用いればよく、ここでの詳細な説明は省略する。
[発明の原理]
次に、図2を参照して、本発明の原理について説明する。図2は、検出電圧とゼロクロス点との関係を示す信号波形図である。
トランスデューサTD1,TD2から流量演算装置10へ入力される検出信号を示す検出電圧Vinは、図2に示すように、振幅が時間軸に沿って増減する複数の正弦波交流パルスからなる。
流量演算装置10は、前述したゼロクロス法と同様に、Vinがゼロ電圧Vz(0V)と交差する複数のゼロクロス点のうちから目標ゼロクロス点を検出して、その目標ゼロクロス点の時刻をVinと対応する超音波信号U1(U2)の受信時刻として特定し、得られた受信時刻によりU1(U2)の伝搬時間t1(t2)さらには伝搬時間差Δtを計算して、流量Qを導出する。
複数のゼロクロス点のうちから目標ゼロクロス点を特定する際、流量演算装置10は、Vinが予め設定した閾値電圧Vsを超えたトリガー点を検出することにより、Vinに含まれる複数の正側(負側)パルスのうち、先頭からM(Mは2以上の整数)個目のパルスを目標パルスとして特定し、このトリガー点以降に検出されたH(Hは3以上の整数)個のゼロクロス点のうち先頭からN1,N2(N1,N2は1~Hの整数)個目を目標ゼロクロス点として特定している。
各計測工程において、多くの場合、正しいタイミングすなわち目標パルスでトリガー点が検出されるものの、Vinに対するノイズ成分の重畳などによるVinの振幅変化が発生した場合、トリガー点が1超音周期分だけ前後にずれて検出される場合がある。
図2では、M=3,H=5,N1=2,N2=3の場合が例として示されており、Vinの先頭から3(M=3)波目すなわちパルスP3以降の5(H=5)のゼロクロス点Z3~Z7のうち、先頭から2,3(N1=2,N2=3)個目のゼロクロス点Z4,Z5を目標ゼロクロス点として特定する例が示されている。
この場合、VinとVsを比較してパルスP3を検出するためには、1つ前のパルスP2の振幅がVsを超えず、P3で初めてVsを超えるよう、Vsの電圧値が経験的に設定されている。このため、図2に示すように、VinがVin#1である場合、P3のVin#1が時刻Ts1にVsを超えているため、トリガー点が目標パルスで正しく検出される。これにより、Ts1にゼロクロス点の検出が開始され、結果としてTs1から2つ目,3つ目に検出されたゼロクロス点Z4,Z5が目標ゼロクロス点として検出される。
一方、ノイズ成分の重畳などの影響でVinの振幅が増大し、図2に示すように、VinがVin#2のように変化した場合、P3の手前のP2のVin#2が時刻Ts2にVsを超えてしまうことになり、トリガー点が目標パルスより1超音周期分だけ早めに検出されることになる。この場合には、Ts1より手前のTs2にゼロクロス点の検出が開始され、結果としてTs2から2つ目,3つ目に検出されたゼロクロス点Z2,Z3が目標ゼロクロス点として検出されることになる。
このため、各ゼロクロス点のゼロクロス時刻を計測工程iに対応する時刻配列D#iに格納した場合、Vin#1がVsを超えた時刻Ts1以降に検出されたゼロクロス点Z3,Z4,Z5,Z6,Z7に対応するゼロクロス時刻T3,T4,T5,T6,T7が、時刻配列D#1に対して格納されることになる。また、Vin#2がVsを超えた時刻Ts2以降に検出されたゼロクロス点Z1,Z2,Z3,Z4,Z5に対応するゼロクロス時刻T1,T2,T3,T4,T5が、時刻配列D#2に対して格納されることになる。
したがって、図2の例では、Vin#1の場合にTs1以降に検出した最初のゼロクロス点と、Vin#2の場合にTs2以降に検出した先頭から3番目のゼロクロス点の検出時刻は、Z3の時刻T3とほぼ等しくなる。また、Vin#1の場合にTs1以降に検出した先頭から3番目のゼロクロス点と、Vin#2の場合にTs2以降に検出した先頭から5番目のゼロクロス点の検出時刻は、Z5の時刻T5とほぼ等しくなる。
一方、ゼロクロス点に関する時間間隔と変動とには一定の関係が見られる。図3は、ゼロクロス点に関する時間間隔と変動を示す説明図であり、各ゼロクロス点の検出時刻をVin#i(iは1~Xの整数)ごとに時間軸上にプロットしたものである。
個々のゼロクロス点の検出時刻を観察すると、図3に示すように、ゼロクロス点の検出時刻は、Vinのノイズや脈動などの影響で変動するものの、その変動幅は限定的であり、実際の計測では真値に対して±400nsec程度であった。一方、Vinのパルス幅は超音波信号U1,U2の信号周波数fuに依存してほぼ一定であり、例えば、fu=500kHzの場合、U1,U2の半波長は1000nsecであり、ゼロクロス点の時間間隔もほぼ同じ1000nsecである。
このため、短い時間間隔で複数回の計測を行い、隣接する2回計測の間(例えば、Vin#1とVin#2)、ゼロクロス点の検出時刻が、ゼロクロス点の時間間隔1000nsecを超えて変動することは、まずありえないことが分かった。また、電圧がマイナスからゼロに通過するプラスゼロクロス点同士や、電圧がプラスからゼロに通過するマイナスゼロクロス点同士の時間間隔は、ほぼ2000nsecである。
本発明は、このようなゼロクロス点の時間間隔と変動との関係に着目し、超音波信号U1,U2が繰り返し送受信される計測工程i(i=1~Xの整数)において、検出電圧Vin#iが入力されるごとに、Vin#iがVsを超えた後に検出した複数のゼロクロス点のゼロクロス時刻を時刻配列D#iに格納し、同一格納位置におけるゼロクロス時刻間の時刻差が最小となるよう、各時刻配列D#iにおけるゼロクロス時刻の格納位置をシフトするシフト処理を行うようにしたものである。そして、シフト処理後の時刻配列から、予め設定されている目標格納位置に格納されているゼロクロス時刻を抽出し、これらゼロクロス時刻を統計処理して得られた受信時刻に基づき、U1,U2の伝搬時間t1,t2を計算するようにしたものである。
[流量演算装置]
次に、図1を参照して、本実施の形態にかかる流量演算装置10の構成について説明する。
図1に示すように、流量演算装置10は、主な機能部として、入出力I/F部11、記憶部12、計測制御部13、ゼロクロス検出部14、シフト処理部15、流量計算部16、および流量出力部17を備えている。これら機能部のうち、計測制御部13、ゼロクロス検出部14、シフト処理部15、流量計算部16、および流量出力部17は、CPUとプログラムが協働することにより実現される。
入出力I/F部11は、配線Wを介してトランスデューサTD1,TD2と接続されて、TD1,TD2との間で計測に用いる各種信号をやり取りする機能を有している。
記憶部12は、半導体メモリやハードディスクなどの記憶装置からなり、流量演算装置10での流量計測動作に用いる各種処理データやプログラムを記憶する機能を有している。
計測制御部13は、予め設定されている周期的な計測タイミングの到来、あるいはオペレータや上位装置(図示ぜず)からの任意のタイミングにおける指示に応じて、入出力I/F部11からTD1,TD2に対して送信指示信号を出力することにより、TD1,TD2間で計測対象となる流体を介して超音波信号U1,U2を両方向で交互に送受信する計測工程を、X(Xは2以上の整数)回繰り返し実施する機能を有している。
ゼロクロス検出部14は、計測工程i(iは1~Xの整数)ごとに、超音波信号U1(U2)の受信波を示す検出電圧Vin#iと予め設定した閾値電圧Vsとを比較する機能と、Vin#iがVsを超えた後、Viがゼロ電圧Vz(0V)とゼロクロスするゼロクロス時刻を複数回検出する機能と、検出した複数のゼロクロス時刻を計測工程iと対応する時刻配列D#iのうち、予め設定されている特定の格納位置から順に格納し、記憶部12に保存する機能とを有している。
シフト処理部15は、記憶部12に保存されている時刻配列D#iを参照し、同一格納位置に格納されているゼロクロス時刻が、それぞれの受信波の同一パルスと対応するゼロクロス時刻となるよう、個々の時刻配列D#iにおけるゼロクロス時刻の格納位置をそれぞれシフトするシフト処理を行う機能を有している。
流量計算部16は、シフト処理部15でのシフト処理の処理結果に基づいて、格納位置のうちから伝搬時間の計算に用いる目標格納位置を特定し、シフト処理後の各時刻配列の目標格納位置に格納されている目標ゼロクロス時刻を、対応するVin#iの受信時刻trとして特定する機能と、受信時刻trを用いて計算したU1(U2)の伝搬時間t1(t2)に基づいて、流体の流量Qを計算し、記憶部12に保存する機能とを有している。
流量出力部17は、通信ネットワークNWを介して上位装置(図示せず)と接続し、定期的あるいは上位装置からの出力指示に応じて、記憶部12から流量Qを取得して上位装置へ出力する機能とを有している。
[本実施の形態の動作]
次に、図4を参照して、本実施の形態にかかる流量演算装置10の動作について説明する。図4は、流量計測処理を示すフローチャートである。
流量演算装置10のゼロクロス検出部14、シフト処理部15、および流量計算部16は、計測制御部13による計測工程ごとに、図4の流量計測処理を実行する。
ここでは、一連の計測工程で検出される検出電圧Vinの数を、超音波信号の順方向と逆方向のそれぞれでX個とし、検出したVinの先頭から3個目(M=3)のパルスP3を検出し、P3以降の5個(H=5)のゼロクロス点を検出し、そのうち先頭から2,3(N1=2,N2=3)番目を目標ゼロクロス点として選択する場合について、そのいずれか一方向を例として説明する。なお、Vsは、先頭から2個目のパルスP2の振幅より高くP3の振幅より低い電圧値が経験的に設定されているものとする。
まず、ゼロクロス検出部14は、計測工程i(i=1~Xの整数)において入出力I/F部11でA/D変換された検出電圧Vin#iを新たに取得し(ステップS100)、Vin#iと閾値電圧Vsとを比較する(ステップS101)。ここで、Vin#i≦Vsの場合(ステップS101:NO)、ゼロクロスの検出を開始せず、ステップS100へ戻る。
一方、Vin#i>Vsとなり、トリガー点を検出した場合(ステップS101:YES)、ゼロクロス検出部14は、ゼロクロス点の検出を開始する。
まず、ゼロクロス検出部14は、時刻配列D#iの格納位置kを予め設定されているK(K=H-2)番目に初期化した後(ステップS110)、入出力I/F部11でA/D変換された検出電圧Vin#iを新たに取得し(ステップS111)、Vin#iの極性変化の有無によりゼロクロス点かどうか確認する(ステップS112)。ここで、Vin#iの極性変化がなくゼロクロス点でない場合(ステップS112:NO)、ステップS111へ戻る。
一方、Vin#iの極性変化があり、ゼロクロス点を検出した場合(ステップS112:YES)、ゼロクロス点を検出したVin#iの時刻をゼロクロス時刻Tzとして取得し(ステップS113)、時刻配列D#iの格納位置kにTzを格納する(ステップS114)。
この後、ゼロクロス検出部14は、格納位置kをインクリメントして(k=k+1)、kとK+Mとを比較することにより、ゼロクロス検出の完了を確認し(ステップS115)、k≦K+Mであり、ゼロクロス検出が未完了の場合(ステップS115:NO)、ステップS111に戻る。
一方、k>K+Mであり、M個のゼロクロス点の検出が完了した場合(ステップS115:YES)、ゼロクロス検出部14は、計測工程番号iをインクリメント(i=i+1)した後、Xと比較することにより、計測工程の完了を確認し(ステップS116)、i≦Xであり、計測工程が未完了の場合(ステップS116:NO)、ステップS100に戻る。
一方、i>Xであり、計測工程がすべて完了した場合(ステップS116:YES)、シフト処理部15は、記憶部12に保存されているX個の時刻配列D#iを参照し、同一格納位置に格納されているゼロクロス時刻間の時刻差が最小となるよう、これら時刻配列D#iにおけるゼロクロス時刻の格納位置をシフトするシフト処理を実行する(ステップS120)。
この後、流量計算部16は、シフト処理後の時刻配列D#iごとに、予め設定されている目標格納位置に格納されている目標ゼロクロス時刻を、対応するVin#iの受信時刻trとして特定し、受信時刻trを用いて計算したU1(U2)の伝搬時間t1(t2)に基づいて、流体の流量Qを計算し、得られたQを記憶部12に保存し(ステップS130)、一連の流量計測処理を終了する。
[シフト処理]
次に、図4のステップS120で実行されるシフト処理部15のシフト処理について説明する。シフト処理の具体例については、以下に示す手法A,Bの2通りがある。ここでは、前述した図2の目標ゼロクロス点と同様に、Vinの先頭から3(M=3)個目のパルスを検出し、それ以降に検出された5(H=5)個のゼロクロス点のうち先頭から2,3(N1=2,N2=3)個目を目標ゼロクロス点として検出する場合を例として説明するが、これに限定されるものではなく、M,H,Nとして異なる数を用いてもよい。また、伝搬時間の計算に用いる目標ゼロクロス時刻が2つ(N1,N2)の場合を例として説明するが、少なくとも1つ以上の目標ゼロクロス時刻が特定されていればいい。
[シフト処理A]
まず、図5を参照して、シフト処理部15におけるシフト処理Aについて説明する。図5は、シフト処理Aの例を示す説明図である。
シフト処理Aは、時刻配列D#iのうち同一格納位置に格納されているゼロクロス時刻の時刻差が最小となるよう、個々の時刻配列におけるゼロクロス時刻の格納位置をそれぞれシフトする手法である。
時刻配列D#iは、ゼロクロス検出部14により、各計測工程iで検出された検出電圧Vin#iごとに、記憶部12に保存される。図5では、Vin#iごとに検出するゼロクロス点の数を5個(H=5)とした例が示されており、これらゼロクロス点の各ゼロクロス時刻は、検出時の格納位置の前後に少なくとも2個(H-3)ずつオフセットが設けられている。これらオフセットは、検出時に格納位置K(K=H-2)から格納したゼロクロス時刻を、損失することなく前後にシフトさせるためである。これにより、少なくとも格納位置は全部で9個となる。
まず、シフト処理部15は、予め設定されている整合対象となる整合格納位置、ここでは時刻配列の先頭から5番目の格納位置にあるゼロクロス時刻D#1[5]=「180000」(nsec)を整合ゼロクロス時刻として選択する。この際、整合格納位置については、予め設計値として設定されている目標格納位置でよいが、これに限定されるものではなく、経験的に格納頻度の高い格納位置を選択し整合格納位置として設定しておいてもよい。
次に、シフト処理部15は、D#1以外の他のD#j(j=2~Xの整数)ごとに、各ゼロクロス時刻と整合ゼロクロス時刻との時刻差を求め、時刻差が最も小さいゼロクロス時刻が整合格納位置となるよう、D#jの各ゼロクロス時刻の格納位置をシフトする。
図5に示すように、例えば、D#2の場合、整合ゼロクロス時刻D#1[5]とD#2の7番目の格納位置にあるゼロクロス時刻D#2[7]=「180022」との時刻差「22」が、例えばD#2[5]=「160031」との時刻差「19969」などと比較して最も小さい。このため、D#2[7]が整合格納位置となるよう、D#2の各ゼロクロス時刻は、紙面に向かって「左側に2つ分シフトさせる」(左シフトx2)というシフトパターンが適用されることになる。次のD#3の場合、D#1[5]とD#3の5番目の格納位置にあるゼロクロス時刻D#3[5]=「180011」との時刻差「11」が最も小さいため、D#3の各ゼロクロス時刻は、「シフトさせない」(シフトなし)というシフトパターンが適用されることになる。
また、D#5の場合、D#1[5]とD#5の3番目の格納位置にあるゼロクロス時刻D#5[3]=「180005」との時刻差「5」が最も小さいい。このため、D#5[3]が整合格納位置となるよう、D#5の各ゼロクロス時刻は、紙面に向かって「右側に2つ分シフトさせる」(右シフトx2)というシフトパターンが適用されることになる。
これにより、各D#iの同一格納位置に格納されているゼロクロス時刻が、それぞれの受信波の同一パルスと対応するゼロクロス時刻となる。したがって、流量計算部16で、これらシフト処理後の各D#iの目標ゼロクロス時刻が特定されて、超音波信号U1(U2)の伝搬時間t1(t2)さらには伝搬時間差Δtが求められ、流体の流量Qが計算されることになる。
なお、以上の説明では、最初の計測工程1のD#1における整合ゼロクロス時刻と、D#1以外の他のD#jにおける各ゼロクロス時刻との時刻差に基づいて、D#jのシフトパターンを決定する場合を例として説明したが、時刻差についてこれに限定されるものではない。例えば、D#iにおける整合ゼロクロス時刻と、D#iの次の計測工程j(j=i+1)と隣接するD#jの各ゼロクロス時刻との時刻差に基づいて、D#jのシフトパターンを決定するものとし、i=1から順に繰り返し実行してもよい。
[シフト処理B]
次に、図6を参照して、シフト処理部15におけるシフト処理Bについて説明する。図6は、シフト処理Bの例を示す説明図である。
シフト処理Bは、時刻配列D#iのうちシフト処理が処理済みの時刻配列のゼロクロス時刻から、整合対象となる整合格納位置におけるゼロクロス時刻を予測し、得られた予測ゼロクロス時刻と整合格納位置におけるゼロクロス時刻との時刻差が最小となるよう、シフト処理が未処理の時刻配列におけるゼロクロス時刻の格納位置をそれぞれシフトする手法である。
図6の例では、D#1,D#2,D#3のシフト処理が完了しており、次のD#4のシフト処理を行う場合が示されている。予測ゼロクロス時刻を計算するにあたり、少なくとも1つ以上の、シフト処理が処理済みの時刻配列のゼロクロス時刻が必要となる。ここでは、D#1については無条件でシフト処理が処理済みであると見なして、D#2,D#3のシフト処理を実行したものとする。
まず、シフト処理部15は、シフト処理が完了しているD#1,D#2,D#3のうち、予め設定されている整合格納位置、ここでは時刻配列の先頭から5番目の格納位置にあるゼロクロス時刻D#1[5]=「180000」(nsec),D#2=「180022」,D#2=「180011」を統計処理、例えば平均処理を行うことにより、予測ゼロクロス時刻「180011」を計算する。この際、閾値電圧Vsなどの設計値に基づいて予め設定しておけばよい。
次に、D#4の各ゼロクロス時刻と予測ゼロクロス時刻との時刻差を求め、時刻差が最も小さいゼロクロス時刻が目標格納位置となるよう、D#4の各ゼロクロス時刻の格納位置をシフトする。
図6に示すように、D#4の場合、予測ゼロクロス時刻「180011」とD#4の3番目の格納位置にあるゼロクロス時刻D#4[3]=「180005」との時刻差「6」が、D#4の他のゼロクロス時刻との時刻差と比較して最も小さい。このため、D#4[3]が整合格納位置となるよう、D#4の各ゼロクロス時刻は、紙面に向かって「左側に2つ分シフトさせる」(右シフトx2)というシフトパターンが適用されることになる。
このようにして、各D#iが順にシフト処理されて、各D#iの同一格納位置に格納されているゼロクロス時刻が、それぞれの受信波の同一パルスと対応するゼロクロス時刻となる。したがって、流量計算部16で、これらシフト処理後の各D#iの目標ゼロクロス時刻が特定されて、超音波信号U1(U2)の伝搬時間t1(t2)さらには伝搬時間差Δtが求められ、流体の流量Qが計算されることになる。
[目標格納位置特定処理]
次に、図4のステップS130で実行される流量計算部16の目標格納位置特定処理について説明する。目標格納位置特定処理の具体例については、以下に示す手法A,B,C,Dの4通りがある。ここでは、前述した図2の目標ゼロクロス点と同様に、Vinの先頭から3(M=3)個目のパルスを検出し、それ以降に検出された5(H=5)個のゼロクロス点のうち先頭から2、3(N1=2、N2=3)個目を目標ゼロクロス点として検出する場合を例として説明するが、これに限定されるものではなく、M,H,Nとして異なる数を用いてもよい。なお、伝搬時間の計算に用いる目標ゼロクロス時刻が2つの場合(N1、N2)を例として説明するが、少なくとも1つ以上の目標ゼロクロス時刻が特定されていればいい。
[目標格納位置特定処理A]
まず、図7を参照して、流量計算部16における目標格納位置特定処理Aについて説明する。図7は、目標格納位置特定処理Aの例を示す説明図である。
目標格納位置特定処理Aは、シフト処理後の時刻配列のうち、ゼロクロス時刻が最初に格納されている先頭格納位置が同一である時刻配列数をそれぞれ計数し、得られた時刻配列数が最も大きいシフト処理後の時刻配列における、予め設定されている基準格納位置を目標格納位置として特定する手法である。
ここでは、X回の計測工程において、多くの場合、正しいタイミングすなわち目標パルスでトリガー点が検出されるものの、Vinに対するノイズ成分の重畳などによるVinの振幅変化が発生した場合、トリガー点が1超音周期分だけ前後にずれて検出される場合があると仮定する。
図7では、Vin#iごとに検出するゼロクロス点の数を5個(H=5)とした例が示されており、前述と同様、格納位置は全部で9個である。図7のうち、D#1は、格納位置k=3を先頭にゼロクロス時刻が格納されており、D#2は、格納位置k=1を先頭にゼロクロス時刻が格納されている。また、D#3は、格納位置k=3を先頭にゼロクロス時刻が格納されており、D#4は、格納位置k=5を先頭にゼロクロス時刻が格納されている。また、D#5は、格納位置k=5を先頭にゼロクロス時刻が格納されており、D#6は、格納位置k=3を先頭にゼロクロス時刻が格納されている。
まず、流量計算部16は、各時刻配列D#iについて、ゼロクロス時刻が最初に格納されている先頭格納位置が同一である時刻配列数Ntopをそれぞれ計数する。これにより、k=1の時刻配列数であるNtop[1]として1が得られ、以下同様に、Ntop[3]=3,Ntop[5]=2,Ntop[7]=0,Ntop[9]=0が得られる。
次に、流量計算部16は、得られた時刻配列数が最も大きい時刻配列D#iを選択する。図7の例では、Ntop[3]=3が最大値であり、Ntop[3]に相当する時刻配列D#1(D#3,D#6)を選択する。この後、流量計算部16は、選択したD#1の先頭格納位置k0=3と、予め設定されている基準格納位置ks=+(1,2)とから、目標格納位置ktを特定する。k0=3に正しいタイミングすなわち目標パルスでトリガー点を検出する時、検出された5個のゼロクロス点の先頭ゼロクロス点に対応するゼロクロス時刻が格納されている。
この際、基準格納位置ksは、先頭格納位置k0から目標格納位置ktまでのオフセット位置であり、ks=+(1,2)は、k0から1つ後ろと2つ後ろがktであることを示している。したがって、kt=k0+ksであり、図7の例では、ks=(4,5)となり、結果として目標格納位置ktは、各時刻配列D#iの先頭から4番目と5番目であると特定される。これにより、時刻配列D#iの先頭から4番目と5番目の2つの目標ゼロクロス時刻が、伝搬時間の計算に用いられることになる。
[目標格納位置特定処理B]
次に、図8を参照して、流量計算部16における目標格納位置特定処理Bについて説明する。図8は、目標格納位置特定処理Bの例を示す説明図である。
目標格納位置特定処理Bは、シフト処理で適用した個々のシフトパターンに関する適用頻度をそれぞれ計算し、得られた使用頻度が最も高いシフトパターンが適用されたシフト処理後の時刻配列における、予め設定されている基準格納位置を目標格納位置として特定する手法である。
ここでは、X回の計測工程において、多くの場合、正しいタイミングすなわち目標パルスでトリガー点が検出されるものの、Vinに対するノイズ成分の重畳などによるVinの振幅変化が発生した場合、トリガー点が1超音周期分だけ前後にずれて検出される場合があると仮定する。
図8に示されているD#1~D#6の6つの時刻配列は、図7と同様であるが、各D#iのシフト処理をシフトパターンで表現すると、D#1,D#3,D#5は「シフトなし」、D#2は「左シフトx2」、D#4,D#5は「右シフトx2」となる。
まず、流量計算部16は、各時刻配列D#iについて、シフトパターンが同一である時刻配列数Nspをそれぞれ計数する。これにより、「左シフトx4」の時刻配列数であるNsp[左シフトx4]として0が得られ、以下同様に、Nsp[左シフトx2]=1,Nsp[シフトなし」=3,Nsp[右シフトx2]=2,Ntop[右シフトx4]=0が得られる。
次に、流量計算部16は、得られた時刻配列数が最も大きい時刻配列D#iを選択する。図8の例では、Nsp「シフトなし」=3が最大値であり、Nsp「シフトなし」に相当する時刻配列D#1(D#3,D#6)を選択する。この後、流量計算部16は、選択したD#1の先頭格納位置k0=3と、予め設定されている基準格納位置ks=+(1,2)とから、目標格納位置ktを特定する。図8の例では、結果として目標格納位置ktは、各時刻配列D#iの先頭から4番目と5番目であると特定される。これにより、時刻配列D#iの先頭から4番目と5番目の2つの目標ゼロクロス時刻が、伝搬時間の計算に用いられることになる。
[目標格納位置特定処理C]
次に、図9を参照して、流量計算部16における目標格納位置特定処理Cについて説明する。図9は、目標格納位置特定処理Cの例を示す説明図である。
目標格納位置特定処理Cは、シフト処理後の時刻配列のうち、ゼロクロス時刻が最初に格納されている先頭格納位置が同一である時刻配列数をそれぞれ計数し、これら時刻配列数のうち隣接する2つの先頭格納位置に関する時刻配列数の和を計算し、得られた時刻配列数の和が最も大きいシフト処理後の2つの時刻配列のいずれか一方における、予め設定されている基準格納位置を目標格納位置として特定する手法である。
ここでは、X回の計測工程において、トリガー点が正しいタイミングで検出される場合と、正しいタイミングより1超音波周期分だけ遅れてに検出される場合とが多く発生し、正しいタイミングより1超音波周期分だけ早めに検出される場合がほとんど発生しないと仮定する。なお、トリガー点が正しいタイミングで検出される場合と、正しいタイミングより1超音波周期分だけ早めに検出される場合とが多く発生し、正しいタイミングより1超音波周期分だけ遅れて検出される場合がほとんど発生しない場合にも対応可能である。
図9に示されているD#1~D#6の6つの時刻配列は、図7と同様であるものとし、前述した目標格納位置特定処理Aと同様にして、時刻配列数としてNtop[1]=1,Ntop[3]=3,Ntop[5]=2,Ntop[7]=0,Ntop[9]=0が得られたものとする。
次に、流量計算部16は、これら時刻配列数のうち隣接する2つの先頭格納位置に関する時刻配列数の和を計算する。これにより、例えば格納位置1,3に関する時刻配列数の和Nrtopは、Nrtop[1,3]=Ntop[1]+Ntop[3]=4と計算される。同様に、Nrtop[3,5]=5,Nrtop[5,7]=2,Nrtop[7,9]=0と計算される。
続いて、流量計算部16は、得られた時刻配列数の和Nrtopが最も大きい時刻配列D#iを選択する。図9の例では、Nrtop[3,5]=5が最大値であり、Nrtop[3,5]に相当する時刻配列D#1(D#3,D#6)を選択する。この後、流量計算部16は、選択したD#1の先頭格納位置k0=3と、予め設定されている基準格納位置ks=+(1,2)とから、目標格納位置ktを特定する。図9の例では、結果として目標格納位置ktは、各時刻配列D#iの先頭から4番目と5番目であると特定される。これにより、時刻配列D#iの先頭から4番目と5番目の2つの目標ゼロクロス時刻が、伝搬時間の計算に用いられることになる。
[目標格納位置特定処理D]
次に、図10を参照して、流量計算部16における目標格納位置特定処理Dについて説明する。図10は、目標格納位置特定処理Dの例を示す説明図である。
目標格納位置特定処理Dは、シフト処理で適用した個々のシフトパターンに関する適用頻度をそれぞれ計算し、これら適用頻度のうち先頭格納位置が隣接する2つのシフトパターンに関する適用頻度の和を計算し、得られた適用頻度の和が最も大きいシフト処理後の2つの時刻配列のいずれか一方における、予め設定されている基準格納位置を目標格納位置として特定する手法である。
ここでは、X回の計測工程において、トリガー点が正しいタイミングで検出される場合と、正しいタイミングより1超音波周期分だけ遅れてに検出される場合とが多く発生し、正しいタイミングより1超音波周期分だけ早めに検出される場合がほとんど発生しないと仮定する。なお、トリガー点が正しいタイミングで検出される場合と、正しいタイミングより1超音波周期分だけ早めに検出される場合とが多く発生し、正しいタイミングより1超音波周期分だけ遅れて検出される場合がほとんど発生しない場合にも対応可能である。
図10に示されているD#1~D#6の6つの時刻配列は、図8と同様であるものとし、前述した目標格納位置特定処理Aと同様にして、時刻配列数としてNsp[左シフトx4]=0,Nsp[左シフトx2]=1,Nsp[シフトなし]=3,Nsp[右シフトx2]=2,Nsp[右シフトx4]=0が得られたものとする。
次に、流量計算部16は、これら時刻配列数のうち隣接する2つの先頭格納位置に関する時刻配列数の和を計算する。これにより、例えば格納位置1,3に関する時刻配列数の和Nrspは、Nrsp[左シフトx4,左シフトx2]=Nsp[左シフトx4]+Nsp[左シフトx2]=0+1=1と計算される。同様に、Nrsp[左シフトx2,シフトなし]=4,Nrsp[シフトなし,右シフトx2]=5,Nrsp[右シフトx2,右シフトx4]=2と計算される。
続いて、流量計算部16は、得られた時刻配列数の和Nrspが最も大きい時刻配列D#iを選択する。図9の例では、Nrsp[シフトなし,右シフトx2]=5が最大値であり、Nrsp[シフトなし,右シフトx2]に相当する時刻配列D#1(D#3,D#6)を選択する。この後、流量計算部16は、選択したD#1の先頭格納位置k0=3と、予め設定されている基準格納位置ks=+(1,2)とから、目標格納位置ktを特定する。図10の例では、結果として目標格納位置ktは、各時刻配列D#iの先頭から4番目と5番目であると特定される。これにより、時刻配列D#iの先頭から4番目と5番目の2つの目標ゼロクロス時刻が、伝搬時間の計算に用いられることになる。
[本実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、ゼロクロス検出部14が、計測工程iごとに超音波信号U1,U2の受信波を示す検出電圧Vin#iと予め設定した閾値電圧Vsとを比較し、Vin#iがVsを超えた後、Vin#iがゼロクロスするゼロクロス時刻を複数回検出し、これらゼロクロス時刻を計測工程iと対応する時刻配列D#iのうち特定の格納位置から順に格納し、シフト処理部15が、D#i間において、同一格納位置に格納されているゼロクロス時刻が、それぞれの受信波の同一パルスと対応するゼロクロス時刻となるよう、個々のD#iにおけるゼロクロス時刻の格納位置をシフトするシフト処理を行うようにしたものである。
これにより、シフト処理後の時刻配列D#iに格納されている各ゼロクロス時刻のずれが補正されて、各D#iの同一格納位置に、それぞれの受信波における同一ゼロクロス点とゼロクロス時刻が格納されることになる。したがって、伝搬時間を求める際、時刻配列D#iのうち、特定の目標格納位置からゼロクロス時刻を取得するだけで、各受信波の同一パルスにおけるゼロクロス点のゼロクロス時刻を用いることができる。このため、結果として、超音波信号U1(U2)の受信波を示す検出電圧Vinから精度よく超音波信号U1(U2)の伝搬時間を求めることが可能となる。
また、本実施の形態において、流量計算部16が、シフト処理部15でのシフト処理の処理結果に基づいて格納位置のうちから伝搬時間の計算に用いる目標格納位置を特定し、シフト処理後の各時刻配列の目標格納位置に格納されている目標ゼロクロス時刻から、伝搬時間を求めるようにしてもよい。
これにより、受信波の同一パルスと対応するゼロクロス時刻のみを用いて伝搬時間差Δtを求めることができ、結果として流量Qの計測精度を高めることができる。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
1…超音波流量計、10…流量演算装置、11…入出力I/F部、12…記憶部、13…計測制御部、14…ゼロクロス検出部、15…シフト処理部、16…流量計算部、17…流量出力部、B…内部バス、P…測定管、TD1,TD2…トランスデューサ、W…配線、NW…通信ネットワーク。

Claims (9)

  1. 一対のトランスデューサ間で計測対象となる流体を介して超音波信号を両方向で送受信する計測工程を複数回実施し、これら計測工程ごとに得られた前記超音波信号の順・逆方向における伝搬時間に基づいて、前記流体の流量を計測する超音波流量計であって、
    前記計測工程ごとに、前記超音波信号の受信波を示す検出電圧と予め設定した閾値電圧とを比較し、前記検出電圧が前記閾値電圧を超えた後、前記検出電圧がゼロクロスするゼロクロス時刻を複数回検出し、検出した複数のゼロクロス時刻を当該計測工程と対応する時刻配列のうち、予め設定されている特定の格納位置から順に格納するゼロクロス検出部と、
    前記時刻配列間において、同一格納位置に格納されているゼロクロス時刻が、それぞれの受信波の同一パルスと対応するゼロクロス時刻となるよう、個々の時刻配列におけるゼロクロス時刻の格納位置をそれぞれシフトするシフト処理を行うシフト処理部と、
    前記シフト処理の処理結果に基づいて前記格納位置のうちから前記伝搬時間の計算に用いる目標格納位置を特定し、前記シフト処理後の各時刻配列の前記目標格納位置に格納されている目標ゼロクロス時刻から求めた前記伝搬時間に基づいて、前記流体の流量を計測する流量計算部と
    を備えることを特徴とする超音波流量計。
  2. 請求項1に記載の超音波流量計において、
    前記シフト処理部は、前記時刻配列のうち同一格納位置に格納されているゼロクロス時刻の時刻差が最小となるよう、個々の時刻配列におけるゼロクロス時刻の格納位置をそれぞれシフトすることを特徴とする超音波流量計。
  3. 請求項1に記載の超音波流量計において、
    前記シフト処理部は、前記時刻配列のうち前記シフト処理が処理済みの時刻配列のゼロクロス時刻から、整合対象となる整合格納位置におけるゼロクロス時刻を予測し、得られた予測ゼロクロス時刻と前記整合格納位置におけるゼロクロス時刻との時刻差が最小となるよう、前記シフト処理が未処理の前記時刻配列におけるゼロクロス時刻の格納位置をそれぞれシフトすることを特徴とする超音波流量計。
  4. 請求項1~請求項3のいずれかに記載の超音波流量計において、
    前記流量計算部は、前記目標格納位置を特定する際、前記シフト処理後の前記時刻配列のうち、前記ゼロクロス時刻が最初に格納されている先頭格納位置が同一である時刻配列数をそれぞれ計数し、得られた時刻配列数が最も大きい前記シフト処理後の時刻配列における、予め設定されている基準格納位置を前記目標格納位置として特定することを特徴とする超音波流量計。
  5. 請求項1~請求項3のいずれかに記載の超音波流量計において、
    前記流量計算部は、前記目標格納位置を特定する際、前記シフト処理で適用した個々のシフトパターンに関する適用頻度をそれぞれ計算し、得られた使用頻度が最も高いシフトパターンが適用された前記シフト処理後の時刻配列における、予め設定されている基準格納位置を前記目標格納位置として特定することを特徴とする超音波流量計。
  6. 請求項1~請求項3のいずれかに記載の超音波流量計において、
    前記流量計算部は、前記目標格納位置を特定する際、前記シフト処理後の前記時刻配列のうち、前記ゼロクロス時刻が最初に格納されている先頭格納位置が同一である時刻配列数をそれぞれ計数し、これら時刻配列数のうち隣接する2つの先頭格納位置に関する時刻配列数の和を計算し、得られた時刻配列数の和が最も大きい前記シフト処理後の2つの時刻配列のいずれか一方における、予め設定されている基準格納位置を前記目標格納位置として特定することを特徴とする超音波流量計。
  7. 請求項1~請求項3のいずれかに記載の超音波流量計において、
    前記流量計算部は、前記目標格納位置を特定する際、前記シフト処理で適用した個々のシフトパターンに関する適用頻度をそれぞれ計算し、これら適用頻度のうち先頭格納位置が隣接する2つのシフトパターンに関する適用頻度の和を計算し、得られた適用頻度の和が最も大きい前記シフト処理後の2つの時刻配列のいずれか一方における、予め設定されている基準格納位置を前記目標格納位置として特定することを特徴とする超音波流量計。
  8. 一対のトランスデューサ間で計測対象となる流体を介して超音波信号を両方向で送受信する計測工程を複数回実施し、これら計測工程ごとに得られた前記超音波信号の順・逆方向における伝搬時間に基づいて、前記流体の流量を計測する超音波流量計で用いられる流量計測方法であって、
    ゼロクロス検出部が、前記計測工程ごとに、前記超音波信号の受信波を示す検出電圧と予め設定した閾値電圧とを比較し、前記検出電圧が前記閾値電圧を超えた後、前記検出電圧がゼロクロスするゼロクロス時刻を複数回検出し、検出した複数のゼロクロス時刻を当該計測工程と対応する時刻配列のうち、予め設定されている特定の格納位置から順に格納するゼロクロス検出ステップと、
    シフト処理部が、前記時刻配列間において、同一格納位置に格納されているゼロクロス時刻が、それぞれの受信波の同一パルスと対応するゼロクロス時刻となるよう、個々の時刻配列におけるゼロクロス時刻の格納位置をそれぞれシフトするシフト処理を行うシフト処理ステップと、
    流量計算部が、前記シフト処理の処理結果に基づいて前記格納位置のうちから前記伝搬時間の計算に用いる目標格納位置を特定し、前記シフト処理後の各時刻配列の前記目標格納位置に格納されている目標ゼロクロス時刻から求めた前記伝搬時間に基づいて、前記流体の流量を計測する流量計測ステップと
    を備えることを特徴とする流量計測方法。
  9. 超音波流量計で用いられて、一対のトランスデューサ間で計測対象となる流体を介して超音波信号を両方向で送受信する計測工程を複数回実施し、これら計測工程ごとに得られた前記超音波信号の順・逆方向における伝搬時間に基づいて、前記流体の流量を計測する流量演算装置であって、
    前記計測工程ごとに、前記超音波信号の受信波を示す検出電圧と予め設定した閾値電圧とを比較し、前記検出電圧が前記閾値電圧を超えた後、前記検出電圧がゼロクロスするゼロクロス時刻を複数回検出し、検出した複数のゼロクロス時刻を当該計測工程と対応する時刻配列のうち、予め設定されている特定の格納位置から順に格納するゼロクロス検出部と、
    前記時刻配列間において、同一格納位置に格納されているゼロクロス時刻が、それぞれの受信波の同一パルスと対応するゼロクロス時刻となるよう、個々の時刻配列におけるゼロクロス時刻の格納位置をそれぞれシフトするシフト処理を行うシフト処理部と、
    前記シフト処理の処理結果に基づいて前記格納位置のうちから前記伝搬時間の計算に用いる目標格納位置を特定し、前記シフト処理後の各時刻配列の前記目標格納位置に格納されている目標ゼロクロス時刻から求めた前記伝搬時間に基づいて、前記流体の流量を計測する流量計算部と
    を備えることを特徴とする流量演算装置。
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