JP7133923B2 - 成形型、光学素子、及び光学素子の製造方法 - Google Patents

成形型、光学素子、及び光学素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、表面プラズモン共鳴センサーに用いられる光学素子の基材を成形するための成形型、かかる光学素子、及びかかる光学素子の製造方法に関する。
近年、バイオセンサー等の分野において、表面プラズモン共鳴を用いた種々のセンサーが実用化されている。例えば、表面プラズモン電界増強蛍光分光法(SPFS;Surface Plasmon-field enhanced Fluorescence Spectroscopy)を用いたセンサーとして、プリズムの斜面に薄い基板を介して金属膜を形成し、プリズム内部側である裏面側から金属薄膜にレーザー光を照射し、金属薄膜の表面に表面プラズモン共鳴及び増強された電場を生じさせているものがある(特許文献1参照)。なお、この特許文献1には、金属膜の表面の平均粗さRaを4nm以下にすることが記載されている。
また、表面プラズモン共鳴を利用した走査型近接場顕微鏡として、プリズムの斜面に薄い基板を介して金属薄膜を形成し、プリズム内部側である裏面側から金属薄膜にレーザー光を照射し、金属薄膜の表面に表面プラズモン共鳴を生じさせて対向する探針によって近接光を検出するものがある(特許文献2参照)。なお、この特許文献2には、金属薄膜の表面の平均粗さを0.1nm以下にすることが望ましいとの記載がある。
その他、金属膜の反試料側に光ビームを入射させるとともにその全反射光の減衰状態を検出するタイプの表面プラズモン共鳴装置として、容器状の測定チップの底部に入射面及び射出面を設け、底部上面に金属膜を形成しているものがある(特許文献3参照)。なお、この特許文献3には、金属膜の表面粗さについての記載はない。
以上のような表面プラズモン共鳴現象を利用した装置において、センサーの金属薄膜が平滑であることが望ましいと言えるが、本願発明者の検討によれば、金属薄膜の平均粗さを低下させることが必ずしもS/N比の向上につながっていないことが分かった。
特開2011-184706号公報 特開2007-78451号公報 特開2003-194712号公報
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、表面プラズモン共鳴を生じさせる金属膜表面の平均粗さよりも確かな基準に基づいて作製され光学素子のS/N比を向上させることができる成形型を提供することを目的とする。
また、本発明は、金属膜での散乱光を抑えることができる光学素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る成形型は、表面プラズモンを利用した計測に用いられる光学素子の基材用の成形型であって、基材の計測対象側の表面に形状を転写するための成形面の散乱光の使用が規定される全域において光学素子の被照射面における散乱光量の大小と線形の相関性を有するSpc値が100〔単位は1/mm〕以下である。ここで、Spc値とは、対象表面における微視的な凸凹の状態を評価する指標であり、観察領域内の山頂点について主曲率の算術平均を求めたものである。
上記成形型では、成形面のSpc値が100〔1/mm〕以下であるので、成形面を転写して得た基材の計測対象側の表面の状態を、この表面上に形成される金属膜での散乱光の発生を適度に抑制できる程度に滑らかにできる。これにより、基材から得た光学素子を高精度化でき、表面プラズモン電界増強蛍光分光法その他の表面プラズモン共鳴現象を利用した計測におけるS/N比を向上させることができる。これにより、光学素子の成形型に起因する散乱光のようなノイズ成分の管理パラメータが明確になると言うこともできる。
上記目的を達成するため、本発明に係る光学素子は、表面プラズモンを利用した計測に用いられる光学素子であって、センサー面の裏側の被照射面の散乱光の使用が規定される全域において被照射面における散乱光量の大小と線形の相関性を有するSpc値が28〔1/mm〕以上100〔1/mm〕以下である。
また、光学素子は、センサー面の裏側の被照射面の散乱光の使用が規定される全域において前記被照射面における散乱光量の大小と線形の相関性を有するSpc値が100〔1/mm〕以下であり、光透過性を有する基材と、当該基材の計測対象側の表面を覆って被照射面として機能するとともに表側に前記センサー面を有する金属膜とを備えており、基材は、樹脂で形成されていてもよい。
上記光学素子では、被照射面のSpc値が100〔1/mm〕以下であるので、この被照射面の状態が、これを構成する金属膜での散乱光の発生を適度に抑制できる程度に滑らかになる。これにより、表面プラズモン電界増強蛍光分光法その他の表面プラズモン共鳴現象を利用した計測におけるS/N比を向上させることができる。
上記目的を達成するため、本発明に係る光学素子の製造方法は、表面プラズモンを利用した計測に用いられる光学素子の製造方法であって、光学素子の基材は成形型を用いて成形され、成形型のうち基材の計測対象側の表面に形状を転写するための成形面の散乱光の使用が規定される全域において光学素子の被照射面における散乱光量の大小と線形の相関性を有するSpc値が30〔1/mm〕以上100〔1/mm〕以下である。

上記製造方法によれば、成形面のSpc値が100〔1/mm〕以下であるので、成形面を転写して得た基材の計測対象側の表面の状態を、この表面上に形成される金属膜での散乱光の発生を適度に抑制できる程度に滑らかにできる。これにより、表面プラズモン電界増強蛍光分光法その他の表面プラズモン共鳴現象を利用した計測におけるS/N比を向上させることができる。さらに、成形面のSpc値が30〔1/mm〕以上であるので、成形面の加工が比較的容易になるとともに、プラズモン共鳴角の検出が容易になる。
図1Aは、実施形態の成形型を説明する断面図であり、図1Bは、図1Aの成形型の変形例を説明する図である。 図2A、2B、及び2Cは、実施形態の光学素子の表面図、側方断面図及び裏面図である。 図2に示す光学素子を組み込んだ計測装置を説明する概念図である。 光学素子のセンサー面周辺を拡大した断面図である。 図5A及び5Bは、成形面のSpc値と散乱光量との関係を説明するグラフである。 図6A~6Dは、成形面の表面粗さ(Ra、Rq、Rz、及びRt)と散乱光量との関係を説明するグラフである。
〔実施形態〕
図面を参照して、本発明の一実施形態に係る成形型、光学素子及びその製造方法について説明する。
図1Aに示す本実施形態の成形型40は、熱可塑性樹脂の射出成形に用いられるものである。成形型40は、固定金型41と可動金型42とを備え、両金型41,42は、パーティングラインPLを境として開閉可能になっている。固定金型41と可動金型42とに挟まれた型空間であるキャビティCVは、後述する樹脂成形品MP(図2C等参照)の形状に対応するものとなっている。
図2A~2Cは、図1Aの成形型40によって成形された樹脂成形品MPから得た光学素子20の模式的な表面図、側方断面図及び裏面図である。図示のように、光学素子20は、短冊状の平板であり、光透過性を有する樹脂製の基材21と、基材21の計測対象側の表面21aを覆ってセンサー面22aを形成する金属膜22とを有する。
光学素子20のうち、基材21は、例えばアクリル(PMMA)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー(COC)等の樹脂で形成されている。基材21を樹脂で形成することにより、光学素子20を比較的安価に作製することができる。基材21の計測対象側の表面21aは、滑らかで鏡面状の平坦面である。この表面21aは、後述する金属膜22によって覆われる。つまり、表面21aの形状を反転した面は、金属膜22の裏面22b、つまり照射光LIを全反射させる被照射面ISに対応する。表面21aは、直接的には微視的な凸凹の状態に関するSpc値に関する制限を受けないが、被照射面ISのSpc値に関する制限に起因して間接的に微視的な凸凹の状態に関する制限を受ける。よって、基材21を成形型40を用いた成形によって形成することにより、成形型40の成形面51t(図1A参照)によって金属膜22の内面の微視的な凹凸の状態を簡易に評価することできる。基材21の一端に設けた斜面21bは、不図示の光源から射出された照射光LIを光学素子20内に入射させる面となっている。斜面21bは、これに入射する照射光LIを大きく散乱させない観点で表面粗さの値が所定以下の平坦面とする。基材21の残りの斜面21dは、特に光学的な機能を有しないが、照射光LIを光学素子20外に射出させる面とできる。
金属膜22は、基材21の計測対象側の表面21a上にその全面を略覆う状態で形成されている。金属膜22は、例えば金、銀、アルミニウム、白金、銅、チタン、及びクロムのいずれか1つ、又はこれらの2つ以上を含む合金等で形成されている。これらの金属膜22は、表面プラズモン共鳴を比較的効率良く生じさせることができる。金属膜22は、スパッタリング、蒸着、イオンプレーティング等の成膜技術を用いて形成される。金属膜22の厚みは、20nm~100nm程度である。金属膜22の表面すなわちセンサー面22aは、基材21の表面21aに略倣った平坦面である。
なお、金属膜22の裏面22bは、基材21の表面21aを覆って被照射面ISとして機能する。つまり、金属膜22の裏面22b又は被照射面ISは、基材21の表面21aを反転した形状を有している。金属膜22の裏面22b又は被照射面ISは、後に詳述する面の微視的な凸凹の状態に関するSpc値が28〔1/mm〕以上であって100〔1/mm〕以下となっている。ただし、この裏面22b又は被照射面ISは、Spc値に関しての制限を受けるが、表面粗さ(具体的には、Ra(算術平均粗さ)、Rq(二乗平均平方根高さ)、Rz(最大高さ)又はRt(最大断面高さ))の値に関して特に制限を受けない。なお、被照射面ISのSpc値が28〔1/mm〕以上でなくても、これを成形するための上述の成形面51tのSpc値が30〔1/mm〕以上であれば、本発明の範囲内である。
光学素子20が、光透過性を有する基材21と、当該基材21の計測対象側の表面21aを覆って被照射面ISとして機能するとともに表側にセンサー面22aを有する金属膜22とを備えることにより、基材21内部から被照射面IS(つまり金属膜22の裏面22b)に所定角度で光を入射させた場合に、金属膜22において表面プラズモン共鳴を効率的に生じさせることができる。
図1Aに戻って、固定金型41は、コア部51と、周囲型53とを備える。ここで、コア部51は、キャビティCVを形成するため、可動金型42のコア部61に対向して配置される。周囲型53は、コア部51を周囲から保持する型部材である。
コア部51は、炭素鋼、アルミニウム合金、銅合金、超硬、チタン合金等で形成される。コア部51の先端部には、キャビティCVを画成するため、成形面51tが設けられている。成形面51tは、滑らかで鏡面状の平坦面であり、光学素子20の基材21のうち、表面21aを成形する転写面である。成形面51tは、微視的な凸凹の状態に関するSpc値が30〔1/mm〕以上であって100〔1/mm〕以下となっている。ただし、成形面51tは、表面粗さ(具体的には、Ra(算術平均粗さ)、Rq(二乗平均平方根高さ)、Rz(最大高さ)又はRt(最大断面高さ))の値に関して特に制限はない。成形面51tのSpc値が30〔1/mm〕以上であることにより、微視的な凸凹の状態に関する制限が緩く成形面51tの加工が比較的容易になる。また、成形面51tのSpc値が30〔1/mm〕以上であれば、金属膜22で一定レベル以上の散乱光が発生するので、プラズモン共鳴角の検出が容易になる。
以上のように、コア部51は、基材21の計測対象側の表面21aに形状を転写するとともにSpc値を評価する対象となっている。コア部51を用いることで基材21の計測対象側の表面21aに特化した成形面51tを形成しやすくなり、基材21の計測対象側の表面21aの形状精度を簡易に向上させることができる。
ここで、Spc値について説明する。Spc値は、ISO25178で定義される山頂点の算術平均曲率(arithmetic mean peak curvature)を意味し、対象表面の微視的な凸凹の状態を山頂点の曲率の平均値として評価したものである。Spc値は、理論的には以下の式で与えられる。
Figure 0007133923000001
ここで、Z(x,y)は、対象表面の位置(x,y)における高さであり、nは、対象表面上の山頂点の数を示す。
実際に加工された面についてSpc値を計測する場合、例えば共焦点レーザー顕微鏡を用いて対象面の3次元形状を測定し、このようにして得た3次元形状から山頂点を抽出し、各山頂点について主曲率の算術平均を計算することで、Spc値の算出が可能になる。例えばコア部51の成形面51tについてSpc値の計算を行う場合、位置や高さの分解能は、再現性等を考慮して1nm~10nm程度以下とする。
成形面51tのSpc値は、この成形面51tを上記のように直接測定することで測定されるが、成形面51tから得た成形品である基材21の表面21aをUV硬化樹脂等にネガ転写することで、このネガ転写面から成形面51tのSpc値を得ることもできる。
成形面51tのSpc値が100〔1/mm〕以下である場合、成形面51tを転写して得た基材21の計測対象側の表面21aの状態を、この表面21a上に形成される金属膜22での散乱光の発生を適度に抑制できる程度に滑らかにできる。ここで、散乱光は、被検物質からの蛍光を検出する際にはノイズ成分となる。つまり、成形面51tの表面状態をSpc値で管理することによって、基材21の表面21aの表面状態を管理でき、表面21a上に形成される金属膜22での散乱光の発生を適度に抑制できる。これにより、基材21から得た光学素子20を高精度化でき、表面プラズモン電界増強蛍光分光法を利用した計測におけるS/N比を向上させることができる。一方、成形面51tのSpc値が30〔1/mm〕以上である場合、微視的な凸凹の状態に関する制限が緩く成形面51tの加工が比較的容易になる。また、成形面51tのSpc値が30〔1/mm〕以上であれば、金属膜22で一定レベル以上の散乱光が発生するので、信号レベルを上げるためのプラズモン共鳴角の検出が容易になる。
なお、成形面51tのSpc値については、40〔1/mm〕以上であって60〔1/mm〕以下であることがより好ましい。成形面51tのSpc値が60〔1/mm〕以下であれば、S/N比がより向上し、Spc値が40〔1/mm〕以上であれば、成形面51tの加工がより容易になり、プラズモン共鳴角の検出もより容易になる。
コア部51は、本体部分51aを備える。本体部分51aは、例えば炭素鋼、アルミニウム合金、銅合金、超硬、及びチタン合金のいずれか1つ以上を含む材料で形成される。炭素鋼には、例えばSTAVAX、HPM38、HPM38s等のステンレス鋼が含まれ、超硬には、タングステンカーバイドのほかに、例えばマイクロアロイF、アンビロイ等のステンレス鋼が含まれる。この場合、転写面である成形面51tの形状を高剛性かつ再現性良く高精度とでき、成形面51tの熱、摩耗等に対する耐久性を向上させることができる。本体部分51aの先端面は、成形面51tに加工されている。なお、成形面51tの表面には、例えばシランカップリング剤等で形成される離型膜を追加することもできる。離型膜を形成した場合、離型膜の表面が厳密な意味での成形面51tとなると見ることもできるが、離型膜は極めて薄いので、この場合も、本体部分51aの先端面について、Spc値が30〔1/mm〕以上であって100〔1/mm〕以下になるようにする。
その他、周囲型53には、コア部51を挿入させることで内部に支持する円柱状の貫通孔53kが形成されている。また、周囲型53は、パーティングラインPLを形成する端面53pを有する。
可動金型42は、コア部61と、周囲型63とを備える。可動金型42は、軸AXに沿って移動可能になっており、固定金型41に対して開閉動作する。可動金型42において、コア部61は、キャビティCVを形成するため、固定金型41のコア部51に対向して配置される。周囲型63は、コア部61を周囲から保持する型部材である。
コア部61の先端部には、キャビティCVを画成するため、成形面61tが設けられている。成形面61tは、中央側で一様な深さを有する凹面であり、光学素子20の基材21のうち、斜面21b、裏面21c等を成形する転写面である。成形面61tのうち、光学素子20の斜面21b及び裏面21cに対応する面領域については、これら斜面21b及び裏面21cに要求される程度以下の表面粗さを有する面となっている。
コア部61は、固定金型41のコア部51と同様に本体部分61aを備える。本体部分61aの材料は、固定金型41のコア部51を構成する本体部分51aと同様であり、説明を省略する。なお、本体部分61aの表面には、離型膜を追加することもできる。
その他、周囲型63には、コア部61を挿入させることで内部に支持する円柱状の貫通孔63kが形成されている。また、周囲型63は、パーティングラインPLを形成する端面63pを有する。さらに、周囲型63には、溶融樹脂をキャビティCVに導入するため、図示を省略するが、ランナー凹部やゲート凹部が設けられている。
図1Bは、図1Aに示す成形型40の変形例を説明する図である。この場合、固定金型41側のコア部51は、本体部分51aの先端側に転写面加工層51bを有する。本体部分51aの先端面は、成形面51tに対応して略平坦面となっている。転写面加工層51bは、例えば無電解ニッケルメッキ法を用いて形成されるNi-Pメッキ層(ニッケルリンメッキ層)であり、数10μm~数mm程度の厚みを有する。転写面加工層51bは、被削加工性を良くするため、本体部分51aの先端を被覆するように設けられている。転写面加工層51bの表面である成形面51tは、高精度の光学転写面に加工されており、微視的な凸凹の状態に関するSpc値が30〔1/mm〕以上であって100〔1/mm〕以下となっている。
なお、転写面加工層51bの表面には、例えばクロム(Cr)、酸化クロム(Cr)、アルミナ(Al)、炭化珪素(SiC)等の材料で形成される薄い保護膜を追加することができる。さらに、かかる保護膜の表面には、例えばシランカップリング剤等で形成される薄い離型膜を追加することもできる。上記のような保護膜を形成した場合、保護膜の表面は、厳密な意味での成形面51tとなり、微視的な凸凹の状態に関するSpc値が30〔1/mm〕以上100〔1/mm〕以下とされる。
可動金型42のコア部61は、固定金型41のコア部51と同様に本体部分61aと、転写面加工層61bとを備える。本体部分61aや転写面加工層61bの材料は、固定金型41のコア部51を構成する本体部分51aや転写面加工層51bと同様であり、説明を省略する。なお、転写面加工層61bの表面には、薄い保護膜を追加することができ、かかる保護膜の表面には、薄い離型膜を追加することもできる。
以下、図3を参照して、図2B等に示す光学素子20を組み込んだ計測装置について説明する。
図示の計測装置70は、表面プラズモン電界増強蛍光分光法を利用した装置である。計測装置70は、表面プラズモン共鳴センサーとしての光学素子20を取り付けた試料セル71と、試料セル71からの蛍光を検出する光検出器72と、光学素子20に照射光LIを入射させるレーザー光源73と、これらの動作を統括的に制御する制御部79とを備える。
試料セル71は、被検流路71aと、一対のポート71b,71cと、検出窓71eとを備える。被検流路71aは、被検物質を流通させる空間であり、扁平薄層状となっている。試料セル71は、詳細な説明を省略する保持機構によって光学素子20を着脱又は交換可能にしている。
図4に示すように、光学素子20に設けた金属膜22の表側のセンサー面22aには、SAMや高分子からなる支持層23を利用して抗体24が予め固定されている。抗体24は、標的物質82を捕らえるためのものであり、標的物質82に応じて選択される。標的物質82としては、例えば、ある病気の指標となる抗原が該当する。
図3に戻って、光検出器72は、光電子増倍管、CCD等で構成され、検出窓71eを介して被検流路71a内の微弱な蛍光を信号として検出する。なお、光検出器72には、目的とする蛍光標識の発光波長に応じたフィルターを付加することができる。
レーザー光源73は、可視から赤外の波長域における特定波長の照射光LIを発生し、光学素子20の被照射面ISに入射させる。照射光LIは、例えばP偏光とされる。レーザー光源73には、角度調整部74が付随しており、照射光LIの被照射面ISの法線NOを基準とする入射角度θを調整できるようになっている。試料セル71を例えば空にした状態で、照射光LIの被照射面ISへの入射角度θを調整することにより、光検出器72で検出される散乱光SL(図4参照)の強度が最大となる入射角度θすなわちプラズモン共鳴角を決定することができる。ここで、プラズモン共鳴角とは、照射光LIによって光学素子20の金属膜22の表面で表面プラズモン共鳴を効率的に生じている状態と考えられ、結果的に金属膜22のセンサー面22aからの発散される散乱光SLも最も増大すると考えられる。
制御部79は、試料セル71に被検物質の検体等を供給するディスペンサー(不図示)を所望のタイミングで動作させる。また、制御部79は、試料セル71に検体等を供給した後にレーザー光源73を動作させ、光学素子20の被照射面ISに照射光LIを入射させる。この際、制御部79は、光検出器72からの検出信号を処理して標的物質82の有無を判断する。
以下、具体的な測定について説明する。まず、試料セル71の被検流路71aに検体を流す。すると、図4に示すように、抗原-抗体反応により検体中の標的物質82がセンサー面22a上の抗体24により捕捉される。その後、洗浄を経て、蛍光標識された抗体25を含む標識液を流すと、標的物質82に対して蛍光標識された抗体25が固定される。その後、洗浄を経た状態で、光学素子20の被照射面ISに照射光LIを照射すると、金属膜22のセンサー面22a側で表面プラズモン共鳴が起こり、その周辺に増強された電場FEが発生する。この電場FEにより抗体25の蛍光物質26が励起されて蛍光FLが発生する。この蛍光FLは、光検出器72によって蛍光信号又はシグナルとして検出される。
ここで、表面プラズモン共鳴により生じた電場FEは増強されているため、蛍光物質26から発する蛍光FLの光量は、他の手法を用いて蛍光物質26を発光させたときの光量に比べ、数倍から数十倍大きくなる。そのため、極微量の標的物質82しか含まない検体から標的物質82を検出することができ、病気の症状がほとんど現れていない患者であっても、早期に病気を検出することが可能になる。
〔実施例〕
以下、成形型や光学素子の具体的な実施例について説明する。まず、固定金型41のコア部51の素材を加工し、その端部に成形面51tを形成する。成形面51tの形成に際しては、まず研削を行い、その後鏡面研磨を行った。コア部51の材料としては、STAVAX(商標)又はアンビロイ(商標)を用いた。成形面51tの仕上げとしての鏡面研磨には、ラップ研磨盤を用いて、普通研磨と超研磨との2種類を行った。普通研磨と超研磨との違いは研磨剤であり、超研磨用の研磨剤Bは、普通研磨の研磨剤Aを改良してより滑らかな面を形成できるようにしたものである。このように条件を変えて得た多数のコア部51について、キーエンス製のVX-250で対物レンズ×50を使用して、表面形状の測定を行った。以下の表1は、コア部51(つまり、試作したコア部Y、Z、A~F)の鏡面の材質、鏡面の研磨方法、表面粗さ(Ra(算術平均粗さ)、Rq(二乗平均平方根高さ)、Rz(最大高さ)又はRt(最大断面高さ))、及びSpc値をまとめたものである。
なお、作り易さの判定欄については、製造コストを主眼としており、Spc値が40〔1/mm〕以上のコア部51の作製は比較的容易であったが(記号「○」)、Spc値が40〔1/mm〕未満で30〔1/mm〕以上のコア部51の作製はあまり容易でなくなり(記号「△」)、Spc値が30〔1/mm〕未満のコア部51の作製は容易でなかった。
〔表1〕
Figure 0007133923000002
以上のようにして得た各コア部51を利用して、射出成形による成形品として複数種の基材21を成形した。成形に利用した樹脂材料は、シクロオレフィンポリマーのE48Rである。確認のため、基材21の表面21aについてUV硬化樹脂を用いて形状転写を行ってレプリカ(成形品のネガ転写物)を形成し、このレプリカに対しコア部51と同様の条件でSpc値を計測した。このSpc値は、金属膜22の裏面の被照射面ISのSpc値に相当する。
これと並行して、各基材21の表面21aに金製の金属膜22をコートして光学素子20を作製した。金属膜22の成膜には、マグネトロンスパッター装置を用いた。各基材21上への金(Au)の成膜条件(放電電圧、ガス流量、成膜速度、マグネット回転数等)は全て同じとした。これらの光学素子20を図3に示すような計測装置70にセットし、光学素子20内の被照射面ISに照射光LIを照射し、照射光LIの入射角を調整しながら散乱光SLが最大となるようにし、このときの散乱光SLの光量(つまり散乱光量)を記録した。また、光学素子20のセンサー面22aに抗体24を固定して試料セル71に取り付け、この試料セル71に既知の検体を流した後に蛍光標識された抗体25を含む標識液を流した。その後、光学素子20内の被照射面ISに照射光LIを照射し、蛍光の発生を観察した。以下の表2は、以上の結果をまとめたものである。
〔表2〕
Figure 0007133923000003
以上の表2において、散乱光量(散乱光SLの光量)については、コア部Eによって作製した基材Eから作製した光学素子Eで得た散乱光量を基準として他のコアA~D、F、Y、Zによって作製した基材A~D、F、Y、Zから得た光学素子A~D、F、Y、Zの散乱光量を規格化した。また、性能(S/N比)の判定欄については、十分な感度で標的物質82を検出できた場合を記号「◎」で示し、標的物質82を明確に検出できたなかった場合を記号「×」で示し、ノイズレベルが高いながらも辛うじて標的物質82を検出できた場合を記号「○」で示している。
図5Aは、各コア部51(すなわちコア部Y、Z、A~F)の成形面51tのSpc値と、これらのコア部51を用いて作製した光学素子20(すなわち光学素子Y、Z、A~F)で観察される散乱光量との関係をグラフ化したものであり、図5Bは、各基材21(すなわち基材Y、Z、A~F)のレプリカの表面のSpc値と、これらの基材21から得た光学素子20(すなわち光学素子Y、Z、A~F)で観察される散乱光量との関係をグラフ化したものである。両グラフから明らかなように、コア部51等のSpc値と散乱光量とは略線形な関係を有しており、Spc値が小さくなるほど散乱光量も小さくなることが分かる。つまり、コア部51の成形面51tのSpc値や基材21のレプリカの表面のSpc値は、コア部51を利用して作製された光学素子20の散乱光量を評価する上での指標となっている。つまり、コア部51の成形面51t等についてSpc値を利用して管理を行うことにより、光学素子20の散乱光量の制御が可能になり、より高品質の光学素子20を提供することができる。
図6A~6Dは、各コア部51(すなわちコア部Y、Z、A~F)の表面粗さ(Ra、Rq、Rz、及びRt)と、これらのコア部51を用いて作製した光学素子20(すなわち光学素子Y、Z、A~F)で観察される散乱光量との関係をグラフ化したものである。グラフから明らかなように、表面粗さ(Ra、Rq、Rz、及びRt)と散乱光量とは、相関性が見いだしにくいものとなっており、表面粗さが小さくなるほど散乱光量も小さくなるとは言えない。つまり、コア部51の表面粗さを指標として用いても、これから得た光学素子20の散乱光量を管理することは困難である。
以上の表2等から明らかなように、Spc値が100〔1/mm〕を超える成形面51tを有するコア部51を用いて作製した光学素子20の場合、散乱光量が極めて多く、十分な性能(S/N比)が得られなかった。一方、Spc値が30〔1/mm〕~100〔1/mm〕の成形面51tを有するコア部51を用いて作製した光学素子20の場合、散乱光量が少なく、十分な性能(S/N比)が得られた。
なお、Spc値が30〔1/mm〕程度の成形面51tを有するコア部51を用いて作製した光学素子20の場合、散乱光量が著しく小さくなっている。つまり、Spc値が30〔1/mm〕を下回る成形面を有するコア部を用いて作製される光学素子20の場合、被照射面ISに照射光LIを照射する角度の調整(プラズモン共鳴角の決定)が容易でなくなると考えられる。また、Spc値が30〔1/mm〕未満の成形面51tを有するコア部51は、加工に要求される技術レベルが高く加工コストが増加した。このことから、Spc値が30〔1/mm〕を下回る成形面を有するコア部は、技術面やコスト面で加工が容易でなくなると考えられる。
以上実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上記実施形態では、固定金型41のコア部51に設けた成形面51tによって光学素子20の計測対象側の表面21aを形成しているが、可動金型42のコア部61に設けた成形面61tによって光学素子20の計測対象側の表面21aを形成してもよい。この場合、成形面61tのSpc値が30〔1/mm〕以上100〔1/mm〕以下であることが望ましくなる。
上記実施形態では、光学素子20の基材21が熱可塑性樹脂の射出成形によって形成されるとしたが、基材21を熱可塑性樹脂の熱プレス成形によって作製することもできる。さらに、基材21をUV硬化性樹脂のUV硬化成形によって作製することもでき、基材21を熱硬化性樹脂の熱硬化成形によって作製することもできる。射出成形等によって光学素子20の基材21を高精度で安定して量産することができる。UV硬化性樹脂のUV硬化成形を行う際には、例えばUV光を透過させる樹脂製又はガラス製のコア部を用いる。このように、樹脂製又はガラス製のコア部を用いる場合、かかる樹脂製又はガラス製のコア部の成形面は、そのSpc値が、30〔1/mm〕以上100〔1/mm〕以下となるようにする。また、かかる樹脂製又はガラス製のコア部の成形面のSpc値は、40〔1/mm〕以上60〔1/mm〕以下であることがより好ましい。
図2A等に示す光学素子20の外形は、単なる例示であり、計測装置70の仕様に応じて適宜変更することができる。光学素子20は、樹脂に限らず、ガラスから作製することもできる。
図3に示す計測装置70は、表面プラズモン電界増強蛍光分光法を利用するものであったが、実施形態の光学素子20は、表面プラズモン共鳴に関連する散乱光の抑制や制御が必要な用途、すなわち表面プラズモン電界増強蛍光分光法以外の表面プラズモン共鳴を用いた種々のセンサーとして用いることができる。

Claims (12)

  1. 表面プラズモンを利用した計測に用いられる光学素子の基材用の成形型であって、
    前記基材の計測対象側の表面に形状を転写するための成形面の散乱光の使用が規定される全域において前記光学素子の被照射面における散乱光量の大小と線形の相関性を有するSpc値が100〔1/mm〕以下である成形型。
  2. 前記成形面のSpc値が30〔1/mm〕以上である、請求項1に記載の成形型。
  3. 前記成形面のSpc値が40〔1/mm〕以上60〔1/mm〕以下である、請求項1及び2のいずれか一項に記載の成形型。
  4. 前記基材は、射出成形、熱プレス成形、UV硬化成形、及び熱硬化成形のいずれかによって形成され、
    前記基材の計測対象側の表面に形状を転写する成形面を有する金属又は樹脂製のコア部と、前記コア部を周囲から保持する周囲型とを有し、
    前記コア部において、前記成形面の散乱光の使用が規定される全域は、Spc値を評価する対象である、請求項1~3のいずれか一項に記載の成形型。
  5. 表面プラズモンを利用した計測に用いられる光学素子であって、
    センサー面の裏側の被照射面の散乱光の使用が規定される全域において前記被照射面における散乱光量の大小と線形の相関性を有するSpc値が28〔1/mm〕以上100〔1/mm〕以下である光学素子。
  6. 光透過性を有する基材と、当該基材の計測対象側の表面を覆って前記被照射面として機能するとともに表側に前記センサー面を有する金属膜とを備える、請求項5に記載の光学素子。
  7. 表面プラズモンを利用した計測に用いられる光学素子であって、
    センサー面の裏側の被照射面の散乱光の使用が規定される全域において前記被照射面における散乱光量の大小と線形の相関性を有するSpc値が100〔1/mm〕以下であり、
    光透過性を有する基材と、当該基材の計測対象側の表面を覆って前記被照射面として機能するとともに表側に前記センサー面を有する金属膜とを備えており、
    前記基材は、樹脂で形成されている光学素子。
  8. 前記基材は、熱可塑性樹脂、UV硬化性樹脂、及び熱硬化性樹脂のいずれか1つである、請求項に記載の光学素子。
  9. 前記基材は、成形型を用いた成形によって形成されている、請求項7及び8のいずれか一項に記載の光学素子。
  10. 前記金属膜は、金、銀、アルミニウム、白金、銅、チタン、及びクロムのいずれか1つ、又はこれらの2つ以上を含む合金で形成されている、請求項6~9のいずれか一項に記載の光学素子。
  11. 表面プラズモンを利用した計測に用いられる光学素子の製造方法であって、
    光学素子の基材は成形型を用いて成形され、
    前記成形型のうち前記基材の計測対象側の表面に形状を転写するための成形面の散乱光の使用が規定される全域において前記光学素子の被照射面における散乱光量の大小と線形の相関性を有するSpc値が30〔1/mm〕以上100〔1/mm〕以下である光学素子の製造方法。
  12. 前記成形型は、前記基材の計測対象側の表面に形状を転写するとともにSpc値を評価する対象として、金属製のコア部を有し、
    前記金属製のコア部は、炭素鋼、アルミニウム合金、銅合金、超硬、及びチタン合金のいずれか1つ以上を含んでいる、請求項11に記載の光学素子の製造方法。
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