JP7133798B2 - 粉末溶融による線材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、粉末溶融による線材製造方法に関するものである。
従来、光ファイバと、コンデンサレンズと、溶融材料を供給する供給ノズルを備え、供給ノズルはコンデンサレンズを貫通するように配置して、供給ノズルから供給される溶融材料に対してコンデンサレンズの軸線上またはその周囲において又は供給ノズルの軸線上またはその周囲において光ファイバからのレーザ光を照射するレーザ加工方法およびこれを実現するレーザ加工装置が開示されている(特許文献1参照)。
国際公開第2017/170891号
特許文献1の技術は、肉盛溶接等、母材を被膜する用途に適用されることが開示されているが、その他の用途については十分に検討されていない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、新規な線材の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る線材の製造方法は、線材材料の粉末を供給ノズルからステージに向けて供給する供給工程と、前記ステージに向かう前記粉末に、前記粉末の流れの周囲から複数のレーザ光を照射し、飛行中の前記粉末を溶融する溶融工程と、前記溶融した粉末をステージ上に堆積して固化させながら、前記供給ノズルおよび前記レーザ光の前記粉末への照射位置と前記ステージとを相対的に移動させて、線材を形成する形成工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の一態様に係る線材の製造方法は、前記供給工程において、前記線材材料の粉末の組成比を変化させながら供給し、長手方向において組成比が変化する線材を形成することを特徴とする。
本発明の一態様に係る線材の製造方法は、前記供給工程において、異なる線材材料の粉末の供給量を変化させ供給し、組成比を制御した線材を形成することを特徴とする。
本発明の一態様に係る線材の製造方法は、前記供給工程において、供給する粉末を時間的に断続的に変化させ供給し、線材長手方向において材料種の異なる線材を形成することを特徴とする。
本発明の一態様に係る線材の製造方法は、前記供給ノズルが、多軸回転動作するロボットアームに取り付けられ、射出方向を自由に制御し線材を形成することを特徴とする。
本発明の一態様に係る線材の製造方法は、前記溶融工程において、複数のレーザ光の出力パワーを制御することで、線材の断面形状を制御し線材を形成することを特徴とする。
本発明の一態様に係る線材の製造方法は、前記溶融工程において、前記レーザ光のビームの大きさを調整し、線材の入熱を制御し線材を形成することを特徴とする。
本発明の一態様に係る線材の製造方法は、前記溶融工程において、前記レーザ光のビームの単位面積あたりのパワー分布を任意に調整し、線材の入熱を制御し線材を形成することを特徴とする。
本発明の一態様に係る線材の製造方法は、前記溶融工程において、異なる波長のレーザ光を複数数配置し、線材材料の光吸収の高いレーザ光と光吸収の低いレーザ光とを配置し、線材材料の溶融速度を制御し線材を形成することを特徴とする。
本発明の一態様に係る線材の製造方法は、前記溶融工程において、異なる波長のレーザ光を複数配置し、複数の線材材料粉末を供給し、個々の線材材料粉末の光吸収の高い波長のレーザ光によりそれぞれ溶融条件を最適化し線材を形成することを特徴とする。
本発明の一態様に係る線材の製造方法は、前記溶融工程において、複数のレーザ光は、その焦点位置を線材材料粉末の供給される軸方向に対して複数配置され、線材材料粉末の進行方向に対してレーザ光照射距離を最適化し線材を形成することを特徴とする。
本発明の一態様に係る線材の製造方法は、前記線材を形成する基板が回転体に取り付けてあり、その回転体が形成された線材を巻き取ることを特徴とする。
本発明の一態様に係る線材の製造方法は、前記供給工程において、複数の異なる前記線材材料の粉末の供給量を変化させることで、長手方向において組成比が変化する線材を形成することを特徴とする。
本発明の一態様に係る線材の製造方法は、前記線材材料が金属材料であり、前記線材が金属ワイヤであることを特徴とする。
本発明の一態様に係る線材の製造方法は、前記供給工程において、前記金属材料の粉末に抵抗調整用添加物を、添加量を変化させながら混入させて供給し、長手方向において抵抗率が変化する金属ワイヤを形成することを特徴とする。
本発明の一態様に係る線材の製造方法は、前記供給工程において、前記金属材料を途中で切り替えて供給し、長手方向において構成材料が途中で切り替わる金属ワイヤを形成することを特徴とする。
本発明によれば、新規な線材の製造方法が提供される。
図1は、レーザ加工装置の模式的構成図である。 図2は、図1のレーザ加工装置の加工ヘッド内部の模式的構成図である。 図3は、製造される線材の例を示す図である。 図4は、製造される線材の例を示す図である。 図5は、製造される線材の例を示す図である。 図6は、金属粉末の温度分布を示す図である。 図7は、粉末溶融による線材製造の原理を示す図である。 図8は、線材生成方向の制御を示す図である。 図9は、レーザ光の集光径による線材の太さの制御方法を示す図である。 図10は、レーザビームのプロファイルを変更した例を示す図である。 図11は、原料供給方法の一例を示す図である。 図12は、原料供給方法の他の一例を示す図である。 図13は、線材形成装置の一例を示す図である。 図14は、線材形成装置の他の一例を示す図である。 図15は、線材形成装置の更に他の一例を示す図である。 図16は、実施例として製造した金属ワイヤを示す図である。 図17は、図16の金属ワイヤの断面を示す図である。
以下に、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一又は対応する要素には適宜同一の符号を付している。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合があることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
本発明者らは、肉盛溶接等、母材を被膜する特許文献1の技術を応用して、全く新規の線材の製造方法を発明した。以下に説明する。
図1は、実施形態の製造方法を実現するためのレーザ加工装置の模式的構成図である。レーザ加工装置100は、多軸多関節ロボット101と、加工ヘッド102と、レーザ発振装置103と、線材材料供給装置104と、加工ステージ105とを備えている。加工ヘッド102は多軸回転可能に構成されている。レーザ発振装置103は複数の光ファイバを介してレーザ光を加工ヘッド102に供給する。線材材料供給装置104は供給管を介して線材材料の粉末を加工ヘッド102に供給する。加工ステージ105は多軸回転可能かつ加工ヘッド102に対して昇降可能かつ水平移動可能に構成されている。
図2に示すように、加工ヘッド102の内部には、線材材料供給装置104から搬送されてきた線材材料の粉末を噴射して供給する供給ノズル104aと、供給ノズル104aが光軸付近を貫通する集光レンズ102aと、レーザ発振装置103からレーザ光を伝搬する複数の光ファイバ103aの先端と、複数の光ファイバ103aに対応して設けられ、それぞれの光軸が集光レンズ102aの光軸と平行にされた複数のコリメートレンズ102bと、が収容されている。
供給ノズル104aは、線材材料の粉末Pを加工ステージ105に向けて噴射して供給する。
複数の光ファイバ103aは、それぞれの先端から、集光レンズ102aの光軸と平行にレーザ光Lを出力する。複数のコリメートレンズ102bは、それぞれレーザ光Lをコリメート光にする。集光レンズ102aは、コリメート光にされた各レーザ光Lを粉末Pに集光させる。これにより、集光レンズ102aは、加工ステージ105に向かう粉末Pに、粉末Pの流れの周囲から複数のレーザ光Lを照射し、加工ステージ105に向かって飛行中の粉末Pを溶融し、溶融体Mとする。
溶融体Mは加工ステージ105上に少しずつ堆積して固化する。このとき、供給ノズル104aおよびレーザ光Lの照射位置と、加工ステージ105とを相対的に移動する(図2では加工ステージ105を下降させている)。これにより、溶融体Mが固化したものはワイヤ状に堆積し、金属ワイヤ線材Wが形成される。
すなわち、本実施形態の線材の製造方法は、線材材料の粉末Pを供給ノズル104aから加工ステージ105に向けて供給する供給工程と、加工ステージ105に向かう粉末Pに、粉末Pの流れの周囲から複数のレーザ光Lを照射し、飛行中の粉末Pを溶融する溶融工程と、溶融した粉末(溶融体M)を加工ステージ105上に堆積して固化させながら、供給ノズル104aおよびレーザ光Lの粉末Pへの照射位置と加工ステージ105とを相対的に移動させて、線材材料をワイヤ状に堆積して線材Wを形成する形成工程と、を含む。
本実施形態の線材の製造方法によれば、加工ヘッド102と加工ステージ105との相対移動のさせ方を制御することで、図3に示すような任意の形状の線材W1、W2を自由に製造することができる。
使用する線材材料は、製造したい線材に応じて適宜選択することができるが、たとえば銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属や、樹脂等である。
また、例えば線材として金属のワイヤを製造する場合に、供給ノズル104aに、金属材料の粉末の組成比を変化させながら供給したり、金属材料の粉末に抵抗調整用添加物を、添加量を変化させながら混入させて供給したりすることで、図4に示すように、長手方向において抵抗率や組成比が変化する金属ワイヤW3を製造することができる。
また、供給ノズル104aに、金属材料を途中で切り替えて供給することで、図5に示すように、長手方向において構成材料が途中で切り替わる金属ワイヤW4を製造することができる。この金属ワイヤW4は、ワイヤ部W41が銅合金からなり、ワイヤ部W42がアルミニウム合金からなり、ワイヤ部W41とワイヤ部W42とがシームレスに接合されたものである。
図6(a)は、単数のレーザ光(レーザ光A)の照射に対して、金属粉末を複数の方向から(図では粉末A、粉末Bを2方向から)供給をした場合の例として、レーザ光による金属粉末の温度上昇の様子を示した。レーザ光の照射方向に対しある角度を以て照射される金属粉末は、金属粉末の照射幅に対して、図6(a)のような温度分布をもつ。そのため、金属粉末照射幅に対して温度勾配が発生し、金属の溶融状態や凝固状態が異なるため溶融が不完全であったり、熱ひずみが発生したりする。一方図6(b)に示す本実施形態のように、金属粉末(図では粉末C)の照射方向に対し、ある角度を有したレーザ光のビームが複数方向から(図ではレーザ光B、レーザ光Cが2方向から)照射されることにより、温度分布が図6(b)のように金属粉末照射幅に対して均一になる。
このレーザ光による入熱量の均質性は、金属ワイヤの断面に対して均質な溶融と凝固を可能とする。また、入熱量を制御することにより、基板や形成された金属ワイヤに余分な熱を与えることなく金属粉末を均質に溶融することが可能となるので、金属ワイヤの組成や太さなどを高精度に制御することが可能となる。
図7に粉末溶融による線材製造の原理を示す。図7には、レーザ光201a、線材材料の粉末である原料粉末201b、溶融部201c、線材201dを示している。レーザ光201aが集光される集光点201eにおいて粉末201bが溶融される。溶融された原料粉末201bが堆積すると同時に、原料粉末201bの堆積した点を原料粉末201bの供給方向に対して並行(図7中の上向き矢印の方向)に移動させることで線材201dが形成される。また、逆に集光点201eを原料粉末供給方向と反対方向(図7中の下向き矢印の方向)に移動させることで線材201dを形成することもできる。この場合、加工ヘッドは可動式であり、可動ステージや多関節ロボットに固定され移動制御する。
図8に線材生成方向の制御を示す。図8のように原料粉末202aの供給、レーザ光202bの照射を行って線材形成をする際に線材を回転または、加工ヘッドを任意の方向に傾けることで、線材の形状を制御することができる。
図9にレーザ光の集光径による線材の太さの制御方法を図示した。図9(a)、(b)を比較すると解るように、レーザ光203aに対し集光径(ビームの大きさ)を大きくしたレーザ光203bでは、図9(a)に示す原料粉末203cの場合よりも、図9(b)に示す原料粉末203dを溶融させることが可能となる面積が大きくなるため、線材203eの直径よりも線材203fの直径を太くすることができる。また、広げたレーザ光203bの集光径に対して供給する原料粉末203dも供給する幅を太くしても良い。また、レーザ光の出力パワーを個別に制御することで、粉末が溶融される量を部分的に変化することができるので、線材の断面形状を制御することが可能である。
図10にレーザビームのプロファイルを変更した例を図示する。レーザ光204aは、レーザ光の単位面積あたりのパワー分布を調整するために、ビーム形状をリング形状にしている。この場合、リングの中心付近はレーザ光が無いため原料粉末204bは加熱されない。また、集光点204cにおいて、中心部分の入熱を小さくできるため、例えば線材外周をより加熱することができる。これにより、中空線材の形成や、線材表面を滑らかにするなどの様々な線材の製造が実現可能である。また、ビームプロファイルは図10ではリング形状を示したが、パワー分布が面内で均一なフラットトップハット型や、三角形、楕円、山形形状など、任意の形状でも良い。
上述した制御の方法、例えば集光径またはビーム径の調整や、レーザ光の出力パワーの個別制御や、レーザ光のビーム単位面積あたりのパワー分布の調整は、適宜組み合わせて使用することができる。
図11に原料供給方法の一例を図示する。異なる粉末供給部から、互いに異なる原料粉末301a及び原料粉末302bという2種類の原料が供給されている。一例として、時間的に原料粉末301aと原料粉末302bとを交互に射出し、レーザ光301d、301eを照射することで、長手方向で組成の変化する線材301cの形成が可能となる。図11は2種類の原料粉末を用いた場合であるが、2種類以上の原料粉末を供給しても良い。
図12に原料供給方法の他の一例を図示する。異なる粉末供給部から、互いに異なる原料粉末302aと原料粉末302bを同時に供給し、レーザ光302d、302eを照射することで、混合材質の線材302cを形成することができる。この場合、供給量の比を時間的に制御することで、ワイヤ構成材料比(組成比等)を長手方向に制御することができる。図12は2種類の原料粉末を用いた場合であるが、2種類以上の原料粉末を供給しても良い。
図13に、線材形成装置の一例を図示する。線材形成装置600は、加工ヘッド601、レーザ光源602、603、ワイヤ巻取り機604、可動ステージ605、治具606を備えており、線材607を形成する。レーザ光源602、603と加工ヘッド601とは光ファイバで接続されている。線材巻き取り機604は、回転体608を備えており、線材を形成する基板609が回転体608に取り付けられている。線材形成装置600は、形成された線材607を線材巻取り機604で巻き取りながら連続に線材607を形成する。レーザ光源602、603の出力するレーザ光は、同一波長のレーザ光でも、波長が互いに異なるなど特性の異なるレーザ光の組み合わせでも良い。
線材は光の波長によって吸収率が異なるので、発振波長の異なる複数のレーザ光源を備えることで、ある原料粉末に対して光吸収の高いレーザ光や光吸収の低いレーザ光を照射することが可能である。これにより、原料粉末の溶融速度を速くしたり遅くしたりする制御をして線材を形成することが可能である。また、吸収率の異なるレーザ光を同時に線材に照射することで、原料粉末に対して溶融速度の速い部分と遅い部分を作り出すことが可能である。これにより、部分ごとに溶融速度を制御して線材を形成することが可能である。更に、原料粉末を複数用いる場合には、個々の原料粉末の光吸収のよい波長のレーザ光を選択することにより、それぞれの溶融条件を最適化して線材を形成することが可能である。図11で示した例では、原料粉末301aを供給する場合には、レーザ光301dとレーザ光301eとを原料粉末301aの吸収率の高い波長にし、原料粉末301bを供給する場合には、レーザ光301dとレーザ光301eとを原料粉末301bの吸収率の高い波長にすれば、それぞれ溶融条件を最適化することが可能である。図12で示した例では、例えばレーザ光302dを原料粉末302aの光吸収率の高い波長とし、レーザ光302eを原料粉末302bの光吸収率の高い波長とすることで、溶融条件を最適化することも可能である。波長が異なるレーザとしては、例えば半導体レーザとして波長400nm~500nm、800nm~980nm、赤外光用のファイバレーザとして波長1000nm~1100nm、YAGレーザとして1064nm、532nm等を適宜備えることが可能で、他にも適宜選択して備えることが可能である。
さらには、線材形成装置が、複数のレーザ光源を備える場合には、各レーザ光源が出力するレーザ光の焦点位置を原料粉末の供給される軸方向に対して複数、互いに異なるように配置するように、レーザ光源を配置してもよい。これにより、原料粉末の進行方向に対してレーザ光の照射距離またはレーザ光の焦点距離を最適化して、効率よく線材を形成することが可能である。
図14に、線材形成装置の他の一例を図示する。線材形成装置610では、加工ヘッド601が多関節ロボットアーム611の先端に取り付けられ、5軸方向に動作が可能である。そのため、ステージ612上で断続的な線材形成を行うことで、例えば格子型の線材構造物を形成することができる。
図15に、線材形成装置の更なる他の一例を図示する。線材形成装置630は、加工ヘッド601が可動ステージ631に配置されており、水平方向に移動できる。ステージ632は可動可能でも固定されていてもどちらでも良い。ワイヤ形成装置630により、加工面内に多点にワイヤを形成することが可能となる。例えば、レーザーダイオードの電気配線用の複数ある金属端子を形成することに適用できる。
本発明の実施例として、加工ステージにアルミニウム製の板を載置し、上記の実施形態1の製造方法を用いて、この板上に銅製の金属ワイヤを製造した。図16は、実施例として製造した金属ワイヤを示す図である。
図17は、図16の金属ワイヤの断面を示す図であり、図17(a)に示す断面の一部を拡大したものが図17(b)、(c)、(d)である。図17に示すように、製造した金属ワイヤは、断面に欠陥が少ない品質の高いものであった。
なお、上記実施形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
100 レーザ加工装置
101 多軸多関節ロボット
102 加工ヘッド
102a 集光レンズ
102b コリメートレンズ
103 レーザ発振装置
103a 光ファイバ
104 線材材料供給装置
104a 供給ノズル
105 加工ステージ
201a、L レーザ光
M 溶融体
P 粉末
W、W1、W2、W3、W4 線材(金属ワイヤ)
W41、W42 ワイヤ部

Claims (15)

  1. 線材材料の粉末を供給ノズルからステージに向けて供給する供給工程と、
    前記ステージに向かう前記粉末に、前記粉末の流れの周囲から複数のレーザ光を照射し、飛行中の前記粉末を溶融する溶融工程と、
    前記溶融した粉末をステージ上に堆積して固化させながら、前記供給ノズルおよび前記レーザ光の前記粉末への照射位置と前記ステージとを相対的に移動させて、線材を形成する形成工程と、
    を含み、
    前記線材材料が金属材料であり、前記線材が金属ワイヤであることを特徴とする線材の製造方法。
  2. 前記供給工程において、前記線材材料の粉末の組成比を変化させながら供給し、
    長手方向において組成比が変化する線材を形成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の線材の製造方法。
  3. 前記供給工程において、異なる線材材料の粉末の供給量を変化させ供給し、組成比を制御した線材を形成することを特徴とする請求項1に記載の線材の製造方法。
  4. 前記供給工程において、供給する粉末を時間的に断続的に変化させ供給し、線材長手方向において材料種の異なる線材を形成することを特徴とする請求項1に記載の線材の製造方法。
  5. 前記供給ノズルが、多軸回転動作するロボットアームに取り付けられ、射出方向を自由に制御し線材を形成することを特徴とする請求項1に記載の線材の製造方法。
  6. 前記溶融工程において、複数のレーザ光の出力パワーを制御することで、線材の断面形状を制御し線材を形成することを特徴とする請求項1に記載の線材の製造方法。
  7. 前記溶融工程において、前記レーザ光のビームの大きさを調整し、線材の入熱を制御し線材を形成することを特徴とする請求項1または6に記載の線材の製造方法。
  8. 前記溶融工程において、前記レーザ光のビームの単位面積あたりのパワー分布を任意に調整し、線材の入熱を制御し線材を形成することを特徴とする請求項1、6および7のいずれか一つに記載の線材の製造方法。
  9. 前記溶融工程において、異なる波長のレーザ光を複数配置し、線材材料の光吸収の高いレーザ光と光吸収の低いレーザ光とを配置し、線材材料の溶融速度を制御し線材を形成することを特徴とする請求項1、6~8のいずれか一つに記載の線材の製造方法。
  10. 前記溶融工程において、異なる波長のレーザ光を複数配置し、複数の線材材料粉末を供給し、個々の線材材料粉末の光吸収の高い波長のレーザ光によりそれぞれ溶融条件を最適化し線材を形成することを特徴とする請求項1、6~9のいずれか一つに記載の線材の製造方法。
  11. 前記溶融工程において、複数のレーザ光は、その焦点位置を線材材料粉末の供給される軸方向に対して複数配置され、線材材料粉末の進行方向に対してレーザ光照射距離を最適化し線材を形成することを特徴とする請求項1、6~10のいずれか一つに記載の線材の製造方法。
  12. 前記線材を形成する基板が回転体に取り付けてあり、その回転体が形成された線材を巻き取ることを特徴とする請求項1に記載の線材の製造方法。
  13. 前記供給工程において、複数の異なる前記線材材料の粉末の供給量を変化させることで、長手方向において組成比が変化する線材を形成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の線材の製造方法。
  14. 前記供給工程において、前記金属材料の粉末に抵抗調整用添加物を、添加量を変化させながら混入させて供給し、
    長手方向において抵抗率が変化する金属ワイヤを形成する
    ことを特徴とする請求項1~13のいずれか一つに記載の線材の製造方法。
  15. 前記供給工程において、前記金属材料を途中で切り替えて供給し、
    長手方向において構成材料が途中で切り替わる金属ワイヤを形成する
    ことを特徴とする請求項1~13のいずれか一つに記載の線材の製造方法。
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