JP7133530B2 - ブレーキシステム - Google Patents

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Description

本発明は、車両のブレーキ機構への空気の供給及び排出を制御するブレーキシステムに関する。
車両には、サービスブレーキ機構(フットブレーキ機構)、及びパーキングブレーキ機構を備えた空気圧ブレーキシステムが設けられている。空気圧ブレーキシステムは、コンプレッサから圧縮空気を供給し、乾燥させた圧縮空気を各機構に供給する空気供給システムを備えている。最近では、電子制御ユニットを備え、当該電子制御ユニットによって制御される空気供給システムが提案されている。(例えば、特許文献1参照)。
特開2007-326516号公報
しかし、上記システムでは、空気供給システムの一部に何らかの異常が発生した状態等の非常状態においても、サービスブレーキの機能を維持し続けることまでは考慮されていない。そのため、ブレーキ電子制御システムの冗長化について、なお改善の余地を残すものとなっている。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ブレーシステムの冗長性を高めるこにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する空気供給システムは、ブレーキ電子制御システムの空気供給システムにおいて、サービスブレーキを作動させるブレーキチャンバーに対して空気の供給及び空気の排出を行い、主制御装置によって制御される主ブレーキ回路に対して並列に設けられ、前記ブレーキチャンバー側、空気供給源側、及び排出口側に連通し、前記空気供給源側及び前記ブレーキチャンバー側を接続する接続位置、前記ブレーキチャンバー側及び前記排出口を接続する排気位置に位置を変更可能に構成されるリレーバルブと、前記主ブレーキ回路の動作時には前記主ブレーキ回路及び前記ブレーキチャンバーを接続し、前記主ブレーキ回路の非動作時には前記リレーバルブ及び前記ブレーキチャンバーを接続する切替部と、前記リレーバルブの位置を制御する制御装置と、を備える。
上記構成によれば、主ブレーキ回路の非動作時に、切替部によってリレーバルブとブレーキチャンバーとが接続され、制御装置によって位置が制御されるリレーバルブを介してブレーキチャンバーへの空気の供給及び空気の排出を行うことができる。そのため、主ブレーキ回路に異常が発生した場合等の非常状態においても、主ブレーキ回路の代わりにリレーバルブを介して空気供給システムが動作することによってサービスブレーキを作動させることができる。したがって、ブレーキ電子制御システムの冗長性を高めることができる。
上記空気供給システムについて、前記制御装置による通電時に接続位置となり、非通電時に遮断位置となる第1制御弁と、前記制御装置による通電時に遮断位置となり、非通電時に接続位置となるとともに、前記第1制御弁よりも前記排出口側に配置される第2制御弁と、を備え、前記リレーバルブの信号路は、前記第1制御弁及び前記第2制御弁の間に接続され、前記リレーバルブは、前記第1制御弁及び前記第2制御弁の非通電時に前記排気位置となり、前記第1制御弁及び前記第2制御弁の通電時に前記供給位置となる。
上記構成によれば、第1制御弁及び第2制御弁の通電及び非通電によって、リレーバルブの位置が変更される。このため、簡単な構成で高圧の流路を開閉することができる。
上記空気供給システムについて、前記切替部と前記ブレーキチャンバーとを接続する流路の圧力を検出する圧力センサを備え、前記制御装置は、車速検出部から車速に応じた信号を入力し、前記圧力センサによって検出された圧力と前記車速との関係を学習し、前記主ブレーキ回路の非動作時には、減速度の要求値と学習結果とに基づき前記ブレーキチャンバーの圧力を制御する。
上記構成によれば、主ブレーキ回路が動作し、空気供給システムが動作していない場合にも、ブレーキチャンバーの圧力と車両の加減速度との関係を予め学習する。これにより、非常時に空気供給システムが動作する際、ブレーキチャンバーの圧力を加減速度の要求値に応じた適切な圧力に調整することができる。
上記空気供給システムについて、前記リレーバルブに接続される前記空気供給源は、前記主ブレーキ回路の空気供給源と異なる。
上記構成によれば、リレーバルブに接続される空気供給源と主ブレーキ回路の空気供給源とが異なるため、後者の空気供給源に空気漏れ等の異常が発生した場合にもブレーキを作動及び解除することができる。
空気供給システムは、他の車両と隊列を形成して無人で走行する車両に搭載される空気供給システムであって、サービスブレーキを作動させるブレーキチャンバー側、空気供給源側、及び排出口側に連通し、前記空気供給源側及び前記ブレーキチャンバー側を接続する接続位置、前記ブレーキチャンバー側及び前記排出口を接続する排気位置に位置を変更可能に構成されるリレーバルブと、通電時に接続位置となり、非通電時に遮断位置となる第1制御弁と、通電時に遮断位置となり、非通電時に接続位置となるとともに、前記第1制御弁よりも前記排出口側に配置される第2制御弁と、前記第1制御弁及び第2制御弁を制御する制御装置と、を備える。
上記構成によれば、制御装置による第1制御弁及び第2制御弁の制御によって、リレーバルブを介してブレーキチャンバーへの空気の供給及び空気の排出を行うことができる。そのため、無人走行における主ブレーキ回路の非常状態においても、サービスブレーキを作動及び解除することができる。
本発明によれば、ブレーシステムの冗長性を高めることができる。
第1実施形態のブレーキシステムの概略構成を示す図。 同実施形態のブレーキシステムを構成する保安モジュールの概略構成を示す回路図。 同実施形態における保安モジュールの通常走行モードの動作を示す回路図。 同実施形態における保安モジュールの作動モードの動作を示す回路図。 同実施形態における保安モジュールの解除モードの動作を示す回路図。 第2実施形態のブレーキシステムが適用される車両の模式図。 同実施形態のモジュールの概略構成を示す図。 他の実施形態の保安モジュールの概略構成を示す回路図。
(第1実施形態)
以下、図1~図5を参照して、空気供給システムを連結車両のブレーキシステムに適用した第1実施形態について説明する。ブレーキシステムは、圧縮乾燥空気を駆動源とするブレーキとして、パーキングブレーキ及びサービスブレーキを備えている。連結車両は、トラクタにトレーラが連結された車両である。
図1に示すように、車両は、トラクタのブレーキシステムとして、主ブレーキ回路としてのメインモジュール11と、空気供給システムとしての保安モジュール12とを備えている。メインモジュール11は、トラクタの車輪毎に設けられる。保安モジュール12もまた、トラクタの車輪毎に設けられる。図1では、トラクタの4つの車輪のうち、1つの車輪に対して設けられたメインモジュール11及び保安モジュール12を図示し、その他の車輪に対して設けられたメインモジュール11及び保安モジュール12の図示を省略している。
メインモジュール11は、通常走行時に動作するブレーキモジュールであって、保安モジュール12は、メインモジュール11が使用できない非常状態において動作するモジュールである。非常状態とは、メインモジュール11の一部に異常が生じた状態、運転者に異常が生じて運転操作が不可能となった状態等を含む。
メインモジュール11は、その入力ポート13が、ブレーキ用エアタンク15に接続され、出力ポート14が、チャンバ接続路16を介してスプリングブレーキチャンバー50に接続されている。ブレーキ用エアタンク15とメインモジュール11との間には、空気を乾燥させるフィルタ17が設けられている。
スプリングブレーキチャンバー50は、トラクタの後輪に設けられている。スプリングブレーキチャンバー50は、サービスブレーキを制御する第1制御室51と、パーキングブレーキを制御する第2制御室52とを備えている。第1制御室51には、ブレーキ用エアタンク15に貯留された空気が、運転者のブレーキペダルの操作量に応じた量だけ供給される。第1制御室51に空気が供給されると、第1制御室51の空気圧によってプッシュロッド54が車輪側に移動する。そして、プッシュロッド54の先に設けられた楔53が車輪に設けられたブレーキライニングを押し広げると、ブレーキシューとブレーキライニングとの摩擦によりサービスブレーキが作動する。第1制御室51から空気が排出されると、楔53がブレーキライニングから退出して、サービスブレーキが解除される。また、第2制御室52に空気が供給されると、スプリング55が伸張してプッシュロッド54を車輪側に移動させる。そして、スプリング55の付勢力により、楔53が車輪に設けられたブレーキライニングを押し広げると、パーキングブレーキが作動する。さらに、第2制御室52から空気が排出されると、楔53がブレーキライニングから退出して、パーキングブレーキが解除される。
メインモジュール11の出力ポート14は、スプリングブレーキチャンバー50の第1制御室51に接続している。なお、トラクタの前輪には、第1制御室51、プッシュロッド54及び楔53を備えるサービスブレーキチャンバーが設けられている。サービスブレーキチャンバーは、サービスブレーキのみを作動及び解除させ、パーキングブレーキは作動及び解除させない。サービスブレーキチャンバーに接続する保安モジュール12は、サービスブレーキチャンバーの第1制御室51に接続される。
保安モジュール12は、メインモジュール11に対して並列に設けられている。保安モジュール12は、その入力ポート20が、車両のエアサスペンション(懸架装置)に備えられるサスペンション用エアタンク22に接続されている。サスペンション用エアタンク22と入力ポート20との間には、フィルタ17が設けられている。保安モジュール12の出力ポート21は、チャンバ接続路16を介して、スプリングブレーキチャンバー50又はサービスブレーキチャンバーの第1制御室51に接続している。保安モジュール12は、メインモジュール11に対して並列に設けられているため、メインモジュール11の動作に悪影響を及ぼすことを防ぐことができる。
メインモジュール11は、主制御装置としての第1ECU(電子制御装置:Electronic Control Unit)18、及び当該第1ECU18によって制御される制御弁を備えている。保安モジュール12は、制御装置としての第2ECU25、及び当該第2ECU25によって制御される制御弁を備えている。第1ECU18及び第2ECU25は、CAN(Controller Area Network)等の車載ネットワーク60に接続され、各種情報を送受信可能に構成されている。また、車載ネットワーク60には、第1ECU18及び第2ECU25の処理を司るマスタECU61が接続されている。マスタECU61は、第1ECU18及び第2ECU25に対して指令を送信し、第1ECU18及び第2ECU25は、その指令に基づき各種処理を実行する。
なお、マスタECU61が運転者の異常を検出する場合には、マスタECU61は、運転者の顔を認識して居眠りや意識の有無を判断する装置や、運転者の脈拍や呼吸数を検出する装置から検出信号を入力して、運転者が異常状態であるか否かを判断する。
次に、図2を参照して、スプリングブレーキチャンバー50に接続する保安モジュール12の概略構成について説明する。図2には、1つの車軸に設けられた1対の車輪に対して設けられた1対の保安モジュール12の回路12A,12Bを示している。各保安モジュール12は、1つの第2ECU25を共有している。
サスペンション用エアタンク22に接続する第1流路31は、1対の保安モジュール12に空気を分配する第2流路32に接続されている。第2流路32とチャンバ接続路16との間には、第3流路33が接続されている。第3流路33の途中には、リレーバルブ40が接続されている。
リレーバルブ40は、第2流路32、第3流路33、及び第5流路35に接続する3ポート2位置弁であって、空気圧によって駆動する。リレーバルブ40は、信号入力ポート41に空気圧信号が入力されると供給位置となり、信号入力ポート41に空気圧信号が入力されない場合、すなわち信号入力ポート41に空気が充填されていない場合には、排気位置となる。リレーバルブ40は、供給位置では第2流路32及び第3流路33を連通する。すなわち、サスペンション用エアタンク22から供給された空気を、第3流路33を介して、スプリングブレーキチャンバー50に供給する。排気位置では、第5流路35と第3流路33とを連通する。第5流路35は、排気位置の一方のリレーバルブ40と、他方の排気位置のリレーバルブ40とを排出口39側に接続する。この位置では、スプリングブレーキチャンバー50に充填された空気を、チャンバ接続路16、第3流路33、及び第5流路35等を介して排出口39から排出する。
第3流路33とチャンバ接続路16との間には、切替部42が設けられている。切替部42は、メインモジュール11側のメイン側ポートP1と、第3流路33と、チャンバ接続路16に接続する。この切替部42は、ダブルチェックバルブからなる。切替部42は、メインモジュール11側の圧力、及び第3流路33側の圧力のうち高圧側からスプリングブレーキチャンバー50への空気の流れを許容し、低圧側を遮断する。メインモジュール11に異常が発生することによりメインモジュール11が動作していない場合には、メイン側ポートP1にはメインモジュール11側から空気が供給されないため、メイン側ポートP1とスプリングブレーキチャンバー50との間の空気の流れは遮断される。
チャンバ接続路16の途中には、チャンバ接続路16の圧力を検知する圧力センサ43が設けられている。圧力センサ43は、チャンバ接続路16の内部の圧力に応じた信号を第2ECU25に出力する。
第2流路32には、第4流路34の一方の端部が接続されている。第4流路34の他方の端部は、排出口39側に接続している。第4流路34の途中には、第2ECU25によって制御される第1制御弁45及び第2制御弁46が設けられている。第1制御弁45は、第2制御弁46よりも第2流路32側である上流側に設けられている。
第1制御弁45は、ノーマルクローズの電磁弁であって、非通電時の位置である遮断位置と、通電時の位置である接続位置とを有している。第2制御弁46は、ノーマルオープンの電磁弁であって、非通電時の位置である接続位置と、通電時の位置である遮断位置とを有している。また、第1制御弁45と第2制御弁46との間の流路には、リレーバルブ40の信号入力ポート41に接続する信号路38が接続されている。第1制御弁45の位置と第2制御弁46の位置の組み合わせにより、信号路38の空気の充填状態が制御される。これにより、少ない電力量で高圧の空気が流れる流路を開閉することができる。電磁弁は、第1制御弁45及び第2制御弁46のみであり、これらによってリレーバルブ40を制御する構成であるため、保安モジュール12の部品点数を少なくすることができる。
次に、図3~図5を参照して、保安モジュール12の動作について説明する。保安モジュール12は、メインモジュール11が動作しているときの通常走行モード、メインモジュール11が動作しない場合であってブレーキを作動させる作動モード、メインモジュール11が動作しない場合であってブレーキを解除する解除モードを有している。なお、図3~図5において、太い実線は、流路に圧縮された空気が充填されている状態を示す。
まず図3を参照して、保安モジュール12の通常走行モードについて説明する。
図3に示すように、メインモジュール11が正常に動作している間は、第1制御弁45は遮断位置となり、サスペンション用エアタンク22からの空気の供給を遮断している。第2制御弁46は接続位置となり、第4流路34の空気を排出口39から排出している。リレーバルブ40の信号入力ポート41には空気が充填されないため、第5流路35を介して空気を排出口39から排出している。これにより、スプリングブレーキチャンバー50に対する空気の供給及び排出に保安モジュール12が関与しない状態となっている。
また、メインモジュール11が正常に動作している間は、メイン側ポートP1が高圧になり、切替部42により、スプリングブレーキチャンバー50と保安モジュール12との間の空気の流れが遮断される。圧力センサ43は、チャンバ接続路16の圧力を検知して、圧力に応じた信号を第2ECU25に出力する。第2ECU25は、車載ネットワーク60を介して、車速センサ62から車速に応じた信号を入力する。第2ECU25は、車速に基づき実際の減速度(以下、実減速度という)を演算する。第2ECU25は、実減速度とチャンバ接続路16の圧力との関係を記憶部に記録して学習する。また、第2ECU25は、保安モジュール12を動作させるとき、マスタECU61から要求された減速度である減速要求値を入力するとともに、実減速度とチャンバ接続路16の圧力との関係を示す学習情報を記憶部から読み出す。そして、第2ECU25は、読みだした学習情報に基づき、実減速度が減速要求値に近づくようにチャンバ接続路16の圧力を制御する。なお、ここでは車速センサ62から入力した車速に基づき実減速度を演算するようにしたが、加速度センサから加速度を入力してもよい。なお、加速度が負の値であるときは、減速度となる。また、第2ECU25は、実際の加加速度(躍度、ジャーク)が指示された加加速度に近づくようにチャンバ接続路16の圧力を制御してもよい。加加速度は、加速度センサ又は車速センサ62を用いて演算することができる。なお、加速度センサ及び車速センサ62は、車速検出部に対応する。
保安モジュール12の第2ECU25には、マスタECU61又はメインモジュール11の第1ECU18が故障したとき、車載ネットワーク60を介して故障信号が入力される。また、第2ECU25は、車載ネットワーク60を介して、車輪の回転速度を検出する車速センサ62から車速信号を入力する。そして、故障信号を入力した場合において、車速信号から得られた車速に基づき緊急制動の可否を判断する。例えば故障信号を入力している間に車速が所定値以上になる等、緊急制動の開始条件が成立すると、第2ECU25は、保安モジュール12を作動モードに移行する。又は、第2ECU25は、例えば故障信号が入力している間にマスタECU61から減速指示を入力する等、減速指示制動の開始条件が成立すると、第2ECU25は、保安モジュール12を作動モードに移行する。この減速指示は、例えば、運転者のブレーキペダルが操作されたこと、障害物との相対距離が下限値以下となったこと等であり、マスタECU61が出力の可否を判断する。
次に図4を参照して、保安モジュール12の作動モードについて説明する。
図4に示すように、マスタECU61は、緊急制動の開始条件又は減速指示による制動の開始条件が成立すると、メインモジュール11の動作を停止する。メインモジュール11の動作が停止すると、切替部42は、メイン側ポートP1側を遮断する。
第2ECU25は、マスタECU61からブレーキの作動を開始する旨の指令を入力すると、各保安モジュール12の第1制御弁45及び第2制御弁46を通電する。第1制御弁45は接続位置となり、第2制御弁46は遮断位置となる。これにより、第1流路31、第2流路32、第4流路34の一部、及び信号路38には空気が充填され、リレーバルブ40は接続位置に配置される。そのため、サスペンション用エアタンク22から供給された空気は、第2流路32、リレーバルブ40、及び切替部42を介してスプリングブレーキチャンバー50の第1制御室51に供給される。これによりサービスブレーキが作動する。また、第2ECU25は、マスタECU61から減速度の要求値を取得し、学習結果に基づき必要となる圧力を算出して、その圧力になるように第1制御弁45及び第2制御弁46を制御する。第2ECU25は、圧力が過大であると判断した場合には、第1制御弁45及び第2制御弁46を非通電とし、圧力が過小であると判断した場合には、第1制御弁45及び第2制御弁46を通電する。なお、第2ECU25は、高周波信号を入力する制御やPWM(Pulse Width Modulation、パルス幅変調)制御を行って、第1制御弁45及び第2制御弁46を開閉させることにより圧力を調整することもできる。
次に図5を参照して、保安モジュール12の解除モードについて説明する。なお、図5において太い破線は空気が排出されている状態を示す。
図5に示すように、第2ECU25は、マスタECU61からブレーキの解除を開始する旨の指令が入力されると、各保安モジュール12の第1制御弁45及び第2制御弁46を非通電とする。第1制御弁45は遮断位置となり、第2制御弁46は接続位置となる。これにより、第4流路34の空気が排出口39から排出される。信号路38の空気は第4流路34を介して排出され、リレーバルブ40が排気位置となる。スプリングブレーキチャンバー50の第1制御室51の空気は、チャンバ接続路16、第3流路33を介して、排出口39から排出される。その結果、サービスブレーキが解除される。
一方、第2ECU25に異常が発生したか、又は保安モジュール12の一部に異常が発生した場合、第1制御弁45及び第2制御弁46は非通電状態とされる。その結果、サービスブレーキが解除される。サービスブレーキ及びパーキングブレーキは同時に作動しないため、サービスブレーキが解除されることでパーキングブレーキを別途作動させることができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)メインモジュール11の非動作時に、切替部42によってリレーバルブ40とスプリングブレーキチャンバー50(又はサービスブレーキチャンバー)とが接続され、第2ECU25によって位置が制御されるリレーバルブ40を介してスプリングブレーキチャンバー50への空気の供給及び空気の排出を行うことができる。そのため、メインモジュール11に異常が発生した場合等の非常状態においても、メインモジュール11の代わりに保安モジュール12が動作することによってサービスブレーキを作動させることができる。したがって、ブレーキ電子制御システムの冗長性を高めることができる。
(2)第1制御弁45及び第2制御弁46の通電及び非通電によって、リレーバルブ40の位置が変更される。このため、簡単な構成で高圧の流路を開閉することができる。
(3)メインモジュール11が動作し、保安モジュール12が動作していない場合にも、スプリングブレーキチャンバー50の圧力と車速との関係を予め学習する。これにより、非常時に保安モジュール12が動作する際、スプリングブレーキチャンバー50の圧力を要求値に応じた適切な圧力に調整することができる。
(4)保安モジュール12は、サスペンション用エアタンク22を空気供給源とし、メインモジュール11は、ブレーキ用エアタンク15を空気供給源とする。このため、例えばブレーキ用エアタンク15に空気漏れ等の異常が発生した場合にもブレーキを作動及び解除することができる。
(第2実施形態)
次に図6及び図7を参照して、空気供給システムを、隊列走行する車両に設けられる無人運転車両用のシステムに具体化した第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態との相違点を中心に説明する。本実施形態にかかる空気供給システムも、その基本的な構成は第1実施形態と同等であり、図面においても第1実施形態と実質的に同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、重複する説明は割愛する。
図6に示すように、隊列走行は、運転者により運転操作される先頭車両100と、無人の後続車両101とによって形成した隊列による走行である。先頭車両100及び後続車両101は、連結車両である。先頭車両100のマスタECU61と後続車両101のマスタECU61とは、無線通信によって各種情報を送受信し、一定の車間距離を維持しながら走行する。隊列において前後に並ぶ車両同士で無線通信を行ってもよいし、先頭車両100と各後続車両101との間で無線通信をそれぞれ行ってもよい。図6では、前後に並ぶ車両同士と、最後尾の後続車両101及び先頭車両100が無線通信を行う例を示している。
有人の先頭車両100は、運転者のブレーキ操作に基づきブレーキを作動し、無人の後続車両101は、直前の車両に追従してブレーキを作動させる。そのため、後続車両101は、マスタECU61の指令に基づき自動的にブレーキを作動及び解除できる自動ブレーキ回路が必要となるが、そのような自動ブレーキに関する技術は未だ確立されていない。そこで、本実施形態では、保安モジュール12を通常時にも動作させる自動ブレーキ回路として用いている。なお、図6には3台の連結車両により隊列を形成したが、複数台であればよい。
図7に示すように、保安モジュール12は、切替部42を省略した構成であって、リレーバルブ40とスプリングブレーキチャンバー50とが接続される構成である。第1実施形態の第2ECUに対応するECU25Aは、サービスブレーキを作動させる場合には、第1制御弁45及び第2制御弁46を通電し、サービスブレーキを解除する場合には、第1制御弁45及び第2制御弁46を非通電とする。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(5)無人運転の後続車両101において、ECU25Aによりリレーバルブ40を介してスプリングブレーキチャンバー50への空気の供給及び空気の排出を行うことができる。そのため、無人運転であっても、メインモジュール11の代わりに保安モジュール12が動作することによってサービスブレーキを作動させることができる。
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のような形態をもって実施することもできる。
・図8に示すように、切替部42を、空気圧信号によって開閉する弁からなる切替部42Aとしてもよい。この切替部42Aは、信号入力ポート42Bに空気圧信号を入力しない場合に、チャンバ接続路16と第3流路33とを接続する接続位置となる。また、切替部42Aは、信号入力ポート42Bに空気圧信号を入力した場合には、チャンバ接続路16と第3流路33とを遮断する遮断位置となる。
・1対の保安モジュール12が第2ECU25を共有するようにしたが、保安モジュール12が第2ECU25をそれぞれ備えるようにしてもよい。
・上記各実施形態では、保安モジュール12の空気供給源をサスペンション用エアタンク22とし、メインモジュール11の空気供給源をブレーキ用エアタンク15として、空気供給源を異ならせた。しかしながら、保安モジュール12の空気供給源とメインモジュール11の空気供給源とを同じとしてもよい。
・上記各実施形態では、第2ECU25が学習結果に基づいて保安モジュール12を制御したが、学習結果に基づかず、予め設定した値等によって第2ECU25が保安モジュール12を制御するようにしてもよい。このようにすると、第2ECU25の演算負荷を軽減することができる。
・上記各実施形態では、同じ車軸の一方の車輪の回路12Aと、他方の車輪の回路12Bとを第2流路32を介して接続したが、回路12A,12Bをそれぞれ独立させてもよい。このようにすると、各回路12A,12Bの圧力を個別に制御することによって車輪毎のブレーキ力を制御することができる。
・上記各実施形態では、空気供給システムは、トラクタ及びトレーラを供える連結車両に搭載されるものとして説明した。これ以外の態様として、空気供給システムは、バス、荷台が一体となったトラック、乗用車、鉄道車両など、他の車両に搭載されてもよい。
11…メインモジュール、12…保安モジュール、12A,12B…回路、13…入力ポート、14…出力ポート、15…ブレーキ用エアタンク、16…チャンバ接続路、17…フィルタ、20…入力ポート、21…出力ポート、22…サスペンション用エアタンク、18…第1ECU、25…第2ECU、61…マスタECU、31~35…第1流路~第5流路、38…信号路、39…排出口、40…リレーバルブ、41…信号入力ポート、42,42A…切替部、42B…信号入力ポート、43…圧力センサ、45…第1制御弁、46…第2制御弁、50…スプリングブレーキチャンバー、51…第1制御室、52…第2制御室、53…楔、54…プッシュロッド、55…スプリング、60…車載ネットワーク、62…車速センサ、100…先頭車両、101…後続車両、P1…メイン側ポート。

Claims (6)

  1. ブレーキチャンバーのサービスブレーキを制御する制御室に対して空気の供給及び空気の排出を行う主ブレーキ回路に対して並列に設けられる空気供給システムと、
    前記主ブレーキ回路の動作時には前記主ブレーキ回路及び前記制御室を接続する第1接続状態、前記主ブレーキ回路の非動作時には前記空気供給システム及び前記制御室を接続する第2接続状態とする切替部と、
    前記空気供給システムを制御する制御装置と、を備え、
    前記空気供給システムは、
    空気を供給する空気供給源と前記制御室との接続と、前記制御室と前記空気供給システムに供給された空気を排出する排出口との接続とを切り替えるリレーバルブと、
    前記制御装置の通電によって、前記空気供給源と前記リレーバルブの信号路との接続と遮断とを切り替える第1制御弁と、
    前記制御装置の通電によって、前記リレーバルブの信号路と前記排出口との接続と遮断とを切り替える第2制御弁と、を備える
    ブレーキシステム。
  2. 前記空気供給システムは、前記制御装置に異常が発生し通電されていない場合に前記第2制御弁によって前記空気供給システムを排出口側に連通する排気状態となる
    請求項1に記載のブレーキシステム。
  3. 前記切替部と前記制御室とを接続する流路の圧力を検出する圧力センサをさらに備え、
    前記制御装置は、車速検出部から車速に応じた信号を入力し、前記圧力センサによって検出された圧力と前記車速との関係を学習し、前記主ブレーキ回路の非動作時には、減速度の要求値と学習結果とに基づき前記制御室の圧力を制御する
    請求項1又は2に記載のブレーキシステム。
  4. 前記空気供給システムに接続される空気供給源は、前記主ブレーキ回路の空気供給源と異なる
    請求項1~3のいずれか1項に記載のブレーキシステム。
  5. 前記制御装置は、前記主ブレーキ回路を制御する他の制御装置からの異常を示す信号を取得した場合に、前記空気供給システムを前記第2接続状態とする
    請求項1~4のいずれか1項に記載のブレーキシステム。
  6. 前記リレーバルブは、前記空気供給源と前記制御室とを接続する接続位置、前記制御室と前記排出口とを接続する排気位置に位置を変更可能に構成され、
    前記第1制御弁は、前記制御装置による通電時に接続位置となり、非通電時に遮断位置となり、
    前記第2制御弁は、前記制御装置による通電時に遮断位置となり、非通電時に接続位置となるとともに、前記第1制御弁よりも排出口側に配置され、
    前記リレーバルブの信号路は、前記第1制御弁及び前記第2制御弁の間に接続され、
    前記リレーバルブは、前記第1制御弁及び前記第2制御弁の非通電時に前記排気位置となり、前記第1制御弁及び前記第2制御弁の通電時に前記接続位置となる
    請求項1~5のいずれか1項に記載のブレーキシステム。
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