JP7132052B2 - バイブレータの自動制御装置、及びコンクリートの自動締固めシステム、並びにコンクリートの自動締固め工法 - Google Patents

バイブレータの自動制御装置、及びコンクリートの自動締固めシステム、並びにコンクリートの自動締固め工法 Download PDF

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Description

この発明は、打設コンクリートの締固めに用いられるバイブレータの技術分野に属し、さらに云えば、棒状バイブレータ(高周波バイブレータ装置)を用いた締固め工法の自動化技術に関する。
コンクリート構造物施工において、設計耐力や美観を満足させるためには、型枠内に投入(打設)されたコンクリートに十分に締固めを行わなければならない。
一般的にコンクリート打設を行う際は、現場監督と作業員が綿密な打合せを行い、棒状バイブレータに代表される締固め器具の能力や、配筋状況、コンクリートの性状をその場で判断し、前記締固め器具の挿入間隔や締固め時間(振動時間)を決めている。
このように、コンクリート打設作業は現場担当者の判断に委ねられるところが多く、現場担当者の経験値や能力によってコンクリートの品質に差が生じるのが現状である。また、現場監督と作業員との連携不足や不注意により、締固めが十分に行われていない箇所も出てくる場合がある。
以上を踏まえ、特許文献1には、コンクリート打設時にコンクリート中に挿入するバイブレータを作動させる装置(1)が開示されている。具体的には、同文献1の第1図が分かりやすいように、コンクリート打設現場の上方に架設するレール(10)と、棒状バイブレータ(2)、バイブレータを取付ける可撓性キャブタイヤホース(3)、キャブタイヤホースを巻上げ巻下すドラム装置(4)、先端部にローラー(12)を取付けこのローラーがキャブタイヤホースに当接して該キャブタイヤホースを水平方向に偏位させるための伸縮アーム(7)、ドラム装置を回動させるための装置(8)およびドラム装置を懸吊し前記レールに沿って直線状に水平移動させるための装置とを備えてなり、ドラム装置の回動、直線状の水平移動およびキャブタイヤホースの巻上げ巻下げを遠隔操作もしくは自動制御で行うことにより、棒状バイブレータ(2)を所定の半径で円弧状かつ直線状に動かす水平運動と、および垂直運動を可能にしたことを特徴とするコンクリート振動装置(1)が開示されている(請求項1等を参照)。
このコンクリート振動装置(1)によれば、コンクリートに挿入されるバイブレータを所定の半径で円弧状かつ直線状に水平運動させるとともに垂直運動を自動的に行なうことができる。従ってバイブレータ操作が簡便化されるとともに、前記水平および垂直運動を組合せることによりコンクリートの振動効果を一層高めることができる。旨の記載が認められる([発明の効果]の項を参照)。
特公平7-49716号公報
前記特許文献1に係るコンクリート振動装置によると、棒状バイブレータを、ドラム装置の巻下げ操作によりコンクリート中に挿入(進入)させる場合、当該挿入は、棒状バイブレータ(及び可撓性キャブタイヤホース)の自重に頼るほかないが、打設コンクリートは所定の粘性(抵抗)を有するので、棒状バイブレータを鉛直姿勢を保持したままコンクリート中へスムーズに挿入させることは難しかった。よって、棒状バイブレータによる締固め作業の確実性、信頼性に欠けるという課題があった。
すなわち、前記特許文献1に係るコンクリート振動装置によれば、一応の自動化は認められるものの、締固め作業でもっとも肝心な確実性、信頼性、ひいては養生後のコンクリートの品質性の点で改善すべき課題があった。
その他、棒状バイブレータの引き上げは可撓性キャブタイヤホース(通電用導線)を巻き上げる操作により行われるので、可撓性キャブタイヤホースを巻き取るドラム装置が、棒状バイブレータの吊り下げ荷重と可撓性キャブタイヤホースの自重とを直接受け持つことになり、必然的に大型化しなければならない等、不経済であるという課題もあった。
本発明は、上述した背景技術の問題に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、バイブレータ(棒状バイブレータ)を鉛直姿勢を保持したままコンクリート中へスムーズ、かつ確実に挿入(進入)させることができ、より精度よく締固め作業を行うことができる、施工性、品質性に優れた、バイブレータの自動制御装置、及び同装置を備えたコンクリートの自動締固めシステム、並びにコンクリートの自動締固め工法を提供することである。
また、可能な限り自動(無人)で実施でき、高品質(均一な品質)のコンクリート構造物を実現できる、機能性、経済性に優れた、バイブレータの自動制御装置、及び同装置を備えたコンクリートの自動締固めシステム、並びにコンクリートの自動締固め工法を提供することである。
上記背景技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係るバイブレータの自動制御装置は、打設コンクリートの締固めに用いられるバイブレータの本体を形成する振動部とロッド部を自動制御する自動制御装置であって、
上下方向に長いガイドフレームと、
前記ガイドフレームに沿って昇降可能に設けられ、開閉可能な把持部を備えた移動体と、
前記ガイドフレームにおける前記移動体の上方に固定され、開閉可能な把持部を備えた固定体と、
前記ガイドフレームに沿って前記移動体の昇降を自動制御する昇降手段と、
上下動するロッド部と前記ロッド部の下方に設けて作動が自動制御される振動部とを備え、前記移動体の把持部及び/又は前記固定体の把持部で前記ロッド部を把持することにより支持されるバイブレータと、を有しており、
前記固定体に対して前記移動体を接近又は離反させる昇降操作を前記各把持部の開閉操作と連動させて行うことにより、前記バイブレータのロッド部を自動制御下で上下動さて前記振動部を所定の高さに停止可能な構成としたことを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載したバイブレータの自動制御装置において、前記バイブレータのロッド部は、軸方向に所定の間隔をあけて複数の鍔部が段状に設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、請求項1又は2に記載したバイブレータの自動制御装置において、前記昇降手段は、スクリュー軸と、前記スクリュー軸を回転駆動させる駆動モーターとを備え、前記移動体が前記スクリュー軸の回転に伴って当該スクリュー軸の軸方向に昇降する構成とされ、前記駆動モーターの正逆回転駆動によってスクリュー軸を介して前記移動体が前記ガイドフレームに沿って昇降される構成としたことを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、請求項1~3のいずれか1項に記載したバイブレータの自動制御装置において、前記ガイドフレームは、前記移動体を間に挟む一対のリニアガイドを備えていることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、請求項1~4のいずれか1項に記載したバイブレータの自動制御装置において、前記バイブレータのロッド部の上端部に、GPS受信機の位置情報取得機構が取り付けられていることを特徴とする。
請求項6に記載した発明に係るコンクリートの自動締固めシステムは、打設コンクリートの上方に架設されたレール部材と、前記レール部材を自動制御下で走行する走行手段を設けた前記請求項1~5のいずれかのバイブレータの自動制御装置とからなることを特徴とする。
請求項7に記載した発明は、請求項6に記載したコンクリートの自動締固めシステムにおいて、前記レール部材は、その下方に直交する配置で設けられた直交レール部材上を移動可能に設けられることにより、前記請求項1~5のいずれかのバイブレータの自動制御装置が直交二方向に移動可能な構成としたことを特徴とする。
請求項8に記載した発明に係るコンクリートの自動締固め工法は、前記請求項6に記載したコンクリートの自動締固めシステムを用いたコンクリートの自動締固め工法であって、
(a)前記バイブレータの自動制御装置を、コンクリート型枠の両側に設置した足場を利用して同型枠の上方に架設されたレール部材に走行可能に設置すると共に、前記移動体を前記固定体に接近させ、前記移動体及び固定体の把持部を閉状態にして前記バイブレータのロッド部を把持させておく工程と、
(b)前記バイブレータの自動制御装置を、前記レール部材上を走行させて所定の締固め位置に位置決めする工程と、
(c)前記固定体の把持部を開状態にし、前記移動体を設定した量だけ下降させて前記ロッド部を前記設定した量だけ下降させることにより、当該ロッド部の下方に設けた振動部を前記型枠内の打設コンクリート中の所定箇所まで下降させる工程と、
(d)しかる後、前記移動体を前記設定した量だけ上昇させて前記ロッド部を原位置に戻し、前記固定体の把持部を閉状態にする工程と、
(e)続いて、前記(b)~(d)の工程を繰り返し行うことにより、所定領域の打設コンクリートの締固めを行うことを特徴とする。
また、請求項9に記載した発明に係るコンクリートの自動締固め工法は、前記請求項7に記載したコンクリートの自動締固めシステムを用いたコンクリートの自動締固め工法であって、
(a)前記バイブレータの自動制御装置を、コンクリート型枠の両側に設置した足場を利用して同型枠の上方に架設されたレール部材に走行可能に設置すると共に、前記移動体を前記固定体に接近させ、前記移動体及び固定体の把持部を閉状態にして前記バイブレータのロッド部を把持させておく工程と、
(b)前記バイブレータの自動制御装置を、前記レール部材上を走行させて所定の締固め位置に位置決めする工程と、
(c)前記固定体の把持部を開状態にし、前記移動体を設定した量だけ下降させて前記ロッド部を前記設定した量だけ下降させることにより、当該ロッド部の下方に設けた振動部を前記型枠内の打設コンクリート中の所定箇所まで下降させる工程と、
(d)しかる後、前記移動体を前記設定した量だけ上昇させて前記ロッド部を原位置に戻し、前記固定体の把持部を閉状態にする工程と、
(e)続いて、前記(b)~(d)の工程を、前記レール部材の架設方向に沿って、及び/又は前記直交レール部材の架設方向に沿って、繰り返し行うことにより、所定領域の打設コンクリートの締固めを行うことを特徴とする。
請求項10に記載した発明に係るコンクリートの自動締固め工法は、前記請求項6に記載したコンクリートの自動締固めシステムを用いたコンクリートの自動締固め工法であって、
(A)前記バイブレータの自動制御装置を、コンクリート型枠の両側に設置した足場を利用して同型枠の上方に架設されたレール部材に走行可能に設置すると共に、前記移動体を前記固定体に接近させ、前記移動体及び固定体の把持部を閉状態にして前記バイブレータのロッド部を把持させておく工程と、
(B)前記バイブレータの自動制御装置を、前記レール部材上を走行させて所定の締固め位置に位置決めする工程と、
(C)前記固定体の把持部を開状態にし、前記移動体を設定した量だけ下降させて前記ロッド部を当該設定した量だけ下降させる工程と、
(D)前記固定体の把持部を閉状態にして前記ロッド部を把持させた後、前記移動体を開状態にして前記設定した量だけ上昇させて原位置に戻した後、再び閉状態とする工程と、
(E)前記固定体の把持部を開状態にし、前記移動体を設定した量だけ下降させて前記ロッド部を当該設定した量だけ下降させる工程と、
(F)前記(D)と(E)の工程を必要な回数行うことにより、前記ロッド部の下方に設けた振動部を前記型枠内の打設コンクリート中の所定箇所まで下降させる工程と、
(G)しかる後、前記移動体を設定した量だけ上昇させて前記ロッド部を当該設定した量だけ上昇させる工程と、
(H)前記固定体の把持部を閉状態にして前記ロッド部を把持させた後、前記移動体を開状態にして設定した量だけ下降させて再び閉状態とする工程と、
(I)前記固定体の把持部を開状態にして前記移動体を設定した量だけ上昇させて前記ロッド部を当該設定した量だけ上昇させる工程と、
(J)前記(H)と(I)の工程を必要な回数行うことにより、前記ロッド部を原位置に戻し、前記固定体の把持部を閉状態にする工程と、
(K)続いて、前記(B)~(J)の工程を繰り返し行うことにより、所定領域の打設コンクリートの締固めを行うことを特徴とする。
また、請求項11に記載した発明に係るコンクリートの自動締固め工法は、前記請求項7に記載したコンクリートの自動締固めシステムを用いたコンクリートの自動締固め工法であって、
(A)前記バイブレータの自動制御装置を、コンクリート型枠の両側に設置した足場を利用して同型枠の上方に架設されたレール部材に走行可能に設置すると共に、前記移動体を前記固定体に接近させ、前記移動体及び固定体の把持部を閉状態にして前記バイブレータのロッド部を把持させておく工程と、
(B)前記バイブレータの自動制御装置を、前記レール部材上を走行させて所定の締固め位置に位置決めする工程と、
(C)前記固定体の把持部を開状態にし、前記移動体を設定した量だけ下降させて前記ロッド部を当該設定した量だけ下降させる工程と、
(D)前記固定体の把持部を閉状態にして前記ロッド部を把持させた後、前記移動体を開状態にして前記設定した量だけ上昇させて原位置に戻した後、再び閉状態とする工程と、
(E)前記固定体の把持部を開状態にし、前記移動体を設定した量だけ下降させて前記ロッド部を当該設定した量だけ下降させる工程と、
(F)前記(D)と(E)の工程を必要な回数行うことにより、前記ロッド部の下方に設けた振動部を前記型枠内の打設コンクリート中の所定箇所まで下降させる工程と、
(G)しかる後、前記移動体を設定した量だけ上昇させて前記ロッド部を当該設定した量だけ上昇させる工程と、
(H)前記固定体の把持部を閉状態にして前記ロッド部を把持させた後、前記移動体を開状態にして設定した量だけ下降させて再び閉状態とする工程と、
(I)前記固定体の把持部を開状態にして前記移動体を設定した量だけ上昇させて前記ロッド部を当該設定した量だけ上昇させる工程と、
(J)前記(H)と(I)の工程を必要な回数行うことにより、前記ロッド部を原位置に戻し、前記固定体の把持部を閉状態にする工程と、
(K)続いて、前記(B)~(J)の工程を、前記レール部材の架設方向に沿って、及び/又は前記直交レール部材の架設方向に沿って、繰り返し行うことにより、所定領域の打設コンクリートの締固めを行うことを特徴とする。
請求項12に記載した発明は、請求項8~11のいずれか1項に記載したコンクリートの自動締固め工法において、前記バイブレータの振動部を、前記打設コンクリート中に挿入させる際に振動させ、当該打設コンクリート中から引き抜く際に振動を停止させることを特徴とする。
請求項13に記載した発明は、請求項8~12のいずれか1項に記載したコンクリートの自動締固め工法において、前記(a)又は(A)の工程を行う前の準備段階として、コンクリート打設前に、コンクリート型枠内に配設された鉄筋の位置及び高さ等を探知するレーザー距離計を搭載した前記バイブレータの自動制御装置を前記レール部材又は前記直交レール部材に沿って走行させて前記鉄筋の位置及び高さ等のデータを予め取得しておき、前記(a)又は(A)以降の工程を前記データに基づいて自動制御して行うことを特徴とする。
請求項14に記載した発明は、請求項8~13のいずれか1項に記載したコンクリートの自動締固め工法において、コンクリート打設後であって、コンクリートの締固め作業前に、コンクリートの打設高さ等を探知するレーザー距離計を搭載した前記バイブレータの自動制御装置を前記レール部材又は前記直交レール部材に沿って走行させて前記コンクリートの打設高さ等のデータを取得し、その後に行うコンクリートの締固め作業を前記データに基づいて自動制御して行うことを特徴とする。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
(1)バイブレータ(棒状バイブレータ)の振動部を鉛直姿勢を保持したままコンクリート中へスムーズ、かつ確実に挿入させることができ、より精度よく機械的に締固め作業を行うことができる。よって、施工性、品質性に優れた、バイブレータの自動制御装置、及び同装置を備えたコンクリートの自動締固めシステム、並びにコンクリートの自動締固め工法を実現できる。
(2)可能な限り自動(無人)で実施でき、高品質(均一な品質)のコンクリート構造物を実現できる。よって、必然的に省力化に寄与できる上に、現場担当者(特には作業員)の経験値や能力(熟練度)に左右されない、機能性、経済性に優れた、バイブレータの自動制御装置、及び同装置を備えたコンクリートの自動締固めシステム、並びにコンクリートの自動締固め工法を実現できる。
(3)バイブレータ(具体的にはロッド部)の上端部(例えば直上位置)にGPS受信機の位置情報取得機構を取り付けて実施する場合は、締固め時間だけではなく、締固め位置も正確に把握でき、リアルタイムな管理又は事後の管理(例えば、見える化)に役立つ情報も入手できる。前記GPS受信機の位置情報取得機構は、必然的に、常に型枠よりも高い位置に存在し、感度がよくて正確なので、非常に精度が高い管理を実現できる。
本発明に係るバイブレータの自動制御装置を備えたコンクリートの自動締固めシステムを示す立面図である。 前記コンクリートの自動締固めシステムを用いたコンクリートの自動締固め工法を段階的に示した立面図である。 前記コンクリートの自動締固めシステムを用いたコンクリートの自動締固め工法を段階的に示した立面図である。 前記コンクリートの自動締固めシステムを用いたコンクリートの自動締固め工法を段階的に示した立面図である。 本発明に用いるバイブレータの一例を示した立面図である。 図1を側面方向からみた概略図である。 図1を平面方向からみた概略図である。 図6に係るコンクリートの自動締固めシステム(バイブレータの自動制御装置)を拡大して示した立面図である。 図8に係るバイブレータの自動制御装置の移動体によりロッド部を下げる操作を示した立面図である。 図8に係るバイブレータの自動制御装置の移動体によりロッド部を下げる操作を示した立面図である。 図8に係るバイブレータの自動制御装置の移動体によりロッド部を下げる操作を示した立面図である。 図8に係るバイブレータの自動制御装置の移動体によりロッド部を上げる操作を示した立面図である。 図8に係るバイブレータの自動制御装置の移動体によりロッド部を上げる操作を示した立面図である。 図8に係るバイブレータの自動制御装置の移動体によりロッド部を上げる操作を示した立面図である。 図7に係るコンクリートの自動締固めシステム(バイブレータの自動制御装置)を拡大して示した立面図である。 図15のA矢視図、B-B断面図である。 図15のC-C断面図、D-D断面図、E-E断面図である。 本発明に係るコンクリートの自動締固めシステムの(コンピュータによる)制御システムを例示した模式図である。ちなみに符号Sはセンサーの意であり、符号Mはモーターの意である。 本発明に係るコンクリートの自動締固め工法のバリエーション(直交二方向バージョン)を平面方向からみた概略的である。 A~Dはそれぞれ、図19に係るコンクリートの自動締固め工法の作業工程を概略的に示した説明図である。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<本発明の概要>
図中の符号10は、打設コンクリートCの締固めに用いられるバイブレータの自動制御装置を示している。符号1は、同装置10のバイブレータの振動部を示し、符号2は、同装置10のバイブレータのロッド部を示している。いわば、この振動部1とロッド部2とでバイブレータの本体を形成している。
前記バイブレータの自動制御装置10(以下適宜、前記装置10と略す場合がある。)は、図1等に示したように、コンクリート型枠(図示例では壁型枠)Kの両側に所定の間隔(例えば30cm程度)をあけて設置した足場21、21を利用して同型枠Kの上方に架設された左右のレール部材11、11に走行可能に設置することにより、コンクリートの自動締固めシステムを構成する(請求項6記載の発明)。
具体的に、前記レール部材11、11は、足場21の縦桟21aに、クランプ12を用いて平行な配置に取り付けられている。さらにいえば、図7にも示したように、平面的にみて壁型枠Kの長手方向に沿って設けられている。
ちなみに、本実施例に係るレール部材11は、型枠の固定部材等に用いられる汎用性が高い単管パイプが好適に用いられる。この単管パイプを必要に応じてインナースリーブ等で適宜継ぎ足すことにより所定長さのレール部材11を実現することができる。
図中の符号22は、左右のレール部材11、11の間隔保持部材を示している。本実施例に係る間隔保持部材22は、前記した単管パイプが好適に用いられ、壁型枠Kを間に挟んで左右に設置した足場21、21の縦桟21a、21aに、クランプ23、23を用いて略水平に、かつ前記レール部材11、11とは直交する方向に架設されている。
この間隔保持部材(単管パイプ)22により、左右のレール部材11、11の間隔を確実に一定に保つことができ、前記装置10のスムーズで良好な走行を実現することができる。
なお、一例として、前記装置10は、本体の高さが100cm程度であり、前記ロッド部2は、径が32mm程度、長さが5.5m程度であり、前記振動部1は、径が52mm程度、長さが41cm程度である。また、前記装置10の本体の重量が80kg程度、ロッド部2の重量が16kg程度である。
本実施例では、高さ3.8m程度(幅40cm程度、長さ10m程度)の壁型枠Kに対し、高さ1.7m程度の足場21を3段に継ぎ足して(5.1m程度で)実施している。図示は省略するが、高さ5m程度の壁型枠Kに対して実施する場合は、前記足場21を4段に継ぎ足して(6.8m程度で)実施する等、壁型枠Kの高さに応じて足場21の段数は適宜増減する。
なお、壁型枠Kの内部に配設する鉄筋やセパレータは、図示の便宜上省略している。
本実施例に係るレール部材11の長さは、4~15m程度を想定しているが、レール部材(単管パイプ)11の強度・剛性、前記装置10の重量等に応じて適宜設計変更可能である。ちなみに、左右のレール部材11、11の間隔は、一例として、100cm程度に設定している。
本発明は、要するに、従来、人力(手動)で行っていた棒状バイブレータによるコンクリートの締固め作業を、前記装置10を用いて、無人(自動)で機械的に行うことを主目的としている。
本発明に係る前記装置10を備えたコンクリートの自動締固めシステムは、後述する構成により、前記レール部材11、11上を自在に走行、停止することができる。また、前記ロッド部2を自在に昇降させて、その下方に設けた振動部1を打設コンクリートC中に自在に挿入(浸漬)させることができる。更には、前記振動部1を自在に振動させ、停止させることができる。
前記装置10の走行制御、前記ロッド部2の昇降制御等の各種制御は、図18にも例示したように、PLC(Programmable Logic Controllers)により好適に行うことができ、事前に所定の数値等をインプットしたプログラム自動制御をメインとし、オペレーターは、タッチパネルディスプレイの表示画面で前記装置10のスタート又はストップのボタンをタッチする遠隔操作程度で締固め作業を実現できる構成で実施されている。
<本発明に係るコンクリートの締固め工法の概要>
前記装置10によるコンクリートの締固め工法は、従来の人力で行っていたコンクリートの締固め作業と比し、バイブレータ(バイブレータ装置)を自動と手動とで操作する大きな相違はあるものの、締め固める工程自体は特に変わりはない。
すなわち、図1に示したように、前記壁型枠Kの内部に、第1層目のコンクリートCを40~50cmの高さに到達するまで打設する。
次に、図2に示したように、前記コンクリートC内に、振動させた状態の振動部1を略鉛直に挿入し、壁型枠Kの底面に突き当てないように留意しつつ、例えば5~15秒程度振動させ、その後に前記振動部1をコンクリートCから徐々に引き抜き、振動を停止させる。この工程を、壁型枠Kの一端部から他端部まで、例えば図6、図7の矢印方向(図1の奥行き方向)に50cmピッチ毎に、繰り返し行う。
次に、図3に示したように、前記壁型枠Kの内部に、第2層目のコンクリートCを40~50cmの高さに到達するまで打設する。
次に、図4に示したように、第1層目と第2層目のコンクリートC、Cが一体となるように、振動させた状態の振動部1を第1層目のコンクリートC中に10cm程度挿入しつつ第2層目のコンクリートCを締固め、その場で例えば5~15秒程度振動させてコールドジョイント(不連続面)の発生を防ぐ。そして、前記振動部1を第2層目のコンクリートCから徐々に引き抜き、振動を停止させる。この工程を、壁型枠Kの一端部から他端部まで、例えば図6、図7の矢印方向(図1の奥行き方向)に50cmピッチ毎に、繰り返し行う。
その後の工程は図示を省略するが、要するに、前記段落[0023]の作業工程を繰り返し行う。すなわち、前記壁型枠Kの内部に、第3層目のコンクリートCを40~50cmの高さに到達するまで打設する。
次に、第2層目と第3層目のコンクリートC、Cが一体となるように、振動させた状態の振動部1を第2層目のコンクリートC中に10cm程度挿入しつつ第3層目のコンクリートCを締固め、その場で例えば5~15秒程度振動させてコールドジョイント(不連続面)の発生を防ぐ。そして、前記振動部1を第3層目のコンクリートCから徐々に引き抜き、振動を停止させる。この工程を、壁型枠Kの一端部から他端部まで、例えば図6、図7の矢印方向(図1の奥行き方向)に50cmピッチ毎に、繰り返し行う。
上記説明した作業工程を、型枠(図示例では壁型枠)Kの所定の高さまで繰り返し行うことにより、コンクリート壁を構築するのである。
<本発明に係るバイブレータの自動制御装置10の説明>
前記バイブレータの自動制御装置10を、図8に拡大して示す。ちなみに、この図8に係る前記装置10は、前記図1~図7(特には図6)に係る前記装置10と比し、制御装置、表示板、ケーブル等の制御に必要な各種部材30(図15参照)等を図示の便宜上省略し、また、正面側の走行手段9を図示の便宜上一部省略して示している。
このバイブレータの自動制御装置10は、打設コンクリートCの締固めに用いられるバイブレータの本体を形成する振動部とロッド部を自動制御する自動制御装置であって、主に、上下方向に長い一対のガイドフレーム3、3と、前記ガイドフレーム3、3に沿って昇降可能に設けられ、かつ開閉可能な把持部14を備えた移動体4と、前記ガイドフレーム3、3における前記移動体4の上方に固定され、かつ開閉可能な把持部15を備えた固定体5と、前記ガイドフレームに沿って前記移動体の昇降を自動制御する昇降手段と、上下動するロッド部2と前記ロッド部2の下方に設けて作動が自動制御される振動部1とを備え、前記移動体4の把持部14及び/又は前記固定体5の把持部15で前記ロッド部2を把持することにより支持されるバイブレータと、から成る。
そして、前記固定体5に対して前記移動体4を接近又は離反させる昇降操作を前記各把持部14、15の開閉操作と連動させて行うことにより(図9~図14参照)、前記バイブレータのロッド部2を自動制御下で上下動さて前記振動部1を所定の高さに停止可能な構成で実施されている。
また、前記バイブレータのロッド部2は、軸方向に所定の間隔をあけて複数の鍔部(昇降用リング)2aが段状に設けられている。
さらに、本実施例に係る前記昇降手段は、一例として、スクリュー軸6と、前記スクリュー軸6を回転駆動させる駆動モーター7とを備え、前記移動体4が前記スクリュー軸6の回転に伴って当該スクリュー軸6の軸方向に昇降する構成とされ、前記駆動モーター7の正逆回転駆動によってスクリュー軸6を介して前記移動体4が前記ガイドフレーム3に沿って昇降される構成で実施されている。
本実施例に係る前記一対のガイドフレーム3、3は、その内側面に、前記移動体4を間に挟む一対のリニアガイド8、8を備えている。
ここで、本明細書において、「把持」とは、前記ロッド部2を「把持する(掴む)」という意(構成)だけではなく、前記ロッド部2に前記鍔部(昇降用リング)2aを設けて実施する場合は、前記ロッド部2の外周に内接する程度に「抱持する(包む)」という意(構成)を含む、と定義する。
<前記装置10の構成部材の具体的説明>
前記一対のガイドフレーム3、3は、金属製であり、ベース部材13(図15参照)の中央部に相対向する配置で立設されている。ちなみに、本実施例に係るガイドフレーム3は、高さが90cm程度で、断面略コ字形に形成されている。
前記ガイドフレーム3、3に沿って昇降する前記移動体4は、金属製であり、本実施例では、一例として、当該ガイドフレーム3、3の内側面に設けたリニアガイド(レール)8、8に沿って、ガタがなく滑らかに昇降可能な構成で実施されている。また、この移動体4の上端部(上面部)には、前記ロッド部2を把持可能に開閉する把持部14が設けられている。ちなみに図10には、前記把持部14が閉じた(掴んだ)状態を実線で、開いた(離した)状態を破線で示している。
前記固定体5は、金属製であり、前記ガイドフレーム3、3の上端部に、支持部材16(図15では図示の便宜上省略)で固定されており、その上端部(上面部)には、前記移動体4の把持部14と同様の構成の把持部15が設けられている。ちなみに図9には、前記把持部15が開いた(離した)状態を示している。
なお、前記各把持部14、15の開閉操作は、特に説明するまでもなく、センサ、モーター等を用いて自動制御する構成で実施されている。
次に、本発明に用いるバイブレータ(棒状バイブレータ)の構成について説明する。
本発明に用いるバイブレータは、図5に例示したように、一般的に高周波バイブレータ(装置)と称され、その中でもロッド部(中空ロッド部)2を硬い金属製(鋼製)で実施している点において、前記した特許文献1のバイブレータ装置と構成を異にする。
本発明に用いるバイブレータは、鍔部(昇降用リング)2a付きの長尺ロッド部2を用いる特殊性はあるものの、その下方の振動部(振動筒)1を振動させる原理は従来同様である。すなわち、モーターを駆動させて回転伝達軸を回転させ、この回転伝達軸の先端に設けた偏心振子を回転させることで振動部1に振動を発生させる。この振動により振動部1周辺のコンクリートCが液状化することで、コンクリートC内の気泡を振動部1の周面に沿って浮上させて排出し、コンクリートCを締め固めるのである。
ちなみに、本実施例に用いるバイブレータの仕様は、あくまでも一例ではあるが、相数が3相、電圧48V、電流9.5A、周波数240Hz(200Hz)、振動数14,400vpm(12,000vpm)、振幅1.9mで実施している。
なお、図5中の符号18は防振筒を示し、符号20はコードアーマーを示し、符号25はキャブタイヤを示し、符号26はジョイント部材を示している。
前記ロッド部2は、前記したように、金属製であり、径(φ)が32mm程度、長さが5.5m程度、重量が16kg程度で実施されているが、適用対象の型枠(図示例では壁型枠)Kの高さに応じて適宜設計変更される。
また、前記ロッド部2の鍔部(昇降用リング)2aは、本実施例では、当該ロッド部2の軸方向へ50mm毎に溶接等の接合手段で設けられている。この鍔部2aは、前記各把持部14、15からロッド部2が滑落することを確実に防止する役割を果たす。
さらに、前記ロッド部2の下端部には、前記防振筒18を介して、径(φ)が52mm程度、長さが前記した41cm程度の振動部1が一体的に設けられている。この振動部1の作動(振動、停止)も特に説明するまでもなく、自動制御可能な構成で実施されている。ちなみに、前記振動部1の径、長さ等も適宜設計可能であり、例えば、長さは打設コンクリートCの層厚と略一致させてもよい。
前記装置10の走行手段9、19は、図15~図17に例示したように、主に、駆動モーター24により回転駆動し当該装置10を自走させるゴムローラ9bと、当該装置10を左右のレール部材11、11上に沿って走行するように案内するガイドベアリングユニット9a、19aとで構成されている。
正面側(図15では右側)の走行手段9に設ける前記ガイドベアリングユニット9aは、2つの水平ベアリング(車輪)と1つの垂直ベアリング(車輪)とで右方のレール部材11を3点支持する構造で、前記ベース部材13の前後方向にバランスよく2組設けて実施されている。
一方、背面側(図15では左側)の走行手段19に設ける前記ガイドベアリングユニット19aは、やはり2つの水平ベアリングと1つの垂直ベアリングとで左方のレール部材11を3点支持する構造で、前記ベース部材13の前後方向にバランスよく2組設けて実施されている。
ちなみに、図中の符号17は、前記ゴムローラ9bを適正な圧力でレール部材11に押し付けるためのガスダンパーを示している。符号9cは、移動距離を測定するためのエンコーダを付設した小型のゴムローラを示している。符号9dは、手動で出し入れ自在な駆動補助ベアリングを示している。
なお、前記走行手段9、19は、あくまでも一例に過ぎず、前記レール部材(単管パイプ)11を安定した状態で走行可能な構成に加え、所定の場所で停止等の制御可能な構成で実施することを条件に、自在に設計変更可能である。
<前記ロッド部2(振動部1)の上下動操作の具体的説明>
前記ロッド部2の上下動操作は、上記したように、固定体5に対して前記移動体4を接近又は離反させる昇降操作を前記各把持部14、15の開閉操作と連動させて行うことにより行う。以下、具体的に説明する。
(ロッド部2(振動部1)を下降させる操作)
図8に示したように、前記移動体4を前記固定体5に接近させ、前記移動体4及び固定体5の把持部14、15を閉状態にして前記ロッド部2を把持させた状態から(前記(A)工程参照)、図9に示したように、前記固定体5の把持部15を開状態にし、前記移動体4を設定した量だけ下降させて前記ロッド部2を当該設定した量だけ下降させる(前記(C)工程参照)。
次に、図10に示したように、前記固定体5の把持部15を閉状態にして前記ロッド部2を把持させた後、前記移動体4を開状態にして前記設定した量だけ上昇させて原位置に戻した後、再び閉状態とする(前記(D)工程参照)。
次に、図11に示したように、前記固定体5の把持部15を開状態にし、前記移動体4を設定した量だけ下降させて前記ロッド部2を当該設定した量だけ下降させる(前記(E)工程参照)。
次に、図10に係る当該(D)の工程と図11に係る当該(E)の工程を必要な回数行
うことにより、前記ロッド部2の下方に設けた振動部1を前記型枠K内の打設コンクリートC中の所定箇所まで下降させる(前記(F)工程参照)。
(ロッド部2(振動部1)を上昇させる操作)
前記(F)工程の状態から(図11参照)、図12に示したように、前記移動体4を設定した量だけ上昇させて前記ロッド部2を当該設定した量だけ上昇させる(前記(G)工程参照)。
次に、図13に示したように、前記固定体5の把持部15を閉状態にして前記ロッド部2を把持させた後、前記移動体4を開状態にして設定した量だけ下降させて再び閉状態とする(前記(H)工程参照)。
次に、図14に示したように、前記固定体5の把持部15を開状態にして前記移動体4を設定した量だけ上昇させて前記ロッド部2を当該設定した量だけ上昇させる(前記(I)工程参照)。
次に、図13に係る当該(H)の工程と図14に係る当該(I)の工程を必要な回数行うことにより、前記ロッド部2(振動部1)を原位置に戻し、前記固定体5の把持部15を閉状態にする(前記(J)工程参照)。
なお、前記移動体4を固定体5に接近又は離反させる昇降操作に係るストロークは、本実施例では、一例として、最大が500mm、最小が50mmであり、50mm毎に自在に設定(制御)できる構成で実施されている。このストロークは、前記装置10の大きさ(特には高さ寸法)に応じて適宜設計可能である。
また、本実施例に係るバイブレータの振動部1は、前記打設コンクリートC中に挿入させる際(略同時、又は直前、又は直後を含む。)に振動させ、当該打設コンクリートC中から引き抜く際(略同時、又は直前、又は直後を含む。)に振動を停止させるように制御されている。
<本発明に係るコンクリートの締固め工法の実施例>
次に、上述した構成のコンクリートの自動締固めシステム(前記装置10)を用いたコンクリートの締固め工法の実施例(施工例)について説明する。ちなみに、以下に説明する実施例はあくまでも一例に過ぎないことを念のために特記しておく。
先ず、前記装置10を、前記壁型枠Kの両側に設置した足場21を利用して同壁型枠Kの上方に架設されたレール部材11、11に走行可能に設置する(図1参照)。前記装置10の移動体4は固定体5に可能な限り最も接近させておき、前記移動体4と固定体5の各把持部14、15を閉状態にして前記ロッド部2を把持させておく(前記(A)の工程)。前記装置10は、予め、前記レール部材11、11の端部に寄せておくことが作業上好ましい。
次に、前記壁型枠Kの内部に、第1層目のコンクリートCを50cm程度打設する。なお、このコンクリートCの打設作業は、前記(A)の工程の直前に行ってもよい。
次に、前記装置10を、前記レール部材11、11上を走行させて所定の締固め位置に位置決めする(前記(B)の工程)。
次に、図2に示したように、前記ロッド部2を下降させて(前記段落[0032]参照)、前記コンクリートC内に、振動させた状態の振動部1を略鉛直に挿入し、壁型枠Kの底面に突き当てないように留意しつつ、5~15秒程度振動させ、その後に前記振動部1を前記コンクリートCから徐々に引き抜き、振動を停止させる。
本実施例に係るロッド部2の下降作業は、ロッド部2(振動部1)を380cm程度下降させているので、前記(F)の工程を8回(例えば、先ず30cm下降作業を1回、次に50cm下降作業を7回)行っている。
その後に行う引き抜き(上昇)作業(前記段落[0033]参照)は逆の工程、すなわち、50cm上昇作業を7回、次に30cm上昇作業を1回の計8回の工程を行って前記ロッド部2を原位置に戻している。
この工程を、壁型枠Kの一端部から他端部まで、例えば図6、図7の矢印方向に50cmピッチ毎に、繰り返し行う。この一端部から他端部までの一連のコンクリートの締固め作業は、オペレーターが予めタッチパネル等に入力した制御プログラムにより行われる。
ちなみに、本出願人が行った実験では、前記リニアガイド8を用いた昇降機構によると、前記振動部1が、90秒程度で前記380cm直下位置に到達でき、また、やはり90秒程度で原位置に戻ることが分かっている。
次に、図3に示したように、前記壁型枠Kの内部に、第2層目のコンクリートCを50cm程度(合計100cm程度)打設する。
次に、図4に示したように、前記ロッド部2を下降させて(前記段落[0032]参照)、第1層目と第2層目のコンクリートC、Cが一体となるように、振動させた状態の振動部1を第1層目のコンクリートC中に10cm程度挿入しつつ第2層目のコンクリートCを締固め、その場で5~15秒程度振動させてコールドジョイントの発生を防ぐ。本実施例に係るロッド部2の下降作業は、ロッド部2を330cm程度下降させているので、前記(F)の工程を7回(例えば、先ず30cm下降作業を1回、次に50cm下降作業を6回)行っている。
そして、前記振動部1を第2層目のコンクリートCから徐々に引き抜き、振動を停止させる。その後に行う引き抜き(上昇)作業(前記段落[0033]参照)は逆の工程、すなわち、50cm上昇作業を6回、次に30cm上昇作業を1回の計7回の工程を行って前記ロッド部2を原位置に戻している。
この工程を、壁型枠Kの一端部から他端部まで、例えば図6、図7の矢印方向(又は矢印方向とは逆の方向)に50cmピッチ毎に、繰り返し行う。
その後の工程は図示を省略するが、要するに、前記段落[0041]の作業工程を繰り返し行う(前記段落[0024]を援用して参照)。
そして、上記説明した作業工程を、型枠(図示例では壁型枠)Kの所定の高さまで繰り返し行うことにより、コンクリート壁を構築する。
なお、コンクリートCの締固め作業の終盤で、前記装置10のロッド部2(振動部1)とコンクリートCとの距離が近くなり、例えば、ロッド部2を50cm程度下げるだけで振動部1がコンクリートCに挿入できる場合が想定される。
この場合は、図8の状態から図9に示したように、前記固定体5の把持部15を開状態にし、前記移動体4を設定した量だけ下降させて前記ロッド部2を前記設定した量(例えば、50cm)だけ下降させることにより、当該ロッド部2の下方に設けた振動部1を前記型枠K内の打設コンクリートC中の所定箇所まで下降させ、締固め作業を行う。
そして、締固め作業終了後、図12に示したように、前記移動体4を前記設定した量(例えば、50cm)だけ上昇させて前記ロッド部2を原位置に戻し、前記固定体5の把持部15を閉状態にする(以上、請求項8に記載した発明)。
以上、実施例等を図面に基づいて説明したが、本発明はこの限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。
例えば、前記装置10の走行手段9、19に工夫を施したり、前記レール部材11と直交する方向にも新たにレール部材を設けたりすることにより、前記装置10を、本実施例のような前後方向(一方向)だけでなく、左右方向(直交二方向)にも走行可能な構成で実施することにより、幅広の型枠(コンクリートCの打設領域)Wにも対応可能に実施することもできる。当該前後方向および左右方向(直交二方向)の実施例については後ほど図面に基づいて更に説明する。
もっとも、幅広の型枠Kに適用する場合、前記レール部材11、11を1セットとして、型枠Kの幅方向に2セット、又は3セットと増設し、各レール部材11、11上に前記装置10を設置して実施することは勿論可能である。
また、型枠Kが長手方向に長い場合(例えば、20m以上)、前記レール部材11、11も長く形成して実施するが、この場合、当該レール部材11、11上に前記装置10を所定の間隔(例えば、10m程度)をあけて2台、又は3台と設置して実施することもできる。
さらに、前記ロッド部2の上端部にGPS受信機の位置情報取得機構を取り付けて実施することにより、締固め時間だけではなく、締固め位置も正確に把握でき、リアルタイムな管理又は事後の管理(例えば、見える化)に役立つ情報も入手できる。前記GPS受信機の位置情報取得機構は、必然的に、常に型枠Kよりも高い位置に存在し、感度がよくて正確なので、非常に精度が高い管理を実現できる。
その他、前記ロッド部2(振動部1)の昇降操作について、センサ等の昇降限界感知手段を導入して制御及び管理することも勿論できる。
図19は、前記した幅広の型枠W(コンクリートCの打設領域)にも対応可能なコンクリートの自動締固めシステムを示している。
このコンクリートの自動締固めシステムは、前記レール部材11、11を、その下方に直交する配置で設けられた直交レール部材22、22上に、(図示例では左右方向に)移動可能に設けられることにより、前記バイブレータの自動制御装置10が直交二方向に移動可能な構成として実施している。
前記直交二方向に移動可能な構成を実現するべく、図19では、一例として、前記レール部材11、11の一端部(図示例では下端部)に、当該レール部材11、11を両端部(両肩部)に支持する(担ぐ)構成で移動可能な左右方向に長いパイプ支持移動体31を設け、他端部(図示例では上端部)のX部(レール部材11と直交レール部材22との交差部)に、図示は省略するが、直交レール部材22上に載置されてレール部材11を支持する構成のフリーコロ部材を設けて実施している。
前記パイプ支持移動体31は、一例として、前記バイブレータの自動制御装置10の走行手段と同様に、ゴムローラ9b、9cとガイドベアリングユニット9aとを備えた自走可能な構成で実施されている(詳しくは前記段落[0029]、[0030]参照)。ちなみに図中の符号29は、逆U字状の定着具を示し、パイプ支持移動体31本体の両端部に位置決めされる左右のレール部材11、11をそれぞれ(着脱可能に)固定するために用いられる。
前記フリーコロ部材は、直交レール部材22とレール部材11との間に設けられ、当該レール部材11の水平レベルを保持し、かつ前記パイプ支持移動体31の滑動に伴い左右のレール部材11、11を移動させることができる部材であればよい。なお、前記フリーコロ部材の代わりに、他端部にも前記パイプ支持移動体31を設けて実施することも勿論できるが、本出願人による実物大実験では、図示例のように、前記レール部材11、11を、クランプ28、28を介して間隔保持部材(単管等)27で拘束して実施すると、前記レール部材11、11の左右方向への滑らかな移動操作を行い得ることが既に分かっている。前記間隔保持部材27は、前記直交レール部材22の真上に設けて実施することもできる。
かくして、この直交二方向に移動可能な構成のコンクリートの自動締固めシステムによれば、幅広の型枠W(コンクリートCの打設領域)に対し、前記パイプ支持移動体31を左右方向に移動させて前記レール部材11、ひいては前記バイブレータの自動制御装置10を適所に位置決めし、その後、前記バイブレータの自動制御装置10が、前記レール部材11、11の架設方向(図19の紙面の上下方向)に沿って自動制御下で走行して所定の締固め作業を行い、もって、幅広の型枠W(コンクリートCの打設領域)の全面に対して良好な締固め作業を行うことができる。
この締固め作業の手順のバリエーションは種々考えられる。例えば、図20A、C、Dに示すような一筆書きの作業手順で行うこともできるし、図20Bに示すような、始点Sから上に向かって所定の締固め作業を行い、締固め作業を終えたら速やかに始点S(下)に戻り、前記パイプ支持移動体31により前記レール部材11(前記バイブレータの自動制御装置10)を左方に移動させて位置決めし、また上に向かって所定の締固め作業を行い、締固め作業を終えたら下に向かって戻る操作を適宜繰り返して終点Sまで締固めをする作業手順で行うこともできる。
また、図示は省略するが、コンクリート打設作業前の準備段階として、コンクリート型枠K、W内に配設された鉄筋の位置及び高さ等を探知するレーザー距離計を搭載した前記バイブレータの自動制御装置10を前記レール部材11、11又は前記直交レール部材22、22に沿って走行させて前記鉄筋の位置及び高さ等のデータを予め取得しておき、前記データに基づいて上述したコンクリートの締固め作業を(コンピュータにより)自動制御して行うこともできる。
このレーザー距離計を用いた実施例によれば、コンクリート打設作業前に鉄筋位置情報等の目的に応じた情報を種々把握することが可能になるので、例えば、鉄筋と干渉することなく50cmピッチ毎に締固め作業を行い得ることが分かる等、その後の実施工(特には締固め作業)に役立てることができる。
その他、前記レーザー距離計を用いる実施例のバリエーションとして、コンクリートCの打設後であって、コンクリートCの締固め作業前に、コンクリートCの打設高さ等を探知するレーザー距離計を搭載した前記バイブレータの自動制御装置10を前記レール部材11、11又は前記直交レール部材22、22に沿って走行させて前記コンクリートCの打設高さ等のデータを取得し、その後に行うコンクリートCの締固め作業を前記データに基づいて自動制御して行うこともできる。
このバリエーションによれば、打設したコンクリートCの高さが所望の高さ(例えば、一層分の50cm程度、二層分の100cm程度)に届いているか否かを判別でき、高さが足りない場合は、足りない分だけバイブレータの振動部1を他の部位より深く下降(浸漬)させたり、コンクリートCを適宜継ぎ足したりする等、その後に行う実施工(特には締固め作業)、或いは実施工の作業中に役立てることができる。
1 振動部(振動筒)
2 ロッド部
2a 鍔部(昇降用リング)
3 ガイドフレーム
4 移動体
5 固定体
6 スクリュー軸
7 駆動モーター
8 リニアガイド
9 走行手段
9a ガイドベアリングユニット
9b ゴムローラ
9c 小型のゴムローラ
9d 駆動補助ベアリング
10 バイブレータの自動制御装置
11 レール部材(単管パイプ)
12 クランプ
13 ベース部材
14 把持部
15 把持部
16 支持部材
17 ガスダンパー
18 防振筒
19 走行手段
19a ガイドベアリングユニット
20 コードアーマー
21 足場
21a 縦桟
22 間隔保持部材(単管パイプ)
23 クランプ
24 駆動モーター
25 キャブタイヤ
26 ジョイント部材
27 間隔保持部材(単管部材)
28 クランプ
29 定着具
30 制御に必要な各種部材
31 パイプ支持移動体
C コンクリート
K 型枠(壁型枠)
W 幅広の型枠(コンクリートCの打設領域)

Claims (14)

  1. 打設コンクリートの締固めに用いられるバイブレータの本体を形成する振動部とロッド部を自動制御する自動制御装置であって、
    上下方向に長いガイドフレームと、
    前記ガイドフレームに沿って昇降可能に設けられ、開閉可能な把持部を備えた移動体と、
    前記ガイドフレームにおける前記移動体の上方に固定され、開閉可能な把持部を備えた固定体と、
    前記ガイドフレームに沿って前記移動体の昇降を自動制御する昇降手段と、
    上下動するロッド部と、前記ロッド部の下方に設けて作動が自動制御される振動部とを備え、前記移動体の把持部及び/又は前記固定体の把持部で前記ロッド部を把持することにより支持されるバイブレータと、を有しており、
    前記固定体に対して前記移動体を接近又は離反させる昇降操作を前記各把持部の開閉操作と連動させて行うことにより、前記バイブレータのロッド部を自動制御下で上下動さて前記振動部を所定の高さに停止可能な構成としたことを特徴とする、バイブレータの自動制御装置。
  2. 前記バイブレータのロッド部は、軸方向に所定の間隔をあけて複数の鍔部が段状に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載したバイブレータの自動制御装置。
  3. 前記昇降手段は、スクリュー軸と、前記スクリュー軸を回転駆動させる駆動モーターとを備え、前記移動体が前記スクリュー軸の回転に伴って当該スクリュー軸の軸方向に昇降する構成とされ、前記駆動モーターの正逆回転駆動によってスクリュー軸を介して前記移動体が前記ガイドフレームに沿って昇降される構成としたことを特徴とする、請求項1又は2に記載したバイブレータの自動制御装置。
  4. 前記ガイドフレームは、前記移動体を間に挟む一対のリニアガイドを備えていることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載したバイブレータの自動制御装置。
  5. 前記バイブレータのロッド部の上端部に、GPS受信機の位置情報取得機構が取り付けられていることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載したバイブレータの自動制御装置。
  6. 打設コンクリートの上方に架設されたレール部材と、
    前記レール部材を自動制御下で走行する走行手段を設けた前記請求項1~5のいずれかのバイブレータの自動制御装置とからなることを特徴とする、コンクリートの自動締固めシステム。
  7. 前記レール部材は、その下方に直交する配置で設けられた直交レール部材上を移動可能に設けられることにより、前記請求項1~4のいずれかのバイブレータの自動制御装置が直交二方向に移動可能な構成としたことを特徴とする、請求項6に記載したコンクリートの自動締固めシステム。
  8. 前記請求項6に記載したコンクリートの自動締固めシステムを用いたコンクリートの自動締固め工法であって、
    (a)前記バイブレータの自動制御装置を、コンクリート型枠の両側に設置した足場を利用して同型枠の上方に架設されたレール部材に走行可能に設置すると共に、前記移動体を前記固定体に接近させ、前記移動体及び固定体の把持部を閉状態にして前記バイブレータのロッド部を把持させておく工程と、
    (b)前記バイブレータの自動制御装置を、前記レール部材上を走行させて所定の締固め位置に位置決めする工程と、
    (c)前記固定体の把持部を開状態にし、前記移動体を設定した量だけ下降させて前記ロッド部を前記設定した量だけ下降させることにより、当該ロッド部の下方に設けた振動部を前記型枠内の打設コンクリート中の所定箇所まで下降させる工程と、
    (d)しかる後、前記移動体を前記設定した量だけ上昇させて前記ロッド部を原位置に戻し、前記固定体の把持部を閉状態にする工程と、
    (e)続いて、前記(b)~(d)の工程を繰り返し行うことにより、所定領域の打設コンクリートの締固めを行うことを特徴とする、コンクリートの自動締固め工法。
  9. 前記請求項7に記載したコンクリートの自動締固めシステムを用いたコンクリートの自動締固め工法であって、
    (a)前記バイブレータの自動制御装置を、コンクリート型枠の両側に設置した足場を利用して同型枠の上方に架設されたレール部材に走行可能に設置すると共に、前記移動体を前記固定体に接近させ、前記移動体及び固定体の把持部を閉状態にして前記バイブレータのロッド部を把持させておく工程と、
    (b)前記バイブレータの自動制御装置を、前記レール部材上を走行させて所定の締固め位置に位置決めする工程と、
    (c)前記固定体の把持部を開状態にし、前記移動体を設定した量だけ下降させて前記ロッド部を前記設定した量だけ下降させることにより、当該ロッド部の下方に設けた振動部を前記型枠内の打設コンクリート中の所定箇所まで下降させる工程と、
    (d)しかる後、前記移動体を前記設定した量だけ上昇させて前記ロッド部を原位置に戻し、前記固定体の把持部を閉状態にする工程と、
    (e)続いて、前記(b)~(d)の工程を、前記レール部材の架設方向に沿って、及び/又は前記直交レール部材の架設方向に沿って、繰り返し行うことにより、所定領域の打設コンクリートの締固めを行うことを特徴とする、コンクリートの自動締固め工法。
  10. 前記請求項6に記載したコンクリートの自動締固めシステムを用いたコンクリートの自動締固め工法であって、
    (A)前記バイブレータの自動制御装置を、コンクリート型枠の両側に設置した足場を利用して同型枠の上方に架設されたレール部材に走行可能に設置すると共に、前記移動体を前記固定体に接近させ、前記移動体及び固定体の把持部を閉状態にして前記バイブレータのロッド部を把持させておく工程と、
    (B)前記バイブレータの自動制御装置を、前記レール部材上を走行させて所定の締固め位置に位置決めする工程と、
    (C)前記固定体の把持部を開状態にし、前記移動体を設定した量だけ下降させて前記ロッド部を当該設定した量だけ下降させる工程と、
    (D)前記固定体の把持部を閉状態にして前記ロッド部を把持させた後、前記移動体を開状態にして前記設定した量だけ上昇させて原位置に戻した後、再び閉状態とする工程と、
    (E)前記固定体の把持部を開状態にし、前記移動体を設定した量だけ下降させて前記ロッド部を当該設定した量だけ下降させる工程と、
    (F)前記(D)と(E)の工程を必要な回数行うことにより、前記ロッド部の下方に設けた振動部を前記型枠内の打設コンクリート中の所定箇所まで下降させる工程と、
    (G)しかる後、前記移動体を設定した量だけ上昇させて前記ロッド部を当該設定した量だけ上昇させる工程と、
    (H)前記固定体の把持部を閉状態にして前記ロッド部を把持させた後、前記移動体を開状態にして設定した量だけ下降させて再び閉状態とする工程と、
    (I)前記固定体の把持部を開状態にして前記移動体を設定した量だけ上昇させて前記ロッド部を当該設定した量だけ上昇させる工程と、
    (J)前記(H)と(I)の工程を必要な回数行うことにより、前記ロッド部を原位置に戻し、前記固定体の把持部を閉状態にする工程と、
    (K)続いて、前記(B)~(J)の工程を繰り返し行うことにより、所定領域の打設コ
    ンクリートの締固めを行うことを特徴とする、コンクリートの自動締固め工法。
  11. 前記請求項7に記載したコンクリートの自動締固めシステムを用いたコンクリートの自動締固め工法であって、
    (A)前記バイブレータの自動制御装置を、コンクリート型枠の両側に設置した足場を利用して同型枠の上方に架設されたレール部材に走行可能に設置すると共に、前記移動体を前記固定体に接近させ、前記移動体及び固定体の把持部を閉状態にして前記バイブレータのロッド部を把持させておく工程と、
    (B)前記バイブレータの自動制御装置を、前記レール部材上を走行させて所定の締固め位置に位置決めする工程と、
    (C)前記固定体の把持部を開状態にし、前記移動体を設定した量だけ下降させて前記ロッド部を当該設定した量だけ下降させる工程と、
    (D)前記固定体の把持部を閉状態にして前記ロッド部を把持させた後、前記移動体を開状態にして前記設定した量だけ上昇させて原位置に戻した後、再び閉状態とする工程と、
    (E)前記固定体の把持部を開状態にし、前記移動体を設定した量だけ下降させて前記ロッド部を当該設定した量だけ下降させる工程と、
    (F)前記(D)と(E)の工程を必要な回数行うことにより、前記ロッド部の下方に設けた振動部を前記型枠内の打設コンクリート中の所定箇所まで下降させる工程と、
    (G)しかる後、前記移動体を設定した量だけ上昇させて前記ロッド部を当該設定した量だけ上昇させる工程と、
    (H)前記固定体の把持部を閉状態にして前記ロッド部を把持させた後、前記移動体を開状態にして設定した量だけ下降させて再び閉状態とする工程と、
    (I)前記固定体の把持部を開状態にして前記移動体を設定した量だけ上昇させて前記ロッド部を当該設定した量だけ上昇させる工程と、
    (J)前記(H)と(I)の工程を必要な回数行うことにより、前記ロッド部を原位置に戻し、前記固定体の把持部を閉状態にする工程と、
    (K)続いて、前記(B)~(J)の工程を、前記レール部材の架設方向に沿って、及び/又は前記直交レール部材の架設方向に沿って、繰り返し行うことにより所定領域の打設コンクリートの締固めを行うことを特徴とする、コンクリートの自動締固め工法。
  12. 前記バイブレータの振動部を、前記打設コンクリート中に挿入させる際に振動させ、当該打設コンクリート中から引き抜く際に振動を停止させることを特徴とする、請求項8~11のいずれか1項に記載したコンクリートの自動締固め工法。
  13. 前記(a)又は(A)の工程を行う前の準備段階として、コンクリート打設前に、コンクリート型枠内に配設された鉄筋の位置及び高さ等を探知するレーザー距離計を搭載した前記バイブレータの自動制御装置を前記レール部材又は前記直交レール部材に沿って走行させて前記鉄筋の位置及び高さ等のデータを予め取得しておき、前記(a)又は(A)以降の工程を前記データに基づいて自動制御して行うことを特徴とする、請求項8~12のいずれか1項に記載したコンクリートの自動締固め工法。
  14. コンクリート打設後であって、コンクリートの締固め作業前に、コンクリートの打設高さ等を探知するレーザー距離計を搭載した前記バイブレータの自動制御装置を前記レール部材又は前記直交レール部材に沿って走行させて前記コンクリートの打設高さ等のデータを取得し、その後に行うコンクリートの締固め作業を前記データに基づいて自動制御して行うことを特徴とする、請求項8~13のいずれか1項に記載したコンクリートの自動締固め工法。
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