JP7128335B1 - 案内通知システム、案内通知方法、および案内通知プログラム - Google Patents

案内通知システム、案内通知方法、および案内通知プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】案内提供対象者に確実に案内を通知でき、案内を受け取った対象者が案内提供者に対して要望をする案内通知システム、案内通知方法及び案内通知プログラムを提供する。【解決手段】案内通知システム1において、パブリックブロックチェーン5は、簡易対象者情報データを分散記憶する簡易対象者情報データベース備えている。中間サーバ3は、提供者端末2から案内情報を受信し、パブリックブロックチェーン5から対象者情報データを受信し、対象者情報データに含まれる電話番号情報を使用して、対象者端末4に案内情報を送信する。【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、自動音声サービスを使用した案内通知システム、案内通知方法、および案内通知プログラムに関する。
大雨による洪水などの自然災害が発生した場合、自治体はそれらの情報をそれらが発生した地域にいる者に速やかに通知することが、被害を最小限にする上で重要である。また、各自治体に定められた基準をもとに対象の地域の住民に対して避難指示を出すことがある。
従来、避難指示が出されたことを対象の地域の住民に通知する方法として、防災無線や防災ラジオ、テレビによる避難指示情報が用いられてきた。また、これまでに、効率的な災害情報の通知方法が提案されている。
例えば、携帯電話端末の着信音と電子メールを利用して、可能な限り多くの人に災害情報と避難場所を知らせることができる災害情報通知システムが提案されている。(特許文献1参照)
しかし、防災無線による避難指示では、大雨や暴風の騒音によって対象者に伝わらないことがあるという問題があった。また、防災ラジオや携帯電話の着信および電子メールによる避難指示では、本当に対象者に情報が伝わったのか自治体が確認できないという問題もあった。さらに、テレビによる避難指示では、対象者は、対象者の自宅周辺の状況を把握することができず、どのように行動すればわからないという問題もあった。また、緊急時に住民の電話番号情報に対してすぐにアクセスできるシステムは、ブラックハッカーなどによる外部からの攻撃を受け、電話番号情報データが破壊されていた場合、破壊された電話番号情報データに該当する住民に災害情報が通知されず、場合によってはシステムそのものが機能しなくなるという問題もあった。
特開2008-92395号公報
この発明は、上述の問題に鑑みて、対象者に確実に案内を通知でき、外部からのサイバー攻撃に対して強い案内通知システム、案内通知方法、および案内通知プログラムを提供することを目的とする。
案内情報を提供する提供者が管理する提供者端末と、前記案内情報の提供対象である対象者が利用する対象者端末と、前記提供者端末から案内情報提供の指示を受信して前記対象者端末に前記案内情報を送信する中間サーバと、複数の端末によってデータを管理するブロックチェーンとを備える案内通知システムであって、前記ブロックチェーンは、前記対象者の前記対象者端末を特定する電話番号情報を含む対象者情報を分散記憶する対象者情報記憶手段を備え、前記提供者端末は、前記案内情報と、案内対象となる地域範囲を指定する地域範囲情報とを前記中間サーバに送信する案内情報送信手段を備え、前記中間サーバは、前記ブロックチェーンを構成している端末に対して、前記地域範囲情報に該当する前記対象者情報の送信を要求する対象者情報要求手段と、送信された前記対象者情報内の前記電話番号情報で特定される前記対象者端末へ電話回線を使用して前記案内情報を送信する案内通知手段と、前記対象者端末から通知された前記案内情報に対する1つ以上の回答である回答情報を受けつける回答情報受信手段とを備え、前記対象者情報は、前記対象者に対して前記案内情報を発信する前記提供者を特定する提供者IDと、前記電話番号情報と、当該対象者の住所に対応した郵便番号情報とを有する簡易対象者情報と、前記提供者IDと、住所情報と、氏名とを有する詳細対象者情報とを有し、前記ブロックチェーンは、前記簡易対象者情報を記憶するパブリックブロックチェーンと、前記詳細対象者情報を記憶するプライベートブロックチェーンとを備え、前記対象者情報要求手段は、前記パブリックブロックチェーンに対して前記簡易対象者情報を要求し、前記回答情報は、支援が必要であるかどうかを示す情報を有し、前記中間サーバは、前記対象者端末から受け付けた前記回答情報の内容が、支援が必要であることを示す場合、当該対象者端末の対象者情報を前記プライベートブロックチェーンに送信し、前記プライベートブロックチェーンは、送信された前記対象者情報に該当する詳細対象者情報を抽出し、当該詳細対象者情報を前記提供者端末または前記中間サーバに送信する案内通知システムであることを特徴とする。
この発明により、対象者に確実に案内を通知でき、外部からのサイバー攻撃に対して強い案内通知システムを提供することができる。
案内通知システムのシステム構成を示すブロック図。 パブリックブロックチェーンおよびプライベートブロックチェーンのシステム構成を示すブロック図。 提供者情報データ、簡易対象者情報データ、および詳細対象者情報データのデータ構成図。 中間サーバが提供者情報を受け付けて記憶する、提供者情報登録フロー図。 中間サーバが対象者情報を受け付けてブロックチェーンに送信する、対象者情報登録フロー図。 中間サーバが案内情報を受信し、対象者端末に案内情報を出力して回答情報を取得する、案内通知フロー図。 対象者に対して再生される音声メッセージの再生フロー図。 中間サーバが支援の必要な対象者の情報を提供者端末に送信する、支援要請フロー図。
以下、この発明の一実施形態を図面と共に説明する。
図1は、本実施例における案内通知システムのシステム構成を示すブロック図であり、図2は、パブリックブロックチェーンおよびプライベートブロックチェーンのシステム構成を示すブロック図であり、図3は、提供者情報データ、簡易対象者情報データ、および詳細対象者情報データのデータ構成図である。
案内通知システム1は、案内情報を提供する提供者が使用する提供者端末2と、提供者端末2から案内提供の指示を受信して案内情報の提供対象である対象者に案内を発信する中間サーバ3と、案内情報の提供対象者が所有する対象者端末4と、提供者などの関係者がアクセスできるパブリックブロックチェーン5と、関係者の中でもさらに限定された者のみがアクセスできるプライベートブロックチェーン6とを備えている。提供者端末2と、中間サーバ3と、パブリックブロックチェーン5と、プライベートブロックチェーン6は、インターネット7に接続され、中間サーバ3と、対象者端末4は、公衆電話回線8に接続されている。
提供者端末2は、例えば、ハードウェア要素として、CPUとROMとRAM等で構成されて各種演算や制御動作を実行する制御部20と、ハードディスクやフラッシュメモリ等で構成されて情報のリードライトを許容する記憶部21と、LANボードやWi-Fiユニット等で構成されて有線または無線でインターネット7に接続されてデータの送受信を行う通信部22と、タッチパネル、キーボード、マウス、押下ボタン、又はこれらの複数で構成されて接触操作による入力を受け付ける入力部23と、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等で構成されて文字や図等の画像を表示する表示部24とを備えたコンピュータである。
中間サーバ3は、例えば、ハードウェア要素として、CPUとROMとRAM等で構成されて各種演算や制御動作を実行する制御部30と、ハードディスクやフラッシュメモリ等で構成されて情報のリードライトを許容する記憶部31と、LANボードやWiFiユニット等で構成されて有線または無線でインターネット7に接続されてデータの送受信を行う通信部32と、タッチパネル、キーボード、マウス、押下ボタン、又はこれらの複数で構成されて接触操作による入力を受け付ける入力部33と、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等で構成されて文字や図等の画像を表示する表示部34と、公衆電話回線8と接続する回線接続部35とを備える。
記憶部31には、制御部30によって実行される提供者情報登録プログラム310と、対象者情報登録プログラム311と、案内発信プログラム312と、支援要請プログラム314と、提供者に関する情報のデータを含む提供者情報データベース313が格納されている。
提供者情報データベース313は、提供者に関連するデータである提供者情報データ3131を格納する。提供者情報データ3131としては、例えば、提供者毎に付与されたIDである提供者ID情報と、提供者の連絡先の電子メールアドレスである連絡先メールアドレス情報と、連絡先の電話番号である連絡先電話番号情報と、提供者の住所である住所情報と、住所情報の住所に該当する郵便番号である郵便番号情報と、提供者の氏名である氏名情報と、案内情報として流すための音声である案内音声情報を含む。提供者が自治体である場合は、例えば、自治体に付与された自治体ID情報と、提供者端末2のメールアドレス情報と、担当者または役場への連絡先電話番号情報と、自治体の役場の所在地を示す住所情報と、自治体が治める地域範囲に該当する郵便番号情報(地域範囲情報)と、担当者の氏名情報と、案内音声情報を含む。
対象者端末4は、例えば、ハードウェア要素として、CPUとROMとRAM等で構成されて各種演算や制御動作を実行する制御部40と、ハードディスクやフラッシュメモリ等で構成されて情報のリードライトを許容する記憶部41と、LANボードやWiFiユニット等で構成されて有線または無線でインターネット7に接続されてデータの送受信を行う通信部42と、タッチパネル、押下ボタン、又はこれらの複数で構成されて接触操作による入力を受け付ける入力部43と、スピーカー等で構成されて音声を外部に聴取可能(認識可能)に出力する音声出力部44と、公衆電話回線8と接続する回線接続部45と、文字や画像を表示する表示部46とを備える、架電および受電と音声の出力を可能とした携帯電話端末または固定電話端末である。
パブリックブロックチェーン5は、複数のパブリックブロックチェーン構成端末5a、5b、5c、および5dによって構成されるブロックチェーンネットワークである。パブリックブロックチェーン構成端末5aは、例えば、ハードウェア要素として、CPUとROMとRAM等で構成されて各種演算や制御動作を実行する制御部50aと、ハードディスクやフラッシュメモリ等で構成されて情報のリードライトを許容する記憶部51aと、LANボードやWiFiユニット等で構成されて有線または無線でインターネット7に接続されてデータの送受信を行う通信部52aと、タッチパネル、キーボード、マウス、押下ボタン、又はこれらの複数で構成されて接触操作による入力を受け付ける入力部53aと、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等で構成されて文字や図等の画像を表示する表示部54aとを備えたコンピュータである。また、各パブリックブロックチェーン構成端末5b、5c、および5dは、すべてパブリックブロックチェーン構成端末5aと同一の構成を有しているため、パブリックブロックチェーン構成端末5aを例として説明し、他のパブリックブロックチェーン構成端末5b、5c、5dについては説明を省略する。
通信部52aは、インターネット7だけでなく他の各パブリックブロックチェーン構成端末5b、5c、および5dが備える通信部52b、52c、および52d(図示せず)とローカルネットワークによって接続される。また、5a以外の各パブリックブロックチェーン構成端末5b、5c、および5dが備える通信部52b、52c、および52dは、他のパブリックブロックチェーン構成端末の各通信部と相互に接続される。各通信部52a、52b、52c、および52dは、その内1つの通信部(図2では52a)のみがインターネット7に接続され、それ以外の通信部は他の各パブリックブロックチェーン構成端末との接続に使用するローカルネットワークにのみ接続されていてもよい。
記憶部51aには、対象者に関する情報である簡易対象者情報データ5101を格納する簡易対象者情報データベース510aが格納されている。簡易対象者情報データ5101は、対象者を特定するためのデータの中でも、例えば、対象者の連絡先の電話番号を示す電話番号情報と、対象者が居住している住居の住所に対応した郵便番号を示す郵便番号情報と、対象者に案内情報を提供する提供者を特定する提供者IDを含む。また、簡易対象者情報データ5101は、そのデータ情報をハッシュ関数によって暗号化され、複数のブロックに分割して、各パブリックブロックチェーン構成端末5b、5c、5dが備える記憶部51b、51c、51d(図示せず)に格納された簡易対象者情報データベース510b、510c、510d(図示せず)に分散して保存される。
プライベートブロックチェーン6は、複数のプライベートブロックチェーン構成端末6a、6b、6c、および6dによって構成されるブロックチェーンネットワークである。プライベートブロックチェーン構成端末6aは、例えば、ハードウェア要素として、CPUとROMとRAM等で構成されて各種演算や制御動作を実行する制御部60aと、ハードディスクやフラッシュメモリ等で構成されて情報のリードライトを許容する記憶部61aと、LANボードやWiFiユニット等で構成されて有線または無線でインターネット7に接続されてデータの送受信を行う通信部62aと、タッチパネル、キーボード、マウス、押下ボタン、又はこれらの複数で構成されて接触操作による入力を受け付ける入力部63aと、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等で構成されて文字や図等の画像を表示する表示部64aとを備えたコンピュータである。また、各プライベートブロックチェーン構成端末6b、6c、および6dは、すべてプライベートブロックチェーン構成端末6aと同一の構成を有しているため、プライベートブロックチェーン構成端末6aを例として説明し、他のプライベートブロックチェーン構成端末6b、6c、6dについては説明を省略する。
通信部62aは、インターネット7だけでなく他の各プライベートブロックチェーン構成端末6b、6c、および6dが備える通信部62b、62c、および62d(図示せず)とローカルネットワークによって接続される。また、6a以外の各プライベートブロックチェーン構成端末6b、6c、および6dが備える通信部62b、62c、および62dは、他のプライベートブロックチェーン構成端末の各通信部と相互に接続される。各通信部62a、62b、62c、および62dは、その内1つの通信部(図2では62a)のみがインターネット7に接続され、それ以外の通信部は他の各プライベートブロックチェーン構成端末との接続に使用するローカルネットワークにのみ接続されていてもよい。
記憶部61aには、対象者に関する情報である詳細対象者情報データ6101を格納する詳細対象者情報データベース610aが格納されている。詳細対象者情報データ6101は、対象者を特定するためのデータの中でも、例えば、対象者の連絡先の電話番号を示す電話番号情報と、対象者が居住している住居の住所に対応した郵便番号を示す郵便番号情報と、対象者に案内情報を提供する提供者を特定する提供者IDと、対象者の連絡先の電子メールアドレスを示すメールアドレス情報と、対象者の氏名を示す氏名情報と、対象者が居住している住居を示す住所情報と、対象者が案内情報に対して回答した内容を示す回答情報を含む。また、詳細対象者情報データ6101は、そのデータ情報をハッシュ関数によって暗号化され、複数のブロックに分割して、各プライベートブロックチェーン構成端末6b、6c、6dが備える記憶部61b、61c、61d(図示せず)に格納された詳細対象者情報データベース610b、610c、610d(図示せず)に分散して保存される。
パブリックブロックチェーン5およびプライベートブロックチェーン6のブロックチェーン基板は、個人情報を記憶していることから、誰でも参加できるブロックチェーン基板ではなく、あらかじめ設定された管理権限および閲覧権限を所有する人物でないとアクセスできないような許可型のブロックチェーン基板を使用することができる。
各パブリックブロックチェーン構成端末5a、5b、5c、5dには、各パブリックブロックチェーン構成端末5a、5b、5c、5dと、中間サーバ3の管理者が所有する管理者端末とを含む、管理者によって許可されている限られた端末からアクセスされる。アクセス権限の管理方法としては、例えば、秘密鍵と、秘密鍵に対応する公開鍵を使用した認証方法や、あらかじめ設定されたパスワードとメールアドレスを組み合わせたアクセス認証方法など、適宜の認証方法を使用できる。
各プライベートブロックチェーン構成端末6a、6b、6c、6dには、各プライベートブロックチェーン構成端末6a、6b、6c、6dと、中間サーバ3の管理者が所有する管理者端末とを含む、管理者によって許可されている限られた端末からアクセスされる。アクセス権限の管理方法としては、例えば、秘密鍵と、秘密鍵に対応する公開鍵を使用した認証方法や、あらかじめ設定されたパスワードとメールアドレスを組み合わせたアクセス認証方法など、適宜の認証方法を使用できる。各プライベートブロックチェーン構成端末6a、6b、6c、6dにアクセスできる端末は、各パブリックブロックチェーン構成端末5a、5b、5c、5dにアクセスできる端末よりもさらに限定される。例えば、各パブリックブロックチェーン構成端末5a、5b、5c、5dには、提供者がアクセスできるが、各プライベートブロックチェーン構成端末6a、6b、6c、6dには、提供者がアクセスできないように制限されている。
図4は、本実施例において、中間サーバ3の制御部30が、提供者情報登録プログラム310を実行して、提供者端末2から提供者情報データ3131を受け付けて記憶する、提供者情報登録フロー図である。
中間サーバ3の制御部30は、提供者端末2からアクセスを受け付け、提供者情報の入力を受け付ける(ステップS1)。提供者情報は、例えば、提供者の連絡先メールアドレス情報と、連絡先電話番号情報と、住所情報と、住所情報に対応する郵便番号情報と、氏名情報を含む。提供者が自治体である場合は、例えば、提供者端末2のメールアドレス情報と、担当者または役場への連絡先電話番号情報と、自治体の役場の所在地を示す住所情報と、自治体が治める地域範囲に該当する郵便番号情報(地域範囲情報)と、担当者の氏名情報を含む。また、対象者に対して発信する案内に関する音声情報を本ステップで受け付けてもよい。
制御部30は、受け付けた提供者情報に提供者IDを付与する(ステップS2)。IDの付与方法は、自動的にランダムな数字および英字を組み合わせて生成する方法など、適宜の方法を使用できる。
制御部30は、提供者IDを付与した提供者情報を、提供者情報データ3131として記憶部31の提供者情報データベース313に記憶する(ステップS3)。
図5は、本実施例において、中間サーバ3の制御部30が、対象者情報登録プログラム311を実行して、提供者端末2から対象者情報を受け付けてブロックチェーンに送信する、対象者情報登録フロー図である。
中間サーバ3の制御部30は、提供者端末2からアクセスを受け付け、ログインの受け付けを実行して提供者(提供者ID)を特定する(ステップS10)。ログインの受け付け方法としては、例えば、ステップS1で受け付けた提供者情報の内2つ以上(例えばメールアドレス情報と連絡先電話番号情報)の入力を受け付け、提供者情報データベース313に記憶した提供者情報データ3131を参照する方法を使用できる。また、パスワードの登録を別途求めて、メールアドレス情報と連絡先電話番号情報のいずれか一方とパスワードでのログインとすることもできる。
制御部30は、提供者端末2から案内情報の提供対象である対象者の対象者情報の入力を受け付ける(ステップS11)。対象者情報は、例えば、対象者の連絡先の電話番号を示す電話番号情報と、対象者が居住している住居の住所に対応した郵便番号を示す郵便番号情報と、対象者の連絡先のメールアドレスを示すメールアドレス情報と、対象者の氏名を示す氏名情報と、対象者が居住している住居を示す住所情報を含む。
制御部30は、受け付けた対象者の対象者情報について、電話番号情報の重複が無いか確認し、重複があれば重複分を排除して重複の無い電話番号のリストに調整する(ステップS12)。
制御部30は、電話番号情報の重複がないことが確認できた対象者情報にログインされている提供者IDを付与し、対象者情報をもとに簡易対象者情報データ5101と詳細対象者情報データ6101を作成し、各対象者情報データ(5101,6101)についてトランザクション化の処理を実行する(ステップS13)。トランザクション化の処理では、簡易対象者情報データ5101と詳細対象者情報データ6101のそれぞれについて、1つに連結された不可分のトランザクションに変換される。これにより、今後各対象者情報データに対して実行される連続した処理において、なんらかのエラーによって一部処理が実行されなかったときは、実行された処理をすべてキャンセルし、最初から再び処理を実行することとなり、データベースの整合性が保証される。
制御部30は、トランザクション化された各対象者情報データについて、ウォレットを介して各ブロックチェーンに送信する(ステップS14)。このとき、各対象者情報データについて秘密鍵で署名を付与する。
秘密鍵とは、公開鍵暗号で使用される一対の暗号鍵の組のうち、相手方に渡したり一般に公開せず、所有者の管理下に置いて秘匿する鍵のことである。通信を暗号化する場合は相手の公開鍵を入手して送信データを暗号化することにより、対になる秘密鍵を知る相手本人しか復号できないようにする。すなわち、本実施例においては、制御部30は、各対象者情報データに秘密鍵を付与し、中間サーバ3の管理者および提供者に対して公開鍵を通知し、各対象者情報データに署名を付与する。このとき、簡易対象者情報データ5101と詳細対象者情報データ6101について別の秘密鍵および公開鍵を設定し、公開鍵を通知する相手を別に設定する。例えば、簡易対象者情報データ5101の公開鍵を中間サーバ3の管理者および提供者に通知し、詳細対象者情報データ6101の公開鍵を中間サーバ3の管理者に通知し、提供者には通知しない。
また、ステップS14の実行時に、各対象者データの暗号化および分割処理を行ってもよい。各対象者情報データの暗号化はハッシュ値を用いて行われ、暗号化したデータは分割される。このとき、分割された各データに、それぞれのつながりが明確に判別できるよう、ナンス値を設定する。各ブロックチェーン構成端末は、中間サーバ3から各対象者情報データを参照する要求を受けたとき、各ブロックチェーン構成端末に分散して記憶された、分割された各対象者情報データをハッシュ値およびナンス値を参照して1つのデータに復元する。
制御部30は、トランザクション化された各対象者情報データを、各ブロックチェーン構成端末に送信する(ステップS15)。このとき、簡易対象者情報データ5101をパブリックブロックチェーン構成端末5aに送信し、詳細対象者情報データ6101をプライベートブロックチェーン構成端末6aに送信する。各対象者情報データがすでに暗号化され、複数のデータに分割されている場合、各ブロックチェーン構成端末のすべてに、分割された異なる対象者情報データを送信してもよい。この場合であっても、簡易対象者情報データ5101はパブリックブロックチェーン構成端末5a、5b、5c、5dに送信され、詳細対象者情報データ6101はプライベートブロックチェーン構成端末6a、6b、6c、6dに送信される。
その後、各ブロックチェーン構成端末は、受信した各対象者情報データを、各対象者情報データベースに格納し、記憶する。このとき、各対象者情報データが暗号化および分割処理されていない場合、受信したパブリックブロックチェーン構成端末5aおよびプライベートブロックチェーン構成端末6aが、暗号化および分割化処理を行い、分割された各対象者情報データを接続されているローカルネットワーク内の各ブロックチェーン構成端末に送信し、記憶する。
図6は、本実施例における、中間サーバ3の制御部30が、案内発信プログラム312を実行して、提供者端末2から案内情報を受信し、対象者端末4に案内情報を出力して回答情報を取得する、案内通知フロー図である。
中間サーバ3の制御部30は、提供者端末2からアクセスを受け付け、ログインの受け付けを実行して提供者(提供者ID)を特定する(ステップS20)。ログインの受け付け方法としては、例えば、ステップS1で受け付けた提供者情報の内2つ以上の入力を受け付け、提供者情報データベース313に記憶した提供者情報データ3131を参照する方法を使用できる。
中間サーバ3は、提供者端末2から案内情報を受信する(ステップS21)。案内情報としては、例えば、案内の内容を示す案内音声情報と、案内の提供先の地域範囲を示す提供先地域範囲情報を含む。
案内音声情報は、提供先の地域範囲において発生している、または実施している、または実施する予定である内容に関連した地域案内情報を含む。例えば、案内音声情報は、提供者である自治体のとある地域範囲において発生している災害について、該当する地域範囲に居住する対象者である住民に対して、避難を指示する音声と、避難先の避難場所を示す音声と、救助や支援が必要であるかを問いかける音声を含む音声メッセージである。また、案内音声情報には、音声情報データに含まれる地域案内情報に対して、対象者の状況または状態を質問する質問情報と、質問に回答するための複数の選択肢情報を含んでもよい。例えば、該当する地域範囲に避難勧告が発令されたため、避難開始を指示する地域案内情報と、自力で避難が可能であるか、救助または支援が必要であるかを尋ねる質問情報と、救助または支援が必要か不要かを回答するための選択肢情報を含んでもよい。案内音声情報は、録音された音声データであってもよいし、原稿のようなテキストデータであってもよい。
なお、案内音声情報のデータは、あらかじめ提供者端末2から受け付けてもよい。この場合、制御部30は、あらかじめ提供者情報データベース313に記憶された案内音声データを提供者端末2に表示させ、どの案内音声データを案内音声情報として使用するかの選択を受け付ける。
提供先地域範囲情報としては、例えば、該当する地域範囲の郵便番号情報または検索用の地域名ワード情報を含む。制御部30は、提供者端末2から受け付けた提供先地域範囲情報が検索用の地域名ワード情報であった場合、インターネット7に接続するなど適宜の方法で該当する地域範囲の郵便番号情報に変換し、新たな提供先地域範囲情報とする。
制御部30は、受け付けた提供先地域範囲情報(郵便番号情報)と情報提供元を示す提供者IDを1つのトランザクションとしてトランザクション化し、ウォレットを介してパブリックブロックチェーン構成端末5aに送信し、当該郵便番号情報および提供者IDを有する簡易対象者情報の抽出と送信を要求する(ステップS22)。この要求を受けたパブリックブロックチェーン構成端末5aの制御部50aは、簡易対象者情報データベース510aおよび他の各パブリックブロックチェーン構成端末5b、5c、5dに記憶された簡易対象者情報データ5101を参照し、当該郵便番号情報および提供者IDを有する簡易対象者情報データを復元し、対象者の電話番号情報を含む簡易対象者情報データを中間サーバ3に送信する。
制御部30は、パブリックブロックチェーン構成端末5aから受信した対象者の電話番号情報を使用して、対象者端末4に案内情報を出力する。本実施例においては、回線接続部35を用いて、対象者が使用する対象者端末4に公衆電話回線8を通した架電を行う(ステップS23)。
制御部30は、架電の結果、対象者端末4と接続できた場合(対象者が電話に応答した場合)、音声の出力を行い、対象者端末4と接続できなかった場合(対象者が電話に応答しなかった場合)、架電を終了する(ステップS24)。
制御部30は、対象者端末4との接続が確認されたら、案内音声情報データに含まれる案内音声情報を参照し、音声出力を行う(ステップS25)。案内音声情報データが、音声案内の原稿といったテキストデータの場合、音声データに変換して音声出力を行う。
制御部30は、案内音声情報に含まれる選択肢情報について、対象者端末4から回答情報を受け付ける(ステップS26)。回答情報を受け付ける方法としては、例えば、選択肢情報を対象者端末4の入力部43に相当するテンキーに割り振り、対象者端末4の所有者である対象者に選択肢に対応するテンキーを押下させることで、選択肢情報を割り振ったテンキーのプッシュ信号を回答情報として受信する方法とすることができる。このとき、回答情報として、要支援の回答である要支援回答情報を取得することができる。
制御部30は、架電開始から未接続の状態で一定時間経過したか、対象者端末4から接続が切断されたか、音声出力が終了したとき、発信を終了する(ステップS27)。
制御部30は、全対象者に対して案内情報の発信が終了したかを判定する(ステップS28)。制御部30は、中間サーバ3から発信した対象者端末4の電話番号情報の履歴と、受信した簡易対象者情報データ5101を参照し、案内情報を発信していない対象者端末4に対して再びステップS23から実行する。このとき、発信したが接続ができなかった対象者端末4や、接続できたが回答情報が得られなかった対象者端末4について、「案内情報を発信していない対象者端末4」として再びステップS23を実行する、すなわちリマインドコールを実行する形態としてもよい。
制御部30は、ステップS26で受け付けた回答情報(中でも要支援回答情報)を、提供者IDおよび対象者の電話番号情報とともにトランザクション化してプライベートブロックチェーン構成端末6aに送信する(ステップS29)。プライベートブロックチェーン構成端末6aの制御部60aは、詳細対象者情報データ6101を参照し、詳細対象者情報データベース610aおよび他の各プライベートブロックチェーン構成端末6b、6c、6dに記憶された詳細対象者情報データ6101を参照し、受信した電話番号情報および提供者IDを有する詳細対象者情報データ6101の情報を収集して、提供者端末2へ電子メールの形式で送信する。このとき、要支援回答者の詳細対象者情報データ6101(要支援対象者の郵便番号、住所、氏名、電話番号)が提供者端末に送られることとなるため、提供者が要支援対象者の住所や電話番号等の個人情報を把握して即座に適切な対処ができるようになる。具体的には、消防隊、特別救助隊(レスキュー隊)への支援要請など、任意の支援協力者へ住所と電話番号と氏名といった対象者の個人情報を明らかにした上での支援要請を実施できる。
また、プライベートブロックチェーン構成端末6aの制御部60aは、要支援回答者の詳細対象者情報データ6101を正しく提供者端末2へ送信完了したことを通知する正常完了情報を中間サーバ3へ送信する。これにより、中間サーバ3は、架電が完了して要支援であった対象者の情報が提供者端末2へ正しく送信されたことを認識できる。もしこの正常完了情報が所定時間経過しても届かない、あるいはエラー情報が届いた場合には、再度、提供者IDおよび対象者の電話番号情報とともにトランザクション化してプライベートブロックチェーン構成端末6aに送信する等して正常に完了するまで繰り返すと良い。
図7は、制御部30によって対象者端末4を通して対象者に対して再生される音声メッセージの再生フロー図の一実施例である。本実施例では、提供者である「○○市役所防災課」が、対象者である「○○町の住民」に対して、案内情報である「避難指示」を発信する。
再生フローでは、まず、対象者に対して、提供者、対象者、および案内情報の簡単な内容について音声を再生する(ステップS40)。これにより、対象者は、これから再生される案内情報が、誰から(どこから)の案内であるのか、また、自身が提供される案内情報の対象者であるのか、また、これからどのような案内が再生されるのかをおおまかに把握することができる。
続いて、対象者に対して、案内情報の音声を再生する(案内通知を行う)(ステップS41)。本実施例では、避難指示が発令されたことと、避難先の情報を示す音声が再生される。さらに、対象者が、避難するにおいて支援が必要であるかを問う質問(質問情報)が再生され、プッシュボタンによる回答(回答情報)を要求する。
本実施例では、対象者が、「支援が必要でない」ことを示す回答を実行した場合(制御部30が回答情報を受け付けた場合)、自主避難案内の音声を再生する(ステップS42)。自主避難案内の音声では、これからの対象者の行動指針として、避難を指示する内容と、避難する際の注意事項を示す内容が再生される。
本実施例では、対象者が、「支援が必要である」ことを示す(支援情報を含む)回答を実行した場合(制御部30が支援情報を含む回答情報を受け付けた場合)、支援希望案内の音声を再生する(ステップS43)。支援希望案内の音声では、これから支援者が対象者のもとに向かうことを示す内容と、これからの対象者の行動指針として、その場で待機することを促す内容が再生される。
続いて、案内情報が終了した旨を示す音声を再生する(ステップS44)。このとき、案内情報の内容を理解した対象者に対して終話を促す。また、繰り返し案内情報の音声を再生するかについて、プッシュボタンによる回答を要求してもよい。これにより、対象者は、案内情報の内容が理解できなかった場合や、回答情報の内容を修正したい場合に、もう一度案内情報の音声再生を要求することができる。
図8は、中間サーバ3の制御部30が、支援要請プログラム314を実行して、支援が必要な対象者の情報を提供者端末2に送信する、支援要請フロー図である。この図8は、上述した図6のステップS29をより詳細に説明するものである。
中間サーバ3の制御部30は、ステップS26において支援が必要であることを示す回答情報を取得した対象者端末4の所有者にあたる対象者について、住所情報、氏名情報、電話番号情報、および提供者メールアドレス情報を含む詳細対象者情報の送信を、プライベートブロックチェーン構成端末6aに要求する(ステップS50)。
このとき、プライベートブロックチェーン構成端末6aの制御部60aは、受信した回答情報に含まれる提供者IDと電話番号情報に基づいて、対象者情報データベース610aを参照し、該当する連絡先電話番号情報を有する詳細対象者情報データ6101を抽出する。すなわち、プライベートブロックチェーン構成端末6aの制御部60aは、詳細対象者情報データベース610aおよび他の各プライベートブロックチェーン構成端末6b、6c、6dに記憶された詳細対象者情報データ6101を参照し、当該電話番号情報および提供者IDを有する詳細対象者情報データを復元し、対象者の住所情報、氏名情報、電話番号情報、および提供者メールアドレス情報を含む詳細対象者情報データ6101を中間サーバ3に送信する。
制御部30は、受信した詳細対象者情報データ6101に含まれる提供者IDと、提供者情報データベース313に記憶された提供者情報データ3131に含まれる提供者IDを参照し、提供者を特定する(ステップS51)。このとき、制御部30は、同一の提供者と特定した複数の詳細対象者情報データ6101について、1つのファイルデータ(テキストファイルデータなど)にまとめる処理を実行してもよい。
制御部30は、受信した詳細対象者情報データ6101に含まれる提供者メールアドレスを使用し、提供者端末2に詳細対象者情報データ6101を送信する(ステップS52)。
その後、支援が必要な対象者の詳細対象者情報データを取得した提供者は、対象者に対して適宜支援を行う。例えば、支援内容が避難指示に対する移動の補助である場合は、提供者である自治体が消防隊に支援が必要な対象者の詳細対象者情報データを提供し、消防隊員による移動補助支援を実施する。
以上の構成により、対象者に確実に案内を通知でき、外部からのサイバー攻撃に対して強い案内通知システムを提供することができる。
中間サーバ3の制御部30は、対象者端末4に対して、案内情報を、電話回線を使用した音声メッセージによって発信(送信)する。この構成により、対象者は、災害時においてもネットワーク障害の影響や周囲の騒音の影響を受けることなく、確実に案内情報を聴取することができる。
また、簡易対象者情報データ5101および詳細対象者情報データ6101は、パブリックブロックチェーン5およびプライベートブロックチェーン6によって複数のデータに分割され、複数の構成端末に分散して保存されている。この構成により、各データの抽出には複数のブロックチェーン構成端末にアクセスする必要が生じ、アクセスが許可された端末以外ではデータを取得することが困難となり、セキュリティ性能が向上する。
さらに、簡易対象者情報データ5101および詳細対象者情報データ6101は、署名付きの秘密鍵で閲覧が制限される。この構成により、外部からのアクセスによりデータの改竄があれば、閲覧可能に設定されている人物は、改竄があったことをすぐに把握することができる。すなわち、外部からのサイバー攻撃に対して高い防衛性能を発揮できる。
また、制御部30は、送信する各対象者情報データをトランザクション化する。この構成により、各対象者情報データが、中間サーバ3から送信され、各ブロックチェーン構成端末に記憶および更新されるまでの間に実行される各処理のいずれかでエラー等の要因により実行できなかった場合は、データを元の状態に戻し、各処理を最初からやり直す。すなわち、登録される各対象者情報データに欠損が生じたり、署名付きの秘密鍵が付与されないまま各対象者情報データが記憶されるといった不具合を防止でき、セキュリティ性能を向上させることができる。
また、案内情報には対象者が居住する地域範囲において発生している、または実施されている、または実施する予定である内容に関連した地域案内情報と、地域案内情報に対する対象者の状況について質問する質問情報を含んでいる。この構成により、対象者は、自身が居住している地域に関する情報を、対象者が在宅であっても知ることができ、対象者への地域案内情報の周知率を向上させることができる。
また、特に災害時においては、消防署等は自治体やほかの被災者等から多くの救援要請を受けて対応しなければならないため、119番通報がつながらないということが起き得る。本発明の案内情報には、対象者に、対象者が居住する住所を含む地域において発生している災害について、支援の要不要を尋ねる質問情報が含まれ、制御部30は、質問情報に対応する回答情報を取得し、支援が必要な対象者の詳細対象者情報データ6101を自治体に送信する。この構成により、対象者は、対象者端末4の入力部43を用いて、災害時において支援が必要である場合に、自ら消防署等に電話をすることなく、確実に支援を依頼することができる。また、支援の要否にかかわらず回答情報を全て提供者端末2へ送信することで、支援の必要な対象者、支援の不要な対象者、および回答が届いてない対象者を判別でき、対象者の回答状況に応じて適切な対応を行うことができる。
また、中間サーバ3の制御部30は、架電時に対象者端末4に接続できなかったか、回答情報を受信できずに接続が切断された場合に再度架電し、接続を試みる。この構成により、提供者は、すべての対象者に対して確実に案内を行うことができ、すべての対象者について案内情報に対する回答を得ることができる。
また、中間サーバ3の制御部30は、対象者情報の入力を受け付けた際に、対象者情報に含まれる電話番号情報が、すでに簡易対象者情報データベース510aまたは詳細対象者情報データベース610aに記憶されているかを参照するよう、パブリックブロックチェーン構成端末5aおよびプライベートブロックチェーン構成端末6aに要求する。すなわち、一つの対象者情報データベース内において、同一の電話番号情報を有する対象者情報データは記憶されない。そのため、パブリックブロックチェーン5およびプライベートブロックチェーン6が対象者情報を抽出する際に、同一の対象者情報を複数抽出してしまうことを防止できる。
また、対象者情報データは、提供者ID、対象者の電話番号情報、および対象者の郵便番号情報を含む簡易対象者情報データ5101と、簡易対象者情報データに加えて対象者の住所、氏名、および回答情報を含む詳細対象者情報データ6101とに分けて記憶され、詳細対象者情報データ6101を記憶する各プライベートブロックチェーン構成端末は、簡易対象者情報データ5101を記憶する各パブリックブロックチェーン構成端末よりも強いアクセス制限が施されている。この構成により、対象者個人を特定できる対象者情報データの流出リスクを低減でき、簡易対象者情報データ5101の一部または全部が破損または改竄されても、詳細対象者情報データ6101から簡易対象者情報データを復元することができる。
また、制御部30は、対象者に電話発信を行うために必要な対象者情報を、簡易対象者情報データ5101としてパブリックブロックチェーン構成端末5aに要求し、提供者に送信する支援が必要な対象者の対象者情報を、詳細対象者情報データ6101としてプライベートブロックチェーン構成端末6aに要求する。この構成により、支援が必要な対象者についてのみ、詳細対象者情報データ6101を送受信する。すなわち、簡易対象者情報データ5101と比較して個人を特定しやすい詳細対象者情報データ6101が、無暗にインターネット上を移動することがなく、セキュリティ性能を向上させることができる。
また、対象者情報データとして、住所等の記憶されている詳細対象者情報データ6101と、電話番号等の最小限のみのデータが記憶されている簡易対象者情報データ5101の2種類のデータを用いる。この構成により、架電による通知や回答要請については簡易対象者情報データ5101に含まれる電話番号等の最小限情報で多数に行い、そのうちの要支援対象者のみ詳細対象者情報データ6101に含まれる住所等の情報を取り出すことができ、必要最小限の個人情報の利用とすることができる。そのうえで、災害時に要支援者の個人情報のみを把握して適切に対処できる。
また、中間サーバ3は、要支援対象者以外の詳細対象者情報データ6101を知れない構成である。この構成により、個人情報の不必要な漏洩を防止することができる。
また、各ブロックチェーン構成端末(5a、5b、5c、5d、6a、6b、6c、6d)は、簡易対象者情報データ5101と詳細対象者情報データ6101を復元できない形で記憶している。この構成により、各ブロックチェーン構成端末から個人情報が漏洩することも防止できる。
また、各ブロックチェーン構成端末(5a、5b、5c、5d、6a、6b、6c、6d)で保存されている簡易対象者情報データ5101と詳細対象者情報データ6101は、トランザクション化されているため、中間サーバ3が不完全な形で情報取得してしまうことを防止できて正確性が保証されるとともに、他人が簡易対象者情報データ5101または詳細対象者情報データ6101の一部のデータを抜き出して利用するといったことや、簡易対象者情報データ5101または詳細対象者情報データ6101を改竄されることを防止できる。
なお、この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
本実施例においては、提供者を自治体とし、対象者を自治体が管理する地域の住民とし、地域案内情報を当該地域において発生した災害に関する案内としたが、災害に関する案内だけでなく別の案内として使用することもできる。例えば、地域案内情報は、自治体がダムの放流を行うにあたって、放流の影響を受ける下流域の住民への通知であってもよい。または、自治体が提供している市営住宅の受付案内を地域案内情報とし、地域案内情報は住民に対して申し込みを希望するかを選択させる選択肢情報を含んでも良い。
また、本実施例では、中間サーバ3が対象者端末4に架電し、音声メッセージを出力することで案内通知を行ったが、ショートメールを、公衆電話回線8を使用して送信することで案内通知を行ってもよい。この場合は、ショートメールを視認可能(認識可能)に表示する表示部46が質問出力手段として機能する。例えば、制御部30は、送信するショートメールのメッセージに回答用URLを記載し、携帯端末である対象者端末4に出力し、表示させ、回答用ホームページにアクセスした対象者端末4の電話番号情報を取得し、提供者端末2に送信することで、提供者は対象者全員に案内が認知されているか確認することができる。さらに、支援の要不要に関する質問情報について回答情報を取得する場合、ショートメールのメッセージ内または回答用ホームページ上に支援の要不要に関する選択肢を表示させ、支援が必要と回答する選択肢のリンク先に、現在の状況等について入力を受け付ける状況入力部を備えて回答情報を取得することで、提供者は対象者が現在置かれている危険度や、支援の緊急度を詳細に把握することができる。
また、本実施例の中間サーバ3は、対象者端末4へ架電する機能と、ブロックチェーン6と各データのやりとりをする機能を両方搭載したが、対象者端末4へ架電する機能を別のサーバが有していてもよい。この場合、架電機能を有するサーバは、電話番号情報を取得して対象者端末4へ架電をして、対象者端末4から回答情報を得ることができるが、要支援者の情報については中間サーバ3から受け取らない構成とすることで、架電機能を有するサーバでは住所等の詳細な個人情報を一切取得せずに運用することができる。したがって、架電等を行う業者は個人情報を電話番号情報のみ(必要であれば電話番号情報と氏名情報のみ)取り扱うことで、自治体等の提供者には適切な個人情報が提供され、情報漏洩しがたく利便性の高いシステムを提供することができる。
この発明における電話番号情報は、簡易対象者情報データ5101および詳細対象者情報データ6101の電話番号情報に対応し、以下同様に、
対象者情報記憶手段は、簡易対象者情報データベース510aおよび詳細対象者情報データベース610aに対応し、
案内情報送信手段は、提供者端末2の制御部20および通信部22に対応し、
対象者情報要求手段は、ステップS22を実行する中間サーバ3の制御部30に対応し、
回答情報受信手段は、ステップS26を実行する中間サーバ3の制御部30に対応し、
回答情報送信手段は、ステップS29を実行する中間サーバ3の制御部30に対応し、
回答情報通知手段は、支援要請プログラム314を実行する制御部30に対応し、
案内通知手段は、案内発信プログラム312を実行する中間サーバ3の制御部30と、回線接続部35に対応し、
質問出力手段は、対象者端末4の音声出力部44に対応し、
回答選択手段は、対象者端末4の入力部43に対応し、
支援要請手段は、支援要請プログラム314を実行する中間サーバ3の制御部30に対応し、
リマインド通知手段は、ステップS29を実行する中間サーバ3の制御部30に対応し、
するが、
この発明は本実施形態に限られず他の様々な実施形態とすることができる。
この発明は、複数の案内情報提供対象者に対して、音声を用いて案内情報を提供する産業に利用することができる。
1…案内通知システム
2…提供者端末
3…中間サーバ
4…対象者端末
4a、4b…ブロックチェーン管理端末
5…パブリックブロックチェーン
5a、5b、5c、5d…パブリックブロックチェーン構成端末
6…プライベートブロックチェーン
6a、6b、6c、6d…プライベートブロックチェーン構成端末
7…インターネット
8…公衆電話回線
20、30、40、50a、60a…制御部
21、31、41、51a、61a…記憶部
22、32、42、52a、62a…通信部
23、33、43、53a、63a…入力部
24、34、54a、64a…表示部
44…音声出力部
35、45…回線接続部
310…提供者情報登録プログラム
311…対象者情報登録プログラム
312…案内発信プログラム
313…提供者情報データベース
3131…提供者情報データ
314…支援要請プログラム
510a…簡易対象者情報データベース
5101…簡易対象者情報データ
610a…詳細対象者情報データベース
6101…詳細対象者情報データ

Claims (7)

  1. 案内情報を提供する提供者が管理する提供者端末と、前記案内情報の提供対象である対象者が利用する対象者端末と、前記提供者端末から案内情報提供の指示を受信して前記対象者端末に前記案内情報を送信する中間サーバと、複数の端末によってデータを管理するブロックチェーンとを備える案内通知システムであって、
    前記ブロックチェーンは、
    前記対象者の前記対象者端末を特定する電話番号情報を含む対象者情報を分散記憶する対象者情報記憶手段を備え、
    前記提供者端末は、
    前記案内情報と、案内対象となる地域範囲を指定する地域範囲情報とを前記中間サーバに送信する案内情報送信手段を備え、
    前記中間サーバは、
    前記ブロックチェーンを構成している端末に対して、前記地域範囲情報に該当する前記対象者情報の送信を要求する対象者情報要求手段と、
    送信された前記対象者情報内の前記電話番号情報で特定される前記対象者端末へ電話回線を使用して前記案内情報を送信する案内通知手段と、
    前記対象者端末から通知された前記案内情報に対する1つ以上の回答である回答情報を受けつける回答情報受信手段とを備え、
    前記対象者情報は、
    前記対象者に対して前記案内情報を発信する前記提供者を特定する提供者IDと、前記電話番号情報と、当該対象者の住所に対応した郵便番号情報とを有する簡易対象者情報と、
    前記提供者IDと、住所情報と、氏名とを有する詳細対象者情報とを有し、
    前記ブロックチェーンは、
    前記簡易対象者情報を記憶するパブリックブロックチェーンと、
    前記詳細対象者情報を記憶するプライベートブロックチェーンとを備え、
    前記対象者情報要求手段は、前記パブリックブロックチェーンに対して前記簡易対象者情報を要求し、
    前記回答情報は、支援が必要であるかどうかを示す情報を有し、
    前記中間サーバは、
    前記対象者端末から受け付けた前記回答情報の内容が、支援が必要であることを示す場合、当該対象者端末の対象者情報を前記プライベートブロックチェーンに送信し、
    前記プライベートブロックチェーンは、
    送信された前記対象者情報に該当する詳細対象者情報を抽出し、当該詳細対象者情報を前記提供者端末または前記中間サーバに送信する
    案内通知システム。
  2. 前記プライベートブロックチェーンは、
    要支援であった前記対象者の情報が前記提供者端末へ正しく送信された場合、前記詳細対象者情報が正しく前記提供者端末へ送信完了されたことを示す正常完了情報を前記中間サーバに通知する
    請求項1記載の案内通知システム。
  3. 前記中間サーバは、前記回答情報と当該回答情報を受け付けた前記対象者端末の対象者情報とをトランザクション化して前記プライベートブロックチェーンに送信し、
    前記正常完了情報が所定時間経過しても届かない、あるいはエラー情報が届いた場合に、前記回答情報と当該回答情報を受け付けた前記対象者端末の対象者情報とを、再度、トランザクション化して前記プライベートブロックチェーンに送信する
    請求項2記載の案内通知システム。
  4. 前記中間サーバは、
    架電によって接続できた前記対象者端末のうち、前記回答情報を受信できなかった前記対象者端末に、再度、前記案内情報を送信するリマインド通知手段を備える
    請求項1、または3記載の案内通知システム。
  5. 前記中間サーバは、
    取得した複数の前記対象者情報に含まれる前記電話番号情報が、前記対象者情報記憶手段に記憶されている前記対象者情報内で重複しているかを確認し、重複があれば重複分を排除して重複の無い電話番号のリストに調整する
    請求項から4いずれかに記載の案内通知システム。
  6. 案内情報を提供する提供者が管理する提供者端末と、前記案内情報の提供対象である対象者が利用する対象者端末と、前記提供者端末から案内情報提供の指示を受信して前記対象者端末に案内を送信する中間サーバと、複数の端末によってデータを管理するブロックチェーンとを備え、
    前記ブロックチェーンが備える
    対象者情報記憶手段によって前記対象者の前記対象者端末を特定する電話番号情報を含む対象者情報を分散記憶
    前記提供者端末が備える
    案内情報送信手段によって前記案内情報と、案内対象となる地域範囲を指定する地域範囲情報とを前記中間サーバに送信させ、
    前記中間サーバが備える
    対象者情報要求手段によって前記ブロックチェーンを構成している端末に対して、前記地域範囲情報に該当する前記対象者情報の送信を要求
    案内通知手段によって前記対象者端末へ前記案内情報を、電話回線を使用して送信し、
    前記対象者端末から通知された前記案内情報に対する1つ以上の回答である回答情報を回答情報受信手段によって受けつけ、
    前記対象者情報は、
    前記対象者に対して前記案内情報を発信する前記提供者を特定する提供者IDと、前記電話番号情報と、当該対象者の住所に対応した郵便番号情報とを有する簡易対象者情報と、
    前記提供者IDと、住所情報と、氏名とを有する詳細対象者情報とを有し、
    前記ブロックチェーンは、
    前記簡易対象者情報を記憶するパブリックブロックチェーンと、
    前記詳細対象者情報を記憶するプライベートブロックチェーンとを備え、
    前記対象者情報要求手段によって、前記パブリックブロックチェーンに対して前記簡易対象者情報を要求し、
    前記回答情報は、支援が必要であるかどうかを示す情報を有し、
    前記対象者端末から受け付けた前記回答情報の内容が、支援が必要であることを示す場合、当該対象者端末の対象者情報を前記中間サーバから前記プライベートブロックチェーンに送信し、
    前記プライベートブロックチェーンによって、送信された前記対象者情報に該当する詳細対象者情報を抽出し、前記プライベートブロックチェーンから当該詳細対象者情報を前記提供者端末または前記中間サーバに送信する
    案内通知方法。
  7. コンピュータを、
    案内情報を提供する提供者が管理する提供者端末と、前記案内情報の提供対象である対象者が利用する対象者端末と、前記提供者端末から案内情報提供の指示を受信して前記対象者端末に案内を送信する中間サーバと、複数の端末によってデータを管理するブロックチェーンとして機能させ
    前記ブロックチェーンを、
    前記対象者が使用する前記対象者端末を特定する電話番号情報を含む対象者情報を、分散記憶する対象者情報記憶手段として機能させ、
    前記提供者端末を、
    前記案内情報と、前記案内情報の案内対象となる地域範囲を指定する地域範囲情報とを送信する案内情報送信手段として機能させ、
    前記中間サーバを、
    前記ブロックチェーンを構成している端末に対して、前記地域範囲情報に該当する前記対象者情報の送信を要求する対象者情報要求手段と、
    前記対象者端末へ前記案内情報を、電話回線を使用して送信する案内通知手段と、前記対象者端末から通知された前記案内情報に対する1つ以上の回答である回答情報を受けつける回答情報受信手段として機能させ、
    前記対象者情報は、
    前記対象者に対して前記案内情報を発信する前記提供者を特定する提供者IDと、前記電話番号情報と、当該対象者の住所に対応した郵便番号情報とを有する簡易対象者情報と、
    前記提供者IDと、住所情報と、氏名とを有する詳細対象者情報とを有し、
    前記ブロックチェーンを、
    前記簡易対象者情報を記憶するパブリックブロックチェーンと、
    前記詳細対象者情報を記憶するプライベートブロックチェーンとして機能させ、
    前記対象者情報要求手段は、前記パブリックブロックチェーンに対して前記簡易対象者情報を要求し、
    前記回答情報は、支援が必要であるかどうかを示す情報を有し、
    前記中間サーバは、
    前記対象者端末から受け付けた前記回答情報の内容が、支援が必要であることを示す場合、当該対象者端末の対象者情報を前記プライベートブロックチェーンに送信し、
    前記プライベートブロックチェーンは、
    送信された前記対象者情報に該当する詳細対象者情報を抽出し、当該詳細対象者情報を前記提供者端末または前記中間サーバに送信する
    案内通知プログラム。
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